JP2005187666A - ポリエステルの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 エステル化反応を制御することで、高品質のポリエステルを安定的に製造する方法を提供すること。
【解決手段】 ジカルボン酸とジオールとのエステル化反応により得られた生成物(オリゴマー)を重縮合せしめてポリエステルを製造する方法である。重縮合開始前に生成物のカルボキシル末端基を連続測定し、その検出値に基づきエステル化反応を制御する。それにより得られたオリゴマーを経由して高重合度のポリマーを得る。エステル化反応開始後から重縮合開始までのいずれかの時点で前記生成物のカルボキシル末端基をオンラインで検出し、フィードフォワード回路により連続的にジオール添加量を変更することで反応制御を行う。
【選択図】 なし

Description

本発明はエステル化反応を制御することにより、工程安定性を向上させ、安定した品質のポリエステルを生産することができるポリエステルの製造方法に関する。
ポリエステルは、その優れた特性からフィルム、繊維、ボトルをはじめ様々な用途に用いられている。なかでもポリエチレンテレフタレートは機械的強度、耐薬品性、寸法安定性に優れることから、一般的に使用されている。
一般にポリエステルの製造は、エステル化反応と重縮合反応の2段階で行われる。ポリエチレンテレフタレートの製造において、製造工程を安定化させるためには、エステル化反応によって得られる中間体である低重合体のカルボキシル末端基とヒドロキシル末端基の比率(以下「末端基比」と記載)を調整することが重要とされている。
例えば、末端基比が大きく変動すると重縮合工程において重縮合反応の進行速度が変動するために、エチレングリコール除去の負荷変動を生じたり、ポリマーが所定の重合度に到達しない等の問題が発生する。品質においてはポリマーの色相が変化するような現象が生じる。
そこで、例えば、特開平7−173268号公報(特許文献1)では、製品ポリマーの色調を測定し、その測定値の目標値に対する偏差に応じて、エステル化工程でのエステル化率を調節する方法が提案されている。
しかし、特許文献1に開示の方法では、製品ポリマーの色調を測定した時点では、すでに重縮合反応が進行しているので、エステル化率の調節が遅れるために、上記問題が解消されているとはいえない。
特開平7−173268号公報
本発明の目的は、エステル化反応を制御することで、高品質のポリエステルを安定的に製造する方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明はジカルボン酸とジオールとのエステル化反応により得られた生成物(以下「オリゴマー」ともいう)を重縮合せしめてポリエステルを製造する方法であって、重縮合開始前に該オリゴマーのカルボキシル末端基を連続測定し、その検出値に基づきエステル化反応を制御することにより得られたオリゴマーを経由して高重合度のポリマーを得ることを特徴とするポリエステルの製造方法である。
すなわち、本発明のポリエステルの製造方法は、ジカルボン酸とジオールとのエステル化反応により得られたスラリー状の生成物を重合せしめてポリエステルを製造する方法において、重縮合開始前の該生成物のカルボキシル末端基をオンラインで連続的に検出し、その検出値に基づいて、カルボキシル末端基とヒドロキシル末端基の比率を調整することを特徴とする。
一実施形態では、エステル化反応に供給するジカルボン酸とジオールの仕込みモル比(ジオール/ジカルボン酸)が、1.0以上である。
一実施形態では、エステル化反応開始後から重縮合開始までのいずれかの時点で該生成物のカルボキシル末端基をオンラインで検出し、フィードフォワード回路により連続的にジオール添加量を変更することで反応制御を行う。
一実施形態では、前記生成物のカルボキシル末端基の検出が、近赤外分光光度計を用いて行われる。
一実施形態では、前記生成物のカルボキシル末端基の検出が、生成物が流動している反応缶又は配管において行われる。
従来のポリエステルの製造においては、エステル化工程でのオリゴマー物性の変動により、重合反応工程の変動及びポリエステルの品質に大きなバラツキが見られた。
これに対し本発明のポリエステル製造方法は、近赤外分光光度計を用いて、反応条件を制御することにより、重縮合反応、固相重合工程における工程変動に対応するものであり、バラツキが小さく安定したポリエステルを得ることができる。
以下、本発明のポリエステルの製造方法の実施形態を説明する。
