JP2005185111A - 植物ステロール含有水中油型乳化物 - Google Patents

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Abstract

【課題】コレステロール吸収抑制作用を有する植物ステロールを含有し、低温条件下においても長時間水中油型乳化が安定で、且つ風味と食感の良い水中油型乳化物、特にマヨネーズ、ドレッシング等の酸性水中油型乳化物を提供すること。
【解決手段】遊離植物ステロール(A)および植物ステロール脂肪酸エステル(B)の重量比B/Aを特定範囲とし、かつ、10℃における固体成分量を特定範囲とする油相を5〜95重量%含有することを特徴とする水中油型乳化物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、植物ステロールを含有する水中油型乳化物、より具体的にはマヨネーズ、乳化型ドレッシング等の酸性水中油型乳化物に関するものである。
植物ステロールには小腸からのコレステロールの吸収抑制作用があることが古くから知られており、血漿コレステロール濃度低下剤として用いられている。コレステロールの吸収は、コレステロールが胆汁酸ミセルへ溶解することが必要である。しかし、コレステロールの胆汁酸への溶解量は低く、大部分はエマルジョンの状態にある。
一方、植物ステロールもコレステロールとほぼ同程度の量が胆汁酸ミセルへ溶解する。従って、コレステロールと植物ステロールが共存すると、コレステロールの胆汁酸ミセルへの溶解量が減少することになる。また、植物ステロールの小腸からの吸収率は低く、小腸内腔に残存するため、コレステロールの胆汁酸ミセルへの溶解量は制限されたままとなり、コレステロールの吸収が抑制されることになる。したがって、食事から摂取されるコレステロールの影響を受けやすいヒトの場合、植物ステロールは有効な血漿コレステロール低下剤として、臨床的に利用されている。
この植物ステロールは植物油脂や大豆、小麦等に含まれており、日常の食事で摂取されているが、その量はごく僅かなものである。コレステロールの吸収を抑制するためには、1日約0.8〜2.0gの植物ステロールが必要であり、通常のヒトの食事でそのような多量の植物ステロールを摂取することは困難である。
従来、この様な機能を有する植物ステロールを効率良く摂取する方法として、植物ステロールを使用した各種食品が提案されている。
しかし、植物ステロールは油脂への溶解性が大変に低いため、食用油脂や、油脂を含有する食品へ高濃度に安定して均一に含有させることは困難であった。
そこで、植物ステロールの油脂への溶解性を向上させるため、油脂や脂肪酸とエステル化反応をおこない、植物ステロール脂肪酸エステルにして油脂への溶解性を高めた例も多く見られる。もともと自然界に存在する植物ステロールは遊離植物ステロール(A)と、脂肪酸とのエステル型である植物ステロール脂肪酸エステル(B)との混合物であり、植物ステロール脂肪酸エステルも、小腸内で遊離植物ステロールと脂肪酸に加水分解されるため、植物ステロールと同様にコレステロール吸収抑制作用を有する。よって、本発明において、単に植物ステロールといった場合は、遊離植物ステロール(A)、脂肪酸とのエステル型である植物ステロール脂肪酸エステル(B)、自然界に存在するそれらの混合物をも含むものとする。
しかし、植物ステロール脂肪酸エステル含有油脂も、当初透明な液状であったとしても、使用する植物ステロールの種類、あるいは保存条件によっては、経時的に結晶成分が析出、沈殿する場合がある。この現象は、特に低い温度、例えば冷蔵庫などで保管する食品などの場合はより顕著である。
ここで、植物ステロール脂肪酸エステル含有油脂を使用した水中油型乳化物において結晶成分が析出した場合、乳化破壊が起き、油分が染み出したり、ボソついた外観と食感になったりしてしまい、商品価値を著しく低下させてしまうという問題があった。
このため、植物ステロールを含有する水中油型乳化物、さらには植物ステロール脂肪酸エステルを含有する水中油型乳化物の乳化破壊を防止する方法として、例えば以下のような方法が行われてきた。
例えば、ステロールのエステル化度が40乃至90%の範囲内である脂肪に基づく食品生成物(例えば特許文献1参照)、ジアシルグリセロールを15重量%以上含有する水中油型乳化物(例えば特許文献2参照)、乳化剤又はハイドロコロイドと、脂肪結晶抑制剤とを配合する水中油型乳化物(例えば特許文献3参照)、植物ステロールとレシチンを特定割合で配合し、更に食用油脂、多価アルコール、エタノールを配合する水中油型乳化物(例えば特許文献4参照)、酵素処理卵黄を含有する水中油型乳化物(例えば特許文献5参照)などが提案されている。
更に、それらを更に改良したものとして、植物ステロール脂肪酸エステルとトリグリセリドと部分グリセリドを特定量含む油脂組成物(例えば特許文献6、7参照)や、ジアシルグリセロールを15重量%以上し且つ不純物成分を除去した植物ステロールを使用する水中油型乳化物(例えば特許文献8参照)等も提案されている。
しかし、これらの水中油型乳化物は低温条件下での乳化安定性が十分ではない問題が残ることに加え、例えば特許文献2や特許文献8の水中油型乳化物は、多量のジアシルグリセロールを含むことにより風味が悪くなる問題や、特許文献3の水中油型乳化物は多量の乳化剤やハイドロコロイドを含むことにより風味や食感が悪くなるという問題があった。また特許文献4の水中油型乳化物は多価アルコールやエタノールの鋭い風味が残るため、広範な食品への応用ができないという問題があった。
特開平11−127779号公報 国際公開第99/48378号公報 特開2000−102361号公報 特開2001−117号公報 特開2002−171931号公報 特開2002−201484号公報 特開2002−206100号公報 特開2002−34453号公報
従って、本発明の目的は、コレステロール吸収抑制作用を有する植物ステロールを含有し、低温条件下においても長時間水中油型乳化が安定で、且つ風味と食感の良い水中油型乳化物、特にマヨネーズ、ドレッシング等の酸性水中油型乳化物を提供することにある。
本発明者らは、植物ステロールを含有する水中油型乳化物、特にマヨネーズ、ドレッシング等の酸性水中油型乳化物に関する前述の様な問題点を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、遊離植物ステロール(A)および植物ステロール脂肪酸エステル(B)の重量比B/Aを特定範囲とし、かつ、油相の10℃における固体成分量をも特定範囲とすることにより、家庭用冷蔵庫での一般的な保管温度(0〜10℃)においても長期間にわたって水中油型乳化が安定であることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、遊離植物ステロール(A)及び植物ステロール脂肪酸エステル(B)を、その重量比B/Aが15〜200となる比率で含有し、且つ、−20℃で1時間放置後の10℃における固体成分量が0.1〜8%である油相を、5〜95重量%含有することを特徴とする水中油型乳化物を提供するものである。
本発明によれば、コレステロール吸収抑制作用を有する植物ステロールを含有する水中油型乳化物であって、合成乳化剤や酵素処理卵黄を含まずとも、低温条件下においても長時間水中油型乳化が安定で、且つ風味と食感の良い水中油型乳化物、特にマヨネーズ、ドレッシング等の酸性水中油型乳化物を得ることができる。
以下、本発明の植物ステロール含有水中油型乳化物について詳細に説明する。
本発明の植物ステロール含有水中油型乳化物中の(A)成分の遊離植物ステロールとしては、例えばβ‐シトステロール、スチグマステロール、カンペステロール、ブラシカステロール等の植物ステロールや、これらの植物ステロールを水素添加した植物スタノールがあげられ、これらの中から選ばれた1種又は2種以上を含有するのが好ましい
本発明の植物ステロール含有水中油型乳化物中の(B)成分の植物ステロール脂肪酸エステルを構成する植物ステロールとしては、特に制限はなく、例えばβ‐シトステロール、スチグマステロール、カンペステロール、ブラシカステロール等の植物ステロールや、これらの植物ステロールを水素添加した植物スタノールがあげられ、これらの中から選ばれた1種又は2種以上を含有するのが好ましい。
上記植物ステロール脂肪酸エステル(B)を構成する脂肪酸としては、特に制限はなく、好ましくは炭素数4〜24の飽和及び不飽和脂肪酸があげられ、これらのうち炭素数16〜24の飽和及び不飽和脂肪酸を含有するのが好ましく、さらに炭素数16〜24の不飽和脂肪酸を含有するのが好ましい。
本発明においては、水中油型乳化物の油相中の、該遊離植物ステロール(A)と植物ステロール脂肪酸エステル(B)との重量比B/Aが15以上200以下、好ましくは20以上150以下、さらに好ましくは25以上150以下、一層好ましくは45以上150以下であり、且つ、−20℃で1時間放置後の10℃における固体成分量が0.1〜8%、より好ましくは0.5〜6%であることが必要である。
上記重量比B/Aが15よりも小さい場合、または、固体成分量が8%を超えると低温保存中に経日的に結晶析出・成長による乳化破壊が発生し、乳化安定性が著しく劣る結果となる。
上記重量比B/Aが200よりも大きい場合、または、固体成分量が0.1%未満であるような水中油型乳化物は精製コストが高く現実的でない。
なお、上記固体成分量は、油脂の固体脂含量の測定と同様に測定できる。具体的には、油相を−20℃で1時間冷却した後、10℃で30分間保持し、核磁気共鳴法(NMR法)を用いて、そのプローブ(10℃)によって油相の液体プロトン数が測定される。同時に10℃で完全に液状のオリーブ油の10℃での液体プロトン数とから油相の固体成分量(%)を以下の式を用いて求める。
固体成分量(%)=(油相の液体プロトン数/オリーブ油の液体プロトン数)×100
ここで、上記条件の油相を得る方法としては、例えば、精製された遊離植物ステロール(A)と植物ステロール脂肪酸エステル(B)とを、重量比B/Aが15以上200以下、且つ、−20℃で1時間放置後の10℃における固体成分量が0.1〜8%となるように、液状油に溶解することによって得ることができるが、より好ましくは、植物ステロールと、部分グリセリド及び/又は油脂をエステル交換する方法や、植物ステロールと、油脂と、脂肪酸低級アルコールエステル及び/又は脂肪酸をエステル交換する方法等のエステル化反応によって得られる植物ステロール脂肪酸エステル含有油脂を、液状油と混合することによって得ることができる。
ここで、上記植物ステロール脂肪酸エステル含有油脂の製造について述べる。
上記植物ステロールとしては、上記植物ステロール脂肪酸エステル(B)を構成する植物ステロールとして例示したものと同様のものが用いられる。
上記部分グリセリドとしては、反応モノグリセリド、蒸留モノグリセリド、ジグリセリド、天然の油脂から抽出したジグリセリド等があげられる。
上記油脂としては、例えば、構成脂肪酸組成が炭素数4〜24の飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸からなる油脂が用いられ、具体的には、パーム油、パームオレイン、スーパーオレイン、パームステアリン、パーム中融点部、大豆油、ハイオレイック大豆油、菜種油、ハイオレイック菜種油、綿実油、サフラワー油、ハイオレイックサフラワー油、オリーブ油、サンフラワー油、ハイオレイックサンフラワー油、米糠油、パーム核油、ヤシ油等の等の植物油脂、牛脂、豚脂、魚油、乳脂等の動物油脂、MCT(中鎖脂肪酸トリグリセリド)等の合成油、これらの硬化油、分別油あるいはエステル交換油を単独あるいは2種以上を配合して用いることができる。これらの中では、使用する油脂の構成脂肪酸として、炭素数16〜24の不飽和脂肪酸を好ましくは60重量%以上、更に好ましくは70重量%以上、最も好ましくは80重量%以上含有するものを使用するのがよい。
上記脂肪酸低級アルコールエステルの脂肪酸部分としては、好ましくは炭素数4〜24の飽和脂肪酸及び/又は不飽和脂肪酸、更に好ましくは炭素数16〜24の飽和脂肪酸及び/又は不飽和脂肪酸が好ましい。一方、アルコール部分としては、エタノール、メタノール等の加水分解されたときに遊離するアルコールの沸点が100℃以下の低級アルコールが好ましい。
上記脂肪酸としては、好ましくは炭素数4〜24の飽和脂肪酸及び/又は不飽和脂肪酸、更に好ましくは炭素数16〜24の飽和脂肪酸及び/又は不飽和脂肪酸を使用するのが好ましい。
上記エステル化反応において、植物ステロールと、部分グリセリド及び/又は油脂をエステル交換する場合、その混合物のエステル化反応前の配合割合としては、特に制限はないが、好ましくは植物ステロール10〜90重量%、部分グリセリド及び/又は油脂10〜90重量%、更に好ましくは植物ステロール20〜80重量%、部分グリセリド及び/又は油脂20〜80重量%とするのがよい。
上記エステル化反応において、植物ステロールと、油脂と、脂肪酸低級アルコールエステル及び/又は脂肪酸をエステル交換する場合、その混合物のエステル化反応前の配合割合としては、特に制限はないが、好ましくは植物ステロール10〜70重量%、油脂10〜90重量%、脂肪酸低級アルコールエステル及び/又は脂肪酸5〜60重量%、更に好ましくは植物ステロール20〜60重量%、油脂20〜80重量%、脂肪酸低級アルコールエステル及び/または脂肪酸10〜50重量%とするのがよい。
上記エステル化反応において触媒としてリパーゼを用いる場合、該リパーゼとしては、その種類は特に制限されないが、位置選択性が小さいものを使用するのが好ましい。具体的にはAlcaligenes属、Chromobacterium属、Pseudomonas属、Humicola属から得られる酵素等が好ましく、この中で、Alcaligenes属、Chromobacterium属、Pseudomonas属から得られる酵素等が更に好ましく、Alcaligenes属から得られる酵素が最も好ましい。これらの酵素は、酵素粉末のままで使用することも可能であるが、ケイソウ土、アルミナ、イオン交換樹脂、活性炭、セラミック等の担体に固定化して用いても良い。
更に、触媒としてリパーゼを用いる場合、上記エステル化反応の反応系の水分量は、好ましくは900ppm以下、更に好ましくは500ppm以下であることが、反応油の加水分解をできるだけ低くし、脱臭工程での損失を低くできるため望ましい。また、上記エステル化反応は常圧又は減圧の条件下で行うことができる。
また、上記エステル化反応において触媒としてアルカリを用いる場合、該アルカリとしては、ソジウムメチラートを使用するのが好ましい。ソジウムメチラートを触媒として使用する場合、植物ステロールと油脂、必要により低級アルコール脂肪酸エステルとの混合物を80〜100℃に加熱し、500ppm以下の水分まで脱水した後、触媒(ソジウムメチラート)を添加し、常圧又は減圧下で反応を行うのがよい。エステル化反応終了後、クエン酸、リン酸等の酸で中和し、水洗、脱水を行う。
さらに、上記のリパーゼ又はアルカリを触媒として上記エステル化反応を行う場合、吸着剤として活性白土、二酸化珪素、シリカ、活性炭、セライト等を使用することが好ましい。吸着剤の使用によってエステル化反応の平衡がエステル合成側にシフトし、エステル化率が大きくなることによって植物ステロール脂肪酸エステル(B)の濃度を高めることが可能となる。
上述のようにして得られた植物ステロール脂肪酸エステル含有油脂から、ヘキサンやアセトン等の溶剤又は乾式分別、又は減圧蒸留によって、遊離植物ステロールや植物ステロール飽和脂肪酸エステル、飽和脂肪酸トリグリセリド等の高融点成分を除去しても良い。
また、植物ステロール脂肪酸エステル含有油脂は、通常の油脂の精製方法と同様の方法によって精製される。ここでいう通常の油脂の精製方法とは、漂白及び脱臭、又は脱酸、漂白及び脱臭のことである。精製を行うことで、植物ステロール特有の臭いが無くなり、風味、色調の良好な植物ステロール脂肪酸エステル含有油脂が得られる。
更に、上記植物ステロール脂肪酸エステル含有油脂に遊離植物ステロール及び/又は植物ステロール脂肪酸エステルを混合して、本発明に用いる植物ステロール脂肪酸エステル含有油脂としても良い。
また、上記液状油としては、特に限定されるものではないが、例えば、スーパーオレイン、大豆油、大豆サラダ油、ハイオレイック大豆油、菜種油、菜種サラダ油、ハイオレイック菜種油、綿実油、綿実サラダ油、サフラワー油、ハイオレイックサフラワー油、サンフラワー油、ハイオレイックサンフラワー油、コーン油、コーンサラダ油、米糠油、米糠サラダ油、アマニ油、しそ油、月見草油、魚油、鶏油等の天然油脂、ジグリセリド・MCT(中鎖脂肪酸トリグリセリド)等の合成油脂、更にこれらの分別油、エステル交換油等の物理的又は化学的処理を施した油脂類を単独、又は2種以上を組み合わせた油脂類を使用することができるが、なかでも、特に大豆油、大豆サラダ油、ハイオレイック大豆油、菜種油、菜種サラダ油、ハイオレイック菜種油、綿実油、綿実サラダ油、サフラワー油、ハイオレイックサフラワー油、サンフラワー油、ハイオレイックサンフラワー油、コーン油、コーンサラダ油、米糠油、米糠サラダ油等の、0℃において液状である油脂を使用することが好ましい。
本発明の水中油型乳化物は、このようにして得られた油相と、水を主体とする水相からなる。
本発明の水中油型乳化物における油相と水相との割合は、好ましくは油相5〜95重量%と水相95〜5重量%、より好ましくは油相25〜80重量%と水相75〜20重量%、更に好ましくは油相30〜76重量%と水相70〜24重量%である。油相含量が5重量%未満であると良好な風味及び食感を得ることができず、また油相含量が95重量%を超えると安定な水中油型乳化物を得ることができないおそれがある。
本発明の水中油型乳化物は、上記遊離植物ステロール(A)及び植物ステロール脂肪酸エステル(B)の含有量が植物ステロール換算で2〜20重量%、より好ましくは3〜15重量%であることが好ましい。
尚、上述の遊離植物ステロール(A)及び植物ステロール脂肪酸エステル(B)の植物ステロールへの換算は、以下の式で求めた。
植物ステロール換算量(重量%)=遊離植物ステロール(A)含有量(重量%)+植物ステロール脂肪酸エステル(B)中の植物ステロール量(重量%)
植物ステロール脂肪酸エステル(B)中の植物ステロール量(重量%)=植物ステロール脂肪酸エステル(B)含量(重量%)×414/678
ここで、植物ステロールの分子量としてはβ‐シトステロールの分子量=414、植物ステロール脂肪酸エステル(B)の分子量としてはβ‐シトステロールオレイン酸エステルの分子量=678を用いた。
本発明の水中油型乳化物に含まれる遊離植物ステロール(A)及び植物ステロール脂肪酸エステル(B)の含有量が植物ステロール換算で2重量%以下では、一日あたり植物ステロール換算で0.8g以上摂取する為に該水中油型乳化物を毎日40g以上摂取する必要があり、日本人の食生活では現実性がない。また、20重量%以上では、植物ステロール特有の好ましくない風味が発現しやすくなり、さらに低温条件下での保存中に経日的に結晶析出・成長による乳化破壊が発生し、乳化安定性が著しく劣る結果となる。
本発明の水中油型乳化組成物は、植物ステロールを含有し、風味と食感の良いものであるが、目的とする水中油型乳化組成物により合った食感や風味を与えるため、本発明の目的を損なわない範囲で、通常の水中油型乳化型食品に使用される任意の原料を使用することができる。
例えば、ショ糖・乳糖・ブドウ糖・果糖・麦芽糖・マルトオリゴ糖・イソマルトオリゴ糖・フラクトオリゴ糖・ガラクトオリゴ糖・ニゲロオリゴ糖・水飴・パラチノース・トレハロース・ソルビトール・マルチトール・マンニトール・還元澱粉糖化物・ポリデキストロース等の糖類、直鎖デキストリン・分枝デキストリン・環状デキストリン等のデキストリン類、澱粉、澱粉をアミラーゼ等の酵素で処理して得られる化工澱粉類、澱粉に対して酸やアルカリ処理・エステル化・アセチル化・リン酸架橋化・加熱・湿熱処理等の化学的又は物理的処理を行って得られる化工澱粉類、更にこれら化工澱粉を水に溶解し易いように予め加熱処理により糊化させた化工澱粉類、生乳・牛乳・その他獣乳・練乳・加糖練乳・脱脂乳・濃縮乳・脱脂粉乳・全脂粉乳・カゼイン・カゼインナトリウム・レンネットカゼイン・乳清蛋白質・ホエー・ホエーパウダー・ホエー蛋白質濃縮物・乳脂肪球皮膜蛋白質・バター・バターミルク・バターミルクパウダー・クリーム・濃縮クリーム・トータルミルクプロテイン・ミルクカルシウム・クリーム・ナチュラルチーズ・プロセスチーズ・発酵乳等の乳や乳製品、全卵・卵黄・殺菌全卵・殺菌卵黄・加塩卵黄・加糖卵黄・酵素処理卵黄・粉末全卵・粉末卵黄等の卵黄類、卵白・卵白粉末・大豆蛋白質・ゼラチン等の蛋白質、各種果汁、濃縮果汁、乾燥果実、野菜ジュース、酢漬野菜、乾燥野菜、精製塩・岩塩・天然塩・自然塩・塩化カリウム等の塩類、グルタミン酸ナトリウム・コハク酸ナトリウム・イノシン酸ソーダ・酵母エキス・鰹エキス・HAP・HAV等の調味料、酒精、キサンタンガム・ペクチン・ローカストビーンガム・ジェランガム・グアーガム・タラガントガム・アルギン酸・アルギン酸ナトリウム・カードラン・微小繊維状セルロース・メチルセルロース・大豆多糖類等の増粘安定剤、乳酸・クエン酸・グルコン酸・アジピン酸・コハク酸・酒石酸・フマル酸・リンゴ酸・リン酸・L−アスコルビン酸・酢酸・酢等の酸味料、香辛料、香辛料抽出物、βカロチン等の着色料、トコフェロール・L−アスコルビン酸ステアリン酸エステル・L−アスコルビン酸パルミチン酸エステル・茶抽出物等の酸化防止剤、大豆レシチン・卵黄レシチン・大豆リゾレシチン・卵黄リゾレシチン・グリセリン脂肪酸エステル・ポリグリセリン脂肪酸エステル・グリセリン有機酸脂肪酸エステル・プロピレングリコール脂肪酸エステル・ステアロイル乳酸カルシウム・ステアロイル乳酸ナトリウム・ポリオキシエチレンソルビタンモノグリセリドなどの乳化剤、苦味料、保存料、強化剤、香料等が挙げられ、任意に使用することができる。
上記原料を本発明の水中油型乳化組成物に配合する際には、通常、水溶性の原料を水相に、油溶性の原料を油相に溶解させてから水中油型に乳化させるが、水溶性の原料を油相に分散させて水中油型に乳化しても良い。
なお、本発明の水中油型乳化物は大豆レシチン、卵黄レシチン、大豆リゾレシチン、卵黄リゾレシチン以外の合成乳化剤は使用しないのが好ましい。またさらに好ましくは上記乳化剤を使用しないのがよい。
また、本発明の水中油型乳化物がマヨネーズ、ドレッシング等の酸性水中油型乳化物である場合は、さらに好ましい改良効果が得られる。
すなわち、酸性水中油型乳化物は、液状油等からなる油相と食酢等の酸を含む水相を、乳化成分として卵黄や全卵などの卵黄類のみの乳化力を利用して製造される調味料であるが、従来の植物ステロールを含有した酸性水中油型乳化物は、製造時には安定な乳化物であっても、低温保存下では徐々に植物ステロールの結晶析出がおき、乳化破壊をおこして油相と水相に分離したり、輸送中や保管中のわずかなショックをきっかけに乳化破壊が起きたりすることが少なくない。
しかし、本発明によれば植物ステロールを多く含みながら、特に合成乳化剤や、乳化力は強いが高価である酵素処理卵黄を使用せずとも低温条件下で長期にわたって乳化が安定であるマヨネーズなどの酸性水中油型乳化物を得ることが可能である。
なお,上記酸性水中油型乳化物における卵黄類の使用量は、好ましくは生卵黄換算で3〜15重量%、より好ましくは5〜12重量%である。生卵黄換算で3重量%未満では酸性水中油型乳化物の乳化が不安定となり、15重量%以上では風味及び食感が不良となる。
また、本発明の水中油型乳化物は上記卵黄類を使用する場合、その一部、または全部について、コレステロールを低減化した卵黄類を使用することにより、更に血中コレステロール低減効果を高めることができる。
上記コレステロールを低減化した卵黄類としては、例えば、n−ヘキサン、アセトン、アルコールなどの溶媒による抽出除去法、超臨界二酸化炭素流体による抽出除去法、既知の各手法を用いて得ることが可能であるが、食品製造上の安定性や安全性の面、更には抽出操作の平易さから超臨界二酸化炭素流体による抽出除去法が好ましい。
なお、コレステロール低減化卵黄は、コレステロール抽出除去操作により乳化力も低減してしまうことがあるが、本発明の水中油型乳化物においては、このようなコレステロール低減化卵黄を使用しても低温条件下での安定性を良好に保つことが可能である。
なお、本発明の水中油型乳化物における、上記コレステロール低減化卵黄の使用量は3〜15重量%、より好ましくは5〜12重量%である。
本発明の水中油型乳化組成物は、例えば次のようにして製造することができる。上記植物ステロール脂肪酸エステル含有油脂に、液状油および必要に応じて化工澱粉、増粘安定剤等を含有させて油相とし、また、水及び必要に応じて卵黄類や食酢等の酸味料に、食塩、水飴等の糖類、マスタード等の香辛料を含有させて水相とする。次いで、上記水相を攪拌しつつ上記油相を加え、水中油型予備乳化物を得る。これをコロイドミル等の乳化機、ホモジナイザー等の均質化機で処理し仕上げ乳化を行い、本発明の水中油型乳化組成物を得る。
次に、実施例及び比較例を挙げ、本発明を更に詳細に説明するが、これらは本発明を何ら制限するものではない。
(実施例1)
加熱した菜種油60重量部に、大豆起源の植物ステロール40重量部を加え、位置選択性のないリパーゼである、Alcarigenes属由来のリパーゼ0.3重量部を加えて75℃でエステル交換反応を行った。反応油は乾燥窒素吹込みによる脱水を行い、次いでリパーゼ粉末を濾別し、白土1重量部を添加して漂白し、220℃で脱臭し、植物ステロール脂肪酸エステル含有油脂(I)を得た。この油脂(I)の未反応の遊離植物ステロール(A)含有量は3.1重量%、植物ステロール脂肪酸エステル(B)含有量は54.0重量%、AとBの重量比B/Aは17.4であった。
次に、この油脂(I)15重量部に大豆サラダ油60重量部を配合し、植物ステロール脂肪酸エステル含有油脂(II)を得た。この油脂(II)を−20℃で1時間冷却した後、10℃で30分間保持し、核磁気共鳴法(NMR法)を用いて固体成分量を測定したところ、その固体成分量は3.8%であった。
次に、この油脂(II)75重量部を油相とし、別に水9.5重量部に10%加塩卵黄8重量部、コーンシロップ4重量部、醸造酢2.5重量部、食塩1重量部を添加混合して水相を調整した。次いで、上記水相を攪拌しつつ上記油相を加え、水中油型予備乳化物を得、これをホモジナイザーにて均質化し、本発明の水中油型乳化物を得た。この水中油型乳化物の遊離植物ステロール(A)の含有量は0.5重量%、植物ステロール脂肪酸エステル(B)の含有量は8.1重量%であり、(A)及び(B)の含有量は植物ステロールに換算して5.5重量%であった。この水中油型乳化物を5℃の冷蔵庫にて3ヶ月冷蔵後、スパチェラにて攪拌したところ、水中油型乳化の破壊は見られず、乳化は安定であった。また、この水中油型乳化物は、風味及び食感は良好であった。
(実施例2)
加熱したハイオレイック菜種油55重量部に、位置選択性のないリパーゼである、Alcarigenes属由来のリパーゼ0.5重量部及び、吸着剤としてシリカ5重量部を加え、大豆起源の植物ステロール45重量部を5段に分けて加えながら、75℃でエステル交換反応を行った。反応油は乾燥窒素吹込みによる脱水を行い、次いでリパーゼ粉末及びシリカを濾別し、白土1重量部を添加して漂白し、220℃で脱臭し、植物ステロール脂肪酸エステル含有油脂(III)を得た。この油脂(III)の未反応の遊離植物ステロール(A)含有量は1.5重量%、植物ステロール脂肪酸エステル(B)含有量は70.5重量%、AとBの重量比B/Aは47.0であった。
次に、この油脂(III)15重量部に大豆サラダ油60重量部を配合し、植物ステロール脂肪酸エステル含有油脂(IV)を得た。この油脂(IV)を−20℃で1時間冷却した後、10℃で30分間保持し、核磁気共鳴法(NMR法)を用いて固体成分量を測定したところ、その固体成分量は1.9%であった。
次に、実施例1の油脂(II)の代わりに油脂(IV)を用いた以外は実施例1と同様にして、本発明の水中油型乳化物を得た。この水中油型乳化物の遊離植物ステロール(A)の含有量は0.2重量%、植物ステロール脂肪酸エステル(B)の含有量は10.6重量%であり、(A)及び(B)の含有量は植物ステロールに換算して6.7重量%であった。この水中油型乳化物を5℃の冷蔵庫にて3ヶ月冷蔵後、スパチェラにて攪拌したところ、水中油型乳化の破壊は見られず、乳化は安定であった。また、この水中油型乳化物は、風味及び食感は大変良好であった。
(実施例3)
油脂(III)15重量部に大豆サラダ油15重量部を配合し、植物ステロール脂肪酸エステル含有油脂(V)を得た。この油脂(V)を−20℃で1時間冷却した後、10℃で30分間保持し、核磁気共鳴法(NMR法)を用いて固体成分量を測定したところ、その固体成分量は6.0%であった。
次に、油脂(V)30重量部にラクトアルブミン1.8重量部、α化化工デンプン3.3重量部を添加し油相を調整し、別に水39.4重量部に10%加塩卵黄10重量部、上白糖8.2重量部、15%アルコール酢5.5重量部、食塩1.8重量部を加えて水相を調整した。次いで、上記水相を攪拌しつつ上記油相を加え、水中油型予備乳化物を得、これをホモジナイザーにて均質化し、本発明の水中油型乳化物を得た。
この水中油型乳化物の遊離植物ステロール(A)の含有量は0.2重量%、植物ステロール脂肪酸エステル(B)の含有量は10.5重量%であり、(A)及び(B)の含有量は植物ステロールに換算して6.7重量%であった。この水中油型乳化物を5℃の冷蔵庫にて3ヶ月冷蔵後、スパチェラにて攪拌したところ、水中油型乳化の破壊は見られず、乳化は安定であった。また、この水中油型乳化物は、風味及び食感は大変良好であった。
(実施例4)
加熱したハイオレイック菜種油45重量部に位置選択性のないリパーゼである、Alcarigenes属由来のリパーゼ2重量部及び、吸着剤としてシリカ15重量部を加え、大豆起源の植物ステロール55重量部を5段に分けて加えながら、75℃でエステル交換反応を行った。反応油は乾燥窒素吹込みによる脱水を行い、次いでリパーゼ粉末及びシリカを濾別し、白土1重量部を添加して漂白し、220℃で脱臭し、植物ステロール脂肪酸エステル含有油脂(VI)を得た。この油脂(VI)の未反応の遊離植物ステロール(A)含有量は1.2重量%、植物ステロール脂肪酸エステル(B)含有量は95.5重量%、AとBの重量比B/Aは79.6であった。
次に、この油脂(VI)25重量部に大豆サラダ油50重量部を配合し、植物ステロール脂肪酸エステル含有油脂(VII)を得た。この油脂(VII)を−20℃で1時間冷却した後、10℃で30分間保持し、核磁気共鳴法(NMR法)を用いて固体成分量を測定したところ、その固体成分量は2.3%であった。
次に、実施例3の油脂(V)の代わりに油脂(VII)を用いた以外は実施例3と同様にして、本発明の水中油型乳化物を得た。この水中油型乳化物の遊離植物ステロール(A)の含有量は0.1重量%、植物ステロール脂肪酸エステル(B)の含有量は9.5重量%であり、(A)及び(B)の含有量は植物ステロールに換算して5.9重量%であった。この水中油型乳化物を5℃の冷蔵庫にて3ヶ月冷蔵後、スパチェラにて攪拌したところ、水中油型乳化の破壊は見られず、乳化は安定であった。また、この水中油型乳化物は、風味及び食感は大変良好であった。
(実施例5)
加熱した菜種油20重量部及びオレイン酸エチルエステル30重量部の混合物に、大豆起源の植物ステロール50重量部を溶解後、110℃で反応系の水分を50ppm以下に調製し、ソジウムメトキシド0.5重量部を添加し、105℃でエステル交換反応を行った。反応油を常法で中和、水洗し、白土2重量部を添加して漂白し、220℃で脱臭し、植物ステロール脂肪酸エステル含有油脂(VIII)を得た。この油脂(VIII)の未反応の遊離植物ステロール(A)含有量は3.0重量%、植物ステロール脂肪酸エステル(B)含有量は76.2重量%、AとBの重量比B/Aは25.4であった。
次に、この油脂(VIII)7.5重量部に大豆サラダ油22.5重量部を配合し、植物ステロール脂肪酸エステル含有油脂(IX)を得た。この油脂(IX)を−20℃で1時間冷却した後、10℃で30分間保持し、核磁気共鳴法(NMR法)を用いて固体成分量を測定したところ、その固体成分量は5.8%であった。
次に、実施例3の油脂(V)の代わりに油脂(IX)を用いた以外は実施例3と同様にして、本発明の水中油型乳化物を得た。この水中油型乳化物の遊離植物ステロール(A)の含有量は0.2重量%、植物ステロール脂肪酸エステル(B)の含有量は5.7重量%であり、(A)及び(B)の含有量は植物ステロールに換算して3.7重量%であった。この水中油型乳化物を5℃の冷蔵庫にて3ヶ月冷蔵後、スパチェラにて攪拌したところ、水中油型乳化の破壊は見られず、乳化は安定であった。また、この水中油型乳化物は、風味及び食感は良好であった。
(比較例1)
油脂(III)45重量部に大豆サラダ油30重量部を配合し、植物ステロール脂肪酸エステル含有油脂(X)を得た。この油脂(X)を−20℃で1時間冷却した後、10℃で30分間保持し、核磁気共鳴法(NMR法)を用いて固体成分量を測定したところ、その固体成分量は10.6%であった。
次に、実施例1の油脂(II)の代わりに油脂(X)を用いた以外は実施例1と同様にして、水中油型乳化物を得た。この水中油型乳化物の遊離植物ステロール(A)の含有量は0.7重量%、植物ステロール脂肪酸エステル(B)の含有量は31.7重量%であり、(A)及び(B)の含有量は植物ステロールに換算して20.0重量%であった。この水中油型乳化物を5℃の冷蔵庫にて3ヶ月保存後、スパチェラにて攪拌したところ、急速に乳化が破壊され、油が分離した。また、この水中油型乳化物は風味及び食感が劣るものであった。
(比較例2)
加熱した菜種油55重量部に、大豆起源の植物ステロール45重量部を一度に加え、位置選択性のないリパーゼである、Alcarigenes属由来のリパーゼ0.3重量部を加えて75℃でエステル交換反応を行った。反応油は乾燥窒素吹込みによる脱水を行い、次いでリパーゼ粉末を濾別し、白土1重量部を添加して漂白し、220℃で脱臭し、植物ステロール脂肪酸エステル含有油脂(XI)を得た。この油脂(XI)の未反応の遊離植物ステロール(A)含有量は7.5重量%、植物ステロール脂肪酸エステル(B)含有量は61.0重量%、AとBの重量比B/Aは8.1であった。
次に、この油脂(XI)15重量部に大豆サラダ油60重量部を配合し、植物ステロール脂肪酸エステル含有油脂(XII)を得た。この油脂(XII)を−20℃で1時間冷却した後、10℃で30分間保持し、核磁気共鳴法(NMR法)を用いて固体成分量を測定したところ、その固体成分量は18.5%であった。
次に、実施例1の油脂(II)の代わりに油脂(XII)を用いた以外は実施例1と同様にして、水中油型乳化物を得た。この水中油型乳化物の遊離植物ステロール(A)の含有量は1.1重量%、植物ステロール脂肪酸エステル(B)の含有量は8.5重量%であり、(A)及び(B)の含有量は植物ステロールに換算して6.7重量%であった。この水中油型乳化物は5℃の冷蔵庫にて24時間保存後には乳化が破壊され、油が分離した。また、この水中油型乳化物は風味及び食感が劣るものであった。

Claims (7)

  1. 遊離植物ステロール(A)及び植物ステロール脂肪酸エステル(B)を、その重量比B/Aが15〜200となる比率で含有し、且つ、−20℃で1時間放置後の10℃における固体成分量が0.1〜8%である油相を、5〜95重量%含有することを特徴とする水中油型乳化物。
  2. 遊離植物ステロール(A)及び植物ステロール脂肪酸エステル(B)の含有量が、植物ステロール換算で2〜20重量%であることを特徴とする、請求項1記載の水中油型乳化物
  3. 上記植物ステロール脂肪酸エステル(B)が、植物ステロールと、部分グリセリド及び/又は油脂をエステル交換して得られたものであることを特徴とする請求項1または2記載の水中油型乳化物
  4. 上記植物ステロール脂肪酸エステル(B)が、植物ステロールと、油脂と、脂肪酸低級アルコールエステル及び/又は脂肪酸をエステル交換して得られたものであることを特徴とする請求項1または2記載の水中油型乳化物
  5. 合成乳化剤を含有しないことを特徴とする、請求項1〜4記載の水中油型乳化物
  6. 酸性水中油型乳化物である請求項1〜5記載の水中油型乳化物
  7. コレステロール低減化卵黄を含有することを特徴とする請求項1〜6記載の水中油型乳化物
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