JP2005187379A - デオドラント組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 汗のべたつき感を抑制する効果が高く、その効果が長時間持続し、かつ体臭抑制効果も向上したデオドラント組成物を提供すること。
【解決手段】 (a)シリコーンゴム粉体の表面をシリコーン樹脂で被覆した複合シリコーン粉体及び(b)ポリフェノール類を含有するデオドラント組成物。更に、(c)制汗剤及び/又は殺菌剤、ならびに(d)不揮発性油剤を含有することが好ましい。
【選択図】 なし
【解決手段】 (a)シリコーンゴム粉体の表面をシリコーン樹脂で被覆した複合シリコーン粉体及び(b)ポリフェノール類を含有するデオドラント組成物。更に、(c)制汗剤及び/又は殺菌剤、ならびに(d)不揮発性油剤を含有することが好ましい。
【選択図】 なし
Description
本発明は、汗のべたつき感を抑制する効果が高く、その効果が長時間持続し、かつ体臭抑制効果(以下、デオドラント効果ともいう。)も高められたデオドラント組成物に関する。
汗臭、腋臭、足臭などの体臭は、体全体に分布するエクリン腺、腋窩等に存在するアポクリン腺などの汗腺より分泌される汗に含まれる乳酸、蛋白質、脂質、脂肪酸、コレステロール等に皮膚常在菌が作用して、ペラルゴン酸、カプリン酸、イソ吉草酸等の脂肪酸などの臭気物質が作り出されることによる。特にアポクリン腺より分泌されるアポクリン汗はこれら不快な臭気物質に変化する物質を多く含む。
これらの体臭を抑制する方法としては、発汗を抑制するために、パラフェノールスルホン酸亜鉛、アルミニウム塩などの収れん作用を有する薬剤(制汗剤)を使用する方法;皮膚常在菌の増殖を抑制するために、トリクロサン、塩化ベンザルコニウムなどの殺菌剤を使用する方法;腋臭や足臭の原因物質と考えられている脂肪酸類を、酸化亜鉛などにより金属塩に変えて消臭する方法;香水やオーデコロンを用いることでマスキングする方法;等が採用され、デオドラント剤は一般的にこれらを組み合わせて構成されている。
これらの体臭を抑制する方法としては、発汗を抑制するために、パラフェノールスルホン酸亜鉛、アルミニウム塩などの収れん作用を有する薬剤(制汗剤)を使用する方法;皮膚常在菌の増殖を抑制するために、トリクロサン、塩化ベンザルコニウムなどの殺菌剤を使用する方法;腋臭や足臭の原因物質と考えられている脂肪酸類を、酸化亜鉛などにより金属塩に変えて消臭する方法;香水やオーデコロンを用いることでマスキングする方法;等が採用され、デオドラント剤は一般的にこれらを組み合わせて構成されている。
また、デオドラント剤には、汗のべたつき感をなくして快適なドライ感を得る目的で、一般にタルクなどの水不溶性粉体が配合されることが多い。
しかしながら、タルクなどの水不溶性粉体は汗のべたつき感を抑える効果が必ずしも十分なものでなく、粉体の量を増加しようとすると、多量の粉体を脱落させずに皮膚に付着させ、かつデオドラント効果を損なわないものとするために困難な配合技術を必要とし、また、増量された粉体は皮膚上で白残りとなり、特に腋の下に用いた場合など外観上好ましくない。
さらに、デオドラント剤は、通常、外出前など朝方に使用されることが多く、日中は、デオドラント剤に配合されている粉体が汗で流れたり、服などと擦れて脱落したりして長時間のべたつきを防止することはできていない。
これら欠点を克服するために、表面をシリコーン処理した粘土鉱物を配合したり(例えば特許文献1参照)、疎水化処理粉体と吸水性ポリマーを併用して配合すること(特許文献2参照)などが提案されているが、未だ十分な効果を得るには至っていない。
しかしながら、タルクなどの水不溶性粉体は汗のべたつき感を抑える効果が必ずしも十分なものでなく、粉体の量を増加しようとすると、多量の粉体を脱落させずに皮膚に付着させ、かつデオドラント効果を損なわないものとするために困難な配合技術を必要とし、また、増量された粉体は皮膚上で白残りとなり、特に腋の下に用いた場合など外観上好ましくない。
さらに、デオドラント剤は、通常、外出前など朝方に使用されることが多く、日中は、デオドラント剤に配合されている粉体が汗で流れたり、服などと擦れて脱落したりして長時間のべたつきを防止することはできていない。
