JP2005193012A - 歯科診療装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、歯科治療用の工具類などのハンドピース等の診療具に、歯に関わる異変部を特徴的に抽出できる光照射手段を設け、当該異変部の治療をし易くした歯科診療装置を提供する。
【解決手段】 治療具3を装着できるハンドピースヘッド部2の近傍部位に、異変部を特徴的に抽出できる光を放出する発光素子Lを含む光照射手段を設け、発光素子Lからの光が、治療具3の前方を照射する。また、複数の発光素子Lをハンドピースヘッド部2の先端の周縁に、治療具3を囲むように配置し、治療具3の前方を照射する。前記光が口腔内に照射されたとき、治療作業者は、その蛍光反射光に対するフィルタ機能を使って観察することにより、治療しながら、異変部を確認できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、歯科診療装置に関し、特に、歯の治療に使用する工具類などの治療具を備えられるハンドピース等の歯科診療器具に、歯に関わる異変部を特徴的に抽出できる光を照射できる光源を含む光照射手段を設け、当該異変部の治療をし易くした歯科診療装置に関する。
従来から、歯科診療において、歯科医は、歯牙の切削、歯垢や歯石の除去、治療箇所の洗浄、切削屑や唾液の回収などの処置をするための工具類が装着された歯科用エアタービンハンドピース、歯科用マイクロモータハンドピース、歯科用スケーラーハンドピース、歯科用スリーウェイシリンジ、デンタルミラー、バキュームシリンジ、歯科用光重合照射器、レーザハンドピース、歯科用歯面清掃器などの各種ハンドピース(又はインスツルメント)を駆使している。このようなハンドピースを用いて口腔内の診療を行う場合には、診療台等に別途設置された無影灯を点灯し、口腔内を照明したうえで、患部に対する診療又は治療作業が行われている。
しかし、患者の姿勢、治療部位、また、歯科医などの作業者の作業方向によっては、口腔内の照明が不足して、観察し難くなる場合も有り、その都度、無影灯の位置調整作業が必要になって、治療の作業性低下を招いている。
そこで、近年においては、歯科用ハンドピースの本体に、ハロゲンランプなどの光源とライトガイドとを内蔵し、ハンドピース先端において光源からの光を出射して、歯などの治療部位を照明するようにしたハンドピースが開発され、実用化されている(例えば、特許文献1を参照)。
このハンドピースの例では、ハンドピース本体の前端部にチップを有するスケーラーであるが、この場合には、チップの形状や長さが様々でチップ先端の位置が一定ではないために、光が特定の方向に集中しないである程度広がって出射されるように、ライトガイドの出射端をハンドピース本体の前端部にリング状に配置している。これでは、ライトガイドが特殊な形状となり、コストが非常に高くなる。さらに、このような形状のライトガイドをハンドピースの本体内に収納するための構造が複雑となり、製造コストが高くなる。また、ライトガイドの出射端付近を保持する機構が、スケーラーの基本振動を妨害するため、製品の振動特性に悪影響を与えるという問題点があった。
そこで、ライトガイドを使用しないで、1個または複数個の発光素子をハンドピース本体の前端部に配置し、治療対象部位に対する照射光を発光素子から直接出射するように構成することが提案されている(例えば、特許文献2を参照)。
このハンドピースに備えられる発光素子としては、白色光を放射する発光ダイオード(LED)、或いは、レーザ光を放射する半導体素子が使用され、複数個の発光素子が、本体の先端部において、工具類の軸を取り囲むように環状に配置され、或いは、複数個の発光素子を集合して発光素子ユニットに形成され、更には、これらの発光素子が器具本体に対して着脱自在に取り付けられている。
この提案されたハンドピースの構成によれば、発光素子を使用することにより、ライトガイドを使用しなくて済み、ライトガイドに起因するコスト高や構造の複雑化、光の減衰等の問題を無くし、また、光源の冷却が不要となるので、所望の性能を持つ歯科用器具が、比較的低コストで得られるようになる。
上述した歯科用ハンドピースでは、治療対象部位を観察し易くするために、光源からの光が照射されて照明するものであった。これに対して、治療対象部位、例えば、歯の齲蝕部、歯垢、歯石などであると判定するために、対象部位に特定の波長を有する光を照射することが行われている(例えば、特許文献3、4を参照)。
これらの特許文献に開示されたものは、検出精度及び信頼性の高い齲蝕、歯垢、バクテリアによる歯の感染などを認識する歯の状態の認識装置である。この認識装置は、検査すべき歯に指向させ、その歯において蛍光性放射光を励起させる励起放射光を発生する光源と、その歯からの蛍光性放射光を検出する検出装置と、該検出装置の前部に設置されたスペクトルフィルタとを有しており、光源の励起放射光の波長が、600nmから670nmの間に設定されている。この構成にすることにより、齲蝕領域の蛍光スペクトルと、健康な歯の領域の蛍光スペクトルとの強度差が拡大されたことを検出して、この指向した歯に齲蝕があると認識する。
一方、近年においては、口腔内照明の不足による診療又は治療の作業性低下を改善した照明装置が種々開発されている。この照明装置の多くは、前述のハンドピースの先端部に光源を設けられるようにして、診療又は治療の際に、口腔内を照明できるようにしたものである。
例えば、コントラアングルタイプの歯科・医科用ハンドピースにおいて、複数の発光ダイオード(LED)が、工具装着部に取り付けられる工具を囲むように配置されることにより、工具周辺の360度の広い範囲に亘って、診療又は治療中の患部を明るく照明できるようにしている(例えば、特許文献5を参照)。このハンドピースでは、複数のLEDを点灯する電力は、ハンドピース本体内に配設された可撓性のリード線又はフレキシブル基板配線によって供給されている。しかしながら、特許文献5の技術では、LEDから照射される照射光の波長が口腔内の異変部を抽出できるものでなく、単なる照明に過ぎないため、異変部を抽出することができない。
また、ハンドピースに異変部を抽出できる光、即ち、励起光を照射する光源を組み込んだものとして、レーザダイオードとライトガイドとを歯科用スケーラー等のハンドピース内部に内蔵し、ハンドピース先端から口腔内に出射された光によって発生した蛍光をフォトダイオードで検出して評価することができる歯科用ハンドピースが知られている(例えば、特許文献6を参照)。このハンドピースにより、齲蝕、プラーク、細菌の感染、結石、歯石などに対する処置が、それらを検出し、評価しながら、簡単に行えるというものである。
しかし、このハンドピースの場合では、口腔内における患部の状態を検出し、評価しながら診療又は治療を行うことができるが、レーザダイオードで励起光を照射したスポット部分についてのみ齲蝕しているかどうかをフォトダイオードで検出し、評価できるだけであり、齲蝕部分の分布についてまでは認識できなかった。また、歯科医が購入済みで施術に使用中の歯科用インスツルメントに装着して使用することはできないものであった。
また、ハンドピース本体内にライトガイドや光源を配設して、口腔内を照明する照明光をハンドピース先端部から照射できるようにしたものも開発されているが、これらは、いずれも照明光を照射するものであって、励起光を照射するものではなかった。また、上述した特許文献2で提案されたハンドピースでは、ライトガイドを使用しないで、1個または複数個の発光素子をハンドピース本体の前端部に配置し、診療又は治療対象部位に対する照射光を発光素子から直接出射するようにしている。
このハンドピースに備えられる発光素子としては、白色光を放射するLED、或いは、レーザ光を放射する半導体素子(LD)が使用されているが、LEDを構成するベアチップを複数集積して発光素子モジュールを形成し、該発光素子モジュールを、口腔内の診療又は治療すべき部位を照明する照明装置として組み込むことができる歯科用ハンドピースが開発されている(例えば、特許文献7を参照)。この発光モジュールには、電極ピンが備えられ、この電極ピンをハンドピース先端のソケットに接続することにより、ハンドピース後端に接続された電源コードからLEDの駆動用電力が供給される。
しかしながら、特許文献2、7についても、これらの光源から照射される光は、いずれも照明光であって、異変部を抽出する励起光ではなく、しかも、歯科医が購入済みの歯科用インスツルメントに装着して使用することはできないものであった。また、最近になって、LEDや半導体レーザの出力が大きくなってき始めており、肉眼によって異変部の観察が可能となってきた。
特開平7−275261号公報 特開2000−316874号公報 特開平5−337142号公報 特開平9−189659号公報 特開2001−112779号公報 特開2001−299699号公報 特開2002−306512号公報
しかしながら、提案されている上述の歯科用ハンドピースでは、汎用的なLEDデバイスを単に歯科用に転用したものである。そこで、口腔内で診療時に使用するには、歯科用ハンドピースとして十分な光量が必要であり、そのため、大出力の大きなLEDデバイスを用いるか、或いは、LEDデバイスの個数を増やすことが必要となる。その場合、歯科用ハンドピースが大型化するため、実用的でない。
通常、肉眼で齲蝕の検出を行うが、一方において、上述した歯の状態の認識装置では、対象部位に、蛍光性放射光を励起させる励起放射光を照射して、例えば、その部位が齲蝕であるとの検出を行うようになっている。そのため、齲蝕を治療する場合には、先ず、検出用プローブを使って、口腔内の歯を照明して観察し、齲蝕らしき歯を探し当てたとき、当該歯が齲蝕のある歯牙であるかどうかを、上述の認識装置で確認することになる。そして、当該歯が齲蝕であると確認できた場合には、例えば、切削工具を装着したハンドピースを用意し、当該歯を治療している。
この様に、例えば、齲蝕の治療は、数種類の用途のハンドピースが使用され、齲蝕の部位を確認しながら行われ、治療作業が煩雑なものとなっている。そのため、治療作業中においては、齲蝕の部位を正確に把握しづらく、しかも、治療程度を確かめることが困難であった。特に、完全に齲蝕部が除去されたか切削の都度確認しづらい欠点があった。また、上述の従来技術では、治療器と組み合わせ治療を行う際に異変部の画像を抽出するという技術思想がなかった。
そこで、本発明では、小型化、高輝度化することができる発光素子を備え、発光素子から放出される光として、齲蝕部、歯石部などの口腔内の異変部を特徴的に抽出できる光を採用した歯科診療装置を提供することを目的とする。発光素子から放出される光が励起光となり齲蝕部、歯石部などの口腔内の異変部に照射されると異変部から蛍光が発せられ、術者はその蛍光を観察しながら診療する。特に赤外線は、直進性がよいのでフィルタを介して観察すると、歯牙の表層近辺の病変が良く判る。
本発明は、上述した課題を解決するため、歯科診療装置において、口腔内の異変部を診療する診療具と、前記異変部を特徴的に抽出させる励起光を放出する光源を含む光照射手段とを備え、前記励起光が前記異変部に向けて照射されるようにし、前記光の波長は、405±50nmの近紫外線領域、470±30nmの青色領域、700±100nmの赤色領域、赤外線領域、又は、近赤外線領域のいずれかから選択される。
前記光照射手段は、少なくとも前記励起光を含み、複数の異なる波長の光を放出する光源を含み、又は、前記光照射手段は、前記光源から前記複数の異なる波長の光を同時に照射し、或いは、前記光照射手段は、複数の発光素子からなる光源を有し、前記発光素子の各々は、選択され、異なる波長の光を放出し、前記発光素子は、1の波長又は2以上の波長の組み合わせで前記光を放出することこもできる。
前記光照射手段が、前記励起光を前記異変部に向けて照射する光源と、照明光を前記異変部に向けて照射する光源とを含み、前記光照射手段が、前記異変部に向けて、前期励起光と前記照明光とを同時に照射でき、更には、前記異変部に向けて前記照明光を照射する光源が、白色光を照射する光源である。
前記光照射手段に、複数の波長の異なる前記励起光を放出する光源を含め、前記複数の波長の異なる前記励起光を放出する光源からの光を同時に照射する。
前記歯科診療装置における前記光照射手段の光源には、発光ダイオード又は半導体レーザダイオードによる発光素子を含め、該光源は、光量調節されて光を放出し、更には、前記光照射手段が、発光する光の波長域が異なる複数の光源を有し、前記複数の光源が切り換えられ、或いは、少なくとも一つの光源が光量調節される。
そして、前記光照射手段が、励起光を発光する励起光光源と、白色光を発光する白色光光源を有し、前記励起光光源と前記白色光光源とが切り換えられ、或いは、前記励起光光源と前記白色光光源の少なくともどちらかの光源が光量調節される。
前記光照射手段が、発光する励起光の波長域が異なる複数の励起光光源を有し、前記複数の励起光光源が切り換えられ、或いは、前記複数の励起光光源の少なくとも一つが光量調節される。
前記光照射手段が、発光する励起光の波長域が異なる複数の励起光光源と、白色光を発光する白色光光源を含み、前記複数の励起光光源と前記白色光光源とが切り換えられ、或いは、前記複数の励起光光源と前記白色光光源とのうちにおける少なくとも一つが光量調節される。
本発明の歯科診療装置における前記光照射手段が有する光源は、ハロゲンランプ、キセノンランプ、ナトリウムランプ、メタルハライドランプ、水銀ランプ及びブラックライトランプのいずれかであり、前記光源から放出される光から所定波長の光を選択する光学フィルタが備えられ、更に、前記光の所定波長が、前記光学フィルタの交換によって選択されて、前記異変部に向けて異なる波長の光が照射され、前記光源は、光量調節されて光を放出する。
