JP2005178348A - インクカートリッジ及び弁装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 インクカートリッジの製作コストを低減することができると共に廃棄コストを低減することができるインクカートリッジ及び弁装置を提供すること。
【解決手段】 インクジェット記録装置から突出したインク抽出管12及び外気導入管13が挿入される誘導路40を有する筒状部35、誘導路40と連通する開口41を有する弁座部46a、その弁座部46aから立ち上がり弁部材32側に張り出して弁部材32を弁座部46aに当接させる方向に付勢する付勢部46bからなり、ゴム状の弾性材料により一体に構成されている。弁部材32は、樹脂材料で構成されている。インクカートリッジをインクジェット記録装置に装着すると、インク抽出管12及び外気導入管13が弁部材32を、付勢部46bの弾性に抗して押し上げ、弁座部46aから離し、インク流路を開放する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、インクカートリッジ及び弁装置に関し、特に、インクカートリッジが取り外された状態でインクカートリッジ内からのインク漏れの防止をすると共に、インクカートリッジがインクジェット記録装置に装着された状態でインク及び外気の流路を形成することができる構成を有するインクカートリッジ及び弁装置に関するものである。
特開2001−113723号公報(特許文献1)に開示されているように、インクカートリッジがインクジェット記録装置より取り外された状態において、インクカートリッジ内からのインク漏れを防止できるインクカートリッジが知られている。このインクカートリッジは、インクを貯留するインク室とそのインク室に貯留されたインクを外部に供給するインク供給口と、そのインク室とインク供給口との間に形成されたインク誘導室とを備えている。
インク誘導室には弁体が収容され、インク供給口には筒状パッキングが嵌合されている。弁体は、インクの流路を塞ぐために圧縮バネにより筒状パッキングに弾接する方向に付勢され、インク室側からのインク漏れを防止している。インクカートリッジがインクジェット記録装置に装着されると、インク供給針が筒状パッキング内に侵入し、圧縮バネの付勢に抗して弁体をインク室側に押すことによりインクの流路が形成され、インクを供給可能に構成されている。
特開2001−113723号公報(第4図等)
しかしながら、上述のように、インクカートリッジ内からのインク漏れの防止をするインクカートリッジでは、インクの流路の連通と遮断とを切り替える弁体と、その弁体を付勢する圧縮バネとを備えるので、その弁体と圧縮バネを取り付けるためのインク誘導室をインク供給口とインク室との間に形成する必要があり、インクの流路を形成するための構造が複雑となる。また、そのインク誘導室内に弁体と圧縮バネとを取り付けるので、取り付け作業が困難になると共に作業工程も増加する。従って、インクカートリッジの製作コストが高くなるという問題点があった。
また、圧縮バネは、金属製のものが用いられている。金属製の圧縮バネは、樹脂材料で構成されたインクカートリッジと一緒に廃棄処分できないため、インクカーリッジの廃棄の際に、一旦インクカートリッジを分解して圧縮バネを取り外す作業が必要となる。そのため、金属製の圧縮バネが用いられている場合には、インクカートリッジの廃棄の作業工程が多くなり、廃棄処分についても廃棄コストが高くなるという問題点があった。
本発明は、上述した問題を解決するためになされたものであり、インクカートリッジの製作コストを低減することができると共に廃棄コストを低減することができるインクカートリッジ及び弁装置を提供することを目的としている。
この目的を達成するために請求項1に記載のインクカートリッジは、記録ヘッドよりインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置に着脱自在に構成され、そのインクジェット記録装置側に設けられた流路と連通するものであり、インクを貯留するインク室と、そのインク室と連通して設けられた連通室と、インクカートリッジが前記インクジェット記録装置に装着されることにともない移動可能な弁部材と、その弁部材の一方の面のほぼ中央部分を露出させる開口を有しかつその開口の外周において前記弁部材と当接する弁座部、及び、その弁座部の外周から前記インク室側に立ち上がりかつ前記弁部材の一方の面と反対側部分に当接するように内側に張り出し前記弁部材を弁座部に当接させる方向に付勢する付勢部を、ゴム状の弾性材料で一体に製作して有し、前記連通室内に配設された支持部材とを備え、前記弁部材は、前記支持部材の弁座部と付勢部との間に保持され、インクカートリッジが前記インクジェット記録装置に装着されることにともない、前記弁部材が前記付勢部の付勢に抗して前記抽出部材に押されて、前記弁座部から離れ、前記インク室と前記抽出部材とが連通するように構成されている。
請求項2に記載のインクカートリッジは、請求項1に記載のインクカートリッジにおいて、前記弁部材は、前記インクジェット記録装置と前記弁部材とのいずれか一方から他方に向けて突出して設けられた操作部材により、インクカートリッジが前記インクジェット記録装置に装着されることにともない、前記弁座部から離れる方向に押されるように構成されている。
請求項3に記載のインクカートリッジは、請求項2に記載のインクカートリッジにおいて、前記操作部材は、前記インクジェット記録装置から突出して設けられた中空部材であって、その内部流路が前記インクジェット記録装置側の流路と連通して形成され、インクカートリッジが前記インクジェット記録装置に装着されたとき、その中空部材の内部流路が前記インク室と前記インクジェット記録装置側の流路と連通させるように構成されている。
請求項4に記載のインクカートリッジは、請求項3に記載のインクカートリッジにおいて、前記支持部材は、インクカートリッジが前記インクジェット記録装置に装着されることにともない、前記中空部材をその内周に密着して嵌合させるシール手段を、前記弁座部から前記付勢部とは反対側に一体に突出して有するものである。
請求項5に記載のインクカートリッジは、請求項1または2に記載のインクカートリッジにおいて、前記支持部材は、インクカートリッジが前記インクジェット記録装置に装着されることにともない、前記弁座部の開口と前記流路とを連通状態にするシール手段を、前記弁座部から前記付勢部とは反対側に一体に突出して有するものである。
請求項6に記載のインクカートリッジは、請求項1から4のいずれかに記載のインクカートリッジにおいて、前記弁部材は、前記弁座部と当接する部分と、前記付勢部と当接する部分との間に、前記弁座部側とその反対側とを連通させる連通路を貫通して備えるものである。
請求項7に記載のインクカートリッジは、請求項6記載のインクカートリッジにおいて、前記弁部材の連通路の開口部は、非円形に形成されている。
