JP2005226501A - 電動機付過給機を有する内燃機関の制御装置 - Google Patents

電動機付過給機を有する内燃機関の制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005226501A
JP2005226501A JP2004034148A JP2004034148A JP2005226501A JP 2005226501 A JP2005226501 A JP 2005226501A JP 2004034148 A JP2004034148 A JP 2004034148A JP 2004034148 A JP2004034148 A JP 2004034148A JP 2005226501 A JP2005226501 A JP 2005226501A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
supercharging
supercharger
valve
pressure
state
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004034148A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4306483B2 (ja
Inventor
Koichi Akita
浩市 秋田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2004034148A priority Critical patent/JP4306483B2/ja
Publication of JP2005226501A publication Critical patent/JP2005226501A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4306483B2 publication Critical patent/JP4306483B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Supercharger (AREA)

Abstract

【課題】 本発明の目的は、電動機付過給機において、吸気通路を切り替える弁(切替弁や開閉弁)の故障を的確に判断することのできる内燃機関の制御装置を提供すること。
【解決手段】 本発明の内燃機関の制御装置は、内燃機関1の吸気通路2上に配設された過給機29と、過給機29を電動駆動する電動機29aと、過給機29をバイパスするように吸気通路2に両端が接続されたバイパス路24と、バイパス路24を開閉する開閉弁25とを有する電動過給手段、過給機29下流側における吸気通路2内圧力を検出する圧力検出手段19、圧力検出手段19の検出圧力値に基づいて、電動過給手段による過給状態の所期過給状態からの乖離度合いを取得する乖離度合取得手段16、及び、取得された乖離度合いが所定の乖離度合い以上である場合に、開閉弁25が故障していると判断する故障判断手段16を備えていることを特徴としている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、吸気通路上に電動機で駆動される過給機を備えた内燃機関の制御装置に関する。
エンジン(内燃機関)の吸気通路上に電動機で駆動する過給機を配設し、この過給機による過給によって高出力(あるいは、低燃費)を得ようとする試みは以前から常用されている。[特許文献1]にも同様な内燃機関が記載されている。[特許文献1]に記載の内燃機関においては、吸気通路を一旦分岐された後に再度合流されている。そして、一方の分岐通路上に電動機付の過給機が配設されている。さらに、過給機が配設された分岐通路を開放(他方の分岐路は遮断)・遮断(他方の分岐路は開放)する切替弁も配設されている。
特表2001−518590号公報
上述した[特許文献1]に記載の内燃機関においては、切替弁の故障を検出することについては何らの配慮もなされていない。このため、切替弁の故障時に適切な対応を取ることができない。従って、本発明の目的は、電動機付過給機において、吸気通路を切り替える弁(切替弁や開閉弁)の故障を的確に判断することのできる内燃機関の制御装置を提供することにある。
請求項1に記載の内燃機関の制御装置は、車両に搭載された内燃機関の吸気通路上に配設された過給機と、過給機を電動駆動する電動機と、過給機をバイパスするように吸気通路に両端が接続されたバイパス路と、バイパス路を開閉する開閉弁とを有する電動過給手段、過給機の下流側における吸気通路内の圧力を検出する圧力検出手段、圧力検出手段によって検出された圧力値に基づいて、電動過給手段による過給状態の所期過給状態からの乖離度合いを取得する乖離度合取得手段、及び、乖離度合取得手段によって取得された乖離度合いが過給不足側に所定乖離度合い以上である場合に、開閉弁が故障していると判断する故障判断手段を備えていることを特徴としている。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の内燃機関の制御装置において、吸気通路上における過給機の下流側に配設された下流側過給機、内燃機関の目標吸気圧を算出する目標吸気圧算出手段、及び、圧力検出手段によって検出された圧力値と目標吸気圧算出手段によって算出された目標吸気圧との偏差に基づいて下流側過給機による過給状態を変更する可変過給機構をさらに備えており、圧力検出手段が、下流側過給機の下流側における吸気通路内の圧力を検出し、故障判断手段が、可変過給機構による過給状態変更に伴う制御量が所定制御量以上である場合に、開閉弁が故障していると判断することを特徴としている。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の内燃機関の制御装置において、故障判断手段が、電動過給手段による過給状態が所期過給状態に対して過給不足側に所定乖離度合い以上乖離し、かつ、機関回転数が高回転域にある場合には開閉弁が閉弁状態で固着していると判断し、電動過給手段による過給状態が所期過給状態に対して過給不足側に所定乖離度合い以上乖離し、かつ、機関回転数が低回転域にある場合には開閉弁が開弁状態で固着していると判断することを特徴としている。
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の内燃機関の制御装置において、故障判断手段が、可変過給機構による過給増加側への過給状態変更に伴う制御量が所定量以上である場合には開閉弁が開弁状態で固着していると判断し、過給減少側への過給状態変更に伴う制御量が所定量以上である場合には開閉弁が閉弁状態で固着していると判断することを特徴としている。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の内燃機関の制御装置において、可変過給機構による制御量を所定範囲に制限する制限手段、及び、故障判断手段によって開閉弁が閉側で固着していると予測又は判断された場合に制限手段による制限を緩和する制限緩和手段をさらに備えていることを特徴としている。
