JP2005188479A - エンジンシステムの異常判定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 コンプレッサおよびインタークーラの異常を判定する。
【解決手段】ECUは、吐出空気温度TCを検出し、推定吐出空気温度マップを用いて、推定吐出空気温度TC(X)を取得するステップ(S100)と、吐出空気温度TCが、推定吐出空気温度TC(X)より高い場合(S300にてYES)、ターボ異常判定フラグをセットするステップ(S400)と、吸気温度TIMを検出するステップ(S500)と、吐出空気温度TCと吸気温度TIMとから、インタークーラの冷却効率を算出するステップ(S600)と、インタークーラの冷却効率が低下した場合(S700にてYES)、インターク−ラ異常判定フラグをセットするステップ(S800)とを含むプログラムを実行する。
【選択図】 図8

Description

本発明は、エンジンシステムの異常判定装置に関し、特に、エンジンから排出された排気ガスによって駆動されるタービンに連結され、エンジンへ供給される空気を圧縮するコンプレッサを有するターボチャージャが設けられたエンジンシステムの異常判定装置に関する。
従来より、エンジンの出力を向上させるために、エンジンに供給される空気をコンプレッサにより圧縮し、過給するターボチャージャが知られている。このターボチャージャにおいては、エンジンに吸入される空気の圧力が所望の過給圧となるように、ターボチャージャが作動させられる。
特開平10−47071号公報(特許文献1)は、運転状態に応じた最適な過給圧制御となるように、ノズル開度を制御するバリアブルノズル式ターボチャージャを開示する。特許文献1に記載のバリアブルノズル式ターボチャージャは、回動可能な複数のノズルベーンと、ノズルベーン間に形成されるタービンノズルにより導かれる排気ガスにより駆動するタービンと、タービンに連結されたコンプレッサとを含む。タービンノズルの開度、すなわち面積は、ノズルベーンを回動させることにより変化する。タービンノズルの開度を小さくすると、排気ガスの流速および圧力が増加して、タービン、すなわちコンプレッサに与える運動エネルギが増大し、過給圧が上がる。タービンノズルの開度を大きくすると、排気ガスの流速および圧力が低下して、タービン、すなわちコンプレッサに与える運動エネルギが減少し、過給圧が下がる。
この公報に記載されたバリアブルノズル式ターボチャージャによると、ノズル開度を制御することにより、所望の過給圧を得ることができる。
特開平10−47071号公報
ところで、このようなターボチャージャにおいては、コンプレッサによる過給圧が上昇するにつれて、コンプレッサから吐出される圧縮空気の温度が上昇する。コンプレッサが圧縮する空気には、PCV(Positive Crankcase Ventilation)パイプを通って、クランクケースやターボチャージャからコンプレッサの上流側に戻された空気(ブローバイガスや、ターボチャージャの軸受け部から漏れた排気ガスなど)が含まれる。この空気には、エンジンやターボチャージャの潤滑油(オイル)によるオイルミストが含まれている。コンプレッサから突出される圧縮空気の温度が高温になると、オイルミストが炭化し、コンプレッサの吐出口付近に固着するコーキングが発生する。
コーキングが発生すると、コンプレッサの吐出口の面積が小さくなるため、圧縮空気が流れる流路抵抗が増大する。そのため、コーキングが発生する前と同じ回転数でコンプレッサを駆動させても、過給圧が低下する。過給圧が低下した場合、目標の過給圧を得るためには、たとえばノズルの開度を小さくしてコンプレッサの回転数を上げ、より多くの空気を、より高い圧力まで圧縮しなければならなくなる。その結果、吐出空気温度(圧縮空気の温度)や、タービンおよびコンプレッサの回転数が過度に高くなり、ターボチャージャの故障を招くおそれがある。
一方、一般的に、ターボチャージャには、コンプレッサから吐出された圧縮空気を冷却するインタークーラが設けられている。このインタークーラが詰まるなどした場合であっても、空気が流れる流路抵抗が増大する。このため、コーキングが発生していなくても、コーキングが発生した場合と同様に過給圧が低下する。この場合も、コーキングが発生した場合と同様に、目標の過給圧を得るためには、たとえばノズルの開度を小さくしてコンプレッサの回転数を上げ、より多くの空気を、より高い圧力まで圧縮しなければならなくなる。その結果、吐出空気温度(圧縮空気の温度)や、タービンおよびコンプレッサの回転数が過度に高くなり、ターボチャージャの故障を招くおそれがある。
したがって、コーキングの発生によりコンプレッサに異常が発生した場合や、インタークーラに異常が発生した場合には、エンジンシステムの修理および整備を行なう必要がある。しかしながら、コーキングやインタークーラの詰まりは、外部からの目視により、点検することができない。そのため、コンプレッサの異常およびインタークーラの異常を、たとえばECU(Electronic Control Unit)などにより判定しなければならない。しかしながら、特許文献1においては、このような問題はなんら考慮されていない。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、コンプレッサおよびインタークーラの異常を判定することができる、エンジンシステムの異常判定装置を提供することである。また、本発明の目的は、コンプレッサから吐出される圧縮空気の温度上昇を抑制することができるエンジンシステムの異常判定装置を提供することである。
