JP2005207438A - 軸受装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 制振部材を備えた軸受装置において、耐熱性と剛性とが比較的高く、且つ、制振部材の残留圧縮応力を最小限としつつ脱落を防止できる軸受装置とする。
【解決手段】 軌道輪3と、制振合金よりなり軌道輪3の周面3bに設けられる円環状の制振部材5と、を備えた軸受装置1である。軌道輪3は、周面3bの軸方向一端側において径方向に突出し制振部材5の軸方向一端側への移動を防止する固定部6と、周面3bの軸方向他端側に設けられた周溝9と、を備えている。更に軸受装置1は、周溝9に嵌合して固定されるとともに制振部材5の軸方向他端側への移動を防止するリング状部材7と、前記周面上に固定されつつ前記制振部材よりも径方向に突出するリング状部材8と、を備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、周面に制振部材を備えた軸受装置に関する。
軸受装置の近傍で発生する種々の有害な振動を吸収するため、軸受装置と外部部材(ハウジング等)との間に制振材料を介在させることがある。
たとえば、内外輪及び転動体を備えた管楽器用の玉軸受において、外輪の外周面や内輪の内周面などの軌道輪周面に、比較的低い弾性係数を有する樹脂等よりなる制振部材を設ける技術が知られている(特許文献1参照。)。
特開2000−110844号公報(図2、図3、第3頁)
しかし、制振部材が樹脂等の耐熱性や剛性に乏しい部材よりなる場合には、高温となる部位や高剛性を要する部位に設置することができないという問題がある。
また、従来技術においては、制振部材を軌道輪周面上に固定する手法は、単に外部部材と軸受の軌道輪周面との間に制振部材を挟み込んでいるだけである。よって、軸受を外部部材に対して強固に固定しようとすると、軸受−外部部材間のしめしろを比較的大きくして圧入する必要があるが、この場合制振部材の残留圧縮応力が大きくなり制振効果が低下することとなる。逆に、制振効果の低下を避けるべく制振部材の残留圧縮応力を少なくしようとすると、振動等の影響もあり軸受が外部部材から脱落しやすくなる。
本発明は、かかる状況に鑑みなされたものであり、制振部材を備えた軸受装置において、耐熱性と剛性が比較的高く、且つ、制振部材の残留圧縮応力を最小限としつつ脱落を防止できる軸受装置を提供することを目的としている。
本発明の軸受装置は、軌道輪と、制振合金よりなり前記軌道輪の周面に設けられる円環状の制振部材と、を備えた軸受装置であって、前記軌道輪は、前記周面の軸方向一端側において径方向に突出し前記制振部材の軸方向一端側への移動を防止する固定部と、前記周面の軸方向他端側に設けられた周溝と、を備えており、更に、前記周溝に嵌合して固定されるとともに前記制振部材の軸方向他端側への移動を防止するリング状部材と、前記周面に固定されつつ前記制振部材よりも径方向に突出するリング状部材と、を備えていることを特徴とする。
このようにすると、制振部材が制振合金からなるので、一般的な樹脂等からなる場合と比較して耐熱性と剛性とが向上する。そして、軌道輪の周面に設けられた制振部材は固定部とリング状部材とにより挟まれているから、制振部材を強く圧入しなくても軌道輪周面から脱落しない。且つリング状部材は制振部材よりも径方向に突出しているから、リング状部材の当該突出部分を外部ケース等に係合させることにより、強く圧入しなくても軸受装置が外部ケース等から脱落することがない。よって、制振部材の残留圧縮応力を最小限としつつ、制振部材や軸受装置自体の脱落を確実に防止することができる。
前記制振部材は、軸方向に隣接配置された複数の円環状部材からなる構成としてもよい。この場合は、隣接する制振部材同士の接触面における摺動により制振効果をさらに高めることができる。また、制振部材は分割されているので、軸受が外部部材に対して傾いたり変位したりした場合に追従して変形しやすくなる。
