JP2005193133A - ガス処理塔 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ガス偏流を抑制し、安定した脱硫性能を得ることのできるガス処理塔を提供することを目的とする。
【解決手段】 ガス処理塔10において、塔本体11内に側方から未処理ガスを導入する導入口14の近傍において、ガスの流れの向きが上方へと変わる部分に、複数のガイド板20を、間隔を隔てて全体として斜めに配置するようにした。
それぞれのガイド板20は、下端部を湾曲または折曲させるのが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、各種プラントやボイラ等に備えられるガス処理塔に関する。
各種プラントやボイラの排ガス中に含まれる硫黄酸化物(SO2)を除去するための排煙脱硫技術には、乾式法と湿式法とがある。
乾式法は、石灰石の粉末をボイラ炉内に噴霧し、炉内の高温ガス化によるカルシネーション反応で生じる生石灰とSO2を反応させ、亜硫酸カルシウム又は石膏として脱硫する方法である。また、消石灰等の吸収剤をエアヒータ下流の煙道に噴霧することによりガス中のSO2を除去する方法で、脱硫性能を向上させるために、さらに水を噴霧させることもある。
半乾式法は、消石灰又は活性化した吸収剤の水溶液を反応塔(スプレードライヤ)に噴霧し、ガス中のSO2と反応させ、その下流側に設置したバグフィルタ又は電気集塵器により反応生成物(亜硫酸カルシウムと石膏)と石灰石の混合物を除去する方法である。
湿式法は、石灰石、消石灰、水酸化マグネシウム、硫酸アルミニウムなどの中和剤を用いる種々のプロセスが開発され、実用化されている。さてこの中で、脱硫率が高く、安価な石灰石を中和剤として、石膏を副生する湿式石灰・石膏法が広く用いられている。
このような湿式法を用いた脱硫装置としては、例えば、硫黄酸化物の吸収液を上方に向けて柱状に吐出し、排ガス(未処理ガス)と気液接触させる、液柱式のガス処理塔がある(例えば、特許文献1、2参照。)。
図6に示すように、このような液柱式のガス処理塔1では、貯溜液を、ポンプ2でくみ上げ、ノズルヘッダー3に多数設置したノズル4から上方に向けて吐出し、柱状の液柱Cを形成する。そして、下部側方に形成された導入口5から未処理ガスを導入し、これが上方の排出口6に向けて流れる間に、液柱Cに気液接触させることで、未処理ガス中に含まれる硫黄酸化物を除去するようになっている。
特開平9−225256号公報 特開2002−119827号公報
ところで、脱硫反応は、〔数1〕に示すように、ボイラ排ガス中に含まれる二酸化イオウを炭酸カルシウムにて吸収して石膏にするものである。排ガス中の亜硫酸ガスは、液中に亜硫酸として吸収され、亜硫酸イオンとなり、さらに酸素により酸化され硫酸イオンとなる。硫酸イオンは、液部に含まれる石灰石と中和反応し、石膏として晶析する。
Figure 2005193133
液とガスが接触する吸収反応は、液柱塔のガスと液が向流で流れる場合でも、スプレー塔のような場合でも次の〔数2〕のように表される。
ここで、入口のSO2分圧をPSO2in(Pa)として、高さZ間に変化して出ていく出口のSO2分圧をPSO2out(Pa)と表す。また、P* SO2は亜硫酸ガスの気相での平衡分圧(Pa)である。さらに記号を以下に示す。
g:気相基準の総括物質移動係数(mol・m-2・s-1・Pa-1)
a:装置単位容積当たりの気液有効界面積(m2/m3)
P:全圧(Pa)
M:ガスの空塔モル速度(mol・m-2・s-1)
Figure 2005193133
脱硫率ηは、次の〔数3〕のように表される。
Figure 2005193133
〔数3〕において、P* SO2は、PSO2の値に対して十分に小さいので、〔数3〕は〔数4〕のようになる。
Figure 2005193133
すなわち、気相基準の総括物質移動係数Kgや全圧Pを一定とした場合、ガス偏流により局部的にガス流速が大きくなってGMが大きくなったり、液量が少ない領域で気液有効界面積aが小さくなったりすると、局部的に脱硫率が悪くなり、全体としての脱硫性能が悪くなるのである。