請求項6に記載の発明は、請求項3又は4に記載の内燃機関の制御装置において、故障診断手段によって開閉弁が開弁状態で固着していると判断された場合に電動機が所定期間以上連続駆動されることを禁止する駆動禁止手段をさらに備えていることを特徴としている。
請求項1に記載の内燃機関の制御装置によれば、吸気通路内の圧力(吸気圧,過給圧)に基づいて、実際の過給状態が所期の過給状態に比べてどの程度乖離しているか(乖離度合い)を取得し、この乖離度合いが過給不足側に所定値以上であるときに開閉弁が故障であると判断する。このようにすることによって、開閉弁の故障を的確に検出でき、的確な対応を取ることが可能となる。なお、乖離度合いは、吸気通路内の圧力値に基づいて決定される値であれば、どのような値であっても良い。例えば、検出した吸気圧と目標吸気圧との差を乖離度合いとして採用しても良い。ここでの過給機の例として、コンプレッサホイールを電動機で駆動するものや、電動機を用いて吸気を圧送するいわゆるスーパーチャージャーや、ターボチャージャのタービン・コンプレッサホイールに電動機を組み込んだものなどを挙げることができる。
請求項2に記載の内燃機関の制御装置は、上流側の電動機過給機に加えて下流側にも過給機を備えており、下流側過給機は過給状態を可変制御するための機構(可変過給機構)備えている。圧力検出手段は下流側過給機の下流側の吸気通路内圧力を検出し、可変過給機構の制御量(上述した乖離度合いに相当)が過給増加側に所定量以上である場合に、開閉弁が故障であると判断する。吸気通路内圧力に基づいて決定される可変過給機構の制御量によって故障を判断することで、的確に故障を検出することができる。下流側過給機がターボチャージャであり、可変過給機構がバリアブルノズル機構である場合などを一例として挙げることができる。また、可変過給機構の一例として、電子制御式のウェイストゲートバルブなども挙げることができる。
請求項3に記載の内燃機関の制御装置によれば、単に開閉弁が故障していることだけを検出するのではなく、乖離度合いが過給不足側に所定値以上となるのが高回転域においてか低回転域においてかに基づいて、開閉弁の故障モードも特定することができる。また、請求項4に記載の内燃機関の制御装置によれば、単に開閉弁が故障していることだけを検出するのではなく、可変過給機構の制御量変化が過給増加側に所定量以上となるのが高回転域においてか低回転域においてかに基づいて、開閉弁の故障モードも特定することができる。
請求項5に記載の内燃機関の制御装置によれば、制限手段によって可変過給機構による制御量を所定範囲に制限することで過給過剰を抑制する。しかし、開閉弁が閉側で固着していると予測又は判断される場合には、制限された範囲内では十分な過給効果を得られない場合が生じ得るため、制限を緩和して的確な過給状態の実現を可能にする。
請求項6に記載の内燃機関の制御装置によれば、開閉弁が開弁状態で固着していると判断された場合には、電動機を駆動して過給を行ってもバイパス路を介して逆流が生じ、所期の過給状態が実現し得ない状況になる可能性がある。このような状況となると、電動機は駆動され続けてしまうため、開閉弁が開弁状態で固着されていると判断される場合は、電動機の所定期間以上の連続駆動を禁止して、エネルギーの無駄遣いを抑制すると共に電動機の劣化を防止する。なお、所定期間は即時であっても良い。
本発明の制御装置の第一実施形態について以下に説明する。本実施形態の制御装置を有するエンジン1を図1に示す。本実施形態で説明するエンジン1は、多気筒エンジンであるが、ここではそのうちの一気筒のみが断面図として図1に示されている。
エンジン1においては、吸気通路2を通して外気が吸入空気として取り込まれ、この吸入空気がシリンダ3の直前でインジェクタ4から噴射された燃料とを混合されて混合気とされる。混合気は、シリンダ3内に吸入され、ピストン5によって圧縮された後に点火プラグ6で着火されて燃焼する。このとき燃焼によってシリンダ内の圧力は上昇し、これをピストン5及びコネクティングロッドを介して出力として取り出している。シリンダ3の内部と吸気通路2との間は、吸気バルブ7によって開閉される。燃焼後の排気ガスは排気通路8に排気される。シリンダ3の内部と排気通路8との間は、排気バルブ9によって開閉される。吸気通路2上には、上流側からエアクリーナ10、エアフロメータ20、モータ(電動機)29a付過給機29、ターボチャージャ(下流側過給機)11、インタークーラー12、スロットルバルブ13などが配置されている。過給機29は、電動過給手段として機能している。
エアクリーナ10は、吸入空気中のゴミや塵などを取り除くフィルタである。本実施形態のエアフロメータ20は、ホットワイヤ式のものであり、吸入空気量を質量流量として検出するものである。モータ29a付の過給機29は、モータ29aを電気エネルギーで過給することで過給を行う過給機である。過給機29においては、コンプレッサホイールの回転軸が出力軸となるように上述したモータ29aが組み込まれている。モータ29aを駆動することで、過給を行うことが可能である。
また、モータ29aは、吸気エネルギーを用いて発電する発電機としても機能し得るもので、モータと発電機の機能を備えているためにモータジェネレータと呼ばれることもある。モータ29aは、コンプレッサホイールの回転軸に固定されたロータと、その周囲に配置されたステータとを主たる構成部分として有している。過給機29の下流側に配置されたターボチャージャ11は、そのコンプレッサホイールを吸気通路2上に配置させ、そのタービンホイールを排気通路8上に配置させており、排気流を利用して過給を行う通常のターボチャージャである。
ターボチャージャ11は、可変過給機構としてバリアブルノズル機構11aを備えている。バリアブルノズル機構11aは、タービンホイールの外側に配置された複数のベーンを有しており、ベーンの角度を変えることでタービンにあたる排気流の流速を変えることで過給状況を可変制御する機構である。このベーンの開度(バリアブルノズル開度)を閉じる側に制御すると、タービンにあたる排気流の流速が増して過給効果が増強される。
吸気通路2上のターボチャージャ11の下流側には、過給機29やターボチャージャ11による過給で圧力上昇に伴って温度が上昇した吸入空気の温度を下げる空冷式インタークーラー12が配されている。インタークーラー12によって吸入空気の温度を下げ、充填効率を向上させる。インタークーラー12の下流側には、吸入空気量を調節するスロットルバルブ13が配されている。
本実施形態のスロットルバルブ13は、いわゆる電子制御式スロットルバルブであり、アクセルペダル14の操作量(アクセル開度TA)をアクセルポジションセンサ15で検出し、この検出結果と他の情報量とに基づいて、後述する電子式コントロールユニット(ECU)16によってスロットルバルブ13の開度が決定される。スロットルバルブ13は、これに付随して配設されたスロットルモータ17によって開閉される。また、スロットルバルブ13に付随して、その開度を検出するスロットルポジションセンサ18も配設されている。スロットルバルブ13の下流側のサージタンク内には、吸気通路2内の圧力(過給圧・吸気圧)を検出する圧力センサ(圧力検出手段)19が配設されている。なお、吸気通路2内の圧力(過給圧・吸気圧)は、インテークマニホールド部などで検出しても良い。
