JP2005194825A - 建設機械における作業機制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 作業機位置に基づいて干渉回避制御や位置制限制御等の作業機制御を行う場合に、作業機位置を検出するための電気式検出装置を作業機側に設ける必要をなくして、電気式検出装置の故障や電気式検出装置への電気配線の断線によって作業機制御ができなくなってしまうような不具合を回避する。
【解決手段】 機体本体側に、作業機を撮影するカメラ42A、42Bと、該カメラ42A、42Bからの映像信号に基づいて作業機位置を演算する制御部32とを設け、該演算された作業機位置に基づいて干渉回避制御や位置制限制御を行うように構成した。
【選択図】 図3
【解決手段】 機体本体側に、作業機を撮影するカメラ42A、42Bと、該カメラ42A、42Bからの映像信号に基づいて作業機位置を演算する制御部32とを設け、該演算された作業機位置に基づいて干渉回避制御や位置制限制御を行うように構成した。
【選択図】 図3
Description
本発明は、油圧ショベル等の作業機が装着される建設機械における作業機位置制御装置の技術分野に属するものである。
一般に、油圧ショベル等の建設機械には、掘削作業や吊り作業等の各種作業を行うための変位自在な作業機が装着されるが、該作業機が、例えば油圧ショベルに装着される上下左右揺動自在なブームを備えたオフセット型の作業機の場合、該作業機の先端側に取付けられるバケット等のアタッチメントが機体本体に干渉する惧れがあり、そこで、アタッチメントの位置を検出し、該検出された作業機位置に基づいて作業機と機体本体との干渉を回避するための干渉回避制御を行うように構成したものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。また、吊り作業を行えるように構成された油圧ショベルでは、作業機にフックを装着すると共に、該フックによる吊り位置を検出し、該吊り位置における定格荷重と吊り荷重とを比較して過負荷状態にならないよう警告を発するように構成したものが知られている(例えば、特許文献2参照。)。
この様に、作業機の干渉回避制御や過負荷防止制御を行う場合には、作業機の位置(アタッチメントの位置や吊り位置等)を検出する必要があるが、該作業機位置を検出するにあたり、従来、作業機の回動部分(例えば、ブーム、スティック、バケットからなる作業機においては、機体とブームとの回動軸支部分、ブームとスティックとの回動軸支部分、スティックとバケットとの回動軸支部分等)にポテンショメータ等の電気式の回転角検出センサを取付け、該回転角検出センサからの信号を機体本体に搭載される制御部に入力して、該制御部において作業機の位置を演算するように構成されていた。
特開平8−134949号公報
2000−87395号公報
この様に、作業機の干渉回避制御や過負荷防止制御を行う場合には、作業機の位置(アタッチメントの位置や吊り位置等)を検出する必要があるが、該作業機位置を検出するにあたり、従来、作業機の回動部分(例えば、ブーム、スティック、バケットからなる作業機においては、機体とブームとの回動軸支部分、ブームとスティックとの回動軸支部分、スティックとバケットとの回動軸支部分等)にポテンショメータ等の電気式の回転角検出センサを取付け、該回転角検出センサからの信号を機体本体に搭載される制御部に入力して、該制御部において作業機の位置を演算するように構成されていた。
ところで、前記従来の作業機位置の検出は、作業機の回動部分に取付けられる回転角検出センサを用いて行う構成であったから、機体本体側の制御部から作業機の回転角検出センサに至るまでの電気配線が必要となる。しかるに、この電気配線は、作業機の変位に伴って繰り返し屈曲することになるため断線し易く、断線してしまった場合には前述したような干渉回避制御や過負荷防止制御を行えなくなるという問題がある。さらに、回転角検出センサは、作業機本体に比べて土砂や石などの異物との衝突に弱く故障しやすい。そして故障した場合には、前記電気配線の断線の場合と同様に干渉回避制御や過負荷防止制御を行えなくなるという問題があり、ここに本発明が解決しようとする課題がある。
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、請求項1の発明は、機体本体に作業機を変位自在に装着してなる建設機械において、該建設機械の機体本体側に、前記作業機を撮影する撮影装置と、該撮影装置からの映像信号を入力し、該映像信号に基づいて作業機の位置を演算する制御部とを設けたことを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1において、制御部は、作業機の一部分の実際の大きさをデータとして格納し、該データと撮影装置で撮影した作業機の一部分の大きさとの比較に基づいて作業機位置の演算を行うことを特徴とするものである。
請求項3の発明は、請求項1、2の何れかにおいて、制御部は、作業機位置の演算結果に基づいて、機体本体と作業機の干渉を回避する干渉回避制御手段を備えることを特徴とするものである。
請求項4の発明は、請求項1、2、3の何れかにおいて、制御部は、作業機位置の演算結果に基づいて、作業機の移動範囲を制限する位置制限制御手段を備えることを特徴とするものである。
請求項5の発明は、請求項1、2、3、4の何れかにおいて、制御部は、作業機位置の演算結果に基づいて、作業機が吊り作業を行うときの過負荷防止制御を行う過負荷防止制御手段を備えることを特徴とするものである。
請求項6の発明は、請求項1、2、3、4、5の何れかにおいて、作業機は、機体本体に上下揺動自在に軸支されるブーム、該ブームの先端部に前後揺動自在に軸支されるスティック、該スティックの先端部に取付けられるアタッチメントを備えることを特徴とするものである。
