JP2005192276A - 振動型アクチュエータ及び振動型アクチュエータを用いた装置 - Google Patents

振動型アクチュエータ及び振動型アクチュエータを用いた装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 不要な振動の発生を防止することができ、しかも、異音の発生や処理品位の低下を防止することができる振動型アクチュエータ及び振動型アクチュエータを用いた装置を提供する。
【解決手段】 電気信号により振動が励起されるステータと、該ステータに対して相対移動を行うロータとを有する振動型アクチュエータにおいて、ステータとロータとの接触状態が全面接触と部分接触の境界領域になることを回避するためのゲートアレイ604を備えた。
【選択図】 図6

Description

本発明は、振動型アクチュエータ及び振動型アクチュエータを用いた装置に関する。
振動型アクチュエータの一種である超音波モータは、電磁モータには無い種々の特徴を持っており、これまでにも超音波モータを応用した装置に関する提案が多くなされている。
例えば、複写機装置等の画像形成装置の感光ドラム駆動に超音波モータを使用している(例えば、特許文献1参照)。
その構成は、超音波モータの回転軸を潜像形成領域を越えて延出させ、潜像形成領域に光導電層を設け、超音波モータ内の軸受と超音波モータ外の軸受とで回転軸を支持している。このように構成にすることにより、像担持体と駆動源との間のギア或は軸継手等の駆動系のガタツキを取り除くことができ、精度の高い画像形成を行うことが可能になっている。
また、転写材搬送体及び中間転写体に用いられる無端ベルト搬送装置の駆動源として超音波モータを使用している(例えば、特許文献2参照)。
画像形成装置では、転写材として通常の用紙、厚紙、OHP(オーバヘッドプロジェクタ)に使用するトランスペアレンシー(以下、トラペンと記述する)といった複数種のマテリアルに対応したものが多い。その際、厚紙やトラペンは、熱容量が大きいために、画像形成装置の定着器において供給熱量を多くしなければならなかった。
そのため、定着器の定着速度を、使用する用紙(特に、厚紙、トラペン)に応じて通常のそれより遅く(通常の1/2〜1/4程度に)することにより、用紙に対する供給熱量を多くして、厚紙、トラペンの画像形成の対応を行っている(例えば、特許文献3参照)。
定着器の定着速度を遅くする際には、上述した感光ドラム及び無端ベルト搬送装置の駆動源である超音波モータの駆動速度も遅くする必要がある。
また、画像形成装置における複数の超音波モータの起動方法に関しては、最終目標速度までの速度領域を分割して目標速度を設定し、複数のモータが全て前記分割目標速度に到達してから、次の分割目標速度を与えるといった方法がとられている(例えば、特許文献4参照)。
特開平8−95327号公報 特開平11−919768号公報 特開平9−197751号公報 特開平11−187688号公報
しかしながら、上述したような従来の進行波型の超音波モータ、特に、画像形成装置等に用いられている高トルクを発生するタイプの超音波モータにおいては、下記のような問題点があった。
即ち、超音波モータは、弾性体と圧電素子とから成るステータの振動振幅を変更することによって駆動速度を変化させている。ステータと、移動体であるロータとの接触状態は、超音波モータの振動振幅によって異なる。
図10(A)は、超音波モータが低速度(振動振幅が小さい)で駆動されている場合のステータとロータの接触状態を、図10(B)は、高速度(振動振幅が大きい)で駆動されている場合のステータとロータの接触状態を、それぞれ示す図である。
圧電素子によって変形力を受けているのはステータであるが、実際にはステータの変形に応じてロータも変形することが本出願人の検討によって明らかになっている。
まず、図10(A)の振動振幅の小さい場合について説明する。同図は、説明を分かり易くするために、振動振幅を実際よりも誇張して表現している。ロータ1001が図中矢印L方向(左方向)に移動する力を受けている場合について考える。この時、図10(A)のC領域では、ステータ1002の櫛歯先端部がロータ1001に対して図面に向かって左方向(矢印L1方向)に力が働くような運動をしている。また、図10(A)のD領域では、ステータ1002の櫛歯先端部分がロータ1001に対して図面に向かって右方向(矢印W方向)に力が働くような運動をしている。
振動振幅が小さい場合は、ステータ1002とロータ1001は、C領域及びD領域を含む全域で接触しているので、右方向及び左方向の力が同時に働いていることになる。
しかし、接触部の圧力は、C領域の方がD領域より大きくなっているので、結果としてロータ1001は図10(A)の左方向(矢印L方向)に移動する。
