JP2005181780A - 被固定用クリップおよびピン付き名札ケース - Google Patents

被固定用クリップおよびピン付き名札ケース Download PDF

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Abstract

【課題】服等に対して安全にかつ片手で容易に着脱することができ、服等から引き離される力が加わっても服等を破ったりすることがなく、安全性を向上させることを課題とする。
【解決手段】クリップ可動片20が、力を加える手段30から加えられる力によりクリップ台座10と接触する接触部と、クリップ台座10に近づける力を加える操作により接触部をクリップ台座10から離反させる操作部21とを有する被固定用クリップであって、クリップ可動片20の接触部を針状に形成された針状部22とし、この針状部22が力を加える手段30から加えられる力によりクリップ台座10と接触するようにされている構成とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、被固定用クリップおよびピン付き名札ケースに関する。
従来、名前を記載することができるシートを保持する名札本体と、この名札本体に取り付けられた安全ピンと呼ばれる止め針を備えるピン付き名札ケースが知られている。安全ピンは、U字形に曲げられた針と針先を収容する針先掛止金具とが一体とされて形成されている。名前を記載した紙などのシートを名札本体に挿入し、止め針の針先をポケットや洋服の端等に刺して針先掛止金具に収容させると、ピン付き名札ケースは名札として服等の固定物に取り付けられる。
また、特許文献1に開示された表示板も知られている。この表示板は、ネームプレート等のプレートと、上方へ突出したクランク部が設けられた水平クランク軸部の両端に下向きとされた一対の針足を有するフォーク状ピンと、プレートの裏面上部に上下摺動可能に設けられたスライダとを備えている。このフォーク状ピンの水平クランク軸部はプレート裏面の軸受部で可回動に支承され、スライダには上端が開口した後傾ガイド溝が形成されている。この後傾ガイド溝にフォーク状ピンのクランク部が挿入されており、スライダが上方位置にあるときには針足が後方へはね上げられてプレートから離れた状態となり、スライダが下方位置にあるときには針足がプレートのポケットに収納されるようになっている。従って、スライダを上方へ移動させて服等に針足を刺した後、スライダを押し下げると、表示板を服等に取り付けることができる。
実開昭54−180697号公報
安全ピンを備えるピン付き名札ケースでは、服等に取り付ける際、両手を使って針先を針先掛止金具から外し、服等に対して縫うように刺した後、針先を針先掛止金具に収納しなければならなかった。また、服等から外す際にも、両手を使って針先を針先掛止金具から外し、服等から引き抜いた後、針先を針先掛止金具に収納して保管しなければならなかった。このように、ピン付き名札ケースを服等に着脱する際に必ず両手を必要とするため、着脱が面倒であり、特に小さな子供やお年寄りや手の不自由な方には非常に使いづらいものであった。また、針先の安全面にも十分に注意しなければならなかった。さらに、ピン付き名札ケースが服等から引き離される力が加わったとき、針先が針先掛止金具から外れないため、服地を破ったり傷めたりすることがあった。
特許文献1に開示された表示板では、服等に着脱する際、スライダを上下させる操作をしなければならないため、面倒であり、小さな子供やお年寄りや手の不自由な方には非常に使いづらいものであった。また、スライダが上方位置にあるときには針先が後方へはね上げられているので、針先の安全面にも十分に注意しなければならなかった。さらに、表示板が服等から引き離される力が加わったとき、針先がプレートのポケットから外れないため、服地を破ったり傷めたりすることがあった。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、服等に対して安全にかつ片手で容易に着脱することができ、服等から引き離される力が加わっても服等を破ったりすることがなく、安全性を向上させることが可能な被固定用クリップおよびピン付き名札ケースの提供を目的とする。
本発明の被固定用クリップは、クリップ台座と、クリップ可動片と、前記クリップ台座と前記クリップ可動片との間に設けられて前記クリップ可動片を所定の方向に力を加える手段とを備え、前記クリップ可動片は、前記力を加える手段から加えられる力により前記クリップ台座と接触する接触部と、前記クリップ台座に近づける力を加える操作により前記接触部を前記クリップ台座から離反させる操作部とを有する被固定用クリップであって、前記クリップ可動片の接触部は針状に形成された針状部とされ、この針状部が前記力を加える手段から加えられる力により前記クリップ台座と接触するようにされていることを特徴とする。
クリップ可動片の操作部に力が加えられていないとき、クリップ可動片は、力を加える手段により所定の方向に力が加えられて接触部にてクリップ台座と接触している。クリップ可動片の操作部に対してクリップ台座に近づける力が加えられると、接触部がクリップ台座から離反する。この接触部は、針状に形成された針状部とされている。ここで、操作部とクリップ台座とを手で挟み込むように力を加えると、片手で容易に針状部をクリップ台座から離すことができる。従って、この状態で、容易に針状部を服等の固定物に刺すことができる。
その後、操作部に加える力を緩めると、クリップ可動片の針状部は、力を加える手段により所定の方向に力が加えられてクリップ台座と接触する。その結果、被固定用クリップは、服等の固定物に取り付けられる。このとき、針状部はクリップ台座に接触した状態であるので、安全性も良好である。
本被固定用クリップを服等から取り外すとき、操作部とクリップ台座とを手で挟み込むように力を加えると、片手で容易に針状部をクリップ台座から離すことができる。この状態で、針状部を服等から抜いて、操作部に加える力を緩めると、クリップ可動片の針状部は、力を加える手段により所定の方向に力が加えられてクリップ台座と接触する。その結果、被固定用クリップは、服等から取り外される。
このように、本被固定用クリップは、服等の固定物に対して安全にかつ片手で容易に着脱することができる。
また、本被固定用クリップに服等から引き離される力が加わると、針状部はクリップ台座から引き離されるので、服等を破ったりすることがない。さらに、服等から脱落した後は、力を加える手段がクリップ可動片を所定の方向に力を加えて針状部をクリップ台座に接触させるので、安全性も良好である。
また、本発明の被固定用クリップは、クリップ台座と、このクリップ台座に対して所定の軸線を中心として回転可能に取り付けられたクリップ可動片と、このクリップ可動片を前記所定の軸線を中心とした所定の回転方向に力を加える手段とを備え、前記クリップ可動片は、前記力を加える手段から加えられる力により前記クリップ台座と接触する接触部と、前記クリップ台座に近づける力を加える操作により本クリップ可動片を前記所定の回転方向とは反対の回転方向に移動させる操作部とを有する被固定用クリップでもよい。
クリップ可動片の操作部に力が加えられていないとき、クリップ可動片は、力を加える手段により所定の軸線を中心とした所定の回転方向に力が加えられて針状部にてクリップ台座と接触している。クリップ可動片の操作部に対してクリップ台座に近づける力が加えられると、クリップ可動片は所定の回転方向とは反対の回転方向に移動し、針状部がクリップ台座から離れる。ここで、操作部とクリップ台座とを手で挟み込むように力を加えると、片手で容易に針状部をクリップ台座から離すことができ、容易に針状部を服等の固定物に刺すことができる。
その後、操作部に加える力を緩めると、クリップ可動片の針状部は、力を加える手段により所定の回転方向に力が加えられてクリップ台座と接触し、被固定用クリップは服等に取り付けられる。
本被固定用クリップを服等から取り外すとき、操作部とクリップ台座とを片手で挟み込むように力を加えることができ、片手で容易に針状部をクリップ台座から離して服等から抜くことができる。そして、操作部に加える力を緩めると、クリップ可動片の針状部は、力を加える手段により所定の回転方向に力が加えられてクリップ台座と接触する。
また、本被固定用クリップに服等から引き離される力が加わると、針状部が所定の回転方向とは反対方向に引っ張られ、クリップ可動片は前記力を加える手段から加えられる力に抗して所定の回転方向とは反対方向に回転する。すると、針状部はクリップ台座から引き離されるので、服等を破ったりすることがない。さらに、服等から脱落した後は、力を加える手段がクリップ可動片を所定の回転方向に回転させて針状部をクリップ台座に接触させるので、安全性も良好である。
前記所定の軸線は、独立した軸部材の中心線でもよいし、クリップ可動片やクリップ台座と一体化された部位を通る線でもよい。軸部材は、棒状とされていてもよいし、棒状以外の形状とされていてもよい。さらに、凹凸を嵌合させてクリップ可動片を回転させることも可能であり、この場合には凹凸の構造により生じる回転中心の軸線が本発明の所定の軸線となる。
前記クリップ台座は、前記クリップ可動片に対向する面が平面とされるとともに本被固定用クリップが取り付けられた固定物に接触するようにされた平面部を備え、前記操作部が前記クリップ台座に最も近づけられたときの前記針状部の先端の向きが前記平面部に対して平行または前記平面部に近づく方向とされていてもよい。すると、操作部をクリップ台座に最も近づけても針状部の先端の向きが平面部から離れる向きとはならないので、より良好な安全性を得ることが可能となる。
前記クリップ可動片は、コ字形に形成されて開口側の両端部が針状に形成された針状部とされるとともに閉口側の基部が上記所定の軸線方向に向けられたコ字部材と、このコ字部材に固定されて前記操作部とされた操作片とを備える構成としてもよい。
前記力を加える手段は、前記クリップ可動片を前記所定の方向に力を加えるバネ部材を備えていてもよい。このバネ部材は、うず巻きバネ、板バネ、等、様々なバネが考えられる。むろん、バネ部材以外に、ゴム等の弾性部材から力を加える手段を構成してもよい。
前記クリップ台座は、前記針状部が接触するときに前記針状部の先端を収容する安全溝が形成されていると、さらに安全性が良好となる。
ここで、前記針状部の先端は、前記クリップ台座側に曲げられ、前記安全溝は、前記針状部の曲げられた先端を挿入可能とされている構成としてもよい。よりクリップ台座側に向くように針状部の先端が曲げられているので、被固定用クリップを服等に対してより確実に取り付けることが可能となる。また、針状部の先端が安全溝に挿入されることによっても、被固定用クリップを服等に対してより確実に取り付けることが可能となる。
ところで、互いに所定の反対方向に移動可能な一対のクリップ可動片と、これらの一対のクリップ可動片の間に設けられて前記一対のクリップ可動片を互いに所定の方向に力を加える手段とを備え、前記一対のクリップ可動片は、相対向して設けられて前記力を加える手段から加えられる力により互いに接触する接触部と、挟む操作により前記一対のクリップ可動片の接触部を互いに離反させる方向に移動させる操作部とを有する被固定用クリップであって、前記クリップ可動片の接触部のそれぞれは、基部と、この基部から相対向する接触部に向かって針状に突出した複数の針状部とを有し、これらの複数の針状部が前記力を加える手段から加えられる力により相対向する基部と接触するようにされている構成としてもよい。
一対のクリップ可動片の操作部に力が加えられていないとき、両クリップ可動片は、力を加える手段により互いに所定の方向に力が加えられて、複数の針状部が相対向する基部と接触している。両クリップ可動片の操作部に対して挟む操作が行われると、複数の針状部が相対向する基部から離れる。この操作は、片手で容易に行うことができる。そして、服等の固定物を挟むようにして操作部に加える力を緩めると、両クリップ可動片の針状部は、力を加える手段により所定の方向に力が加えられて相対向する基部と接触する。その結果、被固定用クリップは、服等の固定物に取り付けられる。このとき、針状部は相対向する基部に接触した状態であるので、安全性も良好である。
本被固定用クリップを服等から取り外すとき、両クリップ可動片の操作部を手で挟み込むように力を加えると、片手で容易に針状部を基部から離すことができる。その結果、被固定用クリップは、服等から取り外される。
このように、本被固定用クリップは、服等に対して安全にかつ片手で容易に着脱することができる。
上述した被固定用クリップを応用した構成として、請求項9、請求項10に記載のピン付き名札ケースのように構成してもよい。また、請求項2〜請求項7に対応するピン付き名札ケースを構成することも可能である。むろん、本被固定用クリップを、小型マイクやブローチの止め具、衣服の止め具などに応用可能である。
請求項1、請求項9記載の発明では、服等の固定物に対して安全にかつ片手で容易に着脱することができ、服等から引き離される力が加わっても服等を破ったりすることがなく、安全性を向上させることが可能となる。
請求項2記載の発明では、服等の固定物に対して安全にかつ片手で容易に着脱することができ、服等から引き離される力が加わっても服等を破ったりすることがなく、安全性を向上させることが可能となる。また、クリップ可動片がクリップ台座に対して所定の軸線を中心として回転可能に取り付けられているので、針状部をクリップ台座に接触させる力を安定させることができ、服等に対して固定する際の安定性を向上させることが可能となる。
請求項3記載の発明では、両端部が針状にされた部材をコ字形に折り曲げることにより、容易に針状部と軸部材とを形成することができるので、構造が簡易となる。
請求項4記載の発明では、簡易な部材で力を加える手段を構成することができる。
請求項5記載の発明では、バネ部材が所定の軸部材に挿入されて設けられているので、簡易な構造で力を加える手段を構成することができる。
請求項6記載の発明では、簡易な構造で力を加える手段を構成することができる。
請求項7記載の発明では、さらに安全性を向上させることが可能となる。
請求項8、請求項10記載の発明では、服等に対して安全にかつ片手で容易に着脱することができ、安全性を向上させることが可能となる。
(1)第一の実施形態:
図1は、本発明の第一の実施形態の被固定用クリップを有するピン付き名札ケース1の裏面を示す斜視図である。図2は、図1のA1方向から見て示す側面図である。図3は、クリップ可動片20の操作部21に力を加えた状態における図1のA1方向から見て示す側面図である。上下関係を説明するときには、図1〜図3を基準とする。図4は、図1のA2方向から見て示す上面図である。図4において、上側が裏面であり、下側が表面である。
本被固定用クリップは、クリップ台座10と、クリップ可動片20と、クリップ台座10とクリップ可動片20との間に設けられた力を加える手段30とを備えている。本ピン付き名札ケース1は、これらの各部10,20,30と名札本体40とを備えていることになる。本発明のシート保持部は、クリップ台座10と名札本体40とから構成される。
名札本体40は、プラスチック製とされ、名前を記載することができる紙等のシートを挟んで保持することが可能となっている。
クリップ可動片20は、金属製とされ、クリップ台座10に対して針金状(細い円柱状)の金属製のかんぬき部材(所定の軸部材)29を回転中心として回転可能に取り付けられている。ここで、かんぬき部材29の中心線が本発明の所定の軸線となり、かんぬき部材29は所定の軸線方向に向けられていることになる。力を加える手段30は、金属製のバネ部材であるコイルバネ(うず巻きバネ)31により構成され、このバネ31の復元力によりクリップ可動片20に対してかんぬき部材29を中心とした所定の回転方向(所定の方向)91に力を加えている。この回転方向91は、図2上では右回りである。
クリップ可動片20は、かんぬき部材29を貫通可能な一対の貫通孔を備えるとともに、かんぬき部材29の位置から略上方に延出した平板状の操作部21と、かんぬき部材29の位置からそれぞれ略下方に突出した針状の一対の圧着ピン(針状部)22とを備えている。ここで、図1の手前側の圧着ピンはかんぬき部材29の手前側の端部近傍から突出し、奥側の圧着ピンはかんぬき部材29の奥側の端部近傍から突出している。針状部を単数でなく、複数とすることにより、服等の固定物に対して固定する際の安定性が向上する。
操作する人によって操作部21に力が加えられていないとき、針状に形成された両圧着ピン22(の少なくとも一方)はコイルバネ31から加えられる力によりクリップ台座10と接触する接触部とされている。操作部21は、クリップ台座10に近づける力を加える操作によりクリップ可動片20を所定の回転方向91とは反対の回転方向92(図2の左回り)に移動させる。従って、操作部21に対してクリップ台座10に近づける力を加える操作を行うと、クリップ可動片20を回転方向92に回転させ、両圧着ピン22をクリップ台座10から離反させることができる。
クリップ台座10は、名札本体40の裏面に固定されたプラスチック製の台座部12と、名札本体40の裏面側と台座部12の上側縁部における表面側との間に形成された差込溝12aにて固定された金属製の軸受片11とを備えている。軸受片11は、金属板を所定形状に切断しながら折り曲げることによって形成されており、さらに、かんぬき部材29を貫通させて回転可能に支持可能な一対の貫通孔が形成されている。
台座部12は、板状に形成されて片面が名札本体40に固定され、クリップ可動片20に対向する反対側の面が平面に形成された平面部12cとされている。この平面部12cは、ピン付き名札ケース1が取り付けられた服等の固定物に接触するようにされている。平面部12cにおける差込溝12aとは反対側の下側縁部に、裏方向に向かって延出した凸部12dが形成されるとともに、この凸部12dの上面と平面部12cとによって鈍角とされ、ごくわずかに表方向に窪んだ安全溝12bが水平方向に向けて形成されている。この安全溝12bは、クリップ可動片20が所定の回転方向91に回転したときに両圧着ピン22の先端22aを収容するようになっている。そして、両圧着ピン22の先端(の少なくとも一方)がバネ31から加えられる力により安全溝12bの鈍角部と接触するようにされている。
ここで、操作部21に力が加えられていないときの圧着ピン22の先端22aの向きとクリップ台座10の平面部12cの向きとのなす角θは、45°より小さく、0〜90°の中で比較的小さい角度とされている。これにより、針状部の先端がクリップ台座に喰い込まないようにされ、針状部の先端がつぶれにくくなり、針状部の耐久性を向上させることができる。
なお、軸受片11の折り曲げ形状を調整することにより、容易に圧着ピンの先端22aを安全溝12bの位置に合わせることができる。
コイルバネ31は、内径がかんぬき部材29の外径より若干大きくされ、かんぬき部材29が挿入されている。そして、一端(コイルバネ固定端31a)がクリップ台座10の軸受片11に対して図4の奥方向に押し当てられるとともに、他端(コイルバネ可動端31b)がクリップ可動片20の操作部21の表面側に対して裏方向に押し当てられている。コイルバネ31は図2の左回り方向92に力が加えられてクリップ台座10と操作部21との間に取り付けられるので、クリップ台座10を基準とすると操作部21に対して裏方向に力を加え、クリップ可動片20に対して右回り方向91に力を加える。
なお、コイルバネ固定端31aを軸受片11に固定するようにしてもよいし、コイルバネ可動端31bを操作部21の表面側に固定するようにしてもよい。
ピン付き名札ケース1を組み立てる際、例えば、以下のようにして組み立てることができる。
まず、名札本体40に台座部12を固定する。次に、軸受片11を差込溝12aに挿入して台座部12に固定する。さらに、軸受片11の二つの貫通孔とクリップ可動片20の二つの貫通孔とのそれぞれの位置を合わせ、軸受片11の両貫通孔間にコイルバネ31の両端部を合わせてコイルバネ固定端31aを軸受片11に押し当てるとともにコイルバネ可動端31bを操作部21の表面側に押し当て、かんぬき部材29を軸受片11の両貫通孔とクリップ可動片20の両貫通孔とコイルバネ31に貫通させる。最後に、クリップ可動片20の両貫通孔の外側においてかんぬき部材29の両端を押し潰す等により、組み立てが完了し、かんぬき部材29はクリップ可動片20に固定されて軸受片11に対して回転可能に支持される。
次に、本被固定用クリップを備えるピン付き名札ケースの作用を説明する。
クリップ可動片の操作部21に力が加えられていないとき、図2に示すように、クリップ可動片20はコイルバネ31によりかんぬき部材29を中心とした所定の回転方向91に力が加えられ、両圧着ピンの先端22aが安全溝12bに収容されて台座部12と接触している。
ここで、クリップ台座10が固定された名札本体40と、クリップ可動片20の操作部21と、を手で挟む操作を行うと、操作部21に対してクリップ台座の台座部12に近づける力を加えることができる。このとき、図3に示すように、クリップ可動片20はバネ31が力を加える回転方向とは反対の回転方向92に移動し、両圧着ピンの先端22aがクリップ台座の台座部12から離れる。従って、操作部21と名札本体40とを片手で挟み込むように力を加えることによって、容易に片手で両圧着ピン22をクリップ台座10から離すことができる。そこで、この状態で、容易に圧着ピンを服等の固定物に刺すことができる。
その後、名札本体40と操作部21とに加える力を緩めると、図2に示すように、クリップ可動片の両圧着ピン22は、バネ31により所定の回転方向91に力が加えられて安全溝12bに自動的に収容され、クリップ台座の台座部12と接触する。その結果、ピン付き名札ケース1は、服等の固定物に取り付けられる。このとき、両圧着ピンの先端22aは安全溝12bに収容されてクリップ台座10に接触した状態であるので、安全性が非常に良好である。なお、かんぬき部材があるため、圧着ピンの先端の位置は確実に安全溝の位置とされ、圧着ピンの先端は確実に安全溝に収容される。この観点からも、安全性が非常に良好であるといえる。
ピン付き名札ケース1を服等から取り外すとき、操作部21と名札本体40とを片手で挟む操作を行うと、操作部21はクリップ台座の台座部12に近づけられる力が加えられる。従って、操作部21と名札本体40とを片手で挟み込むように力を加えると、容易に片手で圧着ピンの先端22aをクリップ台座の台座部12から離すことができ、図3に示した状態となる。この状態で、両圧着ピン22を服等から抜いて、操作部21と名札本体40とを挟む力を緩めると、クリップ可動片20はバネ31により所定の回転方向91に力が加えられ、図2で示したように、圧着ピンの先端22aが安全溝12bに収容されてクリップ台座10と接触する。その結果、ピン付き名札ケース1は、服等から取り外される。
このように、本ピン付き名札ケース1は、服等の固定物に対して安全にかつ片手で容易に着脱することができる。
また、本ピン付き名札ケース1に服等から引き離される力が加わると、圧着ピン22がバネ31により加えられる力の方向とは反対方向に引っ張られ、クリップ可動片20はバネ31から加えられる力に抗して反対方向92に回転する。すると、図3で示したように、圧着ピン22がクリップ台座10から引き離されて服等から外れるので、服等を破ったりすることがない。さらに、服等から脱落した後は、図2で示したように、バネ31がクリップ可動片20を所定の回転方向91に回転させて圧着ピンの先端を安全溝12bに収容させてクリップ台座10に接触させるので、安全性が非常に良好である。
以上説明したように、本被固定用クリップおよびピン付き名札ケースによると、安全ピンを備えるピン付き名札ケースのように、両手を使って針先を針先掛止金具から外して服等に対して刺したり引き抜いたりした後に針先を針先掛止金具に収納するという面倒な操作を行う必要が無くなるし、針先が針先掛止金具から外れたままとなることも無いし、服等から引き離される力が加わったときに針先が針先掛止金具から外れないことによって服地を破ったり傷めたりするようなことも無くなる。
また、針の無いクリップを備える名札ケースのように、ポケットの口や洋服の端のような限定された箇所にしか取り付けられないということが無くなる。
実開昭54−180697号公報に記載の表示板のように、服等に着脱する際にスライダを上下させる面倒な操作をする必要は無いし、スライダが上方位置にあるときに針先が後方へはね上げられたままとなるようなことも無いし、針先がプレートのポケットから外れないようなことが無いため服地を破ったり傷めたりすることも無い。
このように、本被固定用クリップおよびピン付き名札ケースによると、クリップを挟むのと同様の操作で、短いピンを服地等に直接刺し込むことにより片手で瞬時に装着および脱着することができる。また、服地等の種類および場所を問わず何処にでも刺し止めることができる。さらに、力を加える手段からの圧着力により被服等の固定物に針状部を刺し挟むだけで自動的に針先端を安全溝に収めることができるので、安全ピンでは実現できない安定した固定力を得ることができ、服等に対して固定する際の安定性を向上させることができる。従って、簡易な部材、簡易な構造にて、服等の固定物に対して安全にかつ片手で容易に着脱することができ、服等から引き離される力が加わっても服等を破ったりすることがなく、安全性を格段に向上させることが可能となる。
その結果、小さな子供、高齢者、肢体不自由な人でも片手で容易に脱着することが可能であり、安全ピンやクリップに替わる固定具を提供することができる。
(2)第二の実施形態:
図5は、本発明の第二の実施形態の被固定用クリップを有するピン付き名札ケース2を示す側面図である。図6は、名札本体40にクリップ台座10を固定した様子を示す斜視図である。なお、第一の実施形態と構成が同様であるものについては同じ符号を付して、詳しい説明を省略する。以下の実施形態の説明も、同様である。
本被固定用クリップも、クリップ台座10と、クリップ可動片20と、力を加える手段30とを備えている。本ピン付き名札ケース2は、これらの各部10,20,30と名札本体40とを備えていることになる。
本ピン付き名札ケース2は、クリップ台座10として第一の実施形態における台座部12と軸受片11の代わりに金属製の台座一体型軸受片13を用い、一対の圧着ピン(針状部)22の先端が台座一体型軸受片13の安全溝13bに収容されるようにされ、力を加える手段30である金属製のコイルバネ31のコイルバネ固定端31aが台座一体型軸受片13の裏面に対して表方向に押し当てられるようにされている。
以上のように構成しても、第一の実施形態の場合と同じ作用、効果が得られる。そして、クリップ台座が一つの部材で構成されているので、第一の実施形態と比べて構造を簡素化させることができ、被固定用クリップを有するピン付き名札ケースの製造コストを低減させることができる。
一方、第一の実施形態の被固定用クリップを有するピン付き名札ケースは、軸受片が台座部と別部材とされていることから、第二の実施形態と比べて、軸受片の折り曲げ形状を調整することによって容易に針状部の先端を安全溝の位置に合わせることができる点で有用である。
(3)第三の実施形態:
図7は、本発明の第三の実施形態の被固定用クリップを有するピン付き名札ケース3を示す側面図である。本被固定用クリップも、クリップ台座10と、クリップ可動片20と、力を加える手段30とを備えている。本ピン付き名札ケース3は、これらの各部10,20,30と名札本体40とを備えていることになる。
本ピン付き名札ケース3は、力を加える手段30として第二の実施形態におけるコイルバネ31の代わりに金属製の板バネ32を用い、第二の実施形態と同様の金属製の台座一体型軸受片14を用いている。台座一体型軸受片14は、クリップ可動片20に対向する反対側の面が平面に形成された平面部14cとされている。この平面部14cにおける安全溝14bとは反対側の上側縁部に、裏方向に向かって延出した凸部14eが形成されている。また、操作部21の表面側から表方向に向かって延出した図示しない凸部が形成されている。板バネ32は、断面U字形とされ、U字形の基部を圧着ピン(針状部)22の先端側に向けられている。そして、一端(板バネ固定端32a)が凸部14eに係止されてクリップ台座10に対して表方向に押し当てられ、他端(板バネ可動端32b)が操作部21の表面側の凸部も係止されて操作部21の表面側に対して裏方向に押し当てられている。
以上のように構成しても、第一の実施形態の場合と同じ作用、効果が得られる。そして、クリップ台座が一つの部材で構成されているので、第一の実施形態と比べて構造を簡素化させることができ、被固定用クリップを有するピン付き名札ケースの製造コストを低減させることができる。
また、板バネを用いると、うず巻きバネを用いる場合よりも針状部の先端をクリップ台座に押し当てる力を強くすることができる点で有用である。一方、うず巻きバネを用いると、バネの端部を固定するための凸部をクリップ台座やクリップ可動片に形成する必要がないので、板バネを用いる場合よりも構造を簡素化させることができる点で有用である。
(4)第四の実施形態:
図8は、本発明の第四の実施形態の被固定用クリップを有するピン付き名札ケース4の裏面を示す斜視図である。図9は、図8のA3方向から見て示す側面図である。本被固定用クリップも、クリップ台座10と、クリップ可動片20と、力を加える手段30とを備えている。本ピン付き名札ケース4は、これらの各部10,20,30と名札本体40とを備えていることになる。
本ピン付き名札ケース4は、第三の実施形態における一対の圧着ピン22とかんぬき部材29の代わりに金属製のコ字部材23を用い、クリップ可動片20を操作部21とコ字部材23が設けられた構成とするとともに、第三の実施形態と同様の金属製の台座一体型軸受片14を用いている。
コ字部材23は、両端部が針状にされた針金状(細い円柱状)の部材をコ字形に折り曲げることにより、形成されている。そして、コ字部材23は、開口側の両端部が針状に形成された針状部とされ、閉口側の基部がかんぬき部材(所定の軸部材)に相当する構成とされている。すなわち、コ字部材23の閉口側の基部は、本発明にいう軸線方向に向けられていることになる。操作部21とされた操作片21aは、コ字部材23の両針状部の基部を支持して固定する一対のコ字部材支持部21bが形成され、コ字部材23の両針状部を固定している。
以上のように構成しても、第一の実施形態の場合と同じ作用、効果が得られる。さらに、両端部が針状にされた部材をコ字形に折り曲げることにより、容易に針状部と軸部材とを形成することができるので、構造を簡易にさせることが可能となる。
(5)第五の実施形態:
図10は、本発明の第五の実施形態の被固定用クリップを有するピン付き名札ケース5の裏面を示す斜視図である。図11は、図10のA4方向から見て示す側面図である。本被固定用クリップも、クリップ台座10と、クリップ可動片20と、力を加える手段30とを備えている。本ピン付き名札ケース5は、これらの各部10,20,30と名札本体40とを備えていることになる。
本ピン付き名札ケース5は、第一の実施形態におけるかんぬき部材29と軸受片11とが設けられておらず、クリップ台座10は台座部15のみから構成され、クリップ可動片20にもかんぬき部材を貫通させるための貫通穴は形成されていない。また、力を加える手段30として、第一の実施形態におけるコイルバネ31の代わりに金属製の板バネ33を用いている。板バネ33は、断面U字形とされ、U字形の基部を圧着ピン(針状部)22の先端側に向けられ、クリップ台座10とクリップ可動片20との間に設けられて、クリップ可動片20を所定の方向に力を加えることによって一対の圧着ピン22の先端を安全溝15bにて台座部15に接触させている。むろん、板バネの基部の向きを逆にする構成も可能である。そして、一端(第一の板バネ固定端33a)がクリップ台座10におけるクリップ可動片20に対向する面(裏面側)の安全溝15bとは反対側の上側縁部に固定され、他端(第二の板バネ固定端33b)が操作部21におけるクリップ台座10に対向する面(表面側)に固定されている。
クリップ可動片20における針状に形成された2本の圧着ピン22は、板バネ33から加えられる力により先端が安全溝15bに収容され、クリップ台座10と接触するようにされている。操作部21は、クリップ台座10に近づける力を加える操作により圧着ピン22の先端をクリップ台座10から離反させる。
以上の構成により、クリップ可動片の操作部21に対してクリップ台座10に近づける力が加えられると、圧着ピン22がクリップ台座から離反する。ここで、クリップ台座10が固定された名札本体40と操作部21とを片手で挟み込むように力を加えることができ、容易に圧着ピン22を服等に刺すことができる。
その後、操作部21に加える力を緩めると、クリップ可動片の圧着ピン22は、板バネ33により所定の方向に力が加えられてクリップ台座10と接触し、本ピン付き名札ケース5は、服等の固定物に取り付けられる。
本ピン付き名札ケース5を服等から取り外すとき、クリップ台座10が固定された名札本体40と操作部21とを片手で挟み込むように力を加えることができ、片手で容易に圧着ピン22をクリップ台座10から離して服等から抜くことができる。そして、操作部21に加える力を緩めると、クリップ可動片の圧着ピン22は、板バネ33により所定の方向に力が加えられてクリップ台座10と接触する。
また、本ピン付き名札ケース5に服等から引き離される力が加わると、圧着ピン22はクリップ台座10から引き離されるので、服等を破ったりすることがない。さらに、服等から脱落した後は、板バネ33がクリップ可動片20を所定の方向に力を加えて圧着ピン22をクリップ台座10に接触させるので、安全性も良好である。
本固定用クリップおよびピン付き名札ケースによっても、服等に対して安全にかつ片手で容易に着脱することができ、服等から引き離される力が加わっても服等を破ったりすることがなく、安全性を向上させることが可能となる。
(6)第六の実施形態:
図12は、本発明の第六の実施形態の被固定用クリップを有するピン付き名札ケース6の裏面を示す斜視図である。本被固定用クリップも、クリップ台座10と、クリップ可動片20と、力を加える手段30とを備えている。本ピン付き名札ケース6は、これらの各部10,20,30と名札本体40とを備えていることになる。
本ピン付き名札ケース6は、第五の実施形態における2本の圧着ピンの代わりに圧着ピン24(針状部22)が1本のみ設けられている。なお、第五の実施形態と比べて幅の狭い板バネ34を用い、一端(第一の板バネ固定端34a)をクリップ台座10に固定し、他端(第二の板バネ固定端34b)を操作部21に固定しているが、作用に変わりはない。
以上のように構成しても、第一の実施形態の場合と同じ作用、効果が得られる。むろん、圧着ピンを3本以上としても、第一の実施形態の場合と同じ作用、効果が得られる。
(7)第七の実施形態:
図13は、本発明の第七の実施形態の被固定用クリップを有するピン付き名札ケース7の裏面を示す斜視図である。図14は、図13のA5方向から見て示す側面図である。本被固定用クリップも、クリップ台座10と、クリップ可動片20と、力を加える手段30とを備えている。本ピン付き名札ケース5は、これらの各部10,20,30と名札本体40とを備えていることになる。
本ピン付き名札ケース7は、第二の実施形態における台座一体型軸受片13の代わりに台座一体型軸受片16(クリップ台座10)を用い、クリップ可動片に4本の圧着ピン25(針状部22)を設けている。台座一体型軸受片16は、クリップ可動片20に対向する面(裏面側)が平面とされた平面部16cとされている。この平面部16cは、本ピン付き名札ケース7が取り付けられた固定物に接触するようにされている。安全溝16bは、同平面部16cから表方向に垂直断面V字形に窪んだ形状とされ、同平面部16cの下側縁部にて水平方向に向けて形成されている。各圧着ピン25の先端25aは、クリップ台座10側に向けて鈍角に折り曲げられている。そして、操作する人によって操作部21に力が加えられていないとき、各圧着ピンの先端25aは、コイルバネ31(力を加える手段30)から加えられる力により安全溝16bに収容されて台座一体型軸受片16と接触している。
以上のように構成しても、第一の実施形態の場合と同じ作用、効果が得られる。
図15は、クリップ可動片20の操作部21が名札本体40および台座一体型軸受片16に最も近づけられたときのピン付き名札ケース7を図13のA5方向から見て示した側面図である。このとき、4本の圧着ピン25の先端25aの向きは先端側となるほど平面部16cに対して平行ないし平面部16cに近づく方向とされている。これにより、操作部21を名札本体40およびクリップ台座10に最も近づけても針状部22の先端の向きが平面部16cから離れる向きとはならないので、より良好な安全性が得られる。また、針状部の先端が安全溝に挿入されることによっても、ピン付き名札ケース7が服等に対してより確実に取り付けられる。
なお、針状部の先端を折り曲げてクリップ台座の平面部に対して平行ないし平面部に近づく方向とする意外にも、針状部の先端を曲線状に曲げてクリップ台座の平面部に対して平行ないし平面部に近づく方向としてもよい。針状部に折り曲げられた部位が無くなるので、よりスムーズに服等の固定物に刺したり抜いたりすることができ、服等に着脱する際の操作感をより良好にさせることができる。
(8)第八の実施形態:
図16は、本発明の第八の実施形態の被固定用クリップを有するピン付き名札ケース8の表面を示す斜視図である。図17は、一対のクリップ可動片110,120が開いた状態で本ピン付き名札ケース8の被固定用クリップを示す斜視図である。図18は、両クリップ可動片110,120が開いた状態で本ピン付き名札ケース8の被固定用クリップを図16のA6方向から見て示す斜視図である。本被固定用クリップは、一対のクリップ可動片110,120と、これらの一対のクリップ可動片の間に設けられた力を加える手段130とを備えている。本ピン付き名札ケース8は、これらの各部110,120,130と名札本体140とを備えていることになる。本発明のシート保持部は、名札本体140から構成される。名前を記載することができるシートを保持するプラスチック製の名札本体140は、裏面の上側中央部にビニール製長方形状の接続部材141が固定されて設けられるとともに、この接続部材141に表面側のクリップ可動片110が取り付けられている。なお、接続部材141に裏面側のクリップ可動片120を取り付けてもよいし、両クリップ可動片110,120を接続部材141に取り付けてもよい。
両クリップ可動片110,120は、金属製とされ、互いに針金状(細い円柱状)の金属製のかんぬき部材(所定の軸部材)129を回転中心として回転可能に取り付けられ、互いに所定の反対方向に移動可能とされている。かんぬき部材129の中心線が所定の軸線となり、かんぬき部材129は所定の軸線方向に向けられていることになる。力を加える手段30は、金属製のバネ部材であるコイルバネ(うず巻きバネ)により構成され、このバネの復元力により両クリップ可動片110,120に対してかんぬき部材129を中心とした所定の回転方向(所定の方向)191,192に力を加えている。ここで、表面側のクリップ可動片110のの回転方向191は図18上で左回りであり、裏面側のクリップ可動片120の回転方向192は図18上で右回りである。
各クリップ可動片110,120は、かんぬき部材129を貫通可能な一対の貫通孔を備えるとともに、図16を基準としてかんぬき部材129の位置から略上方に延出した平板状の操作部111,121と、かんぬき部材129の位置からそれぞれ略下方に延出した挟持部114,124とを備えている。各挟持部114,124は、凹形状に形成された基部112,122と、この基部112,122から相対向する挟持部124,114に向かって針状に突出した複数(4本)の針状部113,123とを有している。基部112,122には、相対向する針状部113,123の位置に合わせて窪んだ形状の凹部112a,122aが形成されている。針状部113,123は、力を加える手段130から加えられる力により相対向する基部の凹部122a,112aと接触するようにされている。本発明にいう接触部は、基部112,122と針状部113,123とから構成され、相対向して設けられて力を加える手段130から加えられる力により互いに接触する。
一対のクリップ可動片の操作部111,121に力が加えられていないとき、両クリップ可動片110,120は力を加える手段130によりかんぬき部材129を中心として互いに反対方向となる所定の回転方向191,192に力が加えられ、複数の針状部113,123が相対向する基部の凹部122a,112aに挿入されて同基部122,112と接触している。
ここで、両クリップ可動片の操作部111,121を手で挟む操作を行うと、操作部111,121を互いに近づける力を加えることができる。このとき、図18に示すように、両クリップ可動片110,120は力を加える手段130が力を加える回転方向191,192とは反対の回転方向に移動し、複数の針状部113,123が相対向する基部122,112から離反する。従って、両操作部111,121を片手で挟み込むように力を加えることによって、容易に片手で両クリップ可動片110,120の接触部どうしを引き離すことができる。この状態で、服等の固定物を挟むようにして両操作部111,121に加える力を緩めると、両クリップ可動片の針状部113,123は、力を加える手段30により所定の方向191,192に力が加えられ、服等を貫通して相対向する基部122,112と接触する。その結果、本発明の被固定用クリップを取り付けたピン付き名札ケース8は、服等の固定物に針状部が噛み込むことにより服等に取り付けられる。このとき、針状部は相対向する凹形状の基部に収容された接触した状態であるので、安全性が非常に良好である。
ピン付き名札ケース8を服等から取り外すときも、両クリップ可動片の操作部111,121を片手で挟む操作を行うと、容易に片手で針状部113,123の先端を基部122,112から離すことができる。すると、針状部113,123は服等から抜け、取り外される。
このように、本ピン付き名札ケース8は、服等の固定物に対して安全にかつ片手で容易に着脱することができる。
なお、本実施形態の被固定用クリップは、特に、マイク、ブローチに用いると好適である。
(9)まとめ:
本発明の被固定用クリップは、安全ピンより固定される位置の安定性に優れ、服等への着脱する操作の利便性に優れている。このような効果は、名札の止具を始めとし、小型マイクやブローチの止具、衣服の止具などにも得られるため、広い用途が考えられ、種々の応用が可能となる。また、大量あるいは頻繁に装着脱着が必要とされる使用分野において、非常に大きな利便性を発揮する。さらに、装着脱着の容易さ、脱着後の安全性などにより、安全ピンの使用が困難である幼児、身体障害者、お年寄りなどでも、独力で本被固定用クリップを使用することが可能である。
以上説明したように、本被固定用クリップおよびピン付き名札ケースによると、服等に対して安全にかつ片手で容易に着脱することができ、安全性を向上させることが可能となる。
第一の実施形態のピン付き名札ケースの裏面を示す斜視図。 図1のA1方向から見て示す側面図。 クリップ可動片の操作部に力を加えた状態における図1のA1方向から見て示す側面図。 図1のA2方向から見て示す上面図。 第二の実施形態のピン付き名札ケースを示す側面図。 名札本体にクリップ台座を固定した様子を示す斜視図。 第三の実施形態のピン付き名札ケースを示す側面図。 第四の実施形態のピン付き名札ケースの裏面を示す斜視図。 図8のA3方向から見て示す側面図。 第五の実施形態のピン付き名札ケースの裏面を示す斜視図。 図10のA4方向から見て示す側面図。 第六の実施形態のピン付き名札ケースの裏面を示す斜視図。 第七の実施形態のピン付き名札ケースの裏面を示す斜視図。 図13のA5方向から見て示す側面図。 クリップ可動片の操作部がクリップ台座に最も近づけられたときのピン付き名札ケースを図13のA5方向から見て示した側面図。 第八の実施形態のピン付き名札ケースの表面を示す斜視図。 一対のクリップ可動片が開いた状態でピン付き名札ケースの被固定用クリップを示す斜視図。 両クリップ可動片が開いた状態でピン付き名札ケースの被固定用クリップを図16のA6方向から見て示す斜視図。
符号の説明
1〜8…ピン付き名札ケース
1a…ピン付き名札ケースの裏面
10…クリップ台座(シート保持部の一部)
11…軸受片
12,15…台座部
12a…差込溝
12b,13b,14b,15b,16b…安全溝
12c,14c,16c…平面部
12d…凸部
13,14,16…台座一体型軸受片
14e…凸部
20,110,120…クリップ可動片
21…操作部
21a…操作片
21b…コ字部材支持部
22…圧着ピン(針状部)
22a,25a…圧着ピン(針状部)の先端
23…コ字部材
24,25…圧着ピン(針状部)
29…かんぬき部材(所定の軸部材)
30,130…力を加える手段
31…コイルバネ(うず巻きバネ、バネ部材)
31a…コイルバネ固定端
31b…コイルバネ可動端
32,33,34…板バネ(バネ部材)
32a…板バネ固定端
32b…板バネ可動端
33a,34a…第一の板バネ固定端
33b,34b…第二の板バネ固定端
40…名札本体(シート保持部の一部)
91…所定の回転方向(所定の方向)
92…反対の回転方向
111,121…操作部
112,122…基部(接触部の一部)
112a,122a…基部の凹部
113,123…針状部(接触部の一部)
114,124…挟持部
129…かんぬき部材(所定の軸部材)
130…力を加える手段
140…名札本体(シート保持部)
141…接続部材
191,192…所定の回転方向(所定の方向)

Claims (10)

  1. クリップ台座(10)と、クリップ可動片(20)と、前記クリップ台座(10)と前記クリップ可動片(20)との間に設けられて前記クリップ可動片(20)を所定の方向に力を加える手段(30)とを備え、前記クリップ可動片(20)は、前記力を加える手段(30)から加えられる力により前記クリップ台座(10)と接触する接触部と、前記クリップ台座(10)に近づける力を加える操作により前記接触部を前記クリップ台座(10)から離反させる操作部(21)とを有する被固定用クリップであって、
    前記クリップ可動片(20)の接触部は針状に形成された針状部(22)とされ、この針状部(22)が前記力を加える手段(30)から加えられる力により前記クリップ台座(10)と接触するようにされていることを特徴とする被固定用クリップ。
  2. クリップ台座(10)と、このクリップ台座(10)に対して所定の軸線を中心として回転可能に取り付けられたクリップ可動片(20)と、このクリップ可動片(20)を前記所定の軸線を中心とした所定の回転方向(91)に力を加える手段(30)とを備え、前記クリップ可動片(20)は、前記力を加える手段(30)から加えられる力により前記クリップ台座(10)と接触する接触部と、前記クリップ台座(10)に近づける力を加える操作により本クリップ可動片(20)を前記所定の回転方向(91)とは反対の回転方向(92)に移動させる操作部(21)とを有する被固定用クリップであって、
    前記クリップ可動片(20)の接触部は針状に形成された針状部(22)とされ、この針状部(22)が前記力を加える手段(30)から加えられる力により前記クリップ台座(10)と接触するようにされていることを特徴とする被固定用クリップ。
  3. 前記クリップ可動片(20)は、コ字形に形成されて開口側の両端部が針状に形成された針状部とされるとともに閉口側の基部が上記所定の軸線方向に向けられたコ字部材(23)と、このコ字部材(23)に固定されて前記操作部とされた操作片(21a)とを備えることを特徴とする請求項2に記載の被固定用クリップ。
  4. 前記力を加える手段(30)は、前記クリップ可動片(20)を前記所定の方向に力を加えるバネ部材を備えることを特徴とする請求項1〜請求項3に記載の被固定用クリップ。
  5. 前記所定の軸線方向に向けられた軸部材(29)が設けられ、
    前記力を加える手段(30)は、前記所定の軸部材(29)が挿入されて一端(31a)が前記クリップ台座(10)に押し当てられるとともに他端(31b)が前記クリップ可動片(20)に押し当てられたうず巻きバネ(31)を備え、このうず巻きバネ(31)により前記クリップ可動片(20)を前記回転方向(91)に力を加えることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の被固定用クリップ。
  6. 前記バネ部材は、一端(32a)が前記クリップ台座(10)に押し当てられるとともに他端(32b)が前記クリップ可動片(20)に押し当てられた板バネ(32)であることを特徴とする請求項4に記載の被固定用クリップ。
  7. 前記クリップ台座(10)は、前記針状部(22)が接触するときに前記針状部(22)の先端を収容する安全溝が形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の被固定用クリップ。
  8. 互いに所定の反対方向に移動可能な一対のクリップ可動片(110,120)と、これらの一対のクリップ可動片(110,120)の間に設けられて前記一対のクリップ可動片(110,120)を互いに所定の方向に力を加える手段(130)とを備え、前記一対のクリップ可動片(110,120)は、相対向して設けられて前記力を加える手段(130)から加えられる力により互いに接触する接触部と、挟む操作により前記一対のクリップ可動片の接触部を互いに離反させる方向に移動させる操作部(111,121)とを有する被固定用クリップであって、
    前記クリップ可動片(110,120)の接触部のそれぞれは、基部(112,122)と、この基部(112,122)から相対向する接触部に向かって針状に突出した複数の針状部(113,123)とを有し、これらの複数の針状部(113,123)が前記力を加える手段(130)から加えられる力により相対向する基部(122,112)と接触するようにされていることを特徴とする被固定用クリップ。
  9. 名前を記載することができるシートを保持するシート保持部と、クリップ可動片(20)と、前記シート保持部と前記クリップ可動片(20)との間に設けられて前記クリップ可動片(20)を所定の方向に力を加える手段(30)とを備え、前記クリップ可動片(20)は、前記力を加える手段(30)から加えられる力により前記シート保持部と接触する接触部と、前記シート保持部に近づける力を加える操作により前記接触部を前記クリップ台座(10)から離反させる操作部(21)とを有するピン付き名札ケースであって、
    前記クリップ可動片(20)の接触部は針状に形成された針状部(22)とされ、この針状部(22)が前記力を加える手段(30)から加えられる力により前記シート保持部と接触するようにされていることを特徴とするピン付き名札ケース。
  10. 互いに所定の反対方向に移動可能な一対のクリップ可動片(110,120)と、これらのクリップ可動片(110,120)の少なくとも一方に取り付けられるとともに名前を記載することができるシートを保持するシート保持部と、前記一対のクリップ可動片(110,120)の間に設けられて前記一対のクリップ可動片(110,120)を互いに所定の方向に力を加える手段(130)とを備え、前記一対のクリップ可動片(110,120)は、相対向して設けられて前記力を加える手段(130)から加えられる力により互いに接触する接触部と、挟む操作により前記一対のクリップ可動片(110,120)の接触部を互いに離反させる方向に移動させる操作部(111,121)とを有するピン付き名札ケースであって、
    前記クリップ可動片(110,120)の接触部のそれぞれは、基部(112,122)と、この基部(112,122)から相対向する接触部に向かって針状に突出した複数の針状部(113,123)とを有し、これらの複数の針状部(113,123)が前記力を加える手段(130)から加えられる力により相対向する基部(122,112)と接触するようにされていることを特徴とするピン付き名札ケース。
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KR101297410B1 (ko) * 2011-11-30 2013-08-22 강효동 자체 텐션부를 포함하는 집게 및 이를 이용한 명찰
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