本発明の歯科診療装置における前記光照射手段は、波長の異なる光を放出する複数の発光素子を含む光源を有し、前記発光素子の各々が選択されて発光し、異なった波長の前記光を順次に時分割によって照射する。
本発明の歯科診療装置における前記励起光が、前記診療具又は前記診療具の装着部の近傍から前記異変部に向けて照射され、更には、前記励起光が、前記診療具を囲む周辺部から前記異変部に向けて照射され、前記励起光が発光素子から照射され、該発光素子が、前記診療具近傍に設けられる。
本発明の歯科診療装置における前記光源は、前記装着部とは別体に形成された別体部材に設けられ、該別体部材は、前記診療具を装着する装着部と着脱自在に係合でき、該装着部と係合されたとき、前記光源に給電する接続部材を有する。
また、本発明の歯科診療装置における前記光照射手段は、前記光源から照射された光を前記診療具を有するインスツルメントの先端部に導光して前記口腔内に照射させる光ガイド部材を有し、前記光ガイド部材の先端部において、前記口腔内を照射する前記光の拡散部が形成されている。
前記光源が、前記インスツルメント内に設けられ、前記光照射手段は、前記光源から照射された光を、前記インスツルメントの先端部における前記装着部の近傍に導光して、前記口腔内に照射される前記光ガイド部材を備えている。
前記光源が、前記インスツルメント外に設けられ、前記インスツルメントに接続されたチューブ内に、該インスツルメントにおける前記装着部の近傍に導光する前記光ガイド部材を備えている。
前記光源が、ランプ光源であり、前記ランプ光源が、診療器具本体内に設けられ、前記ランプ光源が放出する光から所定波長の光を選択する光学フィルタが備えられ、前記光を、診療器具本体の先端部における診療具の装着部近傍に導光して、前記口腔内に照射させる光ガイド部材を備えている。
前記光照射手段が、治療用レーザ光と前記励起光とを伝送する光ガイド部材を有し、更には、前記光照射手段は、前記治療用レーザ光と前記励起光とを、時分割で、又は、ミキシングして、当該異変部に照射する。そして、前記診療具が治療用レーザ光を伝送する光ガイド部材であり、該治療用レーザ光と前記励起光とを時分割で当該異変部に照射する。
本発明の歯科診療装置における前記診療器具本体は、前記診療具を有するインスツルメントとして、エアタービンハンドピース、マイクロモータハンドピース、レーザハンドピース、スケーラー、スリーウェイシリンジ、バキュームシリンジのいずれか一つからなり、或いは、デンタルミラーからなり、フィルタがミラー表面に装着され、ミラー表面に着脱交換可能である。前記歯科診療装置が、歯科用光重合器からなる。
本発明の歯科診療装置における前記診療具を有するインスツルメントが、治療用レーザ光と、該治療用レーザ光の照射位置を照準するガイド光を前記口腔内に照射できるレーザハンドピースであり、前記ガイド光が、前記励起光を含む。
また、本発明の歯科診療装置における前記光源が、発光ダイオード又は半導体レーザダイオードによる発光素子、ハロゲンランプ、キセノンランプ、ナトリウムランプ、メタルハライドランプ、水銀ランプ及びブラックライトランプのいずれかである場合、該光源が、前記診療具を装着する装着部近傍に収納されている。
本発明の歯科診療装置における前記光照射手段が、波長の異なる光を放出する複数の光源からなり、
前記光源の各々の切り換え、或いは、少なくとも一つの光源について光量調節を操作する操作部が、前記診療具を有するインスツルメントに設けられる。
また、本発明による歯科診療装置において、インスツルメントである前記診療器具本体が、前記診療具を備える、エアータービンハンドピース、マイクロモータハンドピース、レーザハンドピース、スケーラー、スリーウェイシリンジ、バキュームシリンジのいずれか一つを装着されるハンドピースである。なお、レーザハンドピース、スリーウェイシリンジ、バキュームシリンジにおいては、工具類は装着しないが工具に代わる光又は流体が照射又は放出されるので照射口や噴射口近傍を診療具の一種と考えるものである。
そして、前記診療装置本体が、デンタルミラーであり、更にミラー表面にフィルタが装着可能であり、前記フィルタがミラー表面に着脱交換可能であり、或いは、前記診療装置本体が、歯科用光重合器である。デンタルミラーや歯科用光重合器も工具類は装着しないが、デンタルミラーは、光を反射して像を映すので、鏡面が、そして、歯科用光重合器では、工具に代わる光が照射されるので、照射口が診療具の装着部の一種と考えるものである。
以上の構成による発明によれば、歯科診療装置の診療具の近傍に、異変部を特徴的に抽出する光を対象部位に放射する光源を含む光照射手段を備えているので、治療作業者は、この歯科診療装置で診療する場合、放射された光により励起され発生する蛍光又は反射光を検出するフィルタなどを使った目視により、口腔内の異変部、例えば、齲蝕部位、軟化象牙質部、歯石、歯垢、バイオフィルム、欠損、ひびなどがより明瞭に観察できるようになり、診療作業中でも、診療範囲や診療程度を確認することができる。
また、複数の波長の発光素子や白色光源などの照明用光源を組み合わせることにより、複数種類の患部抽出の機能を時分割又は手動で切り換えて使用したり、照明用として使用したりすることも出来る。これにより、患部の種類や治療目的に応じてハンドピースや診療器具を持ち換える必要がなく作業効率が上がる。
さらに、歯科診療装置の診療具の近傍に、対象部位を照明する光照射手段を併用することができるので、診療作業者は、照明装置と診療装置とを切り換えながら、診療作業を進めることができるようになり、作業効率が向上する。
本発明による歯科診療装置の実施形態を説明する前に、口腔内の異変部を特徴的に抽出できる原理について、図38乃至40を参照して説明する。
始めに、図38には、励起光の照射に対する健康エナメル質と齲蝕エナメル質の蛍光発光状態を説明するグラフが示されている。歯に対して、特定の波長を有する励起光が照射されたときに、歯の状態に影響した蛍光反射波の様子が示されている。同図では、健康な歯のエナメル質の場合と、齲蝕された歯のエナメル質の場合とにおける、nm単位で表された波長に対する歯によって反射された放射線の相対値で表された放射線強度Iがプロットされている。入射放射線、つまり、励起光は、406nmの波長を有する。
図38のグラフから判るように、図示された夫々のカ−ブは互いに異なっている。特に、齲蝕された歯のエナメル質に対する放射線強度のカ−ブは、636nmと673nmと700nmの所で3つの大きな山となる強度を示している。この健康な歯のエナメル質と齲蝕された歯のエナメル質における蛍光挙動の差異を利用すれば、636nmと673nmと700nmの反射光が目立つ、即ち、これらの赤色の蛍光が目立つということであり、これらの赤色部分を観察することにより、齲蝕の有無やおおよその齲蝕の進行度合いの診断を行うことができる。
また、図39には、励起光の照射に対する健康エナメル質と齲蝕エナメル質の蛍光発光状態に係る他の例を説明するグラフが示されている。歯に対して、特定の波長を有する励起光が照射されたときに、歯の状態に影響した蛍光反射波の様子が示されている。図39では、健康な歯のエナメル質の場合と、齲蝕された歯のエナメル質の場合とにおける、nm単位で表された波長に対する歯によって反射された放射線の相対値で表された放射線強度がプロットされている。この場合に照射した入射放射線、つまり、励起光は、488nmの波長を有している。
図39に示された他の蛍光発光状態のグラフから判るように、図示された夫々のカ−ブは互いに異なっているが、その異なり方は、図38に示された蛍光発光状態のグラフと違っている。健康エナメル質と齲蝕エナメル質の夫々の放射線強度カ−ブは、いずれも、励起光の波長付近でピークとなっているものの、そのピークの高さが異なっている。このことから、この健康な歯のエナメル質と齲蝕された歯のエナメル質における蛍光反射強度の差異を利用すれば、齲蝕の有無や、おおよその齲蝕の進行度合いに係る診断を行うことができる。
以上に説明したように、健康エナメル質と齲蝕エナメル質とに照射された放射線に対する蛍光挙動の差異又は反射強度の違いを利用すれば、当該歯が健康であるか、又は、齲蝕されているかの判断を行うことができる。
そこで、実際に、歯における異変部、例えば、齲蝕され、或いは、歯石や歯垢が付着している歯牙に、上述した励起光を照射したときの様子を図61に示した。図中では、例示として、口腔内の歯列が示され、代表的に、歯T1乃至T4からなる歯列が示されている。図40では、歯T2とT3に、齲蝕部位B1、B2が存在する場合を例示している。齲蝕部位B1は、完全に齲蝕されて大きな穴状となっている場合(実線で図示)であり、齲蝕部位B2は、歯内部が侵されている場合(破線で図示)である。
ここで、特定の波長を選択された励起光が照射されると、歯から蛍光が発生する。このとき、図38又は図39のグラフに示されるように、健全部と齲蝕部とでは蛍光反射強度が異なるので、治療作業者が、この蛍光を検出できるフィルタ機能を備えたメガネ又はゴーグルを使用して目視し、或いは、ハンドピースに配置された当該フィルタ機能を備えたプロテクト板などを介して目視すると、齲蝕部位B1及びB2を他の健全部と区別して認識することができる。なお、このフィルタ機能とは、単純に励起光を遮断する特性であればよい。例えば、405nmの励起光であれば、440nmより長い波長の領域のみを透過するフィルタであればよい。
齲蝕部位B2は、齲蝕部位B1よりその強度が弱く見える。そのため、診療作業中において、この励起光を照射し続けることにより、齲蝕部位B1、B2の存在を把握でき、しかも、どちらの齲蝕部位を先に治療すればよいかが判断し易くなる。さらに、治療開始した後においても、治療対象部分を特定でき、治療進行状態を明確に把握でき、治療し残しや削りすぎを無くすことができる。また、診療器具を一々持ち替える必要がないので作業効率が向上する。基本的に、齲蝕部位では、本来の部位の色と異なる蛍光色が出るので、その色を発する部分を治療する。歯石、歯垢の付着部位も同様である。
歯に係る異変部として、例えば、齲蝕部位、軟化象牙質、歯石、歯垢、バイオフィルム、欠損、ひびなどが挙げられるが、これらの異変部に照射されたときに蛍光挙動の差異又は反射強度の違いを示す特定の波長としては、405±50nmの近紫外線領域、470±30nmの青色領域、700±100nmの赤色領域、赤外線領域、又は、近赤外線領域の光が挙げられるがこれらの波長に限定されるわけではない。なお、赤外線領域、又は、近赤外線領域の光は、励起光として使用することもあるが、赤外線そのものの反射光を観察する事も可能である。上記は、一例であり本発明はこれに限定されるものではない。
これらの光は、発光ダイオード(LED)や、レーザダイオード(LD)を含む半導体レーザ素子などの発光素子を使用することによって簡単に発生でき、これらの素子は、レンズ部を備えた素子モジュールに形成され、小型の光源として利用できる。LED素子としては、白色LEDを使用してもよい。また、これらの素子以外にも、発光素子として、ランプ光源、例えば、ハロゲンランプなどによる白色光を利用することもできる。この時には、所定の波長を取出せる光学フィルタを組み合わせることで実現できる。
齲蝕部位には、例えば、上述の波長が405nmの励起光を使用でき、齲蝕部位からの蛍光により検出可能であり、軟化象牙質についても、該励起光の照射による蛍光で検出できる。歯石、歯垢、バイオフィルムについても、励起光を照射すると、歯石、歯垢からの蛍光で検出が可能である。また、歯石や歯垢に関しては、付着状態が良く判るので、細部の形態がよくわかる赤外光を照射することにより、歯石や歯垢の存在を確認することができる。
歯石、歯垢、バイオフィルムの検出については、400±30nm、好ましくは、405nm或いは375nmの光を照射すると、明確に区別でき、スケーラーなどのハンドピースに光照射手段の光として適用するのに最適である。このとき、450nm以上の長波長を通過させる光学フィルタを介して観察すれば、400±30nm、好ましくは、405nm或いは375nmの照射された励起光がカットされ、より明瞭に観察することができる。なお、このカットオフ波長は、一例であり、発明は、これに限定されるものではない。
また、緑色系の光を照射すると、欠損、ひびなどが、より明瞭に観察できる。さらに、部位が異なると、光の反射の強度、吸収の度合いが異なるので、反射・吸収の差異が顕著な波長の光を照射して、その差異を確認することにより、異変部を確認することもできる。
なお、この異変部の確認の際に、前述では、治療作業者が、励起光による蛍光を検出できるフィルタ機能を備えたメガネ又はゴーグルを使用し、或いは、インスツルメントに配置された当該フィルタ機能を備えたプロテクト板などを介して目視するとしたが、この場合には、蛍光のみが検出され、治療作業者には、異変部の状況が浮き出て見え、周辺部分は暗く見える。そのため、異変部は明確になるものの、他の健全部の状況は、把握されず、しかも、当該異変部の正確な位置を認識できないことになる。
しかし、異変部に照射する励起光の波長が、可視光領域にある場合には、特に、蛍光を検出するフィルタ機能を有する器具を使用しなくても、治療作業者は、異変部について、その周辺の色と異なる色で観察することができ、さらに、励起光の色に従って異変部周辺の状況をも把握することができる。
また、励起光の透過を排除するフィルタ機能を備えたメガネ又はゴーグルを使用し、或いは、インスツルメントに配置された当該フィルタ機能を備えたプロテクト板などを介して目視すると、治療作業者は、異変部からの蛍光によって異変部の状況を認識でき、さらに、励起光のみを照射している場合には、励起光の照射に邪魔されずに、外部から口腔内に入る光によって、異変部の周辺の状況を把握することができる。或いは、励起光と照明用の白色光との両方を同時に照射している場合にも、異変部のみならず異変部の周辺組織の状況を正確に把握でき、しかも、異変部の周辺も明るくなり、その状況を認識し易くなる。その周辺組織の色合いも、忠実に表現される。