駆動速度が高い場合は、図10(B)の振動振幅が大きい場合のような接触状態になる。図10(B)のE領域では、図10(A)のC領域と同様に、ロータ1001の移動方向と同方向の力が働くが、F領域では、ステータ1002とロータ1001とが接触していないために、図中右方向の力は働かないことになる。その結果、ロータ1001は、図10(A)の場合よりも大きな力で図中左方向に移動されることになる。
以上説明したように、ステータ1002とロータ1001との接触状態には2つの状態が存在する。即ち、(1)ステータ1002とロータ1001とが全面で接触している場合と、(2)ステータ1002とロータ1001とが部分的に接触している場合の2つの状態が存在する。
上記2つの状態では、ステータ1002からロータ1001への力の伝達の方法が大きく異なる。このため、この2つの状態の境界領域では、ロータ1001の受ける力が不連続になることにより、全面接触と部分接触とが交互に生じ、不要な振動が発生してしまうことがある。
この不要な振動は、異音の発生や、駆動速度ムラ増大の原因になることもある。
上記接触状態の境界領域は、超音波モータの最大速度に対して比較的低速度で駆動している場合に存在する。
上述した従来の画像形成装置では、転写材である用紙の種類によっては、超音波モータを低速度で駆動する必要があるために、このような場合に境界領域になる可能性がある。
また、超音波モータの起動時及び停止時には、最終目標速度までの速度領域を分割して目標速度を設定し、複数の超音波モータが全て前記分割目標速度に到達してから、次の分割目標速度を与えるといった方法がとられているために、加速中または減速中に境界領域になる速度で駆動されることもある。
その結果として、画像形成装置からの異音の発生や、速度ムラが大きい状態で印刷されることによる画像品位の悪化が生じてしまうという問題もあった。
そこで、本発明は、上述のような従来技術の欠点に鑑みてなされたものであり、不要な振動の発生を防止することができ、しかも、異音の発生や処理品位の低下を防止することができる振動型アクチュエータ及び振動型アクチュエータを用いた装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、電気信号により振動が励起される振動子と、該振動子に対して相対移動を行う移動子とを有する振動型アクチュエータにおいて、前記振動体と前記移動体との接触状態が全面接触と部分接触の境界領域になることを回避するための回避手段を備えたことを特徴とする振動型アクチュエータを提供する。
また、上記目的を達成するために、本発明は、本発明の振動型アクチュエータを駆動源として用いたことを特徴とする装置を提供する。
本発明によれば、超音波モータのステータとロータの接触状態が部分接触と全面接触の境界の領域で駆動することを避けることができるので、不要な振動が発生するのを防ぐことができ、駆動速度が複数存在する画像形成装置等においても、異音の発生や印字品位の低下を防ぐことができる。
本発明の振動型アクチュエータ及び振動型アクチュエータを用いた装置の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
[第1の実施形態]
まず、本発明の第1の実施形態を、図1乃至図7に基づき説明する。
図1は、本実施の形態に係る振動型アクチュエータを駆動源として用いたカラー画像形成装置の内部構成を示す側断面図であり、同図に示すカラー画像形成装置は公知の装置であるので、ここでは、その概略のみを説明する。
図1に示すように、本実施形態では、画像形成装置本体100内に第1、第2、第3及び第4の4つの画像形成手段Pa,Pb,Pc,Pdが設けられており、これによって、カラー画像を形成するようになっている。
なお、画像形成手段は、1つ或いはそれ以上の任意数の画像形成手段を含む画像形成装置にも本発明は適用できるものである。
画像形成装置本体100内の図において右側には、給送装置101が設けられており、その反対側には、転写材排出口102が設けられている。給送装置101は、転写材103を従動ローラ104側から搬送ベルト105上に載置する機能を有する。転写材排出口102に隣接して内側に定着器106が配設されている。
定着器106は、分離ローラ107側から給送された転写材103を受けて、各画像形成手段Pa,Pb,Pc,Pdにおいて転写材103に重ねて転写された顕画像を一括して定着し、永久像を形成するものである。
また、画像形成装置本体100内の給送装置101から定着器106に至る経路の下側には、給送装置101に近接して従動ローラ104が、また、定着器106に近接して分離ローラ107がそれぞれ設けられており、これらのローラ104,107相互間に誘電体シートの無端状搬送部材、例えば、搬送ベルト105が架設されている。この搬送ベルト105は、分離ローラ107の下側の駆動ローラ108によって回転駆動される回転部材である。従動ローラ104の下方には、搬送ベルト105の内周側からこの搬送ベルト105と当接して搬送ベルト105への引張力を自在に調節する調節ローラ109が設けられている。