第1の発明に係るエンジンシステムの異常判定装置は、エンジンから排出された排気ガスによって駆動されるタービンに連結され、エンジンへ供給される空気を圧縮するコンプレッサを有するターボチャージャと、コンプレッサから吐出された圧縮空気を冷却するためのインタークーラとが設けられたエンジンシステムの異常を判定する。この異常判定装置は、コンプレッサとインタークーラとの間に設けられ、コンプレッサから吐出された空気に関する情報を検出するための第1の検出手段と、インタークーラとエンジンとの間に設けられ、インタークーラにより冷却された空気に関する情報を検出するための第2の検出手段と、第1の検出手段により検出された情報に基づいて、コンプレッサの異常を判定するための第1の判定手段と、第1の検出手段により検出された情報と第2の検出手段により検出された情報とに基づいて、インタークーラの異常を判定するための第2の判定手段とを含む。
第1の発明によると、コンプレッサとインタークーラとの間に設けられた第1の検出手段により、コンプレッサから吐出された空気に関する情報(たとえば温度)が検出され、インタークーラとエンジンとの間に設けられた第2の検出手段により、インタークーラにより冷却された空気に関する情報(たとえば温度)が検出される。第1の判定手段は、第1の検出手段により検出された情報に基づいて、たとえば、検出された温度が、予めマップとして記憶されていた温度と異なっていると、コンプレッサが異常であると判定する。第2の判定手段は、第1の検出手段により検出された情報と、第2の検出手段により検出された情報とに基づいて、たとえば、第1の検出手段により検出された温度と第2の検出手段により検出された温度とから算出されたインタークーラの冷却効率が低下したり、第1の検出手段により検出された温度から推定される温度と第2の検出手段により検出された温度とが異なっていると、インタークーラが異常であると判定する。これにより、コンプレッサから吐出された空気に関する情報に基づいて、コンプレッサの異常を判定することができ、コンプレッサから吐出された空気に関する情報と、インタークーラにより冷却された空気に関する情報とに基づいて、インタークーラの異常を判定することができる。その結果、コンプレッサおよびインタークーラの異常を判定することができる、エンジンシステムの異常判定装置を提供することができる。
第2の発明に係るエンジンシステムの異常判定装置は、第1の発明の構成に加え、コンプレッサから吐出される空気に関する情報を予め記憶しておくための記憶手段と、第1の検出手段により検出された情報と、記憶手段に記憶された情報とを比較するための比較手段とをさらに含む。第1の判定手段は、比較手段による比較の結果に基づいて、コンプレッサが異常であるか否かを判定するための手段を含む。
第2の発明によると、記憶手段により、コンプレッサから吐出される空気に関する情報(たとえばコンプレッサが正常である場合の情報)が予め記憶されており、比較手段により、第1の検出手段により検出された情報と、記憶手段に記憶された情報とが比較される。第1の判定手段は、比較手段による比較の結果に基づいて、コンプレッサが異常であるか否かを判定する。これにより、実際にコンプレッサに異常が発生し、たとえば、第1の検出手段により検出された情報と、予め記憶された情報とが異なる場合に、コンプレッサが異常であると判定できる。
第3の発明に係るエンジンシステムの異常判定装置は、第1の発明の構成に加え、第1の検出手段により検出された情報に基づいて、インタークーラにより冷却された空気に関する情報を推定するための推定手段と、第2の検出手段により検出された情報と、推定手段により推定された情報とを比較するための比較手段とをさらに含む。第2の判定手段は、比較手段による比較の結果に基づいて、インタークーラが異常であるか否かを判定するための手段を含む。
第3の発明によると、推定手段は、第1の検出手段により検出された情報に基づいて、インタークーラにより冷却された空気に関する情報(たとえばインタークーラが正常時である場合の情報)を推定する。推定手段により推定された情報と、第2の検出手段により検出された情報とは比較手段により比較され、比較の結果に基づいて、第2の判定手段が、インタークーラが異常であるか否かを判定する。これにより、実際にインタークーラに異常が発生し、たとえば第2の検出手段により検出された情報と、推定された情報とが異なる場合に、コンプレッサが異常であると判定できる。
第4の発明に係るエンジンシステムの異常判定装置は、第1の発明の構成に加え、第1の検出手段により検出された情報と、第2の検出手段により検出された情報とに基づいて、インタークーラの冷却効率を算出するための手段をさらに含む。第2の判定手段は、インタークーラの冷却効率が低下した場合に、インタークーラが異常であると判定するための手段を含む。
