JP2005190588A - 受光素子の取り付け位置調整機構及び光ピックアップ - Google Patents

受光素子の取り付け位置調整機構及び光ピックアップ Download PDF

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Abstract

【課題】 構造が簡単で、且つZ±方向の調整が容易に行え、そのために組み立て作業性の向上した受光素子取り付け及び位置調整機構を提供すること。
【解決手段】 光ピックアップに用いられ、光学ベース50にホルダー10を介して受光素子を取り付け及び位置調整するための機構であって、前記ホルダー10は前記光学ベース50当接する当接部11と、前記当接部11から離間して対向して設けられた素子取り付け部13と、前記当接部11及び前記素子取り付け部13の一端側同士を接続する結合片12とを備えている。更に、前記素子取り付け部13の他端部14を貫通して前記当接部の他端部に螺合する螺子1を備えている。前記螺子1を螺子1の軸方向に回転移動可能とし、且つ前記素子取り付け部13の他端を前記螺子1に固定する固定部材5を設けた。
【選択図】 図2

Description

本発明は、光ディスクドライブの光ピックアップに関し、特にその受光素子の取り付け位置調整機構に関する。
光ディスクドライブは、光ディスク(CD,CD−ROM,CD−R,CD−RW,DVD−ROM、DVD+R、DVD−R、DVD−RAM、DVD+RW、DVD−RW、等)に記録された情報を読み出したり、あるいは情報を書き込んだりするための装置である。この種の光ディスクドライブは、光ディスクからの情報の読み出し、あるいは光ディスクへの情報の書き込みを実現するため、光ディスクに対してレーザ光を照射し、またその反射光を検出するための光ピックアップを備えている。
図3は従来技術による光ピックアップを示す断面図である(特許文献1、参照)。
図3を参照すると、光ピックアップ110は、各種電子機器に備えられる光ディスクドライブに含まれるものであり、レーザ光を発生するレーザ部51を備えている。レーザ部51から生じたレーザ光は、ビームスプリッタ52から光学レンズ53を介して光学式記録媒体である光ディスク54に照射される。そして、光ディスク54に照射されたレーザ光は、光ディスク54表面で反射して反射光となる。この反射光は、光学レンズ53からビームスプリッタ52を介して受光素子20に入射する。すなわち、受光素子20は光ディスク54からの反射光を受光する。
この従来の光ピックアップ110において、レーザ部51及びビームスプリッタ52は、光学ベース56に保持されている。また、光学レンズ53は、光学ベース56に固定された複数の部材57,58により保持されている。なお、光学ベース56は、さらに光ディスクドライブの筐体に保持固定されている。その光学ベース56の側面には、回路基板59が固定されている。この回路基板59は、それに搭載されたコネクタ61により光ディスクドライブの他の各回路要素に電気的に接続される。
また、光学ベース56の下面には、上述した受光素子20を備えた受光装置が組み付けられている。この受光装置は、素子ホルダー64の素子取り付け部13の上面に、回路基板59に接続された他の回路基板に公知のフォトダイオードを搭載してなる受光素子20を保持又は固定したものである。ここで素子ホルダー64は、受光素子20よりも投影面積が大なるものであり、したがって受光素子20よりも素子ホルダー64の素子取り付け部13が外側に突出している。この素子ホルダー64の素子取り付け部13が外側に突出した部分を利用して、受光素子20をカバー55を用いて光学ベース56に保持させている。
この受光素子の取り付け構造を詳述すると、光学ベース56の図示しない凹部にはめ込むように取り付けられた素子ホルダー64の素子取り付け部13と、この素子取り付け部13に接合された受光素子20と、光学ベース56に取り付けられて素子ホルダー64の素子取り付け部13を保持するカバー65とを有している。このカバー65は、金属板より作られている。このカバー65の両端部には、ネジが取り付けられるネジ孔がそれぞれ形成され、この受光素子20の取り付け構造では、一対のネジがバネを介して螺合されており、これにより、カバー65が光学ベース56に仮止めされ、バネを介して一対のネジが螺合されたのち、樹脂を用いてカバー65が光学ベース56に本固定される。また、カバー65の両端部は、光学ベース56の凹部にはめ込められた素子取り付け部13に架かるような大きさとされている。このため、カバー65が光学ベース56に螺合されると、当該カバー65の両端部によって、素子取り付け部13が光学ベース56に対して押しつけられることになる。