請求項7の発明は、請求項6において、ブームは、基端部が機体本体に上下揺動自在に軸支される第一ブームと、該第一ブームの先端部に左右揺動自在に軸支される第二ブームと、該第二ブームの先端部に左右揺動自在に軸支され、且つ第一ブームにリンクロッドを介して連結されて第一ブームに対して左右方向に平行移動する第三ブームとを備えたオフセット型のブームであることを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1において、制御部は、作業機の一部分の実際の大きさをデータとして格納し、該データと撮影装置で撮影した作業機の一部分の大きさとの比較に基づいて作業機位置の演算を行うことを特徴とするものである。
請求項3の発明は、請求項1、2の何れかにおいて、制御部は、作業機位置の演算結果に基づいて、機体本体と作業機の干渉を回避する干渉回避制御手段を備えることを特徴とするものである。
請求項4の発明は、請求項1、2、3の何れかにおいて、制御部は、作業機位置の演算結果に基づいて、作業機の移動範囲を制限する位置制限制御手段を備えることを特徴とするものである。
請求項5の発明は、請求項1、2、3、4の何れかにおいて、制御部は、作業機位置の演算結果に基づいて、作業機が吊り作業を行うときの過負荷防止制御を行う過負荷防止制御手段を備えることを特徴とするものである。
請求項6の発明は、請求項1、2、3、4、5の何れかにおいて、作業機は、機体本体に上下揺動自在に軸支されるブーム、該ブームの先端部に前後揺動自在に軸支されるスティック、該スティックの先端部に取付けられるアタッチメントを備えることを特徴とするものである。
請求項7の発明は、請求項6において、ブームは、基端部が機体本体に上下揺動自在に軸支される第一ブームと、該第一ブームの先端部に左右揺動自在に軸支される第二ブームと、該第二ブームの先端部に左右揺動自在に軸支され、且つ第一ブームにリンクロッドを介して連結されて第一ブームに対して左右方向に平行移動する第三ブームとを備えたオフセット型のブームであることを特徴とするものである。
請求項1の発明とすることにより、機体本体側に設けられた撮影装置からの映像信号の入力に基づいて作業機位置の演算を行えることになって、作業機側に位置検出のための電気式検出装置を設ける必要がなくなり、而して、電気式検出装置そのもののが故障したり、機体本体側の制御部から作業機側の電気式検出装置への電気配線が断線して、作業機位置の演算を行えなくなってしまうような不具合の発生を確実に回避できて、作業機位置に基づいて作業機の各種制御を行うような場合の信頼性を向上できる。
請求項2の発明とすることにより、撮影装置からの映像信号に基づき、作業機位置を算出することができる。
請求項3の発明とすることにより、撮影装置からの映像信号に基づいて演算された作業機位置により、作業機の干渉回避制御を行うことができる。
請求項4の発明とすることにより、撮影装置からの映像信号に基づいて演算された作業機位置により、作業機の位置制限制御を行うことができる。
請求項5の発明とすることにより、撮影装置からの映像信号に基づいて演算された作業機位置により、作業機が吊り作業を行うときの過負荷防止制御を行うことができる。
請求項6の発明とすることにより、本発明は、ブーム、スティック、アタッチメントを備えた作業機に適用できる。
請求項7の発明とすることにより、本発明は、オフセット型のブームを備えた作業機に適用できる。
請求項2の発明とすることにより、撮影装置からの映像信号に基づき、作業機位置を算出することができる。
請求項3の発明とすることにより、撮影装置からの映像信号に基づいて演算された作業機位置により、作業機の干渉回避制御を行うことができる。
請求項4の発明とすることにより、撮影装置からの映像信号に基づいて演算された作業機位置により、作業機の位置制限制御を行うことができる。
請求項5の発明とすることにより、撮影装置からの映像信号に基づいて演算された作業機位置により、作業機が吊り作業を行うときの過負荷防止制御を行うことができる。
請求項6の発明とすることにより、本発明は、ブーム、スティック、アタッチメントを備えた作業機に適用できる。
請求項7の発明とすることにより、本発明は、オフセット型のブームを備えた作業機に適用できる。
次に、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。図1において、1は油圧ショベルであって、該油圧ショベル1は、クローラ式の下部走行体2、該下部走行体2に旋回自在に支持される上部旋回体3、該上部旋回体3に配設されるキャブ4、上部旋回体3に装着されるオフセット型の作業機5等の各部から構成されており、さらに該作業機5は、基端部が上部旋回体3に上下揺動自在に軸支される第一ブーム6、該第一ブーム6の先端部に左右揺動自在に軸支される第二ブーム7、該第二ブーム7の先端部に左右揺動自在に軸支され、且つ第一ブーム6にリンクロッド8を介して連結されて第一ブーム6に対して左右方向に平行移動する第三ブーム9、該第三ブーム9の先端部に前後揺動自在に軸支されるスティック10、該スティック10の先端部に取付けられるバケット11等の部材から構成されている等の基本的構成は従来通りである。