このように、複数の制振部材を隣接配置する場合、隣接配置された制振部材相互間の接触面は、径方向に対して傾斜した面を含む構成としてもよい。この場合、当該傾斜面により隣接する制振部材同士の摺動面が広くなり、制振効果を更に高めることができる。また、特にラジアル荷重が作用した場合に制振部材の傾斜面同士で摺動が起こり制振部材を変形させることになるため、制振効果をさらに高めることができる。
また、複数の制振部材を隣接配置する場合、前記制振部材は、複数種類の制振合金よりなる構成としてもよい。この場合、各合金材料の特性をそれぞれ生かした制振部材とすることができ、制振部材の設計自由度を高めることができる。その結果例えば、振動する周波数領域(ピーク)が複数ある場合等に、これらの周波数領域のそれぞれに対応させた複数種類の制振合金とすることにより制振性能を高めたり、耐油性に優れた材料の制振部材を耐油性が弱い材料の制振部材で挟み込むといったことも可能となる。
本発明の軸受装置は、その軸受部分が円筒ころ軸受又は針状ころ軸受であるのが好ましい。円筒ころ軸受や針状ころ軸受は、通常、アキシャル荷重がほとんど作用しない部位で用いられ、外部部材に対して強く圧入しない状態で使用されるため、同じく強い圧入を要しない構成とされた本発明において好適に用いられる。
制振部材として制振合金を用い、また、固定部及び各リング状部材を固定手段として用いたので、耐熱性や剛性が比較的高く、且つ、制振部材の残留圧縮応力を最小限としつつ脱落を防止できる軸受装置とすることができる。
本発明の実施形態について、以下に図面を参照しつつ説明する。
図1(a)は、本発明の第一実施形態である自動車のトランスミッション用の軸受装置1の断面図である。なお、図1(a)及び後述の図2〜図6では、断面図は中心軸から半分のみ図示し、残りの部分は図示を省略している。
この軸受装置1は、その軸受部分が円筒ころ軸受11とされている。この円筒ころ軸受11は、周方向略等間隔おきに配置された転動体としての複数の円筒ころ2と、この円筒ころ2が転動する軌道面3aを備えた軌道輪としての外輪3と、円筒ころ2の配置を周方向略等間隔おきに保持する保持器4と、を有している。そしてこの軸受装置1は、外輪3の外周面3bに設けられた円環状の制振部材5を備えている。制振部材5は、例えばFe−Al系合金、Fe−Cr系合金、Mn−Cu系合金、Fe−Cr−Al系合金、Ni−Ti系合金、Mg系合金等の制振合金よりなる。
軸受装置1はトランスミッションのアルミ製のミッションケース12に装着され且つトランスミッション内の駆動軸10に外嵌しており、ミッションケース12に対して駆動軸10を回動自在に支持している。従って、軸受装置1の円筒ころ軸受11とミッションケース12との間に制振部材5が介在する状態となっている。
外輪3は、その外周面3bの軸方向一端側において径方向外側に突出するフランジ状の固定部6を有している。円環状の制振部材5の軸方向一端側端面5aはこの固定部6に当接しており、この固定部6により制振部材5の軸方向一端側への移動が防止されている。
一方、外輪3の外周面3bの軸方向他端側には、当該外周面3bの全周に亘って周溝9が設けられている。そして、この周溝9には、第一リング状部材7が嵌合しており、第一リング状部材7はかかる周溝9への嵌合により外輪3の外周面3b側に固定されている。なお第一リング状部材7は、Cリングであり、一旦拡径するように弾性変形させた後に周溝9内に嵌め込んで設置され、その弾性力により周溝9内に固定されている。
第一リング状部材7の厚み(軸方向厚み)は周溝9の溝幅(軸方向幅)と略同一とされているため、第一リング状部材7は周溝9に嵌合しつつ着実に固定されている。また、第一リング状部材7の径方向幅は周溝9の径方向深さよりも大きくされているので、第一リング状部材7は外周面3bよりも径方向外側に突出している。
さらに、この第一リング状部材7と制振部材5との間には、スナップリングである第二リング状部材8が設けられている。第二リング状部材8は、第一リング状部材7と制振部材5の軸方向他端側端面5bとの間の隙間に挿入もしくは挟まれることにより、外輪3の外周面3b上に固定されている。換言すれば、制振部材5は、その軸方向他端側に設けられ第一リング状部材7により軸方向他端側から支持された第二リング状部材8と、その軸方向一端側に設けられた固定部6と、により支持されている。かかる構成により、制振部材5は外輪3の外周面3b上に固定され、当該外周面3bから脱落しないようにされている。