このような受光素子20の取り付け構造を備えた光ピックアップは、光ディスク54で反射したレーザ光がビームスプリッタ52を介して受光装置に照射される。そして、この受光素子30は、照射されたレーザ光の光信号を電気信号に変換して、光ピックアップ装置の各要素回路に当該電気信号を供給する。このとき、カバー65が一対のネジにより光学ベース56に対して仮止めされている。特に、これら一対のネジは、カバー65との間にそれぞれバネを介している。このため、一対のネジを完全に締めることなく、カバー65を光学ベース56にとりつけることができる。また、一対のネジ及びバネを用いて仮止めした後、樹脂を用いてカバー65と光学ベース56とを本固定している。
図4(a)は従来技術の他の例による受光素子の取り付け及びZ方向の調整機構を示す平面図、図4(b)及び(c)は図4(a)の取り付け及びZ方向の調整機構のZ軸方向調整動作の説明に供せられる図で、(b)はZ+方向、(c)はZ−方向を夫々示している。
図4(a)を参照すると、光学ベース50に、この光学ベース50に当接する当接部11と、素子取り付け部13と、それらの一端を結ぶ結合部12とを備えたコ字形状の素子ホルダー10が設けられている。素子取り付け部13の他端14と当接部11の他端を貫通して螺子62が設けられており、この螺子62の素子取り付け部13の他端14と当接部11の他端との対向面間には、コイルバネ63が挿入されている。
図4(b)を参照すると、光学素子の光軸に沿うB方向であるZ+方向に移動する場合には、螺子を後退即ち、緩めるとバネの弾性力(反力)によって、受光素子20は、素子取り付け部13とともに移動する。
図4(c)を参照すると、光学素子の光軸に沿うC方向で、且つB方向と反対方向であるZ−方向に移動する場合には、螺子を前進、即ち、締めるとバネの弾性力に対抗して、受光素子20は、素子取り付け部13とともに移動する。
しかしながら、受光素子をZ+方向に調整するには、受光素子ホルダーの曲げ剛性よりも大きな反力が得られるようなコイルバネが必要となり、形状の極小化ができなかった。
また、形状を優先し曲げ剛性よりも小さな反力のコイルバネを用いた場合は、Z−方向のみの調整しかできず、生産性が上がらない原因となっている。
特開2000−222757号公報
そこで、本発明の技術的課題は、構造が簡単で、且つZ±方向の調整が容易に行え、そのために組み立て作業性の向上した受光素子取り付け及び位置調整機構を提供することにある。
また、本発明の他の技術的課題は、構造が簡単なため、スリム(薄型)ピックアップ等の極小ピックアップにも用いることができる受光素子取り付け及び位置調整機構を提供することにある。
さらに、本発明のもう一つの技術的課題は、部品を増加させることなく、また、部品価格を変動させることがない受光素子取り付け及び位置調整機構を提供することにある。
本発明によれば、光ピックアップに用いられ、光学ベース(50)にホルダー(10)を介して受光素子(20)を取り付け及び位置調整する機構であって、前記ホルダー(10)は前記光学ベース(50)に当接する当接部(11)と、前記当接部(11)から離間して対向して設けられた素子取り付け部(13)と、前記当接部(11)と、前記素子取り付け部(13)の一端側同士を接続する結合片(12)とを備え、更に,前記素子取り付け部(13)の他端(14)を貫通して前記当接部(11)の他端部に螺合する螺子(1)を備え、前記螺子(1)を螺子(1)の軸方向に回転移動可能とし、且つ固定部材(5)を設けたことを特徴とする受光素子の取り付け位置調整機構が得られる。
また、本発明によれば、前記受光素子の取り付け位置調整機構において、前記螺子(1)は、頭部(2)と、螺子部(4)と、前記頭部(2)及び前記螺子部(4)の間に設けられ径方向に突出したフランジ(3)とを備え、前記素子取り付け部(13)の他端(14)は前記螺子(1)の通る貫通穴(14a)を備え、前記固定部材(5)は、前記フランジ(3)を前記素子取り付け部(13)の前記貫通穴(14a)の周囲に押し付ける構成であることを特徴とする受光素子の取り付け位置調整機構が得られる。
また、本発明によれば、前記受光素子の取り付け位置調整機構において、前記固定部材(5)は、第1の板片(7)と第2の板片(6)とこれらの端部同士を結ぶ結合片(8)とを備えたコ字形状の板体であり、前記第1の板片(7)には、前記螺子(1)の山径よりも大きな径の穴(7a)と、前記第2の板片(6)には、前記螺子(1)の頭部(2)よりも径が大きいが前記フランジ(3)よりも径の小さな穴(9)を備えていることを特徴とする受光素子の取り付け位置調整機構が得られる。
