JP2005179216A - インディカン含有皮膚外用剤 - Google Patents

インディカン含有皮膚外用剤 Download PDF

Info

Publication number
JP2005179216A
JP2005179216A JP2003420193A JP2003420193A JP2005179216A JP 2005179216 A JP2005179216 A JP 2005179216A JP 2003420193 A JP2003420193 A JP 2003420193A JP 2003420193 A JP2003420193 A JP 2003420193A JP 2005179216 A JP2005179216 A JP 2005179216A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
indican
extract
skin
skin care
juice
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003420193A
Other languages
English (en)
Inventor
Manabu Nomura
学 野邨
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NOMURA KK
Nomura N & Co Ltd
Original Assignee
NOMURA KK
Nomura N & Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NOMURA KK, Nomura N & Co Ltd filed Critical NOMURA KK
Priority to JP2003420193A priority Critical patent/JP2005179216A/ja
Publication of JP2005179216A publication Critical patent/JP2005179216A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Medicines Containing Plant Substances (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Cosmetics (AREA)

Abstract

【課題】エビネ属、ガンセキラン属またはその他の偽球茎を有するラン科植物またはその搾汁からの抽出物から得られた安全の皮膚外用剤を提供する。
【解決手段】ラン科植物の例えばエビネの花、根、茎、葉もしくは全草または部分を水洗、カッターで細切りしたのち、水またはアルコール類で抽出する。あるいは細片を圧搾して搾汁を得る。水もしくはアルコール抽出液または搾汁もしくは搾汁からの抽出液を、各種クロマトグラフィーの組み合わせで、分画溶出を繰り返し、インディカンを得る。インディカンには、必要に応じてビタミン類、アミノ酸、保湿剤、食塩等の補助的機能栄養剤を加えて、育毛剤、美白剤、保湿剤、抗フケ菌剤等の皮膚外用剤とする。天然由来のため無毒性、無刺激性であり、長期に連続使用できる皮膚ケア剤としても有効である。必要に応じてビタミン類などを添加してもよい。育毛剤、抗フケ菌剤、化粧料、美白剤等に適用できる。

