JP2005193525A - 重荷重用空気入りラジアルタイヤの製造方法およびその製造方法により製造された重荷重用空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

重荷重用空気入りラジアルタイヤの製造方法およびその製造方法により製造された重荷重用空気入りラジアルタイヤ Download PDF

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Abstract

【課題】削り取りやラグ溝底上げ等の方策によらずにベルト層端の波打ちを防止することができる、重荷重用空気入りラジアルタイヤの製造方法。
【解決手段】トレッドショルダー部に、深さが80mm以上で溝幅が50mm以上のラグ溝を設け、そのラグ溝を、少なくとも、タイヤ赤道面からトレッド踏面幅の30%離隔した位置から、トレッド踏面端まで延在させ、最大幅のベルト層を、前記ラグ溝と、そのラグ溝の長さの少なくとも50%にわたってタイヤ幅方向に重複させてなる重荷重用空気入りラジアルタイヤの製造方法であって、加硫成形前のグリーンタイヤ1の、前記ラグ溝を設ける領域に、タイヤ幅方向成分を有するサイプ2を、タイヤ周方向に複数設けた後、そのグリーンタイヤを加硫金型内で加硫成形して製品タイヤとすることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、主には、トラック・バスや建設車両等に用いて好適な、ラグパターンを有する重荷重用空気入りラジアルタイヤにおいて、ベルト層の幅方向端部のタイヤ周方向の波打ちを防止して、ベルト層端部の耐久性を高めることができる重荷重用空気入りラジアルタイヤの製造方法およびそれにより製造された重荷重用空気入りラジアルタイヤに関するものである。
重荷重用ラジアルタイヤでは、そのトレッドショルダー部にラグ溝を設ける場合が多い。このようなラグパターンを有するタイヤを成形するにあたっては、加硫金型に前記ラグ溝を形成する凸部を設け、加硫成形時にグリーンタイヤをブラダーにより拡径させて、その外周面を加硫金型の凸部に押付けて、ラグ溝を形成することが一般に行われる。
この場合、凸部はグリーンタイヤの外周面に食い込むことになるが、凸部が食い込んだ部分の内周側に位置するベルト層端部は、凸部が食い込むことにより発生する半径方向内方への力に基いて、加硫成形時に半径方向内方に移動する。これに反して、隣接する凸部の間に形成する凹部の内周側に位置するベルト層端部は、加硫成形時にそのベルト層端部の外周側のゴムがその凹部に流入することにより、半径方向外方に吸引されて移動する。
このことにより、ベルト層端部はその周方向にわたって波状に変形し、いわゆる「波打ち」が発生する。このような波打ちは、ベルト層端部のゴムの剥離の原因となり、タイヤの外観を損ねるという問題があった。
そこで、このような波打ちを防止するための方策として、例えば特許文献1に記載されているように、グリーンタイヤの外周面の、製品タイヤとしてのラグ溝を設ける領域を、あらかじめ、図4に示すように、所定の幅および深さで削り取ることが提案されている。このように、ラグ溝を設ける領域をあらかじめ削り取ることにより、前述したように凸部が食い込むことによるベルト層端部の半径方向内方への移動と、凹部によりゴムが吸引されることによるベルト層端部の半径方向外方への移動をともに抑制して、前記波打ちを防止することができる。
ところがこのような方法によっては、前記削り取りの量を製品タイヤにより変更するたびに、削り取りの作業に使用するプログラムを修正する必要が生じた。また、この削り取りの量を増やした場合には、グリーンタイヤの寸度が加硫金型の寸度よりも小さくなり、製品タイヤのセンターずれや、製品タイヤの各部のゴムゲージが不均一になるというおそれも懸念された。さらに、グリーンタイヤの削り取った位置と、加硫金型の凸部の周方向位置を、グリーンタイヤを加硫金型に装入する際に正確に合わせる必要があり、そのためのプログラムが別途必要となって、工数も増えるという不都合が生じた。
このようにグリーンタイヤの外周面を削り取ることに替えて、図5(a)のHH部の断面図である図5(b)に示すように、ラグ溝の底51と、ベルト層端部52とのタイヤ半径方向距離を長くするように、金型の凸部の高さを低くして、ラグ溝の底を図中53に示すように浅くして、前記波打ちを防止することも考えられたが、このような方策では、製品タイヤのラグ溝部のベルト層の外周側のゴムゲージgが厚くなり、路面走行によりベルト層端に熱が発生した場合に、その放熱効果が損なわれ、タイヤの耐久性が低くなるという新たな問題が懸念された。
