JP2005201151A - 車両用消音器の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 材料費の削減によるコストの低減化と軽量化を図ると共に、デッドスペースを少なくし消音器の最大外径に対し多くの消音器室内容量を確保することができる車両用消音器の製造方法の提供。
【解決手段】 アウタシェル1の両端開口縁部にそれぞれ外向きに僅かに突出する状態でフランジ部11を形成し、アウタプレート2の外周に形成された筒部22の開口縁部に外向きに突出する状態でアウタシェル1のフランジ部11にそれぞれ当接するフランジ部23を形成し、アウタシェル1のフランジ部11とアウタプレート2のフランジ部23とを互いに当接させた状態で両フランジ部11、23の外周端面当接部相互間をその全周に亙りペリフェラルシーム溶接して接続することによりアウタシェル1と両アウタプレート2、2とをそれぞれ隙間なく接続一体化させる。
【選択図】 図2
【解決手段】 アウタシェル1の両端開口縁部にそれぞれ外向きに僅かに突出する状態でフランジ部11を形成し、アウタプレート2の外周に形成された筒部22の開口縁部に外向きに突出する状態でアウタシェル1のフランジ部11にそれぞれ当接するフランジ部23を形成し、アウタシェル1のフランジ部11とアウタプレート2のフランジ部23とを互いに当接させた状態で両フランジ部11、23の外周端面当接部相互間をその全周に亙りペリフェラルシーム溶接して接続することによりアウタシェル1と両アウタプレート2、2とをそれぞれ隙間なく接続一体化させる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、車両用消音器の製造方法に関し、特に、アウタシェルに対するアウタプレートの組み付け固定方法の改良に関する。
従来、車両用消音器の製造方法のうち、筒状のアウタシェルの両端開口部に対するアウタプレートの組み付け固定方法としては、例えば、図3の断面図および図4(a)〜(c)の工程図に示すように、アウタシェル(筒体)101の開口端部を外向きに折曲して形成したフランジ部102と、筒体101の開口部を閉塞するアウタプレート(エンドプレート)103の外周縁部104とを重ね合わせ、アウタシェル101の端部内面に嵌装した芯金105とアウタプレート103の外側に配置した受け手段106とにより筒体101と、アウタプレート103を保持し、フランジ部102と外周縁部104の重ね合わせ部を巻き締め加工して接続一体化させるようにした方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、従来の製造方法では、上述のように、フランジ部102と外周縁部104の重ね合わせ部を巻き締め加工にすることによりアウタシェル101に対しアウタプレート103を接続一体化させるようにしたものであったため、長く形成される巻き締め部分の材料費が無駄になるだけでなく重量の増加を招くと共に、該巻き締め部がアウタシェル101の外側に大きく突出した状態となるため、この突出分だけ消音器の最大外径に対する消音器室内容量確保のデッドスペースDになるという問題があった。
本発明の解決しようとする課題は、材料費の削減によるコストの低減化と軽量化を図ると共に、デッドスペースを少なくし消音器の最大外径に対し多くの消音器室内容量を確保することができる車両用消音器の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するため請求項1記載の車両用消音器の製造方法は、アウタシェルの両端開口縁部にそれぞれ外向きに僅かに突出する状態でフランジ部を形成し、該アウタシェルの両端開口部を閉塞するアウタプレートの外周に形成された筒部の開口縁部に外向きに突出する状態で前記アウタシェルのフランジ部にそれぞれ当接するフランジ部を形成し、前記アウタシェルのフランジ部と前記アウタプレートのフランジ部とを互いに当接させた状態で前記両フランジ部の外周端面当接部相互間をその全周に亙り溶接して接続することにより前記アウタシェルと両アウタプレートとをそれぞれ隙間なく接続一体化させるようにしたことを特徴とする手段とした。
請求項2記載の車両用消音器の製造方法は、請求項1に記載の車両用消音器の製造方法において、前記溶接がペリフェラルシーム溶接であり、前記アウタシェルのフランジ部と前記アウタプレートのフランジ部とを互いに当接させた状態で前記両フランジ部を固定治具を兼ねた環状の一対のマイナス側電極で軸方向に挟持し、前記両フランジ部の外周端面当接部相互間にプラス側ローラ電極を当接させて回転させることによりその全周に亙り溶接して接続するようにしたことを特徴とする手段とした。
