JP2005198576A - 食品用成形加工物 - Google Patents

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京子 石川
Hiroshi Sugiyama
宏 杉山
Yoshikazu Shoji
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Abstract

【課題】 本発明の目的は、摂取するときに、健康機能性素材であるβグルカンの存在を認識できる充実感に優れ、さらにβグルカンとしての生理機能効果を与え、健康維持に貢献することができる食品用成形加工物を提供することである。
【解決手段】 本発明は、βグルカンを含有し、食品と同時に摂取するときに、肉眼で識別できる形状を有する食品用成形加工物であり、摂取時にβグルカンの存在を認識できる充実感に優れ、さらにβグルカンの生理機能効果により、健康維持に有用な食品用成形加工物を提供するものである。

Description

本発明は、βグルカンを含有する食品用成形加工物に関し、詳しくは、βグルカンの存在が効果的に識別でき、摂取できる食品加工に有用な成形加工物に関する。
健康な体の維持は万人の希望するところであり、近年、健康維持・増進、病気予防・改善、美容、痩身・肥満防止等を訴求した健康に関係する食品、化粧品等色々な健康機能性を有するいわゆる健康機能性素材が多く開発されている。なかでもとりわけ食品の役割は極めて大きく、生理活性物質や特定の栄養成分などの健康機能素材を添加した食品が注目されている。
食は摂取時に目で楽しみ、鼻、舌を通じて楽しむのが望ましく、そうすることにより一層、栄養あるいは生理的機能の効果も向上すると思われる。しかし、従来の健康機能素材を用いた食品の多くはそのような配慮がほとんどなされておらず、如何に本来の食べ物としての楽しみを復活させるかが望まれていた。そのため、食品中に添加した、生理活性物質や栄養成分などの成分が摂取時に五感で感知され難く摂取した満足感が得られないという欠点があった。
一方、βグルカンは生活習慣病改善、あるいは免疫増強に関する機能性素材として注目されている素材であり、これを食品に添加することが提案されている(特許文献1、特許文献2)。このβグルカンも、加工食品に添加したほとんどの場合、配合成分としてその存在が隠れてしまい、摂取時には五感で感知され難く、摂取した満足感が得られないという欠点があった。
特開2002−241784号公報 特開2002−306094号公報
本発明の目的は、摂取時に、βグルカンの存在を認識できる充実感に優れ、さらにβグルカンとしての生理機能効果を与え、健康維持に貢献する食品用成形加工物を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、摂取時に少なくとも肉眼で識別できる成形加工物にすることで、生理活性機能に優れたβグルカンを摂取する満足感が得られことを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、βグルカンを含有し、食品と同時に摂取するときに、肉眼で識別できる形状を有することを特徴とする食品用成形加工物を提供するものである。
また本発明は、形状の長径が200mm以下、短径が0.3mm以上であることを特徴とする前記食品用成形加工物を提供するものである。
また本発明は、着色及び/または着香されていることを特徴とする前記食品用成形加工物を提供するものである。
また本発明は、トッピング材及び/またはフィリング材として使用される請求項1〜3のいずれか1項に記載の食品用成形加工物を提供するものである。
また本発明は、前記食品用成形加工物を使用した食品を提供するものである。
本発明によれば、健康機能性を有するβグルカンを有し、摂取時の認知性に優れ、さらに食べやすくした有用な食品を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の食品用成形加工物はβグルカンを含有する。その含有量は、食品用成形加工物中、好ましくは5〜100重量%、より好ましくは10〜100重量%である。本発明でいう、βグルカンは多糖類の一種であり、1−2−β−D−グルコピラノース結合、1−3−β−D−グルコピラノース結合、1−4−β−D−グルコピラノース結合、1−6−β−D−グルコピラノース結合のうちの少なくとも2種類以上の結合を有する。その好ましい例として、穀物由来のβグルカン、微生物類由来のβグルカン、担子菌類由来のβグルカンの群から選ばれる一種又は二種以上が挙げられる。
まず穀物由来のβグルカンについて説明すると、穀物としては、イネ科植物が好ましい。イネ科植物の例としては、米類、小麦類、トウモロコシ類、モロコシ類、ヒエ類、アワ類、キビ類、大麦類、オーツ麦類(カラス麦類)、ライ麦類等の穀類を挙げることができる。特にこれらイネ科植物から抽出によって得られたβグルカンが好ましい。本発明では、この抽出によって得られたβグルカンを抽出βグルカンともいう。
このイネ科植物から抽出されたβグルカンは、その抽出方法に特に制限はなく、抽出原料となるイネ科植物に、抽出溶媒を添加し抽出すればよい。また、固液分離された場合の抽出液そのもの、あるいは、抽出液より公知の方法で抽出されたβグルカンを濃縮した液体や固体状のもの、あるいは、抽出液より公知の方法で精製し純度を上げた液体や固体状のもの等、いずれの製造方法で得たものでも、いずれの形態のものでも、いずれの純度のものでも使用可能である。もちろんβグルカン以外の抽出された成分が混合しているものを使用してもよい。本発明では、これらを全てイネ科植物から抽出されたβグルカンという。
抽出には、植物全体を原料とできるが、βグルカンの含有量の比較的高い種子を用いるのが好ましい。全体を粉砕したもの(全粒粉)をはじめ、穀類の精製工程で得られる糠、フスマ、麦芽、胚芽、胚乳部位のいずれを用いてもよい。好ましくは大麦類やオーツ麦類の全粒粉や穀粒を外周部より搗精した胚乳部分やその際発生する糠、米糠、小麦やトウモロコシ類のフスマや胚芽等であり、更に好ましくは大麦類やオーツ麦類の全粒粉や穀粒を外周部より搗精した胚乳部分やその際発生する糠である。
また、イネ科植物から抽出されたβグルカンは、1−2−β−D−グルコピラノース結合、1−3−β−D−グルコピラノース結合、1−4−β−D−グルコピラノース結合、1−6−β−D−グルコピラノース結合を少なくとも2種類以上有するβグルカンが好ましく、1−3,1−4−β−D−グルコピラノース結合よりなるβグルカンを含有することが好ましい。
βグルカンのイネ科植物からの抽出方法を説明すると、イネ科植物中のβグルカンは、水溶性高分子として水溶液として溶解させることができ、例えばイネ科植物の穀類粉末に水、温水、熱水あるいは塩溶液、更には酸、アルカリ性の水溶液、有機溶媒等を用いて、対粉2〜100倍量の溶媒にて任意の時間、任意の温度で抽出して得ることができる。これらの中でも、水、温水又は熱水で抽出されたβグルカンが好ましく、温度80℃以下4℃以上の温水で抽出されたβグルカンがより好ましい。更に抽出時に抽出促進剤等を加えてもよい。
