JP2005195057A - 防振装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 装置サイズを拡大することなく、弾性体の径方向及びこじり方向に沿った剛性をそれぞれ適正な大きさに容易に調整する。
【解決手段】 サスペンションブッシュ10では、弾性体16における軸方向に沿った一端面から他端面へ貫通すると共に、径方向に沿った断面形状が周方向へ細長く延在するように形成されたスリット状の空洞部20の内面に低摩擦シート22が貼り合わされ、この低摩擦シート22が空洞部20内に径方向に沿って互いに対向する低摩擦抵抗の一対のすべり面24を形成している。これにより、こじり方向に沿った荷重入力時には、弾性体16の変形に伴い空洞部20が潰れて一対のすべり面24が互いに圧接すると共に、一対のすべり面24が互いに低い摩擦抵抗で主として軸方向へすべり合いつつ、弾性体16における空洞部20に対して外周側の部分と内周側の部分とが相対的に剪断方向へ変形(剪断変形)して、こじり方向に沿った荷重を吸収する。
【選択図】 図1
【解決手段】 サスペンションブッシュ10では、弾性体16における軸方向に沿った一端面から他端面へ貫通すると共に、径方向に沿った断面形状が周方向へ細長く延在するように形成されたスリット状の空洞部20の内面に低摩擦シート22が貼り合わされ、この低摩擦シート22が空洞部20内に径方向に沿って互いに対向する低摩擦抵抗の一対のすべり面24を形成している。これにより、こじり方向に沿った荷重入力時には、弾性体16の変形に伴い空洞部20が潰れて一対のすべり面24が互いに圧接すると共に、一対のすべり面24が互いに低い摩擦抵抗で主として軸方向へすべり合いつつ、弾性体16における空洞部20に対して外周側の部分と内周側の部分とが相対的に剪断方向へ変形(剪断変形)して、こじり方向に沿った荷重を吸収する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、自動車におけるサスペンションリンクと車体との間の振動遮断等に用いられるブッシュタイプの防振装置に関する。
自動車のサスペンションを構成する各種のロアアーム、アッパーアーム等のリンク部品には、例えば、車体への取付部分にブッシュタイプの防振装置であるサスペンションブッシュが配置されており、このサスペンションブッシュを介して車体側に設けられた連結軸等に弾性的に連結されるものがある。これにより、自動車の走行時に路面側からリンク部品に振動が入力しても、サスペンションブッシュに内臓されたゴム製の弾性体より入力振動が吸収され、車体側へ伝達される振動が減衰及び吸収される。このサスペンションブッシュとしては、例えば、車体側の連結軸へ同軸的に連結される内筒と、この内筒の外周側に配置される外筒と、内筒の外周面と外筒の内周面とにそれぞれ加硫接着されての内筒と外筒とを弾性的に連結するゴム製の弾性体と、円筒状のカラーとを備えたものがある。ここで、カラー内に外筒が圧入固定されることにより、サスペンションブッシュがリンク部品に組み付けられる。
図4及び図5には、上記のようなリンク部品へ適用可能な従来のサスペンションブッシュがそれぞれ示されている。図4に示されるサスペンションブッシュ40には、円筒状の内筒42及びこの内筒42の内周側に略同軸的に配置された円筒状の外筒44が設けられると共に、これらの内筒42の外周面と外筒44の外周面とにそれぞれ加硫接着されて内筒42と外筒44とを弾性的に連結したゴム製の弾性体46が設けられている。ここで、内筒42には、図4(A)に示されるように、その軸方向中央部に略半球状に形成された一対の拡径部48が形成されている。一対の拡径部48は、それぞれ垂直方向(矢印P方向)に沿って上方及び下方へ向かって突出している。これにより、弾性体46は、一対の拡径部48と外筒44の内周面との間では他の部分よりも肉厚が薄くなり、垂直方向に沿った剛性が水平方向(矢印Q方向)の剛性よりも大きくなっている。さらに、ここでは図示しないが、剛性を調整するための拡径部は垂直方向のみならず、必要に応じて水平方向へも突出するように内筒42に設けられる場合もある。
上記のように構成されたサスペンションブッシュ40では、弾性体46自体の剛性及び拡径部48のサイズをそれぞれ調整することにより、弾性体46の垂直方向及び水平方向に沿った剛性がそれぞれ適正化されており、垂直方向及び水平方向を含む径方向に沿った振動を効果的に吸収減衰できるようになっている。しかし、サスペンションブッシュ40では、こじり方向(矢印S方向)の荷重、すなわち内筒42の軸心と外筒44の軸心とを相対的に傾けるように作用する荷重が入力した場合には、弾性体46の剛性が高くなりすぎ、こじり方向の振動を効果的に吸収できないという問題が生じる。
