JP2005199690A - 伝動用ベルトの製造方法 - Google Patents

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修 宮島
Masanobu Takaishi
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Takashi Onita
孝史 大仁田
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Abstract

【課題】補強布を、溝状部と突状部とを交互に有する成形金型の表面に確実に型付けして低コストのコグドベルトを作製することができる伝動用ベルトの製造方法を提供する。
【解決手段】(1)成形金型1の突状部4の頂部8に粘着剤7を塗布した後、(2)成形金型の表面に載置した補強布30を、ピニオンロール10によって成形金型1の溝状部5と突状部4に密着するように型付けし、(3)圧縮ゴム用シート35を、成形金型に巻き付けてカット面を突合せて接合し、(4)上記圧縮ゴム用シート35を加熱加圧して成形金型1の突状部4と溝状部5で型付けし、(5)未加硫の型付けした圧縮ゴム用シート35の表面に少なくとも心線50と伸張ゴムシート53を順次巻き付けてベルト成形体55を作製して加硫し、(6)加硫したベルトスリーブをV状に切断して伝動用ベルトを作製する。
【選択図】図4

Description

本発明は、コグドベルトである伝動用ベルトの製造方法に係り、詳しくは補強布の成形金型への型付けを容易にして低コストのコグドベルトを作製することができる伝動用ベルトの製造方法に関する。
従来から、スクーターまたは一般産業用の機械分野の駆動系において、駆動プーリと従動プーリに伝動用ベルトを懸架し、プーリの有効径を変化させて変速させるベルト式変速装置が用いられている。ここで使用されている伝動用ベルトは圧縮ゴム層と伸張ゴム層の少なくとも一方のゴム層にコグ山部とコグ谷部を交互に配したコグ部を有し、心線を接着ゴム層内に埋設した構成からなり、ローエッジシングルコグドベルトあるいはローエッジダブルコグドベルトなどのローエッジコグドベルトが知られている。
上記ローエッジコグドベルトの製造方法のその(1)としては、成形金型上に装着した外補強布、伸張ゴム層のゴムシート、心線、圧縮ゴム層のゴムシート、そして内補強布を順次巻き付け、突状部と溝状部を交互に有する円筒状母型を嵌入した後、加硫するもので、加硫時の圧力により内補強布を収縮させて、圧縮ゴム層のゴムシートを型付けする方法がある。(例えば、特許文献1に開示。)
また、その(2)として、予め用意したベルト周長よりも長い平面状の溝付金型の上に未加硫ゴムシートを設置し、プレスにより加熱加圧してコグ形状に型付けしたコグパッドを作製する。このコグパッドを成形ドラム上に装着した円筒状母型の突状部と溝状部に嵌め込み、コグパッドのカット面を突合せてジョイントした後、心線を巻き付け、更に他のゴム層、補強布をこの上から巻き付けて成型を終え、加硫工程へ移行していた。(例えば、特許文献2に開示。)
更に、その(3)として、平面状の溝付金型の上に置いた帆布をピニオンロールにて型付けし、その後ゴムシートを置いて、プレスによる圧入して、コグ形状に型付けしたコグパッドを作製する。このコグパッドを成形ドラム上に装着した円筒状母型の突状部と溝状部に嵌め込み、コグパッドのカット面を突合せてジョイントした後、心線を巻き付け、更に他のゴム層、補強布をこの上から巻き付けて成型を終え、加硫工程へ移行していた。(例えば、特許文献3に開示。)
しかし、従来のスクーターを始めとする変速機用の伝動用ベルトでは、クロロプレンゴムが主体であったが、最近では更に耐熱性、耐側圧性、耐摩耗性に富んだ伝動ベルトが要求されている。そのため、(1)の方法では、ベルトの心線に収縮の小さいものを使用した場合、加硫中、圧縮ゴム層のゴムシートと内帆布が圧入された時に、心線が収縮せず、蛇行する不具合があった。