これら欠点を克服するために、表面をシリコーン処理した粘土鉱物を配合したり(例えば特許文献1参照)、疎水化処理粉体と吸水性ポリマーを併用して配合すること(特許文献2参照)などが提案されているが、未だ十分な効果を得るには至っていない。
かかる状況下、本発明の目的は、汗のべたつき感を抑制する効果が高く、その効果が長時間持続し、かつ体臭抑制効果も向上したデオドラント組成物を提供することにある。
本発明者は、(a)シリコーンゴム粉体の表面をシリコーン樹脂で被覆した複合シリコーン粉体と(b)ポリフェノール類を組み合わせて含有させたデオドラント組成物が、汗のべたつき感を抑制する効果が高く、更にその抑制効果が長時間持続することを見出した。
また、これら(a)、(b)成分を含有させるとデオドラント組成物の体臭抑制効果が向上することも見出した。そして、更に(d)不揮発性油剤を添加すると汗のべたつき感を抑制する効果の持続性が一層高くなることを知見した。
すなわち、本発明は、(a)シリコーンゴム粉体の表面をシリコーン樹脂で被覆した複合シリコーン粉体及び(b)ポリフェノール類を含有するデオドラント組成物を提供するものである。
また、これら(a)、(b)成分を含有させるとデオドラント組成物の体臭抑制効果が向上することも見出した。そして、更に(d)不揮発性油剤を添加すると汗のべたつき感を抑制する効果の持続性が一層高くなることを知見した。
すなわち、本発明は、(a)シリコーンゴム粉体の表面をシリコーン樹脂で被覆した複合シリコーン粉体及び(b)ポリフェノール類を含有するデオドラント組成物を提供するものである。
特定の複合シリコーン粉体とポリフェノール類を含有する本発明のデオドラント組成物は、汗のべたつき感を抑制する効果が高く、その抑制効果が長時間持続する。また、体臭抑制効果も向上する。そして、更に不揮発性油剤を添加すると汗のべたつき感を抑制する効果の持続性が一層高くなる。
本発明で使用する(a)シリコーンゴム粉体の表面をシリコーン樹脂で被覆した複合シリコーン粉体は、例えば、シリコーンゴム粉体の表面をポリオルガノシルセスキオキサン樹脂で被覆した複合シリコーン粉体が挙げられる(特開平7−196815号公報参照)。市販品としては、架橋型シリコーン・網状型シリコーンブロック共重合体「KSP」シリーズ(信越化学工業社製)が入手できる。
該複合粉体において、ポリオルガノシルセスキオキサン樹脂はシリコーンゴム粉体の表面全面を均一に被覆していてもよいし、表面の一部を被覆していてもよい。この複合シリコーン粉体は、タルクなどの通常用いられている粉体と比べて柔軟性に優れる為、粉体特有のカサカサした感触ではなく、なめらかで良好な滑り性を与える。また、皮膚への付着性に優れている為、効果の持続性にも優れている。
かかるシリコーンゴム粉体にシリコーン樹脂を被覆した複合シリコーン粉体は、全体として、0.1〜30μmの平均粒子径を有することが本発明の効果を奏する上で好ましい。また、粉体の形状は球状であることが好ましい。
該複合粉体において、ポリオルガノシルセスキオキサン樹脂はシリコーンゴム粉体の表面全面を均一に被覆していてもよいし、表面の一部を被覆していてもよい。この複合シリコーン粉体は、タルクなどの通常用いられている粉体と比べて柔軟性に優れる為、粉体特有のカサカサした感触ではなく、なめらかで良好な滑り性を与える。また、皮膚への付着性に優れている為、効果の持続性にも優れている。
かかるシリコーンゴム粉体にシリコーン樹脂を被覆した複合シリコーン粉体は、全体として、0.1〜30μmの平均粒子径を有することが本発明の効果を奏する上で好ましい。また、粉体の形状は球状であることが好ましい。
該複合粉体において、シリコーンゴム粉体は、分子構造式中に一般式(1)
−(R1 2SiO)a− ・・・・・(1)
(R1はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基;フェニル基、トリル基などのアリール基;ビニル基、アリル基などのアルケニル基;β−フェニルエチル基、β−フェニルプロピル基などのアラルキル基;クロロメチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基などの1価ハロゲン化炭化水素基;エポキシ基、アミノ基、メルカプト基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基などの反応性基含有の有機基;から選択される1種または2種以上の炭素数1〜20の1価の基で、その90モル%以上がメチル基であり、aは5〜5000の数)で示される線状オルガノポリシロキサンブロックを有する分子を、例えば、ビニルシリル基(≡SiCH=CH2)と≡SiH基との付加反応で架橋した、ゴム弾性をもつものである。
