JP2005189847A - プロジェクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】 滑らかで良質な動画表示が得られるようにした場合であっても光利用効率が大幅に低下しないプロジェクタを提供する。
【解決手段】 光源装置110と、第1レンズアレイ120と、第2レンズアレイ130と、重畳レンズ150と、液晶表示装置400と、投写光学系600とを備えたプロジェクタにおいて、
重畳レンズ150は、第2レンズアレイ130からの照明光束を、液晶表示装置400の画像形成領域におけるx軸方向に沿った一方方向については画像形成領域の全体を、y軸方向に沿った他方方向についてはその画像形成領域の一部を照明するような断面形状を有する照明光束に整形するためのアナモフィック光学系からなり、
重畳レンズ150によって整形された照明光束を、液晶表示装置400の画面書き込み周波数に同期して画像形成領域上で他方方向に沿って走査する走査手段200をさらに備えたことを特徴とするプロジェクタ。
【選択図】 図1
【解決手段】 光源装置110と、第1レンズアレイ120と、第2レンズアレイ130と、重畳レンズ150と、液晶表示装置400と、投写光学系600とを備えたプロジェクタにおいて、
重畳レンズ150は、第2レンズアレイ130からの照明光束を、液晶表示装置400の画像形成領域におけるx軸方向に沿った一方方向については画像形成領域の全体を、y軸方向に沿った他方方向についてはその画像形成領域の一部を照明するような断面形状を有する照明光束に整形するためのアナモフィック光学系からなり、
重畳レンズ150によって整形された照明光束を、液晶表示装置400の画面書き込み周波数に同期して画像形成領域上で他方方向に沿って走査する走査手段200をさらに備えたことを特徴とするプロジェクタ。
【選択図】 図1
Description
本発明はプロジェクタに関する。
図9は、従来のプロジェクタを説明するために示す図である。図9(a)は従来のプロジェクタの光学系を示す図であり、図9(b)及び図9(c)はこのような従来のプロジェクタの問題点を説明するために示す図である。
このプロジェクタ900Aにおいては、電気光学変調装置として用いる液晶表示装置400R,400G,400Bが、図9(b)に示すような輝度特性を有するホールド型の表示装置であるため、図9(c)に示すような輝度特性を有するインパルス型の表示装置であるCRTの場合とは異なり、いわゆる尾引き現象のために滑らかで良質な動画表示が得られないという問題がある(尾引き現象については、例えば、非特許文献1参照。)。
このプロジェクタ900Aにおいては、電気光学変調装置として用いる液晶表示装置400R,400G,400Bが、図9(b)に示すような輝度特性を有するホールド型の表示装置であるため、図9(c)に示すような輝度特性を有するインパルス型の表示装置であるCRTの場合とは異なり、いわゆる尾引き現象のために滑らかで良質な動画表示が得られないという問題がある(尾引き現象については、例えば、非特許文献1参照。)。
図10は、従来の他のプロジェクタを説明するために示す図である。図10(a)は従来の他のプロジェクタの光学系を示す図であり、図10(a)及び図10(b)はこのような従来の他のプロジェクタに用いられる光シャッタを示す図である。
このプロジェクタ900Bにおいては、図10(a)に示すように、液晶表示装置400R,400G,400Bの入射側に光シャッタ420R,420G,420Bを配置し、これらの光シャッタ420R,420G,420Bにより間欠的に光を遮断するようにして、上記した問題を解決している。すなわち、いわゆる尾引き現象を緩和して滑らかで良質な動画表示が得られるようにしている(例えば、特許文献1参照。)。
「ホールド型ディスプレイにおける動画表示の画質」(電子情報通信学会技報、EID99−10、第55〜60頁(1999−06)) 特開2002−148712号公報(図1〜図7)
このプロジェクタ900Bにおいては、図10(a)に示すように、液晶表示装置400R,400G,400Bの入射側に光シャッタ420R,420G,420Bを配置し、これらの光シャッタ420R,420G,420Bにより間欠的に光を遮断するようにして、上記した問題を解決している。すなわち、いわゆる尾引き現象を緩和して滑らかで良質な動画表示が得られるようにしている(例えば、特許文献1参照。)。
「ホールド型ディスプレイにおける動画表示の画質」(電子情報通信学会技報、EID99−10、第55〜60頁(1999−06))
しかしながら、このような従来の他のプロジェクタにおいては、光シャッタにより間欠的に光を遮断することとしているため、光利用効率が大幅に低下するという問題があった。
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、滑らかで良質な動画表示が得られるようにした場合であっても光利用効率が大幅に低下しないプロジェクタを提供することを目的とする。
(1)本発明のプロジェクタは、被照明領域側に略平行な照明光束を射出する光源装置と、この光源装置からの照明光束を複数の部分光束に分割するための複数の小レンズを有する第1レンズアレイと、この第1レンズアレイの前記複数の小レンズに対応する複数の小レンズを有する第2レンズアレイと、この第2レンズアレイからの各部分光束を被照明領域で重畳させるための重畳レンズと、この重畳レンズによって重畳された照明光束を画像情報に応じて変調する電気光学変調装置と、この電気光学変調装置によって変調された照明光束を投写する投写光学系とを備えたプロジェクタにおいて、
前記重畳レンズは、前記第2レンズアレイからの照明光束を、前記電気光学変調装置の画像形成領域における縦横方向のうちいずれか一方方向については画像形成領域の全体を、他方方向についてはその画像形成領域の一部を照明するような断面形状を有する照明光束に整形するためのアナモフィック光学系からなり、
