JP2005201765A - 固体状の核分裂生成物含有物の核種分離方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単なプロセスで、固体状の核分裂生成物含有物からTc,Mo,貴金属元素を分離する。
【解決手段】TcとMoを含む固体状の核分裂生成物含有物を不活性雰囲気中で450℃〜600℃に昇温する第1の加熱工程S21と、450℃〜600℃の温度範囲でTcを酸化させて揮発させる酸化工程S22と、揮発した酸化テクネチウムを捕捉するテクネチウム捕捉工程S23と、酸化テクネチウムの揮発後に酸素雰囲気中で650℃以上に昇温しMoを酸化させて気化させる第2の加熱工程S24と、気化した酸化モリブデンを捕捉するモリブデン捕捉工程S25とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、固体状の核分裂生成物含有物の核種分離方法に関する。更に詳しくは、本発明は、原子力産業に係り、湿式法の再処理工場の溶解工程で発生する不溶解残渣または乾式再処理で発生する金属廃棄物の成分の分離・低毒性化に好適な固体状の核分裂生成物含有物の核種分離方法に関するものである。
なお、核分裂生成物含有物とは、核分裂生成物を含有する物を意味する。
使用済み核燃料の湿式再処理では、固体状の不溶解残渣が発生する。つまり、湿式の再処理では使用済み核燃料を酸または溶媒に溶解する際に溶け残りが出ることがあり、この溶け残りが不溶解残渣となる。この不溶解残渣は、液体状の高レベル放射性廃棄物と一緒にガラス固化されている。
また、研究段階の再処理方法として乾式再処理がある。この乾式処理では、固体状の金属廃棄物が発生する。例えば、金属電解法と呼ばれる乾式再処理では、使用済み核燃料中のウラン(U)やプルトニウム(Pu)を取り出す際に、使用済み核燃料に含まれる核分裂生成物(FP)等のうちジルコニウム(Zr),モリブデン(Mo),テクネチウム(Tc),ルテニウム(Ru),ロジウム(Rh),パラジウム(Pd)などの元素は、陽極に残ったりカドミウム(Cd)プール中に溶解・沈降する。Cdプールが無い場合でもこれらの蓄積が問題にならない程度の頻度で、電解槽の底を物理的または化学的に攫って取り出す。Cdプール中の物に関しては後に蒸留等の手段により取り出され、陽極に残った物は陽極とともに取り出されて、いずれも廃棄物(金属廃棄物)となる。さらに酸化物電解法と呼ばれる別方法の乾式再処理では、初めにUと共に取り出したMo,Tc,Ru,Rh,Pdなどの元素をUと分離して廃棄物(金属廃棄物)にすることが検討されている。このように乾式再処理では金属廃棄物が発生するので、金属廃棄物の処理処分方法が検討されている。
「電気学会大学講座 基礎原子力工学」第5版、電気学会、1992年5月20日、P.241−245
ところで、湿式再処理で発生する不溶解残渣や乾式再処理で発生する金属廃棄物には種々の核種が含まれている。例えばTcは半減期が比較的長いことから、ガラス固化する前に不溶解残渣から分離しておくことがより好ましい。また、Ru,Pd,Rhなどの貴金属元素は有用金属として分離回収することがより好ましい。さらに、Moは貴金属元素の分離回収の障害になるので、その前に不溶解残渣や不溶解残渣から分離しておくことがより好ましい。しかも、簡単なプロセスで分離できることが望まれている。
本発明は、簡単なプロセスで、不溶解残渣や金属廃棄物等の固体状の核分裂生成物含有物からTc,Mo,貴金属元素を分離することができる固体状の核分裂生成物含有物の核種分離方法を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために本発明では、固体状の核分裂生成物含有物から、まず長期毒性が問題となるTcを単独で分離し、次に分量の多いMoをやはり単独で分離する。
固体状の核分裂生成物含有物が湿式再処理で発生した不溶解残渣である場合、TcとMoを分離した不溶解残渣は基本的にRu,Pd,Rhであるが、UやPu等のアクチニド元素が少量混入する場合があり核物質の管理上の問題となり得る。そこでTcとMoを分離した不溶解残渣を不活性気流中で昇温してRu,Pd,Rhを酸化物から金属に戻し、酸化物のまま残るアクチニド元素を酸に溶解することで液体として分離する。残った固相はRu,Pd,Rhの混合物なので、既存の方法で元素分離を行って有用金属として利用することができる。
また、固体状の核分裂生成物含有物が乾式再処理で発生した金属廃棄物である場合、不溶解残渣とは異なり、この金属廃棄物にUやPuが混入している可能性はほとんどないが、金属燃料の燃料マトリックスであるZrが残っている。したがって、TcとMoを分離した金属廃棄物は基本的にZr,Ru,Pd,Rhである。そこでTcとMoを分離した金属廃棄物を不活性気流中で昇温してRu,Pd,Rhを酸化物から金属に戻した後、溶融塩/液体金属系に移送し、酸化物のまま残るZrを溶融塩に移行させて分離する。残った固相はRu,Pd,Rhの混合物なので、既存の方法で元素分離を行って有用金属として利用することができる。
ここで、固体状の核分裂生成物含有物からのTcの単独分離は、核分裂生成物含有物を不活性雰囲気中で450℃〜600℃に昇温して、酸素ガスを流し、酸素ガスと共に流出する酸化テクネチウムTcを冷却トラップや化学トラップで捕捉することで達成される。
また、Moの単独分離は、Tcを除去した残りを不活性雰囲気中で650℃以上に昇温して酸素ガスを流し、酸素ガスと共に流出する酸化モリブデンMoOを冷却トラップや化学トラップで捕捉することで達成される。
Moを除去した核分裂生成物含有物を昇温したままで酸素ガスを絶ち不活性気流中で保持すると、貴金属元素であるRu,Pd,Rhの主なものは金属へと還元されるがアクチニド元素(不溶解残渣の場合)やZr(金属廃棄物の場合)は酸化物のままで残る。そこで対象が不溶解残渣である場合には、この残留物を酸に浸すとアクチニドの酸化物が溶解し、それ以外の元素は固体のまま残るので、固液分離を行えばRu,Pd,Rhとアクチニドの分離を達成することができる。一方、対象が金属廃棄物の場合には、例えば塩化リチウム(LiCl)−塩化カリウム(KCl)共晶塩が溶融した状態で底にCdをしいたところへこの残留物を入れると、Ru,Pd,RhがCdに溶解・沈降し、Zrの酸化物は溶融塩の側に移行するので、Ru,Pd,Rhを含むCdを取り出して蒸留等により分離すれば、Ru,Pd,RhとZrの分離を達成することが出来る。