さらに、所定波長の光を放射する発光素子が一つだけ備えられていてもよいが、波長の異なる光を放射する複数の発光素子を備えておけば、切換スイッチの操作で発光素子の駆動を制御することにより、特定波長の励起光のみの選定照射、異なる波長の励起光への切換照射、或いは、照明光と励起光との切換照射などの照射パターンを実現することができる。照明光と励起光との切換照射の場合には、照明光と励起光との時分割の点灯制御によって、口腔内の照明と、異変部の抽出とを同時に行うことができる。
次に、本発明による口腔内を治療する歯科診療装置の第1の実施形態について、上述したように、口腔内の異変部を特徴的に抽出できる光を照射できる光照射手段を備えたハンドピースの適用例を、実施例1乃至7に分けて説明する。
なお、本発明においては、光照射手段とは、少なくとも励起光を放出する光源(励起光がフィルタ等により取り出される場合には、該励起光を取り出す源となる光を放出する光源)を含み、光を照射する手段を指し、光源のみからなる場合も、光源と該光源からの前記励起光を前記異変部に向けて照射する照射部とからなる場合もありえる。照射部としては、例えば、光源からの光を導光し、前期異変部に向けて照射する光ガイド部材の出射部や、光ファイバの先端部(光ガイド部材や光ファイバから導光される透光部材が設けられ、該透光部材から異変部に照射する場合は、該透光部材)や光源からの光から所定波長の光を取り出して前記異変部に向けて照射する光学フィルタ等がある。また、光源は、例えば、発光素子であり、単数の発光素子からなる場合も、複数からなる場合も含まれる。
実施例1では、本実施形態による光照射手段をエアタービンハンドピースに適用した場合であり、図1(a)及び(b)に、そのエアタービンハンドピースのヘッド部に、光照射手段を設けた概略構成が示されている。
図1(a)及び(b)において、1は、ハンドピース本体、2は、ハンドピースヘッド部、3は、バーなどの工具類である治療具(診療具の一例)を示している。図1(a)及び(b)では、ハンドピースの先端側の一部が図示されており、説明を簡単化するため、他の部分の図示を省略しているが、実際には、ハンドピースは、ヘッド部2と反対側においてハンドピース1と着脱自在に装着できるジョイント部を備えており、そのジョイント部が、チューブを介してエアなどの供給装置に接続されている。
図1(a)では、光照射手段として、LED又は半導体レーザによる発光素子Lが、治療具3が装着される装着部であるハンドピースヘッド部2の近傍部分の1箇所に、発光素子Lを露出した状態で配置してある。その発光素子Lの取り付け姿勢を、治療具3の軸方向に比して若干傾斜させてあり、治療具3の装着時において、その光の照射方向が、図中に破線で示すように、治療具3の軸方向前方を照射するように、選定されている。なお、発光素子Lは、透光性保護カバーなどで覆うこともできる。また、発光素子Lの使用数は、光出力が十分であれば、1個でもよいが、出力が不足する場合は必要な出力が得られるように、複数個の発光素子Lが用いてもよい。また、複数個の発光素子Lを用いる場合は、波長が異なる発光素子を組み合わせてもよい。1つの発光素子で波長の異なる光を発光できる発光素子を使用してもよい。
一方、図1(b)では、光照射手段として、複数の発光素子Lを設けた例が示されており、発光素子Lが、治療具3の軸を囲み、各発光素子Lの照射方向が該軸とほぼ平行するようにして、ハンドピースヘッド部2の先端部周縁に配置されている。図1(a)の場合には、発光素子Lの取り付け角度によっては、治療具3による影が発生することもあるが、図1(b)の場合には、発光素子Lの複数が治療具3を囲んで配置されているため、図中に破線で示されるように、それらによる照射光は、各発光素子Lから直接出射され、治療具3の前方を照射し、治療具3による影は、発生しない。
次に、ハンドピースにおける光照射手段として、図1(a)に示された1箇所に集中して発光素子Lを設けた場合の具体例1について、図2に示した。図2でも、ハンドピースヘッド部2を中心にして図示されている。
図2(a)に示されるように、ハンドピース本体1とハンドピースヘッド部2との接合部付近であって、治療具が装着される側に、開口した凹部4が設けられる。この凹部4の大きさは、発光素子Lが収まるように選定され、その凹部4の内壁面には、メッキなどによる反射材5が被着されている。なお、凹部4の開口に、透明な保護部材が設けられてもよい。
凹部4の内部に取り付けられた発光素子Lの端子からは、図示されていないが、点灯させる給電のための配線がハンドピース本体1の内部に延びている。この配線は、ハンドピースのジョイント部に接続されたチューブを介して供給装置まで延び、例えば、ハンドピース本体1に設けられたスイッチの操作で、発光素子Lの点灯又は消灯が制御される。或いは、別途に設けられたスイッチ操作によるものでもよい。
凹部4内に取り付けられる発光素子Lは、前述したように、405±50nmの近紫外線領域、470±30nmの青色領域、700±100nmの赤色領域、赤外線領域、又は、近赤外線領域の光のいずれか一つを発光する発光ダイオード(LED)又は半導体レーザダイオード(LD)が選択される。この発光素子Lが1個だけ取り付けられてもよいが、出力が不足する場合には、図2(b)に示される発光素子の正面図のように、1個の大きい発光素子とすることもできる。また、図2(c)に示される発光素子の他の例による正面図のように、同一波長又は異なる波長の光を発光する複数の発光素子を取り付けることもできる。
凹部4内に、発光素子Lを複数個取り付ける場合には、夫々が異なる波長の光を発光する発光素子を取り付けることもできる。この場合には、配線中に設けられるスイッチの切り換えによって、異なる異変部の治療に対して便利なものとなる。また、複数個の発光素子のうち、いくつかを単なる照明用とすることもできる。この場合には、照明用の発光素子Lを点灯し、口腔内を観察し、異変部らしき部位を発見した時、励起光の照射に直ぐに切り換えられ、便利なものとなる。
図2に示した具体例1では、発光素子Lとして、LED又は半導体レーザの発光素子を用いたが、図3には、発光素子Lとして、ハロゲンランプ等のランプ光源を使用した第2の具体例を示した。図3に示されたハンドピースは、図2に示されたものの構成と同様であるが、凹部4に取り付けられる発光素子Lが、例えば、ハロゲンランプであることが特徴である。
ハロゲンランプの接続端子6は、ハンドピース1側に設けられた接続端子(番号なし)に取り付けられ、固定される。そして、ハンドピース1の凹部4の開口に、ハロゲンランプから放出される光から、所定の励起光を選択する開口4に着脱可能とした光フィルタFが備えられる。光フィルタFを周波数選択種類の異なる光フィルタFに着脱交換可能とすれば、別の波長の励起光を照射することができる。この光フィルタFの変わりに、単なる透明なガラス等の保護部材に交換すれば、一般に使用される照明装置とすることができる。
以上で説明した第1及び第2の具体例では、光照射手段としての発光素子Lが、固定的に取り付けられた状態のものであったが、光照射手段を必要としない場合、或いは、発光素子Lからの励起光の種類を変更したい場合、更には、単なる照明装置を取り付けたい場合がある。これらの場合に対処できるように、光照射手段をハンドピースヘッド部において、着脱自在にできる具体例3を、図4(a)及び(b)に示した。
具体例3によるハンドピースの構成は、具体例1及び2の場合と同様であるが、具体例3では、発光素子Lが取り付けられる凹部4を含むハンドピースヘッド部2の先端部分が、ヘッド部2の治療具3を装着する装着部と別体に形成されたヘッド別体部材9で構成されている。このヘッド別体部材9には、ヘッド部2に形成された係合部に係合する係合部材11が該部材と一体的に形成されており、さらに、該部材9をハンドピース本体1に固定するネジ孔10を有している。
ヘッド別体部材9は、ヘッド部2の装着部と着脱自在に係合でき、図4(a)には、ヘッド別体部材9が、ハンドピースヘッド部2に固定された状態が、そして、図4(b)には、ヘッド別体部材9が、ハンドピースヘッド部2から外された状態が示されている。発光素子Lは、ヘッド別体部材9に形成された凹部4内に取り付けられており、ヘッド別体部材9がヘッド部2に固定されたとき、発光素子Lからなる光源に給電するための接続部材である接続端子12が設けられている。
ここで、光照射手段を必要としない場合には、発光素子Lを取り付けていないヘッド別体部材とするか、或いは、凹部4自体を設けていないヘッド別体部材とする。また、発光素子Lからの励起光の種類を変更したい場合には、種類の異なる励起光を発光する発光素子を取り付けたヘッド別体部材を用意しておき、これを交換するようにする。更に、単なる照明装置を取り付けたい場合には、白色光を発光する発光素子を取り付けたヘッド別体部材を用意し、これを交換すればよい。また、異なる波長の励起光を発光するLEDなどの発光素子と、白色光を発光するLEDなどの発光素子を備えたヘッド別体部材を用意しておけばスイッチの切換により発光素子の選択が行える。
以上の図2乃至図4に示した具体例1乃至3は、図1(a)に示したように、発光素子Lが、治療具3が装着されるハンドピースヘッド部2の近傍部分の1箇所に設けられる場合であったが、以下に、図1(b)に示されるように、複数の発光素子Lが、治療具3の軸を囲み、各発光素子Lの照射方向が該軸とほぼ平行となる場合について、図5乃至図7を参照して、その具体例を説明する。
図5に、具体例4が示されているが、図5におけるハンドピースに係る図示の仕方は、図2と同様である。具体例3では、図5(a)に示されるように、複数の発光素子Lが、光源として、ハンドピースヘッド部2の先端部周縁即ち、治療具3が装着される装着部近傍に設けられた、治療具3を囲むように設けられた溝8内に取り付けられている。治療具3の先端方向から見たハンドピースヘッド部2の先端部の様子が、図5(b)に示されている。溝8の代りに、複数の凹部を設けてもよい。
具体例4の場合でも、開口した溝8の深さ及び幅は、発光素子Lが収納されるように選定され、その溝8の内壁面には、メッキなどによる反射材5が被着されている。なお、溝8の開口に、透明な保護部材が設けられてもよい。
溝8の内部に取り付けられた発光素子Lの端子からは、図示されていないが、点灯させる給電のための配線がハンドピース本体1の内部に延びている。この配線は、ハンドピースのジョイント部に接続されたチューブを介して供給装置まで延び、例えば、インスツルメントとしてハンドピース本体1に設けられたスイッチの操作で、発光素子Lの点灯又は消灯が制御される。或いは、別途に設けられたスイッチ操作によるものでもよい。
溝8内に取り付けられる発光素子Lは、前述したように、405±50nmの近紫外線領域、470±30nmの青色領域、700±100nmの赤色領域、赤外線領域、又は、近赤外線領域の光のいずれか一つを発光するLED又は半導体レーザが選択される。複数の発光素子L全てが、同一の波長の光である同一光を発光するように取り付けられることもできるが、2以上、即ち、複数の発光素子Lのうち、異なる波長の光を発光するように取り付けることもできる。異なる波長の励起光を発光するようにしてもよい。この場合には、配線中に設けられるスイッチの切り換えによって、異なる異変部の治療に対して便利なものとなる。また、複数個の発光素子のうち、いくつかを単なる照明光による照明用とすることもできる。この場合には、照明用の発光素子Lを点灯し、口腔内を観察し、異変部らしき部位を発見した時、励起光の照射に直ぐに切り換えられ、便利なものとなる。照明光、励起光の光量を調節して、同時に照射し、照明光による外観の観察と励起光による異変部の観察を同時に行ってもよい。各発光素子の点灯の切換は、時分割で自動的に切り換えてもよいし、切換スイッチなどにより手動で行ってもよい。
図5に示した具体例4では、光照射手段としての発光素子Lが、診療具の装着部近傍に固定的に取り付けられた状態のものであるが、光照射手段を必要としない場合、あるいは、発光素子Lからの励起光の種類を変えたい場合、更には、単なる照明装置を取り付けたい場合、光照射手段をハンドピースヘッド部に着脱交換できる具体例5を図6(a)及び(b)、図7に示した。
具体例5によるハンドピースの構成は、光照射手段をハンドピースヘッド部2に着脱交換自在にする為、発光素子が取り付けられているヘッド別体部材43をヘッド部2に対して螺合により着脱出来る構成としている。ハンドピースヘッド部2の先端部の形状に合わせて円環状の配線基板49に、例えば、図7に示されるように、複数の発光素子Lを配置してある。この配線基板49が、ハンドピースヘッド部2の先端部にヘッド別体部材を用いて取り付けられ、各発光素子Lが給電のための配線(不図示)に接続される。
図7は、具体例5における図6(a)と同様の構成の一部破断斜視図を示している。ヘッド別体部材43は、中央に治療具3を受け入れるための中空部分のある円環状の部材であり、ハンドピースヘッド部2の底部とほぼ同じ外径を有する。ヘッド別体部材43の、ハンドピースヘッド2に装着時に対面する面49cには、円環状の溝49aが、ヘッド別体部材43の円環状の形に沿って設けられ、この円環状の溝49aに配線基板が嵌合されるようになっている。円環状の溝49aの底部には、配線基板49に取り付けられる発光素子Lの配線に対応する位置に、貫通孔49bが設けられている。貫通孔49bは、円環状の溝49bの底部から、ヘッド別体部材43の円環状の溝49aの開放側と反対側の面49dまで貫通している。
