JP2005202492A - 携帯型情報端末装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】当該装置の携帯性を損なうことなく、処理対象の外部情報記録媒体との間にて行う無線通信の最適通信方向を視覚的に認知できること。
【解決手段】少なくとも外部情報記録媒体に対して非接触による情報読取処理または情報書込処理を行うことができる携帯型情報端末装置において、この外部情報記録媒体に対する無線通信の最適通信方向に可視光である指示光B1を出力する通信方向指示部7を備える。
【選択図】 図1

Description

この発明は、所定の交信領域内に存在する外部情報記録媒体に対して無線通信を行い、該無線通信によって送受信される所定の電波を介して、この外部情報記録媒体に記録された情報を読み取り、またはこの外部情報記録媒体に情報を書き込む携帯型情報端末装置に関するものである。
従来から、小型の集積回路と無線通信用のアンテナとを組み合わせたRFID(Radio Frequency Identification)タグまたはカード状の樹脂製板にRFIDを埋設した非接触ICカード等の外部情報記録媒体と、該外部情報記録媒体に記録された情報を読み取りあるいは該外部情報記録媒体に所望の情報を書き込む機能を備えたPDA(Personal Digital Assistant)または非接触ICカードリーダライタ等の携帯型情報端末装置とを用いたRFIDシステムが開発されている。
一般に、この外部情報記録媒体には、静電誘導方式による無線通信を行い、0〜2[mm]程度の通信距離を有する密着型と、400〜530[kHz]の電磁波を用いた電磁結合方式による無線通信を行い、10[cm]程度までの通信距離を有する近接型と、125〜135[kHz]または13.56[MHz]の電磁波を用いた電磁誘導方式の無線通信を行い、10〜100[cm]程度の通信距離を有する近傍型と、2.45[GHz]のマイクロ波または光を用いたマイクロ波方式または光方式の無線通信を行い、数メートル程度の通信距離を有する遠隔型とがある。この携帯型情報端末装置は、所定の交信領域内に存在する外部情報記録媒体との間において送受信される所定の電波を介して、この外部情報記録媒体に記録された情報を読み取りあるいは該外部情報記録媒体に所望の情報を書き込む。
このような外部情報記録媒体と携帯型情報端末装置とを用いたRFIDシステムには、複数の外部情報記録媒体にそれぞれ記憶された各情報を一括して認識できる点、外部情報記録媒体に記録できる情報量(64〜数100バイト)が多い点、外部情報記録媒体に記録された情報を更新できる点、外部情報記録媒体が超小型である点、外部情報記録媒体と携帯型情報端末装置との間に障害物が存在しても情報通信が可能である点等の利点がある。このため、流通業界をはじめとする様々な業種において、このRFIDシステムの有益性が注目されている。このような技術に関し、たとえば非接触ICカードに対する無線通信に適した該非接触ICカードの載置位置を視覚的に確認でき、処理対象の非接触ICカードをこの載置位置に案内し、その後、この載置位置に案内された非接触ICカードに対し、所定の電波を介して情報の読み取りまたは書き込みを行う非接触ICカード処理装置がある(特許文献1参照)。
特開2000−276563号公報
しかしながら、上述した特許文献1に記載された非接触ICカード処理装置では、所定の電波を介して非接触ICカードと情報通信を行う通信制御部に、この載置位置を示す位置マークが付された載置台と、該載置台に処理対象の非接触ICカードを案内するガイド部材とが付加され、この載置位置が、この位置マークをもとに視覚的に確認されるように構成しているので、装置規模の大型化を招来し、装置の携帯性を損なう場合が多いという問題点があった。
なお、上述したRFIDシステムでは、携帯型情報端末装置と外部情報記録媒体との無線通信における利得がほぼ最大となる通信方向、すなわち該無線通信が効率的に行われる通信方向(最適通信方向)を視覚的に認知することは困難な場合が多い。この場合、使用者は、携帯型情報端末装置と外部情報記録媒体との相対位置または相対方向を多様に変化させて、この最適通信方向を探らなければならない。この作業の煩わしさを解決するために、この最適通信方向を視覚的に認知できる携帯型情報端末装置が要望されている。
この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、当該装置の携帯性を損なうことなく、外部情報記録媒体との間にて行う無線通信の最適通信方向を視覚的に認知できる携帯型情報端末装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1にかかる携帯型情報端末装置は、少なくとも外部情報記録媒体に対して非接触による情報読取処理または情報書込処理を行うことができる携帯型情報端末装置において、当該携帯型情報端末装置が行う無線通信の最適通信方向を指示する通信方向指示手段を備えたことを特徴とする。
また、請求項2にかかる携帯型情報端末装置は、上記発明において、前記通信方向指示手段の内容を前記無線通信の通信制御状態に応じて制御する制御手段を備えたことを特徴とする。
また、請求項3にかかる携帯型情報端末装置は、上記発明において、前記通信方向指示手段は、前記最適通信方向に可視光を出力する投光手段を備えたことを特徴とする。
また、請求項4にかかる携帯型情報端末装置は、上記発明において、前記通信方向指示手段は、前記投光手段が出力した可視光を用いて所定パターンの可視光を形成出力するパターン形成手段を備えたことを特徴とする。
また、請求項5にかかる携帯型情報端末装置は、上記発明において、前記パターン形成手段は、前記投光手段が出力した可視光を回折して前記所定パターンの可視光を形成出力する回折光学素子であることを特徴とする。
また、請求項6にかかる携帯型情報端末装置は、上記発明において、前記所定パターンの可視光は、前記外部情報記録媒体が前記最適通信方向に存在し、かつ前記外部情報記録媒体までの距離が前記無線通信の最大通信距離内である場合に、前記外部情報記録媒体に前記所定パターンを表示することを特徴とする。
また、請求項7にかかる携帯型情報端末装置は、上記発明において、前記所定パターンは、前記外部情報記録媒体が前記最適通信方向に存在し、かつ前記外部情報記録媒体までの距離が前記無線通信の最大通信距離とほぼ同等である場合に、前記外部情報記録媒体の外形に対応することを特徴とする。
また、請求項8にかかる携帯型情報端末装置は、上記発明において、前記通信方向指示手段は、前記最適通信方向の被写体を撮像する撮像手段と、前記撮像手段が撮像した画像を表示出力する表示手段と、を備え、前記制御手段は、前記表示手段に対して、前記撮像手段が撮像した画像を表示出力する制御を行うことを特徴とする。
また、請求項9にかかる携帯型情報端末装置は、上記発明において、前記最適通信方向に存在する外部情報記録媒体または該外部情報記録媒体を備えた対象物までの距離を測定する測距手段と、前記測距手段が測定した前記距離と前記撮像手段の焦点距離とに関する情報を用いて、前記最適通信方向への無線通信が行える通信範囲を示す所定パターンのポインタを生成出力する画像演算手段と、を備え、前記制御手段は、前記撮像手段が撮像した画像と前記所定パターンのポインタとを重畳的に前記表示手段に表示出力することを特徴とする。
また、請求項10にかかる携帯型情報端末装置は、上記発明において、前記最適通信方向に存在する外部情報記録媒体または該外部情報記録媒体を備えた対象物までの距離を測定する測距手段と、前記測距手段が測定した前記距離と前記撮像手段の焦点距離とに関する情報と、前記撮像手段が撮像する画像の倍率に関する情報とを用いて、当該携帯型情報端末装置が行う無線通信の最大通信距離に対応する所定パターンのポインタを生成出力する画像演算手段と、を備え、前記制御手段は、前記撮像手段が撮像した画像と前記所定パターンのポインタとを重畳的に前記表示手段に表示出力することを特徴とする。
また、請求項11にかかる携帯型情報端末装置は、上記発明において、前記所定パターンは、前記外部情報記録媒体との無線通信の最大通信距離と前記距離とがほぼ同等である場合に、前記撮像手段が撮像した対象物の画像に対応することを特徴とする。
また、請求項12にかかる携帯型情報端末装置は、上記発明において、前記撮像手段は、前記最適通信方向から入力される被写体の光学情報を結像する撮像光学素子と、前記撮像光学素子によって結像された光学情報を電気信号に光電変換する撮像素子と、前記撮像素子から入力された電気信号をもとに、前記被写体の画像を作成する画像処理部と、を備えたことを特徴とする。
また、請求項13にかかる携帯型情報端末装置は、上記発明において、前記制御手段は、前記情報読取処理または前記情報書込処理の処理経過に応じて異なる態様の表示をそれぞれ出力するように、前記通信方向指示手段の出力制御を行うことを特徴とする。
また、請求項14にかかる携帯型情報端末装置は、上記発明において、前記外部情報記録媒体との無線通信を行う無線通信手段と、前記通信方向指示手段が指示する方向と前記無線通信手段の前記最適通信方向とを同方向に維持するとともに、前記通信方向指示手段と前記無線通信手段とを駆動する駆動手段と、を備えたことを特徴とする。
また、請求項15にかかる携帯型情報端末装置は、上記発明において、相互に異なる前記最適通信方向について前記外部情報記録媒体との無線通信をそれぞれ行う複数の無線通信手段と、前記複数の無線通信手段のうち、前記外部情報記録媒体との無線通信を行う無線通信手段の前記最適通信方向と、前記通信方向指示手段が指示する方向とを同方向にするように、前記通信方向指示手段を駆動する駆動手段と、を備えたことを特徴とする。
また、請求項16にかかる携帯型情報端末装置は、上記発明において、所望の光学情報記録媒体から光学情報を読み取る光学情報読取手段を備え、該光学情報読取手段は前記通信方向指示手段として機能することを特徴とする。
また、請求項17にかかる携帯型情報端末装置は、上記発明において、前記通信方向指示手段による前記最適通信方向の指示を所望のタイミングにて停止する機能停止手段を備えたことを特徴とする。
また、請求項18にかかる携帯型情報端末装置は、上記発明において、前記通信方向指示手段は、前記最適通信方向の光学的な像を表示する光学ファインダであることを特徴とする。
また、請求項19にかかる携帯型情報端末装置は、上記発明において、前記光学ファインダは、当該携帯型情報端末装置に格納可能に配置されたことを特徴とする。
また、請求項20にかかる携帯型情報端末装置は、上記発明において、前記光学ファインダは、当該携帯型情報端末装置に着脱可能に配置されたことを特徴とする。
また、請求項21にかかる携帯型情報端末装置は、上記発明において、前記光学ファインダは、少なくとも一つの光学素子を備えたことを特徴とする。
また、請求項22にかかる携帯型情報端末装置は、上記発明において、前記通信方向指示手段は、前記最適通信方向を指し示す図形が形成された指示部であり、該指示部は、当該携帯型情報端末装置の筐体に設けられたことを特徴とする。
この発明によれば、装置規模を大型化することなく、外部情報記録媒体に対する無線通信の最適通信方向を視覚的に指示することができ、これによって、携帯性を損なうことなく、この無線通信の最適通信方向を容易に認知できる携帯型情報端末装置を実現することができるという効果を奏する。この携帯型情報端末装置を用いた場合、使用者は、この最適通信方向に処理対象の外部情報記録媒体を容易に位置させることができる。
以下、添付図面を参照して、この発明にかかる携帯型情報端末装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。なお、この実施の形態によって、この発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1である携帯型情報端末装置の概略構成を例示するブロック図である。なお、図1では、実線矢印が電気信号の送受信を示し、破線矢印が可視光または光学情報の入出力を示す。図1において、携帯型情報端末装置1は、入力部2、表示部3、無線通信用のアンテナ4、RFID処理部5、光学情報読取部6、通信方向指示部7、外部通信部8、ストレージデバイス9、音声入出力部10、制御部11、および記憶部12を有する。また、光学情報読取部6は、投光部6a、光学素子6b、駆動部6c、および受光部6dを有する。通信方向指示部7は、可視光投光部7aを有する。入力部2、表示部3、RFID処理部5、投光部6a、駆動部6c、受光部6d、可視光投光部7a、外部通信部8、ストレージデバイス9、音声入出力部10、および記憶部12は、制御部11と電気的に接続され、かつ制御部11に制御される。アンテナ4は、RFID処理部5と電気的に接続され、かつRFID処理部5に制御される。投光部6aは、制御部11の制御のもと、光学素子6bに赤外光または可視光を出力する。光学素子6bは、投光部6aから入力された赤外光または可視光を外部に反射出力し、かつ該赤外光または該可視光による外部からの反射光を集光する。駆動部6cは、制御部11の制御に基づき光学素子6bを回動するように、光学情報読取部6に配置される。受光部6dは、光学素子6bによって集光された外部からの反射光を入力する。可視光投光部7aは、制御部11の制御のもと、携帯型情報端末装置1が行う無線通信の最適通信方向を指示するための可視光を出力する。