一方、排気通路8上には、ターボチャージャ11の下流側に排気ガスを浄化する排気浄化触媒23が取り付けられている。また、エンジン1のクランクシャフト近傍には、クランクシャフトの回転位置を検出するクランクポジションセンサ26が取り付けられている。クランクポジションセンサ26は、クランクポジションの位置変化からエンジン回転数Neを検出することもできる。上述したセンサ・アクチュエータ類はECU16に接続されており、その検出結果をECU16に送出するか、あるいは、ECU16からの信号で制御されている。ECU16は、CPU,ROM,RAM等からなる電子制御ユニットである。
ECU16には上述したモータ29aのコントローラ21も接続されており、ECU16とコントローラ21とが強調してモータ29aを制御している。なお、コントローラ21は、モータ29aの回転数を検出することもできる。コントローラ21には、モータ29aに供給する電気エネルギーを蓄えているバッテリ22も接続されている。バッテリ22はECU16とも接続されており、その電圧がECU16によって監視されている。上述したようにモータ29aによる回生発電が可能であり、モータ29aにおいて発電された電力はコントローラ21を介してバッテリ22に蓄えられる。ECU16は、乖離度合取得手段・故障判断手段・目標吸気圧算出手段・制限手段・制限緩和手段として機能している。コントローラ21は、ECU16と共に駆動禁止手段として機能している。
上述した過給機29をバイパスするように、吸気側バイパス路24が設けられている。この吸気側バイパス路24上には、吸気側バイパス路24を開閉するバルブ(開閉弁)25が配設されている。本実施形態のバルブ25は、電磁バルブであるが吸気側バイパス路24の開放・遮断ができれば、スロットルタイプのバルブであっても構わない。また、バルブ25の開閉をDUTY制御可能なものとすれば、DUTY比によって流量を調節する事も可能である。バルブ25の動作はECU16からの信号に基づいて電気的に制御される。バルブ25を全開とすれば、過給機29のコンプレッサホイールが吸気抵抗となっていれば、吸入空気は吸気抵抗のない(あるいは、少ない)吸気側バイパス路24を通って吸入空気が下流側に流れる。
また、上述したターボチャージャ11の排気側のタービンホイールをバイパスするように、排気側バイパス路27が設けられており、この排気側バイパス路27上にはウェイストゲートバルブ28が配設されている。通常のウェイストゲートバルブは、ターボチャージャのコンプレッサホイール下流側の圧力が高くなり過ぎると、その圧力によって開かれ、排気流がタービンをバイパスするようにするためのものである。これによって、過給の過剰状態を回避する。本実施形態のウェイストゲートバルブ28は、電子制御式のものであり、ECU16からの指令によって開閉される。
次に、上述した制御装置におけるバルブ25の故障診断制御について説明する。この制御のフローチャートを図2及び図3に示す。図2及び図3に示されるフローチャートの制御は繰り返し実行されている。まず、モータ29aの駆動禁止フラグが0(駆動許可)であるか否かを判定する(ステップ200)。フラグが1で駆動が禁止されている場合は、図2及び図3のフローチャートの制御を終える。一方、フラグが0でモータ29aの駆動が禁止されていない場合は、クランクポジションセンサ26によってエンジン回転数Neを検出すると共に、エンジン負荷を検出する(ステップ205)。なお、エンジン負荷は、エアフロメータ20によって検出される吸入空気量とスロットルポジションセンサ18によって検出されるスロットル開度から求められる。
次いで、エンジン回転数Ne及びエンジン負荷に基づいて、予め実験などによって作成されてECU16のROM内に格納されたマップに基づいて、モータ29aへの駆動指令値が決定され、モータ29aに対して出力される(ステップ210)。駆動指令値は、例えば、供給電力量(電流値)やモータ29aの回転数として与えられる。上述したマップの一例を図4に示す。モータ29a付の過給機29は、ターボチャージャ11によっては十分な過給効果が得られない低中負荷域での過給を補償することが主たる目的であり、エンジン回転数が低く、エンジン負荷が低いほどモータ29aへの電力供給量は多くなる。一方、エンジン回転数が高く、エンジン負荷が高くなると、ターボチャージャ11による過給効果が十分に得られ、反対にモータ29aの容量が不足してくるため、モータ29aへの電力供給量は少なくされる。上流側の過給機29は、この指令値に基づいて過給を開始する。
また、同様に、エンジン回転数Ne及びエンジン負荷に基づいて、予め実験などによって作成されてECU16のROM内に格納されたマップに基づいて、バリアブルノズル機構11aの制御量となる大気圧補正標準バリアブルノズル開度VN0が決定され、バリアブルノズル機構11aに対してバリアブルノズル開度指令値VNとして出力される(ステップ215)。上述したマップの一例を図5に示す。上述したように、ターボチャージャ11では、低中負荷域では十分な過給効果が得られにくい。このため、エンジン回転数が低く、エンジン負荷が低いほど大気圧補正標準バリアブルノズル開度VN0を小さく(閉側に)設定し、タービン部に流入する排気流速を高めて過給効果の向上を図る。一方、エンジン回転数が高く、エンジン負荷が高くなると十分な流速・流量の排気流が確保できるため、過剰な過給を防止しつつ最適な過給効果を得るために、大気圧補正標準バリアブルノズル開度VN0は徐々に大きく(開側に)設定される。
なお、この大気圧補正標準バリアブルノズル開度VN0は、図示されない大気圧センサによって検出された大気圧によって補正が行われたものである。また、エンジン負荷に代えて、アクセルポジションセンサ15によってアクセル開度TAを用いても良い。ステップ215の後、バリアブルノズル開度をVN0とすることによって得られると期待される吸気(過給)圧Pdを求める(ステップ220)。ここでは、この所期吸気(過給)圧Pdは大気圧補正標準バリアブルノズル開度VN0の関数f(VN0)として求められる。
ステップ220の後、今度は圧力センサ19によって、実際の吸気(過給)圧P1を検出する(ステップ225)。次いで、所期吸気圧Pdと実吸気圧P1との差に基づいて、バリアブルノズル開度VNの補正量VNcを算出する(ステップ230)。ここでは、この補正量VNcは上述した差(Pd−P1)の関数f(Pd−P1)として求められる。バリアブルノズル開度VNの制御量は、VN0+VNcとなる。差(Pd−P1)の大きさが大きいほど、補正量VNcの大きさは大きくなる。差(Pd−P1)の大きさが小さく、実吸気圧P1が所期吸気圧Pdに近い値であるときは、補正量VNcの大きさは小さくなる。