請求項8に記載のインクカートリッジは、請求項6又は7に記載のインクカートリッジにおいて、前記弁部材は、前記弁座部の開口と対向する底部と、その底部の外周から前記インク室側に立ち上がって形成された弁側壁部とを有し、前記弁部材の連通路は、その弁部材の底部と弁側壁部とにわたって連続して形成されている。
請求項9に記載のインクカートリッジは、請求項6から8のいずれかに記載のインクカートリッジにおいて、前記弁部材の連通路の前記インク室側の開口部を構成する各稜線は、互いに角度をもった2以上の平面上に形成されている。
請求項10に記載のインクカートリッジは、請求項9記載のインクカートリッジにおいて、前記弁部材は、その連通路の前記インク室側の開口部の一側から突出した突起部を有し、その突起部の稜線と、前記開口部の他の稜線とが前記2以上の平面上に形成されている。
請求項11に記載のインクカートリッジは、請求項1から7のいずれかに記載のインクカートリッジにおいて、前記弁部材は、前記弁座部の開口と対向する底部と、その底部の外周から前記インク室側に立ち上がって形成された弁側壁部とを有し、前記付勢部の立ち上がった部分は、前記弁側壁部の外周に沿って立ち上がって形成されている。
請求項12に記載のインクカートリッジは、請求項1から11のいずれかに記載のインクカートリッジにおいて、前記付勢部の前記弁部材の外周部に位置する部分の肉厚は、前記弁座部の前記抽出部材の侵入方向における肉厚に比して薄く形成されている。
請求項13に記載のインクカートリッジは、請求項4に記載のインクカートリッジにおいて、前記支持部材は、前記シール手段の外周に間隔を置いて、前記連通室の内周面に固定される外周壁を有し、前記シール手段は、その中心軸線方向と直交する面内で前記外周壁に対して弾性変形可能に形成されている。
請求項14に記載のインクカートリッジは、請求項4に記載のインクカートリッジにおいて、前記シール手段の前記中空部材の侵入側となる端部の内周は、前記侵入側から前記弁部材側に向かうほど径を小さく構成されている。
請求項15に記載のインクカートリッジは、請求項4、13または14に記載のインクカートリッジにおいて、記弁座部の開口の内径は、前記シール手段の内径より大きく形成されている。
請求項16に記載のインクカートリッジは、請求項6に記載のインクカートリッジにおいて、前記弁部材の前記弁座部と対向する面には、前記連通路より内側で且つ前記開口より外側となる位置にその弁座部方向に突起した環状の突起部材が形成されている。
請求項17に記載のインクカートリッジは、請求項1から16のいずれかに記載のインクカートリッジにおいて、前記付勢部の内側に張り出した部分と、前記弁部材との当接面またはその近傍に、両者の半径方向の相対移動を阻止する凹凸部を設けたものである。
請求項18に記載のインクカートリッジは、請求項1から17のいずれかに記載のインクカートリッジにおいて、前記支持部材は、前記付勢部と離れた側の外周面に半径方向外方に突起した取付部を有し、その取付部よりも前記付勢部は外径を小さく形成され、前記連通室は、前記付勢部を収容する部分と、その部分に対し前記インク室と反対側に段状面を介して形成され前記取付部を収容する部分とを有し、前記取付部を、前記連通室の前記段状面に当接して固着したものである。
請求項19に記載のインクカートリッジは、請求項1から18のいずれかに記載のインクカートリッジにおいて、前記インクジェット記録装置は、そのインクジェット記録装置から突出して設けられ、前記インク室内に外気を導入する外気導入部材を備え、その外気導入部材を挿入可能で前記インク室と連通する外気連通室が形成され、その外気連通室内に前記支持部材及び弁部材と同形状のものが配置されている。
請求項20に記載の弁装置は、移動可能に配設された弁部材と、その弁部材の一方の面のほぼ中央部分を露出させる開口を有しかつその開口の外周において前記弁部材と当接する弁座部、及び、その弁座部の外周からその弁部材の前記一方の面と反対側に立ち上がりかつその弁部材の一方の面と反対側部分に当接するように内側に張り出し前記弁部材を弁座部に当接させる方向に付勢する付勢部を、ゴム状の弾性材料で一体に製作して有する支持部材とを備え、前記弁部材は、前記支持部材の弁座部と付勢部との間に保持され、前記弁部材が前記付勢部の付勢に抗して移動することにより、前記弁座部から離れ、前記弁部材の両側の流路が連通するように構成されている。
請求項21に記載の弁装置は、請求項1に記載の弁装置において、前記支持部材は、前記弁座部の開口と、当該弁装置と着脱可能に接続される機器の流路とを連通状態にするシール手段を、前記弁座部から前記付勢部とは反対側に一体に突出して有するものである。
請求項22に記載の弁装置は、請求項20に記載の弁装置において、前記弁部材は、前記開口により露出されたその弁部材の前記一方の面を、中空部材により前記付勢部の付勢に抗して押され前記弁座部から離れるものであり、前記支持部材は、その中空部材をその外周に密着して嵌合させるシール手段を前記開口に連接して一体に有するものである。
請求項23に記載の弁装置は、請求項20から22のいずれかに記載の弁装置において、前記弁部材は、前記弁座部と当接する部分と、前記付勢部と当接する部分との間に、その弁部材の両側を連通させる連通路を、その移動方向に貫通して備えるものである。
請求項24に記載の弁装置は、請求項23に記載の弁装置において、前記弁部材の連通路の開口部は、非円形に形成されている。
請求項25に記載の弁装置は、請求項23または24に記載の弁装置において、前記弁部材は、前記弁座部の開口と対向する底部と、その底部の外周から前記弁座部とは反対側に立ち上がって形成された弁側壁部とを有し、前記弁部材の連通路は、その弁部材の底部と弁側壁部とにわたって連続して形成されている。
請求項26に記載の弁装置は、請求項23から25のいずれかに記載の弁装置において、前記弁部材の連通路の開口部を構成する各稜線は、互いに角度をもった2以上の平面上に形成されている。
請求項27に記載の弁装置は、請求項26に記載の弁装置において、前記弁部材は、その連通路の開口部の一側から突出した突起部を有し、その突起部の稜線と、前記開口部の他の稜線とが前記2以上の平面上に形成されている。
請求項28に記載の弁装置は、請求項20から27のいずれかに記載の弁装置において、前記弁部材は、前記弁座部の開口と対向する底部と、その底部の外周から前記弁座部とは反対側に立ち上がって形成された弁側壁部とを有し、前記付勢部の立ち上がった部分は、前記弁側壁部の外周に沿って立ち上がって形成されている。
請求項29に記載の弁装置は、請求項20から28のいずれかに記載の弁装置において、前記付勢部の前記弁部材の外周部に位置する部分の肉厚は、前記弁座部の前記抽出部材の侵入方向における肉厚に比して薄く形成されている。
請求項30に記載の弁装置は、請求項22に記載の弁装置において、前記支持部材は、前記シール手段の外周に間隔を置いて外周壁を有し、前記シール手段は、その中心軸線方向と直交する面内で前記外周壁に対して弾性変形可能に構成されている。