第4の発明によると、第1の検出手段により検出された情報と、第2の検出手段により検出された情報とに基づいて、インタークーラの冷却効率が算出され、インタークーラの冷却効率が低下した場合に、第2の判定手段が、インタークーラが異常であると判定する。これにより、たとえば実際にインタークーラに異常が発生して、インタークーラの冷却効率が低下した場合に、インタークーラが異常であると判定することができる。
第5の発明に係るエンジンシステムの異常判定装置においては、第1ないし4のいずれかの発明の構成に加え、各検出手段は、空気の温度および圧力の少なくともいずれか一方を検出するための手段を含む。
第5の発明によると、空気の温度および圧力の少なくともいずれか一方が、各検出手段により検出される。これにより、各検出手段が空気の温度を検出する場合は、コーキングへの影響およびコーキングによる影響が大きい温度を用いて、コンプレッサおよびインタークーラの異常を判定することができる。その結果、精度良くコンプレッサおよびインタークーラの異常を判定することができる。一方、各検出手段が空気の温度を検出する場合は、検出された圧力から空気の温度を算出し、算出された温度を用いて、精度良くコンプレッサおよびインタークーラの異常を判定することができる。
第6の発明に係るエンジンシステムの異常判定装置は、第1ないし5のいずれかの発明の構成に加え、ターボチャージャおよびインタークーラの少なくともいずれか一方が異常であると判定された場合に、コンプレッサによる過給圧を下げるように、エンジンシステムを制御するための制御手段をさらに含む。
第6の発明によると、制御手段は、ターボチャージャおよびインタークーラの少なくともいずれか一方が異常であると判定された場合に、コンプレッサによる過給圧を下げるように、エンジンシステムを制御する。これにより、ターボチャージャおよびインタークーラの少なくともいずれか一方が異常であると判定された場合に、コンプレッサによる過給圧が下げられる。コンプレッサによる過給圧が下げられると、圧縮による空気の温度上昇が抑制される。その結果、コンプレッサから吐出された圧縮空気の温度上昇を抑制することができるエンジンシステムの異常判定装置を提供することができる。
第7の発明に係るエンジンシステムの異常判定装置においては、第6の発明の構成に加え、ターボチャージャは、エンジンシステムの運転状態に応じて開度が変化するノズルにより導かれた排気ガスによって、タービンを駆動させるバリアブルノズル式ターボチャージャである。制御手段は、ターボチャージャおよびインタークーラの少なくともいずれか一方が異常であると判定された場合に、ノズル開度を過給圧が下がるように、エンジンシステムを制御するための手段を含む。
第7の発明によると、制御手段は、エンジンシステムの運転状態に応じて開度が変化するノズルにより導かれた排気ガスによって、タービンを駆動させるバリアブルノズル式ターボチャージャのノズル開度を、過給圧が下がるように、たとえば開かせる(ノズル開度を大きくする)。ノズル開度が開くと、エンジンから排出された排気ガスの流速および圧力が下がる。排気ガスの流速および圧力が下がると、タービン回転数、すなわちコンプレッサの回転数が下がり、過給圧が下がる。これにより、コンプレッサから吐出された圧縮空気の温度上昇を抑制することができるエンジンシステムの異常判定装置を提供することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
<第1の実施の形態>
図1を参照して、本発明の第1の実施の形態に係るエンジンシステムの異常判定装置について説明する。エンジンシステムは、エンジン100と、ターボチャージャ200と、インタークーラ300と、ECU400と、PCV500とを含む。本実施の形態に係るエンジンシステムの異常判定装置は、ECU400が実行するプログラムにより実現される。このエンジンシステムは、自動車などの車両に搭載される。
エンジン100は、エアクリーナ102と、インテークマニホールド(以下、インマニと略す)104と、エキゾーストマニホールド(以下、エキマニと略す)106と、触媒108と、ウエイストゲートバルブ110と、排気バイパス通路112とを含む。
エンジンに吸入される空気は、エアクリーナ102によりろ過される。エアクリーナ102によりろ過された空気は、ターボチャージャ200により圧縮され、インタークーラ300で冷却される。インタークーラ300で冷却された空気は、エンジン100の各気筒の吸気側に接続されたインマニ104を通過してエンジン100に吸入される。エンジン100で燃料と混合され燃焼させられた空気、すなわち排気ガスは、エンジン100の各気筒の排気側に接続されたエキマニ106から、ターボチャージャ200を介して触媒108に導かれる。また、ターボチャージャ200に過度の量の排気ガスが流入することを防止する必要がある場合には、排気ガスはウエイストゲートバルブ110を介して排気バイパス通路112を通る。バイパス通路112を通ることにより、排気ガスは、ターボチャージャ200を迂回して触媒108に導かれる。排気ガスは、触媒108により浄化された後、車外に排出される。
