JP2005194440A - 接着性樹脂組成物及びフィルム状接着剤並びにそれを用いた半導体装置 - Google Patents

接着性樹脂組成物及びフィルム状接着剤並びにそれを用いた半導体装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ポリイミド樹脂を配線板用層間接着フィルムとして適用できるようにしたものであり、接着性と耐熱性に優れたフィルム状接着剤に用いられる接着性樹脂組成物及びそれからなるフィルム状接着剤、並びに該フィルム状接着剤を用いた半導体装置を提供する。
【解決手段】本耐熱性樹脂組成物は特定の脂肪族ジアミン、それ以外の他のジアミンを含むジアミン成分とトリメリット酸一無水物とテトラカルボン酸二無水物とを反応させて得られる熱可塑性ポリイミド100重量部と、1〜200重量部の割合で熱硬化性樹脂1〜200重量部を含有する樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、ICやLSI等の半導体素子同士の接着や、それらと支持部材との接着に使用されるダイボンド用材料としてのフィルム状接着剤に用いられる接着性樹脂組成物及びそれからなる接着フィルム、並びに該接着フィルムを用いた半導体装置に関する。
従来、半導体素子と半導体素子搭載用支持部材の接合には、銀ペーストが主に使用されていた。しかし、近年の半導体素子の小型化、高性能化に伴い、使用される支持部材にも小型化、細密化が要求されるようになってきている。こうした要求に対して銀ペーストでは、はみ出しや半導体素子の傾きに起因するワイヤーボンディング時における不具合の発生、接着剤層の膜厚の制御困難性、及び接着剤層のボイドの発生などの種々の問題があった。これらの問題を解決するために、近年フィルム状の接着剤が使用されるようになってきた。特に、チップサイズパッケージ、スタックパッケージ、システムインパッケージ等の実装面積の小さい、高密度実装半導体装置においては、ペースト状接着剤に比べて厚み精度やはみ出し制御性に優れたフィルム状接着剤が広く適用されるようになってきている。
接着用途のポリイミドとして、米国特許第4,065,345号明細書、特開昭61−143477号公報に芳香族ジアミンをジアミン成分とする耐熱接着性ポリイミドが開示されている。しかし、これらは良好な耐熱性と接着性を有しているものの、好適な接着状態を発現させるためには官能基変換などによる最適化が更に必要であるという問題があった。
現在のポリイミド樹脂材料ではフィルム状接着剤として最適なものはなく、改良の余地があるものがほとんどである。
特開平5−331444号公報 特許第2996857号明細書 特開平9−59589号公報 特開平11−92744号公報
本発明は上記のような状況に鑑みてなされたものであり、ポリイミド樹脂を配線板用層間接着フィルムとして適用できるようにしたものであり、接着性と耐熱性に優れたフィルム状接着剤に用いられる接着性樹脂組成物及びそれからなるフィルム状接着剤、並びに該フィルム状接着剤を用いた半導体装置を提供することを目的としている。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、特定の樹脂組成物からなるフィルム状接着剤が、上記課題を解決できることを見出し本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の接着性樹脂組成物は、
(1) 下記一般式(1)の脂肪族ジアミンおよび前記一般式(1)以外のジアミン成分と(C)テトラカルボン酸二無水物とを反応させて得られる熱可塑性ポリイミドが100重量部と熱硬化性樹脂が1〜200重量部の割合で含有することを特徴とする接着性樹脂組成物。
Figure 2005194440
(2)
前記一般式(1)以外のジアミン成分が下記一般式(2)のシリコーンジアミンおよび/または下記一般式(3)の芳香族ジアミンである(1)記載の接着性樹脂組成物。

Figure 2005194440
(Rは独立に炭素数1〜10のアルキレン基またはフェニレン基を表し、Qは独立に炭素数1〜10のアルキル基またはフェニル基を表し、mは1〜20の整数を表す)
Figure 2005194440
前記(2)のシリコーンジアミンが下記のジアミンである接着性樹脂組成物は、シリコンウエハとの接着の点から好ましい態様である。

Figure 2005194440
(Rは独立に炭素数1〜10のアルキレン基またはフェニレン基を表し、Qは独立に炭素数1〜10のアルキル基またはフェニル基を表す)
