JP2005205749A - 記録装置、記録装置の制御方法及び制御プログラム - Google Patents

記録装置、記録装置の制御方法及び制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 キャリッジ軸に適正に潤滑油を供給する。
【解決手段】 一対のサイドフレーム18,19間に架け渡されたキャリッジ軸31と、記録ヘッドを搭載し、前記キャリッジ軸31に沿って往復移動するキャリッジ21とを備え、前記記録ヘッドによって記録用紙に記録する記録装置において、前記キャリッジ軸31のうち、前記キャリッジ21が移動する範囲の少なくとも一部に、駆動信号に基づいて潤滑油を供給する電動式の油供給装置60と、前記駆動信号を生成し、前記油供給装置を駆動する駆動手段70とを備える。
【選択図】 図6

Description

本発明は、キャリッジ軸に潤滑油を供給する油供給装置を備えた記録装置、記録装置の制御方法及び制御プログラムに関する。
一般に、一対のサイドフレーム間に架け渡されたキャリッジ軸と、記録ヘッドを搭載し、このキャリッジ軸に沿って往復移動するキャリッジとを備え、記録ヘッドによって記録用紙に記録する記録装置が知られている。この種の記録装置では、キャリッジの摺動性を確保するため、キャリッジ軸に潤滑油を供給している。具体的には、潤滑油を含浸させたオイルパッドをキャリッジに搭載し、このキャリッジがキャリッジ軸に沿って移動する際に、オイルパッドとキャリッジ軸とを接触させることによって、キャリッジ軸に潤滑油を供給している(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−314420号公報
しかし、従来の構成では、オイルパッドに含浸された潤滑油が多すぎると、油垂れによる記録用紙への汚れなどの不具合を生じる。また、オイルパッドに含浸された潤滑油が少なすぎると、時間経過に伴うオイルパッドの乾きや、キャリッジブッシュとキャリッジ軸との接触による潤滑油のはじきや、紙粉による潤滑油の吸込みなどにより潤滑油不足が生じる。この潤滑油不足が生じた場合、キャリッジとキャリッジ軸との摺動負荷が上昇することによって、キャリッジとキャリッジ軸との摩擦による削れ、キャリッジモータのキャリッジ駆動負荷の変動に伴う印字乱れ、キャリッジ駆動負荷の増加に伴うキャリッジモータの脱調などが生じるといった問題があった。
そこで、本発明の目的は、キャリッジ軸に適正に潤滑油を供給することができる記録装置、記録装置の制御方法及び制御プログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、一対のサイドフレーム間に架け渡されたキャリッジ軸と、記録ヘッドを搭載し、前記キャリッジ軸に沿って往復移動するキャリッジとを備え、前記記録ヘッドによって記録用紙に記録する記録装置において、前記キャリッジ軸のうち、前記キャリッジが移動する範囲の少なくとも一部に、駆動信号に基づいて、潤滑油を供給する電動式の油供給装置と、前記駆動信号を生成し、前記油供給装置を駆動する駆動手段とを備えることを特徴とする。
この場合、前記駆動手段は、所定期間が経過するごとに前記駆動信号を出力する構成としても良い。
更に、前記所定期間は、前記記録装置に電源が供給される電源供給時間、前記キャリッジが駆動するキャリッジ駆動時間、あるいは、前記記録装置が初期起動した後に経過した経過時間のうち、いずれかに対応させて設定される構成としても良い。
また、前記油供給装置は、前記一対のサイドフレームの両方或いは一方であって、前記キャリッジ軸が架け渡された側と反対の側に設けられると共に、潤滑油の供給口が前記サイドフレームの前記キャリッジ軸が架け渡された側に配置され、前記キャリッジ軸の一部に潤滑油を供給する構成としても良い。
また、前記油供給装置は、前記一対のサイドフレームの両方或いは一方であって、前記キャリッジ軸が架け渡された側に設けられると共に、潤滑油の供給口が前記サイドフレームの前記キャリッジ軸が架け渡された側に配置され、前記キャリッジ軸の一部に潤滑油を供給する構成としても良い。
また、前記油供給装置は、前記キャリッジに搭載されると共に、潤滑油の供給口が前記キャリッジ軸が挿通されるキャリッジ本体に設けられ、前記キャリッジ軸の一部に潤滑油を供給する構成としても良い。
また、前記油供給装置は、油供給装置本体と前記潤滑油を貯留する貯留タンクとを備え、この貯留タンクが前記油供給装置本体に着脱自在に設けられる構成としても良い。
また、前記油供給装置は、供給した油量を算出し、前記貯留タンク内の油量が所定量よりも少なくなった場合には、潤滑油切れを告知する、もしくは潤滑油の補充を促す警報を発する構成としても良い。
また、前記油供給装置は、前記キャリッジ軸の一部に潤滑油を供給する量を調整する供給量調整手段を備える構成としても良い。
この場合、前記供給量調整手段は、前記駆動手段から出力される前記駆動信号の回数を変更することによって、前記キャリッジ軸の一部へ供給される潤滑油の供給量を調整可能な構成としても良い。
また、前記供給量調整手段は、前記記録装置に電源が供給される電源供給時間、前記キャリッジが駆動するキャリッジ駆動時間、あるいは、前記記録装置が初期起動した後に経過した経過時間のうち、いずれかの期間に基づいて、潤滑油の供給量を調整する構成としても良い
また、前記油供給装置は、電圧を印加すると伸縮するピエゾ素子を備え、このピエゾ素子を伸縮させて前記供給口を通じて潤滑油を押し出すことによって、前記キャリッジ軸の一部に潤滑油を供給する構成としても良い。
また、前記油供給装置は、前記所定期間が印字中に経過するか否かを判断し、経過する場合には印字開始前又は印字終了後に、前記キャリッジ軸の一部に潤滑油の供給を行う構成としても良い。
また、前記駆動手段は、ユーザの指示に基づいて駆動信号を出力する構成としても良い。
また、前記駆動手段は、前記キャリッジが所定位置への移動回数、あるいは前記キャリッジの往復動作回数がm回となる毎(mは自然数)に前記駆動信号を出力する構成としても良い。