前記作業機5は、第一ブーム6を上下揺動させるためのブームシリンダ12、第二ブーム7を左右揺動させるためのオフセットシリンダ13、スティック10を前後揺動させるためのスティックシリンダ14、バケット11を揺動させるためのバケットシリンダ15等の油圧シリンダを備えており、これら油圧シリンダ12〜15の伸縮作動に基づいて作業機5が動作することになるが、これら油圧シリンダ12〜15の概略油圧回路図を図2に示すと、該図2において、16はメインポンプ、17はパイロットポンプ、18は油タンク、19〜22は各油圧シリンダ12〜15への圧油供給排出制御をそれぞれ行うブーム用、オフセット用、スティック用、バケット用のコントロールバルブであって、これらコントロールバルブ19〜22は、縮小側パイロットポート19a〜22aおよび伸長側パイロットポート19b〜22bを備えたパイロット操作式の三位置切換弁で構成されている。
そして、前記各コントロールバルブ19〜22は、両パイロットポート19a〜22a、19b〜22bにパイロット圧油が供給されていない状態では、対応する各油圧シリンダ12〜15への圧油供給を停止する中立位置Nに位置しているが、縮小側パイロットポート19a〜22aにパイロット圧油が供給されることで、油圧シリンダ12〜15の縮小側油室にメインポンプ16からの圧油を供給する縮小側位置Xに切換り、また伸長側パイロットポート19b〜22bにパイロット圧油が供給されることで、油圧シリンダ12〜15の伸長側油室にメインポンプ16からの圧油を供給する伸長側位置Yに切換る構成になっている。
尚、本実施の形態において、キャブ4は上部旋回体3の左側部に設けられている。また、第一ブーム6は、ブーム用シリンダ12が縮小することで下降し、ブーム用シリンダ12が伸長することで上昇する構成になっている。また、第二ブーム7は、オフセット用シリンダ13が縮小することで左方向、つまりキャブ4に接近する方向に移動し、オフセット用シリンダ13が伸長することで右方向に移動する構成になっている。さらにスティック10は、スティック用シリンダ14が縮小することで機体前方側に揺動(スティックアウト)し、スティック用シリンダ14が伸長することで機体後方側に揺動(スティックイン)する構成になっている。
また、23〜26は対応する操作具の操作に基づいて前記各コントロールバルブ19〜22にパイロット圧油を供給するためのブーム用、オフセット用、スティック用、バケット用のパイロットバルブであって、これら各パイロットバルブ23〜26は、それぞれ縮小側パイロットバルブ23A〜26Aと伸長側パイロットバルブ23B〜26Bとから構成されている。
そしてこれらパイロットバルブ23〜26は、対応する操作具を縮小側または伸長側に操作することにより、該操作された側のパイロットバルブ23A〜26Aまたは23B〜26Bの出力ポート23a〜26aから、操作具の操作量に対応する圧力のパイロット圧油が出力される構成となっている。
そしてこれらパイロットバルブ23〜26は、対応する操作具を縮小側または伸長側に操作することにより、該操作された側のパイロットバルブ23A〜26Aまたは23B〜26Bの出力ポート23a〜26aから、操作具の操作量に対応する圧力のパイロット圧油が出力される構成となっている。
さらに、前記ブーム用縮小側パイロットバルブ23Aとブーム用コントロールバルブ縮小側パイロットポート19aとを連結するブーム用縮小側パイロット油路、ブーム用伸長側パイロットバルブ23Bとブーム用コントロールバルブ伸長側パイロットポート19bとを連結するブーム用伸長側パイロット油路、オフセット用縮小側パイロットバルブ24Aとオフセット用コントロールバルブ縮小側パイロットポート20aとを連結するオフセット用縮小側パイロット油路、オフセット用伸長側パイロットバルブ24Bとオフセット用コントロールバルブ伸長側パイロットポート20bとを連結するオフセット用伸長側パイロット油路、スティック用伸長側パイロットバルブ25Bとスティック用コントロールバルブ伸長側パイロットポート21bとを連結するスティック用伸長側パイロット油路の各パイロット油路の中途部には、それぞれブーム用縮小側、ブーム用伸長側、オフセット用縮小側、オフセット用伸長側、スティック用伸長側の各電磁比例減圧弁27〜31が設けられている。
これら電磁比例減圧弁27〜31は同様のものであるため、ブーム用縮小側の電磁比例減圧弁27を例にとって説明すると、このものは、ソレノイド27aが励磁していない状態では、ブーム用縮小側パイロットバルブ23Aからブーム用コントロールバルブ縮小側パイロットポート19aに至る出力用弁路を閉じているが、後述する制御部32からの制御指令に基づいてソレノイド27aが励磁することにより、上記出力用弁路を開くように設定されている。そしてこの出力用弁路の開度量は、制御部32からソレノイド27aの駆動回路に出力される指令により制御されるようになっている。
一方、前記スティック用縮小側パイロットバルブ25Aとスティック用コントロールバルブ縮小側パイロットポート21aとを連結するスティック用縮小側パイロット油路には、第一シャトル弁33およびスティック用縮小側電磁比例減圧弁34が設けられている。
前記第一シャトル弁33は、後述する回避用電磁比例減圧弁35から出力されるパイロット圧油と、スティック用縮小側パイロットバルブ25Aから出力されるパイロット圧油とを入力し、該入力されたパイロット圧油のうち高圧側のものを選択してスティック用縮小側電磁比例減圧弁34に出力するように構成されている。このスティック用縮小側電磁比例減圧弁34は、前述した電磁比例減圧弁27〜31と同様の構造のものであって、ソレノイド34aが励磁していない状態では、第一シャトル弁33からスティック用コントロールバルブ縮小側パイロットポート21aに至る出力用弁路を閉じているが、後述する制御部32からの制御指令に基づいてソレノイド34aが励磁することにより、上記出力用弁路を開くように設定されている。そしてこの出力用弁路の開度量は、制御部32からソレノイド34aの駆動回路に出力される指令により制御されるようになっている。
