JP2005190689A - 密閉型電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】 注液口との嵌合状態が良好になる液口栓の構造として、封止不良が発生せず、歩留まりが向上した密閉型電池を提供する。
【解決手段】 本発明は注液口13が形成された封口体12により外装缶の開口部が密封されるとともに封口体13に形成された注液口12が液口栓20により密封された密閉型電池に関する。液口栓20は注液口13を密封する弾性を有する封止部21と、この封止部21を保持して注液口13の周囲に形成された凹部13aの端部に溶着される金属製の板状体25とからなる。封止部21は板状体25に接着されるために所定の面積を有する板状の取付部22と、この取付部22との付け根部に形成されて、注液口13の径と略等しくかつ注液口の厚みと略等しい円柱状に形成されたくびれ部23と、このくびれ部23より外方に突出しかつ突出した箇所よりテーパー状にすぼまるように形成された円錐台部24とから形成されている。
【選択図】 図2
【解決手段】 本発明は注液口13が形成された封口体12により外装缶の開口部が密封されるとともに封口体13に形成された注液口12が液口栓20により密封された密閉型電池に関する。液口栓20は注液口13を密封する弾性を有する封止部21と、この封止部21を保持して注液口13の周囲に形成された凹部13aの端部に溶着される金属製の板状体25とからなる。封止部21は板状体25に接着されるために所定の面積を有する板状の取付部22と、この取付部22との付け根部に形成されて、注液口13の径と略等しくかつ注液口の厚みと略等しい円柱状に形成されたくびれ部23と、このくびれ部23より外方に突出しかつ突出した箇所よりテーパー状にすぼまるように形成された円錐台部24とから形成されている。
【選択図】 図2
Description
本発明は、注液口が形成された封口体により金属製外装缶の開口部が密封されるとともに、封口体に形成された注液口が液口栓により密封された密閉型電池に関する。
近年、携帯用の電子・通信機器等の電源として、小型軽量でかつ高容量な密閉型電池が用いられるようになった。この種の密閉型電池にあっては、特許文献1に示されるように、外装缶の開口部を封口板で溶接して密封して構成される。図4はこのような密閉型電池30を示しており、セパレータを介して正極と負極が積層された電極群(図示せず)を金属製の外装缶31内に収納し、外装缶31の開口部31aに封口板32を溶接し、封口板32に設けられた注液口33(図5および図6参照)より電解液を注液した後、注液口33を液口栓40で封止することにより作製されるのが一般的である。
ところで、上述のような液口栓40においては、図5(a)に示すように、注液口33を密封する弾性を有する封止部41と、この封止部41を保持して注液口33の周囲に形成された凹部33aの端部に溶着される金属製の板状体44とから形成されている。また、封止部41は金属製の板状体44に接着されるために所定の面積を有する板状の取付部42と、この取付部42に連続して注液口33の径より若干大きく形成された最大径部よりテーパー状にすぼまるように形成された円錐台部43とから形成されている。一方、封口板32においては、図5(b)に示すよう、注液口33が形成されているとともに、注液口33の周囲には封口板32の表面より下方に凹んだ凹部33aが形成されている。
そして、図6(a)に示すように、封口板32に形成された注液口33に、液口栓40の封止部41に形成された円錐台部43を挿入して、液口栓40の板状体44を注液口33の周囲に形成された凹部33aに嵌着させる。この後、図6(b)に示すように、凹部33aの端部と板状体44の端部をレーザ溶接して溶接部33bを形成することにより、注液口33を封止するようにしている。
特開2000−21437号公報
上述のように弾性を有した液口栓40の封止部41の円錐台部43が略円錐台形状に形成されていると、図6(b)に示すよう、この封止部41を注液口33に挿入した際に、封止部41の円錐台部43の直径と注液口33の直径が等しくなった部分から上の部分において、封止部41の円錐台部43は弾性変形するようになる。ところが、封止部41を注液口33に挿入する際の押圧力が充分でないと、封止部41の円錐台部43が充分に圧縮されないために、液口栓40が注液口33から浮き上がるという問題を生じた。
また、液口栓40が注液口33から浮き上がると、製造ラインに振動が生じた際に液口栓40が注液口33から脱落して、液口栓40の封止不良が発生し、歩留まりが低下するという問題を生じた。また、封止部41を注液口33内に十分に挿入していないと、注液口33に対する封止部41の接触力が充分ではないため、製造時の振動により電解液が、液口栓40の板状体44の端部と注液口33の周囲に形成された凹部33aの端部に染み出るようになる。このため、注液口33の周囲に形成された凹部33aの端部と、液口栓40の板状体44の端部との間の溶接部33bに溶接不良が発生するという問題も生じた。
