JP2005179648A - リサイクル樹脂用強化剤及びそれを用いた成形方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 再生したポリアルキレンアリレート系樹脂と強化剤とをドライブレンドして成形しても、安定した物性を有する成形品を得る。
【解決手段】 熱可塑性エラストマー(オレフィン系熱可塑性エラストマーなど)及びポリアルキレンアリレート系樹脂で構成され、前記乾燥温度よりも高い融着温度(100℃以上)のリサイクル樹脂用強化剤を調製する。この強化剤と、再生されたフレーク状ポリアルキレンアリレート系樹脂とをドライブレンドして加熱乾燥した後、冷却することなく射出成形などにより成形する。前記強化剤は、さらにガラス繊維などの補強剤を含有してもよい。前記強化剤とドライブレンドに供する再生されたポリアルキレンアリレート系樹脂は、例えば、フレーク状ポリC2-4アルキレンテレフタレート系樹脂などであってもよい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、再生されたポリエステル樹脂用強化剤及びそれを用いた成形方法に関し、更に詳しくは、再生されたフレーク状(鱗片状)ポリエステル樹脂を用いて、良好な物性の成形品を安定して得るための強化剤及びそれを用いた成形方法、並びに成形品に関する。
近年、環境保護の観点から資源のリサイクルが重要な関心事となっている。特に、ポリエチレンテレフタレート(PET)製飲料瓶のリサイクルが、地方自治体の指導のもとに進められている。このリサイクルの方法では、回収された飲料瓶は粉砕されてフレーク状となり、その後の再利用に供される。この方法において、最もエネルギー消費が少なく、かつ安価に再利用する方法は、フレーク状PET樹脂をそのままの形で成形に供する方法である。しかし、PET樹脂自体が加水分解し易い樹脂であり、再生された時点で既にある程度劣化を起こしている。このため、再生されたフレーク状PET樹脂だけでは、衝撃強度、抗張力などの特性に優れた成形品を得ることは困難である。
一方、低温ヒートシール性や耐衝撃性などの物性が改良されたPET樹脂として、特公平4−2621号公報(特許文献1)には、PET(A):90〜50重量%と、エチレン含量83〜95モル%、結晶化度0〜40%、融点100℃以下のエチレン−C1-4オレフィンランダム共重合体(B):10〜50重量%とからなるPETフィルムが開示されている。この特許文献1には、PETとエチレン・1−ブテンランダム共重合体とを溶融混練して押出成形してフィルムを形成することが記載されている。この方法は、再生されたフレーク状PETにも使用され、フレーク状PETを熱可塑性エラストマーやガラス繊維などの補強剤と共に溶融混練後、再ペレット化し、このペレットを用いて成形品が得られている。しかし、この方法では、溶融混練する工程が必要であり、コストやエネルギー面で不利である。
フレーク状PET樹脂を直接使用してコスト及びエネルギー面で有利な方法として、特開2003−159734号公報(特許文献2)には、フレーク状の再生PET樹脂とスチレン系熱可塑性エラストマーとをドライブレンドした後、このドライブレンド物を射出成形機に供給して成形品を製造する方法が開示されている。この特許文献2には、ドライブレンド物の配合剤としてガラス繊維などの強化剤も例示されている。
この方法では、熱可塑性エラストマーの融着温度が低いため、フレーク状PET樹脂を乾燥後、熱可塑性エラストマーが融着しない温度まで冷却して両者を混合し、射出成形機に供給している。なお、特許文献2には、射出成形機ホッパーに供給するドライブレンド物の温度については記載されていないが、現行のPETリサイクル現場では、乾燥後、冷却したドライブレンド物がホッパーに供給されている。
しかし、この成形品は、品質が安定しないだけでなく、強度や耐衝撃性も充分でないため、水道メーターを内部に収納、保護する水道メーターボックスなどのように、高い強度や耐衝撃性が要求される分野での使用は困難である。
特公平4−2621号公報(特許請求の範囲第1項、実施例1) 特開2003−159734号公報(請求項1、段落番号[0020][0021])
従って、本発明の目的は、再生したポリアルキレンアリレート系樹脂と強化剤とを非溶融混合(ドライブレンド)して成形しても、優れた物性を有する成形品を安定に得ることができるリサイクル樹脂用強化剤及びこの強化剤を用いた成形方法、並びに成形品を提供することにある。
本発明の他の目的は、再生したフレーク状ポリアルキレンアリレート系樹脂と強化剤とをドライブレンドして成形しても、高い強度及び耐衝撃性を有する成形品が得られるリサイクル樹脂用強化剤及びこの強化剤を用いた成形方法、並びに成形品を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、再生したフレーク状ポリアルキレンアリレート系樹脂を使用しても、安価でかつ簡便に機械的特性の優れた成形品が得られるリサイクル樹脂用強化剤及びこの強化剤を用いた成形方法、並びに成形品を提供することにある。