また、(2)の予めコグパッドを作製する方法では、平プレスの上に予め所定長さにカットした未加硫ゴムシートを設置して加熱加圧するために、成形前に未加硫ゴムシートを必要長さにカットする必要があり、また平プレスでは型交換が必要となるために、段取替え等に時間のロスが生じていた。
型付けしたコグパッドの切断は、熟練作業者の手作業によって行われており、作業者は予めベルト周長に合わせてコグ数を数えて、切断するコグ谷部にチョークで印をつけた後、一方のコグ山部(コグ部の頂部)をカッターによって切断し、また他方のコグ山部を同様に切断していた。
しかし、この方法で得られた成形体を加硫すると、伝動用ベルトのコグ部では、ジョイント部の位置するゴム分の体積不足によるゴムの流れ等によって、補強布の外側帆布が突っ張るために内側帆布の端部を引付け、その結果内側帆布がコグ谷部でシワを発生させていた。このベルトを走行させると、コグ谷部が繰り返しの屈曲点となり、このシワから早期に亀裂が発生することがあった。これらが成長して本格的なコグ谷部の亀裂になって、ベルトを破損させていた。また、ジョイント部のコグ部のボリュームが均一でなく、体積不足が発生した箇所では走行屈曲中に応力が集中し、ジョイント部が早期に破損することもあった。
更に、(2)と(3)の方法としては、クロロプレン系等は金型との粘着性に富んでいるために成型しやすいが、アルキル化クロロスルファン化ポリエチレン、水素化ニトリルゴム、そして水素化ニトリルゴムと不飽和カルボン酸金属塩との混合ポリマーなどの耐熱性に優れるゴムは粘着性に劣るために、このゴムシートおよびこのゴムで処理された補強布とを用いて型付けした場合、補強布とゴムシートとが剥離して、型付けが充分に出来なかった。特に、帆布をピニオンロールにて型付けする場合には、帆布が2箇所で押えつられるために十分に伸張できないことから型に沿わずに宙に浮いてしまうことがあり、このような状態で成型した伝動ベルトを高負荷で伝動させると、圧縮ゴムのコグ谷部から亀裂が発生しやすかった。
米国特許第3464875号明細書 特開2002−1691号公報 特開2002−188691号公報
解決しようとする問題点は、上記の問題点を解消し、補強布を、溝状部と突状部とを交互に有する成形金型の表面に確実に型付けして低コストのコグドベルトを作製することができる伝動用ベルトの製造方法を提供する。
本願の発明は、圧縮ゴム層と伸張ゴム層の少なくとも圧縮ゴム層にコグ山部とコグ谷部を交互に配したコグ部を有し、心線を圧縮ゴム層と伸張ゴム層の間に埋設するようにした伝動用ベルトの製造方法において、
溝状部と突状部を交互に有する円筒状の成形金型を用意し、この突状部に粘着部を塗布した後、
前記成形金型の表面に載置した補強布を、ピニオンロールによって成形金型の溝状部と突状部に密着するように型付けし、
圧縮ゴム層を形成する圧縮ゴム用シートを、成形金型に巻き付けてカット面を突合せて接合し、
上記圧縮ゴム用シートを加熱加圧して成形金型の突状部と溝状部で型付けし、
未加硫の型付けした圧縮ゴム用シートの表面に少なくとも心線と伸張ゴム層を形成する伸張ゴムシートを順次巻き付けてベルト成形体を作製して加硫し、
加硫したベルトスリーブをV状に切断して伝動用ベルトを作製する、伝動用ベルトの製造方法にあり、補強布を溝状部と突状部を交互に有する円筒状の成形金型の表面に確実に型付けでき、低コストのコグドベルトを作製することができる。
この製造方法では、成形金型の前方突状部にある補強布をピニオンロールの底面で押圧しながら、ピニオンロールに設けた歯部を成形金型の溝状部に噛合わせることで補強布を溝状部へ押圧変形し、そして隣接する後方突状部にある補強布をピニオンロールの底面で押圧することにより補強布を伸張させずに無理なく溝状部に沿って型付けするこができ、このために低コストのコグドベルトを作製することができる。