図7は、図6に示したガス処理塔1を模式的に示したものである。この図7において、符号(S)で示すものは、ガス流速の分布である。この図7に示すように、ガス処理塔1では、導入口5から導入した未処理ガスは、横方向から縦方向(上向き)へと流れの向きが変わる際に、ガス偏流を生じ、外周側に局部的に流速の高い部分Aが発生する。すると、この部分Aでは、前述の〔数4〕において、GMが大きくなり、脱硫性能が悪くなる。また、この部分Aのガス偏流により、ノズルヘッダー3の下方の領域Bにおいて液が落下しにくくなり、前述の〔数4〕において気液有効界面積(接触面積)aが減少し、局部的に脱硫性能が低下する。
このようにして、導入口5から導入した未処理ガスが上方に向きを変える部分で生じるガス偏流により、局部的に脱硫率が悪くなり、ガス処理塔1全体としての脱硫性能が悪くなるという問題がある。
ガス処理塔1において、未処理ガスの処理効率(単位時間あたりの処理量)を向上させるには、装置を大型化するか、未処理ガスの流速を上げる必要があるが、設備の大型化が望ましくないのは言うまでもない。そこで、未処理ガスの流速を現状以上に上げることを検討すると、上記したようにガス偏流による問題はさらに顕著になり、硫黄酸化物を除去し切れずに未処理ガスがそのまま吹き抜け、脱硫性能が大幅に低下してしまう、という可能性すらある。
本発明は、このような技術的課題に基づいてなされたもので、ガス偏流を抑制し、安定した脱硫性能を得ることのできるガス処理塔を提供することを目的とする。
かかる目的のもと、本発明のガス処理塔は、ガスに液を接触させることでガスに含まれる物質を除去するガス処理塔であって、側方から導入したガスを上方に向けて流す塔本体と、塔本体内にて、上方に向けて流れるガスに液を接触させることでガスに含まれる物質を除去する気液接触部と、塔本体内にて側方から導入されたガスの流れが上方に方向転換する領域に、間隔を隔てて設置された複数のガイド板と、を備えることを特徴とする。
気液接触部は、いかなる形式であってもよいが、下方から上方に柱状に液を噴出することで液柱を発生させ、上方に向けて流れるガスを液柱に接触させることでガスに含まれる物質を除去する、いわゆる液柱式とすることができる。
このように、塔本体内にて側方から導入されたガスの流れが上方に方向転換する領域に複数のガイド板を設けることで、ガス偏流が生じるのを抑制できる。
このとき、塔本体にガスを導入するため塔本体の側面に形成された導入口の上端部から、導入口に相対向する塔本体の側面にて導入口の下端部と略同レベルの位置に向けて、複数のガイド板を斜めに配列するのが好ましい。これにより、導入口側から見れば、複数のガイド板全ての下端部が見えるような配置となる。その結果、側方の導入口から横方向に導入されたガスは、各ガイド板に平均して当たり、それぞれのガイド板によってその流れの向きが変えられるので、ガス偏流抑止効果が高い。
ガイド板は、下端部をガスの導入方向に向けて湾曲または折曲させるのが好ましい。また、ガイド板を湾曲させる場合、ガスの導入方向側の端部は、導入方向より上方に向くまで突出させて湾曲させるのが好ましい。その場合、湾曲した部分の底部に、上下に貫通する孔を形成し、液がガイド板上に溜まらないようにするのが良い。ガイド板の下端部が湾曲または折曲した部分の、ガスの導入方向に対する突出寸法は、ガイド板の高さの3%以下とするのが好ましい。さらに、ガイド板の下端部が湾曲または折曲した部分の長さは、隣接する他のガイド板との間隔に対し、10%以下とするのが好ましい。
本発明によれば、ガス偏流を抑制して局部的に脱硫率が悪くなるのを防ぎ、全体として安定して脱硫性能を向上させることができる。その結果、ガス流速を上げてガス処理塔の処理能力を高めることが可能となる。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
[第一の実施の形態]
図1は、本実施の形態におけるガス処理塔10の構成を説明するための図である。
この図1に示すように、ガス処理塔10は、塔本体11が例えば断面視矩形の筒状で、その底部は底板12によって閉塞され、上部には開口部13が形成されている。また、塔本体11の下部側面には、未処理ガスを塔本体11内に導入するための導入口14が開口して形成されている。