請求項31に記載の弁装置は、請求項22または30に記載の弁装置において、前記シール手段の前記中空部材の侵入側となる端部の内周は、前記侵入側から前記弁部材側に向かうほど径を小さく構成されている。
請求項32に記載の弁装置は、請求項22、30または31に記載の弁装置において、前記弁座部の開口の内径は、前記シール手段の内径より大きく形成されている。
請求項33に記載の弁装置は、請求項23に記載の弁装置において、前記弁部材の前記弁座部と対向する面には、前記連通路より内側で且つ前記開口より外側となる位置にその弁座部方向に突起した環状の突起部材が形成されている。
請求項34に記載の弁装置は、請求項20から33のいずれかに記載の弁装置において、前記付勢部の内側に張り出した部分と、前記弁部材との当接面またはその近傍に、両者の半径方向の相対移動を阻止する凹凸部を設けている。
請求項35に記載の弁装置は、請求項20から34のいずれかに記載の弁装置において、前記支持部材は、前記弁座部側の外周面に半径方向外方に突起し、当該支持部材を取り付ける機器に対する取付部を有し、その取付部よりも前記付勢部は外径を小さく形成されている。
請求項1に記載のインクカートリッジによれば、インクカートリッジがインクジェット記録装置に装着されることにともない、弁部材が付勢部の付勢に抗して押されることにより弁座部から離れてインク室とインクジェット記録装置に設けられた流路との間を連通する。インクカートリッジがインクジェット記録装置から取り外された状態では、弁部材が付勢部によって弁座部と当接しインクが開口を介して漏れ出すことが防止される。
また、付勢部と弁座部とは、ゴム状の弾性材料によって支持部材として一体に構成されている。よって、インクカートリッジの廃棄の際に、例えば、焼却により廃棄を行う場合にはそのまま焼却することができ、金属製の圧縮バネを使用した場合に比べて、インクカートリッジを分解し金属製の圧縮バネを取り出す作業が必要ないので、作業効率が向上し廃棄コストを低減できるという効果がある。
さらに、弁部材は支持部材の付勢部と弁座部との間に保持されているので、弁部材を保持した状態の支持部材を連通室に配設することでインク室とインクジェット記録装置側の流路との間の連通と遮断を行うことができる。よって、弁部材が配置された領域にその弁部材を付勢する付勢手段を取り付ける煩雑な作業工程が必要ではなくなるので、インクカートリッジの製作コストを低減できるという効果がある。
請求項2に記載のインクカートリッジによれば、請求項1記載のインクカートリッジの奏する効果に加え、弁部材は、インクジェット記録装置と弁部材とのいずれか一方から他方に向けて突出して設けられた操作部材により、インクカートリッジがインクジェット記録装置に装着されることにともない、前記弁座部から離れる方向に押されるので、インクカートリッジがインジェット記録装置に装着しない状態では、インクが漏れず、装着した状態ではインクをインクジェット記録装置に供給することができるという効果がある。
請求項3に記載のインクカートリッジによれば、請求項2に記載のインクカートリッジの奏する効果に加え、操作部材は、インクジェット記録装置から突出して設けられた中空部材であって、その内部流路がインクジェット記録装置側の流路と連通して形成され、インクカートリッジがインクジェット記録装置に装着されたとき、中空部材により弁部材を押して弁座部から離し、その中空部材の内部流路がインク室とインクジェット記録装置側の流路と連通させることができるという効果がある。
請求項4に記載のインクカートリッジによれば、前記支持部材は、インクカートリッジがインクジェット記録装置に装着されることにともない、中空部材をその内周に密着して嵌合させるシール手段を、弁座部から付勢手段とは反対側に一体に突出して有するので、インクカートリッジをインクジェット記録装置に装着した場合に、インク室と中空部材の内部流路とを連通させることができるとともに、インクが漏れることを防ぐことができるという効果がある。
請求項5に記載のインクカートリッジによれば、請求項1または2に記載のインクカートリッジの奏する効果に加え、前記支持部材は、インクカートリッジが前記インクジェット記録装置に装着されることにともない、前記弁座部の開口と前記流路とを連通状態にするシール手段を、弁座部から付勢手段とは反対側に一体に突出して有するので、インクカートリッジをインクジェット記録装置に装着した場合に、インクが漏れることなく、インク室とインクジェット記録装置側の流路とを連通させることができるという効果がある。
請求項6に記載のインクカートリッジによれば、請求項1から4のいずれかに記載のインクカートリッジの奏する効果に加え、弁部材は、弁座部と当接する部分と、付勢部と当接する部分との間に、弁座部側とその反対側とを連通させる連通路を貫通して備えているので、弁部材が付勢部の付勢に抗して押された場合には、その連通路を介して弁座部側とその反対側との間を確実に連通させることができると共に、付勢部の付勢によって弁部材が弁座部に当接している場合には、インクの流路を確実に遮断することができるという効果がある。
請求項7に記載のインクカートリッジによれば、請求項6に記載のインクカートリッジの奏する効果に加え、弁部材の連通路の開口部は、非円形に形成されているので、その開口部にインクの表面張力によるメニスカスが形成されるのを防止し、インクの円滑な流通を確保することができるという効果がある。なお、連通路の開口部が、略円形に形成されている場合には、メニスカスが形成されやすく、インクの流通が妨げられるおそれがある。
請求項8に記載のインクカートリッジによれば、請求項6又は7に記載のインクカートリッジの奏する効果に加え、弁部材は、弁座部の開口と対向する底部と、その底部の外周からインク室側に立ち上がって形成された弁側壁部とを有し、弁部材の連通路は、その弁部材の底部と弁側壁部とにわたって連続して形成されているので、開口を大きくするとともに開口の形状が複雑になり、メニスカスの形成をより一層防止することができるという効果がある。
請求項9に記載のインクカートリッジによれば、請求項6から8のいずれかに記載のインクカートリッジの奏する効果に加え、弁部材の連通路の前記インク室側の開口部を構成する各稜線は、互いに角度をもった2以上の平面上に形成されているので、メニスカスの形成をより一層防止することができるという効果がある。
請求項10に記載のインクカートリッジによれば、請求項9記載のインクカートリッジの奏する効果に加え、弁部材は、その連通路のインク室側の開口部の一側から突出した突起部を有し、その突起部の稜線と、開口部の他の稜線とが2以上の平面上に形成されているので、開口部の形状がより複雑になり、メニスカスの形成をより一層防止することができるという効果がある。
請求項11に記載のインクカートリッジによれば、請求項1から7のいずれかに記載のインクカートリッジの奏する効果に加え、弁部材は、弁座部の開口と対向する底部と、その底部の外周から前記インク室側に立ち上がって形成された弁側壁部とを有し、付勢部の立ち上がった部分は、弁側壁部の外周に沿って立ち上がって形成されているので、弁部材がインク室側に向けて移動する際、付勢部の立ち上がり部分が伸縮しやすく、弁部材の開閉操作が容易となるという効果がある。