このシリコーンゴム球状微粒子は、具体的には、例えば、下記一般式で示されるビニル基含有オルガノポリシロキサンと、
−(R1 2SiO)a− ・・・・・(1)
(R1はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基;フェニル基、トリル基などのアリール基;ビニル基、アリル基などのアルケニル基;β−フェニルエチル基、β−フェニルプロピル基などのアラルキル基;クロロメチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基などの1価ハロゲン化炭化水素基;エポキシ基、アミノ基、メルカプト基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基などの反応性基含有の有機基;から選択される1種または2種以上の炭素数1〜20の1価の基で、その90モル%以上がメチル基であり、aは5〜5000の数)で示される線状オルガノポリシロキサンブロックを有する分子を、例えば、ビニルシリル基(≡SiCH=CH2)と≡SiH基との付加反応で架橋した、ゴム弾性をもつものである。
このシリコーンゴム球状微粒子は、具体的には、例えば、下記一般式で示されるビニル基含有オルガノポリシロキサンと、
(b及びcは0、1、2または3、且つb+c=3であり、dは正数、eは0または正数、且つ2b+e≧2である。)
下記一般式で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンとを白金系触媒の存在下で付加反応させ硬化させることにより製造される。
下記一般式で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンとを白金系触媒の存在下で付加反応させ硬化させることにより製造される。
本発明に用いられる複合シリコーン粉体における上記シリコーンゴム粉体を被覆するポリオルガノシルセスキオキサン樹脂は、次の一般式(2)
R2SiO3/2 ・・・・・(2)
(R2はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基;フェニル基、トリル基などのアリール基;ビニル基、アリル基などのアルケニル基;β−フェニルエチル基、β−フェニルプロピル基などのアラルキル基;クロロメチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基などの1価ハロゲン化炭化水素基;エポキシ基、アミノ基、メルカプト基、アクリロキシ基、メタクリロキシ基などの反応性基を有する1価の有機基;から選択される1種または2種以上からなる炭素数1〜20の基で、その50モル%以上がメチル基である。)で示されるシロキサン単位を構成単位とする樹脂状の重合物である。
R2SiO3/2 ・・・・・(2)
(R2はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基;フェニル基、トリル基などのアリール基;ビニル基、アリル基などのアルケニル基;β−フェニルエチル基、β−フェニルプロピル基などのアラルキル基;クロロメチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基などの1価ハロゲン化炭化水素基;エポキシ基、アミノ基、メルカプト基、アクリロキシ基、メタクリロキシ基などの反応性基を有する1価の有機基;から選択される1種または2種以上からなる炭素数1〜20の基で、その50モル%以上がメチル基である。)で示されるシロキサン単位を構成単位とする樹脂状の重合物である。
本発明のデオドラント組成物において、かかる複合シリコーン粉体の含有量は、全量中に0.1〜30質量%、特に0.5〜10質量%がさらさらとした良好な感触が得られ、皮膚が白くならず、かつ体臭抑制効果を向上させる上で好ましい。