具体的には、大麦から高分子量のβグルカンを得る方法としては、例えば、多ろう質大麦を原料とし、水抽出により製造する方法(特公平4−11197号公報)、あるいは、大麦、オーツ麦を原料として、アルカリ抽出、中和、アルコール沈殿により、重量平均分子量10万〜100万のβグルカンを得る方法(特公平6−83652号公報)、搗精歩留まり82%以下の大麦糠類を原料として、80〜90℃の熱水にてβグルカンを抽出する方法(特開平11−225706号公報)等で得られたβグルカン、またこれらの製造方法で得られたβグルカンを更に公知の方法で低分子化βグルカンとしたもの。例えば低分子化の方法としては、公知である多糖類の加水分解反応のいずれもが利用可能である。例えば、水溶性多糖類は、酸存在下に加圧加熱により加水分解することが知られており、これを利用して低分子化することができる。また、酵素による加水分解反応を利用した低分子化も有効で、酵素としては、1,3−βグルカナーゼ等を用いることができる。更にまた、WO98/13056号公報、特開2002−97203号公報等の方法により、原料穀物から直接抽出して得たβグルカンも用いることができる。また、特開2002−105103号公報に記載の抽出促進剤等を使用してもよい。
次に、本発明で用いられる微生物類由来のβグルカンについて説明する。
微生物類は、細胞自身がその細胞壁に多量のβグルカンを含有しているので、微生物類由来のβグルカンとしては、微生物類をそれぞれの増殖培地に接種し菌体を増殖させることで得られる培養細胞をそのまま、また該培養細胞を破砕し内容物を除去して得られた培養細胞壁残査を用いることができる。また、上記培養細胞または上記培養細胞壁残査より抽出されたβグルカンをそのまま、あるいは該抽出βグルカンを精製したもののいずれも用いることができる。また、微生物類を培養することによって菌体外に分泌生産されたβグルカンを利用することも可能であり、その場合は、培養終了後の培養液をそのまま、あるいは培養液から単離・精製されたβグルカンを用いることができる。
これらのうち、微生物類をそれぞれの増殖培地に接種し菌体を増殖させることで得られる培養細胞をそのまま使用した場合、細胞内容物が、皮膚用基剤の品質低下を引き起こす惧れがあるので、該培養細胞を破砕し内容物を除去して得られた培養細胞壁残査を用いるのが好ましく、さらに、上記培養細胞または上記培養細胞壁残査より抽出されたβグルカンをそのまま、あるいは精製して用いるのがさらに好ましく、さらに、菌体外に分泌生産されたβグルカンを培養液とともに、あるいは培養液から精製したものを用いるのが最も好ましい。
上記βグルカンを得るのに適した微生物類は、従来より食用に供せられている微生物類が安全性が高く適している。即ち、酵母菌、乳酸菌、納豆菌、酢酸菌、麹菌、クロレラやスピルリナ等の藻類、アウレオバシジウム(Aureobasidium)属に属する微生物等である。これらは、環境中(例えば食品、土壌、室内等)より分離された当該微生物を用いることができる。また、単菌分離された保存株あるいは分離株、さらにはそれらを常法に従い変異操作を実施した変異株を用いることができる。変異操作の例としては、例えばUV照射、あるいはニトロソグアニジン、エチジウムブロマイド、メタンスルホン酸エチル、亜硝酸ナトリウム等による化学処理等が挙げられる。
上記酵母菌としては、ビール、発泡酒、焼酎、日本酒、ワイン、ウイスキー等のアルコール醸造や製パン工程で使用されるサッカロマイセス(Saccharomyces)属に分類される酵母類で、例えば、サッカロマイセスセレビシエ(S.cerevisiae)、サッカロマイセスサケ(S.sake)、サッカロマイセスロゼイ(S.rosei)、その他、サッカロマイセスルキシー(S.rouxii)、サッカロマイセスビスポラス(S.bisporus)、サッカロマイセスバイリ(S.baillii)、サッカロマイセスバヤナス(S.bayanus)、サッカロマイセスカペニシス(S.capenisis)などや、シゾサッカロマイセス(Syzosaccharomyces)属、例えば、シゾサッカロマイセスポンベ(S.pombe)、トルロプシス(Torulopsis)属、例えば、トルロプシスエトケルシ(T.etchelsii)、トルロプシスベルサチルス(T.versatilis)、トルロプシスホルミ(T.holmii)や、ハンゼニアスポラ(Hanseniaspora)属、ハンゼヌラ(Hansenula)属、例えば、ハンゼヌラスブペリクローサ(H. subpelliculosa)、デバリオマイセス(Debaryomyces)属、例えば、デバリオマイセスハンセニ(D.hansenii)、サッカロマイコプシス(Saccharomycopsis)属 例えば、サッカロマイコプシスフィブリゲラ(S.fibuligera)、サッカロマイコデス(Saccharomycodes)属、ピヒア(Pichia)属、パキィソレン(Pachysolen)属、微生物タンパク質生産に使用されるキャンディダ(Candida) 属の酵母菌等が挙げられ、例えば、キャンディダユチリス(C.utilis)、キャンディダミレリ(C.milleri)、キャンディダトロピカリス(C.tropicalis)、キャンディダマルトーサ(C.maltosa)、キャンディダリポリティカ(C.lipolytica)である。その他、ロドトルラ属の酵母である。
上記乳酸菌としては、桿菌のラクトバシラス(Lactobacillus)属やビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)属、球菌のロイコノストック(Leuconostoc)属、ペディオコッカス(Pediococcus)属、ストレプトコッカス(Streptococcus)属、ラクトコッカス(Lactococcus)属の乳酸菌が通常使用されるが、その他、エンテロコッカス(Enterococcus)属、バゴコッカス(Vagococcus)属、カルノバクテリウム(Carnobacterium)属、アエロコッカス(Aerococcus)属、テトラゲノコッカス(Tetragenococcus)属の乳酸菌を利用することができる。具体的な乳酸菌株としては、ラクトバシルスブルガリス(Lactobacillus bulgaricus)、ラクトバシルスヘルベティカス(L.helveticus)、ラクトバシルスアシドフィルス(L.acidophilus) 、ラクトバシルスラクティス(L.lactis)、ラクトバシルスカゼイ(L.casei)、ラクトバシルスブレビス(L.brevis)、ラクトバシルスプランタラム(L.plantarum)、ラクトバシルスサケ(L.sake)、ストレプトコッカスサーモフィルス(Streptococcus thermophilus)、ストレプトコッカスラクティス(S.lactis)、ストレプトコッカスクレモリス(S.cremoris)、ビィフィドバクテリウムロンガム(Bifidobacterium longum)、ビィフィドバクテリウムビィフィダム(B.bifidum) 、ビィフィドバクテリウムブレーベ(B.breve) 、ビィフィドバクテリウムインファンティス(B.infantis)、ロイコノストッククレモリス(Leuconostoc cremoris)、ロイコノストックメセンテロイデス(Ln.mesenteroides)、ロイコノストックオクノス(Ln.ocnos)、ペディオコッカスアシディラクティシ(Pediococcus acidilactici)、ペディオコッカスセレビシエ(P.cerevisiae)、ペディオコッカスペントサセウス(P.pentosaceus)等の従来使用されている乳酸菌の1種類または2種類以上を使用できる。これらは単品で使用してもよく、2種類以上を共生させてもよい。また、ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)属の乳酸菌の培養とその他の乳酸菌の培養とを別々に行い、これらを混合してもよい。
