JP2005193489A - 筒体成形用金型及び筒体の製造方法 - Google Patents

筒体成形用金型及び筒体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
筒体成形時に樹脂材料の切断を防止し、かつ金型の破損を防止できるような構造の金型を提供する。
【解決手段】
筒体成形用金型であって、筒体内周面を成形するコアピンと、筒体外周面を成形するキャビティと、筒体を成形する筒体成形部と、キャビティ内導管で筒体成形部に樹脂材料を流入させるゲートアプローチと、ゲートアプローチと筒体成形部との接続口であるゲートを備え、筒体成形部は、筒体前半部を成形する前半成形部と、筒体前半部より大きい外径の筒体後半部を成形する後半成形部と、前半成形部と後半成形部との接続部を成形する接続部成形部とからなり、ゲートアプローチは、樹脂材料注入口からゲートまでを接続し、ゲートを接続部成形部に設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、筒体を成形する金型に関する。
従来、筆記具の軸筒に用いる筒体を成形する金型としては種々のものが提供されている。このような金型においては、グリップ付き軸筒に用いる筒体を成形するものとして、たとえば下記の特許文献1に記載されるような技術が開示されている。すなわち、前記金型は、筒体を象ったキャビティと、筒体を成形する筒体成形部へ溶融した樹脂材料を射出するゲートと、溶融した樹脂材料をゲートへ導くゲートアプローチとを備えており、溶融した樹脂材料がゲートアプローチを経て筒体成形部内に射出され、当該樹脂材料の硬化後に金型を可動させることにより筒体を成形する。この際、ゲートアプローチは金型とともに可動し、ゲートアプローチ内で硬化している樹脂材料が引っ張られることにより当該樹脂材料はゲートにおいて切断され、筒体から除去することが可能となっている。
特開2002−67567号公報
上述のような金型のゲートアプローチは、一般的に、その中間において屈曲している。しかし、この屈曲部分の屈曲角度が90°に近くなると、引っ張り力がゲートまで伝達されず、上述の如くゲートアプローチ内で硬化している樹脂材料が引っ張られている最中に当該樹脂材料が切断されてしまうおそれがあった。したがって、前記屈曲角度は180°に近いのが望ましいが、その一方で、前記屈曲角度を180°に近づけるのみであると、ゲートアプローチが筒体成形部に入る際の進入角度が小さくなり、ゲートと筒体成形部の間に存在する金型の肉厚が薄くなってしまい、金型の破損などが生じるおそれもあった。
したがって、上記のような事情により、樹脂材料の切断や金型の破損が生じることのないような金型の提供が望まれている。そこで、本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、筒体の成形時において樹脂材料が切断されるのを防止するとともに、金型の破損を防止することを可能とするような構造を有する金型を提供することを第1の課題とする。
さらに、本発明は、上記のような金型を用いることにより、樹脂材料が切断されるのを防止するとともに、金型の破損を防止することができるような、筒体の製造方法を提供することを第2の課題とする。
(第1の発明)
本発明のうち第1の発明は、筒体70を成形する筒体成形用金型10であって、前記筒体70の内周面を成形するコアピン50と、当該コアピン50の外周を覆い前記筒体70の外周面を成形するキャビティ20と、前記コアピン50と前記キャビティ20との間に設けられた間隙であって筒体70を成形する筒体成形部40と、前記キャビティ20の内部に設けられた導管であって前記筒体成形部40に樹脂材料を流入させるゲートアプローチ31と、前記ゲートアプローチ31と前記筒体成形部40との接続口であるゲート33を備え、前記筒体成形部40は、前記筒体70の前半を構成する筒体前半部71を成形する前半成形部41と、前記筒体70の後半を構成するとともに前記筒体前半部71の外径よりも大きい外径を有する筒体後半部73を成形する後半成形部43と、前記前半成形部41と前記後半成形部43とを接続する接続部72を成形する接続部成形部42とからなり、前記ゲートアプローチ31は、前記前半成形部41側の先端に備えられた樹脂材料注入口34から前記ゲート33までを接続しており、前記ゲート33は前記接続部成形部42に設けられていることを特徴とする。
