JP2005196192A - 湿式電子写真用トナー組成物とその製造方法,その製造方法により製造された湿式電子写真用トナー組成物及び電子写真画像を形成する方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】カプセル化された顔料を含む湿式トナー,その製造方法及びその利用を提供する。
【解決手段】両親媒性共重合体内にカプセル化された一つ以上の視覚改善添加剤を含む湿式トナー組成物。上記両親媒性共重合体は,一つ以上のS部分と一つ以上のD部分とを含む。上記トナー組成物を製造する方法及びそれを利用する方法も提供される。上記液体キャリアは,カウリブタノール値が30未満である。
【選択図】無し
【解決手段】両親媒性共重合体内にカプセル化された一つ以上の視覚改善添加剤を含む湿式トナー組成物。上記両親媒性共重合体は,一つ以上のS部分と一つ以上のD部分とを含む。上記トナー組成物を製造する方法及びそれを利用する方法も提供される。上記液体キャリアは,カウリブタノール値が30未満である。
【選択図】無し
Description
本発明は,湿式電子写真用トナー組成物とその製造方法,その製造方法により製造された製品及び電子写真画像を形成する方法に関し,さらに詳細には,オルガノゾルの成分である顔料をカプセル化するために重合がくりかえされ,かつ湿式トナー組成物に提供される両親媒性共重合体バインダー粒子に関する。
電子写真工程及び静電印刷工程で(通常,電子記録工程という。),静電画像は,それぞれ感光要素または誘電要素の表面に形成される。感光要素または誘電要素は,非特許文献1,特許文献1,2及び3に記述したように,中間転写ドラムまたはベルト,または最終トナー画像自体の被印刷物でありうる。
静電印刷で,潜像は,通常(1)選択された領域の誘電要素(通常,受容被印刷物である。)上に静電ライティングスタイラス(writing stylus)またはその等価物で電荷画像を位置させて電荷画像を形成し,(2)トナーを上記電荷画像に加えた後,(3)トナー画像を定着させることによって形成される。このような類型の工程の一例は,特許文献4に記載されている。
ゼログラフィともいう電子写真印刷において,電子写真技術は,紙,フィルムのような最終画像受容体上に画像を形成するのに使われる。電子写真技術は,複写機,レーザプリンタ,FAXなどを含む色々な装置に幅広く使われる。
電子写真技術は,通常,最終的な永久画像受容体上に電子写真画像を形成する工程で,感光体として知られている,再使用可能な感光性の一時的画像受容体を使用することを含む。代表的な電子写真工程は,帯電,露光,現像,転写,定着及びクリーニングと除電を含んで,受容体上に画像を形成するための一連の段階を含む。
帯電段階において感光体は,通常,コロナまたは帯電ローラによって(−)極性でも(+)極性でも所望の極性の電荷で塗布される。露光段階において,通常レーザスキャナまたはダイオード配列である光学システムは,最終画像受容体上に形成される目的画像に対応する画像方式で,感光体の帯電表面を選択的に放電させて潜像を形成する。現像段階において,適度な極性をもつトナー粒子は,一般的にトナー極性と反対極性の電位に電気的にバイアスされた現像器を使用して,感光体上の潜像と接触する。トナー粒子は感光体に移動し,静電気力によって潜像に選択的に付着されて,感光体上にトナー画像を形成する。
転写段階において,トナー画像は,感光体から所望の最終画像受容体に転写される。トナー画像を感光体から最終画像受容体に転写し続けるために,中間転写要素が使われることもある。定着段階では,最終画像受容体上のトナー画像は,加熱によりトナー粒子が軟化または溶融させられて,最終受容体に定着させられる。他の定着方法としては,加熱または非加熱の状態で,高圧にすることにより,最終受容体にトナーを定着させることがある。クリーニング段階においては,感光体に残っている残留トナーが除去される。
最後に,除電段階において,感光体電荷は,特定波長帯域の光に露出されて実質的に均一に低い値に低下して,元来の潜像の残留物が除去されることによって感光体の画像形成サイクルを準備するようにする。
2つのタイプのトナー,すなわち,湿式トナーと乾式トナーとが広範囲に商業的に使われる。
“乾式”という用語は,乾式トナーが液体成分を全く有していないということを意味するものではなく,トナー粒子が有意義のレベルの溶媒,例えば,通常的に10重量%未満の溶媒を含有していないということを意味し(一般的に,乾式トナーは,溶媒含量で表した時,実質的に乾式である),摩擦帯電電荷を伴えるということを意味する。
通常,湿式トナー組成物は,液体キャリアに懸濁または分散されたトナー粒子を一般的に含む。通常,上記液体キャリアは,静電潜像を放電させないように非伝導性分散剤である。湿式トナー粒子は,一般的に液体キャリア(またはキャリア液体)にある程度溶解する。また,通常,低極性,低誘電定数の実質的に非水性であるキャリア溶媒の50重量%を超える量に,溶媒和する。湿式トナー粒子は,一般的にキャリア溶媒では解離されるが,上記液体キャリアに溶媒和及び/または分散される間に,摩擦帯電電荷を伴わない極性基を使用して化学的に帯電される。湿式トナー粒子はまた,通常的に乾式トナー粒子よりさらに小さい。約5ミクロン〜サブミクロンの小さな粒子サイズのために,湿式トナーは解像度が非常に高いトナー画像を生成しうる。
湿式トナー組成物に使われる通常のトナー粒子は,一般的に視覚改善添加剤(Visual Enhancement additive)を含む。視覚改善添加剤とは,例えば,有色顔料粒子及び重合体バインダーなどのことであり,印刷物の画質を視覚的に向上させる役割がある。上記重合体バインダーは,電子写真工程中及びその工程後のいずれにおいても十分な機能を発揮する。加工性面で,バインダーの特性は,トナー粒子の帯電及び帯電安定性,流動性及び定着性に影響を与える。このような特性は,現像,転写及び定着工程中の優秀な性能を達成するために重要である。画像が最終受容体に形成された後,バインダーの性質(例えば,ガラス転移温度,溶融粘度,分子量)及び定着条件(例えば,温度,圧力及び定着器の配置)は,耐久性(例えば,耐ブロッキング性及び耐削除性),受容体に対する付着力,光沢に影響を与える。
湿式トナー粒子に使用するに適当な重合体バインダー材料は,乾式トナー粒子に使われる重合体バインダーの通常のガラス転移温度範囲(50−100℃)より低い約−24〜55℃のガラス転移温度を表す。特に,いくつかの湿式トナーは,湿式電子写真画像の形成工程において,例えば,フィルム形成によって速かに自己定着するために,室温(25℃)未満のガラス転移温度(Tg)を表す重合体バインダーを含むということが知られている(特許文献5参照)。しかし,このような湿式トナーは,トナー画像を最終画像受容体に定着させた後,低いTgから招来される劣悪な画像耐久性(例えば,劣悪な耐ブロッキング性及び耐削除性)を表すことも知られている。
湿式トナーを使用する他の印刷工程において,自己定着は必要とはされない。このようなシステムで,光導電性表面に現像された画像は,この段階でフィルムを形成せずに中間転写ベルト(ITB:Intermediate Transfer Belt)または中間転写部材(ITM:Intermediate Transfer Member)に転写されるか,または直接プリント媒体に転写される(例えば,特許文献6及び7を参照)。このようなシステムで画像形態に不連続的なトナー粒子を転写するには,機械的な力,静電気力及び熱エネルギーを組合わせて使用することによって行われる。特に,特許文献7に記載されたシステムで,DCバイアス電圧は,内部スリーブ部材に連結されてカラー画像を効率的に転写可能にするためにプリント媒体の表面から静電気力を作り出す。
このようなシステムに使われるトナー粒子は,以前にはオルガノゾル工程を使用して製造された重合体ではなく,従来の重合体バインダー材料を使用して製造されてきた。したがって,例えば,特許文献6は,開示されたシステムに使われた湿式現像剤は特許文献8に記載されていると言及している。上記特許は,キャリア液体中のあらかじめ形成されたTgの高い重合体樹脂を,キャリア液体が樹脂を軟化または可塑化するのに十分に高い温度に加熱し,顔料を添加した後,生成された高温分散液を高エネルギー混合またはミリング工程に露出させて製造される湿式トナーを開示している。
このように,Tgの高い(一般的に,約60℃以上のTgである)重合体バインダーを使用した非自己定着湿式トナーは画像耐久性に優れるが,上記湿式トナーが画像形成工程で速かに自己定着できないことからの画像欠陥,劣悪な帯電及び帯電安定性,保存時の凝集または集合に対する劣悪な安定性,保存時の劣悪な沈降安定性,及びトナー粒子を軟化または溶融させてトナーを最終画像受容体に適切に定着させるために使われる約200〜250℃の高い定着温度を必要とする点を含んで,重合体バインダー選択と関連された他の問題点を表すと知られている。
耐久性の欠陥を克服するために,非フィルム形成湿式トナーと乾式トナーいずれにも使用するために選択された重合体材料は,通常的に定着後に優秀な耐ブロッキング性を得るために少なくとも約55〜65℃のTgを表すが,通常的にトナー粒子を軟化または溶融させて最終画像受容体にトナーを適切に定着させるために約200〜250℃の高い定着温度を必要とする。高い定着温度は,長時間のワーミングアップ時間と,高温定着による過度なエネルギー消費,そして紙の自然発火温度(233℃)に近接な温度でトナーを紙に定着させることによる火災の危険性のために,乾式トナーに比べて不利である。
また,高いTgの重合体バインダーを使用したいくつかの湿式及び乾式トナーは,最適の定着温度の上または下の温度では最終画像受容体から定着器の表面にトナー画像を望ましくなく部分的に転写するので(オフセット),オフセットを防止するために定着器の表面に低い表面エネルギーを有する材料を使用するか,または定着器オイルを使用することを必要とすることが知られている。また,製造時に多様な潤滑剤またはワックスを乾式トナー粒子に物理的に混合して,離形剤またはスリップ剤として作用させてきたが,このようなワックスは,重合体バインダーに化学的に結合されていないので,トナー粒子の摩擦帯電に不利な影響を及ぼすか,またはトナー粒子から移動して感光体,中間転写要素,定着器要素またはその他の電子写真工程に重要な表面を汚染させるという恐れがある。
重合体バインダー及び視覚改善添加剤以外に,湿式トナー組成物は,選択的に他の添加剤を含みうる。例えば,帯電制御剤はトナー粒子に静電気的電荷を付与するように添加されうる。分散剤はコロイド安定性を提供し,画像を定着させ,かつ粒子の表面に帯電されたサイトまたは帯電サイトを提供する。分散剤は,通常的に湿式トナー組成物に添加されるが,これはトナー粒子濃度が高く(粒子間距離が短い),電気的な二重層効果のみでは凝集または集合に対して分散液を安定化させるのに適していないためである。離形剤は,定着器ロールが使われる時,これらへのトナーの粘着を防止するのに使用されうる。他の添加剤としては,酸化防止剤,紫外線安定剤,殺菌剤,殺真菌剤,流動性制御剤などがある。
湿式トナー組成物を形成する一つの製造方法は,液体キャリアに分散された両親媒性共重合体バインダーを合成してオルガノゾルを形成した後,生成されたオルガノゾルを他の成分と混合して湿式トナー組成物を形成することを含む。通常オルガノゾルは,重合可能な化合物(例えば,モノマー)を非水性分散重合して低誘電率の炭化水素溶媒(キャリア液体)に分散された共重合体バインダー粒子を形成することによって合成される。このような分散された共重合体粒子は,重合反応で形成された分散されている状態のコア粒子に,キャリア液体によって溶媒化された立体構造安定化剤(例えば,グラフト安定化剤)が化学結合することによって集合に対して安定化する。このような立体構造安定化メカニズムに関する細部事項は,非特許文献2に記載されている。自己安定性オルガノゾルの合成方法は非特許文献3に記載されている。
湿式トナー組成物は,電子写真画像の形成工程で速かに自己定着する比較的低いTg(Tg≦30℃)のフィルム形成湿式トナーの製造に使用するために低極性,低誘電定数のキャリア溶媒に分散重合することで製造されてきた。(特許文献9及び10。)また,オルガノゾルは,静電気的スタイラスプリンタに使用するための中間Tg(Tgが30〜55℃)の湿式静電トナーの製造に使用するために製造されてきた(特許文献5 B1を参照)。オルガノゾルを製造するための代表的な非水性の分散重合方法は,炭化水素媒質に溶解される一つ以上のエチレン系不飽和モノマーを,あらかじめ形成された重合可能な溶液重合体(例えば,グラフト安定化剤または“活性的な”重合体)の存在下で重合する時に行われるフリーラジカル重合である(特許文献5を参照)。
オルガノゾルが形成されれば,一つ以上の添加剤が必要に応じて含まれうる。例えば,一つ以上の視覚改善添加剤及び/または帯電制御剤が含まれうる。次いで,組成物は均質化,マイクロ流動化,ボールミリング,粉砕機ミリング,高エネルギービーズ(サンド)ミリング(bead (sand) milling),バスケットミリング(basket milling),または分散液で粒子サイズを小さくするための当該技術分野で公知の他の方法のような一つ以上の混合工程を経ることができる。混合工程は,凝集された視覚改善添加剤粒子が存在する場合,これらを1次粒子(直径が0.05〜1.0ミクロン)に粉砕し,分散された共重合体バインダーを,部分的に細かく砕き,視覚改善添加剤の表面と結合することができるようにする。
このように分散された共重合体または共重合体から生成された断片は,例えば,視覚改善添加剤の表面に吸着または付着されて,視覚改善添加剤と結合されることによりトナー粒子を形成する。その結果,約0.1〜2.0ミクロンのサイズを有するトナー粒子であり,通常直径が0.1〜0.5ミクロンである,立体的に安定化された非水性のトナー粒子分散液を得る。いくつかの具現例で,必要ならば,混合後に一つ以上の帯電制御剤を添加することもできる。
前述したもの以外にも,視覚改善添加剤がオルガノゾルの生成後に添加されるオルガノゾルから誘導されたトナー粒子は,両親媒性共重合体に対して視覚改善添加剤の表面の一部または全体が露出されているトナー粒子になるということが知られてきた。また,両親媒性共重合体内にカプセル化された視覚改善添加剤を有するトナー粒子を提供することにより,色々な利点が得られることもわかってきた。ここでカプセル化とは共重合体で視覚改善添加剤全体が被覆されることである。本発明の目的上,視覚改善添加剤は,重合体マトリックスを通じて実質的に均一に分布されれば,カプセル化されたものと見なされることができる。このような均一な分布は,媒質ミリング(例えば,ボールミリング)または他の分散または混合工程によって重合体と結合された視覚改善添加剤と比較した時,重合体が視覚改善添加剤を実質的にまたは完全に取り囲むということを表す。媒質ミリング工程のような従来の分散工程は,視覚改善添加剤の表面の相当部分が視覚的にも露出され,かつ不利な物理的及び電気的環境にいずれも露出されるトナーを生産する傾向がある。
視覚改善添加剤を,両親媒性共重合体内にカプセル化すれば,保存または使用する間に,視覚改善添加剤の望ましくない電気的相互作用を防止するのに特に有利である。具体的にいえば,いくつかの視覚改善添加剤は,本質的に電気伝導性である。このような視覚改善添加剤をカプセル化して,保存時または使用時にトナーの望ましくない放電を防止する電気絶縁層を提供する。
また,視覚改善添加剤を,両親媒性共重合体内にカプセル化すれば,熱及び/またはいくつかの光波長に敏感な視覚改善添加剤を保護するのに特に有利であることができる。このような視覚改善添加剤をカプセル化すれば,保存時または使用時の望ましくない放電中に,有害な熱または光に視覚改善添加剤があらかじめ統制不能に露出されることを防止する保護層及び/または絶縁層を提供する。
また,いくつかの視覚改善添加剤は,機械的な破壊に敏感である。このような視覚改善添加剤をカプセル化すれば,製造,輸送,画像処理時または最終画像生成物で破れ易い視覚改善添加剤を損傷させる恐れのあるせん断力のような力に起因した機械的な破裂を防止する物理的な保護層を提供する。