ヘッド別体部材43には、円環状の溝49aが設けられるので、円環状の溝49aの内側に、ヘッド別体部材43の一部がヘッド別体内壁部材46aとして形成され、円環状の溝49aの外側に、ヘッド別体部材43の一部がヘッド別体外壁部材46bとして形成される。ヘッド別体内壁部材46aの外周には、図6(a)及び(b)に示すハンドピースヘッド部2の底部から突出するヘッド側係合部44に着脱自在に螺合するための螺合部47が設けられている。
ヘッド別体部材43には、ハンドピースヘッド部2への装着時に、円環状の溝49aに配線基板49を、発光素子Lを底部側に向けて嵌合し、ヘッド側係合部44に螺合部47を螺合する。配線基板49には、ヘッド別体部材43のハンドピースヘッド部2への装着時に、図6(b)のヘッド側係合部44の外周に設けられた2本の帯状導電部材からなるリング状接続端子45に接するように、接点50を有する接点部材51が設けられている。接点50は、ヘッド別体部材43のハンドピースヘッド部2への装着時に、リング状接続端子45のいずれかの箇所で接し、給電されるように位置決めされている。接点部材51は、配線基板49に設けても良いが、ヘッド別体部材43に設けて、配線基板49と接続して給電されるようにしても良い。
ここで、複数の発光素子Lが治療具3の軸を囲むように環状に配置され、図6Bで示すように、各発光素子Lの光放出方向が、治療具3を取り付けたときに、治療具3の先端の方向に向くように、発光素子Lを若干内側に傾斜させて取り付けてある。ここに取り付けられる発光素子Lとしては、図5に示した具体例4の場合と同様である。
この様な具体例5の構成にすれば、光照射手段がハンドピースヘッド2の一部を形成するようにできるので、光照射手段としてのスペースを小さくできると共に、LED又は半導体レーザによる素子を用いていることから光源の冷却機構が不要となり、ハンドピースなどの器具を大型化しないで照明機能を付加することができ、小型軽量で使いやすい歯科用ハンドピースが得られるのである。
以上に説明された具体例4は、発光素子Lは、ハンドピースヘッド部に固定的に取り付けられている場合であったが、図7に示された具体例5は、発光素子を含む光照射手段が、ハンドピースヘッド部と着脱自在に構成された場合の一例である。
次に、図8(a)及び(b)に、複数の発光素子Lを該先端部周縁に直接露出させて取り付ける具体例6を示した。具体例6は、具体例4における発光素子の取り付け方を変更したものであり、スケーラーのハンドピースヘッド部2に係る先端部の形状に合わせて円環状の配線基板13に、例えば、図8(a)に示されるように、8個の発光素子Lを配置してある。この配線基板13が、ハンドピースヘッド部2の先端部に取り付けられ、各発光素子Lが給電のための配線に接続される。
ここで、8個の発光素子Lが治療具3の軸を囲むように環状に配置され、図8(b)の断面図で示すように、各発光素子Lの光放出方向が、治療具3の先端の方向に向くように、発光素子Lを若干内側に傾斜させて取り付けてある。ここに取り付けられる発光素子Lとしては、図5に示した具体例4の場合と同様である。
この様な具体例6の構成にすれば、光照射手段としてのスペースを小さくできると共に、LED又は半導体レーザによる素子を用いていることから光源の冷却機構が不要となり、ハンドピースなどの器具を大型化しないで照明機能を付加することができ、小型軽量で使いやすい歯科用ハンドピースが得られるのである。
以上に説明された具体例4及び6は、発光素子Lは、ハンドピースヘッド部に固定的に取り付けられている場合であったが、図7には、具体例5として、発光素子を含む光照射手段が、着脱自在に構成された場合が示された。図7に示された具体例5は、具体例4における構成に基づいて着脱自在にした一例である。
図9(a)及び(b)は、具体例7を示し、この具体例は、具体例6における図8(a)と同様の構成を図示しているが、具体例6における構成に基づいて着脱自在にした点が異なる。図9(b)に示されるように、スケーラーのハンドピースヘッド部2の先端部をヘッド別体部材14で形成し、このヘッド別体部材14の先端に、複数の発光素子Lを配置した配線基板13を取り付ける。そして、ヘッド別体部材14において、配線基板13の取り付けと反対側の周縁部には、各発光素子Lに給電するための接続端子12が立設されている。
その接続端子12は、図9(b)では、2本が示されているが、配置された発光素子Lの種類に応じた複数組分の本数であり、ハンドピースヘッド部2に配設されたソケット部に差し込まれるようになっている。このソケット部に接続端子12が差し込まれることによって、ヘッド別体部材14が装着され、固定される。ヘッド別体部材14に設けられる発光素子Lの種類選定の仕方は、図4(a)及び(b)に示された具体例3の場合と同様である。なお、光照射手段を必要としない場合には、接続端子12を設けたままで、発光素子Lのみを取り除けばよい。
以上に説明した具体例1乃至7では、光照射手段としての発光素子Lから放出される光が、直接に、治療具3の前方を照射する場合であった。これらの具体例に対して、図10乃至図13を参照して、以下に説明される具体例では、ハンドピース本体の内部に光照射手段としての光源を配置し、この光源から放出される光を、光ファイバ束などの光ガイド部材によって、ハンドピースヘッド部の出射面まで導光するものである。
図10に示された具体例8では、インスツルメントであるエアタービンハンドピースのハンドピース本体1は、ワンタッチジョイント部15、即ち、自在継手により着脱される基部16の先端中央に光源をなす発光素子Lが備えられる。発光素子Lの前方には、ハンドピース本体1内に配設された光ガイド部材Gの入射面G1が近接配置されている。光ガイド部材Gが、入射面G1に入射した発光素子Lからの光を、インスツルメント先端部のハンドピースヘッド部2まで伝達する。そして、光ガイド部材Gの先端部の出射面G2が、図1(a)に示され場合と同様に、ハンドピースヘッド部2の近傍に位置され、出射面G2から放射される光が導光されて、治療具3の前方に向けて照射される。この出射面G2において、前方に向けて照射される光の拡がりを調整するために、拡散部を備えておくとよい。この拡散部は、レンズ系であっても、光ファイバ束の先端形状によってもよい。また、粗面にした透光部材で覆うこともできる。
図10の具体例8に示された基部12における発光素子Lの取り付けの詳細について、図11に示した。図11では、基部16の要部断面図が示される。基部16の先端には、取り外し可能なキャップ110が設けられ、その内側に発光素子Lを装着する。発光素子Lは、図10に示した反射材5に相当する反射面107を備えている。発光素子Lは、キャップ110内部で、スプリング109により保持され、発光素子Lの端子112が電気端子106に接続されるようになっている。電気端子106は、電線105を介して供給装置にある外部電源に接続され、発光素子Lに電源を供給する。
基部16には、給気及び冷却用の空気が流れるエア管路103と、水が流れる水管路101とが形成され、図示されていないハンドピース本体に、開口部102、104から空気及び水を供給する。キャップ110には、エア穴108が設けられ、エア管路103から発光素子Lの周囲を流れた空気が通り、この空気によって、発光素子Lが冷却される。発光素子Lからの光は、キャップ110の先端の貫通穴111を通って、図示されていないハンドピース本体のライトガイドの入射面に入射する。
ここで、基部16の先端に備えられる発光素子LがLED又は半導体レーザによるものである場合には、その発光素子の選定の仕方は、図2に示された具体例1の場合と同様であるので、その説明を省略する。また、発光素子Lとして、ハロゲンランプなどのランプ光源を使用する場合には、光照射手段としての構成は、LED等の素子を用いた場合と変わりが無いが、所定の波長を有する励起光とするために、キャップ110の先端の貫通孔11に光学フィルタを設けることになる。単に照明光とする場合には、その光学フィルタは、不要である。
次に、図10に示された具体例8の応用例として、図12に、ハンドピース本体内に撮像手段を組み込んだ具体例9を示した。具体例9における光照射手段の構成は、基本的に具体例8と同じものであるが、さらに、ハンドピース本体内の空きスペースに、治療具の前方を撮影できる撮像手段が追加されている。
エアタービンハンドピースのハンドピース本体1に、図12に示されるように、CCD等の撮像素子17が配置されている。光照射手段に係る光ガイド部材Gに対して並行配設された別のイメージガイド部材PGが設けられ、イメージガイド部材PGの入射面PG1は、光照射手段の放射面G2の近傍に位置され、治療具3の前方からの蛍光或いは反射光を受光する。イメージガイド部材PGの出射面PG2は、撮像素子17に対向しており、光学フィルタFを介して、受光した蛍光が撮像素子17に入光され、治療具3の前方における蛍光が撮像される。この蛍光による画像を、ハンドピースと離れた位置にあるモニタに映し出し、治療具3の前方における口腔内の異変部の様子を観察できる。なお、反射光を観察する場合は、光学フィルタFは、不要である。
図12に示した具体例9では、光学素子Lから放出された光が、ハンドピースヘッド部2の近傍において、2つの出射面G2から治療具3の前方を照射するようになっており、その前方からの反射光を受光する入射面PG1は、その出射面G2間に配置されている。この入射面PG1の配置の仕方は、図12は単なる例示であって、これに限定されるものではない。
また、撮像素子17の配置位置は、具体例9に示される場合に限られず、イメージガイド部材PGを使用せずに、例えば、ハンドピースヘッド部2に近い位置で、治療具3の前方に向けやすい箇所に、直接、撮像素子17を配置することもできる。このときにも、光学フィルタFが必要である。
具体例9のように構成することにより、励起光を照射しながら、その励起光による反射光を撮像素子17で撮像し、モニタで異変部の様子を観察できるので、齲蝕部などの状態を観察しながら、当該異変部を診断又は治療することが可能となる。なお、上述した具体例9において、励起光を放出する発光素子を含む光源を、インスツルメントであるハンドピース本体の外部に設け、該ハンドピース本体に接続されたチューブ内に、該ハンドピースのヘッド部における装着部の近傍に導光する光ガイド部材を備えることもできる。また、光源として、ランプ光源を採用し、該ランプ光源が、ハンドピース本体内に設け、更に、ランプ光源が放出する光から所定波長の光を選択する光学フィルタを備え、該光を、光ガイド部材で、ハンドピース本体の先端部における診療具の装着部近傍に導光して、口腔内に照射させるようにしてもよい。
これまでに説明した実施例1では、主として、本実施形態による光照射手段を、エアタービンハンドピースに適用した場合について(図8、9については、スケーラーに適用した例を示す)、具体例1乃至9が示されたが、次に、実施例2では、本実施形態による光照射手段を、マイクロモータハンドピースに適用した場合が説明される。
マイクロモータハンドピースには、2タイプがあり、一つは、マイクロモータの握り部の軸に対して、治療具(診療具)3の回転軸方向がほぼ直交しているコントラアングルハンドピースの場合と、他の一つは、マイクロモータの握り部の軸と、治療具(診療具)3の回転軸方向が一致しているストレートハンドピースの場合とがある。前者の場合が、図13に、具体例10として示され、後者の場合が、図14に具体例11として示されている。
図13に示された具体例10のタイプによるマイクロモータハンドピースに光照射手段を設けるとき、先に述べた実施例1に係る具体例1乃至5における発光素子の取り付け方をそのまま採用して、光照射手段として発光素子をハンドピース先端部の治療具3の装着部近傍に直接配置することができる。また、図14に示された具体例11にあっては、先に述べた実施例1に係る具体例6及び7における発光素子の取り付け方をそのまま適用することができる。
ただ、マイクロモータハンドピースの場合には、ハンドピース本体1内の基部16の中心軸にマイクロモータの握り部の軸が通っている。そのため、先に述べた実施例1に係る図10、12で示す具体例8又は9で示されたように、基部16の先端に発光素子Lを配置させることができず、マイクロモータハンドピースの場合には、具体例8又は9のようには、光ガイド部材Gを配設できない。
そこで、図13及び14に示されるように、発光素子Lを、基部16の部分を外した位置で、ジョイント部15に設けるようにする。そして、光ガイド部材Gの入射面G1を発光素子Lに対向させ、光ガイド部材Gを回転軸に沿って配設した構成で、光ガイド部材Gの他端である出射面G2をハンドピースの先端に臨ませる。
具体例10にあっては、具体例8の場合と同様に、その出射面G2は、ハンドピースヘッド部2の近傍に配置される。また、具体例12にあっては、ハンドピースヘッド部が無いので、出射面G2は、ハンドピース本体1の先端において、治療具3とほぼ並行して照射できるように、配置される。
なお、図14に示された具体例11の場合には、出射面G2は、ハンドピース本体1の先端において、1箇所に纏めて配置されているが、光ガイド部材Dが光ファイバ束で形成されているようなときには、出射面G2を、治療具3を取り囲むように、ハンドピース本体1の先端面における周縁に分散させることもできる。このような出射面G2を分散形状とすることにより、スポット的照射を、広範囲な照射に変更できる。
