JP2005196917A - 光情報記録装置及び情報処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】この発明は、ユーザがペンやプリンタを使用しなければ光情報記録媒体へタイトルなどの画像を記録できなかったり、追記可能な光情報記録媒体に画像を記録できず、目視に必要なコントラストの画像を得ることができなかったり、光情報記録媒体を裏返さなければ画像を記録でなかったりするという課題を解決しようとするものである。
【解決手段】この発明は、光情報記録媒体は重なり合った情報記録層と画像記録層を有し、該光情報記録媒体に対して、前記情報記録層側から前記画像記録層にレーザ光を照射して、該画像記録層の前記情報記録層側とは反対の面に可視画像を形成するものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は光情報記録媒体に可視画像を形成することが可能な光情報記録装置及び情報処理装置に関する。
光情報記録媒体に可視画像を形成する方法はいろいろ提案されている。特許文献1には、光情報記録媒体における感熱式リライタブル材を設けたグルーブにレーザ光を位置制御、照射することで文字を書き込むものが記載されている。特許文献2、特許文献3には光情報記録媒体の情報記録領域外に可視画像及び文字を形成するものが記載されている。
特許文献4には光情報記録媒体のグルーブの形状を変化させて可視画像を形成するものが記載されている。特許文献5には光情報記録媒体の情報記録領域へ画像データを2重書きするものが記載されている。特許文献6には光情報記録媒体上のデータ記録ピットの形状を変化させて可視画像を形成するものが記載されている。特許文献7には光情報記録媒体の情報記録面と反対側の面に形成された感熱面に対して感熱面側からレーザ光を照射して可視画像を形成するものが記載されている。
特許文献8には、光情報記録媒体の情報記録面と反対側の面に形成された反射膜上に紫外線硬化アクリル樹脂を塗布した後に紫外線を照射することにより保護膜及びレーベルと呼ばれる印刷層を形成するものが記載されている。特許文献9には、半径方向に区画された第1の領域と第2の領域を有し、前記第1の領域に記録マークによってデータが記録され、前記第2の領域に面積0.01mm×0.01mm当たりの平均反射率が可視波長のいずれかで背景領域から5%以上変化している要素領域の集合によって視認可能な図形が書き込まれている光ディスクが記載されている。
特許文献10には、外周端面に外観形状及び/又は視認及び/又は触診可能な物理的特徴を有する光ディスクが記載されている。特許文献11及び特許文献12には、文字等のパターンが表示可能な光ディスク原盤製造方法が記載されている。特許文献13には、情報記録領域の内側に設けられた非情報記録領域を有する2枚の片面記録型の光ディスクを、それらの非記録面同士で互いに貼り合わせ、これらの光ディスクの非記録面側における非情報記録領域間に所定形状の印刷ラベルを挟持せしめた光ディスク媒体が記載されている。
特許文献14には、ダミービット列におけるピット部分とランド部分の長さの比率を絵や文字の濃度にしたがって変化させることにより中間調画像を可視表示させた光ディスクが記載されている。特許文献15には、光ディスクのラベル面に文字や絵柄等を印刷できる光ディスク装置が記載されている。特許文献16には、基板がレーザ光の波長に実質的に反射・屈折の影響を受けず視覚的に反応できる波長領域にある光源により感光する色素を含み、前記基板と前記光源との間に光を透過する部分と光を透過しない部分とを設けた情報シートを介することにより前記色素を含む基板が文字や図形などを表示する光ディスクが記載されている。
特許文献17、特許文献18及び特許文献19には、非情報領域に、セキュリティ情報を内容とする同心円バーコードを記録したディスクが記載されている。特許文献20には、コンパクトディスクの情報記録面に文字、画像を目視可能に記録する光情報記録装置が記載されている。
特開2000−030408(特許第3383771号公報) 特開2002−367173 特開2003−051118 特開平11−213455号公報 特開平9−306144号公報 特開平6−036514号公報 特開2003−203348 特開2000−155988 特開2003−16649 特開平8−249802号公報 特開平8−287525号公報 特開平8−287526号公報 特開平8−297867号公報 特開平9−231616号公報 特開平9−265760号公報 特開平10−83568号公報 特開平11−45461号公報 特開平11−53822号公報 特開平11−86423号公報 特開平11−134648号公報
追記型光ディスクに代表されるCD-R(Compact Disc Recordable)はCD-R記録装置及びCD-Rの低価格化に伴い急速な普及が見られる。CD-Rは、今やパーソナルコンピュータに標準搭載されているCD-ROM記録装置で情報を再生できるため、フロッピー(登録商標)ディスクに入り切らないデータを移動させるのにとても利便である。また、CD-Rは、オリジナルの音楽CDを作成できるため、音楽愛好者にとって魅力あるものに映るはずである。
そのため、CD-Rの需要はうなぎ上りで、一人でCD-Rを何百枚も所有することは珍しくない。また、最近のCD-R記録装置は、書き込み速度が高速になり、短時間で大量のCD-Rを焼くことが可能になった。記録形DVDも普及期に入り、ビデオデータやHDDのバックアップなどCDでは不十分であったデータも盛んに光ディスクへ記録されるようになった。
スタンプCDやスタンプDVDは、ラベル面に印刷が施してあり、ディスクの判別や記録内容の判断が容易に行なえる。しかし、CD-RやDVD+Rは、ユーザがデータを書き込むものであるので、ラベル面が無地であったり、ブランドデザインが印刷されているだけで、ただデータを書き込んだだけであったりすると目視によるディスクの判別や記録内容の判断が不可能である。
そこで、通常、ユーザはCD-RやDVD+Rにデータを書き込んだ後、CD-RやDVD+Rへ光ディスクタイトルを記入するが、最も一般的で簡単であるのが油性のペンでCD-RやDVD+Rへ光ディスクタイトルを手書きする方法である。しかし、手書きでは油性のペンが必要であり、手書きによる見栄えの悪さが欠点となる。その他専用光ディスクラベルに光ディスクタイトルを印刷してこれをCD-RやDVD+Rに貼る方法や印刷可能CD-RやDVD+Rへ専用プリンタで光ディスクタイトルを直接印刷する方法があり、これらはフルカラーのきれいなラベルを作成できる。しかし、前者はラベルのコストが高く剥れによるトラブルが発生し、後者は印刷可能CD-RやDVD+Rが割高で、高価な専用プリンタが必要になるなど、安易で安価な方法とは言えない。
特許文献1記載のものは、光情報記録媒体における感熱式リライタブル材を設けたグルーブにレーザ光を位置制御、照射することで文字を書き込むが、実際には感熱式リライタブル材として画像記録特性の良い材料(一般的な感熱材料)を用いて、レーザ光を制御するための信号を得るのは極めて難しい。つまり、一般的な感熱材料は吸収したエネルギーの熱で変化を起こす。このため、レーザ光を100%吸収する感熱材料が最も感度が良いと考えられ、その時の反射光は0%で半導体レーザを制御するための信号が得られない。また、レーザ光の反射と吸収を両立させた感熱材料を得ることが難しい。
特許文献4記載のものは、光情報記録媒体のグルーブの形状を変化させて可視画像を形成するので、光情報記録媒体の製造段階で画像が作成され、データ記録時に画像を作成するものではない。特許文献5は、情報記録領域へ画像データを2重書きするので、記録情報の品質低下が問題となる。特許文献6記載のものは、光情報記録媒体のデータ記録ピットの形状を変化させて可視画像を形成するので、記録データの品質低下が問題となる。
CD-Rは、強いレーザ光線で記録膜と基板を変形させてピットを形成することでデータの記録が行なわれる。CD-Rに記録されたデータは弱いレーザ光線をCD-Rに当ててCD-Rから戻ってくる反射光の変化により読み出される。この反射光の変化はレーザ光線の波長に強く反応するようになっているが、CD-Rのピットにより可視光の反射率も変化するため、CD-Rにおけるデータの記録してある部分とデータの記録してない部分で色が変化して見える。つまり、CD-Rのトラックを走査線としてピットにて文字とかマークを形成すればそれが目視可能な文字とかマークになる。