前記第一シャトル弁33は、後述する回避用電磁比例減圧弁35から出力されるパイロット圧油と、スティック用縮小側パイロットバルブ25Aから出力されるパイロット圧油とを入力し、該入力されたパイロット圧油のうち高圧側のものを選択してスティック用縮小側電磁比例減圧弁34に出力するように構成されている。このスティック用縮小側電磁比例減圧弁34は、前述した電磁比例減圧弁27〜31と同様の構造のものであって、ソレノイド34aが励磁していない状態では、第一シャトル弁33からスティック用コントロールバルブ縮小側パイロットポート21aに至る出力用弁路を閉じているが、後述する制御部32からの制御指令に基づいてソレノイド34aが励磁することにより、上記出力用弁路を開くように設定されている。そしてこの出力用弁路の開度量は、制御部32からソレノイド34aの駆動回路に出力される指令により制御されるようになっている。
さらに、前記回避用電磁比例減圧弁35は、前述した電磁比例減圧弁27〜31、34と同様の構造のものであるが、このものは、ソレノイド35aが励磁していない状態では、後述する回避用パイロット油路36から第一シャトル弁33に至る出力用弁路を閉じているが、制御部32からの作動指令に基づいてソレノイド35aが励磁することにより、上記出力用弁路を開くように設定されている。そしてこの出力用弁路の開度量は、制御部32からソレノイド35aの駆動回路に出力される指令により制御されるようになっている。
ここで、前記回避用パイロット油路36は、ブーム用縮小側、伸長側の各パイロットバルブ23A、23B、およびオフセット用縮小側パイロットバルブ24Aからパイロット圧が出力された場合に、該パイロット圧油を、第二、第三シャトル弁37、38を介して前記回避用電磁比例減圧弁35に供給するための油路である。
また、図2中、39A、39Bはブーム用縮小側、伸長側パイロットバルブ23A、23Bからパイロット圧油が出力されたことをそれぞれ検知するブーム用縮小側、伸長側圧力センサ、40A、40Bはオフセット用縮小側、伸長側パイロットバルブ24A、24Bからパイロット圧油が出力されたことをそれぞれ検知するオフセット用縮小側、伸長側圧力センサ、また41A、41Bはスティック用縮小側、伸長側パイロットバルブ25A、25Bからパイロット圧油が出力されたことをそれぞれ検知するスティック用縮小側、伸長側圧力センサである。
ところで、本実施の形態においては、バケット用パイロットバルブ26A、26Bからバケット用コントロールバルブ22にパイロット圧油を供給するバケット用パイロット油路には、制御部32からの指令で作動する電磁比例減圧弁は設けられておらず、操作具の操作に基づいて上記各パイロットバルブ26A、26Bから出力されたパイロット圧油がそのままコントロールバルブ22に供給されるようになっている。つまり、バケット11については、常に操作具の操作に対応して動作する構成になっている。
尚、バケット11についても、バケットシリンダ15の油圧回路に、制御部32からの指令で作動する電磁比例減圧弁等の制御弁を設けることにより、後述する干渉防止制御や位置制限制御等の制御部32による各種制御の対象とすることができる。
尚、バケット11についても、バケットシリンダ15の油圧回路に、制御部32からの指令で作動する電磁比例減圧弁等の制御弁を設けることにより、後述する干渉防止制御や位置制限制御等の制御部32による各種制御の対象とすることができる。
一方、42A、42Bは前記作業機5を撮影するべく機体本体側に設置されるカメラ(本発明の撮影装置に相当する。)であって、本実施の形態では、キャブ4の前面上部と上面部との二箇所に設置されている。これらのカメラ42A、42Bは、魚眼(フィッシュアイ)レンズ等の広角レンズを備えており、該二台のカメラ42A、42Bで、作業機5の移動範囲の略全域を撮影できるようになっている。尚、カメラの設置位置や設置台数については、上記実施の形態に限定されることはなく、作業機5の移動範囲をカバーできるように設置されればよい。
また、前記制御部32は、マイクロコンピュータ等を用いて構成されるものであって、該制御部32は、図3のブロック図に示す如く、前記カメラ42A、42Bからの映像信号を入力し、該映像信号を画像処理部43で処理して、作業機位置算出に必要なデータを作業機位置演算部44に出力する。該作業機位置演算部44は、前記画像処理部43からのデータに基づいて作業機5の位置を演算し、該算出結果を制御判断部45に出力する。
さらに制御判断部45には、制限位置セットスイッチ46により設定された制限位置Pが入力される。
一方、制御部32のメモリー47には、作業機5がキャブ4にこれ以上接近してはならないとして設定された干渉防止領域(例えばキャブ4から300mm以内の範囲)Hが記憶されている。
そして制御判断部45は、前記作業機位置演算部44により算出された作業機5の位置と干渉防止領域Hおよび制限位置Pとを比較判断し、その判断結果を作業機駆動装置制御回路部48に出力する。
さらに作業機駆動装置制御回路部48は、前記制御判断部45およびブーム用縮小側、ブーム用伸長側、オフセット用縮小側、オフセット用伸長側、スティック用縮小側、スティック用伸長側の各圧力センサ39A、39B、40A、40B、41A、41Bからの入力信号に基づき、ブーム用縮小側、ブーム用伸長側、オフセット用縮小側、オフセット用伸長側、スティック用縮小側、スティック用伸長側、回避用の各電磁比例減圧弁27、28、29、30、34、31、35のソレノイド駆動回路に制御指令を出力するように構成されている。
尚、前記制限位置Pは、高さ、深さ、リーチ、右オフセット、左オフセット位置の全部または一部について、オペレータが制限位置セットスイッチ46を用いて任意に設定、解除することができるものであって、該制限位置Pを設定することにより、作業機5の移動範囲を限定できる。