この重畳レンズによって整形された照明光束を、前記電気光学変調装置の画面書き込み周波数に同期して前記画像形成領域上で前記他方方向に沿って走査する走査手段をさらに備えたことを特徴とする。
前記重畳レンズは、前記第2レンズアレイからの照明光束を、前記電気光学変調装置の画像形成領域における縦横方向のうちいずれか一方方向については画像形成領域の全体を、他方方向についてはその画像形成領域の一部を照明するような断面形状を有する照明光束に整形するためのアナモフィック光学系からなり、
この重畳レンズによって整形された照明光束を、前記電気光学変調装置の画面書き込み周波数に同期して前記画像形成領域上で前記他方方向に沿って走査する走査手段をさらに備えたことを特徴とする。
このため、本発明のプロジェクタによれば、アナモフィック光学系からなる重畳レンズによって、電気光学変調装置の画像形成領域における縦横方向のうちいずれか一方方向については画像形成領域の全体を、他方方向についてはその画像形成領域の一部を照明するような断面形状(すなわち他方方向に圧縮された断面形状)に整形された照明光束を、電気光学変調装置の画面書き込み周波数に同期して画像形成領域上で他方方向に沿って走査する走査手段を備えているため、電気光学変調装置の画像形成領域においては光照射領域と光非照射領域とが順次交互にスクロールされるようになる。その結果、尾引き現象が緩和され、滑らかで良質な動画表示が得られるプロジェクタとなる。
また、本発明のプロジェクタによれば、上記したように他方方向に圧縮された断面形状を有する照明光束を、アナモフィック光学系からなる重畳レンズの光整形作用によって実現しているため、光源装置からの照明光束を無駄なく電気光学変調装置の画像形成領域に導くことができ、光利用効率が大幅に低下することがなくなる。
このため、本発明のプロジェクタは、滑らかで良質な動画表示が得られるようにした場合であっても光利用効率が大幅に低下しないプロジェクタとなり、本発明の目的が達成される。
(2)上記(1)に記載のプロジェクタにおいては、前記重畳レンズは、前記他方方向に沿った母線をもつ第1のシリンドリカルレンズと、前記一方方向に沿った母線をもつ第2のシリンドリカルレンズとからなり、前記第1のシリンドリカルレンズは、前記第2レンズアレイの複数の小レンズとともに複数のタンデム光学系からなる第1のタンデム光学系群を構成し、前記第2のシリンドリカルレンズは、前記第2レンズアレイの複数の小レンズとともに複数のタンデム光学系からなる第2のタンデム光学系群を構成し、これら第1のタンデム光学系群及び第2のタンデム光学系群は、それぞれ異なった結像倍率を有することが好ましい。
このように構成することにより、上記したように他方方向に圧縮された断面形状を有する照明光束を、上記した第1及び第2のタンデム光学系群によって無理なく実現することができる。
(3)上記(2)に記載のプロジェクタにおいては、前記第1のタンデム光学系群の画像形成領域への結像倍率は、前記第2のタンデム光学系群の画像形成領域への結像倍率よりも大きい倍率に設定されていることが好ましい。
このように構成することにより、上記したように他方方向に圧縮された断面形状を有する照明光束を実現することができる。
このように構成することにより、上記したように他方方向に圧縮された断面形状を有する照明光束を実現することができる。
(4)上記(2)又は(3)に記載のプロジェクタにおいては、前記2つのシリンドリカルレンズは、照明光軸を枢軸として回転調整可能に構成されていることが好ましい。
このように構成することにより、プロジェクタ組み立て時等に、照明光軸に対する各シリンドリカルレンズの角度を調整することにより、他方方向に正確に圧縮された断面形状を有する照明光束を容易に得ることができる。
このように構成することにより、プロジェクタ組み立て時等に、照明光軸に対する各シリンドリカルレンズの角度を調整することにより、他方方向に正確に圧縮された断面形状を有する照明光束を容易に得ることができる。
(5)上記(2)〜(4)のいずれかに記載のプロジェクタにおいては、前記各シリンドリカルレンズはダブレットであることが好ましい。
このように構成することにより、各シリンドリカルレンズの収差を小さくすることができ、電気光学変調装置の画像形成領域上における光照射領域と光非照射領域との間におけるコントラストが向上し、尾引き現象がより効果的に緩和されるようになる。
このように構成することにより、各シリンドリカルレンズの収差を小さくすることができ、電気光学変調装置の画像形成領域上における光照射領域と光非照射領域との間におけるコントラストが向上し、尾引き現象がより効果的に緩和されるようになる。
(6)上記(1)〜(5)のいずれかに記載のプロジェクタにおいては、前記走査手段は、ガルバノミラー又はポリゴンミラーを有することが好ましい。
このように構成することにより、電気光学変調装置の画面書き込み周波数に同期して照明光束を走査する走査手段が実現できる。
このように構成することにより、電気光学変調装置の画面書き込み周波数に同期して照明光束を走査する走査手段が実現できる。
(7)上記(1)〜(6)のいずれかに記載のプロジェクタにおいては、前記光源装置は、楕円面リフレクタと、この楕円面リフレクタの第1焦点近傍に発光中心を有する発光管とを有することが好ましい。
このように構成することにより、放物面リフレクタを用いた光源装置と比較して、よりコンパクトな光学装置を実現することができる。
(8)上記(1)〜(6)のいずれかに記載のプロジェクタにおいては、前記光源装置は、放物面リフレクタと、この放物面リフレクタの焦点近傍に発光中心を有する発光管とを有することも好ましい。