本発明で使用する(b)ポリフェノール類は、2個以上のフェノール性水酸基を持つ化合物及びその誘導体であり、フラボノイド系、タンニン類などが挙げられる。これらポリフェノール類は、一種単独で、あるいは二種以上を組み合わせて用いることができる。
(b)ポリフェノール類は、本発明のデオドラント組成全量中に0.00001〜5質量%、特には0.00005〜2質量%含有させることが、汗のべたつき感を抑制する効果の持続性を向上させる上で好ましい。
(b)ポリフェノール類は、本発明のデオドラント組成全量中に0.00001〜5質量%、特には0.00005〜2質量%含有させることが、汗のべたつき感を抑制する効果の持続性を向上させる上で好ましい。
なお、かかるポリフェノール類はこれを含有する生薬及び植物エキスの形態で用いることもできる。
すなわち、ミモザ、ケブラチヨ、クシチ、阿仙薬、五倍子、没食子等から得られるタンニン類生薬、もしくは次に挙げる原植物から得られる植物エキス等が例示される。それら原植物としては、バーチ、ローズマリー、アルニカ、ハマメリス、カモミル、セージ、セントジョンズブレッド、ヘンナ、ホップ、菩提樹、アロエ、じゃこう草、きんせんか、すぎな、りんどう、マロニエ、アボガド、クララ、シーウィード、ミルホイル、コルトフット、マリーゴールド、バラ、センナ、タイム、緑茶などの茶、クワ、柿等を挙げることができる。これらの原植物のうち、茶、柿、ハマメリスが特に好ましい。
すなわち、ミモザ、ケブラチヨ、クシチ、阿仙薬、五倍子、没食子等から得られるタンニン類生薬、もしくは次に挙げる原植物から得られる植物エキス等が例示される。それら原植物としては、バーチ、ローズマリー、アルニカ、ハマメリス、カモミル、セージ、セントジョンズブレッド、ヘンナ、ホップ、菩提樹、アロエ、じゃこう草、きんせんか、すぎな、りんどう、マロニエ、アボガド、クララ、シーウィード、ミルホイル、コルトフット、マリーゴールド、バラ、センナ、タイム、緑茶などの茶、クワ、柿等を挙げることができる。これらの原植物のうち、茶、柿、ハマメリスが特に好ましい。
これら植物エキス等は、上記植物の花、葉、実、根、茎等を公知の抽出方法に従って溶媒抽出あるいは乾留を行って得られる。これら植物エキス等を用いる場合は、上記の含有量範囲のポリフェノール類を含む抽出溶媒留去残分等として、本発明のデオドラント組成物中に含有せしめる。
本発明のデオドラント組成物は、上記の(a)シリコーンゴム粉体にシリコーン樹脂を被覆した複合シリコーン粉体と(b)ポリフェノール類を含有するのみであってもよく、例えば、シラカバなど、制汗作用等を有するポリフェノール類を用いる場合は、他のデオドラント成分を加える必要は必ずしもない。一方、デオドラント効果を有しないポリフェノール類を用いる場合は、制汗剤、殺菌剤、消臭剤、マスキング剤等公知のデオドラント成分の一種以上を含有することが好ましい。
本発明においては、ポリフェノール類のデオドラント効果の有無にかかわらず、(c)制汗剤及び/又は殺菌剤を含有させることが、すぐれたデオドラント効果を得るために好ましい。
本発明においては、ポリフェノール類のデオドラント効果の有無にかかわらず、(c)制汗剤及び/又は殺菌剤を含有させることが、すぐれたデオドラント効果を得るために好ましい。
制汗剤としては、アルミニウムヒドロキシクロリド、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、塩基性臭化アルミニウム、アルミニウムフェノールスルホン酸、アルミニウムナフタリンスルホン酸、塩基性ヨウ化アルミニウム、ジルコニウム塩、アルミニウム−ジルコニウム複合塩、p−フェノールスルホン酸亜鉛等が挙げられる。
また、殺菌剤としては、3,4,4−トリクロロカルバニリド、レゾルシン、フェノール、ヘキサクロロフェン、トリクロサン、イソプロピルメチルフェノール等のノニオン系殺菌剤、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、ジンクピリチオン等のカチオン系殺菌剤、ソルビン酸、サリチル酸等のアニオン系殺菌剤が挙げられる。
制汗剤は全組成物中に0.1〜30質量%、特に1.0〜15.0質量%含有するのが好ましく、殺菌剤は全組成物中に0.01〜5.0質量%、特に0.05〜3.0質量%含有するのが好ましい。