本願の発明では、粘着剤を成形金型の突状部の頂部のみに塗布することができ、粘着剤の使用量を削減できるばかりか粘着剤の除去時間も軽減できる。更には、加硫したベルトスリーブを成形金型から小さい力で容易に抜取ることもできる。
本願の発明は、補強布を型付けする工程において、溝状部と突状部を交互に有する成形金型の表面に補強布を載置して、成形金型の前方突状部にある補強布をピニオンロールの底面で押圧しながら、ピニオンロールに一定間隔で設けた歯部を成形金型の溝状部に噛合わせて押圧変形し、そして隣接する後方突状部にある補強布をピニオンロールの底面で押圧することにより補強布を溝状部に沿って変形し、これを繰り返して成形金型の全周囲に補強布を密着するように型付けする場合も含み、これにより補強布を伸張させずに無理なく溝状部に沿って型付けできる効果があり、更には本願の発明は補強布を型付けする工程では、ピニオンロールの1つの歯部先端面が成形金型の1つの溝状部底面のみに当接する場合も含んでいる。
本願の発明は、圧縮ゴム用シートの端部を厚み方向に傾斜したカット面で突合せた後、加熱加圧して接合する場合、成形金型に設置したまな板上で圧縮ゴムシートの端部を厚み方向に傾斜してカットし、突合せ部をまな板上で圧着してエンドレスに接合した後、該まな板を抜取る場合を含み、これによりカット面の突合せ部をまな板上で強く圧着できる作業ができ、そしてまな板も安定して設置できるとともに溝状部に沿って抜けやすいために、エンドレス作業が容易で確実に早く行うことができる。
本発明の伝動用ベルトの製造方法では、補強布を溝状部と突状部とを交互に有する成形金型に表面に確実に型付け可能となり、低コストの伝動ベルトを作製することができる。また、ピニオンロールを使用することにより、補強布を伸張させずに無理なく溝状部に沿って正確に型付けすることができることから、効率よく補強布の型付け作業ができる。しかも、接着剤を突状部の頂部のみに塗布すれば、粘着剤の使用量を削減できるばかりか粘着剤の除去時間も軽減でき、更には加硫したベルトスリーブを成形金型から小さい力で容易に抜取ることもできる。また、成形金型にまな板を設置した場合には、カット面の突合せ部を安定して設置したまな板上で強く圧着作業ができ、またまた板も溝状部に沿って抜け易いために、エンドレス作業が容易で確実に早く行うことができるという効果がある。
このように、本発明では、従来のような熟練作業者によるコグ山部でのゴムカットや補強布の複雑なジョイント作業が無くなり、接合部の位置するゴム分の体積不足による亀裂発生や補強布の皺発生も無くなって品質の安定化が図れ、更には予めコグパッドを作製する必要がないため仕掛品の低減ができるといった優れた効果がある。
以下、本発明の実施例を添付図面に従って説明する。図1は本発明の伝動用ベルトの製造方法において突状部に粘着剤を塗布した成形金型の斜視図、図2は本発明に係る伝動用ベルトの製造方法における補強布の型付け装置の概略図、図3は補強布の型付け工程において補強布を溝状部内へ押え付け始めた状態を示し、図4は補強布の型付け工程において補強布を溝状部へ押え付け終えた状態を示している。
本]発明で使用する成形金型1は、溝状部5と突状部4を交互に有する加硫ゴム製の円筒状母型2を断面真円の金属製のベース型3に装着したものである。該成形金型1を回転軸に設置して、成形金型1を周速200〜1,000mm/秒で回転させながら、これに粘着剤を付着したローラを当接させながら粘着剤7を突状部4の頂部8のみに塗布していく。ここで使用する粘着剤7はメチルエチルケトン(MEK)、トルエン等の溶剤に松ヤミとゴムを溶解し、混合して得られたゴム糊であり、補強布30の成形金型1面への密着をよくしている。