(3) 一般式(1)で表されるジアミンが全ジアミン成分中に10モル%以上100モル%以下、前記一般式(2)および/または(3)で表されるジアミンが全ジアミン成分中に0モル%以上90モル%以下含まれている熱可塑性ポリイミドであることを特徴とする(1)または(2)に記載の接着性樹脂組成物。
前記のテトラカルボン酸二無水物が、芳香環を1〜4個有し、芳香環を2つ以上有する場合はその間が単結合又は1つの原子を介して結合する構造を有する芳香族テトラカルボン酸二無水物である接着性樹脂組成物はシリコンウエハとの接着の点から好ましい態様である。
(4) フィラーが0〜70体積%含有されていることを特徴とする(1)〜(3)いずれかに記載の接着性樹脂組成物。
(5) シランカップリング剤がポリイミド100重量部に対して0〜5重量部含有されていることを特徴とする(1)〜(4)記載の接着性樹脂組成物。
(6) (1)〜(5)いずれかに記載の接着性樹脂組成物からなるフィルム状接着剤。
(7) 半導体素子を支持体に接着するのに用いる(6)に記載のフィルム状接着剤。
(8) (7)に記載のフィルム状接着剤を用いて半導体素子が接着された半導体装置。
に関する。
本発明の接着性樹脂組成物を用いれば、優れた接着性と優れた耐熱性を併せ持つフィルム状接着剤を提供することが可能である。
本発明の接着性樹脂組成物は、上記一般式(1)で表されるジアミンを含むジアミン成分とテトラカルボン酸二無水物とを反応させて得られる熱可塑性ポリイミドと、熱硬化性樹脂を含有する。
上記一般式(1)中、Xで表されるジアミンの末端は、下記の1価のアミノ基であり、両末端がo−、m−、又はp−アミノ安息香酸エステル基を持つジアミンが好ましく、両末端がp−アミノ安息香酸エステル基であるものが特に好ましい。
Figure 2005194440
Yは、一般式(Y’)で表される2価のアルキレン基であり、式中X1〜XnおよびY1〜Ynはそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基であり、好ましくは炭素数2〜5のアルキル基である。
炭素数1〜10のアルキル基としてはデカメチレン基が挙げられる。nは1〜50の整数、好ましくは3〜25の整数であり、nが2以上のときは、複数のXおよびYは同一でも異なっていてもよい。
式(1)のジアミンの全ジアミン成分に含まれる量は10モル%以上100モル%以下であることが好ましく、さらには20モル%以上80モル%以下であることが好ましい。 また、式(1)で表されるジアミンと共に使用できるジアミンとしては、式(2)、式(3)のジアミン、例えば、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、ビス(3−(3−アミノフェノキシ)フェニル)エーテル、ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)エーテル、1,3−ビス(3−(3−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、ビス(3−(3−(3−アミノフェノキシ)フェノキシ)フェニル)エーテル、ビス(4−(4−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ)フェニル)エーテル、1,3−ビス(3−(3−(3−アミノフェノキシ)フェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−(4−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン等、α、ω―ビス(2−アミノエチル)ポリジメチルシロキサン、α、ω―ビス(3−アミノプロピル)ポリジメチルシロキサン、α、ω―ビス(4−アミノブチル)ポリジメチルシロキサン、α、ω―ビス(3−アミノプロピル)ポリジフェニルシロキサン等が挙げられるが、これらに限定されない。これらは単独あるいは2種以上混合して用いることができる。
これらのジアミンの全ジアミン成分に含まれる量は0モル%以上90モル%以下であることが好ましく、さらには20モル%以上80モル%以下であることが好ましい。
本発明で使用できるテトラカルボン酸二無水物は、特に制限はなく、従来公知のテトラカルボン酸二無水物を用いることができ、用いるテトラカルボン酸二無水物の種類により、様々なガラス転移温度を有するポリイミドを得ることができる。