一方、図5に示されるサスペンションブッシュ50は、基本的に図5に示されるサスペンションブッシュ40と共通の構造を有しているが、主としてこじり方向に沿った剛性を調整するために弾性体52に一対のすぐり部54が形成されている点がサスペンションブッシュ40と異なっている。このすぐり部54は、弾性体52を軸方向に沿って貫通するように穿設されている。またすぐり部54の径方向に沿った断面形状は、内筒42の軸心を中心とする円軌跡よりも大きい曲率半径で湾曲した細長いスリット状に形成されている。これら一対のすぐり部54は、内筒42の軸心を中心として互いに略対称的な位置関係となるように水平方向に沿って配列されている。
上記のように構成されたサスペンションブッシュ50では、弾性体46にすぐり部54が形成されていることにより、弾性体52のこじり方向に沿った剛性が適正化されており、垂直方向及びこじり方向に沿った振動を効果的に吸収減衰できるようになっている。しかし、サスペンションブッシュ50では、すぐり部54によってこじり方向の剛性を適正化すると、弾性体52の垂直方向の剛性と水平方向の剛性とのバランス(剛性比)を適正化することが難しくなり、径方向に沿った振動のうち、特定の方向(例えば、垂直方向及び水平方向)に沿った振動を効果的に吸収できなくなるという問題が生じ易い。
特許文献1には、サスペンションブッシュにおいて、上記のような弾性体における垂直方向の剛性、水平方向の剛性及びこじり方向の剛性それぞれの調整可能な範囲を広げるために、内筒及び外筒の軸方向一端部にそれぞれ外周側へ延出する内筒フランジ及び外筒フランジをそれぞれ一体的に形成すると共に、内筒及び外筒の間に配置された本体側弾性体に内筒フランジと外筒フランジとの間にフランジ側弾性体が介在固着されたものが開示されている。この特許文献1のサスペンションブッシュによれば、フランジ側弾性体の剛性を調整することにより、弾性体全体の径方向に沿った剛性にあまり影響を与えることなく、こじり方向の剛性が広い範囲で調整可能になる。
特開2002−276713号公報(図1)
しかしながら、特許文献1のサスペンションブッシュでは、内筒及び外筒にそれぞれ外周側へ延出する内筒フランジ及び外筒フランジが形成されると共に、これらフランジ間にフランジ側弾性体が配置されるので、サスペンションブッシュのサイズが拡大し、このサスペンションブッシュが取付けられる車体側の取付部の設置スペースも拡大しなければならなくなる。
本発明の目的は、上記事実を考慮して、装置サイズを拡大することなく、弾性体の径方向及びこじり方向に沿った剛性をそれぞれ適正な大きさに容易に調整できるブッシュタイプの防振装置を提供することにある。
本発明に係る防振装置は、振動発生部及び振動受部の一方に連結される外筒と、前記外筒の内周側に配置され、振動発生部及び振動受部の他方に連結される外筒と、前記外筒の内周面と前記内筒の外周面とにそれぞれ固着されて、前記内筒と前記外筒とを弾性的に連結するゴム状の弾性体と、前記弾性体における軸方向に沿った一端面から他端面へ向かって穿設されると共に、径方向に沿った断面形状が前記内筒の軸心を中心とする周方向と略平行とされた長手方向へ細長く延在するように形成されたスリット状の空洞部と、前記空洞部の内面に貼り合わされ、該空洞部内に前記径方向に沿って互いに対向する低摩擦抵抗の一対のすべり面を形成する低摩擦シートと、を有することを特徴とする。
上記本発明に係る防振装置では、弾性体における軸方向に沿った一端面から他端面へ向かって穿設されると共に、径方向に沿った断面形状が所定の長手方向へ細長く延在するように形成されたスリット状の空洞部の内面に低摩擦シートが貼り合わされ、この低摩擦シートが空洞部内に径方向に沿って互いに対向する低摩擦抵抗の一対のすべり面を形成することにより、内筒又は外筒へのこじり方向に沿った荷重入力時には、弾性体の変形に伴い空洞部が潰れて一対のすべり面が互いに圧接する状態になると共に、一対のすべり面が互いに低い摩擦抵抗で主として軸方向へすべり合いつつ、弾性体における空洞部に対して外周側の部分と内周側の部分とが相対的に剪断方向へ変形(剪断変形)してこじり方向に沿った荷重を吸収するので、空洞部の長手方向に沿った長さを調整すれば、弾性体のこじり方向に沿った剛性を広い範囲で調整できるようになる。
