JP2005181789A - 大型フラット表示パネルにおける実装方法及び装置 - Google Patents

大型フラット表示パネルにおける実装方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】大型のフラット表示パネルでのドライバLSIの実装方法において、直接パネル基板に実装するCOG化によっても、額縁を小さく維持することができず、また、フレキ基板の削減にはならず、コストダウンと簡略化にならない。また、200℃程度の高温での接合では、そりが発生し、表示部にむらが出るため直接実装は不可能であった。
【解決手段】そこで本発明は、ドライバLSIとドライバLSIへ表示信号を送信するコントロールチップとのインプット配線はシリアル伝送により少配線化し、額縁を小さく維持しながら、パネル基板上の配線に直接ドライバLSIを実装し、外部配線が1箇所においてフレキ基板で接続されるフラット表示パネルと、ひずみの無い低温での実装を可能とする実装装置を提供することにある。
【選択図】 図1

Description

本発明は、X辺とY辺にドライバLSIを配置しマトリックス表示させるフラット表示パネルにおいて、パネル基板上の配線とドライバLSIの実装方法と装置に関する。
従来フラット表示パネルに対するドライバLSIの実装方法は、図4に示すように、TCP(テープ キャリア パッケージ)と呼ばれるドライバLSIを実装したフレキ基板をパネル基板上の配線に、フレキ基板上のドライバLSIからのアウトプット配線を位置合わせして実装し、一方のインプット配線はPWB基板に実装する。その状態でフレキ基板を図4に示すように折り曲げて額縁を小さくしていた。特にノートパソコンに使用する大型フラット表示パネルでは、額縁サイズを5mm以内に小さく規格化されており、このような方式を取らざるを得ない。
また、2〜3インチの小型のフラット表示パネルにおいては、図5に示すように、1辺あたりのドライバLSI実装数は1〜3個程度であるので、ドライバLSIのインプット側配線を額縁を通しても5mm以内には入り、特に問題では無く、ACF(異方性導伝膜)を使用してフラット表示パネルに直接ドライバLSIを実装するCOG(チップ オン グラス)方式が採用されている。本COG方式は、ドライバLSIを実装したフレキ基板をフラット表示パネルに実装する従来のTCP方式に比べ、ファインピッチな配線が配されるフレキ基板がいらなくなる分、また工程削減される分コストダウンと簡略化されるので有効な方法である。しかし、7インチ以上の大型フラット表示パネルにおいては、ドライバLSIの1辺あたりの数が4個以上10個程度並ぶため、前述のようなCOG方式で額縁にインプット配線を通すと額縁は大きくなるため、例えドライバLSIを直接パネル基板上に実装するCOG化されても図4に示すTCP方式と同様にドライバLSIのインプット側配線は個々に額物外へフレキ基板によって取り出され、折り曲げることで額縁を小さくする必要がある。前述のように大型基板ではCOG化しても個々にフレキ基板が必要となるため、ドライバLSIをフレキ基板上へ実装し、フレキ基板をフラット表示パネルに実装する従来のTCPとの差があまり無く、特にパネルサイズが17インチ以上であるような大型フラット表示パネルにおいては、従来のTCP方式しか使われていない。
また、従来のパネル基板上の配線とドライバLSI、フレキ基板との接続はACFが使用され200℃程度の高温加熱下で接合していた。
大型のフラット表示パネルでのドライバLSIの実装方法において、従来TCPによる方法では個々にフレキ基板を実装するためコストアップと工程が多くなってしまうという課題があった。そのためCOG化されたが、大型のフラット表示パネルにおいては額縁を小さく維持するためには、やはり同様にドライバLSIのインプット配線のために個々にフレキ基板を実装する必要があり、大幅なコストダウン、工程の削減にはならない。額縁が大きくなることは、元ガラスからのパネルの取り数に効くためコストアップとなり、また、ノートパソコンの表示器では額縁の大きさが小さく規格化されているため問題である。そのため、例えCOG化してもドライバLSIのインプット配線はフレキ基板へ接続して折り曲げて額縁を小さく維持している。