また,視覚改善添加剤を,両親媒性共重合体内にカプセル化すれば,水,溶媒,大気中酸素またはその他のガスのような環境中の色々な物質に敏感な視覚改善添加剤を保護するのに特に有利であることができる。このような視覚改善添加剤をカプセル化すれば,視覚改善添加剤の望ましくない化学的相互作用を防止する,連続的な保護層を提供する。
最後に,両親媒性共重合体の内側に視覚改善添加剤をカプセル化することにより,トナーの色を均一に表すという特別な利点がある。視覚改善添加剤がカプセル化されていないトナーにおいて,一部の視覚改善添加剤は,重合体のオーバーコートにより覆われないので,直接的に見ることになる。いくつかの具現例では,視覚改善添加剤のカプセル化の程度によって,相異なる色強度,またははるかに相異なる外見色をみることができる。このような潜在的な色の不均一性は,均一で再生可能な画像を提供しようとする時に特に望ましくない。
本発明は,実質的に非水性の液体キャリア,例えば有機溶媒に少なくとも一つの分散された視覚改善添加剤で,重合をかさねた共重合体バインダーを含むオルガノゾルから誘導されたトナー粒子に関する。カプセル化された視覚改善添加剤を有する最終的に得られたオルガノゾルは,他の目的の成分と容易に組合わせられる。
本願に使われたように“両親媒性”という用語は,共重合体の製造する過程,かつ/または乾式トナー粒子に共重合体を結合する過程で使われる所望の液体キャリアにおいて,それぞれ明確に異なる溶解度と分散性とを有する部分が組合わせられた共重合体を意味する。望ましくは,上記液体キャリア(“キャリア液体”ともいう)は,上記共重合体の少なくとも一部(本願で,S材料またはブロックという)が上記キャリアによってさらに溶媒化する一方,共重合体の少なくとも一つの他の部分(本願で,D材料またはブロックという)は上記キャリアで分散された相を構成するように選択される。
視覚改善添加剤の独特なカプセル化を提供するために,両親媒性共重合体は,視覚改善添加剤をカプセル化する方法で視覚改善添加剤を含む組成物内においてそのまま重合される。上記重合は,実質的に非水性の所望の液体キャリアで行われるのが好ましい。なぜならその後の粉砕または分級がほとんど必要なく,トナーへの使用に適した単分散共重合体粒子を作り出すことができるからである。生成された顔料含有オルガノゾルは,選択的に一つ以上の他の目的成分と混合される。
そこで,本発明は,このような問題に鑑みてなされたもので,その目的とするところは,優秀な画像現像及び転写特性を表す新規改良された湿式電子写真用トナー組成物とその製造方法,その製造方法により製造された製品及び電子写真画像を形成する方法を提供することにある。
上記課題を解決するために,本発明のある観点によれば,(a)カウリブタノール値が30未満の液体キャリアと;(b)上記液体キャリアに分散された複数のトナー粒子と;を含む湿式電子写真用トナー組成物であって:上記トナー粒子は,両親媒性共重合体内にカプセル化された一つ以上の視覚改善添加剤を含み,上記両親媒性共重合体は,一つ以上のS部分と一つ以上のD部分とを含む湿式電子写真用トナー組成物が提供される。
また,上記一つ以上の視覚改善添加剤は,顔料であってもよい。
また,上記両親媒性共重合体は,グラフト共重合体であってもよい。
また,上記トナー粒子は,体積平均粒子直径が1〜9μmであってもよく,数平均粒子直径が0.1〜4μmであってもよい。
また,上記トナー粒子は,体積平均粒子直径が2〜7μmであってもよく,数平均粒子直径が0.5〜3μmであってもよい。
また,上記両親媒性共重合体の重量は,視覚改善添加剤の重量1に対して2〜18の重量比であってもよい。
また,上記両親媒性共重合体の重量は,視覚改善添加剤の重量1に対して4〜14の重量比であってもよい。
また,上記両親媒性共重合体の重量は,視覚改善添加剤の重量1に対して8〜12の重量比であってもよい。
また,上記共重合体は,フォックス方程式を使用して計算されたガラス転移温度が0〜100℃であってもよい。
また,上記共重合体は,フォックス方程式を使用して計算されたガラス転移温度が20〜80℃であってもよい。
また,上記共重合体は,フォックス方程式を使用して計算されたガラス転移温度が45〜75℃であってもよい。
また,上記S部分は,フォックス方程式を使用して計算されたガラス転移温度が−70〜125℃であってもよい。
また,上記S部分は,フォックス方程式を使用して計算されたガラス転移温度が0〜100℃であってもよい。
また,上記S部分は,フォックス方程式を使用して計算されたガラス転移温度が25〜75℃であってもよい。
また,上記共重合体のS部分は,上記共重合体のD部分よりさらに低いガラス転移温度を有してもよい。
また,上記D部分は,フォックス方程式を使用して計算されたガラス転移温度が20〜125℃であってもよい。
また,上記D部分は,フォックス方程式を使用して計算されたガラス転移温度が30〜85℃であってもよい。
また,上記D部分は,フォックス方程式を使用して計算されたガラス転移温度が50〜75℃であってもよい。
また,グラフトサイトを除外したS部分のうち75%以上は,炭素数が1〜24の(メタ)アクリレート類,トリメチルシクロヘキシルメタクリレート,t−ブチルメタクリレート,イソボルニル(メタ)アクリレート及びこれらの組合わせよりなる群から選択された化合物から生成されてもよい。
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,(a)S部分を有するプレポリマーと,溶媒と,を含む組成物に,視覚改善添加剤を分散させる段階と;(b)D部分を有する材料を,S部分を有するプレポリマーと反応させて分散重合させ,上記視覚改善添加剤を,両親媒性共重合体の層の内側にカプセル化することによって,オルガノゾル粒子を形成する段階と;を含む湿式電子写真用トナー組成物の製造方法が提供される。
また,上記カプセル化された顔料含有オルガノゾル粒子を,トナー添加剤と混合する段階をさらに含んでもよい。
また,上記トナー添加剤を,上記視覚改善添加剤/上記S部分を有するプレポリマー/上記溶媒組成物に分散させる段階をさらに含んでもよい。
また,上記トナー添加剤は,一つ以上の帯電制御剤を含んでもよい。
また,a)少なくとも一つのモノマーがヒドロキシ基を有する,複数のフリーラジカル重合可能なモノマーを提供する段階と;b)上記溶媒中において,上記溶媒に溶解可能な上記モノマーをフリーラジカル重合させ,上記溶媒に溶解可能なヒドロキシ基を有する重合体を製造する段階と;c)少なくとも一部のNCO基が少なくとも一部のヒドロキシ基と反応して一つ以上のウレタン連結を形成し,上記化合物が上記重合体に連結されて側鎖のフリーラジカル重合可能な作用基を生成する条件下で,NCO基および上記フリーラジカル重合可能な作用基を有する化合物と,ヒドロシキ基を有する重合体と,を,反応させる段階と;を含む方法によって上記S部分プレポリマーが提供されてもよい。この反応段階は,後続するトナー処理段階と同じ溶媒で起こるか,またはそうでないこともある。
また,上記溶媒は,カウリブタノール値が30未満であってもよい。
また,上記溶媒は,カウリブタノール値が30未満である非水性液体ではなく,上記オルガノゾル粒子の形成後に,カウリブタノール値が30未満である非水性液体に交換されてもよい。
また,上記D部分材料は,一つ以上のフリーラジカル重合可能なモノマーを含んでもよく,上記一つ以上のフリーラジカル重合可能なモノマーを含む材料から生成された重合体材料は,上記溶媒に不溶性であってもよい。
また,上記両親媒性共重合体の重量は,視覚改善添加剤の重量1に対して,2〜18の重量比であってもよい。
また,上記S部分は,フォックス方程式を使用して計算したガラス転移温度が−70〜125℃であってもよい。
選択的に,カプセル化された顔料含有オルカノゾル粒子はまた,帯電制御剤,表面フロー剤のようなトナー添加剤と混合されうる。また,上記トナー添加剤は,溶媒とグラフト安定化剤プレポリマーとを含む組成物で視覚添加剤の初期分散液として提供されるか,または重合工程でカプセル化された顔料含有オルカノゾル粒子に含まれうる。
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,(a)S部分を有するプレポリマーと,溶媒と,を含む組成物に,視覚改善添加剤を分散させる段階と;(b)D部分を有する材料を,S部分を有するプレポリマーと反応させて分散重合させ,上記視覚改善添加剤を,両親媒性共重合体の層の内側にカプセル化することによって,オルガノゾル粒子を形成する段階と;を含む湿式電子写真用トナー組成物の製造方法で製造された湿式電子写真用トナー組成物が提供される。
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,a)カウリブタノール値が30未満の液体キャリアと;上記液体キャリアに分散された複数のトナー粒子と;を含む湿式電子写真用トナー組成物であって:上記トナー粒子は,両親媒性共重合体内にカプセル化された一つ以上の視覚改善添加剤を含み,上記両親媒性共重合体は,一つ以上のS部分と一つ以上のD部分とを含む湿式電子写真用トナー組成物を提供する段階と;b)上記トナー粒子を含む画像を被印刷物の表面に形成させる段階と;を含む被印刷物の表面に電子写真画像を形成する方法が提供される。
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,a)カウリブタノール値が30未満の液体キャリアと;上記液体キャリアに分散された複数のトナー粒子と;を含む湿式電子写真用トナー組成物であって:上記トナー粒子は,両親媒性共重合体内にカプセル化された一つ以上の視覚改善添加剤を含み,上記両親媒性共重合体は,一つ以上のS部分と一つ以上のD部分とを含む湿式電子写真用トナー組成物を提供する段階と,b)上記トナー粒子を含む画像を帯電表面に形成させる段階と,c)上記画像を帯電表面から被印刷物の表面に転写する段階と,を含む電子記録方法が提供される。
また,上記電子写真画像を形成する方法は,静電画像の形成方法であってもよい。
また,上記電子写真画像を形成する方法は,電子写真画像の形成方法であってもよい。
カプセル化された視覚添加剤を含む上記トナーは,“マッドクラッキング”を含んで視覚的な欠陥または表面の欠陥を表す最終画像受容体上の乾燥,定着されたトナーフィルムを生成する傾向が顕著に減少する。このような均一かつ欠陥のない高解像度の画像を形成する能力はとても有利なものであるが,特に分散された粒子の粒子サイズが約1ミクロンより大きく,定着温度が,連続フィルムへトナー粒子が完全に凝集される温度未満である時に有利である。上記トナーは,付加的にカプセル化された視覚添加剤を有していないトナーと比較して,さらに均一な帯電及びさらに予測可能な帯電を表す。これは,画像転写のために静電気的な転写を利用する電子写真画像の形成工程にトナー粒子が使われる時に特に有利である。
本発明によれば,視覚改善添加剤を両親媒性共重合体の内部にカプセル化することにより,使用時及び保存時に安定的なトナー組成物を提供し,トナー色が均一でかつ安定的になるので再生可能で均一な画像を提供しうる。
以下に本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお,本明細書において,実質的に同一の機能構成を有する構成要素については,同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
望ましくは,オルガノゾルを生成するための非水性反応溶媒は(本実施形態で,“液体キャリア”とも言及される。),両親媒性共重合体の少なくとも一部(本実施形態で,S材料またはS部分という。)がキャリアによって溶媒化される一方,上記共重合体の少なくとも一つの他の部分(本願で,D材料またはD部分という)はキャリア内に分散相を構成するように選択される。すなわち,本発明の望ましい共重合体は,望ましい液体キャリアで互いに十分に異なるそれぞれの溶解度を有するS及びD材料を含むため,Sブロックはキャリアによって溶媒化される傾向がある一方,Dブロックはキャリアに分散される傾向がある。さらに望ましくは,Sブロックは液体キャリアに可溶性である一方,Dブロックは不溶性である。特に望ましい実施形態において,D材料相は,液体キャリアから分離されて,分散された粒子を形成する。
ある観点において,上記液体キャリア内の分散された重合体粒子は,コア/シェル構造を有すると見られる。つまり,D材料はコア内に存在し,S材料はシェルに存在するという傾向を示す。したがって,S材料は,分散補助剤,立体安定化剤またはグラフト共重合体安定化剤として作用して,液体キャリアでの共重合体粒子の分散液を安定化させる。したがって,S材料は,本実施形態で“グラフト安定化剤”とよぶことができる。
理論によって制限されるわけではないが,共重合体のD部分は,視覚改善添加剤の表面と,物理的に及び/または化学的に相互作用する一方,S部分は,別途の界面活性剤または分散剤を使用せずに反応溶媒での分散を促進させる傾向がある。
材料,または共重合体部分のような材料の一部分の溶解度は,ヒルデブランド溶解度パラメータで定性及び定量的に特性化しうる。ヒルデブランド溶解度パラメータは,(圧力)1/2の単位を有する,材料の凝集エネルギー密度の自乗根で表す溶解度パラメータを意味し,(ΔH−RT)1/2/V1/2のようである。ここで,ΔHは材料のモル蒸発エンタルピーを表し,Rは一般機気体定数であり,Tは絶対温度であり,Vは溶媒のモル体積である。ヒルデブランド溶解度パラメータは,溶媒についてはBarton,A.F.M.,Handbook of Solubility and Other Cohesion Parameters,2d Ed.CRC Press,Boca Raton,Fla.,(1991)に,モノマーと代表的な重合体についてはPolymer Handbook,3rd Ed.,J.Brandrup & E.H.Immergut,Eds.John Wiley,N.Y.,pp 519−557(1989)に,及び複数の商業的に入手可能な重合体についてはBarton,A.F.M.,Handbook of Polymer−Liquid Interaction Parameters and Solubility Parameters,CRC Press,Boca Raton,Fla.,(1990)に表で記載されている。
液体キャリアでの材料またはその一部分の溶解度は,上記材料またはその一部分と上記液体キャリア間のヒルデブランド溶解度パラメータの絶対差から予想されうる。材料またはその一部分は,上記材料またはその一部分と液体キャリア間のヒルデブランド溶解度パラメータの絶対差が約1.5MPa1/2未満である場合,十分に可溶性であるか,または少なくとも非常に溶媒化された状態である。一方,ヒルデブランド溶解度パラメータ間の絶対差が約3.0MPa1/2を超える場合,上記材料またはその一部分は,液体キャリアから相分離されて分散液を形成する傾向を示す。ヒルデブランド溶解度パラメータの絶対差が1.5MPa1/2〜3.0MPa1/2である場合,上記材料またはその一部分は液体キャリアに少し溶媒化されうるか,または少し不溶性であると見なされる。
したがって,本実施形態において,共重合体のS部分と液体キャリアのそれぞれのヒルデブランド溶解度パラメータ間の絶対差は,3.0MPa1/2未満,望ましくは約2.0MPa1/2未満,さらに望ましくは約1.5MPa1/2未満である。特に望ましい本実施形態においては,共重合体のS部分と液体キャリアのそれぞれのヒルデブランド溶解度パラメータ間の差は約2〜約3.0MPa1/2である。また,共重合体のD部分と液体キャリアそれぞれのヒルデブランド溶解度パラメータ間の絶対差は2.3MPa1/2以上,望ましくは約2.5MPa1/2以上,さらに望ましくは約3.0MPa1/2以上であり,但し,SおよびD部分それぞれのヒルデブランド溶解度パラメータ間の差は約0.4MPa1/2以上,さらに望ましくは約1.0MPa1/2以上である。材料のヒルデブランド溶解度パラメータは,温度の変化によって変わるので,このような溶解度パラメータは25℃のような望ましい基準温度で測定することが望ましい。