なお、このように制振部材5が固定部6と第二リング状部材8(及び第一リング状部材7)とに挟まれつつ固定された構成となるように周溝9の軸方向位置が決定される。即ち、周溝9の軸方向位置は、第二リング状部材8の厚み(軸方向厚み)や制振部材5の軸方向幅等を勘案して決定される。
第二リング状部材8の径方向幅は、制振部材5の厚み(径方向厚み)よりも大とされているため、第二リング状部材8は制振部材5よりも径方向外側に突出する突出部8aを有している。そして、この突出部8aをミッションケース12内に嵌合させることにより、軸受装置1がミッションケース12に対して軸方向に移動しないようになっている。即ちこの突出部8aがミッションケース12と係合することにより、軸受装置1はミッションケース12から脱落しないようにされている。
軸受装置1の組立は次の手順により行う。先ず、円筒ころ軸受11の外輪3の軸方向他端側(図1(a)における右側)から制振部材5を外嵌する。外輪3の外周面3bの外径は、固定部6(及び周溝9)の各部を除いて制振部材5の内径と略同一とされており、且つ、外周面3bの軸方向他端側には固定部6のような突出部(径方向外側に突出する部分)は無いので、外輪3の軸方向他端側から制振部材5を外輪3の外周面3bに外嵌することができる。次に、第一リング状部材7及び第二リング状部材8を設置する。これらリング状部材7,8は、Cリング又はスナップリングであるから、一旦拡径するように弾性変形させたのち外輪3の外周面3b上に外嵌させて設置する。この際、第一リング状部材7は外周面3bの周溝9に嵌め込んで設置する。
第二リング状部材8の突出部8aとミッションケース12とを係合させる方法は次の通りである。軸受装置1が装着されるミッションケース12の内周面には、軸受装置1における第二リング状部材8の突出部8aが挿入されるリング用溝12aが略全周に亘って設けられている。そして、軸受装置1をミッションケース12に取り付ける際には、第二リング状部材8を縮径するように弾性変形させた状態でミッションケース12に嵌め込む。(図1の断面図にあるように、かかる縮径を許容する隙間kが存在している。)そして、第二リング状部材8がリング用溝12aの位置に達すると第二リング状部材8が拡径して、第二リング状部材8の突出部8aがリング用溝12a内に挿入される。
なお、例えば第二リング状部材8をスナップリングとする場合、図1(b)に示すように、ミッションケース12には、スナップリングの端部tをミッションケース12の他端側から挿入でき且つ軸受装置1をミッションケース12に装着した状態において前記端点tを収容可能な切欠き部12bを設ける。そして、スナップリングを縮径させた状態で切欠き部12bに端点tを挿入し、前記リング用溝12a位置でスナップリングを解放拡径する。なお、図1(b)は、ミッションケース12の切欠き部12b付近をミッションケース12の他端側(図1(a)の右側)から見た図であり、軸受装置1の記載は省略している。
軸受装置1のミッションケース12への固定は、強力に圧入されたものではなく、そのしめしろは最小限とされるか、又はすきまばめとされている。上述のように第二リング状部材8の突出部8aがミッションケース12内に嵌合しているから、すきまばめ又はしめしろが最小限であったとしても軸受装置1はミッションケース12から脱落しない。
以上のように構成された第一実施形態の軸受装置1は、以下の作用効果を奏する。
制振部材が制振合金からなるので、一般的な樹脂等からなる場合と比較して耐熱性と剛性とが向上する。よって、最高で150℃程度の高温となるトランスミッション内温度に耐えうる軸受装置とすることができる。そして、制振部材5により、駆動軸10とミッションケース12との間の振動伝達を効果的に抑制することができる。