このように構成することにより、平行化レンズを用いることなく略平行な照明光束を得ることができるため、平行化レンズを必要とする楕円面リフレクタを用いた光源装置と比較して部品点数の少ない光学装置を実現することができる。
(9)上記(7)又は(8)に記載のプロジェクタにおいては、前記発光管には、前記発光管から被照明領域側に射出される光を前記楕円面リフレクタ又は前記放物面リフレクタに向けて反射する反射手段が設けられていることが好ましい。
このように構成することにより、発光管から被照明領域側に放射される光が楕円面リフレクタ又は放物面リフレクタに向けて反射されるため、発光管の被照明領域側端部を覆うような大きさに楕円面リフレクタ又は放物面リフレクタの大きさを設定することを必要とせず、楕円面リフレクタ又は放物面リフレクタの小型化を図ることができ、結果としてプロジェクタの小型化を図ることができる。
また、リフレクタが楕円面リフレクタの場合には、楕円面リフレクタから楕円面リフレクタの第2焦点に向けて集束するビームの集束角を小さくすることができ、後段の各種光学要素の大きさをさらに小さくすることができ、プロジェクタのさらなる小型化を図ることができる。
また、リフレクタが楕円面リフレクタの場合には、楕円面リフレクタから楕円面リフレクタの第2焦点に向けて集束するビームの集束角を小さくすることができ、後段の各種光学要素の大きさをさらに小さくすることができ、プロジェクタのさらなる小型化を図ることができる。
(10)上記(1)〜(9)のいずれかに記載のプロジェクタにおいては、
前記第2レンズアレイと前記重畳レンズとの間に、前記第2レンズアレイからの照明光束を、所定方向の偏光軸をもつ照明光束に変換する偏光変換素子をさらに備えることが好ましい。
このように構成することにより、所定方向の偏光軸をもつ照明光束を電気光学変調装置の画像形成領域上に照射することができるため、液晶表示装置等のように所定の偏光軸をもつ照明光束を用いる必要のあるプロジェクタとして好ましいプロジェクタとなる。
前記第2レンズアレイと前記重畳レンズとの間に、前記第2レンズアレイからの照明光束を、所定方向の偏光軸をもつ照明光束に変換する偏光変換素子をさらに備えることが好ましい。
このように構成することにより、所定方向の偏光軸をもつ照明光束を電気光学変調装置の画像形成領域上に照射することができるため、液晶表示装置等のように所定の偏光軸をもつ照明光束を用いる必要のあるプロジェクタとして好ましいプロジェクタとなる。
以下、本発明のプロジェクタについて、図に示す実施の形態に基づいて説明する。[実施形態1]
図1は、本発明の実施形態1に係るプロジェクタの光学系を示す図である。図1(a)は平面図であり、図1(b)は側面図であり、図1(c)は重畳レンズの斜視図である。図2は、重畳レンズの作用効果を説明するために示す図である。図2(a)は第1レンズアレイの小レンズの光射出面上における照明状態を模式的に示す図であり、図2(b)は電気光学変調装置としての液晶表示装置上における照明状態を模式的に示す図であり、図2(c)は液晶表示装置上における照明状態を示す図である。図3は、走査手段としてのガルバノミラーの作用効果を説明するために示す図である。図3(a)はガルバノミラーの動作を示す図であり、図3(b)は液晶表示装置上における照明状態を示す図である。
図1は、本発明の実施形態1に係るプロジェクタの光学系を示す図である。図1(a)は平面図であり、図1(b)は側面図であり、図1(c)は重畳レンズの斜視図である。図2は、重畳レンズの作用効果を説明するために示す図である。図2(a)は第1レンズアレイの小レンズの光射出面上における照明状態を模式的に示す図であり、図2(b)は電気光学変調装置としての液晶表示装置上における照明状態を模式的に示す図であり、図2(c)は液晶表示装置上における照明状態を示す図である。図3は、走査手段としてのガルバノミラーの作用効果を説明するために示す図である。図3(a)はガルバノミラーの動作を示す図であり、図3(b)は液晶表示装置上における照明状態を示す図である。
実施形態1に係るプロジェクタ1000Aは、図1に示すように、照明装置100と、照明装置100からの照明光束を画像情報に応じて変調する電気光学変調装置としての液晶表示装置400と、液晶表示装置400によって変調された照明光束を投写する投写光学系600とを備えている。
照明装置100は、図1に示すように、光源装置110と、光源装置110からの照明光束を複数の部分光束に分割するための複数の小レンズ122を有する第1レンズアレイ120と、第1レンズアレイ120の前記複数の小レンズ122に対応する複数の小レンズ132を有する第2レンズアレイ130と、第2レンズアレイ130からの各部分光束を被照明領域で重畳させるための重畳レンズ150とを有している。
光源装置110は、図1(a)及び(b)に示すように、楕円面リフレクタ114と、楕円面リフレクタ114の第1焦点近傍に発光中心を有する発光管112と、楕円面リフレクタ114からの光束を略平行な光束に変換する平行化レンズ118とを有し、発光管112には発光管112から被照明領域側に射出される光を楕円面リフレクタ114に向けて反射する反射手段としての補助ミラー116が設けられている。
重畳レンズ150は、図1(a)及び(b)に示すように、第2レンズアレイ130からの照明光束を、液晶表示装置400の画像形成領域におけるx軸方向に沿った一方方向については画像形成領域の全体を、y軸方向に沿った他方方向についてはその画像形成領域の一部を照明するような断面形状(すなわち他方方向に圧縮された断面形状)を有する照明光束に整形するためのアナモフィック光学系からなっている。