一方、従動ローラ104から分離ローラ107に至る経路の上側には、搬送ベルト105に近接して給送装置101側から順に4つの画像形成手段Pa,Pb,Pc,Pdが併設されている。
搬送ベルト105は、駆動ローラ108によって後述する図1における矢印A方向に駆動され、給送装置101を通じて送給される転写材103を担持し、各画像形成手段Pa,Pb,PC,Pdへと順次搬送する搬送手段を構成している。
各画像形成手段Pa,Pb,Pc,Pdは、実質的に互いに同一構成であり、周知のように、図示矢印方向に回転駆動される像担持体である感光体ドラム110a,110b,110c,110dを含み、各感光体ドラム110a〜110dの周辺には、感光体ドラム110a〜110dを一様に帯電する帯電器111a,111b,111c,111d、感光体ドラム110a,110b,110c,110d上に形成された静電潜像を現像する現像器112a,112b,112c,112d、現像された顕画像を転写材103へ転写する転写用帯電器113a,113b,113c,113d、感光体ドラム110a,110b,110c,110d上に残存するトナーを除去するクリーニング器114a,114b,114c,114dが各感光体ドラム110a〜110dの回転方向に順次配設されている。また、各感光体ドラム110a〜110dの上方には露光装置115a,115b,115c,115dが各々設けられている。
現像器112aにはイエロー色のトナーが、現像器112bにはマゼンタ色のトナーが、現像器112cにはシアン色のトナーが、現像器112dにはブラック色のトナーが、各々収容されている。露光装置115aにはカラー画像のイエロー成分像に対応する画素信号が、露光装置115bにはカラー画像のマゼンタ成分像に対応する画素信号が、露光装置115cにはカラー画像のシアン成分像に対応する画素信号が、露光装置115dにはカラー画像のブラック成分像に対応する画素信号が、各々入力される。これら電気デジタル画素信号の入力を受けて、この信号に対応して変調された光束を各々帯電器111a〜111dと現像器112a〜112dとの間で各感光体ドラム110a〜110dの母線方向に各感光体ドラム110a〜110dのドラム面を露光するようになっている。
上記構成のカラー画像形成装置において、図示するように転写材103としてカットシート状のものが使用され、この転写材103が給送装置101の給送ガイド内を移動し、搬送ベルト105上に送り出される。これに同期して駆動ローラ108も駆動され、搬送ベルト105が図1の矢印A方向に駆動される。転写材103が給送ガイドによって案内されて搬送ベルト105上に載置される。
その後、第1の画像形成手段Paの感光体ドラム110aにはイエロー画像が、第2の画像形成手段Pbの感光体ドラム110bにはマゼンタ画像が、第3の画像形成手段Pcの感光体ドラム110cにはシアン画像が、第4の画像形成手段Pdの感光体ドラム110dにはブラック画像が、それぞれ分担されて形成される。これら画像形成手段Pa〜Pdにおける画像形成の原理は、カールソンプロセスとして既に公知であるため、その説明は省略する。
搬送ベルト105の移動によって、転写材103は第1から第4の画像形成手段Pa〜Pdの感光体ドラム110a〜110dの下部を順次に通過して定着器106の方向へ搬送され、各画像形成手段Pa〜Pdの転写帯電器113a〜113dにより、転写材103上に、各画像形成手段Pa〜Pdにて形成された各色の顕画像が順次に重ねて転写されてカラー画像が合成される。
転写材103は、第4の画像形成手段Pdを通過した後、転写材103の弾性力を利用して搬送ベルト105からの分離を実現する小曲率の分離ローラ107を経て搬送ベルト105から分離される。搬送ベルト105から分離された転写材103は定着器106に送られ、この定着器106内で転写された各色の顕画像が一括して定着された後、転写材排出口102から排出され、1つの画像記録サイクルが終了する。
搬送ベルト105の駆動ローラ108の付近には除電清掃装置116が取り付けられている。この除電清掃装置116は、搬送ベルト105に関して、転写材103の表面電位を接地除電し、更には、その転写材載置面に付着した汚れを清掃する清掃手段を有するクリーニング装置としての機能を有する。除電清掃装置116は、除電手段であるファーブラシ117、清掃手段である板状粘弾性体よりなるクリーナブレード118、各手段を一体に保持すると共に、清掃によって発生した汚損物を蓄積する容器部としての枠体119によって構成されている。
