JP2005189613A - ラベル連続体 - Google Patents

Abstract

【課題】 ラベル剥離後の台紙を廃棄せず、有効利用するラベル連続体を提供すること。
【解決手段】 帯状の台紙２表面に塗布した剥離層６を介して複数枚のラベル１を長手方向に剥離可能に仮着し、その台紙２に、予め印字された固定情報５を有し、さらに該台紙２裏面に水分が付与されることにより粘着性を帯びる再湿粘着層７を有する。
【選択図】 図２

Description

本発明は、帯状の台紙表面に複数枚のラベルが仮着されるラベル連続体に係り、特に、台紙に有用な情報を有するラベル連続体に関する。

プリンタを用いて印字される一般的なラベル連続体について、図６及び図７に基づき概説する。
図６は、従来のラベル連続体の斜視図であり、図７は、従来のラベル連続体の図６中矢示ＶＩＩ−ＶＩＩ方向の断面図である。
図６及び図７に示すように、ラベル連続体３０は、ラベル基材８裏面に粘着層９を有するラベル１と、台紙基材４の表面にシリコン等からなる剥離層６を有する帯状の台紙２２と、からなり、台紙２２上に複数枚のラベル１を等間隔に剥離可能に仮着してロール状に巻回されている。
そして、ラベル連続体３０は、図示しないプリンタ等にて、その印字部へ順次供給することによって、ラベル１表面に品名や商品の価格，バーコード等の所定情報を印字するようになっている（例えば、特許文献１参照）。
表面に情報が印字されたラベル１は、種々の商品に貼付けて利用される。
台紙２２は、該ラベル１を剥離した後不要となり、ゴミとして廃棄処分されている。
また、台紙を使用せず帯状のラベルの一方面に感熱発色層及びその上面に剥離層を形成し、他方面に粘着層を形成する台紙なしラベルが提案されている（例えば、特許文献２参照）。

特開平４−０１８２４３号公報 特開平９−１０６２４９号公報

しかしながら、シリコン等の剥離層６を有する帯状の台紙２２は高価であり、上述のとおり、ラベル１を商品に貼付した後、その高価な帯状の台紙２２がゴミとして廃棄処分される問題がある。
また、台紙なしラベルは、裏面の粘着剤が表出していることから、この台紙なしラベルを使用するプリンタは、搬送路における各部材に台紙なしラベルの粘着剤が貼り付かないように、シリコン等の剥離剤をコーティングする必要があり、結果使用するプリンタの価格高騰に繋がる問題がある。
また、各部に剥離剤をコーティングしても、台紙なしラベルの少量の粘着剤が各部に付着する為、印字発行を繰り返し行っていると、搬送不良が起こることがある。
さらに、台紙なしラベルの粘着剤の表出部分に埃が付着して、良好な粘着作用が得られないという問題がある。

本発明は、以上のような従来の諸問題に鑑みてなされたもので、ラベル剥離後の台紙を廃棄せず、有効利用するラベル連続体を提供することを目的とする。

上記目的を達成するために、本発明に係るラベル連続体は、帯状の台紙の表面に塗布した剥離層を介して複数枚のラベルを長手方向に剥離可能に仮着するラベル連続体であって、前記台紙に、予め印字された固定情報を有し、該台紙の裏面に水分が付与されることにより粘着性を帯びる再湿粘着層を有することを特徴としている。
また、前記台紙はその幅方向に切取線を有し、前記切取線は、前記固定情報を複数の情報記録部に分離可能に区画すると共に、その複数の情報記録部に、郵便番号，住所，氏名を含む郵送に必要な宛名情報、及び顧客の所望の要求を記入する記入情報、又は、商品等に関する広告情報を有することを特徴としている。
また、前記台紙の表面に前記固定情報を有する、若しくは、前記台紙は、透明なプラスチックフィルムからなり、前記台紙と前記再湿粘着層の間に前記固定情報を有することを特徴としている。

本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
本発明に係るラベル連続体は、ラベルを剥離した台紙をゴミとして廃棄することなく、宛名ラベル、及びユーザの所望の要求を記入するラベルとして利用できる効果がある。
台紙の裏面に再湿粘着層を有する構成としたので、台紙を貼付して利用でき、且つ利用しない場合においても台紙を保管することができる効果がある。
台紙に広告情報を印刷・表示する構成としたので、ユーザに興味を持たせ、販促効果をあげることができる効果がある。

以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。

本発明を実施するための最良の形態によるラベル連続体を図１乃至図３に基づき説明する。ただし、図６及び図７と同様の部分には、同一符号を付し、その詳述はこれを省略する。
図１は、本発明を実施するための最良の形態によるラベル連続体の斜視図であり、図２は、ラベル連続体の図１中矢示ＩＩ−ＩＩ方向の断面図であり、図３は、台紙の固定情報の例を示す平面図である。

