JP2008170870A - 光学ローパスフィルタ及び光学装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】画質を損なうことなく薄厚で大きな分離幅が得られ、設計自由度も高くすることができる光学ローパスフィルタを提供する。
【解決手段】本発明に係る光学ローパスフィルタ3は、二軸性結晶(例えばKTP結晶)の複屈折板31〜33で構成される。KTP結晶は、水晶に比べて複屈折率が大きく、薄厚で大きな分離幅d1,d2を得ることが可能となる。また、KTPはニオブ酸リチウム結晶に比べて屈折率の分散が小さく、球面収差や分散の影響を小さく抑えることができるので、画質の劣化を生じさせることもない。更に、二軸性結晶は、光学軸が一軸性結晶よりも多いため、光学軸の選定の仕方で複数の複屈折性を得ることができ、これにより光学系の設計自由度の向上が図れるようになる。
【選択図】図4
【解決手段】本発明に係る光学ローパスフィルタ3は、二軸性結晶(例えばKTP結晶)の複屈折板31〜33で構成される。KTP結晶は、水晶に比べて複屈折率が大きく、薄厚で大きな分離幅d1,d2を得ることが可能となる。また、KTPはニオブ酸リチウム結晶に比べて屈折率の分散が小さく、球面収差や分散の影響を小さく抑えることができるので、画質の劣化を生じさせることもない。更に、二軸性結晶は、光学軸が一軸性結晶よりも多いため、光学軸の選定の仕方で複数の複屈折性を得ることができ、これにより光学系の設計自由度の向上が図れるようになる。
【選択図】図4
Description
本発明は、入射光の光路上に配置され、当該入射光に含まれる不要な高周波成分を除去するための光学ローパスフィルタ及びこれを備えた光学装置に関する。
CCDやCMOS等の固体撮像素子を用いたデジタルスチルカメラやビデオカメラでは、受光画素が規則的に配列されているため、受光画素の配列パターンと被写体像のパターンとによってモアレ縞や偽色などが生じやすい。これらの影響を排除するために、入射光に含まれる不要な高周波成分を除去する光学ローパスフィルタ(OLPF)が撮像素子の前面に配置されている(下記特許文献1参照)。
光学ローパスフィルタは、例えば異方性結晶である水晶やニオブ酸リチウム(LiNbO3)結晶を所定の結晶軸方向、厚さで切り出したものが用いられている(例えば下記特許文献2参照)。これらは、光軸に対して結晶軸が傾いていると入射光が異常光線と常光線に分離することを利用しており、一般的には、水晶を用いる場合に光軸に対して約45度斜めに切断したものが用いられる。これによって、撮像素子上には被写体像の2重像が形成され、分離幅に対応する空間周波数成分が遮断されることになる。
一般に、光学ローパスフィルタは、複屈折板で形成される。光学ローパスフィルタの光線分離性能は、それを構成する結晶の複屈折、結晶軸方位および厚さで決まる。一軸性結晶の複屈折板をその入射面の法線と光学軸のなす角がθとなるように作製したとき、円偏光の光が垂直に入射する場合の複屈折板中での常光線と異常光線の分離幅dは、次式によって表される。
d=t・(ne2−no2)sinθcosθ/(ne2cos2θ+no2sin2θ)
ここで、noは常光線の屈折率、neは異常光線の屈折率、tは複屈折板の厚さである。
分離幅dは、θ=45°のとき最大となり、以下の式で近似される。
d=t・(ne2−no2)/(2ne・no) …(1)
d=t・(ne2−no2)sinθcosθ/(ne2cos2θ+no2sin2θ)
ここで、noは常光線の屈折率、neは異常光線の屈折率、tは複屈折板の厚さである。
分離幅dは、θ=45°のとき最大となり、以下の式で近似される。
d=t・(ne2−no2)/(2ne・no) …(1)
例えば、複屈折板が水晶で作製される場合、波長546nmでの屈折率は、ne=1.5534、no=1.54617であり、基板厚さが1mmでは、約4.7μmの分離幅となる。
従来の光学ローパスフィルタにおいては、複屈折板を複数枚組み合わせることで4点分離、8点分離とする場合も多い。4点分離のものは、2枚の複屈折板の間に位相差板を挟んだ構造や、複屈折板を3枚重ねた構造のものが用いられる。また通常、撮影レンズと固体撮像素子との間に、固体撮像素子の赤外域での感度を低減させるため赤外線カットフィルタが挿入されている。