そこで、光情報記録媒体のデータ記録領域外に可視画像を形成する技術が特許文献2、特許文献3に記載されている。しかし、この技術では、記録データの容量が大きいと画像を記録できる領域が小さくなり、追記可能な光ディスクには画像を記録できないなどの問題があった。また、光情報記録媒体の情報記録層を可視画像の記録に使うと、記録材料によっては目視に必要なコントラストを得ることができず、光情報記録媒体の反射層のためにレーベル面からその画像を認識することができないという問題があった。
そこで、光情報記録媒体の情報記録層とは別に画像記録層を情報記録が行なわれる情報記録層とは反対のレーベル面側に設けることで、その問題を解決することができる。光情報記録媒体の画像記録層はレーザ光を照射すると熱や化学変化により反射率や色が変化するため、光情報記録媒体のレーベル面側から目視可能な画像や文字を形成することができる。特許文献7には、この様な構成の技術が開示されている。しかし、これは、画像を記録する際に画像記録層と光ピックアップを対向させる必要があり、情報を記録した後に光情報記録媒体を裏返さないと画像を記録できない問題があった。また、画像記録専用のサーボ制御が必要でサーボ機構が複雑になるばかりかレーザ光を精度良く制御するのが難しい問題があった。
本発明の目的は、ユーザがペンやプリンタを使用することなく光情報記録媒体へタイトルなどの画像を記録できてタイトルなどの画像の記入の簡素化を図ることができ、追記可能な光情報記録媒体にも画像を記録でき、目視に必要なコントラストの画像を得ることができて印刷ラベルと同等の視認効果を有する画像を得ることができ、情報記録と画像記録を連続で行うことができ、光情報記録媒体を裏返さなくても画像を記録でき、画像記録専用のサーボ制御が不要でレーザ光を精度良く制御できる光情報記録装置及び情報処理装置を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、記録情報の容量に関係なく光情報記録媒体の画像記録層全面に画像を記録でき、光情報記録媒体に対して情報記録の前であっても情報記録の後であっても画像を記録できる光情報記録装置及び情報処理装置を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、光情報記録媒体の画像記録層にレーザ光制御信号を得るための光学特性が不要となり、光情報記録媒体の画像記録層に感度が良い発色性の良い幅広い材料を選択できる光情報記録装置及び情報処理装置を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、画像記録時間を短縮できる光情報記録装置及び情報処理装置を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、効率良く光情報記録媒体の画像記録層にレーザ光を照射でき、画像記録用レーザ光による画像記録層の破壊を防止できる光情報記録装置及び情報処理装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、光情報記録媒体にレーザ光源からのレーザ光を照射して前記光情報記録媒体の情報記録層に情報の記録、再生の少なくとも一方を行う光情報記録装置において、前記光情報記録媒体は重なり合った前記情報記録層と画像記録層を有し、該光情報記録媒体に対して、前記情報記録層側から前記画像記録層にレーザ光を照射して、該画像記録層の前記情報記録層側とは反対の面に可視画像を形成するものである。
請求項2に係る発明は、請求項1記載の光情報記録装置において、前記レーザ光を案内するためのグルーブが予め形成されている記録可能な前記光情報記録媒体の各データトラックの間をトラッキングしながら、前記画像記録層にレーザ光を照射するものである。
請求項3に係る発明は、請求項1記載の光情報記録装置において、トラッキング制御を第1のレーザ光により行ない、この第1のレーザ光とは異なる第2のレーザ光により前記画像記録層に画像記録を行うものである。
請求項4に係る発明は、請求項3記載の光情報記録装置において、前記画像記録層に情報記録を行ないながら前記情報記録層に画像記録を行うものである。
請求項5に係る発明は、請求項3または4記載の光情報記録装置において、前記第1のレーザ光と前記第2のレーザ光は波長が異なるものである。
請求項6に係る発明は、請求項1〜5のいずれか1つに記載の光情報記録装置を有するものである。
本発明によれば、ユーザがペンやプリンタを使用することなく光情報記録媒体へタイトルなどの画像を記録できてタイトルなどの画像の記入の簡素化を図ることができ、追記可能な光情報記録媒体にも画像を記録でき、目視に必要なコントラストの画像を得ることができて印刷ラベルと同等の視認効果を有する画像を得ることができ、情報記録と画像記録を連続で行うことができ、光情報記録媒体を裏返さなくても画像を記録でき、画像記録専用のサーボ制御が不要でレーザ光を精度良く制御できる。
本発明によれば、記録情報の容量に関係なく光情報記録媒体の画像記録層全面に画像を記録でき、光情報記録媒体に対して情報記録の前であっても情報記録の後であっても画像を記録できる。
本発明によれば、光情報記録媒体の画像記録層にレーザ光制御信号を得るための光学特性が不要となり、光情報記録媒体の画像記録層に感度が良い発色性の良い幅広い材料を選択できる。
本発明によれば、画像記録時間を短縮できる。
本発明によれば、効率良く光情報記録媒体の画像記録層にレーザ光を照射でき、画像記録用レーザ光による画像記録層の破壊を防止できる。
図1は本発明の実施形態1を示す。この実施形態1は光情報記録装置としての光ディスク装置である。図1において、矢印は、代表的な信号やデータの流れを示すもので、各ブロックの接続関係を全て表すものではない。光情報記録媒体としての光ディスク1はスピンドルモータ2により回転駆動される。スピンドルモータ2はスピンドル制御部3により線速度が一定または角速度が一定になるように制御される。この線速度又は角速度は段階的に変更が可能である。光ピックアップ4は、図示しないレーザ光源としての半導体レーザ(以下LDという),対物レンズを含む光学系,フォーカスアクチュエータ,トラックアクチュエータ,及び受光素子,ポジションセンサを内蔵したもので、上記LDからのレーザ光を上記光学系を介して光ディスク1に照射し、光ディスク1にデータや画像を記録したり、光ディスク1からの反射光を上記受光素子で受光してデータを読み取ったりするためのユニットである。
光ピックアップ4はシークモータにより移動可能である。これらのフォーカスアクチュエータ,トラックアクチュエータ、シークモータは、上記受光素子,上記ポジションセンサから得られた信号を基にモータドライバとサーボ処理により光ディスク1上のレーザ光スポットが目的の場所に位置するよう制御される。データ再生時には、光ピックアップ4で得られた再生信号は、リードアンプ5で増幅され2値化された後、データデコーダ6に入力されて復調処理とエラー訂正処理を受ける。データデコーダ6の出力データは、バッファ(メモリ)マネージャ7により一旦バッファRAM(バッファメモリ)8に蓄えられ、所定のデータが揃ったところでホストインターフェース9を通してホストへ一気に送られる。
データ記録時には、ホストインターフェース9を通してホストから送られてきたデータがバッファマネージャ7により一旦バッファメモリ8に蓄えられる。バッファメモリ8に所定のデータが貯まったところでデータ記録を開始するが、その前に光ディスク1上のレーザ光スポットを書き込み開始地点に位置させなければならない。この書き込み開始地点は光ディスク1上のトラックの蛇行により予め光ディスク1に刻まれているウォブル信号により求められる。ウォブル信号には絶対時間情報が含まれており、リードアンプ5の出力信号からATIP/ADIPデコーダ10によりその情報が取り出される。
ATIP/ADIPデコーダ10が生成する同期信号はデータエンコーダ11に入力され、正確な位置でのデータの書き出しを可能にしている。バッファメモリ8内のデータは、データエンコーダ11でエラー訂正コードの付加やインターリーブ処理が施された後に記録用EFM変調された記録用EFM信号となって出力され、LD制御部12や光ピックアップ4にてコントロールされたレーザ光に変換されて該レーザ光により光ディスク1に記録される。LD制御部12は、記録用EFM信号に従って光ピックアップ4のLDにレーザ光を記録パワーで発光させ、適切な記録再生が行なえるように絶えず光ピックアップ4のLD発光状態を制御する。