また、本発明によれば、前記受光素子の取り付け位置調整機構において前記結合片(8)に設けられた開口と前記素子取り付け部(13)の他端の端面に設けられた突起(14d)とを係合することで前記素子取り付け部(13)の他端に前記固定部材(5)を固定することを特徴とする受光素子の取り付け位置調整機構が得られる。
さらに、本発明によれば、前記いずれか一つの受光素子の取り付け位置調整機構を備えていることを特徴とする光ピックアップが得られる。
なお、上記括弧で記載された参照符号は、本発明の理解を容易にするために設けられたものであって,本発明は上記符号に限定されるものではないことは勿論である。
本発明によれば、構造が簡単で、且つZ±方向の調整が容易に行え、そのために組み立て作業性の向上した受光素子取り付け及び位置調整機構を提供することができる。
また、本発明によれば、構造が簡単なため、スリム(薄型)ピックアップ等の極小ピックアップにも用いることができる受光素子取り付け及び位置調整機構を提供することができる。
さらに、本発明によれば、部品を増加させることなく、また、部品価格を変動させることがない受光素子取り付け及び位置調整機構を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の実施の形態による受光素子取り付け及び位置調整機構を示す平面図である。図2は図1のA部分の拡大図である。その他の部分は、図3及び図4に示す従来技術によるものと同じであるので、その説明については省略する。
図1及び図2を参照すると、光学ベース50に、この光学ベース50に当接する当接部11と、素子取り付け部13と、それらの一端を結ぶ結合部12とを備えたコ字形状の素子ホルダー10が設けられている。素子取り付け部13の他端14には、貫通孔14が設けられ、さらに、素子取り付け部13の厚さよりも大きな面間隔を備えたコ字状の固定部材である調節片5が開口側から挿入されて設けられている。調節片5は、貫通孔7aを備えた第1の板片7と貫通孔9を備えた第2の板片6とこれの一端同士を結ぶ結合片8とを備えている。素子取り付け部13の他端14の貫通孔14a、調節片5の貫通孔7aを貫通して、当接部11の他端にねじ込まれた螺子1が設けられている。この螺子1は、端部に面取りを施すか、もしくは丸い頭部2と、リング状の板片からなるフランジ3と螺子部4とを備えている。調節片5の第2の板片6の貫通孔9は、螺子1の頭部2よりも径が大きいが、フランジ3よりも径が小さくなるように形成されている。
したがって、螺子1は、コの字の調節片5の第2の板片6によって、常に下方に付勢されて、螺子1の上方向(Z+方向)の離脱を防止し、素子取り付け部13の他端14側を螺子1の頭部2側で固定する。
また、結合片8に形成された開口8aと他端14の端面14bに形成された突起14dとを係合することで、素子取り付け部13の他端14に調節片5を固定している。
よって、螺子1を締めると、フランジ3が固定され、螺子1が当接部11内を前進するためにZ−方向に取り付け部が移動し、螺子1を緩めると、螺子1が当接部11から後退するためにZ+方向に取り付け部を移動させて位置決めすることができる。
このように、本発明の実施の形態の受光素子取り付け及び位置調整機構においては、構造が簡単で、且つZ±方向の調整が容易に行え、そのために組み立て作業性を向上させることができる。
また、本発明の実施の形態による受光素子取り付け及び位置調整機構によれば、構造が簡単なため、スリム(薄型)ピックアップ等の極小ピックアップにも用いることができる。
さらに、本発明の実施の形態による受光素子取り付け及び位置調整機構によれば、部品を増加させることなく、また、部品価格を変動させることがない。
以上説明したように、本発明に係る受光素子取り付け及び位置調整機構は、光ディスクドライブの光ピックアップ、特に、薄型ドライブの光ピックアップに最適である。
本発明の実施の形態による受光素子取り付け及び位置調整機構を示す平面図である。 図1のA部分の拡大断面図である。 従来技術による光ピックアップ装置の一例を示す断面図である。 (a)は従来の他の例による受光素子の取り付け及びZ方向の調整機構を示す平面図,(b)及び(c)は(a)の取り付け及びZ方向の調整機構のZ軸方向調整動作の説明に供せられる図で、(b)はZ+方向、(c)はZ−方向を夫々示している。
符号の説明
1 螺子
2 頭部
3 フランジ
4 螺子部
5 調節片
6 第2の板片
7a 貫通孔
7 第1の板片
8 結合片
9 貫通孔
10 素子ホルダー
11 当接部
12 結合片
13 素子取り付け部
14 他端
14a 貫通孔
20 受光素子
50 光学ベース
51 レーザ部
52 ビームスプリッタ
53 光学レンズ
54 光ディスク
55 ネジ
56 光学ベース
57,58 部材
59 回路基板
62 螺子
63 コイルバネ
64 素子ホルダー
65 カバー
110 光ピックアップ