図１より、ラベル連続体１０は、帯状の台紙２の表面に、複数枚のラベル１が長手方向に等間隔を有して剥離可能に仮着され、ロール状に巻回されている。
また、隣接するラベル１間の台紙２表面には、幅方向に切取用のミシン目３が設けられている。
図２を参照すると、台紙２は、台紙基材４の表面に予め固定情報５が印字され、該固定情報５を覆うように、シリコン等からなる剥離層６を形成し、また台紙基材４の裏面に、水分が付着することによって粘着性を帯びる再湿粘着剤からなる再湿粘着層７が形成されている。この再湿粘着剤には、ポリビニルアルコール，にかわ等の周知の再湿粘着剤、即ち、常時は乾燥状態で、吸湿によって粘着性を帯びるものが使用される。
ラベル１は、ラベル基材８の裏面に粘着剤からなる粘着層９を形成し、該粘着層９により、前記台紙２の剥離層６に仮着するようになっている。

このラベル連続体１０は、図示しないプリンタ等に搭載され、該プリンタの印字部へ順次供給することによって、ラベル１表面に品名や商品の価格，バーコード等の所定の情報が印字される。そして、所定の情報が印字されたラベル１を台紙２から剥離して商品等に貼付している。

上記ラベル連続体１０の台紙２の固定情報５は、図３を参照すると、ミシン目３を隔てて宛名欄１１と記入欄１３とを有する。そして、宛名欄１１及び記入欄１３を一組として、台紙２の長手方向に連続して印字している。

宛名欄１１には、該ラベル連続体１０の販売者に関する販売者情報１５と、該ラベル連続体１０の購入者たるユーザ情報１６を予め印字している。すなわち、図３に示すように、販売者情報１５としての、販売者の郵便番号，住所，販売者名（製造者名），電話番号（連絡先），担当者、及びユーザ情報１６としての、該ラベル連続体１０を購入・使用しているユーザ名，ユーザＩＤを印刷・表示している。但し、この販売者情報１５とユーザ情報１６は、ユーザ毎に異なって印刷・表示している。また、ユーザＩＤは販売者側でユーザを識別する為のものである。
記入欄１３には、ユーザが販売者へする要求、すなわち、販売者への商品の発注、ラベル１剥離後の台紙２の回収、及び他の要求を記入する為の欄を印刷・表示している。

上記構成のラベル連続体１０のラベル１剥離後の台紙２について説明すると、ミシン目３を挟んで宛名欄１１を有する第１の台紙片１７と、記入欄１３を有する第２の台紙片１８と、が連接されている。
宛名欄１１を有する第１の台紙片１７は、その前後のミシン目３を切取り、裏面に形成する再湿粘着層７に水分を付与して、図示しない葉書等の郵便物の表面に貼付する、所謂宛名ラベルとして利用する。
また、記入欄１３を有する第２の台紙片１８は、第１の台紙片１７と同様にして、その前後のミシン目３を切取り、その裏面に形成する再湿粘着層７に水分を付与して、表面に第１の台紙片１７を貼付した葉書の裏面に貼付する。
そしてユーザは、記入欄１３に所望の要求を記入して該葉書を送付することができるようになっている。

従って、販売者は、前記葉書からユーザの所望の要求を把握して対応することができる。
例えば、ユーザが商品の発注を要求する場合、第１の台紙片１７及び第２の台紙片１８を葉書の表裏面に各々貼付し、記入欄１３の商品Ｎｏと数量を記入し、発注部分にチェックして、該葉書を送付する。販売者は、該葉書の記入欄１３の記載からユーザの発注の要求及び所望の商品を認識し、宛名欄１１のユーザ情報１６からユーザを特定して、商品をユーザへ配送する。
また、ユーザがラベル１剥離後の台紙２の回収を要求する場合、記入欄１３の回収にチェックして送付する。販売者は、記入欄１３の記載から、台紙２回収の要求を認識し、ユーザのもとへ赴いて回収行為を行う。
さらに、発注及び回収の両方にチェックする等、複数の要求を同時に行うこともできる。

かくして、本発明を実施するための最良の形態によれば、ラベル連続体１０は、ラベル１を剥離した台紙２をゴミとして廃棄することなく、宛名ラベル、及びユーザの所望の要求を記入するラベルとして利用できる。
また、宛名欄１１を有する第１の台紙片１７と、記入欄１３を有する第２の台紙片１８と、が連接されている台紙２の裏面に、再湿粘着層７を有する構成としたので、台紙２を第１，第２の台紙片１７，１８として貼付して利用でき、且つ利用しない場合においても、水分を再湿粘着層７に付与しない限り粘着性を帯びない為、台紙２を保管することができる。