また、殺菌剤としては、3,4,4−トリクロロカルバニリド、レゾルシン、フェノール、ヘキサクロロフェン、トリクロサン、イソプロピルメチルフェノール等のノニオン系殺菌剤、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、ジンクピリチオン等のカチオン系殺菌剤、ソルビン酸、サリチル酸等のアニオン系殺菌剤が挙げられる。
制汗剤は全組成物中に0.1〜30質量%、特に1.0〜15.0質量%含有するのが好ましく、殺菌剤は全組成物中に0.01〜5.0質量%、特に0.05〜3.0質量%含有するのが好ましい。
本発明のデオドラント組成物は、上記の(a)シリコーンゴム粉体の表面をシリコーン樹脂で被覆した複合シリコーン粉体と(b)ポリフェノール類に、更に(d)不揮発性油剤が加わることで、汗のべたつき感を抑制する効果の持続性が一層高くなる。
(d)不揮発性油剤とは、化粧料に通常使用される油剤のうち不揮発性のものであれば特に制限なく使用できるが、上記効果を奏する上で、エステル油、シリコーン油などが好ましい。エステル油としては、ミリスチン酸イソプロピル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコールなどの分岐エステル油;シリコーン油としては、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサンなど;が特に好ましく用いることができる。
本発明において、これら(d)不揮発性油剤は一種単独で、あるいは二種以上を組み合わせて用いることができ、その含有量は、全組成物中に0.01〜20質量%、特に0.1〜10質量%の範囲が使用時の感触の点で好ましい。
(d)不揮発性油剤とは、化粧料に通常使用される油剤のうち不揮発性のものであれば特に制限なく使用できるが、上記効果を奏する上で、エステル油、シリコーン油などが好ましい。エステル油としては、ミリスチン酸イソプロピル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコールなどの分岐エステル油;シリコーン油としては、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサンなど;が特に好ましく用いることができる。
本発明において、これら(d)不揮発性油剤は一種単独で、あるいは二種以上を組み合わせて用いることができ、その含有量は、全組成物中に0.01〜20質量%、特に0.1〜10質量%の範囲が使用時の感触の点で好ましい。
本発明のデオドラント組成物には、上記の(a)、(b)成分の他に、更に、ドライ感を得るために従来より用いられているタルク、カオリンなどの無機粉体、ナイロン樹脂パウダー、(a)成分以外のシリコーン樹脂パウダーなどの有機粉体等の水不溶性粉体を、本発明の効果を損なわず、かつ塗布後に皮膚が白くならない範囲の量で含有させてもよい。そして、これらの粉体は、常法により、シリコーン処理、フッ素処理などの疎水化処理を行ったものでもよい。
また、本発明のデオドラント組成物には、臭気のマスキング、あるいは嗜好性を上げるための各種香料;揮発性環状シリコーンなどの揮発性油剤;グリセリンなどの保湿剤;グリチルレチン酸ジカリウム、アラントインなどの消炎剤;BHTなどの酸化防止剤;イオン性又は非イオン性界面活性剤、ポリエーテル変性シリコーン等のシリコーン系界面活性剤;防腐剤;着色剤;等、通常のデオドラント組成物に用いられる各種成分を適宜含有させることができる。
さらに、本発明のデオドラント組成物の剤型としては、特に限定されず、ローション、エアゾール、パウダー、スティック、クリーム等の各種形態をとり得、各剤型に応じて、必要な溶剤、水、噴射剤などが適宜配合される。
また、本発明のデオドラント組成物には、臭気のマスキング、あるいは嗜好性を上げるための各種香料;揮発性環状シリコーンなどの揮発性油剤;グリセリンなどの保湿剤;グリチルレチン酸ジカリウム、アラントインなどの消炎剤;BHTなどの酸化防止剤;イオン性又は非イオン性界面活性剤、ポリエーテル変性シリコーン等のシリコーン系界面活性剤;防腐剤;着色剤;等、通常のデオドラント組成物に用いられる各種成分を適宜含有させることができる。