重畳レンズ150は、図1(a)、(b)及び(c)に示すように、他方方向に沿った母線Nをもつ第1のシリンドリカルレンズ152と、一方方向に沿った母線Mをもつ第2のシリンドリカルレンズ154とからなっている。第1のシリンドリカルレンズ152は、第2レンズアレイ130の複数の小レンズ132とともに複数のタンデム光学系からなる第1のタンデム光学系群を構成し、第2のシリンドリカルレンズ154は、第2レンズアレイ130の複数の小レンズ132とともに複数のタンデム光学系からなる第2のタンデム光学系群を構成している。
これら第1のタンデム光学系群及び第2のタンデム光学系群は、画像形成領域への結像倍率(以下、結像倍率という。)がそれぞれ異なっている。具体的には、図2(a)及び(b)に示すように、第1のタンデム光学系の結像倍率は4.4倍(3.3mm→14.4mm)であり、第2のタンデム光学系の結像倍率は1.1倍(2.5mm→2.7mm)である。
このため、実施形態1に係るプロジェクタ1000Aによれば、上記のように構成された重畳レンズ150を備えているため、図2(b)及び(c)に示すように、第2レンズアレイ130からの照明光束を、液晶表示装置400の画像形成領域におけるx方向に沿った一方方向については画像形成領域の全体を、y方向に沿った他方方向についてはその画像形成領域の一部を照明するような断面形状(すなわち他方方向に圧縮された断面形状)を有する照明光束L2に、無理なく、かつ、無駄なく、変換することができる。
実施形態1に係るプロジェクタ1000Aは、図1に示すように、液晶表示装置400の画面書き込み周波数に同期してその画像形成領域上でy軸方向に沿って照明光束を走査する走査手段200をさらに備えている。走査手段200は、反射ミラー210及びガルバノミラー220を有している。走査手段200は、図1(b)の矢印で示すようにガルバノミラー220を回動させることによって、液晶表示装置400上で照明光束を走査させる。図3(b)に示すように、ガルバノミラー220は、x軸を中心として、照明光軸(図1(a)と1(b)の一点鎖線)に対して(45+α)°から(45−α)°まで周期的に回動する。この周期は、液晶表示装置400の画面書き込み周波数に対応している。
このため、実施形態1に係るプロジェクタ1000Aによれば、上記したような走査手段200を備えているため、図3(b)に示すように、液晶表示装置400の画像形成領域においては光照射領域と光非照射領域とが順次交互にスクロールされるようになる。その結果、尾引き現象が緩和され、滑らかで良質な動画表示が得られるプロジェクタとなる。
また、実施形態1に係るプロジェクタ1000Aによれば、上記したように、y方向に圧縮された断面形状を有する照明光束L2を、アナモフィック光学系からなる重畳レンズ150の光整形作用によって実現しているため、第1レンズアレイ120からの照明光束L1を無駄なく液晶表示装置400の画像形成領域に導くことができ、光利用効率が大幅に低下することがなくなる。
このため、実施形態1に係るプロジェクタ1000Aは、滑らかで良質な動画表示が得られるようにした場合であっても光利用効率が大幅に低下しないプロジェクタとなる。
実施形態1に係るプロジェクタ1000Aにおいては、2つのシリンドリカルレンズ152,154が、照明光軸を枢軸として回転調整可能に構成されている。また、これらのシリンドリカルレンズ152,154は一体化されている。このため、プロジェクタ組み立て時等に、照明光軸に対するこれらシリンドリカルレンズ152,154の角度を一括して調整することにより、他方方向に正確に圧縮された断面形状を有する照明光束を容易に得ることができる。
実施形態1に係るプロジェクタ1000Aにおいては、上記したように、光源装置110は、楕円面リフレクタ114と、楕円面リフレクタ114の第1焦点近傍に発光中心を有する発光管112とを有している。
このため、放物面リフレクタを用いた光源装置と比較して、よりコンパクトな光学装置を実現することができる。
このため、放物面リフレクタを用いた光源装置と比較して、よりコンパクトな光学装置を実現することができる。
なお、実施形態1に係るプロジェクタ1000Aにおいては、楕円面リフレクタを用いた光源装置を用いたが、本発明はこれに限られず、被照明領域側に略平行な照明光束を射出する光源装置であれば同様に用いることができる。
例えば、放物面リフレクタを用いた光源装置を用いることもできる。この場合には、平行化レンズを用いることなく略平行な照明光束を得ることができるため、平行化レンズを必要とする楕円面リフレクタを用いた光源装置と比較して部品点数の少ない光学装置を実現することができる。
例えば、放物面リフレクタを用いた光源装置を用いることもできる。この場合には、平行化レンズを用いることなく略平行な照明光束を得ることができるため、平行化レンズを必要とする楕円面リフレクタを用いた光源装置と比較して部品点数の少ない光学装置を実現することができる。
実施形態1に係るプロジェクタ1000Aにおいては、発光管112には、発光管112から被照明領域側に射出される光を楕円面リフレクタ114に向けて反射する反射手段としての補助ミラー116が設けられている。
このため、発光管112から被照明領域側に放射される光が楕円面リフレクタ114に向けて反射されるため、発光管112の被照明領域側端部を覆うような大きさに楕円面リフレクタ114の大きさを設定することを必要とせず、楕円面リフレクタ114の小型化を図ることができ、結果としてプロジェクタの小型化を図ることができる。
また、楕円面リフレクタ114の小型化を図ることができることにより、楕円面リフレクタ114から楕円面リフレクタ114の第2焦点に向けて集束するビームの集束角を小さくすることができ、後段の各種光学要素の大きさをさらに小さくすることができ、プロジェクタのさらなる小型化を図ることができる。
このため、発光管112から被照明領域側に放射される光が楕円面リフレクタ114に向けて反射されるため、発光管112の被照明領域側端部を覆うような大きさに楕円面リフレクタ114の大きさを設定することを必要とせず、楕円面リフレクタ114の小型化を図ることができ、結果としてプロジェクタの小型化を図ることができる。