次に、画像の記録について説明する。ホストから送られてきた画像データは、ホストI/F9により受信されてメモリマネージャ7を通り、バッファメモリ8に一旦蓄積される。画像データを受け取り終わるか、ある一定量の画像データを受け取ったところで画像記録を開始するが、画像データを受け取り終わっていなければ、記録中も画像データの受信を続ける。システムコントローラ13はスピンドルモータ2と画像エンコーダ14を起動して光ピックアップ4をホームポジションに移動させる。
スピンドルモータ2は画像エンコーダ14から出力される基準信号に従って角速度一定で回転する。スピンドル制御部3は画像エンコーダ14から出力される基準信号とスピンドルモータ2から出力されるFG信号(スピンドルモータ2の1回転で6サイクル程度の整数サイクルの信号)とを比較して、その結果により画像データに同期した正確なスピンドルモータ2の回転制御を行う。
メモリマネージャ7は、画像データを受け取り終わるか、ある一定量の画像データを受け取ったところでシステムコントローラ13の指示に基づきバッファメモリ8から画像データを読み出す。この画像データは、画像エンコーダ14でピット信号に変換され、スピンドルモータ2のFG信号を利用して、画像1ライン分のデータのスタート位置が常に同じ回転角度となる様に同期が取られてLD制御部12に送られる。
この同期性能は画像品質に大きな影響を与えるため、FG信号のパルス数を多くしたり、専用のインデックスパルス回路を設けたりするとさらに良い。また画像データは1ライン分がスピンドルモータ2の一周でなくスピンドルモータ2の半周程度の仕様でも良い。LD制御部12は画像エンコーダ14からのピット信号に従い光ピックアップ4のLDに対して光ディスク1へライトパワーのレーザ光を照射させたり停止させたりする。ここでは、スピンドルモータ2は、スピンドル制御部3により線速度が一定になるように制御したが、角速度が一定になるように制御してもよい。またライトパワーのレーザ光はデータエンコーダ11から出力されるデータにより変調しても良い。
図2は本実施形態1にて光ディスク1のラベル面1aに可視画像を記録した状態を示す。これは、画像として「ABCDEFG」、「○○会社」という文字1bを記録した例である。画像記録を行うレーザ光17は情報記録を行う光ピックアップ4から光ディスク1の記録面に照射され、光ディスク1の画像記録層に色や反射率の変化を起こさせることで、ラベル面1aから目視可能な画像1bを形成する。この時、画像1bはラベル面1aから正常位に見えるよう記録される。また、レーザ光17を光ディスク1の記録面側から照射して画像1bを記録するため、ラベル面1aに光ディスク1のロゴマークやブランド1cが印刷されていても良い。
図3は本実施形態1にて光ディスク1の情報トラック間にレーザ光17を照射して画像を光ディスク1の画像記録層に記録する例を示す。光情報記録媒体としての光ディスク1は、基板18に情報記録層19、反射層20、画像記録層21、保護層22を積層した構造になっている。基板18はポリカーボネート材料からなり、グルーブと呼ばれる溝23が刻まれている。この溝23は、光ピックアップ4から対物レンズ24を介して照射されるレーザ光25を案内するためにあるが微妙に蛇行しており、アドレスやディスク情報を含むATIP情報がFM変調されて記録されている。情報記録層19は、有機色素材料からなり、ライトパワーの強いレーザ光25が照射されると変質してピット(記録画素)26が形成される。
反射層20は、金や銀などの金属膜からなり、基板18、情報記録層19を透過したレーザ光25を反射させる。また、反射層20は、一定のレーザ光を透過させるため、厚みが正確にコントロールされている。画像記録層21は光を吸収して発熱する発熱体と、熱により発色する発色体とで構成される。これらは混合されていても層をなしていても良い。この発熱体には近赤外線の吸収特性が高く可視光線の吸収特性が低いフタロシアニン色素などがあげられる。上記発色体にはロイコ染料などがあげられる。保護層22は、反射層20の酸化を防止し、画像記録層21や反射層20、情報記録層19を外的損傷から守る役割を持つ。
データの記録はレーザ光25をグルーブ23にトラッキングさせながら記録データに応じてライトパワーの強いレーザ光25を照射することで行なわれる。ライトパワーの強いレーザ光25を受けた情報記録層19は温度が上昇し有機色素材料が変質するとともに基板18にも影響を及ぼして形状を変化させる。これがピットとなる。このピットにレーザ光25を照射すると位相干渉や拡散などが発生し、その反射光量が減少するので、光ピックアップ4にてその反射光を上記受光素子を含む受光部で受光して記録データを信号として読み出すことができる。
レーザ光25はトラックフォーカス制御部15にてリードアンプ5からのトラッキングエラー信号(TE信号)を元にトラッキングサーボにより対物レンズ24が制御されて案内溝23に正確に位置決めされる。TE信号の検出方式は各種あるが、トラックフォーカス制御部15にてフォーカスサーボを掛けた状態で光ディスク1を左右に動かし(回転させ)またはレーザ光25を左右に動かすと図3に示すようなTE信号がリードアンプ5から得られる。トラッキングサーボをオンすると、トラックフォーカス制御部15はデータ記録時にはTE信号の黒丸点に信号が安定するように対物レンズ24をTE信号に基づいて制御し、その結果グルーブ23へレーザ光25を位置決めする。
リードアンプ5からのTE信号がTE信号反転部16により反転されて図3の反転TE信号のようにTE信号に対して位相が180度ずれた波形が得られる。トラックフォーカス制御部15は、画像記録時には、その反転TE信号を元にトラッキングサーボをオンさせ、反転TE信号の黒丸点に信号が安定するように対物レンズ24を制御し、その結果レーザ光25が基板18のランド27へ位置決めされるようにトラッキングが行われる。つまり、ランド27へレーザ光25を位置決めするにはTE信号を反転させることで簡単にできる。画像記録層21は光ピックアップ4の対物レンズ24からのレーザ光25が基板18、情報記録層19、反射層20を介して照射されることにより画像記録層21の情報記録層21側とは反対の面に可視画像として画像が記録される。
この実施形態1によれば、光情報記録媒体としての光ディスク1に対して、情報記録層19側から画像記録層21にレーザ光25を照射して、画像記録層21の情報記録層19側とは反対の面に可視画像を形成するので、ユーザがペンやプリンタを使用することなく光情報記録媒体へタイトルなどの画像を記録できてタイトルなどの画像の記入の簡素化を図ることができ、追記可能な光情報記録媒体にも画像を記録でき、目視に必要なコントラストの画像を得ることができて印刷ラベルと同等の視認効果を有する画像を得ることができ、情報記録と画像記録を連続で行うことができ、光ディスク1を裏返さなくても画像を記録でき、画像記録専用のサーボ制御が不要でレーザ光を精度良く制御できる。
光ディスク1において基板18側からレーザ光25を照射して情報も画像も記録するためには、情報記録層19にダメージを与えずに画像を記録し、画像記録層21にダメージを与えずに情報を記録する必要がある。反射層20は金や銀やアルミなどの金属膜で熱を良く伝える。反射層20を加熱してやると、その熱が画像記録層21に伝わって画像を画像記録層21に記録することができる。光ディスク1はグルーブ23が予め形成されており、光ディスク装置はそのグルーブ23にレーザ光25をトラッキングして情報を記録する。情報の記録は強いレーザ光25を光ディスク1に照射して光ディスク1の情報記録層19にピットを形成することで行なわれるが、グルーブ23の情報記録層19はランド27に比べて厚く、ここで発生した熱は反射層20に伝わらず画像記録層21に影響を与えることはない。一方、光ディスク1のランド27の情報記録層19は薄く、情報記録層19で発生した熱は反射層20に伝わって画像記録層21を変化させることができる。
本実施形態1によれば、レーザ光25を案内するためのグルーブ23が予め形成されている記録可能な光ディスク1の各データトラックの間の部分(ランド27)をトラッキングしながら、画像記録層21にレーザ光25を照射するので、光ディスクの情報が記録された又は情報が記録されるトラック間の隙間にレーザ光を照射することでレーベル面から目視可能な画像や文字を形成することができ、光ディスクの記録情報の容量に関係無く光ディスクの全面に画像を形成でき、情報記録の前であっても後であっても画像を光ディスクに形成できる。
