JP2005189817A - 光学素子及び光学機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 基板の表裏両面に光学薄膜を成膜した光学素子であっても、基板の歪みを緩和でき、透過率特性の低下が抑制できる光学素子及びこれを備えた光学機器を提供すること。
【解決手段】 基板21と、基板21の一方の面上に設けられた光学多層膜22と、基板21の他方の面上に設けられて光学多層膜22の内部応力を緩和する光学単層膜23とを備えた光学素子11において、基板21の屈折率と光学単層膜23の屈折率とがほぼ同一であることを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、基板上にダイクロイックフィルターなどの光学多層膜を成膜した光学素子及びこれを備えた光学機器に関する。
デジタルカメラ、顕微鏡などの光学機器には、ダイクロイックフィルターなどの光学多層膜が用いられている。一般的に、これら光学多層膜は、真空蒸着法やスパッタリング法などにより基板上に成膜した光学素子に用いているが、薄膜である光学多層膜の内部応力により基板が大きく反る場合がある。
また、光学機器の小型化に伴って光学素子も小型化することにより、光学多層膜が成膜される基板もますます薄くなる傾向にあるが、基板が薄くなるにつれて光学多層膜の影響により基板の歪み量も増え、基板が変形してしまう。
このような反り易い基板上へ光学多層膜を成膜する方法の1つとして、基板の表裏両面に同量程度の内部応力を持つ光学薄膜を形成することにより、基板の歪みを抑制する方法がある。例えば、基板の表面に光学多層膜を成膜させ、この基板の裏面に、光学多層膜による内部応力と釣り合う内部応力を有する光学単層膜を形成することにより、基板の歪みを補正する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特公昭62−18881号公報 (第1図)
しかしながら、上記従来の光学素子は、基板の屈折率と光学単層膜の屈折率との差が大きいので、基板と光学単層膜との界面において散乱が生じ易くなり、透過率が低下してしまうという不都合があった。
また、上記従来の光学素子に光学単層膜を介して他の光学部材と貼り合わせた場合、貼り合わせた光学部材の歪みはないが、光学単層膜と光学部材との界面において散乱が生じ易くなり、さらに透過率が低下してしまう不都合が発生した。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、基板の表裏両面に光学薄膜を成膜した光学素子であっても、基板の歪みを緩和でき、透過率特性の低下が抑制できる光学素子及びこれを備えた光学機器を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するため以下の手段を採用する。
本発明に係る光学素子は、基板と、該基板の一方の面上に形成された光学多層膜と、前記基板の他方の面上に形成されて前記光学多層膜による内部応力を緩和する光学単層膜とを備えた光学素子において、前記基板の屈折率と前記光学単層膜の屈折率とがほぼ同一であることを特徴とする。
この発明によれば、基板の一方の面上に光学多層膜を形成することによって生じた内部応力による基板の歪み変形を、基板の他方の面上に光学単層膜を形成することによってこの内部応力を緩和させる。ここで、基板の屈折率と光学単層膜の屈折率とをほぼ同一することで、基板と光学単層膜との界面における散乱の発生を抑制し、基板及び光学単層膜における透過率特性の低下を抑制できる。したがって、基板を薄くしても透過率特性の低下が抑制された光学素子を得ることができる。
また、本発明に係る光学素子は、第1基板と、該第1基板の一方の面上に形成された光学多層膜と、前記第1基板の他方の面上に形成されて前記光学多層膜による内部応力を緩和する光学単層膜と、該光学単層膜を介して貼り合わされた第2基板とを備えた光学素子において、前記光学単層膜の屈折率と前記第2基板の屈折率とがほぼ同一であることを特徴とする。
この発明によれば、第1基板の一方の面上に光学多層膜を設けることによって生じた内部応力による第1基板の歪み変形を、第1基板の他方の面上に光学単層膜を設けることによってこの内部応力を緩和させる。ここで、第2基板の屈折率と光学単層膜の屈折率とをほぼ同一することで、第2基板と光学単層膜との界面における散乱の発生を抑制し、第2基板及び光学単層膜における透過率特性の低下を抑制できる。
また、本発明に係る光学素子は、前記基板が、水晶によって構成されていることが好ましい。
この発明によれば、水晶基板上に光学単層膜を介して反射防止層を形成することや他の水晶基板を貼り合わせることで、例えばデジタルカメラに設けられる光学ローパスフィルターとすることができる。
また、本発明に係る光学素子は、前記光学単層膜が、複数の物質を混合した膜であることが好ましい。