補強布の型付け装置Aでは、上記成形金型1が支持台6に回転可能に設置され、一方ピニオンロール10の底面11に一定間隔で設けた突状の歯部12が成形金型1の溝状部5に噛合うようになっている。該ピニオンロール10はロッド13の一端に回転可能に装着され、他端に設けたシリンダー14の動作により軸15を中心にシーソのように旋回し、成形金型1に当接し離反する。所定の厚みに巻かれた補強布30は引き抜かれながら成形金型1とピニオンロール10との間に挟持され、成形金型1を駆動してピニオンロール10を共回りさせながら順次型付けされる。
補強布30の型付けでは、接着処理済みもしくは未処理の補強布30を引き出して成形金型1の突状部4の頂部8に載置する。ピニオンロール10を下ろして歯部12が成形金型1の溝状部5に入っていることを確認した後、成形金型1を回転させて前方突状部4aに位置する補強布30をピニオンロールの底面11で押圧し、続いてピニオンロール10の歯部12を成形金型1の溝状部5に噛合わせて歯部先端面20を成形金型1の溝状部底面21に当接して押圧変形する。ピニオンロール10は成形金型1とともに回転する。
そして、隣接する後方突状部4bにある補強布30を隣接する他のピニオンロールの底面11で押圧することにより補強布30を伸張させずに無理なく1つの溝状部5に沿って完全に変形し、これを順次繰り返して補強布30を成形金型1の全周囲に密着するように型付けする。本実施例の場合、ピニオンロール10の1つの歯部12が成形金型1の溝状部5に入っているとき、他のピニオンロール10の歯部12が補強布30を押付けしないために、補強布30が突っ張ってしまったり、浮いたりすることはない。これを繰り返しながら成形金型1の全表面に1〜4プライまで被覆する。そして、補強布30の終端はカッターにより切断して、成形金型1に貼着する。
上記補強布30は綿、ポリエステル繊維、ナイロン等からなり、平織、綾織、朱子織等に製織した布で、経糸と緯糸との交差角が90〜120°程度の広角度帆布でもよい。補強布30はRFL処理した後、ゴム組成物をフリクション・コーチングしてゴム付帆布とする。RFL液はレゾルシンとホルムアルデヒドとの初期縮合物をラテックスに混合したものであり、ここで使用するラテックスとしてはクロロプレン、スチレン・ブタジエン・ビニルピリジン三元共重合体、水素化ニトリル、NBRなどである。
続いて、図5に示すように、予め圧縮ゴム層を形成する未加硫で所定厚みの圧縮ゴム用シート35の両端面を厚み方向に傾斜したカット(通常ベベカットともいう)したものを、上記補強布30を型付けした成形金型1に巻き付けてカット面36を突合せた後、カット面36の表面を加圧治具(図示せず)で軽く押圧してジョイントした後、加熱プレス37を用いて加熱加圧してジョイント部38を形成する。加熱加圧条件は温度が80〜120℃、面圧が1〜2kg/cm、時間が10〜30秒である。ジョイントの位置は通常成形金型1の溝状部5で行う。突状部4にジョイントの位置がくると、ベルトコグ谷部にジョイントがくるため、割れが発生しやすくなる。
この場合、図6に示すようにまな板39をカット面36の突合せ部38の下の溝状部5に設置することができる。このまな板39は、図7に示すように、金属製あるいは樹脂製の細長い板状本体39aと、その長手方向に沿って設けられた突状の係止部39bからなり、係止部39bが成形金型1の溝状部5に嵌合するとともに板状本体39bが隣り合う突状部4a,5bの頂部に当接して安定した状態で設置される。無論、複数個の係止部39bは一定間隔をあけて長手方向に配列してもよい。
まな板39上の突合せ部38を、ステッチャー(図示せず)によって面圧が1〜2kg/cmで押圧し、その後に図6に示すように熱圧着盤43を突合せ部38に沿って移動しながら加熱してエンドレスにする。熱圧着盤43の加熱加圧条件は80〜120℃、面圧が1〜2kg/cm、時間が10〜30秒である。この条件であれば、突合せ部38を加硫せずにエンドレスにすることができる。
尚、熱圧着盤43は内在したヒーターにより加熱できるタイプ、あるいは電磁誘導によって加熱するタイプであってもよい。後者のタイプでは、まな板15の材質は鉄等の金属である。