ステップ230の後、まず、補正後のバリアブルノズル開度(VN0+VNc)が負の値となっているかどうかを判定する(ステップ235)。バリアブルノズル開度VNの最小開度は0であるため、この場合はVNcを0−VN0とする(ステップ240)。これによって、VN0+VNc=VN0+(0−VN0)=0となり、バリアブルノズル開度VNは最小開度である0に設定される。一方、ステップ230が否定される場合は、今度は補正後のバリアブルノズル開度(VN0+VNc)が100を超えているかどうかを判定する(ステップ245)。バリアブルノズル開度VNの最大開度は100であるため、この場合はVNcを100−VN0とする(ステップ250)。これによって、VN0+VNc=VN0+(100−VN0)=100となり、バリアブルノズル開度VNは最大開度である100に設定される。このようにして、補正量VNcの値を変更することでバリアブルノズル開度VNの上下限値がガードされる。
ステップ245が否定される場合は、補正後のバリアブルノズル開度(VN0+VNc)は0と100との間にあるので、その値を保持する。ステップ240、250やステップ245の否定後、今度は補正量VNc自体の下限をガードするため、補正量VNcが下限ガード値Gu未満であるかどうかを判定する(ステップ255)。この下限ガード値Guは、バリアブルノズル11aの閉側への過剰な補正が行われて過給過剰とならないようにするため、あるいは、ターボチャージャ11が許容回転数を超えて回転されることを抑止するためのものである。ただし、補正を行っても所期の過給圧に達しない場合など、下限ガード値Guは状況に応じて可変制御される。下限ガード値Guの初期値は、例えば−10である。
ステップ255が否定され、補正量VNcが下限ガード値Gu以上である場合は、補正量VNcが下限ガード値Guを下回るほど小さくない、即ち、過給増加要求が大きくないと判断できるため、バルブ25は正常に機能していると判断できる(ステップ260)。この場合は、図2及び図3のフローチャートの制御を一旦終了する。一方、補正量VNcが下限ガード値Gu未満である場合は、補正量VNcを下限ガード値Guでガード(補正量VNcに下限ガード値Guを代入)する(ステップ265)。ステップ240,250で変更後のVNcが下限ガード値Gu未満である場合も、補正量VNcは下限ガード値Guに変更される。
そして、カウンタCgがインクリメント(カウントアップ)される(ステップ270)。このカウンタCgは、補正量VNcが下限値をオーバーするような状況がどの程度持続しているかをカウントするものである。言い換えれば、バリアブルノズル開度VNを補正する補正量VNcが下限ガード値Gu(バリアブルノズル11aを閉じる側に補正する限界値)に貼り付いているような状況であるか否かをこのカウンタCgで監視している。ステップ270の後、カウンタCgが所定値Cg0を超えているか、即ち、所定値Cg0で規定される期間を超えて補正量VNcが下限ガード値Guをオーバーするような状況が続いているか否かを判定する(ステップ275)。
ステップ275が否定される場合は、図2及び図3のフローチャートの制御を一旦終える。一方、カウンタCgが所定値Cg0を超えている場合は、過給が不足しており、ターボチャージャ11のバリアブルノズル11aによって過給を増加させようとしている状況が継続していると判断できる。即ち、エンジン1の出力トルクが所望のトルクよりも低下しており、さらなる出力増強が要求されている状況であると判断でき、これは、バルブ25が故障しているからであると判断できる。この場合は、バルブ25の故障モードを判別するべく、まず、エンジン回転数Neが所定回転数Ne0以下であるか否かを判定する(ステップ280)。なお、ここで改めてクランクポジションセンサ26によってエンジン回転数Neを再検出することが好ましい。
本実施形態においては、ターボチャージャ11の上流側にモータ29a付の過給機29が配設されている。ターボチャージャ11による過給だけだと低中回転域(低中負荷域)でのターボラグが顕著になりやすい。そこで、このような低中回転域(低中負荷域)ではモータ29aを駆動して出力を補償し、低回転〜高回転域(低負荷域〜高負荷域)までの全域にわたって良好な出力を得ようとしている。このとき、低中回転域(低中負荷域)では、バルブ25を閉じて過給機29によって過給した吸気流がバイパス路24によって上流側に吹き返すのを防止し、過給効果が確実に得られるような制御がなされる。一方、この場合は、過給機29の容量は低中回転域(低中負荷域)を補償するために容量が制限されており、高回転域(高負荷域)では容量不足によってかえって吸気抵抗となる。そこで、高回転域(高負荷域)では、バルブ25を開いてバイパス路24を開放し、吸気が過給機29をバイパスしてターボチャージャ11による過給効果が確実に得られるような制御がなされる。
上述したように、ステップ275が肯定される場合は、トルクの低下が持続しており、バイパス路24上のバルブ25が故障していると判断できる。この場合は、故障モードを判断するため、上述したようにステップ280においてエンジン回転数Neが所定回転数Ne0以下であるか否かを判定する。故障モードとしては、バルブ25が開状態で固着する場合と閉状態で固着する場合とがある。バルブ25が全開又は全開に近い状態で固着すると、低中回転域ではバイパス路24による上流側への過給吹き返しが発生し、本来得られるはずのトルクに対してトルク低下が発生する。しかし、高回転域では吸気が過給機29をバイパスできるので特に問題とはならない。一方、バルブ25が全閉又は全閉に近い状態で固着すると、低中回転域ではバイパス路24による上流側への過給吹き返しが防止されるため特に問題とはならない。しかし、高回転域では吸気が過給機29をバイパスできず、本来得られるはずのトルクに対してトルク低下が発生する。
ステップ280における所定回転数Ne0は、低中速回転域か高回転域かを判断する基準となる閾値として設定されている。ステップ280が肯定される場合は、低中回転域でトルク低下が生じていると判断されるため、この場合は、バルブ25が開状態で故障していると判断できる(ステップ285)。開状態の固着による故障(開フェイル)の場合は、ここで、カウンタCfがインクリメント(カウントアップ)される(ステップ290)。このカウンタCgは、開フェイルの状況がどの程度持続しているかをカウントするものである。ステップ290の後、カウンタCfが所定値Cf0を超えているか否かを判定する(ステップ295)。
開フェイルの状態が所定期間以上継続しているようであれば、モータ29aを駆動しても吸気が上流側に吹き返して過給圧が所望の過給圧まで達しないで駆動され続けてしまう可能性が高い。このため、ステップ295が肯定される場合は、モータ29aの駆動を禁止することを示す1をモータ駆動禁止フラグに設定する(ステップ300)。ステップ295が否定される場合は、モータ駆動禁止フラグに1は設定されずに図2及び図3のフローチャートの制御を終了する。ただし、開フェイルが継続するようであれば、いずれステップ295が否定されるようになる。
一方、ステップ280が否定される場合は、高回転域で過給低下が生じていると判断されるため、この場合は、バルブ25が閉状態で故障していると判断できる(ステップ305)。閉状態の固着による故障(閉フェイル)の場合は、高回転域でのターボチャージャ11による過給効果向上を図るため、バリアブルノズル11aの制限を緩和する。具体的には、上述した補正量VNcの下限ガード値Guをさらに小さくし、バリアブルノズル11aの開度がより小さい値をとることができるできるようにする。ここでは、Gu−20を新たな現在の下限ガード値Guとする(ステップ310)。