本発明者は、前記課題を達成するため鋭意検討した結果、特定の強化剤と再生(リサイクル)されたフレーク状ポリアルキレンアリレートとをドライブレンドし、加熱乾燥した後、冷却することなく成形機に供給して成形すると、安定した物性を有する成形品が得られることを見いだし、本発明を完成した。
すなわち、本発明のリサイクル樹脂用強化剤は、再生されたフレーク状ポリアルキレンアリレート系樹脂と混合して加熱乾燥した後、冷却することなく成形するための強化剤であって、熱可塑性エラストマー及びポリアルキレンアリレート系樹脂で構成され、かつ融着温度が前記乾燥温度よりも高い。前記強化剤の融着温度は、例えば、100℃以上であってもよい。前記強化剤において、熱可塑性エラストマーは、エチレンと、α−オレフィン、(メタ)アクリル酸及び(メタ)アクリル酸エステルから選択された少なくとも一種のビニル系単量体との共重合体などのオレフィン系熱可塑性エラストマーであってもよく、ポリアルキレンアリレート系樹脂は、ポリC2-4アルキレンテレフタレート系樹脂(例えば、再生されたポリC2-4アルキレンテレフタレート系樹脂)であってもよい。前記熱可塑性エラストマーと前記ポリアルキレンアリレート系樹脂との割合(重量比)は、前者/後者=30/70〜70/30、好ましくは40/60〜60/40程度であってもよい。前記強化剤は、さらにガラス繊維などの補強剤を含有してもよい。補強剤の割合は、熱可塑性エラストマー及びポリアルキレンアリレート系樹脂の合計100重量部に対して、50〜150重量部程度であってもよい。
本発明には、前記強化剤と再生されたポリアルキレンアリレート系樹脂とを混合して加熱乾燥した後、冷却することなく成形機に供給して成形する方法も含まれる。
本発明には、前記方法で得られた成形品(例えば、水道メーターボックスの本体、蓋、底板など)も含まれる。
本発明では、特定の強化剤と、再生したフレーク状ポリアルキレンアリレート系樹脂とを混合(ドライブレンド)して加熱乾燥した後、冷却することなく成形機に供給するため、再生したフレーク状ポリアルキレンアリレート系樹脂を成形しているにも拘わらず、安定した物性を有する成形品が得られる。特に、再生したフレーク状ポリアルキレンアリレート系樹脂を射出成形しても、高い強度及び耐衝撃性を有する成形品が得られる。さらに、本発明によれば、ドライブレンド物を乾燥した後、そのまま成形するため、熱エネルギーが省力化され、安価でかつ簡便な方法で、機械的特性の優れた成形品が得られる。
[リサイクル樹脂用強化剤]
本発明のリサイクル樹脂用強化剤は、熱可塑性エラストマー及びポリアルキレンアリレート系樹脂で構成されている。この強化剤は、さらに補強剤を含有していてもよい。
(熱可塑性エラストマー)
熱可塑性エラストマーとしては、例えば、オレフィン系熱可塑性エラストマー、ジエン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。これらの熱可塑性エラストマーは、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
オレフィン系熱可塑性エラストマーとしては、例えば、オレフィン系ゴムなどの軟質成分とオレフィン系樹脂などの硬質成分とのブレンド物(例えば、ポリエチレンやポリプロピレンと、エチレン−プロピレンゴムやエチレン−プロピレン−ジエンゴムとのブレンド物など)、オレフィン系単量体とビニル系単量体との共重合体[例えば、エチレン−エチル(メタ)アクリレート共重合体、エチレン−ブチル(メタ)アクリレート共重合体などのエチレン−(メタ)アクリル酸C1-4アルキルエステル、エチレン−酢酸ビニル共重合体などのエチレン−脂肪酸ビニル共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレートなどのエチレンとエポキシ基含有単量体との共重合体など]、エチレン−α−オレフィン系共重合体[エチレン−プロピレンゴム(EPR)など]、エチレン−α−オレフィン−ジエン系共重合体[エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)など]などが挙げられる。これらのオレフィン系熱可塑性エラストマーは、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
ジエン系熱可塑性エラストマーとしては、例えば、ジエン系ゴム[ポリブタジエン(低シス型又は高シス型ポリブタジエン)、ポリイソプレン、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、イソブチレン−イソプレン共重合体など]、スチレン−ジエン系ゴム又はその水添物(スチレン−ブタジエンランダム共重合体又は水添物など)、スチレン−ジエン系ブロック共重合体又はその水添物(スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン・ブチレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン・プロピレン−スチレンブロック共重合体など)などが挙げられる。これらのジエン系熱可塑性エラストマーは、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