入力部2は、操作キー2aとトリガキー2b,2cとを有する。操作キー2aは、使用者が所望の情報を入力操作する複数のキーを有し、制御部11が行う各種処理に対する指示情報または各種処理に関する所望の情報を制御部11に入力する。トリガキー2bは、RFIDタグまたは非接触ICカード等の外部情報記録媒体に記録された情報を所定の電波を介して読み取る処理(情報読取処理)を開始指示する指示情報(読取指示情報)または所定の電波を介して外部情報記録媒体に所望の情報を書き込む処理(情報書込処理)を開始指示する指示情報(書込指示情報)を制御部11に入力する。トリガキー2cは、外部の光学情報記録媒体の情報を光学的に読み取る処理(光学情報読取処理)を開始指示する指示情報(光学読取指示情報)を制御部11に入力する。
たとえば、作業者が、操作キー2aを用い、外部情報記録媒体に書き込む所望情報(書込情報)を入力し、さらに、トリガキー2bを用い、書込指示情報を入力するキー操作を行った場合、入力部2は、この書込情報および書込指示情報の入力を受け付けるとともに、受け付けた書込情報および書込指示情報を制御部11に送出する。また、作業者が、トリガキー2bを用い、読取指示情報を入力するキー操作を行った場合、入力部2は、この読取指示情報の入力を受け付けるとともに、受け付けた読取指示情報を制御部11に送出する。一方、作業者が、トリガキー2cを用い、光学読取指示情報を入力するキー操作を行った場合、入力部2は、この光学読取指示情報の入力を受け付けるとともに、受け付けた光学読取指示情報を制御部11に送出する。
表示部3は、液晶表示装置(LCD)または有機ELパネル等の薄型ディスプレイを用いて実現され、制御部11の制御のもと、各種情報を表示するよう機能する。たとえば、表示部3は、制御部11の制御のもと、操作キー2aから入力された書込情報等の入力情報あるいは情報読取処理または光学情報読取処理によって読み取られた情報等を表示出力する。また、表示部3は、携帯型情報端末装置1に処理動作または情報通信に関する各種エラーが発生した場合、制御部11の制御のもと、このエラーを報知する所定のエラー表示を表示出力する。
アンテナ4は、アルミニウム、チタン−ニッケル合金、銅合金、またはステンレス等の金属を用いて実現されるループアンテナであり、RFID処理部5の制御のもと、所定の交信領域内に存在する外部情報記録媒体との間において、所定の電波を送受信するように機能する。この場合、アンテナ4は、RFID処理部5から入力された電気信号に対応する所定の電波を出力し、または、外部情報記録媒体から出力された所定の電波を受信するとともに、この受信した所定の電波に対応する電気信号をRFID処理部5に送出する。なお、アンテナ4は、アルミニウム、チタン−ニッケル合金、銅合金、またはステンレス等の金属を打ち抜いた矩形断面を有する板状の導電体を用いて実現してもよいし、円形断面を有する該金属の線材を所定回数曲げて構成された導電体を用いて実現してもよい。
RFID処理部5は、制御部11の制御のもと、アンテナ4に電気信号を送出してアンテナ4から所定の電波を出力させるように機能する。この場合、RFID処理部5は、制御部11の制御のもと、アンテナ4に送出する電気信号を制御してアンテナ4から所定の電波を出力させ、密着型、近接型、近傍型、または遠隔型等の所望の無線通信を行う。また、RFID処理部5は、アンテナ4と外部情報記録媒体との間にて送受信される所定の電波を介して、該外部情報記録媒体に対する情報読取処理または情報書込処理を行うように機能する。
たとえば、入力部2から入力された読取指示情報が、制御部11を介してRFID処理部5に送出された場合、RFID処理部5は、制御部11の制御のもと、この読取指示情報に対応する電気信号を必要に応じて変調する。その後、RFID処理部5は、この電気信号をアンテナ4に送出するとともに、アンテナ4に対して、この電気信号に対応する所定の電波を出力する制御を行う。この場合、アンテナ4は、RFID処理部5の制御のもと、この電気信号に対応する所定の電波を外部情報記録媒体に送信する。つぎに、アンテナ4は、この読取指示情報の指示に基づき外部情報記録媒体から出力された所定の電波を受信するとともに、受信した所定の電波に対応する電気信号をRFID処理部5に送出する。ここで、この外部情報記録媒体から受信した所定の電波は、この外部情報記録媒体に記録された情報に対応する。したがって、RFID処理部5は、この外部情報記録媒体に記録された情報に対応する電気信号をアンテナ4から受信する。その後、RFID処理部5は、このアンテナ4から入力された電気信号を必要に応じて復調し、この外部情報記録媒体に記録された情報として、この電気信号をもとに得られた情報を制御部11に送出する。これによって、RFID処理部5は、この外部情報記録媒体に対する情報読取処理を達成する。
一方、入力部2から入力された書込情報および書込指示情報が、制御部11を介してRFID処理部5に送出された場合、RFID処理部5は、制御部11の制御のもと、この書込情報および書込指示情報に対応する電気信号を必要に応じて変調する。その後、RFID処理部5は、この電気信号をアンテナ4に送出するとともに、アンテナ4に対して、この電気信号に対応する所定の電波を出力する制御を行う。アンテナ4は、RFID処理部5の制御のもと、この電気信号に対応する所定の電波を外部情報記録媒体に送信する。この場合、この外部情報記録媒体は、アンテナ4との間にて送受信される所定の電波を介して、この書込情報および書込指示情報を受信し、受信した書込指示情報の指示のもと、この書込情報を記録または上書きする。これによって、RFID処理部5は、外部情報記録媒体に対する情報書込処理を達成する。
光学情報読取部6は、上述したように、投光部6a、光学素子6b、駆動部6c、および受光部6dを有する。投光部6aは、赤外光または可視光を出力する半導体レーザ素子または発光ダイオード等の発光素子を用いて実現され、制御部11の制御のもと、赤外光または可視光を光学素子6bに出力する。光学素子6bは、レンズおよびミラー等を用いて実現され、駆動部6cから伝達される動力によって回動するとともに、投光部6aが出力した赤外光または可視光を外部に向けて反射出力する。この場合、光学素子6bは、投光部6aが出力した赤外光または可視光を直線状の走査光Aとして反射出力する。また、光学素子6bは、走査光Aによる外部からの反射光を受光部6dに向けて集光する。駆動部6cは、アクチュエータを用いて実現され、制御部11の制御のもと、光学素子6bを回動させるように機能する。この場合、駆動部6cは、光学素子6bから走査光Aが出力されるように、光学素子6bを回動させる。受光部6dは、CCD、CMOSイメージセンサ、フォトトランジスタ、フォトダイオード、またはフォトIC等の受光素子を用いて実現される。受光部6dは、受光した光学情報を所定の電気信号に変換する光電変換機能を有し、光学素子6bが集光した外部からの反射光を受光するとともに、受光した外部からの反射光に対応する電気信号を制御部11に出力する。
たとえば、制御部11が入力部2から光学読取指示情報を受信した場合、投光部6aは、制御部11の制御のもと、所定の赤外光または可視光を光学素子6bに出力し、これと同時に、駆動部6cは、制御部11の制御のもと、光学素子6bを回動させる。この場合、光学素子6bは、上述したように、走査光Aを外部に反射出力する。この走査光Aが外部の光学情報記録媒体に投光されるとともに該光学情報記録媒体から反射した場合、光学素子6bは、この光学情報記録媒体からの反射光を受光部6dに向けて集光する。受光部6dは、この光学素子6bが集光した反射光を受光するとともに、受光した反射光を電気信号に変換し、その後、変換した電気信号を制御部11に送出する。この場合、受光部6dが受光した反射光は、この光学情報記録媒体に記録された情報に対応するので、受光部6dは、この光学情報記録媒体に記録された情報として、この反射光を光電変換して得られた電気信号を制御部11に送出する。これによって、光学情報読取部6は、上述した光学情報読取処理を達成する。
なお、投光部6aは、赤外光または可視光を出力する発光ダイオードが一列に配列された光源を用いて実現されてもよい。この場合、投光部6aは、光学素子6bを介さず、直接外部に直線状の走査光Aを出力するので、光学素子6bは、上述した走査光Aを反射出力するために、駆動部6cによって回動されなくてもよい。また、投光部6aが赤外光または可視光を出力するための電源電圧は、携帯型情報端末装置1に配置されたバッテリー(図示せず)から、専用の電源スイッチ(図示せず)または制御部11を介して供給される。
通信方向指示部7は、上述したように、可視光投光部7aを有する。可視光投光部7aは、所定の可視光を出力する半導体レーザ素子または発光ダイオード等の発光素子を用いて実現され、制御部11の制御のもと、所定の可視光を出力するように機能する。この場合、通信方向指示部7は、携帯型情報端末装置1が行う無線通信の最適通信方向に対して、可視光投光部7aが出力した可視光に基づく指示光B1を出力し、これによって、通信方向指示部7は、この最適通信方向を指示する。この指示光B1は、この最適通信方向を指し示す可視光であるので、使用者は、この指示光B1を用い、この最適通信方向を視覚的に認知できる。また、可視光投光部7aが可視光を出力するための電源電圧は、携帯型情報端末装置1に配置されたバッテリー(図示せず)から、専用の電源スイッチ(図示せず)または制御部11を介して供給されてもよいし、アンテナ4が送受信する所定の電波の電磁誘導によって得られてもよい。
なお、この最適通信方向は、携帯型情報端末装置1による無線通信が最も効率的に行われる通信方向として定義される。たとえば、携帯型情報端末装置1が外部情報記録媒体に対して無線通信を行う場合、すなわち、RFID処理部5が外部情報記録媒体に対して情報読取処理または情報書込処理を行う場合に、アンテナ4の利得がほぼ最大となる通信方向である。この場合、携帯型情報端末装置1は、この最適通信方向に存在する外部情報記録媒体に対して、効率的に無線通信を行うことができる。
一方、可視光投光部7aは、相互に異なる色の可視光を出力する複数の半導体レーザ素子または発光ダイオードを用いても実現できる。たとえば、可視光投光部7aは、相互に異なる色の可視光を出力する各発光ダイオードがそれぞれ単独の光源として配置されてもよいし、赤色の可視光を出力する発光ダイオード、緑色の可視光を出力する発光ダイオード、および青色の可視光を出力する発光ダイオードのうちの少なくとも二つを組み合わせた多色発光ダイオードが配置されてもよい。この場合、可視光投光部7aは、制御部11の制御のもと、所望色の可視光を出力するように機能する。すなわち、通信方向指示部7は、上述した最適通信方向に対して、この可視光投光部7aから出力された所望色の可視光に基づく指示光B1を出力する。なお、このことは、発光ダイオードに代えて半導体レーザ素子を用いた場合も同様である。
外部通信部8は、RS232C、USB、またはIEEE1394等に準拠したシリアル通信インターフェース、IEEE1284等に準拠したパラレル通信用インターフェース、あるいはIrDA規格に準拠した赤外線通信インターフェース等を用いて実現され、外部のホストコンピュータ(図示せず)またはプリンタ等の周辺機器(図示せず)に対する情報通信を行う。たとえば、外部通信部8は、制御部11の制御のもと、制御部11から入力された各種情報を外部のホストコンピュータまたは周辺機器に送出する。また、外部通信部8は、制御部11の処理動作を制御する各種情報が外部のホストコンピュータ等から入力された場合、この外部のホストコンピュータから入力された情報を制御部11に送出する。なお、外部通信部8は、外部のホストコンピュータまたは周辺機器の各端子に電気的に接続できる共用端子を用いても実現できる。
ストレージデバイス9は、使用者がストレージデバイス9に着脱自在に挿入した記憶媒体に対し、制御部11の制御のもと、制御部11から入力された情報を書き込むように機能する。また、ストレージデバイス9は、制御部11の制御のもと、この記憶媒体に記憶された情報を読み取るように機能する。なお、このストレージデバイス9に着脱自在に挿入される記憶媒体として、スマートメディア、メモリスティック、マルチメディアカード、またはSDメモリカード等の各種記憶媒体が用いられる。
音声入出力部10は、マイクロフォンおよびスピーカを用いて実現される。音声入出力部10は、制御部11の制御のもと、外部からの音声情報を入力するとともに、入力した音声情報を制御部11に送出する。また、音声入出力部10は、制御部11の制御のもと、制御部11から入力された音声情報を外部に出力する。なお、音声入出力部10は、制御部11の制御のもと、各構成部位による処理の開始または完了を報知する所定の報知音を出力してもよいし、携帯型情報端末装置1に処理動作または情報通信に関する各種エラーが発生した場合に、制御部11の制御のもと、このエラーを報知する所定のエラー音を出力してもよい。この場合、音声入出力部10は、上述した表示部3によるエラー表示の出力と同期して、このエラー表示に対応するエラー音を出力する。
制御部11は、記憶部12に記憶された各種処理プログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)等を用いて実現され、入力部2、表示部3、RFID処理部5、光学情報読取部6、通信方向指示部7、外部通信部8、ストレージデバイス9、音声入出力部10、および記憶部12の各処理または動作を制御する。この場合、制御部11は、これらの各構成部位に入出力される情報について所定の入出力制御を行い、かつ、この情報に対して所定の情報処理を行う。また、制御部11は、通信方向指示部7に指示光B1を出力指示する指示情報(表示指示情報)あるいは上述した読取指示情報または書込指示情報等の外部情報記録媒体との無線通信に関する各種情報が入力された場合、入力された各種情報に応じ、通信方向指示部7に対する指示光B1の出力制御を行う。この通信方向指示部7に対する指示光B1の出力制御の詳細については、後述する。