そこで、本発明は上記のような問題点を解消するためになされたものであって、注液口との嵌合状態が良好になる液口栓の構造として、封止不良が発生せず、歩留まりが向上した密閉型電池を提供できるようにすることを目的とする。
本発明は注液口が形成された封口体により金属製外装缶の開口部が密封されるとともに封口体に形成された注液口が液口栓により密封された密閉型電池であって、上記目的を達成するため、液口栓は注液口を密封する弾性を有する封止部と、この封止部を保持して注液口の周囲に形成された凹部の端部に溶着される金属製の板状体とからなり、封止部は金属製の板状体との付け根部側に形成されて、注液口の径と略等しくかつ注液口の厚みと略等しい円柱状のくびれ部と、このくびれ部より外方に突出しかつ突出した箇所よりテーパー状にすぼまるように形成された円錐台部とからなることを特徴とする。
このように、液口栓の封止部が注液口の径と略等しくかつ注液口の厚みと略等しい円柱状のくびれ部と、くびれ部より外方に突出しかつ突出した箇所よりテーパー状にすぼまるように形成された円錐台部とから形成されていると、液口栓を注液口に挿入した際に、注液口の周囲壁上端部と円錐台部との接触部(図3(b)の符号A参照)での気密性が向上するとともに、注液口の周囲壁下端部と円錐台部との接触部(図3(b)の符号B参照)での気密性も向上するようになる。これにより、注液口との嵌合状態が良好な液口栓が得られ、封止不良が発生せず、かつ歩留まりが向上した密閉型電池を提供することが可能となる。
この場合、液口栓に金属製の板状体と封止部のくびれ部との間にくびれ部の平面の面積よりも広い面積を有する板状の取付部が形成されていると、金属製の板状体と封止部との接着面積が増大するため、金属製の板状体と封止部との接着力が向上して強固に結合させることが可能となる。また、円錐台部の最大径に対する注液口の直径の比率が89%以上で、95%以下であると、注液口の周囲壁上端部と円錐台部との接触部(図3(b)の符号A参照)での気密性がさらに向上するとともに、注液口の周囲壁下端部と円錐台部との接触部(図3(b)の符号B参照)での気密性もさらに向上するようになる。このことから、円錐台部の最大径に対する注液口の直径の比率は、89%以上で95%以下にするのが望ましいということができる。なお、弾性を有する封止部はゴムにより形成されており、金属製の板状体はアルミニウムにより形成されているのが望ましい。
以下に、本発明の実施の形態を図1〜図3に基づいて説明するが、本発明はこの実施の形態に何ら限定されるものでなく、本発明の目的を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。なお、図1は本発明の密閉型電池を模式的に示す斜視図である。図2は本発明の液口栓と封口体に設けられた注液口を示す図であり、図2(a)は液口栓を模式的に示す半断面図であり、図2(b)注液口を模式的に示す半断面図である。図3は図2の注液口に液口栓を装着する様子を示す図であり、図3(a)は液口栓が注液口に装着される状態を模式的に示す半断面図であり、図3(b)は液口栓が注液口に完全に装着された状態を模式的に示す半断面図である。
1.負極板の作製
まず、(002)面の面間隔(d002)が0.336nmで、c軸方向の結晶子の大きさ(Lc)が200nmで平均粒径が20μmの塊状黒鉛の粉末を用意した。ついで、この黒鉛粉末と、結着剤としてのスチレン−ブタジエンゴム(SBR)とのディスパージョン(固形分は48質量%)を水に分散させた後、増粘剤となるカルボキシメチルセルロース(CMC)を添加、混合して負極スラリーを調製した。なお、塊状黒鉛とSBRとCMCとの乾燥後の質量組成比が塊状黒鉛:SBR:CMC=95:3:2となるように調製した。
まず、(002)面の面間隔(d002)が0.336nmで、c軸方向の結晶子の大きさ(Lc)が200nmで平均粒径が20μmの塊状黒鉛の粉末を用意した。ついで、この黒鉛粉末と、結着剤としてのスチレン−ブタジエンゴム(SBR)とのディスパージョン(固形分は48質量%)を水に分散させた後、増粘剤となるカルボキシメチルセルロース(CMC)を添加、混合して負極スラリーを調製した。なお、塊状黒鉛とSBRとCMCとの乾燥後の質量組成比が塊状黒鉛:SBR:CMC=95:3:2となるように調製した。
ついで、銅箔からなる負極集電体を用意し、上述のように作製した負極スラリーをこの負極集電体の両面に、負極集電体の単位面積当たり100g/m2をドクターブレード法により塗布して、負極活物質層を形成した。この後、100℃で2時間真空乾燥させた後、黒鉛材料の充填密度が1.6g/cm3になるように圧延し、所定の形状に切断して帯状の負極板を作製した。