さらに制御判断部45には、制限位置セットスイッチ46により設定された制限位置Pが入力される。
一方、制御部32のメモリー47には、作業機5がキャブ4にこれ以上接近してはならないとして設定された干渉防止領域(例えばキャブ4から300mm以内の範囲)Hが記憶されている。
そして制御判断部45は、前記作業機位置演算部44により算出された作業機5の位置と干渉防止領域Hおよび制限位置Pとを比較判断し、その判断結果を作業機駆動装置制御回路部48に出力する。
さらに作業機駆動装置制御回路部48は、前記制御判断部45およびブーム用縮小側、ブーム用伸長側、オフセット用縮小側、オフセット用伸長側、スティック用縮小側、スティック用伸長側の各圧力センサ39A、39B、40A、40B、41A、41Bからの入力信号に基づき、ブーム用縮小側、ブーム用伸長側、オフセット用縮小側、オフセット用伸長側、スティック用縮小側、スティック用伸長側、回避用の各電磁比例減圧弁27、28、29、30、34、31、35のソレノイド駆動回路に制御指令を出力するように構成されている。
尚、前記制限位置Pは、高さ、深さ、リーチ、右オフセット、左オフセット位置の全部または一部について、オペレータが制限位置セットスイッチ46を用いて任意に設定、解除することができるものであって、該制限位置Pを設定することにより、作業機5の移動範囲を限定できる。
ここで、前記画像処理部43は、カメラ42A、42Bからの映像信号を入力し、該入力信号に基づいて作業機位置算出に必要なデータを作成するものであるが、該画像処理部43によるデータ作成方法としては、例えば、カメラ42A、42Bに撮影された作業機5の一部分(該作業機5の一部分を、以下、X部と称するが、例えば、バケット11の基端部)を映像信号から認識し、画像全体におけるX部の大きさをデータとして抽出する。一方、作業機位置演算部44には、上記X部の実際の寸法を数値情報として予め格納しておくと共に、カメラ42A、42Bの画像上の大きさとカメラ42、42BからX部までの距離との関数情報を格納しておき、これら格納されている情報と前記画像処理部43により得られたデータとを比較演算して、カメラ42A、42BからX部までの距離を算出する。さらに、カメラ42A、42Bの設置位置等の補正要素を考慮して前記算出された距離を補正することにより、作業機5の位置が求められる。
次に、制御部32における干渉防止制御および位置制限制御について説明すると、前記制御判断部45において作業機5が干渉防止領域Hから予め設定される所定範囲以上離れており、かつ制限位置Pに達していないと演算された場合、作業機駆動装置制御回路部48は、ブーム用縮小側、ブーム用伸長側、オフセット用縮小側、オフセット用伸長側、スティック用縮小側、スティック用伸長側の各電磁比例減圧弁27、28、29、30、34、31に対し、ブーム用縮小側、ブーム用伸長側、オフセット用縮小側、オフセット用伸長側、スティック用縮小側、スティック用伸長側の各圧力センサ39A、39B、40A、40B、41A、41Bによりパイロット圧油の出力が検出されない場合には出力用弁路を閉じ、パイロット圧油の出力が検出されることに基づいて出力用弁路を全開するよう制御指令を出力する。また、回避用電磁比例減圧弁35に対しては、出力用弁路を閉じるよう制御指令を出力する。これにより、ブーム用、オフセット用、スティック用の各コントロールバルブ19、20、21には、操作具の操作に対応したパイロット圧油が供給されることになり、而して作業機5は、干渉防止領域Hから予め設定される所定範囲以上離れており、かつ制限位置Pに達していない状態では、操作具の操作に対応して動作することになる。
これに対し、前記制御判断部45により作業機5が干渉防止領域Hに対し予め設定される所定範囲以内に近づいていると演算された場合、作業機駆動装置制御回路部48は、ブーム用縮小側、ブーム用伸長側、オフセット用縮小側、スティック用伸長側の各電磁比例減圧弁27、28、29、31に対し、作業機5が干渉防止領域Hに近づくほど出力用弁路の開度量を小さくするように制御指令を出力する。これにより、ブーム用、オフセット用、スティック用の各コントロールバルブ19、20、21には減圧されたパイロット圧が供給されることになり、而して、作業機5が干渉防止領域Hの所定間隔以内に近づいた場合には、ブーム下降および上昇、左オフセット、スティックインの各作動は、減速された状態で行なわれることになる。
さらに、前記制御判断部45により作業機5が干渉防止領域Hの外側境界線部に達したと判断された場合、作業機駆動装置制御回路部48は、図4に示す制御指令表図に基づいて各電磁比例減圧弁27、28、29、30、31、34、35に対し、干渉防止用の制御指令を出力するが、本実施の形態では、干渉防止領域Hとしてキャブ4のフロント・サイド部(前部および右側部)干渉防止領域とキャブ4のルーフ部(上部)干渉防止領域の二つの領域が設定されていて、各領域において別々の制御がなされる。
前記図4には、操作具の操作状態と作業機5への作動指令との関係が示されているが、ここで、ブーム下降、ブーム上昇、左オフセット、右オフセット、スティックアウト、スティックインの操作状態は、それぞれブーム用縮小側、ブーム用伸長側、オフセット用縮小側、オフセット用伸長側、スティック縮小側、スティック用伸長側の圧力センサ39A、39B、40A、40B、41A、41Bからの検知信号の入力に基づいて判断する。