Description

本発明は、エビネ属、ガンセキラン属、その他の偽球茎を有するラン科植物、または藍を含む植物もしくはその搾汁からの抽出物含有皮膚外用剤、特にインドール配糖体含有皮膚外用剤に関するものである。
従来、インドール配糖体の皮膚外用剤に関しては、下記の文献が知られている。特許文献1は、エビネランから単離された3−o−β−D−グルコピラノシル−β−D−グルコピラノシル−3−ヒドロキシインドール(カラントサイドA)の皮膚血流量増進作用、育毛作用、抗チロシナーゼ活性、美白作用を開示している。特許文献2は、カラントサイドAの抗菌作用、抗フケ菌作用を示している。特許文献3は、カラントサイドAの抗チロシナーゼ活性、美白作用を開示している。特許文献4は、カラントサイドAの酵素分解物である3−ヒドロキシインドールの育毛作用、抗チロシナーゼ活性を示し、美白剤としての用途も示唆している。
特開平10−265492号公報 特開平11−29489号公報 特開平11−193211号公報 特開平2000−16922号公報
本発明者は、インドール誘導体の機能性につき鋭意研究の結果、3−o−β−D−グルコピラノシル−3−ヒドロキシインドール(インディカン)にも、3−ヒドロキシインドールと同様の皮膚血液量増進作用、抗チロシナーゼ活性があることを見出し、本発明にいたった。
本発明は、インドール誘導体を有効成分として含む皮膚外用剤を提供することを目的としている。
本発明の皮膚外用剤は、3−o−β−D−グルコピラノシル−3−ヒドロキシインドール(インディカン)を有効成分として含むことを特徴としている。
本発明に用いるインディカンは、例えばエビネ属植物、その抽出液、搾汁または搾汁からの抽出液から単離することができる。その構造式を化1に示す。インディカンとともに単離される3−o−β−D−グルコピラノシル−β−D−グルコピラノシル−3−ヒドロキシインドール(カラントサイドA)は化2に、2−S−β−D―グルコピラノシル−3−o−β−D−グルコピラノシル−2−チオール−3−ヒドロキシインドール(カラントサイドB)は化3に示す。
Figure 2005179216
Figure 2005179216
Figure 2005179216
本発明の皮膚外用剤には、通常用いられる補助的機能栄養成分として、ビタミン類、アミノ酸類、動植物油、塩化ナトリウム等を適宜選択して用いることができる。
本発明の皮膚外用剤は、含有するインディカンにより、インドール配糖体特有の皮膚血流量増進作用、抗フケ菌作用を示す。また強い抗チロシナーゼ活性に基づき美白作用もある。天然由来で作用がマイルド、皮膚刺激性がないことから長期の反復使用に適している。
本発明において、ラン科植物のエビネ属に属する植物としては、次のものを例示できる。
(01)ジエビネ型:ジエビネ(C.discolor)、キエビネ(C.sieboldii)、キリシマエビネ(C.aristulifera)、アマミエビネ(C.amamiana)、ニオイエビネ(C.izu−insularis)、サルメンエビネ(C.tricarinata)、トクノシマエビネ(C.tokunoshimaensis)、アリサンエビネ(C.arisanensis)、ホソバナエビネ(C.graciliflora)、ヒマラヤニオイエビネ(C.plantaginea)、クロロレウカ(C.chloroleuca)、トガリバエビネ(C.caudatilabella)。
(02)スズフリエビネ型:スズフリエビネ(C.liukiuensis)、タマザキエビネ(C.densiflora)、プルクラ(C.pulchra)。
(03)タガネラン型:タガネラン(C.bungoana)、ホワイテアナ(C.whiteana)。
(04)サクラジマエビネ型:サクラジマエビネ(C.oblanceolata)、マンニイ(C.manni)。
(05)キソエビネ型:キソエビネ(C.schlechteri)、アルピナ(C.alpina)。
(06)キンセイラン型:キンセイラン(C.nipponica)。
(07)ヒロハノカラン型:ヒロハノカラン(C.japonica)。
(08)アサヒエビネ型:アサヒエビネ(C.hattorii)。
(09)ナツエビネ型:ナツエビネ(C.reflexa)。
(10)ツルラン型:ツルラン(C.furcata)、オナガエビネ(C.longicalcarata)、オキナワエビネ(C.okinawaensis)、マスカ(C.masuca)、マダガスカリエンシス(C.madagascariensis)、ナタレンシス(C.natalensis)。
(11)トクサラン型:トクサラン(C.venusta)、シロトクサラン(C.longipes)、ビロバ(C.biloba)。
(12)ペステイタ型:ベステイタ(C.vestita)、ロゼア(C.rosea)、エルメリ(C.elmeri)、ルベンス(C.rubens)、カージオグロッサ(C.cardioglossa)。
