JP2005200409A - 注射剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 2−[(2−ピリジル)メチルスルフィニル]ベンズイミダゾール系化合物を含有する注射剤を、ガラス容器に加えて、プラスチック容器の形態で注射剤を保持、供給する場合でも、不溶性微粒子などが形成されない、より安定性、溶解性に優れた高品質な注射剤を提供する。
【解決手段】 2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール(ランソプラゾール)またはその光学活性体あるいはそれらの塩とキレート剤を組み合わせてなる、用時pH9〜12の注射剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、抗潰瘍作用を有するランソプラゾールなどのベンズイミダゾール化合物を含有する注射剤およびその使用方法に関する。
抗潰瘍作用を有する2−[(2−ピリジル)メチルスルフィニル]ベンズイミダゾール系化合物を含有する注射剤としては、例えば以下の注射剤が報告されている。
1)特許文献1(EP 0356143)には、抗潰瘍作用ベンズイミダゾール化合物と、エタノール、プロピレングリコールおよびポリエチレングリコールのうち少なくとも一種とを含有する注射剤が開示されている。この文献には、前記ベンズイミダゾール化合物の凍結乾燥品を、酸性物質とポリエチレングリコールとの混合液で溶解された注射液であり、さらにマンニトールなどの糖類や、N−メチルグルカミンを含む注射液も開示されている。
2)特許文献2(EP1310252)では、抗潰瘍作用を有する2−[(2−ピリジル)メチルスルフィニル]ベンズイミダゾール系化合物に対し、モル比で1:1の強アルカリを使用することにより、アルカリの使用量が可能な限り少なく、疼痛性または局所刺激性を抑制できるとともに、かつ、練合操作や煩雑な溶解操作を必要とせず、簡単な操作で溶解可能であり、さらに専用溶解液の添付が不要である注射剤が開示されている。
2−[(2−ピリジル)メチルスルフィニル]ベンズイミダゾール系化合物を含有する注射剤は、溶解後に生理食塩液や5%ブドウ糖液などに混合して、静脈注射されて治療に用いられる。その際に用いられる輸液容器は、従来はガラス製容器が多く用いられていたが、現在ではプラスチック製容器が主流を占めている。プラスチック製容器には、硬質タイプとしてポリエチレン製およびポリプロピレン製容器、同材質で比較的軟質なタイプ、さらに軟質タイプとしてポリ塩化ビニル製やエチレン酢酸ビニル・コポリマー製などがある。種々のプラスチック容器は、製造するメーカーにより離型剤や触媒などの製造時の添加剤が異なっていることが知られている。欧州薬局方では、注射用輸液に用いられるプラスチック容器には、容器材質100gを塩酸で1時間煮沸還流した後に、溶出するアルミニウム、亜鉛、チタニウムなどの金属イオンが、1ppm濃度以下であるとの規定があるものの、米国などで市販されている輸液には、同様の規定はなく、世界各国で市販されている輸液の中で、一部の輸液容器では、金属イオンの溶出量が多いことが認められている。
特開平2−138213号公報 特開2002−128675公報
本発明の目的は、2−[(2−ピリジル)メチルスルフィニル]ベンズイミダゾール系化合物を含有する注射剤を、従来から使用されているガラス容器に加えて、プラスチック容器の形態で注射剤を保持、供給する場合でも、不溶性微粒子などが形成されない、より安定性、溶解性に優れた高品質な注射剤を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決するべく鋭意検討した結果、抗潰瘍作用を有する2−[(2−ピリジル)メチルスルフィニル]ベンズイミダゾール系化合物に対し、エデト酸またはその塩を、これらの活性成分化合物(とりわけランソプラゾール、その光学活性体またはその塩等)に対して、重量比で約0.03%から約67%、好ましくは約0.3%から約33%、さらに好ましくは約0.6%から約6.7%の比率で組み合わせて用いることにより、プラスチック容器からの溶出した金属イオンとこれら2−[(2−ピリジル)メチルスルフィニル]ベンズイミダゾール系化合物とにより不溶性微粒子が形成されるのを抑制することができること、その結果ガラス容器に加えて、輸液バックなどのプラスチックバックやプラスチックバイアルなどにベンズイミダゾール系化合物を含有する注射剤を充填し、保持し、供給できることを見出し、これらの知見に基づいてさらに検討を加え、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
(1)2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール(ランソプラゾール)またはその光学活性体あるいはそれらの塩とキレート剤を組み合わせてなる、用時pH9〜12の注射剤、
(2)強アルカリを、ランソプラゾールまたはその光学活性体1モルに対し約1〜約3当量含有する前記(1)記載の注射剤、
(3)さらにN−メチルグルカミンを含有する前記(2)記載の注射剤、
(4)N−メチルグルカミンが、ランソプラゾールまたはその光学活性体あるいはそれらの塩1mgに対し、約0.1〜約1mg含有する前記(3)記載の注射剤、
(5)ランソプラゾールまたはその光学活性体あるいはそれらの塩とキレート剤の溶液を含有し、容器に充填された実質的に不溶物のない、用時pH9〜12の注射剤、
(6)ランソプラゾールまたはその光学活性体あるいはそれらの塩とキレート剤が、別々に保持され、使用時に混合される前記(5)記載の注射剤、
(7)容器が、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン・ポリプロピレンコポリマー、ポリ塩化ビニル、エチレン酢酸ビニル・コポリマー、エチレン・プロピレン・コポリマー、シリコン、ポリブタジエン、熱可塑性エラストマー、テフロン(登録商標)、ポリウレタン、環状ポリオレフィンまたはポリオレフィンである前記(5)記載の注射剤、
(8)キレート剤が、エデト酸またはその塩あるいはその誘導体、リン酸またはその塩、クエン酸またはその塩からなる前記(1)記載の注射剤、
(9)キレート剤が、エデト酸のナトリウム塩である前記(1)記載の注射剤、
(10)キレート剤として、エデト酸またはその塩を、ランソプラゾールまたはその光学活性体あるいはそれらの塩に対して、重量比で約0.03%から約67%相当量含有する前記(1)記載の注射剤、
(11)ランソプラゾールまたはその光学活性体あるいはそれらの塩30mgに対して生理食塩水または注射用蒸留水を5mlの割合で溶解したとき、pHが約10.4〜約12.0である前記(1)記載の注射剤、
(12)凍結乾燥製剤である前記(1)記載の注射剤、
(13)さらに糖類を含有する前記(1)記載の注射剤、
(14)糖類が糖アルコールである前記(13)記載の注射剤、