ターボチャージャ200は、タービン210と、シャフト220と、コンプレッサ230と、アクチュエータ240とを含む。このターボチャージャ200は、ノズル開度をエンジン(車両)の運転状態に応じて変化させることができる可変(バリアブル)ノズル式ターボチャージャである。
タービン210は、タービンロータ(タービンホイール、タービンブレードなどとも呼ばれる)212と、ノズルベーン214とを含む。タービンロータ212は、排気ガスにより回転させられる。ノズルベーン214は、ノズル開度、すなわち面積を変化させ、タービン210を駆動させる排気ガスの流速および圧力を変えることができる。ノズルベーン214は、アクチュエータ240により、駆動させられる。
コンプレッサ230のコンプレッサブレード232は、タービンロータ212とシャフト220を介して連結されている。排気ガスにより、タービンロータ212が回転させられると、コンプレッサブレード232が回転させられる。コンプレッサブレード232は、エアクリーナ102によりろ過された空気を圧縮(過給)する。
インタークーラ300は、コンプレッサ230により圧縮されて温度が上昇した空気を冷却する。冷却された空気の体積は、冷却前に比べて小さくなるため、より多くの空気がエンジンに送り込まれる。
ECU400には、エンジン100、アクチュエータ240、エアフローメータ402、吐出空気温度センサ404、過給圧センサ406およびインマニ温度センサ408が接続されている。エアフローメータ402は、吸入空気量GAを検出する。吐出空気温度センサ404は、コンプレッサ230の吐出口234の近傍に設けられている。吐出空気温度センサ404は、コンプレッサ230により圧縮されて温度が上昇した後であって、インタークーラ300により冷却される前の圧縮空気の温度(吐出空気温度)TCを検出する。過給圧センサ406は、インマニ104に設けられており、インマニ内の圧力、すなわち過給圧(吸気圧)PIMを検出する。インマニ温度センサ408は、インマニ104に設けられている。インマニ温度センサ408は、インタークーラ300により冷却された後であって、エンジン100に吸入される前の空気の温度(吸気温度)TIMを検出する。
なお、吐出空気温度センサ404により、吐出空気温度TCを検出する代わりに、吐出空気圧力センサ(図示せず)により、コンプレッサ230により圧縮されて温度が上昇した後であって、インタークーラ300により冷却される前の圧縮空気の圧力を検出するように構成してもよい。この場合、検出された圧力と吸入空気量GAとから、吐出空気温度TCを算出すればよい。
ECU400は、吸入空気量GA、吐出空気温度TC、過給圧PIM、吸気温度TIM、ROM(Read Only Memory)401に記憶されたマップなどに基づいて、エンジン100への燃料供給量Qおよびノズル開度などが所望の値となるようにアクチュエータ240やインジェクタ410などの機器類を制御し、エンジン100を所望の回転数NEで駆動させる。これにより、車両が所望の状態で走行する。
PCV500は、PCVパイプ502により、エンジン100のクランクケース内にたまったブローバイガスや、ターボチャージャ200の軸受け部から漏れた排気ガスなどを、コンプレッサ230の手前に戻す。ブローバイガスや、ターボチャージャ200の軸受け部から漏れた排気ガスには、エンジン100およびターボチャージャ200の潤滑油(オイル)が微細な粒子の状態で空気と混ざり合ったオイルミストを含む。したがって、コンプレッサ230が圧縮する空気には、オイルミストが含まれる。
このオイルミストは、吐出空気温度TCが高くなると、炭化するという特性を有する。オイルミストが炭化すると、コンプレッサ230の吐出口234近辺に炭化したオイルミストが固着するコーキングが発生する。このコーキングが発生すると、コンプレッサ230の吐出口234の面積が小さくなるため、圧縮空気が流れる流路抵抗が増大する。そのため、コーキングが発生する前と同じ回転数でコンプレッサ230を駆動させても、過給圧PIMが低下する。したがって、目標の過給圧を得るためには、コンプレッサ230の回転数を上げ、より多くの空気を、より高い圧力まで圧縮しなければならなくなる。その結果、吐出空気温度TCが過度に高くなりすぎて、ターボチャージャ200の動作異常や故障を引き起こすおそれが生じる。また、コーキングがさらに進行してしまうという悪循環に陥る。
一方、コーキングは発生していないが、コンプレッサ230から吐出された圧縮空気中の不純物により、インタークーラ300が詰まるなどした場合においても、圧縮空気が流れる流路抵抗が増大する。そのため、コーキングが発生した場合と同様に、過給圧PIMが低下する。したがって、目標の過給圧を得るためには、コンプレッサ230の回転数を上げ、より多くの空気を、より高い圧力まで圧縮しなければならなくなる。その結果、吐出空気温度TCが過度に高くなりすぎて、コーキングが発生してしまう。本実施の形態に係るエンジンシステムの異常判定装置は、コンプレッサおよびインタークーラの異常を判定する。
