JP2005179540A - フェノール系樹脂接着剤の糊液及びそれを用いた木質板の製造方法 - Google Patents

フェノール系樹脂接着剤の糊液及びそれを用いた木質板の製造方法 Download PDF

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貴彦 日吉
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Abstract

【課題】 低温速硬化性であり、かつ単板含水許容が広く、更に木質板からのホルムアルデヒド放散量が低いフェノール系樹脂接着剤の糊液及び木質板の製造方法を提供する。
【解決手段】 フェノール系樹脂に硬化促進剤、増量剤及び/又は充填剤を配合してなり、木質材料に塗布・熱圧して木質板を製造するための木質板用接着剤の糊液であって、(1)該糊液中にはフェノール系樹脂100重量部に対して硬化促進剤が1.5〜11重量部配合されており、(2)該糊液中の樹脂含有量が15〜35重量%であり、(3)X℃(Xは10〜30)における糊液粘度Y(d・Pa・s)がY1=−65Ln(X)+250とY2=−25Ln(X)+90で得られる値の範囲内にあり、(4)熱圧温度A℃(Aは105〜135)における木質板1mm当りの熱圧時間B(秒/mm)との関係がB1=0.012A2−3.6A+295とB2=0.013A2−3.7A+275で得られる値の範囲内にあることを特徴とする木質板用フェノール系樹脂接着剤の糊液。
【選択図】 なし

Description

本発明は、木質板用フェノール系接着剤に関し、詳しくは低温速硬化性であり、かつ単板含水許容が広く、更に木質板からのホルムアルデヒド放散量が低いフェノール系樹脂接着剤の糊液及びそれを用いた木質板の製造方法に関するものである。
従来、木質板特に合板用のレゾール型フェノール系樹脂接着剤の糊液は、フェノールとホルムアルデヒドとをアンモニア、苛性ソーダ等のアルカリ触媒下で反応させた樹脂に、炭酸ナトリウムなどの硬化促進剤、増量剤、充填剤などを配合するタイプのものが使用されていた。しかし、これらの糊液では熱圧温度が130〜150℃と高く、圧締時間もメラミン樹脂や尿素樹脂に比較して長時間を要した。また、レゾール型フェノール系樹脂を使用する場合、単板の含水率管理は絶乾(0%)でなければ弱体接着又はパンクを生じるといった欠点があった。このため、生産性が低くコストが高いという問題があった。
このような問題に対して、フェノール樹脂自体の改良や添加剤の選択による対策が講じられてきた。例えば、レゾール型フェノール系樹脂の反応工程においてフェノールを2段階反応とし、得られた樹脂に硬化促進剤としてイソシアネート化合物及びタンニン等を配合する方法(特許文献1)や、硬化促進剤として炭酸水素ナトリウム及びプロピレンカーボネートを配合する方法(特許文献2)又は、リグニンやタンニン等を樹脂に共縮合又は硬化促進剤として配合する方法(特許文献3)等が提案されている。
しかしながら、特許文献1の方法では、フェノールを2段階分割添加させることにより樹脂中の遊離フェノール分が高くなり、作業環境を悪化させるといった欠点がある。また特許文献2及び3の方法では、メラミン樹脂・尿素樹脂並みの低い成形温度及び短い圧締時間での接着が可能である一方、単板含水率は絶乾でなければ弱体接着又はパンクのリスクが高いといった欠点がある。
また、特許文献1の方法ではイソシアネート化合物が配合されることで、製造された合板のホルムアルデヒド放散量が高くなるといった欠点がある。特許文献2の方法においても、硬化促進剤が炭酸水素ナトリウム単独配合の場合に比べ、プロピレンカーボネートを更に配合することで合板からのホルムアルデヒド放散量が高くなるといった欠点があり、何れの方法においてもホルムアルデヒド放散量の最上位規格であるF☆☆☆☆(0.3mg/L以下)に適合しない場合がある。