さらに、本発明のデオドラント組成物の剤型としては、特に限定されず、ローション、エアゾール、パウダー、スティック、クリーム等の各種形態をとり得、各剤型に応じて、必要な溶剤、水、噴射剤などが適宜配合される。
以下の実施例、比較例において、部、%は、それぞれ質量部、質量%を示す。
実施例1、2及び比較例1、2 パウダースプレー
表1の組成のパウダースプレー型デオドラント剤を調製した。
各パウダースプレー型デオドラント剤について、強い腋臭を有するパネラー10名の腋の下に0.5g噴霧し、直後に汗のべたつき感の抑制を下記基準に従って評価した。また、5時間後にべたつき防止効果の持続性、デオドラント効果について下記基準に従い評価した。
その結果を表1に示す。
表1の組成のパウダースプレー型デオドラント剤を調製した。
各パウダースプレー型デオドラント剤について、強い腋臭を有するパネラー10名の腋の下に0.5g噴霧し、直後に汗のべたつき感の抑制を下記基準に従って評価した。また、5時間後にべたつき防止効果の持続性、デオドラント効果について下記基準に従い評価した。
その結果を表1に示す。
<汗のべたつき感の抑制(直後、5時間後)>:
非常によい ・・・スコア4
よい ・・・スコア3
やや悪い ・・・スコア2
悪い ・・・スコア1
<デオドラント効果>:
非常にデオドラント効果が高い ・・・スコア4
デオドラント効果が高い ・・・スコア3
デオドラント効果がやや低い ・・・スコア2
デオドラント効果が低い ・・・スコア1
<判定基準>:
平均スコア 3.5〜4.0 ・・・◎
平均スコア 2.5〜3.4 ・・・○
平均スコア 1.5〜2.4 ・・・△
平均スコア 1.0〜1.4 ・・・×
非常によい ・・・スコア4
よい ・・・スコア3
やや悪い ・・・スコア2
悪い ・・・スコア1
<デオドラント効果>:
非常にデオドラント効果が高い ・・・スコア4
デオドラント効果が高い ・・・スコア3
デオドラント効果がやや低い ・・・スコア2
デオドラント効果が低い ・・・スコア1
<判定基準>:
平均スコア 3.5〜4.0 ・・・◎
平均スコア 2.5〜3.4 ・・・○
平均スコア 1.5〜2.4 ・・・△
平均スコア 1.0〜1.4 ・・・×
表1の結果は、(a)シリコーンゴム粉体の表面をシリコーン樹脂で被覆した複合シリコーン粉体A及び(b)ポリフェノール類を含有する実施例1、2のパウダースプレーは、塗布直後における汗のべたつき感の抑制が非常によく、5時間後の持続性もあり、かつデオドラント効果の高いものであることを示している。特に、実施例2の結果から、(a)、(b)成分に、更に(d)不揮発性油剤を含有させると、汗のべたつき感の抑制効果の持続性、及びデオドラント効果が一層すぐれたパウダースプレーとなることがわかる。
実施例3 パウダースプレー
複合シリコーン粉体B 3.00(部)
(信越化学工業社製、架橋型シリコーン・網状型シリコーンブロック共重合体、商品名「KSP−100」;平均粒径5μm、ゴム硬度(デュロメータA)30
カモミルエキス(ポリフェノール含有率0.3%) 0.50
イソプロピルメチルフェノール 0.0020
ミリスチン酸イソプロピル 1.50
ジメチルシリコーン(10cs) 0.02
BHT 0.0020
香料 0.10
デカメチルシクロペンタシロキサン 4.876
(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製、商品名「SH−245」)
LPG 90.00
合計 100.00
実施例3のパウダースプレー型デオドラント剤は、べたつきを効果的に防止して、デオドラント効果、ドライ感に優れるものであった。
複合シリコーン粉体B 3.00(部)
(信越化学工業社製、架橋型シリコーン・網状型シリコーンブロック共重合体、商品名「KSP−100」;平均粒径5μm、ゴム硬度(デュロメータA)30
カモミルエキス(ポリフェノール含有率0.3%) 0.50
イソプロピルメチルフェノール 0.0020
ミリスチン酸イソプロピル 1.50
ジメチルシリコーン(10cs) 0.02
BHT 0.0020
香料 0.10
デカメチルシクロペンタシロキサン 4.876