請求項12に記載のインクカートリッジによれば、請求項1から11のいずれかに記載のインクカートリッジの奏する効果に加え、付勢部の弁部材の外周部に位置する部分の肉厚は、弁座部の中空部材の侵入方向における肉厚に比して薄く形成されているので、弁部材が移動するとき、弁座部の変形が小さく、付勢部がインク室側に大きく弾性変形し、よって、インク室とインクジェット記録装置側の流路とを確実に連通させることができるという効果がある。
請求項13に記載のインクカートリッジによれば、請求項4に記載のインクカートリッジの奏する効果に加え、支持部材は、シール手段の外周に間隔を置いて、連通室の内周面に固定される外周壁を有し、シール手段は、その中心軸線方向と直交する面内で前記外周壁に対して弾性変形可能に形成されているので、中空部材が弁部材側に侵入する際に発生するシール手段の弾性変形をその間隔において吸収でき、中空部材とシール手段との位置にずれがあっても中空部材をシール手段に確実に嵌合し、良好に密着させることができるという効果がある。
請求項14に記載のインクカートリッジによれば、請求項4に記載のインクカートリッジの奏する効果に加え、シール手段の中空部材の侵入側となる端部の内周は、前記侵入側から前記弁部材側に向かうほど径を小さく構成されているので、シール手段の内径より外径が大きく形成された中空部材をスムーズに侵入させ、確実に密着させることができるという効果がある。
請求項15に記載のインクカートリッジによれば、請求項4、13または14に記載のインクカートリッジの奏する効果に加え、弁座部の開口の内径は、前記シール手段の内径より大きく形成されているので、シール手段の内径より外径が大きく形成された中空部材が侵入すると、シール手段の内周面は弁部材側に弾性変形するが、その変形量は開口内の空間で吸収され、よって、シール手段の内周面の弾性変形にともない弁部材が傾くことやインク室と中空部材との間を連通する流路を塞ぐことを防止できるという効果がある。
請求項16に記載のインクカートリッジによれば、請求項6に記載のインクカートリッジの奏する効果に加え、弁部材の弁座部と対向する面には、連通路より内側で且つ開口より外側となる位置にその弁座部方向に突起した環状の突起部材が形成されているので、付勢部により弁部材を弁座部に当接させた状態で、インク室側とシール手段側との連通を突起部材により確実に遮断することができ、インク漏れをより確実に防止することができるという効果がある。
請求項17に記載のインクカートリッジによれば、請求項1から16のいずれかに記載のインクカートリッジの奏する効果に加え、付勢部の内側に張り出した部分または、弁部材の付勢部の内側に当接する部分またはその近傍に、両者の半径方向の相対移動を阻止する凹凸部を設けたので、弁部材が弁座部から離れた際に、この凹凸により付勢部の張り出した部分から弁部材がはずれることを防止することができるという効果がある。
請求項18に記載のインクカートリッジによれば、請求項1から17のいずれかに記載のインクカートリッジの奏する効果に加え、前記支持部材は、前記付勢部と離れた側の外周面に半径方向外方に突起した取付部を有し、その取付部よりも前記付勢部は外径を小さく形成され、前記連通室は、前記付勢部を収容する部分と、その部分に対し前記インク室と反対側に段状面を介して形成され前記取付部を収容する部分とを有し、前記取付部を、前記連通室の前記段状面に当接して固着したものであるので、支持部材の挿入位置が取付部と段状面により正確に定められ、インクカートリッジの製作時の作業効率が向上するという効果がある。
請求項19に記載のインクカートリッジによれば、請求項1から18のいずれかに記載のインクカートリッジの奏する効果に加え、インクジェット記録装置は、そのインクジェット記録装置から突出して設けられ、インク室内に外気を導入する外気導入部材を備え、その外気導入部材を挿入可能で前記インク室と連通する外気連通室が形成され、その外気連通室内に前記支持部材及び弁部材と同形状のものが配置されているので、インクカートリッジを製作する場合に、抽出部材と外気導入部材に対応する支持部材及び弁部材に共通の部品を使用することができ、また、連通室及び外気連通室のどちらに挿入しても同様に機能させることができるため低コストで容易に製作できるという効果がある。
請求項20に記載の弁装置によれば、弁部材は、付勢部によって弁座部と当接する方向に付勢されて弁座部に当接し開口を閉塞すると共に、弁部材を付勢部の付勢に抗して移動することにより弁座部から離れる。よって、弁部材の両側の連通と遮断とを切り替えることができる。
また、付勢部と弁座部とは、ゴム状の弾性材料によって支持部材として一体に構成されている。よって、弁装置の廃棄の際に、例えば、焼却により廃棄を行う場合にはそのまま焼却することができ、金属製の圧縮バネを使用した場合に比べて、弁装置を分解し金属製の圧縮バネを取り出す作業が必要ないので、作業効率が向上し廃棄コストを低減できるという効果がある。
請求項21に記載の弁装置によれば、請求項20に記載の弁装置の奏する効果に加え、支持部材は、弁座部から付勢部とは反対側に一体に突出してシール手段を有するので、弁装置を機器に接続したとき、弁座部の開口と機器の流路とを連通させることができるという効果がある。
請求項22に記載の弁装置によれば、請求項20に記載の弁装置の奏する効果に加え、弁部材は、開口により露出されたその弁部材の一方の面を、中空部材により付勢部による付勢に抗して押されて弁座部から離れるものであり、支持部材は、その中空部材をその外周に密着して嵌合させるシール手段を開口に連接して一体に有するので、中空部材をシール手段に嵌合し、弁部材を押すことで、弁部材の中空部材とは反対側の部分と中空部材とを連通させることができるという効果がある。
請求項23に記載の弁装置によれば、請求項20から22のいずれかに記載の弁装置の奏する効果に加え、弁部材は、弁座部と当接する部分と、前記付勢部と当接する部分との間に、その弁部材の両側を連通させる連通路を、その移動方向に貫通して備えているので、弁部材が付勢部の付勢に抗して移動されることで、その連通路を介して弁座部側とその反対側との間を確実に連通させることができると共に、付勢部の付勢によって弁部材が弁座部に当接している場合には、流路を確実に遮断することができるという効果がある。
請求項24に記載の弁装置によれば、請求項23に記載の弁装置の奏する効果に加え、弁部材の連通路の開口部は、非円形に形成されているので、連通路に液体が通るとき、その液体が表面張力によりメニスカスを形成するのを防止し、液体の円滑な流通を確保することができるという効果がある。
請求項25に記載の弁装置によれば、請求項23または24に記載の弁装置の奏する効果に加え、弁部材は、弁座部の開口と対向する底部と、その底部の外周から前記弁座部とは反対側に立ち上がって形成された弁側壁部とを有し、弁部材の連通路は、その弁部材の底部と弁側壁部とにわたって連続して形成されているので、開口部の形状が複雑になりメニスカスの形成をより一層防止することができるという効果がある。