昇温の前に固体状の核分裂生成物含有物(不溶解残渣/金属廃棄物)に流す不活性ガスは、核分裂生成物含有物中のRuが昇温中に酸化されて揮発性の化合物RuOを形成し散逸することを防止する。
450〜600℃に昇温した後に流す酸素ガスはTc,Mo,Ruの全量をそれぞれTc,MoO,RuOに転換し、アクチニド元素の全量を酸化物に転換し、さらにRh,Pdの一部または全部を酸化物に転換する。この温度で揮発性を有するのはTcのみなので、排気系に設けた冷却トラップまたは化学トラップがTcの捕集の機能をする。次に温度を650℃以上に上げるとMoOの揮発が始まるので、Tcを捕集したのと同様の新たなトラップが、Moの捕集の機能をする。Moの分離を終えた不溶解残渣にこの温度で流す不活性ガスは、Ru,Rh,Pdの酸化物を分解して金属に戻す機能を有する。
対象が湿式再処理の不溶解残渣の場合、混入する可能性のあるアクチニド元素は不活性ガスを流しても酸化物のままで残る。Ru,Rh,Pdの金属は硝酸に溶解しないが、アクチニドの酸化物は硝酸に溶解するので、この状態で温度を下げて不溶解残渣の残りを硝酸に浸し固液分離を行えば、Ru,Rh,Pdをアクチニド元素から分離することができる。硝酸に溶解したアクチニド元素は湿式再処理の主工程へ戻すことが可能である。Ru,Rh,Pdは相互分離するなどしてそれぞれ有用金属として利用することが出来る。
対象が乾式再処理の金属廃棄物の場合、不活性ガスを流しても燃料マトリックスであるZrが酸化物ZrOのままで残る。ZrOは比重が5〜6g/cmで液体Cd中には溶解しない。これに対しRu,Rh,Pdはいずれも比重が約12g/cmで液体Cd中に一定量が溶解すると考えられる。そこで例えばLiCl−KClといった共晶塩と液体Cd(比重約9g/cm)の二相を納めた容器にZrOとRu,Pd,Rhの混合物を入れれば、Ru,Pd,Rhは液体Cdに溶解し、溶解しない部分が存在しても底に沈降する。これに対しZrOは共晶塩と液体Cdの界面の共晶塩の側に分布するので、二相を分離すればZrをRu,Pd,Rhから分離することができる。液体Cd中のRu,Pd,Rhは例えば蒸留などの方法でを取り出して相互分離するなどすれば有用金属として利用することが出来る。ZrOと共晶塩の相分離には例えば濾過のような方法を用いることができる。
なお、Tc、Mo、貴金属元素の分離は、これらの全てを一連のプロセスで順番に分離するようにしても良いが、例えば分離する必要がない場合や、もともと核分裂生成物含有物に含まれていない場合等には、それぞれを単独に行っても良く、又は選択的に組み合わせて行っても良い。即ち、Tcの分離のみでも良く、Moの分離のみでも良く、貴金属元素の分離のみでも良く、Tcの分離とMoの分離を組み合わせて行っても良く、Tcの分離と貴金属元素の分離を組み合わせて行っても良く、Moの分離と貴金属元素の分離を組み合わせて行っても良い。また、貴金属元素の分離として、例えばRh、Pd、Ruのうちいずれか一の元素の分離を単独で行っても良く、いずれか二の元素又は全ての元素の分離を組み合わせて行っても良い。
即ち、請求項1記載の固体状の核分裂生成物含有物の核種分離方法は、テクネチウムとモリブデンを含む固体状の核分裂生成物含有物を不活性雰囲気中で450℃〜600℃に昇温する第1の加熱工程と、450℃〜600℃の温度範囲でテクネチウムを酸化させて揮発させる酸化工程と、揮発した酸化テクネチウムを捕捉するテクネチウム捕捉工程と、酸化テクネチウムの揮発後に酸素雰囲気中で650℃以上に昇温しモリブデンを酸化させて気化させる第2の加熱工程と、気化した酸化モリブデンを捕捉するモリブデン捕捉工程とを備えるものである。
また、請求項2記載の固体状の核分裂生成物含有物の核種分離方法は、核分裂生成物含有物は使用済み核燃料の再処理工程で生じた固体廃棄物であって貴金属元素を含むものであり、テクネチウムとモリブデンを分離した後、650℃以上の温度で酸素を遮断して酸化していた貴金属元素の少なくとも一部を金属に還元して回収するものである。
また、請求項3記載の固体状の核分裂生成物含有物の核種分離方法は、使用済み核燃料の再処理工程は湿式再処理工程であり、固体廃棄物はアクチニドを含む不溶解残渣であり、酸化していた貴金属元素の少なくとも一部を金属に還元した後、冷却して酸溶解し、溶解したアクチニドと不溶解の貴金属元素とを分離して回収するものである。
また、請求項4記載の固体状の核分裂生成物含有物の核種分離方法は、使用済み核燃料の再処理工程は乾式再処理工程であり、固体廃棄物はジルコニウムを含む金属廃棄物であり、酸化していた貴金属元素の少なくとも一部を金属に還元した後、溶融塩/液体金属系に移送し、溶融塩側に移行したジルコニウムと液体金属に移行した貴金属元素とを分離して回収するものである。
また、請求項5記載の固体状の核分裂生成物含有物の核種分離方法は、請求項2から4のいずれか一つに記載の固体状の核分裂生成物含有物の核種分離方法において、酸素を遮断する温度が900℃以上であることを特徴とするものである。
また、請求項6記載の固体状の核分裂生成物含有物の核種分離方法は、テクネチウムを含む固体状の核分裂生成物含有物を450℃以上に昇温して酸素を供給し、テクネチウムを酸化させて揮発させることで分離回収するものである。
また、請求項7記載の固体状の核分裂生成物含有物の核種分離方法は、モリブデンを含む固体状の核分裂生成物含有物を650℃以上に昇温して酸素を供給し、モリブデンを酸化させて気化させることで分離回収するものである。
また、請求項8記載の固体状の核分裂生成物含有物の核種分離方法は、ロジウムを含む固体状の核分裂生成物含有物に酸素を供給しながらロジウム以外の核種を分離した後、900℃以上の温度で酸素を遮断し、酸素の供給で酸化したロジウムを金属に還元して回収するものである。