なお、ここでは、閉フェイル時のみバリアブルノズル11aの制御制限を緩和した。これは、閉フェイルであれば高回転域のターボチャージャ11による過給効果向上が期待できるからである。一方、開フェイル時は低中回転域でのトルク不足であり、バリアブルノズル11aの制御制限を緩和してもターボチャージャ11による過給効果向上の利益は高回転域ほどではないと思われる。しかし、開フェイル時にもバリアブルノズル11aの制御制限を緩和しても構わない。この場合の制御例を図6に示す。図6に示されるフローチャートは、図3に代わるものであり、制御前半部は図2に示されるステップ200〜ステップ250である。また、図6のフローチャート中、図3のフローチャートと同じ内容のステップには同一のステップ番号を付してある。
この制御では、ステップ275が肯定され、所定値Cg0で規定される期間を超えて補正量VNcが下限ガード値Guをオーバーするような状況が続いていると判断された場合に、Gu−20を新たな現在の下限ガード値Guとしている(ステップ315)。このように、トルク不足が生じていると判断された時点でバリアブルノズル11aの制御制限をすぐに緩和して、バリアブルノズル11aによるトルク向上を図っても良い。さらに、この実施形態では、この下限ガード値Guの値を利用して、故障状態をより詳しく分類している。即ち、ステップ315の後、上述したステップ280が実行されるが、その後にこの下限ガード値Guが−80以下であるか否かを判定する(ステップ320,335)。
まず、ステップ280が肯定され、低中回転域でトルク低下が生じている場合について説明する。この場合は、ステップ320において、下限ガード値Guが−80以下であるか否かが判定される。補正量VNcは、0から100の間の値を取るバリアブルノズル開度VNを補正するための値であり、その取り得る範囲は−100から100の間である。その補正量VNcの下限をガードする下限ガード値Guが−80以下であるということは閉側への補正がかなり必要な状態であることを意味する。このため、ステップ320が肯定される場合は、バリアブルノズル開度VNの閉側への緩和がかなり行われているにもかかわらず低中回転域で十分な過給効果が得られていない状況であると判断できる。このような場合は、開フェイルであっても、バルブ25が全開状態で固着する全開フェイルであると判定する(ステップ325)。
一方、ステップ320が否定される場合は、全開状態ではないが開フェイルであると判定する(ステップ330)。なお、全開フェイルであっても、下限ガード値Guが−80以下に更新されるまではステップ330によって単なる開フェイルであると判断される。そして、この実施形態では、全開フェイルのときのみ上述したカウンタCfに基づくモータ29aの駆動禁止フラグの設定がなされ、単なる開フェイル時にはモータ29aの駆動禁止は行われない。このようにして、特にモータ29aによる電力消費が顕著なときのみモータ29aの駆動を禁止するようにしても良い。
次に、ステップ280が否定され、高回転域でトルク低下が生じている場合について説明する。この場合も同様に、ステップ335において、下限ガード値Guが−80以下であるか否かが判定される。上述したように、下限ガード値Guが−80以下であるということは閉側への補正がかなり必要な状態であることを意味する。このため、ステップ335が肯定される場合は、バリアブルノズル開度VNの閉側への緩和がかなり行われているにもかかわらず高回転域で十分な過給効果が得られていない状況であると判断できる。このような場合は、閉フェイルであっても、バルブ25が全閉状態で固着する全閉フェイルであると判定する(ステップ340)。
一方、ステップ335が否定される場合は、全閉状態ではないが閉フェイルであると判定する(ステップ345)。なお、全閉フェイルであっても、下限ガード値Guが−80以下に更新されるまではステップ340によって単なる閉フェイルであると判断される。この実施形態では、バルブ25の閉側の故障が予測される場合に予めバリアブルノズル11aの制御制限が緩和されている。即ち、この実施形態では、バルブ25の閉側又は開側の故障が予測される場合には、故障モードを判断(確定)する以前にバリアブルノズル11aの制御制限を緩和しており、このようにしても構わない。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。本実施形態の図1相当図を図7に示す。なお、図1の実施形態と同一又は同等の構成部位には同一の符号を付してその詳しい説明は省略する。図1の実施形態のエンジン1は、主として、低中回転域の過給をモータ29a付の過給機29によって行い、高回転域の過給をターボチャージャ11によって行うという考えで構成されていた。このため、過給機29の容量は低中速域の過給を目的とした容量のものが選定された。これに対して本実施形態は、吸気通路2上に一つの過給機30のみが配されている。この過給機30は、モータ30aを内蔵したものである。
本実施形態のエンジン1は高回転型のチューニングが施された仕様となっており、高回転域ではバイパス路24を用いた自然吸気エンジンとして機能させる。一方、エンジン1が高回転仕様であるため、低中回転域でのトルクが細いため、これを過給機30による過給によって補っている。このため、本実施形態の場合は、過給機30の容量やモータ30aの性能は、主として低中回転域での性能を重視したものとして選定される。
本実施形態の制御装置におけるバルブ25の故障診断制御について説明する。この制御のフローチャートを図8に示す。図8に示されるフローチャートの制御は繰り返し実行されている。まず、モータ30aの駆動禁止フラグが0(駆動許可)であるか否かを判定する(ステップ700)。フラグが1で駆動が禁止されている場合は、図8のフローチャートの制御を終える。一方、フラグが0でモータ30aの駆動が禁止されていない場合は、クランクポジションセンサ26によってエンジン回転数Neを検出すると共に、エンジン負荷を検出する(ステップ705)。次いで、エンジン回転数Ne及びエンジン負荷に基づいて、予め実験などによって作成されてECU16のROM内に格納されたマップに基づいて、モータ30aへの駆動指令値iが決定され、モータ30aに対して出力される(ステップ710:図4参照)。過給機30は、この指令値に基づいて過給を開始する。
ステップ710の後、過給機30を駆動することによって得られると期待される吸気(過給)圧Pdを求める(ステップ715)。ここでは、この所期吸気(過給)圧Pdはモータ30aへの指令値iの関数f(i)として求められる。ステップ715の後、圧力センサ19によって実吸気(過給)圧P1を検出し(ステップ720)、所期吸気圧Pdと実吸気圧P1との差(Pd−P1)が所定値α(正の値)を超えているかを判定する(ステップ725)。即ち、ここでは、過給機30による過給状態を実吸気圧P1として検出し、所期過給状態を所期吸気圧Pdで代表しており、両者の間の乖離度合いを差(Pd−P1)で表している。