塔本体11内には、複数のノズル15を備えたノズルヘッダー16が設けられている。ノズルヘッダー16には、塔本体11の底部に貯留された液がポンプ17で吸い上げられて供給されるようになっている。ノズル15は、この液を上方に向けて柱状に噴き上げるものであり、これら複数のノズル15は、互いに隣接するノズル15から噴き上げられる液柱Cに隙間が生じないように、適宜設定された間隔で配置されている。
上記構成を有したガス処理塔10においては、ノズル15から噴き上げられた液は、液柱Cを形成し、下方に落下する。
一方、導入口14から略水平方向に導入された未処理ガスは、ガス処理塔10内で向きを変え、上方に向けて流れる。そして、ノズル15から上方に噴き上げられた液柱Cに接触することで、未処理ガス中の硫黄酸化物が液に吸収され、上部の開口部13から排出される。つまり、液柱Cと未処理ガスが接触する領域が気液接触部として機能することになる。
さて、このようなガス処理塔10には、導入口14の近傍に、複数枚のガイド板20が備えられている。
図2に示すように、これらガイド板20は、導入口14の上端の位置E1と、導入口14の下端14aから水平に伸ばした仮想線V1が塔本体11の反対側の側壁に当たる位置(導入口14の下端14aと略同レベルの位置)E2を結ぶ仮想線V2に沿って、所定の間隔毎に設置されている。
各ガイド板20は、平板状として略鉛直面内に位置するようにしてもよいが、導入口14から導入される未処理ガスの流れを速やかに上方に向けるため、例えば図1に示すように湾曲面状の断面を有したものとしてもよいし、他の形状としてもよい。
図3に、ガイド板20の形状の具体例を示す。
図3に示すガイド板20(以下、他の形状との差別化を図るため、ガイド板20Aと称することがある)は、下端部に略一定の曲率半径Rで湾曲した爪部(湾曲または折曲した部分)21と、爪部21に連続して上方に延びる平板部22とを有している。平板部22は、その上端部22aが、湾曲した爪部21の湾曲中心の略鉛直上方に位置するよう、爪部21から斜め上方に向けて延びている。また爪部21は、ガスの導入方向側に位置する先端部21aが、導入方向(導入口14から横方向に導入されるガスの流れの方向)より上方に向くまで突出させて湾曲させるのが好ましい。これにより、爪部21の先端部21aは、平板部22の上端部22aの鉛直下方位置からも突出したことになる。このような爪部21を有することによって、下方に向かう流れを掴み、流れの向きを強制的に上方に変えることができる。
これにより、導入口14から導入される未処理ガスにガス偏流が生じるのを抑制することができ、局部的に脱硫率が悪くなるのを防ぎ、全体として脱硫性能を向上させることができる。その結果、ガス流速を上げてガス処理塔10の処理能力を高めることが可能となる。
ここで、ガイド板20Aの間隔Ppitchをはじめとして、各部の寸法例を示す。
まず、上記ガス処理塔10において、ガス系単相流で基礎試験を行った結果、ガス偏流を小さくするには、ガイド板20Aの間隔Ppitchを、高さLに対し、Ppitch/L=1.5程度となるようにするのが最適であった。すなわち、ガイド板20Aの間隔Ppitchは、高さLに対し、
pitch/L=1.5
程度となるようにするのが好ましい。
ここで、塔本体11の、導入口14側から見たときの奥行きの寸法Wを8100mm、導入口14の上下方向の寸法Dを5100mmとしたとき、寸法Wと寸法Dの比m(m=W/D)は1.59となる。この場合において、各ガイド板20Aの高さLと寸法Wの比n(n=L/W)を0.00734とすると、ガイド板20Aの高さLは595mmとなる。すると、この場合に最適なガイド板20Aの間隔Ppitchは、高さLに対し、
pitch=1.5×L=891mm
となる。
先端部に爪部21を有したガイド板20Aの場合、爪部21の湾曲形状の中心(あるいは平板部22の上端部22aの鉛直下方位置)に対する爪部21の先端部21aの突出寸法dは、ガイド板20Aの高さLに対し3%程度とするのが好ましい。
上記のように、ガイド板20Aの高さLを595mmとする場合、
d=L×0.03=18mm
となる。
また、このような爪部21を有するガイド板20Aをガス処理塔10に設ける場合、鉛直下方から見たときにガイド板20Aが占める占積率(ガイド板20Aによって閉鎖される面積の割合)Gは、10%程度以下とするのが好ましい。