また、請求項9記載の固体状の核分裂生成物含有物の核種分離方法は、パラジウムを含む固体状の核分裂生成物含有物に酸素を供給しながらパラジウム以外の核種を分離した後、700℃以上の温度で酸素を遮断し、酸素の供給で酸化したパラジウムを金属に還元して回収するものである。
さらに、請求項10記載の固体状の核分裂生成物含有物の核種分離方法は、ルテニウムを含む固体状の核分裂生成物含有物に酸素を供給しながらルテニウム以外の核種を分離した後、酸素の供給で酸化したRuOを108℃以上の温度でRuO又はRuに還元し、その後108℃未満の温度では酸素を遮断し、ルテニウムをRuO又はRuの状態で残存させて回収するものである。
本発明によれば、固体状の核分裂生成物含有物からテクネチウムの分離を行うことができるので、テクネチウムの利用を図ることができると共に、残りの核分裂生成物含有物の長期毒性を低減することができる。例えば、固体状の核分裂生成物含有物が使用済み核燃料の固体廃棄物の場合には、高レベル廃棄物の長期毒性を低減することができる。また、廃棄すべき核分裂生成物含有物の量を減らすことができる。
また、本発明によれば、固体状の核分裂生成物含有物からモリブデンの分離を行うことができるので、モリブデンの利用を図ることができると共に、例えば固体状の核分裂生成物含有物が使用済み核燃料の固体廃棄物の場合には固体状の核分裂生成物含有物中に残る貴金属元素の分離を容易にすることができる。また、廃棄すべき核分裂生成物含有物の量を減らすことができる。
また、本発明によれば、固体状の核分裂生成物含有物に残る貴金属元素を回収できるので、例えば従来は高レベル廃棄物として廃棄するしかなかった使用済み核燃料中の貴金属元素を回収し有用金属として利用を図ることができる。例えば、従来、湿式再処理工程の遠心清澄機で分離された不溶解残渣をわざわざ高レベル廃液等に混合してガラス固化しているが、不溶解残渣中の貴金属元素を分離回収しておくことで、湿式再処理工程のガラス固化プロセスから貴金属元素を除外することができるため、高レベル廃棄物の固化が容易になる。また、廃棄すべき核分裂生成物含有物の量を減らすことができる。乾式再処理で生じる金属廃棄物についても同様である。
また、本発明によれば、湿式再処理工程で生じた不溶解残渣に含まれるアクチニドを分離回収できるので、アクチニドの有効利用を図ることができる。また、不溶解残渣に含まれるアクチニド、特にプルトニウムは量の把握が困難で核物質防護上の問題となる可能性があったが、本発明によれば、不溶解残渣からテクネチウム、モリブデン、貴金属元素の分離を行うことができるので、残りのアクチニドの計量が容易になる。また、廃棄すべき核分裂生成物含有物の量を減らすことができる。
また、本発明によれば、乾式再処理で生じた金属廃棄物に含まれるジルコニウムを分離回収できるので、ジルコニウムの有効利用を図ることができる。また、廃棄すべき核分裂生成物含有物の量を減らすことができる。
さらに、本発明では、加熱や酸化などの簡単なプロセスや操作で、核種分離を行うことができる。
以下、本発明の構成を図面に示す最良の形態に基づいて詳細に説明する。
図1に本発明の固体状の核分裂生成物含有物の核種分離方法(以下、単に核種分離方法という)の第1の実施形態を、図2にその核種分離方法を実施する核種分離装置の一例をそれぞれ示す。
核種分離方法は、テクネチウムとモリブデンを含む固体状の核分裂生成物含有物を不活性雰囲気中で450℃〜600℃に昇温する第1の加熱工程S21と、450℃〜600℃の温度範囲でテクネチウムを酸化させて揮発させる酸化工程S22と、揮発した酸化テクネチウムを捕捉するテクネチウム捕捉工程S23と、酸化テクネチウムの揮発後に酸素雰囲気中で650℃以上に昇温しモリブデンを酸化させて気化させる第2の加熱工程S24と、気化した酸化モリブデンを捕捉するモリブデン捕捉工程S25とを備えている。ただし、テクネチウムとモリブデンを650℃以上に昇温して同時に揮発させ、装置内の温度差(450〜600℃の部位と650℃以上の部位の差)を利用してテクネチウムとモリブデンを相互に分離することも可能である。本実施形態では、核分裂生成物含有物は使用済み核燃料の再処理工程で生じた固体廃棄物であって貴金属元素を含むものであり、テクネチウムとモリブデンを分離した後、650℃以上の温度で酸素を遮断して(ステップS26)、酸化していた貴金属元素の少なくとも一部を金属に還元して回収する(ステップS29)。また、使用済み核燃料の再処理工程は湿式再処理工程であり、固体廃棄物はアクチニドを含む不溶解残渣であり、酸化していた貴金属元素の少なくとも一部を金属に還元した後、冷却して酸溶解し(ステップS27)、溶解したアクチニドと不溶解の貴金属元素とを分離して回収する(ステップS28、S29)。
より詳細に説明すると、例えば図2の反応容器1の不溶解残渣入口2より不溶解残渣を装荷し、バルブ3,4を開けて不活性ガス入口5より不活性ガス例えばArガスを反応容器1中に導入しながら、ヒーター6により反応容器1内の不溶解残渣の温度を450℃〜600℃まで昇温する(ステップS21)。反応容器1内の不溶解残渣の温度が450℃〜600℃に達したらバルブ7を開けて酸素ガス入口8より酸素ガスを反応容器1中へと導入する(ステップS22)。この際に反応容器1の排気系9の切替えバルブ10はテクネチウムトラップ11に接続しておく。酸素ガスの導入により不溶解残渣に含まれるテクネチウムが酸化し、Tcとなって揮発して排気系9からテクネチウムトラップ11へと流出する。Tcはテクネチウムトラップ11によって捕捉される(ステップS23)。
十分な時間が経過して不溶解残渣中のテクネチウムがすべて除去されたら、切替えバルブ10をモリブデントラップ12側に切り替えて、反応容器1を650℃以上に昇温する(ステップS24)。これにより不溶解残渣中のモリブデンが酸化してMoOとなり、気化して排気系9より排出されてモリブデントラップ12に移行する。MoOはモリブデントラップ12によって捕捉される(ステップ25)。
十分な時間が経過して不溶解残渣中のモリブデンがすべて除去されたら、バルブ7を閉じて酸素の供給を止め不活性ガスだけを供給する(ステップS26)。これにより反応容器1中の部分的もしくは全体的に酸化していたRu,Rh,Pdの一部は金属に戻る。しかし同じ反応容器1中のアクチニドは酸化されたまま残る。