Claims (5)

  1. 光ピックアップに用いられ、光学ベースにホルダーを介して受光素子を取り付け及び位置調整するための機構であって、前記ホルダーは前記光学ベース当接する当接部と、前記当接部から離間して対向して設けられた素子取り付け部と、前記当接部及び前記素子取り付け部の一端側同士を接続する結合片とを備え、更に,前記素子取り付け部の他端を貫通して前記当接部の他端に螺合する螺子を備え、前記螺子を螺子の軸方向に回転移動可能とし、且つ前記素子取り付け部の他端を前記螺子に固定する固定部材を設けたことを特徴とする受光素子の取り付け位置調整機構。
  2. 請求項1記載の受光素子の取り付け位置調整機構において、前記螺子は頭部と、螺子部と、前記頭部と前記螺子部との間に設けられ径方向に突出したフランジとを備え、前記素子取り付け部の他端は前記螺子の通る貫通穴を備え、前記固定部材は、前記フランジを前記素子取り付け部の前記貫通穴の周囲に押し付ける構成であることを特徴とする受光素子の取り付け位置調整機構。
  3. 請求項2記載の受光素子の取り付け位置調整機構において、前記固定部材は、第1の板片と第2の板片とこれら第1及び第2の板片の端部同士を結ぶ結合片を備えたコ字形状の板体であり、前記第1の板片には、前記螺子の山径よりも大きな径の穴と、前記第2の板片には、前記螺子の頭部よりも径は大きいが前記フランジ部よりも径の小さな穴部を備えていることを特徴とする受光素子の取り付け位置調整機構。
  4. 請求項3記載の受光素子の取り付け位置調整機構において、前記結合片に設けられた開口と前記素子取り付け部の他端の端面に設けられた突起とを係合することで前記素子取り付け部の他端に前記固定部材を固定することを特徴とする受光素子の取り付け位置調整機構。
  5. 請求項1乃至4の内のいずれか一つに記載の受光素子の取り付け位置調整機構を備えていることを特徴とする光ピックアップ。
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