請求項3記載の車両用消音器の製造方法は、請求項2に記載の車両用消音器の製造方法において、前記一対のマイナス側電極の両フランジ部との当接面側が前記両フランジ部の基部のみに当接するテーパ面に形成されていることを特徴とする手段とした。
請求項1記載の車両用消音器の製造方法では、上述のように、アウタシェルの両端開口縁部にそれぞれ外向きに僅かに突出する状態でフランジ部を形成し、該アウタシェルの両端開口部を閉塞するアウタプレートの外周に形成された筒部の開口縁部に外向きに突出する状態でアウタシェルのフランジ部にそれぞれ当接するフランジ部を形成し、アウタシェルのフランジ部とアウタプレートのフランジ部とを互いに当接させた状態で両フランジ部の外周端面当接部相互間をその全周に亙り溶接して接続するようにしたことで、両フランジ部の高さを極力少なくすることができるようになる。
従って、巻き締め加工のためにフランジ部を長く形成する必要がある従来例に比べ、材料費の削減によるコストの低減化と軽量化が図れると共に、アウタシェルの外面に突出する部分が少なくてすむため、大きなデッドスペースが形成されることがなく、これにより、消音器の最大外径に対し多くの消音器室内容量を確保することができるようになるという効果が得られる。
従って、巻き締め加工のためにフランジ部を長く形成する必要がある従来例に比べ、材料費の削減によるコストの低減化と軽量化が図れると共に、アウタシェルの外面に突出する部分が少なくてすむため、大きなデッドスペースが形成されることがなく、これにより、消音器の最大外径に対し多くの消音器室内容量を確保することができるようになるという効果が得られる。
請求項2記載の車両用消音器の製造方法では、上述のように、前記溶接がペリフェラルシーム溶接であり、前記アウタシェルのフランジ部とアウタプレートのフランジ部とを互いに当接させた状態で両フランジ部を固定治具を兼ねた環状の一対のマイナス側電極で軸方向に挟持し、両フランジ部の外周端面当接部相互間にプラス側ローラ電極を当接させて回転させることによりその全周に亙り溶接して接続するようにしたことにより、アウタシェルのフランジ部とアウタプレートのフランジ部とを互いに当接させた状態で固定する固定治具を別に準備する必要がなくなるため、コストの低減化が可能になる。
請求項3記載の車両用消音器の製造方法では、上述のように、前記一対のマイナス側電極の両フランジ部との当接面側が両フランジ部の基部のみが当接するテーパ面に形成されている構成のものを用いることにより、両フランジ部の突出高さを最小限に少なくすることができるようになる。
以下にこの発明の実施例を図面に基づいて説明する。
この実施例の車両用消音器の製造方法は、請求項1〜3に記載の発明に対応する。
まず、この実施例の車両用消音器の製造方法を図面に基づいて説明する。
まず、この実施例の車両用消音器の製造方法を図面に基づいて説明する。
図1はこの実施例の車両用消音器の製造方法が適用される消音器を示す縦断面図、図2はこの実施例の車両用消音器の製造方法を示す工程説明図である。
この車両用消音器の製造方法が適用される消音器は、アウタシェル1と、アウタプレート2、2と、中組みアッセンブリ品3とを主な構成として備えている。
この車両用消音器の製造方法が適用される消音器は、アウタシェル1と、アウタプレート2、2と、中組みアッセンブリ品3とを主な構成として備えている。
さらに詳述すると、図1に示すように、前記アウタシェル1は、板材を二重に巻いて端部をスポット溶接することにより筒状に形成されると共に、該アウタシェル1の両端開口縁部を外向きに僅かに突出する状態でフランジ部11、11がそれぞれ折曲形成されている。
また、前記アウタプレート2、2は、アウタシェル1の両端開口部を閉塞するもので、中央部を外向きに膨らませた本体部21と、該本体部21の外周を本体部21の膨らみ方向とは逆方向に折曲して形成した筒部22とで構成されると共に、前記筒部22の開口縁部を外向きに僅かに突出する状態で前記アウタシェル1のフランジ部11に当接するフランジ部23が折曲形成されている。