そこでヒーター6の電源を切り、不溶解残渣の残りが充分に冷えたならば反応容器1の下の残留物出口13よりRu,Rh,Pdの金属及び酸化物とアクチニドの酸化物の混合物を取り出して溶解槽14へ払い出す。溶解槽14には硝酸を入れ、この硝酸にアクチニドの酸化物を溶解する(ステップS27)。Ru,Rh,Pdの金属及び酸化物は固体のまま溶け残る。そこで濾過装置を取り付けた溶解槽出口15を開いてアクチニドの硝酸溶液を流し出し、残ったRu,Rh,Pdの金属及び酸化物を水で洗浄して取り出す(ステップS29)。
なお、溶解条件によりRu,Rh,Pdの酸化物のいずれかが酸に溶解する場合には、当該酸化物を金属に還元しておくことで硝酸によって溶解されないようにしておき、アクチニドとの分離を行う。Ru,Rh,Pdの酸化物を還元する方法としては、例えば900℃以上の温度で酸素を遮断することで、酸化したRu、Rh、Pdを金属に還元する方法が考えられる。
なお、ステップS27において、不溶解残渣は、溶解槽14の材質、硝酸の濃度等のパラメータによって決定される温度まで冷却する。例えば室温〜100℃程度の温度に冷却する。
このようにして分離した製品のうちテクネチウムは保管貯蔵か独自の廃棄体または核変換などの工程へと払い出す。モリブデンは廃棄物固化プロセスに回す。アクチニドの硝酸溶液は例えばPurexプロセス(湿式再処理)の主工程へ戻す(ステップS28)。Ru,Rh,Pdはさらに、例えば溶媒抽出法などによる元素分離を行って有用金属としての利用を図る(ステップS29)。
このように、昇温、酸化などの簡単なプロセスや操作でTc、Mo、貴金属元素(Ru、Rh、Pd)、アクチニドを分離することができる。しかも酸化した貴金属元素の多くを還元して分離回収することができる。
なお、上述の説明では、ステップS24において650℃以上に昇温し、この温度でステップS26において酸素を遮断するようにしているが、ステップS26において酸素を遮断する温度を900℃以上としても良い。即ち、650℃以上の温度でMoOを揮発分離した後、温度を900℃以上に上げてから酸素を遮断するようにしても良く、又はステップS24において温度を900℃以上に上げてMoOの揮発分離を行い、この温度を維持しながらステップS26において酸素を遮断しても良い。900℃以上で酸素を遮断することで、ステップS22の酸素の供給によって酸化したRu、Rh、Pdを金属に還元することができ、Ru、Rh、Pdの全てを金属の状態で回収することができる(ステップS29)。
次に、本発明の固体状の核分裂生成物含有物の核種分離方法の第2の実施形態について、図3及び図4に基づいて説明する。なお、ステップ26までは共通であり、共通部分の説明は省略する。
第1の実施形態では湿式再処理の不溶解残渣を対象にしていたのに対し、第2の実施形態では乾式再処理の金属廃棄物を対象にしている。即ち、本実施形態では、使用済み核燃料の再処理工程は乾式再処理工程であり、固体廃棄物はジルコニウムを含む金属廃棄物であり、酸化していた貴金属元素の少なくとも一部を金属に還元した後、溶融塩/液体金属系に移送し(ステップS31)、溶融塩側に移行したジルコニウムと液体金属に移行した貴金属元素とを分離して回収する(ステップS32、S29)。
なお、乾式再処理は例えば金属燃料を対象しており、乾式再処理で生じる金属廃棄物には金属燃料の燃料マトリックスであるジルコニウムが含まれている。即ち、湿式再処理の不溶解残渣と異なり、乾式再処理の金属廃棄物にはジルコニウムが含まれている。一方、処理プロセスの相違より、不溶解残渣にはアクチニドが残るか又はその可能性があるが、金属廃棄物にはアクチニドは殆ど残らない。
例えば図4の反応容器1の金属廃棄物入口2より金属廃棄物を装荷し、バルブ3,4を開けて不活性ガス入口5より不活性ガス例えばArガスを反応容器1中に導入しながら、ヒーター6により反応容器1内の金属廃棄物の温度を450℃〜600℃まで昇温する(ステップS21)。反応容器1内の金属廃棄物の温度が450℃〜600℃に達したらバルブ7を開けて酸素ガス入口8より酸素ガスを反応容器1中へと導入する(ステップS22)。この際に反応容器1の排気系9の切替えバルブ10はテクネチウムトラップ11に接続しておく。酸素ガスの導入により金属廃棄物に含まれるテクネチウムが酸化し、Tcとなって揮発して排気系9からテクネチウムトラップ11へと流出する。Tcはテクネチウムトラップ11によって捕捉される(ステップS23)。
十分な時間が経過して金属廃棄物中のテクネチウムがすべて除去されたら、切替えバルブ10をモリブデントラップ12側に切り替えて、反応容器1を650℃以上に昇温する(ステップS24)。これにより金属廃棄物中のモリブデンが酸化してMoOとなり、気化して排気系9より排出されてモリブデントラップ12に移行する。MoOはモリブデントラップ12によって捕捉される(ステップ25)。
十分な時間が経過して金属廃棄物中のモリブデンがすべて除去されたら、バルブ7を閉じて酸素の供給を止め不活性ガスだけを供給する(ステップS26)。これにより反応容器1中の部分的もしくは全体的に酸化していたRu,Rh,Pdの一部は金属に戻る。しかし同じ反応容器1中のZrは酸化されたまま残る。
次に、反応容器1の下の残留物出口13よりRu,Rh,Pdの金属及び酸化物とZrの酸化物の混合物(金属廃棄物の残り)を取り出して抽出器16へ払い出す(ステップS31)。抽出器16には、例えばLiCl−KCLといった共晶塩と液体Cd(比重約9g/cm)の二層が納められており、Ru,Pd,Rh(いずれも比重が約12g/cm)は液体Cdに溶解し、溶解しない部分が存在しても底に沈降する。これに対しZrOは比重が5〜6g/cmで液体Cd中には溶解せず、共晶塩と液体Cdの界面の共晶塩の側に分布する。このため、二相を分離すればZrをRu,Pd,Rhから分離することができる。液体Cd中のRu,Pd,Rhは例えば蒸留などの方法でを取り出して相互分離するなどすれば有用金属として利用することが出来る(ステップS29)。ZrOと共晶塩の相分離には例えば濾過のような方法を用いる。なお、上記共晶塩は、共晶していない塩で代用しても良い。