本発明で使用されるテトラカルボン酸二無水物は芳香環を1〜4個有し、芳香環を2つ以上有する場合はその間が単結合または1つの原子を介して結合する構造を有する芳香族テトラカルボン酸二無水物が好ましい。この具体例としては、例えば、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、オキシ−4,4’−ジフタル酸二無水物、エチレングリコールビストリメリート二無水物、2,2−ビス(4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル)プロパン二無水物等が挙げられ、エチレングリコールビストリメリート二無水物が特に好ましい。
ポリイミドの製造方法としては、公知の方法を含め、ポリイミドを製造可能な方法が全て適用できる。中でも、有機溶媒中で反応を行うことが好ましい。この反応において用いられる溶媒として、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、ジメチルスルホキシド、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、フェノール、クレゾール等が挙げられる。これらは単独あるいは2種以上混合して用いられる。
また、この反応における反応原料の溶媒中の濃度は、通常、2〜50重量%、好ましくは5〜40重量%であり、テトラカルボン酸二無水物とジアミン成分との反応モル比は、テトラカルボン酸二無水物/ジアミン成分で0.8〜1.2の範囲であることが好ましい。この範囲であれば、耐熱性が低下することがなく好ましい。
ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸合成における反応温度は、通常、60℃以下、好ましくは50℃以下10℃以上である。反応圧力は特に限定されず、常圧で十分実施できる。また、反応時間は反応原料の種類、溶媒の種類および反応温度によって異なるが、通常0.5〜24時間で十分である。本発明に係るポリイミドは、このようにして得られたポリアミド酸を100〜400℃に加熱してイミド化するか、または無水酢酸等のイミド化剤を用いて化学イミド化することにより、ポリアミド酸に対応する繰り返し単位構造を有するポリイミドが得られる。
また、130℃〜250℃で反応を行うことにより、ポリアミド酸の生成と熱イミド化反応が同時に進行し、本発明に係るポリイミドを得ることができる。すなわち、ジアミン成分とテトラカルボン酸二無水物とを有機溶媒中に懸濁または溶解させ、130〜250℃の加熱下に反応を行い、ポリアミド酸の生成と脱水イミド化とを同時に行わせることにより、本発明に係るポリイミドを得ることができる。
本発明のポリイミドの分子量に特に制限はなく、用途や加工方法に応じ、任意の分子量とすることができる。本発明のポリイミドは、用いるジアミン成分、テトラカルボン酸二無水物の量比を調節することにより、例えば、ポリイミドを0.5g/dlの濃度でN−メチル−2−ピロリドンに溶解した後、35℃で測定した対数粘度の値を、0.1〜3.0dl/gの任意の値とすることができる。
また、上記反応で得られたポリイミド溶液はそのまま用いても良いが、該ポリイミド溶液を貧溶媒中に投入してポリイミドを再沈析出させても良い。
本発明の接着性樹脂組成物は、上記ポリイミドに熱硬化性樹脂及び必要に応じフィラーを含有させて得られる。
熱硬化性樹脂としては、加熱により3次元網目構造を形成するものであれば特に限定されるものではないが、硬化性に優れる観点から、分子内に少なくとも2個エポキシ基を含むエポキシ化合物と硬化剤とからなる樹脂が好ましい。
エポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールS、ビスフェノールFのグリシジルエーテル、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ化合物等が挙げられる。
エポキシ化合物の配合量は、ポリイミド100重量部に対して、1〜200重量部、好ましくは1〜100重量部である。この範囲であれば、耐熱性が維持され、フィルム形成能が悪くなることがない。
また、硬化剤としては、例えば、イミダゾール系硬化剤、フェノール系硬化剤、アミン系硬化剤、酸無水物系硬化剤等が挙げられる。樹脂組成物の保存安定性という観点から、好ましくは、熱潜在性及び長い可使時間を有するものが良い。
硬化剤の配合量は、エポキシ化合物100重量部に対して、0〜20重量部の範囲内であることが好ましい。この範囲内であれば、樹脂溶液状態でゲルが生じにくく、樹脂溶液の保存安定性に優れる。
