JP2005178613A - ステアバイワイヤシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】 コスト及び設置スペースを従来より抑えかつ所要部位の失陥に対する信頼性を図ることが可能なステアバイワイヤシステムを提供する。
【解決手段】 本発明のステアバイワイヤシステム10の構成によれば、通常時に電動機として用いられる転舵用回転機32及びハンドル用回転機42を、異常時にはセルシンとして兼用するので、部品の共通化が図られ、従来よりコスト及び設置スペースを抑えて、所要部位の失陥に対する信頼性を図ることが可能になる。しかも、バッテリー40とは無関係に交流を出力することができるオルタネータ23からロータ35,45の巻線37,47に交流を流すので、バッテリー40が失陥してもセルシンが構成され、ハンドル11の操作によって舵取り車輪41を転舵することが可能になる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ステアバイワイヤシステムに関する。
一般に、ステアバイワイヤシステムは、ハンドルと舵取り車輪とが機械的に切り離され、舵取り車輪に機械的に連結した転舵用モータと、ハンドルに機械的に連結したハンドル用モータとを駆動制御回路により駆動制御することで、ハンドルの操作に応じて舵取り車輪を転舵可能な構成になっている。またステアバイワイヤシステムでは、ハンドルと舵取り車輪とが機械的に切り離されているのでモータ及びその駆動制御回路からなるモータ回路の信頼性が要請されており、これに対し、モータ回路に3重の冗長性を設けたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−200840号公報([0011]、第1図)
ところで、モータ回路が作動不能になる原因としては、モータ回路に係る部品が一度に全部失陥することは考え難く、例えばモータ回路のうち制御駆動回路のみの失陥や、バッテリーから制御駆動回路への給電部分のみの失陥、モータ回路に係る部品の一部のみの失陥等が考えられる。しかしながら、従来のステアバイワイヤシステムでは、モータ回路に係る部品の一部のみの失陥に備えて、モータ回路全体に3重の冗長性を設けていた。このため、通常時にステアバイワイヤシステムを作動させる部品と、異常時にステアバイワイヤシステムを作動させる部品との兼用化が図られず、コスト及び設置スペースの低減が困難であった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、コスト及び設置スペースを従来より抑えかつ所要部位の失陥に対する信頼性を図ることが可能なステアバイワイヤシステムの提供を目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明に係るステアバイワイヤシステムは、ハンドルと舵取り車輪とを機械的に切り離し、舵取り車輪に機械的に連結した転舵用回転機と、ハンドルに機械的に連結したハンドル用回転機とを駆動制御回路により駆動制御することで、ハンドルの操作に応じて舵取り車輪を転舵可能としたステアバイワイヤシステムにおいて、転舵用回転機及びハンドル用回転機は、ステータとロータとの両方に巻線を備えた構造をなし、失陥したときに両ロータの巻線に同一の交流電流を給電するロータ給電回路と、失陥したときに両ステータの巻線同士を接続するステータ間接続回路とを設けたところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載のステアバイワイヤシステムにおいて、転舵用回転機及びハンドル用回転機の両ステータの巻線を2系統とし、それら各系統毎に駆動制御回路をそれぞれ設けたところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項2に記載のステアバイワイヤシステムにおいて、ロータ給電回路は、車両に備えられたオルタネータとロータの巻線とを接続するように構成されたところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項1乃至3の何れかに記載のステアバイワイヤシステムにおいて、駆動制御回路により転舵用回転機及びハンドル用回転機を駆動するための界磁として、両ロータに永久磁石を設けたところに特徴を有する。
請求項5の発明は、請求項1乃至3の何れかに記載のステアバイワイヤシステムにおいて、駆動制御回路の正常時にロータの巻線に直流電流を流して、その巻線を転舵用回転機及びハンドル用回転機を駆動制御するための界磁に兼用したところに特徴を有する。
請求項6の発明は、請求項1乃至4の何れかに記載のステアバイワイヤシステムにおいて、転舵用回転機及びハンドル用回転機には、ロータの巻線に給電するための回転トランスが設けられたところに特徴を有する。
[請求項1の発明]
請求項1のステアバイワイヤシステムの構成によれば、通常時には、駆動制御回路により転舵用回転機及びハンドル用回転機を電動機として駆動制御し、運転状況に応じて転舵系に転舵力を付与し、操舵系に反力を付与することが可能になる。一方、失陥した異常時には、転舵用回転機及びハンドル用回転機の両ロータの巻線に同一の交流電流が給電されると共に、両ステータの巻線同士が接続されることでセルシン(シンクロ電機)が構成され、ハンドル操作によって舵取り車輪を転舵することができる。このように本発明のステアバイワイヤシステムによれば、通常時に電動機として用いる転舵用回転機及びハンドル用回転機を、異常時にセルシンとして兼用するので、部品の共通化が図られ、従来よりコスト及び設置スペースを抑えて、所要部位の失陥に対する信頼性を図ることが可能になる。
[請求項2の発明]
請求項2のステアバイワイヤシステムでは、転舵用回転機及びハンドル用回転機の両ステータの巻線及び駆動制御回路を2系統にしたので信頼性が向上する。
[請求項3の発明]
請求項3のステアバイワイヤシステムでは、バッテリーと無関係に作動するオルタネータからロータの巻線に交流を給電するので、バッテリーが失陥してもセルシンが構成され、ハンドル操作によって舵取り車輪を転舵することができる。
[請求項4の発明]
請求項4のステアバイワイヤシステムでは、通常時には永久磁石を界磁にして、転舵用回転機及びハンドル用回転機を電動機として用いることができる。
[請求項5の発明]
請求項5のステアバイワイヤシステムでは、ロータに備えた巻線を通常時と異常時との両方で兼用するので、更なる部品の共通化が図られ、コスト及び設置スペースを低減することができる。
[請求項6の発明]
請求項6のステアバイワイヤシステムでは、転舵用回転機及びハンドル用回転機が各ロータの巻線に給電するための回転トランスを備えているので、ブラシを備えたものに比べて耐久性が向上する。
[第1実施形態]
以下、本発明の一実施形態を図1〜図4に基づいて説明する。図1には、本発明に係るステアバイワイヤシステム10の全体構成が示されている。このステアバイワイヤシステム10では、ハンドル11と舵取り車輪41,41とが機械的に切り離されており、ハンドル11の中心から延びたステアリングシャフト12の先端部分に反力発生装置13が連結されている。なお、ステアリングシャフト12には、回転角センサ16及びトルクセンサ17も連結されており、これらセンサ16,17によってハンドル11の回転角度及び操舵反力が検出可能となっている。
反力発生装置13には、図2に示すように、ステアリングシャフト12と直交した回転軸を有するハンドル用回転機42が備えられている。このハンドル用回転機42のロータ45にはウォームギヤ18が固定され、このウォームギヤ18がステアリングシャフト12の回転軸に固定されたウォームホイール19に噛合している。そして、ハンドル用回転機42を駆動することで、ハンドル11に所定の操舵反力が付与される。
図1に示すように、左右の舵取り車輪41,41の間には、転舵装置31が備えられている。転舵装置31は、ボールネジ機構に転舵用回転機32を一体化した構造になっている。具体的には、図2に示すように、転舵用回転機32に備えたロータ35には、その軸心部分に貫通孔が形成されており、その貫通孔にボールネジナット29Nが固定されている。このボールネジナット29Nの内側にボールネジ29が螺合かつ貫通し、ボールネジ29の両端部には、図1に示すように左右の舵取り車輪41,41が連結されている。そして、ボールネジナット29Nがロータ35と共に回転することで、ボールネジ29が車両の横方向に直動し、これにより舵取り車輪41,41が転舵される。なお、転舵装置31には、舵取り車輪41,41の転舵角を検出するための転舵角センサ31Sが備えられている。
上記した転舵用回転機32及びハンドル用回転機42は、上述の如く回転駆動されるモータとして機能すると共に、互いに連動するセルシン(シンクロ電機)としても機能する。具体的には、転舵用回転機32のステータ33には複数のティース33Tが備えられ、これらティース33Tに巻回された複数のコイルによって巻線34が構成されている。詳細には、巻線34は、例えばY結線された3本の電線よりなる。そして、これら3本の電線を各ティース33Tに巻回することで、U相、V相、W相、u相、v相、w相(U相とu相とは同じ電線で巻回方向が異なる。V相とv相、W相とw相に関しても同様)の複数のコイルが形成され、これらのコイルによって巻線34が構成されている。
車両に備えたECU28(図1参照)には、転舵用回転機32におけるステータ33の巻線34を励磁するための転舵制御回路22(本発明の「駆動制御回路」に相当する)が設けられている。転舵制御回路22は、図3に示すように、FETの3相ブリッジ回路22Rを備え、3相ブリッジ回路22Rから延びた3本の電線22Sが巻線34を構成する3本の電線に接続されている。そして、3相ブリッジ回路22Rは、バッテリー40が出力した直流を3相交流に変換して巻線34を励磁する。
転舵用回転機32のロータ35は、図4に示すように外周面に複数のティース35Tを備える。各ティース35Tの先端面には、界磁用の複数(例えば、14個)の永久磁石36が固着されている。これら永久磁石36は、ロータ35の径方向に磁束(図4の矢印)が向けられかつ隣り合った永久磁石36同士の磁束の向きが、互いに逆向きになっている。以上の構成により、転舵用回転機32は、ステータ33の巻線34を励磁することでロータ35が回転駆動され、電動機(より詳細には、3相ブラシレスモータ)として機能する。
図2に示すように、ハンドル用回転機42も転舵用回転機32と同様の構成をなし、ステータ43のティース43Tに3相交流用の巻線44を備える。また、巻線44には、バッテリー40が出力した直流を3相交流に変換して巻線44に給電するための反力制御回路21(本発明の「駆動制御回路」に相当する)が接続されている。さらに、ロータ45には、界磁用の永久磁石46が備えられている。これら構成により、ハンドル用回転機42も、ステータ43の巻線44に3相交流電流を流すことで、ロータ45を回転駆動することができ電動機として機能する。
転舵用回転機32は、セルシンとして機能するために、ロータ35に巻線37を備える。具体的には、図4に示すように、巻線37は、ロータ35の各ティース35Tに巻回された複数のコイルからなり、これらコイルは、1本の電線を各ティース35Tに順次巻回しかつ隣り合ったティース35Tの間で巻回方向を逆向きにした構成になっている。また、図2に示すように、巻線37の両端末は、ロータ35と一体回転する1対の導電性リング38R,38Rに接続されている。これら導電性リング38R,38Rにはステータ33側に固定されたブラシ38B,38Bが摺動可能に接触している。
ハンドル用回転機42も同様に、ロータ45に巻線47を備える。そして、巻線47の両端末が、ロータ45と一体回転する1対の導電性リング48R,48Rに接続され、ステータ43側に固定されたブラシ48B,48Bがこれら導電性リング48R,48Rに摺動可能に接触している。
さて、これら転舵用回転機32とハンドル用回転機42とによってセルシンを構成するために、転舵用回転機32におけるステータ33の巻線34と、ハンドル用回転機42におけるステータ43の巻線44とが本発明に係るステータ間接続回路24に接続されており、転舵用回転機32におけるロータ35の巻線34と、ハンドル用回転機42におけるロータ45の巻線44とが、本発明に係るロータ給電回路26に接続されている。
ステータ間接続回路24は、転舵用回転機32及びハンドル用回転機42の両ステータ33,43における巻線34,44同士を、例えば3本の結線ライン24LにてY−Y結線してなる。また、これら結線ライン24Lの途中部分には、前記した転舵制御回路22及び反力制御回路21の3本の交流出力用の電線が接続されている。そして、結線ライン24Lにおけるステータ間接続回路24との共通接続部分と、反力制御回路21との共通接続部分との間に、ステータ間スイッチ25が設けられている。このステータ間スイッチ25は、例えばB接点となっており、受電して開状態になり、バッテリー40の失陥等により無給電になると閉状態になる。
ロータ給電回路26は、オルタネータ23の1対の交流出力端子に接続された1対の給電ライン26A,26Bを有する。そして、一方の給電ライン26Aにより、転舵用回転機32の一方のブラシ38Bと、ハンドル用回転機42の一方のブラシ48Bとが、オルタネータ23の一方の交流出力端子に並列接続され、他方の給電ライン26Bにより、転舵用回転機32の他方のブラシ38Bと、ハンドル用回転機42の他方のブラシ48Bとが、オルタネータ23の他方の交流出力端子に並列接続されている。また、これら給電ライン26A,26Bには、各ブラシ38B,48Bを共にオルタネータ23から切り離すことが可能なオルタネータ接続スイッチ27が備えられている。このオルタネータ接続スイッチ27も、例えばB接点となっており、バッテリー40が失陥したときには閉状態になる。
次に、上記構成からなる本実施形態のステアバイワイヤシステム10の作用効果を説明する。車両のイグニッションをオンすると、ECU28がバッテリー40から受電し、B接点であるステータ間スイッチ25及びオルタネータ接続スイッチ27に給電してそれらスイッチ25,27を開状態に保持する。車両を走行すると、ECU28は、回転角センサ16が検出したハンドル11の回転角度に応じて、転舵制御回路22から転舵用回転機32に駆動電流を流す。これにより、ハンドル11の回転角度に応じて舵取り車輪41が転舵される。また、ECU28は、車速、転舵角等の運転状況に応じて反力制御回路21からハンドル用回転機42に駆動電流を流す。これにより、ステアリングシャフト12に操舵反力が付与され、運転状況に応じた操舵フィーリングを提供することができる。
さて、走行中にECU28(反力制御回路21及び転舵制御回路22を含む)、又はバッテリー40、又は転舵角センサ31S又は回転角センサ16が失陥した場合には、B接点であるステータ間スイッチ25及びオルタネータ接続スイッチ27への給電が停止してこれらスイッチ25,27が閉状態になる。すると、転舵用回転機32及びハンドル用回転機42における両ステータ33,43の巻線34,44同士が接続されると共に、両ロータ35,45の巻線37,47に、オルタネータ23からの給電により同一の交流電流が流され、セルシンが構成される。これにより、転舵用回転機32及びハンドル用回転機42の連動状態を維持することができる。
具体的には、運転者がハンドル11を操舵すると、これに伴ってハンドル用回転機42のロータ45が回転してハンドル用回転機42におけるステータ43の巻線44に電力が誘起され、その電力を受けて転舵用回転機32のロータ35が回転駆動される。これにより、ハンドル11の操作に伴って舵取り車輪41,41が転舵される。また、路面の溝等によって舵取り車輪41,41の向きを変更する外力を受けた場合には、転舵用回転機32のロータ35に外部負荷トルクがかかり、ハンドル用回転機42に反力として伝達するため、運転者は路面の溝等のロードインフォメーションを得ることができる。これらにより、走行中にECU28又はバッテリー40等が失陥しても、ハンドル11の操作によって舵取り車輪41を転舵し、所定の場所(安全な路肩)まで車両を走向して移動することができる。
このように本実施形態のステアバイワイヤシステム10の構成によれば、通常時には転舵用回転機32とハンドル用回転機42とを電動機として駆動制御して転舵系に転舵力を付与し、操舵系に反力を付与することが可能になる。また、転舵用回転機32及びハンドル用回転機42を電動機として駆動制御するための電力系及び制御系(例えば、反力制御回路21及び転舵制御回路22)及び各センサ16,17,31Sが失陥したときには、転舵用回転機32及びハンドル用回転機42によってセルシンが構成され、ハンドル11と舵取り車輪41との連動状態を維持することができる。即ち、通常時に電動機として用いられる転舵用回転機32及びハンドル用回転機42を、異常時にはセルシンとして兼用するので、部品の共通化が図られ、従来よりコスト及び設置スペースを抑えて、所要部位の失陥に対する信頼性を図ることが可能になる。しかも、バッテリー40とは無関係に作動するオルタネータ23からロータ35,45の巻線37,47に交流を流すので、バッテリー40が失陥してもセルシンが構成され、ハンドル11の操作によって舵取り車輪41を転舵することが可能になる。また、従来のステアバイワイヤシステムでバッテリーが失陥した場合には、動作不能となるので、本発明はこの点においても優れている。
なお、本実施形態の構成では、例えば、オルタネータ23又はロータ35,45の巻線37,47が失陥した場合には、セルシンを構成することができなくなる。しかしながら、ロータ35,45には永久磁石36,46が備えられているので、両ステータ33,43の巻線34,44同士が接続された状態でハンドル11を操作すると、ハンドル用回転機42が発電機として生成した電力により転舵用回転機32が駆動され、舵取り車輪41,41が転舵される。
[第2実施形態]
本実施形態のステアバイワイヤシステム10Aは、図5に示されており、前記第1実施形態のステアバイワイヤシステム10とは転舵用回転機32及びハンドル用回転機42における各ロータの構成が異なる。以下、前記第1実施形態と異なる構成のみを説明し、同じ構成については、同一符号を付して重複した説明は省略する。
本実施形態の転舵用回転機32及びハンドル用回転機42のロータ35A、45Aには、前記第1実施形態で説明した永久磁石36,46は備えられておらず、巻線37,47のみが備えられている。そして、巻線37,47に給電するためのロータ給電回路26には、オルタネータ23と並列に直流電源50が接続されている。そして、オルタネータ接続スイッチ27によって、巻線37,47からオルタネータ23を切り離した状態で、直流電源50から直流電流を流して巻線37,47を励磁することができる。
なお、直流電源50は、例えば、バッテリー40の出力を変圧する例えばDC−DCコンバータで構成されており、異常時には、DC−DCコンバータに備えたスイッチ素子(図示せず)を開状態にして、オルタネータ23から切り離される。
本実施形態のステアバイワイヤシステム10Aでは、通常時にはステータ間スイッチ25及びオルタネータ接続スイッチ27を開き、直流電源50から転舵用回転機32及びハンドル用回転機42のロータ35A,45Aにおける巻線37,47に直流電流を流す。これにより、各ロータ35A,45Aの外面には、前記第1実施形態の永久磁石36,46を備えた場合と同様の磁束分布が生じる。そして、ステータ33,43側の巻線34,44を反力制御回路21及び転舵制御回路22が出力する3相交流電流で励磁することで、転舵用回転機32とハンドル用回転機42とが電動機として駆動される。これにより、通常時には、運転状況に応じて転舵系に転舵力を付与し、操舵系に反力を付与することが可能になる。一方、所要部位が失陥したときには、ステータ間スイッチ25及びオルタネータ接続スイッチ27が閉じられると共に直流電源50が停止し、ロータ35A,45Aの巻線37,47にオルタネータ23から交流電流が流される。これにより、前記第1実施形態と同様に、転舵用回転機32及びハンドル用回転機42によってセルシンが構成される。
このように本実施形態のステアバイワイヤシステム10Aによれば、転舵用回転機32及びハンドル用回転機42における両ロータ35A,45Aに備えた巻線37,47を通常時と異常時との両方で兼用するので、更なる部品の共通化が図られ、コスト及び設置スペースを低減することができる。また、ロータに界磁として永久磁石を備えたものに比べて、磁石減磁によるモータ出力低下の不具合も防ぐことができる。
[第3実施形態]
本実施形態のステアバイワイヤシステム10Bは、図6及び図7に示されており、前記第1実施形態における転舵用回転機32及びハンドル用回転機42における両ステータ33,43の巻線34,44を2系統とし、それら各系統毎に反力制御回路、転舵制御回路及びステータ間スイッチを設けた構成になっている。
具体的には、転舵用回転機32のステータ33には、図7に示すように、例えば、12個のティース33Tが備えられ、これら各ティース33T毎に1つずつのコイル20U〜20W,20u〜20w,30U〜30W,30u〜30wが備えられている。そして、これらコイルは、第1系統の転舵制御回路22A(図6参照)にて励磁される第1系統の巻線34A(図6参照)を構成するコイル20U〜20W,20u〜20wと、第2系統の転舵制御回路22B(図6参照)によって励磁される第2系統の巻線34B(図6参照)を構成するコイル30U〜30W,30u〜30wとに分けられている。そして、ステータ33が2つの領域S1,S2に2等分され、一方側の領域S1の6つのティース33Tに第1系統の巻線34Aを構成するコイル20U〜20W,20u〜20wとが巻回されており、他方側の領域S2の6つのティース33Tに第2系統の巻線34Bを構成するコイル30U〜30W,30u〜30wが巻回されている。ハンドル用回転機42におけるステータ43に関しても、転舵用回転機32と同様に、第1系統の巻線44Aと第2系統の巻線44Bとが備えられている。そして、第1系統の巻線44Aが第1系統の反力制御回路21Aによって励磁される一方、第2系統の巻線44Bが第2系統の反力制御回路21Bによって励磁される。
また、転舵用回転機32とハンドル用回転機42との間で、第1系統の巻線34A,44A同士が、第1系統用のステータ間接続回路24Aに接続され、第2系統の巻線34B,44B同士が第2系統用のステータ間接続回路24Bに接続されている。さらに、各ステータ間接続回路24,24Bの途中には、ステータ間スイッチ25A,25Bがそれぞれ設けられている。
なお、本実施形態の転舵装置は、前記第1実施形態の転舵装置31のボールネジ構造と異なり、ラックアンドピニオン構造になっている。具体的には、本実施形態では、舵取り車輪41,41の間にラック62が差し渡され、そのラック62にピニオンギヤ63が噛合している。また、そのピニオンギヤ63の回転軸には、ウォームホイール64が固定される一方、転舵用回転機32の回転軸35Sには、ウォームギヤ65が固定されており、これらウォームホイール64とウォームギヤ65とが噛合している。
本実施形態では、通常時にはオルタネータ接続スイッチ27と両ステータ間スイッチ25A,25Bとを開状態にして、第1及び第2の両系統の巻線34A,44A,34B,44Bを励磁し、転舵系に運転状況に応じた転舵力を付与し、操舵系に反力を付与する。
また、第1系統の反力制御回路21A又は転舵制御回路22Aの少なくとも何れかが異常となりかつ、第2系統の反力制御回路21B及び転舵制御回路22Bが正常である場合には、それら第2系統の反力制御回路21B及び転舵制御回路22Bによって第2系統の巻線34B,44Bのみを励磁して、転舵系に運転状況に応じた転舵力を付与し、操舵系に反力を付与する。逆に、第2系統の反力制御回路21B又は転舵制御回路22B又は各センサ16,17,31Sの少なくとも何れかが異常となりかつ、第1系統の反力制御回路21A及び転舵制御回路22Aが正常である場合には、それら第1系統の反力制御回路21A及び転舵制御回路22Aによって第1系統の巻線34A,44Aのみを励磁して、転舵系に運転状況に応じた転舵力を付与し、操舵系に反力を付与する。
そして、第1系統の反力制御回路21A又は転舵制御回路22Aの少なくとも何れかが異常となりかつ、第2系統の反力制御回路21B又は転舵制御回路22Bの少なくとも何れかとが異常となった場合には、オルタネータ接続スイッチ27と両ステータ間スイッチ25A,25Bを共に閉状態にして、転舵用回転機32とハンドル用回転機42とをセルシンとして機能させる。
このように本実施形態のステアバイワイヤシステム10Bでは、転舵用回転機32及びハンドル用回転機42における両ステータ33,43の巻線34A,34B,44A,44B、反力制御回路21A,21B、転舵制御回路22A,22B及びステータ間スイッチ25A,25Bを2系統にしたので信頼性が向上する。
[第4実施形態]
本実施形態のステアバイワイヤシステム10Cは、図8に示されており、前記第3実施形態のステアバイワイヤシステム10Bにおいて、ロータ給電回路26に1対のオルタネータ23を並列接続しオルタネータ接続スイッチ27を対にして備えた構造になっている。そして、第1系統の反力制御回路21A又は転舵制御回路22Aの少なくとも何れかと、第2系統の反力制御回路21B又は転舵制御回路22Bの少なくとも何れかとが失陥した場合には、転舵用回転機32とハンドル用回転機42とをセルシンとして機能させるために、両方のオルタネータ接続スイッチ27,27と両ステータ間スイッチ25A,25Bを共に閉状態にする。これにより、何れか一方のオルタネータ23が失陥した場合にも、セルシンとして機能させることが可能となる。また、仮に、両オルタネータ23,23が失陥した場合にも、両ロータ35,45には永久磁石36,46が備えられているので、前記第1実施形態で説明したように、ハンドル操作によって舵取り車輪41,41を転舵することができる。
[他の実施形態]
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)前記第3実施形態では、ステータの巻線を2系統にする構成として、第1系統のコイルと第2系統のコイルとを、ステータに備えた複数のティースに分散配置した構成を例示したが、例えばステータに備えた各ティースの根本側に第1系統のコイルを巻回すると共に、その第1系統のコイルに重ねてティースの先端側に第2系統のコイルを巻回した構成にしてもよい。
(2)また、第1系統のコイルのみを備えたステータと、第2系統のコイルのみを備えた別のステータとを軸方向に並べて固定し、それら両ステータの内側に共通のロータを嵌合した構成にしてもよい。
(3)前記各実施形態では、転舵用回転機32及びハンドル用回転機42には、各ロータの巻線に給電するためにブラシ38B,48Bを備えていたが、ブラシに代えて回転トランスを備えた構成とし、耐久性の向上を図ってもよい。
本発明の第1実施形態に係るのステアバイワイヤシステムの概念図 転舵用回転機とハンドル用回転機とが接続可能な構造を示した概念図 制御回路におけるFETの3相ブリッジ回路 ロータの平断面図 第2実施形態に係るのステアバイワイヤシステムの概念図 第3実施形態に係るのステアバイワイヤシステムの概念図 ステータの巻線の構造を示した断面図 第4実施形態に係るのステアバイワイヤシステムの概念図
符号の説明
10,10A〜10C ステアバイワイヤシステム
11 ハンドル
21,21A,21B 反力制御回路
22,22A,22B 転舵制御回路
23 オルタネータ
24 ステータ間接続回路
26 ロータ給電回路
32 転舵用回転機
33,43 ステータ
34,34A,34B 巻線
44,44A,44B 巻線
35,45,35A,45A ロータ
36,46 永久磁石
37,47 巻線
40 バッテリー
41 舵取り車輪
42 ハンドル用回転機

Claims (6)

  1. ハンドルと舵取り車輪とを機械的に切り離し、前記舵取り車輪に機械的に連結した転舵用回転機と、前記ハンドルに機械的に連結したハンドル用回転機とを駆動制御回路により駆動制御することで、前記ハンドルの操作に応じて前記舵取り車輪を転舵可能としたステアバイワイヤシステムにおいて、
    前記転舵用回転機及び前記ハンドル用回転機は、ステータとロータとの両方に巻線を備えた構造をなし、
    失陥したときに前記両ロータの前記巻線に同一の交流電流を給電するロータ給電回路と、
    失陥したときに前記両ステータの前記巻線同士を接続するステータ間接続回路とを設けたことを特徴とするステアバイワイヤシステム。
  2. 前記転舵用回転機及び前記ハンドル用回転機の前記両ステータの前記巻線を2系統とし、それら各系統毎に前記駆動制御回路をそれぞれ設けたことを特徴とする請求項1に記載のステアバイワイヤシステム。
  3. 前記ロータ給電回路は、車両に備えられたオルタネータと前記ロータの巻線とを接続するように構成されたことを特徴とする請求項2に記載のステアバイワイヤシステム。
  4. 前記駆動制御回路により前記転舵用回転機及び前記ハンドル用回転機を駆動するための界磁として、前記両ロータに永久磁石を設けたことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のステアバイワイヤシステム。
  5. 前記駆動制御回路の正常時に前記ロータの前記巻線に直流電流を流して、その巻線を前記転舵用回転機及び前記ハンドル用回転機を駆動制御するための界磁に兼用したことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のステアバイワイヤシステム。
  6. 前記転舵用回転機及び前記ハンドル用回転機には、前記ロータの巻線に給電するための回転トランスが設けられたことを特徴とする請求項1乃至4に何れかに記載のステアバイワイヤシステム。
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