最近では、デジタルスチルカメラ等の光学装置の小型化や薄型化に伴って、撮影レンズと撮像素子との間の距離が短くなってきており、光学ローパスフィルタや赤外線カットフィルタのフィルタ系を薄型化することが必要になってきている。
また、昨今のデジタル一眼レフカメラにおいては、例えば20mm×14mmといった比較的大きなサイズの固体撮像素子が使用されている。画素を大きくとることで光電変換のダイナミックレンジが改善され、雑音(ノイズ)の影響の少ない撮像が可能となる。この場合、画素ピッチは、例えば1000万画素(4000×2800)級で、5μm〜6μmとなる。
しかしながら、複屈折材料として水晶を用いた場合、水晶は複屈折の大きさが比較的小さい。従って、画素ピッチが比較的大きい固体撮像素子に対する光学ローパスフィルタとして使用する場合、画素ピッチに相当する大きさの分離幅を得るためには当該光学ローパスフィルタを厚く形成する必要があり、スペース上の問題が発生する。
一方、複屈折材料としてニオブ酸リチウム(LiNbO3)結晶は、水晶と比べて複屈折が大きいため、水晶の場合よりも薄く光学ローパスフィルタを構成することができる。しかし、ニオブ酸リチウム結晶は、屈折率の分散が大きいため、光学ローパスフィルタでの球面収差や分散の影響が大きくなり、画質の劣化を招くという問題がある。
更に、水晶やニオブ酸リチウム結晶は一軸性結晶であるため、光学軸の選択に制限があり、光学系の設計自由度を高くすることができないという問題がある。
本発明は上述の問題に鑑みてなされ、画質を損なうことなく薄厚で大きな分離幅が得られ、設計自由度も高くすることができる光学ローパスフィルタ及びこれを備えた光学装置を提供することを課題とする。
以上の課題を解決するに当たり、本発明の光学ローパスフィルタは、複屈折材料を用いて入射光を常光と異常光に分離する光学ローパスフィルタであって、上記複屈折材料は、二軸性結晶の複屈折板であることを特徴とする。特に、本発明の光学ローパスフィルタは、二軸性結晶であるリン酸チタン酸カリウム(KTP:KTiOPO4)結晶で構成されている。
二軸性結晶の複屈折板で構成される本発明の光学ローパスフィルタにおいては、水晶に比べて複屈折率が大きく、薄厚で大きな分離幅を得ることが可能となる。また、KTPはニオブ酸リチウム結晶に比べて屈折率の分散(波長依存性)が小さく、球面収差や分散の影響を小さく抑えることができるので、画質の劣化を生じさせることもない。更に、二軸性結晶は、光学軸が一軸性結晶よりも多いため、光学軸の選定の仕方で複数の複屈折性を得ることができ、これにより光学系の設計自由度の向上が図れるようになる。この場合、複屈折板は、光学軸のひとつが複屈折板の面内方向にあり入射光が複屈折板の表面に垂直に入射する条件において、一軸性結晶と同様な解析で光学ローパスフィルタの設計が可能である。
本発明に係る光学ローパスフィルタは、二軸性結晶でなる複屈折板を複数枚組み合わせて構成することができる。これにより、入射光軸の4点分離、8点分離等が可能となり、入射光に含まれる不要な高周波成分の効果的な除去が可能となる。また、光学ローパスフィルタを複数枚の二軸性結晶の複屈折板で構成する場合、少なくとも一つが1/4波長板として構成されるのが好ましく、例えば3枚の複屈折板で光学ローパスフィルタを構成する場合、中央に位置する複屈折板を位相差板(1/4波長板)として機能するようにその光学軸を選定することで、最終段の複屈折板に入射する光の円偏光化が可能となる。
更に、本発明に係る光学ローパスフィルタは、表面に赤外線カットフィルタを設けることで、フィルタ系の部品一体化と薄型化を図ることができる。赤外線カットフィルタは、高屈折率材料と低屈折率材料の蒸着膜からなる光学多層膜で構成することができる。なお、赤外線カットフィルタに加えて、紫外線カットフィルタを併せて形成するようにしてもよい。
なお、本発明に係る光学ローパスフィルタを構成する二軸性結晶は、上記のKTPに限られず、例えば、ホウ酸リチウム(LBO:Li2B4O7)、KNO3などを用いることができる。