次に、本発明の実施形態2について説明する。図4に示すように、光情報記録媒体としての光ディスク28は、CD−R等のCDであり、本実施形態2である光情報記録装置としての光ディスク装置によって情報の記録再生及び画像の記録が行われる。図4において、28は光情報記録媒体としての光ディスク、29はスピンドルモータ、30は光ピックアップ、31はモータドライバ、32はリードアンプ、33はサーボ手段、34はCDデコーダ、35はATIPデコーダ、36はレーザコントローラ、37はCDエンコーダ、38はCD−ROMエンコーダ、39はバッファRAM、40はバッファマネージャ、41はCD−ROMデコーダ、42はATAPI/SCSIインターフェース、43はD/Aコンバータ、44はROM、45はCPU、46はRAMを示し、LBはレーザ光、Audioはオーディオ出力信号を示す。この図4において、矢印はデータが主に流れる方向を示しており、また、図を簡略化するために、図4の各ブロックを制御するCPU45には、太線のみを付けて各ブロックとの接続を省略している。
ROM44にはCPU45にて解読可能なコードで記述された制御プログラムが格納され、CPU45はその制御プログラムを実行して各種処理を行う。本実施形態2の光ディスク装置の電源がオン状態になると、上記プログラムは不図示のメインメモリにロードされ、CPU45はそのプログラムに従って本実施形態2の上記各部の動作を制御するとともに、制御に必要なデータ等を一時的にRAM46に保存する。本実施形態2の動作は、次のとおりである。光ディスク28は、スピンドルモータ29によって回転駆動される。このスピンドルモータ29は、モータドライバ31とサーボ手段33により、線速度が一定になるように制御される。この線速度は、階段的に変更することが可能である。
光ピックアップ30は、図示しないレーザ光源としてのLD、対物レンズを含む光学系、フォーカスアクチュエータ、トラックアクチュエータ、受光素子を含む受光部およびポジションセンサを内蔵しており、上記LDからのレーザ光LBを上記光学系を介して光ディスク28に照射し、光ディスク28に情報や画像を記録したり、光ディスク28からの反射光を上記受光部で受光して情報を読み取ったりする。この光ピックアップ30は、図示しないシークモータによってスレッジ方向への移動が可能である。これらのフォーカスアクチュエータ、トラックアクチュエータ、シークモータは、上記受光部とポジションセンサから得られる信号に基いて、モータドライバ31とサーボ手段33により、上記LDからのレーザ光のスポットが光ディスク28上の目的の場所に位置するように制御される。
情報再生時には、光ピックアップ30によって上記受光部から得られた再生信号は、リードアンプ32で増幅されて2値化された後、CDデコーダ34においてEFM(Eight to Fourteen Modulation)復調される。なお、記録データは、8ビットずつまとめられてEFM変調されており、このEFM変調では、8ビットを14ビットに変換し、結合ビットを3ビット付加して合計17ビットにする。この場合に、結合ビットは、それまでの「1」と「0」の数が平均的に等しくなるように付けられる。これを「DC成分の抑制」といい、DCカットされた再生信号のスライスレベル変動が抑圧される。
復調されたデータは、CDデコーダ34においてデインターリーブとエラー訂正の処理が行われ、CD−ROMデコーダ41にてデータの信頼性を高めるためにエラー訂正の処理が行われる。このように2回のエラー訂正の処理が行われたデータは、バッファマネージャ40によって一旦バッファRAM39に蓄えられ、セクタデータとして揃った状態で、ATAPI/SCSIインターフェース42を介して図示しないホストコンピュータへ一気に転送される。なお、音楽データの場合には、CDデコーダ34から出力されたデータが、D/Aコンバータ43へ入力されてアナログ信号に変換され、アナログのオーディオ出力信号Audioとして取り出される。
また、情報記録時には、ATAPI/SCSIインターフェース42を通してホストコンピュータから送られてきたデータは、バッファマネージャ40によって一旦バッファRAM39に蓄えられる。そして、バッファRAM39内にある程度の量のデータが蓄積された状態で、情報記録動作が開始されるが、この場合には、その前に光ディスク28上のレーザスポットを書き込み開始地点に位置させる必要がある。この書き込み開始地点は、トラックの蛇行により予め光ディスク28上に刻まれているウォブル信号によって求められる。
ウォブル信号には、ATIPと呼ばれる絶対時間情報が含まれており、この情報が、ATIPデコーダ35によってリードアンプ32の出力信号から取り出される。また、このATIPデコーダ35によって生成される同期信号は、CDエンコーダ37へ入力され、光ディスク28上の正確な位置へのデータの書き込みを可能にしている。バッファRAM39内のデータは、CD−ROMエンコーダ38やCDエンコーダ37において、エラー訂正コードの付加や、インターリーブ、EFM変調が行われ、レーザコントローラ36、光ピックアップ30を介してレーザ光に変換されて光ディスク28に記録される。
なお、上記EFM変調されたデータは、レーザコントローラ36により、ビットストリームとしてチャンネルビットレート4.3218Mbps(標準速)で光ピックアップ30の上記LDを駆動する。この場合の記録データは、588チャンネルビット単位でEFMフレームを構成する。チャンネルクロックとは、このチャンネルビットの周波数のクロックを意味する。
本実施形態2で情報の記録再生、画像の記録を行う光ディスク28は、CD−RなどのCDであり、上記実施形態1の光ディスク1と同様に図3に示すように基板18、情報記録層19、反射層20、画像記録層21、基板22を積層した構造になっている。
光ピックアップ30では、上記LDからのレーザ光が上記対物レンズを含む光学系を通して情報記録層19に照射されて上述のように情報の記録再生が行われる。上記LDからのレーザ光はサーボ手段33にてリードアンプ32からのトラッキングエラー信号(TE信号)を元にトラッキングサーボにより上記対物レンズが制御されて基板18のグルーブに正確に位置決めされる。TE信号の検出方式は各種あるが、サーボ手段33にてフォーカスサーボを掛けた状態で光ディスク28が左右に動く(回転する)ことによりTE信号が光ピックアップ30の上記受光素子を含む受光部から得られる。トラッキングサーボをオンすると、サーボ手段33はデータ記録時にはTE信号が安定するように上記対物レンズをTE信号に基づいて制御し、その結果基板18のグルーブへレーザ光を位置決めしてトラッキングを行う。
リードアンプ32からのTE信号がサーボ手段33により反転されて図3の反転TE信号のようにTE信号に対して位相が180度ずれた波形が得られる。サーボ手段33は、画像記録時には、リードアンプ32からのTE信号を反転してその反転TE信号を元にトラッキングサーボをオンさせ、反転TE信号が安定するように上記対物レンズ24を制御し、その結果レーザ光が基板18のランドへ位置決めされるようにトラッキングが行われる。画像記録層21は光ピックアップ30の上記対物レンズからのレーザ光が基板18、情報記録層19、反射層20を介して照射されることにより画像記録層21の情報記録層19側とは反対の面に可視画像として画像が記録される。
ホストから送られてきた画像データは、ATAPI/SCSIインターフェース42により受信されてバッファマネージャ40を通り、バッファRAM39に一旦蓄積される。画像データを受け取り終わるか、ある一定量の画像データを受け取ったところで画像記録を開始するが、画像データを受け取り終わっていなければ、記録中も画像データの受信を続ける。CPU45はスピンドルモータ29と図示しない画像エンコーダを起動して光ピックアップ30をホームポジションに移動させる。
スピンドルモータ29は画像エンコーダから出力される基準信号に従って角速度一定で回転する。サーボ手段33は画像エンコーダから出力される基準信号とスピンドルモータ29から出力されるFG信号(スピンドルモータ29の1回転で6サイクル程度の整数サイクルの信号)とを比較し、その結果により画像データに同期した正確なスピンドルモータ29の回転制御を行う。