一方、ブーム下降、ブーム上昇、左オフセット、右オフセット、スティックインの作動指令については、それぞれブーム用縮小側、ブーム用伸長側、オフセット用縮小側、オフセット用伸長側、スティック用伸長側の電磁比例減圧弁27、28、29、30、31に対し、出力用弁路を開くよう制御指令を出力する。この場合、ブーム下降、ブーム上昇、左オフセット、右オフセット、スティックインの作動指令は、対応する操作がそれぞれなされている場合にのみ出力されるようになっており、該操作に基づいてパイロットバルブ23A、23B、24A、24B、25Bから出力されたパイロット圧油は、電磁比例減圧弁27、28、29、30、31の出力用弁路を経由してブーム用、オフセット用、スティック用のコントロールバルブ19、20、21にそれぞれ供給され、而してブーム下降、ブーム上昇、左オフセット、右オフセット、スティックインの各作動が行われる。
また、スティックアウトの作動指令は、スティックアウトの操作がなされている場合だけでなく、操作されていない場合でも出力されるが、スティックアウトの操作がなされている状態でのスティックアウトの作動指令については、回避用電磁比例減圧弁35に対し出力用弁路を閉じるよう制御指令を出力すると共に、スティック用縮小側電磁切換弁34に対し出力用弁路を開くよう制御指令を出力する。これにより、スティックアウトの操作に基づいてパイロットバルブ25Aから出力されたパイロット圧油は、第一シャトル弁33およびスティック用縮小側電磁切換弁34の出力用弁路を経由してスティック用コントロールバルブ21に供給され、而してスティックアウトの作動が行われる。
これに対し、スティックアウトの操作がなされていない状態でスティックアウトの作動指令が出力される場合には、図4の制御指令表図に示すごとく、ブーム下降、ブーム上昇、左オフセットの操作が単独または複合でなされていて、ブーム用縮小側、ブーム用伸長側、オフセット用縮小側パイロットバルブ23A、23B、24Aの何れかから出力されたパイロット圧油が回避用パイロット油路36に供給されている。そしてこの場合のスティックアウトの作動指令については、回避用電磁比例減圧弁35に対し出力用弁路を開くよう制御指令を出力すると共に、スティック用縮小側電磁切換弁34に対しても出力用弁路を開くよう制御指令を出力する。これにより、前記回避用パイロット油路36のパイロット圧油が、回避用電磁比例減圧弁35、第一シャトル弁33およびスティック用縮小側電磁切換弁34を経由してスティック用コントロールバルブ21に供給され、而してスティックアウトの作動が行われる。
一方、ブーム下降停止、ブーム上昇停止、左オフセット停止、右オフセット停止、スティックアウト停止、スティックイン停止の作動指令については、それぞれブーム用縮小側、ブーム用伸長側、オフセット用縮小側、オフセット用伸長側、スティック用縮小側、スティック用伸長側の電磁比例減圧弁27、28、29、30、34、31に対し、出力用弁路を閉じるよう制御指令を出力する。これにより、ブーム用、オフセット用、スティック用のコントロールバルブ19、20、21へのパイロット圧油の供給が断たれ、ブーム下降、ブーム上昇、左オフセット、右オフセット、スティックアウト、スティックインの各作動は停止する。
前記図4には、操作具の操作状態と作業機5への作動指令との関係が示されているが、ここで、ブーム下降、ブーム上昇、左オフセット、右オフセット、スティックアウト、スティックインの操作状態は、それぞれブーム用縮小側、ブーム用伸長側、オフセット用縮小側、オフセット用伸長側、スティック縮小側、スティック用伸長側の圧力センサ39A、39B、40A、40B、41A、41Bからの検知信号の入力に基づいて判断する。
一方、ブーム下降、ブーム上昇、左オフセット、右オフセット、スティックインの作動指令については、それぞれブーム用縮小側、ブーム用伸長側、オフセット用縮小側、オフセット用伸長側、スティック用伸長側の電磁比例減圧弁27、28、29、30、31に対し、出力用弁路を開くよう制御指令を出力する。この場合、ブーム下降、ブーム上昇、左オフセット、右オフセット、スティックインの作動指令は、対応する操作がそれぞれなされている場合にのみ出力されるようになっており、該操作に基づいてパイロットバルブ23A、23B、24A、24B、25Bから出力されたパイロット圧油は、電磁比例減圧弁27、28、29、30、31の出力用弁路を経由してブーム用、オフセット用、スティック用のコントロールバルブ19、20、21にそれぞれ供給され、而してブーム下降、ブーム上昇、左オフセット、右オフセット、スティックインの各作動が行われる。
また、スティックアウトの作動指令は、スティックアウトの操作がなされている場合だけでなく、操作されていない場合でも出力されるが、スティックアウトの操作がなされている状態でのスティックアウトの作動指令については、回避用電磁比例減圧弁35に対し出力用弁路を閉じるよう制御指令を出力すると共に、スティック用縮小側電磁切換弁34に対し出力用弁路を開くよう制御指令を出力する。これにより、スティックアウトの操作に基づいてパイロットバルブ25Aから出力されたパイロット圧油は、第一シャトル弁33およびスティック用縮小側電磁切換弁34の出力用弁路を経由してスティック用コントロールバルブ21に供給され、而してスティックアウトの作動が行われる。
これに対し、スティックアウトの操作がなされていない状態でスティックアウトの作動指令が出力される場合には、図4の制御指令表図に示すごとく、ブーム下降、ブーム上昇、左オフセットの操作が単独または複合でなされていて、ブーム用縮小側、ブーム用伸長側、オフセット用縮小側パイロットバルブ23A、23B、24Aの何れかから出力されたパイロット圧油が回避用パイロット油路36に供給されている。そしてこの場合のスティックアウトの作動指令については、回避用電磁比例減圧弁35に対し出力用弁路を開くよう制御指令を出力すると共に、スティック用縮小側電磁切換弁34に対しても出力用弁路を開くよう制御指令を出力する。これにより、前記回避用パイロット油路36のパイロット圧油が、回避用電磁比例減圧弁35、第一シャトル弁33およびスティック用縮小側電磁切換弁34を経由してスティック用コントロールバルブ21に供給され、而してスティックアウトの作動が行われる。