ここで、具体例10及び11における発光素子の取り付けを説明するため、図15に、基部16を含むジョイント部15の要部断面図を示した。基部16の先端は、中央部が突出している。その周囲の一部に、発光素子Lが装着される。発光素子Lの端子204が電気端子203に接続され、電源が供給される。基部16には、給気及び冷却用の空気が流れるエア管路202、209と、水が流れる水管路201、207とが形成され、図示されていないハンドピース本体には、開口部208、210から空気及び水を供給される。エア管路209には、エア穴206が設けられ、エア管路209から供給された空気が発光素子Lの周囲を流れ、発光素子Lを冷却するようになっている。発光素子Lは、反射材205を備えている。発光素子Lは、光ガイド部材Gの入射面G2に対向して面しおり、発光素子Lからの光は、図示されていないハンドピース本体の先端に伝達される。
以上に説明した実施例2に係る具体例10及び11では、光源となる発光素子Lとして、LEDや半導体レーザなどを用いた場合を例にしたが、図16(a)及び(b)に、発光素子Lとして、ランプ光源を採用した場合である具体例12を示した。ランプ光源には、ハロゲンランプ、キセノンランプ、ナトリウムランプ、メタルハライドランプ、水銀ランプ、ブラックライトランプなどから選択することができ、照明光を照射する場合には、ランプ光源から光ガイド部材でそのまま導光し、特定の波長を有する光を照射する場合には、光学フィルタを通して所定の波長の光を光ガイド部材で導光する。光学フィルタを交換して、異なる波長の光が照射されるよう、選択できるようにしてもよい。
図16(a)では、光照射手段以外の内部機構を省略した。具体例10に示されるようなマイクロモータハンドピースに、ランプ光源による光照射手段を組み込んだ場合を示し、ハンドピース本体1の一部を切り欠いて図示されている。ランプ光源Lは、ハンドピース本体1内に設けられ、ランプ光源Lから放出される光は、ハンドピースヘッド2の近傍まで、光ガイド部材G1及びG2で導光され、治療具3の先端方向に照射される。
光ガイド部材G1及びG2の途中には、光ガイド部材G1中を導光される光を遮る光シャッタ部材SH1が、光ガイド部材G2中を導光される光を遮る光シャッタ部材SH2が、導光方向に対して直角方向に可動に備えられている。光ガイド部材の光入射面は、ランプ光源Lに対向しているが、光ガイド部材G1とG2のどちらか一方に、或いは、両方に所定の波長を透過する光学フィルタが配置されている。図16(a)の場合には、光フィルタFが光ガイド部材G2側に配置されている。光フィルタFを両方の光ガイド部材に配置する場合には、選択する波長を異ならせることができる。
光シャッタ部材SH1とSH2を移動させて、光ガイド部材G1から白色光の照明光のみを照射し、光ガイド部材G2から励起光のみを照射することができ、或いは、照明光と励起光の両方を照射することができる。光シャッタ部材SH1とSH2とは、独立して移動できるようにしても、一体的に移動するようにしてもよい。
図16(b)には、図16(a)に示された具体例12の変形例が示されており、2個のランプ光源L1、L2を使用し、照明光と励起光の各々の光量を調節できるように構成されている。この変形例では、各々の光量を独立に調節するために、ランプ光源が2個必要となる。図16(b)の変形例では、ランプ光源L1から照明光が光ガイド部材G1に入射され、ランプ光源L2から励起光が光ガイド部材G2に入射されるようになっている。ランプ光源L1とL2との間には、遮蔽板51が配置されており、両光源からの光が干渉しないようになっている。
電源Vから、ランプ光源L1とL2の点灯用電力が供給され、ランプ光源L1のオン・オフは、スイッチSW1で行われ、ランプ光源L2のオン・オフは、スイッチSW2で行われる。スイッチSW1と接地との間には、可変抵抗器R1が接続され、また、スイッチSW2と接地との間には、可変抵抗器R2が接続され、これらの可変抵抗器R1、R2を調節することにより、ランプ光源L1、L2の放出光量が独立に調節される。光照射手段の光源がランプ光源である場合であって、ハンドピース本体内にランプ光源が設けられている前述の他の具体例に対しても、この光量の調節の仕方を適用できる。
次に、本実施形態による光照射手段を、実施例3として、スケーラーハンドピ−スに適用した場合について、図17乃至図21を参照して説明する。図17(a)及び(b)には、本実施形態による光照射手段をスケーラーハンドピースに適用する概要が示されており、特に、図17(a)及び(b)では、ハンドピース本体1の先端部を中心に示している。
図17(a)では、前端部18の治療具(診療具)3が装着される部分に近い1箇所に、発光素子Lを露出した状態で配置してある。その取り付け姿勢を若干傾斜させ、装着時の光軸が破線で示されるように、治療具3、即ち、スケーラーの形状に応じて、その先端の方向に向くように選定される。なお、発光素子Lを、透光性保護カバーなどで覆うこともできる。
ここで取り付けられる発光素子Lについては、先に述べた実施例1に係る具体例1及び2における場合と同様な取り付け方、及び、使用数などの選定の仕方をそのまま適用することができる。しかし、スケーラーの治療具は、通常、装着時には、回転螺合されるので、装着されたとき、その向きは、一定でない。
そのため、図17(a)に示されるように、発光素子Lが固定的に1箇所に集められていると、スケーラー装着時に、スケーラーの先端が、図示と異なる方向に向いてしまう場合あり、このときには、発光素子Lからの放射光は、その先端から外れた部位を照射することになる。この様な状態では、治療中における歯石などの観察に支障を来たす。
そこで、図17(b)示されるように、ハンドピース本体1の前端部18の周縁に、複数の発光素子Lを配置することができる。この様な配置とすることにより、発光素子Lの出力が不足する場合には、必要数として出力が得られるようになり、また、複数種の光を放出するようにもできて、好都合である。図17(b)では、ハンドピース本体1の前端部18に、後で詳述される導光アダプタ19を取り付けてあり、その先端の出射部20から光が出射される。導光アダプタ19は、例えば、透光性の耐熱性合成樹脂の成形品であるが、場合によっては、光ファイバ束を用いることもできる。
図18(a)及び(b)に、図17(b)に示された場合に関する具体例13を示した。具体例13では、先に述べた実施例1に係る、図5に示された具体例4における発光素子の取り付け方、及び、使用数、種類などの選定の仕方をそのまま適用されており、ハンドピース本体1の前端部18の先端で治療具3の装着部近傍に設けられた溝21に、複数の発光素子Lが取り付けられ、その溝21の内面には、反射材5が被着されている。
また、図18(a)及び(b)に示された具体例13では、複数の発光素子Lが、前端部18に設けられた溝21、或いは、複数の凹部に取り付けられる場合であったが、実施例1に係る具体例6のように、この取り付け方の代りに、環状の配線基板上に複数の発光素子を配置する取り付け方を採用できる。
次に、図19は、具体例14を説明するものであり、図19に示された導光アダプタ19を用いて、光照射手段を着脱自在に取り付けることができるようにした。ここでは、発光素子Lを、ハンドピース本体1の前端部18に直接取り付けないで、先に示した実施例1に係る具体例6における着脱自在の構成を採用し、前端部18の先端に係合する円環状のヘッド別体部材24を有するユニットを用意する。
ヘッド別体部材24には、複数の発光素子Lがその接続端子23と共にモールドされている。そして、これらの発光素子Lを覆うような形で、導光アダプタ19が固着されている。この導光アダプタ19は、全体として円筒形状に形成され、この中空部に、スケーラーの脚部が挿通される。発光素子Lから放射された光は、導光アダプタ19の中を伝達され、先端部20に導光される。
この様に形成されたユニットは、前端部18に係合されてハンドピース本体1に装着されるが、このとき、接続端子23が、前端部18に備えられたソケットに挿入され、発光素子Lへの給電が可能となる。このユニットは、導光アダプタ19によって、発光素子Lが密封され、外気が遮断され、さらに水蒸気や熱気の侵入を防止することができ、発光素子Lの保護は十分に行われることになり、例えば、ユニットをハンドピース本体に装着したままで、オートクレーブ処理を実施できるようになる。
なお、図19に示された具体例14における導光アダプタは、細長い突き出た形状となっているが、必要に応じて、この長さを選択することができ、更には、導光アダプタをレンズ状にすることもできる。また、この導光アダプタは、実施例1に係る具体例6の場合にも適用可能である。
次に、光照射手段として、発光素子Lをハンドピース本体に着脱自在に装着できる具体例15を、図20(a)及び(b)に示した。上述した具体例14では、ユニットの装着時の保持は、主として、接続端子とソケットの結合によって行われているが、この具体例15では、先端に鉤部を有する係合部材を備えることとした。
図20(a)の場合では、発光素子Lのモジュール自体に、先端に鉤部を有する係合部材25を2本備え、接続端子23を立設させている。この係合部材付き発光素子モジュールを必要箇所に装着できるようにした。また、図20(b)の場合では、発光素子Lをユニットにしてヘッド別体部材24を形成し、このヘッド別体部材24に、先端に鉤部を有する係合部材25を備えておき、ハンドピース本体の前端部18に装着するようにしている。
これまで説明してきた実施例3に係る具体例13乃至15では、主として、スケーラーハンドピースの前端部に、複数の発光素子が直接取り付けられ、各発光素子からの光がスケーラーの先端方向を照射するものであったが、図21に、ハンドピース本体内に発光素子を内蔵し、ハンドピース前端部に発光素子から放出した光を導光する具体例16を示した。
この具体例16は、先に述べた実施例2に係る具体例11における光照射手段をそのまま適用することができる。発光素子Lは、具体例11の場合と同様に、スケーラーハンドピースの基部27の側部に配置され、光ガイド部材Gの入射面G1が、発光素子Lに対向して配置されている。発光素子Lから放出された光は、入射面G1から入射され、光ガイド部材Gの出射面G2に導光され、出射面G2から、スケーラー3の前方を照射される。出射面G2は、治療具3の装着部近傍に設けられている。
ただ、具体例16として、前出の具体例11における光照射手段をそのまま適用した場合には、図17(a)で説明した1箇所からの光照射する場合に相当する。そこで、図21に示した具体例16では、図17(b)で説明したように、スケーラー3がどの向きで装着されても、スケーラーの先端方向を照射できるように、前端部18において、光ガイド部材G自体を円筒状に配設して、その出射面G2が、前端部18の先端において円環状になるようにした。この様な構成の光照射手段とすることにより、スケーラーがどのような向きに装着されても、スケーラーの前方で影を作ることなく、広範囲に光を照射させることができる。
実施例4では、本実施形態による光照射手段を、スリーウェイシリンジに適用した例が示される。図22に示された具体例17において、スリーウェイシリンジは、シリンジ本体28内に、発光素子Lを備え、発光素子Lから放出された光は、霧状の水を噴射する先端部(診療具)30まで、光ガイド部材Gで伝達され、その噴射方向に照射されるようになっている。光ガイド部材Gの出射面G2は、図22に示された先端部の正面図のように、中央に設けられたエア及び水の噴射口の周囲に、環状に設けられている。発光素子Lには、反射材5が設けられている。
この具体例17における光照射手段の発光素子Lの取り付け方、及び、種類の選択の仕方は、先に述べた実施例1に係る具体例8の場合と同様であるので、ここでは、その説明を省略する。
次に、図23に、具体例17において採用した光ガイド部材をなくしたスリーウェイシリンジの具体例18が示されている。先端部30に設けられた溝21内に、複数の発光素子Lが配置されている。図23(a)及び(b)に示されたスリーウェイシリンジにおける発光素子の取り付け方は、図18(b)に示された先に述べた実施例3に係る具体例13の場合と同様である。なお、溝21の内壁面には、反射材5が被着されている。さらに、溝21の開口部を覆う透明な保護部材が設けられてもよい。
また、先端部30に設けられた溝内に複数の発光素子を取り付ける代わりに、実施例1に係る具体例6及び7のように、円環状の配線基板に複数の発光素子を取り付けるようにしてもよい。
実施例5では、本実施形態による光照射手段を、ライトプローブに適用した場合であり、図24(a)及び(b)には、ライトプローブ本体31の出光端である先端部(診療具)32に、発光素子Lが取り付けられた具体例19が示されている。ここでの発光素子Lの先端部への取り付け方は、先に述べた実施例1に係る具体例1と同様であり、先端部32に形成された凹部内に発光素子Lが取り付けられる。ライトプローブ本体1は、ジョイント部31に装着されて使用される。発光素子Lへの給電は、他の具体例と同様である。
図25には、ライトプローブ本体31内に、発光素子Lを備え、光ガイド部材Gで、発光素子Lからの光を伝達し、ライトプローブ本体31の先端部(診療具)33から照射するようにした具体例20が示されている。発光素子Lには、反射材5が設けられる。この具体例20に採用されている光照射手段は、先に述べた実施例1に係る具体例8の場合と同様であり、発光素子Lに対向配置された入射面G1から、光が入射され、先端部33に設けられた出射面G2に導光され、この出射面G2から前方に照射される。
また、具体例20においても、実施例1に係る具体例9と同様に、CCDなどの撮像素子をライトプローブ本体31内に内蔵し、光ガイド部材を別途配設することにより、出射面G2から照射した励起光による対象部位からの蛍光反射光を画像として観測するように構成することができる。
実施例6は、本実施形態による光照射手段を、照明付きデンタルミラーに適用した場合であり、図26に、そのデンタルミラーの具体例を示した。