一方、本発明の光学装置は、固体撮像素子の光入射側に、入射光を常光と異常光に分離する光学ローパスフィルタが設置された光学装置であって、上記光学ローパスフィルタは、二軸性結晶の複屈折板からなることを特徴とする。
上記構成により、光学ローパスフィルタの薄型化を図ることが可能となるので、光学系の設置スペースを小さくして、撮影レンズと撮像素子間の距離の縮小を図り、装置の小型化・薄型化に貢献することが可能となる。また、薄厚で所望の分離幅を得ることができるので、撮像素子の画素ピッチが大きくてもモアレ縞等の発生を効果的に抑えることが可能である。
以上述べたように、本発明の光学ローパスフィルタによれば、薄厚で、大きな分離幅が得られ、かつ設計自由度の向上を図ることができる。また、この光学ローパスフィルタを備えた光学装置によれば、光学系の設置スペースを小さくでき、装置の小型化・薄型化に貢献することが可能となるとともに、撮像素子の画素ピッチが大きくてもモアレ縞等の発生を効果的に抑えることが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。本実施形態では、本発明に係る光学装置をビデオカメラ装置に適用した例について説明する。
図1は、本発明の実施形態によるビデオカメラ装置1の概略構成図である。本実施形態のビデオカメラ装置1は、被写体からの撮像光Lを集光させる光学レンズ系2と、この光学レンズ系2により集光された撮像光Lの空間周波数を制限する光学ローパスフィルタ(OLPF:Optical Low Pass Filter)3と、撮像光Lを受光する固体撮像素子5と、この固体撮像素子5からの出力信号を処理し画像信号を生成する信号処理回路部6とを備えている。本実施形態において、固体撮像素子5は、CCD(Charge Coupled Device)センサで構成されているが、これに限らず、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサで構成されてもよい。
次に、本発明に係る光学ローパスフィルタ3の詳細について説明する。図2は、光学ローパスフィルタ3の概略構成図である。
図2に示すように、光学ローパスフィルタ3は、第1の複屈折板31と、第2の複屈折板32と、第3の複屈折板33とが組み合わされてなる。これら第1〜第3の複屈折板31〜33は、二軸性結晶の複屈折板であり、本実施形態では、リン酸チタン酸カリウム(KTP:KTiOPO4)結晶で構成されている。光学ローパスフィルタ3は、透明な接着剤を用いた第1〜第3の複屈折板31〜33の積層一体化構造を有している。
KTP結晶は、可視域から近赤外域まで透明な二軸性複屈折結晶であり、波長588nmでの屈折率は、各々の結晶軸(a軸、b軸及びc軸)の屈折率をそれぞれna,nb及びncとすると、na:1.7789、nb:1.76809、nc:1.87429である。複屈折率の最大は、b軸とc軸との間で0.106であり、水晶に比べてかなり大きい。これにより、光学ローパスフィルタの薄型化が可能になる。また、KTPの場合には、屈折率がニオブ酸リチウム(LiNbO3)に比べて小さく、球面収差や分散の影響を小さく抑えることができるという利点がある。また、水晶に比べて屈折率や複屈折の分散も小さく、波長による分離幅の変化なども最小化することができる。
ここで、二軸性結晶の光線伝播の解析においては、厳密には3次元の光線速度面を用いる必要があるが、図3に示すように、光学軸(電気的主軸)の一つが基板表面内に含まれ、かつ入射光が基板表面に垂直な方向の場合には、一軸性結晶と同様な解析が可能となる。例えば、KTP結晶のa軸が基板表面内にあり、c軸が入射光軸に対して45度傾いている場合、上式(1)において、ne=nc、no=nbとして計算すると、
d=t・(ne2−no2)/(2ne・no) …(1)
=t・(0.386821/6.627826)=0.058t
となり、6μmの分離幅を得るためには0.1mmの基板厚さですむことになる。
d=t・(ne2−no2)/(2ne・no) …(1)
=t・(0.386821/6.627826)=0.058t