前記中組みアッセンブリ3は、2枚のインナプレート31、32とインレットパイプ33と、アウトレットパイプ34とで構成されていて、2枚のインナプレート31、32により消音器室内が3つの室1a、1b、1cに仕切られている。そして、前記インレットパイプ33は、上流側のアウタプレート2および2枚のインナプレート31、32を貫通する状態で組み付けられ、また、アウトレットパイプ34は2枚のインナプレート31、32および下流側のアウタプレート2を貫通する状態で組み付けられている。なお、前記両インナプレート31、32には、複数の連通孔(図示せず)が形成されている。
次に、以上のように構成された消音器の製造方法を、図2の工程説明図に基づいて説明する。
まず、図2(イ)に示すように、2枚のインナプレート31、32にインレットパイプ33とアウトレットパイプ34を貫通して組み付けることにより、中組みアッセンブリ品3を組み立てる。
まず、図2(イ)に示すように、2枚のインナプレート31、32にインレットパイプ33とアウトレットパイプ34を貫通して組み付けることにより、中組みアッセンブリ品3を組み立てる。
次に、図2(ロ)に示すように、前記アウタシェル1内に前記中組みアッセンブリ品3を圧入し、スポット溶接によりインナプレート31、32をアウタシェル1に固定する。
次に、図2(ハ)に示すように、前記アウタシェル1のフランジ部11に対しアウタプレート2のフランジ部23をそれぞれ重ね合わせた状態で両フランジ部11、23を固定治具を兼ねた環状の一対のマイナス側電極4、4で軸方向に挟持し、両フランジ部11、23の外周端面当接部相互間にプラス側ローラ電極5を当接させて回転させることにより、その全周に亙りペリフェラルシーム溶接し、図2(ニ)に示すように、アウタシェル1と両アウタプレート2とをそれぞれ隙間なく接続一体化させ、これにより、消音器の製造が終了する。
次に、この実施例の作用・効果を説明する。
この実施例の車両用消音器の製造方法では、上述のように、アウタシェル1の両端開口縁部にそれぞれ外向きに僅かに突出する状態でフランジ部11を形成し、該アウタシェル1の両端開口部を閉塞するアウタプレート2の外周に形成された筒部22の開口縁部に外向きに突出する状態でアウタシェル1のフランジ部11にそれぞれ当接するフランジ部23を形成し、アウタシェル1のフランジ部11とアウタプレート2のフランジ部23とを互いに当接させた状態で両フランジ11、23部の外周端面当接部相互間をその全周に亙りペリフェラルシーム溶接して接続するようにしたことで、両フランジ部11、23の高さを極力少なくすることができるようになる。
従って、巻き締め加工のためにフランジ部を長く形成する必要がある従来例に比べ、材料費の削減によるコストの低減化と軽量化が図れると共に、アウタシェル1の外面に突出する部分が少なくてすむため、大きなデッドスペースD(図5参照)が形成されることがなく、これにより、消音器の最大外径に対し多くの消音器室内容量を確保することができるようになるという効果が得られる。
この実施例の車両用消音器の製造方法では、上述のように、アウタシェル1の両端開口縁部にそれぞれ外向きに僅かに突出する状態でフランジ部11を形成し、該アウタシェル1の両端開口部を閉塞するアウタプレート2の外周に形成された筒部22の開口縁部に外向きに突出する状態でアウタシェル1のフランジ部11にそれぞれ当接するフランジ部23を形成し、アウタシェル1のフランジ部11とアウタプレート2のフランジ部23とを互いに当接させた状態で両フランジ11、23部の外周端面当接部相互間をその全周に亙りペリフェラルシーム溶接して接続するようにしたことで、両フランジ部11、23の高さを極力少なくすることができるようになる。
従って、巻き締め加工のためにフランジ部を長く形成する必要がある従来例に比べ、材料費の削減によるコストの低減化と軽量化が図れると共に、アウタシェル1の外面に突出する部分が少なくてすむため、大きなデッドスペースD(図5参照)が形成されることがなく、これにより、消音器の最大外径に対し多くの消音器室内容量を確保することができるようになるという効果が得られる。
また、前記アウタシェル1のフランジ部11とアウタプレート2のフランジ部23とを互いに当接させた状態で両フランジ部11、23を固定治具を兼ねた環状の一対のマイナス側電極4、4で軸方向に挟持し、両フランジ部11、23の外周端面当接部相互間にプラス側ローラ電極5を当接させて回転させることによりその全周に亙りペリフェラルシーム溶接して接続するようにしたことにより、アウタシェル1のフランジ部11とアウタプレート2のフランジ部23とを互いに当接させた状態で固定する固定治具を別に準備する必要がなくなるもので、これにより、コストの低減化が可能になる。