なお、制御部11は、外部通信部8を介して、RFID処理部5または光学情報読取部6から入力された情報を外部のホストコンピュータ(図示せず)に送出し、その後、このホストコンピュータによって所定の情報処理がなされた情報を受信してもよい。
記憶部12は、制御部11のCPUが実行する各種処理プログラム等のデータが予め記憶されたROM(Read Only Memory)と、各処理の演算パラメータ、外部情報記録媒体または光学情報記録媒体から読み取られた各種情報、上述した書込情報、あるいは音声情報等を記憶するRAM(Random Access Memory)とを用いて実現される。記憶部12は、制御部11の制御のもと、制御部11から入力された各種情報を記憶し、あるいは記憶した各種情報を制御部11に送出する。
図2は、制御部11が通信方向指示部7に対して行う指示光B1の出力制御に関する処理工程を例示するフローチャートである。図3は、携帯型情報端末装置1が、処理対象の外部情報記録媒体T1に対して無線通信を行う状態を例示する模式図である。図2および図3において、使用者が操作キー2aまたはトリガキー2bを用いて読取指示情報の入力操作を行った場合、制御部11は、入力部2から読取指示情報を受信する。あるいは、使用者が操作キー2aおよびトリガキー2bを用いて書込情報および書込指示情報の入力操作を行った場合、制御部11は、入力部2から書込情報および書込指示情報を受信する。つぎに、制御部11は、受信した読取指示情報または書込指示情報をトリガとし、通信方向指示部7に対して第1の発光色(たとえば赤色)の指示光B1を所定時間出力するように指示する(ステップS101)。この場合、可視光投光部7aは、制御部11の制御のもと、第1の発光色の可視光を出力する。通信方向指示部7は、この可視光投光部7aから出力された第1の発光色の可視光に基づく指示光B1を最適通信方向に所定時間出力する。
ここで、通信方向指示部7が出力した指示光B1は、上述したように、携帯型情報端末装置1が行う無線通信の最適通信方向を指示する。したがって、使用者は、この指示光B1が外部情報記録媒体T1に投光されるように、携帯型情報端末装置1と外部情報記録媒体T1との相対位置または相対方向を調整すれば、この最適通信方向に外部情報記録媒体T1を容易に位置させることができる。また、この指示光B1が呈する第1の発光色は、制御部11がRFID処理部5に対して情報読取処理または情報書込処理を開始指示する前、すなわち携帯型情報端末装置1が無線通信を開始する前の状態であることを示す。したがって、使用者は、この指示光B1が第1の発光色を呈することを確認すれば、携帯型情報端末装置1が無線通信を開始する前の状態であることを容易に認知できる。
通信方向指示部7が、制御部11の制御のもと、第1の発光色を呈する指示光B1を所定時間出力した場合、制御部11は、通信方向指示部7に対して第2の発光色(たとえば緑色)を呈する指示光B1を出力指示する。さらに、制御部11は、RFID処理部5に対し、情報読取処理または情報書込処理を開始指示するとともに、外部情報記録媒体T1との無線通信を開始させる(ステップS102)。この場合、可視光投光部7aは、制御部11の制御のもと、第2の発光色を呈する可視光を出力し、通信方向指示部7は、上述した第1の発光色の指示光B1に代えて、この第2の発光色の可視光に基づく指示光B1を最適通信方向に出力する。これと同時に、RFID処理部5は、上述したように、アンテナ4と外部情報記録媒体T1との間にて送受信される所定の電波を介して、外部情報記録媒体T1に対する情報読取処理または情報書込処理を行う。その後、RFID処理部5は、所定の電波を介して、この情報読取処理または情報書込処理における外部情報記録媒体T1からの応答情報を受信し、受信した応答情報を制御部11に送出する。
ここで、この指示光B1が呈する第2の発光色は、RFID処理部5が情報読取処理または情報書込処理を行っている状態、すなわち携帯型情報端末装置1と外部情報記録媒体T1との無線通信が行われている状態(通信処理状態)であることを示す。したがって、使用者は、この指示光B1が第2の発光色を呈することを確認すれば、携帯型情報端末装置1が通信処理状態であることを容易に認知できる。
つぎに、制御部11は、RFID処理部5から応答情報を受信し、受信した応答情報をもとに、この外部情報記録媒体T1に対する情報読取処理または情報書込処理が成功したか否かを判定する処理(成否判定処理)を行う(ステップS103)。たとえば、外部情報記録媒体T1に記録された情報が、この応答情報として制御部11に入力された場合、制御部11は、外部情報記録媒体T1に対する情報読取処理が成功したと判断する。また、外部情報記録媒体T1に書込情報が無事書き込まれたことを示す情報が、この応答情報として制御部11に入力された場合、制御部11は、外部情報記録媒体T1に対する情報書込処理が成功したと判断する。
制御部11が外部情報記録媒体T1に対する情報読取処理または情報書込処理を成功と判断した場合(ステップS104,Yes)、制御部11は、通信方向指示部7に対し、情報読取処理または情報書込処理が成功したことを示す第3の発光色(たとえば青色)を呈する指示光B1を所定時間出力するように指示するとともに、RFID処理部5に外部情報記録媒体T1との無線通信を停止させる処理(通信停止処理)を行う(ステップS105)。この場合、RFID処理部5は、制御部11の制御のもと、アンテナ4による所定の電波の出力を停止し、外部情報記録媒体T1との無線通信を停止する。また、可視光投光部7aは、制御部11の制御のもと、第3の発光色を呈する可視光を出力する。通信方向指示部7は、上述した第2の発光色の指示光B1に代えて、この第3の発光色の可視光に基づく指示光B1を最適通信方向に所定時間出力し、該所定時間経過後、この指示光B1の出力を停止する。ただし、この情報読取処理が成功と判断された場合、制御部11は、この情報読取処理によって読み取られた外部情報記録媒体T1の情報を表示部3に表示出力させる。
ここで、この指示光B1が呈する第3の発光色は、上述したように、RFID処理部5が情報読取処理または情報書込情報に成功したことを示す。したがって、使用者は、この指示光B1が第3の発光色を呈することを確認すれば、携帯型情報端末装置1が外部情報記録媒体T1に記録された情報を無事に読み取ったことを容易に認知でき、あるいは、携帯型情報端末装置1が外部情報記録媒体T1に書込情報を無事に書き込んだことを容易に認知できる。なお、携帯型情報端末装置1が外部情報記録媒体T1に記録された情報を読み取った場合、使用者は、表示部3に表示出力された情報を見れば、この外部情報記録媒体T1に記録された情報を知ることができる。
一方、外部情報記録媒体T1に記録された情報または情報書込処理による外部情報記録媒体T1からの応答情報が所定時間内に制御部11に入力されなかった場合、あるいは情報読取処理または情報書込処理にエラーが発生したことを示す情報が、上述した応答情報として制御部11に入力された場合、制御部11は、この外部情報記録媒体T1に対する情報読取処理または情報書込処理が失敗したと判断する。制御部11が外部情報記録媒体T1に対する情報読取処理または情報書込処理を失敗と判断した場合(ステップS104,No)、制御部11は、通信方向指示部7に対し、情報読取処理または情報書込処理が失敗したことを示す第4の発光色(たとえば黄色)を呈する指示光B1を所定時間出力するように指示するとともに、RFID処理部5に外部情報記録媒体T1との無線通信を終了させる処理(通信エラー処理)を行う(ステップS106)。この場合、RFID処理部5は、制御部11の制御のもと、アンテナ4による所定の電波の出力を停止し、外部情報記録媒体T1との無線通信を終了させる。また、可視光投光部7aは、制御部11の制御のもと、第4の発光色を呈する可視光を出力する。通信方向指示部7は、上述した第2の発光色を呈する指示光B1に代えて、この第4の発光色を呈する指示光B1を最適通信方向に所定時間出力し、該所定時間経過後、この指示光B1の出力を停止する。
ここで、この指示光B1が呈する第4の発光色は、上述したように、RFID処理部5が情報読取処理または情報書込処理に失敗したことを示す。したがって、使用者は、この指示光B1が第4の発光色を呈することを確認すれば、携帯型情報端末装置1が外部情報記録媒体T1に対する情報読取処理または情報書込処理に失敗したことを容易に認知できる。
なお、制御部11は、通信方向指示部7に対し、上述した第3の発光色または第4の発光色を呈する指示光B1を無線通信停止まで出力するように指示してもよく、この場合、通信方向指示部7は、制御部11の制御のもと、第2の発光色を呈する指示光B1に代えて第3の発光色または第4の発光色を呈する指示光B1を最適通信方向に出力し、RFID処理部5が外部情報記録媒体T1との無線通信を停止すると同時に、この指示光B1の出力を停止する。
一方、制御部11は、入力部2から入力された表示指示情報をトリガとして、通信方向指示部7に対し、上述した指示光B1の出力制御を行ってもよい。たとえば、使用者が操作キー2aを用いて表示指示情報の入力操作を行った場合、制御部11は、入力部2から表示指示情報を受信し、受信した表示指示情報をトリガとして、通信方向指示部7に対し、上述した第1の発光色の指示光B1を出力指示する。可視光投光部7aは、制御部11の制御のもと、第1の発光色を呈する可視光を出力し、通信方向指示部7は、この第1の発光色の可視光に基づく指示光B1を最適通信方向に出力する。この場合、制御部11は、通信方向指示部7に対し、上述した第1の発光色の指示光B1を所定時間出力するように指示してもよいし、情報読取処理または情報書込処理が開始されるまで出力するように指示してもよい。
つぎに、使用者が、上述したように、読取指示情報の入力操作または書込情報および書込指示情報の入力操作を行った場合、制御部11は、入力部2から読取指示情報または書込情報と書込指示情報とを受信する。この場合、制御部11は、上述したステップS102と同様に、RFID処理部5に対して情報読取処理または情報書込処理を開始指示するとともに、この受信した読取指示情報または書込指示情報をトリガとし、通信方向指示部7に対して上述した第2の発光色の指示光B1を出力指示する。可視光投光部7aは、制御部11の制御のもと、第2の発光色を呈する可視光を出力し、通信方向指示部7は、この第1の発光色を呈する指示光B1に代えて、この第2の発光色の可視光に基づく指示光B1を最適通信方向に出力する。その後、制御部11は、上述したステップS102以降の各処理工程と同様に、通信方向指示部7に対する指示光B1の出力制御を行う。
他方、制御部11は、上述した表示指示情報、読取指示情報、または書込指示情報が入力された場合に、光学情報読取部6に対して、上述した通信方向指示部7の場合と同様の指示光の出力制御を行うこともできる。図4は、光学情報読取部6から出力された走査光Aが最適通信方向を指示する場合に、携帯型情報端末装置1が外部情報記録媒体T1に対して無線通信を行う状態を例示する模式図である。たとえば、制御部11は、入力部2から読取指示情報、書込指示情報、または表示指示情報が入力された場合、入力された表示指示情報、読取指示情報、または書込指示情報をトリガとし、上述したステップS101〜S106による通信方向指示部7への出力制御とほぼ同様に、光学情報読取部6に走査光Aを出力させる。この走査光Aは、指示光B1の場合と同様に、上述した最適通信方向を指示する指示光として出力される。この場合、光学情報読取部6は、上述した光学情報記録媒体の情報を光学的に読み取る機能と、通信方向指示部7と同様の最適通信方向を指示する機能とを有する。したがって、使用者は、図4に示すように、この走査光Aが外部情報記録媒体T1に投光されるように携帯型情報端末装置1と外部情報記録媒体T1との相対位置または相対方向を調整すれば、この最適通信方向に外部情報記録媒体T1を容易に位置させることができる。なお、光学情報読取部6が最適通信方向を指示するように機能する場合、通信方向指示部7は、携帯型情報端末装置1に配置されなくてもよい。
また、光学情報読取部6から出力される走査光Aが最適通信方向を指示する場合、投光部6aは、制御部11の制御のもと、走査光Aを直接外部に出力してもよいし、光学素子6bを介して外部に出力してもよい。この場合、駆動部6cは、光学素子6bを回動させなくてもよい。また、投光部6aが、可視光投光部7aと同様に、相互に異なる色の可視光を出力する複数の半導体レーザ素子または発光ダイオードを用いて実現された場合、制御部11は、上述したステップS101〜S106と同様に、光学情報読取部6に対して、異なる発光色の走査光Aを出力するように制御できる。これによって、光学情報読取部6は、通信方向指示部7の場合と同様に、携帯型情報端末装置1の通信状態あるいは情報読取処理または情報書込処理の処理過程に応じ、異なる色の走査光Aを出力できる。