2.正極板の作製
平均粒径5μmのコバルト酸リチウム(LiCoO2)粉末と導電剤としての人造黒鉛粉末を質量比で9:1の割合で混合して正極合剤を調製した。この正極合剤と、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)にポリフッ化ビニリデン(PVdF)を5質量%溶解した結着剤溶液とを固形分の質量比で95:5となるように混練して、正極スラリーを調製した。
平均粒径5μmのコバルト酸リチウム(LiCoO2)粉末と導電剤としての人造黒鉛粉末を質量比で9:1の割合で混合して正極合剤を調製した。この正極合剤と、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)にポリフッ化ビニリデン(PVdF)を5質量%溶解した結着剤溶液とを固形分の質量比で95:5となるように混練して、正極スラリーを調製した。
ついで、アルミニウム箔からなる正極集電体を用意し、上述のように作製した正極スラリーを正極集電体の両面に、正極集電体の単位面積当たり240g/m2をドクターブレード法により塗布して、正極合剤層を形成した。この後、150℃で2時間真空乾燥させた後、正極合剤の充填密度が3.2g/cm3になるように圧延し、所定の形状に切断して帯状の正極板を作製した。
3.非水電解液電池(密閉型電池)の作製
ついで、上述のようにして作製した負極板と正極板とを用い、これらの間にポリエチレン製微多孔膜からなるセパレータを介在させて重ね合わせて渦巻状に巻回した。ついで、これを扁平になるように押しつぶして平板状の電極群を作製した後、この平板状の電極群を正極端子を兼ねるアルミニウム製の外装缶11の開口部11aより挿入した。ついで、電極群の上部にスペーサを配置した後、図示しない電極群の負極板より延出する負極集電タブを封口体12に設けられた端子板の内底部に溶接した。一方、図示しない電極群の正極板より延出する正極リードを外装缶11と封口体12との間に挟み込むようにして、封口体12を外装缶11の開口部11aに配置した。ついで、外装缶11の開口部11aの周壁と封口体12との間をレーザ溶接した。
ついで、上述のようにして作製した負極板と正極板とを用い、これらの間にポリエチレン製微多孔膜からなるセパレータを介在させて重ね合わせて渦巻状に巻回した。ついで、これを扁平になるように押しつぶして平板状の電極群を作製した後、この平板状の電極群を正極端子を兼ねるアルミニウム製の外装缶11の開口部11aより挿入した。ついで、電極群の上部にスペーサを配置した後、図示しない電極群の負極板より延出する負極集電タブを封口体12に設けられた端子板の内底部に溶接した。一方、図示しない電極群の正極板より延出する正極リードを外装缶11と封口体12との間に挟み込むようにして、封口体12を外装缶11の開口部11aに配置した。ついで、外装缶11の開口部11aの周壁と封口体12との間をレーザ溶接した。
この場合、封口体12には端子板(図示せず)とともに、電解液を注液するための注液口13が形成されている。そして、この注液口13より電解液(例えば、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)との等体積混合溶媒(EC:DMC=50:50)に、LiPF6を1モル/リットル溶解したもの)を外装缶11内に注液した。この後、この注液口13に液口栓20を挿入した後、液口栓20の周囲を封口体12にレーザ溶接することにより外装缶11内が密封されることとなる。これにより、設計容量が700mAhで角形(厚み:5mm、幅:30mm、高さ:48mm)の非水電解液電池を作製した。
ここで、注液口13の周囲には箱形形状の凹部13aが形成されており、この凹部13aの中心部に封口体12を貫通する注液口13が形成されている。この場合、封口体12の厚みは0.8mmとなるように形成されている。また、注液口13の直径が1.1mmで厚みが0.4mmになるように形成されているとともに、注液口13の周囲に形成された凹部13aの深さが0.4mmになるように形成されている。
一方、液口栓20は注液口13を密封する弾性を有する封止部21と、この封止部21を保持して注液口13の周囲に形成された凹部13aの端部に溶着される金属製の板状体25とから形成されている。この場合、封止部21に弾性を持たせるためにゴム製(例えば、EPゴム等)とされている。また、板状体25としては外装缶11の材質に等しいアルミニウム製とされている。そして、板状体25に封止部21を接着するには、まず、板状体25にポリオレフィン系接着剤をスクリーン印刷などにより塗布しておき、これを加硫型に入れて、板状体25の上にゴムを加硫して封止部21を形成するにしている。