請求項26に記載の弁装置によれば、請求項23から25のいずれかに記載の弁装置の奏する効果に加え、弁部材の連通路の開口部を構成する各稜線は、互いに角度をもった2以上の平面上に形成されているので、メニスカスが形成されるのをより一層防止することができるという効果がある。
請求項27に記載の弁装置によれば、請求項26に記載の弁装置の奏する効果に加え、弁部材は、その連通路の開口部の一側から突出した突起部を有し、その突起部の稜線と、開口部の他の稜線とが2以上の平面上に形成されているので、メニスカスが形成されるのをより一層防止することができるという効果がある。
請求項28に記載の弁装置によれば、請求項20から27のいずれかに記載の弁装置の奏する効果に加え、弁部材は、前座部の開口と対向する底部と、その底部の外周から前記弁座部とは反対側に立ち上がって形成された弁側壁部とを有し、付勢部の立ち上がった部分は、弁側壁部の外周に沿って立ち上がって形成されているので、弁部材が移動する際に、付勢部の立ち上がり部が伸縮しやすく、弁部材の開閉操作が容易となるという効果がある。
請求項29に記載の弁装置によれば、請求項20から28のいずれかに記載の弁装置の奏する効果に加え、付勢部の弁部材の外周部に位置する部分の肉厚は、前記弁座部の前記抽出部材の侵入方向における肉厚に比して薄く形成されているので、弁部材が移動するとき、弁座部の変形が小さく、付勢部が大きく伸長し、よって、流路を確実に連通させることができるという効果がある。
請求項30に記載の弁装置によれば、請求項22に記載の弁装置の奏する効果に加え、支持部材は、シール手段の外周に間隔を置いて外周壁を有し、シール手段は、その中心軸線方向と直交する面内で前記外周壁に対して弾性変形可能に構成されているので、中空部材が弁部材側に侵入する際に発生するシール手段の弾性変形をその間隔において吸収でき、中空部材とシール手段との位置にずれがあっても中空部材をシール手段に確実に嵌合し、良好に密着させることができるという効果がある。
請求項31に記載の弁装置によれば、請求項22または30に記載の弁装置の奏する効果に加え、シール手段の中空部材の侵入側となる端部の内周は、前記侵入側から前記弁部材側に向かうほど径を小さく構成されているので、シール手段の内径より外径が大きく形成された中空部材をスムーズに侵入させ、確実に密着させることができるという効果がある。
請求項32に記載の弁装置によれば、請求項22、30または31に記載の弁装置の奏する効果に加え、弁座部の開口の内径は、シール手段の内径より大きく形成されているので、シール手段の内径より外径が大きく形成された中空部材が侵入すると、シール手段の内周面は弁部材側に弾性変形するが、その変形量は開口内の空間で吸収され、よって、シール手段の内周面の弾性変形にともない弁部材が傾くことや流路を塞ぐことを防止できるという効果がある。
請求項33に記載の弁装置によれば、請求項23に記載の弁装置の奏する効果に加え、弁部材の弁座部と対向する面には、連通路より内側で且つ開口より外側となる位置にその弁座部方向に突起した環状の突起部材が形成されているので、付勢部により弁部材を弁座部に当接させた状態で、流路を突起部材により確実に遮断することができるという効果がある。
請求項34に記載の弁装置によれば、請求項20から33のいずれかに記載の弁装置の奏する効果に加え、付勢部の内側に張り出した部分と、前記弁部材との当接面またはその近傍に、両者の半径方向の相対移動を阻止する凹凸部を設けているので、弁部材が弁座部から離れた際に、この凹凸により付勢部の張り出した部分から弁部材がはずれることを防止することができるという効果がある。
請求項35に記載の弁装置によれば、請求項20から34のいずれかに記載の弁装置の奏する効果に加え、支持部材は、弁座部側の外周面に半径方向外方に突起し、当該支持部材を取り付ける機器に対する取付部を有し、その取付部よりも付勢部は外径を小さく形成されているので、支持部材の挿入位置が取付部と段状面により正確に定められるという効果がある。
以下、本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施例におけるインクカートリッジ1と、そのインクカートリッジ1を装着するインクジェット記録装置2とを示した概略図である。
インクカートリッジ1は、インクを吐出する記録ヘッド7を備えたインクジェット記録装置2に着脱可能に構成され、記録ヘッド7に供給するインクを貯留するためのものである。
インクカートリッジ1は、上面を開放した中空箱状の本体ケース1aと、その本体ケース1aの開放上面を密閉する蓋1bとを備え、記録ヘッド7に供給するインクは本体ケース1aの内部に形成されるインク室16(図2参照)に貯留されている。尚、インクジェット記録装置2には、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のカラーインクがそれぞれ充填された複数個のインクカートリッジが装着される。
インクジェット記録装置2は、インクカートリッジ1を着脱可能に装着する装着部3と、インクカートリッジ1からインク供給チューブ4を介して供給されるインクを貯留するタンク5と、そのタンク5に貯留されたインクを記録用紙6に向けて吐出する記録ヘッド7と、タンク5と記録ヘッド7とが搭載され水平方向に往復動作するキャリッジ8と、そのキャリッジ8が往復移動するガイドとなるキャリッジ軸9と、記録用紙6を搬送する搬送機構10と、パージ装置11とを備えている。
装着部3は、ベース部3aと、そのベース部3aの両側から立設するガイド部3bとから成り、ガイド部3bに挟まれたベース部3aからは、インクカートリッジ1内に貯留されたインクを抽出する中空状のインク抽出管12と、インクカートリッジ1内に外気を導入する中空状の外気導入管13とが配設されている。インク抽出管12および外気導入管13は、後述する弁装置を開閉する操作部材としても機能する。なお、図1は、後述する第1および第2の実施例に対応するものであって、第3の実施例については、別途説明する
このインク抽出管12の一端側には、インク供給チューブ4が連結され、インク抽出管12は、インク供給チューブ4を介してタンク5と連通されている。外気導入管13の一端側には、外気導入チューブ15が連結され、外気導入管13は、外気導入チューブ15を介して外気と連通されている。
インクカートリッジ1は装着部3に対して垂直方向(矢印X方向)から装着される。この際、インク抽出管12と外気導入管13とは、インクカートリッジ1の内部に備えられた各弁装置23および24の弁部材32に当接し、その各弁部材32をインク室16側に押し上げ、インク室16の内部と連通する。
記録ヘッド7には、記録用紙6と対向する面に複数のノズル孔が備えられ、圧電素子からなるアクチュエータを駆動することによって、ノズル孔からタンク5に貯留されたインクが記録用紙6に向けて吐出される。尚、実際に記録動作をする場合には、記録ヘッド7を搭載したキャリッジ8が往復移動しながら、記録用紙6に記録が行われる。