重縮合開始前におけるオリゴマーのカルボキシル末端基の検出は、オリゴマーが流動している部分、例えば反応缶、配管などにおいて、近赤外分光光度計を用いながら連続的に行う。オンラインで連続的に測定可能な近赤外分光光度計であれば、特に限定されない。また、オリゴマーのカルボキシル末端基を検出できるものであれば、近赤外分光光度計以外の公知の測定機器も使用することができる。
本発明に用いる近赤外分光光度計とは、光源より特定波長の光をサンプルに照射し、その透過光の強弱を検出する原理からなる。通常、酸化剤、漂白剤、消毒剤の製造などに使用されており、過酸化水素の製造工程において品質管理及び収率向上の目的で使用される。
重縮合開始前のオリゴマーのカルボキシル末端基量の調整は、重縮合開始前の低重合体(オリゴマー)のカルボキシル末端基をリアルタイムで連続的に検出し、あらかじめコンピュータに組み込んだプログラムより演算し、反応制御を目的としたジオールを自動調整により添加するものである。
以下、本発明をさらに詳しく説明する。本発明で使用されるポリエステルはジカルボン酸及びジオールから合成されるポリマーであって、フィルム、繊維、ボトル等の成型品として用いることが可能であれば特に限定されるものではない。
このようなポリエステルとして具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボシキレート、ポリエチレン−1,2−ビス(2−クロロフォノキシ)エタン4,4‘−ジカルボキシレート、ポリプロピレンテレフタレートなどが挙げられる。本発明は、なかでも汎用的に用いられているポリエチレンテレフタレートまたは主としてポリエチレンテレフタレートの繰り返し単位からなるポリエステル共重合体の製造において好適である。
上記のポリエステルを得るために用いるジカルボン酸としては、芳香族、脂肪族及び脂環族のジカルボン酸であれば特に制限はない。具体的には、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、4,4‘−ジフェニルジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸等が挙げられる。
本発明で用いるジオールは特に制限はない。例えばエチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ヘキサメチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等が挙げられる。
また、必要に応じて5−スルホイソフタル酸、4−スルホナフタレン−2,7−ジカルボン酸等のアルカリ金属塩、2−スルホ−1,4−ブタンジオール、2,5−ジメチル−3−スルホ−2,5−ヘキサンジオール等のスルホン酸金属塩を含有するジカルボン酸、グリコールを使用してもよい。
本発明の重合反応では公知の重合触媒が使用される。例えば、リチウム、ナトリウム、カルシウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ストロンチウム、亜鉛、アルミニウム、チタン、コバルト、ゲルマニウム、錫、鉛、アンチモン、砒素、セリウム、ホウ素、カドミウム、マンガン等の金属及びこれら金属を含む金属化合物が挙げられる。なかでも、アンチモン、ゲルマニウム及びこれらを含む金属化合物が好ましい。
第1反応工程(エステル化反応/エステル交換反応)と第2反応工程(重縮合反応)における反応温度、圧力等は常法に従っておればよく、特に制限は受けないが、第1反応工程(エステル化反応/エステル交換反応)は、窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガス、ネオンガス等の不活性ガス雰囲気下で行うのが好ましい。また、第2反応工程(重縮合反応)は300℃以下の温度で行うのが好ましい。300℃以上になるとポリマー劣化が生じるためである。
上記エステル化反応に供給するジカルボン酸とジオールの仕込みモル比(ジオール/ジカルボン酸)は、1.0以上であることが好ましい。
このようにして得られる本発明のポリエステル樹脂は品位が安定しているだけでなく、固相重合工程の安定化も期待できる。
本発明を、以下の実施例を用いて具体的に説明する。なお、これらの実施例は本発明を例示するものであり、限定されるものではない。また、下記の実施例中の極限粘度、オリゴマー酸価及びポリマー酸価は下記の方法により測定した。
(1)極限粘度
試料を0.200g精秤したのち、フェノール/テトラクロロエタン(重量比6/4)50mlに溶解する。この溶液を40mlウベローデ粘度管に取り、30℃の恒温槽中で落下秒数を計測して極限粘度(IV)を算出した。なお、式(1)中におけるTは試料溶液の落下秒数(秒)、T0は溶媒の落下秒数(秒)、Cは試料溶液濃度(g/dl)を示す。