当業者は,共重合体またはその一部分のヒルデブランド溶解度パラメータが,Barton A.F.M.,Handbook of Solubility Parameters and Other Cohesion Parameters,CRC Press,Boca Raton,p 12(1990)に2成分の共重合体について記載されているように,共重合体またはその一部を構成する各モノマーに対するそれぞれのヒルデブランド溶解度パラメータの体積分率重量係数を使用して計算されうることが分かる。重合体材料のヒルデブランド溶解度パラメータのサイズは,Barton pp 446−448に記載されているように,重合体の重量平均分子量に少し左右されると知られている。したがって,望ましい溶媒化または分散特性を得るためには,与えられた重合体またはその一部分に対して望ましい分子量範囲がある。同様に,混合物に対するヒルデブランド溶解度パラメータは,混合物の各成分に対するそれぞれのヒルデブランド溶解度パラメータに対する体積分率重量係数を使用して計算されうる。
また,ポリマーハンドブック(Polymer Handbook,3rd Ed.,J.Brandrup & E.H.Immergut,Eds.John Wiley,New York,(1989))のVII/525ページの表2.2に列挙されたスモールの原子団寄与値を使用してスモールが開発した原子団寄与法により(Small,P.A.,J.Appl.Chem.,3,71(1953)),得られたモノマー及び溶媒の計算された溶解度パラメータによって本実施形態を定義した。本発明者は,他の実験方法で得た溶解度パラメータ値を使用することによって生じる曖昧さを避けるために,本実施形態の定義に上記方法を使用した。また,スモールの原子団寄与値は,蒸発エンタルピーを測定して得るデータと一致する溶解度パラメータを得るようにするので,ヒルデブランド溶解度パラメータを定義する表現と完全に一致する。重合体の蒸発熱を測定することは実用的ではないので,モノマーに代えることが合理的である。
表1に,電子写真用トナーに通常使われた複数の溶媒に対するヒルデブランド溶解度パラメータと,オルガノゾルを合成するのに通常使われる,複数のモノマーに対するヒルデブランド溶解度パラメータ及びTg(高分子量ホモポリマー基準)を列挙する。
上記液体キャリアは,実質的に非水性の溶媒または溶媒混合物である。言い換えれば,液体キャリアの単に少量成分(一般的に,25重量%未満)のみが水を含む。望ましくは,上記実質的に非水性の液体キャリアは20重量%未満,さらに望ましくは10重量%未満,さらに望ましくは3重量%未満,最も望ましくは1重量%未満の水を含む。
上記実質的に非水性のキャリア液体は,当該技術分野で公知の多様な材料,またはこれらの組合わせから選択されることができるが,30未満のカウリブタノール値(Kauri−Butanol number)を有することが望ましい。上記液体は,望ましくは,親油性であり,多様な条件下で化学的に安定的であり,かつ電気絶縁性である。電気絶縁性液体は,誘電定数が低く,電気的比抵抗の大きい分散剤液体を意味する。望ましくは,上記液体分散剤は誘電定数が5未満であり,さらに望ましくは3未満である。キャリア液体の電気抵抗率は,通常的に109 Ω・cmより大きく,さらに望ましくは1010 Ω・cmより大きい。また,液体キャリアは,トナー粒子の配合に使われる成分に対して,ほとんどの実施形態において化学的に非活性である。
適当な液体キャリアの例としては,脂肪族炭化水素類(n−ペンタン,へキサン,ヘプタンなど),環状脂肪族炭化水素類(シクロペンタン,シクロへキサンなど),芳香族炭化水素類(ベンゼン,トルエン,キシレンなど),ハロゲン化炭化水素溶媒(塩素化アルカン,フルオロ化アルカン,クロロフルオロカーボンなど),シリコンオイル及びこれら溶媒の混合物を含む。望ましいキャリア液体は,Isopar(商標) G,Isopar(商標) H,Isopar(商標) K,Isopar(商標) L,Isopar(商標) M及びIsopar(商標) V(米国ニュージャージ所在,Exxon Corporation製)のような分枝型パラフィン系溶媒混合物を含み,最も望ましいキャリアは,Norpar(商標) 12,Norpar(商標) 13及びNorpar(商標) 15(米国ニュージャージ所在,Exxon Corporation製)のような脂肪族炭化水素溶媒ブレンドである。特に望ましいキャリア液体は,約13〜約15MPa1/2のヒルデブランド溶解度パラメータを有する。
本願で使われたように,“共重合体”という用語は,オリゴマー材料及び重合体材料をいずれも含み,2以上のモノマーを含む重合体を含む。本願で使われたように“モノマー”という用語は,一つ以上の重合可能な基を有する,比較的低分子量の材料(すなわち,一般的に約500ダルトン未満の分子量を有する)を意味する。“オリゴマー”とは,2以上のモノマーを含み,一般的に約500〜約10,000ダルトンの分子量を有する比較的中間サイズの分子を意味する。“重合体”とは,2以上のモノマー,オリゴマー及び/または重合体成分よりなる下位構造を含み,一般的に,約10,000ダルトンより大きい分子量を有する比較的大きい材料を意味する。
“マクロマー”または“マクロモノマー”という用語は,末端に重合可能な部分を有するオリゴマーまたは重合体を意味する。“重合可能で結晶化可能な化合物:以下,PCC(Polymerrizable Crystallizable Compound)”とよび,再生可能でよく定義された温度範囲(例えば,共重合体が示差走査熱量計で測定した時,融点及び氷点を表す)で可逆的に結晶化されうる重合体部分を製造するために重合されうる化合物を意味する。PCCは,重合を行って重合体部分を形成しうるモノマー,作用性オリゴマー,作用性プレポリマー,マクロマーまたはその他の化合物を含む。本明細書で使われた“分子量”という用語は,別途に表現しない限り,重量平均分子量を意味する。
本発明の両親媒性共重合体の重量平均分子量は,広い範囲にわたって変化し,画像形成性能に影響を与えることもある。共重合体の多分散性も,生成された乾式トナー材料の画像形成性能及び転写性能に影響を及ぼすこともある。顔料含有オルガノゾルの粒子サイズは,生成されたトナー材料の画像性能及び転写性能に関連することもある。一般的に,分散されたグラフト共重合体粒子の体積平均粒子直径(Dv)は,レーザ回折粒子サイズ測定法で測定した時,0.1〜100ミクロン,望ましくは0.5〜50ミクロン,さらに望ましくは1.0〜20ミクロン及び最も望ましくは3〜10ミクロンでなければならない。ここで「体積平均粒子直径」とは,分析した試料中の全ての粒子の球形当量直径の三乗の合計の立方根((Σd3)1/3)を,分析した粒子の総数で割った値を意味し,「球形当量直径」とは,分析した粒子の体積に等しい体積を有する球の直径を意味する。
また,上記グラフト共重合体の溶媒和可能なまたは溶解性のあるS部分の分子量と,生成されたトナーの画像形成及び転写性能間には相互関係が存在する。一般的に,共重合体のS部分は,重量平均分子量が1000〜約1,000,000ダルトン,望ましくは5000〜400,000ダルトン,さらに望ましくは50,000〜300,000ダルトンである。一般的に,共重合体のS材料の多分散性(数平均分子量に対する重量平均分子量の比)が15未満,さらに望ましくは5未満,最も望ましくは2.5未満に維持することが望ましい。本発明のあきらかな利点は,このようなS部分の多分散性の低い共重合体粒子が,本願に記載された実施方法,特に共重合体が液体キャリアのそのままの状態で形成される実施形態によって容易に製造されるという点である。
共重合体でSおよびD部分の相対的な量は,これら部分の溶媒化特性及び分散性に影響を与えうる。例えば,S部分が過度に少なければ,共重合体は安定化効果が過度に小さくて,必要とする凝集に対してオルガノゾルを立体的に安定化させられない。D部分が過度に少なければ,この少量のD材料が液体キャリアに過度に可溶性であるので,液体キャリアで明確で分散された相を形成するための駆動力が不十分である。溶媒化されかつ分散された相が存在するため,粒子の成分は,分離された粒子間に,きわめて均一なそのままの状態で自己集合することができる。このような関係のバランスをとるためには,D材料対S材料の望ましい重量比は1:20〜20:1,さらに望ましくは2:1〜18:1,さらに望ましくは4:1〜14:1,最も望ましくは8:1〜12:1である。
ガラス転移温度Tgとは,(共)重合体またはその一部が硬質のガラス質材料からゴム状または粘性材料に変化する温度を意味し,(共)重合体が加熱されるにつれて自由体積が劇的に増加することに該当する。Tgは,高分子量のホモポリマー(例えば,表1参照)に対する既知のTg値と,以下のフォックス方程式を利用して(共)重合体またはその一部に対して計算することができる。
上記数式で,各wnはモノマー“n”の重量分率であり,各TgnはWicks,A.W.,F.N.Jones & S.P.Pappas,Organic Coatings 1,John Wiley,NY,pp 54−55(1992)に記載されたように,モノマー“n”の高分子量ホモポリマーの絶対Tg(K)である。
本実施形態において,上記共重合体のTgは,全体的に,例えば示差走査熱量計を使用して実験的に測定することができるが,共重合体のDまたはS部分のTg値は,上記フォックス方程式を利用して測定した。SおよびD部分のTgは,広い範囲にわたって変化し,得られた湿式トナー粒子の生産性及び/または性能を向上させるために独立的に選択されうる。SおよびD部分のTgは,上記部分を構成するモノマーのタイプに大きく左右される。したがって,さらに高いTgを有する共重合体材料を提供するために,モノマーが使われる共重合体部分DまたはSのタイプに対して適当な溶解度特性を有する一つ以上のさらに高いTgのモノマーを選択しうる。一方,さらに低いTgを有する共重合体材料を提供するために,モノマーが使われる共重合体部分のタイプに対して適当な溶解度特性を有する一つ以上のさらに低いTgのモノマーを選択しうる。
乾式トナー分野に有用な共重合体において,共重合体のTgは,望ましくは,過度に低くてはならない。その理由としては,トナーでプリントされる受容体が過度にブロッキングされることもあるためである。一方,トナー粒子を最終画像受容体に十分に付着可能にするため,上記トナー粒子を軟化または溶融させるのに必要な最小定着温度は,共重合体のTgが増加するほど高まる。したがって,共重合体のTgは,ブロッキングが発生しないように,印刷される受容体の予想最大保存温度よりはるかに高くなければならないが,最終画像受容体が損傷される温度,例えば,最終画像受容体として使われる紙の自然発火温度に近接した定着温度を必要とするほど高くてもならない。このような観点で,PCCを共重合体に統合させることによって,一般的にさらに低いTgの共重合体を使用させ,PCCの溶融温度未満の保存温度で,画像ブロッキングの危険なく,定着温度をさらに低めることができる。したがって,上記共重合体は,望ましくは,フォックス方程式を使用して計算したTgが約0〜約100℃,さらに望ましくは約20〜約80℃,最も望ましくは約45〜約75℃である。PCCを共重合体に含める利点は,本願にその全体が引用によって統合された,Julie.Y.Qianらによって2003年6月30日に出願された米国特許出願第10/612,534号(ORGANOSOL LIQUID TONER INCLUDING AMPHIPATHIC COPOLYMERIC BINDER HAVING CHEMICALLY−BONDED CRYSTALLIZABLE COMPONENT)にさらに詳細に記載されている。
D部分が共重合体の主要部分を形成する共重合体において,D部分のTgは,全体的に共重合体のTgを支配する。乾式トナー分野に有用な共重合体の場合,D部分のフォックス方程式を使用して計算したTgが約20〜約125℃,さらに望ましくは約30〜約85℃,最も望ましくは約50〜約75℃である。このような観点で,PCCを共重合体のD部分に含めることによって,一般的にさらに低いTgを有するD部分を使用し,PCCの溶融温度未満の保存温度での画像ブロッキングの危険を減らしつつ,定着温度をさらに低めることができる。
S部分材料でのブロッキングは,望ましい共重合体が過半数のD部分材料を含むかぎり問題にならない。したがって,D部分材料のTgは,全体的に共重合体の有効Tgを支配する。さらに,驚くべきことに,本実施形態に記載された分散重合工程によって得られた最終トナー粒子での重合体の配向は独特である。これは視覚改善添加剤が,D部分より主に共重合体のS部分と結合するためである。このような独特の配向によってS部分のTgがあまりにも低くて粒子を乾燥させる間に集合及び/または凝集する恐れが実質的に減少する。
したがって,本発明の望ましい実施形態具現例において,共重合体のS部分は,共重合体のD部分のTgより低いTgを有しうる。このような独特の配置により,トナー組成物に使用するための両親媒性共重合体の製造に利用することができる材料の選択の幅が広がるという,重要な利点がある。モノマーの選択可能性が広がることによって使用可能な,さらに低いTgのオルガノゾル成分で定着温度をさらに低めることができる。また,トナーを最終画像受容体にさらによく定着させることができ,かつ/または定着時にさらに均一で連続的なトナーフィルムを形成することができるので,耐久性が優秀であり,欠陥のない最終画像を形成することが可能である。
一方,Tgが過度に高ければ,必要な定着温度が過度に高いということがわかっている。このような点とバランスをとるため,S部分材料は,望ましくは,約−70〜約125℃,望ましくは約0〜約100℃,さらに望ましくは約25〜約75℃のTgを有するのがよい。このような点で,PCCを共重合体のS部分に含めることにより,一般的にさらに低いTgのS部分を使用することができる。
多様な一つ以上の相異なるモノマー,オリゴマー及び/または重合体材料は,独立的にSおよびD部分に,必要に応じて含まれることができる。適当な材料の代表的な例としては,フリーラジカル重合された材料(いくつかの実施形態では,ビニル共重合体または(メタ)アクリル共重合体とも言及される),ポリウレタン類,ポリエステル類,エポキシ類,ポリアミド類,ポリイミド類,ポリシロキサン類,フルオロポリマー類,ポリスルホン類,これらの組合わせを含む。望ましいSおよびD部分は,フリーラジカル重合性材料から誘導される。本実施形態において,“フリーラジカル重合性”材料とは,フリーラジカルメカニズムを通じて重合反応に参加するモノマー,オリゴマーまたは重合体バックボーン(実情によって)に直接または間接的に結合された側鎖作用基を有するモノマー,オリゴマーまたは重合体を意味する。このような作用基の代表的な例は,(メタ)アクリレート基,オレフィン系炭素−炭素二重結合,アリルオキシ基,α−メチルスチレン基,(メタ)アクリルアミド基,シアネートエステル基,ビニルエーテル基,これらの組合わせを含む。“(メタ)アクリル”とは,本願に記載されたようにアクリル及び/またはメタクリルを含む。
フリーラジカル重合性モノマー,オリゴマー及び/または重合体は,色々な相異なるタイプが商業的に入手可能であり,一つ以上の所望の性能を提供するのに役に立つ色々な所望の特性を有するものを選択することができるので,上記共重合体の形成に有利に使われる。本実施形態に適したフリーラジカル重合性モノマー,オリゴマー及び/または重合体は,一つ以上のフリーラジカル重合性モイエティを含みうる。