ここで使用する圧縮ゴム用シート35の原料ゴムは、天然ゴム、ブチルゴム、スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、エチレン・α−オレフィンゴム、アルキル化クロロスルファン化ポリエチレン(ACSM)、水素化ニトリルゴム(H−NBR)、水素化ニトリルゴムと不飽和カルボン酸金属塩との混合ポリマー等のゴム材の単独、またはこれらの混合物が使用される。
上記圧縮ゴム用シート35には、ゴム中にアラミド繊維、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、綿等の繊維からなり繊維の長さは繊維の種類によって異なるが1〜10mm程度の短繊維が用いられ、例えばアラミド繊維であると3〜5mm程度、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、綿であると5〜10mm程度のものが用いられる。そして、上記ゴム層中の短繊維の方向はベルトの長手方向に対して直角方向を向いているのを90°としたときほとんどの短繊維が70°〜110°の範囲内に配向されていることが望ましい。
図8に示すように、上記圧縮ゴム用シート35の表面に粘着防止材40であるポリメチルペンテンあるいはポリエチレンテレフタレートからなる耐熱性、離型性に優れる樹脂フィルムを1プライ巻き付け重ね合わせて接合し、圧縮ゴム用シート35の型付け工程へ移行する。
ゴムシート型付け工程は、加硫缶を使用することができる。図9に示すように、この場合粘着防止材40の外側に蒸気遮断材であるゴム製のジャケット41を被せた後、これを加硫缶に入れて温度160〜180℃、外圧0.8〜0.9MPaのみで5〜10分程度の条件で型付けし、図10に示すように未加硫の圧縮ゴム層45を形成する。加硫缶で型付けしても、圧縮ゴム層45のジョイント部38の割れは起こらない。無論、型付けは加硫缶でなく、圧縮ゴム用シート35の外側を加圧バンド、プレス方式等で加熱、加圧することができる。
図11は型付けした圧縮ゴム用シートの表面にベルト成形体を作製した状態を示すものであり、成形金型1を成形機(図示せず)に装着し、ポリエステル繊維、アラミド繊維、ガラス繊維等のコードからなる心線50を圧縮ゴム層45の上にスパイラルに巻き付けた後、接着ゴム層を形成する接着ゴムシート51、伸張ゴム層を形成する伸張ゴムシート53、上面補強布54を順次巻き付けて、ベルト成形体55を作製する。そして、成形機から取り出した成形金型1を支持台上に設置してジャケット(図示せず)を嵌入する。
ベルト成形体55を加硫缶へ移して通常の方法で加硫を行う。加硫した後、ジャケット、続いて円筒状のベルトスリーブを成形金型1の円筒状母型2から抜き取り、ベルトスリーブを所定幅に切断して図9に示すようなコグドベルトである伝動用ベルト60を作製する。
伸張ゴムシート53は、圧縮ゴム用シート35と同じゴム組成物を用い、また接着ゴムシート51も圧縮ゴム用シート35と同種であり、上記短繊維を含めてもよいが、好ましくは、含めない。
伝動用ベルト60は、図12に示すように接着ゴム層61内にポリエステル繊維、アラミド繊維、ガラス繊維等のコードからなる心線62が埋め込まれ、接着ゴム層61の上部、下部にはそれぞれ補強布63を含む伸張ゴム層64、また同様に補強布63を含む圧縮ゴム層65を有している。圧縮ゴム層65には、それぞれ一定ピッチでベルト長手方向に沿ってコグ谷部66とコグ山部67とを交互に配したコグ部68が設けられている。無論、伸張ゴム層64の表面にもコグ部を設けることができる。
本発明は、スノーモービル、スクーター及び一般産業用の変速ベルトとして使用されるコグドベルトの製造方法に適用することができる。