デンタルミラーは、器具本体34から着脱できる先端部35を有しており、その先端部35の端には、ミラー保持部材36が取り付けられている。そして、先端部25の軸部には、照明手段38を備えている。照明手段38は、矢印で示したように、ミラー(診療具)37に向けて、照明光を照射するようになっている。ミラー保持部材36のミラー側の周縁又はその一部に、複数の発光素子Lが配置されている。発光素子Lの取り付け方、配置の仕方などは、先に述べた実施例1に係る具体例4の光照射手段を採用することができる。
また、ミラー37の表面には、キャップ状に構成された光学フィルタが着脱交換可能に装着できるようになっている。このキャップ状光学フィルタは、目的に応じて異なる特定の波長の光のみをミラー37によって反射するものである。特定の波長としては、405±50nmの近紫外線領域、470±30nmの青色領域、700±100nmの赤色領域、赤外線領域、又は、近赤外線領域の光が挙げられるが、これらの波長に限定されるわけではない。
なお、このキャップ状光学フィルタは、ミラー部分の表面に重ねて配置し、この時、発光素子Lからの光は、そのまま患部に照射されるように発光素子Lの前面には、ガラス又は空間となるように構成されている。また、照明手段38は、無くてもよい。また、このデンタルミラーは、器具本体34又はミラー保持部36にバッテリーを内蔵しバッテリー駆動することによりコードレス化してもよい。
この様な構成された照明付きデンタルミラーによれば、口腔内を照明光で観察しているとき、異変部らしき部位を見つけた場合、発光素子Lからの励起光を当該部位に照射すると、その反射光について光学フィルタ機能を持つメガネなどで観察すれば、異変部を簡単に検出することができる。ミラー表面に光学フィルタを付けておけば、異変部を肉眼で観察する事ができる。また、上記特定の異なる波長のみ反射する複数の光学フィルタをミラー表面に着脱自在にしておけば、光学フィルタを交換すれば、目的に応じた異変部の観察が可能である。また、光学フィルタは、ミラー表面にコーティングを施すなどしてミラーと一体化して構成し、光学フィルタ付きミラーをミラー保持部材36に対して着脱交換可能としてもよい。
実施例7は、本実施形態による光照射手段を、歯科用光重合器に適用した場合であり、図27(a)及び(b)にその先端部を示す。この光重合器は、重合器本体40と重合器頭部41からなり、重合器頭部(診療具)41の前面部には、重合に役立つ青色光を放射する発光ダイオードからなる複数の発光素子LAと、さらに、励起光を放射する発光素子Lとが取り付けられる。そして、重合器本体40には、発光素子に給電するための接続端子42が立設されている。重合器本体40は、接続端子42がハンドピース本体(不図示)にあるソケットに挿入されることにより、ハンドピース本体に固定されると共に、発光素子に給電されるようになっている。なお、この例では発光素子は、接続端子42でハンドピース本体(不図示)にあるソケットから給電される例を示したが、ハンドピース本体に光重合照射光源用や発光素子用のバッテリーを有している構成であってもよいし、重合器本体40がハンドピース本体に分割不可能な形で一体となって構成されていてもよい。
この構成により、光重合器とハンドピース本体とが着脱自在とされ、ハンドピース本体を、他の治療用だけでなく、光重合器としても兼用できるようになるので便利であり、それに応じて機器の設置費用も節約されることになる。光重合器として利用する場合には、治療具類が使用されないので、重合器本体40を適宜湾曲させることができ、また、その長手方向に貫通する穴を備える必要がないので、発光素子3への電源リード線だけを備えた細長いものとすることができる。
そして、重合用の発光素子と同様にして、励起光放射用の発光素子を取り付けることができるので、構成が簡単になり、励起光も同時に照射が可能となるので、重合治療しながら、その反射光について光学フィルタ機能を持つメガネなどで観察すれば、異変部を簡単に検出することができる。
なお、上記の説明で診療器具とは、インスツルメントであるエアタービンハンドピース、マイクロモータハンドピース、スケーラー、スリーウェイシリンジ、バキュームシリンジ、レーザハンドピース、デンタルミラー、歯科用光重合器を意味する。また、ハンドピースとは、上記診療器具の内、術者が手に持って施術する部分を言う。
実施例8は、本実施形態による光照射手段を、デンタルレーザ治療器に適用した場合である。図28(a)及び(b)に、その具体例21が示されている。従来から、デンタルレーザ治療器は、口腔内における生体組織の蒸散・切開、凝固・止血或いは加温・疼痛緩和、更には、歯の切削などの目的で使用され、照射されるレーザ光は、図62で示される駆動制御装置S内に備えられたレーザ光源で発生され、チューブTU内を挿通された光ファイバなどの光ガイド部材を介して、ハンドピースHPの先端部(診療具)まで導光されるようになっている。
このレーザ光源としては、半導体レーザ、炭酸ガスレーザ、Er:YAGレーザ、Nd:YAGレーザ、Ho:YAGレーザなどが使用される。レーザ光の強度が高く、出力パワーを必要とする場合には、この様に、レーザ光源を駆動制御装置S内に備えざるを得ないが、比較的その強度が小さい場合には、レーザ光源をハンドピースHP内に設け、発光されたレーザ光をハンドピースHPの先端部に光ガイド部材で導光することができる。
図28(a)に示されるように、デンタルレーザ治療器において、治療用レーザ光のための光ガイド部材LGが、ハンドピース内のほぼ中心に挿通されている場合には、本実施形態による光照射手段の適用の仕方は、図15に示された実施例2に係る具体例12における光照射手段と同様とすることができる。
図28(a)に示した例では、励起光を発光する発光素子Lを、光学ガイド部材LGの挿通路を外した位置で、ジョイント部15に設けるようにする。そして、光照射手段に係る光ガイド部材Gの入射面G1を発光素子Lに対向させ、光ガイド部材Gを光ガイド部材LGに沿って配設して、光ガイド部材Gの他端である出射面G2をハンドピースの先端に臨ませる。
図28(a)に示されたデンタルレーザ治療器の場合では、ハンドピースヘッド部が無いので、出射面G2は、ハンドピース本体1の先端において、光ガイド部材LGの出射面LG2と同一面に、出射されるレーザ光とほぼ並行して照射できるように、配置される。
なお、図28(a)に示されたデンタルレーザ治療器の場合には、出射面G2は、ハンドピース本体1の先端において、1箇所に纏めて配置されているが、光ガイド部材Gが光ファイバ束で形成されているようなときには、図21に示された具体例16のように、出射面G2を、出射面LG2を取り囲むように、ハンドピース本体1の先端面における周縁に分散させることもできる。このような出射面G2を分散形状とすることにより、スポット的照射を、広範囲な照射に変更できる。
また、図28(a)に示されたデンタルレーザ治療器の場合では、光照射手段は、一つの特定波長を有する光を照射するように構成されているが、複数の特定波長の光を照射したい場合には、ジョイント部15に、光ガイド部材LGを囲むように、複数の発光素子Lを配置して、それぞれの発光素子Lに対応した光ガイド部材Gを設けることができる。図28(b)に示されるように、ハンドピース本体1の先端において、複数の光ガイド部材Gの出射面G21乃至G25が、光ガイド部材LGの出射面LG2の周囲に配置される。
図28(b)に示した例では、特定波長の光を照射しながら、その光による反射光を撮像素子で撮像し、モニタで異変部の様子を観察でき、齲蝕部などの状態を観察しながら、当該異変部を診断又は治療することができるようにしている。図28(a)に図示していないが、図12に示された実施例1に係る具体例9に示されるような撮像素子を、ジョイント部15に設けることができる。その撮像素子に反射光を導光するイメージガイド部材PGの入射面PG1が、ハンドピース本体1の先端に配置されている。この撮像素子は、デンタルレーザ治療器の駆動制御装置内に備えられてもよい。
図28(b)に示されるように、複数の特定波長を光照射手段から照射する場合には、後述される図33に示すような制御回路を用いて点灯制御され、各発光素子の点灯を切り換えられ、或いは、やはり後述される図34に示されるように、各発光素子の時分割点灯されることができる。
また、図28(a)及び(b)では、発光素子がハンドピース内に設けられた場合を例に説明したが、実施例3に係る具体例13乃至15、実施例4に係る具体例18に示されるように、デンタルレーザ治療器のハンドピース本体1の先端において、光ガイド部材LGの出射面LG2の周囲に、複数の発光素子Lを臨ませて配置することもできる。さらに、複数の発光素子Lをハンドピース本体1と別体部材に設け、ハンドピース本体1の先端で着脱自在にすることもできる。
光照射手段の光源である発光素子Lは、デンタルレーザ治療器の駆動制御装置内に備えられてもよい。この場合には、発光素子Lから放出された光は、治療用レーザ光と同様に、チューブTUに挿通された光ガイド部材Gによって、ハンドピース本体1の先端まで導光される。
この場合に、複数の特定波長の光を放出する複数の発光素子が含まれるときには、個々に光ガイド部材Gを使用する代りに、一本の光ガイド部材Gによって、ハンドピース本体1の先端まで導光することもできる。各発光素子を切り換え点灯させるか、或いは、図55に示されるように、各発光素子を時分割点灯することもできる。また、複数の発光素子を同時に点灯するときには、各発光素子から放出された光をミキシングして光ガイド部材Gで導光することができる。さらに、治療用レーザ光と励起光をミキシング或いは時分割で照射するようにしてもよい。
光照射手段の光源として、白色光を放出するランプが、デンタルレーザ治療器の駆動制御装置内に備えられる場合には、そのランプに対応して置かれた光ガイド部材Gの入射面G1に、特定波長を選択する光学フィルタFを配置することができ、照明光と、特定波長の光とを切り換えられる。さらに、複数の光フィルタを切り換えるように構成して、複数の特定波長を選択することもできる。
一方、通常のレーザハンドピースにおいては、作業光である治療用レーザ光がどの位置を照射対象としているかを照準できる可視光線が、ガイド光として同じハンドピースから照射されるようになっている。このガイド光は、少なくともレーザハンドピース先端部から放射されるまでに、作業光と同一の経路を通過して照射され、このとき、作業光とガイド光との双方による混成光WGになっている。
そこで、この混成光WGを照射できるレーザハンドピースにおいて、混成光WGに含まれるガイド光の代りに、異変部を特徴的に抽出できる励起光を照射するようにした実施例8に係る具体例について説明する。図29に、励起光を混成光WGに含めたレーザハンドピースの使用状況について示した。
レーザハンドピース本体1の先端に備えられたレーザプローブ(診療具)LPから、作業光とガイド光からなる混成光WGが被照射部位である歯Tに向けて照射される。歯科医である作業者がレーザハンドピース本体1を手で持ち、被照射部位を照射して治療を行う。被照射部位の歯Tが、齲蝕等の異変を起している場合には、励起光であるガイド光により蛍光等を発するので、作業者は、どの箇所を照射しているか、混成光WG中のガイド光によって確認できるとともに、齲蝕等の異変部があれば、該異変部の位置を確認しながら、混成光WG中の作業光を照射することができる。被照射部位を肉眼で見てもよいが、特に蛍光を際立たせて見るためには、励起光をカットする光学フィルタFを備えたゴーグル43を使用しても良い。これにより、鮮明に異変部を観察することができる。後述するように、撮像手段を備えたハンドピースの場合には、モニタ等の表示手段を使用して観察するようにしても良い。
そこで、図30に、撮像手段を内部に組み込んだレーザハンドピースの具体例22が示されている。図30に示されるように、レーザ発生装置45には、作業用レーザ光発生手段46とガイド光レーザ発生手段44とが備えられ、レーザ発生装置45の内部において、作業光用レーザ光発生手段46で発生されたレーザ光の経路中に、ダイクロイックミラーHMが配置されている。ガイド光用レーザ光発生手段44から発生されたガイド光がこのダイクロイックミラーHMで反射される。ここで、作業光用レーザ光とガイド光が混成されて生成された混成光WGは、光ガイド部材G1によって、レーザハンドピース本体の先端部に固定されたレーザプローブLPまで導光され、被照射部位に照射される。なお、ガイド光用レーザ光発生手段44内で、励起光用レーザ光を発生するようにしても良いし、これとは別に、励起光用レーザ光発生手段を設け、ダイクロイックミラーで作業光用レーザ光に混成することもできる。また、光ガイド部材G1を介して励起光を照射する代りに、LEDやLDによる発光素子からなる光源を、レーザハンドピース本体1の先端部におけるレーザプローブLP近傍に設け、レーザプローブLPからの作業用レーザ光の方向に、該光源から励起光を照射することもできる。
一方、レーザハンドピース本体1の内部には、CCD撮像素子を含む撮像手段17が設けられている。ハンドピース本体1の先端部には、被照射部位からの反射光を受光する光学系を有する入射部PG1が備えられ、入射部PG1に入射された反射光は、イメージガイド部材PGによって、撮像手段17に導光され、被照射部位の撮影が行われる。撮影された被照射部位の画像の電気信号は、画像処理装置47の画像処理手段48に伝送され、ここで画像処理された被照射部位の画像が表示手段49のモニタ画面に映し出される。
次に、図31に示されたレーザハンドピースに係る具体例23は、図30に示された具体例22のレーザハンドピースにおけるガイド光の発生の仕方を変形したものである。具体例22の場合には、ガイド光用レーザ光発生手段は、レーザ光発生装置45の内部に備えられ、ダイクロイックミラーにより混成光WGが生成されていたが、具体例23では、ガイド光用レーザ光発生手段をレーザハンドピース本体内部に備えた。そのため、混成光WGの生成は、ハンドピース本体内で行われる。