図2を参照して、ターボチャージャ200についてさらに説明する。タービンロータ212に排気ガスを導くタービン入口のガス通路には、複数の回動可能なノズルベーン214が設けられている。ノズルベーン214間に形成されるバリアブルノズルの開度は、リンク216を介して駆動リング218を回転させることによって調整されるようになっており、リンク216は、アクチュエータ240のロッド250に連結されている。図2において、ロッド250が左側に作動させられると、ノズルベーン214はピン219を中心として反時計方向に回転し、ノズルベーン間に形成されるノズルの開度すなわち面積は大きくなる(ノズル開度を開く)。一方、ロッド250が右側に作動させられると、ノズルベーン214はピン219を中心として時計方向に回転し、ノズル開度が小さくされる(閉じられる)。そして、ノズル開度が小さくなるほど、排気ガスの流速および圧力が増大する。排気ガスの流速および圧力が増大すると、タービンロータ212を駆動させるエネルギが増大するため、タービンロータ212、すなわちコンプレッサブレード232の回転数が増大する。コンプレッサブレード232の回転数が増大すると、過給圧PIMが増大し、より多くの空気がエンジン100に送り込まれる。過給圧PIMの増大に伴って、吐出空気温度TCが上昇する。
アクチュエータ240には、ダイアフラム242によって隔成されたダイアフラム室244が形成されている。ダイアフラム242には、ロッド250が連結されている。また、ダイアフラム242は、スプリング246によってノズルベーン214を閉じる方向に付勢されている。ダイアフラム室244の入口ポート248は、負圧制御弁260に接続されている。負圧制御弁260は、ECU400に接続されており、ECU400からの信号に基づき、ダイアフラム室244に導入する負圧を調整する。なお、本実施形態では、ダイアフラム室244に大気圧が導入された場合に、ノズル開度が最小となる。
図3ないし図5を参照して、本実施の形態に係るエンジンシステムの異常判定装置において、ECU400のメモリ401に記憶されたマップについて説明する。図3に、基本VN(Variable Nozzle)開度マップを示す。図4に、目標過給圧マップを示す。図5に、補正開度マップを示す。図6および図7に、推定吐出空気温度マップを示す。
図3に示す基本VN開度マップは、エンジン回転数NEと燃料供給量Qとにより、ノズル開度(F(A)>F(B)>F(C)>・・・>F(Z))を決定するマップである。ノズル開度が小さいほど、コンプレッサ230から吐出される圧縮空気の流速および圧力が増大し、過給圧が上昇する。なお、ノズル開度は最小値F(Z)よりも小さくならない。このため、過給圧が制限される。ECU400は、ノズル開度が、基本VN開度マップにより決定されたノズル開度となるように、アクチュエータ240を制御する。なお、エンジン回転数NEおよび燃料供給量Qを取得する方法は、一般的な公知技術を利用すればよいため、ここではその詳細な説明は繰返さない。
図4に示す目標過給圧マップは、エンジン回転数NEと燃料供給量Qとにより、目標過給圧(P(A)<P(B)<・・・<P(Z))を決定するマップである。エンジン回転数NEが高く、燃料供給量Qが多いほど、すなわちエンジン100の負荷が大きいほど、目標過給圧が高い。ECU400は、目標過給圧と、過給圧センサ406により検出された過給圧PIMとの差ΔPIM(ΔPIM=目標過給圧−PIM)を算出する。
図5に示す補正開度マップは、目標過給圧と過給圧PIMとの差ΔPIM(PIM(1)<PIM(2)<PIM(3)<PIM(4)<・・・)から、ノズル開度の補正値を決定するマップである。ECU400は、ノズル開度が、基本VN開度マップにより決定されたノズル開度に補正開度マップにより決定された補正値を加えた開度となるように、アクチュエータ240を制御する。ΔPIMが大きいほど、補正値が大きい。
図6に示す推定吐出空気温度マップは、コーキングが発生しておらず、インタークーラ300の詰まりが発生していない場合、すなわち、コンプレッサ230およびインタークーラ300が正常である場合の、エンジン回転数NEと燃料供給量Qと吐出空気温度TC(TC(1)>TC(2)>TC(3)>TC(4)>・・・)との関係を示したマップである。このマップは、予め実験値として検出された値を記憶したものである。ECU400は、この推定吐出空気温度マップを用い、エンジン回転数NEおよび燃料供給量Qとから、推定吐出空気温度(正常時の吐出空気温度)TC(X)を取得する。
なお、図6に示す吐出空気温度マップの代わりに、図7に示すように、吸入空気量GAと過給圧PIMと吐出空気温度TCとの関係を示したマップをメモリ401に記憶させておいてもよい。
図8を参照して、本実施の形態に係るエンジンシステムの異常判定装置において、ECU400が実行するプログラムの制御構造について説明する。
ステップ(以下、ステップをSと略す)100にて、ECU400は、吐出空気温度TCを検出する。また、推定吐出空気温度マップを用いて、推定吐出空気温度TC(X)を取得する。
S200にて、ECU400は、判定条件が満たされているか否かを判別する。ここで判定条件とは、たとえば、検出される吐出空気温度TCが変わらない状態が、予め定められた時間以上経過した場合など、車両が安定して走行していると判別し得る条件をいう。判定条件が満たされている場合(S200にてYES)、処理はS300に移される。そうでない場合(S200にてNO)、処理はS100に戻される。