(15)糖類がマンニトールである前記(13)記載の注射剤、
(16)糖類の配合割合が、ランソプラゾールまたはその光学活性体あるいはそれらの塩1mgに対し、約0.1〜約20mgである前記(13)記載の注射剤、
(17)ランソプラゾールまたはその光学活性体あるいはそれらの塩30mgに対して、水酸化ナトリウム約3〜約10mg、N−メチルグルカミンを約8〜約24mg、マンニトールを約50〜約70mg、エデト酸二ナトリウムを約0.009〜約20.1mgの割合で含有する前記(1)記載の注射剤、
(18)ランソプラゾールまたはその光学活性体あるいはそれらの塩30mg、水酸化ナトリウム約3〜約10mg、N−メチルグルカミン約8〜約24mgおよびマンニトール60mgを含有する凍結乾燥注射剤に、エデト酸またはその塩を含む水性もしくは非水溶媒を添加してなる注射剤、
(19)消化性潰瘍;胃食道逆流症;胃炎;Zollinger-Ellison症候群;NUD(Non Ulcer Dyspepsia);胃癌;胃MALTリンパ腫;胃潰瘍、十二指腸潰瘍、急性ストレス潰瘍および急性胃粘膜病変による上部消化管出血、非ステロイド系抗炎症剤に起因する潰瘍;手術後ストレスによる胃酸過多および潰瘍;侵襲ストレスによる上部消化管出血;早期胃癌に対する内視鏡的粘膜切除術(EMR)後胃萎縮性胃炎;胃過形成性ポリープ;特発性血小板減少性紫斑病;またはヘリコバクター・ピロリ菌に起因する疾患;胃酸逆流に起因する喘息、胃酸逆流による睡眠障害;GERDによる腹痛;喉頭炎(Laryngitis);慢性閉塞性肺疾患(COPD);閉塞性無呼吸症;バレット食道(Barrett's esophagus)の予防または治療剤である前記(1)記載の注射剤、
(20)前記(1)記載の注射剤をヒトに投与し、消化性潰瘍;胃食道逆流症;胃炎;Zollinger-Ellison症候群;NUD(Non Ulcer Dyspepsia);胃癌;胃MALTリンパ腫;胃潰瘍、十二指腸潰瘍、急性ストレス潰瘍および急性胃粘膜病変による上部消化管出血、非ステロイド系抗炎症剤に起因する潰瘍;手術後ストレスによる胃酸過多および潰瘍;侵襲ストレスによる上部消化管出血;早期胃癌に対する内視鏡的粘膜切除術(EMR)後胃萎縮性胃炎;胃過形成性ポリープ;特発性血小板減少性紫斑病;またはヘリコバクター・ピロリ菌に起因する疾患;胃酸逆流に起因する喘息、胃酸逆流による睡眠障害;GERDによる腹痛;喉頭炎(Laryngitis);慢性閉塞性肺疾患(COPD);閉塞性無呼吸症;バレット食道(Barrett's esophagus)を予防または治療する方法、および
(21)前記(1)記載の注射剤の、消化性潰瘍;胃食道逆流症;胃炎;Zollinger-Ellison症候群;NUD(Non Ulcer Dyspepsia);胃癌;胃MALTリンパ腫;胃潰瘍、十二指腸潰瘍、急性ストレス潰瘍および急性胃粘膜病変による上部消化管出血、非ステロイド系抗炎症剤に起因する潰瘍;手術後ストレスによる胃酸過多および潰瘍;侵襲ストレスによる上部消化管出血;早期胃癌に対する内視鏡的粘膜切除術(EMR)後胃萎縮性胃炎;胃過形成性ポリープ;特発性血小板減少性紫斑病;またはヘリコバクター・ピロリ菌に起因する疾患;胃酸逆流に起因する喘息、胃酸逆流による睡眠障害;GERDによる腹痛;喉頭炎(Laryngitis);慢性閉塞性肺疾患(COPD);閉塞性無呼吸症;バレット食道(Barrett's esophagus)の予防または治療剤のための使用に関する。
本発明に用いられる活性成分としては、ランソプラゾールすなわち2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールが好ましい。
また、ランソプラゾールの光学活性体、すなわちランソプラゾールのR−体、S−体などであってもよい。特に(R)−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールなどの光学活性体が好ましい。また、活性成分はランソプラゾールまたはその光学活性体の塩であってもよい。
本発明の注射剤は、前記活性成分にキレート剤を組み合わせて用いることを特徴とする。キレート剤を活性成分に、必要によりその他の成分とともに予め配合して製剤化し、供給してもよく、また活性成分を含有する製剤とは別にキレート剤を保持し、使用時に両者を合わせて注射剤としてもよい。キレート剤としては、例えば、エデト酸またはその塩またはその誘導体、リン酸またはその塩、クエン酸またはその塩などが挙げられ、これらを単独で用いても、又二種以上を混合して用いてもよい。とりわけエデト酸またはその塩が好ましい。例えば、エデト酸またはその塩を、ランソプラゾール、その光学活性体またはその塩に対して、重量比で約0.03%から約67%、好ましくは約0.3%から約33%、さらに好ましくは約0.6%から約6.7%の比率で含有する注射剤の場合、プラスチック容器に充填した場合でも、不溶性微粒子が形成されない高品質な注射剤を提供することができる。エデト酸の塩としては、ナトリウムやカルシウムやそれらを混合した塩等が好ましく使用できる。すなわち、エデト酸のナトリウム塩、カルシウム塩、ナトリウムとカルシウムの塩(エデト酸カルシウム 二ナトリウム等)等が好ましい塩として挙げられる。特に、エデト酸二ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、エデト酸カルシウム 二ナトリウムなどのエデト酸のナトリウム塩が好ましい。とりわけエデト酸二ナトリウムが好ましい。通常、エデト酸またはその塩は、ランソプラゾール、その光学活性体またはその塩に対して、重量比で約0.03%から約67%の濃度で使用できる。
本発明は、ランソプラゾールまたはその光学活性体あるいはそれらの塩とキレート剤を組み合わせてなる注射剤に関するが、キレート剤が、輸液容器などから溶出する金属イオンとキレート化合物(金属イオンとの錯化合物)を形成することによって、容器から溶出した金属イオンとランソプラゾールとにより形成される不溶性微粒子の形成を抑制する。したがって、本発明は、ランソプラゾールまたはその光学活性体あるいはそれらの塩およびキレート化合物を含有してなる注射剤を包含する。
注射剤の容器としては、ガラス容器、プラスチック容器など素材を問わず幅広い容器が使用できる。プラスチック容器としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン・ポリプロピレンコポリマー、ポリ塩化ビニル、エチレン酢酸ビニル・コポリマー、エチレン・プロピレン・コポリマー、シリコン、ポリブタジエン、熱可塑性エラストマー、テフロン(登録商標)、ポリウレタン、環状ポリオレフィンまたはポリオレフィンが使用できる。