なお、封止部21は金属製の板状体25に接着されるために所定の面積(後述するくびれ部23の平面の面積よりも広く、板状体25の平面の面積と等しいかこれよりも若干狭い面積)を有する板状の取付部22と、この取付部22との付け根部に形成されて、注液口13の径(t2:この場合は1.1mm)と略等しくかつ注液口の厚み(この場合は0.4mm)と略等しい円柱状に形成されたくびれ部23と、このくびれ部23より外方に突出しかつ突出した箇所(最大径はt1)よりテーパー状にすぼまるように形成された円錐台部24とから形成されている。
そして、円錐台部24の最大径t1が1.146mmで、この最大径t1に対する注液口13の直径t2(=1.1mm)の比率R(R=(t2/t1)×100%)が96%のものを液口栓aとした。同様に、t1が1.158mmで比率Rが95%のものを液口栓bとし、t1が1.183mmで比率Rが93%のものを液口栓cとし、t1が1.209mmで比率Rが91%のものを液口栓dとし、t1が1.236mmで比率Rが89%のものを液口栓eとし、t1が1.294mmで比率Rが85%のものを液口栓fとした。また、t1が1.122mmで比率Rが98%のもの(図5の従来例(符号40)のもの)を液口栓xとした。
ここで、液口栓aを用いて形成された非水電解液電池を電池Aとし、液口栓bを用いて形成された非水電解液電池を電池Bとし、液口栓cを用いて形成された非水電解液電池を電池Cとし、液口栓dを用いて形成された非水電解液電池を電池Dとし、液口栓eを用いて形成された非水電解液電池を電池Eとし、液口栓fを用いて形成された非水電解液電池を電池Fとした。また、液口栓xを用いて形成された非水電解液電池を電池Xとした。
4.工程不良率および密閉性の測定
(1)工程不良率の測定
ついで、上述のように各電池A,B,C,D,E,F,Xを作製する際に、注液口13に各液口栓20(a,b,c,d,e,f,x)を挿入した際の液口栓20の脱落、および金属製の板状体25を注液口13の周囲に形成された凹部13aの端部にレーザ溶接した際の溶接不良などからなる工程不良率を求めると、下記の表1に示すような結果となった。なお、工程不良率を求める際の母体数としては、電池A,B,C,D,E,Fにおいては1000個とし、電池Xにおいては50000個とした。
(1)工程不良率の測定
ついで、上述のように各電池A,B,C,D,E,F,Xを作製する際に、注液口13に各液口栓20(a,b,c,d,e,f,x)を挿入した際の液口栓20の脱落、および金属製の板状体25を注液口13の周囲に形成された凹部13aの端部にレーザ溶接した際の溶接不良などからなる工程不良率を求めると、下記の表1に示すような結果となった。なお、工程不良率を求める際の母体数としては、電池A,B,C,D,E,Fにおいては1000個とし、電池Xにおいては50000個とした。
(2)密閉性の測定
また、上述のようにして作製された各電池A,B,C,D,E,F,Xを満充電した後、封口体12が下向きとなる状態で静置し、温度が72℃で、湿度が90%の高温多湿の雰囲気中に10日間放置して、高温多湿試験を行った。この高温多湿試験後の電池A,B,C,D,E,F,Xの質量を測定して、の高温多湿試験前に測定した各電池の質量に対する質量減少率を求めると、下記の表1に示すような結果となった。なお、質量減少率を求める際の母体数も、電池A,B,C,D,E,Fにおいては1000個とし、電池Xにおいては50000個とした。
また、上述のようにして作製された各電池A,B,C,D,E,F,Xを満充電した後、封口体12が下向きとなる状態で静置し、温度が72℃で、湿度が90%の高温多湿の雰囲気中に10日間放置して、高温多湿試験を行った。この高温多湿試験後の電池A,B,C,D,E,F,Xの質量を測定して、の高温多湿試験前に測定した各電池の質量に対する質量減少率を求めると、下記の表1に示すような結果となった。なお、質量減少率を求める際の母体数も、電池A,B,C,D,E,Fにおいては1000個とし、電池Xにおいては50000個とした。
さらに、上述のようにして作製された各電池A,B,C,D,E,F,Xを満充電した後、封口体12が下向きとなる状態で静置した。この後、低温側温度が−30℃で、高温側温度が72℃となるようにしてそれぞれ30分ずつ放置する熱サイクルを1サイクルとし、このような熱サイクルを200サイクル繰り返すという熱衝撃試験を行った。この熱衝撃試験後に各電池A,B,C,D,E,F,Xの質量を測定して、熱衝撃試験前の各電池の質量に対する質量減少率を求めると、下記の表1に示すような結果となった。なお、この熱衝撃試験においては、低温状態と高温状態との間の温度変化は直ちになされるように配慮した。また、質量減少率を求める際の母体数も、電池A,B,C,D,E,Fにおいては1000個とし、電池Xにおいては50000個とした。