本発明において突状部に粘着剤を塗布した成形金型の斜視図である。 本発明において使用する補強布の型付け装置の概略図である。 補強布の型付け工程において、補強布を溝状部内へ押え付け始めた状態を示す図である。 補強布の型付け工程において、補強布を溝状部へ押え付け終えた状態を示す図である。 本発明において圧縮ゴム用シートを成形金型に巻き付けて、厚さ方向において傾斜したカット面を突合せて接合した工程を示す図である。 本発明におい成形金型に巻付けたゴムシートの突合せ部の下側にまな板を設置した後、突合せ部を加熱加圧している状態を示す図である。 図6で使用するまな板の斜視図である。 本発明において圧縮ゴム用シートの表面に粘着防止材を巻き付けた工程を示す図である。 本発明において圧縮ゴム用シートを加熱加圧して成形金型の突状部と溝状部に密着し型付けした工程を示す図である。 本発明において圧縮ゴム用シートを型付けした状態を示す図である。 本発明において型付けした圧縮ゴム用シートの表面にベルト成形体を作製した状態を示す図である。 本発明において得られたコグドベルトの部分正面図である。
符号の説明
1 成形金型
2 円筒状母型
4 溝状部
5 突状部
5a 前方突状部
5b 後方突状部
7 粘着剤
8 頂部
10 ピニオンロール
11 底面
12 歯部
30 補強布
35 圧縮ゴム用シート
36 カット面
39 まな板
40 粘着防止材
41 ジャケット
45 圧縮ゴム層
50 心線
51 接着ゴムシート
53 伸張ゴムシート
55 ベルト成形体

Claims (7)

  1. 圧縮ゴム層と伸張ゴム層の少なくとも圧縮ゴム層にコグ山部とコグ谷部を交互に配したコグ部を有し、心線を圧縮ゴム層と伸張ゴム層の間に埋設するようにした伝動用ベルトの製造方法において、
    溝状部と突状部を交互に有する円筒状の成形金型を用意し、この突状部に粘着剤を塗布した後、
    前記成形金型の表面に載置した補強布を、ピニオンロールによって成形金型の溝状部と突状部に密着するように型付けし、
    圧縮ゴム層を形成する圧縮ゴム用シートを、成形金型に巻き付けてカット面を突合せて接合し、
    上記圧縮ゴム用シートを加熱加圧して成形金型の突状部と溝状部で型付けし、
    未加硫の圧縮ゴム用シートの表面に少なくとも心線と伸張ゴム層を形成する伸張ゴムシートを順次巻き付けてベルト成形体を作製後、加硫し、
    加硫したベルトスリーブをV状に切断して伝動用ベルトを作製する、
    ことを特徴とする伝動用ベルトの製造方法。
  2. 粘着剤を成形金型の突状部の頂部のみに塗布する請求項1記載の伝動用ベルトの製造方法。
  3. 補強布を型付けする工程では、溝状部と突状部を交互に有する成形金型の表面に補強布を載置して、成形金型の前方突状部にある補強布をピニオンロールの底面で押圧しながら、ピニオンロールに一定間隔で設けた歯部を成形金型の溝状部に噛合わせて押圧変形し、そして隣接する後方突状部にある補強布をピニオンロールの底面で押圧することにより補強布を溝状部に沿って変形し、これを繰り返して成形金型の全周囲に補強布を密着するように型付けする請求項1または2記載の伝動用ベルトの製造方法。
  4. 補強布を型付けする工程では、ピニオンロールの1つが歯部先端面が成形金型の1つの溝状部底面のみに当接する請求項3記載の伝動用ベルトの製造方法。
  5. 圧縮ゴム用シートの端部を厚み方向に傾斜したカット面で突合せた後、加熱加圧して接合する請求項1記載の伝動用ベルトの製造方法。
  6. 成形金型に設置したまな板上で圧縮ゴムシートの端部を厚み方向に傾斜してカットし、突合せ部をまな板上で圧着してエンドレスに接合した後、該まな板を抜取る請求項1または5記載の伝動用ベルトの製造方法。
  7. 圧縮ゴム用シートの型付けにおいて、圧縮ゴム用シートの表面に粘着防止材を巻き付け、ジャケットを被せた成形金型を加硫缶に入れ、上記圧縮ゴム用シートを加熱加圧して成形金型の突状部と溝状部に加圧して型付けする請求項1記載の伝動用ベルトの製造方法。
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