なお、この実施の形態1では、最適通信方向を指示する指示光または走査光が、携帯型情報端末装置1の通信状態あるいは情報読取処理または情報書込処理の処理過程に応じ、それぞれ異なる発光色を呈する場合を説明したが、この発明は、これに限定されるものではなく、携帯型情報端末装置1の通信状態あるいは情報読取処理または情報書込処理の処理過程に対応する各報知音を音声入出力部10から出力させてもよいし、携帯型情報端末装置1の通信状態あるいは情報読取処理または情報書込処理の処理過程に対応する各情報を表示部3に出力させてもよい。この場合、使用者は、この情報表示または報知音をもとに、携帯型情報端末装置1の通信状態あるいは情報読取処理または情報書込処理の処理過程を認知できるので、通信方向指示部7または光学情報読取部6は、所定の発光色の指示光または走査光を出力すればよい。また、通信方向指示部7または光学情報読取部6は、携帯型情報端末装置1の通信状態あるいは情報読取処理または情報書込処理の処理過程に応じ、それぞれ異なる点灯パターンの指示光または走査光を出力してもよいし、異なる点灯パターンと異なる発光色を組み合わせた指示光または走査光を出力してもよい。
また、この実施の形態1では、制御部11が表示指示情報、読取指示情報、または書込指示情報をトリガとして指示光または走査光の出力制御を行う場合を説明したが、この発明は、これに限定されるものではなく、使用者が、指示光または走査光の出力を停止するキー操作を行って、所望のタイミングで指示光または走査光の出力を停止できるようにしてもよいし、指示光または走査光を出力する専用の電源スイッチをオフに切り換える操作を行って、所望のタイミングで指示光または走査光の出力を停止できるようにしてもよい。
さらに、この実施の形態1では、使用者は、制御部11に読取指示情報、書込指示情報、または光学読取指示情報を入力する場合に、トリガキー2b,2cのキー操作によって入力情報を選択していたが、この発明は、これに限定されるものではなく、使用者は、操作キー2aのキー操作によって、読取指示情報、書込指示情報、または光学読取指示情報を選択入力してもよいし、操作キー2aのキー操作とトリガキー2b,2cのキー操作との組み合わせによって選択入力してもよい。また、使用者は、操作キー2aまたはトリガキー2b,2cのキー操作によって、読取指示情報または書込指示情報と光学読取指示情報とを同時入力してもよい。この場合、制御部11は、光学情報読取部6に走査光を出力させるとともに、アンテナ4が所定の電波を送受信するようにRFID処理部5を制御してもよいし、光学情報読取部6に走査光を先に出力させ、光学情報読取部6が所定時間内に光学情報記録媒体の情報を光学的に読み取れなかった場合に、アンテナ4が所定の電波を送受信するようにRFID処理部5を制御してもよい。たとえば、光学情報読取部6が所定時間内に光学情報記録媒体の情報を光学的に読み取った場合、制御部11は、光学情報読取部6からこの情報を受信するとともに、RFID処理部5に対して所定の電波の送受信を停止する制御を行う。一方、光学情報読取部6が所定時間内に光学情報記録媒体の情報を光学的に読み取れなかった場合、制御部11は、光学情報読取部6に対して走査光を停止する制御を行うとともに、RFID処理部5に対して情報読取処理または情報書込処理を開始指示する。
また、この実施の形態1では、通信方向指示部7の指示光または光学情報読取部6の走査光が、アンテナ4に送受信される所定の電波を介した無線通信の最適通信方向を指示する場合を説明したが、この発明はこれに限定されるものではなく、この指示光または走査光は、携帯型情報端末装置1が行う赤外線通信等の各種無線通信の最適通信方向を指示してもよい。この場合、携帯型情報端末装置1に複数の通信方向指示部を設け、各通信方向指示部が各無線通信の最適通信方向をそれぞれ表示してもよい。ただし、携帯型情報端末装置1が赤外線通信等の無線通信を行う場合、この無線通信の最適通信方向は、この無線通信が最も効率的に行われる通信方向になる。
さらに、この実施の形態1では、最適通信方向を指示する指示光は、外部情報記録媒体等に投光された場合に点状のポイント光を呈したが、この発明は、これに限定されるものではなく、この指示光は、十字状、星状、または多角形等の各種形状のポイント光を呈してもよい。
以上に説明したように、この実施の形態1では、当該携帯型情報端末装置が行う無線通信の最適通信方向に可視光を出力するように構成しているので、この最適通信方向を視覚的に表示することができ、これによって、携帯性を損なうことなく、使用者がこの最適通信方向を容易に認知できる携帯型情報端末装置を実現することができる。さらに、この可視光は、当該携帯型情報端末装置の無線通信状態あるいは当該携帯型情報端末装置が行う情報読取処理または情報書込処理の処理過程に応じ、異なる発光色または点灯パターンを呈するようにしているので、この最適通信方向とともに、この無線通信状態あるいは情報読取処理または情報書込処理の処理過程を視覚的に表示できる携帯型情報端末装置を容易に実現することができる。
この携帯型情報端末装置を用いた場合、使用者は、この可視光が処理対象の外部情報記録媒体に投光されるように、この外部情報記録媒体と当該携帯型情報端末装置との相対位置または相対方向を調整すれば、この外部情報記録媒体を上述した最適通信方向に容易に位置させることができる。これによって、この携帯型情報端末装置は、この外部情報記録媒体に対する情報読取処理または情報書込処理を効率的に行えるようになる。
さらに、使用者は、この可視光の発光色または点灯パターン等の態様を確認すれば、この携帯型情報端末装置の無線通信状態あるいは情報読取処理または情報書込処理の処理過程を容易に把握することができる。この場合、使用者は、この無線通信または各処理が終了する前に、この携帯型情報端末装置が情報読取処理または情報書込処理を行っているか否かを確実に把握することができ、これによって、この携帯型情報端末装置を用いた無線通信に関する作業の作業効率が向上するとともに該作業に対する安心感が増す。
(実施の形態2)
つぎに、この発明の実施の形態2について詳細に説明する。上述した実施の形態1では、通信方向指示部7から出力された指示光が外部情報記録媒体との無線通信の最適通信方向のみを表示していたが、この実施の形態2では、この無線通信の最適通信方向を指示するとともに該無線通信の最大通信距離に対応する指示光を出力するようにしている。
図5は、この発明の実施の形態2である携帯型情報端末装置の概略構成を例示するブロック図である。この携帯型情報端末装置20は、通信方向指示部7に代えて通信方向指示部21が設けられる。その他の構成は実施の形態1と同じであり、同一構成部分には同一符号を付している。
通信方向指示部21は、可視光投光部7aとDOE(Diffractive Optical Element)21aとを有する。DOE21aは、入力された光に対し、光の回折効果による光分岐、光合成、または各種投光パターンの形成等を行う公知の回折光学素子を用いて実現され、可視光投光部7aが出力した可視光を回折して、所定投光パターンの可視光を形成出力するように機能する。したがって、可視光投光部7aが、制御部11の制御のもと、所定の可視光を出力した場合、DOE21aは、この所定の可視光に基づく所定投光パターンの可視光を形成出力する。また、可視光投光部7aが、上述した実施の形態1の場合と同様に、携帯型情報端末装置20の無線通信状態あるいは情報読取処理または情報書込処理の処理過程に応じた発光色または点灯パターンの可視光を出力した場合、DOE21aは、この可視光投光部7aが出力した可視光に基づく所定投光パターンの可視光を形成出力する。この場合、携帯型情報端末装置20が上述した実施の形態1の作用効果を享受するとともに、通信方向指示部21は、携帯型情報端末装置20が行う無線通信の最適通信方向に、DOE21aが形成出力した所定投光パターンの可視光に基づく指示光B2を出力する。この可視光である指示光B2は、DOE21aが形成出力した可視光の所定投光パターンに対して相似な投光パターンを呈する。
なお、DOE21aは、通信方向指示部21に交換可能に配置されてもよく、この場合、処理対象の外部情報記録媒体に応じてDOE21aを交換すれば、通信方向指示部21aは、処理対象の外部情報記録媒体に応じた所望の投光パターンを有する指示光を出力できる。
図6は、通信方向指示部21が携帯型情報端末装置20の最適通信方向に指示光B2を出力した状態を例示する模式図である。図6に示すように、指示光B2は、矩形を示す投光パターン、たとえば矩形の各角隅付近をそれぞれ示す4つのL字状の投光パターンを有する。この場合、指示光B2の投光パターンは、携帯型情報端末装置20から指示光B2が投光された位置までの距離(投光距離)に応じ、拡大または縮小する。具体的には、指示光B2の投光パターンは、この投光距離が大きくなるにしたがい拡大し、この投光距離が小さくなるにしたがい縮小する。
ここで、この投光距離が携帯型情報端末装置20と外部情報記録媒体との無線通信における最大通信距離とほぼ同等である場合に、この外部情報記録媒体の外形に合う投光パターンの指示光B2が出力されるように、DOE21aが設定されれば、通信方向指示部21は、この最大通信距離内に存在する最適通信方向の外部情報記録媒体に対し、該外部情報記録媒体の外形に合う投光パターンまたは該投光パターンの縮小パターンを表示する。すなわち、この投光パターンは、この無線通信における最大通信距離に対応する。
図7は、通信方向指示部21が携帯型情報端末装置20の最適通信方向に存在する外部情報記録媒体T2に指示光B2を出力した状態を例示する模式図である。図7において、外部情報記録媒体T2は、携帯型情報端末装置20の最適通信方向について投光距離Lの位置に存在する。投光距離Lが携帯型情報端末装置20と外部情報記録媒体T2との無線通信における最大通信距離とほぼ同等である場合、指示光B2は、外部情報記録媒体T2上に投光されるとともに、外部情報記録媒体T2の外形に合う投光パターンを表示する。また、この指示光B2の投光パターンは、上述したように、投光距離Lが小さくなるにしたがい縮小するので、指示光B2は、投光距離Lがこの最大通信距離未満である場合に、外部情報記録媒体T2上に縮小された投光パターンを表示する。一方、投光距離Lがこの最大通信距離を超える場合、指示光B2は、外部情報記録媒体T2上に外部情報記録媒体T2の外形に合う投光パターンおよび該投光パターンの縮小パターンを表示しない。このことは、この指示光B2の投光パターンが、上述したように、投光距離Lが大きくなるにしたがい拡大するためである。すなわち、使用者は、指示光B2による投光パターンが外部情報記録媒体T2に表示されるように、携帯型情報端末装置20と外部情報記録媒体T2との相対位置または相対方向を調整すれば、この最適通信方向であって、この最大通信距離内に外部情報記録媒体T2を容易に位置させることができる。
なお、この実施の形態2では、可視光投光部7aから出力された可視光を回折して所定投光パターンの可視光を形成出力するDOE21aが配置され、DOE21aが形成出力した所定投光パターンの可視光に基づく指示光を最適通信方向に出力していたが、この発明は、これに限定されるものではなく、DOE21aに代えてパターン投影部を配置し、該パターン投影部が可視光投光部7aから出力された可視光を透過または反射して、矩形を示すパターンを投影してもよい。この場合、このパターン投影部は、このパターンが形成された光透過性ある各種フィルム、樹脂板、またはガラス板等と光学素子とを用いて実現され、上述したDOE21aの場合とほぼ同形状のパターンを投影する。したがって、このパターン投影部は、投光距離Lが上述した最大通信距離以下である場合に、このパターンと可視光とを外部情報記録媒体T2上に表示することができる。さらに、このパターン投影部は、通信方向指示部21に交換可能に配置されてもよく、これによって、通信方向指示部21aは、処理対象の外部情報記録媒体に応じ、所望パターンを投影することができる。
また、この実施の形態2では、DOE21aによって形成される投光パターンが、矩形を示すパターンである場合を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、この投光パターンは、上述した最大通信距離の位置に存在する外部情報記録媒体の外形に合うパターンであれば、枠状パターン、十字または×字を含む各種交差状パターン、あるいは円状または楕円状パターンを有するパターンであってもよいし、この外部情報記録媒体の外形そのものであってもよい。
さらに、この実施の形態2では、通信方向指示部21が上述した最大通信距離に対応する投光パターンの指示光を出力していたが、この発明はこれに限定されるものではなく、光学情報読取部6が上述した最大通信距離に対応する投光パターンの指示光を出力するように構成してもよい。この場合、光学情報読取部6は、上述した光学情報記録媒体の情報を光学的に読み取る機能と、通信方向指示部21と同様の機能とを有することができるので、通信方向指示部21は、携帯型情報端末装置20に配置されなくてもよい。
以上に説明したように、この実施の形態2では、上述した実施の形態1の構成に加え、当該携帯型情報端末装置が行う無線通信の最適通信方向に、該無線通信の最大通信距離に位置する外部情報記録媒体の外形に合う所定パターンの可視光を出力し、該可視光の投光距離が該最大通信距離以下である場合に、この外部情報記録媒体に対して、該外部情報記録媒体の外形に合う所定パターンまたは該所定パターンの縮小パターンが表示されるように構成したので、この最適通信方向を視覚的に表示できるとともに、この最大通信距離内に処理対象の外部情報記録媒体が存在するか否かを視覚的に表示でき、上述した実施の形態1の作用効果を享受するとともに、使用者がこの最大通信距離内に処理対象の外部情報記録媒体を容易に位置させることができる携帯型情報端末装置を実現できる。
(実施の形態3)