こうした実情に鑑み、レゾール型フェノール系樹脂を用いても、尿素樹脂並みの低温成形及び短時間圧締を可能とし、かつ単板含水率に対する許容幅が広く、更に製品からのホルムアルデヒド放散量がF☆☆☆☆(JIS A5908及びJAS 普通)に適合するフェノール系樹脂接着剤の糊液の開発が強く求められている。
特開2001−279214号公報 特開2000−117704号公報 特開2003−41225号公報
本発明は、木質板製造における上記の問題点を克服し、低温速硬化性であり、かつ単板含水許容が広く、更に木質板からのホルムアルデヒド放散量が低いフェノール系樹脂接着剤の糊液及び木質板の製造方法を提供せんとするものである。
本発明者らは、この目的達成のために鋭意検討を重ねた結果、特定条件を満たす糊液を使用することにより、作業性が良好で放出ホルムアルデヒド量の低い木質板が得られることを見出して本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、フェノール系樹脂に硬化促進剤、増量剤、及び/又は充填剤を配合してなり、木質材料に塗布・熱圧して木質板を製造するための木質板用接着剤の糊液であって、
(1)該糊液中にはフェノール系樹脂100重量部に対して硬化促進剤が1.5〜11重量部配合されており、
(2)該糊液中の樹脂含有量が15〜35重量%であり、
(3)X℃(Xは10〜30)における糊液粘度Y(d・Pa・s)が
式(I):Y1=−65Ln(X)+250 と
式(II):Y2=−25Ln(X)+90
で表される値Y1とY2の間の範囲内にあり(Lnは自然対数記号を示す。)、
(4)木質板製造時の熱圧温度A℃(Aは105〜135)における木質板1mm当りの熱圧時間B(秒/mm)が
式(III):B1=0.012A2−3.6A+295 と
式(IV):B2=0.013A2−3.7A+275
で表される値B1とB2の範囲内にあること
を特徴とする木質板用フェノール系樹脂接着剤の糊液である。
本発明においては、糊液中の樹脂含有量が15重量%より少ないと十分な接着強度が得られず、35重量%を越えても接着強度に特に向上が見られず、コスト高になり実用的ではない。
硬化促進剤の配合量がフェノール系樹脂100重量部に対して1.5重量部より少ないと樹脂の硬化促進効果が充分でなく、11重量部を越えると糊液粘度が高くなり塗付困難となったり、あるいは糊液粘度変化が著しくなり作業性が低下する。
使用時における糊液粘度Yが上記の規定範囲より低いと、糊液が単板等の基材に過浸透し、グルーラインが形成されず十分な性能が得られず、規定範囲より高くなると塗布困難で実用的ではない。
熱圧温度に対する熱圧時間Bの関係については、上記規定範囲より低いと弱体接着またはパンク等の不良を生じる可能性が高くなり、規定範囲より高くても性能に特段の向上は見られず、時間がかかるため生産性が悪くなり実用的ではない。
本発明の糊液は、フェノール系樹脂を主成分としているにも拘らず、木質板製造において尿素樹脂並みの低温成形及び短時間圧締が可能であり、かつ単板含水率に対する許容幅が広く、更に製品からのホルムアルデヒド放散量が一段と低減された木質板が得られる。
本発明のフェノール系樹脂は、フェノール、クレゾール、ビスフェノール、レゾルシノール、アルカリレゾルシノール等のフェノール類とホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド等のアルデヒド類とを、アルカリ性の触媒下で反応して得られる。
アルデヒド類/フェノール類のモル比は1.0〜3.5、好ましくは1.5〜2.5である。1.0より低いと保存安定性が悪く実用に供し得ず、3.5より高いと可使時間が極端に短くなるため好ましくない。