また、前記一対のマイナス側電極4、4の両フランジ部11、23との当接面側が両フランジ部11、23の基部のみが当接するテーパ面に形成されている構成のものを用いることにより、両フランジ部11、23の突出高さを最小限に少なくすることができるようになる。
また、前記両フランジ部11、23をその全周に亙って溶接するようにしたことで、アウタシェル1に対し両アウタプレート2、2を隙間なく接続一体化させることができるようになる。
以上本実施例を説明してきたが、本発明は上述の実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても、本発明に含まれる。
例えば、実施例では、実施例では板材を二重に巻いてアウタシェルを形成したが、一重に形成してもよい。
例えば、実施例では、実施例では板材を二重に巻いてアウタシェルを形成したが、一重に形成してもよい。
また、実施例では、予め筒状に形成されたアウタシェル1内に中組みアッセンブリ品3を圧入して組み付けるようにしたが、中組みアッセンブリ品3の外周に板材を巻くことによりアウタシェル1を形成させるようにしてもよい。
また、実施例では、両フランジ部11、23をシーム溶接により接続させるようにしたが、レーザ溶接等により接続させるようにしてもよい。
また、中組みアッセンブリ品3の構成は任意である。
また、中組みアッセンブリ品3の構成は任意である。
1 アウタシェル
1a 室
1b 室
1c 室
11 フランジ部
2 アウタプレート
21 本体部
22 筒部
23 フランジ部
3 中組みアッセンブリ品
31 インナプレート
32 インナプレート
33 インレットパイプ
34 アウトレットパイプ
4 マイナス側電極
5 プラス側ローラ電極
1a 室
1b 室
1c 室
11 フランジ部
2 アウタプレート
21 本体部
22 筒部
23 フランジ部
3 中組みアッセンブリ品
31 インナプレート
32 インナプレート
33 インレットパイプ
34 アウトレットパイプ
4 マイナス側電極
5 プラス側ローラ電極
Claims (3)
- アウタシェルの両端開口縁部にそれぞれ外向きに僅かに突出する状態でフランジ部を形成し、
該アウタシェルの両端開口部を閉塞するアウタプレートの外周に形成された筒部の開口縁部に外向きに突出する状態で前記アウタシェルのフランジ部にそれぞれ当接するフランジ部を形成し、
前記アウタシェルのフランジ部と前記アウタプレートのフランジ部とを互いに当接させた状態で前記両フランジ部の外周端面当接部相互間をその全周に亙り溶接して接続することにより前記アウタシェルと両アウタプレートとをそれぞれ隙間なく接続一体化させるようにしたことを特徴とする車両用消音器の製造方法。 - 請求項1に記載の車両用消音器の製造方法において、前記溶接がペリフェラルシーム溶接であり、
前記アウタシェルのフランジ部と前記アウタプレートのフランジ部とを互いに当接させた状態で前記両フランジ部を固定治具を兼ねた環状の一対のマイナス側電極で軸方向に挟持し、前記両フランジ部の外周端面当接部相互間にプラス側ローラ電極を当接させて回転させることによりその全周に亙り溶接して接続するようにしたことを特徴とする車両用消音器の製造方法。 - 請求項2に記載の車両用消音器の製造方法において、前記一対のマイナス側電極の前記両フランジ部との当接面側が該両フランジ部の基部のみに当接するテーパ面に形成されていることを特徴とする車両用消音器の製造方法。
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JP2009191619A (ja) * | 2008-02-12 | 2009-08-27 | Sankei Giken Kogyo Co Ltd | 消音器及びその製造方法 |
CN106089363A (zh) * | 2016-06-28 | 2016-11-09 | 湖南海特汽车部件有限公司 | 一种汽车消声器的制作方法及消声装置 |
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2004
- 2004-01-15 JP JP2004008377A patent/JP2005201151A/ja active Pending
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