S300にて、ECU400は、吐出空気温度TCが、推定吐出空気温度TC(X)よりも高いか否かを判別する。吐出空気温度TCが、推定吐出空気温度TC(X)より高い場合(S300にてYES)、処理はS400に移される。そうでない場合(S300にNO)、処理はS500に移される。
S400にて、ECU400は、ターボ異常判定フラグをセットする。S500にて、ECU400は、吸気温度TIMを検出する。S600にて、ECU400は、吐出空気温度TCと吸気温度TIMとから、インタークーラ300の冷却効率(インタークーラ300冷却効率(%)=吐出空気温度TC−吸気温度TIM)/吐出空気温度TC×100)を算出する。
S700にて、ECU400は、インタークーラ300の冷却効率が低下したか否かを判別する。インタークーラ300の冷却効率が低下したか否かは、たとえば、インタークーラ300に詰まりが発生していない場合(インタークーラ300の正常時)における、吐出空気温度TCとインタークーラ300の冷却効率との関係をマップとしてメモリ401に記憶しておき、記憶されたインタークーラ300の冷却効率と、算出された冷却効率とを比較して判別すればよい。インタークーラ300の冷却効率が低下した場合(S700にてYES)、処理はS800に移される。そうでない場合(S700にてNO)、処理はS900に移される。
S800にて、ECU400は、インターク−ラ異常判定フラグをセットする。S900にて、ECU400は、ターボ異常判定フラグおよびインタークーラ異常判定フラグの少なくともいずれか一方がセットされているか否かを判別する。ターボ異常判定フラグおよびインタークーラ異常判定フラグの少なくともいずれか一方がセットされている場合(S900にてYES)、処理はS1000に移される。そうでない場合(S900にてNO)、この処理は終了する。
S1000にて、ECU400は、保護制御を実施する。ここで、保護制御とは吐出空気温度TCを下げるために、過給圧PIMを下げる制御をいう。具体的には、ノズル開度を開いたり(大きくしたり)、目標過給圧を下げたり、ノズル開度の最小値を大きくしたりする。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係るエンジンシステムの異常判定装置における、ECU400の動作について説明する。
吐出空気温度センサ404により、吐出空気温度TCが検出され、推定吐出空気温度マップを用いて、推定吐出空気温度TC(X)が取得されると(S100)、判定条件が満たされているか否かが判別される(S200)。ここで、たとえば、検出される吐出空気温度TCが変わらない状態が、予め定められた時間以上経過した場合など、車両が安定して走行していると判別し得る場合には、判定条件が満たされていると判別される(S200にてYES)。そうでない場合(S200にてNO)、判定条件が満たされる(S200にてYES)まで、S100とS200とが繰返される。
判定条件が満たされると(S200にてYES)、吐出空気温度TCが、推定吐出空気温度TC(X)よりも高いか否かが判別される(S300)。ここで、コーキングの発生およびインタークーラの詰まりの少なくともいずれかの一方が発生していれば、過給圧PIMが目標過給圧よりも低下するため、ノズル開度が補正されて小さくされる。ノズル開度が小さくされると、コンプレッサ230の回転数が増加して、コンプレッサ230により圧縮される空気の圧力が増加し、吐出空気温度TCが、推定吐出空気温度TC(X)より高くなり(S300にてYES)、ターボ異常判定フラグがセットされる(S400)。そうでない場合(S300にNO)、ターボ異常判定フラグはセットされない。
吸気温度TIMが検出されると(S500)、インタークーラ300の冷却効率が算出される(S600)。このとき、コンプレッサ230から吐出された圧縮空気(吐出空気)に混在した不純物などにより、インタークーラ300に詰まりが発生していれば、それだけインタークーラ300の冷却効率が落ち、吐出空気温度TCと吸気温度TIMとの差が小さくなる。そのため、インタークーラ300の冷却効率が低下する。
このインタークーラ300の冷却効率が低下したか否かを判別するために、たとえば、インタークーラ300に詰まりが発生していない場合(インタークーラ300の正常時)における、吐出空気温度TCとインタークーラ300の冷却効率との関係をマップとしてメモリ401に記憶しておく。記憶されたインタークーラ300の冷却効率よりも、算出されたインタークーラ300の冷却効率が低い場合(インタークーラ300の冷却効率が低下した場合)は(S700にてYES)、インターク−ラ異常判定フラグがセットされる(S800)。そうでない場合(S700にてNO)、インターク−ラ異常判定フラグはセットされない。
ターボ異常判定フラグおよびインタークーラ異常判定フラグの少なくともいずれか一方がセットされていれば(S900にてYES)、吐出空気温度TCを下げるために、過給圧PIMを下げる制御である保護制御が実施される(S1000)。具体的には、ノズル開度が開かれたり(大きくされたり)、目標過給圧が下げられたり、ノズル開度の最小値が大きくされたりする。ターボ異常判定フラグおよびインタークーラ異常判定フラグのどちらもセットされていなければ(S900にてNO)、コーキングおよびインタークーラの詰まりのどちらも発生していないため、通常の制御が行なわれる。