となり、6μmの分離幅を得るためには0.1mmの基板厚さですむことになる。
また、基板厚さがあまり薄くなると取り扱い性の点で好ましくない場合がある。二軸性結晶であるKTPの場合、一軸性結晶と異なり複屈折として複数の組み合わせをとれるメリットもある。例えば、c軸が基板表面内にあり、a軸が入射光軸に対して45度傾いている場合、(1)式において、ne=na、no=nbとして計算すると、
d=t・(0.0383430/6.290511)=0.006t
となり、6μmの分離幅を得るためには1mmの基板厚さとなる。
d=t・(0.0383430/6.290511)=0.006t
となり、6μmの分離幅を得るためには1mmの基板厚さとなる。
続いて、図4は、第1〜第3の複屈折板31〜33の光学的作用を説明する斜視図である。第1〜第3の複屈折板31〜33は、それぞれ所定の厚みに形成されているとともに、それぞれの光学軸が入射光軸に対して所定の角度をもって形成されている。
具体的に、入射光(撮像光)Lがz軸方向に進行し、第1〜第3の複屈折板31〜33がxy平面に平行に配置されている場合、第1の複屈折板31は、光学軸(主軸)の一つがxy平面内にあり、光学軸の他の一つがz軸方向に関してy軸方向にθ1だけ傾斜するように形成されている。また、第2の複屈折板32は、光学軸の一つがxy平面内にあり、光学軸の他の一つがz軸方向に平行に形成されている。更に、第3の複屈折板33は、光学軸の一つがxy平面内にあり、光学軸の他の一つがz軸方向に関してx軸方向にθ2だけ傾斜するように形成されている。
すなわち、本実施形態の光学ローパスフィルタ3において、第1の複屈折板31は、入射光Lをy軸方向に分離幅d1で常光Laと異常光Lbとに分離する第1の光学ローパスフィルタとして構成される。また、第2の複屈折板32は、第1の複屈折板31から出射した光を円偏光化して、第3の複屈折板33へ入射させる位相差板(1/4波長板)として構成される。更に、第3の複屈折板33は、入射光La,Lbをx軸方向に分離幅d2で常光La1,Lb1と異常光La2,Lb2とにそれぞれ分離する第2の光学ローパスフィルタとして構成される。なお、分離幅d1,d2は、複屈折板31,33の入射光軸に対する光学軸の傾斜角度θ1,θ2及び複屈折板d1,d2のそれぞれの厚みによって決定される。
また、本実施形態の光学ローパスフィルタ3においては、図1に示すように、その表面に、赤外線カットフィルタ4Aと紫外線カットフィルタ4Bの積層膜が設けられている。赤外線カットフィルタ4A及び紫外線カットフィルタ4Bは、それぞれ屈折率の異なる2つの光学膜の積層体でなり、撮像光Lに含まれる赤外線と紫外線を遮断するためのものである。赤外線カットフィルタ4A及び紫外線カットフィルタ4Bは、光学ローパスフィルタ3の表面に直接形成されてもよいし、透明基材上に形成したものを光学ローパスフィルタ4の表面に接合してもよい。
なお、紫外線カットフィルタ4Bは、必要に応じて省略してもよい。また、赤外線カットフィルタ4A及び紫外線カットフィルタ4Bは、光学ローパスフィルタ3の固体撮像素子5と対向する側の表面に設けられているが、その光学レンズ系2と対向する側の表面に設けても構わない。
次に、以上のように構成される本実施形態の作用について説明する。
まず、被写体からの撮像光Lが光学レンズ系2に入射すると、レンズ光学系2は、撮像光Lを集光して光学ローパスフィルタ3へ照射する。そして、光学ローパスフィルタ3に入射した撮像光Lは、光学ローパスフィルタ3により空間周波数が抑制され、赤外線カットフィルタ4A及び紫外線カットフィルタ4Bで赤外線及び紫外線が遮断され、固体撮像素子5の受光面に結像される。
光学ローパスフィルタ3は、第1の複屈折板31によって入射光Lを分離幅d1で2点(La,Lb)に分離した後、更に、第3の複屈折板33によって入射光La,Lbを分離幅d2でそれぞれ2点(La1,La2,Lb1,Lb2)に分離する。結果的に、入射光Lは4点に分離されて固体撮像素子5に入射する。そして、第1,第3の複屈折板31,33による入射光の分離幅d1,d2をそれぞれ、例えば固体撮像素子5の水平方向画素ピッチ及び垂直方向画素ピッチに相当する大きさに設定することで、固体撮像素子5の受光面に結像される光像をぼかし、撮像光Lに含まれる高周波成分を除去する。