上記アウレオバシジウム(Aureobasidium)属に属する微生物としては、当該微生物を培養することによって菌体外にβ結合を有するグルコース重合体を生産する菌株であるならばいずれでもよく、その例としてはアウレオバシジウムプルランス(Aureobasidium pullulans)の菌株であり、具体的にはIFO4464、IFO4466、IFO6353、IFO7757、ATCC9348、ATCC3092、ATCC42023、ATCC433023、FERM BP-8391等を用いることができる。その他、環境中(例えば食品、土壌、室内等)により分離された当該微生物を用いることができる。また、単菌分離された保存株あるいは分離株、さらにはそれらを常法に従い変異操作を実施した変異株を用いることができる。変異操作の例としては、例えばUV照射、あるいはニトロソグアニジン、エチジウムブロマイド、メタンスルホン酸エチル、亜硝酸ナトリウム等による化学処理等が挙げられる。
その他、納豆菌であるバシルス(Bacillus)属の菌株、酢酸菌であるアセトバクター(Acetobactor)属の菌株、麹菌類であるアスペルギルス(Aspergillus)属やペニシリウム(Penicillium)属の菌株、クロレラやスピルリナ等の藻類、乾燥クロレラ粉末、プルランを菌体外に分泌生産することが知られているアウレオバシジウム(Aureobasidium)属の菌株、その他食品添加物として使用される増粘多糖類を生産することが知られているキサントモナス(Xanthomonas)属、アエロモナス(Aeromonas)属、アゾトバクター(Azotobactor)属、アルカリゲネス(Alcaligenes)属、エルウィナ(Erwinia)属、エンテロバクター(Enterobactor)属、スクレロティウム(Sclerotium)属、シュードモナス(Pseudomonas)属、アグロバクテリウム(Agrobacterium)属、マクロホモプシス(Macrophomopsis)属の菌株を用いることができる。
次に、本発明で用いられる担子菌類由来のβグルカンについて説明する。
担子菌類は、子実体や菌糸が塊状に集合した菌核に多量のβグルカンを含有しているので、子実体や菌核を微粉砕したもの、あるいは粉砕物から抽出された抽出物、あるいは抽出物からβグルカンを精製したもの等、いずれのものも担子菌類由来のβグルカンとして用いることができる。また、担子菌類の胞子を発芽させ、菌糸体をそれぞれの増殖培地に接種し菌体を増殖させることで得られる培養細胞をそのまま、また該培養細胞を破砕し内容物を除去して得られた培養細胞壁残査を用いることができる。また、上記培養細胞または上記培養細胞壁残査より抽出されたβグルカンをそのまま、あるいは該抽出βグルカンを精製したもののいずれも担子菌類由来のβグルカンとして用いることができる。また、担子菌類を培養することによって菌体外に分泌生産されたβグルカンを利用することも可能であり、その場合は、培養終了後の培養液をそのまま、あるいは培養液から分離・精製されたβグルカンを担子菌由来のβグルカンとして用いることができる。
これらのうち、子実体や菌核を微破砕したものをそのまま、胞子や菌糸体をそれぞれの増殖培地に接種し菌体を増殖させることで得られる培養細胞をそのまま使用した場合は、細胞内容物が、皮膚用基剤の品質低下を引き起こす惧れがあるので、該培養細胞を破砕し内容物を除去して得られた培養細胞壁残査を用いるのが好ましく、さらに、上記培養細胞または上記培養細胞壁残査より抽出されたβグルカンをそのまま、あるいは精製して用いるのがさらに好ましく、さらに、菌体外に分泌生産されたβグルカンを培養液とともに、あるいは培養液から精製したものを用いるのが最も好ましい。
担子菌類としては栽培品種が最も好ましいが、商業生産に供せられていない担子菌類からのβグルカンも本発明に利用することができる。例としては、アガリクス・ブラゼイ、アミガサタケ、アミタケ、エゾハリタケ、エノキタケ、カワリハラタケ、カンゾウタケ、キクラゲ、キヌガサタケ、クリタケ、サケツバタケ、ササクレヒトヨタケ、サンゴハリタケ、シイタケ、ショウロ、シロキクラゲ、シロタモギタケ、スギヒラタケ、タモギタケ、チョレイマイタケ、ツバヒラタケ、冬中夏草、ナメコ、ナラタケ、ナラタケモドキ、ニオウシメジ、ニカワウロコタケ、ニカワハリタケ、ヌメリスギタケ、ヌメリスギタケモドキ、ハツタケ、ヒラタケ、ブクリョウ、フクロタケ、ブナシメジ、ブナハリタケ、ホンシメジ、マイタケ、マスタケ、マツオウジ、マッシュルーム、マツタケ、マンネンタケ、ムキタケ、ムラサキシメジ、ヤマドリタケ、ヤマブシタケ、ヤナギマツタケ、ハナビラタケ、メシマコブ等が挙げられる。
上記の微生物類や担子菌類の培養細胞壁残査をβグルカンとして単離する方法としては、培養した微生物類や培養した菌糸体あるいは栽培した菌核や子実体に適当量の溶媒を加え、自己消化あるいは加水分解酵素の添加により細胞壁の一部を破壊し内容物を流去させて、残査成分を回収することで培養細胞壁残査をβグルカンとして単離する方法が挙げられる。また、フレンチプレスや超音波破砕機等の物理的力により微生物類や担子菌類の細胞にダメージを与え一部を破壊し、内容物を除去し、残査を回収することでβグルカンとして得る方法もある。
βグルカンの抽出方法は、特に制限はなく、抽出原料となる微生物類または担子菌類に、抽出溶媒を添加し抽出すればよい。抽出溶媒は、水、塩溶液、酸水溶液、アルカリ水溶液、有機性溶媒等の一種または二種以上の混合溶媒等を用いることができる。また、細胞壁を分解する酵素を併用することで抽出効率を高めることができる。抽出物は、固液分離された場合の抽出液そのもの、あるいは抽出液より公知の方法で抽出されたβグルカンを濃縮した液体や固体状のもの、あるいは抽出液より公知の方法で精製し純度を上げた液体や固体状のもの等、いずれの製造方法で得たものでも、いずれの形態のものでも、いずれの純度のものでも使用可能である。もちろんβグルカン以外の抽出された成分が混合しているものを使用することも可能である。本発明では、これら全てを微生物類または担子菌類から抽出されたβグルカンという。
さらに、βグルカンの微生物類または担子菌類からの抽出方法を説明すると、本発明で用いられるβグルカンは、水溶性高分子として水等の溶媒に溶解させることができ、例えば担子菌である一般に市販されているキノコを乾燥させ、粉砕した粉末に、水、温水、熱水あるいは塩溶液、さらには酸、アルカリ性の水溶液、有機溶媒等を用いて、対粉2〜100倍量の溶媒にて任意の時間、任意の温度で抽出することができる。さらに抽出液を固液分離してβグルカンを得ることができる。これらの中でも、水、温水または熱水で抽出されたβグルカンが好ましく、温度90℃以下4℃以上の水で抽出されたβグルカンがより好ましい。さらに抽出時に酵素溶液等の抽出促進剤等を加えてもよい。
本発明に用いられるβグルカンは、1−2−β−D−グルコピラノース結合、1−3−β−D−グルコピラノース結合、1−4−β−D−グルコピラノース結合、1−6−β−D−グルコピラノース結合を少なくとも2種類以上有するβグルカンが好ましく、特に1−3−β−D−グルコピラノース結合および1−4−β−D−グルコピラノース結合よりなるβグルカン、1−3−β−D−グルコピラノース結合および1−6−β−D−グルコピラノース結合よりなるβグルカン、1−3−β−D−グルコピラノース結合、1−4−β−D−グルコピラノース結合および1−6−β−D−グルコピラノース結合よりなるβグルカンを含有することが好ましい。