特開平2−188237号公報
この発明は、従来技術が抱えるこのような問題点を解決することを課題とするものであり、それの目的とするところは、削り取りやラグ溝底上げ等の方策によらずにベルト層端の波打ちを防止することができる、重荷重用空気入りラジアルタイヤの製造方法およびそれにより製造された重荷重用空気入りラジアルタイヤを提供することにある。
本発明に係る重荷重用空気入りラジアルタイヤの製造方法は、一枚以上のカーカスプライをビードコアの周りに巻き返してトロイダルに配設してなるカーカスのクラウン部の外周側にトレッドゴムを配設し、このトレッドゴムとカーカスとの間に、一層以上のベルト層よりなるベルトを配設してなり、
トレッドショルダー部に、深さが80mm以上で溝幅が50mm以上のラグ溝を設け、そのラグ溝を、少なくとも、タイヤ赤道面からトレッド踏面幅の30%離隔した位置から、トレッド踏面端まで延在させ、
最大幅のベルト層を、前記ラグ溝と、そのラグ溝の長さの少なくとも50%にわたってタイヤ幅方向に重複させてなる重荷重用空気入りラジアルタイヤの製造方法であって、
加硫成形前のグリーンタイヤの、前記ラグ溝を設ける領域に、タイヤ幅方向成分を有するサイプを、タイヤ周方向に複数設けた後、そのグリーンタイヤを加硫金型内で加硫成形して製品タイヤとすることを特徴とする。
トレッド踏面幅とは、タイヤを適用リムに装着するとともに、規定の空気圧を充填し、そこに最大負荷能力に対応する質量を負荷したときの接地幅をいうものとする。ここで適用リムとは下記の規格に規定されたリムをいい、最大負荷能力とは、下記の規格でタイヤに負荷することが許される最大の質量をいい、規定の空気圧とは、下記の規格において、最大負荷能力に対応して規定される空気圧をいう。
そして規格とは、タイヤが生産又は使用される地域に有効な産業規格によって決められている。例えば、アメリカ合衆国では”THE TIRE AND RIM ASSOCIATION INC.のYEAR BOOK”であり、欧州では”The European Tyre and Rim Technical OrganizationのSTANDARDS MANUAL”であり、日本では日本自動車タイヤ協会の”JATMA YEAR BOOK”である。
これによれば、加硫成形前のグリーンタイヤの、前記ラグ溝を設ける領域に、タイヤ幅方向成分を有するサイプを、タイヤ周方向に複数設けることにより、加硫成形時には、グリーンタイヤの拡径に伴い、サイプは開くことになり、加硫金型のラグ溝を形成する凸部が、グリーンタイヤの外周面に設けたサイプに食い込み易くすることができる。これにより、凸部の食い込みにより発生する、タイヤ半径方向内方へ向かう力を周方向に分散して、その内周側に位置するベルト層端部のタイヤ半径方向内方への移動を抑制して、ベルト層端部の波打ちを抑制することができる。
また、サイプを設けることにより、加硫金型の、隣接する凸部の間に形成される凹部に、加硫成形時にグリーンタイヤの凸部により押し退けられたゴムが流入し易くなり、凹部に流入するゴムの体積が増加して、ゴムが凹部に流入する際に、その内周側のベルト層端部がタイヤ半径方向外方に吸引されて移動することを抑制して、前記波打ちを抑制することができる。
これに加えて、図4に示すような、あらかじめグリーンタイヤの外周面を削り取る方策に比べて、削り取りの量を製品タイヤにより変更するたびに、削り取りの作業に使用するプログラムを修正する必要がなくなり、また、削り取りの量を増やすことにより、グリーンタイヤの寸度が加硫金型の寸度よりも小さくなり、製品タイヤのセンターずれや、製品タイヤの各部のゴムゲージが不均一になるというおそれも払拭することができる。
さらに、グリーンタイヤの外周面に周方向に複数のサイプを設けることにより、あらかじめグリーンタイヤの外周面を削り取る方法において必要であった、グリーンタイヤと加硫金型の位置決めが不要となり、そのためのプログラムや作業を不要にして、加硫成形作業の効率化を図ることができる。
また、本発明によれば、ラグ溝の深さつまりベルト層端部のゴムゲージを変更する必要がないため、図5に示すような、凸部の高さを低くして波打ちを防止する方策で問題となった、ベルト層端に発生する熱の放熱効果が低下して、タイヤの耐久性が低下するという問題点をも解決することができる。
さらに本発明によれば、トレッドゴムを層状に積重ねてトレッドを形成する、いわゆるラミネーショントレッドにおいて、生トレッドを形成するときに、層間に残存するエアーを前記サイプを設けることにより排除することにより、キリツキやピアッシングなどの残存エアーを除去する作業を廃することができる。
ここで好ましくは、請求項2に記載したように、前記サイプの深さを、加硫金型のラグ溝を形成する凸部の高さの60%以上とし、前記サイプを設ける間隔を、加硫金型のラグ溝を形成する凸部の幅の50%以下とする。
これによれば、まず、サイプの深さを加硫金型の凸部の高さの60%以上とすることにより、加硫成形時の、グリーンタイヤの拡径に伴う、サイプの開き量を十分なものとして、加硫金型のラグ溝を形成する凸部を、グリーンタイヤの外周面に設けたサイプに食い込み易くして、凸部の食い込みにより発生する、タイヤ半径方向内方へ向かう力を周方向に分散して、ベルト層端のタイヤ半径方向内方への移動を抑制して、ベルト層端の波打ちを抑制する効果をより高めることができる。
サイプの深さを、凸部の高さの60%未満とすると、前記タイヤ半径方向内方へ向かう力を周方向に分散する効果が小さくなり、結果として、波打ちを抑制する効果が小さくなる。
これに加えて、サイプを設ける間隔を、加硫金型のラグ溝を形成する凸部の幅の50%以下とすることにより、加硫金型とグリーンタイヤの相対位置に係らず、加硫成形時に凸部が当接するサイプの数を周方向にわたってなるべく均等にすることができる。これにより、凸部の食い込みにより発生する、タイヤ半径方向内方へ向かう力を周方向に分散して、ベルト層端のタイヤ半径方向内方への移動を抑制して、ベルト層端の波打ちを抑制する効果の、タイヤ周方向におけるバラツキを抑制することができる。
サイプを設ける間隔を、凸部の幅の50%より大きくすると、加硫金型とグリーンタイヤの相対位置によっては、凸部が当接するサイプの数の周方向のばらつきが大きくなり、波打ちの抑制効果にバラツキが生じる。
本発明に係る重荷重用空気入りラジアルタイヤは、請求項3に記載したように、請求項1もしくは2の製造方法により製造されたことを特徴とする。
このタイヤによれば、前述したように、ベルト層端部の周方向の波打ちを十分に抑制することができるため、ベルト層端部からのゴムの剥離を防止して、タイヤの耐久性を向上できるとともに、製品タイヤとしての外観をも向上することができる。
ここで好ましくは、請求項4に記載したように、最大幅のベルト層の幅を、トレッド踏面幅の80〜100%とし、かつ、該最大幅のベルト層をハイエロンゲーションスチールコードよりなる保護層とする。
これによれば、当該最大幅のベルト層を保護層として、その他のベルト層端部の応力集中を緩和して亀裂が発生することを防止することができるとともに、路面走行時の踏み込みおよび蹴り出しにおける、当該最大幅のベルト層の端部近傍の応力集中を、ハイエロンゲーションスチールコードの初期伸び領域における伸展性により緩和して、そこから亀裂が発生してタイヤの耐久性が悪化することを防止することができる。
ここで最大幅のベルト層の幅をトレッド踏面幅の80%未満とすると、その他のベルト層を保護する効果が十分に得られなくなり、100%より大きくすると、当該最大幅のベルト層端がバットレス部に近づきすぎて十分なゴムの厚みが取れなくなりタイヤの耐久性が低下する。
さらに好ましくは、請求項5に記載したように、前記最大幅のベルト層端の周方向波打ち量を15mm以下とする。
ここで、周方向波打ち量とは、前記最大幅ベルト層端のタイヤ中心軸からの距離の、タイヤ周方向にわたっての最大値と最小値の差を示す。
これによれば、路面走行時における、当該最大幅のベルト層の端部近傍の応力集中を緩和して、タイヤの耐久性が悪化することを防止する効果を、さらに確実に担保することができる。
以上述べたところから明らかなように、加硫成形前のグリーンタイヤの、前記ラグ溝を設ける領域に、タイヤ幅方向成分を有するサイプを、タイヤ周方向に複数設けることにより、加硫成形時には、拡径されたグリーンタイヤのサイプは開くことになり、加硫金型のラグ溝を形成する凸部が、グリーンタイヤの外周面に設けたサイプに食い込み易くすることができる。これにより、凸部の食い込みにより発生する、タイヤ半径方向内方へ向かう力を周方向に分散して、ベルト層端のタイヤ半径方向内方および外方への移動を抑制して、ベルト層端の波打ちを抑制することができる。
以下に、本発明の実施の形態を、図面に示すところに基づいて説明する。
図1はこの発明に係る重荷重用空気入りラジアルタイヤの製造方法の一実施形態を示す、加硫成形前のグリーンタイヤの模式斜視図である。
図中1はグリーンタイヤを示す。
ほぼ円環状をなすグリーンタイヤの外周面のショルダー側に、図に示すように、製品タイヤとしてのラグ溝を設ける領域に、タイヤ幅方向成分を有する、深さAのサイプ2を、タイヤ周方向に間隔Bをもって複数設ける。
ここでサイプ2の幅は0より大かつ、10mm以下とする。サイプ幅を、10mmを超えたものとすると、サイプを設ける際の、加工性が悪化するとともに、それ以上大きくしなくても前記波打ち抑制効果は十分に得られるからである。
図2は、この発明に係る重荷重用空気入りラジアルタイヤの一実施形態を示す加硫金型の、模式斜視図である。
図中3は加硫金型を示し、4は凸部を示す。図に示すように、凸部の幅をC、高さをDとすると、図1に示すサイプ2の深さAおよび間隔Bに対して、A≧0.6×D、B≦0.5×Cの関係を持たせている。
このような形態の加硫金型3に、図1に示すグリーンタイヤを装入し、図示しないブラダーにて拡径して、グリーンタイヤの外周面を加硫金型3の内周面および凸部4に押付けて、製品タイヤのトレッドにラグ溝を形成する。
この製造方法によれば、加硫成形前のグリーンタイヤ1の、ラグ溝を設ける領域つまり外周面のショルダー部に、タイヤ幅方向成分を有するサイプ2を、タイヤ周方向に複数設けることにより、加硫成形時には、拡径されたグリーンタイヤ1のサイプは開くことになり、加硫金型3のラグ溝を形成する凸部4が、グリーンタイヤの外周面に設けたサイプ2に食い込み易くすることができる。これにより、凸部4の食い込みにより発生する、タイヤ半径方向内方へ向かう力を周方向に分散して、図示しないベルト層端部のタイヤ半径方向内方への移動を抑制して、ベルト層端部の波打ちを抑制することができる。
また、サイプ2を設けることにより、加硫金型3の隣接する凸部4の間に形成される凹部に、加硫成形時にグリーンタイヤの凸部により押し退けられたゴムが流入し易くして、ゴムが凹部に流入する際に、その部分のベルト層端部がタイヤ半径方向外方に吸引されて移動することを防止して、前記波打ちを抑制することができる。
図3は、この発明の一実施形態を示す重荷重用空気入りラジアルタイヤの幅方向略式断面図である。
この重荷重用空気入りラジアルタイヤは、一枚以上のカーカスプライ5をビードコア6の周りに巻き返してトロイダルに配設してなるカーカスのクラウン部の外周側にトレッドゴム7を配設し、このトレッドゴム7とカーカスとの間に、一層以上のベルト層よりなるベルト8を配設してなり、
トレッドショルダー部に、深さEが80mm以上で溝幅が50mm以上のラグ溝9を設け、そのラグ溝9を、少なくとも、タイヤ赤道面EXからトレッド踏面幅Wの30%離隔した位置Fから、トレッド踏面端Gまで延在させ、
最大幅のベルト層10を、前記ラグ溝9と、そのラグ溝9の長さLの少なくとも50%にわたって、タイヤ幅方向に重複させてなり、前述した請求項1もしくは2に相当する製造方法により製造されたものである。
最大幅のベルト層10の幅W10を、トレッド踏面幅Wの80〜100%(ここでは、80%)とし、かつ、該最大幅のベルト層10をハイエロンゲーションスチールコードよりなる保護層とする。
さらに、最大幅のベルト層端の周方向波打ち量Mを15mm以下とする。図中点線は、最大幅ベルト層10端部のタイヤ半径方向内方に変位した部分を示す。
以下に、本発明に係る重荷重用空気入りラジアルタイヤの製造方法の実施例について説明する。
本実施例は、本発明に係る製造方法により製造した重荷重用空気入りラジアルの周方向波打ち量、ショルダー部の温度上昇、評価することを目的とする。供試タイヤとして、サイズが40.00R57の実施例タイヤ1と、同じくサイズが40.00R57の、表1に示す諸元の比較例タイヤ1〜3を用意して、サイズが29のリムにリム組するとともに、充填空気圧を7.0kgf/cmとして、試験速度を8km/h、試験荷重はTRAの最大負荷能力の100%、試験時間100時間として、直径5mのドラムにて、ドラム試験走行試験を行い、上記評価項目の測定を行った。比較例タイヤ1をコントロールとして指数評価を行った。指数は小さいほど良好であることを示す。
結果を表1に示す。
また、実施例タイヤ1と比較例タイヤ1〜3について、その製造時の作業性を評価するために、グリーンタイヤの加工工数、釜入れ工数、グリーンタイヤを削り取る量を変えた場合の修正プログラムの要否、グリーンタイヤを加硫金型に装入する際の位相合わせ作業の要否を、比較評価した。釜入れ工数については比較例タイヤ1をコントロールとして指数評価を行った。指数は小さいほど良好であることを示す。ここで、「釜入れ工数」とは、グリーンタイヤの加硫金型への装入と、グリーンタイヤの位置合わせの工数を指す。
結果を同じく表1に示す。
Figure 2005193525
表1に示すところによれば、実施例タイヤ1は、比較例タイヤ1に比してベルト端部の周方向波打ち量は十分に低減できており、比較例タイヤ2、3に比しても、その効果は遜色がないことが分かる。
比較例タイヤ3では波打ち量は抑制できているものの、ショルダー部付近温度が上昇しているため、タイヤの耐久性は実施例タイヤ1に比して劣ることがわかる。
また、実施例タイヤ1は比較例タイヤ2に比して、グリーンタイヤの加工工数および釜入れ工数を大幅に削減できていることが分かる。
さらに、実施例タイヤ1は比較例タイヤ2に比して、削り取り量の修正プログラムや、加硫成形時の加硫金型とグリーンタイヤの位置合わせを不用であるため、より作業性が高いことが分かる。
本発明は、ベルト層端部の周方向の波打ちを抑制して、タイヤの耐久性を高めることができる重荷重用空気入りラジアルタイヤの製造方法およびそれにより製造された重荷重用空気入りラジアルタイヤに適用して効果的なものである。
この発明に係る重荷重用空気入りラジアルタイヤの製造方法の、一実施形態を示すグリーンタイヤの模式斜視図である。 この発明に係る重荷重用空気入りラジアルタイヤの製造方法の、一実施形態を示す加硫金型の模式斜視図である。 この発明に係る重荷重用空気入りラジアルタイヤの一実施形態を示す幅方向断面図である。 従来の波打ち防止方策(グリーンタイヤの削り取り)を示す模式図である。 従来の波打ち防止方策(ラグ溝底上げ)を示す模式図である。
符号の説明
1 グリーンタイヤ
2 サイプ
3 加硫金型
4 凸部
5 カーカスプライ
6 ビードコア
7 トレッドゴム
8 ベルト
9 ラグ溝
10 最広幅のベルト層
A サイプの深さ
B サイプの間隔
C 凸部の幅
D 凸部の高さ
W トレッド踏面幅
W10 最広幅のベルト層幅
EX タイヤ赤道面
E ラグ溝の深さ
L ラグ溝の長さ
M 周方向波打ち量

Claims (5)

  1. 一枚以上のカーカスプライをビードコアの周りに巻き返してトロイダルに配設してなるカーカスのクラウン部の外周側にトレッドゴムを配設し、このトレッドゴムとカーカスとの間に、一層以上のベルト層よりなるベルトを配設してなり、
    トレッドショルダー部に、深さが80mm以上で溝幅が50mm以上のラグ溝を設け、そのラグ溝を、少なくとも、タイヤ赤道面からトレッド踏面幅の30%離隔した位置から、トレッド踏面端まで延在させ、
    最大幅のベルト層を、前記ラグ溝と、そのラグ溝の長さの少なくとも50%にわたってタイヤ幅方向に重複させてなる重荷重用空気入りラジアルタイヤの製造方法であって、
    加硫成形前のグリーンタイヤの、前記ラグ溝を設ける領域に、タイヤ幅方向成分を有するサイプを、タイヤ周方向に複数設けた後、そのグリーンタイヤを加硫金型内で加硫成形して製品タイヤとすることを特徴とする重荷重用空気入りラジアルタイヤの製造方法。
  2. 前記サイプの深さを、加硫金型のラグ溝を形成する凸部の高さの60%以上とし、前記サイプを設ける間隔を、加硫金型のラグ溝を形成する凸部の幅の50%以下としてなる重荷重用空気入りラジアルタイヤの製造方法。
  3. 請求項1もしくは2の製造方法により製造されたことを特徴とする重荷重用空気入りラジアルタイヤ。
  4. 最大幅のベルト層の幅を、トレッド踏面幅の80〜100%とし、かつ、該最大幅のベルト層をハイエロンゲーションスチールコードよりなる保護層としてなる請求項3に記載の重荷重用空気入りラジアルタイヤ。
  5. 前記最大幅のベルト層端の周方向波打ち量を15mm以下としてなる請求項2もしくは3に記載の重荷重用空気入りラジアルタイヤ。
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