この発明によれば、複数の物質の混合比を変えることで、容易に基板の屈折率とほぼ同一となる光学単層膜とすることができる。
また、本発明に係る光学素子は、前記光学単層膜が、SiOからなる低屈折率物質と、酸化物を主成分とした材料からなり前記低屈折率物質よりも屈折率の高い少なくとも1種の高屈折率物質と、を混合して構成されていることが好ましい。
この発明によれば、低屈折率材料であるSiOと高屈折率材料の物質との混合比を変えることで、容易にこれらの間の屈折率を任意に製作することが可能となる。また、これら低屈折率物質や高屈折率物質は、安価で容易に入手することができる。
さらに、SiOや高屈折率物質は、成膜して得られた膜の光学特性が安定しているので、基板の屈折率とほぼ同一となる光学単層膜を均一に厚くすることができる。
また、本発明に係る光学素子は、前記光学単層膜の面上に、反射防止膜が設けられていることが好ましい。
この発明によれば、光学単層膜上に設けられた反射防止膜によって透過率特性を向上させることが可能となる。
また、本発明に係る光学素子は、前記光学多層膜が、赤外線カットフィルターであることが好ましい。
この発明によれば、基板上に赤外線カットフィルターを成膜することで、可視光領域における基板と光学単層膜との間での透過率低下を抑制すると共に、内部応力が緩和された光学素子を得ることが可能となる。
また、本発明に係る光学機器は、上述した光学素子を備えていることを特徴とする。
この発明によれば、透過率特性の低下が抑制され、スペース上の制限がある光学系をより小型化することが可能となる。
本発明の光学素子及びこれを備えた光学機器によれば、基板へ光学多層膜を成膜した際の基板の歪みを緩和すると共に、透過率特性の低下を抑えられた光学素子とすることができる。
次に、本発明の第1の実施形態について、図1から図5を参照して説明する。
本実施形態にかかる図1に示すデジタルカメラ(光学機器)1は、固体撮像モジュール2と、処理回路3と、固体撮像モジュール2による画像データを記録するメモリーカード4と、これらを電気的に接続する電気基板5とを備える。
固体撮像モジュール2は、撮像レンズ10と、光学素子11と、マイクロレンズアレイ12と、固体撮像素子13とで構成されている。
撮像レンズ10で集光された光学像は、光学素子11を介して、マイクロレンズアレイ12により、固体撮像素子13の各画素にそれぞれ集光されるように構成されている。
光学素子11は、図2に示すように、TiOとSiOとが基板21の一方の面から交互に積層して形成されたいわゆるダイクロイックフィルターである光学多層膜22と、基板21の他方の面上に形成されたAlからなる光学単層膜23とを有している。
基板21は、OHARA製S−TIM1で構成され、厚さ0.3mmで波長500nm時の屈折率が約1.63となっている。ここで、基板21の波長400nm〜900nmにおける屈折率の波長特性及び透過率の波長特性を図3及び図4に示す。
光学多層膜22は、厚さ3μmで真空蒸着法によってTiOとSiOとを交互に28層積層することによって構成されている。
光学単層膜23は、Alで構成され、厚さ3μmで波長500nm時の屈折率が基板21とほぼ同一の約1.63となっている。ここで、光学単層膜22の波長400nm〜900nmにおける屈折率の波長特性及び透過率の波長特性を図3及び図4に示す。
次に、本実施形態にかかる光学素子11の製造方法について図5を参照しながら説明する。
先ず、図5(a)に示すような基板21の一方の面に光学多層膜22を真空蒸着法によって成膜する。このとき、光学多層膜22の圧縮内部応力により図5(b)に示すように上側に凸となる様に歪曲する。
次に、基板21の他方の面に光学単層膜23を上述と同様に真空蒸着法によって成膜する。このとき光学単層膜23により光学多層膜22の圧縮内部応力が緩和されて図5(c)に示すように歪曲が解消される。
次に、本実施形態にかかるデジタルカメラ1について説明する。
撮像レンズ10に入射した光学像は、撮像レンズ10で集光し、光学素子11に入射する。そして、光学素子11に入射した光のうち、光学素子11の光学多層膜22の透過帯域における光が透過し、マイクロレンズアレイ12に入射する。マイクロレンズアレイ12により固体撮像素子13の各画素にそれぞれ集光され、光学像が電気信号に変換された画像データとなる。
この画像データは、処理回路3によりディスプレイなどの表示装置(図示略)に表示されたり、メモリーカード4に記録される。
この光学素子11によれば、光学単層膜23が光学多層膜22によって発生した圧縮内部応力を緩和すると共に、屈折率の波長特性が基板21とほぼ同一であるため、波長420nm〜900nmにおいて透過率の波長特性が基板21とほぼ同一となり、基板21と光学単層膜23との界面における散乱の発生を抑制することができ、基板21と光学単層膜23との境界における透過率低下を抑制することが可能となる。