極限粘度(dl/g)=((T/T0-1+3×ln(T/T0))/16)/C (式1)
(2)オリゴマー酸価
重縮合反応直前におけるオリゴマー酸価の測定は、重縮合反応槽へのオリゴマー送液ラインに近赤外分光光度計の検出端を設置し、その出力値をコンピュータに入力しておいた検量線を用いてオリゴマー酸価に変換することで算出した。検量線はオリゴマー酸価が既知のサンプル数点(100eq/t〜500eq/t)を用いて、オリゴマー酸価との相関がもっとも高い波長を選定した後に作成した。
(3)ポリマー酸価
試料を0.200g精秤したのち、ベンジルアルコール10mlを加え、205℃の恒温槽中で溶解させた。ブランクとしてベンジルアルコール10mlのサンプルを準備した。それぞれのサンプルに指示薬を加え、0.04N KOH水溶液で滴定し、それぞれの滴定量からポリマー酸価を算出した。なお、式(2)中におけるVsはサンプルを中和するのに要したKOH水溶液の滴定量(ml)、V0はブランクサンプルを中和するのに要したKOH水溶液の滴定量(ml)、FはKOH水溶液のファクター、Wは試料採取量(g)を示す。
ポリマー酸価(eq/t)=(Vs-V0)×0.04×F/W×10 (式2)
(実施例1)
エチレングリコール及びテレフタル酸をモル比が1.7となるようにスラリー調合槽に連続的に供給した。そのスラリーと三酸化アンチモンをエステル反応槽へ連続的に供給し、常圧下255℃で連続的に第1エステル化反応を行った。続いて第2エステル化反応槽にて第2エステル化反応を260℃で行い、オリゴマーを得た。そのオリゴマーを重縮合反応槽に連続供給しながらライン中に設置した近赤外分光光度計を用いてオリゴマー酸価を測定し、その測定値に基づきオリゴマー酸価が一定となるようにエチレングリコールをフィードフォワード回路により自動的に計算された量を第2エステル化反応槽に添加することでオリゴマー酸価を調整した。
次いで、重縮合反応槽において減圧下で連続的に重縮合反応を行った。生成したポリマーはストランド状にして抜き出し、水冷後にペレット状態にカットした。以上の方法により連続的にペレットを生産し、時間の異なる代表サンプルを採取した。そのサンプルの極限粘度、オリゴマー酸価、ポリマー酸価を測定した。そのサンプル間の平均値及びバラツキを表1に示す。いずれの測定値も良好で安定に推移し、バラツキの小さいポリエステル樹脂が得られた。
(比較例1)
実施例1において、オリゴマー酸価調整用のエチレングリコールを一定流量で添加したこと以外は同様の条件でエステル化及び重縮合反応を行い、実施例1と同様の方法で代表サンプルを採取した。
Figure 2005187666
(実施例2)
実施例1で得られたポリエステル樹脂を固相重合反応槽へ供給し、減圧下67Pa、槽内温度を240℃コントロールした状態で6時間、固相重合反応を実施した。同様の方法で5バッチ反応をおこない、反応終了後に各バッチのレジンをサンプリングして極限粘度測定を実施した結果を表2に示す。
(比較例2)
比較例1で得られたポリエステル樹脂を使用した以外は、実施例2に準じて固相重合を5バッチ行い、レジンをサンプリングした。
Figure 2005187666

Claims (4)

  1. ジカルボン酸とジオールとのエステル化反応により得られたスラリー状の生成物を重合せしめてポリエステルを製造する方法において、重縮合開始前の該生成物のカルボキシル末端基をオンラインで連続的に検出し、その検出値に基づいて、カルボキシル末端基とヒドロキシル末端基の比率を調整することを特徴とするポリエステルの製造方法。
  2. エステル化反応開始後から重縮合開始までのいずれかの時点で前記生成物のカルボキシル末端基をオンラインで検出し、フィードフォワード回路により連続的にジオール添加量を変更することで反応制御を行うことを特徴とする請求項1記載のポリエステルの製造方法。
  3. 前記生成物のカルボキシル末端基の検出が、近赤外分光光度計を用いて行われることを特徴とする請求項1又は2記載のポリエステルの製造方法。
  4. 前記生成物のカルボキシル末端基の検出が、オリゴマーが流動している反応缶又は配管において行われることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリエステルの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007217637A (ja) * 2006-02-20 2007-08-30 Toyobo Co Ltd ポリエステルの製造方法

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