なお、微生物類または担子菌類からの抽出液を精製を行わずそのまま、あるいは該抽出液を粉体化、固体化処理のみを行なったものをそのまま使用する場合、該成分中のβグルカンの純度は、1〜100%、好ましくは10〜100%、さらに好ましくは20〜100%であれば良く、高純度であればある程良い。
本発明の食品用成形加工物には、上記βグルカン以外に、更に、摂取した場合に身体に何らかの生理活性を与える物質を配合してもよい。例えば、コレステロール上昇抑制剤、血圧上昇抑制剤、血中コレステロール調節機能剤、血糖値上昇抑制作用剤、腸内細菌叢改善剤、整腸作用剤、免疫増強作用剤、抗ガン作用剤、抗アレルギー作用剤、消化吸収調節作用剤、老化防止剤、抗酸化剤、血行促進剤、アミノ酸、ペプチド、脂質、多糖類、オリゴ糖類、タンパク質、糖質、食物繊維、酵素成分等が挙げられる。
これら生理活性を与える物質の具体的な例をあげると、血中脂質濃度を適正化する高度不飽和脂肪酸(EPA、DHA)、血清コレステロールを調節する植物ステロール、およびそのエステル化物、ジアシルグリセロール、γリノレン酸、αリノレン酸、リノール酸、共役リノール酸等の不飽和脂肪酸、ビートファイバー、コーンファイバー、サイリウム種皮、茶ポリフェノール、レシチン、血圧降下に有効なカツオ節ペプチド、イワシペプチド、カゼインドデカペプチド、大豆分離蛋白質等、腸内環境を改善して整腸作用に働く乳酸菌、グルコン酸、オリゴ糖、各種食物繊維等を含む食品や医薬品である。その他、健康機能性を有することが知られている成分として、具体例を列挙すると、クロレラ、スピルリナ、プロポリス、キチン、キトサン、デオキシリボ核酸、リボ核酸、霊芝、アガリクス、銀杏葉エキス、らかん果、ウコン、ガルシニア、アップルファイバー、ギムネマ、コラーゲン、ブルーベリー、アロエ、ノコギリヤシ、カプサンチン、ルテイン、β−クリプトキサンチン、レニン、タウリン、カゼイン、コラーゲン、グルコサミン、カゼインホスホペプチド(CPP)、ミルクベーシックプロテイン(MBP)、ラクトフェリン、グルタチオン、テアニン、ギャバ、アスパルテーム、キシリトール、リカルデント、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、フコイダン、コンドロイチン、ヒアルロン酸、セルロース、ペクチン、難消化デキストリン、グルコマンナン、イヌリン、フラクタン、シクロフラクタン、ジフラクトース、レバン、ムチン、フラボノイド、ポリフェノール、カテキン、タンニン、アントシアニン、ルチン、ケルセチン、大豆イソフラボン、大豆サポニン、大豆グロブリン、クロロゲン酸、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、カプサイシン、ゴマリグナン、アリシン、カフェイン、クロロフィル、ナツトウキナーゼ、βラクトグロブリン、植物発酵酵素、メバロン酸、葉緑素、ローヤルゼリー、高麗人参、プルーン、カモミール、タイム、セージ、ペパーミント、レモンバーム、マロウ、オレガノ、キャットニップティー、ヤロー、ハイピスカス等のハーブ類、ビタミン類、カルシウム含有化合物等のカルシウム強化剤、鉄含有化合物等の鉄分強化剤、必須ミネラルを含有するミネラル強化剤、さらには動植物抽出成分、海藻抽出成分、生薬成分等の天然由来成分の生理活性成分等が挙げられる。
配合できるビタミン類としては、食品添加物中で強化剤として挙げられているものを使用することができ、例えばビタミンAまたはβカロチン、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸、パントテン酸、ナイアシン、ビオチン、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、これらの誘導体、油脂コーティングしたビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸、パントテン酸、ナイアシン、ビオチン、ビタミンC、コエンザイムQ10(ビタミンQ)などがある。ビタミン類の誘導体の具体例には、ビタミンB1としてチアミン塩酸塩、チアミン硫酸塩、ジベンゾイルチアミン、ジベンゾイルチアミン塩酸塩、チアミン硝酸塩、チアミンラウリル硫酸塩、ビスベンチアミンなど、ビタミンB2としてリボフラビン酪酸エステル、リボフラビン5'-リン酸エステルナトリウムなど、ビタミンB6としてピリドキシン塩酸塩、ビタミンCとしてL-アスコルビン酸ステアリン酸エステル、L-アスコルビン酸ナトリウムなどが挙げられる。
配合できるカルシウム含有化合物としては、食品添加物中でカルシウム強化剤として挙げられているものを使用でき、例えば塩化カルシウム、クエン酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、グリセロリン酸カルシウム、酸性ピロリン酸カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、乳酸カルシウム、硫酸カルシウム、第一リン酸カルシウム、第二リン酸カルシウム、第三リン酸カルシウム、パントテン酸カルシウム、ピロリン酸二水素カルシウム、サンゴカルシウム、ドロマイト、卵殻カルシウム、牛骨粉カルシウム、ほたて貝殻カルシウム、ミルクカルシウムなどが挙げられる。
配合できる鉄含有化合物としては、食品添加物中で鉄強化剤として挙げられているものを使用でき、例えば塩化第二鉄、クエン酸鉄、クエン酸鉄アンモニウム、コハク酸クエン酸鉄ナトリウム、乳酸鉄、ピロリン酸第一鉄、ピロリン酸第二鉄、硫酸第一鉄、グルコン酸第一鉄、ヘム鉄、レバー粉末、油脂コーティングした鉄などがあげられる。
本発明の食用成形加工物は、必須ミネラルを含むようにしてもよく、必須ミネラルとして例えば亜鉛、カリウム、マグネシウム、マンガン、リン、ナトリウム、セレン、ヨウ素、モリブデンなどが挙げられる。このような必須ミネラルを供給する源として、例えば小麦エキス、小麦胚芽、小麦若葉、クロレラ、カキ肉エキス、海水濃縮物、ナッツ類、魚粉、レバー粉末、玄米粉末、ビール酵母などが挙げられる。