また本発明の防振装置では、内筒又は外筒への径方向に沿った荷重入力時にも、弾性体の変形に伴いスリット状の空洞部が潰れて一対のすべり面が互いに圧接する状態になるので、径方向に沿った荷重に対する弾性体の剛性を、このような空洞部が形成されていない中実状の弾性体と略等しい大きさに、すなわち空洞部を形成しても弾性体の径方向に沿った荷重に対する剛性低下が殆ど生じなくなるので、弾性体の径方向(垂直方向及び水平方向)に沿った荷重に対する剛性を、空洞部の影響を殆ど受けることなく、広い範囲で調整できるようになる。
従って、本発明の防振装置によれば、弾性体のこじり方向に沿った荷重に対する剛性と径方向に沿った荷重に対する剛性とを、他方の剛性調整の影響を殆ど受けることなく、それぞれ広い範囲で調整して容易に適正化できるようになるので、こじり方向及び径方向に沿った入力振動をそれぞれ効果的に吸収できる。また弾性体に形成された空洞部内に低摩擦シートを貼り合わせるだけで、上記効果が得られるので、弾性体のこじり方向に沿った荷重に対する剛性と径方向に沿った荷重に対する剛性とを適正化するために装置が大型化することもない。
以上説明したように、本発明の防振装置によれば、装置サイズを拡大することなく、弾性体の径方向及びこじり方向に沿った剛性をそれぞれ適正な大きさに容易に調整できる。
以下、本発明の実施形態に係るサスペンションブッシュについて図面を参照して説明する。
図1には本発明の実施形態に係る防振装置であるサスペンションブッシュが示されている。このサスペンションブッシュ10は、例えば、自動車等の車両におけるサスペンションを構成するロアアーム等のリンク部品へ振動遮断のために取付けられるものであり、このようなリンク部品の端部に設けられた円筒状のカラー内へ圧入固定され、車体側に設けられた取付部へリンク部品を弾性的に連結するために用いられる。
図1に示されるように、サスペンションブッシュ10には、円筒状の内筒12及びこの内筒12の内周側に略同軸的に配置された円筒状の外筒14が設けられると共に、これらの内筒12の外周面と外筒14の内周面とにそれぞれ加硫接着されて内筒12と外筒14とを弾性的に連結したゴム製の弾性体16が設けられている。なお、内筒12の軸心Lに沿った方向をサスペンションブッシュ10の軸方向とし、また軸方向に直交する方向をサスペンションブッシュ10の径方向として以下の説明を行う。
内筒12には、図1(A)に示されるように、その軸方向中央部に略半球状に形成された一対の拡径部18が形成されている。一対の拡径部18は、それぞれ垂直方向(矢印P方向)に沿って上方及び下方へ向かって突出している。これにより、全体として肉厚円筒状に形成された弾性体16は、一対の拡径部18と外筒14の内周面と間では他の部分よりも肉厚が薄く、すなわち軸方向中央部では垂直方向に沿った弾性体16の肉厚が他の部分の肉厚よりも局部的に薄くなり、軸心Lを中心とする径方向のうち、垂直方向に沿った剛性が他の方向(例えば、水平方向)の剛性よりも大きくなっている。
なお、図1に示されるサスペンションブッシュ10では、内筒12に一対の拡径部18がそれぞれ垂直方向(上下方向)へ突出するように形成されているが、弾性体16における垂直方向及び水平方向を含む任意の径方向に沿った剛性を増大する必要がある場合には、図3(A)及び(B)に示されるように、内筒12から外周側へ突出する拡径部118を内筒12の全周に亘って形成するようにしても良い。
弾性体16には、図1(B)に示されるように一対の空洞部20が形成されている。これら一対の空洞部20は、図1(A)に示されるように、それぞれ弾性体16を軸方向に沿って貫通するように穿設されており、図1(B)に示されるように、その径方向に沿った断面形状が内筒12の軸心を中心とする径方向に沿って湾曲した細長いスリット状に形成されている。また一対の空洞部20は、径方向に沿って内筒12と外筒14との略中央付近に配置されると共に、内筒12の軸心Lを中心として互いに略対称的な位置関係となるように垂直方向(矢印P方向)に沿って配列されている。
また弾性体16の径方向に沿った断面における空洞部20の周方向に沿った長さ(周長)は、入力するこじり方向(矢印S方向)に沿った荷重に対する弾性体16の剛性の要求値に応じて設定される。具体的には、弾性体16のこじり方向に沿った剛性を低く設定する場合には、空洞部20の周長を長くする必要があり、相対的に高い剛性が必要な場合には、空洞部20の周長を短くする必要がある。但し、軸心Lを中心とする空洞部20の広がり角θE(図1(A)参照)が90°を超えると、弾性体16のねじり方向(矢印T方向)に沿った耐久性が著しく低下するので、空洞部20の周長は、広がり角θEが90°を超えない範囲で空洞部20の周長の最大値を制限する必要がある。