「筒体70」とは、筆記具の軸筒等として用いられる筒状の部材である。筒体70の成形素材については樹脂材料のようなものであればよく、特に限定されるものではない。たとえばポリプロピレン(PP)、ポリカーボネート(PC)、アクリル(PMMA)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、アクリロニトリルスチレン(AS)、ポリスチレン(PS)等により成形することができる。また、前記筒体70の構造は、特に限定されるものではなく、前記筒体70の両端が開口しているようなものでもよく、また一端には底部が設けられ閉口しているようなものでもよい。また成形方法については射出成形とするのが望ましい。
「キャビティ20」は前記筒体成形用金型10を構成する立体形状の部材であって、当該キャビティ20の一表面には成形を行う前記筒体70の外郭の半分が象られている。そして、このキャビティ20を2つ、外郭が象られた表面において組み合わせることで、この組みあがったキャビティ20の内部に前記筒体70の成形部分である筒体成形部40が設けられることとなる。よって、この筒体成形部40に樹脂材料を射出することで前記筒体70が成形されることとなる。
「コアピン50」は前記筒体成形用金型10を構成する棒状の部材であって、前記筒体70の内周面を形成するものである。すなわち、前記筒体70を成形する際、前記筒体成形部40の軸方向に挿入される。そして、前記コアピン50の周囲を取り囲むように樹脂材料が硬化するため、前記筒体70の内周面が形成されることとなる。また、前記筒体70の成形において前記筒体70の軸方向の両端を開口させる場合には、前記筒体成形部40を貫通するように前記コアピン50の長さを調節することで成形することが可能である。一方、前記筒体70の一端のみを開口させ、もう一端を閉口させる場合には、前記筒体成形部40を貫通しないように前記コアピン50の長さを調節することで成形することが可能である。
「筒体成形部40」とは、上述の如く、前記筒体成形用金型10内に設けられた前記筒体70を成形する部分である。すなわち、前記筒体成形用金型10を組み上げることにより、前記キャビティ20と前記コアピン50との間に間隙が設けられる。この間隙が前記筒体成形部40であり、この筒体成形部40に樹脂材料が流入されることで前記筒体70が成形されることとなる。
「ゲートアプローチ31」とは前記筒体成形部40に樹脂材料を流入させる通路である。また「ゲート33」とは前記ゲートアプローチと前記筒体成形部40とを接続し、この筒体成形部40内に樹脂材料を射出させる口である。前記ゲートアプローチ31は前記筒体成形用金型10の内部に設けられており、前記筒体成形用金型10において前記筒体70の前半を構成する筒体前半部71を成形する前半成形部41側の先端面に設けられた樹脂材料注入口34と、前記ゲート33とを結ぶ。
また、前記ゲートアプローチ31は前記樹脂材料注入口34から前記ゲート33まで屈曲させず一直線となるような形状としてもよいが、筒体成形の際の生産性や作業効率等を考慮した場合には、前記樹脂材料注入口34から前記ゲート33の間に屈曲部32を設け、前記樹脂材料注入口34から屈曲部32までは、前記コアピン50と平行となるように形成し、前記屈曲部32により通路を屈曲させて、前記ゲート33と繋げるのが望ましい。そして、このように前記ゲートアプローチ31を前記ゲート33と繋げることにより、前記樹脂材料注入口34から前記屈曲部32までの直線と、前記屈曲部32から前記ゲート33までの直線とによって形成される角が180°に近づくため、前記筒体70を成形する際、前記ゲートアプローチ31内に残存する樹脂材料を前記樹脂材料注入口34から引っ張って切断するときに、その引っ張り力が前記ゲート33まで効率的に伝わることとなり、前記樹脂材料がゲートアプローチ31内の途中で切れることを防止することができ、さらに前記筒体成形部40と前記ゲートアプローチ31との間に存在する金型の肉厚を厚くすることができ、金型の破損などを防止することができることとなる。前記角の大きさは100°以上、望ましくは120°以上とする。