つぎに、この発明の実施の形態3について詳細に説明する。上述した実施の形態1では、通信方向指示部7が出力した指示光によって、外部情報記録媒体との無線通信の最適通信方向を指示していたが、この実施の形態3では、この最適通信方向について撮像し、これによって得られた最適通信方向の画像を表示出力するようにしている。
図8は、この発明の実施の形態3である携帯型情報端末装置の概略構成を例示するブロック図である。この携帯型情報端末装置30は、光学情報読取部6に代えて撮像部31が配置され、通信方向指示部7に代えて測距部32が配置され、制御部11に代えて制御部33が配置される。その他の構成は実施の形態1と同じであり、同一構成部分には同一符号を付している。
撮像部31は、撮像素子31a、撮像光学素子31b、および画像処理部31cを有し、制御部33の制御のもと、携帯型情報端末装置30が行う無線通信の最適通信方向側の各種画像を撮像するように機能する。撮像素子31aおよび画像処理部31cは、制御部31と電気的に接続される。また、撮像素子31aは、画像処理部31cと電気的に接続され、撮像光学素子31bが結像した光学情報を受光する。
撮像素子31aは、CCD(Charge Coupled Device)またはCMOSメージセンサ等の光電変換を行う受光素子を用いて実現される。撮像光学素子31bは、レンズ等の光学素子を用いて実現され、外部から入力された光学情報を撮像素子31aに向けて結像する。この場合、撮像光学素子31bは、携帯型情報端末装置30が行う無線通信の最適通信方向側から入力された光学情報を結像する。撮像素子31aは、制御部33の制御のもと、撮像光学素子31bによって結像された光学情報を所定時間受光し、受光した光学情報を電気信号に光電変換する。すなわち、撮像素子31aおよび撮像光学素子31bは、この最適通信方向側から入力された光学情報を電気信号に光電変換するように配置される。画像処理部31cは、撮像素子31aが出力した電気信号を受信し、受信した電気信号をもとに画像情報を作成するように機能する。この場合、画像処理部31cは、この最適通信方向側から入力された光学情報に基づく電気信号を受信し、受信した電気信号をもとに、この光学情報に対応する画像情報を作成する。その後、画像処理部31cは、作成した画像情報を制御部33に送出する。
測距部32は、可視光、赤外光、または近赤外光を出力する半導体レーザ素子または発光ダイオード等の発光素子と、該発光素子の出力光による外部からの反射光を受光するCCDまたはPSD(Position Sensitive Detector)等の受光素子と、該受光素子が受光した反射光の位置情報をもとに対象物までの距離を演算出力する所定の信号処理回路等を用いて実現される。測距部32は、制御部33と電気的に接続され、制御部33の制御のもと、上述した最適通信方向に存在する外部情報記録媒体または該外部情報記録媒体を有する対象物と携帯型情報端末装置30との距離を測定するように機能する。この場合、測距部32は、撮像部31が撮像した外部情報記録媒体または撮像部31が撮像した対象物と携帯型情報端末装置30との距離を測定する。その後、測距部32は、測定した距離を距離情報として制御部33に送出する。なお、この外部情報記録媒体が、撮像部31によって撮像された対象物に配置された場合、この外部情報記録媒体から携帯型情報端末装置30までの距離と、この対象物から携帯型情報端末装置30までの距離とは、ほぼ同等と考えてもよい。
制御部33は、上述した制御部11とほぼ同様の構成と機能とを有し、さらに光学情報処理部33aと画像演算部33bとを有する。制御部33は、画像処理部31cから受信した画像情報を逐次表示部3に表示出力させる。光学情報処理部33aは、制御部33が画像処理部31cから受信した画像情報を用い、該画像情報が光学情報記録媒体の画像であるか否かを判定する。さらに、光学情報処理部33aは、この画像情報が光学情報記録媒体であると判定した場合、この画像情報をもとに、この光学情報記録媒体に記録された情報を解読する。その後、制御部33は、光学情報処理部33aが解読した情報を表示部3に表示出力させる。画像演算部33bは、制御部33が測距部32から受信した距離情報と撮像光学素子31bの焦点情報とを用いて得られる情報をもとに、携帯型情報端末装置30が上述した最適通信方向への無線通信を行える範囲(最適通信範囲)を示す所定パターンのポインタを生成する。この場合、制御部33は、画像演算部33bが生成した所定パターンのポインタと上述した画像情報とを重畳的に表示部3に表示出力させる。
なお、撮像光学素子31bの焦点情報は、予め記憶部12に記憶されてもよい。この場合、制御部33は、画像演算部33bがこの所定パターンのポインタを生成する場合に、この焦点情報を記憶部12から読み取る。また、撮像光学素子31bの焦点情報は、制御部33が撮像部31から読み取ってもよい。この場合、撮像部31が撮像光学素子31bの焦点距離を段階的または連続的に変更する焦点距離変更部(図示せず)を備えれば、制御部33は、画像演算部33bがこの所定パターンのポインタを生成する場合に、この変更された焦点距離に応じた焦点情報を読み取ることができる。
図9は、制御部33が、画像演算部33bによって生成された所定パターンのポインタと、画像処理部31cから受信した画像情報とを重畳的に表示部3に表示出力させるまでの処理工程を例示するフローチャートである。図9において、使用者が、入力部2のキー操作を行い、撮像部31に対して撮像開始を指示する撮像開始情報を上述した光学読取指示情報に代えて入力した場合、制御部33は、この撮像開始情報を入力部2から受信する(ステップS201)。つぎに、制御部33は、受信した撮像開始情報に基づき、撮像部31に対し、上述した最適通信方向側から逐次入力されるリアルタイムの光学情報をもとに該最適通信方向側のリアルタイムの画像(リアル画像)を逐次撮像するように指示し(ステップS202)、これと同時に、表示部3に対し、逐次撮像されたリアル画像を表示出力するように制御する(ステップS203)。その後、制御部33は、測距指示情報または撮像指示情報の入力受付を待機する(ステップS204)。この入力受付を待機する状態(待機状態)において、制御部33は、測距指示情報および撮像指示情報のいずれも受信していない場合(ステップS205,No)、このステップS204以降の処理工程を繰り返す。また、この待機状態において、使用者が入力部2を用いてリアル画像の撮像を中止するキー操作を行った場合、制御部33は、撮像部31にリアル画像の撮像を中止させるとともに、表示部3にリアル画像の表示出力を中止させる。
なお、この測距指示情報は、測距部32に対して上述した距離の測定を開始指示する情報である。また、この撮像指示情報は、撮像部31に対して最適通信方向側の静止画または所定時間の動画を撮像する処理(撮像処理)を開始指示する情報である。
制御部33が待機状態である場合、表示部3は、上述したステップS203による最適通信方向側のリアル画像を表示出力して、この最適通信方向を使用者に示す。この場合、使用者は、処理対象の外部情報記録媒体または該外部情報記録媒体を有する対象物(以下、これらを被処理物と記す)が表示部3に表示出力されるように、該被処理物と携帯型情報端末装置30との相対位置または相対方向を調整すれば、該被処理物を最適通信方向側に容易に位置させることができる。
その後、使用者が、入力部2を用いて撮像指示情報または測距指示情報の入力操作を行った場合、制御部33は、入力部2から撮像指示情報または測距指示情報を受信する(ステップS205,Yes)。この入力操作によって、制御部33が撮像指示情報を受信した場合(ステップS206,撮像指示情報)、制御部33は、受信した撮像指示情報に基づき、撮像部31に上述した撮像処理を行うように指示する(ステップS207)。この場合、撮像素子31aは、上述したように、制御部33の制御のもと、撮像光学素子31bが結像した光学情報を所定時間受光し、つぎに、この受光した光学情報を光電変換して得られた電気信号を画像処理部31cに送出する。その後、画像処理部31cは、上述したように、撮像素子31aから受信した電気信号をもとに、この光学情報に対応する画像情報を制御部33に送出する。
ここで、制御部33が画像処理部31cから画像情報を受信した場合、光学情報処理部33aは、上述したように、画像処理31cから入力された画像情報が光学情報記録媒体の画像であるか否かを判定する。この画像情報が光学情報記録媒体と判定された場合、光学情報処理部33aは、この画像情報をもとに、この光学情報記録媒体に記録された情報を解読する。これによって、制御部33は、上述した光学情報読取処理を達成する。その後、制御部33は、この画像情報または光学情報処理部33aが解読した情報を表示部3に表示出力させる。使用者は、この表示部3に表示出力された情報を確認すれば、この光学情報記録媒体の情報を得ることができる。また、この画像情報が光学情報記録媒体ではないと判定された場合、制御部33は、入力部2から入力された撮像指示情報に基づき、この画像情報による静止画または所定時間の動画を表示部3に表示出力させる。
一方、この入力操作によって、制御部33が測距指示情報を受信した場合(ステップS206,測距指示情報)、制御部33は、受信した測距指示情報に基づき、測距部32に対して上述した距離を測定するように指示する(ステップS208)。この場合、測距部32は、上述したように、制御部33の制御のもと、この最適通信方向側に存在する被処理物と携帯型情報端末装置30との距離を測定する。すなわち、測距部32は表示部3に表示出力されている被処理物と携帯型情報端末装置30との距離を測定する。その後、測距部32は、得られた測定結果に対応する距離情報を制御部33に送出する。
なお、制御部33は、この測距指示情報に代えて上述した読取指示情報または書込指示情報を受信した場合に、受信した読取指示情報または書込指示情報をトリガとして測距部32に上述した距離を測定するように指示してもよいし、この測距指示情報に代えて後述するポインタを生成する指示情報を受信した場合に、この受信した指示情報をトリガとして測距部32に上述した距離を測定するように指示してもよい。
つぎに、制御部33は、測距部32から距離情報を受信するとともに、記憶部12または撮像部31から撮像光学素子31bの焦点情報を読み取る。画像演算部33bは、制御部33が受信した距離情報と焦点情報とを用いて得られる情報をもとに、上述した最適通信範囲を示す所定パターンのポインタを生成する。この場合、画像演算部33bが生成した所定パターンのポインタは、表示部3に表示出力されている被処理物との無線通信の最適通信範囲を示す。その後、制御部33は、撮像部31から受信したリアル画像の画像情報と画像演算部33bが生成した所定パターンのポインタとを表示部3に重畳的に表示出力させる(ステップS209)。その後、使用者が、入力部2を用いて、このリアル画像またはこのポインタの表示出力を中止するキー操作を行った場合、制御部33は、表示部33に、このリアル画像またはこのポインタの表示出力を中止させる。
制御部33がステップS209の処理工程を行った場合、表示部3は、このリアル画像と所定パターンのポインタとを重畳的に表示出力し、上述した最適通信範囲を使用者に示す。図10は、処理対象の外部情報記録媒体を有する対象物T3が被処理物の一例として携帯型情報端末装置30の最適通信方向側に位置する場合に、表示部3が、対象物T3との無線通信の最適通信範囲を示すパターンのポインタPと対象物T3のリアル画像とを重畳的に表示出力した状態を例示する模式図である。図10に示すように、ポインタPは、鉤状の部分ポインタP1〜P4を有し、部分ポインタP1〜P4を頂点とする矩形に対応する範囲(ポインタ範囲)が最適通信範囲を示すパターンを呈する。この場合、ポインタPのポインタ範囲は、対象物T3との無線通信の最適通信範囲を示す。
なお、撮像部31が上述した焦点距離変更部(図示せず)を有する場合、制御部33は、この焦点距離変更部が変更した焦点距離に関する焦点情報を逐次読み取ってもよい。この場合、画像演算部33bは、制御部33によって逐次読み取られた焦点情報と上述した距離情報とを用いて得られる情報をもとに、この所定パターンのポインタを逐次生成してもよく、制御部33は、画像演算部33bが逐次生成したポインタを用いて、表示部3に表示出力されているポインタを更新してもよい。
ここで、使用者は、対象物T3のリアルタイムの画像T3aが表示部3に表示出力されるように、対象物T3と携帯型情報端末装置30との相対位置または相対方向を調整すれば、上述した最適通信方向側に対象物T3を容易に位置させることができる。さらに、表示部3が、画像T3aを含むリアル画像とポインタPとを重畳的に表示出力した場合、使用者は、図10に示すように、このポインタPのポインタ範囲内に画像T3aを移動させれば、上述した最適通信方向に対象物T3を短時間で確実に位置させることができる。この場合、使用者は、表示部3に表示出力されたリアル画像を用いて、携帯型情報端末装置30と被処理物との相対位置または相対方向を調整するので、携帯型情報端末装置30は、戸外または照明下に存在する被処理物を上述した最適通信方向に位置させる場合に特に有効である。