以上のように、本実施の形態に係るエンジンシステムの異常判定装置において、ECUは、吐出空気温度センサにより検出された吐出空気温度TCが、推定吐出空気温度マップを用いて取得された吐出空気温度の推定値TC(X)よりも高い場合、コンプレッサが異常であると判別する。吐出空気温度センサにより検出された吐出空気温度TCとインマニ温度センサにより検出された吸気温度TIMとにより、インタークーラの冷却効率を算出し、冷却効率が低下した場合に、インターク−ラが異常であると判別する。これにより、コーキングによるコンプレッサの異常とインタークーラの詰まりによるインタークーラの異常とを判定することができる。
<第2の実施の形態>
図9および10を参照して、本発明の第2の実施の形態に係るエンジンシステムの異常判定装置について説明する。前述の第1の実施の形態においては、インタークーラの冷却効率を算出して、インタークーラの異常を判定していたが、本実施の形態においては、吐出空気温度センサ404により検出された吐出空気温度TCから、推定吸気温度TIM(X)が求められ、この推定吸気温度TIM(X)と、インマニ温度センサ408により検出された吸気温度TIMとを比較して、インタークーラの異常を判定する。
その他のハードウエア構成は、前述の第1の実施の形態と同じである。それらについての機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
図9を参照して、本実施の形態に係るエンジンシステムの異常判定装置において、ECU400のメモリ401に記憶されたインタークーラ異常判定マップについて説明する。なお、本実施の形態において、メモリ401には、前述の第1の実施の形態における各マップに加えて、推定吸気温度マップが記憶されている。
図9に示す推定吸気温度マップは、吐出空気温度センサ404により検出された吐出空気温度TCと、推定吸気温度TIM(X)との関係を示すマップである。この推定吸気温度TIM(X)(TIM(1)>TIM(2)>TIM(3)>TIM(4))は、インタークーラ300に詰まりが発生していない状態(正常状態)で、実験値として検出された吸気温度TIMを記憶したものである。
図10を参照して、本実施の形態に係るエンジンシステムの異常判定装置において、ECU400が実行するプログラムの制御構造を説明する。前述の第1の実施の形態において、ECU400が実行するプログラムと同一のステップには、同一の符号を付してある。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
S602にて、ECU400は、吐出空気温度センサ404により検出された吐出空気温度TCを用い、推定吸気温度マップから、推定吸気温度TIM(X)を取得する。
S702にて、ECU400は、インマニ温度センサ408により検出された吸気温度TIMが、推定吸気温度TIM(X)よりも高いか否かを判別する。吸気温度TIMが、推定吸気温度TIM(X)よりも高い場合(S702にてYES)、処理はS800に移される。そうでない場合(S702にてNO)、処理はS900に移される。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係るエンジンシステムの異常判定装置における、ECU400の動作について説明する。なお、前述の第1の実施の形態のおけるECU400と同じ動作については、ここではその詳細な説明は繰返さない。
吸気温度TIMが検出されると(S500)、推定吸気温度TIM(X)が取得される(S602)。このとき、コンプレッサ230から吐出された圧縮空気(吐出空気)に混在した不純物などにより、インタークーラ300に詰まりが発生していれば、それだけインタークーラ300の冷却効率が落ち、吸気温度TIMは、推定吸気温度TIM(X)(正常時の吸気温度TIM)よりも高くなる。
吸気温度TIMが、推定吸気温度TIM(X)(正常時の吸気温度TIM)よりも高くなっていれば(702にてYES)、インターク−ラ異常判定フラグがセットされる(S800)。そうでない場合(S700にてNO)、インターク−ラ異常判定フラグはセットされない。
以上のように、本実施の形態に係るエンジンシステムの異常判定装置において、ECUは、吐出空気温度センサ404により検出された吐出空気温度TCと推定吸気温度マップとにより、推定吸気温度TIM(X)を取得する。吸気温度TIMが推定吸気温度TIM(X)よりも高い場合、インタークーラの詰まりが発生し、インタークーラが異常であると判定する。このように構成しても、前述の第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