さらに、前記所定位置は、前記キャリッジのホームポジションに対応させて設定される構成としても良い。
また、前記駆動手段は、当該記録装置への電源投入回数がn回となる毎(nは自然数)に前記駆動信号を出力する構成としても良い。
また、本発明は、一対のサイドフレーム間に架け渡されたキャリッジ軸と、記録ヘッドを搭載し、前記キャリッジ軸に沿って往復移動するキャリッジと、前記キャリッジ軸の一部に、潤滑油を供給する電動式の油供給装置と、前記油供給装置を駆動する駆動手段とを備え、前記記録ヘッドによって記録用紙に記録する記録装置をコンピュータにより制御するための制御プログラムにおいて、前回の前記潤滑油の供給タイミングから所定期間が経過しているか否かを判別させ、前記所定期間が経過している場合には、前記油供給装置を駆動させて、前記潤滑油を供給させることを特徴とする。
また、本発明は、一対のサイドフレーム間に架け渡されたキャリッジ軸と、記録ヘッドを搭載し、前記キャリッジ軸に沿って往復移動するキャリッジと、前記キャリッジ軸の一部に、潤滑油を供給する電動式の油供給装置と、前記油供給装置を駆動する駆動手段とを備え、前記記録ヘッドによって記録用紙に記録する記録装置の制御方法において、前回の前記潤滑油の供給タイミングから所定期間が経過しているか否かを判別する手順と、前記判別結果に基づいて、前記所定期間が経過している場合には、前記油供給装置を駆動させる駆動信号を生成する手順とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、キャリッジ軸に適正に潤滑油を供給することができる。
以下図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明が適用された記録装置の一態様たるドットインパクトプリンタの全体を示す斜視図であり、図2及び図3は、ドットインパクトプリンタのプリンタ本体の構成を示す斜視図である。また、図4は、プリンタ本体の断面図である。
図1乃至3に示す記録装置としてのドットインパクトプリンタ10は、記録ヘッド20(図3参照)が備える記録ワイヤを、インクリボン(共に図示せず)を介してシート(記録用紙)に押し付け、このシート上にドットを形成することにより、文字を含む画像を記録するものである。このシートとしては、所定長さに切断されたカットシートと、複数枚が連接された連続シートとがある。カットシートとしては、例えば単票紙や単票複写紙などの普通紙の他、通帳や葉書、封筒などがあり、連続シートとしては、連続紙、連続複写紙がある。
上記ドットインパクトプリンタ10は、大別すると、記録装置本体としてのプリンタ本体11と、プリンタ本体11に着脱自在に装着されたプッシュトラクタユニット12(図2)及び排出ユニット13と、プリンタ本体11の上方、下方のそれぞれを覆う外装体としてのアッパケース14A及びロアケース14Bとを備えて構成されている。
上記プリンタ本体11は、図2乃至図4に示すように、本体フレームとしてのベースフレーム15、フロントフレーム16、リアフレーム17(図4)、左サイドフレーム18及び右サイドフレーム19と、記録ヘッド20及びキャリッジ21を備えた記録機構部22と、プラテン23、シート案内24、第1従動ローラ25及び第2従動ローラ26を備えた第1シート搬送機構部27、第3従動ローラ28及び駆動ローラ29を備えた第2シート搬送機構部30と、を有して構成される。
ベースフレーム15、フロントフレーム16及びリアフレーム17の略両端部に、左サイドフレーム18及び右サイドフレーム19が立設して固定される。これら左サイドフレーム18と右サイドフレーム19との間に、キャリッジ軸31が架け渡されて、回動自在に枢支される。更に、左サイドフレーム18と右サイドフレーム19との間にプラテン23が架け渡されて回転自在に配設されるとともに、更にシート案内24がリアフレーム17上に固定して配設される。
プラテン23を含む上記第1シート搬送機構部27は、図4に示すように、プラテン23の下方に第1従動ローラ25及び第2従動ローラ26が配置され、プリンタ本体11のリア側のシート搬送機構として構成される。第1従動ローラ25及び第2従動ローラ26は、従動ローラホルダ32に回転自在に枢支される。従動ローラホルダ32は、リアフレーム17に一端が固定された付勢バネ33によりプラテン23側に付勢され、これにより第1従動ローラ25及び第2従動ローラ26がプラテン23に対して下方から当接しプラテン23の回転力を受けて回転駆動される。
また第2シート搬送機構部30は、第3従動ローラ28と駆動ローラ29とが当接状態で配置されて、プリンタ本体11のフロント側のシート搬送機構として構成される。
プラテン23及び駆動ローラ29は、駆動輪列部34により正または逆方向に回転駆動される。この駆動輪列部34は、左サイドフレーム18又は右サイドフレーム19の一方、例えば右サイドフレーム19に設置される。この駆動輪列部34は、正転又は逆転可能なシート搬送モータ35(図2)と、シート搬送モータ35の駆動軸に回転一体に固定されたモータピニオンと、このモータピニオンからの駆動力をプラテン23へ伝達する複数の減速ギアと、駆動ローラ29へ伝達する複数の減速ギアとを備えて構成される。この構成により、プラテン23と駆動ローラ29とが反対方向に回転し、カットシートまたは連続シートを、プリンタ本体11の前方から後方へ搬送可能とし、または、プリンタ本体11の後方から前方へ搬送可能とする。従って、カットシート及び連続シートは、キャリッジ21の後述の主走査方向に直交する副走査方向に搬送される。
左サイドフレーム18及び右サイドフレーム19のプリンタ本体11におけるフロント側及びリア側の各々には、トラクタユニット装着部40A、40Bが形成され、各々にプッシュトラクタユニット12が着脱自在に装着される。なお、図3は、プリンタ本体11のフロント側にのみプッシュトラクタユニット12が装着された状態を示す。