その後、使用者が入力部2を用いて読取指示情報または書込指示情報の入力操作を行った場合、制御部33は、上述したステップS102〜S106とほぼ同様に、被処理物たとえば対象物T3の外部情報記録媒体に対する情報読取処理または情報書込処理の制御を行う。この場合、制御部33は、上述した実施の形態1,2の指示光に代えて、携帯型情報端末装置30の無線通信状態あるいは情報読取処理または情報書込処理の処理過程に応じた各種メッセージ等を表示部3に表示出力させることができる。これによって、使用者は、この表示部3に表示出力された各種メッセージを確認すれば、上述した実施の形態1,2の場合と同様に、携帯型情報端末装置30の無線通信状態あるいは情報読取処理または情報書込処理の処理過程を容易に把握することができる。すなわち、使用者は、この無線通信または各処理が終了する前に、携帯型情報端末装置30が情報読取処理または情報書込処理を行っているか否かを確実に把握することができ、これによって、携帯型情報端末装置30を用いた無線通信に関する作業の作業効率が向上するとともに該作業に対する安心感が増す。
また、所望の発光色または点灯パターンの可視光を出力する半導体レーザ素子または発光ダイオード等の光源(図示せず)が携帯型情報端末装置30に設けられた場合、制御部33は、この光源に対して上述した実施の形態1,2の通信方向指示部の場合と同様の可視光出力制御を行って、この無線通信状態またはこの処理過程に応じた発光色または点灯パターンの可視光を出力させてもよい。さらに、制御部33は、音声入出力部10に対する報知音の出力制御を行って、携帯型情報端末装置30の通信状態あるいは情報読取処理または情報書込処理の処理過程に対応する各報知音を音声入出力部10から出力させてもよい。
なお、画像演算部33bは、上述した最適通信範囲を示す所定パターンのポインタに代えて、携帯型情報端末装置30が行う無線通信の最大通信距離に対応する所定パターンのポインタを生成してもよい。この場合、画像演算部33bは、上述した距離情報と焦点情報とを用いて得られる情報と、撮像部31が撮像する画像の倍率に関する情報、すなわち撮像光学素子31bの倍率情報とを用いて、この最大通信距離に対応する所定パターンのポインタを生成する。この倍率情報は、上述した焦点情報の場合と同様に、記憶部12または撮像部31から制御部33に入力される。画像演算部33bがこの最大通信距離に対応する所定パターンのポインタを生成した場合、制御部33は、上述したステップS209とほぼ同様に、この最大通信距離に対応する所定パターンのポインタと上述したリアル画像の画像情報とを表示部3に重畳的に表示出力させる。
ここで、被処理物の一例である対象物T3が携帯型情報端末装置30の最適通信方向側に位置する場合、表示部3は、対象物T3の画像T3aを含むリアル画像と、対象物T3の外部情報記録媒体と携帯型情報端末装置30との無線通信における最大通信距離に対応する所定パターンのポインタとを重畳的に表示出力する。図11は、使用者が、この所定パターンのポインタと画像T3aとを用いて、対象物T3と携帯型情報端末装置30との距離を最大通信距離に調整する動作を説明する図である。図11に示すように、表示部3には、画像T3aとポインタPとが表示出力されている。このポインタPは、この最大通信距離に対応する所定パターンを呈するポインタであり、鉤状の部分ポインタP5〜P8によって構成される。この場合、部分ポインタP5〜P8は、この所定パターンとして、画像T3aの外形にほぼ合う矩形に対応するパターンを形成する。ただし、この部分ポインタP5〜P8によるパターンは、携帯型情報端末装置30と対象物T3との距離がこの最大通信距離とほぼ同等である場合に、この対象物T3の画像T3aの外形にほぼ合う。
使用者は、表示部3に画像T3aが表示出力されていることを確認しながら、携帯型情報端末装置30を対象物T3に近づける。この場合、画像T3aは、携帯型情報端末装置30と対象物T3との距離が近くなるにしたがい拡大し、その後、画像T3aの外形が、図11に示すように、部分ポインタP5〜P8による矩形パターンにほぼ合う。この矩形パターンは、上述したように、携帯型情報端末装置30と対象物T3との距離がこの最大通信距離とほぼ同等である場合に該対象物T3の画像T3aの外形にほぼ合うので、この矩形パターンが画像T3aの外形にほぼ合う場合、使用者は、携帯型情報端末装置30の最適通信方向に対象物T3を位置させるとともに、携帯型情報端末装置30と対象物T3との距離をこの最大通信距離に調整できる。その後、使用者が携帯型情報端末装置30を対象物T3にさらに近づけた場合、画像T3aは、部分ポインタP5〜P8による矩形パターンを内側に含むように拡大する。すなわち、使用者は、部分ポインタP5〜P8と画像T3aとが重畳するように、携帯型情報端末装置30と対象物T3との相対位置または相対方向を調整すれば、この最適通信方向かつこの最大通信距離内に対象物T3を容易に位置させることができる。
なお、この実施の形態3では、表示部3に表示出力されたポインタPの最適通信範囲内に、一つの被処理物の画像を位置させた場合を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、この最適通信範囲内に、複数の被処理物の画像を同時に位置させてもよい。この場合、使用者は、携帯型情報端末装置30の最適通信方向に、これら複数の被処理物を同時に位置させることができ、さらに、携帯型情報端末装置30は、この最適通信方向に存在する複数の被処理物の各外部情報記録媒体に対して、同時にまたは所定の順序で情報読取処理または情報書込処理を行うことができる。
また、この実施の形態3では、撮像部31が携帯型情報端末装置30の最適通信方向を撮像し、表示部3が撮像部31による最適通信方向の画像を表示出力する場合を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、上述した実施の形態1,2の通信方向指示部と撮像部31とがともに配置されてもよい。この場合、この通信方向指示部と撮像部31との切換は、使用者による入力部2の操作によって行われてもよいし、明暗等の環境状態を検知するセンサを設け、該センサが検知した環境状態に応じて自動的に行われてもよい。
さらに、この実施の形態3では、アンテナ4に送受信される所定の電波を介した無線通信の最適通信方向の画像を表示出力する場合を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、携帯型情報端末装置30が行う赤外線通信等の各種無線通信の最適通信方向の画像を表示出力してもよい。この場合、撮像部31を回動させる駆動部が設けられ、携帯型情報端末装置30が行う各無線通信の最適通信方向をそれぞれ撮像するように、撮像部31を回動させてもよい。
また、この実施の形態3では、上述した最適通信範囲または最大通信距離に対応するポインタのパターンが矩形に対応する場合を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、このポインタが呈するパターンは、上述した最適通信範囲または最大通信距離に対応する枠状パターン、十字または×字を含む各種交差状パターン、あるいは円状または楕円状パターンを有するパターンであってもよいし、被処理物の外形そのものであってもよい。
さらに、この実施の形態3では、各種情報を表示出力する表示部3が携帯型情報端末装置30の最適通信方向の画像を表示出力する場合を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、表示部3とは別に、この最適通信方向の画像を表示出力する専用の表示部を設けてもよい。この場合、この専用の表示部が、この最適通信方向のリアル画像とポインタとを重畳的に表示出力するので、この最適通信方向への被処理物の相対位置調整を行うと同時に、表示部3に各種情報を表示出力でき、作業効率が向上する。
以上に説明したように、この実施の形態3では、当該携帯型情報端末装置が行う無線通信の最適通信方向側の撮像を行って、該最適通信方向の画像を表示出力するように構成しているので、この最適通信方向を視覚的に表示することができ、これによって、携帯性を損なうことなく、使用者がこの最適通信方向を容易に認知できる携帯型情報端末装置を実現することができる。この携帯型情報端末装置を用いた場合、使用者は、被処理物の画像が表示出力されるように、この被処理物と当該携帯型情報端末装置との相対位置または相対方向を調整すれば、この被処理物を上述した最適通信方向に容易に位置させることができる。これによって、この携帯型情報端末装置は、この被処理物に対する情報読取処理または情報書込処理を効率的に行うことができる。
また、上述した最適通信範囲を示す所定パターンのポインタと、この最適通信方向の画像とを重畳的に表示出力するように構成しているので、この最適通信方向の範囲を視覚的に表示することができ、複数の被処理物に対する最適通信方向を容易に表示出力できる。この場合、使用者は、これら複数の被処理物の画像をこのポインタによる範囲内に表示出力させれば、これら複数の被処理物を一括して最適通信方向に位置させることができる。
さらに、この最適通信範囲を示す所定パターンのポインタに代えて、この無線通信の最大通信距離に位置する被処理物の画像の外形に合う所定パターンのポインタを重畳的に表示出力した場合、この最適通信方向を視覚的に表示できるとともに、この最大通信距離内に被処理物が存在するか否かを視覚的に表示できる。この場合、使用者は、このポインタと被処理物の画像とを重畳的に表示出力させれば、この最適通信方向における最大通信距離内に、この被処理物を容易に位置させることができる。
(実施の形態4)
つぎに、この発明の実施の形態4について詳細に説明する。上述した実施の形態1では、通信方向指示部7が出力した指示光によって、外部情報記録媒体との無線通信の最適通信方向を指示していたが、この実施の形態4では、この最適通信方向への無線通信が行える最適通信範囲の像を表示出力するようにしている。
図12は、この発明の実施の形態4である携帯型情報端末装置の概略構成を示す模式図である。この携帯型情報端末装置40は、通信方向指示部7に代えてファインダ41が設けられている。ファインダ41は、携帯型情報端末装置40の筐体に着脱可能に設けられる。この場合、ファインダ41は、使用者による携帯型情報端末装置40の把持、入力部2のキー操作、あるいは表示部3から出力された画像の確認等を物理的に阻害しない箇所、たとえば、携帯型情報端末装置40の筐体先端付近に設けられる。その他の構成は実施の形態1と同じであり、同一構成部分には同一符号を付している。
図13は、ファインダ41の概略構成を例示する模式図である。図13において、ファインダ41は、枠体41aと通信範囲表示部41bとを有する。枠体41aは、通信範囲表示部41bが嵌入され、携帯型情報端末装置40の筐体に着脱可能に取り付けられる。通信範囲表示部41bは、レンズまたはプリズム等の光学素子あるいは該光学素子が積層された光学素子群を用いて実現される。通信範囲表示部41bは、鉤状のマークQ1〜Q4が矩形の各頂点を示すように形成され、枠体41aが携帯型情報端末装置40の所定箇所に設けられた場合に、携帯型情報端末装置40が行う無線通信の最適通信範囲の光学的な像(光学像)を表示する。
ここで、外部情報記録媒体が配置された対象物T4,T5が、図12に示したように、携帯型情報端末装置40の最適通信範囲に位置する場合、この携帯型情報端末装置40の所定箇所に設けられたファインダ41は、図13に示したように、マークQ1〜Q4によって囲まれた範囲内に、対象物T4,T5の各光学像T4a,T5aを表示する。すなわち、使用者は、ファインダ41に表示された光学像T4a,T5aがマークQ1〜Q4に囲まれた範囲内に位置するように、対象物T4,T5と携帯型情報端末装置40との相対位置または相対方向を調整すれば、携帯型情報端末装置40の最適通信範囲内に対象物T4,T5を容易に位置させることができる。この場合、携帯型情報端末装置40は、上述した指示光または走査光を出力しなくとも、または最適通信方向側の画像を表示出力しなくとも、この最適通信範囲を視覚的に表示できるので、最適通信範囲の視覚的表示における低消費電力化を実現できる。
その後、使用者が入力部2を用いて読取指示情報または書込指示情報の入力操作を行った場合、携帯型情報端末装置40は、上述した実施の形態1の場合とほぼ同様に、対象物T4,T5の各外部情報記録媒体に対して、同時にまたは所定の順序で情報読取処理または情報書込処理を行う。
なお、この実施の形態4では、ファインダ41が携帯型情報端末装置40の筐体に着脱可能に設けられた場合を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、ファインダ41は、携帯型情報端末装置40の筐体に摺動可能に設けられ、該筐体内または該筐体外壁に収納されてもよいし、携帯型情報端末装置40の筐体に回転可能に設けられ、該筐体内または該筐体外壁に向けて回転されるとともに該筐体内または該筐体外壁に収納されてもよい。
また、この実施の形態4では、ファインダ41の通信範囲表示部が円形である場合を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、楕円、矩形、または多角形等の各種形状の通信範囲表示部を有するファインダであってもよい。
さらに、この実施の形態4では、通信範囲表示部41bのマークによって囲まれた矩形範囲内に最適通信範囲を対応させた場合を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、このマークによって囲まれた円または楕円の範囲内に最適通信範囲を対応させてもよいし、このマークを設けずに、通信範囲表示部41bによって表示される全範囲を最適通信範囲に対応させてもよい。