また、軌道輪たる外輪3の外周面3bに設けられた制振部材5は固定部6とリング状部材7,8とにより挟まれているから、制振部材5を外輪3の外周面3bに強く圧入しなくても制振部材5は当該外周面3b上に確実に固定され、脱落することがない。即ち、制振部材5は外輪3に対してすきまばめとすることができ、又は最小限のしめしろで圧入することができる。これに加えて、第二リング状部材8は制振部材よりも径方向に突出しているから、第二リング状部材8の突出部8aをミッションケース12に係合させることにより、強く圧入しなくても軸受装置1がミッションケース12等から脱落することがない。即ち、軸受装置1はミッションケース12に対してすきまばめとすることができ、又は最小限のしめしろで圧入することができる。よって、制振部材5の残留圧縮応力を最小限又はゼロとしつつ、制振部材5の外輪3からの脱落や、軸受装置1のミッションケース12からの脱落を確実に防止することができる。制振合金よりなる制振部材5は、残留圧縮応力が高いほどその制振効果が少なくなる傾向があるが、この残留圧縮応力を最小限又はゼロとすることにより、制振部材5の制振効果を最大限に引き出すことができる。
図2は、本発明に第二実施形態の軸受装置1である。なお、以下の図2〜図6においては、ミッションケース12や駆動軸10の記載を適宜省略する。この第二実施形態と第一実施形態との主たる相違点は、リング状部材の構成である。即ち、第一実施形態では、周溝9に嵌合して固定されるとともに制振部材5の軸方向他端側への移動を防止する第一リング状部材7と、外輪3の外周面3bに固定されつつ制振部材5よりも径方向外側に突出する第二リング状部材8とが別体であったが、本第二実施形態では、第一実施形態における第一リング状部材7と第二リング状部材8とが一体となった単一のリング状部材13を用いている。このように、周溝9に嵌合して固定されるとともに制振部材5の軸方向他端側への移動を防止するリング状部材と、外輪3の外周面3bに固定されつつ制振部材5よりも径方向外側に突出するリング状部材とは別体でもよく、また両者を共通化した単一のリング状部材であってもよい。また、リング状部材13(第一リング状部材7及び第二リング状部材8)としては、拡径するように弾性変形しうるリング状部材、即ち、スナップリングやCリング等を用いることができる。
また、この第二実施形態では、制振部材5の内周面の軸方向一端側に、径方向外側に向かって凹む凹部5cを備えており、この凹部5cが外輪3における固定部6の一部を収容することにより当該固定部6と係合している。かかる係合状態は、外輪3に対して制振部材5を軸方向他端側(図2の右側)から圧入することにより作製した。よって、制振部材5は、固定部6により軸方向一端側(図2の左側)に移動することが防止されているのみならず、軸方向他端側への移動もある程度阻止されている。したがって、リング状部材13を取り付けていない状態でも、円筒ころ軸受11と制振部材5とが分離しないように組み合わされた軸受部材として取り扱うことが可能である。そして更にリング状部材13を設置することにより、制振部材5が外輪3の軸方向他端側から脱落することが確実に防止されている。
図3は、本発明の第三実施形態の軸受装置1の断面図である。この第三実施形態では、制振部材5の軸方向一端側縁部の内周面に段差があり、この段差により、制振部材5の軸方向一端側縁部において他の部分よりも内径が大きい薄肉部5dが形成されている。そして、制振部材5と外輪3とは、薄肉部5dの内周面と固定部6の外周面との間においてのみ比較的強く圧入されている。換言すれば、制振部材5が外輪3の外周面3bに装着された状態において、制振部材5のうち薄肉部5dの部分のみに比較的強い残留圧縮応力が作用しているが、制振部材5の薄肉部5d以外の部分には残留圧縮応力が作用していない(あるいは残留圧縮応力が極めて弱い)状態である。この場合、薄肉部5dが外輪3に圧入されているから、リング状部材13を取り付けていない状態でも、円筒ころ軸受11と制振部材5とが分離しないように組み合わされた軸受部材として取り扱うことが可能である。そして更にリング状部材13を設置することにより、外輪3の軸方向他端側からの制振部材5の脱落が確実に防止されている。この第三実施形態でも、制振部材5の薄肉部5dを除く大部分には残留圧縮応力が無いか又は極めて少ないため、制振部材5の制振効果が最大限に発揮される。