また、記録ヘッド7は、装着部3よりも上方に配置されており、ノズル孔内のインクは、装着部3に装着されたインクカートリッジ1とノズル孔との水頭差により負の圧力(背圧)が与えられている。
パージ装置11は、記録範囲外であって記録ヘッド7に対向するように配置されており、記録ヘッド7のノズル孔形成面を覆うパージキャップ11aと、パージキャップ11aと連通する廃インクチューブ11bと、廃インクチューブ11bを介してノズル孔からインクを吸引するポンプ11cとを備えている。
パージ処理を実行する場合には、キャリッジ8をパージ処理実行位置に移動させ、記録ヘッド7のノズル孔形成面をパージキャップ11aで覆う。この状態でポンプ11cを駆動して、記録ヘッド7の内部に溜まる気泡などを含んだ不良インクを吸引する。吸引された不良インクは、廃インクチューブ11bを介して図示しない廃インクタンクに貯められる。なお、記録動作やパージ処理は、インクジェット記録装置2に搭載された中央演算装置であるCPU(図示せず)の下で制御される。
次に、図2及び図3を参照して、インクカートリッジ1のインクジェット記録装置2へ装着されるジョイント部分(図1のA部分)の第1の実施例の構成について説明する。図2は、インクジェット記録装置2に装着する前の状態を示すジョイント部分の断面図である。図3は、弁部材32を拡大して示す斜視図である。
インクカートリッジ1の本体ケース1aは、筒状外周壁の内部を上下に区画する仕切壁1cをその筒状外周壁と一体に形成し、上部の区画をインク室16とし、また仕切壁1cの下側に、下方へ開放した2つの連通室30,50を有している。インクカートリッジ1を装着部3に装着したとき、一方の連通室30にはインク抽出管12が、他方の連通室50には外気導入管13がそれぞれ挿入される。
一方の連通室30の天井部にあたる仕切壁1cには、インク室16と連通室30とを連通する連通孔21が形成され、仕切壁1cから連通孔21を囲んで垂下した筒状壁22の下端に、連通孔21を閉塞する薄膜部材31が、本体ケース1aと一体に樹脂材料により形成されている。また、他方の連通室50の天井部にあたる仕切壁1cにも、インク室16と連通室50とを連通する連通孔26が形成され、仕切壁1cから連通孔26を囲んで垂下した筒状壁27の下端に、連通孔26を閉塞する薄膜部材51が、本体ケース1aと一体に樹脂材料により形成されている。これにより、インク室16内のインクは、後述するように薄膜部材31,51が破断されるまでは、本体ケース1aと蓋1bとにより確実に封入されている。外気導入管13側の薄膜部材51は、インク抽出管12側の薄膜部材31よりも後述する破断部72との間隔が小さくなるように、筒状壁27の仕切壁1cからの垂下量が筒状壁22の垂下量よりも大きく形成されている。
また、連通孔26から筒部材25がインク室16内に突出して設けられ、その筒部材25の上端は、インク室16内のインク液面よりも上に開口しており、外気導入管13から導入された外気を筒部材25を経てインク室16の上部に導くようにしている。
本体ケース1aに形成された連通室30には弁装置23が固着され、連通室50には弁装置24が固着されている。弁装置23と弁装置24とは、同一であり、代表して弁装置23について以下に説明する。
弁装置23は、ゴム状の弾性部材で一体に製作された支持部材46と、樹脂材料で構成された弁部材32とを備えている。支持部材46は、ほぼ円筒形の外形をなし、その軸線方向の中間部に弁座部46a、その弁座部46aよりもインク室16側に付勢部46b、付勢部46bとは反対側へ弁座部46aから延びる円筒部35、その円筒部35の外周に間隔を置いて平行に延びる外周壁33とを一体に成形して構成される。弁部材32は、付勢部46bによって弁座部46aに当接する方向に付勢されてその付勢部46b内に収容されている。
外周壁33は、本体ケース1a外部側となる端部に半径方向外方に突起した取付部33aを有し、その取付部33aよりインク室16側となる外周壁33の部分及び付勢部46bが取付部33aの外径よりも小さな外径となるよう構成されている。また、連通室30は、付勢部46bを収納する部分と、その部分に対しインク室16と反対側に取付部33aを収納するために段状面44を介して外側へ径が大きくなる部分を有している。
なお、図2の弁装置23と連通室30との固着部を拡大して示した拡大図に示したように、段状面44の取付部33aと対向する面に突起43が形成され、ケース本体1aの連通室30の開口部周囲には、保持壁42が外側に突起して連接されている。この保持壁42は、弁装置23を連通室30に挿入した後に、保持壁42を熱により取付部33a側に屈曲して、取付部33aを段状面44に押圧して当接させ、弁装置23を連通室30内に固着するものである。これにより、弁装置23の外周壁33と連通室30の内壁との間に形成される空間からインクが流出することを防止している。
弁座部46aはその中央に前記軸線方向に貫通した開口41を有する。円筒部35は、インクカートリッジ1が装着部3に装着されたとき、インク抽出管12に対してシール手段を形成するもので、インク抽出管12が挿入される誘導路40を有し、その誘導路40を開口41と連通した状態で弁座部46aから一体に連接されている。弁座部46aに当接した弁部材32は、開口41、誘導路40を通して外部に露出し、挿入されたインク抽出管12と対向することができる。誘導路40は、挿入されたインク抽出管12と密着するようにその内径をインク抽出管12の外径よりも小さく形成され、開口41は、誘導路40の内径よりも大きくかつインク抽出管12の外径よりも大きく形成されている。誘導路40のインク抽出管12の挿入側端部は、外方に向け拡大するテーパ形に形成されている。
円筒部35と外周壁33との間は、環状の溝34によって隔てられ、外周壁33に対して円筒部35が誘導路40の中心軸線方向と直交する面内で弾性変形可能とされている。これにより、誘導路40へインク抽出管12の挿入にともない円筒部35が拡径(図5の矢印Y方向)しやすくし、誘導路40とインク抽出管12との密着性を良くしてインク漏れを防止することができる。また、誘導路40に対してインク抽出管12が傾斜あるいはずれて挿入されても、円筒部35の変形により、誘導路40へインク抽出管12の挿入を可能にしている。さらに誘導路40へインク抽出管12の挿入にともない、誘導路40の内壁部が弁部材32側に若干押されながら弾性変形するが、その変形は径の大きい開口41内の空間で吸収され、弁部材32がその変形した誘導路40の内壁部により押されることがない。
また、円筒部35は、外周壁33の下端すなわちインク抽出管12の挿入側端部に達しない長さに形成され、弁装置23単体で机上等に置いたとき、円筒部35に残留しているインクが置いた面を汚すことがないようにしている。