また、この光学素子11を用いることによってスペース上の制限がある光学系をより小型化した光学機器とすることが可能となる。
なお、本実施形態において、基板21と光学単層膜23との屈折率を同一とすることで、透過率低下を抑制することが可能であるが、基板21の屈折率と光学単層膜23の屈折率との差は、±0.05以内となるようにすれば、同様に透過率低下を低減させることが可能となる。
次に、本発明の第2の実施形態について図6を参照して説明する。なお、以下の説明において、上記実施形態において説明した構成要素には同一符号を付し、その説明は省略する。
本実施形態にかかる光学素子30は、いわゆる貼り合わせ光学素子であって、図6に示すように、上述した第1の実施形態における光学素子11の光学単層膜23を介して第2基板31が設けられている。
すなわち、光学素子30は、基板(第1基板)21と、基板21の一方の面に形成された光学多層膜22と、基板21の他方の面に形成された光学単層膜23と、光学単層膜23の面上に塗布された接着剤32を介して貼り合わされた第2基板31とで構成されている。
接着剤32は、NTTアドバンステクノロジ製の光路結合用接着剤であり、波長500nm時の屈折率が約1.62となるように調整されている。
また、第2基板31は、例えば、OHARA製S−TIM8で構成され、厚さ1.00mmで波長500nm時の屈折率が約1.60となっている。
この光学素子30によれば、第2基板31の屈折率が光学単層膜23の屈折率とほぼ同一であるため、第2基板31と光学単層膜23との境界における透過率低下を抑制することが可能となる。また、光学単層膜23によって基板21の歪みが緩和されるので、第2基板31を光学単層膜23に貼り合わせることが容易になる。
なお、本実施形態において、基板21と第2基板31との屈折率差は−0.03であったが、この範囲は±0.05以内(好ましくは±0.03以内)であればよい。また、接着剤32の屈折率は基板21の屈折率及び光学単層膜23の屈折率と同じであることが好ましいが、これらの屈折率が±0.05以内であれば透過率の低下に対する影響を小さくすることができる。
次に、本発明の第3の実施形態について、図7から図9を参照して説明する。なお、以下の説明において、上記実施形態において説明した構成要素には同一符号を付し、その説明は省略する。
第1の実施形態と第3の実施形態との異なる点は、第1の実施形態における光学素子11の光学単層膜23がAlのように1つの材料によって構成されたが、本実施形態における光学素子40の光学単層膜41は、図7に示すように、Nb及びSiOのように複数の材料の混合によって構成されている点である。
すなわち、光学単層膜41が波長500nm時の屈折率が2.33であるNbと波長500nm時の屈折率が1.46であるSiOを6:94の比で混合させることによって厚さ3μmで形成されている。光学単層膜41の波長500nm時の屈折率は、1.52である。ここで、光学単層膜41の波長400nm〜900nmにおける屈折率の波長特性及び透過率の波長特性を図8及び図9に示す。
基板21は、OHARA製S−BSL7で構成され、厚さ0.3mmで波長500nmにおける屈折率が1.52となっている。ここで、基板21の波長400nm〜900nmにおける屈折率の波長特性及び透過率の波長特性を図8及び図9に示す。
光学多層膜22は、厚さ3μmで真空蒸着法によってTiOとSiOとを交互に28層積層することによって構成されている。
この光学素子40によれば、上述した第1の実施形態における光学素子11と同様の効果を有するが、NbとSiOとの2種類を混合することによって所望の屈折率を有する光学単層膜41とすることが容易となる。
このようにすることで、光学多層膜22の内部応力により生じた歪みを緩和して平均化され、波長420〜900nmの範囲で基板21と光学単層膜41との屈折率特性がほぼ等しくなり、両者間での透過率低下を抑制することが可能となる。
なお、本実施形態において、波長500nm時において屈折率が1.87であって400nm〜900nmにおいて図10に示すような透過率の特性を有するOHARA製S−TIH53を基板21に用いた場合は、NbとSiOとを46:54の比で混合させることで、波長500nm時において屈折率が1.87であり、400nm〜900nmにおいて図10に示すような透過率の特性を有する光学単層膜41が得られる。
このように光学単層膜41の混合比を適宜調整することで波長420〜900nmの範囲で基板21と光学単層膜41との透過率特性がほぼ等しくなり、両者間での透過率低下を抑制することが可能となる。