図2は、画像形成装置100の感光体ドラム110a〜110dの構成を示す斜視図である。同図において、4本の感光ドラム110a〜110dの駆動軸上には、それぞれ駆動源としての超音波モータMa,Mb,Mc,Mdが、それぞれ取り付けられている。また、超音波モータMa〜Mdには、速度を検出する手段であるロータリエンコーダEa,Eb,Ec,Edが内蔵されている。超音波モータMa〜Mdは、比較的低速度で高いトルクを発生させることができるので、図2に示すように、感光体ドラム110a〜110dの駆動軸にダイレクトに接続することができる。
これにより、従来必要であったギア等の減速手段を用いなくても済むために、色ずれの低減が実現でき、印刷品位を向上させることができる。
図3は、画像形成装置100の搬送ベルト105の駆動源の構成を示す斜視図である。同図において、駆動ローラ108には、超音波モータMeが接続されている。また、この超音波モータMeにも、速度を検出するためのロータリエンコーダEeが内蔵されている。搬送ベルト105の駆動においても、感光ドラム110a〜110dの駆動と同じく、超音波モータMeがダイレクトに接続されているために、印刷品位を向上させることが可能となっている。
次に、超音波モータに関して図4を用いて説明する。
図4は、感光ドラム体110a〜110d及び駆動ローラ108の駆動源である超音波モータの構成を示す断面図である。
本実施形態において使用する超音波モータMa〜Meは、全て図4に示す超音波モータと同一構成である。
図4において、401は金属製の弾性体であり、焼結等の方法によって製造される。この弾性体401には圧電素子402が接着されている。弾性体401と圧電素子402とが接着された構造体をステータ(振動子)Sと呼ぶ。403はロータ(移動子)で、金属製の円環状の部材である。このロータ403は、加圧バネ404によって弾性体401に押し付けられている。405は積層圧電素子で、不図示の送電線を介して印加される直流電圧の大きさに応じた歪を発生する。この積層圧電素子405の歪量に応じて加圧バネ404の変位が変化する。この結果、ステータSとロータ403との間に働いている押し付け力を変更することが可能となっている。積層圧電素子405に印加する直流電圧の決定方法に関しては、後述する。
406はシャフトで、加圧バネ404、積層圧電素子405等を介してロータ403と接続されている。ロータ403が回転運動をするとシャフト406も回転運動を行う。シャフト406は、2つのベアリング407,408によって回転可能に支持されている。409はコードホイールで、シャフト406の回転速度または回転位置を検出するためのものである。コードホイール409の表面には、周方向に反射面と非反射面とが交互に形成されている。410は反射式のエンコーダ素子であり、発光部と受光部とから成り、コードホイール409に光線を照射し、その反射光に応じた電圧信号が出力されるように構成されているIC(集積回路)である。411は金属性の筐体、412はコードホイール409とエンコーダ素子410を覆うためのカバー、413は圧電素子402,405に電力を供給するためのコネクタである。
図5は、ステータSの構成を示す斜視図であり、同図に示すように、弾性体401の櫛歯上部に耐摩耗性を向上させるための摩擦材501が接着されている。これにより、超音波モータの寿命を向上させている。
次に、超音波モータの駆動回路について図6を用いて説明する。
図6は、画像形成装置100における超音波モータの駆動回路構成を示すブロック図である。
図6において、601は画像形成装置100の本体基板であり、画像形成装置100全体の動作を制御するCPU(中央処理装置)602が実装されている。本体基板601には、CPU602以外にも画像処理用のICや超音波モータ以外のアクチュエータのコントローラ、通信用のIC等が実装されているが、ここでは、超音波モータの制御に関するもの以外は省略した。
603は超音波モータ駆動基板であり、ゲートアレイ(回避手段)604と昇圧回路605a,605b,605c,605d,605eが実装されている。606は直流電圧選択回路である。
ゲートアレイ604は、主に下記4種類の働きを行う。
(1) CPU602との通信
(2) 超音波モータの駆動信号の生成
(3) 超音波モータの回転速度の検出
(4) 加圧調整用の積層圧電素子405への電圧の切り替え信号の生成
上述したゲートアレイ604の各働きと、超音波モータの動作について説明する。
エンコーダEa〜Eeからは、超音波モータMa〜Meの速度に応じた周波数を有するパルス信号が出力されている。パルス信号は、ゲートアレイ604に入力され、上記(3)の機能により速度情報に変換される。変換された速度情報は、上記(1)の機能によりCPU602に伝達される。
CPU602では、設定された目標駆動速度と、ゲートアレイ604から得られる速度情報とを比較し、速度偏差を求める。その後、公知の制御方法であるPID制御等を行うことにより、超音波モータの制御操作量を設定する。
本実施形態では、制御操作量として超音波モータの駆動周波数を使用している。決定された駆動周波数情報は、上記(1)の機能によりゲートアレイ604に伝達される。