このようにして分離した製品のうちテクネチウムは保管貯蔵か独自の廃棄体または核変換などの工程へと払い出す。モリブデンは廃棄物固化プロセスに回す。Zrは廃棄する(ステップS32)。Ru,Rh,Pdはさらに、一般的な元素分離を行って有用金属としての利用を図る(ステップS29)。
このように、昇温、酸化などの簡単なプロセスや操作でTc、Mo、貴金属元素(Ru、Rh、Pd)、Zrを分離することができる。しかも酸化した貴金属元素の多くを還元して分離回収することができる。
このように、本発明では、使用済み核燃料の再処理工程で発生する固体廃棄物について核種分離を行うことができるので、処分する高レベル放射性廃棄物の量を減らすことができると共に、分離した核種の有効利用を図ることができる。
また、Tcは長寿命の放射性核種であるが、再処理工程で発生する固体廃棄物からTcを分離することで、固体廃棄物に含まれる長寿命放射性核種を減らすことができ、高レベル放射性廃棄物としての固体廃棄物の処理処分や管理を容易にすることができる。
また、Moは再処理工程で発生する固体廃棄物中に比較的多く含まれているが、固体廃棄物からMoを分離することで、後に行う貴金属元素の分離回収を容易にすることができる。
また、再処理工程で発生する固体廃棄物から貴金属元素を分離回収できるので、例えば残りの廃棄物をガラス固化する場合に金属を含まない状態でその処理を行うことができるので、その処理を容易にすることができる。
また、湿式再処理の不溶解残渣については、不溶解残渣に残っていたアクチニドを分離回収できるので、不溶解残渣に残っていた放射性核種を減らすことができ、不溶解残渣の処理処分や管理を容易にすることができると共に、核資源の有効活用を図ることができる。
さらに、乾式再処理の金属廃棄物については、金属廃棄物に残っていたジルコニウムを分離回収できるので、高レベル放射性廃棄物の量を減らすことができると共に、分離した核種(ジルコニウム)の有効利用を図ることができる。
なお、上述の形態は本発明の好適な形態の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば、上述の説明では、Tc、Mo、アクチニド、貴金属元素の分離(図1)、Tc、Mo、Zr、貴金属元素の分離(図3)を一連のプロセスで連続して順番に行っていたが、一部の核種の分離のみを行うようにしても良い。例えば、Moの分離が不要な場合や対象とする核分裂生成物含有物にMoが含まれていない場合等には、Moの分離は行わなくても良い。Tc、アクチニド、貴金属元素、Zrについても同様である。また、貴金属元素の分離としては、例えばRh、Pd、Ruのうちいずれか一の元素の分離を単独で行っても良く、いずれか二の元素又は全ての元素の分離を組み合わせて行っても良い。
例えば、テクネチウムの分離のみを行う場合には、テクネチウムを含む固体状の核分裂生成物含有物を450℃以上に昇温して酸素を供給し、テクネチウムを酸化させて揮発させることで分離回収すれば良い。本願発明者らは、TcとReとが酸化と揮発の挙動がよく似ていることを利用し、Reを使用して試験を繰り返し行った結果、Re(即ちTc)が450℃以上で実用的な速度で揮発することを新たに知見し、当該発明をするに至ったものである。なお、その際、核分裂生成物含有物にルテニウムが含まれている場合には、核分裂生成物含有物の昇温は、少なくとも108℃までは不活性雰囲気中で行うようにすることが好ましい。108℃未満の温度では、酸素を供給しなければ不安定で揮発するRuOの発生を防止することができ、たとえ核分裂生成物含有物にルテニウムが含まれていたとしてもテクネチウムを単独で分離回収することができるからである。ただし、核分裂生成物含有物にルテニウムが含まれていない場合や、テクネチウムにルテニウムの混入が許される場合等には、108℃までの昇温を酸素雰囲気中で行っても良い。
また、モリブデンの分離のみを行う場合には、モリブデンを含む固体状の核分裂生成物含有物を650℃以上に昇温して酸素を供給し、モリブデンを酸化させて気化させることで分離回収すれば良い。本願発明者らは、試験を繰り返し行った結果、Moが650℃以上で実用的な速度で揮発することを新たに知見し、当該発明をするに至ったものである。なお、核分裂生成物含有物にルテニウムが含まれている場合には、核分裂生成物含有物の昇温は、少なくとも108℃までは不活性雰囲気中で行うようにすることが好ましいことはTcの分離の場合と同様である。
また、貴金属元素のうちロジウムの分離のみを行う場合、即ち、ロジウムを含む固体状の核分裂生成物含有物に酸素を供給しながらロジウム以外の核種(例えばTcやMo)を分離した後、900℃以上の温度で酸素を遮断し、酸素の供給で酸化したロジウムを金属に還元して回収するようにしても良い。本願発明者らは、試験を繰り返し行った結果、酸化ロジウムは約900℃以上で酸素を断つと即ち不活性ガス雰囲気にすると金属に還元されることを新たに知見し、当該発明をするに至ったものである。
また、貴金属元素のうちパラジウムの分離のみを行う場合、即ち、パラジウムを含む固体状の核分裂生成物含有物に酸素を供給しながらパラジウム以外の核種(例えばTcやMo)を分離した後、700℃以上の温度で酸素を遮断し、酸素の供給で酸化したパラジウムを金属に還元して回収するようにしても良い。本願発明者らは、試験を繰り返し行った結果、酸化パラジウムは約700℃以上で酸素を断つと即ち不活性ガス雰囲気にすると金属に還元されることを新たに知見し、当該発明をするに至ったものである。
また、貴金属元素のうち、ルテニウムの分離のみを行う場合、即ち、ルテニウムを含む固体状の核分裂生成物含有物に酸素を供給しながらルテニウム以外の核種(例えばTcやMo)を分離した後、酸素の供給で酸化したRuOを108℃以上の温度でRuO又はRuに還元し、その後108℃未満の温度では酸素を遮断し、ルテニウムをRuO又はRuの状態で残存させて回収するようにしても良い。