最適なガイド板20Aの水平方向の間隔Pvは、
v=Ppitch×{W/(W2+D21/2}=754mm
である。
ガイド板20Aを鉛直下方から見たときの幅寸法H(つまりガイド板20Aの爪部21の長さ)は、爪部21の曲率半径R+突出寸法dである(H=R+d)ため、
G=(R+d)/Pv≦0.1
とするには、
R≦0.1×Pv−d=57.4mm
である。
爪部21における流れを円滑にするには、曲率半径Rはできるだけ大きいのが好ましいため、上記条件では、R=57mmとするのが好ましい。
ガイド板20Aの枚数Jは、仮想線V2の長さ((W2+D21/2)とガイド板20Aの間隔Ppitchとから求めることができる。すなわち、
J≦{(W2+D21/2}/Ppitch=10.74
であるので、ガイド板20Aの枚数Jを10枚とする。
その場合、両端のガイド板20Aと、塔本体11との隙間の寸法Ledgeは、
edge=[{(W2+D21/2}−J×Ppitch]/2=331mm
となる。
〈実施例1〉
上記したようなガス処理塔10において、ガイド板20Aの効果を確認するための実験を行ったのでその結果をここに示す。
塔本体11において、ガイド板20Aを上記したような寸法例で設置した場合(以下、実施条件と称す)と、ガイド板20Aを設置しなかった場合(以下、比較条件と称す)とで比較を行なった。
実施条件、比較条件それぞれにおいて、当初空塔速度(充填塔や段塔などの装置内を流体が流れているとき、これらの装置を挿入物や内容物のない空塔とみなして算出した流体のみかけの装置内平均流速)を4.4m/sとしたときと、4.8m/sにしたときとで、それぞれ開口部13における出口SO2濃度を計測した。
その結果、比較条件のケースでは、当初空塔速度が4.4m/sのときに出口SO2濃度が1ppmであったものが、当初空塔速度を4.8m/sに上げると出口SO2濃度は10ppmに上昇した。
これに対し、ガイド板20Aを備えた実施条件のケースでは、当初空塔速度が4.4m/sのときに1ppmであった出口SO2濃度は、当初空塔速度を4.8m/sに上げても1ppmのままであった。
これにより、ガイド板20Aを設けることで、SO2の吹き抜けが抑止されており、つまり、ガス偏流が抑制され、全体として脱硫性能が向上しているのが明らかである。
なお、ガイド板20の構成は、図3に示したガイド板20Aに限るものでは無い。
例えば、図4に示すように、ガイド板20Bの先端部に、ガイド板20Aと同様に形成された爪部21に液排出孔31を形成してもよい。
爪部21は、先端部21aが突出しているため、底部に液が溜まりやすい。そこで、この底部に液排出孔31を形成することで、液を速やかに排除することができる。
例えば、上記に示したような寸法例の場合、直径HD=25mmの液排出孔31を、ピッチHpitch=100mmで形成することができる。
また、図5(a)に示すように、先端部が略L字状に屈曲した屈曲部(湾曲または折曲した部分)41を有するガイド板20Cを用いることもできる。
図5(b)に示すように、このガイド板20Cの場合も、図3に示したガイド板20Aと同様、ガス偏流を小さくするには、ガイド板20Cの間隔Ppitchを、高さLに対し、
pitch/L=1.5
程度となるようにするのが好ましい。
塔本体11が、上記の例と同様、寸法Wが8100mm、寸法Dが5100mmであり、ガイド板20Cの高さLと寸法Wの比n(n=L/W)を0.00734とすると、ガイド板20Cの高さLは595mmとなる。
そして、最適なガイド板20Cの間隔Ppitchは、高さLに対し、
pitch=1.5×L=891mm
となる。
また、屈曲部41の長さKは、ガイド板20Cの高さLの10%程度とするのが好ましい。
上記寸法例では、
K=L×0.1=59.5mm
となるため、長さKは、例えば60mmとすることができる。
〈実施例2〉
このようなガイド板20Cの効果を確認するための実験を行ったのでその結果をここに示す。
塔本体11において、ガイド板20Cを上記したような寸法例で設置した場合(実施条件)と、ガイド板20Cを設置しなかった場合(比較条件)とで比較を行なった。