図4は、本発明の第四実施形態の軸受装置1の断面図である。この第四実施形態は、制振部材5が3つの部材に分割されている点以外は図1(a)に示す第一実施形態と同様の構成である。第四実施形態では、制振部材5は、軸方向に隣接配置された3つの円環状部材である第一制振部材51、第二制振部材52、第三制振部材53からなる。3つの制振部材51,52,53は全て同一の矩形断面を有する同一形状の部材である。そして、隣り合う第一制振部材51と第二制振部材52との間、及び、同じく隣り合う第二制振部材52と第三制振部材53との間には、制振部材同士が摺動しうる接触面sが存在する。この2つの接触面sは、いずれも径方向に対して平行な面である。この接触面sにおいて制振部材同士が摺動するため、制振部材5による制振効果がより一層高くなる。
この第四実施形態では、第一制振部材51と第三制振部材53とが同一の制振合金からなり、第二制振部材52、制振部材51,53とは別種類の制振合金からなる。このように制振部材を複数種類の制振合金よりなる構成とすることにより、各合金材料の特性をそれぞれ生かした制振部材とすることができ、制振部材の設計自由度を高めることができる。本実施形態では、第一制振部材51及び第三制振部材53は比較的耐油性に優れた材料であり、第二制振部材52は比較的耐油性に乏しい材料としている。耐油性の比較的乏しい第二制振部材52を、耐油性に比較的優れた第一制振部材51,第三制振部材53で挟み込むことにより、潤滑オイルが多く存在するトランスミッション内の軸受において耐油性に比較的乏しい第二制振部材52を使用することが可能となる。一方、制振部材51,53の材料と、制振部材52の材料とは、それぞれトランスミッション内における複数の振動周波数領域(ピーク)のそれぞれを吸収するのに適した材料とされている。よって、制振性能が更に高くされている。
図5は、第五実施形態の軸受装置1の断面図である。図4の第四実施形態では制振部材5を3つに分割したが、この第五実施形態では更に分割数を増やしており、制振部材5は軸方向に分割された8つの制振部材51〜58よりなる。制振部材51〜58は全て同一形状の部材であり、それぞれの断面形状も同一の矩形である。そして、制振部材同士が摺動しうる接触面sは径方向に平行とされている。
このように制振部材を8つとしたことにより、接触面sがさらに増加して制振効果が高くなる。また、分割数を増やすほど制振部材の軸方向厚みが薄くなるため、制振合金の加工性が高くなり、制振部材の作製が容易となる。また、制振部材の分割数を増やすことにより、異種合金材料を組み合わせて使用する際における組合せ自由度も更に高まる。
図4や図5の実施形態のように、制振部材5を複数の円環状部材が軸方向に隣接配置された構成とすることにより、更に別の効果もある。即ちこの場合、軸受装置1がミッションケース12に対して傾いた場合に当該傾きに対する許容度が大きくなる。つまり、軸方向に隣接配置された複数の制振部材5のそれぞれが姿勢を変化させることにより、制振部材5全体として変形しやすくなる。つまり、制振部材5全体として軸受装置1の前記傾きに追従して変形しやすくなる。
図6は、本発明の第六実施形態である軸受装置1の断面図である。ここでは、制振部材5は軸方向に6分割されている。即ち制振部材5は、軸方向に隣接配置された複数の円環状部材である制振部材51〜制振部材56の合計6つの制振部材よりなる。そして、これら6つの制振部材51〜56が接触面sを介して軸方向に隙間なく隣接配置されている点は図4及び図5の実施形態と同様である。ただし、この第六実施形態では、接触面sが径方向に対して平行な面のみから構成されているのではなく、接触面sが径方向に対して傾斜した面をも含んでいる。この場合、当該傾斜面により隣接する制振部材同士の摺動面が広くなり、制振効果を更に高めることができる。また、特にラジアル荷重が作用した場合に制振部材の当該傾斜面同士で摺動が起こり制振部材を変形させることになるため、制振効果をさらに高めることができる。
なお、本実施形態形態では、接触面sのうち径方向に傾斜した部分は平面としているが、これが曲面であってもよい。