さらに、上述の説明では、固体状の核分裂生成物含有物が使用済み核燃料の再処理工程で生じた固体廃棄物であったが、再処理工程で生じた固体廃棄物以外の核分裂生成物含有物、例えば使用済みの放射線源等に適用しても良い。
試験を行い、以下の新たな知見を得た。即ち、テクネチウムの模擬物資であるレニウムが揮発する条件を示した。またテクネチウムは揮発するがモリブデンが揮発しない条件と、モリブデンも揮発する条件をそれぞれ示した。それらの条件におけるロジウムとパラジウムの酸化還元挙動を示し、これらの元素が揮発しないことを示した。またルテニウムが揮発せず最終的に金属で存在することも示した。
(1.試験の一般的な方法と試料)
熱分析装置による酸化/還元挙動の観察試験と、ガラス製カラムを用いた反応/揮発の試験の2種類の試験を必要に応じて行った。
熱分析装置による観察試験では1試験あたり約30mgの金属粉末をアルミナ製のパンに乗せて装荷してアルゴンガスを流し、温度の変化と酸素の有無をパラメータとして、酸化による重量の増加と酸素の放出による重量の減少および酸化物の揮発による重量の減少を観察した。熱分析で生成した試料の一部はX線回折(XRD)装置により分析した。
ガラス製カラムの概略を図5に示す。図5中符号17はガス入口、符号18は試料、負号19はコールドトラップである。試料18として試験の対象となる貴金属の単体、混合物または合金の約1gをカラムの底に予め装荷した。電気炉中でカラムを昇温しアルゴン(Ar)またはArと酸素の混合ガスをガス入口17から流した。試料18と接触したガスは、電気炉の外に配置されてファンで冷却されるコールドトラップ19を通り、さらにコールドトラップ19で捕集できなかった揮発物を捕集するために「硝酸」「水酸化ナトリウム(NaOH)または水酸化リチウム(LiOH)の水溶液」および「水で2倍に希釈した濃塩酸にエタノールを混ぜた溶液」の3段階の「化学トラップ」を経てドラフトへと放出された。カラムの底に残った試料18と各トラップで捕集された物質はプラズマ発光分析装置(ICP、Induced Coupled Plasma)で定量し、必要に応じてXRDによる同定を行った。
貴金属FP(核分裂生成物)は非放射性物質で代用し、非放射性同位体の存在しないテクネチウム(Tc)に関しては酸化と揮発の挙動が良く似ているとされるレニウム(Re)で代用した。TcとReは何れも室温で酸素と共存するとVII価の酸化物M(MはTcまたはRe)を形成し、また250℃以上では熱力学的に気体で存在する。このため本発明の検証としてはレニウムの利用で十分である考えた。またTcとモリブデン(Mo)を除去した残りの不溶解残渣中に含まれるアクチニド元素の酸化に関しては、アクチニド元素の酸化物が非常に安定であることから検証の必要はないと考えた。
(2.Reの酸化と揮発の挙動)
幾つかの条件でガラス製カラムでの試験を終えた後のReの分布を表1に示した。表1の1段目の結果でガラス製カラム内に固体が6.4%残留しているのは、試験時間(反応時間)が足りなかった為であると考えた。また、2段目の結果でガラス製カラム内の残留量が42.1%と極めて多いのは、試験温度(反応時間)が低すぎたからであると考えた。3段目の結果で試験時間が長いにもかかわらず残留量が20.0%と多いのは、Arの流量が多く、Oの流量が少なすぎたからであると考えた。これらの結果より、試験温度、試験時間、Oの流量がパラメータになると考えた。即ち、表中最下段(4段目)のように十分な反応時間と反応温度および酸素が存在すれば、レニウムはほぼ全量が揮発してトラップへと移行することが示された。これにより、450℃以上に昇温させてレニウムを酸化させることで、レニウムを実用的な速度で揮発させて分離回収できることが確認された。
Figure 2005201765
なお表1とは別に事前に行った予備試験では、「温度:350℃、Arガスの流量:0.3L/分、酸素ガスの流量:0.1L/分、時間:1時間」の条件ではReの酸化率が約23%にとどまり揮発もほとんど見られないこと、この温度と酸素分圧で時間だけを長くしても高い酸化率は得られないことなどが示されている。
(3.Moの酸化と揮発の挙動)
Moの酸化と揮発の挙動はまず熱分析装置を用いて調べられた。熱分析ではArを0.15L/分で、酸素を0.10L/分で流しながら徐々に昇温して酸化の著しくなる温度と揮発の著しくなる温度および酸素を絶った場合の挙動を調べた。結果を図6(A)(B)に示す。
まず図6(A)から、Moの酸化による重量増加が低い温度から始まり特に400〜450℃以上で著しいことが示された。さらに温度が高くなるとMoOの揮発による重量減少が見られ始めた。この様子を拡大したのが図6(B)である。これらの結果からMoOの揮発がおおよそ650℃以上で顕著になることが示された。
従ってRe(即ちTc)とMoを分離するためには、まず450℃〜550℃でReを揮発させ、Reの揮発が終了した後で650℃以上に昇温してMoを揮発させれば良いことが示された。図6(A)に示す↓では温度約500℃で酸素の供給を絶っているが、これに伴う重量減少は見られず、この温度で酸素がなくてもMoOは安定で分解されないことが示された。
つまり、Moの分離のみについては、650℃以上に昇温させてMoを酸化させることでMoOを実用的な速度で気化させて分離できることが確認された。また、Re(即ちTc)とMoの分離については、まず450℃〜550℃でReを揮発させ、Reの揮発が終了した後で650℃以上に昇温してMoを揮発させれば良いことが確認された。
(4.Rhの酸化と還元の挙動)
Rh単体の試験は熱分析装置を用いて行った。2回の試験の結果を図7(A)(B)に示す。図7(A)に示した試験では昇温の開始前から降温終了までの間、常に0.2L/分の流量のArと0.1L/分の酸素を流していた。Rhは温度が約600℃から酸化し始めた。Rhの酸化物としてはIII価のRhのみが安定であるとされており、この前提に立つと降温を開始した時点の酸化率は約45%で、Rhは一部が酸化され一部が金属で残っていると考えられた。
これに対し図7(B)に示した試験では、前述の試験と同様にArと酸素を流しながら昇温したあと降温する前に、図7(B)中に矢印で示した時点で酸素を流すのを止めてArのみを流している。酸素を止めた時点で重量が減少に転じているのは、生成したRhが分解されて酸素を放出した結果であると考えられた。