また、楕円面リフレクタ114の小型化を図ることができることにより、楕円面リフレクタ114から楕円面リフレクタ114の第2焦点に向けて集束するビームの集束角を小さくすることができ、後段の各種光学要素の大きさをさらに小さくすることができ、プロジェクタのさらなる小型化を図ることができる。
実施形態1に係るプロジェクタ1000Aにおいては、第2レンズアレイ130と重畳レンズ150との間に、第2レンズアレイ130からの照明光束を、所定方向の偏光軸をもつ照明光束に変換する偏光変換素子140をさらに備えている。このため、所定方向の偏光軸をもつ照明光束を液晶表示装置400の画像形成領域上に照射することができるため、液晶表示装置等のように所定の偏光軸をもつ照明光束を用いる必要のあるプロジェクタとして好ましいプロジェクタとなる。
[変形例1]
変形例1に係るプロジェクタは、図3に示したプロジェクタ1000Aのガルバノミラー220の動作を図4に示すような動作に代えたものである。
図4は、変形例1に係るガルバノミラーの作用効果を説明するために示す図である。図4(a)はガルバノミラーの動作を示す図であり、図4(b)は液晶表示装置上における照明状態を示す図である。
変形例1に係るプロジェクタは、図3に示したプロジェクタ1000Aのガルバノミラー220の動作を図4に示すような動作に代えたものである。
図4は、変形例1に係るガルバノミラーの作用効果を説明するために示す図である。図4(a)はガルバノミラーの動作を示す図であり、図4(b)は液晶表示装置上における照明状態を示す図である。
変形例1に係るガルバノミラーの動作は、図4(a)に示すように、実施形態1に係るガルバノミラー220の動作とは異なっている。すなわち、実施形態1では、ガルバノミラー220の回転動作が行きと帰りとで非対称であるのに対して、変形例1では、その回転動作が行きと帰りとで対称である。
このため、変形例1のようにガルバノミラーを動作させた場合には、液晶表示装置400上における照明状態は、図4(b)に示すように、光照射領域が上下に往復するような照明状態になる。
このため、変形例1のようにガルバノミラーを動作させた場合には、液晶表示装置400上における照明状態は、図4(b)に示すように、光照射領域が上下に往復するような照明状態になる。
このように、変形例1に係るプロジェクタは、プロジェクタ1000Aとはガルバノミラーの動作が異なるが、このようなガルバノミラーの動作に対応して、液晶表示装置400の画面の書き込みを行なうことにより、尾引き現象が緩和され、滑らかで良質な動画表示が得られるプロジェクタとなる。
また、変形例1に係るプロジェクタにおいては、プロジェクタ1000Aの場合と同様に、y方向に圧縮された断面形状を有する照明光束を、アナモフィック光学系からなる重畳レンズ150の光整形作用によって実現しているため、第2レンズアレイ130からの照明光束を無駄なく液晶表示装置400の画像形成領域に導くことができ、光利用効率が大幅に低下することがなくなる。
このため、変形例1に係るプロジェクタは、滑らかで良質な動画表示が得られるようにした場合であっても光利用効率が大幅に低下しないプロジェクタとなる。
また、変形例1に係るプロジェクタにおいては、プロジェクタ1000Aの場合と同様に、y方向に圧縮された断面形状を有する照明光束を、アナモフィック光学系からなる重畳レンズ150の光整形作用によって実現しているため、第2レンズアレイ130からの照明光束を無駄なく液晶表示装置400の画像形成領域に導くことができ、光利用効率が大幅に低下することがなくなる。
このため、変形例1に係るプロジェクタは、滑らかで良質な動画表示が得られるようにした場合であっても光利用効率が大幅に低下しないプロジェクタとなる。
[変形例2]
変形例2に係るプロジェクタは、プロジェクタ1000Aの重畳レンズ150を図5に示す他の重畳レンズ150Bに代えたものである。図5は、変形例2に係る他の重畳レンズの斜視図である。
変形例2に係るプロジェクタは、プロジェクタ1000Aの重畳レンズ150を図5に示す他の重畳レンズ150Bに代えたものである。図5は、変形例2に係る他の重畳レンズの斜視図である。
変形例2に係る他の重畳レンズ150Bは、図5に示すように、重畳レンズ150Bを構成する各シリンドリカルレンズとしてダブレットのシリンドリカルレンズ152B,154Bを用いている。
このため、変形例2に係るプロジェクタは、このような他の重畳レンズ150Bを用いることにより、各シリンドリカルレンズ152B,154Bの収差を小さくすることができ、液晶表示装置400の画像形成領域上における光照射領域と光非照射領域との間におけるコントラストが向上し、尾引き現象がより効果的に緩和されるようになる。
このため、変形例2に係るプロジェクタは、このような他の重畳レンズ150Bを用いることにより、各シリンドリカルレンズ152B,154Bの収差を小さくすることができ、液晶表示装置400の画像形成領域上における光照射領域と光非照射領域との間におけるコントラストが向上し、尾引き現象がより効果的に緩和されるようになる。
[実施形態2〜6]
図6は、実施形態2〜6に係るプロジェクタにおける第1レンズアレイの小レンズの光射出面上における各照明光束L1と液晶表示装置上における照明光束L2の形状との関係及び結像倍率を示す図である。実施形態2〜6に係るプロジェクタは、図6に示すように、実施形態1に係るプロジェクタ1000Aにおける第1レンズアレイ120における小レンズ122の断面形状、液晶表示装置400の画像形成領域の形状及び重畳レンズ150の結像倍率の少なくともいずれかを変化させたものである。