第1の実施の形態のエンジンシステムを示す図である。 エンジンシステムに設けられたターボチャージャにおいて、ノズル開度を可変とする構造を示す図である。 エンジン回転数NEと燃料供給量Qとにより、ノズル開度を決定する基本VN開度マップである。 エンジン回転数NEと燃料供給量Qとにより、目標過給圧を決定する目標過給圧マップである。 目標過給圧と過給圧PIMとの差ΔP(IM)から、ノズル開度の補正値を決定する補正開度マップである。 コンプレッサおよびインタークーラが正常時である場合のエンジン回転数NEと燃料供給量Qと吐出空気温度TCとの関係を示す推定吐出空気温度マップである。 コンプレッサおよびインタークーラが正常時である場合の吸入空気量GAと、過給圧PIMと吐出空気温度TCとの関係を示す推定吐出空気温度マップである。 第1の実施の形態において、ECUが実行するプログラムの制御構造を示すフローチャートである。 第2の実施の形態において、ECUのメモリに記憶された、吐出空気温度TCと吸気温度TIMとの関係を示す、推定吸気温度マップである。 第2の実施の形態において、ECUが実行するプログラムの制御構造を示すフローチャートである。
符号の説明
100 エンジン、200 ターボチャージャ、210 タービン、212 タービンロータ、214 ノズルベーン、216 リンク、218 駆動リング、219 ピン、220 シャフト、230 コンプレッサ、232 コンプレッサブレード、234 吐出口、240 アクチュエータ、242 ダイアフラム、244 ダイアフラム室、246 スプリング、248 入口ポート、250 ロッド、260 負圧制御弁、300 インタークーラ、400 ECU、401 メモリ、402 エアフローメータ、404 吐出空気温度センサ、406 過給圧センサ、408 インマニ温度センサ。

Claims (7)

  1. エンジンから排出された排気ガスによって駆動されるタービンに連結され、前記エンジンへ供給される空気を圧縮するコンプレッサを有するターボチャージャと、前記コンプレッサから吐出された圧縮空気を冷却するためのインタークーラとが設けられたエンジンシステムの異常判定装置であって、
    前記コンプレッサと前記インタークーラとの間に設けられ、前記コンプレッサから吐出された空気に関する情報を検出するための第1の検出手段と、
    前記インタークーラと前記エンジンとの間に設けられ、前記インタークーラにより冷却された空気に関する情報を検出するための第2の検出手段と、
    前記第1の検出手段により検出された情報に基づいて、前記コンプレッサの異常を判定するための第1の判定手段と、
    前記第1の検出手段により検出された情報と、前記第2の検出手段により検出された情報とに基づいて、前記インタークーラの異常を判定するための第2の判定手段とを含む、エンジンシステムの異常判定装置。
  2. 前記エンジンシステムの異常判定装置は、
    前記コンプレッサから吐出される空気に関する情報を予め記憶しておくための記憶手段と、
    前記第1の検出手段により検出された情報と、前記記憶手段に記憶された情報とを比較するための比較手段とをさらに含み、
    前記第1の判定手段は、前記比較手段による比較の結果に基づいて、前記コンプレッサが異常であるか否かを判定するための手段を含む、請求項1に記載のエンジンシステムの異常判定装置。
  3. 前記エンジンシステムの異常判定装置は、
    前記第1の検出手段により検出された情報に基づいて、前記インタークーラにより冷却された空気に関する情報を推定するための推定手段と、
    前記第2の検出手段により検出された情報と、前記推定手段により推定された情報とを比較するための比較手段とをさらに含み、
    前記第2の判定手段は、前記比較手段による比較の結果に基づいて、前記インタークーラが異常であるか否かを判定するための手段を含む、請求項1に記載のエンジンシステムの異常判定装置。
  4. 前記エンジンシステムの異常判定装置は、前記第1の検出手段により検出された情報と、前記第2の検出手段により検出された情報とに基づいて、前記インタークーラの冷却効率を算出するための手段をさらに含み、
    前記第2の判定手段は、前記インタークーラの冷却効率が低下した場合に、前記インタークーラが異常であると判定するための手段を含む、請求項1に記載のエンジンシステムの異常判定装置。
  5. 各前記検出手段は、空気の温度および圧力の少なくともいずれか一方を検出するための手段を含む、請求項1ないし4のいずれかに記載のエンジンシステムの異常判定装置。
  6. 前記エンジンシステムの異常判定装置は、前記ターボチャージャおよびインタークーラの少なくともいずれか一方が異常であると判定された場合に、前記コンプレッサによる過給圧を下げるように、前記エンジンシステムを制御するための制御手段をさらに含む、請求項1ないし5のいずれかに記載のエンジンシステムの異常判定装置。
  7. 前記ターボチャージャは、前記エンジンシステムの運転状態に応じて開度が変化するノズルにより導かれた排気ガスによって、前記タービンを駆動させるバリアブルノズル式ターボチャージャであって、
    前記制御手段は、前記ターボチャージャおよびインタークーラの少なくともいずれか一方が異常であると判定された場合に、前記ノズル開度を過給圧が下がるように、前記エンジンシステムを制御するための手段を含む、請求項6に記載のエンジンシステムの異常判定装置。
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