配合できる動植物抽出成分、海藻抽出成分、生薬成分等の天然由来成分の生理活性成分として、具体例を挙げると、アシタバエキス、アボガドエキス、アマチャエキス、アルテアエキス、アルニカエキス、アロエエキス、アンズエキス、アンズ核エキス、イチョウエキス、ウイキョウエキス、ウコンエキス、ウーロン茶エキス、エイジツエキス、エチナシ葉エキス、オウゴンエキス、オウバクエキス、オウレンエキス、オオムギエキス、オトギリソウエキス、オドリコソウエキス、オランダカラシエキス、オレンジエキス、海水乾燥物、海藻エキス、加水分解エラスチン、加水分解コムギ末、加水分解シルク、カモミラエキス、カロットエキス、カワラヨモギエキス、甘草エキス、油溶性甘草エキス、カルカデエキス、カキョクエキス、キウイエキス、キナエキス、キューカンバーエキス、グアノシン、クチナシエキス、クマザサエキス、クララエキス、クルミエキス、グレープフルーツエキス、クレマティスエキス、クロレラエキス、クワエキス、ゲンチアナエキス、紅茶エキス、酵母エキス、ゴボウエキス、コメヌカ発酵エキス、コメ胚芽油、コンフリーエキス、コラーゲン、コケモモエキス、サイシンエキス、サイコエキス、サイタイ抽出液、サルビアエキス、サボンソウエキス、ササエキス、サンザシエキス、サンショウエキス、シイタケエキス、ジオウエキス、シコンエキス、シソエキス、シナノキエキス、シモツケソウエキス、シャクヤクエキス、ショウブ根エキス、シラカバエキス、スギナエキス、セイヨウキズタエキス、セイヨウサンザシエキス、セイヨウニワトコエキス、セイヨウノコギリソウエキス、セイヨウハッカエキス、セージエキス、ゼニアオイエキス、センキュウエキス、センブリエキス、ダイズエキス、タイソウエキス、タイムエキス、茶エキス、チョウジエキス、チガヤエキス、チンピエキス、トウキエキス、トウキンセンカエキス、トウニンエキス、トウヒエキス、ドクダミエキス、トマトエキス、納豆エキス、ニンジンエキス、ニンニクエキス、ノバラエキス、ハイビスカスエキス、バクモンドウエキス、パセリエキス、蜂蜜、ハマメリスエキス、パリエタリアエキス、ヒキオコシエキス、ビサボロール、ビワエキス、フキタンポポエキス、フキノトウエキス、ブクリョウエキス、ブッチャーブルームエキス、ブドウエキス、プラセンタエキス、プロポリス、ヘチマエキス、ベニバナエキス、ペパーミントエキス、ボダイジュエキス、ボタンエキス、ホップエキス、マツエキス、マロニエエキス、ミズバショウエキス、ムクロジエキス、メリッサエキス、モモエキス、ヤグルマギクエキス、ユーカリエキス、ユキノシタエキス、ユズエキス、ヨクイニンエキス、ヨモギエキス、ラベンダーエキス、リンゴエキス、レタスエキス、レモンエキス、レンゲソウエキス、ローズエキス、ローズマリーエキス、ローマカミツレエキス、ローヤルゼリーエキス等を挙げることができる。
上記の摂取した場合に身体に何らかの生理活性を与える物質を配合する場合、その食品用成形加工物への配合量は、その活性成分の効果発現濃度によるが、食品用成形加工物に対して、0.05〜90重量%が好ましく、さらに好ましくは0.1〜50重量%、最も好ましくは1〜10重量%である。
本発明の食品用成形加工物には、上記の各成分以外に、通常食品に用いられる甘味剤、着色料、調味料、苦味料、強化剤、界面活性剤、可溶化剤、増粘剤、糊料、賦形剤、防腐剤、香料、抗菌剤、殺菌剤、塩類、溶媒、キレート剤、中和剤、酸味料、pH調整剤、保存剤、緩衝剤、油脂、油脂加工品、澱粉、小麦粉、そば粉、穀粉、卵、乳製品、乳加工品、等の成分を使用することができる。
本発明の食品用成形加工物のために好ましく用いられる賦形剤の例を挙げると、寒天、ゼラチン、グアーガム、デンプン、デキストリン、セルロース、チョコレート、カカオ脂、ヤシ油、パーム核油、硬化油などの油脂、各種タンパク質、あるいは、小麦粉、米粉、小豆粉、大豆粉、小麦胚芽などの穀粉、大豆たん白、脱脂粉乳、カゼイン、アルブミン、グロブリン、チーズなどの乳製品や乳加工品、卵白、卵黄などの卵加工品、砂糖、ブドウ糖、麦芽糖、乳糖などの糖類、塩化ナトリウム、炭酸カルシウム等の塩類などが挙げられ、これらの混合物や複合素材でもよい。
本発明の食品用成形加工物は、肉眼で識別できる形状を有していればよい。例えば、粒子状、球形、楕円球形、卵形、ラグビーボール形、錠剤形、立方体、直方体、三角錐、四角錘、多角錘、円柱、多角柱、円筒形、円盤状、リング状、チューブ状、ファイバー状、繊維状、紐状、板状、シート状、フィルム状、塊状、星形、貝殻形、マカロニ状、棒状、十字形、半月状、三日月形、ペレット状、ハート形、スペード形、ダイヤ形、クラブ形、ひょうたん形、波形、ラッパ状、その他、塊状などの不定形な形状や中空物などが挙げられ、さらには、天然の素材や人工物などを模した形状が挙げられ、例えば、果実、果肉、野菜、農産物、魚、水産物、動物、肉、骨、植物、花、豆、ナッツ、穀物、乗り物、家、建造物、人形等が挙げられ、これら単独あるいは組み合わせてもよい。
野菜、果実、肉、魚など、天然物や食品などの形状を模した場合、該天然物や食品の有する、あるいは似せた色調、香り、味などを付してもよい。もちろんその他の形状の場合でも、色、香り、味などを付してもよい。また、その構造として、多層構造を有していても良く、カプセル状もしくはマイクロカプセルでもよく、表面に被膜を有していたり、油脂や糖類などのコーティング処理が施されていてもよい。また、その硬さは、特に限定されず、弾力をほとんど有しない固形の硬さ、あるいは弾力のあるゼリー状、グミ状でもよく、カプセルや皮膜などの内部に粒状物、流動物、液状物があってもよい。本食品用成形加工物を摂取する段階で形状が維持でき、肉眼で認識できるものであればペースト状でもかまわない。
本発明の食品用成形加工物の形状は、上記で述べたように肉眼で識別できる形状を有していれば特に限定されることはないが、摂取したときの満足感が好ましく得られることから、その長径は、200mm以下が好ましく、100mm以下がより好ましく、50mm以下がさらにより好ましく、20mm以下がさらにより好ましく、10mm以下が最も好ましく、その短径は、0.3mm以上であることが好ましく、0.5mm以上であることがより好ましい。本発明でいう長径とは、食品用成形加工物の重心を通る直線の長さの中で最も長いものをいい、短径とは短いものをいう。短径が0.3mm未満であると、肉眼での認識が微粉末に見え、あるいは認識しづらくなり、本発明の目的である機能性素材であるβグルカンの存在を強調し、美味しく摂取する感覚を達成し得なくなり、肉眼で認識しづらくなり、βグルカンを摂取したという満足感が得られない場合があり、長径が200mmより大であると摂取時の食感が損なわれる場合や、嚥下に抵抗感を与える場合がある。もちろん長径が200mmを超えるものでも、摂取時や加工時に好ましい大きさにすれば問題ない。
本発明の食品用成形加工物は、従来公知の成形・加工方法及び装置を用いて、所望の形状にすればよい。成形・加工の方法の例を挙げると、型による成形、押し出、液体・粉粒体被覆、包皮、造粒、切断、切削、切れ目入れ、その他の成形・加工方法が挙げられ、それぞれ公知の装置を使用してもよく、これら成形・加工方法を二つ以上組み合わせても良い。
型による成形の例を挙げると、打ち抜き;ドラム式、コンベア式、平板式などの型への押込充填(型内へ材料を押込充填して成形した後、型より材料を取り出し所望の形状にする);コンベア式などの型への流込固化(型内へ流動状の材料を流し込み、冷却、乾燥等により固化させ型より材料を取り出して成形する);型の押圧(型一つ分の大きさに予備成形された材料を型にて、押圧して成形する)などが挙げられる。
押出の例としては、材料を押出して成形するもの、または材料を押出して供給するものが挙げられ、それぞれ、エクストルーダー(スクリューにて材料を加圧(加熱)押出し、ペレット状等にする)などのスクリュー(スネーク)式;ピストン式;ギヤ、ローラ式などが挙げられる。また、ノズルから異種材料が同時に押し出され、多層物を作ってもよいし、押出し口で絞りあるいは切断してもよい。
液体、粉粒体被覆は、液体、または粉粒体を被覆するものであり、液体被覆には、噴霧ノズルから被覆材を噴霧して被覆する噴霧式、被覆材を滴下、流下させて被覆する滴下、流下式、被覆材を収容した容器中に材料を浸漬させて、もしくは接触させて被覆する浸漬式や、はけ塗り、跳ね上げ等が挙げられ、粉粒体被覆には、振り掛け式、包み込み式、浮遊紛体被覆式、予め供給される下粉上へ材料を載置する下粉供給式等が挙げられる。さらにはこれら方式を利用したマイクロカプセル化が挙げられる。