弾性体16に形成された一対の空洞部20の内面全体には、図2(B)に示されるように、チューブ状に形成された低摩擦シート22が加硫接着により貼り合わされている。低摩擦シート22は、空洞部20の内面の固着される裏面側がナイロン繊維により織られると共に、表面側がテフロン(登録商標)繊維により織られた2層構造の織布により構成されている。ここで、低摩擦シート22は、テフロン(登録商標)繊維からなる表面部分が空洞部20内に径方向に沿って互いに対向する低摩擦抵抗の一対のすべり面24を形成している。これらの一対のすべり面24の径方向に沿った間隔は1.0mm以下とするとが好ましいが、これら一対のすべり面24を互いに殆ど圧接力が作用させない状態で当接させるようにしても良い。一対のすべり面24は、それぞれ摩擦係数がゴムと比較して十分に小さいテフロン(登録商標)繊維により形成されることにより、互いに接しつつすべり合う際の摩擦抵抗もゴム同士が接してすべり合う場合と比較して十分に小さいものになる。
以上説明した本実施形態に係るサスペンションブッシュ10では、弾性体16における軸方向に沿った一端面から他端面へ貫通すると共に、径方向に沿った断面形状が周方向へ細長く延在するように形成されたスリット状の空洞部20の内面に低摩擦シート22が貼り合わされ、この低摩擦シート22が空洞部20内に径方向に沿って互いに対向する低摩擦抵抗の一対のすべり面24を形成することにより、内筒12又は外筒14へのこじり方向に沿った荷重入力時には、弾性体16の変形に伴い空洞部20が潰れて一対のすべり面24が互いに圧接する状態になると共に、一対のすべり面24が互いに低い摩擦抵抗で主として軸方向へすべり合いつつ、弾性体16における空洞部20に対して外周側の部分と内周側の部分とが相対的に剪断方向へ変形(剪断変形)してこじり方向に沿った荷重を吸収するので、空洞部20の周方向に沿った長さ(周長)を調整すれば、弾性体16のこじり方向に沿った剛性を広い範囲で調整できるようになる。
またサスペンションブッシュ10では、内筒12又は外筒14への径方向(本実施形態では、垂直方向)に沿った荷重入力時にも、弾性体16の変形に伴いスリット状の空洞部20が潰れて一対のすべり面24が互いに圧接する状態になるので、径方向に沿った荷重に対する弾性体16の剛性を、このような空洞部20が形成されていない中実状の弾性体と略等しい大きさに、すなわち空洞部20を形成しても弾性体16の垂直方向に沿った荷重に対する剛性低下が殆ど生じなくなるので、弾性体16の径方向(垂直方向及び水平方向)に沿った荷重に対する剛性を、空洞部20の影響を殆ど受けることなく、広い範囲で調整できるようになる。
従って、本実施形態に係るサスペンションブッシュ10によれば、弾性体16のこじり方向に沿った荷重に対する剛性と径方向に沿った荷重に対する剛性とを、他方の剛性調整の影響を殆ど受けることなく、それぞれ広い範囲で調整して、容易に適正化できるようになるので、こじり方向及び径方向に沿った入力振動をそれぞれ効果的に吸収できる。また弾性体16に形成された空洞部20内に低摩擦シートを貼り合わせるだけで、上記効果が得られるので、弾性体16のこじり方向に沿った荷重に対する剛性と径方向に沿った荷重に対する剛性とを適正化するためにサスペンションブッシュ10が大型化することもない。
なお、以上説明した本実施形態に係るサスペンションブッシュ10では、空洞部20内にチューブ状に形成された低摩擦シート22を貼り合わせて空洞部20内に一対のすべり面24を設けていたが、図2(B)に示されるように、略矩形状に裁断された2枚の低摩擦シート32を空洞部20の内面における径方向に沿って互いに正対する一対の領域にそれぞれ貼り合わせても、低摩擦シート22を用いた場合と共通の作用効果が得られる。
また以上説明した本実施形態に係るサスペンションブッシュ10では、内筒12又は外筒14にねじり方向の荷重が繰り返し加えられた場合に、空洞部20の周方向両端部にそれぞれ応力集中が生じて長期的には亀裂が生じるおそれもあるが、図2(C)に示されるように、空洞部20の周方向両端部に中央側よりも径方向に沿った幅が拡大された略円形断面のすぐり部32を形成するようにすれば、ねじり方向に沿った荷重が加えられた場合にも空洞部20の周方向に沿った両端部に生じる応力集中を効果的に緩和できるので、空洞部20の両端部に亀裂等の損傷が発生することを長期的に防止できるようになり、サスペンションブッシュ10の耐久性を大幅に向上できる。