図6は、実施形態2〜6に係るプロジェクタにおける第1レンズアレイの小レンズの光射出面上における各照明光束L1と液晶表示装置上における照明光束L2の形状との関係及び結像倍率を示す図である。実施形態2〜6に係るプロジェクタは、図6に示すように、実施形態1に係るプロジェクタ1000Aにおける第1レンズアレイ120における小レンズ122の断面形状、液晶表示装置400の画像形成領域の形状及び重畳レンズ150の結像倍率の少なくともいずれかを変化させたものである。
実施形態2に係るプロジェクタにおける第1レンズアレイの小レンズの断面形状及び液晶表示装置の断面形状は、実施形態1に係るプロジェクタ1000Aのそれらと同じである。実施形態2に係るプロジェクタにおける重畳レンズは、図6の第1欄に示すように、横(x軸方向)が4.4倍、縦(y軸方向)が2.2倍の結像倍率をもっている。このため、実施形態2に係るプロジェクタにおいては、液晶表示装置上における照明光束L2の断面形状は、横(y軸方向):縦(x軸方向)=8:3のアスペクト比をもっている。
実施形態3に係るプロジェクタにおける第1レンズアレイの小レンズの断面形状は、実施形態1に係るプロジェクタ1000Aにおける第1レンズアレイ120の小レンズ122の断面形状とは異なり、縦2.9mm・横5.0mmの形状を有している。実施形態3に係るプロジェクタにおける液晶表示装置の断面形状は、実施形態1〜2に係るプロジェクタのそれとは異なり、縦10.8mm・横19.2mmの横長形状を有している。実施形態3に係るプロジェクタにおける重畳レンズは、図6の第2欄に示すように、横(x軸方向)が3.8倍、縦(y軸方向)が0.93倍の結像倍率をもっている。このため、実施形態3に係るプロジェクタにおいては、液晶表示装置上における照明光束L2の断面形状は、横(y軸方向):縦(x軸方向)=64:9のアスペクト比をもっている。
実施形態4に係るプロジェクタにおける第1レンズアレイの小レンズの断面形状及び液晶表示装置の断面形状は、実施形態3に係るプロジェクタのそれらと同じである。実施形態4に係るプロジェクタにおける重畳レンズは、図6の第3欄に示すように、横(x軸方向)が3.8倍、縦(y軸方向)が1.9倍の結像倍率をもっている。このため、実施形態4に係るプロジェクタにおいては、液晶表示装置上における照明光束L2の断面形状は、横(y軸方向):縦(x軸方向)=32:9のアスペクト比をもっている。
実施形態5に係るプロジェクタにおける第1レンズアレイの小レンズの断面形状は、実施形態1に係るプロジェクタ1000Aにおける第1レンズアレイ120の小レンズ122の断面形状とは異なり、縦1.3mm・横3.3mmの形状を有している。実施形態5に係るプロジェクタにおける液晶表示装置の断面形状は、実施形態1〜2に係るプロジェクタのそれと同じである。実施形態5に係るプロジェクタにおける重畳レンズは、図6の第4欄に示すように、横(x軸方向)が4.4倍、縦(y軸方向)が1.05倍の結像倍率をもっている。このため、実施形態5に係るプロジェクタにおいては、液晶表示装置上における照明光束L2の断面形状は、横(y軸方向):縦(x軸方向)=32:3のアスペクト比をもっている。
実施形態6に係るプロジェクタにおける第1レンズアレイの小レンズの断面形状は、実施形態1に係るプロジェクタ1000Aにおける第1レンズアレイ120の小レンズ122の断面形状とは異なり、縦0.63mm・横3.3mmの形状を有している。実施形態6に係るプロジェクタにおける液晶表示装置の断面形状は、実施形態1,2又は5に係るプロジェクタのそれと同じである。実施形態6に係るプロジェクタにおける重畳レンズは、図6の第5欄に示すように、横(x軸方向)が4.4倍、縦(y軸方向)が1.05倍の結像倍率をもっている。このため、実施形態6に係るプロジェクタにおいては、液晶表示装置上における照明光束L2の断面形状は、横(y軸方向):縦(x軸方向)=64:3のアスペクト比をもっている。
このように、実施形態2〜6に係るプロジェクタは、それぞれ実施形態1に係るプロジェクタ1000Aにおける第1レンズアレイ120の小レンズ122の断面形状、液晶表示装置400の画像形成領域の形状及び重畳レンズ150の結像倍率の少なくともいずれかを変化させたものであるが、いずれの実施形態に係るプロジェクタも、アナモフィック光学系からなる重畳レンズによって、液晶表示装置の画像形成領域におけるx軸方向に沿った横方向については画像形成領域の全体を、y軸方向に沿った縦方向についてはその画像形成領域の一部を照明するような断面形状(すなわち他方方向に圧縮された断面形状)を有する照明光束が液晶表示装置の画像形成領域上に照射されている。
このため、このような照明光束を、液晶表示装置の画面書き込み周波数に同期して画像形成領域上でy軸方向に沿って走査する走査手段によって走査することにより、液晶表示装置の画像形成領域においては光照射領域と光非照射領域とが順次交互にスクロールされるようになる。その結果、尾引き現象が緩和され、滑らかで良質な動画表示が得られるプロジェクタとなる。
また、実施形態2〜6に係るプロジェクタによれば、上記したように他方方向に圧縮された断面形状を有する照明光束を、アナモフィック光学系からなる重畳レンズの光整形作用によって実現しているため、第2レンズアレイからの照明光束を無駄なく液晶表示装置の画像形成領域に導くことができ、光利用効率が大幅に低下することがなくなる。
このため、実施形態2〜6に係るプロジェクタは、滑らかで良質な動画表示が得られるようにした場合であっても光利用効率が大幅に低下しないプロジェクタとなる。
[実施形態7]
図7は、実施形態7に係るプロジェクタの光学系を示す図である。実施形態7に係るプロジェクタ1000Bは、図7に示すように、3つの液晶表示装置400R,400G,400Bを備えた三板式のプロジェクタであって、これらの液晶表示装置400R,400G,400Bを照明するための照明装置として、実施形態1に係るプロジェクタ1000Aの照明装置100及び走査手段200を用いた構成を有している。