この乖離度合い[差(Pd−P1)]が所定値αより大きいということは、所期吸気圧Pdに対して実吸気圧P1が低い側に乖離している状況であり、バルブ25の故障によってトルク不足が生じている状況であると判断できる。反対に、乖離度合い[差(Pd−P1)]が所定値α以下であれば、所期吸気圧Pdに対して実吸気圧P1は近傍にあり、バルブ25は正常であると判断される(ステップ730)。ステップ725が否定される場合は、バルブ25の故障モードを判別するべく、まず、エンジン回転数Neが所定回転数Ne0以下であるか否かを判定する(ステップ735)。なお、ここで改めてクランクポジションセンサ26によってエンジン回転数Neを再検出することが好ましい。
この場合は、バルブ25の故障モードを判別するべく、まず、エンジン回転数Neが所定回転数Ne0以下であるか否かを判定する(ステップ280)。なお、ここで改めてクランクポジションセンサ26によってエンジン回転数Neを再検出することが好ましい。本実施形態のエンジン1は、上述したように高回転型のチューニングが施されており、低中回転域のトルク不足を過給機30による過給で補償している。このため、バルブ25が全開又は全開に近い状態で固着すると、低中回転域ではバイパス路24による上流側への過給吹き返しが発生し、本来得られるはずのトルクに対してトルク低下が発生する。しかし、高回転域では吸気が過給機30をバイパスできるので特に問題とはならない。一方、バルブ25が全閉又は全閉に近い状態で固着すると、低中回転域ではバイパス路24による上流側への過給吹き返しが防止されるため特に問題とはならない。しかし、高回転域では吸気が過給機30をバイパスできず、本来得られるはずのトルクに対してトルク低下が発生する。
ステップ735が肯定される場合は、低中回転域で過給低下が生じていると判断されるため、この場合は、バルブ25が開状態で故障していると判断できる(ステップ740)。開状態の固着による故障(開フェイル)の場合は、ここで、カウンタCがインクリメント(カウントアップ)される(ステップ745)。このカウンタCは、開フェイルの状況がどの程度持続しているかをカウントするものである。ステップ745の後、カウンタCが所定値C0を超えているか否かを判定する(ステップ750)。開フェイルの状態が所定期間以上継続しているようであれば、モータ30aを駆動しても吸気が上流側に吹き返して過給圧が所望の過給圧まで達しないで駆動され続けてしまう可能性が高い。このため、ステップ750が肯定される場合は、モータ30aの駆動を禁止することを示す1をモータ駆動禁止フラグに設定する(ステップ755)。
ステップ750が否定される場合は、モータ駆動禁止フラグに1は設定されずに図8のフローチャートの制御を終了する。ただし、開フェイルが継続するようであれば、いずれステップ750が否定されるようになる。一方、ステップ735が否定される場合は、高回転域で過給低下が生じていると判断されるため、この場合は、バルブ25が閉状態で故障していると判断できる(ステップ760)。このように、モータ30a付の過給機30単独で利用される場合でも、バイパス路24を開閉するバルブ25の故障を判定することができる。
なお、本実施形態においては、高回転型エンジン1と低中回転域のトルクを補償する過給機30とが組み合わせて用いられた。しかし、過給機30の容量やモータ30aの性能を、低回転域(低負荷)から高回転域(高負荷)までバランス良く過給できるものとして選定してもよい。ただし、アイドリング時など、モータ30aを駆動させる必要のない状況があるので、このような場合には、バイパス路24によって吸気をバイパスさせ、電気エネルギーの消費を抑えることとなる。あるいは、低中回転域ではバイパス路24を用いた自然吸気エンジンとして利用し、高負荷・高回転域にのみモータ30aを駆動して過給を行って高出力を得るようにしても良い。この場合は、過給機30の容量やモータ30aの性能は、主として高負荷・高回転域での性能を重視したものとして選定される。
これらの場合においても、各運転状態における吸気圧に基づいて、バルブ25の故障が判断される。モータ30aが駆動され、かつ、バルブ25が閉じられている運転状態でトルク低下があれば、バルブ25の開フェイルであると判断できる。また、モータ30aの容量にもよるが、モータ30aの容量不足が生じるときにバルブ25が開かれる運転状態でトルク低下があれば、バルブ25の閉フェイルであると判断できる。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。例えば、上述した実施形態においては、バルブ25、27が開閉DUTY比を制御されることで流量を調節するものであった。しかし、これらのバルブを、スロットルバルブ13などのようにDUTY制御ではなく、開度量を調節することで流量を調節するようなものであっても良い。
また、上述した図1の実施形態においては、可変過給機構としてバリアブルノズル11aを用いた制御例について説明した。しかし、可変過給機構としては、電子制御式のウェイストゲートバルブ28を用いることも可能である(この場合、バリアブルノズル11aが存在しなくても良い)。上述した図1の実施形態におけるウェイストゲートバルブ28は電子制御式であるため、その開度を調節することで過給圧(過給状況)を制御することができる。例えば、ウェイストゲートバルブ28の開度をDUTY信号によって制御することができる。
ウェイストゲートバルブ28の開度を開いて、排気流がターボチャージャ11をバイパスするようにすれば、過給効果を減じることができる。反対に、ウェイストゲートバルブ28の開度を閉じれば、排気流による過給効果を減じることなく利用することができる(増加させることができる)。このように、可変過給機構として電子制御式のウェイストゲートバルブ28を用い、その作動量(ウェイストゲートバルブ28開度:上述した実施形態のバリアブルノズル開度VNに相当)に基づいて制御を行うことも可能である。
本発明の制御装置の一実施形態を有する内燃機関(エンジン)の構成を示す構成図である。 本発明の制御装置の一実施形態による故障診断制御のフローチャート(前半部)である。 本発明の制御装置の一実施形態による故障診断制御のフローチャート(後半部)である。 モータへの指示値を決定する際に用いるマップである。 大気圧補正標準バリアブルノズル開度VN0を決定する際に用いるマップである。 故障診断制御の他の例のフローチャート(後半部)である。 本発明の制御装置の他の実施形態を有する内燃機関(エンジン)の構成を示す構成図である。 本発明の制御装置の他の実施形態による故障診断制御のフローチャートである。
符号の説明
1…エンジン(内燃機関)、2…吸気通路、3…シリンダ、4…インジェクタ、5…ピストン、6…点火プラグ、7…吸気バルブ、8…排気通路、9…排気バルブ、10…エアクリーナ、11…ターボチャージャ(下流側過給機)、11a…バリアブルノズル(可変過給機構)、13…スロットルバルブ、14…アクセルペダル、15…アクセルポジションセンサ、16…ECU(乖離度合取得手段:故障判断手段:目標吸気圧算出手段:制限手段:制限緩和手段:駆動禁止手段)、19…圧力センサ(圧力検出手段)、21…コントローラ、24…吸気側バイパス路、25…バルブ(開閉弁)、26…クランクポジションセンサ、27…排気側バイパス路、28…バルブ、29,30…過給機(電動過給手段)、29a,30a…モータ(電動機)。