包皮の例としては、生地皮で材料の一部または全部を包むもので、その例としては、皮を凹状にして材料を充填するもの、皮で挟み込むもの、巻き込むもの、折り曲げるもの等が挙げられる。
造粒の例としては、型を利用して粒状物を造るもの、押出機を利用して粒状物を造るもの、造粒と被覆を同時に行なうもの、あるいはそれによりマイクロカプセル化するもの、経時的に造粒して、その後被覆するもの、あるいはそれによりマイクロカプセル化するものなどが挙げられ、さらには、加湿、バインダーによるものとして、例えば、材料をバインダーと混合して、乾燥空間にノズルにより粒状に滴下し、粒状物を造るもの、バインダー(水も含む)を噴霧して、霧状のバインダー空間を形成し、さらにはこれの流動層を形成し、その中に材料粉末(加湿されていてもよい)を散布噴霧して粒状に結着するもの、材料粉末がバインダーによって取り込まれ粒状となったもの、材料粉末間をバインダー粒子で接続するもの、材料粉末が加湿され互に結着するもの、あるいはこれらを使用したマイクロカプセル等が挙げられる。さらには、滴下によるものとして、例えば、液中または乾燥空間等に液状物を滴下し、固化させて粒状物を造るもの等が挙げられる。また、噴霧によるものとして、例えば、乾燥空間又は冷却、凍結空間へ液状物を噴霧して、固化させ顆粒物を造るもの等が挙げられる。
切断としては、材料を完全に分割するもの、切削としては、材料を薄く削るもの、切目
入れとしては、材料の表面に一定深さの切目を入れるもの等が挙げられる。
その他、成形・加工方法としては、混合、攪拌、混練、粉砕、圧延、展延、巻き、折り曲げ、折りたたみ、丸め、注入、圧縮成形、解砕成形、攪拌造粒、付着剥離成形、打錠、錠剤化、軟カプセル化、硬カプセル化、マイクロカプセル化、スプレードライ、フィルム化、フレーク化、コーティング、加熱、冷却、乾燥、真空乾燥、凍結乾燥(フリーズドライ)、凍結、積層、載置積層、添加物(発砲剤、膨化剤、乳化剤等)により形態を変化させる加工、加圧処理、減圧処理、選別分離等が挙げられる。
本発明の食品用成形加工物は、上記成形加工法等により、成形・加工され、粒状、粒子状、錠剤、軟カプセル、硬カプセル、マイクロカプセル、フィルム、フレーク、ゼリー状、グミ状、コーティング体等の形態、さらには前記した、立方体、直方体、円柱等の形状に成形加工され得られる。この形態及び形状は、肉眼で識別できるものであれば特に制限されないが、前記したように、摂取したときの満足感が好ましく得られることから、その長径は、200mm以下が好ましく、100mm以下がより好ましく、50mm以下がさらにより好ましく、20mm以下がさらにより好ましく、10mm以下が最も好ましく、その短径は、0.3mm以上であることが好ましく、0.5mm以上であることがより好ましい。短径が0.3mm未満であると、肉眼での認識が微粉末に見え、あるいは認識しづらくなり、本発明の目的である機能性素材であるβグルカンの存在を強調し、美味しく摂取する感覚を達成し得なくなり、肉眼で認識しづらくなり、βグルカンを摂取したという満足感が得られない場合があり、長径が200mmより大であると摂取時の食感が損なわれる場合や、嚥下に抵抗感を与える場合がある。もちろん長径が200mmを超えるものでも、摂取時や加工時に好ましい大きさにすれば問題ない。
本発明の食品用成形加工物を各種食品に添加することにより、機能性素材であるβグルカンの存在を強調し、βグルカンを摂取したという満足感を与えることができる。また、加工時に、高価格であるβグルカンの少量をそのまま直接食品に添加するよりも、本発明
の食品用成形加工物を添加したほうが作業性の面からも好ましくなる。
本発明の食品用成形加工物の各種食品への使用方法は特に限定されないが、食品の内部にあるいはその表面に、添加、混入、分散、局在、添付、付着させればよく、いずれにおいても、摂取時に肉眼でその存在が認識できる状態であればよい。
本発明の食品用成形加工物の具体的な使用例としては、例えば、フィリング材、トッピング材、ふりかけ、具材、錠剤、カプセル、マイクロカプセル、添加材、練り込み材、配合材等が挙げられる。
本発明の食品用成形加工物を使用できる食品の種類は、本成形加工物が肉眼で認識できるように添加できるものであればいずれでもよく、油脂食品、ベーカリー製品、製菓類、めん類、米加工品、小麦加工品、とうもろこし加工品、豆(大豆、小豆等)加工品、穀物(蕎麦、ひえ、あわ、きび)加工品、農産物(ジャガイモ、サツマイモ、サトイモ、トロロイモ等)加工品、乳製品、スープ類、飲料、調味料類、畜肉加工品、水産加工品、調理・惣菜、健康食品、低カロリー食品、アレルギー患者用食品、乳児用食品、老人用食品、美容食品、薬用食品等が挙げられ、さらにはそれらの冷凍食品、レトルト食品、インスタント食品、缶詰等が挙げられる。
上記油脂食品の例としては、マーガリン、ショートニング、ホイップクリーム、カスタードクリーム、ディップクリーム、ファットスプレッド、マヨネーズ、タルタルソース、ドレッシング等が挙げられる
上記ベーカリー製品の例としては、パン、食パン、菓子パン、惣菜パン、フランスパン、クロワッサン、パイ、カステラ、スポンジケーキ、バターケーキ、シュー菓子、ワッフル、蒸しパン、発酵菓子等が挙げられる。
上記製菓類の例としては、スナック菓子、ドーナッツ、ビスケット、クラッカー、饅頭、和菓子、ようかん、最中、ういろう、団子、大福餅、キャンデー、ガム、チョコレート、飴、アイスクリーム、ソフトクリーム、シャーベット、アイスキャンデー、ラクトアイス、氷菓、ゼリー、プリン、デザート、トッピング等が挙げられる。
上記米加工品の例としては、米飯類(冷凍米飯、無菌米飯等を含む)、おにぎり、にぎり鮨、巻き鮨、ちらし鮨、餅、炒飯、ピラフ、お茶漬け、ドリア、ビーフン、あられ、せんべい等が挙げられる。
上記小麦加工品の例としては、シリアル、うどん、ピザ、パスタ、ほうとう、中華そば、焼きそば、ちゃんぽん、お好み焼き、もんじゃ焼き、ピロキシ、饅頭、カップ麺及びその具等があげられる。
上記とうもろこし加工品の例としては、コーンフレーク、コーンスナック、ポップコーン等が挙げられる。
上記大豆加工品の例としては、豆腐、豆乳、豆乳飲料、湯葉、油揚げ、厚揚げ、がんもどき、あん、みそ、各種豆料理等が挙げられる。
上記穀物(蕎麦、ひえ、あわ、きび)加工品、農産物(ジャガイモ、サツマイモ、サトイモ、トロロイモ等)加工品の例としては、蕎麦、ポテトスナック、ポテトチップ、スイートポテト、ポテトフライ、各種いも料理等が挙げられる。
上記乳製品の例としては、牛乳、加工乳、ヨーグルト、乳清飲料、乳酸菌飲料、バター、チーズ、コーヒーホワイトナー等が挙げられる。
上記スープ類としては、ポタージュスープ、コンソメスープ、シチュー、味噌汁、お吸い物、雑煮、カレー等が挙げられ、これらの具材の中に添加してもよい。あるいはクルトンのようにこれらの中に直接添加してもよい。
上記飲料の例としては、清涼飲料水、炭酸飲料水、コーラ、ジュース、果汁、野菜ジュース、トマトジュース、シェーク、日本酒、ビール、発泡酒、洋酒、ワイン、果実酒、カクテル、茶、紅茶、コーヒー、カフェオレ、ウーロン茶、青汁、ミネラルウオーター、水等が挙げられる。
上記調味料類の例としては、醤油、魚醤(いかなご醤油、いわし醤油、塩汁、ナンプラー等)、味噌、ジャム、ソース、ウスターソース、トマトソース、トマトケチャップ、トマトペースト、トマトピューレ、チリソース、たれ、胡椒、トウガラシ、ニンニク、ショウガ、食酢、ラー油、タバスコ、食塩、各種香辛料等が挙げられる。