図7は、実施形態7に係るプロジェクタの光学系を示す図である。実施形態7に係るプロジェクタ1000Bは、図7に示すように、3つの液晶表示装置400R,400G,400Bを備えた三板式のプロジェクタであって、これらの液晶表示装置400R,400G,400Bを照明するための照明装置として、実施形態1に係るプロジェクタ1000Aの照明装置100及び走査手段200を用いた構成を有している。
従って、実施形態7に係るプロジェクタ1000Bにおいても、実施形態1に係るプロジェクタ1000Aの場合と同様に、アナモフィック光学系からなる重畳レンズ150によって、液晶表示装置400R,400G,400Bの画像形成領域における横方向に沿った一方方向については画像形成領域の全体を、縦方向に沿った他方方向についてはその画像形成領域の一部を照明するような断面形状(すなわち他方方向に圧縮された断面形状)に変換された照明光束を、液晶表示装置400R,400G,400Bの画面書き込み周波数に同期して画像形成領域上で他方方向に沿って走査する走査手段200を備えているため、液晶表示装置400R,400G,400Bの画像形成領域においては光照射領域と光非照射領域とが順次交互にスクロールされるようになる。その結果、尾引き現象が緩和され、滑らかで良質な動画表示が得られるプロジェクタとなる。
また、実施形態7に係るプロジェクタ1000Bによれば、上記したように他方方向に圧縮された断面形状を有する照明光束を、アナモフィック光学系からなる重畳レンズ150の光整形作用によって実現しているため、第2レンズアレイ130からの照明光束を無駄なく液晶表示装置400R,400G,400Bの画像形成領域に導くことができ、光利用効率が大幅に低下することがなくなる。
このため、実施形態7に係るプロジェクタは、滑らかで良質な動画表示が得られるようにした場合であっても光利用効率が大幅に低下しないプロジェクタとなる。
[実施形態8]
図8は、実施形態8に係るプロジェクタの光学系を示す図である。図8(a)は平面図であり、図8(b)は側面図である。実施形態8に係るプロジェクタ1000Cは、図8に示すように、実施形態1に係るプロジェクタ1000Aの走査手段200を、反射ミラー210C及びポリゴンミラー230からなる走査手段200Cに代えたものである。
反射ミラー210Cは実施形態1における反射ミラー210(図1に示したもの)と同様である。走査手段200Cは、図8(b)の矢印で示すようにポリゴンミラー230を回動させることによって、液晶表示装置400上で照明光束を走査させる。ポリゴンミラー230はx軸を中心として回転する。ポリゴンミラー230の回転速度は、液晶表示装置400の画面書き込み周波数に応じて制御されている。
図8は、実施形態8に係るプロジェクタの光学系を示す図である。図8(a)は平面図であり、図8(b)は側面図である。実施形態8に係るプロジェクタ1000Cは、図8に示すように、実施形態1に係るプロジェクタ1000Aの走査手段200を、反射ミラー210C及びポリゴンミラー230からなる走査手段200Cに代えたものである。
反射ミラー210Cは実施形態1における反射ミラー210(図1に示したもの)と同様である。走査手段200Cは、図8(b)の矢印で示すようにポリゴンミラー230を回動させることによって、液晶表示装置400上で照明光束を走査させる。ポリゴンミラー230はx軸を中心として回転する。ポリゴンミラー230の回転速度は、液晶表示装置400の画面書き込み周波数に応じて制御されている。
このように、実施形態8に係るプロジェクタ1000Cは、実施形態1に係るプロジェクタ1000Aとは走査手段の構成が異なるが、実施形態1に係るプロジェクタ1000Aの場合と同様に、アナモフィック光学系からなる重畳レンズ150によって、液晶表示装置400の画像形成領域における横方向に沿った一方方向については画像形成領域の全体を、縦方向に沿った他方方向についてはその画像形成領域の一部を照明するような断面形状(すなわち他方方向に圧縮された断面形状)に変換された照明光束を、液晶表示装置400の画面書き込み周波数に同期して画像形成領域上で他方方向に沿って走査する走査手段200Cを備えているため、液晶表示装置400の画像形成領域においては光照射領域と光非照射領域とが順次交互にスクロールされるようになる。その結果、尾引き現象が緩和され、滑らかで良質な動画表示が得られるプロジェクタとなる。
また、実施形態8に係るプロジェクタ1000Cによれば、上記したように他方方向に圧縮された断面形状を有する照明光束を、アナモフィック光学系からなる重畳レンズ150の光整形作用によって実現しているため、第2レンズアレイ130からの照明光束を無駄なく液晶表示装置400の画像形成領域に導くことができ、光利用効率が大幅に低下することがなくなる。
このため、実施形態8に係るプロジェクタは、滑らかで良質な動画表示が得られるようにした場合であっても光利用効率が大幅に低下しないプロジェクタとなる。
以上、本発明のプロジェクタを上記の各実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記の各実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
(1)上記各実施形態のプロジェクタ1000A〜1000Cは透過型のプロジェクタであるが、本発明は反射型のプロジェクタにも適用することが可能である。ここで、「透過型」とは、透過型の液晶表示装置等のように光変調手段としての電気光学変調装置が光を透過するタイプであることを意味しており、「反射型」とは、反射型液晶表示装置のように光変調手段としての電気光学変調装置が光を反射するタイプであることを意味している。反射型のプロジェクタにこの発明を適用した場合にも、透過型のプロジェクタと同様の効果を得ることができる。