上述の第一乃至第六実施形態では、軸受装置における軸受部分が円筒ころ軸受であったが、本発明は円筒ころ又は針状ころ軸受であるのが好ましい。円筒ころ軸受や針状ころ軸受は、通常、アキシャル荷重がほとんど作用しない部位で用いられる。したがって、これら円筒ころ軸受や針状ころ軸受は、外部ケース等の外部部材に対して強く圧入しない状態又はすきまばめの状態とされ、例えばスナップリング等を用いて外部ケース等に取り付けられている。一方、本発明では、軸受装置1を外部ケース等に圧入しなくても軸受装置1や制振部材5が脱落しない構造とされており、これにより制振部材5の残留圧縮応力をゼロ又は最小限として制振性能を最大限に引き出している。したがって、強い圧入をしなくてもよい構成とされた本発明は、同様に強く圧入しない状態で用いられる円筒ころ軸受や針状ころ軸受において好適に用いられる。
上記の各実施形態では、制振部材5は外輪3の外周面に設けられているが、軸受が内輪を備える場合には当該内輪の内周面に制振部材5を設けても良いことはいうまでもない。また、軌道輪の固定部6と制振部材5の軸方向一端側の端面5a(図1(a)参照)との間に他部材が介在していてもよいことも当然である。
本発明では、図3に示す如く、軌道輪の軌道面3aと転動体(円筒ころ2)との接触部分の軸方向長さである有効接触幅L1は、制振部材5の軸方向長さ(制振部材5と軌道輪とが接触している部分の軸方向長さ)L2以下の長さとするのが好ましい。さらに、制振部材5と軌道輪(外輪3)とが接触している部分の軸方向存在範囲H2は、軌道面3aと転動体(円筒ころ2)との接触部分の軸方向存在範囲H1の全てを含んでいるのが好ましい。軸受装置1を介して伝達される振動(駆動軸10とミッションケース12との間の振動)は、転動体(円筒ころ2)と軌道面3aとの接触部分を通じて伝達されるが、かかる接触部分の軸方向存在範囲H1をカバーする範囲に制振部材5が設けられているため、軸受装置1としての制振性能がより一層高まるからである。
(a)は、本発明の第一実施形態である軸受装置の断面図であり、(b)は、ミッションケース(アルミ外ケース)に設けられたスナップリング挿入用切欠きを示す図である。 本発明の第二実施形態である軸受装置の断面図である。 本発明の第三実施形態である軸受装置の断面図である。 本発明の第四実施形態である軸受装置の断面図である。 本発明の第五実施形態である軸受装置の断面図である。 本発明の第六実施形態である軸受装置の断面図である。
符号の説明
1 軸受装置
2 円筒ころ
3 外輪(軌道輪)
3b 外輪の外周面(周面)
5 制振部材
6 固定部
7 第一リング状部材(リング状部材)
8 第二リング状部材(リング状部材)
9 周溝
11 円筒ころ軸受
13 リング状部材
51〜58 複数の制振部材(円環状部材)
s 接触面(隣接配置された制振部材相互間の接触面)

Claims (5)

  1. 軌道輪と、制振合金よりなり前記軌道輪の周面に設けられる円環状の制振部材と、を備えた軸受装置であって、
    前記軌道輪は、前記周面の軸方向一端側において径方向に突出し前記制振部材の軸方向一端側への移動を防止する固定部と、前記周面の軸方向他端側に設けられた周溝と、を備えており、
    更に、前記周溝に嵌合して固定されるとともに前記制振部材の軸方向他端側への移動を防止するリング状部材と、前記周面上に固定されつつ前記制振部材よりも径方向に突出するリング状部材と、を備えていることを特徴とする軸受装置。
  2. 前記制振部材は、軸方向に隣接配置された複数の円環状部材からなることを特徴とする請求項1に記載の軸受装置。
  3. 前記隣接配置された制振部材相互間の接触面は、径方向に対して傾斜した面を含むことを特徴とする請求項2に記載の軸受装置。
  4. 前記制振部材は、複数種類の制振合金よりなることを特徴とする請求項2または3のいずれかに記載の軸受装置。
  5. 軸受部分が円筒ころ軸受又は針状ころ軸受であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の軸受装置。
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