図7(A)の試験の後に残った試料をXRDで観察した回折パターンを図8に示した。この図からも、Rh金属にArと酸素を流しながら1000℃まで昇温した試料にはRh金属とRhが含まれることが確認された。なおRhについては後述の追加試験を行った。
(5.Pdの酸化と還元の挙動)
Pd単体の試験は熱分析装置を用いて行った。2回の試験の結果を図9(A)(B)に示す。図9(A)に示した試験では昇温の開始前から降温終了までの間、常に0.2L/分の流量のArと0.1L/分の酸素を流していた。Pdも約600℃から酸化し始めた。Pdの酸化物としてはII価のPdOのみが安定であるとされているが、この前提に立つと重量が最大になった際の酸化率は約30%で、Pdは一部が酸化され一部が金属で残っていると考えられた。しかしその後、温度が800℃を上回ると重量は急に減少に転じ、数分のうちには原料金属と同じ重量まで低下した。重量減少が原料の重さに達すると同時に終わり以後は定常であったことから、この重量減少は生成した酸化物などの揮発によるものではなく、PdOが高温で不安定になってPdとOに分解されたものであると考えられた。
これを受けて生成物の分解が起こらない温度で試験を行った結果が図9(B)である。この試験では最高温度を約750℃としたため、PdOの分解が起こらないままで酸化率が39%に達したが、以後の酸化は遅かった。この試験では次にこの750℃を維持したまま図中の矢印の時点で酸素の供給を止めてArのみを流した。この結果、酸素の欠如によるPdOの分解が起こって重量が減少し、原料の重量に戻った。なおPdについては後述の追加試験を行った。
(6.Ruの酸化還元と揮発の挙動)
Ruの挙動はReと共にガラス製カラムに装荷した試験を行って調べた。試験では525mgのRu金属と500mgのRe金属の粉末をガラスカラムに装荷してまずArを0.15L/分で流しながら450℃まで昇温し、定常に達してから0.1L/分で酸素ガスを流した。この後6時間のあいだ酸素ガスを流しながら450℃に保持し、6時間後に酸素を流すのをやめて同時に降温を開始した。冷却後に調べたところ装荷したReは98%が揮発してトラップに捕捉されていることが分かった。一方で反応容器の中には549mgの固体が残っていた。この固体のXRD観察の結果を図10に示す。
この図から底に残っていたRuが主として金属であったことが分かった。またReを捕捉したトラップの分析ではRuは殆ど検出されなかった。反応容器底にあった固体の重量が装荷したRuとほぼ一致し若干これよりも多かったこと、Reはほぼ全量が揮発したこと、トラップでRuが検出されなかったこと、および図10のXRDパターンから、Ruは僅かに酸化されながら揮発せずに反応容器中に残留したものと考えられた。なおRuのIV価の酸化物RuOは、上述の通り、高温での酸化と酸素の欠如による還元が示されたRh,PdOよりも酸化物の生成自由エネルギーが小さく酸化物がより安定である。このことからRuについても酸素を流している間は一部が酸化物(RuO)になっていたものと推測される。一方、Ruの酸化物RuOは揮発性を有していることが知られている。。これらより、RuがRuO又はRu金属であれば揮発させずに残存させて回収できるとの知見を得た。また、酸化物RuOは108℃以上では不安定であり、RuO又はRu金属に還元される。したがって、Ruの分離については、108℃以上にすることでRuOを不安定にしてRuO又はRu金属に還元し、その後、108℃未満で酸素を供給しなければ揮発性を有するRuOの発生を防ぐことができ、Ruを残存させて回収できるとの知見を得た。即ち、酸素の供給で酸化したRuOを108℃以上の温度でRuO又はRuに還元し、その後108℃未満の温度では酸素を遮断し、ルテニウムをRuO又はRuの状態で残存させて回収できるとの知見を得た。
また、RhとPdについて、追加の試験を行った。
(Rhの追加試験と結果)
試験は熱分析装置(TG/DTA)に金属Rhの粉を45.3mg装荷して、まず0.15L/分のArガスと0.1L/分の酸素ガスを流しながら昇温し、酸化があるていど進行したところでガスを流したまま降温することで酸化物を得た。温度は約30分で1000℃まで昇温し、この温度で60分間保持したのち降温した。この際の経過時間に対する温度と重量の変化を図11(A)に示す。Rhは全量がRhになった場合を100%とする「酸化率」が約43%になった。
試料が十分に冷えた後に酸素ガスを止めてArのみを流し続け、再び昇温した際の時間に対する温度と重量の変化を図11(B)に示す。酸素ガスを止めてもすぐには重量は減少せず、即ち酸素気流中でRhとなったRhは酸化物のままで存在した。しかし温度が約900℃に達すると重量が急に減少し始めた。Rhの融点は1970℃、Rhの空気中における分解温度は1100℃とされておりRhが揮発する理由がないこと、また減少後に定常になった際の重量が原料金属の重量とほぼ一致したことから、重量の減少は酸素の解離に伴うRhの還元が理由と考えられた。以上からRhがAr中で還元される温度は900℃であることが示された。
これにより、900℃以上の温度で酸素を遮断し即ち不活性ガス雰囲気にし、酸化ロジウムを金属に還元して回収できることを確認できた。
(Pdの追加試験と結果)
試験は熱分析装置(TG/DTA)に金属Pdの粉を46.9mg装荷して、まず0.15L/分のArガスと0.1L/分の酸素ガスを流しながら昇温し、酸化があるていど進行したところでガスを流したまま降温することで酸化物を得た。温度は約25分で750℃まで昇温し、この温度で60分間保持したのち降温した。この際の経過時間に対する温度と重量の変化を図12(A)に示す。Pdは全量がPdOになった場合を100%とする「酸化率」が約32%になった。
試料が十分に冷えた後に酸素ガスを止めてArのみを流し続け、再び昇温した際の時間に対する温度と重量の変化を図12(B)に示す。酸素ガスを止めてもすぐには重量は減少せず、即ち酸素気流中でPdOとなったPdは酸化物のままで存在した。しかし温度が約700℃に達すると重量が急に減少し始めた。Pdの融点は1552℃、PdOは空気中約700℃まで安定であること、また減少後に定常になった際の重量が原料金属の重量とほぼ一致したことから、重量の減少は酸素の解離に伴うPdの還元が理由と考えられた。以上からPdOがAr中で還元される温度は700℃であることが示された。
これにより、700℃以上の温度で酸素を遮断し即ち不活性ガス雰囲気にし、酸化パラジウムを金属に還元して回収できることを確認できた。
本発明の固体状の核分裂生成物含有物の核種分離方法の第1の実施形態を示す図である。 図1の方法で使用する核種分離装置の概略構成図である。 本発明の固体状の核分裂生成物含有物の核種分離方法の第2の実施形態を示す図である。 図3の方法で使用する核種分離装置の概略構成図である。 試験で使用したガラス製カラムの概略構成図である。 Moの酸化と還元の挙動についての試験結果を示し、(A)は温度と重量の変化の様子を示す図、(B)は(A)に示す円部分を拡大して示す図である。 Rhの酸化と還元の挙動についての試験結果を示し、(A)は昇温の開始から降温の終了までの間アルゴンと酸素を供給した場合の試験結果を示す図、(B)はアルゴンと酸素を供給しながら昇温し、矢印の時点で酸素の供給を止めてアルゴンのみを供給した場合の試験結果を示す図である。 図7(A)の試験後に残った試料をXRDで観察した回折パターンを示す図である。 Pdの酸化と還元の挙動についての試験結果を示し、(A)は昇温の開始から降温の終了までの間アルゴンと酸素を供給した場合の試験結果を示す図、(B)は(A)の結果を受けて生成物の分解が起こらない温度で行った試験結果を示す図である。 Ruの酸化と還元の挙動についての試験後に残った試料をXRDで観察した回折パターンを示す図である。 Rhの酸化と還元の挙動についての追加試験の結果を示し、(A)はアルゴンガスと酸素を供給して酸化物を得る試験の経過時間に対する温度と重量の変化の結果を示す図、(B)は(A)の試料が十分に冷えた後にアルゴンガスのみを供給し、時間に対する温度と重量の変化の結果を示す図である。 Pdの酸化と還元の挙動についての追加試験の結果を示し、(A)はアルゴンガスと酸素を供給して酸化物を得る試験の経過時間に対する温度と重量の変化の結果を示す図、(B)は(A)の試料が十分に冷えた後にアルゴンガスのみを供給し、時間に対する温度と重量の変化の結果を示す図である。
符号の説明
S21 第1の加熱工程
S22 酸化工程
S23 テクネチウム捕捉工程
S24 第2の加熱工程
S25 モリブデン捕捉工程

Claims (10)

  1. テクネチウムとモリブデンを含む固体状の核分裂生成物含有物を不活性雰囲気中で450℃〜600℃に昇温する第1の加熱工程と、450℃〜600℃の温度範囲で前記テクネチウムを酸化させて揮発させる酸化工程と、揮発した酸化テクネチウムを捕捉するテクネチウム捕捉工程と、酸化テクネチウムの揮発後に酸素雰囲気中で650℃以上に昇温し前記モリブデンを酸化させて気化させる第2の加熱工程と、気化した酸化モリブデンを捕捉するモリブデン捕捉工程とを備えることを特徴とする固体状の核分裂生成物含有物の核種分離方法。
  2. 前記核分裂生成物含有物は使用済み核燃料の再処理工程で生じた固体廃棄物であって貴金属元素を含むものであり、前記テクネチウムと前記モリブデンを分離した後、前記650℃以上の温度で酸素を遮断して酸化していた前記貴金属元素の少なくとも一部を金属に還元して回収することを特徴とする請求項1記載の固体状の核分裂生成物含有物の核種分離方法。
  3. 前記使用済み核燃料の再処理工程は湿式再処理工程であり、前記固体廃棄物はアクチニドを含む不溶解残渣であり、前記酸化していた貴金属元素の少なくとも一部を金属に還元した後、冷却して酸溶解し、溶解した前記アクチニドと不溶解の前記貴金属元素とを分離して回収することを特徴とする請求項2記載の固体状の核分裂生成物含有物の核種分離方法。
  4. 前記使用済み核燃料の再処理工程は乾式再処理工程であり、前記固体廃棄物はジルコニウムを含む金属廃棄物であり、前記酸化していた貴金属元素の少なくとも一部を金属に還元した後、溶融塩/液体金属系に移送し、前記溶融塩側に移行した前記ジルコニウムと前記液体金属に移行した前記貴金属元素とを分離して回収することを特徴とする請求項2記載の固体状の核分裂生成物含有物の核種分離方法。
  5. 前記酸素を遮断する温度は900℃以上であることを特徴とする請求項2から4のいずれか一つに記載の固体状の核分裂生成物含有物の核種分離方法。
  6. テクネチウムを含む固体状の核分裂生成物含有物を450℃以上に昇温して酸素を供給し、前記テクネチウムを酸化させて揮発させることで分離回収することを特徴とする固体状の核分裂生成物含有物の核種分離方法。
  7. モリブデンを含む固体状の核分裂生成物含有物を650℃以上に昇温して酸素を供給し、前記モリブデンを酸化させて気化させることで分離回収することを特徴とする固体状の核分裂生成物含有物の核種分離方法。
  8. ロジウムを含む固体状の核分裂生成物含有物に酸素を供給しながら前記ロジウム以外の核種を分離した後、900℃以上の温度で酸素を遮断し、前記酸素の供給で酸化したロジウムを金属に還元して回収することを特徴とする固体状の核分裂生成物含有物の核種分離方法。
  9. パラジウムを含む固体状の核分裂生成物含有物に酸素を供給しながら前記パラジウム以外の核種を分離した後、700℃以上の温度で酸素を遮断し、前記酸素の供給で酸化したパラジウムを金属に還元して回収することを特徴とする固体状の核分裂生成物含有物の核種分離方法。
  10. ルテニウムを含む固体状の核分裂生成物含有物に酸素を供給しながら前記ルテニウム以外の核種を分離した後、前記酸素の供給で酸化したRuOを108℃以上の温度でRuO又はRuに還元し、その後108℃未満の温度では酸素を遮断し、前記ルテニウムをRuO又はRuの状態で残存させて回収することを特徴とする固体状の核分裂生成物含有物の核種分離方法。
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