「筒体前半部71」とは、上述の如く、前記筒体70の前半を構成する部分をいい、「前半成形部41」とは前記筒体成形部40のうち、前記筒体前半部71を形成する部分をいう。「筒体後半部73」とは前記筒体73の後半を構成する部分をいい、「後半成形部43」とは前記筒体成形部40のうち、前記筒体後半部73を形成する部分をいう。前記筒体前半部71の外径は前記筒体後半部73の外径よりも小さくなっている。したがって、前記前半成形部41の内径も前記後半成形部43の内径よりも小さくなっている。
また「接続部72」とは前記筒体前半部71と前記筒体後半部73とを連続して接続する部分をいい、「接続部成形部42」とは前記筒体成形部40のうち、前記接続部72を成形する部分をいう。また、前記接続部72は前記筒体後半部73から前記筒体前半部71にかけて縮径するようなテーパー面としてもよく、また前記筒体後半部73から前記筒体前半部71に落ち込むようなL字状階段面としてもよい。
また、ここで「先端」とは上述の如く、前記筒体成形部40の軸方向において、前記前半成形部41が存在する側の端部をいう。一方、「後端」とは先端と反対側の端部を意味するものとする。
また、上述したゲート33は前記接続部成形部42に設けられる。これにより、上述の如く、前記樹脂材料が前記ゲートアプローチ内31の途中で切れることを防止し、かつ前記筒体成形部40と前記ゲートアプローチ31との間に存在する金型の肉厚を厚くすることができ、金型の破損などを防止することが可能となる。またゲート33の形状は、特に限定されるものでなく、円形状や多角形状とすることができる。またゲート33の大きさについても、特に限定はないが、成形後にゲート跡が目立たないようにするためにもできる限り小さく形成するのが望ましい。
また、筒体70の成形は次のように行われる。
前記筒体成形用金型10は、前記筒体成形部40の軸方向と鉛直する軸の中央において2つのキャビティ20に分割可能となっている。前記筒体70を成形する際には、前記キャビティ20を前記筒体70の外郭が象られている面において接合させることにより前記金型10を組み上げ、さらに前記筒体成形用金型10の後端面から、その中央部分に設けられた前記コアピン50の挿入口から前記コアピン50を挿入する。この状態において、溶融した樹脂材料を前記樹脂材料注入口34から注入し前記筒体成形部40を樹脂材料により満たす。そして、前記樹脂材料が冷却され硬化した後、前記コアピン50を前記筒体成形用金型10から引き抜くとともに、前記ゲートアプローチ31内で硬化している前記樹脂材料を前記樹脂材料注入口34から引き出す。これにより、前記樹脂材料は前記ゲート33において切断され、前記筒体成形部40に、成形された筒体70が残されることとなる。そして前記筒体成形用金型10を開放して、成形された筒体70を取り出すことにより筒体70の成形は終了する。
(第2の発明)
本発明のうち第2の発明は、筒体70を所定の筒体成形用金型10により成形する筒体成形方法であって、前記筒体成形用金型10は、前記筒体70の内周面を成形するコアピン50と、当該コアピン50の外周を覆い前記筒体70の外周面を成形するキャビティ20と、前記コアピン50と前記キャビティ20との間に設けられた間隙であって筒体70を成形する筒体成形部40と、前記キャビティ20の内部に設けられた導管であって前記筒体成形部40に樹脂材料を流入させるゲートアプローチ31と、前記ゲートアプローチ31と前記筒体成形部40との接続口であるゲート33を備え、前記筒体成形部40は、前記筒体70の前半を構成する筒体前半部71を成形する前半成形部41と、前記筒体70の後半を構成するとともに前記筒体前半部71の外径よりも大きい外径を有する筒体後半部73を成形する後半成形部43と、前記前半成形部41と前記後半成形部43とを接続する接続部72を成形する接続部成形部42とからなり、前記ゲートアプローチ31は、前記前半成形部41側の先端に備えられた樹脂材料注入口34から前記ゲート33までを接続しており、前記ゲート33は前記接続部成形部42に設けられており、前記筒体成形部40に樹脂材料を射出した後、前記樹脂材料注入口34から前記ゲートアプローチ31内に存在する樹脂を引き抜くことによりゲートカットを行うことを特徴とする。
「筒体70」とは、上述の如く、筆記具の軸筒等として用いられる筒状の部材である。上述した通り、筒体70の成形素材については樹脂材料のようなものであればよく、特に限定されるものではない。たとえばポリプロピレン(PP)、ポリカーボネート(PC)、アクリル(PMMA)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、アクリロニトリルスチレン(AS)、ポリスチレン(PS)等により成形することができる。また、前記筒体70の構造は、特に限定されるものではなく、前記筒体70の両端が開口しているようなものでもよく、また一端には底部が設けられ閉口しているようなものでもよい。また成形方法については射出成形とするのが望ましい。