なお、本発明の注射剤は、ランソプラゾール、その光学活性体またはそれらの塩とキレート剤を同一の容器に含有してもよく、別々の容器に充填して使用時に混合してもよい。さらに、ランソプラゾール、その光学活性体またはその塩を輸液バックの隔壁を隔てた一方に封入し、他方に輸液を封入し、キレート剤またはその塩を、双方いずれかに封入してもよい。ランソプラゾール、その光学活性体またはその塩は、液状注射剤でもよく、凍結乾燥注射剤や粉末注射剤などの固形状注射剤でもよい。固形状注射剤は、非水溶媒を実質的に含まない溶媒で溶解または希釈可能である。
本発明の注射剤は、ランソプラゾール、その光学活性体またはその塩とキレート剤に加え、強アルカリを配合することにより、通常、非水溶媒(または水溶性有機溶媒)を実質的に含まず、媒体が実質的に水である溶媒で溶解または希釈可能である。強アルカリの配合量は、添加するキレート剤の種類と量にもよるが、用時のpHが約9以上12以下になる量で配合され、通常ランソプラゾールまたはその光学活性体1モルに対し約1〜約3当量配合する。
ランソプラゾール、その光学活性体またはその塩30mgとキレート剤に対して生理食塩水または注射用蒸留水を5mlの割合で用いて溶解したとき、pH約9〜12程度、好ましくはpH約10.4〜約12.0程度が好ましい。
本発明の注射剤は、さらに注射液にした際のpH低下を抑え、溶解性をより安定化する等のためにN−メチルグルカミンを含有してもよい。N−メチルグルカミンの配合割合は、例えばランソプラゾール、その光学活性体またはその塩1mgに対し、約0.1〜約1mg程度であってもよい。注射剤は、さらに固形製剤にする場合の形状安定化等のために糖類(例えば、マンニトールなどの糖アルコールなど)を含有してもよい。糖類の配合割合は、ランソプラゾール、その光学活性体またはその塩1mgに対し、約0.1〜約20mgであってもよい。このような成分を含む注射剤は、例えば、ランソプラゾール、その光学活性体またはその塩を含み、非水溶媒を実質的に含まない溶媒でも溶解または希釈可能な注射剤であって、ランソプラゾール、その光学活性体またはその塩1mgに対して、N−メチルグルカミン約0.1〜約0.8mg、糖アルコール約1〜約10mgを含んでいてもよい。
さらに、注射剤は、例えば、ランソプラゾール、その光学活性体またはその塩30mgに対して、エデト酸二ナトリウムや、エデト酸四ナトリウム、エデト酸カルシウム 二ナトリウムをそれぞれ単独で、または組み合わせた場合に約0.009mg〜約20.1mg、N−メチルグルカミンを約8〜約24mg、マンニトールを約50〜約70mg、および水酸化ナトリウムを約3〜約10mgの割合で含む注射剤を含有する注射剤が好ましい。エデト酸二ナトリウムや、エデト酸四ナトリウム、エデト酸カルシウム 二ナトリウムが別の容器に分けられていてもよい。
本発明の注射剤は、通常、非水溶媒(または水溶性有機溶媒)を実質的に含まず、媒体が実質的に水である溶媒で溶解または希釈可能である。さらに、本発明の注射剤は、凍結乾燥製剤(凍結乾燥した注射剤)、例えば、ランソプラゾール、その光学活性体またはその塩30mgに対して、エデト酸二ナトリウムや、エデト酸四ナトリウム、エデト酸カルシウム 二ナトリウムをそれぞれ単独で、または組み合わせた場合に約0.009mg〜約20.1mg、N−メチルグルカミンを約8〜約24mg、マンニトールを約50〜約70mg、および水酸化ナトリウムを約3〜約10mgの割合で含む凍結乾燥製剤であってもよく、さらにエデト酸二ナトリウムや、エデト酸四ナトリウム、エデト酸カルシウム 二ナトリウムは別の容器に分けられていてもよい。このような凍結乾燥製剤であっても、注射用水(注射用蒸留水)、電解質液(生理食塩水など)などを含む輸液、栄養輸液などから選択された少なくとも1つの液体または溶媒により溶解可能であり容易に注射液を調製でき、その容器もガラス容器およびプラスチック容器が使用できる。
本発明は、注射剤をヒトに投与し、消化性潰瘍;胃食道逆流症;胃炎;Zollinger-Ellison症候群;NUD(Non Ulcer Dyspepsia);胃癌;胃MALTリンパ腫;胃潰瘍、十二指腸潰瘍、急性ストレス潰瘍および急性胃粘膜病変による上部消化管出血、非ステロイド系抗炎症剤に起因する潰瘍;手術後ストレスによる胃酸過多および潰瘍;侵襲ストレスによる上部消化管出血;早期胃癌に対する内視鏡的粘膜切除術(EMR)後胃萎縮性胃炎;胃過形成性ポリープ;特発性血小板減少性紫斑病;またはヘリコバクター・ピロリ菌に起因する疾患;胃酸逆流に起因する喘息、胃酸逆流による睡眠障害;GERDによる腹痛;喉頭炎(Laryngitis);慢性閉塞性肺疾患(COPD);閉塞性無呼吸症;バレット食道(Barrett's esophagus)の予防または治療する方法として有用である。
さらに、本発明は、消化性潰瘍;胃食道逆流症;胃炎;Zollinger-Ellison症候群;NUD(Non Ulcer Dyspepsia);胃癌;胃MALTリンパ腫;胃潰瘍、十二指腸潰瘍、急性ストレス潰瘍および急性胃粘膜病変による上部消化管出血、非ステロイド系抗炎症剤に起因する潰瘍;手術後ストレスによる胃酸過多および潰瘍;侵襲ストレスによる上部消化管出血;早期胃癌に対する内視鏡的粘膜切除術(EMR)後胃萎縮性胃炎;胃過形成性ポリープ;特発性血小板減少性紫斑病;またはヘリコバクター・ピロリ菌に起因する疾患;胃酸逆流に起因する喘息、胃酸逆流による睡眠障害;GERDによる腹痛;喉頭炎(Laryngitis);慢性閉塞性肺疾患(COPD);閉塞性無呼吸症;バレット食道(Barrett's esophagus)の予防または治療のための使用も開示する。
なお、本明細書において、「注射剤」とは、最終の形態での注射液に限らず、用時に溶解液を用いて最終注射液を調製可能な注射液前駆体(例えば、液状注射剤(濃厚または濃縮注射剤)または固形状注射剤(凍結乾燥注射剤など))をも含む意味に用いる。
本発明の注射剤は、ランソプラゾール、その光学活性体またはその塩を含有する注射剤を、ガラス容器に加えて、プラスチック容器の形態で保管、保持あるいは供給する場合でも、また注射液を調製後長くこれらの容器に保持する場合にも、不溶性微粒子などが形成されない、高品質なものとして提供することができる。
本発明の注射剤は、ランソプラゾール、その光学活性体またはその塩と、キレート剤を、ランソプラゾール、その光学活性体またはその塩に対して、重量比で約0.03%から約67%、好ましくは約0.3%から約33%、さらに好ましくは約0.6%から約6.7%の比率で含有する。
ランソプラゾール若しくはその光学活性体の塩としては、薬学的に許容される塩が好ましく、例えば、無機塩基との塩、有機塩基との塩、塩基性アミノ酸との塩などが挙げられる。
無機塩基との塩の好適な例としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩;アンモニウム塩などが挙げられる。