上記反応に使用する触媒としては、アルカリ金属の酸化物及び水酸化物、アルカリ土類金属の酸化物及び水酸化物等があり、これらは単独又は併用して使用できる。
本発明における硬化促進剤としては、炭酸塩、ポリフェノール類がある。炭酸塩は、重
炭酸塩も含み、そのうち、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム(以下、重曹という)が好ましい。炭酸ナトリウムは、純品でも良いが、工業的には安価なソーダ灰が好ましい。ポリフェノール類には、タンニン、アルキルレゾルシノール等がある。タンニンはポリフェノール成分を65%以上含有するものが好ましい。
炭酸塩とポリフェノール類を併用する場合、糊液に対する炭酸塩の含有量/ポリフェノール類の含有量の比が0.2〜12の範囲であることが好ましい。
炭酸塩の添加量は、フェノール系樹脂100重量部(以下部という)に対して1.0〜6.0部が好ましい。1.0部より少ないと速硬化性に乏しく、6.0部を越えると可使時間が短くなり過ぎ好ましくない。タンニン及び/又はアルキルレゾルシノールの添加量はフェノール系樹脂100部に対して0.5〜5.0部が好ましい。0.5部より少ないと速硬化性が得られず、5.0部を越えると糊液の流動性が低下し使用が難しい。尚、タンニンは糊液に添加して使用する方法以外に樹脂反応工程において添加する方法を用いてもよい。
増量剤及び充填剤は、この種の分野で通常使用されるものを用いることができる。
増量剤としては、例えば、小麦粉及び/又は米粉が用いられ、糊液中でのフェノール系樹脂100重量部に対する配合量は5〜20重量部である。
充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム及び/又は水酸化アルミニウムを挙げることができ、糊液中でのフェノール系樹脂100重量部に対する配合量は5〜35重量部の範囲が好ましい。
フェノール系樹脂接着剤に対する該糊液の増量倍数は1.2倍〜2.5倍になることが好ましい。糊液は水分の含有量が30〜60%であることが好ましい。
本発明において木質板としては、配向ストランドボード、パーティクルボード、MDF(中密度繊維板)、HDF(高密度繊維板)、ウェハーボード等のボード類、合板、単板積層板、LVL等、木質材料を接着してなる板状物が挙げられる。
以下に述べる実施例、比較例で用いる本発明に係わる変性樹脂の合成法について説明する。
37%ホルムアルデヒド2148g(26.5モル)、フェノール1000g(10.6モル)及び水690gを反応釜に仕込み、反応触媒として必要量の苛性ソーダを投入後、80〜95℃に昇温し、約60分間反応を進行させ、所定の粘度まで反応させ一次反応終点に至らしめたのち、二次の苛性ソーダを投入し更に反応を進め、所定の縮合度に至った時点で冷却を開始し、70〜60℃に冷却されたポイントでレゾルシノール179.5gを投入して反応させた後、常温まで冷却して目的とする樹脂(1)を得た。尚、この樹脂は樹脂分が40%になるように水で調合した。
また本発明に係わる実施例の樹脂(2)は該樹脂の合成方法においてレゾルシノールを使用することなく同一の条件で反応することにより得た。尚、この樹脂は樹脂分が40%になるように水で調合した。
以下、本発明に関して実施例、比較例により説明するが、本発明はこれらに限るものではない。なお、以下の記載において「部」は「重量部」を示し、絶乾状態、気乾状態の語の後の(4%未満)等の括弧内の数値は水分量を示す。
実施例1
得られた樹脂(1)100部に重曹3部、タンニン2部、小麦粉8部、充填剤として炭酸カルシウム15部、水5部を配合して糊液を製糊した。製糊直後の糊液粘度は表1の通りであった。この糊液をシベリア産ラーチから作ったロータリー単板、サイズ3×6尺(90×180cm)で2.1mm厚の原板及び中板単板及び、ラジアタパインから作ったロータリー単板、サイズ3×6尺で3.0mm厚の糊芯単板に使用した。全ての単板は絶
乾状態(4%未満)を用いて接着した。
該糊芯単板に糊液を38g/尺2(g/30.3cm平方)両面に塗布し、2.1/3.0/2.1/3.0/2.1mmの5プライの12mm厚構成に組合せ、10kgf/cm2にて30分間冷圧後、120℃・10kgf/cm2にて240秒間(20秒/mm)熱圧して実施例1の合板を成形し、接着力試験結果及びホルムアルデヒド放散量に供した。結果は表1の通りであった。
実施例2〜3
樹脂(1)100部に重曹3部、タンニン2部、小麦粉8部、充填剤として炭酸カルシウム15部、水5部を配合して糊液を製糊した。製糊直後の糊液粘度は表1の通りであった。この糊液をシベリア産ラーチから作ったロータリー単板、サイズ3×6尺で2.1mm厚の原板及び中板単板及び、ラジアタパインから作ったロータリー単板、サイズ3×6尺で3.0mm厚の糊芯単板に使用した。全ての原板及び中板単板は絶乾状態とし、実施例2の糊芯は気乾状態(5〜7%)、実施例3の糊芯は高含水(8〜12%)の各々に調湿した単板を用いて接着した。
その他の成形条件は実施例1と同一条件で実施例2〜3の合板を成形し、接着力試験及びホルムアルデヒド放散量試験に供した。結果は表1の通りであった。
実施例4
樹脂(2)100部に重曹3部、タンニン2部、小麦粉8部、充填剤として炭酸カルシウム15部、水5部を配合して糊液を製糊した。製糊直後の糊液粘度は表1の通りであった。
その他の成形条件は実施例1と同一条件で実施例4の合板を成形し、接着力試験及びホルムアルデヒド放散量試験に供した。結果は表1の通りであった。
実施例5
樹脂(1)100部にソーダ灰3部、タンニン2部、小麦粉8部、充填剤として炭酸カルシウム15部、水5部を配合して糊液を製糊した。製糊直後の糊液粘度は表1の通りであった。
その他の成形条件は実施例1と同一条件で実施例5の合板を成形し、接着力試験及びホルムアルデヒド放散量試験に供した。結果は表1の通りであった。
実施例6
樹脂(1)100部にソーダ灰1.5部、重曹1.5部、タンニン2部、小麦粉8部、充填剤として炭酸カルシウム15部、水5部を配合して糊液を製糊した。製糊直後の糊液粘度は表1の通りであった。
その他の成形条件は実施例1と同一条件で実施例6の合板を成形し、接着力試験及びホルムアルデヒド放散量試験に供した。結果は表1の通りであった。


Figure 2005179540
比較例1
樹脂(1)100部に重曹0.5部、タンニン2部、小麦粉8部、充填剤として炭酸カルシウム15部、水5部を配合して糊液を製糊した。製糊直後の糊液粘度は表2の通りであった。
その他の成形条件は実施例1と同一条件で比較例1の合板を成形し、接着力試験に供した。結果は表2の通りであった。
比較例2
樹脂(1)100部に重曹10部、タンニン2部、小麦粉8部、充填剤として炭酸カルシウム15部、水5部を配合して糊液を製糊した。製糊直後の糊液粘度は表2の通りであった。
その他の成形条件は実施例1と同一条件で比較例2の合板を成形し、接着力試験に供した。結果は表2の通りであった。
比較例3
樹脂(1)100部に重曹3部、タンニン0.2部、小麦粉8部、充填剤として炭酸カ
ルシウム15部、水5部を配合して糊液を製糊した。製糊直後の糊液粘度は表2の通りであった。
その他の成形条件は実施例1と同一条件で比較例3の合板を成形し、接着力試験に供した。結果は表2の通りであった。
比較例4
樹脂(1)100部に重曹3部、タンニン8部、小麦粉8部、充填剤として炭酸カルシウム15部、水5部を配合して糊液を製糊した。製糊直後の糊液粘度は表2の通りであった。
その他の成形条件は実施例1と同一条件で比較例4の合板を成形し、接着力試験に供した。結果は表2の通りであった。
比較例5〜6
樹脂(1)100部に重曹3部、タンニン2部、小麦粉8部、充填剤として炭酸カルシウム15部、水5部を配合して糊液を製糊した。製糊直後の糊液粘度は表2の通りであった。
熱圧条件は、120℃・10kgf/cm2にて比較例5では180秒間(15秒/mm)、比較例6では480秒(40秒/mm)熱圧して比較例5・6の合板を成形した。その他の成形条件は実施例1と同一条件で行った。接着力試験の結果は表2の通りであった。
比較例7
樹脂(1)100部に重曹5部、タンニン3部、小麦粉35部、充填剤として炭酸カルシウム65部、水60部を配合して糊液を製糊した。製糊直後の糊液粘度は表2の通りであった。
その他の成形条件は実施例1と同一条件で比較例7の合板を成形し、接着力試験に供した。結果は表2の通りであった。
Figure 2005179540
比較例8〜10
樹脂(1)100部に重曹3部、プロピレンカーボネート1部、小麦粉8部、充填剤として炭酸カルシウム15部、水5部を配合して糊液を製糊した。製糊直後の糊液粘度は表3の通りであった。この糊液をシベリア産ラーチから作ったロータリー単板、サイズ3×6尺で2.1mm厚の原板及び中板単板及び、ラジアタパインから作ったロータリー単板、サイズ3×6尺で3.0mm厚の糊芯単板に使用した。全ての原板及び中板単板は絶乾状態とし、比較例8の糊芯は絶乾状態(4%未満)、比較例9の糊芯は気乾状態(5〜7%)、そして比較例10の糊芯は高含水(8〜12%)の各々に調湿した単板を用いて接着した。
その他の成形条件は実施例1と同一条件で比較例8〜10の合板を成形し、接着力試験及びホルムアルデヒド放散量試験に供した。結果は表3の通りであった。
比較例11
樹脂(2)100部に重曹3部、プロピレンカーボネート1部、小麦粉8部、充填剤として炭酸カルシウム15部、水5部を配合して糊液を製糊した。製糊直後の糊液粘度は表3の通りであった。
その他の成形条件は実施例1と同一条件で比較例11の合板を成形し、接着力試験及びホルムアルデヒド放散量試験に供した。結果は表3の通りであった。
比較例12〜13
樹脂(1)100部に重曹3部、小麦粉8部、充填剤として炭酸カルシウム15部、水5部を配合して糊液を製糊した。製糊直後の糊液粘度は表3の通りであった。この糊液をシベリア産ラーチから作ったロータリー単板、サイズ3×6尺で2.1mm厚の原板及び中板単板及び、ラジアタパインから作ったロータリー単板、サイズ3×6尺で3.0mm厚の糊芯単板に使用した。全ての原板及び中板単板は絶乾状態とし、比較例12の糊芯は絶乾状態(4%未満)、比較例13の糊芯は気乾状態(5〜7%)に調湿した単板を用いて接着した。
その他の成形条件は実施例1と同一条件で比較例12〜13の合板を成形し、接着力試験に供した。結果は表3の通りであった。
比較例14
樹脂(1)100部にタンニン2部、小麦粉8部、充填剤として炭酸カルシウム15部、水5部を配合して糊液を配合した。
その他の成形条件は実施例1と同一条件で比較例14の合板を成形し、接着力試験に供した。結果は表3の通りであった。
Figure 2005179540
接着性能及びホルムアルデヒド放散量テスト方法・・・JAS普通合板の試験方法による。
(1)常態試験
・常態接着力 JAS普通合板の試験方法により試験片を作成し、すべての接着層につい
て順逆各2片について測定
・平均木破率 接着力測定の試片について接着層に残留付着した木破の割合
・合格率 接着力が7kgf/cm2以上の割合
(2)特類試験
・特類接着力 JAS特類試験(試験片を72時間沸騰水に浸せき後、水中で室温に冷却後、濡れたままで接着力を測定)
・平均木破率 (1)の平均木破率に準ずる(特類試験後)
・合格率 (1)の合格率に準ずる(特類試験後)
本発明になるフェノール樹脂接着剤の糊液を使用した合板の成形方法によれば、尿素樹脂並みの低温成形及び短時間圧締が可能であり、かつ従来の配合に比べてソーダ灰及び/又は重曹とタンニンを配合することにより耐含水率許容幅が拡大し、製造現場におけるパンク発生率の減少等に大いに効果が見込める。また短い熱圧成形時間であっても、性能とりわけフェノール樹脂接着剤で期待されるJAS特類の耐水性能とホルムアルデヒド放散量の最上位規格であるF☆☆☆☆性能を十分に確保できる。このため生産工場における成形サイクルの短縮化が可能となり生産性向上が期待でき、かつパンクによる不良率が減少し品質向上に貢献できる。

Claims (11)

  1. フェノール系樹脂に硬化促進剤、増量剤及び/又は充填剤を配合してなり、木質材料に塗布・熱圧して木質板を製造するための木質板用接着剤の糊液であって、(1)該糊液中にはフェノール系樹脂100重量部に対して硬化促進剤が1.5〜11重量部配合されており、(2)該糊液中の樹脂含有量が15〜35重量%であり、(3)X℃(Xは10〜30)における糊液粘度Y(d・Pa・s)が式(I):Y1=−65Ln(X)+250と式(II):Y2=−25Ln(X)+90で表される値Y1とY2の範囲内にあり(Lnは自然対数)、(4)木質板製造時の熱圧温度A℃(Aは105〜135)における木質板1mm当りの熱圧時間B(秒/mm)が式(III):B1=0.012A2−3.6A+295と式(IV):B2=0.013A2−3.7A+275で表される値B1とB2の範囲内にあることを特徴とする木質板用フェノール系樹脂接着剤の糊液。
  2. 硬化促進剤が炭酸塩及び/又はポリフェノール類であることを特徴とする請求項1に記載の木質板用フェノール系樹脂接着剤の糊液。
  3. 炭酸塩の含有量/ポリフェノール類の含有量の比が0.2〜12の範囲であることを特徴とする請求項2に記載の木質板用フェノール系樹脂接着剤の糊液。
  4. 炭酸塩が炭酸ナトリウム及び/又は炭酸水素ナトリウムであり、糊液中でのフェノール系樹脂100重量部に対する配合量が1.0〜6.0重量部の範囲であることを特徴とする請求項2又は3に記載の木質板用フェノール系樹脂接着剤の糊液。
  5. ポリフェノール類がタンニン及び/又はアルキルレゾルシノールで、糊液中でのフェノール系樹脂100重量部に対する配合量が0.5〜5.0重量部の範囲であることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の木質板用フェノール系樹脂接着剤の糊液。
  6. 増量剤が小麦粉及び/又は米粉であり糊液中でのフェノール系樹脂100重量部に対する配合量が5〜20重量部であり、かつフェノール系樹脂接着剤に対する該糊液の増量倍数が1.2倍〜2.5倍になることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の木質板用フェノール系樹脂接着剤の糊液。
  7. 充填剤が炭酸カルシウム及び/又は水酸化アルミニウムであり、糊液中でのフェノール系樹脂100重量部に対する配合量が5〜35重量部の範囲でありかつ水分の含有量が30〜60%であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の木質板用フェノール系樹脂接着剤の糊液。
  8. 木質材料に請求項1〜7のいずれか1項に記載の糊液を用いてなる木質板の製造方法。
  9. 木質材料が単板であり、単板構成に針葉樹材を1種以上含むことを特徴とする請求項8に記載の木質板の製造方法。
  10. 針葉樹材がラジアタパインであり、及び/又は単板の1種以上の含水率が絶乾(0%)〜12%であることを特徴とする請求項8又は9に記載の木質板の製造方法。
  11. 木質板から放散されるホルムアルデヒド量がJIS A5908及びJAS普通合板のF☆☆☆☆に適合することを特徴とする請求項8〜10のいずれか1項に記載の木質板の製造方法。
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