ガンセキラン属(Phaiusflavus(Blume) Lindl.)、その他の偽球茎を有するラン科植物としては、ホテイラン属(Calypso Salisb.)、ヒトツボクロ属(Tipularia Nutt.)、ナリヤラン属(Arundiva Blume)、シラン属(Bletilla Reichb. Fil.)、クモキリソウ属(Liparis L.C. Richard)、サワラン属(Eleorchis F. Meak.)、ヤチラン属(Malaxis Soland.)、コウトウシラン属(Spathglottis Blume)、エンレイショウキラン属(Acathophippium Blume)、ヒメトケンラン属(Tainia Blume)、ヒメクリソラン属(Hancockia Rolfe)、メオトラン属(Geodorum Jackson)、イモネヤガラ属(Eulophia R.Br.)、サイハイラン属(Cremastra Lindl.)、コハクラン属(Kitigorchis F.Meak)、コケイラン属(Oreorchis Lindl.)、シュンラン属(Cimbidium Sw.)、オサラン属(Eria Lindl.)、マツジタラン属(Bulbophllum Thou.)等を挙げることができる。
またインディカンは、藍を含む植物、例えばタデ科のタデアイ(Polygonum tinctorium Lour.)、マメ科コマツナギ属のインド藍(Indigofera tinctoria L.)及びナンバンコマツナギ(Indigofera suffruticosa Mill.)、キツネノゴマ科の琉球藍(Strobilanthes cusia)、アブラナ科の大青(Isatis tinctoria L.)から、分離精製することができる。むろん、市販の粉末インディカンを使用してもよい。
抽出溶媒としては、水、低級アルキルアルコール、多価アルコールの単独または混合物を使用する。低級アルキルアルコールには、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどを使用でき、望ましくはエタノールを用いる。多価アルコールとしては、エチレングリコール、メトキシジグリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、メチルプロパンジオール、1,3−ブチレングリコール、2,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、その他のグリセリン、ジグリセリン、ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレンメチルグルコシドなどを好適に用いることができる。
ラン科植物の例えばエビネ属植物からの抽出液または搾汁は、エビネ属に属する植物の少なくとも1種の花、根、茎、葉などの全草または部分を水洗、粗切りして、溶媒に浸漬抽出するか、プレス圧搾により得られる。溶媒抽出では、エビネ約10kgに対して、例えば20〜90%エチルアルコール約20リットルを混合し、7〜10日間冷暗所において密閉保存した後、固液分離して濾過する。望ましくは、圧搾して得られた搾汁に対して、20〜90%の含水エチルアルコールを約1:1(容量)の割合で混合抽出する。得られた抽出液は、約1〜2週間、冷暗所において密封熟成するとさらに効果的である。搾汁製造の際の圧縮圧は、500〜5,000kg/cm程度でよい。搾汁はそのまま、または精製もしくは希釈して使用する。
本発明に使用するインディカンは、例えば次のようにして製造する。エビネランの地下部を粉砕し、アルコールで抽出する。抽出液を濾過し、残渣にまたアルコールを加え、同様の操作を複数回繰り返す。全アルコール抽出液を合わせて、減圧下で溶媒を留去する。アルコール抽出エキスを酢酸エチルと水で分配し、酢酸エチル移行部及び水移行部を得、水移行部を逆相ODSカラムクロマトグラフィーで糖除去し、アルコール溶出部を得、このアルコール溶出部を順相シリカゲルクロマトグラフィーで分離して5分画し、第4分画部を順相シリカゲルクロマトグラフィー及び逆相HPLCで分離精製し、カラントサイドA、カラントサイドB及びインディカンを単離する。
本発明のインディカン含有溶液は、後述するようにカラントサイドAまたは3−ヒドロキシインドール並みの皮膚血流量増進作用、抗チロシナーゼ活性を有し、育毛作用、美白作用が認められる。
インディカン含有溶液には、必要に応じて通常皮膚外用剤に使用する補助的栄養機能成分を添加できる。例えば、ビタミン類としては、ビタミンA(レチノール)、ビタミンB1(チアミン)、ビタミンB2(リボフラビン)、ビタミンB6(ピリドキシン)、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、ビタミンC(L−アスコルビン酸)、ビタミンD類、ビタミンE(トコフェロール)、パントテン酸ナトリウム、パントテン酸カリウム、ビタミンH(ビオチン)等がある。アミノ酸には、ドーパ(β−3−4−ジヒドロキシフェニルアラニン)、動植物油として、馬油、卵油、オリーブ油、ツバキ油、菜種油、ゴマ油、胚芽油等を用いることができる。また、保湿剤として、水飴、マルトース、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、3−メチル−1,3−ブタンジオール、ソルビトール、乳酸、t−ブタノール、2,3−ブタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、メチルプロパンジオール、メトキシイソプロパノール、メトキシジグリコール、メトキシメチルブタノール、その他のグリコール類を使用することもできる。
添加剤の種類及び添加量は、使用目的によって異なるので特定できないが、一般的な皮膚外用剤にあっては、重量%で、エタノール10〜50%、インディカンが約0.01〜10%、酢酸トコフェロールが約0.01〜1.0%、馬油が約0.01〜5%、パントテン酸ナトリウムが約0.01〜4%、ニコチン酸アミドが約0.01〜5%、アスコルビン酸が約0.01〜10%、グリコール酸が約0.01〜10%、ビオチンが約0.001〜1%、ビタミンB6が約0.01〜2%、塩化ナトリウムが約0.1〜5%である。精製水は適量用いる。
また化粧用組成液にあっては、重量%で、エタノール10〜50%、インディカンが約0.01〜1%、酢酸トコフェロールが約0.01〜0.5%、馬油が約0.01〜1%、パントテン酸ナトリウムが約0.01〜1%、ニコチン酸アミドが約0.01〜1%、アスコルビン酸が約0.01〜2%、グリコール酸が約0.01〜5%、ビオチンが約0.001〜0.1%、ビタミンB6が約0.01〜1%、塩化ナトリウムが約0.1〜5%である。
また上記物質以外であっても、通常皮膚外用剤や化粧料に添加される補助的添加剤は適宜使用することができる。またローション、乳液、クリーム、パック、軟膏、化粧水、浴用剤など、使用目的あるいは剤形に応じて、一般的に使われている材料は任意に用いてもよい。
本発明のインディカン含有溶液の育毛、抗フケ菌、美白、保湿作用の機序は、必ずしも明確ではないが、育毛作用は、カラントサイドA類似の皮膚血流量増進作用に、抗フケ作用は抗フケ菌作用に、美白作用は抗チロシナーゼ活性に基づくものと推定できる。
添加剤の作用は、必ずしも明確ではないが、ビタミン類は粘膜、神経の保健に役立ち、皮膚の角質化の防止機能がある。ビタミンB1、ビタミンB2は、皮膚、粘膜の神経を安定化させるとともに活性化し、細胞呼吸を助ける。ビタミンCは皮膚の新陳代謝を促し、ビタミンEは血行促進、細胞活性化作用がある。ビタミンH、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、パントテン酸とその塩類は、いずれも代謝機能を改善し、ビオチンは皮膚疾患の予防作用がある。動植物油は皮膚をやわらかくし、特に馬油と胚芽油は効果的である。グリコール酸はpH調整のために使用し、塩化ナトリウムはその浸透圧的な作用により、有効成分が皮膚の深部まで浸透しやすくする。
宮崎県産エビネ(Calanthe discolor L.)の地下部(7.5kg) を粉砕し、エタノール(18リットル)を用い、熱時抽出を行なった。抽出液を濾過し、残渣にエタノール(18リットル)を加え、同様の操作を計3回行った。全エタノール抽出液を合わせて減圧下で溶媒を留去し、エタノール抽出エキス(330g,地下部からの収率4.4%) を得た。このエタノール抽出エキス(300g)を酢酸エチル:水(1:1,v/v)で分配し、酢酸エチル移行部(75g,1.1%)、及び水移行部(225g,3.3%)を得た。得られた水移行部(35g)を逆相ODSカラムクロマトグラフィー[1.0kg,水→メタノール]で糖除去し、メタノール溶出部(13g,0.19%) を得た。このメタノール溶出部(13g)を順相シリカゲルクロマトグラフィー[1.0kg,クロロホルム:メタノール(10:1→3:1→1:1)→クロロホルム:メタノール:水(65:35:10,下層→6:4:1)→メタノール]で分離し、Fr.1(493mg)、Fr.2(4.1g)、Fr.3(2.7g)、Fr.4(2.0g)、Fr.5(4.0g)の各分画を得た。Fr.4(2.0g)を順相シリカゲルクロマトグラフィー [40g,クロロホルム:メタノール:水(7:3:1,下層→65:35:10,下層→6:4:1)→メタノール]及び逆相HPLC[Column:YMC−Pack ODS−A(250×20mm i.d.),solvent:1]メタノール:水(30:70,v/v),2][メタノール:水(25:75,v/v),流速:9.0ml/min]で分離精製し、カラントサイドA(81.9mg,0.0012%)、カラントサイドB(32.7mg,0.00048%)およびインディカン(34.1mg,0.00050%)を単離した。
試験例1
(ラット皮膚血流量増進作用)
実験動物として、SLc:ウィスター系雄性ラット(体重180〜200g)を用いた。皮膚血流量は、レーザードップラー血流計(Laser Doppler Flowmeter PF2B,Perimed)を用いて測定した。ラットの背部を剪毛し、翌日にウレタン(1g/kg)麻酔下でラットの皮膚血流量を測定し、前値とした。前値測定直後に被験液25μl(50%エタノール溶液)を前値測定部位に塗布し、その20分後に塗布部位の皮膚血流量を再度測定し、前値に対する増加率を算出した。被検群には実施例1で得られたインディカン溶液(0.2%)とカラントサイドA液(0.2%)を用い、対照群には50%エタノール溶液を塗布した。結果を表1に示す。
Figure 2005179216
試験例2
(抗フケ菌作用)
被検群として、実施例1のインディカンとカラントサイドAを用い、対照例としてテトラサイクリン・HClを用いて、次の方法により試験した。インディカン含有液とカラントサイドA液から45℃減圧下で溶媒を完全に留去して、各乾燥物を得た。次いで、各乾燥物を精製水に溶かして試料液を調製、滅菌済みのメンブレンフィルターを用いて濾過除菌した。滅菌精製水を用いて、濾過した試料液を希釈した。1mlの液体培地に試料7.5μlを加えて被検培地とした。このとき試料の希釈濃度は以下の2倍希釈とした。用いた培地は、ペプトン0.5%、酵母エキス0.3%、ブドウ糖10%、オリーブ油1.0%、pH6.0であった。菌の接種及び培養は、凍結保存菌を解凍して、その10μlを液体培地10mlに接種、25℃で一晩振盪培養した。接種菌液は、あらかじめ測定した一晩振盪培養後の菌数により、菌数約10 個/mlとした。被検培地への接種菌液(Malassezia furfur)10μl、最終菌液量は約10個/mlとした。判定は、以下の基準に従い最小阻止濃度(MIC)を求めた。結果を表2に示す。
(1) 発育陽性(+)の判定基準:肉眼的に混濁または沈殿が認められた場合。
(2) 発育阻止(−)の判定基準:肉眼的に混濁または沈殿が認められない場合。
Figure 2005179216
試験例3
(抗チロシナーゼ活性)
MasonとPetersonの方法に準じて、美白効果につき次の試験をした。被検液として、実施例1のインディカンとカラントサイドAを用い、対照例として陽性対照薬コウジ酸を用いた。被検液0.5mlにL−ドーパ溶液(pH6.8、PBS中0.03%)0.5mlを加えて、25℃、10分間インキュベートした。次いで、マッシュルーム由来のチロシナーゼ溶液(pH6.8、PBS中0.2mg/ml)0.5mlを添加し、25℃、5分間インキュベートした。反応後、475nm吸光度(D1)を測定した。別にドーパ溶液を添加せずに、同様な操作で吸光度(D2)を測定するとともに、さらに被検液無添加におけるドーパクロム生成量としての吸光度(D3)を測定した。前記D1、D2、D3を用い、下式によりドーパクロム生成阻害率(阻害率%)を求め、抗チロシナーゼ活性とした。結果を表3に示す。表3において、ODは光学的濃度、SDはその標準偏差である。
阻害率(%)={[D3−(D1−D2)]/D3}×100
Figure 2005179216
試験例4
(皮膚刺激性試験)
外用で用いられている実施例1のインディカン含有液について、モルモットを用いた皮膚刺激性の試験を行った。ハートレー系モルモットは雌性300g前後を6匹一群として用いた。試験前にエーテルで麻酔し、背部を広く電気バリカンで剃毛し、さらにシェーバーで剃毛する。除毛部を消毒用アルコールでよく拭き、試料の塗布部位の一方を注射針で格子状の傷を入れた。検体の抽出0.5mlを2.5×2.5cmの濾紙上に吸着させ、しっかりと防水フィルム(森下仁丹社製)で固定し、その上を伸縮粘着包帯で固定した。貼布後24時間目にパッチをはがし、紅斑や浮腫の程度をエタノールをブランクとして比較した。その結果、実施例1のインディカン含有原液に、特に皮膚を刺激する反応は認められず、ブランクの場合と同様であった。
試験例1,2,3の結果、実施例1のインディカン含有液は、ラット皮膚血流促進作用、抗フケ菌作用、抗チロシナーゼ活性において、カラントサイドA同様の効果があることが判明した。また試験例4の結果から、インディカン含有液には皮膚刺激性も認められない。
配合例1
(頭皮外用剤)
各成分を下記の割合で配合し、頭皮外用剤を調製した。単位は(g)である。
エタノール 400.00
インディカン含有液 10.00
酢酸トコフェロール 0.20
馬油 2.00
パントテン酸ナトリウム 1.00
ニコチン酸アミド 1.50
アスコルビン酸 3.00
グリコール酸 10.00
ビオチン 0.60
ビタミンB6 0.75
塩化ナトリウム 9.00
精製水 (全体が1リットルになるように適量補充。)
試験例5
フケ、抜け毛の激しい男性5人と女性5人に、配合例1で得た頭皮外用剤を2回/日6ヶ月間試用してもらった。フケ及び抜け毛の発生は、全員1週間後には顕著に改善された。6ヵ月後には、全員頭髪が増えて起立してきた。特に女性の抜け毛の改善が顕著であった。
配合例2
(化粧水)
各成分を下記の割合で配合し、化粧水を調製した。単位は(g)である。
エタノール 250.00
インディカン含有液 1.00
酢酸トコフェロール 0.20
馬油 2.00
パントテン酸ナトリウム 1.00
ニコチン酸アミド 1.00
アスコルビン酸 5.00
グリコール酸 5.00
ビオチン 0.40
ビタミンB6 0.50
塩化ナトリウム 9.00
精製水 (全体が1リットルになるように適量補充。)
試験例6
年齢40〜50歳の女性3人と男性2人に、配合例2の化粧水を2回/日、20日間試用してもらい、美白効果と保湿効果を中心に聴取した。その結果、全員3日目頃から肌がしっとりしてきた。しみはほとんど消失し、くすみのあった女性2人のうち1人は消失、1人は薄くなった。
本発明の皮膚外用剤は、含有するインディカンの作用から、育毛、養毛剤、抗フケ菌剤等の頭皮外用剤、化粧料、浴用剤等、広く皮膚ケア剤として利用できる。剤形も、用途に応じてローション、乳液、クリーム、パック、軟膏、リキッドなどを、適宜選択できる。

Claims (1)

  1. 3−ο−β−D−グルコピラノシル−2−ヒドロキシインドールを有効成分とすることを特徴とする皮膚外用剤。
JP2003420193A 2003-12-17 2003-12-17 インディカン含有皮膚外用剤 Pending JP2005179216A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003420193A JP2005179216A (ja) 2003-12-17 2003-12-17 インディカン含有皮膚外用剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003420193A JP2005179216A (ja) 2003-12-17 2003-12-17 インディカン含有皮膚外用剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005179216A true JP2005179216A (ja) 2005-07-07

Family

ID=34781807

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003420193A Pending JP2005179216A (ja) 2003-12-17 2003-12-17 インディカン含有皮膚外用剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005179216A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006126675A1 (ja) * 2005-05-27 2006-11-30 Kabushiki Kaisha Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo 皮膚外用剤
WO2008062861A1 (fr) * 2006-11-24 2008-05-29 Kabushiki Kaisha Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo Poudre d'extrait de plante contenant de l'indigo, procédé de fabrication de celle-ci et utilisation de celle-ci
JP2011121930A (ja) * 2009-12-14 2011-06-23 Toyokatsu Horikawa 赤血球凝集阻害剤、および赤血球の凝集阻害方法
CN103989602A (zh) * 2014-05-31 2014-08-20 广州丹奇日用化工厂有限公司 一种九子连环草提取液及其制备方法和应用
KR101874605B1 (ko) * 2011-12-02 2018-07-04 (주)아모레퍼시픽 새우란 추출물을 함유하는 피부 외용제 조성물
JP2019199410A (ja) * 2018-05-15 2019-11-21 株式会社ノムラ ヒト毛乳頭細胞増殖用組成物
CN112107530A (zh) * 2020-09-30 2020-12-22 佐登妮丝(广州)美容化妆品有限公司 一种抗衰老组合物

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05294813A (ja) * 1992-02-17 1993-11-09 Manabu Nomura 発毛・育毛剤
JPH10265492A (ja) * 1997-03-25 1998-10-06 Nomura:Kk 新規インドール配糖体
JPH1129489A (ja) * 1997-05-10 1999-02-02 Nomura:Kk 抗フケ菌剤
JPH11193211A (ja) * 1997-05-10 1999-07-21 Nomura:Kk 化粧料
JP2000016922A (ja) * 1998-06-26 2000-01-18 Nomura:Kk 発毛・育毛剤

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05294813A (ja) * 1992-02-17 1993-11-09 Manabu Nomura 発毛・育毛剤
JPH10265492A (ja) * 1997-03-25 1998-10-06 Nomura:Kk 新規インドール配糖体
JPH1129489A (ja) * 1997-05-10 1999-02-02 Nomura:Kk 抗フケ菌剤
JPH11193211A (ja) * 1997-05-10 1999-07-21 Nomura:Kk 化粧料
JP2000016922A (ja) * 1998-06-26 2000-01-18 Nomura:Kk 発毛・育毛剤

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
J.OLEO SCI., vol. 51(3), JPN6011018504, 2002, pages 203 - 206, ISSN: 0001893473 *

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006126675A1 (ja) * 2005-05-27 2006-11-30 Kabushiki Kaisha Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo 皮膚外用剤
JPWO2006126675A1 (ja) * 2005-05-27 2008-12-25 株式会社林原生物化学研究所 皮膚外用剤
JP5085321B2 (ja) * 2005-05-27 2012-11-28 株式会社林原 皮膚外用剤
WO2008062861A1 (fr) * 2006-11-24 2008-05-29 Kabushiki Kaisha Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo Poudre d'extrait de plante contenant de l'indigo, procédé de fabrication de celle-ci et utilisation de celle-ci
JPWO2008062861A1 (ja) * 2006-11-24 2010-03-04 株式会社林原生物化学研究所 藍草抽出物粉末とその製造方法及びその藍草抽出物粉末の用途
JP5654731B2 (ja) * 2006-11-24 2015-01-14 株式会社林原 藍草抽出物粉末とその製造方法及びその藍草抽出物粉末の用途
JP2011121930A (ja) * 2009-12-14 2011-06-23 Toyokatsu Horikawa 赤血球凝集阻害剤、および赤血球の凝集阻害方法
KR101874605B1 (ko) * 2011-12-02 2018-07-04 (주)아모레퍼시픽 새우란 추출물을 함유하는 피부 외용제 조성물
CN103989602A (zh) * 2014-05-31 2014-08-20 广州丹奇日用化工厂有限公司 一种九子连环草提取液及其制备方法和应用
JP2019199410A (ja) * 2018-05-15 2019-11-21 株式会社ノムラ ヒト毛乳頭細胞増殖用組成物
CN112107530A (zh) * 2020-09-30 2020-12-22 佐登妮丝(广州)美容化妆品有限公司 一种抗衰老组合物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102354412B1 (ko) 혼합 꽃 추출물의 유산균 발효물을 유효성분으로 함유하는 화장료 조성물
JP6154598B2 (ja) スキンケア化粧品組成物
CN102743322A (zh) 竹荪提取物在化妆品中的应用
JP3407935B2 (ja) 皮膚外用剤
KR20160116800A (ko) 피부보습용 조성물
JP2004346045A (ja) 海洋深層水を使用する酒造時に得られる酒粕抽出エキスを有効成分とする化粧料添加剤、入浴剤及び健康食品類
WO1993015710A1 (en) Hair growth and restoration promoter
JPH05294813A (ja) 発毛・育毛剤
JP2005179216A (ja) インディカン含有皮膚外用剤
JP2003073225A (ja) 化粧料
JP2005179219A (ja) 皮膚外用剤
JP2007131602A (ja) 美白用外用剤
JP2013053159A (ja) (2z,8z)―メトリカリア酸メチルエステルを有効成分として含む皮膚美白用組成物
KR101525090B1 (ko) 피부미백용 화장료 조성물
KR20130123490A (ko) 다릅나무 추출물을 포함하는 미백 화장료 조성물
JP2005179218A (ja) メルカプトインドール誘導体含有皮膚外用剤
KR20170078259A (ko) 아이소스테비올을 포함하는 피부상태 개선용 조성물
KR20170065956A (ko) 육계나무 수피 추출물을 포함하는 항산화 또는 항염증 조성물
JPH1129489A (ja) 抗フケ菌剤
KR20150034371A (ko) 닭의장풀 추출물을 함유하는 주름 개선 화장료 조성물
KR102209648B1 (ko) 소포리코시드 또는 이의 약학적으로 허용가능한 염을 포함하는 피부 탄력, 주름개선, 또는 보습용 화장료 또는 약학 조성물
KR20140071716A (ko) 으름덩굴 추출물을 유효성분으로 함유하는 화장료 조성물
JP2003113066A (ja) 化粧料
KR20140071713A (ko) 박주가리 추출물을 유효성분으로 함유하는 화장료 조성물
KR102326086B1 (ko) 닥나무 복합 추출물을 유효성분으로 포함하는 피부 미백, 주름개선, 보습, 및 피부장벽 강화용 조성물

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061212

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100518

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100630

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110419

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110816