有機塩基との塩の好適な例としては、例えば、アルキルアミン(トリメチルアミン、トリエチルアミンなど)、複素環式アミン(ピリジン、ピコリンなど)、アルカノールアミン(エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなど)、ジシクロヘキシルアミン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミンなどとの塩が挙げられる。
塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えば、アルギニン、リジン、オルニチンなどとの塩が挙げられる。
これらの塩のうち好ましくは、アルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩である。とりわけナトリウム塩が好ましい。
ランソプラゾール、その光学活性体またはその塩は、自体公知の方法により製造でき、例えば、特開昭61−50978号公報、USP 4,628,098、特開平10−195068号公報、WO 98/21201等に記載の方法またはこれらに準じた方法により製造される。なお、光学活性体化合物は、光学分割法(分別再結晶法、キラルカラム法、ジアステレオマー法、微生物または酵素を用いる方法など)、不斉酸化などの方法で得ることができる。
「キレート剤」としては、エデト酸またはその塩やその誘導体であっても、リン酸またはその塩や、クエン酸またはその塩であっても、金属イオンと錯体を形成するものであればよい。塩としては、薬学的に許容される塩が好ましく、例えば、無機塩基との塩が好ましく、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩;アンモニウム塩などが挙げられる。しかし、有機塩基との塩、塩基性アミノ酸との塩などであってもよい。特にエデト酸のナトリウム塩が好ましい。
「注射剤の容器」としては、ガラス容器およびプラスチック容器が挙げられ、プラスチック容器としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン・ポリプロピレンコポリマー、ポリ塩化ビニル、エチレン酢酸ビニル・コポリマー、エチレン・プロピレン・コポリマー、シリコン、ポリブタジエン、熱可塑性エラストマー、テフロン(登録商標)、ポリウレタン、環状ポリオレフィンまたはポリオレフィンなどが挙げられる。
本発明の注射剤は、ランソプラゾール、その光学活性体またはその塩と約0.01〜約1当量/L、好ましくは約0.1〜約0.6当量/L、さらに好ましくは約0.15〜約0.25当量/Lの強アルカリ水溶液とを、前者1モルに対して後者約1〜約3当量の割合で用い、ランソプラゾール、その光学活性体またはその塩を強アルカリ水溶液に溶解させることにより製造できる。そのため、本発明はこの製造方法で得られた注射剤も包含する。この方法において、強アルカリ水溶液は水酸化ナトリウム水溶液であってもよい。
このように、本発明では、キレート剤を添加して、注射液調製後いかなる容器で保持しまた供給しても、不溶物生成を抑制する効果を有する。さらに、強アルカリを添加し、しかもその使用量を低減しつつランソプラゾール、その光学活性体またはその塩の溶解性を向上できる。このようにして、本発明は、非水溶媒(または水溶性有機溶媒)を用いることなく、ランソプラゾール、その光学活性体またはその塩と強アルカリとを、前者1モルに対して後者約1〜約3当量の割合で用いて注射剤を調製することにより、注射剤の疼痛性および局所刺激性が改善され、ランソプラゾール、その光学活性体またはその塩と強アルカリとを、前者1モルに対して後者約1〜約3当量の割合で用いて凍結乾燥製剤を調製することにより、非水溶媒(または水溶性有機溶媒)を用いることなく、注射用水、輸液および栄養輸液から選択された少なくとも1つの液体に対する前記凍結乾燥製剤の溶解性を改善する効果も有する。
本発明の注射剤は、さらにN−メチルグルカミン(メグルミン)を含有していてもよい。「N−メチルグルカミン」の配合量は、ランソプラゾール、その光学活性体またはその塩1mgに対し、約0.1〜約1mg、好ましくは約0.1〜約0.8mgである。
N−メチルグルカミンを配合することにより、N−メチルグルカミンの緩衝能によりpH低下を抑制でき、不純物の析出などによる製剤の劣化を防止できる。さらに、N−メチルグルカミンの配合により、pH約9〜約11程度、さらに濃度によりpH約8〜約11程度まで高いpHを維持できる。
本発明の「注射剤」は、さらに糖類を含有していてもよい。「糖類」としては、例えば、単糖類(例えば、グルコース、ガラストース、リボース、キシロース、マンノース、マルトトリオース、マルトテトラオース等)、二糖類(蔗糖、乳糖、セロビオース、トレハロース、麦芽糖等)、三糖類(例えば、ラフィノース等)、糖アルコール(例えば、ソルビトール、イノシトール、マンニトール等)、多糖類(例えば、デキストラン、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、硫酸デキストリン等)およびその塩(例えば、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム等)、環状糖類(例えば、シクロデキストリン、分岐シクロデキストリン等)などが挙げられる。これらの糖類のうち好ましくは糖アルコールである。特に好ましくはマンニトールである。
「糖類」の配合量は、ランソプラゾール、その光学活性体またはその塩1mgに対し、約0.1〜約20mg、好ましくは約0.5〜約10mg(例えば、約1〜約10mg)である。
本発明の注射剤は、さらに添加物を含有していてもよい。
「添加物」としては、例えば、pH調整剤等として水溶性無機酸(例えば、塩酸、硫酸、炭酸、リン酸など)、水溶性無機酸のアルカリ金属塩(例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム等)、水溶性無機酸のアルカリ土類金属塩(例えば、塩化カルシウム、塩化マグネシウム等)、水溶性有機酸(例えば、クエン酸、酒石酸、乳酸、コハク酸、リンゴ酸、酢酸、蓚酸、安息香酸、タンニン酸、グルコン酸、フマル酸、ソルビン酸、エリソルビン酸、メシル酸、メフェナム酸等)、水溶性有機酸のアルカリ金属塩(例えば、クエン酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム等)、水溶性有機酸のアルカリ土類金属塩(例えば、クエン酸カルシウム、乳酸カルシウム、グルコン酸マグネシウム等)、中性アミノ酸(例えば、グリシン、アラニン等)、酸性アミノ酸(アスパラギン酸、グルタミン酸等)、酸性アミノ酸の塩(例えば、アスパラギン酸ナトリウム、グルタミン酸カリウム等)、塩基性アミノ酸の塩(例えば、塩酸リジン、塩酸アルギニン等)などが挙げられる。
