JP2005186046A - 中空糸膜モジュール - Google Patents

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Yoshimasa Matsumoto
吉正 松本
Kazuhisa Kumami
和久 熊見
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Abstract

【課題】 透水性に優れ、長期間、安定した濾過運転ができる中空糸膜モジュールの提供。
【解決手段】 液出入口を有するケースハウジング、及びケースハウジング内に挿入された複数の中空糸膜束からなる中空糸モジュールであって、その一端又は両端において、前記ケースハウジングと中空糸膜束間、及び中空糸相互間が接着剤で一体化され、中空糸膜束が接着剤で一体化された部分が複数に分割され、かつ、中空糸膜束有効部分が複数に分割されている中空糸膜モジュール。
【選択図】 図3

Description

本発明は、中空糸膜モジュールに関する。さらに詳しくは、液体透過性が向上した中空糸膜モジュールに関する。
各種分野における水処理手段として、ケースハウジング内に多数の中空糸膜を収容固定した中空糸膜モジュールが汎用されており、処理能力を増大させる為、大型化、あるいは、ハウジング内に充填する中空糸膜の充填密度を大きくする傾向がある。
特開昭62−001409号公報 特開昭50−073882号公報 特開平3−165818号公報 特開平4−210220号公報
しかし、膜モジュールが大型化するにつれ、モジュールの耐圧性を維持する為に、膜端部を接着して形成される接着剤層厚みを増加する必要があり、そのために見かけ上有効膜面積を減らす要因となっている。
また、処理能力を増大させる為に大型化を図ると、ケースハウジング内に挿入される中空糸膜本数が増大する。このような大型化モジュールを使用した処理運転では、有効膜面積が増大するにも係わらず、有効膜面積当たりの透水性能、つまり処理能力が低い結果となる。これは、内圧型中空糸膜モジュールの場合、ケースハウジング内の中空糸膜束直径方向で中央部側に位置する中空糸膜で処理された処理水はハウジングの透過水出口に至るまで、他の隣接する中空糸膜間を通過するため、中空糸膜本数が多いほど通過時の抵抗が大きくなる。また、外圧型モジュールの場合、原水が上記中空糸膜束内部に入り難く、モジュール外周部にある中空糸膜により優先的に処理されやすくなる。また、逆圧洗浄時やエアーバブリング洗浄時に内部中空糸に付着した汚泥が抜け難くなる。
上記のように処理能力は、モジュール内の中空糸膜束の直径の大きさとケースハウジング内径に対する中空糸膜束充填率により大きく影響される。
また、このようなタイプの中空糸膜モジュールを用いて濾過運転するとき、液出入口から原水等が出入りすることなるため、液出入口に面した位置にある中空糸膜束が、原水等の出入りに伴う圧力を受け続ける結果、複数の中空糸膜束が揺れて、互いに衝突を繰り返すことになる。
このような事態が生じた場合、中空糸膜束を構成する中空糸膜の断線等の破損が生じやすく、中空糸膜束の内、特定部位の中空糸膜の交換頻度が高くなるという問題があり、交換作業による濾過運転の中断、運転コストの上昇等の問題が生じる。
本発明は、中空糸膜モジュールの構造等を改善することにより、長期間継続して安定した濾過運転ができる中空糸膜モジュールを提供することを課題とする。
請求項1の発明は、課題の解決手段として、液出入口を有するケースハウジング、及びケースハウジング内に挿入された複数の中空糸膜束からなる中空糸モジュールであって、その一端又は両端において、前記ケースハウジングと中空糸膜束間、及び中空糸相互間が接着剤で一体化され、中空糸膜束が接着剤で一体化された部分が複数に分割され、かつ、中空糸膜束有効部分が複数に分割されている中空糸膜モジュールを提供するものである。
このように接着剤で一体化された部分が複数に分割されることにより、ハウジングの径が大きい場合でも、分割された各部分を別々に接着することが可能になるので、接着剤層の強度を向上させることができる。また、中空糸膜束有効部分を複数に分割することにより、前記した中空糸膜間を通過する処理水の抵抗を軽減させ、透過性を向上させる作用がある。
本発明において膜束有効部分とは、膜束のうち、原水のろ過時に実際に被処理水のろ過処理に使用される部分をいう。
また本発明は、分割された各々の有効部すべてが結束手段で結束されているものだけではなく、本発明の課題を解決できる限りにおいて、一部中空糸膜束(例えば、中空糸膜束が環状に多重配置されている場合の内環に位置する中空糸膜束)が結束されていないものも含む。
請求項2の発明は、液出入口を有するケースハウジング、及びケースハウジング内に挿入された複数の中空糸膜束からなる中空糸膜モジュールであって、その一端又は両端において、前記ケースハウジングと中空糸膜束間、及び中空糸相互間が接着剤で一体化され、その一端又は両端に、膜束を複数のグループに分ける仕切が配置されており、かつ、仕切により分けられた各グループ内の複数の束が更に分割されている、中空糸膜モジュールを提供するものである。
このモジュールにおいては、まず端部に配置された仕切により、複数の膜束の端部が分割される。例えば、仕切に形成された孔の各々に膜束を入れることにより、グループに分けることが出来る。各グループ内の膜束の数は、複数であるが、多数のグループのうちいくつかについてはそれに含まれる膜束の数は1つであってもよい。
仕切の形状は限定されるものではなく、端部において、複数の膜束を分割できるものであればよい。例えば十字形のものや、環状外枠とその外枠内を2以上の扇形孔に分ける内枠とからなるものが使用できる。
各グループ内の複数の膜束は、更に分割されている。
このようにケースハウジングと中空糸膜束間、及び中空糸相互間が接着剤で一体化された部分を仕切で複数のグループに分け、かつ、各グループ内の複数の束が更に分割されていることにより、仕切で複数のグループに分割しただけの場合に比べて、モジュール内における膜束の分割度が向上するので、原水あるいは逆洗水の透過性が向上する。さらに、接着層の補強効果が向上する。この仕切は端部接着部の補強材としての機能も有している。
請求項3の発明は、請求項2の発明において、中空糸膜束有効部分が複数に分割されている中空糸膜モジュールを提供するものである。このように中空糸膜束有効部分が複数に分割されることにより、中空糸膜束相互間に流路となる空間を作ることとなり、上記した処理能力の低下防止や逆洗時の汚泥排出機能が、請求項2に比べて更に向上する。
請求項4の発明は、請求項2、3の発明において、仕切により分けられた各グループ内の複数の束が、結束手段により、更に分割されている中空糸膜モジュールを提供するものである。仕切内において複数の膜束を分割するための手段として、結束手段を用いることができる。結束手段は、帯上部材、環状部材、管状部材等の形状のものを用いることが出来る。その材質は制限されないが、好ましくは樹脂製のものが用いられる。
仕切内に配置される結束手段は、仕切内において、中空糸膜を一体化する接着剤の中に、その全部が埋め込まれた状態になってもよいし、また、その一部のみが埋め込まれた状態になっていてもよい。
請求項5の発明は、請求項1、3の発明において、中空糸膜束有効部分の中空糸膜束が、結束手段で結束することにより分割されている中空糸膜モジュールを提供するものである。
複数の膜束の、膜束有効部分を分割する手段として、結束手段を用いることができ、それにより、容易に膜束を分割することができる。膜束有効部分の分割数は2以上であれば限定されるものではないが、モジュールの大きさ、構造、ケース内に挿入される膜束数、製造のし易さ、等に応じて決定される。2−24が好ましく、さらには8〜16が好ましい。
請求項7の発明は、請求項5、6の発明において、結束手段が透水性で、かつ伸縮性を有するものであり、さらに帯状部材、環状部材又は管状部材であり、1又は2以上の中空糸膜束の全体を覆うものであり、前記結束手段の長さ方向の一端部又は両端部が接着剤により中空糸膜束と一体化されている中空糸膜モジュールを提供するものであり、上記作用をより強く発現させることができる。
結束手段が透水性であることにより、モジュール内における原水あるいは透過水の透過性、流動性を妨げることがない。伸縮性を有することで、膜束にかかる力に耐えることが出来るので、有効に膜束を結束することができる。形状を帯状部材、環状部材又は管状部材にすることにより、膜束の分割を容易に行なえる。更に結束手段は、1又は2以上の中空糸膜束を覆うことが出来る。結束手段は、膜束の全体を覆うことができる長さを有するものが好ましい。必ずしもすべての膜束が結束手段によって覆われている必要はなく、本発明の効果が得られる程度に膜束が分割されていればよい。
請求項8の発明は、請求項5〜7の発明において、結束手段により結束された中空糸膜束の複数又は全部が、更に結束手段で結束されている中空糸膜モジュールを提供するものであり、このように結束手段で結束された複数又は全部の中空糸膜束を、更に結束手段で結束することにより、液出入り口からの液出入りに伴う液圧により、中空糸膜束同士が揺れて、互いに衝突を繰り返すことを防止するように作用する。
請求項9の発明は、本発明の課題を解決する上で、請求項5〜8の発明の好ましい態様に係る発明である。この発明では、液出入口がケースハウジングの側面の長さ方向中央部又はその近傍に設けられており、中空糸膜束の結束部が液出入口に対向する位置になるように配置されている。よって、長さ方向中央部での液の出入に伴う液圧に対して、中空糸膜束同士が揺れて、互いに衝突を繰り返すことを防止することが出来る。
更に請求項10の発明は、仕切が2以上の孔を有するものである、請求項2〜9いずれかに記載の中空糸膜モジュールを提供するものである。
仕切の孔の数は2以上であり、好ましくは4〜8である。数が多い程、膜束の分割度が上がるので好ましい。但し数が多すぎると製造がしにくくなるので、製造のし易さとの兼ね合いで決定することができる。
孔の形状は、特に限定はされないが、多角形状等が製造のし易さから好ましい。扇形であることがより好ましい。
本発明でいう「中空糸膜束」は、複数の中空糸膜が束ねられたもの、又は複数の中空糸膜が接着剤で一体化された小さな束を複数束ねた集合体の意味であり、前記した小さな束同士は、接着剤で一体化されていても良く、接着剤で一体化されていなくても良い。また、1つの中空糸膜束を形成する中空糸本数は特に制限されず、作業性等を考慮して適宜決定する。
本発明の中空糸膜モジュールは、中空糸膜束の一端又は両端側が樹脂又は補強材と樹脂で固定されており、更に結束手段で結束されているので、濾過運転時においても、中空糸膜束同士が衝突して損傷することが防止される。このため、長期間、安定した濾過運転ができる。
また、中空糸膜束が有効部分において24束に分割されており、それぞれの中空糸膜束が結束材で覆われているため、中空糸膜束相互間に空隙が設けられているため、処理能力の低減や汚泥排出効果が高まっており、大型化された中空糸膜モジュールにおける問題を解決している。
以下、図面により本発明の中空糸膜モジュールを説明する。図1は中空糸膜モジュールの上部端面部分図、図2は中空糸膜モジュール概略断面図、図3、4は中空糸膜モジュール長手方向中央部で横割にした断面図、図5は図1、図2に用いた仕切(補強材)の平面図、図6は図5の正面図である。
図1−6に基づき中空糸膜モジュール1について説明する。中空糸膜モジュール1は、筒状本体部2の両端開口部においては、中空糸膜束用仕切(補強材)10が配置されている。中空糸膜束用仕切(補強材)10は、筒状本体部2の内周面に接着固定されている。
仕切(補強材)10は、図5、図6で示す環状外枠11と、環状外枠11内を仕切る複数の内枠12との組み合わせからなり、複数の内枠12は、環状外枠11と中央部の基点部との間を連結している。仕切(補強材)10は、軽量で高強度にするため、繊維強化樹脂製であることが好ましい。
環状外枠11内は、環状外枠11の一部周辺(円弧)と、2つの内枠12とで囲まれた8つの扇形孔a〜hを有しており、扇形孔は8以上であれば特に上限は制限されず、適用する中空糸膜モジュールの大きさ等に応じて適宜設定する。
環状外枠11内の面積Aに対する扇形孔a〜hの全占有面積Aの割合(A/A)は、好ましくは65%以上、より好ましくは70%以上、更に好ましくは80%以上である。前記割合を65%以上にすることにより、単位面積当たりの中空糸膜束の充填率(収容本数)増加させることができ、その結果、有効膜面積を増加させることができるので、中空糸膜モジュールの濾過性能を向上させることができる。なお、Aは、Aから内枠12の面積を引いた値である。
環状外枠11の幅Wは、好ましくは1〜30mm、より好ましくは5〜20mm、更に好ましくは7〜15mmであり、厚みTは、好ましくは10〜200mm、より好ましくは20〜100mm、更に好ましくは30〜60mmである。
内枠12の幅Wは、好ましくは1〜30mm、より好ましくは5〜20mm、更に好ましくは7〜15mmであり、厚みTは、好ましくは10〜200mm、より好ましくは20〜100mm、更に好ましくは30〜60mmである。
中空糸膜束用仕切(補強材)10の扇形孔a〜h内には、中空糸膜3の上端部又は下端部が挿入され、中空糸膜束4を構成する中空糸膜同士、並びに中空糸膜3、環状外枠11及び内枠12が互いに樹脂(接着剤)で固着一体化されている。
このような仕切(補強材)10を併用することにより、中空糸膜3の支持固定が容易となるほか、接着層部の強度が向上し、接着層厚みを減少させることができる。また、逆圧洗浄水等の液の出入りに伴う流れによって中空糸膜束4同士が揺れて衝突を繰り返し、破損することも防止される。
中空糸膜束4は、1つの中空糸膜束4の全体が、1つの結束手段7で被覆されている。中空糸膜3および中空糸膜束4は、一端又は両端が接着剤5で一体化された小さな束の集合体であり小さな束同士は、それらの両端部において互いに接しているが、接着剤5で一体化されていない。一番外側の中空糸膜3は、接着剤5により筒状本体部10端部の内壁面に固着されている。
このようにして中空糸膜3および中空糸膜束4同士を樹脂封止することにより、液の出入り(例えば、逆圧洗浄水の供給)に伴う流れによって中空糸膜束4同士が揺れて衝突を繰り返し、破損することが防止される。
結束手段7は、透水性でかつ伸縮性を有する筒状部材(但し、直径は中空糸膜束4の直径以下で、長さは中空糸膜束の長さと同程度のもの)、又は帯状部材(但し、幅は中空糸膜束の直径より大きくて、長さは中空糸膜束の長さと同程度のもの)を用いることができる。結束手段7として帯状部材を用いたときは、合わせ部分を接着する。
結束手段7は、長さ方向の両端部が接着剤5の部分で中空糸膜束4と一体化されている。このように中空糸膜束4と一体化されていることにより、結束手段7が剥がれたり、脱落したりすることが防止される。
筒状本体部2の上下端部に仕切(補強材)10が固定されており、筒状本体部2の側面中央部には、前記側面から外側に突き出た状態で、筒状の透過水出入口6(以下、6は透過水出入口とするが、原水供給口又は濃縮液出口にすることもできる。)が設けられている。筒状本体部2は、繊維強化樹脂又はステンレス製であることが好ましい。
中空糸膜束4は、長さ方向中央部において、各束を覆うものとは別の結束手段7により結束されている。このとき、複数の中空糸膜束4、又は全ての中空糸膜束4を結束手段7により結束することもできる。
結束手段7は、帯状部材、環状部材(例えばOリング)又は管状部材(例えば樹脂又はゴムチューブ)にすることができる。帯状部材及び管状部材は巻き付け、更に締め付けて使用するため、それらの長さは中空糸膜束4の結束部の直径より長く、環状部材は穴に中空糸束を挿入して使用するため、その直径は、中空糸膜束4の結束部の直径以下である。
結束手段7による結束部は、透過水出入口6に対向する位置になるように調整されている。このような結束手段7により中空糸膜束4の中央部を結束することで、濾過運転時、透過水出入口6からの逆圧洗浄水等の出入りに伴う液圧により、中空糸膜束4が揺れて、束同士が衝突を繰り返し、破損することが防止される。
結束手段7は、透水性でかつ伸縮性を有するものであることが好ましい。透水性を有するものにすることにより、結束部分においても濾過をすることができるので、膜の有効面積を低下させることがない。更に、伸縮性を有するものにすることにより、例えば逆圧洗浄水等の液圧により中空糸膜束4が揺れた場合においても、中空糸膜束4同士が衝突を繰り返さない程度の結束強度を維持できるほか、揺れた場合には揺れを吸収して抑えるように作用する。
結束手段は、上記作用をなすため、幅が好ましくは2〜1300mm、より好ましくは5〜100mm、厚みが好ましくは0.1〜30mm、より好ましくは帯状部材であることが好ましい。
更に結束手段7は、透水性で、かつ伸縮性を有するものであり、中空糸膜モジュール1を運転する際に生じる液圧の変化に対応して、中空糸膜束4の結束部における径が、好ましくは最大110%、より好ましくは最大120%、更に好ましくは最大150%にまで増加できるものが望ましい。
このような性質を有する結束手段7を用いることにより、濾過運転時、逆圧洗浄水等の液圧により中空糸膜束4が揺れた場合においても、中空糸膜束4同士が衝突を繰り返さない程度の結束強度を維持できるほか、揺れた場合には揺れを吸収して抑えるように作用する。
中空糸膜モジュール1では、筒状本体部2の内径(D)と、中空糸膜束4に含まれる中空糸膜3の1本の外径(D)との比(D/D)は、好ましくは1/125〜1/900、より好ましくは1/200〜1/700、更に好ましくは1/300〜1/500である。
中空糸膜モジュール1では、筒状本体部11の内径(D)と、中空糸膜束全体の外径(D)との比(D/D)は、好ましくは0.78〜0.96、より好ましくは0.80〜0.94、更に好ましくは0.85〜0.92である。
/D比又はD/D比を上記範囲に設定することにより、単位面積当たりの中空糸膜の充填率(収容本数)を増加させることができ、その結果、有効膜面積を増加させることができるので、中空糸膜モジュールの濾過性能を向上させることができる。
図2で示す中空糸膜モジュール1では、濾過運転時、透過水出入口6から逆圧洗浄水を供給する際、中空糸膜束4に対して液圧が加えられるが、中空糸膜束4の両端側が樹脂で固定されており、更に中央部が結束手段7で結束されているので、前記液圧を受けた場合でも、中空糸膜束3の揺れを小さくして、中空糸膜束3同士が衝突を繰り返して損傷することを防止できる。
上記中空糸膜モジュールは、モジュール端面部分では中空糸膜束4は、仕切(補強材)10により扇型状ブロックに8つに分割されており強度が向上されている。また、中空糸膜束4の有効部分では、図3で示すように、24の小束に分割されている。
中空糸膜束4の分割は、適用する中空糸膜モジュールの大きさ等に応じて適宜設定するが、作業性を考慮し、2〜24に分割されるのが好ましい。
大型化された中空糸膜モジュールで内圧処理運転を行った場合、中空糸膜3の挿入本数が大きくなれば図4の様に、中空糸膜束4の直径と充填密度が大きくなり、中空糸膜束内部で処理された処理液が各中空糸間の抵抗により中空糸膜束外に出難い現象となる。
本中空糸膜モジュールでは、図3に示した様に中空糸膜束4が小束に分割されており、中空糸膜束間に空隙を設けている。更には、中空糸膜束それぞれが結束手段7で覆われているため、結束手段7がスペーサーの役目となり流路確保となる。これらにより、中空糸膜束4の内部中空糸で処理された処理水も流路抵抗も少なく、処理能力が維持できる。
外圧処理運転を行った場合も同様に、供給原水の中空糸膜束内部への侵入や逆洗時の中空糸膜束内部の汚泥排出が容易になる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
[実施例1]
図1、図2に示すような中空糸膜モジュール1を作製するに当たり、下記の各部材を用いた。仕切(補強材)は図5、6で示すものである。
(ケースハウジング)
筒状本体部2は、内径450mm(D)、外径465mm、長さ1110mmのFRP製のものを用いた。透過水出入口6は、筒状本体部2の長さ方向の中央位置に、開口径300mmのものを設けた。
(仕切(補強材)10)
環状外枠11の幅(W)は12mm、厚み(T)は50mm、内枠12の幅(W)は10mm、厚み(T)は50mm。環状外枠11内の面積(A)は158.963mm。扇形a〜hの全占有面積(A)は120,000mm。 A/A=0.75。
(中空糸膜束)
内径0.8mm、外径1.3mm(D)、長さ1110mmの酢酸セルロース系中空糸膜を用い、2050本を1束とした。D/D=1.3/450。
以上の各部材を用い、次のようにして中空糸膜モジュールを作製した。大日本プラスチック社製のネトロン軽包装「HR3L白70」(袋状の網からなるもの)に中空糸膜束を挿入し、中央部を含む長さ1060mmの部分が被覆された状態で、端部を接着剤で固定した。同様にして計24束を作製した。
仕切(補強材)10の扇形孔a〜hには、それぞれ3束ずつを挿入し、遠心シール機(東邦機械工業(株)製,横型遠心成型機)により、筒状本体部2の両端側に位置する中空糸膜束相互、及び中空糸膜束と仕切(補強材)10の環状外枠11の内周面とをウレタン系接着剤で接着封止した。接着剤の厚み(接着剤で固着一体化された中空糸膜の一端側の長さ)は50mm(両端で100mm)、有効膜面積は120mであった。
更に、計24束の中空糸膜束全体の直径(D)が約390mm(D/D=390/450=0.87)になるように、大日本プラスチック社製のネトロン軽包装「HR3L白70」(袋状の網からなるもの)を巻いて結束し、中空糸膜モジュールを得た。
この中空糸膜モジュールは、各中空糸膜束の長さ方向中央部が結束手段で結束されている上に、中空糸膜束全体が1つの結束手段で結束されているため、濾過運転時の液の出入り(特に透過水出入口6からの逆圧洗浄水の供給)に伴う液圧が加えられた場合であっても、透水性が良好であった。また、中空糸膜束が揺れ動くことがなく、長期間(1年)にわたって中空糸膜の損傷も起こらず、安定運転ができた。
中空糸膜モジュールの概略端面図。 中空糸膜モジュールの概略部分断面図。 中空糸膜モジュールの長さ方向中央部の概略断面図。 中空糸膜モジュールの長さ方向中央部の概略断面図。 中空糸膜束用仕切(補強材)の平面図。 中空糸膜束用仕切(補強材)の正面図。
符号の説明
1 中空糸膜モジュール
2 筒状本体部
3 中空糸膜
4 中空糸膜束
5 封止樹脂
6 透過水出入口
7 結束手段
10 仕切(補強材)

Claims (10)

  1. 液出入口を有するケースハウジング、及びケースハウジング内に挿入された複数の中空糸膜束からなる中空糸モジュールであって、その一端又は両端において、前記ケースハウジングと中空糸膜束間、及び中空糸相互間が接着剤で一体化され、中空糸膜束が接着剤で一体化された部分が複数に分割され、かつ、中空糸膜束有効部分が複数に分割されている中空糸膜モジュール。
  2. 液出入口を有するケースハウジング、及びケースハウジング内に挿入された複数の中空糸膜束からなる中空糸膜モジュールであって、その一端又は両端において、前記ケースハウジングと中空糸膜束間、及び中空糸相互間が接着剤で一体化され、その一端又は両端に、膜束を複数のグループに分ける仕切が配置されており、かつ、仕切により分けられた各グループ内の複数の束が更に分割されている、中空糸膜モジュール。
  3. 中空糸膜束有効部分が複数に分割されている、請求項2記載の中空糸膜モジュール。
  4. 仕切により分けられた各グループ内の複数の束が、結束手段により、更に分割されている、請求項2または3記載の中空糸膜モジュール。
  5. 中空糸膜束有効部分の中空糸膜束が、結束手段で結束することにより分割されている、請求項1、3いずれかに記載の中空糸膜モジュール。
  6. 中空糸膜束有効部分の中空糸膜束が、2〜24個に分割されている、請求項1、3、5いずれかに記載の中空糸膜モジュール。
  7. 結束手段が透水性で、かつ伸縮性を有するものであり、帯状部材、環状部材又は管状部材であり、1又は2以上の中空糸膜束の全体を覆うものであり、さらに前記結束手段の長さ方向の一端部又は両端部が接着剤により中空糸膜束と一体化されている請求項5、6いずれかに記載の中空糸膜モジュール。
  8. 結束手段により結束された中空糸膜束の複数又は全部が、更に結束手段で結束されている請求項5〜7いずれかに記載の中空糸膜モジュール。
  9. 液出入口がケースハウジングの側面の長さ方向中央部又はその近傍に設けられており、中空糸膜束の結束部が液出入口に対向する位置になるように配置されている請求項5〜8のいずれか1記載の中空糸膜モジュール。
  10. 仕切が、2以上の孔を有するものである、請求項2〜9いずれかに記載の中空糸膜モジュール。
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