単一作用基のフリーラジカル重合性モノマーの代表的な例は,スチレン,α−メチルスチレン,置換されたスチレン類,ビニルエステル,ビニルエーテル,N−ビニル−2−ピロリドン,(メタ)アクリルアミド,ビニルナフタレン,アルキル化されたビニルナフタレン類,アルコキシビニルナフタレン類,N−置換(メタ)アクリルアミド,オクチル(メタ)アクリレート,ノニルフェノルエトキシレート(メタ)アクリレート,N−ビニルピロリドン,イソノニル(メタ)アクリレート,イソボルニル(メタ)アクリレート,2−(2−エトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート,2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート,β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート,イソブチル(メタ)アクリレート,シクロ脂肪族エポキシド類,α−エポキシド,2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート,(メタ)アクリロニトリル,マレイン酸無水物,イタコン酸,イソデシル(メタ)アクリレート,ラウリル(ドデシル)(メタ)アクリレート,ステアリル(オクタデシル)(メタ)アクリレート,べへニル(メタ)アクリレート,n−ブチル(メタ)アクリレート,メチル(メタ)アクリレート,エチル(メタ)アクリレート,ヘキシル(メタ)アクリレート,(メタ)アクリル酸,N−ビニルカプロラクタム,ステアリル(メタ)アクリレート,ヒドロキシ基を有するカプロラクトンエステル(メタ)アクリレート,イソオクチル(メタ)アクリレート,ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート,ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート,ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート,ヒドロキシイソプロピル(メタ)アクリレート,ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート,ヒドロキシイソブチル(メタ)アクリレート,テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート,イソボルニル(メタ)アクリレート,グリシジル(メタ)アクリレートビニルアセテート及びこれらの組合わせを含む。
本実施形態の望ましい共重合体は,フリーラジカル重合可能な組成物及び/または生成された硬化組成物が一つ以上の望ましい性能基準を満足させうる一つ以上の光硬化性モノマー,またはこれらの組合わせに配合することができる。例えば,硬度及び耐摩耗性を促進させるために,フォミュレータ(formulator)は,上記重合された材料または部分に高いTgの成分がないことを除いては,同じ他の材料に比べてさらに高いTgを有する一つ以上のフリーラジカル重合可能なモノマー(以下“高Tg成分という)を含むこともある。高いTg成分の望ましいモノマーの構成成分は,一般的に,そのホモポリマーが硬化状態で少なくとも約50℃以上,望ましくは少なくとも約60℃以上,さらに望ましくは少なくとも約75℃以上のTgを有するモノマーを含む。
高いTg成分に含めるのに適当な,比較的高いTg特性を有する傾向がある光硬化性モノマーの例示的な系列は,一般的に少なくとも一つの硬化性(メタ)アクリレートモイエティと少なくとも一つの非芳香族,脂環族及び/または非芳香族複素環モイエティを含む。イソボルニル(メタ)アクリレートは,このようなモノマーの具体的な一例である。イソボルニルアクリレートから形成された硬化されたホモポリマーフィルムは,例えば,Tgが110℃である。モノマー自体は分子量が222g/モルであり,室温で透明な液体に存在し,粘度が25℃で9センチポイズであり,表面張力が25℃で31.7dyne/cmである。また1,6−へキサンジオールジ(メタ)アクリレートは,高いTg特性を有するモノマーのさらに他の例である。
さらに他の例として,トリメチルシクロヘキシルメタクリレート(TCHMA:Trimethyl CycloHexyl MethAcrylate)は,本実施形態に有用な高いTgのモノマーである。TCHMAは,Tgが125℃であり,親油性溶媒に可溶性の傾向がある。したがって,TCHMAはS材料に容易に含まれる。しかし,D材料の不溶性を過度に損傷させないように制限された量に使われれば,少量のTCHMAはD材料に含まれてもよい。
本発明の特に望ましい一実施形態で,共重合体のS部分は,フォックス方程式を利用して計算されたTg(グラフトサイト成分除外)が約90℃以上,さらに望ましくはフォックス方程式を利用して計算されたTg(グラフトサイト成分除外)が約100〜約130℃である。望ましくは,S部分の約75%以上,さらに望ましくは約90%以上(グラフトサイト成分除外)がTCHMA;t−ブチルメタクリレート;n−ブチルメタクリレート;イソボルニル(メタ)アクリレート;1,6−へキサンジオールジ(メタ)アクリレート及びこれらの組合わせよりなる群から選択された成分から誘導される。上記S部分特性を有する共重合体を使用したトナーは,上記のように画像品質及び転写において,特に優秀な性能特性を表す。
本発明のさらに他の特に望ましい実施形態で,共重合体のS部分は,フォックス方程式を利用して計算したTg(グラフトサイト成分除外)が約0℃未満である。望ましくは,上記具現例のS部分(グラフトサイト成分除外)の約75%以上,さらに望ましくは,約90%以上が炭素数1〜24(メタ)アクリレートよりなる群から選択された成分から誘導される。さらに望ましくは,S部分は炭素数12−18(メタ)アクリレートから選択された成分,例えば,ラウリルメタクリレートから誘導される。
改善された耐久性及び視覚改善添加剤,例えば着色剤粒子との向上した相溶性を含むなどの色々な理由で,ニトリル作用基は共重合体に有利に統合されることができる。側鎖ニトリル基を有する共重合体を提供するために,一つ以上のニトリル作用基を有するモノマーを使用しうる。このようなモノマーの代表的な例は,(メタ)アクリロニトリル,β−シアノエチル−(メタ)アクリレート,2−シアノエトキシエチル(メタ)アクリレート,p−シアノスチレン,p−(シアノメチル)スチレン,N−ビニルピロリドンを含む。
側鎖ヒドロキシ基を有する共重合体を提供するために,一つ以上のヒドロキシ基を有するモノマーを使用しうる。共重合体の側鎖ヒドロキシ基は,組成物での分散及び顔料との相互作用を促進させるだけでなく,溶解度,硬化,他の反応物質との反応性及び他の反応物質との相溶性を促進させる。ヒドロキシ基は,1次,2次または3次でありうるが,1次及び2次ヒドロキシ基が望ましい。ヒドロキシ基を有するモノマーは,共重合体を製造するのに使われるモノマーの約0.5〜30,さらに望ましくは1〜約25重量%を構成し,これは,後述するグラフト共重合体のための望ましい重量範囲に属する。
適当なヒドロキシ基を有するモノマーの代表的な例としては,α,β−不飽和カルボン酸とジオールのエステル,例えば,2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートまたは2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート;1,3−ジヒドロキシプロピル−2−(メタ)アクリレート;2,3−ジヒドロキシプロピル−1−(メタ)アクリレート;α,β−不飽和カルボン酸とカプロラクトンの付加物;2−ヒドロキシエチルビニルエーテルのようなアルカノールビニルエーテル;4−ビニルベンジルアルコール;アリルアルコール;p−メチロールスチレンを含む。
PCC,例えば,結晶性モノマーはまた,プリントされた受容体間の耐ブロッキング性を改善させ,定着時にオフセットを減少させるために共重合体に有利に含まれうる。PCCは,化学的統合,例えば,重合または共重合によって上記共重合体に統合される。“結晶性モノマー”という用語は,そのホモポリマー類似体が室温以上の温度(例えば,22℃)で独立的にまたは可逆的に結晶化しうるということを意味する。
PCC,例えば,結晶性モノマーはまた,プリントされた受容体間の耐ブロッキング性を改善させ,定着時にオフセットを減少させるために共重合体に有利に含まれうる。PCCは,化学的統合,例えば,重合または共重合によって上記共重合体に統合される。“結晶性モノマー”という用語は,そのホモポリマー類似体が室温以上の温度(例えば,22℃)で独立的にまたは可逆的に結晶化しうるということを意味する。
このような実施形態で,生成されたトナー粒子は,プリントされた受容体間の改善された耐ブロッキング性と定着時の減少したオフセットとを表せる。もし使用されれば,一つ以上の上記結晶化可能なモノマーは,Sおよび/またはD材料に含まれうるが,望ましくはD材料に含まれる。適当な結晶化可能なモノマーは,アルキル鎖の炭素数が13を超えるアルキル(メタ)アクリレート(例えば,テトラデシル(メタ)アクリレート,ペンタデシル(メタ)アクリレート,ヘキサデシル(メタ)アクリレート,ヘプタデシル(メタ)アクリレート,オクタデシル(メタ)アクリレートなど)を含む。ホモポリマーの融点が22℃を超える他の適当な結晶化可能なモノマーは,アリールアクリレートとメタクリレート;高分子量のα−オレフィン類;直線型または分枝型長鎖アルキルビニルエーテル類またはビニルエステル類;長鎖アルキルイソシアネート類;不飽和長鎖ポリエステル類,ポリシロキサン類及びポリシラン類;融点が22℃を超える重合可能な天然ワックス;融点が22℃を超える重合可能な合成ワックス;及び当業者に知られている他の類似したタイプの材料を含む。本願に記載されたように,共重合体に結晶化可能なモノマーを含めれば,生成された乾式トナー粒子に目覚しい利点を提供する。
室温より高い温度であるが,上記結晶化可能なモノマーまたは他のPCCを含む重合体部分の結晶化温度未満の温度では,耐ブロッキング性が観察されうるということを当業者は理解できる。結晶化可能なモノマーまたはPCCが共重合体に含まれたS材料の主成分である場合,望ましくはS材料の45%以上,さらに望ましくは75%以上,最も望ましくは90%以上である場合に,改善された耐ブロッキング性が観察される。
複数の結晶化可能なモノマーは,オルガノゾル中の液体キャリア材料としてよく使われる親油性溶媒に溶解される傾向がある。したがって,結晶化可能なモノマーは,所望の溶解度特性を損傷させずにS材料に比較的容易に含まれる。しかし,このような結晶化可能なモノマーがあまり多くD材料に含まれる場合,得られたD材料は,オルガノゾルに対して過度に溶解性になることがある。しかし,D材料中の可溶性,結晶化可能なモノマーの量が制限されるかぎり,ある程度の結晶化可能なモノマーは,所望の不溶性を過度に損傷させずにD材料に有利に含まれることができる。したがって,D材料中に結晶化可能なモノマーが存在する場合,上記結晶化可能なモノマーは,共重合体に含まれる全D材料に対して,望ましくは約30%以下の量,さらに望ましくは約20%以下の量,最も望ましくは約5〜10%以下の量で提供されることが望ましい。
結晶化可能なモノマーまたはPCCが,S材料に化学的に統合される場合,PCCと共に使用されうる適当な共重合可能な化合物は,2−エチルへキシルアクリレート,2−エチルへキシルメタクリレート,ラウリルアクリレート,ラウリルメタクリレート,オクタデシルアクリレート,オクタデシルメタクリレート,イソボルニルアクリレート,イソボルニルメタクリレート,ヒドロキシエチルメタクリレート,その他のアクリレート類及びメタクリレート類のようなモノマー(他のPCCを含む)を含む。
本質的に摩擦帯電された重合部分を提供するモノマーを,共重合体に含めることも有利である。その場合,上記材料をS材料に含めることが望ましいが,これは上記材料が液体キャリアによってさらに溶媒化されることにより,摩擦帯電されたトナー粒子の外表面またはシェル側に位置するためである。正及び/または負の摩擦帯電電荷を有する重合体部分を提供するモノマーは,所望の本質的な摩擦帯電電荷特性を提供するのに効果的な量で使用されうる。例えば,ブチルメタクリレートは,一般的にさらに正である(さらに少ない負である)摩擦帯電電荷を提供する一方,スチレンはさらに負である(さらに少ない正である)摩擦帯電電荷を提供する傾向があるが,特に他のモノマーと共に使われる時にそうである。
多作用基のフリーラジカル反応性材料も,架橋結合密度,硬度,粘着性,耐表面損傷性を含んで生成されたトナー粒子の一つ以上の特性を向上させるのに使用することができる。このような多作用性モノマーの例としては,エチレングリコールジ(メタ)アクリレート,へキサンジオールジ(メタ)アクリレート,トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート,テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート,トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート,エトキシル化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート,グリセロールトリ(メタ)アクリレート,ペンタエリトリトールトリ(メタ)アクリレート,ペンタエリトリトールテトラ(メタ)アクリレート及びネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート,ジビニルベンゼン,これらの組合わせを含む。
本実施形態の使用に適当な自由ラジカル反応性オリゴマー及び/または重合体材料は,(メタ)アクリル化ウレタン類(すなわち,ウレタン(メタ)アクリレート類),(メタ)アクリル化エポキシ類(すなわち,エポキシ(メタ)アクリレート),(メタ)アクリル化ポリエステル類(すなわち,ポリエステル(メタ)アクリレート),(メタ)アクリル化(メタ)アクリル類,(メタ)アクリル化シリコン類,(メタ)アクリル化ポリエーテル類(すなわち,ポリエーテル(メタ)アクリレート類),ビニル(メタ)アクリレート類及び(メタ)アクリル化オイルを含むが,これらに制限されるものではない。
本実施形態の共重合体は制限されないが,バルク,溶液及び分散重合法を含んで当該技術分野で公知のフリーラジカル重合法で製造されることができる。生成された共重合体は,直線型,分枝型,3次元の網状構造,グラフト構造,これらの組合わせを含んで多様な構造を有しうる。望ましい具現例は,オリゴマーまたは重合体のバックボーンに付着された一つ以上のオリゴマー及び/または重合体アームを含むグラフト共重合体である。グラフト共重合体の実施形態で,S部分またはD部分の材料は,場合によってアーム及び/またはバックボーンに含まれうる。
当業者に公知されている任意の数の反応を使用して,グラフト構造を有するフリーラジカル重合された共重合体を製造することができる。通常的なグラフト方法は,多作用性フリーラジカルのランダムグラフト;モノマーとマクロモノマーとの共重合;環状エーテル,エステル,アミドまたはアセタルの開環重合;エポキシ化;ヒドロキシまたはアミノ鎖伝達剤と不飽和された末端基との反応;エステル化反応(すなわち,グリシジルメタクリレートは,メタクリル酸と3次アミン触媒とによってエステル化される);及び縮重合を含む。
代表的なグラフト共重合体の製造方法は,本願に引用によって統合された米国特許第6,255,363号公報;米国特許第6,136,490号公報;及び米国特許第5,384,226号;及び日本公開特許公報平05−119529号に記載されている。代表的なグラフト方法の例は,本願に引用によって統合されたDispersion Polymerization in Organic Media,K.E.J.Barrett,ed.,(John Wiley,New York,1975)pp.79−106のセクション3.7及び3.8に記載されている。
グラフト方法の代表的な例は,固定基を使用することができる。固定基の機能は,共重合体のコア部(D材料)と可溶性シェル成分(S材料)間に共有結合された連結部を提供することである。固定基を含有した適当なモノマーとしては,2−ヒドロキシエチルメタクリレート,3−ヒドロキシプロピルメタクリレート,2−ヒドロキシエチルアクリレート,ペンタエリトリトールトリアクリレート,4−ヒドロキシブチルビニルエーテル,9−オクタデセン−1−オル,シンナミルアルコール,アリルメルカプタン,メタリルアミンのようなヒドロキシ,アミノまたはメルカプタン基を含有した不飽和親核性化合物と2−アルケニル−4,4−ジアルキルアズラクトンのようなアルケニルアズラクトン共モノマーの付加物を含む。
前述した望ましい方法は,自由ラジカル反応性固定基を提供するためにヒドロキシ基にエチレン性不飽和イソシアネート(例えば,ジメチル−m−イソプロフェニルベンジルイソシアネート,TMI,米国,NJ,West Paterson,CYTEC Industries社製;またはIEMとも知られたイソシアネートエチルメタクリレート)を付着させてグラフトを達成する。
本実施形態のグラフト共重合体を製造する望ましい方法は,生成されたS材料は可溶性であるが,D材料は分散されるか,または不溶性である適当な実質的に非水性の液体キャリアで行われる3つの反応段階を含む。