実施条件、比較条件それぞれにおいて、当初空塔速度(充填塔や段塔などの装置内を流体が流れているとき、これらの装置を挿入物や内容物のない空塔とみなして算出した流体のみかけの装置内平均流速)を4.4m/sとしたときと、4.8m/sにしたときとで、それぞれ開口部13における出口SO2濃度を計測した。
その結果、比較条件のケースでは、当初空塔速度が4.4m/sのときに出口SO2濃度が1ppmであったものが、当初空塔速度を4.8m/sに上げると出口SO2濃度は10ppmに上昇した。
これに対し、ガイド板20Cを備えた実施条件のケースでは、当初空塔速度が4.4m/sのときに1ppmであった出口SO2濃度は、当初空塔速度を4.8m/sに上げても1ppmのままであった。
これにより、ガイド板20Cを設けることで、ガイド板20Aの場合と同等にSO2の吹き抜けが抑止されている。つまり、ガイド板20Cによりガス偏流が抑制され、全体として脱硫性能が向上しているのが明らかである。
なお、上記実施の形態において、ノズルヘッダー16は複数、つまり上下に多段に設けてもよい。
これ以外にも、脱硫性能の向上・安定化を図るために、他の技術を組み合わせるのは好ましいことである。
また、ガス処理塔10は、液柱式に限らず、スプレー式のいわゆるスプレー塔であってもよい。
この他、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。
本実施の形態におけるガス処理塔の構成を示す図である。 ガイド板の配置を示す図である。 ガイド板の具体的な形状例を示す図である。 ガイド板の他の形状例を示す図である。 ガイド板のさらに他の形状例を示す図である。 従来のガス処理塔の構成を示す図である。 従来のガス処理塔におけるガス偏流の発生状況を示す図である。
符号の説明
10…ガス処理塔、11…塔本体、14…導入口、16…ノズルヘッダー、20、20A、20B、20C…ガイド板、21…爪部(湾曲または折曲した部分)、22…平板部、31…液排出孔、41…屈曲部(湾曲または折曲した部分)、C…液柱、d…突出寸法、H…幅寸法(湾曲または折曲した部分の長さ)、Ppitch…間隔、R…曲率半径

Claims (7)

  1. ガスに液を接触させることで当該ガスに含まれる物質を除去するガス処理塔であって、
    側方から導入した前記ガスを上方に向けて流す塔本体と、
    前記塔本体内にて、上方に向けて流れる前記ガスに前記液を接触させることで当該ガスに含まれる物質を除去する気液接触部と、
    前記塔本体内にて側方から導入された前記ガスの流れが上方に方向転換する領域に、間隔を隔てて設置された複数のガイド板と、
    を備えることを特徴とするガス処理塔。
  2. 前記気液接触部は、下方から上方に柱状に前記液を噴出することで液柱を発生させ、上方に向けて流れる前記ガスに前記液柱を接触させることで当該ガスに含まれる物質を除去することを特徴とする請求項1に記載のガス処理塔。
  3. 前記塔本体に前記ガスを導入するため当該塔本体の側面に形成された導入口の上端部から、前記導入口に相対向する前記塔本体の側面にて前記導入口の下端部と略同レベルの位置に向けて、複数の前記ガイド板が斜めに配列されていることを特徴とする請求項1または2に記載のガス処理塔。
  4. 前記ガイド板は、下端部が前記ガスの導入方向に向けて湾曲または折曲していることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のガス処理塔。
  5. 前記ガイド板は、下端部が湾曲した部分の底部に、上下に貫通する孔が形成されていることを特徴とする請求項4に記載のガス処理塔。
  6. 前記ガイド板の下端部が湾曲または折曲した部分の、前記ガスの導入方向に対する突出寸法が、当該ガイド板の高さの3%以下であることを特徴とする請求項4または5に記載のガス処理塔。
  7. 前記ガイド板の下端部が湾曲または折曲した部分の長さが、隣接する他の前記ガイド板との間隔に対し、10%以下であることを特徴とする請求項4から6のいずれかに記載のガス処理塔。
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