また、必要に応じ、本発明の「注射剤」は、緩衝液(例えば、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム等)、等張化剤(例えば、グルコース、塩化ナトリウム等)、安定化剤(例えば、亜硫酸水素ナトリウム等)、無痛化剤(例えば、グルコース、ベンジルアルコール、塩酸メピバカイン、塩酸キシロカイン、塩酸プロカイン、塩酸カルボカイン等)、防腐剤(例えば、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸プロピルなどのパラオキシ安息香酸エステル、チメロサール、クロロブタノール、ベンジルアルコール等)などを用いることもできる。
本発明の注射剤の具体例としては、ランソプラゾール、その光学活性体またはその塩、キレート剤、強アルカリ(水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物など)、N−メチルグルカミンおよび糖類を含有する注射剤が例示できる。好ましい注射剤は、ランソプラゾール、その光学活性体またはその塩、水酸化ナトリウム、エデト酸塩、N−メチルグルカミンおよびマンニトールで構成された注射剤である。このような注射剤において、各成分の割合は、ランソプラゾール、その光学活性体またはその塩30mgに対して、エデト酸二ナトリウムや、エデト酸四ナトリウム、エデト酸カルシウム 二ナトリウムをそれぞれ単独で、または組み合わせた場合に約0.009mg〜約20.1mg、N−メチルグルカミン約8〜約24mg、糖アルコール(マンニトールなど)約50〜約70mg、および水酸化ナトリウム約3〜約10mgであってもよい。また、エデト酸塩は別の容器として供給し、使用時に混合してもよい。
本発明の注射剤は、液剤の形態(例えば、水性注射液の形態)であってもよく、半固形状(例えば、濃厚な水性注射剤など)や固形状であってもよい。本発明の好ましい注射剤は、凍結乾燥製剤(凍結乾燥注射剤)である。また、本発明の注射剤には、用時に溶解液または希釈液で溶解または希釈した注射液も含まれる。本発明の注射剤は用時にpHが約9〜12となるように調整される。
本発明の注射剤(特に凍結乾燥製剤)は、非水溶媒(プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなどの水溶性有機溶媒)を実質的に含まない溶解液または希釈液(注射用蒸留水などの注射用水、輸液(生理食塩水などの電解質液など)などの水性溶解液または希釈液)で溶解または希釈可能であり、注射液を容易に調製できる。そのため、本発明の注射剤は、通常、非水溶媒(プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなどの水溶性有機溶媒)を実質的に含まない。また、水性注射剤(注射液など)において、溶媒が実質的に水(蒸留水など)であっても、ランソプラゾール、その光学活性体またはその塩の溶解性を損なうことがない。さらに、必要により非水溶媒で溶解してもよい。
なお、N−メチルグルカミンの水溶液は、pHが約9〜約11で充分な緩衝能を有しており、ランソプラゾール、その光学活性体またはその塩を配合する注射剤の製造、および注射剤の再溶解において、ランソプラゾール、その光学活性体またはその塩を含む溶液のpH低下を抑制し、品質の悪化を防止できる。
本発明の注射剤は、ランソプラゾール、その光学活性体またはその塩を強アルカリ水溶液(水酸化ナトリウム水溶液など)に溶解させ、キレート剤を添加後、バイアルまたはアンプルに充填後、必要に応じて、凍結乾燥することにより製造できる。N−メチルグルカミン、糖類および添加物などを配合する場合、ランソプラゾール、その光学活性体またはその塩、キレート剤、N−メチルグルカミン、糖類および添加物などを強アルカリ水溶液(水酸化ナトリウム水溶液など)に溶解させ、バイアルまたはアンプルに充填後、必要に応じ、凍結乾燥することにより注射剤を得ることができる。また、キレート剤は別の容器に充填して製造することも可能である。
「強アルカリ水溶液」の最も好ましい濃度は、約0.15〜約0.25当量/Lである。換言すれば、強アルカリとして、例えば、水酸化ナトリウムを使用する場合、「水酸化ナトリウム水溶液」の濃度は、約0.15〜約0.25mol/Lである。なお、強アルカリとして、例えば水酸化ナトリウム以外の強アルカリを使用する場合も前記の方法に準じて本発明の注射剤を製造できる。
強アルカリ水溶液へのランソプラゾール、その光学活性体またはその塩の「溶解」は自体公知の方法に従って行えばよい。
「凍結乾燥」は、自体公知の方法に従って行えばよく、一般に−25℃以下の温度で凍結後、乾燥庫内真空度を約13.3Pa以下に保ちながら、棚温を25℃ないし40℃に到達するまで昇温させつつ乾燥する方法が望ましい。
「ガラス容器(バイアル)」としては、注射剤に使用可能なガラス材質であるのが好ましく、好ましい「バイアル」は、USP TYPE I、II、IIIなど、特にTYPE Iである。また、通常よりもアルカリ溶出量を低減させたガラスバイアルなども使用できる。
またプラスチック容器(バイアル)として、環状ポリオレフィン〔例、CZバイアル(大協精工(株))〕なども使用できる。
バイアルの形状および大きさに特に制限はない。バイアルの容量は、好ましくは100mL以下、さらに好ましくは40mL以下、特に好ましくは20mL以下である。バイアルの具体例としては、例えば、17Pバイアル、9Pバイアル、5Pバイアル、3.5Pバイアルが挙げられる。
「アンプル」を使用する場合は、ガラス容器では、注射剤に使用可能なガラス材質であるのが好ましく、プラスチック容器では、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン・ポリプロピレンコポリマー、ポリ塩化ビニル、エチレン酢酸ビニル・コポリマー、エチレン・プロピレン・コポリマー、シリコン、ポリブタジエン、熱可塑性エラストマー、テフロン(登録商標)、ポリウレタン、環状ポリオレフィン、ポリオレフィンが使用できる。その形状および大きさには、特に制限はない。好ましいアンプルの容量は30mL以下、さらに好ましくは20mL以下、特に好ましくは10mL以下である。アンプルの具体例としては、10Pアンプル、5Pアンプル、3Pアンプルなどが挙げられる。
さらに、あらかじめ注射シリンジに充填したプレフィルドシリンジとしてもよい。
注射剤の容器には、包装フィルムを被膜することができる。包装フィルムとしては、特に制限はなく、一例として、セロファン、塩化ビニリデンコートセロファン、ポリエチレン、塩化ビニリデンコート延伸ポリプロピレン、ナイロン、延伸ナイロン、塩化ビニリデンコート延伸ナイロン、延伸ポリプロピレン、未延伸ポリプロピレン、ポリエステル、塩化ビニリデンコートポリエステル、アルミニウム、エチレンビニルアルコール重合体などが挙げられ、透明であっても着色していても良い。包装フィルムは、光遮光性能を有していても良く、光分解を促進する特定の波長域を遮光する性能を有していても良い。好ましくは、紫外線および可視光線を遮光する性能を有するフィルムが挙げられる。遮光フィルムの材質としては、特に制限はなく、目的とする波長域を遮光することができる材質が該当し、紫外線吸収剤を含んでいても良い。また、紙により遮光性能を付与していても良い。フィルムが酸素を遮断する性能を有していても良く、酸素吸収剤を含んでいても良い。殺菌や滅菌が可能となるよう耐熱性能を有していても良い。ガスの透過性を高めるため微細孔が開けられていても良く、厚みや穴の数でガスの透過性を調整できるフィルムでも良い。また、フィルムを加熱や接着することにより、容器に付着、密着、結合させても良い。