第1の望ましい段階で,ヒドロキシ基を有するフリーラジカル重合されたオリゴマーまたは重合体は,一つ以上のモノマーから製造されるが,ここで,少なくとも一つの上記モノマーは側鎖ヒドロキシ基を有する。望ましくは,ヒドロキシ基を有するモノマーは,上記第1段階のオリゴマーまたは重合体の製造に使われるモノマーの約1〜約30,望ましくは約2〜約10,最も望ましくは3〜約5重量%を成す。上記第1段階は,モノマーと生成された重合体が溶解される実質的に非水性の溶媒で溶液重合を通じて行われることが望ましい。例えば,表1にあるヒルデブランド溶解度データを使用して,ヘプタンのような親油性溶媒を使用する場合,オクタデシルメタクリレート,オクタデシルアクリレート,ラウリルアクリレート及びラウリルメタクリレートのようなモノマーが上記第1反応に適当である。
第2反応段階で,可溶性重合体のヒドロキシ基の全部または一部は,エチレン性不飽和脂肪族イソシアネート(例えば,TMIと知られているメタイソプロフェニルジメチルベンジルイソシアネート,またはIEMと通常知られているイソシアネートエチルメタクリレート)と触媒的に反応してポリウレタン連結部を通じてオリゴマーまたは重合体に付着される側鎖フリーラジカル重合可能な作用基を形成する。上記反応は同じ溶媒で行われるので,第1段階と同じ反応容器で行われうる。生成された二重結合作用基を有する重合体は,一般的に反応溶媒で可溶性であるままに存在し,生成された共重合体のS部分の材料を構成するが,これは窮極的に生成された摩擦帯電された粒子の溶媒化部分の少なくとも一部を構成する。生成された自由ラジカル反応性作用基は,D材料及び選択的に付加的なS材料を重合体に付着させるためのグラフト位置を提供する。
第3反応段階で,視覚改善添加剤は,溶媒とS部分プレポリマーとを含む組成物に分散される。
第4段階で,S部分プレポリマーのグラフトサイトは,分散重合反応を通じて“D材料”との反応による両親媒性重合体の製造に使われる。上記組成物に上記重合体を生成することは,上記両親媒性重合体層内に視覚改善添加剤をカプセル化して,カプセル化された有色素のオルガノゾル粒子を形成することである。ここでカプセル化とは,重合体で視覚改善添加剤全体が被覆されることである。
“D材料”は,最初は溶媒に可溶性であるが,グラフト共重合体の分子量が増加するにつれて不溶性になる一つ以上のフリーラジカル反応性モノマー,オリゴマー,及び/または重合体である。例えば,表1のヒルデブランド溶解度パラメータを使用してメチル(メタ)アクリレート,エチル(メタ)アクリレート,t−ブチルメタクリレート及びスチレンのようなモノマーがヘプタンのような親油性溶媒を使用する時,上記第3反応段階に適当である。
第4反応段階の生成物は,一般的に生成された共重合体を含むオルガノゾルであるが,これは反応溶媒に分散された視覚改善添加剤をカプセル化する。反応溶媒は,オルガノゾルに対して実質的に非水性の液体キャリアを構成する。この段階で,共重合体は分散された(例えば,実質的に不溶性であり,かつ相分離された)部分及び溶媒化された(例えば,実質的に可溶性の)部分を有する区別されかつ単分散された粒子であって,液体キャリアに存在する傾向がある。このように,溶媒化された部分は,液体キャリアで粒子の分散液を立体的に安定化させるのに役に立つ。したがって,共重合体は,液体キャリアに有利に,そのままの状態で生成されるといえる。
今後の工程を行う前に,上記共重合体粒子は,反応溶媒中に残留されることができる。また,上記粒子は,上記共重合体が新たな溶媒で溶媒化された相と分散された相とを有するかぎり,任意の適当な方法で同じであるか,または相異なる新たな溶媒に移されることもある。
選択的に,一つ以上の他の所望のトナー添加剤が,上記オルガノゾルに混合されることもある。上記トナー添加剤の添加条件によって,添加剤は共重合体粒子の表面で結合されるか,または粒子内で内部的に統合されうる。特に,強力な混合を通じて,トナー添加剤は内部的に上記工程で統合されうる。このような混合中に追加の添加剤及び共重合体を含む成分は,自己集合して分散可能な相部分が一般的に追加の添加剤と結合する一方(例えば,添加剤粒子の表面と物理的及び/または化学的に相互作用して),溶解性相部分は,キャリアでの分散を促進する構造を有する複合粒子になる傾向がある。
視覚改善添加剤は,一般的にかかる材料を含むトナー粒子が受容体上にプリントされる時,所望の視覚的効果を提供する任意の一つ以上の流体及び/または粒子材料を含むことができる。その例としては,一つ以上の着色剤,蛍光物質,真珠色物質,虹色物質,金属性物質,フリップフロップ顔料,シリカ,重合体ビード,反射及び非反射ガラスビード,雲母,これらの組合わせを含む。トナー粒子に含まれる視覚改善添加剤の量は,広い範囲にわたって変わりうる。望ましい実施形態において,共重合体対視覚改善添加剤の適当な重量比は,約1:1〜約20:1,さらに望ましくは約2:1〜約10:1,及び最も望ましくは約3:1〜約6:1である。
有用な着色剤は,当該技術分野で公知のものであり,染料,ステイン,及び顔料を含んでSociety of Dyers and Colourists(Bradford,England)によって発行されたように,カラーインデックスに列挙されている。望ましい着色剤は,本実施形態に記載された構造を有する乾式トナー粒子を形成するために,両親媒性共重合体と相互作用する共重合体を含む成分と組合わせられ,少なくとも名目上ではキャリア液体に不溶性であり,キャリア液体と非反応性であり,可視的な潜像の静電画像を作るのに有用であり,かつ効果的な顔料である。視覚改善添加剤は,物理的に及び/または化学的に相互作用して,共重合体,特にそのD部分と相互作用する視覚改善添加剤の凝集物及び/または集合物を形成する。適当な着色剤の例としては,フタロシアニンブルー(C.I.Pigment Blue 15:1,15:2,15:3及び15:4),モノアリリドイエロー(C.I.Pigment Yellow 1,3,65,73及び74),ジアリリドイエロー(C.I.Pigment Yellow 12,13,14,17及び83),アリールアミド(Hansa)イエロー(C.I.Pigment Yellow 10,97,105及び111),イソインドリンイエロー(C.I.Pigment Yellow 138),アゾレッド(C.I.Pigment Red 3,17,22,23,38,48:1,48:2,52:1及び52:179),キナクリドンマゼンタ(C.I.Pigment Red 122,202及び209),レークトローダミンマゼンタ(C.I.Pigment Red 81:1,81:2,81:3及び81:4)及び未分化カーボン(Cabot Monarch 120,Cabot Regal 300R,Cabot Regal 350R,Vulcan X72,及びAztech EK 8200)のようなブラック顔料を含む。
視覚改善添加剤以外にも,他のトナー添加剤は,選択的に摩擦帯電電荷利子組成物に配合されることができる。特に望ましいトナー添加剤は,少なくとも一つの帯電制御添加剤(CCA(Charge Control Agent),帯電制御剤)を含む。電荷ディレクターとも知られた帯電制御添加剤は,トナー粒子の均一な電荷極性を提供するのに役に立つ。電荷ディレクターは,共重合体を形成するのに使用する他のモノマーと適当なモノマーとを共重合するか,電荷ディレクターをトナー粒子と化学的に反応させるか,電荷ディレクターをトナー粒子(樹脂または顔料)に化学的にまたは物理的に吸着させるか,電荷ディレクターをトナー粒子に含まれた作用基にキレートさせるなど多様な方法を使用してトナー粒子に含まれうる。望ましい方法は,共重合体のS材料に内在させた作用基によるものである。
帯電制御剤は,選択された極性の電荷をトナー粒子に付与する作用を行う。当該技術分野で公知の複数の帯電制御剤が使用されうる。例えば,帯電制御剤は,多価金属イオン及びカウンターイオンとして有機陰イオンよりなる金属塩形態を揃えうる。適当な金属イオンとしては,Ba(),Ca(),Mn(),Zn(),Zr(IV),Cu(),Al(),Cr(),Fe(),Fe(),Sb(),Bi(),Co(),La(),Pb(),Mg(),Mo(),Ni(),Ag(I),Sr(),Sn(IV),V(V),Y(),及びTi(IV)が挙げられ,これに制限されるものではない。適当な有機陰イオンは,脂肪族または芳香族カルボン酸またはスルホン酸,望ましくはステアリン酸,べヘン酸,ネオデカン酸,ジイソプロピルサリチル酸,オクタン酸,アビエチン酸,ナフテン酸,ラウリン酸,タル酸のような脂肪族脂肪酸から誘導されたカルボン酸またはスルホン酸を含む。
望ましい(−)帯電制御剤は,レシチンと塩基性バリウムペトロネートとである。望ましい(+)帯電制御剤は,例えば,米国特許第3,411,936号公報(本願に引用によって統合される。)に記載された金属カルボン酸(石鹸)を含む。特に望ましい(+)帯電制御剤は,ジルコニウムテトラオクトエート(Zirconium HEX−CEM,米国,OH,Cleveland所在,OMG Chemical Company製)である。
与えられたトナー配合に望ましい帯電制御剤のレベルは,S部分とオルガノゾルとの組成,オルガノゾルの分子量,オルガノゾルの粒子サイズ,重合体バインダーのD:S比,トナー組成物の製造に使われる顔料及びオルガノゾル対顔料の比を含んで複数の因子に左右される。また,望ましい帯電制御剤のレベルは,画像形成工程の特性に左右される。帯電制御剤のレベルは,当該技術分野で公知のように,本願に列挙さえたパラメータに基づいて調節されうる。帯電制御剤の量は,トナー固形分100重量部を基準として,一般的に0.01〜10重量部,望ましくは0.1〜5重量部である。
湿式トナー組成物の伝導度は,電子写真画像現像時にトナーの有効性を表すのに使用されうる。1×10−11mho/cm〜3×10−10mho/cmの値は,当業者に有利であると見なされる。高伝導度は,一般的にトナー粒子上に電荷の非効率的な結合を表し,現像中に付着されたトナーと電流密度間の関連性が低いことを表す。低い伝導度は,トナー粒子がほとんどまたは全く帯電されなかったことを表し,現像率を非常に低める。トナー粒子上の吸着サイトにマッチングされる帯電制御剤の使用は,各トナー粒子と電荷とを十分に結合させることが通常である。
通常,他の添加剤も組成物に添加されうる。このような添加剤としては,一つ以上のUV安定化剤,防黴剤,殺細菌剤,殺真菌剤,帯電防止剤,光沢改質剤,他の重合体またはオリゴマー材料,酸化防止剤,シランまたはシリコン改質されたシリカ粒子(通常的に,5〜50nm粒子サイズ)のような固化防止剤,これらの組合わせを含む。
生成され,摩擦帯電されたトナー粒子の粒子サイズは,このような粒子を含むトナー組成物の画像形成,定着,解像度及び転写特性に影響を与えることもある。望ましくは,上記トナー粒子の体積平均粒径(レーザ回折光散乱法で測定)は約0.5〜約30.0ミクロン,さらに望ましくは約1〜約15ミクロン,最も望ましくは約3〜約10ミクロンである。
電子写真及び電子記録工程で,静電画像は,それぞれ感光要素または誘電要素の表面上に形成される。感光要素または誘電要素は,Schmidt,S.P.及びLarson,J.R.がHandbook of Imaging Materials Diamond,A.S.,Ed:Marcel Dekker:New York,Chapter 6,pp 227−252及び米国特許第4,728,983号公報,米国特許第4,321,404号公報及び米国特許第4,268,598号公報に記載したように,最終トナー画像自体のための被印刷物または中間転写ドラムまたはベルトでありうる。
通常電気写真法において,潜像は,(1)電荷画像を静電ライティングスタイラスまたはその等価物を有する要素の選択された領域で誘電要素(通常的に,受容被印刷物)上に置いて電荷画像を形成する段階,(2)上記トナーを電荷画像に印加する段階,及び(3)上記トナー画像を定着する段階より形成される。上記類型の工程の例としては,米国特許第5,262,259号公報に記載されている。本実施形態によって形成された画像は,単一色または多色であってもよい。茶色画像は,帯電及びトナー適用段階を反復して製造されることができる。
電子写真法で,静電画像は,通常的に(1)印加された電圧で感光要素を均一に帯電する段階,(2)上記感光要素の部分を光源に露光及び放電させて潜像を形成する段階,(3)トナーを潜像に印加してトナー画像を形成する段階,及び(4)上記トナー画像を一つ以上の段階を通じて最終受容体シートに転写する段階によって,感光要素でコーティングされたドラムまたはベルト上に形成される。いくつかの場合に,当該技術分野に公知の加熱された加圧ローラまたは他の定着方法を使用してトナー画像を定着させることが望ましい。
トナー粒子または感光要素の正電荷は,(+)または(−)であるが,本実施形態に使われた電子写真法は,望ましくは,正帯電された感光要素上の電荷を消散させて行われる。次いで,正帯電されたトナーは,乾式トナー現像法を使用して上記(+)電荷が消散された領域に加えられる。
感光要素から画像を受容する被印刷物は,紙,コーティングされた紙,重合体フィルム及びプライミングされた,またはコーティングされた重合体フィルムのような通常的に使われる受容体材料でありうる。重合体フィルムは,ポリエステルとコーティングされたポリエステル,ポリエチレンまたはポリプロピレンのようなポリオレフィン,可塑化及びコンパウンディングされたポリビニルクロライド(PVC),アクリル類,ポリウレタン類,ポリエチレン/アクリル酸共重合体,及びポリビニルブチラルを含む。重合体フィルムは,コーティング(coated)またはプライミング(primed)されてトナー付着を促進させることができる。
本発明の実施形態は,下記実施例で説明される。
(実施例)
(テスト方法及び装置)
(テスト方法及び装置)
下記実施例で,共重合体溶液,オルガノゾル及びインク分散液の固形分の百分率は精密分析秤(米国,N.J.,Highstown所在,Mettler Instruments社製)に付着されたハロゲンランプ乾燥オーブンを使用してハロゲンランプ乾燥法で重量法によって測定した。上記サンプル乾燥法を使用して固形分の百分率をそれぞれ測定するのに約2gのサンプルを使用した。
本発明の実施において,分子量は,重量平均分子量と通常的に表現される一方,分子量多分散性は,重量平均分子量対数平均分子量の比で与えられる。分子量パラメータは,キャリア溶媒としてテトラヒドロフランを使用してゲル透過クロマトグラフィ(GPC:Gel Permeation Chromatography)で測定した。絶対重量平均分子量は,Dawn DSP−F光散乱検出器(米国,Calif.,SantaBarbara所在,Wyatt Technology Corp.製)を使用して測定した一方,多分散性は,測定した重量平均分子量をOptilab 903示差屈折率検出器(米国,Calif.,Santa Barbara所在,Wyatt Technology Corp.製)で測定した数平均分子量値に対する比で評価した。
オルガノゾル及びトナー粒子サイズの分布は,Horiba LA−900レーザ回折粒子サイズ分析器(米国,Calif.,Irvine所在,Horiba Instrumetns社製)を使用してレーザ回折法で測定した。サンプルを約1/500体積に希釈し,測定前に150watt及び20kHzで1分間超音波処理した。粒子サイズは,基本(1次)粒子サイズ及び凝集物または集合物の存在に対する表示をするために数平均直径(Dn)と体積平均直径(Dv)両方で表現された。
ゼログラフィトナーの一つの重要な特性は,クーロン/g単位で与えられるトナーの静電帯電性能(または比電荷)である。各トナーの比電荷は,ブローオフ帯電量測定器(blow−off tribo−tester instrument)(Toshiba,Model TB200,Toshiba Chemical Co.社製)を使用して測定されている。上記装置を使用するために,トナーを先にキャリア粉末と合せて静電気的に帯電させた。上記キャリア電荷は,通常的に重合体シェルでコーティングされたフェライト粉末である。上記トナー及びコーティングされたキャリア粒子を合せて現像剤を形成する。現像剤を軟らかく攪拌すれば,摩擦帯電が両成分粉末に起こり,同じであるものの逆の静電電荷を形成する。また,そのサイズは帯電に影響を与えるために意図的にトナーに添加された任意の成分(例えば,帯電制御剤)と共にトナーの性質によって決定される。