メモリ(バッファ)マネージャ40は、画像データを受け取り終わるか、ある一定量の画像データを受け取ったところでCPU45の指示に基づきバッファRAM39から画像データを読み出す。この画像データは、画像エンコーダでピット信号に変換され、スピンドルモータ29のFG信号を利用して、画像1ライン分のデータのスタート位置が常に同じ回転角度となる様に同期が取られてレーザコントローラ36に送られる。
この同期性能は画像品質に大きな影響を与えるため、FG信号のパルス数を多くしたり、専用のインデックスパルス回路を設けたりするとさらに良い。また、画像データは1ライン分がスピンドルモータ29の一周でなくスピンドルモータ29の半周程度の仕様でも良い。レーザコントローラ36は画像エンコーダからのピット信号に従い光ピックアップ30の上記LDに対して光ディスク28へライトパワーのレーザ光を照射させたり停止させたりする。ここでは、スピンドルモータ29は、サーボ手段33により線速度が一定になるように制御したが、角速度が一定になるように制御してもよい。また、ライトパワーのレーザ光はCDエンコーダ37から出力されるデータにより変調しても良い。
画像を形成する画素は、基本的に上記LDの点灯、消灯により画像記録層21に記録されて行くが、この時サーボ信号が乱されるため、サーボ信号は上記LDが消灯している時にサーボ手段33にてサンプルホールドされる。従って、画像記録層21に連続線を記録する場合でも上記LDの点灯、消灯が行なわれる。そのLDの点灯、消灯の時間は、短時間であるために画像上特に問題にならない。
本実施形態2によれば、光情報記録媒体としての光ディスク28に対して、情報記録層19側から画像記録層21にレーザ光を照射して、画像記録層21の情報記録層19側とは反対の面に可視画像を形成するので、ユーザがペンやプリンタを使用することなく光情報記録媒体へタイトルなどの画像を記録できてタイトルなどの画像の記入の簡素化を図ることができ、追記可能な光情報記録媒体にも画像を記録でき、目視に必要なコントラストの画像を得ることができて印刷ラベルと同等の視認効果を有する画像を得ることができ、情報記録と画像記録を連続で行うことができ、光ディスクを裏返さなくても画像を記録でき、画像記録専用のサーボ制御が不要でレーザ光を精度良く制御できる。
また、本実施形態2によれば、レーザ光を案内するためのグルーブが予め形成されている記録可能な光ディスク28の各データトラックの間の部分(ランド)をトラッキングしながら、画像記録層21にレーザ光を照射するので、光ディスクの情報が記録された又は情報が記録されるトラック間の隙間にレーザ光を照射することでレーベル面から目視可能な画像や文字を形成することができ、光ディスクの記録情報の容量に関係無く光ディスクの全面に画像を形成でき、情報記録の前であっても後であっても画像を光ディスクに形成できる。
図5は本発明の実施形態3を示す。この実施形態3は、上記実施形態2の光ディスク装置63を使用した情報処理装置であり、主制御装置64、インターフェース65、記録装置(ハードディスク:HDD)66、入力装置67及び表示装置68などを備えている。主制御装置64は、マイクロコンピュータ、メインメモリ(いずれも図示せず)などを含んで構成され、主制御装置64、インターフェース65、記録装置(HDD)66、入力装置67及び表示装置68を有するホストの全体を制御する。
インターフェース65は、光ディスク装置63との双方向の通信インターフェースであり、ATAPI及びSCSI等の標準インターフェースに準拠している。インターフェース65は光ディスク装置63のインターフェース42と接続されている。なお、各インターフェース65,42間の接続形態は、通信ケーブル(例えばSCSIケーブル)などの通信線を用いたケーブル接続だけでなく、赤外線などを利用したワイヤレス接続であっても良い。
記録装置(HDD)66には主制御装置64のマイクロコンピュータで解読可能なコードで記述されたプログラムが格納され、主制御装置64はそのプログラムを実行して情報処理を行う。この情報処理装置の駆動電源がオン状態になると、上記プログラムは主制御装置64のメインメモリにロードされる。表示装置68は、例えばCRT、液晶ディスプレイ(LCD)及びプラズマディスプレイパネル(PDP)などの表示部(図示せず)を備え、主制御装置64からの各種情報を表示する。
入力装置67は、例えばキーボード、マウス及びポインティングデバイスなどのうち少なくとも1つの入力装置(図示せず)を備え、ユーザから入力された各種情報を主制御装置64に通知する。なお、入力装置67からの情報はワイヤレス方式で入力しても良い。また、表示装置68と入力装置67とが一体化したものとして、例えばタッチパネル付きCRTなどがある。この情報処理装置はオペレーティングシステム(、以下OSという)を搭載している。この情報処理装置を構成する全てのデバイスは上記OSによって管理されているものとする。
この実施形態3によれば、上記実施形態2と同様な効果を有する。
図6は本発明の実施形態4を示す。光情報記録媒体としての光ディスク69は、DVD+R等のDVDであり、本実施形態4の光情報記録装置としての光ディスク装置によって情報の記録再生や画像記録が行われる。
図6において、69は光ディスク、70はスピンドルモータ、71は光ピックアップ、72はモータドライバ、73はリードアンプ、74はサーボ手段、75はDVDデコーダ、76はADIPデコーダ、77はレーザコントローラ、78はDVDエンコーダ、79はDVD−ROMエンコーダ、80はバッファRAM、81はバッファマネージャ、82はDVD−ROMデコーダ、83はATAPI/SCSIインターフェース、84はD/Aコンバータ、85はROM、86はCPU、87はRAMを示し、LBはレーザ光、Audioはオーディオ出力信号を示す。この図6において、矢印はデータが主に流れる方向を示しており、また、図を簡略化するために、図6の各ブロックを制御するCPU86には、太線のみを付けて各ブロックとの接続を省略している。
ROM85にはCPU86にて解読可能なコードで記述された制御プログラムが格納され、CPU86はその制御プログラムを実行して各種処理を行う。この実施形態4の電源がオン状態になると、上記プログラムは不図示のメインメモリにロードされ、CPU86はそのプログラムに従って本実施形態4の各部の動作を制御するとともに、制御に必要なデータ等を一時的にRAM87に保存する。本実施形態4の動作は、次のとおりである。光ディスク69は、スピンドルモータ70によって回転駆動される。このスピンドルモータ70は、モータドライバ72とサーボ手段74により、線速度または角速度が一定になるように制御される。この線速度又は角速度は、階段的に変更することが可能である。
光ピックアップ71は、図示しない650mmの第1のレーザ光を出射する第1のLD、780mmの第2のレーザ光を出射する第2のLD、対物レンズを含む光学系、フォーカスアクチュエータ、トラックアクチュエータ、受光素子を有する受光部およびポジションセンサを内蔵しており、上記第1のLD及び第2のLDからのレーザ光LBを上記光学系を介して光ディスク69に照射し、光ディスク69に情報や画像を記録したり、光ディスク69の情報記録層からの反射光を上記受光部で受光して情報を読み取ったりする。
光ピックアップ71は、シークモータによってスレッジ方向への移動が可能である。これらのフォーカスアクチュエータ、トラックアクチュエータ、シークモータは、上記受光部と上記ポジションセンサから得られる信号に基いて、モータドライバ72とサーボ手段74により、レーザ光LBのスポットが光ディスク69上の目的の場所に位置するように制御される。
情報再生時には、光ピックアップ71の受光部より得られた再生信号は、リードアンプ73で増幅されて2値化された後、DVDデコーダ75において8/16復調される。なお、記録データは、8ビットずつまとめられて変調(8/16変調)されており、この変調では、8ビットを16ビットに変換している。この場合に、結合ビットは、それまでの「1」と「0」の数が平均的に等しくなるように付けられる。これを「DC成分の抑制」といい、DCカットされた再生信号のスライスレベル変動が抑圧される。
上記復調されたデータは、DVDデコーダ75においてデインターリーブとエラー訂正の処理が行われた後、DVD−ROMデコーダ82にて、データの信頼性を高めるために、さらに、エラー訂正の処理が行われる。このように2回のエラー訂正の処理が行われたデータは、バッファマネージャ81によって一旦バッファRAM80に蓄えられ、セクタデータとして揃った状態で、ATAPI/SCSIインターフェース83を介して、図示しないホストコンピュータへ一気に転送される。なお、音楽データの場合には、DVDデコーダ75からD/Aコンバータ84へ入力され、アナログのオーディオ出力信号Audioとして取り出される。
