JP2005186537A - インクジェットヘッドの製造方法 - Google Patents

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Abstract


【課題】フレキシブル基板とアクチュエータとの接合不良を早期に発見し、製造工程を無駄にしたり、部品を無駄に廃棄することを少なくしたインクジェットヘッドの製造法を提供する。
【解決手段】まず、圧電アクチュエータ20における上側の表面に、フレキシブル基板40が重ねられ押圧される。このことにより、このフレキシブル基板40における配線パターン44、48が、圧電アクチュエータ20の各表面電極33、34に電気的に接合される。このフレキシブル基板40と圧電アクチュエータ20とが接合された状態で、フレキシブル基板40を通して圧電アクチュエータの各作動部に駆動パルスが印加され、各作動部が正常に作動するか否かの検査が行われ、正常に作動した場合、その圧電アクチュエータ20とキャビティプレート10とが、各作動部と圧力室16とを対応させて接合される。
【選択図】 図3

Description

本発明は、インクジェットヘッドの製造方法に関し、特に、フレキシブル基板とアクチュエータとキャビティプレートとを組み立てることによりインクジェットヘッドを製造するインクジェットヘッドの製造方法に関するものである。
パーソナルコンピュータやファクシミリなどから出力される画像データを印刷する装置としてインクジェット方式を用いたプリンターがある。インクジェット方式には、さらに各種の方式が実用化され、高速化、高画質化、低価格化が図られている。
これらの方式のプリンターのインクジェットヘッドは、インクを紙に対して吐出する多数のノズル穴とそのインクが充填される圧力室を有するキャビティプレートと、その圧力室に吐出圧力を加えるアクチュエータと、そのアクチュエータを駆動するための電気信号を送る配線基板と、駆動回路とにより構成されている。配線基板としては、接続が容易で高密度の配線を構成するフレキシブル基板が用いられる。
このインクジェットヘッドを製造する場合は、まず、キャビティプレートにアクチュエータを重ね合わせ、次にフレキシブル基板を重ねて製造するという方法が取られていた。(特許文献1)。
詳細には、アクチュエータに設けた複数の作動部(圧電アクチュエータの場合には圧電変形する部分)が圧力室と対応するように、アクチュエータをキャビティプレートに重ね合わせで接着し、各作動部に対応してアクチュエータの上面に設けた表面電極に、フレキシブル基板の複数の配線パターンを一対一で対応させてハンダ接合する。
特開2002−240278号公報
上記アクチュエータの上面の表面電極は、キャビティプレートの圧力室と同ピッチであるから、フレキシブル基板の配線パターンと表面電極との接合には、アクチュエータとキャビティプレートとの接合と同程度に高精度を要求されるのはもちろん、ハンダによる接合不良や、ハンダのはみ出しによる隣接する表面電極との短絡などが発生する問題がある。このため、アクチュエータとキャビティプレートとの接合部の不良よりも、フレキシブル基板とアクチュエータとの接合部の不良の方が多く、インクジェットヘッドとして完成後に不良が判明することが多くなり、その場合には、キャビティプレートを含むインクジェットヘッド全体を廃棄しなければならない。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、フレキシブル基板とアクチュエータとの接合不良を早期に発見し、製造工程を無駄にしたり、部品を無駄に廃棄することを少なくしたインクジェットヘッドの製造法を提供するものである。
この目的を達成するために、請求項1記載のインクジェットヘッドの製造方法は、インクを外部へ吐出するための複数のノズル穴及びその各ノズル穴毎にインクが充填される複数の圧力室を有するキャビティプレートと、そのキャビティプレートに形成されている各圧力室に対してインク吐出圧力を加える複数の作動部を有するアクチュエータと、そのアクチュエータの各作動部に給電する配線パターンを有するフレキシブル基板とを備えたインクジェットヘッドの製造方法であって、前記フレキシブル基板と前記アクチュエータとを、前記配線パターンと前記各作動部とを接続させて接合する第1の組み立て工程と、
その第1の組み立て工程の次に前記配線パターンを介して前記各作動部が正常に作動するか否かを検査する検査工程と、その検査工程において前記配線パターンを介して前記各作動部が正常に作動すると判断された場合に、前記アクチュエータを前記キャビティプレートに、前記各作動部を前記各圧力室に対応させて接合する第2の組み立て工程とを有する。
請求項2記載のインクジェットヘッド製造方法は、請求項1記載のインクジェットヘッド製造方法において、前記キャビティプレートは、前記複数の圧力室を平面状に配置して有し、前記アクチュエータは、前記複数の作動部を平面状に配置して有するとともに、そのアクチュエータのキャビティプレートとは反対側の面に前記各作動部と接続される複数の電極を平面状に配置して有するものであり、前記第1の組み立て工程は、前記フレキシブル基板を、前記各電極と配線パターンとを接続させた状態で前記アクチュエータの前記反対側の面に重ね、前記第2の組み立て工程は、前記フレキシブル基板と重ねた状態の前記アクチュエータを、前記キャビティプレートに接着剤を介して重ねて接合するものである。
請求項3記載のインクジェットヘッド製造方法は、請求項1又は2記載のインクジェットヘッド製造方法において、前記フレキシブル基板は、前記配線パターンを介して前記各作動部を駆動する駆動用集積回路を有するものであり、前記検査工程は、前記駆動用集積回路を介して前記各作動部が正常に作動するか否かを検査するものである。
請求項1記載のインクジェットヘッドの製造方法によれば、まず、フレキシブル基板の配線パターンとアクチュエータの各作動部とを接続させて接合し、次に配線パターンを介して各作動部が正常に作動するか否かを検査し、正常な場合にはアクチュエータにキャビティプレートを接合するという製造方法であるので、フレキシブル基板とアクチュエータとを接合した状態で検査を行い、正常に作動しないということが判明した場合には、キャビティプレートの接合を行わずに、接合されたフレキシブル基板とアクチュエータを廃棄すればよく、キャビティプレートを廃棄する必要がないので、製造工程及び部品の無駄を省くことができるという効果がある。
請求項2記載のインクジェットヘッドの製造方法によれば、請求項1記載のインクジェットヘッドの製造方法の奏する効果に加え、アクチュエータは、複数の作動部を平面状に配置し、そのアクチュエータのキャビティプレートとは反対側の面に各作動部と接続される複数の電極を平面状に配置して有するものであり、第1の組み立て工程は、フレキシブル基板を、各電極と配線パターンとを接続させた状態でアクチュエータの反対側の面に重ね、第2の組み立て工程は、フレキシブル基板と重ねた状態のアクチュエータを、キャビティプレートに接着剤を介して重ねて接合するものであるので、それぞれの接合工程において平面的な治具で全体を押さえればよく、全体を均一に且つ確実に接合できるという効果がある。
請求項3記載のインクジェットヘッドの製造方法によれば、請求項1又は2記載のインクジェットヘッドの製造方法の奏する効果に加え、フレキシブル基板は、配線パターンを介して各作動部を駆動する駆動用集積回路を有するものであり、検査工程は、駆動用集積回路を介して各作動部が正常に作動するか否かを検査するものであるので、フレキシブル基板と駆動用集積回路の接続、駆動用集積回路の動作、およびアクチュエータの各作動部の作動状態等を総合的検査することができるという効果がある。
以下、本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明のインクジェット記録装置としてのカラーインクジェットプリンタの一実施形態を示す斜視図である。図1において、このカラーインクジェットプリンタ100は、例えば、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のカラーインクがそれぞれ充填されるインクカートリッジ61と、用紙62に印字するためのインクジェットヘッド6(以下ヘッド6という)を備えるヘッドユニット63と、インクカートリッジ61およびヘッドユニット63が搭載されるキャリッジ64と、このキャリッジ64を直線方向に往復移動させる駆動ユニット65と、キャリッジ64の往復移動方向に延び、ヘッド6と対向配置されるプラテンローラ66と、パージ装置67とを備えている。
駆動ユニット65は、キャリッジ64の下端部に配置されプラテンローラ66と平行に延びるキャリッジ軸71と、キャリッジ64の上端部に配置されキャリッジ軸71に平行に延びるガイド板72と、そのキャリッジ軸71とガイド板72との間であって、キャリッジ軸71の両端部に配置される2つのプーリー73および74と、これらのプーリー73および74の間に掛け渡されるエンドレスベルト75とからなる。
そして、一方のプーリ73が、モータの駆動により正逆回転されると、そのプーリ73の正逆回転に伴って、エンドレスベルト75に接合されているキャリッジ64が、キャリッジ軸71およびガイド板72に沿って、直線方向に往復移動される。
用紙62は、インクジェットプリンタ100の側方に設けられた給紙カセット(図示せず)から給紙され、ヘッド6と、プラテンローラ66との間に導入されて、ヘッド6から吐出されるインクにより所定の印字がなされ、その後、排紙される。なお、図1においては、用紙62の給紙機構および排紙機構の図示を省略している。
パージ装置67は、プラテンローラ66の側方に設けられ、ヘッドユニット63がリセット位置にある時に、ヘッド6に対向するように配置されている。このパージ装置67は、ヘッド6の後述する複数のノズル穴を覆うように当該ノズルの開口面に対し当接するパージキャップ81と、ポンプ82およびカム83と、インク貯留部84と、を備えており、ヘッドユニット63が、リセット位置にある時に、ヘッド6のノズルをパージキャップ81で覆い、ヘッド6の内部に溜まる気泡などを含んだ不良インクを、カム83の駆動によりポンプ82によって吸引することにより、ヘッド6の回復を図るようにしている。なお、吸引された不良インクは、インク貯留部84に貯められる。
キャップ85は、インクの乾燥を防止するため、印字が終了するとリセット位置に戻されるキャリッジ64に搭載されたヘッド6の複数のノズル穴15(図2参照)を覆うものである。
図2は、ノズル穴15側を上にしたヘッドユニット63の斜視図を示すものである。ヘッドユニット63は、図2に示すように、上面開放の略箱状に形成されており、その上方から4つのインクカートリッジ61を着脱自在に装着できる搭載部を有し、該搭載部の底部位には、各インクカートリッジ61のインク放出部に接続できるインク供給通路4a、4b、4c、4dが形成されている。その各インク供給通路は、ヘッドユニット63の底板5の下面まで連通している。なお、このインク供給通路4a、4b、4c、4dには、後述するインク供給孔19aと密接できるようにしたゴム製等のパッキング47が配置されている。
底板5の下面側には、ヘッド6を4つ並列させて配置するための4つの支持部8を段付き状に形成する。該各支持部8には、ヘッド6をUV接着材にて固定するための複数の空所9a、9bが上下に貫通するように形成されている。
図3は、ヘッド6の斜視図を示すものである。ヘッド6は、図3に示すように、積層型のキャビティプレート10と、該キャビティプレート10に対して接着剤または接着シートを介して接着、積層されるプレート型の圧電アクチュエータ20と、その上面に外部機器との電気的接続のために、フレキシブル基板40が重ね接合されて構成されており、キャビティプレート10の下面側に開口されたノズル穴15から下向きにインクが吐出する。フレキシブル基板40は、ドライバIC41(駆動用集積回路)が搭載されたCOF(Chip On Film)であり、その絶縁フィルムの一方の面には、圧電アクチュエータ20の各作動部に給電する配線パターンが形成されている。詳細には、この配線パターンは、圧電アクチュエータ20の最上層の圧電シート21の上面に形成されている表面電極33および34とそれぞれ接続される。
キャビティプレート10については、図4および図5を参照し、圧電アクチュエータ20については、図6および図7を参照して詳細に説明する。
図4は、キャビティプレート10の分解斜視図を示すものである。図5は、キャビティプレート10の分解拡大斜視図(図3のV−V方向断面)を示すものである。キャビティプレート10は、図4に示すように、ノズルプレート11、2枚のマニホールドプレート12X、12Y、スペーサプレート13、ベースプレート14の5枚の薄い金属板をそれぞれ接着剤にて重ね接合して積層した構造である。本実施形態では、これらの各プレート12〜14は、42%ニッケル合金鋼板(42合金)製で、50μm〜150μm程度の厚さを有している。なお、これらの各プレート12〜14は、金属製に限られず、例えば、樹脂により形成してもよい。
ベースプレート14には、図5に示すように、ベースプレート14の長手方向に対して直交する方向に延びる細幅の複数の圧力室16がそのベースプレート14の平面に沿って平面状に2列の千鳥状配列で形成されている。また、ベースプレート14のスペーサプレート13側には、各圧力室16と接続される絞り部16dと、当該絞り部16dと接続されるインク供給孔16bとが凹設されている。各インク供給孔16bは、スペーサプレート13における左右両側部位に穿設された各インク供給孔18を介して、マニホールドプレート12Xにおける共通インク室12aに連通している。ここで、各絞り部16dにおけるインクが流れる方向と直交する断面積は、各圧力室16における当該断面積より小さい構造となっている。これは、絞り部16dの断面積を小さくすることにより、流路抵抗を増すためである。
各圧力室16の一端部16aは、ノズルプレート11における千鳥状配列のノズル穴15に、スペーサプレート13および二枚のマニホールドプレート12X、12Yに同じく千鳥状配列で穿設されている微小径の貫通孔17を介して連通している。
また、ベースプレート14およびスペーサプレート13には、図4に示すように、共通のインクカートリッジからインクをマニホールドプレート12における2つの共通インク室12aに供給するための2つのインク供給孔19a、19bがそれぞれ穿設されている。
ベースプレート14のインク供給孔19aは、インクジェットヘッドを小型にするため、複数の圧力室16のなす列の端部に接近して穿設されている。また、2つのインク供給孔19aに供給されるインクは、共通のインクカートリッジから供給されるので、2つのインク供給孔19aは、互いに接近して配置さている。なお、2つのインク供給孔19aは、スペーサプレート13に穿設された2つのインク供給孔19bを介して、対応する2つの共通インク室12aにインクを供給するため、スペーサプレート13上のインク供給孔19bが2つ穿設されておれば、ベースプレート14上のインク供給孔19aは、1つであっても良い。
2枚のマニホールドプレート12X、12Yには、図4に示すように、それぞれ2つの共通インク室12a、12bが、ノズルプレート11における複数のノズル穴15のなす列を挟んで設けられている。この共通インク室12a、12bは、ベースプレート14における複数の圧力室16がなす面と平行な面内に位置し、かつ当該複数の圧力室16よりも、ノズルプレート11における複数のノズル穴15開口面側に配置されている。
2枚のマニホールドプレートのうちスペーサプレート13側のマニホールドプレート12Xには、該マニホールドプレート12Xを貫通して共通インク室12aが形成され、ノズルプレート11側のマニホールドプレート12Yには、前者のマニホールドプレート12X側にのみ開放するように凹設されている。そして、2枚のマニホールドプレート12X、12Yとスペーサプレート13とを積層することにより、上下に重なった共通インク室12a、12bが、貫通孔17の列の両側に1つずつの共通インク室をそれぞれ形成する。これにより、複数の圧力室16に対し供給するインク量を十分に確保することができる。貫通孔17の列の両側に2列の共通インク室を設けたのは、2列に配置された圧力室16に対応させるためである。
ノズルプレート11は、合成樹脂製であり、図4に示すように、微小径(本実施形態では、25μm程度)の複数のインク吐出用のノズル穴15が、当該ノズルプレート11における長手方向に沿って、微小ピッチPの間隔で千鳥状配列で穿設されている。
以上のキャビティプレート10の構成により、ベースプレート14およびスペーサプレート13の一端部に穿設されたインク供給孔19a、19bから共通インク室12a、12b内に流入したインクは、共通インク室12aから各インク供給孔18、各インク供給孔16b、絞り部16dを通って各圧力室16に分配される。そして、各圧力室16の一端部16aの方向にインクが流れ、各貫通孔17を通って、各圧力室16に対応するノズル穴15に至ることとなる。
図6は、プレート型圧電アクチュエータ20の分解斜視図であり、図6に示すように、プレート型圧電アクチュエータ20は、10枚の圧電シート21、22、23、24、25、26、27、28、29、30を積層した構造に形成されている。
各圧電シート21〜30のうち、圧電シート24、26、28の上面には、前記キャビティプレート10に設けられた各圧力室16(図5参照)に対応する位置に細幅の個別電極31が各々形成されている。また、後述するコモン電極32の端部32aと対応する位置に圧電シートの変形には関与しないランドパターンである捨てパターン電極32bが形成されている。尚、具体的な個別電極31のパターンについては図7において説明する。
圧電シート23、25、27、29の上面には、複数個の圧力室16に対して共通の電極となる帯状のコモン電極32が形成されている。また、上記個別電極31の端部31aと対応する位置に圧電シートの変形には関与しないランドパターンである捨てパターン電極31bが形成されている。捨てパターン電極31b、32bは、個別電極31及びコモン電極32と同じ厚みに形成され、後述するように圧電シートを積層したとき、個別電極31及びコモン電極32のない部分の圧電シートが凹むのを補正している。圧電シート22の上面には、上記コモン電極32及び捨てパターン31bが形成されているが、このシートに圧電動作はさせない。
最上層の圧電シート21の上面には、前記個別電極31の各々に対する表面電極33と、前記コモン電極32に対する表面電極34とが、前記個別電極31の配列方向と並行に延びる側縁に沿って2列に設けられている。
前記最下層の圧電シート30を除いて、他の全ての圧電シート21〜28には、更に、前記表面電極33と、それに対応する位置(同じ上下位置)の個別電極31及び捨てパターン電極31bとが互いに連通するように、スルーホール36が穿設されている(図7参照)。同様に表面電極34と、それに対応する位置のコモン電極の端部32a及び捨てパターン電極32bとが互いに連通するように、スルーホール37が穿設されている。
スルーホール36、37内には、導電性材料が充填され、各層の個別電極31同士及びそれと対応する位置の表面電極33とが電気的に接続されるよう構成され、同様に、各層のコモン電極32同士及びそれと対応する位置の表面電極34とが電気的に接続されるよう構成されている。
図7は、圧電シート24、26、28に設けられた個別電極31と捨てパターン電極32bとの配置パターンを表した図である。図7に示すように、各圧電シート26等の長辺端部の一方の側の列における個別電極31のパターンは、直線状で且つ圧電シート26等の端縁部に対して直交する方向に延びるように形成し、他方の側の列における個別電極31のパターンは、一方の側の列の個別電極31に対し半分だけずらした千鳥配列状の位置にあって、圧電シート26等の端縁部に対して直交する方向に延びるように形成されている。
各圧電シート26等に形成された各列における個別電極31のパターンのうち、中央の個別電極31Xの端部31Xaを各圧電シート26等の端縁部まで延長して露出させ、その端部31Xaを後述するように位置決めのためのマークとするものである。
なお、延出個別電極31Xの位置と対応する位置に設けられる圧電シート22、23、25、27、29における捨てパターン電極31bの端部と圧電シート21における表面電極33の端部も同様に、各圧電シートから露出されている。
圧電アクチュエータ20は、上記各圧電シートを構成する複数のセラミックグリーンシートに電極を印刷形成するとともにスルーホールに導電材料を充填した後、各セラミックグリーンシートを積層し、焼成することで一体化される。後述するように、表面電極33、34を通して個別電極31とコモン電極32との間に高電圧が印加されることで、個別電極31とコモン電極32との間の各圧電シートが公知のように分極処理され、活性部が形成される。
請求項における「作動部」は、上記活性部とそれを挟む個別電極31及びコモン電極32から構成される。「作動部」は、後述するように圧電アクチュエータ20とキャビティプレート10とを接合したとき、複数の圧力室16と一対一で対向して、かつ圧力室16の配列と平行な平面状に配置される。表面電極33、34も平面状に配置される。
「作動部」は、個別電極31とコモン電極32との間に駆動用の電圧が印加され、圧電シートの活性部に分極方向と平行な電界を生じると、その方向に伸張し、対応する圧力室16内のインクに圧力を付与しそのインクをノズル穴から吐出することができる。
フレキシブル基板40には、配線パターンが概略図3、図9に示すように形成される。配線パターンは、圧電アクチュエータ20のコモン電極のための表面電極34に接続されるヘッドグランド線44、個別電極のための表面電極33に接続される出力線48、インクジェットプリンタの本体側の制御基板から送られてくる吐出データ信号、タイミング信号などを受ける信号線47、圧電アクチュエータ20の駆動用の電源を供給する駆動回路電源線46及びその駆動回路グランド線45などからなる。
ドライバIC41は、インクジェットプリンタの本体側の制御基板から信号線47を介してシリアルに送られてくる吐出データ信号を個別電極に対応するパラレル信号に変換し、駆動回路電源線46から供給される電源にもとづいて駆動パルスを生成し、出力線48を介して圧電アクチュエータの個別電極31に印加するものである。
フレキシブル基板40は、圧電アクチュエータ20の上面に重ねて接合される。具体的には、フレキシブル基板40に形成されたヘッドグランド線44及び出力線48の、表面電極33、34に対応する端子電極44a、48aに公知のようにハンダ層が形成され、そのハンダ層を表面電極33、34に重ね、フレキシブル基板40の上面側から平面状の治具(図示しない)で押圧しながら加熱することで、ハンダ層が溶融され接合される。
この接合後、圧電アクチュエータ20の各作動部が正常に作動するか否かの検査が行われる。図9は、この検査装置の構成を示す回路ブロック図である。なお、このとき、圧電アクチュエータ20のコモン電極に接続されたヘッドグランド線44と、ドライバIC41の駆動回路の共通電位すなわち駆動回路グランド線45とは、非接続の状態にある(ソルダーポイント42が開放されている)。
この検査装置は、特開平10−86358号公報に記載のものと同様の構成で、駆動回路電源線46及び駆動回路グランド線45には、安定化電源90が接続され、ドライバIC41に駆動用電源が供給され、信号線47には制御信号発生回路回路95が接続され、圧電アクチュエータ20の各作動部を順次駆動するための吐出データ信号、タイミング信号が供給される。これによりドライバIC41から出力線48を介して圧電アクチュエータの各作動部に駆動パルスが順次印加され、その際にヘッドグランド線44に流れる電流が電流プローブ91で検出され、電流−電圧変換器92を介して電圧に変換されさらに積分装置93で積分されて、ドライバIC41から圧電アクチュエータ20に出力される駆動波形が再生される。この駆動波形と、波形記憶装置94に記憶された正常な駆動波形とが比較され、圧電アクチュエータ20の各作動部が正常に作動するか否かの判定が行われる。これにより、配線パターン44、48と表面電極33、34とのハンダ接合状態だけでなく、ドライバIC41の内部の回路状態、ドライバIC41と配線パターンとの接続状態も検査される。
この検査の終了後、圧電アクチュエータ20が正常に作動していることが判明した場合は、キャビティプレート10を圧電アクチュエータ20に接合する。
キャビティプレート10と圧電アクチュエータ20とは、図8に示すように、キャビティプレート10における各圧力室16と、圧電アクチュエータ20における各作動部とが対応するように積層し、固着される。
キャビティプレート10の圧電アクチュエータ20と重ねられる表面には、延出個別電極31Xと対応する圧力室16Xの位置を示すマーク39を備えている。そのマーク39と圧電アクチュエータ20から露出する延出個別電極31Xの端部31Xaとを組み合わせることにより、延出個別電極31Xの端部31Xaを圧電アクチュエータ20とキャビティプレート10との組立マークとして利用できる。また、延出個別電極31Xを直接、組立マークとするため、実際の個別電極31の位置に対応させて、圧力室16を正確に配置することができる。
キャビティプレート10と圧電アクチュエータ20との固着は、好ましくは熱硬化性接着剤により行われる。この熱硬化性接着剤をキャビティプレート10と圧電アクチュエータ20との間に介挿し、フレキシブル基板40を接合した圧電アクチュエータ20とキャビティプレート10とを平面状の治具で挟んで加熱しながら押圧することで、行われる。
その後、圧電シート23〜28の個別電極31とコモン電極32とに挟まれる部分が分極処理される。この分極処理は、特開2002−160372号公報に記載の方法と同様に、駆動回路電源線46と駆動回路グランド線45との間に通常の吐出時の駆動電圧を印加しておいて信号線47に圧電アクチュエータの全作動部に吐出信号を印加することで、全出力線48を介して全作動部に通常の正の駆動電圧を印加する一方、ヘッドグランド線44に負の高電圧を印加する。これにより、圧電シート23〜28の個別電極31とコモン電極32とに挟まれる部分が、通常の吐出時の駆動電圧よりも高電圧によって分極処理されることになる。そして、この分極処理の後、上記ソルダーポイント42を導電材料により短絡させる。
なお、上記分極処理は、上記の検査工程の前でもよいし、その検査工程後圧電アクチュエータ20をキャビティプレート10に固着する前であってもよい。圧電アクチュエータ20とキャビティプレート10とを固着する際に熱硬化性接着剤を用いる場合には、その接着時の加熱により分極特性を劣化させないために、上記のように、圧電アクチュエータ20とキャビティプレート10とを固着した後に、分極処理を行うことが好ましい。
以上のように本実施の形態では、キャビティプレート10が平板状に形成され、そのキャビティプレートの上面に複数の圧力室16が平面状に配され、さらに圧電アクチュエータ20が平板状に形成され、その圧電アクチュエータに複数の作動部及び表面電極33、34が平面状に配されているので、フレキシブル基板40を圧電アクチュエータ20に重ねて、平面状の治具で押圧することで、フレキシブル基板40の各配線パターンを各表面電極33、34に均一にかつ確実に接合することができる。さらに、そのフレキシブル基板40を有する圧電アクチュエータ20を、キャビティプレート10の上面に重ねて平面状の治具で押圧することで、各圧力室16に対して圧電アクチュエータ20を均一にかつ確実に接着することができ、その結果、各ノズル穴15からの吐出性能を均一なものにすることができる。
以上、上記実施例に基づき本発明を説明したが、本発明は、上記実施例に何ら限定されるものでなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記実施例では、アクチュエータを圧電式のものとしたが、他の方式のアクチュエータとしてもよい。
本発明のインクジェット記録装置としてのカラーインクジェットプリンタの一実施形態を示す斜視図である。 ヘッドユニットのノズル側を上にした斜視図を示すものである。 インクジェットプリンタヘッドの斜視図を示すものである。 キャビティプレートの分解斜視図を示すものである。 キャビティプレートの分解拡大斜視図(図3のV−V方向断面)を示すものである。 プレート型圧電アクチュエータの分解斜視図である。 圧電シートに設けられた個別電極と捨てパターン電極との配置パターンを表した図である。 圧電アクチュエータとキャビティプレートとの分解拡大斜視図(図3のVIII−VIII方向断面図)である。 接合されたフレキシブル基板と圧電アクチュエータの動作を検査するための概略構成を示すブロック図である。
符号の説明
10 キャビティプレート
15 ノズル穴
16 圧力室
20 圧電アクチュエータ
31 個別電極(作動部)
33、34 表面電極
40 フレキシブル基板
41 ドライバIC(駆動用集積回路)
100 カラーインクジェットプリンタ

Claims (3)

  1. インクを外部へ吐出するための複数のノズル穴及びその各ノズル穴毎にインクが充填される複数の圧力室を有するキャビティプレートと、そのキャビティプレートに形成されている各圧力室に対してインク吐出圧力を加える複数の作動部を有するアクチュエータと、そのアクチュエータの各作動部に給電する配線パターンを有するフレキシブル基板とを備えたインクジェットヘッドの製造方法において、
    前記フレキシブル基板と前記アクチュエータとを、前記配線パターンと前記各作動部とを接続させて接合する第1の組み立て工程と、
    その第1の組み立て工程の次に前記配線パターンを介して前記各作動部が正常に作動するか否かを検査する検査工程と、
    その検査工程において前記配線パターンを介して前記各作動部が正常に作動すると判断された場合に、前記アクチュエータを前記キャビティプレートに、前記各作動部を前記各圧力室に対応させて接合する第2の組み立て工程とを有することを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。
  2. 前記キャビティプレートは、前記複数の圧力室を平面状に配置して有し、前記アクチュエータは、前記複数の作動部を平面状に配置して有するとともに、そのアクチュエータのキャビティプレートとは反対側の面に前記各作動部と接続される複数の電極を平面状に配置して有するものであり、前記第1の組み立て工程は、前記フレキシブル基板を、前記各電極と配線パターンとを接続させた状態で前記アクチュエータの前記反対側の面に重ね、
    前記第2の組み立て工程は、前記フレキシブル基板と重ねた状態の前記アクチュエータを、前記キャビティプレートに接着剤を介して重ねて接合することを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  3. 前記フレキシブル基板は、前記配線パターンを介して前記各作動部を駆動する駆動用集積回路を有するものであり、前記検査工程は、前記駆動用集積回路を介して前記各作動部が正常に作動するか否かを検査することを特徴とする請求項1又は2記載のインクジェットヘッドの製造方法。
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