一旦帯電されると,現像剤混合物は,ブローオフ帯電量測定器内の小型ホルダーに置かれる。ホルダーは,敏感な容量計に付着された電荷測定ファラデーカップを動かす。上記カップは,圧縮窒素ラインに連結された連結部と,さらに小さな粒子は通過させる一方,さらに大きいキャリア粒子は残るようにサイジングされた微細スクリーンをベースに有する。ガスラインが加圧されれば,ガスはカップを通じて流れ,トナー粒子を,微細スクリーンを通じてカップの外側に出す。キャリア粒子は,ファラデーカップに残っている。上記テスタでの容量計は,キャリアの電荷を測定する。除去されるトナー上の電荷は,サイズが同じであり,符号が逆である。トナー質量損失量を測定してトナー比電荷をマイクロクーロン/gで得る。
上記測定のために平均粒子サイズが約80〜100ミクロンのシリコンコーティングされたフェライトキャリア(Vertex Image Systems Type 2)を使用した。トナーをキャリア粉末に添加して現像剤中のトナー含量を3重量%とした。上記現像剤をブローオフ試験前にローラテーブルで少なくとも45分間軟らかく攪拌した。比電荷の測定を各トナーに対して少なくとも5回反復して平均値と標準偏差とを得た。ブローオフ中にトナー質量損失量が各サンプルで予想されるトナー含量の50〜100%であれば,有効であると見なされた。質量損失が上記値を離脱するテストは考慮しなかった。
(材料)
本実施例では,下記のような略語を使用した。
本実施例では,下記のような略語を使用した。
EMA:エチルメタクリレート(米国,WI,Milwaukee所在,Aldrich Chemical Co.から購入可能)
HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート(米国,WI,Milwaukee所在,Aldrich Chemical Co.から購入可能)
LMA:ラウリルメタクリレート(米国,WI,Milwaukee所在,Aldrich Chemical Co.から購入可能)
TCHMA:トリメチルシクロへキシルメタクリレート(米国,Virginia,Suffolk所在,Ciba Specialty Chemical Co.から購入可能)
TMI:ジメチル−m−イソプロフェニルベンジルイソシアネート(米国,NJ,West Paterson所在,CYTEC Industriesから購入可能)
AIBN:アゾビスイソブチロニトリル(米国,DE,Wilmington所在,DuPont Chemical Co.からVAZO−64として購入可能)
V−601:ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート(米国,VA,Richmond所在,WAKO Chemicals U.S.A.から開始剤として購入可能)
DBTDL:ジブチルチンジラウレート(米国,WI,Milwaukee所在,Aldrich Chemical Co.から購入可能な触媒)
DAAM:ジアセトンアクリルアミド(米国,WI,Milwaukee所在,Aldrich Chemical Co.から購入可能)
EA:エチルアクリレート(米国,WI,Milwaukee所在,Aldrich Chemical Co.から購入可能)
HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート(米国,WI,Milwaukee所在,Aldrich Chemical Co.から購入可能)
LMA:ラウリルメタクリレート(米国,WI,Milwaukee所在,Aldrich Chemical Co.から購入可能)
TCHMA:トリメチルシクロへキシルメタクリレート(米国,Virginia,Suffolk所在,Ciba Specialty Chemical Co.から購入可能)
TMI:ジメチル−m−イソプロフェニルベンジルイソシアネート(米国,NJ,West Paterson所在,CYTEC Industriesから購入可能)
AIBN:アゾビスイソブチロニトリル(米国,DE,Wilmington所在,DuPont Chemical Co.からVAZO−64として購入可能)
V−601:ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート(米国,VA,Richmond所在,WAKO Chemicals U.S.A.から開始剤として購入可能)
DBTDL:ジブチルチンジラウレート(米国,WI,Milwaukee所在,Aldrich Chemical Co.から購入可能な触媒)
DAAM:ジアセトンアクリルアミド(米国,WI,Milwaukee所在,Aldrich Chemical Co.から購入可能)
EA:エチルアクリレート(米国,WI,Milwaukee所在,Aldrich Chemical Co.から購入可能)
(命名法)
下記実施例で,各共重合体の詳細な組成は,共重合体の製造に使われるモノマーの重量百分率比として要約される。グラフトサイト組成は,場合によって共重合体または共重合体前駆体を構成するモノマーの重量百分率で表現される。例えば,TCHMA/HEMA−TMI(97/3−4.7)と明示されたグラフト安定化剤(共重合体のS部分の前駆体)は,相対的な基準で97重量部のTCHMAと3重量部のHEMAとを共重合して作られ,上記ヒドロキシ基を有する重合体は4.7重量部のTMIと反応させたということを意味する。
下記実施例で,各共重合体の詳細な組成は,共重合体の製造に使われるモノマーの重量百分率比として要約される。グラフトサイト組成は,場合によって共重合体または共重合体前駆体を構成するモノマーの重量百分率で表現される。例えば,TCHMA/HEMA−TMI(97/3−4.7)と明示されたグラフト安定化剤(共重合体のS部分の前駆体)は,相対的な基準で97重量部のTCHMAと3重量部のHEMAとを共重合して作られ,上記ヒドロキシ基を有する重合体は4.7重量部のTMIと反応させたということを意味する。
同様に,TCHMA/HEMA−TMI//EMA(97−3−4.7//100)と明示されたグラフト共重合体オルガノゾルは,明示されたグラフト安定化剤(TCHMA/HEMA−TMI(97/3−4.7)(S部分またはシェル)と明示されたコアモノマーEMA(D部分またはコア)とを実施例に記載された相対的な重量で決定された特定比のD/S(コア/シェル)で共重合して作られる。
(実施例)
(1.グラフト重合体分散剤の製造)
(1.グラフト重合体分散剤の製造)
(実施例1)
コンデンサ,デジタル温度調節器に連結されたサーモカップル,乾燥窒素源に連結された窒素流入チューブ及び磁気攪拌器が備えられた5000mlの3口の丸底フラスコに2561gのNorpar(商標) 12,849gのLMA,26.7gの98%HEMA及び8.31gのAIBNを充填した。上記混合物を攪拌しつつ反応フラスコを約2リットル/分の流速で30分間乾燥窒素でパージした。次いで,中空ガラス栓をコンデンサの開放端部に挿し込み,窒素流速を約0.5リットル/分に減少させた。上記混合物を70℃で16時間加熱した。転換は定量的であった。
コンデンサ,デジタル温度調節器に連結されたサーモカップル,乾燥窒素源に連結された窒素流入チューブ及び磁気攪拌器が備えられた5000mlの3口の丸底フラスコに2561gのNorpar(商標) 12,849gのLMA,26.7gの98%HEMA及び8.31gのAIBNを充填した。上記混合物を攪拌しつつ反応フラスコを約2リットル/分の流速で30分間乾燥窒素でパージした。次いで,中空ガラス栓をコンデンサの開放端部に挿し込み,窒素流速を約0.5リットル/分に減少させた。上記混合物を70℃で16時間加熱した。転換は定量的であった。
上記混合物を90℃に加熱してその温度で1時間放置して残留AIBNを破壊した後,70℃に再び冷却させた。次いで,窒素流入チューブを除去し,13.6gの95%のDBTDLを上記混合物に加え,41.1gのTMIを添加した。反応混合物を攪拌しつつ上記TMIを約5分間滴加した。窒素流入チューブを元の位置に置き,コンデンサ中の中空ガラス栓を除去した後,反応フラスコを約2リットル/分の流速で30分間乾燥窒素でパージした。中空ガラス栓をコンデンサの開放端部に再び挿し込み,窒素流速を約0.5リットル/分に減少させた。上記混合物を70℃で6時間反応させたが,その時の転換は定量的であった。
次いで,上記混合物を室温に冷却した。上記冷却された混合物は,粘性の透明な液体であり,目に見える不溶性物質を含有していない。
前述したハロゲンランプ乾燥法を利用して上記液体混合物の固形分百分率を測定したところ,25.28%であった。次いで,前述したGPC法で分子量を測定したところ,上記共重合体はMwが261,550であり,2つの独立的な測定に基づいてMw/Mnが2.4であった。生成物はTMIのランダムな側鎖を含有したLMAとHEMAとの共重合体であり,ここでは,LMA/HEMA−TMI(97/3−4.7%w/w)と表記され,顔料用分散剤として使用されうる。
(実施例2)
実施例1の方法及び装置を利用して,2561gのNorpar(商標) 12,849gのTCHMAと,26.8gの98%HEMAと,8.31gのAIBNと,を混合して,これから生成された混合物を70℃で16時間反応させた。上記混合物を90℃で1時間加熱して残留AIBNを破壊した後,70℃に再び冷却させた。冷却された混合物に13.6gの95%DBTDL及び41.1gのTMIを添加した。反応混合物を攪拌しつつ約5分間TMIを滴加した。実施例1の過程によって,上記混合物を70℃で約6時間反応させたが,この時の反応は定量的であった。次いで,上記混合物を室温に冷却させた。上記冷却された混合物は,粘性の透明な溶液であり,目に見える不溶性物質を含有していない。
実施例1の方法及び装置を利用して,2561gのNorpar(商標) 12,849gのTCHMAと,26.8gの98%HEMAと,8.31gのAIBNと,を混合して,これから生成された混合物を70℃で16時間反応させた。上記混合物を90℃で1時間加熱して残留AIBNを破壊した後,70℃に再び冷却させた。冷却された混合物に13.6gの95%DBTDL及び41.1gのTMIを添加した。反応混合物を攪拌しつつ約5分間TMIを滴加した。実施例1の過程によって,上記混合物を70℃で約6時間反応させたが,この時の反応は定量的であった。次いで,上記混合物を室温に冷却させた。上記冷却された混合物は,粘性の透明な溶液であり,目に見える不溶性物質を含有していない。
前述したハロゲンランプ乾燥法を利用して上記液体混合物の固形分百分率を測定したところ,28.88%であった。次いで,前述したGPC法で分子量を測定したところ,301,000 Daであり,2つの独立的な測定に基づいてMw/Mnは3.3であった。生成物はTMIのランダムな側鎖を含有したTCHMAとHEMAとの共重合体であり,ここでは,TCHMA/HEMA−TMI(97/3−4.7%w/w)で表記され,顔料用分散剤として使用されうる。
(実施例3)
実施例1の方法及び装置を使用して2557gのNorpar(商標) 12,788gのLMAと,88gのDAAMと,13.13gのV−601と,を混合して,これから生成された混合物を70℃で16時間反応させた。次いで,上記混合物を90℃で1時間加熱して残留V−601を破壊した後,再び70℃に冷却させた。冷却された混合物に13.6gの95%DBTDL及び41.1gのTMIを添加した。反応混合物を攪拌しつつ約5分間TMIを滴加した。実施例1の過程によって,混合物を70℃で約6時間反応させたが,その時の反応は定量的であった。次いで,上記混合物を室温に冷却させた。冷却された混合物は,粘性の透明な溶液であり,目に見える不溶性物質を含有していない。
実施例1の方法及び装置を使用して2557gのNorpar(商標) 12,788gのLMAと,88gのDAAMと,13.13gのV−601と,を混合して,これから生成された混合物を70℃で16時間反応させた。次いで,上記混合物を90℃で1時間加熱して残留V−601を破壊した後,再び70℃に冷却させた。冷却された混合物に13.6gの95%DBTDL及び41.1gのTMIを添加した。反応混合物を攪拌しつつ約5分間TMIを滴加した。実施例1の過程によって,混合物を70℃で約6時間反応させたが,その時の反応は定量的であった。次いで,上記混合物を室温に冷却させた。冷却された混合物は,粘性の透明な溶液であり,目に見える不溶性物質を含有していない。
ハロゲンランプ乾燥法を利用して上記液体混合物の固形分百分率を測定したところ,25.43%であった。次いで,前述したGPC法で分子量を測定したところ,上記共重合体は,2つの独立的な測定に基づいて141,400 DaのMwと2.1のMw/Mnとを有する。生成物はTMIのランダムな側鎖を含有したLMAとDAAMとの共重合体であり,ここでは,LMA/DAAM−TMI(90/10−4.7%w/w)で表記され,顔料用分散剤として使用されうる。
(実施例4)
実施例1の方法及び装置を利用して,2557gのNorpar(商標) 12,788gのTCHMAと,88gのDAAMと,13.13gのV−601と,を混合して,これから生成された混合物を70℃で16時間反応させた。上記混合物を90℃で1時間加熱して残留V−601を破壊した後,再び70℃に冷却させた。冷却された混合物に13.6gの95%DBTDL及び41.1gのTMIを添加した。反応混合物を攪拌しつつ約5分間TMIを滴加した。実施例1の過程によって,上記混合物を70℃で約6時間反応させたが,この時の反応は定量的であった。次いで,上記混合物を室温に冷却させた。上記冷却された混合物は,粘性の透明な溶液であり,目に見える不溶性物質を含有していない。
実施例1の方法及び装置を利用して,2557gのNorpar(商標) 12,788gのTCHMAと,88gのDAAMと,13.13gのV−601と,を混合して,これから生成された混合物を70℃で16時間反応させた。上記混合物を90℃で1時間加熱して残留V−601を破壊した後,再び70℃に冷却させた。冷却された混合物に13.6gの95%DBTDL及び41.1gのTMIを添加した。反応混合物を攪拌しつつ約5分間TMIを滴加した。実施例1の過程によって,上記混合物を70℃で約6時間反応させたが,この時の反応は定量的であった。次いで,上記混合物を室温に冷却させた。上記冷却された混合物は,粘性の透明な溶液であり,目に見える不溶性物質を含有していない。
前述したハロゲンランプ乾燥法を利用して上記液体混合物の固形分百分率を測定したところ,27.78%であった。次いで,前述したGPC法で分子量を測定したところ,上記共重合体は,2つの独立的な測定に基づいて225,050 DaのMwと2.6のMw/Mnとを有する。生成物はTMIのランダムな側鎖を含有したTCHMAとDAAMとの共重合体であり,ここでは,TCHMA/DAAM−TMI(90/10−4.7%w/w)で表記され,顔料用分散剤として使用されうる。
(2.顔料分散液の製造)
(実施例5)
本実施例は,実施例1で製造した分散剤を使用してブラック顔料分散液を製造する実施例である。NorparTM 12中の25.28%(w/w)の固形分含量を有するグラフト重合体分散剤57gと221gのNorpar(商標)12及び22gの顔料ブラック EK−8200(米国,AZ,Tucson所在,Aztech Company製)を8オンスのガラス瓶で混合した。次いで,上記混合物を直径1.3mmのポタースガラス玉(米国,NJ,Parsippany所在,Potters Industries,Inc.製)390gが充填された0.5リットルの垂直ビーズミル(bead mill)(Model 6TSG−1/4,Amex Co.製)でミリングした。上記ミルは,ミリングチャンバーの冷却ジャケットを通じて冷却水を循環させずに2,000RPMで1.5時間作動させた。