本発明の注射剤が凍結乾燥注射剤の場合に、再溶解において、内容物による発泡が激しく澄明となるのに時間を要する場合には、シリコンコーティングしたバイアルまたはアンプルを使用し、再溶解時間を短縮することができる。コーティングに使用されるシリコーンとしては、ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサンなどのシリコーンオイル;メチルワニスシリコーン、メチルフェニルワニスシリコーンなどのワニスシリコーンが挙げられ、好ましいシリコーンの一例としては、KM−740〔信越化学工業(株)〕が挙げられる。
本発明の注射剤が水性注射剤である場合、バイアルまたはアンプルの形態の際は、目的とする一定量を注射用シリンジなどで抜き取ることにより用いられる。本発明の注射剤が凍結乾燥製剤である場合、使用時に再溶解して用いられる。
「再溶解に用いる溶媒」としては、高濃度で使用した場合に毒性が危惧されるポリエチレングリコールなどの非水溶媒を含む溶液を用いる必要がなく、例えば、注射用水(注射用蒸留水)、輸液[電解質液(生理食塩水、リンゲル液など)、栄養輸液(糖液(例えば、5%(w/v)グルコース溶液などのグルコース溶液など)、蛋白アミノ酸注射液、ビタミン注射液など)、電解液や栄養輸液(糖液など)を組み合わせた代用血液、脂肪を乳化した脂肪乳剤など]の一種またはこれら二種以上の混合溶媒が挙げられる。溶媒には、必要に応じ、pH調整剤(例えば、酸性物質、弱アルカリ性物質等)などを加えてもよい。なお、本発明の注射剤は、エタノール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなどの有機溶媒で再溶解してもよく、有機溶媒に溶解後、さらに前記「再溶解に用いる溶媒」として例示した溶媒などに希釈して用いることもできる。
前記「電解質液」は、電解質を注射用水に溶解した液であり、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、乳酸ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、炭酸マグネシウムなどの一種または二種以上を含む溶液、乳酸リンゲル液、酢酸リンゲル液などが挙げられる。好ましい電解質液は塩化ナトリウムを含む溶液であり、特に好ましくは生理食塩液〔0.9%(w/v)塩化ナトリウム溶液〕である。
前記「糖液」は、糖類を注射用水に溶解した液であり、例えば、グルコース、果糖、ソルビトール、マンニトール、デキストランなどの一種または二種以上を含む溶液などが挙げられる。好ましい糖液は、5〜70%(w/v)のグルコース溶液、特に好ましくは5%(w/v)グルコース溶液および10%(w/v)グルコース溶液などである。
前記「蛋白アミノ酸注射液」は、アミノ酸を注射用水に溶解した液であり、例えば、グリシン、アスパラギン酸、リジン等などの一種または二種以上を含む溶液などが挙げられる。
前記「ビタミン注射液」は、ビタミン類を注射用水に溶解した液であり、例えば、ビタミンB、ビタミンCなどの一種または二種以上を含む溶液などが挙げられる。
好ましい「再溶解に用いる溶媒」は、注射用水、生理食塩液、グルコース溶液(例えば、5%(w/v)グルコース溶液など)である。
ランソプラゾール、その光学活性体またはその塩は優れた抗潰瘍作用、胃酸分泌抑制作用、粘膜保護作用、抗ヘリコバクター・ピロリ作用等を有し、また毒性は低い。
本発明の注射剤は、哺乳動物(例えば、ヒト、非ヒト動物、例えば、サル、ヒツジ、ウシ、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、マウスなど)において、消化性潰瘍(胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、急性ストレス潰瘍等);胃食道逆流症[GERD;逆流性食道炎、食道炎を伴わない胃食道逆流症(Symptomatic GERD)等];胃炎;Zollinger-Ellison症候群(消化性潰瘍に含められることもある);NUD(Non Ulcer Dyspepsia);胃癌(インターロイキン−1の遺伝子多形によるインターロイキン−1βの産生促進に伴う胃癌を含む);胃MALTリンパ腫;胃潰瘍、十二指腸潰瘍、急性ストレス潰瘍および急性胃粘膜病変等による上部消化管出血、非ステロイド系抗炎症剤に起因する潰瘍[含アスピリン(心疾患予防のための低用量)に起因する潰瘍];手術後ストレスによる胃酸過多および潰瘍;侵襲ストレス(手術後に集中管理を必要とする大手術や集中治療を必要とする脳血管障害、頭部外傷、多臓器不全、広範囲熱傷から起こるストレス)による上部消化管出血;早期胃癌に対する内視鏡的粘膜切除術(EMR)後胃萎縮性胃炎;胃過形成性ポリープ;特発性血小板減少性紫斑病;またはヘリコバクター・ピロリ菌に起因する疾患(ヘリコバクター・ピロリ菌に起因するNUD、GERD、早期胃癌に対する内視鏡的粘膜切除術(EMR)後胃萎縮性胃炎、胃過形成性ポリープ、特発性血小板減少性紫斑病、鉄欠乏性貧血、慢性蕁麻疹、レイノー現象、虚血性心疾患、偏頭痛、ギャランバレー症候群等);胃酸逆流に起因する喘息、胃酸逆流による睡眠障害;GERDによる腹痛;喉頭炎(Laryngitis);慢性閉塞性肺疾患(COPD);閉塞性無呼吸症;バレット食道(Barrett's esophagus)の予防または治療剤として有用である。とりわけ胃食道逆流症(GERD)や経口投与が不可能な出血を伴う胃潰瘍、十二指腸潰瘍、急性ストレス潰瘍および急性胃粘膜病変等の疾患の治療に有用である。さらには、ヘリコバクター・ピロリの除菌、前記上部消化管出血の抑制、および手術後ストレスによる胃酸過多および潰瘍の治療および予防、麻酔前投与などにも有用である。特に、ランソプラゾール、その光学活性体またはその塩の経口投与が不可能な、出血を伴う胃潰瘍、十二指腸潰瘍、急性ストレス潰瘍および急性胃粘膜病変の予防・治療に有用である。又胃食道逆流症(GERD)の予防・治療にも有用である。本発明の注射剤は、これらの疾患の治療および予防などを目的として、非経口投与(例えば、点滴投与、静脈投与、筋肉内投与、皮下投与など)できる。出血等で経口投与が不可能な際に本願発明の注射剤を非経口投与した場合、高い止血効果を奏するので、経口投与が可能になれば経口投与による治療に代えることができる。
本発明の注射剤の活性成分であるランソプラゾール、その光学活性体またはその塩は、さらに他の活性成分(例えば、1ないし3種の活性成分)と併用してもよい。