なお、本発明を実施するための最良の形態において、図３に示すように記入欄１３を印刷・表示する構成としたが、新商品情報，割引情報など販売促進に関わる情報を印字して広告媒体として利用することもできる。

例えば、図４は、図３に相当する台紙の固定情報の他の例を示す平面図である。ただし、以下を説明において、上述の実施の形態と同様の部分には同一符号を付し、その詳述はこれを省略する。
図４によると、第２の台紙片１８には広告欄２３を予め印刷・表示している。すなわち、図４に示すように、広告欄２３として、新商品の価格，その商品名，商品Ｎｏ，写真，詳細説明等の新商品情報等を印刷・表示している。
よって、ラベル連続体１０のラベル１剥離後の台紙２より、ユーザは広告欄２３から新商品に関する情報を認識し、その新商品の発注を希望する場合、発注する数量を記入できる。
そして、宛名欄１１を有する第１の台紙片１７と、広告欄２３を有する第２の台紙片１８と、をその前後のミシン目３を切取り、裏面に形成する再湿粘着層７に水分を付与して、葉書等の表裏面に各々貼付し、該葉書を送付する。
販売者（製造者）は、葉書の広告欄２３の記載から商品を認識し、宛名欄１１からユーザを認識して、発注数量の商品をユーザへ配送する。
また、さらに広告欄２３に割引情報１９を設けることにより、この第２の台紙片１８を割引券として利用できる。

このように構成しても、本発明を実施するための最良の形態と同様の作用効果が得られる。
また、第２の台紙片１８に広告欄２３を印字する構成としたので、ユーザに興味を持たせ、販促効果をあげることができると共に、容易に商品を発注でき、また、割引情報１９を印字することにより、割引券として利用することができる。

なお、図５に示すように、ラベル連続体２０の台紙１２において、透明のプラスチックフィルムの台紙基材１４を使用し、この台紙基材１４裏面に固定情報５を反転印字し、該固定情報５を覆うように、再湿粘着層７を形成するようにしても、同様の作用効果が得られる。すなわち、再湿粘着層７に水分を付与して葉書（図示せず）に貼付すると、透明なプラスチックフィルムの台紙基材１４を通して、台紙基材１４裏面に印字した固定情報５を視認できるものである。

本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することができることは言うまでもない。

本発明を実施するための最良の形態に係るラベル連続体の斜視図。 同上、ラベル連続体の図１中矢示ＩＩ−ＩＩ方向の断面図。 同上、台紙の固定情報の例を示す平面図。 同上、台紙の固定情報の他の例を示す平面図。 同上、ラベル連続体の図１中矢示ＩＩ−ＩＩ方向に相当する他の例を示す断面図。 従来のラベル連続体の斜視図。 従来のラベル連続体の図６中矢示ＶＩＩ−ＶＩＩ方向の断面図。

符号の説明

１ ラベル
２，１２，２２ 台紙
３ ミシン目
４，１４ 台紙基材
５ 固定情報
６ 剥離層
７ 再湿粘着層
８ ラベル基材
９ 粘着層
１０，２０，３０ ラベル連続体
１１ 宛名欄
１３ 記入欄
１５ 販売者情報
１６ ユーザ情報
１７ 第１の台紙片
１８ 第２の台紙片
１９ 割引情報
２３ 広告欄

Claims (6)

1. 帯状の台紙の表面に塗布した剥離層を介して複数枚のラベルを長手方向に剥離可能に仮着するラベル連続体であって、
   前記台紙に、予め印字された固定情報を有し、
   該台紙の裏面に水分が付与されることにより粘着性を帯びる再湿粘着層を有することを特徴とするラベル連続体。
2. 前記台紙は、その幅方向に切取線を有し、
   前記切取線は、前記固定情報を複数の情報記録部に分離可能に区画することを特徴とする請求項１に記載のラベル連続体。
3. 前記複数の情報記録部は、郵便番号，住所，氏名を含む郵送に必要な宛名情報と、顧客の所望の要求を記入する記入情報と、を有することを特徴とする請求項２に記載のラベル連続体。
4. 前記複数の情報記録部は、商品等に関する広告情報を有することを特徴とする請求項２に記載のラベル連続体。
5. 前記台紙の表面に前記固定情報を有することを特徴とする請求項１に記載のラベル連続体。
6. 前記台紙は、透明なプラスチックフィルムからなり、
   前記台紙と前記再湿粘着層の間に前記固定情報を有することを特徴とする請求項１に記載のラベル連続体。

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