また、波長500nm時において屈折率が1.49であって400nm〜900nmにおいて図11に示すような透過率の特性を有するOHARA製S−FSL5を基板21に用いた場合は、NbとSiOとを3:97の比で混合させることで、波長500nm時において屈折率が1.49であり、400nm〜900nmにおいて図11に示すような透過率の特性を有する光学単層膜41が得られる。
このように光学単層膜41の混合比を適宜調整することで波長420〜900nmの範囲で基板21と光学単層膜41との透過率特性がほぼ等しくなり、両者間での透過率低下を抑制することが可能となる。
次に、本発明の第4の実施形態について図12を参照して説明する。なお、以下の説明において、上記実施形態において説明した構成要素には同一符号を付し、その説明は省略する。
第4の実施形態と第3の実施形態との異なる点は、第4の実施形態にかかる光学素子50は、光学単層膜41の面上に5層積層された反射防止層51が設けられている点である。
すなわち、基板(S−BSL7)21の一方の面上に厚さ3μmの光学多層膜22が形成され、基板21の他方の面上に厚さ3μmの光学単層膜41が形成され、さらに光学単層膜41の面上に厚さ0.3μmの反射防止層51が設けられている。
この光学素子50によれば、反射防止層51を設けることによって、400nm〜900nmにおいて図13に示すような透過率の波長特性を得ることができ、透過率特性を改善することができる。
なお、本実施形態において、光学単層膜41の厚さと反射防止層51の厚さとを合わせてほぼ3.3μmとしたが、歪みが緩和された光学素子50の光学単層膜41上に成膜される反射防止層51の厚さが0.5μm以下であれば、基板21に対して歪みは緩和されたままである。さらに、反射防止層51の膜厚が0.5μmを超えるような場合など、光学単層膜41上に反射防止層51を成膜することで基板21の内部応力を緩和するようにして光学素子50を得るように成膜してもよい。
次に、本発明の第5の実施形態について、図14から図16を参照して説明する。なお、以下の説明において、上記実施形態において説明した構成要素には同一符号を付し、その説明は省略する。
第5の実施形態と第4の実施形態との異なる点は、第5の実施形態にかかる光学素子60は、基板である水晶基板61上に光学多層膜である赤外線カットフィルター62が設けられている点である。
すなわち、図14に示すように、水晶基板61は、厚さ0.3mmで波長500nmにおける屈折率が1.55となっている。ここで、水晶基板61の波長400nm〜900nmにおける透過率の波長特性を図15に示す。
赤外線カットフィルター62は、厚さが5μmであって、水晶基板61の一方の面上に、スパッタリング法により、NbとSiOとを交互に40層積層することによって構成されている。
また、光学単層膜41が、波長500nm時の屈折率が2.33であるNbと、波長500nm時の屈折率が1.46であるSiOとを9:91の比で混合させることによって厚さ5μmで形成されている。この光学単層膜41の波長500nm時の屈折率は、1.55である。ここで、光学単層膜41の波長400nm〜900nmにおける透過率の波長特性を図15に示す。
さらに、光学単層膜41の面上に厚さ0.3μmの反射防止層51が設けられている。
この光学素子60によれば、波長400nm〜900nmにおいて、図16に示すように、可視光領域での水晶基板61の屈折率と光学単層膜41の屈折率とがほぼ等しいので、水晶基板61と光学単層膜41との間における透過率低下を抑制することができ、赤外線領域での透過率を十分にカットした透過率の波長特性を得ることができる。
また、水晶基板61上に赤外線カットフィルター62と光学単層膜41とを同一の厚さで形成しているので、水晶基板61の内部応力が緩和され、水晶基板61の歪曲が解消された光学素子60とすることができる。
ところで、水晶は複屈折率を有しているので、この水晶基板の一面に赤外線カットフィルターを形成し、他方に反射防止層を形成することや他の水晶基板を貼り合わせることで、例えばデジタルカメラなどに設けられる光学ローパスフィルターとして多く用いられる。この光学素子60によれば、水晶基板61を薄くしても、この水晶基板61の歪曲を解消することができる。
また、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、光学多層膜や光学単層膜を基板上に成膜する方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンアシスト蒸着法などがあるが、光学多層膜を成膜することで生じた基板の歪みを緩和させる方向に働く光学単層膜であればどの成膜方法であってもよい。
また、本実施形態において光学多層膜と光学単層膜とを同じ膜厚としたが、膜厚が異なっていてもよい。さらに、成膜順序は、光学単層膜を基板の一方の面上に形成した後、この基板21の他方の面上に光学多層膜を形成してもよい。