フィラーとしては、公知のものであれば特に限定されるものではないが、接着性樹脂組成物中、0〜70体積%(固形分換算)含有されていることが望ましく、更に好ましくは0〜30体積%である。である。有機フィラーとしては、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂等の樹脂溶解溶剤に不溶になるまで高分子化あるいは架橋した微粒子タイプのフィラーが具体例として挙げられ、無機フィラーとしては、アルミナ、酸化アンチモン、フェライト等の金属酸化物の微粒子、あるいはタルク、シリカ、マイカ、カオリン、ゼオライト等のケイ酸塩類、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等の微粒子が具体例として挙げられる。上記フィラーは単独または2種以上混合して使用することができる。
また、必要に応じて、カップリング剤を添加しても良い。カップリング剤は、本発明の目的を損なわないものであれば特に限定されるものではないが、樹脂溶解溶剤への溶解性が良好なものが好ましい。例えば、シラン系カップリング剤、チタン系カップリング剤等が具体例として挙げられる。
シランカップリング材の使用量はごく少量でよく、接着性樹脂組成物中、1体積%(固形分換算)以下含有されていることが望ましい。
上記の本発明の接着性樹脂組成物を用いてフィルム状接着剤を製造する方法は特に制限はなく、例えば、該接着性樹脂組成物を有機溶媒に溶解させた樹脂溶液を、樹脂フィルムや耐熱性フィルムの片面または両面に塗布した後、加熱して溶媒を揮発させフィルム化する方法が挙げられる。
本発明のフィルム状接着剤製造の際に用いる有機溶媒は、材料を均一に溶解、混練または分散できるものであれば制限はなく、例えばN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、ジメチルスルホキシド、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、フェノール、クレゾール等が挙げられる。これらは単独あるいは2種以上混合して用いられる。
ここで、フィルム状接着剤製造の際に用いる樹脂フィルムとしては、上記接着性樹脂組成物を溶解させるために用いる有機溶媒に不溶であり、かつ、溶媒を揮発させる加熱フィルム化過程において、軟化や熱劣化しないものであれば、どのような材質でも良い。好ましくはフィルム状接着剤との剥離性に優れた樹脂フィルムが良く、その例として、表面にシリコーン処理あるいはテフロン(登録商標)処理されたポリエチレンテレフタレートフィルム等が挙げられる。
耐熱性フィルムとしては、ポリイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテル、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトンの耐熱性樹脂からなるフィルム、エポキシ樹脂−ガラスクロス、エポキシ樹脂−ポリイミド−ガラスクロス等の複合耐熱フィルム等が挙げられる。好ましくはポリイミドが挙げられる。
フィルム状接着材の厚さは、1μm以上50μm以下が好ましく、5μm以上40μm以下がより好ましい。1μm未満であると、半導体装置内で用いる際、フィルム状接着材と支持部材とを確実に接着するのが困難であり、また、50μmを超えても、支持部材に対する埋め込み性等が向上するわけでない。
本発明のフィルム状接着材は、半導体装置内で、半導体素子を支持部材に接着するために用いられる、いわゆるダイアタッチフィルム等に好適に用いることができる。本発明のフィルム状接着材からなる半導体装置の作製方法としては、特に限定されないが、例えば次のような方法を挙げることができる。
加熱した半導体ウェーハ裏面にフィルム状接着材をロール貼り付けし、ウェーハ外周でフィルムを切断しフィルム状接着材付きウェーハを得る。このウェーハを任意のサイズにダイシングし、フィルム状接着材付き半導体素子を得る。次いでこれを支持部材に加熱圧着する。その後、ワイヤーボンディング工程、モールド工程を経て半導体装置が得られる。
支持部材としては、リジッド基板、フレキシブル基板、リードフレーム等を、または、チップを数層に積層する場合はチップ、スペーサー等を挙げることができる。
以下、本発明を、実施例によりさら詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(合成例)