図31に示されるように、作業用レーザ光は、レーザ発生装置45内の作業光用レーザ光発生手段46で発生される。そして、光ガイド部材G1により、ハンドピース本体1内に導光され、さらに、レーザプローブLPまで導光され、被照射部位に照射される。一方、ガイド光用レーザ光は、ハンドピース本体1の内部に備えられたガイド光用レーザ光発生手段44で発生され、ミラーMとダイクロイックミラーHMとにより、作業光用レーザ光と混成される。励起光用レーザ光は、このガイド光用レーザ光発生手段44において発生できる。
以上に説明した具体例22及び23によるレーザハンドピースでは、ハンドピース本体1の先端部、つまり、レーザ光の照射端にレーザプローブLPが備えられた形態のものであったが、図32(a)乃至(c)に示されたレーザハンドピースの具体例24のように、レーザプローブLPを用いない形態とすることもできる。作業光用レーザ光とガイド光とが同じ経路を通る必要が無く、互いに近接していれば十分であることを利用して、具体例24の場合には、図32(a)に示されるように、作業光用レーザ光を導光する光ガイド部材G1の周囲に複数のガイド光用レーザ発生手段44−1乃至44−4を配置した。なお、図32(a)に示されたハンドピース本体1の切り欠き断面図は、図32(b)のハンドピース本体1の先端方向から見た正面図におけるX−Xにおける断面である。
作業光用レーザ光は、光ガイド部材G1から出射し、ハンドピース本体1の照射端(診療具)LOから被照射部位に照射されるが、ガイド光用レーザ光は、この作業光用レーザ光と並行して被照射部位に照射される。図32(b)に示されるように、複数のガイド光用レーザ発生手段44−1乃至44−4は、ハンドピース本体1の内部で、光ガイド部材G1の周囲に同心円状に配置されるが、複数のガイド光用レーザ発生手段44−1乃至44−4のうち、全てで励起光用レーザ光を発生できるようにすることもでき、一部のガイド光用レーザ発生手段でガイド光を発生させ、他のガイド光用レーザ発生手段で励起光用レーザ光を発生させてもよい。また、励起光の波長を全て同一としてもよく、互いに異なる波長としてもよい。励起光用の光は、レーザ光に限られず、LED等の発光素子から放出するものでもよい。
図32(c)には、図32(a)及び(b)の具体例24によるレーザハンドピースを用いて、被照射部位に照射された作業光用レーザ光とガイド光用レーザ光のスポット形状が示されている。太線で示された丸が、作業光用レーザ光の照射スポットを示し、その照射スポットと一部が重なるように、該スポットの周囲に置かれた、細線で示された4つの丸が、各ガイド光のスポットを示している。
以上に説明した実施例1乃至12に係る各具体例においては、歯科診療装置に備えられる光照射手段の構成が主として示された。次に、この光照射手段に含まれる発光素子の駆動の仕方について、上述した各具体例に共通的に適用できる回路構成を示して説明する。
図33は、複数の発光素子を点灯制御する駆動回路を示す図である。この駆動回路は、互いに波長の異なる光を照射する複数の発光素子L1乃至L4からなる複数の光源を含む照射手段を備え、この照射手段は、例えば、赤外光を発光するLEDの発光素子L1と、照明光となる白色光を発光するLEDの発光素子L2とでなる照明光発光部と、波長の異なる紫外光を発光するLEDの発光素子L3、L4でなる励起光発光部とで形成されている。
さらに、駆動回路は、電源60と各発光素子L1乃至L4との間に接続され、各発光素子を個別に点灯制御できるスイッチ回路SWと、複数の発光素子L1乃至L4のうちからいずれか一つ又は複数の発光素子L1乃至L4の点灯を選択する発光選択指示器62と、この発光選択指示器62の指示によりスイッチSWを駆動制御するための制御回路61とを備えている。
例えば、発光選択指示器62における第1光源選択スイッチのオン操作により、赤外光を発する発光素子L1を起動させることができる。同様に、第2光源選択スイッチを駆動して、白色光を発する発光素子L2を起動させることができ、第3光源選択スイッチを駆動して、第1の紫外光を発する発光素子L3を、そして、第4光源選択スイッチを駆動して、第2の紫外光を発する発光素子L4を起動させることができる。このような操作で、任意の種類の照射光を選択することができる。
また、白色光を発する発光素子L2に係る第2光源選択スイッチと、第1の紫外光を発する発光素子L3に係る第3光源選択スイッチ若しくは第2の紫外光を発する発光素子L4に係る第4光源選択スイッチを同時にオン操作することにより、白色光の照明光と、第1の紫外光若しくは第2の紫外光との同時照射をすることができる。このような、同時照射により、上述したように、励起光照射による異変部の蛍光像と、照明光の照射による異変部周辺部位に係る正常組織の反射像とが明瞭に視認され、異変部の位置や程度が的確に把握される。
なお、図34に示されるように、例えば、スイッチ回路SWに設けられた発光素子L1点灯制御用のスイッチSW1と、発光素子L2点灯制御用のスイッチSW2とに対して、時分割制御し、発光素子L1とL2による照射を順次時分割で制御することができる。時分割照射の例としては、照射光と励起光を1/60秒ずつ照射する小刻み分割でもよく、或いは、照明光を2秒、励起光を1/2秒のような比較的長い照射時間の時分割とすることもでき、この時分割による照射時間は、異変部の蛍光発光状態に応じて変えられる。また、照明光と励起光とを短いパルスの時分割で照射するようなシーケンスを、予め定めるとともに、発光選択指示器62に、その専用スイッチを設けておくこともできる。この専用スイッチの操作により、時分割照射するようにすれば、照射対象部位を直接視認する場合は、観察者における目の網膜の残像現象により、同時照射の場合と同様の効果が得られる。また、赤外光の照射による反射光像と組み合わせて、診断画像情報とすることもできる。
なお、上述した実施例において、特に、発光素子を点灯駆動する電源ボックスがアダプタ本体と分離されて配置される場合には、或いは、光源ボックスがアダプタ本体と離れている場合には、照射手段のオン・オフ制御を、フットペダルスイッチにより行うようにしてもよい。
図35は、上述した各具体例に適用可能であって、励起光と白色光とを同時照射する場合に、励起光と白色光との光量バランスが、光量調節手段である可変抵抗器の調節で実現される電気回路を示す。R1は、白色光を発するLEDを含む照明光発光素子L1の光量調節用可変抵抗器である。R2は、励起光を発するLEDを含む励起光発光素子L2の光量調節用可変抵抗器である。これらの各可変抵抗器を使用して、各LEDに流れる電流を調節し、それぞれの発光部の光量を調節する。なお、ここで、各発光素子L1、L2の光量調節用可変抵抗器R1、R2の操作の仕方によって、例えば、各LEDのどれかの光量を0に調節することにより、上記の同時照射モードの他に、照明光としての白色光のみの照射モード、或いは、励起光のみの照射モードの選択も可能となり、同時照射モード、照明光照射モード又は励起光照射モードのモード選択手段を構成することができる。
また、工場出荷時に各LEDの光量調節用可変抵抗器30、31を操作して、最適設定での照射モードを持つように固定して出荷することもできる。望ましくは、照明光の白色光は、励起光の光量より少ない設定にすることで、照明光の中に蛍光が埋没することが避けられ、且つ、異変部と異変部周辺組織とが、両方同時に視認できる。このような光量設定を工場出荷時の初期設定とすることが望ましい。
また、術者の好みに応じてではあるが、異変部の周辺組織を中心に観察し、異変部を参考程度に表示するような場合には、照明用の白色光の光量が増加されるように調整すればよい、勿論、単純に明るい像を得たい場合にも、照明用の白色光の光量が増加されるように調整されてもよい。なお、上述の実施例では、照明光として白色光を使用する例を示したが、照明光としては、必要に応じて、赤っぽい色や黄色っぽい色を使用してもよい。この場合も、励起光の光量の調整以外に、照明光の光量を調整すれば、励起光による異変部の強調度合いを調整することもできる。勿論、赤みの調整や黄色みの調整も、照明光の調整で可能である。
図36は、工場出荷時において、最適設定の初期設定を行い、且つ、ユーザにおいても任意に光量調節用可変抵抗器を操作することにより、白色光発光のLEDを含む照明発光素子L1と励起光発光のLEDを含む励起光発光素子L2とを、任意の光量に調節できるようにした回路図を示す。切換スイッチSW3は、図に実線と破線で示すとおり、出荷時の初期設定側とユーザでの任意調節側とに切り換えが可能となっている。
切換スイッチSW3を、実線で示すとおり、ユーザでの任意調節側に切り換えた場合では、白色LED調節可変抵抗器R1と、励起光調節用可変抵抗器R2とを個別に任意に調節できる。工場出荷時の最適な初期設定は、切換スイッチSW3を白色LED調節用固定抵抗器R3と励起光調節用固定抵抗器R4によって、最適な励起光と白色光のバランスに調節できる。ユーザは、切換スイッチSW3を切り換え操作することで、出荷時の初期設定とユーザでの任意調節を切り換えることができる。これらの光量調節手段は、前述のいずれの実施例にも適用可能である。
次に、図37には、光量調整手段の別の回路構成例が示されている。この例では、照射光の光量調整手段として、白色光LEDなどによる照明光照射用の発光素子L1の光量を調節するために、発光素子L1と接地との間に、ロータリスイッチSW41を介して異なる抵抗値を持った固定抵抗器R51〜R54が並列的に配置される。ロータリスイッチSW41によって発光素子L1に択一的に選択接続されることにより、発光素子L1に異なった値の電流が供給される。励起光照射用の発光素子L2についても、同様の回路構成により、励起光の光量を調節するための異なる抵抗値を持った固定抵抗器R61〜R64がロータリスイッチSW42で択一的に接続され、発光素子L2に異なった値の電流が供給される。
例えば、照明光光量調節用の固定抵抗器R51〜R54のそれぞれについて、例えば、光量が2%、35%、75%、100%になるように適宜に抵抗値を設定し、また、励起光光量調節用の固定抵抗器R61〜R64のそれぞれについても、例えば、光量が2%、35%、75%、100%になるように適宜に抵抗値を設定することができる。このような抵抗値の設定により、ロータリスイッチSW1及びSW42を適宜目的に応じて選択することによって、照明光と励起光とを同時に照射しつつ、照明光と励起光の光量バランスを調節することができる。
例えば、齲蝕等の病変部の状態を特に視認する場合には、励起光を光量100%に設定された抵抗値を持つ固定抵抗器R64を選定し、励起光が強めに照射されるようにし、照明光については、光量2%に設定された抵抗値を持つ固定抵抗器R51を選定する。これによって、病変部周辺の正常組織は暗くなるが、蛍光を発する病変部の分布が明瞭に視認できる。
また、病変部周辺の正常組織に注目する場合には、励起光の光量100%に対応する固定抵抗器R64をロータリスイッチSW2で選定し、照明光の光量35%に対応する固定抵抗器R52をロータリスイッチSW41で選定する。これによって、蛍光を発する病変部の位置を認識しつつ、正常組織の状況をも視認することができる。また、病変部と病変部周辺の正常組織とを自然な色調で視認することもできる。なお、上記の光量2%、35%、75%、100%は、一例であり、適切な光量を設定すればよい。
こうすれば、照明光の中に蛍光が埋もれることなく、病変部と病変部周辺の正常組織が同時に明瞭に視認できる。なお、照射手段における照明光と励起光の光量バランスを切り換える光量調整手段として、上記では、ロータリスイッチと固定抵抗器とを用いて構成したが、これに限られるものではなく、周知の様々な回路を使用することができる。
また、症例や使用目的に合わせて、照明用光源の光量と励起光光源の光量との組み合わせを事前に任意に設定しておき、症例や使用目的に応じた選択スイッチを選択することによって、照明光光源を任意に設定した光量と励起光光源とを任意に設定した光量になるようにしたセットで、切り換えるようにしても良い。
次に、歯科診療装置に備えられた光照射手段によって照射できる照明光と励起光の照射については、種々のパターンがあり、その具体的なパターン例を、以下に示した。ここでは、照明光として、白色光が選択された例である。
a)白色光光源と励起光光源の1種類を備える場合、白色光光源のみ又は励起光光源のみに切り換えて、白色光又は励起光を照射する。
b)白色光光源と励起光光源の1種類を備える場合、白色光光源のみ又は励起光光源のみを光量調節して、白色光と励起光を照射する。このとき、いずれかに切り換えて光量調節しても、或いは、同時に双方を照射して一方を光量調節しても良い。
c)白色光光源と励起光光源の1種類を備える場合、白色光光源と励起光光源を同時に点灯駆動して、双方を光量調節して、白色光と励起光を照射する。このとき、個別に光量調節しても、或いは、比例した量で光量調節しても良い。
d)励起光光源の複数種を備える場合、励起光光源の一つに切り換えて、励起光を照射する。
e)励起光光源の複数種を備える場合、励起光光源の一つのみについて光量調節して、複数の励起光を照射する。
f)励起光光源の複数種を備える場合、複数種の励起光光源を同時に点灯駆動して複数種の励起光を照射し、各々を光量調節する。このとき、個別に光量調節しても良く、或いは、比例した量で光量調節しても良い。
g)白色光光源と複数種の励起光光源を備える場合、a)乃至f)の照射パターンを組み合わせることができる。
本発明をエアタービンハンドピースに適用した実施例1による概略構成を説明する図である。 実施例1によるハンドピース先端部における光照射手段の取り付けに係る具体例1を説明する図である。 実施例1によるハンドピース先端部における光照射手段の取り付けに係る具体例2を説明する図である。 実施例1によるハンドピース先端部における光照射手段の取り付けに係る具体例3を説明する図である。 実施例1によるハンドピース先端部における光照射手段の取り付けに係る具体例4を説明する図である。 実施例1によるハンドピース先端部における光照射手段の取り付けに係る具体例5を説明する図である。 具体例5における光照射手段の光源部の詳細を説明する斜視図である。 実施例1によるハンドピース先端部における光照射手段の取り付けに係る具体例6を説明する図である。 実施例1によるハンドピース先端部における光照射手段の取り付けに係る具体例7を説明する図である。 実施例1によるハンドピース先端部における光照射手段の取り付けに係る具体例8を説明する図である。 具体例8における光照射手段の光源部の詳細を説明する図である。 実施例1による光照射手段の取り付けに係る具体例9を説明する図である。 本発明をマイクロモータハンドピースに適用した実施例2によるハンドピース先端部における光照射手段の取り付けに係る具体例10を説明する図である。 実施例2によるハンドピース先端部における光照射手段の取り付けに係る具体例11を説明する図である。 具体例11における光照射手段の光源部の詳細を説明する図である。 実施例1によるハンドピース先端部における光照射手段の取り付けに係る具体例12とその変形例を説明する図である。 本発明をスケーラーハンドピースに適用した実施例3による概略構成を説明する図である。 実施例3によるハンドピース先端部における光照射手段の取り付けに係る具体例13を説明する図である。 実施例3によるハンドピース先端部における光照射手段の取り付けに係る具体例14を説明する図である。 実施例3によるハンドピース先端部における光照射手段の取り付けに係る具体例15を説明する図である。 実施例3によるハンドピース先端部における光照射手段の取り付けに係る具体例16を説明する図である。 本発明をスリーウェイシリンジに適用した実施例4による光照射手段の取り付けに係る具体例17を説明する図である。 実施例4によるハンドピース先端部における光照射手段の取り付けに係る具体例18を説明する図である。 本発明をライトプローブに適用した実施例5による光照射手段の取り付けに係る具体例19を説明する図である。 実施例5によるハンドピース先端部における光照射手段の取り付けに係る具体例20を説明する図である。 本発明をデンタルミラーに適用した実施例6による光照射手段の取り付けに係る構成を説明する図である。 本発明を歯科用光重合器に適用した実施例7による光照射手段の取り付けに係る構成を説明する図である。 本発明をデンタルレーザ治療器に適用した実施例8による光照射手段の取り付けに係る具体例21を説明する図である。 本発明が適用されたレーザハンドピースを用いて診療している様子を説明する図である。 本発明をレーザハンドピースに適用した実施例8による光照射手段の取り付けに係る具体例22を説明する図である。 本発明をレーザハンドピースに適用した実施例8による光照射手段の取り付けに係る具体例23を説明する図である。 本発明をレーザハンドピースに適用した実施例8による光照射手段の取り付けに係る具体例24を説明する図である。 複数の発光素子を点灯制御する駆動回路を説明する図である。 発光素子を時分割で点灯する時のスイッチの制御について説明するタイムチャート図である。 励起光と照明光との光量バランスを調節できる電気回路例を示す図である。 励起光と照明光との光量バランスを、工場出荷時の初期設定とユーザによる任意の調節とを切り換えられる電気回路を示す図である。 励起光と照明光との光量バランスを調節できる別の電気回路例を示す図である。 励起光の照射に対する健康エナメル質と齲蝕エナメル質の蛍光発光状態に係る例を説明するグラフである。 励起光の照射に対する健康エナメル質と齲蝕エナメル質の蛍光発光状態に係る他の例を説明するグラフである。 口腔内の歯における異変部を説明する図である。 ハンドピースを備えた口腔治療装置の概要を説明する図である。
符号の説明
1、29、34 ハンドピース本体
2、18 ハンドピースヘッド部
3 治療具
4 凹部
5 反射材
6、12、22、23、26、42 接続端子
8、21 溝
9、14、24 ヘッド別体部材
10 ネジ
11、25 係合部材
13,49 配線基板
15、28、31 ジョイント部
16、27 基部
17 撮像素子
19 導光アダプター
20、30、32、33 先端部
35 支持部材
36 ミラー保持部材
37 ミラー
38 照明手段
40 重合器頭部
41 重合器本体
B1、B2 異変部
F 光フィルタ
G、LG 光ガイド部材
PG イメージガイド部材
L、LA 光源(発光素子)
T、T1〜T4 歯

Claims (40)

  1. 口腔内の異変部を診療する診療具と、
    前記異変部を特徴的に抽出させる励起光を放出する光源を含む光照射手段とを有し、
    前記励起光が前記異変部に向けて照射されることを特徴とする歯科診療装置。
  2. 前記光の波長は、405±50nmの近紫外線領域、470±30nmの青色領域、700±100nmの赤色領域、赤外線領域、又は、近赤外線領域のいずれかから選択されることを特徴とする請求項1又は2に記載の歯科診療装置。
  3. 前記光照射手段は、少なくとも前記励起光を含み、複数の異なる波長の光を放出することを特徴とする請求項1又は2に記載の歯科診療装置。
  4. 前記光照射手段は、前記光源から前記複数の異なる波長の光を同時に照射することを特徴とする請求項3に記載の歯科診療装置。
  5. 前記光照射手段は、複数の発光素子からなる光源を有し、
    前記発光素子の各々は、選択され、異なる波長の光を放出することを特徴とする請求項1又は2に記載の歯科診療装置。
  6. 前記発光素子は、1の波長又は2以上の波長の組み合わせで前記光を放出することを特徴とする請求項5に記載の歯科診療装置。
  7. 前記光照射手段が、前記励起光を前記異変部に向けて照射する光源と、照明光を前記異変部に向けて照射する光源とを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の歯科診療装置。
  8. 前記光照射手段が、前記異変部に向けて、前期励起光と前記照明光とを同時に照射できることを特徴とする請求項7に記載の歯科診療装置。
  9. 前記異変部に向けて前記照明光を照射する光源が、白色光を照射する光源であることを特徴とする請求項7又は8に記載の歯科診療装置。
  10. 前記光照射手段が、複数の波長の異なる前記励起光を放出する光源を含み、
    前記複数の波長の異なる前記励起光を放出する光源からの光を同時に照射することを特徴とする請求項3、7及び8のいずれか一項に記載の歯科診療装置。
  11. 前記光照射手段の光源は、発光ダイオード又は半導体レーザダイオードによる発光素子を含むことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の歯科診療装置。
  12. 前記光源は、光量調節されて光を放出することを特徴とする請求項11に記載の歯科診療装置。
  13. 前記光照射手段が、発光する光の波長域が異なる複数の光源を有し、前記複数の光源が切り換えられ、或いは、少なくとも一つの光源が光量調節されることを特徴とする請求項11に記載の歯科診療装置。
  14. 前記光照射手段が、励起光を発光する励起光光源と、白色光を発光する白色光光源を有し、前記励起光光源と前記白色光光源とが切り換えられ、或いは、前記励起光光源と前記白色光光源の少なくともどちらかの光源が光量調節されることを特徴とする請求項13に記載の歯科診療装置。
  15. 前記光照射手段が、発光する励起光の波長域が異なる複数の励起光光源を有し、前記複数の励起光光源が切り換えられ、或いは、前記複数の励起光光源の少なくとも一つが光量調節されることを特徴とする請求項13に記載の歯科診療装置。
  16. 前記光照射手段が、発光する励起光の波長域が異なる複数の励起光光源と、白色光を発光する白色光光源を含み、
    前記複数の励起光光源と前記白色光光源とが切り換えられ、或いは、前記複数の励起光光源と前記白色光光源とのうちにおける少なくとも一つが光量調節されることを特徴とする請求項13に記載の歯科診療装置。
  17. 前記光照射手段が有する光源は、ハロゲンランプ、キセノンランプ、ナトリウムランプ、メタルハライドランプ、水銀ランプ及びブラックライトランプのいずれかであることを特徴とする請求項1又は2に記載の歯科診療装置。
  18. 前記光源から放出される光から所定波長の光を選択する光学フィルタが備えられていることを特徴とする請求項17に記載の歯科診療装置。
  19. 前記光の所定波長が、前記光学フィルタの交換によって選択されて、前記異変部に向けて異なる波長の光が照射されること特徴とする請求項18に記載の歯科診療装置。
  20. 前記光源は、光量調節されて光を放出することを特徴とする請求項17乃至19に記載の歯科診療装置。
  21. 前記光照射手段は、波長の異なる光を放出する複数の発光素子を含む光源を有し、
    前記発光素子の各々が選択されて発光し、異なった波長の前記光を順次に時分割によって照射することを特徴とする請求項1又は2に記載の歯科診療装置。
  22. 前記励起光が、前記診療具又は前記診療具の装着部の近傍から前記異変部に向けて照射されることを特徴とする請求項1又は2に記載の歯科診療装置。
  23. 前記励起光が、前記診療具を囲む周辺部から前記異変部に向けて照射されることを特徴とする請求項22に記載の歯科診療装置。
  24. 前記励起光が発光素子から照射され、該発光素子が、前記診療具近傍に設けられることを特徴とする請求項22又は23に記載の歯科診療装置。
  25. 前記光源は、前記診療具を装着する装着部とは別体に形成された別体部材に設けられ、
    前記別体部材は、前記装着部と着脱自在に係合でき、該装着部と係合されたとき、前記光源に給電する接続部材を有することを特徴とする請求項1乃至16のいずれか一項に記載の歯科診療装置。
  26. 前記光照射手段は、前記光源から照射された光を前記診療具を有するインスツルメントの先端部に導光して前記口腔内に照射させる光ガイド部材を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の歯科診療装置。
  27. 前記光ガイド部材の先端部において、前記口腔内を照射する前記光の拡散部が形成されていることを特徴とする請求項26に記載の歯科診療装置。
  28. 前記光源が、前記インスツルメント内に設けられ、
    前記光照射手段は、前記光源から照射された光を、前記インスツルメントの先端部における前記装着部の近傍に導光して、前記口腔内に照射される前記光ガイド部材を備えていることを特徴とする請求項26又は27に記載の歯科診療装置。
  29. 前記光源が、前記インスツルメント外に設けられ、
    前記インスツルメントに接続されたチューブ内に、該インスツルメントにおける前記装着部の近傍に導光する前記光ガイド部材を備えていることを特徴とする請求項26又は27に記載の歯科診療装置。
  30. 前記光源が、ランプ光源であり、
    前記ランプ光源が、診療器具本体内に設けられ、
    前記ランプ光源が放出する光から所定波長の光を選択する光学フィルタが備えられ、
    前記光を、診療器具本体の先端部における診療具の装着部近傍に導光して、前記口腔内に照射させる光ガイド部材を備えていることを特徴とする請求項26又は27に記載の歯科診療装置。
  31. 前記光照射手段が、治療用レーザ光と前記励起光とを伝送する光ガイド部材を有することを特徴とする請求項26に記載の歯科診療装置。
  32. 前記光照射手段は、前記治療用レーザ光と前記励起光とを、時分割で、又は、ミキシングして、当該異変部に照射することを特徴とする請求項31に記載の歯科診療装置。
  33. 前記歯科診療装置が、前記診療具を有するインスツルメントとして、エアタービンハンドピース、マイクロモータハンドピース、レーザハンドピース、スケーラー、スリーウェイシリンジ、バキュームシリンジのいずれか一つからなることを特徴とする請求項1乃至30のいずれか一項に記載の歯科診療装置。
  34. 前記歯科診療装置が、デンタルミラーからなることを特徴とする請求項1乃至30のいずれか一項に記載の歯科診療装置。
  35. フィルタがミラー表面に装着されることを特徴とする請求項34記載の歯科診療装置。
  36. フィルタがミラー表面に着脱交換可能であることを特徴とする請求項34記載の歯科診療装置。
  37. 前記歯科診療装置が、歯科用光重合器からなることを特徴とする請求項1乃至30のいずれか一項に記載の歯科診療装置。
  38. 前記診療具を有するインスツルメントが、治療用レーザ光と、該治療用レーザ光の照射位置を照準するガイド光を前記口腔内に照射できるレーザハンドピースであり、前記ガイド光が、前記励起光を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の歯科診療装置。
  39. 前記光源が、前記診療具を装着する装着部近傍に収納されていることを特徴とする請求項11又は17に記載の歯科診療装置。
  40. 前記光照射手段が、波長の異なる光を放出する複数の光源からなり、
    前記光源の各々の切り換え、或いは、少なくとも一つの光源について光量調節を操作する操作部が、前記診療具を有するインスツルメントに設けられることを特徴とする請求項1又は2に記載の歯科診療装置。
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