上記表1の結果から明らかなように、液口栓の最大径t1に対する注液口13の直径t2の比率Rが98%の従来例の液口栓xを用いた電池Xにおいては、工程不良率が0.40%と大きく、かつ高温多湿試験や熱衝撃試験における質量減少率も大きいことが分かる。一方、くびれ部23ととともに円錐台部24を備えた液口栓20を用いた電池A,B,C,D,Eは、電池Xと比較して、工程不良率や、高温多湿試験や熱衝撃試験における質量減少率が低下していることが分かる。
但し、くびれ部23と円錐台部24を備えた液口栓20を用いても電池Fのように、円錐台部24の最大径t1に対する注液口13の直径t2の比率Rが85%、即ち、注液口13の直径t2に対して円錐台部24の最大径t1が大きすぎる場合は、注液口13に液口栓20を挿入しても、円錐台部24の最大径部が注液口13の下端に達するまで充分に押し込めない場合があって、工程不良率が上昇した結果となった。このため、円錐台部24の最大径t1に対する注液口13の直径t2の比率Rは89%以上にするのが望ましいということができる。
また、くびれ部23と円錐台部24を備えた液口栓20を用いても電池Aのように、円錐台部24の最大径t1に対する注液口13の直径t2の比率Rが96%、即ち、注液口13の直径t2に対して円錐台部24の最大径t1が小さすぎる場合は、注液口13に液口栓20を挿入して円錐台部24の最大径部が注液口13の下端に達しても、この下端部での注液口13の角部と円錐台部24との密着力が充分でないため、工程不良率が上昇するとともに、高温多湿試験や熱衝撃試験における質量減少率が上昇する結果となった。このため、円錐台部24の最大径t1に対する注液口13の直径t2の比率Rは95%以下にするのが望ましいということができる。
これらに対して、電池B,C,D,Eにおいては、電池A,Fと比較して、工程不良率や、高温多湿試験や熱衝撃試験における質量減少率が低下していることが分かる。これは、円錐台部24の最大径t1に対する注液口13の直径t2の比率Rが89%以上で、95%以下であると、注液口13の周囲壁上端部と円錐台部24との接触部A(図3(b)参照)での気密性が向上するとともに、注液口13の周囲壁下端部と円錐台部24との接触部B(図3(b)参照)での気密性も向上するようになったためと考えられる。
以上のことから、円錐台部24の最大径t1に対する注液口13の直径t2の比率Rは、89%以上で95%以下にするのが望ましいということができる。
以上のことから、円錐台部24の最大径t1に対する注液口13の直径t2の比率Rは、89%以上で95%以下にするのが望ましいということができる。
なお、上述した実施の形態においては、本発明の密閉型電池を非水電解液電池に適用する例についてのみ説明したが、本発明はこれに限らず、アルカリ蓄電池、鉛蓄電池などのような密閉型電池に適用できることは明らかである。
10…密閉型電池、11…外装缶、11a…開口部、12…封口体、13…注液口、13a…凹部、20…液口栓、21…封止部、22…取付部、23…くびれ部、24…円錐台部、25…板状体
Claims (4)
- 注液口が形成された封口体により金属製外装缶の開口部が密封されるとともに前記封口体に形成された注液口が液口栓により密封された密閉型電池であって、
前記液口栓は前記注液口を密封する弾性を有する封止部と、該封止部を保持して前記注液口の周囲に形成された凹部の端部に溶着される金属製の板状体とからなり、
前記封止部は前記金属製の板状体との付け根部側に形成されて、前記注液口の径と略等しくかつ該注液口の厚みと略等しい円柱状のくびれ部と、該くびれ部より外方に突出しかつ該突出した箇所よりテーパー状にすぼまるように形成された円錐台部とからなることを特徴とする密閉型電池。 - 前記金属製の板状体と前記封止部の前記くびれ部との間に前記くびれ部の平面の面積よりも広い面積を有する板状の取付部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の密閉型電池。
- 前記注液口の直径は前記封止部の前記円錐台部の最大径に対して89%以上で95%以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の密閉型電池。
- 前記弾性を有する封止部はゴムにより形成されており、前記金属製の板状体はアルミニウムにより形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の密閉型電池。
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