ゲートアレイ604では、上記(2)の機能により、CPU602で決定された駆動周波数のパルス信号を生成する。パルス信号は、昇圧回路605a〜605eにより超音波モータを充分駆動できる電圧まで昇圧され、超音波モータMa〜Meに印加される。
上述した方法により、超音波モータの駆動速度が所定の値に制御されるが、上述した「発明が解決しようとする課題」の項でも述べたように、超音波モータの駆動速度が比較的低速度の場合に、超音波モータのステータSとロータ403との接触状態が全面接触と部分接触との境界領域となり、この時に異音が発生したり、速度ムラが増大する可能性がある。
図7は、超音波モータの駆動周波数と駆動速度との関係を表したグラフである。このグラフの横軸は超音波モータの駆動周波数、縦軸は駆動速度である。
本実施形態において使用する超音波モータは、共振を利用して振動振幅を増加させる方式をとっている。
よって、図7に示すグラフのように、共振周波数(fr)で駆動速度は最大となる。また、駆動周波数が共振周波数(fr)を下回ると、駆動速度が急激に低下する。制御性を考慮し、制御は、共振周波数よりも高い領域を使用して行われる。
図7のVsは、本実施形態において使用する画像形成装置100において、通常の厚さの用紙を印刷する場合に使用する駆動速度である。また、Vhは、通常よりも厚い用紙を印刷する場合に使用する駆動速度、Vqは、トラペンを印刷する場合に使用する駆動速度である。VhはVsの1/2の駆動速度、VqはVsの1/4の駆動速度である。
図7中のV1及びV2については、後述する。
図7において、実線で示すグラフは、通常の加圧力における特性であり、また、一点鎖線で示すグラフは、加圧力を低下させた場合の特性である。
図7に示すように、通常加圧力時においては、駆動速度Vh付近に接触状態の境界領域が存在する。本実施形態において使用する画像形成装置100では、通常よりも厚い用紙を印刷する場合及び加速時、減速時に駆動速度Vh付近で駆動される。その際に、ステータSとロータ403との接触状態の境界領域付近で駆動されることになる。
ところが、図7の加圧力低下時の特性では、境界領域は存在するが、その際の駆動速度が通常の加圧力時と異なっていることが分かる。
そこで、駆動速度に応じて加圧力を変更することにより、図7中の接触状態の境界領域を避けて駆動することが可能となる。
以下、境界領域を避けるための具体的な方法について説明する。
CPU602では、2つの駆動速度V1及びV2が予め設定されている。V1は、通常の加圧力で境界領域になる駆動速度よりも少し低い駆動速度である。また、V2は、境界領域になる駆動速度よりも少し高い駆動速度である。
CPU602では、現在の目標駆動速度がV1とV2との間にあるか否かを判断している。もし、現在の目標駆動速度がV1とV2との間であれば、加圧力を通常よりも下げるための指令を、ゲートアレイ604に伝達する。
ゲートアレイ604では、上述した(4)の機能により加圧力を低下するための切り替え信号を発生する。その信号によって、図6の直流電圧選択回路606によって決定された直流電圧が各超音波モータMa〜Meの加圧力調整用の積層圧電素子405に印加され、加圧力が通常よりも低い状態に設定される。また、現在の目標駆動速度がV1とV2との間から外れた場合は、再び通常の加圧力に戻す動作を行う。
以上により、厚紙印刷時、加速時及び減速時に、本来であればステータとロータ403との接触状態が全面接触と部分接触との境界領域になる場合においても、その境界領域を避けて駆動することが可能となる。
なお、本実施形態では、加圧力を一時的に低減させることにより、駆動速度に対する接触状態の境界領域を変化させ、その境界領域を避ける動作を行ったが、逆に、加圧力を一時的に増大させることによっても、接触状態の境界領域を変化させることは可能である。
よって、本発明では加圧力を増大させることによる駆動を行っても良いものとする。
また、本実施形態では、積層圧電素子405の電圧を変化させることにより、加圧力の変更を行ったが、加圧力の変更は、他の方法を用いても良いものとする。例えば、積層圧電素子405の代わりに電磁石を搭載し、この電磁石に流す電流によって磁力を変化させることにより、加圧バネの変位を変化させても良いし、また、積層圧電素子405の代わりに形状記憶合金を使用し、その形状記憶合金の温度をヒータ等で変化させることにより、加圧力を変化させても良いものとする。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態を、図8及び図9に基づき説明する。
なお、本実施形態に係る振動型アクチュエータの基本的な構成は、上述した第1の実施形態の図4及び図5と同一であるから、必要に応じて、これら各図を流用して説明する。