プリンタ本体11のリア側に装着されるプッシュトラクタユニット12は、連続シート(例えば連続紙)を、リア側の上記第1シート搬送機構部27へ供給するものであり、フロント側に装着されるプッシュトラクタユニット12は、フロント側の上記第2シート搬送機構部30へ供給するものである。プリンタ本体11のフロント側及びリア側に装着されるプッシュトラクタユニット12は、各々略同様な構成となっており、左右に一対のトラクタ36を有する。これらのトラクタ36は、トラクタ駆動軸37に回転一体且つ軸方向摺動自在に軸支されたトラクタ駆動プーリ(不図示)と、トラクタガイド軸38に回転自在且つ軸方向摺動自在に軸支されたトラクタ従動駆動プーリ(不図示)とにトラクタベルト39が巻き掛けられ、シート押え蓋(不図示)を備えて構成される。
一対のトラクタ36間の距離は、搬送すべき連続シート(連続紙)の幅寸法に応じて調整可能とされる。また、トラクタベルト39の全外周には複数のピンが突設され、連続シートの幅方向両側に穿設された穴に係合可能とされる。このトラクタベルト39も前述の駆動輪列部34により駆動される。
さて、上記キャリッジ21は、キャリッジ軸31に摺動自在に挿通されると共に、フロントフレーム16の上端部に摺接され、更に、記録ヘッド20を搭載する。キャリッジ軸31がプラテン23と平行に配置されることから、キャリッジ21は、これらプラテン23、キャリッジ軸31の軸方向と一致する主走査方向に走行(走査)可能に設けられる。
このキャリッジ21は、キャリッジ駆動モータ41の正転又は逆転により往復移動されるタイミングベルト42(図4)に結合される。従って、キャリッジ21は、キャリッジ駆動モータ41の正転又は逆転により、タイミングベルト42を介し、キャリッジ軸31に案内されて、主走査方向における図1乃至3の左向き又は右向きに走査される。ここで、キャリッジ駆動モータ41は、シート搬送モータ35とともに例えばステッピングモータにて構成される。
キャリッジ軸31の前方左側には、リボン駆動軸43が設けられる。このリボン駆動軸43は、左サイドフレーム18及び右サイドフレーム19に装着されたリボンカセット44内のインクリボン(不図示)を移動させるものである。このインクリボンは、記録ヘッド20とプラテン23との間に引き回され、リボン駆動軸43により移動可能に設けられる。
上記記録ヘッド20は、多数の記録ワイヤ(不図示)を備え、これらの記録ワイヤの突出方向前方にインクリボンが位置する。記録ヘッド20は、キャリッジ21と共に主走査方向に走行される間に、記録ワイヤを突出させてインクリボンに打ち当て、このインクリボンのインクを、プラテン23と記録ヘッド20との間に搬送されるシートに付着させて、このシートに文字を含む画像を記録する。
記録ヘッド20による記録動作は、キャリッジ21が図1乃至3の主走査方向左向き又は右向きに走行される間に、記録ヘッド20の記録ワイヤにより一行分の記録がなされ、この一行分の記録がなされる度に、上記第1シート搬送機構部27又は第2シート搬送機構部30が、それぞれシートを所定長(通常行間分)搬送させ、これらの動作が繰り返されることにより実施される。
上記排出ユニット13は、図4に示すように、ローラ軸45に回転一体に設けられた排出ローラ46を備え、この排出ローラ46の回転によって、記録ヘッド20により記録されたシートがプリンタ10外に排出される。
上記右サイドフレーム19の外側には、レリースレバー47が設けられ、このレリースレバー47の操作によって、シート搬送モータ35の駆動力を伝達する伝達ギア(不図示)が、プリンタ本体11のリア側に装着されたプッシュトラクタユニット12のトラクタ駆動軸37を駆動するトラクタ駆動ギア(不図示)と噛み合い、または離脱可能に構成される。伝達ギアがトラクタ駆動ギアと噛み合っている時には、図4に示すレリース軸48に形成されたカム49の作用で、第1シート搬送機構部27の第1従動ローラ25がプラテン23から離反して、シートとしての連続紙が、プリンタ本体11のリア側に装着されたプッシュトラクタユニット12からプラテン23へ供給され搬送される。
また、レリースレバー47の操作により、伝達ギアがトラクタ駆動ギアから離脱したときには、上記カム49の作用で、第1シート搬送機構部27の第1従動ローラ25がプラテン23に接触して回転し、図示しないシート供給ガイド等から、シートとしての単票紙が、第1シート搬送機構部27のシート案内24からプラテン23へ供給され搬送される。
上記左サイドフレーム18の外側には、アジャストレバー50が設けられ、このアジャストレバー50の操作によって、その操作量に応じた分だけキャリッジ軸31がプラテン23から離間又は接近可能に構成される。従って、アジャストレバー50の手動操作によって、上記キャリッジ軸31に支持されたキャリッジ21に搭載される記録ヘッド20とプラテン23との間のプラテンギャップを、シート厚等に応じて調整可能となる。
また、プラテン23、プッシュトラクタユニット12及び排出ユニット13の駆動制御と、キャリッジ21の走行制御と、記録ヘッド20の記録ワイヤによる記録動作の制御は、制御装置としての制御基板部51により実施される。この制御基板部51は、例えばプリンタ本体11のリア側下方に配置される。また、この制御基板部51には、後述するコントローラ70が設けられている。
ところで、上述のように、キャリッジ軸31は、一対のサイドフレーム18,19間に架け渡されており、このキャリッジ軸31には、記録ヘッド20を搭載したキャリッジ21が摺動自在に挿通されている。そのため、本実施形態では、キャリッジ21がキャリッジ軸31上を滑らかに摺動できるように、キャリッジ軸31の一部に潤滑油を供給可能とする構成としている。なお、本実施形態の説明では、各サイドフレーム18,19において、キャリッジ軸31が架け渡された側を内側とし、それとは反対側を外側とする。
図5は記録機構部22の近傍を示した断面概略図である。また、図6は、キャリッジ軸31に潤滑油を供給するための油供給装置60の配置状態を示した模式図であり、図7は、図6をA方向から見た状態を示した模式図である。
キャリッジ21は、記録ヘッド20が搭載されるキャリッジ本体21Aと、このキャリッジ本体21Aに保持され、キャリッジ軸31に挿通されるキャリッジブッシュ21Bとを備える。このキャリッジブッシュ21Bの内径は、キャリッジ軸の直径よりも若干大きく設計され、キャリッジ21がキャリッジ軸31を摺動自在となるように、キャリッジブッシュ21Bとキャリッジ軸31との間に隙間Rが設けられている。この隙間Rに潤滑油が供給されることによって、キャリッジ21とキャリッジ軸31との摺動性が確保されている。
油供給装置60は、図6及び図7に示すように、右サイドフレーム19の外側に設けられている。この油供給装置60は、いわゆる電動式であり、制御基板部51に設けられたコントローラ70(駆動手段)によって、その動作が制御されている。このコントローラ70は、いわゆるマイクロコンピュータとして構成され、例えば所定期間を計測し、この計測した結果に基づいて油供給装置60の動作を制御するためのCPU(不図示)と、このCPUが読み出して実行する油供給制御を行う制御プログラムを含む各種制御プログラムや各種データを格納したROM(不図示)と、各種データを一時的に格納するRAM(不図示)とを備え、このCPUは、ROM内の油供給制御プログラムに基づいて、以下に説明する油供給制御を行っている。なお、油供給装置60は、左右サイドフレーム18,19の一方或いは両方に設けても良い。
また、油供給装置60は、油供給装置本体60Aと、この油供給装置本体60Aに取り付けられる潤滑油の貯留タンク61と、この貯留タンク61から搬送パイプ(不図示)を介して、潤滑油が排出される供給口63,65とを備える。貯留タンク61は、油供給装置本体60Aに着脱自在に設けられる。このため、この貯留タンク61内の潤滑油が少なくなった場合には、貯留タンク61を外して潤滑油を補給することができ、この補給を繰り返すことによってキャリッジ軸31への潤滑を半永久的に続けることができる。
油供給装置60は、電圧を印加すると伸縮するピエゾ素子(不図示)を備えており、このピエゾ素子を伸縮させて供給口63,65を通じて潤滑油を押し出している(ピエゾ方式)。これら供給口63,65は、キャリッジ軸31の略鉛直上方であって、左右のサイドフレーム18,19の内側の面(内面)に配置されている。貯留タンク61から各供給口63,65に至った潤滑油は、駆動信号に従いピエゾ素子を伸縮させることによって、各供給口63,65を通じて排出される。これら供給口63,65を通じて排出された潤滑油は、キャリッジ軸31の一部に滴下される。この場合、当該潤滑油は、少なくともキャリッジ軸31のうちキャリッジ21が移動する範囲の一部に滴下される。本実施形態では、これらの供給口63,65は、左右のサイドフレーム18,19の内面から突出した位置に設けられているが、左右のサイドフレーム18,19の内側に設けられていれば、これに限るものではない。
油供給装置60は、キャリッジ軸31に供給する潤滑油の量を調整することができる。この場合、コントローラ70が潤滑油量の調整手段として機能する。本実施形態では、上述のように、油供給装置60は、ピエゾ方式によって各供給口63,65を通じて潤滑油を排出するため、一回の駆動信号に対して排出される潤滑油の量は略同一にすることができる。従って、コントローラ70は、このコントローラ70から出力される駆動信号の回数を変更することによって、潤滑油の供給量を変更することができ、キャリッジ軸31に適正な量の潤滑油を供給することができる。
また、油供給装置60は、キャリッジ軸31の一部へ供給した油量を算出し、貯留タンク61内の油量が所定量よりも少なくなった場合には、潤滑油切れを告知する、もしくは潤滑油の補充を促す旨の警報を発する機能を備える。この場合、上述のように、各供給口63,65を通じて排出された潤滑油の量は、駆動信号の回数を用いて算出することができるため、貯留タンク61内の潤滑油の残量をも算出することができる。そのため、この残量が所定量よりも少なくなった場合には、潤滑油切れを告知する、もしくは潤滑油の補充を促す旨の警報を発してユーザの注意を喚起することで、キャリッジ軸31への潤滑油の供給を適正に行うことができる。なお、貯留タンク61にセンサを設けて、残量を感知する構成としても良い。
次に、図8を参照して、この油供給装置60の動作について説明する。
本実施形態では、コントローラ(駆動手段)70は、所定期間が経過するごとに駆動信号を油供給装置60に出力し、この油供給装置60は、駆動信号に従って潤滑油を排出することによって、キャリッジ軸31に潤滑油を供給している。
まず、コントローラ70は、ドットインパクトプリンタ10に電源が投入されると、このドットインパクトプリンタ10の起動が、初期起動であるか否かを判別する(ステップS1)。ここで、初期起動とは、ドットインパクトプリンタ10を組み立てた後、最初に電源が投入されて起動することをいう。この起動が、初期起動である場合にはステップS2に移行し、初期起動でない場合にはステップS3に移行する。
上記起動が初期起動である場合(ステップS1:Yes)には、コントローラ70は、この初期起動した時を基準(T1=0;潤滑油の供給タイミングの基準タイミングとなる。以下同様。)として、ドットインパクトプリンタ10に電源が供給されている時間(以下、電源供給時間という)T1の計測を開始する(ステップS2)。この電源供給時間T1は、ドットインパクトプリンタ10に電源が供給されている限り計測されるものであり、記録動作の如何には関係がない。
一方、上記起動が初期起動でない場合(ステップS1:No)、ドットインパクトプリンタ10には、少なくとも1度電源が供給されている。そのため、コントローラ70は、これまでに積算された電源供給時間T1を読み出し、この読み出した電源供給時間T1に、今回電源が供給されている時間を加算する(ステップS3)。