本実施例は,実施例1で製造した分散剤を使用してブラック顔料分散液を製造する実施例である。NorparTM 12中の25.28%(w/w)の固形分含量を有するグラフト重合体分散剤57gと221gのNorpar(商標)12及び22gの顔料ブラック EK−8200(米国,AZ,Tucson所在,Aztech Company製)を8オンスのガラス瓶で混合した。次いで,上記混合物を直径1.3mmのポタースガラス玉(米国,NJ,Parsippany所在,Potters Industries,Inc.製)390gが充填された0.5リットルの垂直ビーズミル(bead mill)(Model 6TSG−1/4,Amex Co.製)でミリングした。上記ミルは,ミリングチャンバーの冷却ジャケットを通じて冷却水を循環させずに2,000RPMで1.5時間作動させた。
顔料分散液の固形分百分率は,上記ハロゲンランプ乾燥法を使用して12.19%と測定された。分散された顔料の粒子サイズは,上記したようにHoriba LA−900レーザ回折粒子サイズ分析器(米国,Calif.,Irvine所在,Horiba Instruments,Inc.製)で測定した。分散された顔料は,体積平均粒子直径が1.69μmであり,数平均粒子直径が0.41μmであった。ここで数平均粒子直径とは,分析した試料中の全ての粒子の円形当量直径の合計(Σd)を,分析した粒子の総数で割った値を意味し,「円形当量直径」とは,分析した試料中の粒子の投影面積に等しい投影面積を有する円の直径を意味する。
(実施例6)
本実施例は,実施例2で製造した分散剤を使用してブラック顔料分散液を製造する実施例である。Norpar(商標)12中の28.88%(w/w)の固形分含量を有するグラフト重合体分散剤50gと229gのNorpar(商標) 12及び22gの顔料ブラック EK−8200(米国,AZ,Tucson所在,Aztech Company製)を8オンスのガラス瓶で混合した。次いで,上記混合物を1.3mmの直径のポタースガラス玉(米国,NJ,Parsippany所在,Potters Industries,Inc.製)390gが充填された0.5リットルの垂直ビーズミル(Model 6TSG−1/4,Amex Co.製)でミリングした。上記ミルは,ミリングチャンバーの冷却ジャケットを通じて冷却水を循環させずに2,000RPMで1.5時間作動させた。
本実施例は,実施例2で製造した分散剤を使用してブラック顔料分散液を製造する実施例である。Norpar(商標)12中の28.88%(w/w)の固形分含量を有するグラフト重合体分散剤50gと229gのNorpar(商標) 12及び22gの顔料ブラック EK−8200(米国,AZ,Tucson所在,Aztech Company製)を8オンスのガラス瓶で混合した。次いで,上記混合物を1.3mmの直径のポタースガラス玉(米国,NJ,Parsippany所在,Potters Industries,Inc.製)390gが充填された0.5リットルの垂直ビーズミル(Model 6TSG−1/4,Amex Co.製)でミリングした。上記ミルは,ミリングチャンバーの冷却ジャケットを通じて冷却水を循環させずに2,000RPMで1.5時間作動させた。
顔料分散液の固形分百分率は,上記ハロゲンランプ乾燥法を使用して11.19%と測定された。分散された顔料の粒子サイズは,上記したようにHoriba LA−900レーザ回折粒子サイズ分析器(米国,Calif.,Irvine所在,Horiba Instruments,Inc.製)で測定した。分散された顔料は,体積平均粒子直径が1.78μmであり,数平均粒子直径が0.68μmであった。
(実施例7)
本実施例は,実施例1で製造した分散剤と市販される重合体分散剤とを使用してブラック顔料分散液を製造する実施例である。Norpar(商標)12中の25.28%(w/w)の固形分含量を有するグラフト重合体分散剤57gと,40%活性成分を有するSolsperse 13940 5.40g(米国,NC,Charlotte所在,Avecia Inc.製)とを216gのNorpar(商標) 12と,22gの顔料ブラック EK−8200(米国,AZ,Tucson所在,Aztech Company製)と8オンスのガラス瓶で混合した。次いで,上記混合物を,1.3mmの直径のポタースガラス玉(米国,NJ,Parsippany所在,Potters Industries,Inc.製)390gが充填された0.5リットル垂直ビーズミル(Model 6TSG−1/4,Amex Co.製)でミリングした。上記ミルは,ミリングチャンバーの冷却ジャケットを通じて冷却水を循環させずに2,000RPMで1.5時間作動させた。
本実施例は,実施例1で製造した分散剤と市販される重合体分散剤とを使用してブラック顔料分散液を製造する実施例である。Norpar(商標)12中の25.28%(w/w)の固形分含量を有するグラフト重合体分散剤57gと,40%活性成分を有するSolsperse 13940 5.40g(米国,NC,Charlotte所在,Avecia Inc.製)とを216gのNorpar(商標) 12と,22gの顔料ブラック EK−8200(米国,AZ,Tucson所在,Aztech Company製)と8オンスのガラス瓶で混合した。次いで,上記混合物を,1.3mmの直径のポタースガラス玉(米国,NJ,Parsippany所在,Potters Industries,Inc.製)390gが充填された0.5リットル垂直ビーズミル(Model 6TSG−1/4,Amex Co.製)でミリングした。上記ミルは,ミリングチャンバーの冷却ジャケットを通じて冷却水を循環させずに2,000RPMで1.5時間作動させた。
顔料分散液の固形分百分率は,上記ハロゲンランプ乾燥法を使用して12.99%に測定された。分散された顔料の粒子サイズは,上記したようにHoriba LA−900レーザ回折粒子サイズ分析器(米国,Calif.,Irvine所在,Horiba Instruments,Inc.製)で測定した。分散された顔料は,体積平均粒子直径が1.19μmであり,数平均粒子直径が0.28μmであった。
(実施例8)
本実施例は,実施例3で製造した分散剤を使用してブラック顔料分散液を製造する実施例である。Norpar(商標)12中の25.43%(w/w)の固形分含量を有するグラフト重合体分散剤94gと,170gのNorpar(商標) 12及び36gの顔料ブラック EK−8200(米国,AZ,Tucson所在,Aztech Company製)を8オンスのガラス瓶で混合した。次いで,上記混合物を1.3mmの直径のポタースガラス玉(米国,NJ,Parsippany所在,Potters Industries,Inc.製)390gが充填された0.5リットルの垂直ビーズミル(Model 6TSG−1/4,Amex Co.製)でミリングした。上記ミルは,ミリングチャンバーの冷却ジャケットを通じて冷却水を循環させずに2,000RPMで1.5時間作動させた。
本実施例は,実施例3で製造した分散剤を使用してブラック顔料分散液を製造する実施例である。Norpar(商標)12中の25.43%(w/w)の固形分含量を有するグラフト重合体分散剤94gと,170gのNorpar(商標) 12及び36gの顔料ブラック EK−8200(米国,AZ,Tucson所在,Aztech Company製)を8オンスのガラス瓶で混合した。次いで,上記混合物を1.3mmの直径のポタースガラス玉(米国,NJ,Parsippany所在,Potters Industries,Inc.製)390gが充填された0.5リットルの垂直ビーズミル(Model 6TSG−1/4,Amex Co.製)でミリングした。上記ミルは,ミリングチャンバーの冷却ジャケットを通じて冷却水を循環させずに2,000RPMで1.5時間作動させた。
顔料分散液の固形分百分率は,上記ハロゲンランプ乾燥法を使用して,19.27%と測定された。分散された顔料の粒子サイズは,上記したようにHoriba LA−900レーザ回折粒子サイズ分析器(米国,Calif.,Irvine所在,Horiba Instruments,Inc.製)で測定した。分散された顔料は,体積平均粒子直径が0.74μmであり,数平均粒子直径が0.27μmであった。
(実施例9)
本実施例は,実施例1で製造した分散剤を使用してマゼンタ顔料分散液を製造する実施例である。Norpar(商標)12中の25.28%(w/w)の固形分含量を有するグラフト重合体分散剤95gと,169gのNorpar(商標)12及び36gの顔料レッド81:4(米国,AZ,Tucson所在,“PR81:4”Magruder Color Company製)を8オンスのガラス瓶で混合した。次いで,上記混合物を1.3mmの直径のポタースガラス玉(米国,NJ,Parsippany所在,Potters Industries,Inc.製)390gが充填された0.5リットルの垂直ビーズミル(Model 6TSG−1/4,Amex Co.製)でミリングした。上記ミルは,ミリングチャンバーの冷却ジャケットを通じて冷却水を循環させずに2,000RPMで1.5時間作動させた。
本実施例は,実施例1で製造した分散剤を使用してマゼンタ顔料分散液を製造する実施例である。Norpar(商標)12中の25.28%(w/w)の固形分含量を有するグラフト重合体分散剤95gと,169gのNorpar(商標)12及び36gの顔料レッド81:4(米国,AZ,Tucson所在,“PR81:4”Magruder Color Company製)を8オンスのガラス瓶で混合した。次いで,上記混合物を1.3mmの直径のポタースガラス玉(米国,NJ,Parsippany所在,Potters Industries,Inc.製)390gが充填された0.5リットルの垂直ビーズミル(Model 6TSG−1/4,Amex Co.製)でミリングした。上記ミルは,ミリングチャンバーの冷却ジャケットを通じて冷却水を循環させずに2,000RPMで1.5時間作動させた。
顔料分散液の固形分百分率は,上記ハロゲンランプ乾燥法を使用して19.85%と測定された。分散された顔料の粒子サイズは,上記したようにHoriba LA−900レーザ回折粒子サイズ分析器(米国,Calif.,Irvine所在,Horiba Instruments,Inc.製)で測定した。分散された顔料は,体積平均粒子直径が1.18μmであり,数平均粒子直径が0.56μmであった。
(3.分散重合による顔料のカプセル化)
(実施例10)
本実施例は,分散重合によってカプセル化されたブラック湿式トナーを製造するために実施例5の顔料分散液を使用する実施例である。コンデンサ,デジタル温度調節計に連結されたサーモカップル,乾燥窒素源に連結された窒素流入チューブ,及び磁気攪拌器が備えられた5000mlの3口の丸底フラスコに,2148gのNorpar(商標)12と,48.5gのEA,324.8gのEMAと,12.19%固形分の実施例5の顔料分散液972.2gと,6.30gのV−601の混合物と,を充填した。上記混合物を攪拌しつつ反応フラスコを,約2リットル/分の流速で30分間,乾燥窒素でパージした。次いで,中空ガラス栓をコンデンサの開放端部に挿し込み,窒素流速を約0.5リットル/分に減少させた。上記混合物を70℃で16時間加熱した。転換は定量的であった。
本実施例は,分散重合によってカプセル化されたブラック湿式トナーを製造するために実施例5の顔料分散液を使用する実施例である。コンデンサ,デジタル温度調節計に連結されたサーモカップル,乾燥窒素源に連結された窒素流入チューブ,及び磁気攪拌器が備えられた5000mlの3口の丸底フラスコに,2148gのNorpar(商標)12と,48.5gのEA,324.8gのEMAと,12.19%固形分の実施例5の顔料分散液972.2gと,6.30gのV−601の混合物と,を充填した。上記混合物を攪拌しつつ反応フラスコを,約2リットル/分の流速で30分間,乾燥窒素でパージした。次いで,中空ガラス栓をコンデンサの開放端部に挿し込み,窒素流速を約0.5リットル/分に減少させた。上記混合物を70℃で16時間加熱した。転換は定量的であった。
約350gのn−ヘプタンを冷却された顔料分散液に添加し,生成された混合物にドライアイス/アセトンコンデンサを備え,90℃の温度及び約15mmHgの真空で作動する回転蒸発器を使用して残留モノマーを揮散(strip)させた。
上記カプセル化された顔料含有オルガノゾル湿式トナーは,LMA−EK8200//EA−EMAと明示され,上記ハロゲンランプ乾燥法を使用して揮散後のトナー分散液の固形分百分率を測定したところ,14.21%であった。
上記カプセル化された顔料分散液750gに,5.91%ジルコニウムHEX−CEM溶液(米国,Ohio,Cleveland所在,OMG Chemicla Company製)1.37gを添加した。このように生成された湿式トナーを,試験する前に24時間シェーカーに放置した。
14%(w/w)固形分の湿式トナー濃縮液は,上記試験方法で測定した時,下記特性を表した。
体積平均粒子サイズ:2.3ミクロン
Q/M:230μC/g
バルク伝導度:436picoMhos/cm
自由相伝導度百分率:25%
動的移動度:4.08E−11(m2/Vsec)
Q/M:230μC/g
バルク伝導度:436picoMhos/cm
自由相伝導度百分率:25%
動的移動度:4.08E−11(m2/Vsec)
上記トナーを,前述した印刷装置で試験した。450ボルトより大きいめっき電圧(plating Voltage)において,上記反射画像濃度(OD)は,1.2であった。
(実施例11)
本実施例は,分散重合によってカプセル化されたブラック湿式トナーを製造するために実施例7の顔料分散液を使用する実施例である。実施例10の方法及び装置を使用して2129gのNorpar(商標)12と,48.5gのEA,324.8gのEMAと,12.99%の固形分の実施例7のグラフト安定化剤混合物972.2gと,6.30gのAIBNと,を混合した。上記混合物を70℃で16時間攪拌した。転換は定量的であった。次いで,上記混合物を室温に冷却させた。実施例10の方法を使用してカプセル化された顔料分散液を揮散して残留モノマーを除去した後,揮散された混合物を室温に冷却させた。
本実施例は,分散重合によってカプセル化されたブラック湿式トナーを製造するために実施例7の顔料分散液を使用する実施例である。実施例10の方法及び装置を使用して2129gのNorpar(商標)12と,48.5gのEA,324.8gのEMAと,12.99%の固形分の実施例7のグラフト安定化剤混合物972.2gと,6.30gのAIBNと,を混合した。上記混合物を70℃で16時間攪拌した。転換は定量的であった。次いで,上記混合物を室温に冷却させた。実施例10の方法を使用してカプセル化された顔料分散液を揮散して残留モノマーを除去した後,揮散された混合物を室温に冷却させた。
上記カプセル化された顔料含有オルガノゾル湿式トナーは,LMA−solsperse−EK8200//EA−EMAと明示され,揮散後にトナー分散液の固形分百分率は,上記ハロゲンランプ乾燥法を使用して,15.85%と測定された。
上記カプセル化された顔料分散液750gに,5.91%のジルコニウムHEX−CEM溶液(米国,Ohio,Cleveland所在,OMG Chemical Company製)2.01gを添加し,生成された湿式トナーを試験する前に24時間シェーカーに放置した。
15%(w/w)固形分の湿式トナー濃縮液は,上記試験方法で測定した時,下記特性を表した。
体積平均粒子サイズ:3.2ミクロン
Q/M:192μC/g
バルク伝導度:344picoMhos/cm
自由相伝導度百分率:37%
動的移動度:5.28E−11(m2/Vsec)
Q/M:192μC/g
バルク伝導度:344picoMhos/cm
自由相伝導度百分率:37%
動的移動度:5.28E−11(m2/Vsec)
上記トナーを,前述した印刷装置で試験した。450ボルトより大きいめっき電圧において,上記反射画像濃度(OD:Optical Density)は,0.94であった。
(実施例12)
本実施例は,分散重合によってカプセル化されたマゼンタ湿式トナーを製造するために実施例9の顔料分散液を使用する実施例である。実施例10の方法及び装置を使用して2196gのNorpar(商標)12,63.0gのEA,421.7gのEMA,19.85%の固形分の実施例9の顔料分散液814.2g及び5.25gのV−601を混合した。上記混合物を70℃で16時間攪拌した。転換は定量的であった。次いで,上記混合物を室温に冷却させた。実施例10の方法を使用してカプセル化された顔料分散液を揮散して残留モノマーを除去した後,揮散された混合物を室温に冷却させた。