「他の活性成分」としては、例えば、抗ヘリコバクター・ピロリ活性物質、イミダゾール系化合物、ビスマス塩、キノロン系化合物などが挙げられる。このうち、抗ヘリコバクター・ピロリ活性物質、イミダゾール系化合物などが好ましい。「抗ヘリコバクター・ピロリ活性物質」としては、例えば、ペニシリン系抗生物質(例えば、アモキシシリン、ベンジルペニシリン、ピペラシリン、メシリナムなど)、セフェム系抗生物質(例えば、セフィキシム、セファクロルなど)、マクロライド系抗生物質(例えば、エリスロマイシン、クラリスロマイシンなどのエリスロマイシン系抗生物質)、テトラサイクリン系抗生物質(例えば、テトラサイクリン、ミノサイクリン、ストレプトマイシンなど)、アミノグリコシド系抗生物質(例えば、ゲンタマイシン、アミカシンなど)、イミペネムなどが挙げられる。中でもペニシリン系抗生物質、マクロライド系抗生物質などが好ましい。「イミダゾール系化合物」としては、例えば、メトロニダゾール、ミコナゾールなどが挙げられる。「ビスマス塩」としては、例えば、ビスマス酢酸塩、ビスマスクエン酸塩などが挙げられる。「キノロン系化合物」としては、例えば、オフロキサシン、シプロキサシンなどが挙げられる。とりわけ、ヘリコバクター・ピロリ除菌のためには、本発明の注射剤と、ペニシリン系抗生物質(例えば、アモキシシリンなど)および/またはエリスロマイシン系抗生物質(例えば、クラリスロマイシンなど)とを併用して用いるのが好ましい。
本発明の注射剤の活性成分であるランソプラゾール、その光学活性体またはその塩一日の投与量は、症状の程度;投与対象の年齢、性別、体重;投与の時期、間隔;有効成分の種類などによって異なり、特に限定されないが、例えば抗消化性潰瘍剤として、成人(60kg)に対し非経口投与する場合、ランソプラゾールまたはその光学活性体として約0.1〜約2mg/kg体重、好ましくは約0.2〜約1.5mg/kg体重である。1日1〜3回に分けて投与する。投与されるランソプラゾール、その光学活性体またはその塩の注射液中の濃度は、約0.001〜約40mg/mL、好ましくは約0.01〜約30mg/mL、特に好ましくは約0.03〜約10mg/mLである。
本発明の注射剤は、2−[(2−ピリジル)メチルスルフィニル]ベンズイミダゾール系化合物であるランソプラゾール、その光学活性体またはその塩を含む医薬品を、ガラス容器およびプラスチック容器に充填した形態で保持し、供給する場合に、不溶性微粒子などが形成されない、優れた品質を有する。
以下に、実施例および実験例を挙げて、本発明を更に具体的に説明するが、これによって本発明が限定されるものではない。
以下の実施例で用いられるマンニトールとしては、第十四改正日本薬局方、欧州薬局方およびUSP適合品を用いた。
2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール(ランソプラゾール;以下、化合物Aと略記)を0.2mol/L 水酸化ナトリウム水溶液で速やかに溶解し、次いでマンニトール、N−メチルグルカミンおよび注射用水を加え溶解後、0.22μmのデュラポア製フィルター〔日本ミリポア(株)〕で無菌ろ過を行った。得られた液(2mL)を、17Pバイアル(大和特殊硝子(株))に充填し、凍結乾燥し、化合物Aを30mg、水酸化ナトリウムを3.45mg、マンニトールを60mg、N−メチルグルカミンを10mg含有した凍結乾燥注射剤(以下、製剤Aと略記)を製造した。
製剤Aを〔表1〕に記載の溶解液5mLで溶解し、〔表2〕に記載の処方の注射液を調製した。〔表2〕の各注射液5mLを、エチレン・プロピレン・コポリマーからなる輸液容器の生理食塩液50mL(B.Braun Medical Inc.の0.9% Sodium Chloride Injection USP)に希釈し、希釈後の不溶性微粒子を日本薬局方の一般試験法 注射剤の不溶性微粒子測定法の第1法 光遮へい型自動微粒子測定装置による方法に基づき測定した。その結果を〔表3〕に示す。
米国で使用されているエチレン・プロピレン・コポリマーからなるプラスチック容器では、製剤Aは、若干の微粒子の増加を認めたが、エデト酸二ナトリウムを化合物A30mgに対して、0.5mg以上の配合量で添加することにより、その微粒子は抑制され、日本薬局方の注射剤の規定である、容器当たり10μm以上の異物が6000個以下、25μm以上の異物が600個以下に比べて十分に異物数が少なくなった。これにより、エデト酸二ナトリウムを添加することにより、本注射剤をプラスチック容器の形態で使用できることが判明した。
Figure 2005200409
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化合物Aとエデト酸二ナトリウムを0.2mol/L 水酸化ナトリウム水溶液で速やかに溶解し、次いでマンニトール、N−メチルグルカミンおよび注射用水を加え溶解後、0.22μmのデュラポア製フィルター〔日本ミリポア(株)〕で無菌ろ過を行った。得られた液(2mL)を、17Pバイアル(大和特殊硝子(株))に充填し、凍結乾燥し、〔表4〕に記載の処方の凍結乾燥注射剤を製造した。
〔表4〕に記載の製剤を、注射用水5mLで溶解し、注射液を調製した。各注射液のpHおよび不溶性異物を測定した。不溶性異物は、日本薬局方の一般試験法 注射剤の不溶性異物試験法に基づき測定した。その結果を〔表5〕に示す。
〔表4〕に記載の製剤を注射用水5mLで溶解後に、pHは約11を示し、不溶性異物は、日本薬局方の注射剤の規定に適合した。これにより、エデト酸二ナトリウムを添加した本凍結乾燥注射剤は、注射剤として品質も良好であることが判明した。
Figure 2005200409
Figure 2005200409
化合物Aを0.2mol/L 水酸化ナトリウム水溶液で速やかに溶解し、次いでマンニトール、N−メチルグルカミンおよび注射用水を加え溶解した。次に、エデト酸二ナトリウムを少量の水酸化ナトリウムとともに注射用水で溶解後、混合し、0.22μmのデュラポア製フィルター〔日本ミリポア(株)〕で無菌ろ過を行った。得られた液(2mL)を、17Pバイアル(大和特殊硝子(株))に充填し、凍結乾燥し、〔表6〕に記載の処方の凍結乾燥注射剤を製造した。
〔表6〕に記載の凍結乾燥注射剤を40℃で75%RHで3箇月間保存後、注射用水5mLで溶解し、〔表7〕に記載の各注射液を調製した。各注射液5mLを、エチレン・プロピレン・コポリマーからなる輸液容器の生理食塩液50mL(B.Braun Medical Inc.の0.9% Sodium Chloride Injection USP)に希釈し、希釈後の不溶性微粒子を日本薬局方の一般試験法 注射剤の不溶性微粒子測定法の第1法 光遮へい型自動微粒子測定装置による方法に基づき測定した。その結果を〔表8〕に示す。