また、上述した第3及び第4実施形態において、光学単層膜は、NbとSiOとを混合させたが、これに限らず、Nb、SiO、Ta、TiO、ZrO、ZnS及びMgFを混合させてもよい。また、3種類以上の物質を混合してもよい。
また、本実施形態で示したデジタルカメラで例示される光学素子を備えた光学機器においては、マイクロレンズアレイ12を除いた構成としてもよい。
本発明に係る第1の実施形態における光学機器を示す概略図である。 本発明に係る第1の実施形態における光学素子を示す概略断面図である。 本発明に係る第1の実施形態における基板及び光学単層膜の屈折率の波長特性を示すグラフである。 本発明に係る第1の実施形態における基板及び光学単層膜の透過率の波長特性を示すグラフである。 本発明に係る第1の実施形態における光学素子の製造工程を示す概略断面図である。 本発明に係る第2の実施形態における光学素子を示す概略断面図である。 本発明に係る第3の実施形態における光学素子を示す概略断面図である。 本発明に係る第3の実施形態における基板及び光学単層膜の屈折率の波長特性を示すグラフである。 本発明に係る第3の実施形態における基板及び光学単層膜の透過率の波長特性を示すグラフである。 本発明に係る第3の実施形態の他の形態における基板及び光学単層膜の透過率の波長特性を示すグラフである。 本発明に係る第3の実施形態の他の形態における基板及び光学単層膜の透過率の波長特性を示すグラフである。 本発明に係る第4の実施形態における光学素子を示す概略断面図である。 本発明に係る第4の実施形態における基板及び反射防止層の透過率の波長特性を示すグラフである。 本発明に係る第5の実施形態における光学素子を示す概略断面図である。 本発明に係る第5の実施形態における基板及び光学単層膜の透過率の波長特性を示すグラフである。 本発明に係る第5の実施形態における光学素子の透過率の波長特性を示すグラフである。
符号の説明
1 デジタルカメラ
11、30、40、50、60 光学素子
21 基板(第1基板)
22 光学多層膜
23、41 光学単層膜
31 第2基板
32 接着剤
51 反射防止層(反射防止膜)
61 水晶基板
62 赤外線カットフィルター

Claims (8)

  1. 基板と、該基板の一方の面上に形成された光学多層膜と、前記基板の他方の面上に形成されて前記光学多層膜による内部応力を緩和する光学単層膜とを備えた光学素子において、
    前記基板の屈折率と前記光学単層膜の屈折率とがほぼ同一であることを特徴とする光学素子。
  2. 第1基板と、該第1基板の一方の面上に形成された光学多層膜と、前記第1基板の他方の面上に形成されて前記光学多層膜による内部応力を緩和する光学単層膜と、該光学単層膜を介して貼り合わされた第2基板とを備えた光学素子において、
    前記光学単層膜の屈折率と前記第2基板の屈折率とがほぼ同一であることを特徴とする光学素子。
  3. 前記基板が、水晶によって構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光学素子。
  4. 前記光学単層膜が、複数の物質を混合して構成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の光学素子。
  5. 前記光学単層膜が、SiOからなる低屈折率物質と、酸化物を主成分とした材料からなり前記低屈折率物質よりも屈折率の高い少なくとも1種の高屈折率物質と、を混合して構成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の光学素子。
  6. 前記光学単層膜の面上に、反射防止膜が設けられていることを特徴とする請求項1、請求項3、請求項4、請求項5のいずれか1項に記載の光学素子。
  7. 前記光学多層膜が、赤外線カットフィルターであることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の光学素子。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の光学素子を備えていることを特徴とする光学機器。
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JP2006178261A (ja) * 2004-12-24 2006-07-06 Seiko Epson Corp 誘電体多層膜フィルタ及び光学部材
JP2008192280A (ja) * 2007-01-10 2008-08-21 Epson Toyocom Corp 開口フィルタ及び波長板機能付開口フィルタ
JP2009134064A (ja) * 2007-11-30 2009-06-18 Epson Toyocom Corp 光学部材および撮像系光学物品、撮像モジュール

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