Claims (6)

  1. 車両に搭載された内燃機関の吸気通路上に配設された過給機と、前記過給機を電動駆動する電動機と、前記過給機をバイパスするように前記吸気通路に両端が接続されたバイパス路と、前記バイパス路を開閉する開閉弁とを有する電動過給手段、
    前記過給機の下流側における前記吸気通路内の圧力を検出する圧力検出手段、
    前記圧力検出手段によって検出された圧力値に基づいて、前記電動過給手段による過給状態の所期過給状態からの乖離度合いを取得する乖離度合取得手段、及び、
    前記乖離度合取得手段によって取得された乖離度合いが過給不足側に所定乖離度合い以上である場合に、前記開閉弁が故障していると判断する故障判断手段を備えていることを特徴とする電動機付過給機を有する内燃機関の制御装置。
  2. 前記吸気通路上における前記過給機の下流側に配設された下流側過給機、前記内燃機関の目標吸気圧を算出する目標吸気圧算出手段、及び、前記圧力検出手段によって検出された圧力値と前記目標吸気圧算出手段によって算出された目標吸気圧との偏差に基づいて前記下流側過給機による過給状態を変更する可変過給機構をさらに備えており、
    前記圧力検出手段が、前記下流側過給機の下流側における前記吸気通路内の圧力を検出し、前記故障判断手段が、前記可変過給機構による過給状態変更に伴う制御量が所定制御量以上である場合に、前記開閉弁が故障していると判断することを特徴とする請求項1に記載の電動機付過給機を有する内燃機関の制御装置。
  3. 前記故障判断手段が、電動過給手段による過給状態が所期過給状態に対して過給不足側に所定乖離度合い以上乖離し、かつ、機関回転数が高回転域にある場合には前記開閉弁が閉弁状態で固着していると判断し、前記電動過給手段による過給状態が所期過給状態に対して過給不足側に所定乖離度合い以上乖離し、かつ、機関回転数が低回転域にある場合には前記開閉弁が開弁状態で固着していると判断することを特徴とする請求項2に記載の電動機付過給機を有する内燃機関の制御装置。
  4. 前記故障判断手段が、前記可変過給機構による過給増加側への過給状態変更に伴う制御量が所定量以上であり、かつ、機関回転数が高回転域にある場合には前記開閉弁が閉弁状態で固着していると判断し、前記可変過給機構による過給増加側への過給状態変更に伴う制御量が所定量以上であり、かつ、機関回転数が低回転域にある場合には前記開閉弁が開弁状態で固着していると判断することを特徴とする請求項2に記載の電動機付過給機を有する内燃機関の制御装置。
  5. 前記可変過給機構による制御量を所定範囲に制限する制限手段、及び、前記故障判断手段によって前記開閉弁が閉弁状態で固着していると判断された場合に前記制限手段による制限を緩和する制限緩和手段をさらに備えていることを特徴とする請求項4に記載の電動機付過給機を有する内燃機関の制御装置。
  6. 前記故障診断手段によって前記開閉弁が開弁状態で固着していると判断された場合に前記電動機が所定期間以上連続駆動されることを禁止する駆動禁止手段をさらに備えていることを特徴とする請求項3又は4に記載の電動機付過給機を有する内燃機関の制御装置。
JP2004034148A 2004-02-10 2004-02-10 電動機付過給機を有する内燃機関の制御装置 Expired - Fee Related JP4306483B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004034148A JP4306483B2 (ja) 2004-02-10 2004-02-10 電動機付過給機を有する内燃機関の制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004034148A JP4306483B2 (ja) 2004-02-10 2004-02-10 電動機付過給機を有する内燃機関の制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005226501A true JP2005226501A (ja) 2005-08-25
JP4306483B2 JP4306483B2 (ja) 2009-08-05