「キャビティ20」は、上述の如く、前記筒体成形用金型10を構成する立体形状の部材であって、当該キャビティ20の一表面には成形を行う前記筒体70の外郭の半分が象られている。そして、このキャビティ20を2つ、外郭が象られた表面において組み合わせることで、この組みあがったキャビティ20の内部に前記筒体70の成形部分である筒体成形部40が設けられることとなる。よって、この筒体成形部40に樹脂材料を射出することで前記筒体70が成形されることとなる。
「コアピン50」は、上述の如く、前記筒体成形用金型10を構成する棒状の部材であって、前記筒体70の内周面を形成するものである。すなわち、前記筒体70を成形する際、前記筒体成形部40の軸方向に挿入される。そして、前記コアピン50の周囲を取り囲むように樹脂材料が硬化するため、前記筒体70の内周面が形成されることとなる。また、前記筒体70の成形において前記筒体70の軸方向の両端を開口させる場合には、前記筒体成形部40を貫通するように前記コアピン50の長さを調節することで成形することが可能である。一方、前記筒体70の一端のみを開口させ、もう一端を閉口させる場合には、前記筒体成形部40を貫通しないように前記コアピン50の長さを調節することで成形することが可能である。
「筒体成形部40」とは、上述の如く、前記筒体成形用金型10内に設けられた前記筒体70を成形する部分である。すなわち、前記筒体成形用金型10を組み上げることにより、前記キャビティ20と前記コアピン50との間に間隙が設けられる。この間隙が前記筒体成形部40であり、この筒体成形部40に樹脂材料が流入されることで前記筒体70が成形されることとなる。
「ゲートアプローチ31」は、上述の如く、前記筒体成形部40に樹脂材料を流入させる通路である。また「ゲート33」は、上述の如く、前記ゲートアプローチと前記筒体成形部40とを接続し、この筒体成形部40内に樹脂材料を射出させる口である。前記ゲートアプローチ31は前記筒体成形用金型10の内部に設けられており、前記筒体成形用金型10において前記筒体70の前半を構成する筒体前半部71を成形する前半成形部41側の先端面に設けられた樹脂材料注入口34と、前記ゲート33とを結ぶ。
上述したように、前記ゲートアプローチ31は前記樹脂材料注入口34から前記ゲート33まで屈曲させず一直線となるような形状としてもよいが、筒体成形の際の生産性や作業効率等を考慮した場合には、前記樹脂材料注入口34から前記ゲート33の間に屈曲部32を設け、前記樹脂材料注入口34から屈曲部32までは、前記コアピン50と平行となるように形成し、前記屈曲部32により通路を屈曲させて、前記ゲート33と繋げるのが望ましい。そして、このように前記ゲートアプローチ31を前記ゲート33と繋げることにより、前記樹脂材料注入口34から前記屈曲部32までの直線と、前記屈曲部32から前記ゲート33までの直線とによって形成される角が水平に近づくため、前記筒体70を成形する際、前記ゲートアプローチ31内に残存する樹脂材料を前記樹脂材料注入口34から引っ張って切断するときに、その引っ張り力が前記ゲート33まで効率的に伝わることとなり、前記樹脂材料がゲートアプローチ31内の途中で切れることを防止することができ、さらに前記筒体成形部40と前記ゲートアプローチ31との間に存在する金型の肉厚を厚くすることができ、金型の破損などを防止することができることとなる。前記角の大きさは、100°以上、望ましくは120°以上とする。
「筒体前半部71」とは、上述の如く、前記筒体70の前半を構成する部分をいい、「前半成形部41」とは前記筒体成形部40のうち、前記筒体前半部71を形成する部分をいう。「筒体後半部73」とは前記筒体73の後半を構成する部分をいい、「後半成形部43」とは前記筒体成形部40のうち、前記筒体後半部73を形成する部分をいう。前記筒体前半部71の外径は前記筒体後半部73の外径よりも小さくなっている。したがって、前記前半成形部41の内径も前記後半成形部43の内径よりも小さくなっている。