(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製、商品名「SH−245」)
LPG 90.00
合計 100.00
実施例3のパウダースプレー型デオドラント剤は、べたつきを効果的に防止して、デオドラント効果、ドライ感に優れるものであった。
実施例4 パウダースプレー
複合シリコーン粉体A 6.00(部)
カテコールタンニン 0.1
アルミニウムヒドロキシクロリド(粉体品) 1.0
(Hoechst AG社製、商品名「ロクロンP」)
パルミチン酸イソプロピル 3.0
KF−6015 0.02
(信越化学工業社製、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体、商品名「KF−6015」)
イソステアリルアルコール 0.5
オレイン酸 0.1
香料 0.3
デカメチルシクロペンタシロキサン 3.98
(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製、商品名「SH−245」)
LPG 85.0
合計 100.0
実施例4のパウダースプレー型デオドラント剤は、なめらかなサラサラ感が良好で、べたつきを長時間抑制し、デオドラント効果に優れるものであった。
複合シリコーン粉体A 6.00(部)
カテコールタンニン 0.1
アルミニウムヒドロキシクロリド(粉体品) 1.0
(Hoechst AG社製、商品名「ロクロンP」)
パルミチン酸イソプロピル 3.0
KF−6015 0.02
(信越化学工業社製、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体、商品名「KF−6015」)
イソステアリルアルコール 0.5
オレイン酸 0.1
香料 0.3
デカメチルシクロペンタシロキサン 3.98
(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製、商品名「SH−245」)
LPG 85.0
合計 100.0
実施例4のパウダースプレー型デオドラント剤は、なめらかなサラサラ感が良好で、べたつきを長時間抑制し、デオドラント効果に優れるものであった。
実施例5 ロールオン
複合シリコーン粉体A 3.00(部)
タイムエキス(ポリフェノール含有率0.5%) 0.25
アルミニウムヒドロキシクロリド(50%溶液品) 10.00
(REHEIS社製、商品名「REACH501 Solution」)
プロピレングリコール 1.50
香料 0.05
エタノール 65.20
精製水 20.00
合計 100.00
実施例5のロールオン型デオドラント剤は、デオドラント効果、べたつき抑制効果と持続性、塗布時の感触に優れるものであった。
複合シリコーン粉体A 3.00(部)
タイムエキス(ポリフェノール含有率0.5%) 0.25
アルミニウムヒドロキシクロリド(50%溶液品) 10.00
(REHEIS社製、商品名「REACH501 Solution」)
プロピレングリコール 1.50
香料 0.05
エタノール 65.20
精製水 20.00
合計 100.00
実施例5のロールオン型デオドラント剤は、デオドラント効果、べたつき抑制効果と持続性、塗布時の感触に優れるものであった。
実施例6 ポンプスプレー
複合シリコーン粉体B 2.00(部)
クララエキス(ポリフェノール含有率0.2%) 0.80
塩化ベンザルコニウム 0.30
(花王社製、商品名「サニゾールC」)
ポリオキシエチレン(40)硬化ヒマシ油 0.30
香料 0.10
エタノール 96.50
合計 100.00
実施例6のポンプスプレー型デオドラント剤は、べたつき防止効果と持続、デオドラント効果及び剤の乾燥性に優れるものであった。
複合シリコーン粉体B 2.00(部)
クララエキス(ポリフェノール含有率0.2%) 0.80
塩化ベンザルコニウム 0.30
(花王社製、商品名「サニゾールC」)
ポリオキシエチレン(40)硬化ヒマシ油 0.30
香料 0.10
エタノール 96.50
合計 100.00
実施例6のポンプスプレー型デオドラント剤は、べたつき防止効果と持続、デオドラント効果及び剤の乾燥性に優れるものであった。
本発明のデオドラント組成物は、汗のべたつき感を抑制する効果が高く、その抑制効果が長時間持続する。また、体臭抑制効果も向上したものである。したがって、高性能かつ快適な使用感のデオドラント剤を提供することができる。
Claims (5)
- (a)シリコーンゴム粉体の表面をシリコーン樹脂で被覆した複合シリコーン粉体及び(b)ポリフェノール類を含有するデオドラント組成物。
- 更に(c)制汗剤及び/又は殺菌剤を含有する請求項1記載のデオドラント組成物。
- 更に(d)不揮発性油剤を含有する請求項1又は2に記載のデオドラント組成物。
- (a)複合シリコーン粉体が、0.1〜30μmの平均粒子径を有する請求項1〜3のいずれかに記載のデオドラント組成物。
- (b)ポリフェノール類が、植物エキス由来のものである請求項1〜4のいずれかに記載のデオドラント組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003429579A JP2005187379A (ja) | 2003-12-25 | 2003-12-25 | デオドラント組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003429579A JP2005187379A (ja) | 2003-12-25 | 2003-12-25 | デオドラント組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005187379A true JP2005187379A (ja) | 2005-07-14 |
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---|---|---|---|
JP2003429579A Pending JP2005187379A (ja) | 2003-12-25 | 2003-12-25 | デオドラント組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005187379A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010132877A (ja) * | 2008-10-31 | 2010-06-17 | Shin-Etsu Chemical Co Ltd | シリコーンエラストマー球状微粒子をポリオルガノシルセスキオキサンで被覆したシリコーン微粒子およびその製造方法 |
JP2010132878A (ja) * | 2008-10-31 | 2010-06-17 | Shin-Etsu Chemical Co Ltd | シリコーンエラストマー球状微粒子をポリオルガノシルセスキオキサンで被覆したシリコーン微粒子およびその製造方法 |
-
2003
- 2003-12-25 JP JP2003429579A patent/JP2005187379A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010132877A (ja) * | 2008-10-31 | 2010-06-17 | Shin-Etsu Chemical Co Ltd | シリコーンエラストマー球状微粒子をポリオルガノシルセスキオキサンで被覆したシリコーン微粒子およびその製造方法 |
JP2010132878A (ja) * | 2008-10-31 | 2010-06-17 | Shin-Etsu Chemical Co Ltd | シリコーンエラストマー球状微粒子をポリオルガノシルセスキオキサンで被覆したシリコーン微粒子およびその製造方法 |
US8632791B2 (en) | 2008-10-31 | 2014-01-21 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. | Silicone microparticles comprising silicone elastomer spherical microparticles coated with polyorganosilsesquioxane, and method of producing same |
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