米国で使用されているエチレン・プロピレン・コポリマーからなるプラスチック容器では、処方1(製剤Aに相当)は、若干の微粒子の増加を認めたが、エデト酸二ナトリウムを化合物30mgに対して、1.0mg以上の配合量で添加することにより、その微粒子は抑制され、日本薬局方の注射剤の規定である、容器当たり10μm以上の異物が6000個以下、25μm以上の異物が600個以下に比べて十分に異物数が少なくなった。これにより、エデト酸二ナトリウムを添加することにより、凍結乾燥注射剤の形態においても、本注射剤をプラスチック容器の形態で使用できることが判明した。
Figure 2005200409
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本発明の注射剤は、抗潰瘍剤等として有用なランソプラゾール、その光学活性体またはその塩を含有する注射剤が、ガラス容器に加えて、プラスチック容器の形態で保持、供給される場合でも、不溶性微粒子などが形成されず、高品質なものとして提供される。

Claims (21)

  1. 2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール(ランソプラゾール)またはその光学活性体あるいはそれらの塩とキレート剤を組み合わせてなる、用時pH9〜12の注射剤。
  2. 強アルカリを、ランソプラゾールまたはその光学活性体1モルに対し約1〜約3当量含有する請求項1記載の注射剤。
  3. さらにN−メチルグルカミンを含有する請求項2記載の注射剤。
  4. N−メチルグルカミンが、ランソプラゾールまたはその光学活性体あるいはそれらの塩1mgに対し、約0.1〜約1mg含有する請求項3記載の注射剤。
  5. ランソプラゾールまたはその光学活性体あるいはそれらの塩とキレート剤の溶液を含有し、容器に充填された実質的に不溶物のない、用時pH9〜12の注射剤。
  6. ランソプラゾールまたはその光学活性体あるいはそれらの塩とキレート剤が、別々に保持され、使用時に混合される請求項5記載の注射剤。
  7. 容器が、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン・ポリプロピレンコポリマー、ポリ塩化ビニル、エチレン酢酸ビニル・コポリマー、エチレン・プロピレン・コポリマー、シリコン、ポリブタジエン、熱可塑性エラストマー、テフロン(登録商標)、ポリウレタン、環状ポリオレフィンまたはポリオレフィンである請求項5記載の注射剤。
  8. キレート剤が、エデト酸またはその塩あるいはその誘導体、リン酸またはその塩、クエン酸またはその塩からなる請求項1記載の注射剤。
  9. キレート剤が、エデト酸のナトリウム塩である請求項1記載の注射剤。
  10. キレート剤として、エデト酸またはその塩を、ランソプラゾールまたはその光学活性体あるいはそれらの塩に対して、重量比で約0.03%から約67%相当量含有する請求項1記載の注射剤。
  11. ランソプラゾールまたはその光学活性体あるいはそれらの塩30mgに対して生理食塩水または注射用蒸留水を5mlの割合で溶解したとき、pHが約10.4〜約12.0である請求項1記載の注射剤。
  12. 凍結乾燥製剤である請求項1記載の注射剤。
  13. さらに糖類を含有する請求項1記載の注射剤。
  14. 糖類が糖アルコールである請求項13記載の注射剤。
  15. 糖類がマンニトールである請求項13記載の注射剤。
  16. 糖類の配合割合が、ランソプラゾールまたはその光学活性体あるいはそれらの塩1mgに対し、約0.1〜約20mgである請求項13記載の注射剤。
  17. ランソプラゾールまたはその光学活性体あるいはそれらの塩30mgに対して、水酸化ナトリウム約3〜約10mg、N−メチルグルカミンを約8〜約24mg、マンニトールを約50〜約70mg、エデト酸二ナトリウムを約0.009〜約20.1mgの割合で含有する請求項1記載の注射剤。
  18. ランソプラゾールまたはその光学活性体あるいはそれらの塩30mg、水酸化ナトリウム約3〜約10mg、N−メチルグルカミン約8〜約24mgおよびマンニトール60mgを含有する凍結乾燥注射剤に、エデト酸またはその塩を含む水性もしくは非水溶媒を添加してなる注射剤。
  19. 消化性潰瘍;胃食道逆流症;胃炎;Zollinger-Ellison症候群;NUD(Non Ulcer Dyspepsia);胃癌;胃MALTリンパ腫;胃潰瘍、十二指腸潰瘍、急性ストレス潰瘍および急性胃粘膜病変による上部消化管出血、非ステロイド系抗炎症剤に起因する潰瘍;手術後ストレスによる胃酸過多および潰瘍;侵襲ストレスによる上部消化管出血;早期胃癌に対する内視鏡的粘膜切除術(EMR)後胃萎縮性胃炎;胃過形成性ポリープ;特発性血小板減少性紫斑病;またはヘリコバクター・ピロリ菌に起因する疾患;胃酸逆流に起因する喘息、胃酸逆流による睡眠障害;GERDによる腹痛;喉頭炎(Laryngitis);慢性閉塞性肺疾患(COPD);閉塞性無呼吸症;バレット食道(Barrett's esophagus)の予防または治療剤である請求項1記載の注射剤。
  20. 請求項1記載の注射剤をヒトに投与し、消化性潰瘍;胃食道逆流症;胃炎;Zollinger-Ellison症候群;NUD(Non Ulcer Dyspepsia);胃癌;胃MALTリンパ腫;胃潰瘍、十二指腸潰瘍、急性ストレス潰瘍および急性胃粘膜病変による上部消化管出血、非ステロイド系抗炎症剤に起因する潰瘍;手術後ストレスによる胃酸過多および潰瘍;侵襲ストレスによる上部消化管出血;早期胃癌に対する内視鏡的粘膜切除術(EMR)後胃萎縮性胃炎;胃過形成性ポリープ;特発性血小板減少性紫斑病;またはヘリコバクター・ピロリ菌に起因する疾患;胃酸逆流に起因する喘息、胃酸逆流による睡眠障害;GERDによる腹痛;喉頭炎(Laryngitis);慢性閉塞性肺疾患(COPD);閉塞性無呼吸症;バレット食道(Barrett's esophagus)を予防または治療する方法。
  21. 請求項1記載の注射剤の、消化性潰瘍;胃食道逆流症;胃炎;Zollinger-Ellison症候群;NUD(Non Ulcer Dyspepsia);胃癌;胃MALTリンパ腫;胃潰瘍、十二指腸潰瘍、急性ストレス潰瘍および急性胃粘膜病変による上部消化管出血、非ステロイド系抗炎症剤に起因する潰瘍;手術後ストレスによる胃酸過多および潰瘍;侵襲ストレスによる上部消化管出血;早期胃癌に対する内視鏡的粘膜切除術(EMR)後胃萎縮性胃炎;胃過形成性ポリープ;特発性血小板減少性紫斑病;またはヘリコバクター・ピロリ菌に起因する疾患;胃酸逆流に起因する喘息、胃酸逆流による睡眠障害;GERDによる腹痛;喉頭炎(Laryngitis);慢性閉塞性肺疾患(COPD);閉塞性無呼吸症;バレット食道(Barrett's esophagus)の予防または治療剤のための使用。
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