また「接続部72」とは、上述の如く、前記筒体前半部71と前記筒体後半部73とを連続して接続する部分をいい、「接続部成形部42」とは前記筒体成形部40のうち、前記接続部72を成形する部分をいう。また、前記接続部72は前記筒体後半部73から前記筒体前半部71にかけて縮径するようなテーパー面としてもよく、また前記筒体後半部73から前記筒体前半部71に落ち込むようなL字状階段面としてもよい。
また、ここで「先端」とは上述の如く、前記筒体成形部40の軸方向において、前記前半成形部41が存在する側の端部をいう。一方、「後端」とは先端と反対側の端部を意味するものとする。
また、上述したゲート33は前記接続部成形部42に設けられる。これにより、上述の如く、前記樹脂材料が前記ゲートアプローチ内31の途中で切れることを防止し、かつ前記筒体成形部40と前記ゲートアプローチ31との間に存在する金型の肉厚を厚くすることができ、金型の破損などを防止することが可能となる。またゲート33の形状は、特に限定されるものでなく、円形状や多角形状とすることができる。またゲート33の大きさについても、特に限定はないが、成形後にゲート跡が目立たないようにするためにもできる限り小さく形成するのが望ましい。
また、筒体70の成形は、上述の如く、次のように行われる。
前記金型10は、前記筒体成形部40の軸方向と鉛直する軸の中央において2つのキャビティ20に分割可能となっている。前記筒体70を成形する際には、前記キャビティ20を前記筒体70の外郭が象られている面において接合させることにより前記筒体成形用金型10を組み上げ、さらに前記筒体成形用金型10の後端面から、その中央部分に設けられた前記コアピン50の挿入口から前記コアピン50を挿入する。この状態において、溶融した樹脂材料を前記樹脂材料注入口34から注入し前記筒体成形部40を樹脂材料により満たす。そして、前記樹脂材料が冷却され硬化した後、前記コアピン50を前記筒体成形用金型10から引き抜くとともに、前記ゲートアプローチ31内で硬化している前記樹脂材料を前記樹脂材料注入口34から引き出す。これにより、前記樹脂材料は前記ゲート33において切断され、前記筒体成形部40に、成形された筒体70が残されることとなる。そして前記筒体成形用金型10を開放して、成形された筒体70を取り出すことにより筒体70の成形は終了する。
本発明は、以下に記載されるような効果を奏する。
(第1の発明)
すなわち、本発明のうち第1の発明は、筒体の成形時において樹脂材料が切断されるのを防止するとともに、金型の破損を防止することを可能とするような構造を有する金型を提供することができる。成形に用いる樹脂材料がゴムなどの軟質材である場合には、特に大きい効果を奏することとなる。
(第2の発明)
また、本発明のうち第2の発明は、上述の金型を用いることにより、樹脂材料が切断されるのを防止するとともに、金型の破損を防止することができるような、筒体の製造方法を提供することができる。
以下、本発明の1の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
まず、図1、図2及び図3により本実施の形態で使用する金型について説明する。図1は、本実施の形態に係る筒体成形用金型10の正面断面図である。図2は、図1の筒体成形用金型10をA−A断面で示した図である。図3は、前記筒体成形用金型10により成形された筒体70の正面図である。
(筒体成形用金型10の構造)
図1に示すように、筒体成形用金型10は、筒体70の外周面を成形するキャビティ20と、筒体70の内周面を成形するコアピン50とを備える。
前記キャビティ20内には、溶解した樹脂材料を流入して筒体70を成形する筒体成形部40と、溶解した樹脂材料の前記筒体成形部40への流入口であるゲート33と、前記樹脂材料を前記ゲート33に導くゲートアプローチ31と、前記樹脂材料を前記ゲートアプローチ31に注入する樹脂材料注入口34とを備えている。
前記筒体成形部40は、前記筒体70の前半部分を構成する筒体前半部71を成形する前半成形部41と、前記筒体前半部71よりも大きい径を有するとともに前記筒体70の後半部分を構成する筒体後半部73を成形する後半成形部43と、前記筒体前半部71と前記筒体後半部73をつなぐ接続部72を成形する接続部成形部42とを備える。前記前半成形部41は金型10の先端側に位置し、前記接続部成形部42は前記前半成形部41の後端から連続するように備えられ、さらに前記後半成形部43は前記接続部成形部42の後端から連続するように備えられている。また、前記接続部成形部42は、その先端は前記前半成形部41の直径と同じ大きさの径を有するとともに、その後端は前記後半成形部43の直径と同じ大きさの径を有し、後端から先端にかけて増径するテーパー形状となっている(図1及び図3参照)。