また、この実施の形態4では、鉤状のマークが通信範囲表示部41bに形成された場合を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、通信範囲表示部41bには、上述した最適通信範囲に対応する枠状パターン、十字または×字を含む各種交差状パターン、あるいは円状または楕円状パターンを有するパターン等が形成されてもよい。
さらに、この実施の形態4では、ファインダ41が示す最適通信範囲内に二つの被処理物の光学像を位置させた場合を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、この最適通信範囲内に、一つの被処理物の光学像を位置させてもよいし、3つ以上の被処理物の光学像を同時に位置させてもよい。
以上に説明したように、この実施の形態4では、当該携帯型情報端末装置の最適通信範囲の光学像を表示するファインダを設けたので、当該携帯型情報端末装置の最適通信方向の範囲を低消費電力で視覚的に表示することができ、これによって、この最適通信方向の範囲の視覚的表示における低消費電力化を促進するとともに、携帯性を損なうことなく、使用者がこの最適通信方向を容易に認知できる携帯型情報端末装置を容易に実現することができる。この携帯型情報端末装置を用いた場合、使用者は、一つまたは複数の被処理物の光学像がこのファインダ内に表示されるように、この一つまたは複数の被処理物と当該携帯型情報端末装置との相対位置または相対方向を調整すれば、この一つまたは複数の被処理物を上述した最適通信範囲内に容易に位置させることができる。これによって、この携帯型情報端末装置は、この一つまたは複数の被処理物に対する情報読取処理または情報書込処理を効率的に行うことができる。
また、このファインダ内のマークによって囲まれた範囲が、この最適通信範囲に対応するように構成しているので、この最適通信方向の範囲を明確に表示することができ、使用者は、一つまたは複数の被処理物の光学像をこのマークによる範囲内に表示させれば、この一つまたは複数の被処理物を確実に最適通信方向に位置させることができる。
(実施の形態5)
つぎに、この発明の実施の形態5について詳細に説明する。上述した実施の形態1では、一つの通信方向指示部が最適通信方向として一つの方向を指示していたが、この実施の形態5では、一つの通信方向指示部が最適通信方向として複数の方向をそれぞれ表示するようにしている。
図14は、この発明の実施の形態5である携帯型情報端末装置の概略構成を示すブロック図である。この携帯型情報端末装置50は、無線通信手段であるアンテナ4と通信方向指示部7とを同時に駆動する駆動部51がさらに設けられる。駆動部51は、制御部11に電気的に接続され、制御部11に制御される。その他の構成は実施の形態1と同じであり、同一構成部分には同一符号を付している。
駆動部51は、アクチュエータを用いて実現され、制御部11の制御のもと、アンテナ4と通信方向指示部7とを回動するように機能する。この場合、駆動部51は、アンテナ4における最適通信方向と、通信方向指示部7が指示光B1を出力して表示する方向とを同一方向に維持するとともに、アンテナ4と通信方向指示部7とを回動する。これによって、通信方向指示部7は、このアンテナ4における最適通信方向とほぼ同一方向に指示光B1を出力でき、この最適通信方向を視覚的に表示することができる。なお、このアンテナ4における最適通信方向は、アンテナ4が送受信する所定の電波を介して行われる無線通信の最適通信方向、すなわち携帯型情報端末装置50が行う無線通信の最適通信方向である。
図15は、通信方向指示部7から出力された指示光B1が、アンテナ4における最適通信方向として複数の方向をそれぞれ示す場合の携帯型情報端末装置50の動作を説明する模式図である。図15において、携帯型情報端末装置50の筐体先端には、駆動部51の駆動によって回転する駆動筐体52が配置される。駆動筐体52は、その内部にアンテナ4と通信方向指示部7とが配置され、回転軸52aを中心に回転する。この場合、アンテナ4と通信方向指示部7とは、アンテナ4における最適通信方向と通信方向指示部7が表示する方向とを同一方向に維持するように、駆動筐体52内に配置される。
ここで、使用者が、入力部2を用いて、駆動筐体52を所定方向に回動する指示情報(回動指示情報)の入力操作を行った場合、制御部11は、この回動指示情報を受信する。その後、制御部11は、受信した回動指示情報に基づき、駆動部51の駆動制御を行う。この場合、駆動部51は、制御部11の制御のもと、アンテナ4と通信方向指示部7とが配置された駆動筐体52を所定方向に回動する。これによって、アンテナ4は、使用者が携帯型情報端末装置50の位置または方向を固定した状態において、図15に示すように、複数の最適通信方向、たとえば最適通信方向D1または最適通信方向D2に所定の電波をそれぞれ送受信することができる。これに伴い、通信方向指示部7は、アンテナ4が所定の電波を送受信する各最適通信方向について指示光B1をそれぞれ出力し、携帯型情報端末装置50が行う無線通信の複数の最適通信方向(たとえば最適通信方向D1,D2)をそれぞれ視覚的に表示する。
なお、駆動部51は、制御部11の制御のもと、携帯型情報端末装置50と処理対象の外部情報記録媒体との相対方向とアンテナ4における最適通信方向とがほぼ同方向になるように駆動筐体52を回動してもよい。すなわち、制御部11は、入力部2から入力された回動指示情報あるいは上述した読取指示情報または書込指示情報をトリガとし、アンテナ4が送受信する所定の電波または通信方向指示部7が出力する指示光B1の反射光を用いて携帯型情報端末装置50と処理対象の外部情報記録媒体との相対方向を検知するとともに、検知した相対方向とアンテナ4における最適通信方向とがほぼ同方向になるように駆動部51の駆動制御を行ってもよい。
一方、携帯型情報端末装置50が複数の無線通信用アンテナを有する場合、通信方向指示部7は、各アンテナにおける最適通信方向をそれぞれ視覚的に表示するように回動されてもよい。図16は、この実施の形態5の変形例である携帯型情報端末装置の概略構成を例示するブロック図である。この携帯型情報端末装置55は、通信方向指示部7を回動させる駆動部56がさらに設けられる。また、無線通信用のアンテナ57とRFID処理部58とがさらに設けられる。駆動部55は、上述した駆動部51と同様に制御部11に電気的に接続され、制御部11に制御される。アンテナ57は、上述したアンテナ4と同様の機能および構成を有し、RFID処理部58に制御される。RFID処理部58は、上述したRFID処理部5と同様の機能および構成を有し、制御部11に制御される。ただし、アンテナ4,57は、アンテナ4における最適通信方向とアンテナ57における最適通信方向とが異方向になるように配置される。その他の構成は実施の形態1と同じであり、同一構成部分には同一符号を付している。
駆動部56は、アクチュエータを用いて実現され、制御部11の制御のもと、通信方向指示部7を回動するように機能する。この場合、駆動部55は、アンテナ4における最適通信方向またはアンテナ57における最適通信方向と、通信方向指示部7が指示光B1を出力して表示する方向とを同一方向にするように、通信方向指示部7または通信方向指示部が配置された駆動筐体52を回動する。なお、この駆動筐体52には、アンテナ4が配置されていない。
ここで、制御部11が、入力部2から入力された回動指示情報、読取指示情報、または書込指示情報をトリガとして、駆動部56の駆動制御を行った場合、駆動部56は、指示光B1が処理対象の外部情報記録媒体との無線通信の最適通信方向に出力されるように、通信方向指示部7または通信方向指示部7が配置された駆動筐体52を回動する。たとえば、携帯型情報端末装置55が、アンテナ4によって送受信される所定の電波を介して、処理対象の外部情報記録媒体との無線通信を行う場合、駆動部56は、制御部11の制御のもと、指示光B1がアンテナ4における最適通信方向に出力されるように、通信方向指示部7または通信方向指示部7が配置された駆動筐体52を回動する。また、携帯型情報端末装置55が、アンテナ57によって送受信される所定の電波を介して、処理対象の外部情報記録媒体との無線通信を行う場合、駆動部56は、制御部11の制御のもと、指示光B1がアンテナ57における最適通信方向に出力されるように、通信方向指示部7または通信方向指示部7が配置された駆動筐体52を回動する。すなわち、通信方向指示部7は、アンテナ4と処理対象の外部情報記録媒体との間にて所定の電波が送受信される場合にアンテナ4における最適通信方向に指示光B1を出力し、アンテナ57と処理対象の外部情報記録媒体との間にて所定の電波が送受信される場合にアンテナ57における最適通信方向に指示光B1を出力する。これによって、通信方向指示部7は、携帯型情報端末装置55に配置された複数の無線用アンテナのうち、処理対象の外部情報記録媒体との無線通信に用いられるアンテナにおける最適通信方向を視覚的に表示することができる。
なお、この実施の形態5では、アンテナ4と通信方向指示部7とが配置された駆動筐体52を回動して、アンテナ4と通信方向指示部7とをともに同方向に回動した場合を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、アンテナ4と通信方向指示部7とを個別に回動させてもよい。この場合、駆動部51は、アンテナ4と通信方向指示部7とを同時に回動してもよいし、アンテナ4の回動に連動して通信方向指示部7を回動してもよいし、通信方向指示部7の回動に連動してアンテナ4を回動してもよい。
また、この発明の実施の形態5およびその変形例では、処理対象の外部情報記録媒体との無線通信の最適通信方向を指示する手段として通信方向指示部7を回動した場合を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、この最適通信方向の表示手段として光学情報読取部6を回動してもよい。
さらに、この発明の実施の形態5およびその変形例では、無線通信用のアンテナにおける最適通信方向を指示するように通信方向指示部7を回動した場合を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、当該携帯型情報端末装置が行う赤外線通信等の各種無線通信の最適通信方向を指示するように光学情報読取部6または通信方向指示部7を回動してもよい。
また、この発明の実施の形態5およびその変形例では、通信方向指示部7を回動して、通信方向指示部7が表示する方向と無線通信用のアンテナにおける最適通信方向とを同一方向にした場合を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、無線通信用のアンテナまたは該アンテナが配置された駆動筐体を回動して、通信方向指示部7が表示する方向と無線通信用のアンテナにおける最適通信方向とを同一方向にしてもよい。このことは、通信方向指示部7に代えて光学情報読取部6が最適通信方向を指示する場合も同様である。
さらに、この発明の実施の形態5の変形例では、相互に異なる最適通信方向を有する二つの無線通信用アンテナが配置された場合を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、相互に異なる最適通信方向を有する三つ以上の無線通信用アンテナが配置された場合に適用してもよい。
以上に説明したように、この実施の形態5では、上述した実施の形態1の構成に加え、当該携帯型情報端末装置の最適通信方向を相対的に変更した場合に、この最適通信方向の変更に伴って、最適通信方向を指示する可視光の出力方向を変更するように構成したので、上述した実施の形態1の作用効果を享受するとともに、変更された最適通信方向に向けて、この可視光を確実に出力することができ、この変更された最適通信方向を視覚的に表示できる携帯型情報端末装置を実現することができる。
また、この実施の形態5の変形例では、上述した実施の形態1の構成に加え、相互に異なる複数の最適通信方向のうちの一方向に無線通信を行う場合に、この無線通信が行われる一つの最適通信方向に可視光を出力するように、該可視光の出力方向を変更しているので、複数の最適通信方向のうち、処理対象の外部情報記録媒体に対して行われる無線通信の最適通信方向に向けて、この可視光を確実に出力することができ、上述した実施の形態1の作用効果を享受するとともに、複数の最適通信方向のうちから、この無線通信の最適通信方向を視覚的に表示できる携帯型情報端末装置を実現することができる。
(実施の形態6)
つぎに、この発明の実施の形態6について詳細に説明する。上述した実施の形態1では、通信方向指示部7が出力した指示光によって、外部情報記録媒体との無線通信の最適通信方向を指示していたが、この実施の形態6では、この指示光によって最適通信方向が表示される前に、方向標示を用いて、この最適通信方向を予め示すようにしている。
図17は、この発明の実施の形態6である携帯型情報端末装置の概略構成を例示する模式図である。この携帯型情報端末装置60は、携帯型情報端末装置1の筐体に代えて筐体61が配置される。筐体61の所定箇所には、方向標示62が形成される。その他の構成は実施の形態1と同じであり、同一構成部分には同一符号を付している。
方向標示62は、矢印形状を呈し、図17に示すように、筐体61の所定箇所、たとえば携帯型情報端末装置60の先端近傍に設けられる。この場合、方向標示62は、筐体61の成形加工とともに形成されてもよいし、方向標示62が形成されたフィルムまたは板状の樹脂または金属等を筐体61に付してもよいし、筐体61に直接印刷または記載されてもよい。
なお、方向標示62は、使用者が確認し易く、かつ使用者による携帯型情報端末装置60の把持、入力部2のキー操作、あるいは表示部3から出力された画像の確認等を物理的に阻害しない箇所に設けられればよく、たとえば、表示部3近傍の筐体縁部または操作キー2aの近傍等に設けられればよい。