次に、コントローラ70は、上記電源供給時間T1と、所定期間としての閾値OT1(oil time limit1)とを比較する(ステップS4)。この閾値OT1は、キャリッジ軸31に潤滑油を供給する動作の間隔を表すものであり、予めコントローラ70に設定されている。この設定は適宜変更が可能である。
ステップS4の判別において、電源供給時間T1が閾値OT1よりも大きい場合(ステップS4:Yes)には、所定期間が経過しているため、コントローラ70は、油供給装置60に駆動信号を出力して、油供給装置60を駆動させ、潤滑油の供給を行う(ステップS5)。この場合、例えば、キャリッジ21が左サイドフレーム18側に移動した際に、右サイドフレーム19に設けた潤滑油の供給口63を通じて、キャリッジ軸31の一部に潤滑油が滴下されることによって供給される。また、これとは反対に、キャリッジ21が右サイドフレーム19側に移動した際に、左サイドフレーム18に設けた潤滑油の供給口65を通じて、キャリッジ軸31の一部に潤滑油が滴下されることによって供給される。このように、キャリッジ21や記録用紙が潤滑油で汚れないように、コントローラ70は、キャリッジ21の動作と油供給装置60の動作とを制御している。
続いて、コントローラ70は、これまで積算された電源供給時間T1をリセット(ステップS6)し、処理をステップS3に移行させて、再びT1=0から電源が供給された時間の積算を開始することにより、以下同様に、ステップS3〜ステップS6の処理を行う。
一方、電源供給時間T1が閾値OT1よりも小さい場合(ステップS4:No)には、所定期間が経過していないため、コントローラ70は、油供給装置60に駆動信号を出力することなく、ステップS3に移行し、同じくステップS3〜ステップS6の処理を行う。上記処理フローは、ドットインパクトプリンタ10の電源が遮断されるまで続けられる。
本実施形態によれば、所定期間が経過するごとに油供給装置60を駆動させて、キャリッジ軸31へ潤滑油を供給する構成としているため、キャリッジ軸31には適宜、潤滑油を供給することができ、キャリッジ軸31の潤滑不足によるキャリッジ21の動作不良を防止することができる。更に、潤滑油の供給の頻度を自由に調整することができるため、従来のように、キャリッジ21が移動するたびに潤滑油の供給を行う場合に比べて静音化が図れる。
また、本実施形態では、サイドフレーム19の外側に油供給装置60を設け、サイドフレーム18,19に設けた供給口63,65を通じて潤滑油をキャリッジ軸31に供給する構成としていることにより、従来のように、キャリッジ21にオイルパッドを搭載必要が無くなるため、キャリッジ重量を削減することができるとともにキャリッジコストを減少することができる。
また、本実施形態では、油供給装置60は、油供給装置本体60Aに貯留タンク61を着脱自在に設ける構成としているため、この貯留タンク61を外して潤滑油を補給することができ、この補給を続ける限り、安定したキャリッジ軸31へ潤滑油の供給を半永久的に行うことができる。また、これによりユーザメンテナンス性の向上が図れる。
また、本実施形態では、各供給口63,65を通じて排出される潤滑油の量を一定に保った状態で、供給することが可能となるため、貯留タンクに残存する潤滑油の量に応じて供給量が変化することがなく、潤滑不足や潤滑過多による問題の発生の防止が図れる。例えば、潤滑不足によるキャリッジの動作不良を防止できるとともに、キャリッジ軸31及びキャリッジブッシュ21Bの磨耗を防止することができる。また、潤滑過多による記録用紙の汚れを防止できるとともに、キャリッジ21の下部のフレーム構造を工夫して油垂れの対策が不要となる。
上記実施の形態にあっては、キャリッジ軸に潤滑油を供給するに際して、コントローラ70が所定期間の経過を判断するために、ドットインパクトプリンタ10への電源供給時間T1を計測して、この電源供給時間T1と閾値OT1とを比較する構成について例示したが、これに限らず、所定期間として計測できるものであれば良い。
例えば、図9に示すように、電源供給時間T1のかわりに、キャリッジ21の駆動時間T2を計測して、所定時間とすることもできる。この構成では、コントローラ70は、キャリッジ21が記録動作の際に、実際に駆動した時間(以下、キャリッジ駆動時間という)T2を計測し、このキャリッジ駆動時間T2と閾値OT2(oil time limit2)とを比較することによって、キャリッジ軸31に潤滑油を供給するか否かを判別している。
まず、コントローラ70は、ドットインパクトプリンタ10に電源が投入されると、このドットインパクトプリンタ10の起動が、初期起動であるか否かを判別する(ステップS11)。ここで、初期起動とは、ドットインパクトプリンタ10を組み立てた後、最初に電源が投入されて起動することをいう。この起動が、初期起動である場合にはステップS12に移行し、初期起動でない場合にはステップS13に移行する。
上記起動が初期起動である場合(ステップS11:Yes)には、コントローラ70は、この初期起動した時を基準(T2=0)として、キャリッジ21が記録動作の際に、実際に駆動した時間、すなわち、キャリッジ駆動時間T2の計測を開始する(ステップS12)。
一方、上記起動が初期起動でない場合(ステップS11:No)、コントローラ70は、これまでに積算されたキャリッジ駆動時間T2を読み出し、この読み出したキャリッジ駆動時間T2に、今回、記録動作時にキャリッジ21が駆動する時間を加算する(ステップS13)。
次に、コントローラ70は、上記キャリッジ駆動時間T2と、所定期間としての閾値OT2(oil time limit2)とを比較する(ステップS14)。この閾値OT2は、キャリッジ軸31に潤滑油を供給する動作の間隔を表すものであり、予めコントローラ70に設定されている。この設定は適宜変更が可能である。