一方、ブーム下降停止、ブーム上昇停止、左オフセット停止、右オフセット停止、スティックアウト停止、スティックイン停止の作動指令については、それぞれブーム用縮小側、ブーム用伸長側、オフセット用縮小側、オフセット用伸長側、スティック用縮小側、スティック用伸長側の電磁比例減圧弁27、28、29、30、34、31に対し、出力用弁路を閉じるよう制御指令を出力する。これにより、ブーム用、オフセット用、スティック用のコントロールバルブ19、20、21へのパイロット圧油の供給が断たれ、ブーム下降、ブーム上昇、左オフセット、右オフセット、スティックアウト、スティックインの各作動は停止する。
そして、例えばフロント・サイド部干渉防止領域において、作業機5が干渉防止領域Hの外側境界線部に達したときの制御について、ブーム下降の操作が単独でなされている場合を例にとって説明すると、この場合には、ブーム下降およびスティックアウトの作動指令が出力される。これにより、スティック10をアウトさせて作業機5が干渉防止領域内Hに侵入することを回避しながら、ブーム下降の作動を継続することができる。このとき、作業機5は、干渉防止領域Hの外側境界線部にほぼ沿うようにして下降する。
また、スティックインの操作が単独でなされている場合には、スティックイン停止の作動指令が出力される。これにより、作業機5が自動的に停止して干渉防止領域Hに侵入することが回避される。
さらに、ブーム下降およびスティックインの操作が複合でなされている場合には、ブーム下降およびスティックアウトの作動指令が出力される。これにより、スティック10をアウトさせて作業機5が干渉防止領域内Hに侵入することを回避しながら、ブーム下降の作動を継続することができる。このとき、作業機5は、干渉防止領域Hの外側境界線部にほぼ沿うようにして移動する。
この様にして、作業機5が干渉防止領域Hの外側境界線部に達したときには、操作具の操作状態や作業機5の位置に対応して、自動的に停止するか、あるいはスティック10が自動的にアウトして作業機5が干渉防止領域Hに侵入することを回避しながら、ブーム下降、ブーム上昇、左オフセット等の作動を続行することができるように構成されている。
また、スティックインの操作が単独でなされている場合には、スティックイン停止の作動指令が出力される。これにより、作業機5が自動的に停止して干渉防止領域Hに侵入することが回避される。
さらに、ブーム下降およびスティックインの操作が複合でなされている場合には、ブーム下降およびスティックアウトの作動指令が出力される。これにより、スティック10をアウトさせて作業機5が干渉防止領域内Hに侵入することを回避しながら、ブーム下降の作動を継続することができる。このとき、作業機5は、干渉防止領域Hの外側境界線部にほぼ沿うようにして移動する。
この様にして、作業機5が干渉防止領域Hの外側境界線部に達したときには、操作具の操作状態や作業機5の位置に対応して、自動的に停止するか、あるいはスティック10が自動的にアウトして作業機5が干渉防止領域Hに侵入することを回避しながら、ブーム下降、ブーム上昇、左オフセット等の作動を続行することができるように構成されている。
一方、作業機駆動装置制御回路部48は、制御判断部45により作業機5が制限位置Pに達したと演算された場合、該制限位置Pを越える方向に作業機5を移動させるためのパイロット圧油の供給を断つべく、対応するパイロット油路に配された電磁比例減圧弁27、28、29、30、31、34に対し、出力用弁路を閉じるように制御指令を出力する。
これにより、例えば、制限位置セットスイッチ46により高さの制限位置Pがセットされている場合、第一ブーム6を上昇させているときに作業機5の高さが上記制限位置Pに達すると、ブーム用伸長側電磁比例減圧弁28の出力用弁路が閉じ、これによりブーム用コントロールバルブ伸長側パイロットポート19bへのパイロット圧油の断たれて、第一ブーム6の上昇が自動的に停止する。同様に、深さ、リーチ、オフセット位置についても、セットされた制限位置Pに作業機5が達すると、制限位置Pを越える方向へのパイロット圧油の供給が断たれて、該方向への作動部5の移動が自動的に停止する。
これにより、例えば、制限位置セットスイッチ46により高さの制限位置Pがセットされている場合、第一ブーム6を上昇させているときに作業機5の高さが上記制限位置Pに達すると、ブーム用伸長側電磁比例減圧弁28の出力用弁路が閉じ、これによりブーム用コントロールバルブ伸長側パイロットポート19bへのパイロット圧油の断たれて、第一ブーム6の上昇が自動的に停止する。同様に、深さ、リーチ、オフセット位置についても、セットされた制限位置Pに作業機5が達すると、制限位置Pを越える方向へのパイロット圧油の供給が断たれて、該方向への作動部5の移動が自動的に停止する。
叙述の如く構成された本形態において、制御部32は、作業機位置演算部44で作業機5の位置を演算し、該演算された作業機位置と干渉防止領域Hおよび制限位置Pとを制御判断部45で比較判断し、その判断結果に基づいて、作業機駆動装置制御回路部48から作業機5の油圧回路に配された電磁比例減圧弁27、28、29、30、31、34、35に制御指令を出力することにより、前述した干渉回避制御および位置制限制御を行うことになるが、この場合、上記作業機位置演算部44は、作業機5を撮影するべくキャブ5に設置されたカメラ42A、42Bからの映像信号を入力し、該入力信号を画像処理部43で処理したデータを、作業機5の位置を算出するためのデータとして用いることになる。