従来、パネル基板上の配線とドライバLSI、フレキ基板との接続はACFが使用されており、樹脂の硬化温度から200℃程度の高温で接合していたが、パネル基板とドライバLSIの熱膨張差により、そりが発生し、表示部にむらが出る問題があった。そのため、パネルサイズに対する厚み比率が小さくなる大型のフラット表示パネルでは、そりが発生しやすく、COGは使用されていなかった。
そこで本発明は、額縁を小さく維持しながら、パネル基板上の配線に直接ドライバLSIを実装し、フラット表示パネルからの外部配線が1箇所において接続されるフラット表示パネルと、ひずみの無い低温での実装を可能とする実装装置を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明に係るフラット表示パネル及び実装装置双方の手段を一括して以降に説明する。上記課題を解決するために本発明に係るフラット表示パネルは、X辺とY辺にドライバLSIを配置しマトリックス表示させるフラット表示パネルにおいて、パネル基板上の配線に直接ドライバLSIを実装し、ドライバLSIとドライバLSIへ表示信号を送信するコントロールチップとのインプット配線はシリアル伝送により少配線化し、フラット表示パネルからの外部配線が1箇所において接続されるフラット表示パネルからなる。また、外部配線の接続方法が1枚のフレキ基板をパネル基板上の配線に実装することにより行うフラット表示パネルからなる。ドライバLSIのインプット配線をコントロールチップ間でシリアル伝送とすることで省配線化し、従来のCOGでの課題であった額縁を小さくすることが可能となる。また、外部配線も1箇所でフレキ基板を実装することで可能となり、コストダウン、工程の簡略化が行えながら額縁も小さくできる。
また、ドライバLSIを個別に作り込んで実装しなくともパネル基板上に作り込むことも可能である。
また、コントロールチップをパネル基板コーナー部に実装し、コントロールチップから外部配線が出るフラット表示パネルからなる。X、Y各ドライバLSIとコントロールチップ間を高速シリアル伝送ラインで省配線して結ぶわけであるが、X辺とY辺のドライバーLSIからの配線が交差するパネルコーナー部にコントロールチップを実装することが一番効率が良く、スペース的にもコーナー部が角型チップを実装するスペースがあり、コントロールチップからの外部配線も出しやすい。コントロールチップをパネル基板外へ出すことも可能であるが、高速伝送するラインはできるだけ短くパネル基板内に納めることが好ましい。
また、ドライバLSIへのシリアル伝送方式が直列方式またはマルチドロップ方式であるフラット表示パネルからなる。図3に高速シリアル伝送方式を示す。並列方式では個々のドライバLSIへコントロールチップから伝送するので速度は比較的遅くてもかまわないが、配線が増えるため額縁があまり小さくならない。しかし、直列方式やマルチドロップ方式では、同辺の各ドライバLSIへのシリアル伝送を1チャンネル化することで多チャンネルに比べてクロストークノイズが減少して高速、かつ、額縁を小さくできる。
また、前記シリアル伝送ラインは2線をペアに配置することからなる。1チャンネルのシリアル伝送ラインは2線をペアに配置することがノイズや高速伝送上望ましい。
また、1辺のドライバLSIの総数が4個以上で、額縁が5mm以内であるフラット表示パネルからなる。フラット表示パネルの額縁サイズは規格上や一般的に問題にならないレベルは5mm以内である。前述のようにCOG方式においてドライバLSIからのインプット配線が5mm以内の額縁に入らなくなる1辺に4個以上ドライバLSIを実装するフラット表示パネルに特に有効である。
また、ドライバLSIの電極であるバンプとパネル基板上の配線との接合方法が金属接合であるフラット表示パネルからなる。前述のような高速シリアル伝送ラインにおいては、抵抗値が高かったり、ばらつきがあっては高速伝送に向かない。従来ドライバLSIの電極であるバンプとパネル基板上の配線との接合方法は、ACFが使用され、導伝粒子を介して電気的接続を保ちながら樹脂の硬化により保持する方法であった。しかし、ACF方式では捕獲する導伝粒子数により抵抗値がばらつき、圧接であるため抵抗値が高くなる課題がある。また、樹脂の膨潤などにより経時的な抵抗値変化もある。そのため、高速シリアル伝送するラインの接合は抵抗値が低く、ばらつかない金属接合が好ましい。
また、ドライバLSIの電極として金バンプが配され、前記金属接合方法が超音波接合方法であり、150℃以内の加熱下で超音波を印加しながら加圧して接合されるフラット表示パネルからなる。前述のように特に大型フラット表示パネルにおいては、高温でドライバLSIとパネル基板を接合するとSiチップからなるドライバLSIとガラスからなるパネル基板との熱膨張差からパネルがそり、表示むらが発生してしまう。200℃加熱では1チップ間で9μmのそりが発生し表示むらが出る。しかし、150℃以下とするとそりは5μm以内におさまり表示むらは認識できない。そのため150℃以内の低温で接合する必要がある。その1つの方法として超音波接合方法がある。これはドライバLSIを超音波振動子から伝達され定在波が発生する共振器に吸着保持し、ドライバLSIの金バンプとパネル基板上のAl配線とを押しつけながら超音波を印加することで150℃以内の加熱下で接合が可能となる。一般的に金と金または金とAlは超音波接合に向いているため、パネル基板上の配線はもともとプロセスで使用されるAlを使用し、バンプを金とする。
また、ドライバLSIの電極として金バンプが配され、前記パネル基板上の配線の接続部表面が金であり、前記金属接合方法が両接合面をプラズマ洗浄した後、大気中で150℃以内の加熱下で加圧して接合されるフラット表示パネルからなる。前述のようにパネルのそりを緩和するために150℃以内の加熱下でドライバLSIとパネル基板の実装を行わなければならない。2つ目の方法としては、従来300℃以上必要であった金属接合が、プラズマで接合面をドライエッチングすることにより表面の酸化膜や有機物などの強固な付着物を取り除くことで、金であれば大気中でも150℃以内の低温で接合することができる。
また、前述の超音波接合方法であっても、事前にバンプ及び/またはパネル配線の接合面をプラズマにてドライエッチングしておけば、表面の酸化膜や有機物などの強固な付着物は取り除かれ、より超音波接合はしやすくなる。
また、パネル基板厚みが0.5mm以内でパネル表示サイズが7インチ以上であるフラット表示パネルからなる。特にそりが顕著になるのは薄いパネル基板で大型で多チップを実装するフラット表示パネルである。その基準としては、表示むらが出やすい0.5mm厚以内で表示サイズが7インチ以上のものであり、本発明は特に有効である。
X辺とY辺にドライバLSIを配置しマトリックス表示させるフラット表示パネルにおいて、パネル基板上の配線に直接ドライバLSIを実装し、ドライバLSIとドライバLSIへ表示信号を送信するコントロールチップとのインプット配線はシリアル伝送により少配線化し、フラット表示パネルからの外部配線が1箇所において接続されるフラット表示パネルにおいて、金バンプを配したドライバLSIをパネル基板上の配線に150℃以内の加熱下で超音波を印加しながら加圧して接合する実装装置からなる。前述のようにパネルのそりを緩和しながら、パネル基板へ直接チップを実装するためには150℃以内で接合することが必要である。それを達成する実装装置が超音波を使用した実装装置である。
X辺とY辺にドライバLSIを配置しマトリックス表示させるフラット表示パネルにおいて、パネル基板上の配線に直接ドライバLSIを実装し、ドライバLSIとドライバLSIへ表示信号を送信するコントロールチップとのインプット配線はシリアル伝送により少配線化し、フラット表示パネルからの外部配線が1箇所において接続されるフラット表示パネルにおいて、パネル基板上の配線の接続部表面が金であり、金バンプを配したドライバLSIとの両接合面をプラズマ洗浄した後、大気中で150℃以内の加熱下で加圧して接合する実装装置からなる。前述のようにパネルのそりを緩和しながら、パネル基板へ直接チップを実装するためには150℃以内で接合することが必要である。それを達成する2つ目の実装装置がプラズマにより表面活性化した後実装する実装装置である。
ドライバLSIのインプット配線がシリアル伝送による少配線化されることにより、額縁を小さく維持しながらパネル基板上へのドライバLSIの直接実装と1箇所のみのフレキ基板の外部配線化により、コストダウンと工程の削減が可能となる。
同辺の各ドライバLSIへのシリアル伝送を1チャンネル化することで多チャンネルに比べてクロストークノイズが減少して高速、かつ、額縁を小さくできる。
シリアル伝送ラインの接合部を従来のACFから金属接合することにより、低抵抗と抵抗値の安定化により高速伝送することができる。そのことにより1チャンネル化しても速度が間に合う。
ドライバLSIとパネル基板上の配線の接続を、超音波や表面活性化による150℃以内の接合方法を用いることにより、パネル基板のそりが減少し、表示むらが無くなる。そのため、直接ドライバLSIを大型のフラット表示パネルでもパネル基板上へ直接ドライバLSIを実装するCOG化が行え、コストダウンと工程の削減が可能となる。
以下に本発明の望ましい実施の形態について、図面を参照して説明する。まず、フラット表示パネルとは、マトリックス上に配された画素のON/OFFを行うことで表示する一般的にガラス基材からなるマトリックス表示デバイス1であり、トランジスタなどのアクティブ素子やマトリックス配線を施したパネル基板10とカラーフィルターからなる上パネル9とで構成され、マトリックスに表示をコントロールするXドライバーLSI2,YドライバLSI3がなんらかの形態でX、Y各辺に複数個実装される。ドライバーLSIにはマトリクス表示へのアウトプット配線7と表示データと電源、コントロールのためのインプット配線14がつながれる。
図4に従来のTCP方式でのフラット表示パネルを示す。従来フラット表示パネルに対するドライバLSIの実装形態は、TCP(テープ キャリア パッケージ)12を使用し、ドライバLSIはドライバLSIからのインプット配線14とアウトプット配線7が作られたフレキ基板上へ実装される。そのTCP12をパネル基板上の配線にフレキ基板上のドライバLSIからのアウトプット配線7を位置合わせしてACFにて接合し、一方のインプット配線14はPWB基板13にACFにて接合する。その状態でフレキ基板を図4に示すように折り曲げて額縁を小さくしていた。特にノートパソコンに使用する大型フラット表示パネルでは、額縁サイズを5mm以内に小さく規格化されており、このような方式を取らざるを得ない。
また、図5にCOG方式を達成する小型フラット表示パネルを示す。2〜3インチの小型のフラット表示パネルにおいては、1辺あたりのドライバLSI実装数は1〜3個程度であるので、ドライバLSIのインプット側配線を額縁を通しても5mm以内には入り、特に問題では無く、ACFを使用してフラット表示パネルに直接ドライバLSIを実装するCOG方式が採用されている。ACF接合方式は、導伝粒子を多数含んだフィルム上の樹脂を事前にパネル基板上に張り付け、ドライバーLSIを位置合わせした状態で上部から加熱加圧し、電極である金バンプ11をパネル基板上の配線に対して導伝粒子を間に挟み込んだ状態で圧接し、樹脂を加熱硬化させて保持する方法である。本COG方式は、ドライバLSIを実装したフレキ基板をフラット表示パネルに実装する従来のTCP方式に比べ、ファインピッチな配線が配されるフレキ基板がいらなくなる分、また工程削減される分コストダウンと簡略化されるので有効な方法である。しかし、7インチ以上の大型フラット表示パネルにおいては、ドライバLSIの1辺あたりの数が4個以上10個程度並ぶため、前述のようなCOG方式で額縁にインプット配線を通すと額縁は大きくなるため、例えドライバLSIを直接パネル基板上に実装するCOG化されても図4に示すTCP方式と同様にドライバLSIのインプット側配線は個々に額物外へフレキ基板によって取り出され、折り曲げることで額縁を小さくする必要がある。このように大型基板ではCOG化しても個々にフレキ基板が必要となるため、従来のTCPとの差があまり無く、特にパネルサイズが17インチ以上であるような大型フラット表示パネルにおいては、従来のTCP方式しか使われていない。
そこで本発明において、額縁を小さく維持しながら、パネル基板上の配線に直接ドライバLSIを実装し、フラット表示パネルからの外部配線が1箇所において接続されるフラット表示パネルを提供する方式を図1に示す。また、そのドライバLSIの配線図を図2に示す。本発明に係るフラット表示パネルは、X辺とY辺のパネル基板上の配線に直接XドライバLSI2とYドライバLSI3を実装し、ドライバLSIとドライバLSIへ表示信号を送信するコントロールチップとのインプット配線は高速シリアル伝送ライン6により少配線化し、フラット表示パネルからの外部配線が1箇所において1枚のフレキ基板5をパネル基板上の配線に実装することにより行うフラット表示パネルからなる。ドライバLSIのインプット配線をコントロールチップ間でシリアル伝送とすることで省配線化し、かつ、外部配線も1箇所でフレキ基板を実装することで可能となり、コストダウン、工程の簡略化が行えながら額縁も小さくできる。シリアル伝送ラインはノイズや高速伝送から2線ペアとするのが好ましく、電源ラインにおいては、同辺のドライバLSI共通配線として各チップで同配線上へ接続していくかたちとしている。
また、図3に高速シリアル伝送方式を示す。並列方式はさほど高速性は要求されないがいくぶん額縁面積は必要となる。マルチドロップや直列方式では1チャンネルで可能となるのでさらなる省配線が可能となるが、伝送速度はチップの数ぶん、数倍必要となる。ドライバLSIやコントロールチップの実装方法は従来のACFも使用できるが、高速伝送上抵抗値が低く安定する金属接合が好ましい。
また、コントロールチップはパネル基板上に実装することもできるが、フレキ基板上へ実装したり、フレキ基板につながる外部基板上へ実装することもできる。しかし、高速性を要求される場合はパネル基板上へ実装することが好ましい。
また、コントロールチップから外部へ出る配線は複数配線からなるデータバス方式とここもシリアル伝送する方式が考えられる。コントロールチップをパネル基板上へ実装する場合はフレキ基板を省配線にコストダウン、コンパクト化する上ではシリアル方式が好ましい。
従来、パネル基板上の配線とドライバLSI、フレキ基板との接続はACFが使用されており、樹脂の硬化温度から200℃程度の高温で接合していたが、パネル基板とドライバLSIの熱膨張差によりそりが発生し、表示部にむらが出る問題があったが、次にドライバLSIやコントロールチップをパネル基板上へ150℃以内の低温で実装し、そりを発生させない実装装置について説明する。まず1つ目の方法として超音波接合を達成する実装装置を図6に示し説明する。この実施形態では第1の被接合物であるドライバーLSIなどのチップ120と第2の被接合物であるパネル基板122を接合するための装置を例として上げる。チップ120の接合面には接続端子である金バンプ121を多数有する。パネル基板122の接合面には接続端子である金属配線123が金バンプ121に対向した位置に配している。チップ側金バンプ121とパネル基板側金属配線123が超音波振動により接合されることにより、チップ120がパネル基板122に面実装される。
超音波振動接合装置は、大まかには、上下駆動機構125とヘッド部126を合わせた接合機構127とステージ110とステージテーブル112からなる実装機構128、位置認識部129、架台フレーム113,搬送部130、制御装置124からなる。上下駆動機構125は上下駆動モータ101とボルト・ナット機構102により、上下ガイド103でガイドされながらヘッド部126を上下動させる。ヘッド部126は、ヘッド逃がしガイド105で上下方向にガイドされ、自重をキャンセルし、加圧力検出手段132に押しあてるためのヘッド自重カウンター104に牽引された状態で加圧力を検出する加圧力検出手段132と上下駆動機構に接地されている。ヘッド部126は、チップ120を吸着保持する共振器107、共振器の振動を阻害しないかたちで共振器を保持する共振器保持部106により構成されている。また、共振器内部には共振器ヒータ109が埋設されている。実装機構128は、パネル基板122を吸着保持するステージ110、チップとパネル基板の位置をアライメントするための平行移動、回転移動の移動軸を持ったステージテーブル112により構成される。また、ステージ110内部にはステージヒータ111を内蔵する。実装機構と接合機構は架台フレーム113により連結されている。位置認識部129は、相対されたチップとパネル基板間に挿入して、上下のチップとパネル基板各々の位置認識用のマークを認識する上下マーク認識手段114、上下マーク認識手段114を水平及び/又は上下移動させる認識手段移動テーブル115から構成される。また、振幅検出手段133が上下マーク認識手段114の先端に設けられており、認識手段移動テーブル115により任意の位置へ移動して振動物の測定が可能である。また、第1、第2の被接合物双方の振幅を測定する場合には、複数の振幅検出手段を設けることもある。また、上下マーク認識手段114の先端に設置できない場合は、架台フレーム113から別途設置しても良い。搬送部130はパネル基板122を搬送するパネル基板搬送装置116、パネル基板搬送コンベア117及びチップ120を搬送するチップ供給装置118、チップトレイ119からなる。制御部131は、装置全般の制御と操作部を備える。特に加圧力制御においては、加圧力検出手段132からの信号により上下駆動モータ101のトルクを制御し、接合に関する加圧力をコントロールする。
次に、一連の動作を説明する。チップ120はチップ供給装置118によりチップトレイ119から共振器107に供給され、吸着保持される。パネル基板122は、パネル基板搬送装置116によりパネル基板搬送コンベア117からステージ110に供給され、吸着保持される。接合面を対向保持されたチップ120とパネル基板122の間に上下マーク認識手段114が認識手段移動テーブル115により挿入され、対向するチップ120とパネル基板122各々の位置合わせマークを上下マーク認識手段114により位置認識する。チップ120を基準としてパネル基板122の位置をステージテーブル112により平行移動及び/又は回転移動方向へアライメント移動する。両接合位置が整合された状態で、ヘッド部126は上下駆動機構125により下降され、チップ120とパネル基板122が接地される。ヘッド部126の高さ方向の位置はヘッド高さ検出手段124により検出されている。チップ120とパネル基板122の接地タイミングは加圧力検出手段132により検出され、上下駆動モータは位置制御からトルク制御へと切り替えられる。モータのトルクにより一定の加圧力が両被接合物間に加えられた状態で、超音波接合を開始する。トルク制御に切り替えられている接合中においてもヘッド高さはヘッド高さ検出手段124によりモニタされている。超音波接合完了後、チップ120の吸着は解除され、パネル基板122側にチップ120が実装された状態でステージ上に残る。これを再びパネル基板搬送装置116によりパネル基板搬送コンベア117へ排出して一連動作は終了する。
本実施例では、パネル基板とチップのマーク認識手段は上下2視野認識手段を使用したが、基板がガラスなど透過できる材質であれば下からの1眼認識手段でも代用可能である。また、チップを読む場合はパネル基板を待避させて読むことが好ましい。
次にドライバLSIやコントロールチップをパネル基板上へ150℃以内の低温で実装する2つ目の方法として表面活性化接合を達成する実装装置を説明する。ドライバLSIの電極として金バンプが配され、前記パネル基板上の配線の接続部表面が金であれば、両接合面をプラズマ洗浄した後、大気中で150℃以内の加熱下で加圧して接合することができる。従来300℃以上必要であった金属接合が、プラズマで接合面をドライエッチングすることにより表面の酸化膜や有機物などの強固な付着物を取り除くことで、金であれば酸化のような強固な付着物は直ぐには付着しないので、大気中でも150℃以内の低温で接合することができる。実装装置としては図6で示した超音波接合を達成する実装装置における超音波発信部を取り除いた形で加熱機能のみを持ったヘッドでチップを保持して実装すれば良い。チップとパネル基板の接合面は事前にプラズマ洗浄装置においてドライエッチングしておけば、数時間内であれば150℃以内の加熱で実装することができる。
また、前述の超音波接合方法であっても、事前にバンプ及び/またはパネル配線の接合面をプラズマにてドライエッチングしておけば、表面の酸化膜や有機物などの強固な付着物は取り除かれ、より超音波接合はしやすくなる。
本発明におけるフラット表示パネルとは、液晶パネルやPDPパネル、ELパネルなどいかなる表示方式であっても良い。
また、本発明は表示パネルに限らず、マトリックスデバイスであれば適用可能である。
COG方式大型フラット表示パネル(17インチ) ドライバLSI配線図 高速シリアル伝送方式 従来TCP方式大型フラット表示パネル(17インチ) 従来COG方式小型フラット表示パネル(2.5インチ) 超音波接合による実装装置
符号の説明
1 マトリックス表示デバイス
2 XドライバLSI
3 YドライバLSI
4 コントロールチップ
5 フレキ基板
6 高速シリアル伝送ライン
7 アウトプット配線
8 電源ライン
9 上ガラスパネル
10 下ガラス基板
11 バンプ
12 TCP
13 PWB基板
14 インプット配線
101 上下駆動モータ
102 ボルト・ナット機構
103 上下ガイド
104 ヘッド自重カウンター
105 ヘッド逃がしガイド
106 共振器保持部
107 共振器
108 振動子
109 共振器ヒータ
110 ステージ
111 ステージヒータ
112 ステージテーブル
113 架台フレーム
114 上下マーク認識手段
115 認識手段移動テーブル
116 基板搬送装置
117 基板搬送コンベア
118 チップ供給装置
119 チップトレイ
120 チップ
121 金バンプ
122 基板
123 金属配線
124 ヘッド高さ検出手段
125 上下駆動機構
126 ヘッド部
127 接合機構
128 実装機構
129 位置認識部
130 搬送部
131 制御装置
132 加圧力検出手段
133 振幅検出手段

Claims (11)

  1. X辺とY辺にドライバLSIを配置しマトリックス表示させるフラット表示パネルにおいて、パネル基板上の配線に直接ドライバLSIを実装し、ドライバLSIとドライバLSIへ表示信号を送信するコントロールチップとのインプット配線はシリアル伝送により少配線化し、フラット表示パネルからの外部配線が1箇所において接続されるフラット表示パネル。
  2. 外部配線の接続方法が1枚のフレキ基板をパネル基板上の配線に実装することにより行う請求項1のフラット表示パネル。
  3. コントロールチップをパネル基板コーナー部に実装し、コントロールチップから外部配線が出る請求項1〜2のフラット表示パネル。
  4. ドライバLSIへのシリアル伝送方式が直列方式またはマルチドロップ方式である請求項1〜3に記載のフラット表示パネル。
  5. 1辺のドライバLSIの総数が4個以上で、額縁が5mm以内である請求項1〜4に記載のフラット表示パネル。
  6. ドライバLSIの電極であるバンプとパネル基板上の配線との接合方法が金属接合である請求項1〜5に記載のフラット表示パネル。
  7. ドライバLSIの電極として金バンプが配され、前記金属接合方法が超音波接合方法であり、150℃以内の加熱下で超音波を印加しながら加圧して接合される請求項6に記載のフラット表示パネル。
  8. ドライバLSIの電極として金バンプが配され、前記パネル基板上の配線の接続部表面が金であり、前記金属接合方法が両接合面をプラズマ洗浄した後、大気中で150℃以内の加熱下で加圧して接合される請求項6に記載のフラット表示パネル。
  9. パネル基板厚みが0.5mm以内でパネル表示サイズが7インチ以上である請求項6〜8に記載のフラット表示パネル。
  10. X辺とY辺にドライバLSIを配置しマトリックス表示させるフラット表示パネルにおいて、パネル基板上の配線に直接ドライバLSIを実装し、ドライバLSIとドライバLSIへ表示信号を送信するコントロールチップとのインプット配線はシリアル伝送により少配線化し、フラット表示パネルからの外部配線が1箇所において接続されるフラット表示パネルにおいて、金バンプを配したドライバLSIをパネル基板上の配線に150℃以内の加熱下で超音波を印加しながら加圧して接合する実装装置。
  11. X辺とY辺にドライバLSIを配置しマトリックス表示させるフラット表示パネルにおいて、パネル基板上の配線に直接ドライバLSIを実装し、ドライバLSIとドライバLSIへ表示信号を送信するコントロールチップとのインプット配線はシリアル伝送により少配線化し、フラット表示パネルからの外部配線が1箇所において接続されるフラット表示パネルにおいて、パネル基板上の配線の接続部表面が金であり、金バンプを配したドライバLSIとの両接合面をプラズマ洗浄した後、大気中で150℃以内の加熱下で加圧して接合する実装装置。
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