前記ゲート33は前記接続部成形部42に2箇所設けられている。また、前記ゲート33の形状は断面形状が製品に近づくにつれて細くなっているとともに、その大きさは直径0.5mmから2.0mmとなっている。
前記樹脂材料注入口34は金型の先端面に設けられている。前記樹脂材料注入口34の形状は断面形状が台形または円形となっているとともに、その大きさは直径0.5mmから2.0mmとなっている。
前記ゲートアプローチ31は、前記樹脂材料注入口34から前記ゲート33までを連結する導管であり、その途中に屈曲部32が設けられている。前記ゲートアプローチ31は、前記樹脂材料注入口34から前記屈曲部32までにおいては、前記接続部成形部42の軸方向と平行となるように備えられているとともに、前記屈曲部32において前記ゲート33の方向に屈折し、前記ゲート33と連結される。前記屈曲部32における屈折角は120°程度となっている。
前記コアピン50は、筒体70の軸方向の中央に成形される貫通孔60とほぼ同じ大きさの直径を有する棒体を備えているとともに、前記棒体の一端に把っ手が備えられている。また、前記棒体は、前記筒体成形部40を軸方向に後端から先端までを貫通することができるだけの長さを有している(図1参照)。また、前記筒体成形用金型10は、その筒体成形用金型10における後端面の中央に前記コアピン50を挿入するコアピン挿入口51を有する。当該コアピン挿入口51の内径は前記貫通孔60の直径と同じ大きさになっている。さらに、前記筒体成形用金型10は、その筒体成形用金型10における先端面の中央に、前記コアピン挿入口51から挿入した前記コアピン50が出されるコアピン突出口52を有する。前記コアピン挿入口51と同様に、当該コアピン突出口52の内径も前記貫通孔60の直径と同じ大きさになっている。
(筒体成形用金型10の組み上げ)
前記筒体成形用金型10は、前記筒体成形部40と鉛直な方向の上方及び下方から前記コアピン50を2つのキャビティ20により挟み込む状態となるように組み上げられる(図2参照)。
すなわち、まず前記筒体成形部40の上半分及び前記ゲートアプローチ31の上半分が象られた前記上方に位置するキャビティ20の下面と、前記筒体成形部40の下半分及び前記ゲートアプローチ31の下半分が象られた前記下方に位置するキャビティ20の上面とを組み合わせる。この組み合わせにより、前記筒体成形用金型10の内部に前記筒体成形部40と前記ゲートアプローチ31とが成形されることとなる。また、前記筒体成形用金型10の先端面には、その中央にコアピン突出口52が成形されるとともに、前記コアピン突出口52の左右に前記樹脂材料注入口34が成形される。さらに、前記筒体成形用金型10の後端面の中央にコアピン挿入口51が成形されることとなる。
そして、上述のようにキャビティ20が組み合わされた後、前記コアピン50を前記コアピン挿入口51から装着する。これにより、前記コアピン50はキャビティ20内に成形された前記筒体成形部40を貫通し、前記コアピン50の先端が前記コアピン突出口52から突き出ることとなる(図1及び図2参照)。
(成形工程)
図4、図5及び図6を用いて、筒体70の成形工程を説明する。
まず、筒体70の成形を始める前に、上述した如く、前記筒体成形用金型10を組み上げる。すなわち、前記上方に位置するキャビティ20の下面と、前記下方に位置するキャビティ20の上面とを組み合わせるとともに、前記コアピン挿入口51から前記コアピン50を装着する。
そして次に、前記樹脂材料注入口34から溶解した樹脂材料を注入する。前記樹脂材料注入口34から注入された樹脂材料は、前記ゲートアプローチ31によって、前記筒体成形部40における前記接続部成形部42に設けられた前記ゲート33まで導かれる。そして、前記樹脂材料は、前記ゲート33から前記筒体成形部40に射出され、前記前半成形部41、前記接続部成形部42及び前記後半成形部43を満たすこととなる(図4参照)。
そして、前記樹脂材料が冷却されて硬化した後に、前記筒体成形用金型10から成形された筒体70を取り出す。