情報記録時には、ATAPI/SCSIインターフェース83を通してホストコンピュータから送られてきたデータは、バッファマネージャ81によって一旦バッファRAM80に蓄えられる。その後に情報記録動作が開始されるが、この場合には、その前に光ディスク69上のレーザスポットを書き込み開始地点に位置させる必要がある。この書き込み開始地点は、DVD+Rでは、予め光ディスク69上にトラックの蛇行により刻まれているウォブル信号によって求められる。
DVD+RWにおけるウォブル信号には、ADIP(Adress In Pre-groove)と呼ばれるアドレス情報が含まれており、このアドレス情報がADIPデコーダ76によってリードアンプ73の出力信号から取り出される。また、このADIPデコーダ76によって生成される同期信号は、DVDエンコーダ78へ入力され、光ディスク69上の正確な位置へのデータの書き込みを可能にしている。バッファRAM80内のデータは、DVD−ROMエンコーダ79やDVDエンコーダ78においてエラー訂正コードの付加やインターリーブが行われ、レーザコントローラ77、光ピックアップ71を介して光ディスク69に記録される。この場合、レーザコントローラ77はDVDエンコーダ78からのデータで光ピックアップ71の上記LDを駆動する。なお、光ディスク69のランドプリピットやプリピットからアドレス情報を得る構成としても良い。
図7は本実施形態4で情報の記録再生、画像の記録を行う光ディスク69の構成を示す。本実施形態4は光ディスク69に対して第1のレーザ光88でトラッキングサーボを行ないながら第2のレーザ光89で画像を記録する。光ディスク69は、基板90、情報記録層91、反射層92、ギャップ93、画像記録層94、基板95を積層した構造になっており、情報記録層91と反射層92をコーティングした基板90と、画像記録層94をコーティングした基板95をギャップ93で張り合わせて製造される。ギャップ93は接着剤の厚みにてコントロールされる。基板90と同じものを使用した基板95にはランド101、グルーブ102が存在するが、その位置は基板90のランド100、グルーブ96に対して不定であり、画像記録には特に関係ない。基板95は図8に示すようにランド、グルーブの無い基板103を使用しても良い。
基板90は、ポリカーボネート材料で構成され、グルーブと呼ばれる溝96が刻まれている。この溝96は、レーザ光88を案内するためにあるが、微妙に蛇行しており、アドレスや光ディスク情報を含むADIP情報が位相変調されて記録されている。情報記録層91は、有機色素材料で構成され、強い第1のレーザ光88が照射されると変質してピットが形成される。反射層92は金や銀などの金属膜で構成され、基板90、情報記録層91を透過した第1のレーザ光88を反射し、所定の反射率が得られるように設計されている。画像記録層94は、光を吸収して発熱する発熱体と、熱により発色する発色体とで構成される。これらは混合されていても層をなしていても良い。上記発熱体には、近赤外線の吸収特性が高く可視光線の吸収特性が低いフタロシアニン色素などがあげられる。上記発色体には、ロイコ染料などがあげられる。
光ピックアップ71では、上記第1のLD97からのレーザ光88が上記対物レンズ98を含む光学系を通して情報記録層91に照射されて上述のように情報の記録再生が行われる。上記第1のLD97からのレーザ光88はサーボ手段74にてリードアンプ73からのトラッキングエラー信号(TE信号)を元にトラッキングサーボにより対物レンズ98が制御されて基板90のグルーブ96に正確に位置決めされてトラッキングが行われる。TE信号の検出方式は各種あるが、サーボ手段74にてフォーカスサーボを掛けた状態で光ディスク69が左右に動く(回転する)ことによりTE信号が光ピックアップ71の上記受光素子を含む受光部から得られる。トラッキングサーボをオンすると、サーボ手段74はTE信号が安定するように上記対物レンズ98をTE信号に基づいて制御し、その結果基板90のグルーブ96へレーザ光88を位置決めしてトラッキングを行う。
画像記録層94は光ピックアップ71の上記対物レンズ98からのレーザ光89が基板90、情報記録層91、反射層92、ギャップ93を介して照射されることにより画像記録層94の情報記録層91側とは反対の面に可視画像として画像が記録される。
ホストから送られてきた画像データは、ATAPI/SCSIインターフェース83により受信されてバッファマネージャ81を通り、バッファRAM80に一旦蓄積される。画像データを受け取り終わるか、ある一定量の画像データを受け取ったところで画像記録を開始するが、画像データを受け取り終わっていなければ、記録中も画像データの受信を続ける。CPU86はスピンドルモータ70と図示しない画像エンコーダを起動して光ピックアップ71をホームポジションに移動させる。
スピンドルモータ70は画像エンコーダから出力される基準信号に従って角速度一定で回転する。サーボ手段74は画像エンコーダから出力される基準信号とスピンドルモータ70から出力されるFG信号(スピンドルモータ70の1回転で6サイクル程度の整数サイクルの信号)とを比較して、その結果により画像データに同期した正確なスピンドルモータ70の回転制御を行う。
バッファマネージャ81は、画像データを受け取り終わるか、ある一定量の画像データを受け取ったところでCPU86の指示に基づきバッファRAM80から画像データを読み出す。この画像データは、画像エンコーダでピット信号に変換され、スピンドルモータ70のFG信号を利用して、画像1ライン分のデータのスタート位置が常に同じ回転角度となる様に同期が取られてレーザコントローラ77に送られる。
この同期性能は画像品質に大きな影響を与えるため、FG信号のパルス数を多くしたり、専用のインデックスパルス回路を設けたりするとさらに良い。また画像データは1ライン分がスピンドルモータ70の一周でなくスピンドルモータ70の半周程度の仕様でも良い。レーザコントローラ77は画像エンコーダからのピット信号に従い光ピックアップ71の上記LDに対して光ディスク69へライトパワーのレーザ光を照射させたり停止させたりする。ここでは、スピンドルモータ70は、サーボ手段74により線速度が一定になるように制御したが、角速度が一定になるように制御してもよい。またライトパワーのレーザ光はDVDエンコーダ78から出力されるデータにより変調しても良い。
画像を形成する画素136は、基本的に上記第2のLD99の点灯、消灯により画像記録層94に記録されて行くが、この時サーボ信号が乱されるためサーボ信号は上記第2のLD99が消灯している時にサーボ手段74にてサンプルホールドされる。従って、画像記録層94に連続線を記録する場合でも上記第2のLD99の点灯、消灯が行なわれる。そのLD99の点灯、消灯の時間は、短時間であるために画像上特に問題にならない。
CD-Rのトラックピッチは1.6μmであるが、DVD+Rのトラックピッチは0.74μmである。また、CD-Rに照射されるレーザ光の波長は780nmであるがDVD+Rに照射されるレーザ光の波長は650nmである。トラックピッチに対するレーザ光のスポット径はCD-RよりDVD+Rの方が大きく、DVD+Rで画像記録を行なうためにDVD+Rのランドにレーザ光を照射すると、ランドにもその影響を与えてしまう。その結果、DVD+Rは、記録した情報を読み出せなくなったり、情報を記録できなくなったりする。
DVDは2枚の基板を張り合わせて作成されており、両方の基板に情報を記録できる。そして、2層目の基板上の記録層の記録情報は1層目の基板上の記録層を透過したレーザ光で読み出すように設計されており、その反射率は18%から30%と低く設定されている。つまり、DVD+Rの1層目の基板上に情報記録層を配置して2層目の基板上に画像記録層を配置した場合、レーザ光の半分以上を画像記録層に照射することが可能で、画像形成に十分なパワーを得ることができる。