この結果、作業機5の位置を求めるにあたり、作業機側に回転角検出センサのような電気式検出装置を設ける必要がなくなって、機体本体側の制御部32から作業機5への電気配線が不要となり、而して、電気式検出装置が故障したり、あるいは電気配線が断線して干渉回避制御や位置制限制御が行えなくなってしまうような不具合の発生を確実に回避でき、干渉回避制御や位置制限制御の信頼性の向上に貢献できる。
この結果、作業機5の位置を求めるにあたり、作業機側に回転角検出センサのような電気式検出装置を設ける必要がなくなって、機体本体側の制御部32から作業機5への電気配線が不要となり、而して、電気式検出装置が故障したり、あるいは電気配線が断線して干渉回避制御や位置制限制御が行えなくなってしまうような不具合の発生を確実に回避でき、干渉回避制御や位置制限制御の信頼性の向上に貢献できる。
尚、本発明は、上記実施の形態に限定されないことは勿論であって、例えば、図6に示す第二の実施の形態の如く、バケット50に吊りフック51を設けて吊り作業を行えるようにした油圧ショベル52において、吊り位置における定格荷重と吊り荷重とを比較し、該比較結果に基づいて過負荷状態にならないように警告を発する過負荷防止制御を行うような場合、フック51による吊り位置がデータとして必要になるが、該吊り位置を制御部において演算するにあたり、例えば運転席53の前方に設けられる手摺り54に、フック51を撮影できるカメラ55を設置し、該カメラ55からの映像信号に基づいて吊り位置を演算するように構成することができる。そしてこのものにおいても、作業機側に回転角検出センサのような電気式検出装置を設ける必要がなくなって、機体本体側の制御部から作業機への電気配線を必要とせず、而して、電気式検出装置が故障したり、あるいは電気配線が断線して過負荷防止制御が行えなくなってしまうような不具合の発生を確実に回避できて、過負荷防止制御の信頼性の向上に貢献できる。
また、上記の画像処理部43に、作業機5の運動ベクトル検出機能を付加することにより、ブーム下降、ブーム上昇、左オフセット、右オフセット、スティックアウト、スティックインの操作状態を検出する各圧力センサ39A、39B、40A、40B、41A、41Bを不要にすることができる。
さらに、本発明は、建設機械の自動作業(例えば、自動掘削作業や自動積込作業等)や遠隔操作を行う場合など、作業機の位置を求め、該作業機位置に基づいて作業機を制御するような場合に、広く適用できることは勿論である。
また、上記の画像処理部43に、作業機5の運動ベクトル検出機能を付加することにより、ブーム下降、ブーム上昇、左オフセット、右オフセット、スティックアウト、スティックインの操作状態を検出する各圧力センサ39A、39B、40A、40B、41A、41Bを不要にすることができる。
さらに、本発明は、建設機械の自動作業(例えば、自動掘削作業や自動積込作業等)や遠隔操作を行う場合など、作業機の位置を求め、該作業機位置に基づいて作業機を制御するような場合に、広く適用できることは勿論である。
4 キャブ
5 作業機
6 第一ブーム
7 第二ブーム
9 第三ブーム
10 スティック
11 バケット
32 制御部
42A カメラ
42B カメラ
43 画像処理部
44 作業機位置演算部
45 制御判断部
5 作業機
6 第一ブーム
7 第二ブーム
9 第三ブーム
10 スティック
11 バケット
32 制御部
42A カメラ
42B カメラ
43 画像処理部
44 作業機位置演算部
45 制御判断部
Claims (7)
- 機体本体に作業機を変位自在に装着してなる建設機械において、該建設機械の機体本体側に、前記作業機を撮影する撮影装置と、該撮影装置からの映像信号を入力し、該映像信号に基づいて作業機の位置を演算する制御部とを設けたことを特徴とする建設機械における作業機制御装置。
- 請求項1において、制御部は、作業機の一部分の実際の大きさをデータとして格納し、該データと撮影装置で撮影した作業機の一部分の大きさとの比較に基づいて作業機位置の演算を行うことを特徴とする建設機械における作業機制御装置。
- 請求項1、2の何れかにおいて、制御部は、作業機位置の演算結果に基づいて、機体本体と作業機の干渉を回避する干渉回避制御手段を備えることを特徴とする建設機械における作業機制御装置。
- 請求項1、2、3の何れかにおいて、制御部は、作業機位置の演算結果に基づいて、作業機の移動範囲を制限する位置制限制御手段を備えることを特徴とする建設機械における作業機制御装置。
- 請求項1、2、3、4の何れかにおいて、制御部は、作業機位置の演算結果に基づいて、作業機が吊り作業を行うときの過負荷防止制御を行う過負荷防止制御手段を備えることを特徴とする建設機械における作業機制御装置。
- 請求項1、2、3、4、5の何れかにおいて、作業機は、機体本体に上下揺動自在に軸支されるブーム、該ブームの先端部に前後揺動自在に軸支されるスティック、該スティックの先端部に取付けられるアタッチメントを備えることを特徴とする建設機械における作業機制御装置。
- 請求項6において、ブームは、基端部が機体本体に上下揺動自在に軸支される第一ブームと、該第一ブームの先端部に左右揺動自在に軸支される第二ブームと、該第二ブームの先端部に左右揺動自在に軸支され、且つ第一ブームにリンクロッドを介して連結されて第一ブームに対して左右方向に平行移動する第三ブームとを備えたオフセット型のブームであることを特徴とする建設機械における作業機制御装置。
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