(2)上記各実施形態のプロジェクタ1000A〜1000Cは、電気光学変調装置として液晶表示装置を用いているが、本発明はこれに限られない。電気光学変調装置としては、一般に、入射光を画像情報に応じて変調するものであればよく、マイクロミラー型光変調装置などを利用してもよい。マイクロミラー型光変調装置としては、例えば、DMD(デジタルマイクロミラーデバイス)(TI社の商標)を用いることができる。
100…照明装置、110…光源装置、112…発光管、114…楕円面リフレクタ、116…補助ミラー、118…平行化レンズ、120…第1レンズアレイ、122…小レンズ、130…第2レンズアレイ、132…小レンズ、140…偏光変換素子、150…重畳レンズ、152…第1のシリンドリカルレンズ、154…第2のシリンドリカルレンズ、200…走査手段、210,210C…反射ミラー、220…ガルバノミラー、230ポリゴンミラー、400,400R,400G,400B…液晶表示装置、600…投写光学系、N,M…シリンドリカルレンズの母線、L1…第1レンズアレイの小レンズの光射出面における照明光束、L2…液晶表示装置の画像形成領域における照明光束
Claims (10)
- 被照明領域側に略平行な照明光束を射出する光源装置と、
この光源装置からの照明光束を複数の部分光束に分割するための複数の小レンズを有する第1レンズアレイと、
この第1レンズアレイの前記複数の小レンズに対応する複数の小レンズを有する第2レンズアレイと、
この第2レンズアレイからの各部分光束を被照明領域で重畳させるための重畳レンズと、
この重畳レンズによって重畳された照明光束を画像情報に応じて変調する電気光学変調装置と、
この電気光学変調装置によって変調された照明光束を投写する投写光学系とを備えたプロジェクタにおいて、
前記重畳レンズは、前記第2レンズアレイからの照明光束を、前記電気光学変調装置の画像形成領域における縦横方向のうちいずれか一方方向については画像形成領域の全体を、他方方向についてはその画像形成領域の一部を照明するような断面形状を有する照明光束に整形するためのアナモフィック光学系からなり、
この重畳レンズによって整形された照明光束を、前記電気光学変調装置の画面書き込み周波数に同期して前記画像形成領域上で前記他方方向に沿って走査する走査手段をさらに備えたことを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項1に記載のプロジェクタにおいて、
前記重畳レンズは、前記他方方向に沿った母線をもつ第1のシリンドリカルレンズと、前記一方方向に沿った母線をもつ第2のシリンドリカルレンズとからなり、
前記第1のシリンドリカルレンズは、前記第2レンズアレイの複数の小レンズとともに複数のタンデム光学系からなる第1のタンデム光学系群を構成し、
前記第2のシリンドリカルレンズは、前記第2レンズアレイの複数の小レンズとともに複数のタンデム光学系からなる第2のタンデム光学系群を構成し、
これら第1のタンデム光学系群及び第2のタンデム光学系群は、それぞれ異なった結像倍率を有することを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項2に記載のプロジェクタにおいて、
前記第1のタンデム光学系群の画像形成領域への結像倍率は、前記第2のタンデム光学系群の画像形成領域への結像倍率よりも大きい倍率に設定されていることを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項2又は3に記載のプロジェクタにおいて、
前記2つのシリンドリカルレンズは、照明光軸を枢軸として回転調整可能に構成されていることを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項2〜4のいずれかに記載のプロジェクタにおいて、
前記各シリンドリカルレンズはダブレットであることを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項1〜5のいずれかに記載のプロジェクタにおいて、
前記走査手段は、ガルバノミラー又はポリゴンミラーを有することを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項1〜6のいずれかに記載のプロジェクタにおいて、
前記光源装置は、楕円面リフレクタと、この楕円面リフレクタの第1焦点近傍に発光中心を有する発光管と、前記楕円面リフレクタからの光束を略平行な光束に変換する平行化レンズとを有することを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項1〜6のいずれかに記載のプロジェクタにおいて、
前記光源装置は、放物面リフレクタと、この放物面リフレクタの焦点近傍に発光中心を有する発光管とを有することを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項7又は8に記載のプロジェクタにおいて、
前記発光管には、前記発光管から被照明領域側に射出される光を前記楕円面リフレクタ又は前記放物面リフレクタに向けて反射する反射手段が設けられていることを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項1〜9のいずれかに記載のプロジェクタにおいて、
前記第2レンズアレイと前記重畳レンズとの間に、前記第2レンズアレイからの照明光束を、所定方向の偏光軸をもつ照明光束に変換する偏光変換素子をさらに備えたことを特徴とするプロジェクタ。
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