上記畜肉加工品の例としては、ハンバーグ、ソーセージ、サラミソーセージ、ハム、ミートボール、肉団子、肉まん、餃子、シュウマイ、各種肉料理等が挙げられる。
上記水産加工品の例としては、かまぼこ、さつま揚げ、つみれ、練り製品等が挙げられる。
上記、健康食品または薬用食品の例としては、サプリメント、錠剤、ドリンク剤、スポーツドリンク等が挙げられる。
本発明食品用成形加工物は、上記のような食品に添加することができ、これら食品の表面に添加してもよいし、内部に添加してもよい。もちろん内部に添加して、表面からその存在が見えなくても、これら食品を割って内部を見るか、あるいは食するときに内部を見て、添加されていることが肉眼で確認できればよい。
本発明の食品用成形加工物の食品への添加量は、特に限定されず、食品内へ添加されていることが認識でき、摂食者が満足できる量であればよい。
以下、実施例を示して本発明を更に具体的に説明するが、これらは本発明を限定するものではない。なお、「部」及び「%」は特記しない限り重量基準である。
〔製造例1〕(大麦βグルカンの調製)
もち性裸大麦を研削式搗精機により削り、歩留まり82%まで精麦した。このとき発生した糠を糠−1とした。歩留まり82%まで精麦した大麦は、さらに研削式搗精機により削り、歩留まり55%まで精麦した。このとき発生した糠を粉砕物−1とした。容器(50L)に水道水20Lを加え、撹拌しながら、15℃に調温した。これに糠−1の6kgを加え、2時間撹拌抽出し、連続遠心機にて固液分離後、上清を凍結乾燥し、抽出促進剤450gを得た。容器(70L)に水道水30Lを加え、撹拌しながら、上記抽出促進剤を150g加え、溶解後、上記粉砕物−1の7.5kgを加えた。2時間、50℃で撹拌抽出してから連続遠心機にて固液分離後、上清を得た。得られた上清を煮沸し、冷却後に15Lの僅かに粘調なβグルカン液を得た。得られたβグルカン液に2倍量のエタノールを加えて沈殿を回収、乾燥させて、大麦から抽出された水溶性βグルカン460gを得た(サンプルA)。サンプルAの重量平均分子量は10万であった。
〔製造例2〕(微生物菌体外産生βグルカンの調製)
寄託番号FERM BP−8391のアウレオバシジウムプルランス(Aureobasidium pullulans)菌株であるADK−34株を、ポテトデキストロース寒天斜面培地で培養して保存菌株とし、YM液体培地(ディフコ社製)100mlを入れた500ml容三角フラスコに接種して、28℃にて3日間前培養した。本培養は、フルゾーン翼を搭載した30リットル容発酵槽に、クザペック(Czapeak's) 培地(ディフコ社製)15リットル、得られた前培養物を添加して28℃にて3日間培養した。なお培養中、pHは5.0となるように調整し、通気は1vvmとなるように通気量と回転数をシーケンス制御した。培養液15リットルを90℃にて30分間加熱殺菌した後、等量の水を加えてから遠心分離によって菌体を除去し、得られた培養上清をそのままUF膜分離装置(UFP−10C−8A、アマシャムバイオサイエンス社製)に循環させ脱塩した。脱塩後の培養上清を凍結乾燥して110gの水溶性βグルカンの凍結乾燥物を得た(Aureobasidium 培養物:サンプルB)。サンプルBの重量平均分子量は200万であった。
〔製造例3〕(担子菌類由来βグルカンの調整)
カワリハラタケの子実体を破砕し、粉砕して、その粉砕物10kgに熱水50リットルを加え、煮沸条件下で穏やかに撹拌しながら3時間、熱水抽出処理した。熱水抽出処理した後、遠心分離して、その分離液を得た。分離液に3倍量の99%エチルアルコールを加えて、沈殿物を得、凍結乾燥して、βグルカン1200gを得た(サンプルC)。サンプルCの重量平均分子量は100万であった。
実施例1
サンプルAのβグルカン90gと水10gを混合攪拌し、これをスクリュー式押出し成形機に入れ、厚さ5mm、幅10mmの形に連続してスチール板の上に押出し、そのまま80℃で1時間温風で予備乾燥した。予備乾燥後、長さ5mmに切断後、マイクロ波乾燥を行い、本発明の食品用成形加工物−1を得た。この食品用成形加工物−1をパン生地中に配合し、常法によりパンを製造した。このパンを食した場合、本発明の食品用成形加工物の存在が認識でき、βグルカンを摂取したという満足感が得られた。
実施例2
さらに赤色の食用色素を加えて、着色した以外は実施例1と同様にして、本発明の食品用成形加工物−2を得、パンを製造した。このパンを食した場合、本発明の食品用成形加工物の存在が認識でき、βグルカンを摂取したという満足感が得られた。
実施例3
サンプルBのβグルカン80gと水20gを混合攪拌し流動体とし、これをスクリュー式押出し成形機に入れ、厚さ3mm、幅3mmの形に連続してスチール板の上に押出し、そのまま80℃で1時間温風で予備乾燥した。予備乾燥後、長さ6mmに切断後、マイクロ波乾燥を行い、本発明の食品用成形加工物−3を得た。この食品用成形加工物−3をヨーグルトの中に配合した。このヨーグルトを食した場合、本発明の食品用成形加工物の存在が認識でき、βグルカンを摂取したという満足感が得られた。
実施例4
さらにメロン風味の香料を加えて、着香した以外は実施例3と同様にして、本発明の食品用成形加工物−4を得た。この食品用成形加工物−4をソフトクリームの上にトッピングした。このソフトクリームを食した場合、本発明の食品用成形加工物の存在が認識でき、βグルカンを摂取したという満足感が得られた。
実施例5
サンプルCのβグルカン85gと水15gを混合攪拌し流動体とし、これをスクリュー式押出し成形機に入れ、厚さ3mm、幅3mmの形に連続してスチール板の上に押出し、そのまま80℃で1時間温風で予備乾燥した。予備乾燥後、長さ5mmに切断後、マイクロ波乾燥を行い、本発明の食品用成形加工物−5を得た。この食品用成形加工物−5を、市販の卵ふりかけに配合し、米飯にかけて食した。このふりかけを食した場合、本発明の食品用成形加工物の存在が認識でき、βグルカン摂取したという満足感が得られた。
実施例6
サンプルAのβグルカン50gと水50gを混合し、流動層乾燥機(流動乾燥機BFD−20(株)ダルトン製)を使用して造粒した後、熱風乾燥した。これをふるい振とう機(振動ふるい、(株)ダルトン製)を用いて整粒し、顆粒(食品用成形加工物−6)を得た。得られた顆粒の粒径は0.5〜2mmであった。この食品用成形加工物−6をパン生地の表面に載せてパンを製造した。このパンを食した場合、本発明の食品用成形加工物の存在が認識でき、βグルカンを摂取したという満足感が得られた。
実施例7
実施例6で得られた食品用成形加工物−6を、ゼラチンを用いて常法によりマイクロカプセル化して、食品用成形加工物−7を得た。この食品用成形加工物−7をヨーグルトの中に配合した。このヨーグルトを食した場合、本発明の食品用成形加工物の存在が認識でき、βグルカンを摂取したという満足感が得られた。
実施例8
サンプルBのβグルカン20g、大豆たん白20g、小麦胚芽10gと水80gを混合し、流動層乾燥機(流動乾燥機BFD−20(株)ダルトン製)を使用して造粒した後、熱風乾燥した。これをふるい振とう機(振動ふるい、(株)ダルトン製)を用いて整粒し、顆粒(食品用成形加工物−8)を得た。得られた顆粒の粒径は2〜5mmであった。この食品用成形加工物−8をせんべいの生地中に配合し、常法によりせんべいを製造した。このせんべいを食した場合、本発明の食品用成形加工物の存在が認識でき、βグルカンを摂取したという満足感が得られた。
実施例9
サンプルAのβグルカン95gと水5gを米粒大の型(長径7mm、短径4mm)で成形し、食品用成形加工物−9を得た。この食品用成形加工物−9を米飯に配合した。この米飯を食した場合、本発明の食品用成形加工物の存在が認識でき、βグルカンを摂取したという満足感が得られた。
実施例10
実施例9で得られた食品用成形加工物−9を市販のゼリーの素に配合してから、型に流し込んで固め、ゼリーを得た。このゼリーを食した場合、本発明の食品用成形加工物の存在が認識でき、βグルカンを摂取したという満足感が得られた。
実施例11
サンプルBのβグルカン90gと水10gを魚の形の型(長径15mm、短径8mm)で成形後凍結乾燥し、本発明の食品用成形加工物−10を得た。この食品用成形加工物をカップ麺の具とした。このカップ麺を食した場合、本発明の食品用成形加工物の存在が認識でき、βグルカンを摂取したという満足感が得られた。
実施例12
サンプルAのβグルカン90gとコンニャク粉10gおよび水100gを練り米粒大の型(長径7mm、短径4mm)で成形し、食品用成形加工物−11を得た。この食品用成形加工物−11を米飯に配合した。この米飯を食した場合、本発明の食品用成形加工物の存在が認識でき、βグルカンを摂取したという満足感が得られた。
実施例13
実施例12で得られた食品用成形加工物−11を加熱し米飯様食品とした。この米飯様食品を食した場合、本発明の食品用成形加工物の存在が認識でき、βグルカンを摂取したという満足感が得られた。これは低カロリー食、アレルギー患者用食、美容食として有用であった。
実施例14
サンプルAのβグルカン90gと水10gをフィルムの型(長径10mm、短径0.5mm)で成形後、加熱乾燥し、本発明の食品用成形加工物−12を得た。この食品用成形加工物をカップ麺の具及びご飯のフリカケの具とした。このカップ麺及びご飯を食した場合、本発明の食品用成形加工物の存在が認識でき、βグルカンを摂取したという満足感が得られた。
実施例15
サンプルBのβグルカン50g、寒天20gと水40gをベルトに塗布しフィルムの型で成形し、マイクロ波加熱乾燥し、裁断(長径10mm、短径0.3mm)後、本発明の食品用成形加工物−13を得た。この食品用成形加工物をカップ麺の具及びご飯のフリカケの具とした。このカップ麺及びご飯を食した場合、本発明の食品用成形加工物の存在が認識でき、βグルカンを摂取したという満足感が得られた。
実施例16
サンプルBのβグルカン20g、大豆たん白20g、小麦胚芽10gと水80gを混合し、押出し機を使用してペレット化した後、熱風乾燥した。これをふるい振とう機(振動ふるい、(株)ダルトン製)を用いて整粒し、顆粒(食品用成形加工物−14)を得た。得られた顆粒の粒径は7〜13mmであった。この食品用成形加工物−14をビスケットの生地中に配合し、常法によりビスケットを製造した。このビスケットを食した場合、本発明の食品用成形加工物の存在が認識でき、βグルカンを摂取したという満足感が得られた。
実施例17
サンプルAのβグルカン50gと市販のアガリクス粉末40g、水10gを混合攪拌し、これをスクリュー式押出し成形機に入れ、厚さ5mm、幅10mmの形に連続してスチール板の上に押出し、そのまま80℃で1時間温風で予備乾燥した。予備乾燥後、長さ5mmに切断後、マイクロ波乾燥を行い、本発明の食品用成形加工物−15を得た。この食品用成形加工物−15をパン生地中に配合し、常法によりパンを製造した。このパンを食した場合、本発明の食品用成形加工物の存在が認識でき、βグルカンを摂取したという満足感が得られた。
実施例18
サンプルBのβグルカン10g、大豆たん白20g、小麦胚芽10g、キトサン10gと水80gを混合し、流動層乾燥機(流動乾燥機BFD−20(株)ダルトン製)を使用して造粒した後、熱風乾燥した。これをふるい振とう機(振動ふるい、(株)ダルトン製)を用いて整粒し、顆粒(食品用成形加工物−16)を得た。得られた顆粒の粒径は2〜5mmであった。この食品用成形加工物−16をビスケットの生地中に配合し、常法によりビスケットを製造した。このビスケットを食した場合、本発明の食品用成形加工物の存在が認識でき、βグルカンを摂取したという満足感が得られた。
実施例19
サンプルCのβグルカン88g、ヒアルロン酸2gと水10gをフィルムの型(長径10mm、短径0.5mm)で成形後、加熱乾燥し、本発明の食品用成形加工物−17を得た。この食品用成形加工物−17をカップ麺の具及びご飯のフリカケの具とした。このカップ麺及びご飯を食した場合、本発明の食品用成形加工物の存在が認識でき、βグルカンを摂取したという満足感が得られた。
実施例20
サンプルAのβグルカン1Kg、小麦粉0.4Kg、カゼインナトリウム0.5Kg、大豆タンパク粉0.3Kg、アルギン酸ナトリウム20g、大豆白絞油1.2kg、精製魚油(EPA含量15%、DHA含量7%)1Kg、及び30〜40℃の温水1Kgを10Lのニーダーに仕込み、30分間混合し、均質化された分散物を得た。この分散物をナッツ状の型(長径15mm、短径10mm)で成形後、乾燥し、合成堅果(食品用成形加工物−18)を得た。この合成堅果をチョコレート中に配合し、チョコレート菓子を製造した。このチョコレート菓子を食した場合、本発明の食品用成形加工物の存在が認識でき、βグルカンを摂取したという満足感が得られた。
実施例21
サンプルAのβグルカン90gとコンニャク粉10gおよび水100gを練り、開口径0.5mmの濾過網を装着した振動篩機で篩分け後、乾燥し、短径0.3〜0.5mm、長径150〜200mmの繊維状物(食品用成形加工物−19)を得た。この食品用成形加工物−19をパン生地の上に載せ、常法によりパンを製造し、その上にチョコレートをかけて菓子パンを製造した。この菓子パンを食した場合、本発明の食品用成形加工物の存在が認識でき、βグルカンを摂取したという満足感が得られた。
実施例22
実施例21で得られた食品用成形加工物−19を市販のゼリーの素に配合してから、型に流し込んで固め、ゼリーを得た。このゼリーを食した場合、本発明の食品用成形加工物の存在が認識でき、βグルカンを摂取したという満足感が得られた。
実施例23
カカオマス120g、粉糖450g、全粉乳200g、カカオバター230g、パーム油200gをホバートミキサーに投入し、ビーターを用いて中速で3分間混合し、さらにロール掛け、コンチングして、テンパリング処理後、実施例16で得られた食品用成形加工物−14を適量混合した後、型に流し込み、冷却し、チョコレートを製造した。このチョコレートを食した場合、本発明の食品用成形加工物の存在が認識でき、βグルカンを摂取したという満足感が得られた。

Claims (5)

  1. βグルカンを含有し、食品と同時に摂取するときに、肉眼で識別できる形状を有することを特徴とする食品用成形加工物。
  2. 形状の長径が200mm以下、短径が0.3mm以上であることを特徴とする請求項1記載の食品用成形加工物。
  3. 着色及び/または着香されていることを特徴とする請求項1または2記載の食品用成形加工物。
  4. トッピング材及び/またはフィリング材として使用される請求項1〜3のいずれか1項に記載の食品用成形加工物。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の食品用成形加工物を使用した食品。

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