本実施例は,分散重合によってカプセル化されたマゼンタ湿式トナーを製造するために実施例9の顔料分散液を使用する実施例である。実施例10の方法及び装置を使用して2196gのNorpar(商標)12,63.0gのEA,421.7gのEMA,19.85%の固形分の実施例9の顔料分散液814.2g及び5.25gのV−601を混合した。上記混合物を70℃で16時間攪拌した。転換は定量的であった。次いで,上記混合物を室温に冷却させた。実施例10の方法を使用してカプセル化された顔料分散液を揮散して残留モノマーを除去した後,揮散された混合物を室温に冷却させた。
上記カプセル化された着色オルガノゾル湿式トナーは,LMA−PR81:4//EA−EMAと明示され,揮散後にトナー分散液の固形分百分率は,上記ハロゲンランプ乾燥法を使用して12.05%と測定された。
上記カプセル化された顔料分散液750gに,5.91% ジルコニウムHEX−CEM溶液(米国,Ohio,Cleveland所在,OMG Chemical Company製)3.82gを添加し,生成された湿式トナーを試験する前に24時間シェーカーに放置した。
12%(w/w)固形分の湿式トナー濃縮液は,上記試験方法で測定した時,下記特性を表した。
体積平均粒子サイズ:2.4ミクロン
Q/M:192μC/g
バルク伝導度:66picoMhos/cm
自由相伝導度百分率:8.5%
動的移動度:1.92E−11(m2/Vsec)
Q/M:192μC/g
バルク伝導度:66picoMhos/cm
自由相伝導度百分率:8.5%
動的移動度:1.92E−11(m2/Vsec)
上記トナーを,前述した印刷装置で試験した。450ボルトより大きいめっき電圧において,上記反射ODは,1.1であった。
(比較例)
本実施例は,カプセル化された顔料含有オルガノゾルを使用せずに湿式トナーを製造する比較例である。
本実施例は,カプセル化された顔料含有オルガノゾルを使用せずに湿式トナーを製造する比較例である。
1)オルガノゾル製造
本実施例は,顔料なしに分散重合を使用してオルガノゾルを製造するために,実施例1のグラフト安定化剤を使用することを例示する。実施例10の方法及び装置を使用して,2936gのNorpar(商標)12,373gのEMAと,25.28%の重合体固形分を有する実施例1のグラフト安定化剤混合物185gと,6.3gのV−601と,を混合した。上記混合物を70℃で16時間反応させた。転換は定量的であった。次いで,上記混合物を室温に冷却させた。実施例5の方法を使用して揮散して残留モノマーを除去した後,揮散されたオルガノゾルを室温に冷却させて不透明な白色分散液を得た。上記オルガノゾルをLMA/HEMA−TMI//EMA(97/3−4.7//100%w/w)と明示し,インク組成物の製造に使用されうる。揮散後,ゲルオルガノゾル分散液の固形分百分率は,上記ハロゲン乾燥法を使用して14.83%に測定された。
本実施例は,顔料なしに分散重合を使用してオルガノゾルを製造するために,実施例1のグラフト安定化剤を使用することを例示する。実施例10の方法及び装置を使用して,2936gのNorpar(商標)12,373gのEMAと,25.28%の重合体固形分を有する実施例1のグラフト安定化剤混合物185gと,6.3gのV−601と,を混合した。上記混合物を70℃で16時間反応させた。転換は定量的であった。次いで,上記混合物を室温に冷却させた。実施例5の方法を使用して揮散して残留モノマーを除去した後,揮散されたオルガノゾルを室温に冷却させて不透明な白色分散液を得た。上記オルガノゾルをLMA/HEMA−TMI//EMA(97/3−4.7//100%w/w)と明示し,インク組成物の製造に使用されうる。揮散後,ゲルオルガノゾル分散液の固形分百分率は,上記ハロゲン乾燥法を使用して14.83%に測定された。
次いで,上記光散乱法で平均粒子サイズを測定し,上記オルガノゾルは体積平均直径が24.3μmであった。
2)湿式トナーの製造
本実施例は,上記オルガノゾルを使用してブラック湿式トナーを製造する実施例である。Norpar(商標)12中の14.83%(w/w)固形分のオルガノゾル208gを,86gのNorpar(商標)12と,5gのPigment Black EK8200(米国,AZ,Tucson所在,Aztech Company製)と,1.04gの5.91%ジルコニウムHEX−CEM溶液(米国,Ohio,Cleveland所在,OMG Chemical Company製)と,を8オンスのガラス瓶で混合した。次いで,上記混合物を直径が1.3mmのポタースガラス玉(米国,NJ,Parsipany所在,Potters Industries,Inc.製)390gが充填された0.5リットルの垂直ビーズミル(モデル 6TSG−1/4,Amex Co.製)でミリングした。上記ミルをミリングチャンバーの冷却ジャケットを通じて冷却水を循環させずに2,000RPMで1.5時間作動させた。
本実施例は,上記オルガノゾルを使用してブラック湿式トナーを製造する実施例である。Norpar(商標)12中の14.83%(w/w)固形分のオルガノゾル208gを,86gのNorpar(商標)12と,5gのPigment Black EK8200(米国,AZ,Tucson所在,Aztech Company製)と,1.04gの5.91%ジルコニウムHEX−CEM溶液(米国,Ohio,Cleveland所在,OMG Chemical Company製)と,を8オンスのガラス瓶で混合した。次いで,上記混合物を直径が1.3mmのポタースガラス玉(米国,NJ,Parsipany所在,Potters Industries,Inc.製)390gが充填された0.5リットルの垂直ビーズミル(モデル 6TSG−1/4,Amex Co.製)でミリングした。上記ミルをミリングチャンバーの冷却ジャケットを通じて冷却水を循環させずに2,000RPMで1.5時間作動させた。
12%(w/w)固形分トナー濃縮液は,上記テスト方法で測定した時,下記特性を表した。
体積平均粒子サイズ:4.2ミクロン
Q/M:163μC/g
バルク伝導度:364picoMhos/cm
自由相伝導度百分率:1.1%
動的移動度:7.63E−11(m2/Vsec)。
Q/M:163μC/g
バルク伝導度:364picoMhos/cm
自由相伝導度百分率:1.1%
動的移動度:7.63E−11(m2/Vsec)。
上記トナーは,前述した印刷装置で試験した。450ボルトより大きいめっき電圧において,反射ODは,1.4であった。
本発明による視覚改善添加剤をカプセル化した両親媒性共重合体バインダーを使用して,均一な帯電特性を表し,かつ均一な画像を提供しうる湿式トナーを製造でき,これを利用して静電画像または電子写真画像を形成しうる。
以上,本発明の好適な実施形態について説明したが,本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された範疇内において,各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は,湿式電子写真用トナー組成物に適用可能であり,特に両親媒性共重合体バインダー粒子を含む湿式電子写真用トナー組成物に適用可能である。
Claims (34)
- (a)カウリブタノール値が30未満の液体キャリアと;
(b)前記液体キャリアに分散された複数のトナー粒子と;
を含む湿式電子写真用トナー組成物であって:
前記トナー粒子は,両親媒性共重合体内にカプセル化された一つ以上の視覚改善添加剤を含み,前記両親媒性共重合体は,一つ以上のS部分と一つ以上のD部分とを含む湿式電子写真用トナー組成物。 - 前記一つ以上の視覚改善添加剤は,顔料であることを特徴とする,請求項1に記載の湿式電子写真用トナー組成物。
- 前記両親媒性共重合体は,グラフト共重合体であることを特徴とする,請求項1または2のいずれかに記載の湿式電子写真用トナー組成物。
- 前記トナー粒子は,体積平均粒子直径が1〜9μmであり,数平均粒子直径が0.1〜4μmであることを特徴とする,請求項1,2または3のいずれかに記載の湿式電子写真用トナー組成物。
- 前記トナー粒子は,体積平均粒子直径が2〜7μmであり,数平均粒子直径が0.5〜3μmであることを特徴とする,請求項1,2または3のいずれかに記載の湿式電子写真用トナー組成物。
- 前記両親媒性共重合体の重量は,前記視覚改善添加剤の重量1に対して2〜18の重量比であることを特徴とする,請求項1,2,3,4または5のいずれかに記載の湿式電子写真用トナー組成物。
- 前記両親媒性共重合体の重量は,前記視覚改善添加剤の重量1に対して4〜14の重量比であることを特徴とする,請求項1,2,3,4または5のいずれかに記載の湿式電子写真用トナー組成物。
- 前記両親媒性共重合体の重量は,前記視覚改善添加剤の重量1に対して8〜12の重量比であることを特徴とする,請求項1,2,3,4または5のいずれかに記載の湿式電子写真用トナー組成物。
- 前記共重合体は,フォックス方程式を使用して計算されたガラス転移温度が0〜100℃であることを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7または8のいずれかに記載の湿式電子写真用トナー組成物。
- 前記共重合体は,フォックス方程式を使用して計算されたガラス転移温度が20〜80℃であることを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7または8のいずれかに記載の湿式電子写真用トナー組成物。
- 前記共重合体は,フォックス方程式を使用して計算されたガラス転移温度が45〜75℃であることを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7または8のいずれかに記載の湿式電子写真用トナー組成物。
- 前記S部分は,フォックス方程式を使用して計算されたガラス転移温度が−70〜125℃であることを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10または11のいずれかに記載の湿式電子写真用トナー組成物。
- 前記S部分は,フォックス方程式を使用して計算されたガラス転移温度が0〜100℃であることを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10または11のいずれかに記載の湿式電子写真用トナー組成物。
- 前記S部分は,フォックス方程式を使用して計算されたガラス転移温度が25〜75℃であることを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10または11のいずれかに記載の湿式電子写真用トナー組成物。
- 前記共重合体のS部分は,前記共重合体のD部分よりさらに低いガラス転移温度を有することを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13または14のいずれかに記載の湿式電子写真用トナー組成物。
- 前記D部分は,フォックス方程式を使用して計算されたガラス転移温度が20〜125℃であることを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14または15のいずれかに記載の湿式電子写真用トナー組成物。
- 前記D部分は,フォックス方程式を使用して計算されたガラス転移温度が30〜85℃であることを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14または15のいずれかに記載の湿式電子写真用トナー組成物。
- 前記D部分は,フォックス方程式を使用して計算されたガラス転移温度が50〜75℃であることを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14または15のいずれかに記載の湿式電子写真用トナー組成物。
- グラフトサイトを除外した前記S部分のうち75%以上は,炭素数が1〜24の(メタ)アクリレート類,トリメチルシクロヘキシルメタクリレート,t−ブチルメタクリレート,イソボルニル(メタ)アクリレート及びこれらの組合わせよりなる群から選択された化合物から生成されることを特徴とする,請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17または18のいずれかに記載の湿式電子写真用トナー組成物。
- (a)S部分を有するプレポリマーと,溶媒と,を含む組成物に,視覚改善添加剤を分散させる段階と;
(b)D部分を有する材料を,前記S部分を有するプレポリマーと反応させて分散重合させ,前記視覚改善添加剤を,両親媒性共重合体の層の内側にカプセル化することによって,オルガノゾル粒子を形成する段階と;
を含む湿式電子写真用トナー組成物の製造方法。 - 前記オルガノゾル粒子を,トナー添加剤と混合する段階をさらに含むことを特徴とする,請求項20に記載の製造方法。
- 前記トナー添加剤を,前記視覚改善添加剤/前記S部分を有するプレポリマー/前記溶媒組成物に分散させる段階をさらに含むことを特徴とする,請求項21に記載の製造方法。
- 前記トナー添加剤は,一つ以上の帯電制御剤を含むことを特徴とする,請求項21または22のいずれかに記載の製造方法。
- a)少なくとも一つのモノマーがヒドロキシ基を有する,複数のフリーラジカル重合可能なモノマーを提供する段階と;
b)前記溶媒中において,前記溶媒に溶解可能な前記モノマーをフリーラジカル重合させ,前記溶媒に溶解可能なヒドロキシ基を有する重合体を製造する段階と;
c)NCO基および前記フリーラジカル重合可能な作用基を有する化合物と,
ヒドロシキ基を有する重合体との反応を,
少なくとも一部のNCO基が少なくとも一部のヒドロキシ基と反応して一つ以上のウレタン連結を形成し,前記化合物が前記重合体に連結されて側鎖のフリーラジカル重合可能な作用基を生成する条件下で行う段階と;
を含む方法によって前記S部分プレポリマーが提供されることを特徴とする,請求項20,21,22または23のいずれかに記載の製造方法。 - 前記溶媒は,カウリブタノール値が30未満であることを特徴とする,請求項20,21,22,23または24のいずれかに記載の製造方法。
- 前記溶媒は,カウリブタノール値が30未満である非水性液体ではなく,前記オルガノゾル粒子の形成後に,前記カウリブタノール値が30未満である非水性液体に交換されることを特徴とする請求項20,21,22,23,または24のいずれかに記載の製造方法。
- 前記D部分を有する材料は,一つ以上のフリーラジカル重合可能なモノマーを含み,前記一つ以上のフリーラジカル重合可能なモノマーを含む材料から生成された重合体材料は,前記溶媒に不溶性であることを特徴とする,請求項20,21,22,23,24,25または26のいずれかに記載の製造方法。
- 前記両親媒性共重合体の重量は,前記視覚改善添加剤の重量1に対して,2〜18の重量比であることを特徴とする,請求項20,21,22,23,24,25,26または27のいずれかに記載の製造方法。
- 前記S部分は,フォックス方程式を使用して計算したガラス転移温度が−70〜125℃であることを特徴とする,請求項20,21,22,23,24,25,26,27または28のいずれかに記載の製造方法。
- 請求項20に記載の方法で製造された湿式電子写真用トナー組成物。
- a)請求項1による湿式トナー組成物を提供する段階と;
b)前記トナー粒子を含む画像を被印刷物の表面に形成させる段階と;
を含む被印刷物の表面に電子写真画像を形成する方法。 - a)請求項1による湿式トナー組成物を提供する段階と,
b)前記トナー粒子を含む画像を帯電表面に形成させる段階と,
c)前記画像を帯電表面から被印刷物の表面に転写する段階と,を含む電子記録方法。 - 静電画像の形成方法であることを特徴とする,請求項32に記載の方法。
- 電子写真画像の形成方法であることを特徴とする,請求項32に記載の方法。
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