本実施形態においては、光学ローパスフィルタ3を構成する第1,第3の複屈折板31,33がそれぞれ二軸性結晶であるKTP結晶で構成されているので、従来の水晶を用いて構成した光学ローパスフィルタに比べて複屈折率が大きく、薄厚で大きな分離幅を得ることが可能となる。また、KTPはニオブ酸リチウム結晶に比べて屈折率の分散(波長依存性)が小さく、球面収差や分散の影響を小さく抑えることができるので、画質の劣化を生じさせることもない。更に、二軸性結晶は、光学軸が一軸性結晶よりも多いため、光学軸の選定の仕方で複数の複屈折性を得ることができ、これにより光学系の設計自由度の向上が図れるようになる。
また、本実施形態の光学ローパスフィルタ3においては、同種の二軸性結晶(KTP)でなる第1〜第3の複屈折板31〜33の積層体で構成しているので、各複屈折板の熱膨張率を同一とし、界面剥離を防止することができる。更に、光学ローパスフィルタ3と赤外線カットフィルタ4A及び紫外線カットフィルタ4Bを一体形成しているので、フィルタ系全体の薄厚化と部品点数の減少を図り、ビデオカメラ装置1の小型化・薄型化を図れるようになる。
一方、本発明のビデオカメラ装置1によれば、薄厚で大きな分離幅を得ることができる光学ローパスフィルタ3を備えているので、光学レンズ系2と固体撮像素子5との間の距離を短くできるとともに、画素ピッチが比較的大きな固体撮像素子5を用いても、所望の高周波成分除去機能を確保して、モアレ縞の発生や偽色信号による影響を抑制することができる。また、球面収差や分散の影響を小さく抑えることができるので、画質の劣化を生じさせることもない。
更に、光学ローパスフィルタ3の全体厚を従来よりも薄くできるので、光学ローパスフィルタ3の軽量化を図ることができる。これにより、例えば光学ローパスフィルタを移動させて手振れ補正等を行う機構を備えた光学装置においては、当該光学ローパスフィルタの移動の追従性を高めて、高精度な手振れ補正を実現することが可能となる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
例えば以上の実施形態では、3枚の複屈折板31〜33を用いて光学ローパスフィルタ3を構成した例について説明したが、1枚の複屈折板のみで構成することも勿論可能であり、光像の分離数に応じて適宜変更することが可能である。
また、以上の実施形態では、本発明に係る光学装置としてビデオカメラ装置1を例に挙げて説明したが、これに限られず、デジタルスチルカメラやカメラ以外のモニタ装置などにも本発明は適用可能である。
1…ビデオカメラ装置(光学装置)、2…光学レンズ系、3…光学ローパスフィルタ、4A…赤外線カットフィルタ、4B…紫外線カットフィルタ、5…固体撮像素子、6…信号処理回路部、31…第1の複屈折板(第1の光学ローパスフィルタ)、32…第2の複屈折板(位相差板)、33…第3の複屈折板(第2の光学ローパスフィルタ)、L…撮像光(入射光)
Claims (6)
- 複屈折材料を用いて入射光を常光と異常光に分離する光学ローパスフィルタであって、
前記複屈折材料は、二軸性結晶の複屈折板である
ことを特徴とする光学ローパスフィルタ。 - 前記複屈折材料は、KTP(KTiOPO4)結晶である
ことを特徴とする請求項1に記載の光学ローパスフィルタ。 - 前記複屈折材料は、前記複屈折板が複数枚組み合わされてなる
ことを特徴とする請求項1に記載の光学ローパスフィルタ。 - 前記複数枚の複屈折板の少なくとも一つが位相差板として構成される
ことを特徴とする請求項3に記載の光学ローパスフィルタ。 - 前記複屈折材料の表面に赤外線カットフィルタを設けた
ことを特徴とする請求項1に記載の光学ローパスフィルタ。 - 固体撮像素子の光入射側に、入射光を常光と異常光に分離する光学ローパスフィルタが設置された光学装置であって、
前記光学ローパスフィルタは、二軸性結晶の複屈折板からなる
ことを特徴とする光学装置。
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