ポリエステル系熱可塑性エラストマーとしては、例えば、脂肪族ポリエーテル単位とポリアルキレンアリレート単位とで構成されたエラストマー(例えば、ポリオキシテトラメチレングリコール単位とポリブチレンテレフタレート単位とで構成されたエラストマーなど)、脂肪族ポリエステル単位とポリアルキレンアリレート単位とで構成されたエラストマー(例えば、ポリエチレンアジペート単位とポリエチレンテレフタレート単位とで構成されたエラストマーなど)などが挙げられる。これらのポリエステル系熱可塑性エラストマーは、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
ポリウレタン系熱可塑性エラストマーとしては、例えば、脂肪族ポリエーテル単位と、短鎖グリコール及び芳香族ジイソシアネートから得られるポリウレタン単位とで構成されたエラストマー(例えば、ポリオキシテトラメチレングリコール単位と、エチレングリコールとジフェニルメタンジイソシアネートとから得られるポリウレタン単位とで構成されたエラストマーなど)、脂肪族ポリエステル単位と、前記ポリウレタン単位とで構成されたエラストマー(例えば、ポリブチレンアジペート単位と、エチレングリコールとトリレンジイソシアネートとから得られるポリウレタン単位とで構成されたエラストマーなど)などが挙げられる。これらのポリウレタン系熱可塑性エラストマーは、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
ポリアミド系熱可塑性エラストマーとしては、例えば、脂肪族ポリエーテル単位とポリアミド単位とで構成されたエラストマー(例えば、ポリオキシテトラメチレングリコール単位とポリアミド6単位とで構成されたエラストマーなど)、脂肪族ポリエステル単位とポリアミド単位とで構成されたエラストマー(例えば、ポリエチレンアジペート単位とポリアミド12単位とで構成されたエラストマーなど)などが挙げられる。これらのポリアミド系熱可塑性エラストマーは、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
熱可塑性エラストマーの分子構造は、特に制限されず、トリブロック共重合体、星型ブロック共重合体、マルチブロック共重合体、グラフト共重合体、イオン架橋重合体等であってもよい。
これらの熱可塑性エラストマーのうち、ポリアルキレンテレフタレート系樹脂との相溶性などの点から、オレフィン系エラストマー、特に、エチレン系共重合体(例えば、エチレンと、α−オレフィン、(メタ)アクリル酸及び(メタ)アクリル酸エステルから選択された少なくとも一種のビニル系単量体との共重合体など)が好ましい。これらのオレフィン系熱可塑性エラストマーは、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。さらに、本発明では、前記エチレン系共重合体の中でも、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体が特に好ましい。
エチレン−α−オレフィン共重合体において、α−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、ブテン、ヘキセン、オクテンなどのC3-10オレフィンなどが挙げられる。これらのうち、プロピレン、ブテンなどのC3-6オレフィン、特にプロピレンが好ましい。エチレンとα−オレフィンとの割合(モル比)は、前者/後者=95/5〜10/90、好ましくは90/10〜20/80、さらに好ましくは80/20〜30/70程度である。
エチレン−α−オレフィン共重合体には、他の共重合性単量体が含まれていてもよい。他の共重合性単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸C1-10アルキルエステル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどの脂肪酸ビニルエステルなどが例示できる。
エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体において、(メタ)アクリル酸エステルとしては、前記(メタ)アクリル酸C1-10アルキルエステルやグリシジル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらの(メタ)アクリル酸エステルのうち、エチル(メタ)アクリレートやブチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸C1-4アルキルエステル、グリシジル(メタ)アクリレートが好ましい。エチレンと(メタ)アクリル酸エステルとの割合(重量比)は、前者/後者=99/1〜10/90、好ましくは95/5〜30/70、さらに好ましくは95/5〜50/50程度である。エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体においても、他の共重合性単量体(例えば、C3-10オレフィン、(メタ)アクリル酸、他の(メタ)アクリル酸エステル、脂肪酸ビニルエステルなど)が含まれていてもよい。