付勢部46bは、弁座部46aの外周からインク室16側に円筒状に立ち上がった側壁部36と、その側壁部36と連接し弁部材32のインク室16側に当接するように内側に張り出した張出部37とにより形成され、張出部37の中央に開口37aを有している。付勢部46bは、弁部材32を弁座部46aに当接させる方向に、側壁部36と張出部37との弾性力により弁部材32を付勢し、常態では弁部材32を弁座部46aに密着させている。また、インク抽出管12が誘導路40に侵入して弁部材32をインク室16側に押し上げることで、側壁部36が伸び張出部37が傾斜して弁部材32と弁座部46aとの間にインク流路のための隙間が形成される。
側壁部36の半径方向(前記軸線方向と直交方向)の肉厚t1(図5(a)参照)は、弁座部46aのインク抽出管12の誘導路40への侵入方向における肉厚t2(図5(a)参照)に比して薄く且つ外周壁33の半径方向の肉厚に比して薄く形成されている。そのため、インク抽出管12により弁部材32を押し上げると、弁座部46a及び外周壁33に比べて付勢部46bが大きく弾性変形して、弁部材32と弁座部46aとの間に隙間を形成する。
次に、図3を参照して弁部材32について説明する。
弁部材32は、支持部材46の弁座部46aと当接する底部70と、その底部70の外周よりインク室16側に円筒状に延びる弁側壁部71と、底部70の略中心部に弁側壁部71よりもインク室16側に突出し、そのインク室16側の先端が尖形に形成された破断部72とを備えている。
底部70は、その弁座部46aと対向する端面に、連通路38よりも中心側でかつ開口41よりも外側となる位置に、弁座部46a側に突起し環状に形成された突起部材39(図2参照)を有している。弁部材32が支持部材46内に収納された状態で、弁側壁部71は、付勢部46bの張出部37の下面に密着しかつ押圧され、その押圧により、突起部材39は、弁座部46aを弾性変形させてその弁座部46aの上面に密着する。
底部70は、突起部39よりも外周で弁側壁部71よりも内周側に、弁部材32のインク室16側と弁座部46a側とを連通する連通路38が複数貫通形成されている。なお、本実施例では、8個の連通路38が形成されているが、その数は特に限定されるものでなく、何個形成するものとしても良い。
破断部72は、底部70の略中心部に配設され略十字形状に組み合わされた4つの板部材73a〜73dからなり、隣接する板部材間に軸線方向と平行に延びる溝77を備えている。その各板部材73a〜73dは、先端76より底部70方向に、その同方向に延びる中心軸線に対して第1の角度(例えば、本実施例では略「45度」とする)を有して傾斜する第1傾斜部77aと、その第1傾斜部77aに連接されその第1傾斜部77aから底部70方向に、第1の角度よりも鋭角となる第2の角度(例えば、本実施例では、略「10度」とする)を有する第2傾斜部とを備えている。破断部72は、張出部37の開口37aをとおって突出し、先端76と薄膜部材31との間に隙間をあけて薄膜部材31と対向配置される。
次に、図4を参照して、インク抽出管12及び外気導入管13について説明する。図4は、インク抽出管12の弁部材32側となる先端部近傍の形状を示した斜視図である。なお、インク抽出管12と外気導入管13とは同形状、同一寸法に構成されているので、インク抽出管12について説明し外気導入管13についてはその説明を省略する。
インク抽出管12の弁部材32側となる先端端部は開口されており、弁部材32との当接面は、略平面に形成された端面80a〜80dにより構成されている。また、インク抽出管12は、インク抽出管12の弁部材32との当接面から装着部3側に、そのインク抽出管12の外周壁33を欠切した溝状の連通口81a〜81dが形成されている。この連通口81a〜81dは、インク抽出管12の外周壁33において略均等となるよう形成されている。なお、本実施例では、連通口81a〜81dを4つ形成するものとしたが、その数は何個で形成するものとしても良い。
インク抽出管12は、端面80a〜80dが略平面に形成されているため、弁部材32と当接したときその弁部材32の当接面を略均等に押圧することができるので、弁部材32が傾いたりすることがなく、インクの流路を常に一定に保つことができる。また、連通口81a〜81dは、インク抽出管12の弁部材32との当接面を含んで欠切されているので、インク抽出管12が弁部材32と当接した状態であっても、確実にインクの流路を形成することができる。
さらに、インク抽出管12が装着部3から突出して設けられた状態であっても、従来のように、インク抽出管12の先端が尖形に形成されていないので、ユーザーがインク抽出管12に触れて怪我をすることがない。
外気導入側の連通室50に配置される弁装置24は、上記インク供給側の弁装置23と全く同じ部品が共通に使用され、同様に固着され、各部が外気導入管13に対してインク抽出管12と同様の寸法関係にあるので、詳細な説明を省略する。
ここで、図5を参照して、インクカートリッジ1がインクジェット記録装置2に装着される場合の弁装置23の動作を説明する。
インクカートリッジ1が装着部3に装着されると、インク抽出管12は、誘導路40内に侵入し(図5(a))、誘導路40内面に、インクの流出を阻止する状態で密着する。インク抽出管12と弁部材32とが当接して弁部材32がインク室16側に押されると(図5(b))、付勢部46bの弾性に抗して弁部材32が弁座部46aから離れて押し上げられる。さらに、弁部材32が押し上げられると、破断部72の先端76が薄膜部材31に当接してその薄膜部材31を破断する。その結果、インク室16内のインクは、連通室30に供給され、弁装置23の上端の開口37aに入り、弁部材32の連通路38から、弁部材32の下面と弁座部46aの上面との間を通り、連通口81a〜81dからインク抽出管12内に入り(インクの流路B)、記録ヘッド7に供給される。なお、薄膜部材31を破断部72により破断する動作についてはさらに詳細に後述する。
一方、上記インク抽出管12の侵入と同時に、外気導入管13も連通室50側の弁装置24に侵入し、同装置内の弁部材32を押し上げる。外気導入管13側の薄膜部材51は、インク抽出管12側の薄膜部材31よりも破断部72の先端76との間隔が小さいから、インク抽出管12側の薄膜部材31よりも早く破断される。一般にインクカートリッジ1は中のインクを脱気状態に維持するために減圧状態で包装袋内に包装され、インク室16内も減圧状態にある。上記のように、外気導入管13側の薄膜部材51を早く破断することで、外気を筒部材25をとおしてインク室16上部に導入した後、インク抽出管12側の薄膜部材31を破断して、インク抽出管12へのインク供給を確実にしている。仮に、インク抽出管12側の薄膜部材31を早く破断すると、インク抽出管12へのインク流路に空気が侵入してインクの円滑な供給を阻害してしまう。