Family

ID=35001426

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004034148A Expired - Fee Related JP4306483B2 (ja) 2004-02-10 2004-02-10 電動機付過給機を有する内燃機関の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4306483B2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007148369A1 (ja) * 2006-06-16 2007-12-27 Tetsuji Tateoka 燃焼排ガスを利用した発電方法および燃焼排ガスを利用した発電装置
JP2009507161A (ja) * 2005-10-05 2009-02-19 エムエーエヌ・ディーゼル・フィリアル・アフ・エムエーエヌ・ディーゼル・エスイー・ティスクランド 船舶用推進システム
JP2011001961A (ja) * 2010-08-03 2011-01-06 Man Diesel & Turbo Filial Af Man Diesel & Turbo Se Tyskland 船舶用推進システム
US8181509B2 (en) 2009-07-16 2012-05-22 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Apparatus for determining an abnormality of a control valve of an internal combustion engine
CN102498273A (zh) * 2009-09-18 2012-06-13 丰田自动车株式会社 内燃机的控制阀异常判断装置
US20120210711A1 (en) * 2011-02-21 2012-08-23 Ford Global Technologies, Llc Method for operating a turbocharger arrangement and control unit for a turbocharger arrangement
JP2013096372A (ja) * 2011-11-04 2013-05-20 Toyota Motor Corp 過給機付き内燃機関の制御装置
US8522551B2 (en) 2009-07-16 2013-09-03 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Apparatus for determining an abnormality of a control valve of an internal combustion engine
CN105422267A (zh) * 2014-09-11 2016-03-23 丰田自动车株式会社 内燃机的控制装置
CN106321230A (zh) * 2015-07-01 2017-01-11 丰田自动车株式会社 内燃机的控制装置

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009507161A (ja) * 2005-10-05 2009-02-19 エムエーエヌ・ディーゼル・フィリアル・アフ・エムエーエヌ・ディーゼル・エスイー・ティスクランド 船舶用推進システム
JP4723645B2 (ja) * 2005-10-05 2011-07-13 エムエーエヌ・ディーゼル・アンド・ターボ・フィリアル・アフ・エムエーエヌ・ディーゼル・アンド・ターボ・エスイー・ティスクランド 船舶用推進システム
WO2007148369A1 (ja) * 2006-06-16 2007-12-27 Tetsuji Tateoka 燃焼排ガスを利用した発電方法および燃焼排ガスを利用した発電装置
US7859127B2 (en) 2006-06-16 2010-12-28 Tetsuji Tateoka Generating method and generating system utilizing combustion exhaust gas
US8522551B2 (en) 2009-07-16 2013-09-03 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Apparatus for determining an abnormality of a control valve of an internal combustion engine
US8181509B2 (en) 2009-07-16 2012-05-22 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Apparatus for determining an abnormality of a control valve of an internal combustion engine
CN102498273A (zh) * 2009-09-18 2012-06-13 丰田自动车株式会社 内燃机的控制阀异常判断装置
JP2011001961A (ja) * 2010-08-03 2011-01-06 Man Diesel & Turbo Filial Af Man Diesel & Turbo Se Tyskland 船舶用推進システム
US20120210711A1 (en) * 2011-02-21 2012-08-23 Ford Global Technologies, Llc Method for operating a turbocharger arrangement and control unit for a turbocharger arrangement
US9181857B2 (en) * 2011-02-21 2015-11-10 Ford Global Technologies, Llc Method for operating a turbocharger arrangement and control unit for a turbocharger arrangement
JP2013096372A (ja) * 2011-11-04 2013-05-20 Toyota Motor Corp 過給機付き内燃機関の制御装置
CN105422267A (zh) * 2014-09-11 2016-03-23 丰田自动车株式会社 内燃机的控制装置
CN105422267B (zh) * 2014-09-11 2018-04-20 丰田自动车株式会社 内燃机的控制装置
CN106321230A (zh) * 2015-07-01 2017-01-11 丰田自动车株式会社 内燃机的控制装置
JP2017015001A (ja) * 2015-07-01 2017-01-19 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4306483B2 (ja) 2009-08-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1460247B1 (en) Control apparatus and control method for internal combustion engine
JP3951951B2 (ja) 内燃機関の制御装置
US6880337B2 (en) Control device for turbocharger with electric motor and control method of same
JP4124143B2 (ja) 電動機付過給機の制御装置
JP3912132B2 (ja) 過給圧制御装置
JP3818118B2 (ja) 可変容量過給機の故障診断装置
US8601810B2 (en) Internal combustion engine
EP1848882A1 (en) Turbocharging device and control method for controlling the turbocharging device
EP1348848B1 (en) Turbocharger
JP2010265854A (ja) ターボ式過給機付き内燃機関およびその制御方法
JP4306483B2 (ja) 電動機付過給機を有する内燃機関の制御装置
JP3912131B2 (ja) 過給圧制御装置
JP2010048225A (ja) 内燃機関の過給システム
JP2009228624A (ja) 電動過給機付き内燃機関
JP2007278066A (ja) 内燃機関の制御装置
JP4013816B2 (ja) 電動機付過給機の制御装置
JP2008115792A (ja) 過給制御装置
JP4168925B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP2017214893A (ja) 排気駆動発電機を備えたエンジン
JP2017214891A (ja) ターボ過給機付エンジン
JP2005171896A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2017214889A (ja) ターボ過給機付エンジン
JP2017214890A (ja) ターボ過給機付エンジン
JP2017115767A (ja) エンジンの制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061025

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081225

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090106

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090309

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090414

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090427

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4306483

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120515

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120515

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130515

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130515

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees