JP2005182677A5 - - Google Patents
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Description
本発明はIDカードの意図しない読取を防止する防犯シートに関する。
近年、銀行のキャッシュカード、信販会社のクレジットカード、扉のキーカード、電子マネー用ICカードなどのIDカードは、社会生活において不可欠なものとなりつつあり、社会において便利に多用されている。例えば、以下の文献に記載された利用の方法がある。
特開平6−76277号
特開2003−196618
特開2002−309815
しかしながら、IDカードの所有者が感知しないところで、IDカードをスキマーによりスキミングして、IDカードの情報が読み取られるという犯罪が多発し、社会問題となっている。さらに、最近では、こられのIDカードが財布やバッグの中に携帯された状態のままで、満員電車などにおいて、犯罪者が携帯者に接近して遠隔により外部からそのIDカードの情報を電磁的又は磁気的に読み取とるという犯罪が発生している。
これらのIDカードの盗読に対する犯罪を防止することが、喫緊の問題として社会から要望されている。
本発明は、この課題を解決するために成されたものであり、その目的は、財布やバッグなどに携帯されたIDカードの情報が、IDカードを抜き取られることなく、ID情報だけが盗読されるということを効果的に防止するものである。
本発明は、この課題を解決するために成されたものであり、その目的は、財布やバッグなどに携帯されたIDカードの情報が、IDカードを抜き取られることなく、ID情報だけが盗読されるということを効果的に防止するものである。
上記の課題を解決するための請求項1に記載の発明は、薄膜シートと、この薄膜シート上に形成された薄膜の金属から成る層とから成るIDカードに記載されたID情報の盗読を防止するIDカード防犯シートである。
薄膜シートは、合成樹脂、布、紙、不織布などを用いることができる。本ID防犯シートは2つ折りの財布などに紙幣と同様に入れられることから、柔軟性を有することが望ましい。また、2つ折りにしない財布や物入れなどにIDカードが携帯される場合には、IDカードが2つの薄膜シートの間に位置するように、2つの薄膜シートが財布などに入れられる。この薄膜シート上には、銅、鉄、アルミニウム、硅素鋼、パーマロイ、フェライトなどの金属から成る層が形成されている。この金属層はスクリーン印刷、焼き付け、物理蒸着、化学蒸着などを用いて形成することができる。また、この金属層の上にこの金属層を保護するためにさらに薄いシートを接合しても良い。すなわち、金属層が薄い2枚のシートの間に位置するように2枚のシートを貼り合わせても良い。金属層は、電磁遮蔽用の金属層と磁気遮蔽用の金属層とを2層に積層したものでも良い。同様に、金属層は1層ではあるが、平面的に電磁遮蔽用金属層と磁気遮蔽用金属層とを分布させても良い。また、金属層は1層で両特性を有する金属や、それぞれの特性を有する金属の混合体、または、合金から成る層でも良い。
請求項2に記載の発明は、薄膜シートと、この薄膜シート上に形成された薄膜の金属から成る層とから成り、使用時には、2つの薄膜シートの間に、IDカードを位置させることにより、IDカードに記載されたID情報の盗読を防止するIDカード防犯シートである。
本発明は、上記したように、財布やバッグ、その他の物入れにIDカードが入れられた状態で、2つに折り曲げられた又は2つの防犯シートの間に、そのIDカードが位置するように、この防犯シートは、財布やバッグその他の物入れに入れられて、IDカード情報の盗読の防止のために使用される用途を発明の構成とする。2つ折りされたIDカード防犯シートの間又は一対のIDカード防犯シートの間には、IDカードの他、財布の革、その他バッグの革、その他のカード、運転免許証などが存在していても良い。
請求項3の発明は、金属から成る繊維又は金属から成る粉末を混合し又は表面に塗布された薄膜シートから成るIDカードに記載されたID情報の盗読を防止するIDカード防犯シートである。
請求項1又は2の発明が、薄膜シート上に薄膜の金属層を形成したものであるが、本請求項の発明は、金属から成る繊維又は金属から成る粉末を薄膜シート材料と混合して薄膜シートと一体的に成形したもの、又は、金属から成る繊維又は金属から成る粉末を薄膜シートの表面に塗布したものである。金属繊維を用いた場合には、合成樹脂繊維やパルプ材や糸材を混合させた不織布としても良い。使用方法は、請求項2の発明と同一である。
請求項4の発明は、金属から成る繊維又は金属から成る粉末を混合し又は表面に塗布された薄膜シートから成り、使用時には、2つの薄膜シートの間に、IDカードを位置させることにより、IDカードに記載されたID情報の盗読を防止するIDカード防犯シートである。
本発明は、請求項2の発明と同様に、請求項3の発明の使用用途、使用態様を発明の構成要件とするものである。
また、請求項5の発明は、薄膜シートは、2つ折り可能又は2つに切断可能な薄膜シートで構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載のIDカード防犯シートである。
また、請求項5の発明は、薄膜シートは、2つ折り可能又は2つに切断可能な薄膜シートで構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載のIDカード防犯シートである。
請求項6に記載の発明は、金属は電磁波遮蔽特性を有する金属であることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載のIDカード防犯シートである。
電磁波遮蔽特性を有する金属とすることで、IDカードはこの防犯シートにより電磁遮蔽され、外部から遠隔による電磁的な読取が防止される。
請求項7に記載の発明は、金属は磁気遮蔽特性を有する金属であることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載のIDカード防犯シートである。
磁気遮蔽特性を有する金属とすることで、IDカードはこの防犯シートにより磁気遮蔽され、外部から遠隔による磁気的な読取が防止される。
請求項8に記載の発明は、金属は電磁波遮蔽特性及び磁気遮蔽特性を有する金属であることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載のIDカード防犯シートである。電磁的な読取と磁気的な読取に対して防止できる。
請求項9に記載の発明は、金属は電磁波遮蔽特性を有する金属と磁気遮蔽特性を有する金属とを混合したもの又は合金であることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載のIDカード防犯シートである。
金属を電磁波遮蔽特性を有する金属と磁気遮蔽特性を有する金属とを混合したもの又は合金として構成したものである。電磁的、磁気的な遠隔読取を防止することができる。
請求項10の発明は、電磁波遮蔽特性を有する金属は銅であることを特徴とする請求項6、請求項8又は請求項9に記載のIDカード防犯シートである。
また、請求項11の発明は、磁気遮蔽特性を有する金属は硅素鋼、パーマロイ、又はフェライトであることを特徴とする請求項7乃至請求項9の何れか1項に記載のIDカード防犯シートである。
また、請求項11の発明は、磁気遮蔽特性を有する金属は硅素鋼、パーマロイ、又はフェライトであることを特徴とする請求項7乃至請求項9の何れか1項に記載のIDカード防犯シートである。
本発明によれば、このID防犯シートを2つ折りの財布などに紙幣と同様に入れることで、IDカード防犯シートも2つに折られ、この2つ折りされたIDカード防犯シートの間にIDカードを位置させることができる。この結果、IDカードの表面側も裏面側も金属層で覆われることから、IDカードは電磁的又は磁気的に遮蔽されることになる。この結果、電磁的、又は、磁気的な遠隔的な盗読が効果的に防止される。また、1対のID防犯シートの間にIDカードが位置するように、財布、バッグ、その他の物入れにこの1対の防犯シートを入れることで、IDカードの表面側と裏面側に金属層が位置するので、IDカードは電磁的又は磁気的に遮蔽されることになる。この結果、電磁的、又は、磁気的な遠隔的な盗読が効果的に防止される。
本発明を実施するための最良の形態について説明する。
本実施例は、フレキシブルプリント基板を用いた例である。図1に示されているように、本IDカード防犯シート1は、柔軟性のある厚さ0.2mmのポリプロピレンなどから成る樹脂フィルム10に銅から成る金属層20がスクリーン印刷されたフレキシブルプリント基板を用いた。このフレキシブルプリント基板の大きさは、およそ、1万円札程度であり、矩形形状をしている。このフレキシブルプリント基板の金属層20を2つの矩形形状の金属層20a、20bにエッチンングした。
このIDカード防犯シート1は、図2に示されるように、財布30の札入箇所に入れられる。IDカード41、42は、財布30のIDカード入れ31に入れられる。この状態で、この財布30は中央部で2つ折りされて、上着の内ポケットやバッグなどに携帯される。図3に示すように、財布が2つ折りされた状態で、IDカード41、42は、IDカード防犯シート1により、両側から覆われることになる。このために、IDカード41、42は、電磁遮蔽されることになり、財布を入れた上着の上から電磁的なIDカード情報読取装置を当てても、電磁波は、IDカード防犯シート1の金属層20により遮蔽されて、IDカード41、42に至らない。また、仮に、IDカード41、42がその電磁波に反応することがあっても、IDカード41、42から出力される電磁波は金属層20により電磁遮蔽されるので、その読取装置には至らない。このようにして、IDカードの情報の遠隔による盗読が防止される。
本実施例は、IDカード防犯シートを2つに切断して用いる例である。図4は、本実施例のIDカード防犯シート2を示している。薄膜シート11の構成は実施例1と同一である。銅からなる金属層21を用いる点も実施例1と同一である。金属層21は、2つの矩形パターン21a、21bにエッチングされている。このIDカード防犯シート2は、中央部の切断線22で2枚に切断されて使用される。この2枚のIDカード防犯シートをIDカードの入れられた財布、定期入れなどに入れて使用する。この場合に、2枚のIDカード防犯シートの間に、IDカードが位置するようにする。これにより、実施例1と同様にIDカードは電磁的に遮蔽されることになり、遠隔によるID情報の盗読が防止される。
実施例1の金属層20を軟磁性フェライトの薄膜で構成したものである。なお、金属層はパーマロイの薄膜で構成しても良い。実施例1と同様に図2、図3のように用いられると、IDカード41、42は、両側からこの軟磁性フェライトから成る金属層により挟まれることになる。これにより、IDカード41、42は、磁気的に遮蔽されることになり、IDカードの情報を磁気的に遠隔により盗読されることが防止される。
本実施例は、銅やパーマロイなどの電磁遮蔽特性や磁気遮蔽特性を有する金属粉末と合成樹脂粉末を混練して、図1、又は図4の薄膜フィルム10、11に示す形状の薄膜フィルムに射出成形したものである。この場合には、薄膜フィルム自体が電磁遮蔽特性、磁気遮蔽特性を有することになる。このIDカード防犯シートも、図2、3のように使用されると、IDカード41、42は、電磁的にも磁気的にも遮蔽されることになり、遠隔によりる電磁的及び磁気的な作用によるID情報の盗読が防止される。
電磁遮蔽特性と磁気遮蔽特性を有する金属を混練して、樹脂フィルムと一体的に成形すると、電磁遮蔽特性と磁気遮蔽特性を有することになるので、電磁的な読取、磁気的な読取の両者を防止することが可能となる。しかしながら、電磁遮蔽特性と磁気遮蔽特性の一方の金属を用いても、樹脂フィルムと一体成形しても良い。さらに、金属繊維とパルプや合成繊維、糸などを用いた不織布とすることも可能である。これにより柔軟性がより確保されて、望ましいと言える。
本実施例は、図5に示すように、実施例1のID防犯シート10の金属層20の上からさらに薄膜の樹脂フィルム50を張り付けて、金属層20が露出するのを防止したものである。これにより、金属層20の剥離、傷付きが防止されることになる。
本発明は、銀行のキャッシュカード、信販会社のクレジットカード、扉のキーカード、電子マネー用ICカードなどのIDカードの遠隔による盗読を防止するのに有益である。本IDカード防犯シートにより、IDカードの情報の意図しない遠隔による読取が防止される。
1…ID防犯シート
20,20a,20b、21、21a,21b…金属層
22…切断線
30…財布
41、42…IDカード
31…IDカード入れ
50…樹脂フィルム
20,20a,20b、21、21a,21b…金属層
22…切断線
30…財布
41、42…IDカード
31…IDカード入れ
50…樹脂フィルム
Claims (11)
- 薄膜シートと、この薄膜シート上に形成された薄膜の金属から成る層とから成るIDカードに記載されたID情報の盗読を防止するIDカード防犯シート。
- 薄膜シートと、この薄膜シート上に形成された薄膜の金属から成る層とから成り、使用時には、2つの薄膜シートの間に、IDカードを位置させることにより、IDカードに記載されたID情報の盗読を防止するIDカード防犯シート。
- 金属から成る繊維又は金属から成る粉末を混合し又は表面に塗布された薄膜シートから成るIDカードに記載されたID情報の盗読を防止するIDカード防犯シート。
- 金属から成る繊維又は金属から成る粉末を混合し又は表面に塗布された薄膜シートから成り、使用時には、2つの薄膜シートの間に、IDカードを位置させることにより、IDカードに記載されたID情報の盗読を防止するIDカード防犯シート。
- 前記薄膜シートは、2つ折り可能又は2つに切断可能な薄膜シートで構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載のIDカード防犯シート。
- 前記金属は電磁波遮蔽特性を有する金属であることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載のIDカード防犯シート。
- 前記金属は磁気遮蔽特性を有する金属であることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載のIDカード防犯シート。
- 前記金属は電磁波遮蔽特性及び磁気遮蔽特性を有する金属であることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載のIDカード防犯シート。
- 前記金属は電磁波遮蔽特性を有する金属と磁気遮蔽特性を有する金属とを混合したもの又は合金であることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載のIDカード防犯シート。
- 前記電磁波遮蔽特性を有する金属は銅であることを特徴とする請求項6、請求項8又は請求項9に記載のIDカード防犯シート。
- 前記磁気遮蔽特性を有する金属は硅素鋼、パーマロイ、又はフェライトであることを特徴とする請求項7乃至請求項9の何れか1項に記載のIDカード防犯シート。
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