そこで、本実施形態4は、トラッキング制御を第1のレーザ光により行ない、第2のレーザ光で画像を記録するので、画像記録層にレーザ光制御信号を得るための光学特性が不要となり、画像記録層に感度が良く発色性の良い幅広い材料が選択できる。つまり、画像記録層には感熱材料を選択できる。感熱材料は吸収したエネルギーの熱で変化を起こす。そのため、レーザ光を100%吸収する材料が最も感度が良いと考えられ、その時の反射光は0%で、LDを制御するための信号が得られない。また、レーザ光の反射と吸収を両立させた材料を得ることが難しい。
本実施形態4によれば、光情報記録媒体としての光ディスク69に対して、情報記録層91側から画像記録層94にレーザ光89を照射して、画像記録層94の情報記録層91側とは反対の面に可視画像を形成するので、ユーザがペンやプリンタを使用することなく光情報記録媒体へタイトルなどの画像を記録できてタイトルなどの画像の記入の簡素化を図ることができ、追記可能な光情報記録媒体にも画像を記録でき、目視に必要なコントラストの画像を得ることができて印刷ラベルと同等の視認効果を有する画像を得ることができ、情報記録と画像記録を連続で行うことができ、光ディスクを裏返さなくても画像を記録でき、画像記録専用のサーボ制御が不要でレーザ光を精度良く制御できる。
また、本実施形態4によれば、レーザ光88を案内するためのグルーブ96が予め形成されている記録可能な光ディスク69の各データトラックの間の部分(ランド100)をトラッキングしながら、画像記録層94にレーザ光89を照射するので、光ディスクの情報が記録された又は情報が記録されるトラック間の隙間にレーザ光を照射することでレーベル面から目視可能な画像や文字を形成することができ、光ディスクの記録情報の容量に関係無く光ディスクの全面に画像を形成でき、情報記録の前であっても後であっても画像を光ディスクに形成できる。
図9は本発明の実施形態5を示す。この実施形態5は、上記実施形態3において、光ディスク装置63の代りに上記実施形態4の光ディスク装置104を使用した情報処理装置であり、上記実施形態3と同様に動作して同様な効果が得られる。
図10は本発明の実施形態6を示す。この実施形態6の光情報記録装置105は、光ディスク106を回転駆動するためのスピンドルモータ107、光ピックアップ108、レーザコントロール回路109、エンコーダ110、モータドライバ111、再生信号処理回路112、サーボコントローラ113、バッファRAM114、バッファマネージャ115、インターフェース116、ROM117、記憶手段としてのフラッシュメモリ118、CPU119及びRAM120などを備えている。なお、図10における矢印は、代表的な信号や情報の流れを示すものであり、各ブロックの接続関係の全てを表すものではない。
光ピックアップ108は、波長が650nmのレーザ光を出射する第1のLD、波長が780nmのレーザ光を出射する第2のLD、これらのLDから出射される光束を光ディスク106の記録面に導くとともに、この記録面で反射された戻り光束を所定の受光位置まで導く光学系、上記受光位置に配置され上記戻り光束を受光する受光器、及び駆動系(フォーカシングアクチュエータ、トラッキングアクチュエータ及びシークモータ)などを含んで構成されている。上記受光器からは、その受光量に応じた電流(電流信号)が再生信号処理回路112に出力される。
再生信号処理回路112は、光ディスク106の種類に対応して光ピックアップ108の上記受光器からの出力信号である電流信号を電圧信号に変換し、該電圧信号に基づいてウォブル信号、再生信号及びサーボ信号(フォーカスエラー信号、トラックエラー信号)などを検出する。この再生信号処理回路112は、ウォブル信号からアドレス情報及び同期信号等を抽出する。ここで抽出されたアドレス情報はCPU119に出力され、上記同期信号はエンコーダ110に出力される。さらに、再生信号処理回路112は、上記再生信号に対して誤り訂正処理等を行なった後、バッファマネージャ115を介してバッファRAM114に格納する。また、サーボ信号が再生信号処理回路112からサーボコントローラ113に出力される。再生信号処理回路112は、CPU119の指示により、光ディスク106の種類に対応したサーボパラメータ(例えば、信号レベル調整用ゲインなど)を設定する。
サーボコントローラ113は、再生信号処理回路112からのサーボ信号に基づいて光ピックアップ108を制御する制御信号を生成し、この制御信号をモータドライバ111に出力する。バッファマネージャ115は、バッファRAM114へのデータの入出力を管理し、バッファRAM114に蓄積されたデータ量が所定の値になると、CPU119に通知する。モータドライバ111は、サーボコントローラ113からの制御信号及びCPU119の指示に基づいて、光ピックアップ108及びスピンドルモータ107を制御する。
エンコーダ110は、CPU119の指示に基づいて、バッファRAM114に蓄積されているデータをバッファマネージャ115を介して取り出し、エラー訂正コードの付加などを行ない、光ディスク106への書き込みデータを作成する。エンコーダ110は、CPU119からの指示に基づいて、再生信号処理回路112からの同期信号に同期して、上記書き込みデータをレーザコントロール回路109に出力する。
レーザコントロール回路109は、エンコーダ110からの書き込みデータに基づいて、光ピックアップ108内の情報記録を行う上記LDのレーザ光出力を制御する。なお、レーザコントロール回路109は、CPU119の指示に基づいて、上記第1のLD及び第2のLDのいずれか一方(情報記録を行うLD)を制御対象とする。インターフェース116は、ホスト(例えば、パーソナルコンピュータ)121との双方向の通信インターフェースであり、ATAPI(AT Attachment Packet Interface)及びSCSI(Small Computer System Interface)等の標準インターフェースに準拠している。
ROM117には、CPU119にて解読可能なコードで記述されたプログラムが格納されている。フラッシュメモリ118は、不揮発性のメモリであり、CPU119からの書き込み及び読み出しが可能であるとともに、電源が切られても記録された内容を保持する。
CPU119は、ROM117に格納されているプログラムに従って本実施形態6の上記各部の動作を制御するとともに、制御に必要なデータ等を一時的にRAM120に保存する。また、CPU119は、本実施形態6の上記各部において、回路系がCD用回路系とDVD用回路系とに分かれている場合には、それらを選択する信号を出力する。なお、光ディスク装置105に電源が投入されると、ROM117に格納されているプログラムは、CPU119のメインメモリにロードされる。
図11は本実施形態6で情報の記録再生、画像の記録を行う光ディスク106の構成を示す。本実施形態6はDVD+Rなどの光ディスク106に対して第1のレーザ光122でトラッキングサーボを行ないながら第2のレーザ光123で画像を記録する。CD−R、DVD+Rなどの光ディスク106のうちDVDは、基板124、情報記録層125、反射層126、ギャップ127、基板128、画像記録層129、保護層130を積層した構造になっており、情報記録層125と反射層126をコーティングした基板124と、画像記録層129、保護層130をコーティングした基板130をギャップ127を介して張り合わせて製造される。
本実施形態6は、第1のレーザ光122の波長と第2のレーザ光123の波長が異なるものであり、第1のレーザ光122を出射する第1のLD131にDVD用レーザダイオードを使用し、第2のレーザ光123を出射する第2のLD132にCD用レーザダイオードを使用している。CDとDVDは、同じ厚みであるが、1枚基板か2枚基板かの違いから情報記録面の位置が異なる。基板底面から記録面までの距離はCDが約1.2mm、DVDが約0.6mmである。従って、DVD用LD131とCD用LD132を同時に点灯させた時には、そのフォーカス点は約0.6mmの距離差を持つように設計されている。そこで、本実施形態6では、画像記録層129を基板128の上面に配置している。こうすることにより、本実施形態6は、従来の光情報記録装置の構成を大きく変更する事無く画像記録が行なえる。
光ピックアップ108は、第1のLD131と第2のLD132が設けられ、光ディスク106としてDVDがセットされている時には第1のLD131からの第1のレーザ光122が対物レンズ133を含む光学系を通してDVD106の情報記録層125に照射されて上述のように情報の記録再生が行われ、第2のLD132からの第2のレーザ光123が対物レンズ133を含む光学系を通してDVD106の画像記録層129に照射されて画像が記録され、光ディスク106としてCDがセットされている時には第2のLD132からの第2のレーザ光123が対物レンズ133を含む光学系を通してCD106の情報記録層に照射されて上述のように情報の記録再生が行われる。