まず、前記コアピン50を前記筒体成形用金型10から抜き取るとともに、前記ゲートアプローチ31内において硬化している樹脂材料を前記樹脂材料注入口34から引っ張り、前記ゲート33において切断する(図5参照)。すなわち、前記樹脂材料に加えられた引っ張り力が、前記ゲートアプローチ31を通じて前記ゲート33まで伝達されることにより、前記樹脂材料は前記ゲート33において引っ張り切断されることとなる。
そして、前記樹脂材料が引っ張り切断された後、前記キャビティ20を上下方向に移動させて、前記筒体成形用金型10を開放する(図6参照)。
(成形された筒体70)
前記成形工程により成形された筒体70は、筒体70の前半を構成する筒体前半部71と、この筒体前半部71よりも大きい外径となる筒体後半部73と、前記筒体前半部71の後端と前記筒体後半部73の先端とを連続して接続する接続部72とからなっている(図3参照)。
前記接続部72は、その先端から後端にかけて外径が増径するテーパー状になっているとともに、当該接続部72の表面上には前記成形工程により引っ張り切断された樹脂材料の切断跡であるゲート跡80が2箇所形成されている(図3参照)。
本発明の1の実施の形態に係る筒体成形用金型の正面断面図である。 図1の筒体成形用金型をA−A断面で示した図である。 前記筒体成形用金型により成形された筒体の正面図である。 筒体の製造工程のうち、樹脂材料の射出を示した正面図である。 筒体の製造工程のうち、成形された筒体を筒体成形用金型から取り出す状態を示した図である。 図5の状態において筒体成形用金型をB−B断面で示した図である。
符号の説明
10 金型 20 キャビティ
31 ゲートアプローチ 32 屈曲部
33 ゲート 34 樹脂材料注入口
40 筒体成形部
41 前半成形部 42 接続部成形部
43 後半成形部
50 コアピン 51 コアピン挿入口
52 コアピン突出口
60 貫通孔
70 筒体
71 筒体前半部 72 接続部
73 筒体後半部
80 ゲート跡

Claims (2)

  1. 筒体を成形する筒体成形用金型であって、
    前記筒体の内周面を成形するコアピンと、当該コアピンの外周を覆い前記筒体の外周面を成形するキャビティと、前記コアピンと前記キャビティとの間に設けられた間隙であって筒体を成形する筒体成形部と、前記キャビティの内部に設けられた導管であって前記筒体成形部に樹脂材料を流入させるゲートアプローチと、前記ゲートアプローチと前記筒体成形部との接続口であるゲートを備え、
    前記筒体成形部は、前記筒体の前半を構成する筒体前半部を成形する前半成形部と、前記筒体の後半を構成するとともに前記筒体前半部の外径よりも大きい外径を有する筒体後半部を成形する後半成形部と、前記前半成形部と前記後半成形部とを接続する接続部を成形する接続部成形部とからなり、
    前記ゲートアプローチは、前記前半成形部側の先端に備えられた樹脂材料注入口から前記ゲートまでを接続しており、
    前記ゲートは前記接続部成形部に設けられていることを特徴とする筒体成形用金型。
  2. 筒体を所定の筒体成形用金型により成形する筒体成形方法であって、
    前記筒体成形用金型は、
    前記筒体の内周面を成形するコアピンと、当該コアピンの外周を覆い前記筒体の外周面を成形するキャビティと、前記コアピンと前記キャビティとの間に設けられた間隙であって筒体を成形する筒体成形部と、前記キャビティの内部に設けられた導管であって前記筒体成形部に樹脂材料を流入させるゲートアプローチと、前記ゲートアプローチと前記筒体成形部との接続口であるゲートを備え、
    前記筒体成形部は、前記筒体の前半を構成する筒体前半部を成形する前半成形部と、前記筒体の後半を構成するとともに前記筒体前半部の外径よりも大きい外径を有する筒体後半部を成形する後半成形部と、前記前半成形部と前記後半成形部とを接続する接続部を成形する接続部成形部とからなり、
    前記ゲートアプローチは、前記前半成形部側の先端に備えられた樹脂材料注入口から前記ゲートまでを接続しており、
    前記ゲートは前記接続部成形部に設けられており、
    前記筒体成形部に樹脂材料を射出した後、前記樹脂材料注入口から前記ゲートアプローチ内に存在する樹脂を引き抜くことによりゲートカットを行うことを特徴とする筒体成形方法。
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