図8は、本実施形態に係る振動型アクチュエータである進行波型超音波モータにおける圧電素子の構成を示す図、図9は、本実施の形態に係る振動型アクチュエータである進行波型超音波モータにおける駆動周波数と駆動速度との関係を表したグラフである。
本実施形態においては、公知の進行波型超音波モータでは、図8に示すような電極構成を有する圧電素子を使用する。
図8に示すように、圧電素子402には複数の電極が形成されており、各電極の周方向の長さは、駆動時の振動の波長の略1/2の長さに設定されている。また、図8において、(+)及び(−)で示したように、隣り合う電極の分極方向を逆の関係にしている。電極は、図8に示したA相及びB相と呼ばれる電極郡に分かれており、各電極郡の配置を駆動時の振動の波長の略1/4の量ずらして配置している。
上記のような進行波型超音波モータでは、A相とB相に印加する交流電圧の時間的位相差が90°または−90°の場合に振幅が一定の最適な進行波が発生する。
なお、A相とB相に印加する交流電圧の時間的位相差が90°と−90°では、回転方向が逆になる。時間的位相差を90°または−90°以外に設定すると、進行波が理想的な状態でなくなるために、超音波モータの駆動効率は悪化する。
図9は、A相とB相に印加する交流電圧の時間的位相差が90°の場合と70°の場合の駆動周波数と駆動速度との関係を表したグラフである。A相とB相に印加する交流電圧の時間的位相差が70°の場合には、最高回転数が低下していることが分かる。また、A相とB相に印加する交流電圧の時間的位相差90°の場合と70°の場合とでは、接触状態の境界領域が異なっていることが分かる。これは、上述した第1の実施形態において、加圧力を変化させた場合と同様の差である。
よって、第1の実施形態において目標駆動速度に応じて加圧力を変化させた場合と同じ要領でA相とB相に印加する交流電圧の時間的位相差を変化させることにより、駆動時に接触状態の境界領域を避けて駆動することが可能であることが分かる。
即ち、現在の目標駆動速度がV1とV2との間にあるか否かを判断し、もし、現在の目標駆動速度がV1とV2との間であれば、A相とB相に印加する交流電圧の時間的位相差(駆動電圧の位相差)を70°に設定する。また、現在の目標駆動速度がV1とV2との間以外の場合は、A相とB相に印加する交流電圧の時間的位相差(駆動電圧の位相差)を90°に設定する。
なお、本実施形態においても、図6に示すような回路構成(但し、加圧調整のための直流電圧選択回路606は使用しない)で超音波モータの駆動が行われており、A相とB相に印加する交流電圧の時間的位相差の変更は、ゲートアレイ604がCPU602の指令に応じて行っている。
以上のように、本実施形態では、加圧力調整機構を持たない超音波モータ及び駆動回路においても、上述した第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、本実施形態では、2相の交流電圧の位相差を一時的に変化させることによって駆動効率を変化させ、ステータSとロータ403との接触状態が境界領域になることを回避したが、進行波型超音波モータは2相の交流電圧の電圧振幅を異なる値にすることによっても駆動効率を変化(低下)させることができる。
よって、接触状態の境界領域において超音波モータに印加する2相の交流信号の電圧を一時的に異ならせることによっても、上述した第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
[その他の実施形態]
以上が本発明の実施形態の説明であるが、本発明は、これら実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲で示した機能、または実施形態の構成が持つ機能を達成できる構成であれば、どのようなものであっても適用可能である。
本発明の第1の実施形態に係る振動型アクチュエータを駆動源として用いた画像形成装置の内部構成を示す側断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る振動型アクチュエータを駆動源として用いた画像形成装置における感光体ドラム駆動部の構成を示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る振動型アクチュエータを駆動源として用いた画像形成装置における転写ベルト駆動部の構成を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る振動型アクチュエータである超音波モータの構成を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る振動型アクチュエータである超音波モータにおけるステータの構成を示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る振動型アクチュエータの駆動回路構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る振動型アクチュエータである超音波モータにおけるステータとロータとの加圧力による特性の違いを示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る振動型アクチュエータである超音波モータにおける圧電素子の電極構成を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る振動型アクチュエータである超音波モータにおける駆動電圧の位相差による特性の違いを示す図である。 従来の振動型アクチュエータである超音波モータのステータとロータとの接触状態を示す図である。
符号の説明
100 カラー画像形成装置
101 給送装置
102 転写材排出口
103 転写材
104 従動ローラ
105 搬送ベルト
106 定着器
107 分離ローラ
108 駆動ローラ
109 調節ローラ
110a 感光体ドラム
110b 感光体ドラム
110c 感光体ドラム
110d 感光体ドラム
111a 帯電器
111b 帯電器
111c 帯電器
111d 帯電器
112a 現像器
112b 現像器
112c 現像器
112d 現像器
113a 転写用帯電器
113b 転写用帯電器
113c 転写用帯電器
113d 転写用帯電器
114a クリーニング器
114b クリーニング器
114c クリーニング器
114d クリーニング器
115a 露光装置
115b 露光装置
115c 露光装置
115d 露光装置
116 除電清掃装置
117 ファーブラシ
118 クリーナブレード
119 枠体
401 弾性体
402 圧電素子
403 ロータ(移動子)
404 加圧バネ
405 積層圧電素子
406 シャフト
407 ベアリング
408 ベアリング
409 コードホイール
410 エンコーダ素子
411 筐体
412 カバー
413 コネクタ
501 摩擦材
601 画像形成装置の本体基板
602 CPU(中央処理装置)
603 超音波モータ駆動基板
604 ゲートアレイ(回避手段)
605a 昇圧回路
605b 昇圧回路
605c 昇圧回路
605d 昇圧回路
605e 昇圧回路
606 直流電圧選択回路
Ea ロータリエンコーダ
Eb ロータリエンコーダ
Ec ロータリエンコーダ
Ed ロータリエンコーダ
Ma 超音波モータ
Mb 超音波モータ
Mc 超音波モータ
Md 超音波モータ
Pa 画像形成手段
Pb 画像形成手段
Pc 画像形成手段
Pd 画像形成手段
S ステータ(振動子)

Claims (7)

  1. 電気信号により振動が励起される振動子と、該振動子に対して相対移動を行う移動子とを有する振動型アクチュエータにおいて、
    前記振動体と前記移動体との接触状態が全面接触と部分接触の境界領域になることを回避するための回避手段を備えたことを特徴とする振動型アクチュエータ。
  2. 前記回避手段は、前記振動体と前記移動体との間の加圧力を一時的に減少させる手段であることを特徴とする請求項1に記載の振動型アクチュエータ。
  3. 前記回避手段は、前記振動体と前記移動体との間の加圧力を一時的に増加させる手段であることを特徴とする請求項1に記載の振動型アクチュエータ。
  4. 前記回避手段は、前記複数の交番電圧の時間的位相差を一時的に変更する手段であることを特徴とする請求項1に記載の振動型アクチュエータ。
  5. 前記回避手段は、前記複数の交番電圧の電圧を一時的に異なる振幅にする手段であることを特徴とする請求項1に記載の振動型アクチュエータ。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の振動型アクチュエータを駆動源として用いたことを特徴とする装置。
  7. 前記装置は、前記振動型アクチュエータにより駆動される感光部材と転写部材とを有する画像形成装置であることを特徴とする請求項6に記載の装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008154410A (ja) * 2006-12-20 2008-07-03 Pentax Corp 超音波モータ
US7937024B2 (en) 2006-07-03 2011-05-03 Canon Kabushiki Kaisha Image forming apparatus utilizing technology of periodically varying rotational speed of motor
CN109968369A (zh) * 2019-04-10 2019-07-05 蚁人(苏州)机械科技有限公司 可变焦机器人眼

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