エチレン(メタ)アクリル酸エステル共重合体では、エチレン−(メタ)アクリル酸C1-4アルキルエステル共重合体と、エチレン−(メタ)アクリル酸グリシジルエステルとを組み合わせて用いてもよく、両者の割合(重量比)は、例えば、前者/後者=90/10〜1/99、好ましくは70/30〜10/90、さらに好ましくは50/50〜20/80程度である。
(ポリアルキレンアリレート系樹脂)
ポリアルキレンアリレート系樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート(PBT)などのポリC2-4アルキレンテレフタレート、ポリ1,4−シクロへキシルジメチレンテレフタレート(PCT)、ポリエチレンナフタレートなどのポリC2-4アルキレンナフタレートなどが例示できる。これらのポリアルキレンアリレート系樹脂は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
これらのうち、PETやPBTなどのポリC2-4アルキレンテレフタレート、特にPET、PBTが好ましい。さらに、ポリアルキレンアリレート系樹脂(特にPET)は、経済性及び地球環境的な点から、後述する再生されたポリアルキレンアリレート系樹脂であってもよい。
(補強剤)
補強剤(充填剤)には、繊維状補強剤、板状補強剤、粉粒状補強剤などが含まれる。
繊維状補強剤としては、例えば、無機繊維(ガラス繊維、炭素繊維、シリカ繊維、シリカ・アルミナ繊維、ジルコニア繊維、アルミナ繊維、炭化ケイ素繊維、金属繊維、ボロン繊維、チタン酸カリウム繊維など)、有機繊維(アラミド繊維、ポリアクリロニトリル繊維など)などが挙げられる。
板状補強剤としては、例えば、ガラスフレーク、タルク、マイカ、グラファイト、金属箔などが挙げられる。
粉粒状充填剤としては、例えば、カーボンブラック、炭化ケイ素、シリカ、石英粉末、ハイドロタルサイト、ガラス類(ガラスビーズ、ガラス粉、ミルドガラスファイバー)、炭酸塩(炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなど)、ケイ酸塩(ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、カオリン、クレー、ケイ藻土、ウォラストナイトなど)、金属酸化物(酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナなど)、硫酸塩(硫酸カルシウム、硫酸バリウムなど)などが挙げられる。
これらの補強剤は、必要に応じて、エポキシ系化合物、シラン系化合物などの処理剤によって表面処理されていてもよい。これらの補強剤は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらの補強剤のうち、剛性や強度などの機械的特性及び透明性の点から、ガラス繊維、タルク、マイカなどが好ましい。
本発明のリサイクル樹脂用強化剤における前記成分の割合は、強化剤の融着温度が後述する範囲となるように選択できる。熱可塑性エラストマーとポリアルキレンアリレート系樹脂との割合(重量比)は、用いるエラストマー及び樹脂の種類や補強剤の有無に応じて、前者/後者=10/90〜90/10程度の範囲から選択できるが、好ましくは40/60〜60/40、さらに好ましくは45/55〜55/45程度である。強化剤が補強剤を含む場合は、融着温度の低下が抑制されるため、熱可塑性エラストマー/ポリアルキレンアリレート系樹脂=20/80〜80/20、好ましくは30/70〜70/30程度であってもよい。例えば、ガラス繊維などの充填剤を併用した場合は、熱可塑性エラストマー及びPET樹脂又はPBT樹脂の合計量100重量部に対して、PET樹脂又はPBT樹脂を30重量部程度まで減量しても融着しない。また、熱可塑性エラストマーとPET樹脂又はPBT樹脂100重量部に対して、熱可塑性エラストマーが20重量部程度でも、特にガラス繊維を用いた場合は、相乗効果で良好な物性が発現され、100℃でも融着しない。このように、熱可塑性エラストマーの割合は、強化剤の物性に応じて幅広く調整できる。
補強剤の割合は、熱可塑性エラストマー及びポリアルキレンアリレート系樹脂の合計100重量部に対して、200重量部以下(0〜200重量部程度)の範囲から選択でき、例えば、50〜150重量部、好ましくは60〜130重量部、さらに好ましくは80〜120重量部程度である。補強剤の割合が少なすぎると、強度を有効に向上できず、多すぎると、強化剤の製造が困難になる。
本発明の強化剤には、必要に応じて、慣用の添加剤、例えば、染顔料、安定剤(酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定化剤など)、滑剤、結晶核剤、分散剤、難燃剤、帯電防止剤などを添加してもよい。これらの添加剤は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
これらの添加剤のうち、融着を抑制するとともに、再生ポリアルキレンアリレート系樹脂の成形性を向上できるため、結晶核剤を添加するのが特に好ましい。
結晶核剤には、ポリアルキレンアリレート系樹脂の分解を促進しない化合物、例えば、無機化合物、カルボン酸塩、カルボキシル基を有する重合体の塩などが含まれる。これらの結晶核剤は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
無機化合物としては、通常、粉粒状又は板状無機化合物(無機粒子)が使用される。無機粒子としては、例えば、鉱物質粒子(タルク、マイカ、ゼオライト、ケイソウ土、カオリン、ベントナイト、シリカ、ガラスビーズ、ウォラストナイトなど)、粒状金属炭酸塩(炭酸マグネシウム、炭酸カルシウムなど)、粒状金属珪酸塩(珪酸カルシウム、珪酸アルミニウなど)、粒状金属酸化物(アルミナ、酸化亜鉛、二酸化チタンなど)などが挙げられる。これらの無機化合物は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
カルボン酸塩としては、例えば、芳香族カルボン酸金属塩(安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウム、安息香酸カルシウム、p−ブチル安息香酸ナトリウム、p−ブチル安息香酸カリウム、p−ブチル安息香酸カルシウム、テレフタル酸ナトリウム、テレフタル酸リチウムなどの芳香族カルボン酸アルカリ又はアルカリ土類金属塩)、脂肪族カルボン酸金属塩(ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸カルシウム、パルミチン酸ナトリウム、パルミチン酸カリウム、パルミチン酸カルシウム、モンタン酸ナトリウム、モンタン酸カリウム、モンタン酸カルシウムなどの脂肪族カルボン酸アルカリ又はアルカリ土類金属塩)などが挙げられる。これらのカルボン酸塩は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
カルボキシル基を有する重合体の塩としては、例えば、(メタ)アクリル酸塩単位を含有する重合体(エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体のナトリウム塩、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体のカリウム塩、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体のカルシウム塩、ポリ(メタ)アクリル酸ナトリウム、ポリ(メタ)アクリル酸カリウム、ポリ(メタ)アクリル酸カルシウムなど)が挙げられる。
これらの結晶核剤のうち、タルクやマイカなどの無機粒子(特にタルクなどの鉱物質粒子)、脂肪族カルボン酸金属塩(特に、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カルシウムなどのC8-24高級脂肪酸アルカリ又はアルカリ土類金属塩)が好ましい。
これらの添加剤の割合は、強化剤100重量部に対して0.01〜20重量部、好ましくは0.05〜10重量部、さらに好ましくは0.05〜5重量部(特に0.1〜3重量部)程度である。
本発明の強化剤の融着温度は、後述する乾燥温度よりも高ければ特に限定されず、例えば、100℃以上(例えば、100〜250℃)、好ましくは130℃以上(例えば、130〜230℃)、さらに好ましくは150℃以上(150〜200℃)であり、140〜160℃程度であってもよい。融着温度が高いほど、強化剤と再生されたポリアルキレンアリレート系樹脂との混合物を乾燥する温度を上昇することができるため、乾燥効率の点で好ましい。
なお、本明細書で、融着温度とは、強化剤が溶融することにより、強化剤同士又は強化剤と再生ポリアルキレンアリレート系樹脂とが融着し始める温度を意味する。
本発明の強化剤は、慣用の方法で製造することができ、例えば、一軸又は二軸押出機によって、好ましくはガラス繊維をサイドフィードして、ペレット状に押出成形してもよい。
[再生されたポリアルキレンアリレート系樹脂]
本発明のリサイクル樹脂用強化剤は、再生されたポリアルキレンアリレート系樹脂(再生ポリアルキレンアリレート系樹脂)で形成された成形品の機械的特性などを向上するために用いられる。再生ポリアルキレンアリレート系樹脂は、ポリアルキレンアリレート系樹脂で形成された製品(廃棄されたPET瓶など)を粉砕処理した樹脂であり、通常、不純物(容器材料としての添加剤、容器の内容物、蓋、塵埃類、貼着シール類、塗料などに由来する無機又は有機成分など)を含んでいるため、機械的特性は、再生されていないバージンのポリアルキレンアリレート系樹脂に比べて低下している。
ポリアルキレンアリレート系樹脂としては、強化剤におけるポリアルキレンアリレート系樹脂と同様の樹脂が例示でき、通常、PETやPBTなどのポリC2-4アルキレンアリレート系樹脂(特にPET)が使用される。
再生ポリアルキレンアリレート系樹脂の形状は板状であり、粉粒状や繊維状などであってもよいが、通常、板状(特にフレーク状)である。瓶類などの容器の粉砕物は、通常、大部分が、フレーク状又は鱗片状などの板状であり、瓶口部の粉砕物など、一部が、粉粒状であってもよい。フレーク状樹脂の厚みは、通常、0.1〜2mm(特に0.5〜1mm)程度であり、平均径は、通常、1〜50mm(特に3〜30mm)程度である。
[再生ポリアルキレンアリレート系樹脂の成形方法]
本発明では、前記強化剤と、前記再生ポリアルキレンアリレート系樹脂とを混合(ドライブレンド)し、加熱乾燥した後、冷却することなく成形機に供給して成形して、成形品が得られる。
混合(ドライブレンド)の方法としては、慣用の方法を用いることができ、例えば、各成分をタンブラーミキサー、ヘンシェルミキサー、リボンミキサーなどの混合機で混合する方法などが挙げられる。
ドライブレンドされた混合物(ドライブレンド物)を乾燥するための乾燥温度としては、例えば、100℃以上(100〜200℃)、好ましくは110〜180℃、さらに好ましくは120〜150℃程度である。乾燥時間は、例えば、1分〜5時間、好ましくは5分〜3時間、さらに好ましくは10分〜1時間程度である。
ドライブレンド物の成形方法としては、射出成形、押出成形、発泡成形、ブロー成形、真空圧空成形などの成形方法を用いることができる。これらの成形方法のうち、射出成形及び押出成形、特に射出成形が好ましい。なお、射出成形の場合、成形サイクルを向上してコストを低減し、かつ衝撃強度を更に向上させるためには、金型温度を70℃以下(例えば、30〜70℃)、好ましくは50℃以下(例えば、30〜50℃)程度にするのが好ましい。
本発明では、乾燥されたドライブレンド物は、冷却することなく、直接成形に供される。例えば、射出成形の場合には、ホッパードライヤーで乾燥されたドライブレンド物は、冷却することなく、そのまま射出成形機のホッパーに供給され、成形に供される。
従来の方法では、乾燥されたドライブレンド物を冷却した後、成形に供されていたが、得られた成形品は、物性が安定せず、強度や耐衝撃性などの機械的強度も充分ではなかった。本発明者は、この理由が、乾燥したポリアルキレンアリレート系樹脂が、冷却過程で再び水分を容易に吸着して、樹脂が加水分解することに起因することを見出した。そして、特定の強化剤を用いて、乾燥後に冷却することなく直接成形することにより、物性を改善できる。特に、フレーク状再生ポリアルキレンアリレート系樹脂の場合は、表面積が大きいため、冷却水の吸着速度が極めて大きく、この方法による効果が大きい。
乾燥後のドライブレンド物の水分含有量は、300ppm以下(例えば、1〜300ppm)、好ましくは3〜200ppm、さらに好ましくは5〜100ppm程度である。乾燥後のドライブレンド物は、冷却することなく成形に供するのが好ましい。
この方法は、得られる成形品の物性のみならず、工程が短縮化できるため、コストや簡便性の点からも優れるとともに、成形における熱エネルギーも省力化されるため、エネルギー消費の面からも優れている。
前記方法で得られた本発明の成形品は、各種の幅広い用途、例えば、容器類、ハウジング、ケーシング、パーツ、スポーツ用品、玩具、文房具などに利用可能である。特に、強度及び耐衝撃性などの機械的特性に優れるため、荷重などの負荷がかかる用途、例えば、道路や地面に設置され、車両などの荷重を受ける用途(マンホールの蓋や、水道又はガスなどのメーターボックスなど)、特に水道メーターボックスに適している。水道メーターボックスは、水道メーターを内部に収納して土中に埋められる保護ボックスであり、調整枠を含む本体、底板、地表に現れる蓋から構成される。水道ボックスは、道路に設置される場合が多く、蓋には直接車両が乗るとともに、底板には大きな土圧がかかるため、高い強度や耐衝撃性が要求されるため、本発明の成形品が特に適している。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
実施例1
PET瓶(環境開発事業協同組合製)より再生されたフレーク状PET樹脂50重量部と、オレフィン系エラストマー(エンゲージ8150、デュポン(株)製)50重量部とを溶融混練してペレット状強化剤を得た。この強化剤20重量部と前記フレーク状PET樹脂80重量部とをタンブラー混合機で混合し、射出成形機付属のホッパードライヤーで130℃、30分間乾燥し、そのまま射出成形機に供給し、直径約30cmの円盤状マンホール蓋を作製した。射出成形機に供給する直前のドライブレンド物をサンプリングして、カールフィッシャー電量法で水分を測定した結果、50ppmであった。
このマンホール蓋10個に1kgの鋼球を高さ1mから落下させる試験をした結果、10個のうち全てに割れが発生しなかった。また、中心部に荷重をかけて破壊検査をすると10個のうち全てが2tで破壊しなかった。
比較例1
PET瓶(環境開発事業協同組合製)より再生されたフレーク状PET樹脂90重量部と、オレフィン系エラストマー(エンゲージ8150、デュポン(株)製)10重量部とをタンブラー混合機で混合し、このドライブレンド物を、射出成形機付属のホッパードライヤーで130℃、30分間乾燥したが、内部でドライブレンド物が融着し、射出成形機に供給できなかった。
比較例2
PET瓶(環境開発事業協同組合製)より再生されたフレーク状PET樹脂50重量部をホッパードライヤーで130℃、1時間乾燥した後、室温まで冷却した。このフレーク状PET樹脂90重量部と、オレフィン系エラストマー(エンゲージ8150、デュポン(株)製)10重量部とをタンブラー混合機で混合して射出成形機に供給し、直径約30cmの円盤状マンホール蓋を作製した。射出成形機に供給する直前のドライブレンド物をサンプリングして、カールフィッシャー電量法で水分を測定した結果、600ppmであった。
このマンホール蓋10個に1kgの鋼球を高さ1mから落下させる試験をした結果、10個のうち9個に割れが発生した。また、中心部に荷重をかけて破壊検査をすると10個のうち8個が2tの荷重に耐えられず破壊した。
実施例2
PET瓶(環境開発事業協同組合製)より再生されたフレーク状PET樹脂40重量部と、オレフィン系エラストマー(エンゲージ8150、デュポン(株)製)60重量部とを混合し、二軸押出機に供給し、一方、ガラス繊維(T−120、日本電気硝子(株)製)100重量部をサイドフィードして押出成形することにより、PET樹脂20重量部、オレフィン系エラストマー30重量部及びガラス繊維50重量部で構成されたペレット状強化剤を得た。この強化剤30重量部と前記フレーク状PET樹脂70重量部とをタンブラー混合機で混合し、射出成形機付属のホッパードライヤーで130℃、30分間乾燥し、そのまま射出成形機に供給し、縦約25cm、横約35cm、高さ約20cmの直方体状水道メーターボックス本体(厚み約4mm、重量約2kg)を作製した。このメーターボックス本体の組成は、PET樹脂76重量部、ガラス繊維15重量部、オレフィン系エラストマー9重量部である。射出成形機に供給する直前のドライブレンド物をサンプリングして、カールフィッシャー電量法で水分を測定した結果、60ppmであった。
この水道メーターボックス10個を高さ3mから落下させる落下試験を行ったところ、10個のうち全てに割れが発生しなかった。
比較例3
オレフィン系エラストマー(エンゲージ8150、デュポン(株)製)を二軸押出機に供給し、一方、同量のガラス繊維(T−120、日本電気硝子(株)製)をサイドフィードして押出成形することにより、オレフィン系エラストマー50重量部及びガラス繊維50重量部で構成されたペレット状強化剤を得た。PET瓶(環境開発事業協同組合製)より再生されたフレーク状PET樹脂を二軸押出機に供給し、一方、同量の前記ガラス繊維をサイドフィードして押出成形することにより、PET樹脂50重量部及びガラス繊維50重量部で構成されたガラス繊維含有ペレットを作製した。
前記フレーク状PET樹脂52重量部と、前記ガラス繊維含有ペレット30重量部とを混合し、ホッパードライヤーで130℃、1時間乾燥した。この混合物を70℃まで冷却した後、この混合物82重量部と前記ペレット状強化剤18重量部とをタンブラー混合機で混合し、射出成形機に供給し、縦約25cm、横約35cm、高さ約20cmの直方体状水道メーターボックス本体(厚み約4mm、重量約2kg)を作製した。このメーターボックス本体の組成は、PET樹脂76重量部、ガラス繊維15重量部、オレフィン系エラストマー9重量部である。射出成形機に供給する直前のドライブレンド物をサンプリングして、カールフィッシャー電量法で水分を測定した結果、500ppmであった。
この水道メーターボックス10個を高さ3mから落下させる落下試験を行ったところ、10個のうち7個に割れが発生した。
実施例3
実施例2と同様にして、縦約20cm、横約30cm、厚み約5mm(リブ付き)の水道メーターボックスの蓋を作製した。このメーターボックス蓋は、射出成形機に供給する直前のドライブレンド物における水分含有量は、55ppmであった。
この水道メーターボックスの蓋を、実施例2で作製した水道メーターボックス本体に載せ、中心部に荷重をかけて破壊検査をすると、10個のうち全てが2tで破壊しなかった。
比較例4
比較例3と同様にして、縦約20cm、横約30cm、厚み約5mm(リブ付き)の水道メーターボックスの蓋を作製した。このメーターボックス蓋は、射出成形機に供給する直前のドライブレンド物における水分含有量は、550ppmであった。
この水道メーターボックスの蓋を、比較例3で作製した水道メーターボックス本体に載せ、中心部に荷重をかけて破壊検査をすると、10個のうち8個の破壊荷重が2t以下であった。
実施例4
PBT樹脂(TRE−D7B、ポリプラスチックス(株)製)45重量部と、エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体(LOTADER AX8840、アルケマ(株)製)40重量部と、エチレン−ブチルアクリレート共重合体(LOTRYL 30BA02、アルケマ(株)製)15重量部と、結晶核剤(エフコケムNA、旭電化工業(株)製)1重量部とを混合し、二軸押出機に供給し、一方、ガラス繊維(T−120、日本電気硝子(株)製)102重量部をサイドフィードして押出成形することにより、前記配合割合の各成分を含有するペレット状強化剤を得た。この強化剤25重量部と、PET瓶(環境開発事業協同組合製)より再生されたフレーク状PET樹脂100重量部とをタンブラー混合機で混合し、射出成形機付属のホッパードライヤーで130℃、30分間乾燥し、そのまま射出成形機に供給し、縦約25cm、横約35cm、高さ約20cmの直方体状水道メーターボックス本体(厚み約4mm、重量約2kg)を作製した。射出成形機に供給する直前のドライブレンド物をサンプリングして、カールフィッシャー電量法で水分を測定した結果、70ppmであった。
この水道メーターボックス10個を高さ3mから落下させる落下試験を行ったところ、10個のうち全てに割れが発生しなかった。
実施例5
PBT樹脂(TRE−D7B、ポリプラスチックス(株)製)50重量部と、エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体(LOTADER AX8840、アルケマ(株)製)30重量部と、エチレン−ブチルアクリレート共重合体(LOTRYL 30BA02、アルケマ(株)製)20重量部と、結晶核剤(エフコケムNA、旭電化工業(株)製)1重量部とを混合し、二軸押出機に供給し、一方、ガラス繊維(T−120、日本電気硝子(株)製)102重量部をサイドフィードして押出成形することにより、前記配合割合の各成分を含有するペレット状強化剤を得た。この強化剤25重量部と、PET瓶(環境開発事業協同組合製)より再生されたフレーク状PET樹脂100重量部とをタンブラー混合機で混合し、射出成形機付属のホッパードライヤーで130℃、30分間乾燥し、そのまま射出成形機に供給し、縦約25cm、横約35cm、高さ約20cmの直方体状水道メーターボックス本体(厚み約4mm、重量約2kg)を作製した。射出成形機に供給する直前のドライブレンド物をサンプリングして、カールフィッシャー電量法で水分を測定した結果、70ppmであった。
この水道メーターボックス10個を高さ3mから落下させる落下試験を行ったところ、10個のうち全てに割れが発生しなかった。

Claims (12)

  1. 再生されたフレーク状ポリアルキレンアリレート系樹脂と混合して加熱乾燥した後、冷却することなく成形するための強化剤であって、熱可塑性エラストマー及びポリアルキレンアリレート系樹脂で構成され、かつ融着温度が前記乾燥温度よりも高いリサイクル樹脂用強化剤。
  2. 融着温度が100℃以上である請求項1記載の強化剤。
  3. 熱可塑性エラストマーがオレフィン系熱可塑性エラストマーであり、ポリアルキレンアリレート系樹脂がポリC2-4アルキレンテレフタレート系樹脂である請求項1記載の強化剤。
  4. ポリアルキレンアリレート系樹脂が、再生されたポリC2-4アルキレンテレフタレート系樹脂である請求項1記載の強化剤。
  5. 熱可塑性エラストマーが、エチレンと、α−オレフィン、(メタ)アクリル酸及び(メタ)アクリル酸エステルから選択された少なくとも一種のビニル系単量体との共重合体である請求項1記載の強化剤。
  6. 熱可塑性エラストマーとポリアルキレンアリレート系樹脂との割合(重量比)が、前者/後者=40/60〜60/40である請求項1記載の強化剤。
  7. さらに、補強剤を含有する請求項1記載の強化剤。
  8. 補強剤がガラス繊維であり、熱可塑性エラストマーとポリアルキレンアリレート系樹脂との割合(重量比)が、前者/後者=30/70〜70/30であり、熱可塑性エラストマー及びポリアルキレンアリレート系樹脂の合計100重量部に対して、50〜150重量部のガラス繊維を含有する請求項7記載の強化剤。
  9. 請求項1記載の強化剤と再生されたポリアルキレンアリレート系樹脂とを混合して加熱乾燥した後、冷却することなく成形機に供給して成形する方法。
  10. 射出成形する請求項9記載の方法。
  11. 請求項9記載の方法で得られた成形品。
  12. 水道メーターボックスの本体、蓋又は底板である請求項11記載の成形品。
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