攪拌機、窒素導入管、温度計、メシチレンを満たしたディーンスターク管を備えた300mlの五つ口のセパラブルフラスコに、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン10.00g、デカメチレンジアミン4.00g、ジアミノポリシロキサン(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製、BY16−853U、平均分子量920)47.21g、N−メチル−2−ピロリドン89.3g、メシチレン38.3gを計り取り、窒素雰囲気下で50℃に加熱し溶解させ、そこにオキシ−4,4−ジフタル酸二無水物25.05gを少量ずつ添加した。その後、窒素導入管を溶液内に挿入し(バブリング状態にし)、系内の温度を170℃〜180℃に加熱し、水を共沸除去しながら14時間保持した。冷却後、N−メチル−2−ピロリドン49.6g、メシチレン21.3gを加え希釈し、ポリイミド(P−1)の溶液を得た。このポリイミド(P−1)の対数粘度を、N−メチル−2−ピロリドンに0.5g/dlの濃度で溶解した後、35℃において、ウベローデ粘度計を用いて測定した結果、0.24dl/gであった。
(実施例)
合成例1で得られたポリイミド(P−1)固形分100重量部に対して、エポキシ化合物(三井化学株式会社製、VG3101)20重量部、イミダゾール系硬化剤(四国化成工業株式会社製、2MAOK−PW)1重量部、シリカ系フィラー(株式会社龍森製、1−FX)40重量部を配合し、攪拌機にて十分に混合し、接着性樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物を表面処理PETフィルム(帝人デュポンフィルム株式会社製、A31、厚さ50μm)上にキャストし、90℃で20分間加熱後、PETフィルムを剥離し、厚さ25μmの単層フィルム状接着剤を得た。
耐熱性を評価するために、5mm角に切断した単層フィルム状接着剤を5mm角のシリコンチップと20mm角のシリコンチップの間に挟み、200℃、0.1N荷重、1秒間加熱圧着した後、180℃、無荷重、3時間加熱硬化した。得られた試験片の剪断強度を、シェアテスターを用いて、260℃、30秒間加熱時に測定した結果、2MPaであった。
本発明の接着性樹脂組成物から得られたフィルム状接着剤はICやLSIといった半導体素子同士の接着や、それらと支持部材との接着に使用されるダイボンド用材料に、従来から用いられているペースト状接着剤に代わり、フィルム状接着剤が用いることが可能である。特に、チップサイズパッケージ、スタックパッケージ、システムインパッケージ等の実装面積の小さい、高密度実装半導体装置においては、ペースト状接着剤に比べて厚み精度やはみ出し制御性に優れたフィルム状接着剤が広く適用されるようになると考えられる。

Claims (8)

  1. 下記一般式(1)の脂肪族ジアミンおよび一般式(1)以外のジアミン成分とテトラカルボン酸二無水物とを反応させて得られる熱可塑性ポリイミドが100重量部と熱硬化性樹脂が1〜200重量部の割合で含有することを特徴とする接着性樹脂組成物。
    Figure 2005194440
    式(Y’)中、nは1〜50の整数であり、X1〜XnおよびY1〜Ynはそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を表す)
  2. 前記一般式(1)以外のジアミン成分が下記一般式(2)のシリコーンジアミンおよび/または下記一般式(3)の芳香族ジアミンであることを特徴とする請求項1に記載の接着性樹脂組成物。
    Figure 2005194440
    (Rは独立に炭素数1〜10のアルキレン基またはフェニレン基を表し、Qは独立に炭素数1〜10のアルキル基またはフェニル基を表し、mは1〜20の整数を表す)
    (化3)

    Figure 2005194440
  3. 前記一般式(1)で表されるジアミンが全ジアミン成分中に10モル%以上100モル%以下、前記一般式(2)および/または(3)で表されるジアミンが全ジアミン成分中に0モル%以上90モル%以下含まれている熱可塑性ポリイミドであることを特徴とする請求項1または2に記載の接着性樹脂組成物。
  4. フィラーが0〜70体積%含有されていることを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の接着性樹脂組成物。
  5. シランカップリング剤がポリイミド100重量部に対して0〜5重量部含有していることを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載の接着性樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の接着性樹脂組成物からなるフィルム状接着剤。
  7. 半導体素子を支持体に接着するのに用いる請求項6に記載のフィルム状接着材。
  8. 請求項7記載のフィルム状接着剤を用いて半導体素子が接着された半導体装置。
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