ここで、携帯型情報端末装置60が図17に例示する対象物T4,T5の外部情報記録媒体に対して情報書込処理または情報読取処理を行う場合、使用者は、方向標示62が示す方向に対象物T4,T5が存在するように対象物T4,T5と携帯型情報端末装置60との相対位置または相対方向を調整すれば、対象物T4,T5を携帯型情報端末装置60の最適通信方向とほぼ同方向に位置させることができる。その後、使用者は、上述した実施の形態1の場合と同様に、通信方向指示部7によって出力された指示光を用いれば、対象物T4,T5を携帯型情報端末装置60の最適通信方向に短時間で正確に位置させることができる。すなわち、使用者は、通信方向指示部7が上述した指示光を出力する前に、方向標示62にしたがって対象物T4,T5と携帯型情報端末装置60との相対位置または相対方向を調整すれば、この指示光の出力時間を短縮できるとともに、対象物T4,T5を携帯型情報端末装置60の最適通信方向に容易に位置させることができる。このことは、対象物T4,T5を携帯型情報端末装置60の最適通信方向に位置させる作業時間を短縮化するとともに、この指示光の出力における低消費電力化を促進する。
なお、この実施の形態6では、方向標示62が矢印形状を呈する場合を示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、方向標示62は、所定方向を明確に示す形状であればよく、三角、矩形、直線、または楕円等の各種形状を呈してもよいし、これらの形状を組み合わせたものを呈してもよい。
また、この実施の形態6では、一つの方向標示が筐体に設けられた場合を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、複数の方向標示を筐体に設け、該複数の方向標示が当該携帯型情報端末装置の各最適通信方向をそれぞれ示してもよい。
さらに、この発明の実施の形態6では、方向標示62が処理対象の外部情報記録媒体との無線通信の最適通信方向を示した場合を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、方向標示62は、当該携帯型情報端末装置が行う赤外線通信等の各種無線通信の最適通信方向を示してもよい。
また、この発明の実施の形態6では、上述した指示光によって最適通信方向が視覚的に表示される携帯型情報端末装置に方向標示が設けられた場合を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、この方向標示は、上述した所定パターンの指示光または走査光によって最適通信方向を視覚的に表示する各種携帯型情報端末装置に設けられてもよいし、上述した最適通信方向側の画像を表示出力する携帯型情報端末装置に設けられてもよいし、上述した最適通信方向側の光学像をファインダに表示する携帯型情報端末装置に設けられてもよい。
さらに、この発明の実施の形態6では、筐体に設けられた方向標示が示す方向に処理対象の外部情報記録媒体を位置させ、その後、上述した指示光が指示する方向に該外部情報記録媒体を位置させた場合を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、この方向標示が示す方向に処理対象の外部情報記録媒体を位置させることによって、該外部情報記録媒体をこの最適通信方向に位置させることもできる。
以上に説明したように、この実施の形態6では、上述した実施の形態1の構成に加え、当該携帯型情報端末装置が行う無線通信の最適通信方向を視覚的に示した方向標示が筐体に設けられているので、上述した実施の形態1の作用効果を享受するとともに、上述した可視光または表示出力された画像によって最適通信方向が視覚的に表示される前に該最適通信方向を概ね把握することができ、これによって、使用者がこの最適通信方向を認知するまでの時間およびこの可視光または画像の出力時間を短縮でき、低消費電力化を促進するとともに、使用者がこの最適通信方向を容易に認知できる携帯型情報端末装置を実現することができる。
この発明の実施の形態1である携帯型情報端末装置の概略構成を例示するブロック図である。 指示光の出力制御に関する処理工程を例示するフローチャートである。 指示光が示す外部情報記録媒体に対して無線通信を行う状態を例示する模式図である。 走査光が示す外部情報記録媒体に対して無線通信を行う状態を例示する模式図である。 この発明の実施の形態2である携帯型情報端末装置の概略構成を例示するブロック図である。 最適通信方向に所定パターンの指示光を出力した状態を例示する模式図である。 最適通信方向に存在する外部情報記録媒体に所定パターンの指示光を出力した状態を例示する模式図である。 この発明の実施の形態3である携帯型情報端末装置の概略構成を例示するブロック図である。 所定パターンのポインタと画像情報とを重畳的に表示出力させるまでの処理工程を例示するフローチャートである。 最適通信方向側に位置する対象物のリアル画像と所定パターンのポインタとを重畳的に表示出力した状態を例示する模式図である。 使用者が対象物と携帯型情報端末装置との距離を最大通信距離に調整する動作を説明する図である。 この発明の実施の形態4である携帯型情報端末装置の概略構成を示す模式図である。 ファインダの概略構成を例示する模式図である。 この発明の実施の形態5である携帯型情報端末装置の概略構成を示すブロック図である。 最適通信方向として複数の方向をそれぞれ示す場合の携帯型情報端末装置の動作を説明する模式図である。 この発明の実施の形態5の変形例である携帯型情報端末装置の概略構成を例示するブロック図である。 この発明の実施の形態6である携帯型情報端末装置の概略構成を例示する模式図である。
符号の説明
1,20,30,40,50,55,60 携帯型情報端末装置
2 入力部
2a 操作キー
2b,2c トリガキー
3 表示部
4,57 アンテナ
5,58 RFID処理部
6 光学情報読取部
6a 投光部
6b 光学素子
6c,51,56 駆動部
6d 受光部
7,21 通信方向指示部
7a 可視光投光部
8 外部通信部
9 ストレージデバイス
10 音声入出力部
11,33 制御部
12 記憶部
21a DOE
31 撮像部
31a 撮像素子
31b 撮像光学素子
31c 画像処理部
32 測距部
33a 光学情報処理部
33b 画像演算部
41 ファインダ
41a 枠体
41b 通信範囲表示部
52 駆動筐体
52a 回転軸
61 筐体
62 方向標示
A 走査光
B1,B2 指示光
L 投光距離
P ポインタ
P1〜P8 部分ポインタ
Q1〜Q4 マーク
T1,T2 外部情報記録媒体
T3〜T5 対象物
T3a〜T5a 画像

Claims (22)

  1. 少なくとも外部情報記録媒体に対して非接触による情報読取処理または情報書込処理を行うことができる携帯型情報端末装置において、
    当該携帯型情報端末装置が行う無線通信の最適通信方向を指示する通信方向指示手段を備えたことを特徴とする携帯型情報端末装置。
  2. 前記通信方向指示手段の内容を前記無線通信の通信制御状態に応じて制御する制御手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の携帯型情報端末装置。
  3. 前記通信方向指示手段は、前記最適通信方向に可視光を出力する投光手段を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の携帯型情報端末装置。
  4. 前記通信方向指示手段は、前記投光手段が出力した可視光を用いて所定パターンの可視光を形成出力するパターン形成手段を備えたことを特徴とする請求項3に記載の携帯型情報端末装置。
  5. 前記パターン形成手段は、前記投光手段が出力した可視光を回折して前記所定パターンの可視光を形成出力する回折光学素子であることを特徴とする請求項4に記載の携帯型情報端末装置。
  6. 前記所定パターンの可視光は、前記外部情報記録媒体が前記最適通信方向に存在し、かつ前記外部情報記録媒体までの距離が前記無線通信の最大通信距離内である場合に、前記外部情報記録媒体に前記所定パターンを表示することを特徴とする請求項4または5に記載の携帯型情報端末装置。
  7. 前記所定パターンは、前記外部情報記録媒体が前記最適通信方向に存在し、かつ前記外部情報記録媒体までの距離が前記無線通信の最大通信距離とほぼ同等である場合に、前記外部情報記録媒体の外形に対応することを特徴とする請求項4〜6のいずれか一つに記載の携帯型情報端末装置。
  8. 前記通信方向指示手段は、
    前記最適通信方向の被写体を撮像する撮像手段と、
    前記撮像手段が撮像した画像を表示出力する表示手段と、
    を備え、前記制御手段は、前記表示手段に対して、前記撮像手段が撮像した画像を表示出力する制御を行うことを特徴とする請求項2に記載の携帯型情報端末装置。
  9. 前記最適通信方向に存在する外部情報記録媒体または該外部情報記録媒体を備えた対象物までの距離を測定する測距手段と、
    前記測距手段が測定した前記距離と前記撮像手段の焦点距離とに関する情報を用いて、前記最適通信方向への無線通信が行える通信範囲を示す所定パターンのポインタを生成出力する画像演算手段と、
    を備え、前記制御手段は、前記撮像手段が撮像した画像と前記所定パターンのポインタとを重畳的に前記表示手段に表示出力することを特徴とする請求項8に記載の携帯型情報端末装置。
  10. 前記最適通信方向に存在する外部情報記録媒体または該外部情報記録媒体を備えた対象物までの距離を測定する測距手段と、
    前記測距手段が測定した前記距離と前記撮像手段の焦点距離とに関する情報と、前記撮像手段が撮像する画像の倍率に関する情報とを用いて、当該携帯型情報端末装置が行う無線通信の最大通信距離に対応する所定パターンのポインタを生成出力する画像演算手段と、
    を備え、前記制御手段は、前記撮像手段が撮像した画像と前記所定パターンのポインタとを重畳的に前記表示手段に表示出力することを特徴とする請求項8に記載の携帯型情報端末装置。
  11. 前記所定パターンは、前記外部情報記録媒体との無線通信の最大通信距離と前記距離とがほぼ同等である場合に、前記撮像手段が撮像した対象物の画像に対応することを特徴とする請求項10に記載の携帯型情報端末装置。
  12. 前記撮像手段は、
    前記最適通信方向から入力される被写体の光学情報を結像する撮像光学素子と、
    前記撮像光学素子によって結像された光学情報を電気信号に光電変換する撮像素子と、
    前記撮像素子から入力された電気信号をもとに、前記被写体の画像を作成する画像処理部と、
    を備えたことを特徴とする請求項8〜11のいずれか一つに記載の携帯型情報端末装置。
  13. 前記制御手段は、前記情報読取処理または前記情報書込処理の処理経過に応じて異なる態様の表示をそれぞれ出力するように、前記通信方向指示手段の出力制御を行うことを特徴とする請求項2〜12のいずれか一つに記載の携帯型情報端末装置。
  14. 前記外部情報記録媒体との無線通信を行う無線通信手段と、
    前記通信方向指示手段が指示する方向と前記無線通信手段の前記最適通信方向とを同方向に維持するとともに、前記通信方向指示手段と前記無線通信手段とを駆動する駆動手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1〜13のいずれか一つに記載の携帯型情報端末装置。
  15. 相互に異なる前記最適通信方向について前記外部情報記録媒体との無線通信をそれぞれ行う複数の無線通信手段と、
    前記複数の無線通信手段のうち、前記外部情報記録媒体との無線通信を行う無線通信手段の前記最適通信方向と、前記通信方向指示手段が指示する方向とを同方向にするように、前記通信方向指示手段を駆動する駆動手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1〜13のいずれか一つに記載の携帯型情報端末装置。
  16. 所望の光学情報記録媒体から光学情報を読み取る光学情報読取手段を備え、該光学情報読取手段は前記通信方向指示手段として機能することを特徴とする請求項1〜15のいずれか一つに記載の携帯型情報端末装置。
  17. 前記通信方向指示手段による前記最適通信方向の指示を所望のタイミングにて停止する機能停止手段を備えたことを特徴とする請求項1〜16のいずれか一つに記載の携帯型情報端末装置。
  18. 前記通信方向指示手段は、前記最適通信方向の光学的な像を表示する光学ファインダであることを特徴とする請求項1に記載の携帯型情報端末装置。
  19. 前記光学ファインダは、当該携帯型情報端末装置に格納可能に配置されたことを特徴とする請求項18に記載の携帯型情報端末装置。
  20. 前記光学ファインダは、当該携帯型情報端末装置に着脱可能に配置されたことを特徴とする請求項18または19に記載の携帯型情報端末装置。
  21. 前記光学ファインダは、少なくとも一つの光学素子を備えたことを特徴とする請求項18〜20のいずれか一つに記載の携帯型情報端末装置。
  22. 前記通信方向指示手段は、前記最適通信方向を指し示す図形が形成された指示部であり、該指示部は、当該携帯型情報端末装置の筐体に設けられたことを特徴とする請求項1に記載の携帯型情報端末装置。

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