第1のレーザ光122は、再生信号処理回路112から得られるトラッキングエラー信号(TE信号)を元にサーボコントローラ113にてトラッキングサーボによりモータドライバ111を介して対物レンズ133が制御されることでグルーブ134へ正確に位置決めされてトラッキングが行われる。光ディスク106としてDVDがセットされている時には、第2のレーザ光123は、一部が情報記録層125、反射層126、ギャップ127、基板128を透過して画像記録層129に集光される。
ホスト121から送られてきた画像データは、インターフェース116により受信されてバッファマネージャ115を通り、バッファRAM114に一旦蓄積される。画像データを受け取り終わるか、ある一定量の画像データを受け取ったところで画像記録を開始するが、画像データを受け取り終わっていなければ、記録中も画像データの受信を続ける。CPU119はスピンドルモータ107と図示しない画像エンコーダを起動して光ピックアップ108をホームポジションに移動させる。
スピンドルモータ107は画像エンコーダから出力される基準信号に従って角速度一定で回転する。サーボコントローラ113は画像エンコーダから出力される基準信号とスピンドルモータ107から出力されるFG信号(スピンドルモータ107の1回転で6サイクル程度の整数サイクルの信号)とを比較して、その結果により画像データに同期した正確なスピンドルモータ107の回転制御を行う。
バッファマネージャ115は、画像データを受け取り終わるか、ある一定量の画像データを受け取ったところでCPU119の指示に基づきバッファRAM114から画像データを読み出す。この画像データは、画像エンコーダでピット信号に変換され、スピンドルモータ107のFG信号を利用して、画像1ライン分のデータのスタート位置が常に同じ回転角度となる様に同期が取られてレーザコントロール回路109に送られる。
この同期性能は画像品質に大きな影響を与えるため、FG信号のパルス数を多くしたり、専用のインデックスパルス回路を設けたりするとさらに良い。また画像データは1ライン分がスピンドルモータ107の一周でなくスピンドルモータ107の半周程度の仕様でも良い。レーザコントロール回路109は画像エンコーダからのピット信号に従い光ピックアップ108の第2のLD132に対して光ディスク106へライトパワーのレーザ光を照射させたり停止させたりする。ここでは、スピンドルモータ107は、サーボコントローラ113により線速度が一定になるように制御したが、角速度が一定になるように制御してもよい。またライトパワーのレーザ光123はエンコーダ110から出力されるデータにより変調しても良い。
画像を形成する画素137は、基本的に第2のLD132の点灯、消灯により画像記録層129に記録されて行くが、この時サーボ信号が乱されるためサーボ信号は第2のLD132が消灯している時にサーボコントローラ113にてサンプルホールドされる。従って、画像記録層129に連続線を記録する場合でも第2のLD132の点灯、消灯が行なわれる。その第2のLD132の点灯、消灯の時間は、短時間であるために画像上特に問題にならない。
第1のLD131の動作を通常の情報記録動作にするだけで画像記録中に情報記録を上述のように行うことができる。このとき、ホスト121からは画像記録用データと情報記録用データが送られてくる。ホスト121から送られてくる画像データが少なかったりキャラクタデータを本実施形態6で生成したりする場合には記録開始前にホスト121から画像記録用データを受け取ることもできる。
光ディスクに画像記録を行う時間がかかると、ペンで画像をラベルに記入してこれを光ディスクに貼った方が早くて便利ということになってしまう。また、光ディスクの情報記録層に従ってレーザ光を位置制御して光ディスクに画像を記録すると、画像として必ずしも必要としない高い密度で画像記録を行なうことになり、どうしても画像記録時間が長くなる問題がある。そこで、本実施形態6は、第1のレーザ光122で情報を記録しながら、第2のレーザ光123で画像を記録するので、画像の記録範囲が情報の記録範囲より小さければ画像記録時間をほとんど0にでき、画像記録時間を短縮できる。
サーボが外れるなど不測の事態が発生すると、画像記録を行なっている第2のレーザ光123が情報記録層125を破壊する危険がある。また、画像記録用の専用レーザダイオードを設けると、コストアップになる。一般に、情報記録層の記録材料は、感度に波長依存性があり、記録用レーザ光の波長に合わせたチューニングがされている。そこで、本実施形態6は、第1のレーザ光122を出射する第1のLDにDVD用のLD131を使用し、第2のレーザ光123を出射する第2のLDに第1のLDとは波長の異なるCD用のLDを使用したので、画像記録用のレーザ光が情報記録層に吸収されにくくなるために効率良く画像記録層にレーザ光を照射でき、画像記録時に情報記録層を破壊する危険を減らすことができる。また、多くのDVDに情報記録が可能な光ディスク装置は、CDに情報記録も可能で、DVD用のLDとCD用のLDを設けることは特にコストアップ要因にはならない。
本発明の他の実施形態は、上記実施形態3において、光ディスク装置63の代りに上記実施形態1の光ディスク装置または上記実施形態6の光ディスク装置を使用した情報処理装置であり、上記実施形態3と同様に動作して同様な効果が得られる。
本発明の実施形態1を示すブロック図である。 同実施形態1にて光ディスクのラベル面に可視画像を記録した状態を示す図である。 同実施形態1にて情報トラック間にレーザ光を照射して画像を画像記録層に記録する例を示す断面図である。 本発明の実施形態2を示すブロック図である。 本発明の実施形態3を示すブロック図である。 本発明の実施形態4を示すブロック図である。 同実施形態4で情報の記録再生、画像の記録を行う光ディスクの構成を示す断面図である。 同実施形態4で情報の記録再生、画像の記録を行う光ディスクの他の構成を示す断面図である。 本発明の実施形態5を示すブロック図である。 本発明の実施形態6を示すブロック図である。 同実施形態6で情報の記録再生、画像の記録を行う光ディスクの構成を示す断面図である。
符号の説明
18 基板
19 情報記録層
20 反射層
21 画像記録層
22 保護層
25 レーザ光
90 基板
91 情報記録層
92 反射層
93 ギャップ
94 画像記録層
95 基板
103 基板
88,89 レーザ光
124 基板
125 情報記録層
126 反射層
127 ギャップ
128 基板
129 画像記録層
130 保護層
122,123 レーザ光

Claims (6)

  1. 光情報記録媒体にレーザ光源からのレーザ光を照射して前記光情報記録媒体の情報記録層に情報の記録、再生の少なくとも一方を行う光情報記録装置において、前記光情報記録媒体は重なり合った前記情報記録層と画像記録層を有し、該光情報記録媒体に対して、前記情報記録層側から前記画像記録層にレーザ光を照射して、該画像記録層の前記情報記録層側とは反対の面に可視画像を形成することを特徴とする光情報記録装置。
  2. 請求項1記載の光情報記録装置において、前記レーザ光を案内するためのグルーブが予め形成されている記録可能な前記光情報記録媒体の各データトラックの間をトラッキングしながら、前記画像記録層にレーザ光を照射することを特徴とする光情報記録装置。
  3. 請求項1記載の光情報記録装置において、トラッキング制御を第1のレーザ光により行ない、この第1のレーザ光とは異なる第2のレーザ光により前記画像記録層に画像記録を行うことを特徴とする光情報記録装置。
  4. 請求項3記載の光情報記録装置において、前記画像記録層に情報記録を行ないながら前記情報記録層に画像記録を行うことを特徴とする光情報記録装置。
  5. 請求項3または4記載の光情報記録装置において、前記第1のレーザ光と前記第2のレーザ光は波長が異なることを特徴とする光情報記録装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つに記載の光情報記録装置を有することを特徴とする情報処理装置。
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