ステップS14の判別において、キャリッジ駆動時間T2が閾値OT2よりも大きい場合(ステップS14:Yes)には、所定期間が経過しているため、コントローラ70は、油供給装置60に駆動信号を出力して、油供給装置60を駆動させ、潤滑油の供給を行う(ステップS15)。この場合、例えば、キャリッジ21が左サイドフレーム18側に移動した際に、右サイドフレーム19に設けた潤滑油の供給口63を通じて、キャリッジ軸31の一部に潤滑油が滴下されることによって供給される。また、これとは反対に、キャリッジ21が右サイドフレーム19側に移動した際に、左サイドフレーム18に設けた潤滑油の供給口65を通じて、キャリッジ軸31の一部に潤滑油が滴下されりことによって供給される。このように、キャリッジ21や記録用紙が潤滑油で汚れないように、コントローラ70は、キャリッジ21の動作と油供給装置60の動作とを制御している。
続いて、コントローラ70は、これまで積算されたキャリッジ駆動時間T2をリセット(ステップS16)し、処理をステップS13に移行させて、再びT2=0から電源が供給された時間の積算を開始することにより、以下同様に、ステップS13〜ステップS16の処理を行う。
一方、キャリッジ駆動時間T2が閾値OT2よりも小さい場合(ステップS14:No)には、所定期間が経過していないため、コントローラ70は、油供給装置60に駆動信号を出力することなく、ステップS13に移行し、同じくステップS13〜ステップS16の処理を行う。上記処理フローは、ドットインパクトプリンタ10の電源が遮断されるまで続けられる。
この構成によれば、実際にキャリッジ21が駆動した時間T2を計測し、このキャリッジ駆動時間T2が閾値OT2を超えた場合にキャリッジ軸31に潤滑油を供給しているため、キャリッジ21とキャリッジ軸31との潤滑不足が生じる閾値OT2を実験などで容易に把握することができ、この閾値OT2の基づいて、キャリッジ軸31に適正に潤滑油の供給ができる。
また、例えば、図10に示すように、電源供給時間T1のかわりに、上記初期起動時からの経過時間T3を計測して、所定時間とすることもできる。この構成では、コントローラ70は、ドットインパクトプリンタ10の初期起動時からの経過時間(以下、経過時間という)T3を計測し、この経過時間T3と閾値OT3(oil time limit3)とを比較することによって、キャリッジ軸31に潤滑油を供給するか否かを判別している。
まず、コントローラ70は、ドットインパクトプリンタ10に電源が投入されると、このドットインパクトプリンタ10の起動が、初期起動であるか否かを判別する(ステップS21)。ここで、初期起動とは、ドットインパクトプリンタ10を組み立てた後、最初に電源が投入されて起動することをいう。この起動が、初期起動である場合にはステップS22に移行し、初期起動でない場合にはステップS23に移行する。
上記起動が初期起動である場合(ステップS21:Yes)には、コントローラ70は、給油回数Nの値をN=1に設定するとともに、初期起動した時を基準(T3=0)として、この初期起動時からの経過時間、すなわち、経過時間T3の計測を開始する(ステップS22)。ここで、給油回数Nは、閾値OT3で設定された潤滑油の供給動作の周期を計測するものである。また、経過時間T3は、ドットインパクトプリンタ10に電源投入がなされず放置されていた時間も含んで、初期起動時から経過した時間をいう。電源が投入されていない場合、この経過時間T3の計測は、例えば乾電池などでコントローラ70を駆動させることによって行うことができる。
一方、上記起動が初期起動でない場合(ステップS21:No)、コントローラ70は、設定されている給油回数Nと、これまでに積算された経過時間T3とを読み出し、この読み出した経過時間T3に、現在経過している時間を加算する(ステップS23)。
次に、コントローラ70は、上記経過時間T3と所定期間としての閾値OT3(oil time limit3)とを比較する(ステップS24)。例えば、給油回数Nが、N=1の場合には、T3>OT3×1となっているか否かを判別する。ここで、この閾値OT3は、キャリッジ軸31に潤滑油を供給する動作の間隔を表すものであり、予めコントローラ70に設定されている。この設定は適宜変更が可能である。
ステップS24の判別において、経過時間T3が閾値OT3×Nよりも大きい場合(ステップS24:Yes)には、所定期間が経過しているため、コントローラ70は、油供給装置60に駆動信号を出力して、油供給装置60を駆動させ、潤滑油の供給を行う(ステップS25)。この場合、例えば、キャリッジ21が左サイドフレーム18側に移動した際に、右サイドフレーム19に設けた潤滑油の供給口63を通じて、キャリッジ軸31の一部に潤滑油が滴下されることによって供給される。また、これとは反対に、キャリッジ21が右サイドフレーム19側に移動した際に、左サイドフレーム18に設けた潤滑油の供給口65を通じて、キャリッジ軸31の一部に潤滑油が滴下されることによって供給される。このように、キャリッジ21や記録用紙が潤滑油で汚れないように、コントローラ70は、キャリッジ21の動作と油供給装置60の動作とを制御している。
続いて、コントローラ70は、給油回数Nに1を追加(ステップS26)して給油回数Nを新たに設定し、処理をステップS23に移行させて、再び経過時間T3の積算を開始することにより、ステップS23〜ステップS26の処理を行う。例えば、1回目の潤滑油の供給が終了した場合、給油回数Nの値は、N=1に1を追加することによって、N=2として設定され、この新たに設定された給油回数Nを用いて、以下同様に、ステップS23〜ステップS26の処理を行う。
一方、経過時間T3が閾値OT3×Nよりも小さい場合(ステップS24:No)には、所定期間が経過していないため、コントローラ70は、油供給装置60に駆動信号を出力することなく、ステップS23に移行し、同じくステップS23〜ステップS26の処理を行う。上記処理フローは、ドットインパクトプリンタ10の電源が遮断されるまで続けられる。
この構成によれば、ドットインパクトプリンタ10に電源が投入されずに放置された期間も経過時間T3として計測し、この経過時間T3が閾値OT3×Nを超えた場合には、キャリッジ軸31に潤滑油を供給している判断して潤滑油の供給を行うため、使用時間よりも放置期間が長く、キャリッジ軸31が乾いて潤滑不足となっている場合でも、キャリッジ軸31に適正に潤滑油の供給ができる。
本実施形態及び変形例において、所定期間が経過した場合、油供給装置60は、キャリッジ21の動作を考慮して、キャリッジ軸31に潤滑油を供給しているが、直ちに潤滑油の供給をせずに、記録動作が終了するまで待機した後に潤滑油の供給を行う構成としても良い。この構成によれば、記録動作中に潤滑油の供給が行われないため、潤滑油によって記録用紙が汚れるなどといった不具合の発生を防止することができる。なお、記録動作中に所定期間が経過することを、コントローラ70が予め認識している場合には、記録動作を待機させて潤滑油の供給を先に行う構成としても良い。
なお、所定期間が経過するごとに駆動信号を出力する構成の変形例として、ドットインパクトプリンタ10が所定の文字数またはライン数を記録した時に、油供給装置60を駆動させる構成としても良い。
以上、一実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。
例えば、本実施形態では、コントローラ70は、所定期間が経過するごとに、油供給装置60に駆動信号を出力することにより、キャリッジ軸31に潤滑油を供給する構成としていたが、ユーザの指示に従って油供給装置60に駆動信号を出力する構成とすることもできる。
この構成では、例えば、ドットインパクトプリンタ10の操作パネルに自動給油スイッチ(不図示)を設けて、この自動給油スイッチを操作することによって、油給油装置を駆動させてキャリッジ軸31に潤滑油を供給することができる。これによれば、キャリッジ21の動作不良が発見された際に、ユーザの指示によって潤滑油の供給を行うことができるため、キャリッジ軸31及びキャリッジブッシュ21Bが磨耗するなどの不具合の発生が防止される。なお、ユーザの指示に従って潤滑油の供給を行う構成は、上記所定期間ごとに潤滑油の供給を行う構成と別個に設けることもでき、両構成を合わせて設けることもできる。
また、キャリッジ21が所定位置(例えば、ホームポジション)へ移動した回数、あるいはキャリッジ21がキャリッジ軸31上を往復動作した回数が、m回となる毎(mは自然数)に油供給装置60に駆動信号を出力して、キャリッジ軸31に潤滑油の供給を行う構成としても良い。また、ドットインパクトプリンタ10電源投入回数がn回となる毎(nは自然数)に前記駆動信号を出力して、キャリッジ軸31に潤滑油の供給を行う構成としても良い。例えば、予めmの値を100回と設定しておき、キャリッジ21が、ホームポジションへ移動した回数が100回となる毎に、油供給装置60に駆動信号を出力して、キャリッジ軸31に潤滑油の供給を行うことによって、キャリッジ軸31に適正に潤滑油を供給することができる。
また、本実施形態において、油供給装置60はサイドフレーム19の外側に設けられていたが、左右サイドフレーム18,19の一方或いは両方の内側に設ける構成としても良い。この場合、油供給装置は、キャリッジ軸31のうち、キャリッジ21が移動する範囲に含まれない軸部(退避領域)に収まるように設けられている。この構成によれば、キャリッジ21にオイルパッドを搭載必要が無くなるため、キャリッジ重量を削減することができるとともにキャリッジコストを減少することができることに加えて、サイドフレーム18,19の外側に突出しない構成となるため、ドットインパクトプリンタ10の小型化が図れる。
また、油供給装置60を、キャリッジ21に搭載する構成としても良い。この構成では、潤滑油の供給口(不図示)は、キャリッジ軸31が挿通され、このキャリッジ軸31が面するキャリッジ本体21Aに設けられる。この構成によれば、油供給装置60は、従来のオイルパッド収納部に搭載されるため、キャリッジの大型化を防止することができるとともに、油供給装置60をサイドフレーム18,19に設ける必要がないため、ドットインパクトプリンタ10の小型化が図れる。また、この構成によれば、潤滑油の供給口は、キャリッジ軸31に面したキャリッジ本体21Aに設けられるため、キャリッジ軸31に確実に潤滑油を供給できるとともに、キャリッジ本体21Aの外部に潤滑油が飛散することも防止でき、油垂れによって記録用紙が汚れることが防止される。
本実施形態では、油供給装置60からキャリッジ軸31に供給される潤滑油はピエゾ方式を用いて供給されているが、キャリッジ軸31上に潤滑油を供給可能であれば別の方式によるものであっても良い。
また、本実施形態では、記録装置としてドットインパクトプリンタ10に適用する場合について説明しているが、キャリッジ軸31上をキャリッジ21が摺動する構成を有する記録装置についても適用が可能である。
本発明に係る記録装置の一実施の形態が適用されたドットインパクトプリンタを示す斜視図である。 プリンタ本体の構成を示す斜視図である。 プリンタ本体の構成を示す斜視図である。 プリンタ本体の構成を示す断面図である。 記録機構部の近傍を示す断面概略図である。 油供給装置の配置状態を示す模式図である。 図6をA方向から見た状態を示す模式図である。 潤滑油の供給動作を示すフローチャートである。 潤滑油の供給動作の変形例を示すフローチャートである。 潤滑油の供給動作の変形例を示すフローチャートである。
符号の説明
10…ドットインパクトプリンタ(記録装置)、11…プリンタ本体、18…左サイドフレーム、19…右サイドフレーム、20…記録ヘッド、21…キャリッジ、31…キャリッジ軸、60…油供給装置、60A…油供給装置本体、61…貯留タンク、63,65…供給口、70…コントローラ(駆動手段、供給量調整手段)、T1…電源供給時間、T2…キャリッジ駆動時間、T3…経過時間。

Claims (19)

  1. 一対のサイドフレーム間に架け渡されたキャリッジ軸と、記録ヘッドを搭載し、前記キャリッジ軸に沿って往復移動するキャリッジとを備え、前記記録ヘッドによって記録用紙に記録する記録装置において、
    前記キャリッジ軸のうち、前記キャリッジが移動する範囲の少なくとも一部に、駆動信号に基づいて、潤滑油を供給する電動式の油供給装置と、前記駆動信号を生成し、前記油供給装置を駆動する駆動手段とを備えることを特徴とする記録装置。
  2. 前記駆動手段は、所定期間が経過するごとに前記駆動信号を出力することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記所定期間は、前記記録装置に電源が供給される電源供給時間、前記キャリッジが駆動するキャリッジ駆動時間、あるいは、前記記録装置が初期起動した後に経過した経過時間のうち、いずれかに対応させて設定されることを特徴とする請求項2に記載の記録装置。
  4. 前記油供給装置は、前記一対のサイドフレームの両方或いは一方であって、前記キャリッジ軸が架け渡された側と反対の側に設けられると共に、潤滑油の供給口が前記サイドフレームの前記キャリッジ軸が架け渡された側に配置され、前記キャリッジ軸の一部に潤滑油を供給することを特徴とする請求項1乃至3に記載の記録装置。
  5. 前記油供給装置は、前記一対のサイドフレームの両方或いは一方であって、前記キャリッジ軸が架け渡された側に設けられると共に、潤滑油の供給口が前記サイドフレームの前記キャリッジ軸が架け渡された側に配置され、前記キャリッジ軸の一部に潤滑油を供給することを特徴とする請求項1乃至3に記載の記録装置。
  6. 前記油供給装置は、前記キャリッジに搭載されると共に、潤滑油の供給口が前記キャリッジ軸が挿通されるキャリッジ本体に設けられ、前記キャリッジ軸の一部に潤滑油を供給することを特徴とする請求項1乃至3に記載の記録装置。
  7. 前記油供給装置は、油供給装置本体と前記潤滑油を貯留する貯留タンクとを備え、この貯留タンクが前記油供給装置本体に着脱自在に設けられることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の記録装置。
  8. 前記油供給装置は、供給した油量を算出し、前記貯留タンク内の油量が所定量よりも少なくなった場合には、潤滑油切れを告知する、もしくは潤滑油の補充を促す警報を発することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の記録装置。
  9. 前記油供給装置は、前記キャリッジ軸の一部に潤滑油を供給する量を調整する供給量調整手段を備えることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の記録装置。
  10. 前記供給量調整手段は、前記駆動手段から出力される前記駆動信号の回数を変更することによって、前記キャリッジ軸の一部へ供給される潤滑油の供給量を調整可能な構成とすることを特徴とする請求項9に記載の記録装置。
  11. 前記供給量調整手段は、前記記録装置に電源が供給される電源供給時間、前記キャリッジが駆動するキャリッジ駆動時間、あるいは、前記記録装置が初期起動した後に経過した経過時間のうち、いずれかの期間に基づいて、潤滑油の供給量を調整することを特徴とする請求項9または10に記載の記録装置。
  12. 前記油供給装置は、電圧を印加すると伸縮するピエゾ素子を備え、このピエゾ素子を伸縮させて前記供給口を通じて潤滑油を押し出すことによって、前記キャリッジ軸の一部に潤滑油を供給することを特徴とする請求項4乃至11のいずれかに記載の記録装置。
  13. 前記油供給装置は、前記所定期間が印字中に経過するか否かを判断し、経過する場合には印字開始前又は印字終了後に、前記キャリッジ軸の一部に潤滑油の供給を行うことを特徴とする請求項2乃至12のいずれかに記載の記録装置。
  14. 前記駆動手段は、ユーザの指示に基づいて駆動信号を出力することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  15. 前記駆動手段は、前記キャリッジが所定位置への移動回数、あるいは前記キャリッジの往復動作回数がm回となる毎(mは自然数)に前記駆動信号を出力することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  16. 前記所定位置は、前記キャリッジのホームポジションに対応させて設定されることを特徴とする請求項15に記載の記録装置。
  17. 前記駆動手段は、当該記録装置への電源投入回数がn回となる毎(nは自然数)に前記駆動信号を出力することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  18. 一対のサイドフレーム間に架け渡されたキャリッジ軸と、記録ヘッドを搭載し、前記キャリッジ軸に沿って往復移動するキャリッジと、前記キャリッジ軸の一部に、潤滑油を供給する電動式の油供給装置と、前記油供給装置を駆動する駆動手段とを備え、前記記録ヘッドによって記録用紙に記録する記録装置をコンピュータにより制御するための制御プログラムにおいて、
    前回の前記潤滑油の供給タイミングから所定期間が経過しているか否かを判別させ、前記所定期間が経過している場合には、前記油供給装置を駆動させて、前記潤滑油を供給させることを特徴とする制御プログラム。
  19. 一対のサイドフレーム間に架け渡されたキャリッジ軸と、記録ヘッドを搭載し、前記キャリッジ軸に沿って往復移動するキャリッジと、前記キャリッジ軸の一部に、潤滑油を供給する電動式の油供給装置と、前記油供給装置を駆動する駆動手段とを備え、前記記録ヘッドによって記録用紙に記録する記録装置の制御方法において、
    前回の前記潤滑油の供給タイミングから所定期間が経過しているか否かを判別する手順と、前記判別結果に基づいて、前記所定期間が経過している場合には、前記油供給装置を駆動させる駆動信号を生成する手順とを備えることを特徴とする記録装置の制御方法。

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