また本実施形態に係るサスペンションブッシュ10では、空洞部20を弾性体16を軸方向に沿って貫通するように形成したが、このような空洞部20は、弾性体16を貫通させることなく、弾性体16の軸方向に沿った一端面から他端面の手前まで穿設するようにしても良い。すなわち、空洞部20の軸方向に沿った深さを調整することにより、弾性体16のこじり方向に沿った剛性を調整するようにしても良い。
また本実施形態に係るサスペンションブッシュ10では、低摩擦シート22として裏面側がナイロン繊維により織られ、表面側がテフロン(登録商標)繊維により織られた2層構造の織布を用いたが、弾性体16(ゴム)と比較して摩擦係数が十分に小さく、かつ弾性体16への接着性が良好で、しかも弾性体16の変形に従って柔軟に変形可能であるならば、他の素材で低摩擦シート22を形成しても良く、この条件を満たすならば、低摩擦シート22は単層構造でも3層以上の積層構造でも良い。
10 サスペンションブッシュ(防振装置)
12 内筒
14 外筒
16 弾性体
20 空洞部
22 低摩擦シート
24 すべり面
32 低摩擦シート
32 すぐり部
12 内筒
14 外筒
16 弾性体
20 空洞部
22 低摩擦シート
24 すべり面
32 低摩擦シート
32 すぐり部
Claims (4)
- 振動発生部及び振動受部の一方に連結される外筒と、
前記外筒の内周側に配置され、振動発生部及び振動受部の他方に連結される内筒と、
前記外筒の内周面と前記内筒の外周面とにそれぞれ固着されて、前記内筒と前記外筒とを弾性的に連結するゴム状の弾性体と、
前記弾性体における軸方向に沿った一端面から他端面へ向かって穿設されると共に、径方向に沿った断面形状が前記内筒の軸心を中心とする周方向と略平行とされた長手方向へ細長く延在するように形成されたスリット状の空洞部と、
前記空洞部の内面に貼り合わされ、該空洞部内に前記径方向に沿って互いに対向する低摩擦抵抗の一対のすべり面を形成する低摩擦シートと、
を有することを特徴とする防振装置。 - 前記低摩擦シートは、前記空洞部の内面の固着される裏面側がナイロン繊維により織られると共に、前記すべり面を形成する表面側がテフロン(登録商標)繊維により織られた少なくとも2層構造の織布であることを特徴とする請求項1記載の防振装置。
- 前記弾性体に、前記内筒の軸心に対して互いに略対称的な配置及び形状となるように一対の前記空洞部を形成し、該一対の空洞部の内面にそれぞれ前記低摩擦シートを貼り合わせたことを特徴とする請求項1又は2記載の防振装置。
- 前記空洞部の前記長手方向に沿った両端部に、中央側よりも前記径方向に沿った幅が拡大されたすぐり部をそれぞれ形成したことを特徴とする請求項1、2又は3記載の防振装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017194071A (ja) * | 2016-04-18 | 2017-10-26 | Nok株式会社 | 防振ブッシュ |
JP2018079752A (ja) * | 2016-11-15 | 2018-05-24 | 東洋ゴム工業株式会社 | スタビライザブッシュ |
CN111406161A (zh) * | 2017-12-28 | 2020-07-10 | 通伊欧轮胎株式会社 | 防振装置 |
JP2021032382A (ja) * | 2019-08-28 | 2021-03-01 | 本田技研工業株式会社 | 車両用ブッシュ |
-
2004
- 2004-01-05 JP JP2004000155A patent/JP2005195057A/ja active Pending
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090324 |
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A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20091013 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |