JP2005191472A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005191472A
JP2005191472A JP2003434197A JP2003434197A JP2005191472A JP 2005191472 A JP2005191472 A JP 2005191472A JP 2003434197 A JP2003434197 A JP 2003434197A JP 2003434197 A JP2003434197 A JP 2003434197A JP 2005191472 A JP2005191472 A JP 2005191472A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
insulating film
film
contact hole
dielectric constant
fluorine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003434197A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuaki Inukai
和明 犬飼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Semiconductor Leading Edge Technologies Inc
Original Assignee
Semiconductor Leading Edge Technologies Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Semiconductor Leading Edge Technologies Inc filed Critical Semiconductor Leading Edge Technologies Inc
Priority to JP2003434197A priority Critical patent/JP2005191472A/ja
Publication of JP2005191472A publication Critical patent/JP2005191472A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electrodes Of Semiconductors (AREA)
  • Drying Of Semiconductors (AREA)
  • Internal Circuitry In Semiconductor Integrated Circuit Devices (AREA)
  • Cleaning Or Drying Semiconductors (AREA)

Abstract

【課題】 多孔質絶縁膜を有する半導体装置の製造方法において、多孔質絶縁膜の中に形成するトレンチやコンタクトホールの側壁にアンダーカットやボイド(空洞)が発生しないようにする。
【解決手段】 多孔質低誘電率膜3を含む層間絶縁膜5をエッチングしてコンタクトホール7aを形成するとき、フッ素系ガスを用いるため、フッ素を含むエッチング反応生成物Aがコンタクトホール7aの側壁付近の層間絶縁膜5の膜中に残留する。これを除去する洗浄工程または乾燥工程において水を用いると、フッ酸を形成して層間絶縁膜5をエッチングし、アンダーカットやボイドが発生するので、フッ素系不活性溶媒を用いた洗浄工程および乾燥工程を行うことにより、半導体基板1が水と接触しないようにする。
このように行うことにより、コンタクトホール7aの側壁にアンダーカットやボイドが発生することがなく、良好な形状のコンタクトホールを形成することができる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、半導体装置の製造方法に関するものであり、特に多孔質絶縁膜を有する半導体装置の製造方法に関する。
半導体集積回路における金属配線は、配線ピッチの縮小に伴う配線抵抗の上昇と配線間の寄生容量増大により、信号遅延が深刻な問題となっている。この問題を解決するため、配線材料に銅を、層間絶縁膜に低誘電率膜(Low−k膜)を用いる技術が必要不可欠になっている。低誘電率膜の代表的なものとして、膜中に空孔を導入した多孔質低誘電率膜が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この金属配線形成方法は、低誘電率膜を選択的にエッチングしてトレンチまたはコンタクトホールを形成し、銅膜などの金属膜を埋め込んだ後、トレンチまたはコンタクトホールの外部に形成した金属膜を、化学機械研磨(Chemical Mechanical Polishing;以下、CMPと称する)で除去することにより形成する、いわゆるダマシン法が主流になっている。
図9〜12は、多孔質低誘電率膜を有する半導体装置の、従来の製造方法の一部を、半導体装置の断面により順を追って説明する工程説明図である。
まず、図9に示すように、半導体基板1の上に、エッチングのストッパー膜として、SiC膜からなる第一絶縁膜2を形成後、多孔質低誘電率膜である、メチルシルセスキオキサン(Methyl Silses Quioxane;MSQ)からなる第二絶縁膜3を形成する。ここで、MSQは、メチル基およびシリコンを含む有機系の絶縁膜である。
次に、第二絶縁膜3の上に、キャップ膜として、シリコン酸化膜からなる第三絶縁膜4を形成し、さらに、第三絶縁膜4の上にレジストパターン6を形成する。
次に、図10に示すように、レジストパターン6をマスクとして、フッ素系ガスを用いたドライエッチングにより第三絶縁膜4、第二絶縁膜3、および第一絶縁膜2をエッチングして、コンタクトホール7aを形成する。このとき、フッ素系ガスを用いてエッチングを行ったので、コンタクトホール7aの内部にはフッ素を含む反応生成物が形成され、第三絶縁膜4、第二絶縁膜3、および第一絶縁膜2のコンタクトホール7a側壁付近の膜中には、フッ素を含んだ反応生成物Aが残留している。
次に、図11に示すように、アッシングによりレジストパターン6(図10参照)を除去する。
次に、図12に示すように、コンタクトホール7aの内部や、コンタクトホール7a側壁付近の第三絶縁膜4、第二絶縁膜3、および第一絶縁膜2の膜中に残留した反応生成物A(図11参照)を除去するため、アミン系洗浄液などで洗浄した後、薬液残留分や除去物を洗浄するため水洗し、乾燥を行う。
ここで、図示しないが、洗浄液中に含まれる水や、水洗で使用される水が、コンタクトホール7aの側壁から膜中に浸入し、フッ素を含む反応生成物Aを溶解してフッ酸を形成する。
なお、IPA(イソプロピルアルコール)乾燥など、乾燥工程においてIPAの水溶液を蒸気として用いる場合には、水溶液に含まれる水の水蒸気によってもフッ酸が形成される。
このように、上記従来の技術では、洗浄工程または乾燥工程において形成されたフッ酸が、コンタクトホール7a側壁付近の第三絶縁膜4、第二絶縁膜3、および第一絶縁膜2をエッチングしてしまう。特に、第二絶縁膜3は多孔質であるため、第一絶縁膜2(SiC膜)や第三絶縁膜4(シリコン酸化膜)と比較するとフッ酸によりエッチングされやすく、図12に示すように、アンダーカット3bやボイド(空洞)が形成される。
このように、コンタクトホール7aの側壁にアンダーカット3bやボイドが形成されると、後の工程で行うコンタクトホール7aに金属膜を埋め込む工程において、金属膜の埋め込み不良などを起こし、配線の電気特性や絶縁膜の機械的強度を著しく劣化させてしまうおそれがある。
特開2002−026121号公報
上述のように、多孔質低誘電率膜を有する半導体装置の製造方法において、多孔質低誘電率膜をフッ素を用いたガスを用いて選択的にエッチングしてトレンチやコンタクトホールを形成するとき、エッチングにより発生するフッ素を含む反応生成物と、その後の洗浄工程または乾燥工程による水が反応してフッ酸を形成し、トレンチまたはコンタクトホールの側壁付近の多孔質低誘電率膜をエッチングしてアンダーカットやボイドが発生し、配線の電気特性や絶縁膜としての機械的強度を劣化させてしまうという課題があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、多孔質低誘電率膜を有する半導体装置の製造方法において、多孔質低誘電率膜を選択的にエッチングしてトレンチやコンタクトホールを形成するとき、エッチング後の洗浄工程または乾燥工程において、トレンチやコンタクトホールの側壁付近の多孔質低誘電率膜にアンダーカットやボイドが発生することを抑制した、優れた半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る半導体装置の製造方法は、基板上に多孔質絶縁膜を形成する成膜工程と、前記多孔質絶縁膜をフッ素を含むガスを用いて選択的にエッチングし、前記多孔質絶縁膜の中にトレンチ又はコンタクトホールを形成するエッチング工程と、前記基板を洗浄する洗浄工程と、前記基板を乾燥する乾燥工程とを備え、前記洗浄工程および乾燥工程を、前記基板が水と接触することなく、フッ素系不活性溶媒を用いて行うことを特徴とする。
本発明のその他の特徴については、以下において詳細に説明する。
本発明によれば、多孔質低誘電率膜を有する半導体装置の製造方法において、多孔質低誘電率膜を選択的にエッチングしてトレンチやコンタクトホールを形成するとき、エッチング後の洗浄工程または乾燥工程において、トレンチやコンタクトホールの側壁付近の多孔質低誘電率膜にアンダーカットやボイドが発生することを抑制した、優れた半導体装置の製造方法を得ることができる。
図1〜8は、本発明の実施の形態による半導体装置の製造方法を、半導体装置の断面により順を追って説明する工程説明図である。
まず、図1に示すように、半導体基板1の主面上に、SiCからなる第一絶縁膜2をプラズマの化学気相成長(Chemical Vapor Deposition;以下、CVDと称する)により50nm程度の厚さで形成する。
次に、第一絶縁膜2の上に、メチルシルセスキオキサン(Methyl Silses Quioxane;以下、MSQと称する)からなる第二絶縁膜3を塗布法により300〜500nm程度の厚さで形成する。さらに、第二絶縁膜3の上に、シリコン酸化膜からなる第三絶縁膜4をプラズマCVDにより50nm程度の膜厚で形成する。
なお、説明の便宜上、第一絶縁膜2、第二絶縁膜3、および第三絶縁膜4を全体として、層間絶縁膜5と称する。
ここで、第一絶縁膜2は、後の工程で半導体基板1の主面に達するコンタクトホールを形成するとき、エッチングのストッパー膜として用いる膜である。
また、第二絶縁膜3には、配線間の寄生容量低減のため、一般に広く用いられるシリコン酸化膜より比誘電率が低い、低誘電率膜を用いる。
さらに、第三絶縁膜4は、後に形成するコンタクトホール内の埋め込み配線形成において、CMPを行うときの、第一絶縁膜2および第二絶縁膜3の剥離や亀裂を防止するための膜である。
ここで、第二絶縁膜に用いる低誘電率膜であるMSQは、膜中に空孔を有する多孔質低誘電率膜である。
MSQは、メチル基(CH基)を含んだ有機系シリコン酸化膜であり、比誘電率がシリコン酸化膜よりも小さい低誘電率膜である。シリコン酸化膜の比誘電率が約3.9であるのに対し、ここで用いるMSQの比誘電率は約2.2であり、十分に低い値である。
また、MSQの分子構造について説明する。
MSQの分子は、シリコン(Si)原子、炭素(C)原子、酸素(O)原子、および水素(H)原子からなり、これらの原子がSi−OおよびSi−CHの結合により構成されている。シリコン酸化膜(SiO膜)の分子は、Si−O結合のみで構成されているのに対し、MSQは、SiO膜のSi−O結合のO原子の一部をCH基により置換した構造となっている。
Si-CHの結合距離は、Si−Oの結合距離と比較して大きく、分子構造内に隙間が生じるため、MSQは多孔質(ポーラス)となり、空孔を有している。
このように、低誘電率膜は、膜中に空孔を有するように形成することにより多孔質低誘電率膜となり、より低い比誘電率を得ることができる。
すなわち、多孔質低誘電率膜を層間絶縁膜として用いることにより、配線間の寄生容量を低減することができる。
また、一般に配線間の寄生容量を低減するためには、比誘電率は低いほど良いが、低くしすぎると絶縁膜としての機械的強度が弱くなり、剥離や亀裂が生じやすくなる。このため、低い比誘電率を得ることと、絶縁膜としての機械的強度を保つことのバランスに留意して、比誘電率が3以下の低誘電率膜を用いることが好ましい。
なお、本実施の形態では、空孔を有する多孔質低誘電率膜を塗布法により形成する例を示した。変形例として、CVD法により、比誘電率が3以下の多孔質低誘電率膜を形成するようにしても良い。
また、本実施の形態では、シリコン(Si)原子、炭素(C)原子、酸素(O)原子、および水素(H)原子を含む有機系のシリコン酸化膜である、MSQを用いる例を示した。変形例として、ポリイミド系、パリレン系、テフロン系などの、有機系ポリマーを多孔質低誘電率膜として用いるようにしても良い。
次に、図2に示すように、第三絶縁膜4の上に、リソグラフィによりレジストパターン6を形成する。
次に、図3に示すように、レジストパターン6をマスクとして、第三絶縁膜4および第二絶縁膜3を選択的にエッチングし、エッチングのストッパー膜である第一絶縁膜2を露出させ、コンタクトホール7を形成する。
このとき、コンタクトホール7の内部において、側壁4aにシリコン酸化膜である第三絶縁膜4が露出しており、側壁3aにMSQである第二絶縁膜3が露出している。
このとき使用するエッチング装置は、例えば、チャンバー内部に半導体基板を載置するステージおよび下部電極と、下部電極に対向する上部電極とを備え、上部電極に接続した高周波電源に60MHz、下部電極に接続した高周波電源に2MHzの高周波を印加する2周波励起平行平板型反応性イオンエッチング装置である。
ここで、第三絶縁膜4および第二絶縁膜3のエッチング条件について説明する。エッチングガスとして、フッ素を含むガスを用いる。例えば、エッチングチャンバー内にC/N/Ar=15/225/1400sccmの流量のガスを導入し、エッチングチャンバー内の圧力を10Paに保ち、上部電極に2400W、下部電極に3300Wの電力を印加してプラズマを発生させ、CF系エッチャントによりエッチングを行う。このとき、半導体基板1を載置するステージ温度を40℃に保ったままエッチングを行う。
このとき、フッ素を含むガスを用いてエッチングを行ったので、図3に示すように、SiFなどのフッ素を含む反応生成物Aが側壁4aおよび側壁3aから第三絶縁膜4および第二絶縁膜3の中に浸入し、これらの膜中に残留する。
特に、第二絶縁膜3の側壁3aには、多孔質低誘電率膜の空孔が露出しており、反応生成物Aが残留しやすくなっている。
次に、図3の第三絶縁膜4および第二絶縁膜3のエッチングに引き続き、図4に示すように、レジストパターン6をマスクとして第一絶縁膜2をエッチングし、半導体基板1の主面を露出させ、コンタクトホール7aを形成する。
このとき使用するエッチング装置は、前述の第三絶縁膜4および第二絶縁膜3のエッチングで用いた装置と同一の装置である。
ここで、第一絶縁膜2のエッチング条件について説明する。エッチングガスとして、フッ素を含むガスを用いる。例えば、エッチングチャンバー内にCF/N=50/300sccmの流量のガスを導入し、エッチングチャンバー内の圧力を20Paに保ち、上部電極に1000W、下部電極に200Wの電力を印加してプラズマを発生させ、エッチングを行う。このときのエッチングにおいても、半導体基板1を載置するステージ温度を40℃に保ったままで行う。
また、第三絶縁膜4および第二絶縁膜3のエッチングと同様に、フッ素を含むガスを用いてエッチングを行ったので、SiFなどのフッ素を含む反応生成物Aが側壁4a、側壁3a、および側壁2aから第三絶縁膜4、第二絶縁膜3、および第一絶縁膜2の中に浸入し、これらの膜中に残留する。
特に、第二絶縁膜3の側壁3aには、多孔質低誘電率膜の空孔が露出しているので、反応生成物Aが残留しやすくなっている。
次に、図5に示すように、レジストパターン6(図4参照)をアッシングにより除去する。
このときのアッシング方法について説明する。アッシング処理を行うチャンバー内部の温度を200℃〜400℃程度、圧力を130〜135Pa程度に保ち、アッシング処理を行うチャンバーとは別のチャンバーでH(水素)とHe(ヘリウム)の混合ガスを用いてプラズマを発生させ、そのラジカルを含んだガスをキャリアガスによりアッシング処理を行うチャンバーへ輸送し、アッシング処理を行う。
ここで、アッシング処理後、コンタクトホール7aの内部には、前述の層間絶縁膜5のエッチングにより形成されたフッ素を含む反応生成物Aが残っている。これを除去するため、半導体基板1を洗浄する洗浄工程を行い、引き続き、半導体基板1を乾燥する乾燥工程を行う。
このとき、半導体基板1を洗浄する洗浄工程と、乾燥工程とを同一装置内で連続的に行うことができるバッチ式の装置を用いて行う。
なお、ここで述べる半導体基板1を洗浄する洗浄工程とは、半導体基板1のみの洗浄を意味するものではなく、半導体基板1を洗浄槽に浸漬したときに洗浄される部分すべてについての洗浄を意味し、半導体基板1の主面上に形成した層間絶縁膜5や、コンタクトホール7aの内部の洗浄も含む工程と定義する。
また、半導体基板1を乾燥する乾燥工程とは、洗浄工程終了後に、半導体基板1およびその主面上に形成した層間絶縁膜5や、コンタクトホール内部に付着した液体を乾燥させる工程と定義する。
前述のように、層間絶縁膜5のエッチング(図3および図4参照)において、フッ素を含むガスを用いたので、アッシング処理終了後も、図5に示すように、SiFなどのフッ素を含む反応生成物Aがコンタクトホール7a側壁付近の層間絶縁膜5の膜中に残留している。
ここで、洗浄工程において、従来の技術のように水を用いた洗浄を行うと、水が層間絶縁膜5の膜中に浸入し、フッ素を含む反応生成物Aに含まれるフッ素が水に溶解してフッ酸水溶液となり、層間絶縁膜5をエッチングする。特に側壁3aには多孔質低誘電率膜の空孔が露出しており、側壁3a付近の第二絶縁膜3の被エッチング膜厚は、側壁2a付近の第一絶縁膜2および側壁4a付近の第三絶縁膜4の被エッチング膜厚と比較して、相対的に大きい。従って、アンダーカット3b(図12参照)やボイド(空洞)が発生してしまい、絶縁膜としての機械的強度が劣化したり、後に行うコンタクトホール7aの埋め込み工程において、埋め込み不良を引き起こすおそれがある。
これを回避するために、半導体基板1を水と接触させずに洗浄工程を行うようにする。洗浄工程終了後、上述と同様の理由で、半導体基板1を水と接触させることなく乾燥工程を行うようにする。
なお、乾燥工程においては、水という用語には、液体の水のほかに水蒸気も含まれるものとする。
まず、半導体基板1の洗浄工程について説明する。
図示しないが、洗浄槽にフッ素系不活性溶媒を満たし、半導体基板1を洗浄槽に浸漬して上下に揺動し、コンタクトホール7aの内部、および層間絶縁膜5(図5参照)の膜中に残留するフッ素を含む反応生成物Aを、フッ素系不活性溶媒に溶解させる。
このとき、この反応生成物Aを十分に溶解させ、次に行う乾燥工程で完全に除去できるように、フッ素系不活性溶媒の濃度や浸漬する時間を適宜調節する。
ここで半導体基板1の洗浄工程に用いるフッ素系不活性溶媒は、非水溶性で水を含まない有機溶媒であり、フッ素やフッ素を含む反応生成物を優先的に溶解する性質がある。従って、この溶媒がコンタクトホール7aの側壁から浸入し、コンタクトホール7a側壁付近の層間絶縁膜5に残留したフッ素を含む反応生成物Aを溶解させ、次に行う乾燥工程で除去することができる。
このようにして、半導体基板1を水と接触させずに、半導体基板1の洗浄を行うことができる。
なお、ここで、フッ素系不活性溶媒としてエーテル結合を含むハイドロフルオロエーテルを用いる。具体的には、例えば、HFE-347pc-f、HFE-356mec、HFE-347mcf、HFE-449mec-f、HFE-54-11mec-f、HFE-458mecf、HFE-55-10mec-fcなどである。
次に、乾燥工程について説明する。
図示しないが、半導体基板1の洗浄工程終了後、半導体基板1を洗浄槽から取り出し、主面が重力の向きと平行な方向になるようにして固定する。半導体基板1の主面上には、フッ素を含む反応生成物Aを溶解したフッ素系不活性溶媒が表面張力により付着している。
次に、半導体基板1の洗浄工程で用いたフッ素系不活性溶媒と同一の溶媒を加熱して蒸気化させ、半導体基板1の主面全体に付着させる。すると、半導体基板1の主面上に付着した不活性溶媒が表面張力を失い、滴下することにより除去される。
このように、フッ素系不活性溶媒を用いた蒸気乾燥により、半導体基板1を、水と接触させることなく、従来のIPA(イソプロピルアルコール)乾燥の如く、乾燥処理を行うことができる。
なお、フッ素系不活性溶媒として、比較的沸点の低いハイドロフルオロエーテルを用いるようにしたので、液化戻り現象を抑え、安定した蒸気乾燥を行うことができる。
このようにして、フッ素を含む反応生成物Aを溶解させる半導体基板1の洗浄工程と、その後の乾燥工程において、フッ素系不活性溶媒を用いて洗浄し、半導体基板1が水と接触しないようにしたので、層間絶縁膜5の膜中にフッ酸を発生させることなく、フッ素を含む反応生成物Aを溶解させ、除去することができる。
従って、これらの洗浄工程および乾燥工程において、コンタクトホール7aの側壁にアンダーカット3b(図12参照)やボイドが形成されない、良好なコンタクトホール形状を得ることができる。
このあと、図7に示すように、コンタクトホール7aの内面および層間絶縁膜5の上に、TiNからなるバリアメタル膜8をCVD法により30nmの膜厚で形成し、さらにバリアメタル膜8で形成した溝を埋め込むように、スパッタ法などにより銅膜9を300〜500nmの膜厚で形成する。
さらに、図8に示すように、コンタクトホール7aの外部に形成したバリアメタル膜8および銅膜9(図7参照)をCMPにより除去し、バリアメタル8aおよび埋め込み銅膜9aからなる埋め込み配線10を形成する。
なお、本実施の形態では、層間絶縁膜5の中に、底部が半導体基板1の主面に達するコンタクトホール7aを形成する例(図4参照)を示した。ここで述べたコンタクトホールとは、例えば、半導体基板主面上から見て、各辺が0.2μmの正方形あるいは、直径が0.2μmの円形状であり、底部が半導体基板主面に達する層間絶縁膜の中に形成した穴のことである。
これに置き換えて、例えば、半導体基板主面上から見て、短辺が0.2μm、長辺が5μmの長方形であり、底部が半導体基板の主面に達する層間絶縁膜の中に形成した溝、すなわちトレンチを形成するようにしても、同様の効果を有する。
また、本実施の形態では、半導体基板上に多孔質絶縁膜を形成する成膜工程の例として、膜中に空孔を有する多孔質絶縁膜であって、比誘電率がシリコン酸化膜よりも低い、多孔質低誘電率膜を形成する例を示した。
これに置き換えて、膜中に空孔を有する多孔質絶縁膜であって、比誘電率がシリコン酸化膜と同等もしくは高い絶縁膜を用いた場合においても、トレンチまたはコンタクトホールの側壁付近の絶縁膜中にフッ素を含む反応生成物が残留するときは、空孔の存在によりアンダーカットやボイドが形成されやすくなるので、本発明の製造方法を適用することにより同様の効果を発揮することができる。
以上説明したように、本実施の形態では、図1に示すように、半導体基板1の上に、多孔質低誘電率膜である、第二絶縁膜3を含んだ層間絶縁膜5を形成するようにした。
次に、図3および図4に示すように、層間絶縁膜5をフッ素を含むガスを用いて選択的にエッチングし、層間絶縁膜5の中にコンタクトホール7aを形成するようにした。
さらに、図6に示すように、レジストパターン6(図4参照)を除去後、半導体基板1を洗浄する洗浄工程、および乾燥する乾燥工程を行うようにした。
このとき、これらの洗浄工程および乾燥工程を、水と接触することなく、フッ素系不活性溶媒を用いて行うようにした。
このように、コンタクトホールを形成するエッチング工程により発生する、フッ素を含む反応生成物を溶解させる洗浄工程を、フッ素系不活性溶媒を用いて半導体基板を洗浄し、半導体基板が水と接触しないように行うようにした。また、洗浄工程に続いて行う乾燥工程において、フッ素系不活性溶媒を用いて蒸気乾燥を行うようにして水と接触しないようにした。
このように洗浄工程および乾燥工程を行うことにより、コンタクトホールの内部にアンダーカットやボイドが形成されない、良好なコンタクトホール形状を得ることができる。
また、前述の第二絶縁膜3は、塗布法により形成された多孔質低誘電率膜であり、比誘電率が3以下であるように形成されるようにしたので、配線間の寄生容量を低減することができる。
また、前述の第二絶縁膜3は、シリコン、炭素、酸素、および水素を含む有機系シリコン酸化膜を形成するようにしたので、絶縁膜中に空孔を形成することができ、さらに低い比誘電率を得ることができる。
また、前述のフッ素系不活性溶媒として、比較的沸点の低いハイドロフルオロエーテルを用いるようにしたので、液化戻り現象を抑えて安定した蒸気乾燥を行うことができる。
以上のように形成することにより、多孔質低誘電率膜を有する半導体装置の製造方法において、多孔質低誘電率膜を選択的にエッチングしてトレンチやコンタクトホールを形成するとき、エッチング後の洗浄工程または乾燥工程において、トレンチやコンタクトホールの側壁付近の多孔質低誘電率膜にアンダーカットやボイドが発生することを抑制した、優れた半導体装置の製造方法を得ることができる。
本発明の実施の形態の半導体装置の製造方法を示す断面図。 本発明の実施の形態の半導体装置の製造方法を示す断面図。 本発明の実施の形態の半導体装置の製造方法を示す断面図。 本発明の実施の形態の半導体装置の製造方法を示す断面図。 本発明の実施の形態の半導体装置の製造方法を示す断面図。 本発明の実施の形態の半導体装置の製造方法を示す断面図。 本発明の実施の形態の半導体装置の製造方法を示す断面図。 本発明の実施の形態の半導体装置の製造方法を示す断面図。 従来の半導体装置の製造方法を示す断面図。 従来の半導体装置の製造方法を示す断面図。 従来の半導体装置の製造方法を示す断面図。 従来の半導体装置の製造方法を示す断面図。
符号の説明
1 半導体基板、2 第一絶縁膜(SiC膜)、3 第二絶縁膜(MSQ)、4 第三絶縁膜(SiO膜)、5 層間絶縁膜、7a コンタクトホール、8a バリアメタル、9a 埋め込み銅膜、10 埋め込み配線、A フッ素を含む反応生成物。

Claims (4)

  1. 基板上に多孔質絶縁膜を形成する成膜工程と、
    前記多孔質絶縁膜をフッ素を含むガスを用いて選択的にエッチングし、前記多孔質絶縁膜の中にトレンチ又はコンタクトホールを形成するエッチング工程と、
    前記基板を洗浄する洗浄工程と、
    前記基板を乾燥する乾燥工程とを備え、
    前記洗浄工程および乾燥工程を、前記基板が水と接触することなく、フッ素系不活性溶媒を用いて行うことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記多孔質絶縁膜は、塗布法又は化学気相成長法により形成された低誘電率膜であって、比誘電率が3以下であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記多孔質絶縁膜は、シリコン、炭素、酸素、および水素を含む有機系シリコン酸化膜か、又は、有機系ポリマーからなる低誘電率膜であることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記フッ素系不活性溶媒は、ハイドロフルオロエーテルであることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
JP2003434197A 2003-12-26 2003-12-26 半導体装置の製造方法 Pending JP2005191472A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003434197A JP2005191472A (ja) 2003-12-26 2003-12-26 半導体装置の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003434197A JP2005191472A (ja) 2003-12-26 2003-12-26 半導体装置の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005191472A true JP2005191472A (ja) 2005-07-14

Family

ID=34791330

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003434197A Pending JP2005191472A (ja) 2003-12-26 2003-12-26 半導体装置の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005191472A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008109086A (ja) * 2006-09-26 2008-05-08 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 基板処理装置
JP2010510077A (ja) * 2006-11-20 2010-04-02 アルセス・テクノロジー・インコーポレーテッド モノリシックic及びmemsマイクロ加工方法
KR20170026815A (ko) * 2015-08-28 2017-03-09 삼성전자주식회사 3차원 반도체 메모리 장치

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008109086A (ja) * 2006-09-26 2008-05-08 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 基板処理装置
JP2010510077A (ja) * 2006-11-20 2010-04-02 アルセス・テクノロジー・インコーポレーテッド モノリシックic及びmemsマイクロ加工方法
KR20170026815A (ko) * 2015-08-28 2017-03-09 삼성전자주식회사 3차원 반도체 메모리 장치
KR102437416B1 (ko) * 2015-08-28 2022-08-30 삼성전자주식회사 3차원 반도체 메모리 장치

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8282842B2 (en) Cleaning method following opening etch
US7319274B2 (en) Methods for selective integration of airgaps and devices made by such methods
US10062602B2 (en) Method of etching a porous dielectric material
KR100887225B1 (ko) 반도체 디바이스의 제조 방법
US7122484B2 (en) Process for removing organic materials during formation of a metal interconnect
JP2002026121A (ja) 半導体装置およびその製造方法、絶縁膜の形成方法
JP4492949B2 (ja) 電子デバイスの製造方法
JP4571880B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP2010287655A (ja) 半導体装置の製造方法
JP4523351B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP2004517470A (ja) バイア形成工程において発生するエッチング残渣を除去する方法
US20050077628A1 (en) Dual damascene structure and method
US6524944B1 (en) Low k ILD process by removable ILD
JP2005142473A (ja) 半導体装置の製造方法
JP2005191472A (ja) 半導体装置の製造方法
TWI354333B (en) Cleaning method following opening etch
JP4067357B2 (ja) エッチング方法
JP2005217292A (ja) 半導体装置の製造方法
JP2004363447A (ja) 半導体装置およびその製造方法
JP4948278B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP2009194017A (ja) 半導体装置の製造方法
US20100081595A1 (en) Liquid cleaning composition and method for cleaning semiconductor devices
JP3746231B2 (ja) ビアボトムの絶縁膜の除去方法及び半導体装置の製造方法
KR100940639B1 (ko) 반도체 소자의 제조 방법
JP2008047821A (ja) 半導体装置の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20050420

A621 Written request for application examination

Effective date: 20061205

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Effective date: 20090213

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090217

A02 Decision of refusal

Effective date: 20090804

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02