装着したインクカートリッジ1をインクジェット記録装置2から取り外すべく、インクカートリッジ1を装着部3から引き上げると、インク抽出管12および外気導入管13が対応する各弁部材32と離れると共に、付勢部46bの付勢作用によって各弁部材32は、弁座部46aに密着した状態に戻る。このとき、弁部材32の弁座部46aと対向する面には環状の突起部材39が設けられているので、確実にインク室16が密閉され、インク漏れが防止される。また、インク抽出管12側の弁座部46aの開口41近傍に残留しているインクは、その上部が弁部材32によって閉塞されて大気圧が作用していないことと、誘導路40が小径(直径約2mm)であることで、その位置でメニスカスを形成して保持され、外部に垂れてくることはない。
次に、図6を参照して、破断部72により薄膜部材31を破断する様子を説明する。なお、外気導入管13による薄膜部材51の破断の様子は、インク抽出管12による薄膜部材31の破断と同様であるため、その説明は省略する。
図6(a−1)は、破断部72が弁部材32と共にインク室16側に押し上げられて、先端76が薄膜部材31と当接した状態を示している。この状態では、薄膜部材31はまだ破断されていない(図6(a−2)の状態)。
図6(b−1)は、破断部72がさらに押し上げられて第1傾斜部74a〜74dにより薄膜部材31が破断された状態を示している。薄膜部材31は、破断部72の第1傾斜部74a〜74dと接触しており、破断部72の平面形状にほぼ倣って密着しているので、この状態では溝77が閉塞されインクの流路が殆ど形成されていない(図6(b−2))。
図6(c−1)は、インクカートリッジ1がインクジェット記録装置2に装着完了した状態であり、薄膜部材31は、破断部72の第2傾斜部75a〜75dにより押し広げられて破断されている。そのため、各板部材73a〜73d間の溝77が開放されインク室16とインク抽出管12とを結ぶインクの流路Cが形成される。また、このインク流路Cは、破断部72の外周において略均等に4つ形成されるので、インクをインク抽出管12側に略均等に供給可能となる。
なお、第1傾斜部74a〜74dから第2傾斜部75a〜75dに変わって薄膜部材31を押し広げると、薄膜部材31の破断された部分の湾曲角度が変わり、破断された部分が各板部材73a〜73d間の溝77から離れ、上記のようにインクの流路が形成される。また、薄膜部材31と各板部材73a〜73dとの密着性が低くなるため、インクカートリッジ1を脱着した場合には、付勢部46bの付勢により破断部72と薄膜部材31とが確実に離される。
以上、説明したように、上記第1の実施例に記載のインクカートリッジによれば、薄膜部材31を破断する先端が尖形に形成された破断部72を有する弁部材32が支持部材46に保持されており、その支持部材46は連通室30内に固着されている。そのため、インクカートリッジ1をインクジェット記録装置2に装着すると、インク抽出管12により弁部材32がインク室16側に押し上げられて弁開状態にされると共に薄膜部材31が破断され、インク室16とインク抽出管12とを結ぶインクの流路B,Cが形成される。よって、インク抽出管12を先端尖形に形成する必要がなく、ユーザーがインク抽出管12により怪我などをすることを防止でき、安全性を向上させることができる。さらに、外気導入管13側の弁部材32及び支持部材46も同形状に形成されているので、さらに安全性を向上させることができる。
また、インク抽出管12を先端尖形に形成する必要がないので、そのインク抽出管12が露出することを防止する保護装置などを新たに配置しなくてすみ、インクジェット記録装置が大規模化することを防止できると共に、部品点数が増えないので生産コストが増加することを防止できる。
上記第1の実施例では、弁部材32は、先端が尖形に形成された破断部72と、底部70及び弁側壁部71とを一体に形成するものとしたが、薄膜部材を破断する破断部とインク室16側と本体ケース1a外部側との間を連通及び遮断する弁とを別々に構成するものとしても良い。
次に、図7及び図8を参照して、ジョイント部分の第2の実施例について説明する。図7は、第2図と同様にインクジェット記録装置2に装着する前の状態を示すジョイント部分の断面図である。なお、第1の実施例と同じ形状および機能を持つ部分には、第1の実施例と同じ部番を付している。
第2の実施例のインクカートリッジ1の本体ケース1aは、筒状外周壁と底壁1eとにより上面を開放した形状に形成したインク室16を有し、底面を覆うキャップ部材1fを備える。また、底壁1eの下側に、下方へ開放した2つの連通室30,50を形成する2つの筒状壁1g、1hが形成され、連通室30には弁装置23が、連通室50には弁装置24が固着される。弁装置23と弁装置24とは、同一のものであり、インクジェット記録装置2に装着される場合は、連通室30にはインク抽出管12が、連通室50には外気導入管13がそれぞれ挿入される。
また、第1実施例と同様に弁装置23、24は、ゴム状の弾性部材で一体に製作された支持部材46と、樹脂材料で構成された弁部材32とを備えている。支持部材46は、第1の実施例の支持部材46と基本的には同じ構造を有するものであるが、外周壁33は第1の実施例のように円筒部35よりも長く突出しておらず、外周壁33と取付部33aとが実質的に弁座部46aとほぼ同一平面上に形成されている。その取付部33aは、筒状壁1g、1hの下端に、連通室30,50の一部として形成された段状面44と、キャップ部材1fとの間に挟んで固定され、それにより、弁装置23,24は本体ケース1aに対して固定されている。
図8は、弁部材32の詳細を示す図である。弁部材32は、第1の実施例と基本的には同様に底部70と、その底部70の外周より垂直で上方にかつ円筒状に延びる弁側壁部71とからなる。連通路38は、複数箇所において底部70と弁側壁部71とに渡って連続して形成され、その各連通路38の一側において、底部70から直角に立ち上がり一方の辺を弁側壁部71に接する略長方形の突起部59が形成されている。この連通路の開口部は、インク室16からインクが初めて通るとき、略円形であるとインクの表面張力によりメニスカスが形成されやすく円滑なインクの流出の妨げになる。メニスカスの形成を防ぐには、まず、開口部が非円形であることである。さらに、有効な方法としては、開口部が、複数の平面により形成されていることである。
この第2の実施例に記載の連通路38の稜線は、平面視略矩形に形成され、かつ底部70と弁側壁部71とのほぼ直角に交わる2面に渡っている。
さらに、略長方形の突起部59が、連通路38の一つの稜線に沿って、その連通路38の開口部から垂直に立ち上がって形成されている。そのため、連通路38の開口部は、突起部59により形成される面と、底部70により形成される面と、弁側壁部71により形成される面とに渡って形成されている。このことにより、開口部の形状は、立体的に複雑になり、より一層メニスカスの形成を防止することができる。なお、底部70の弁座部46aと当接する側には、連通路38よりも中心側でかつ開口41よりも外側となる位置に、突起39が環状に形成され、弁部材32が閉じられている場合は、弁座部46aと密着する。
また、第2の実施例において、外気導入側の連通室50の上部に続いて連通孔26がテーパー状に形成され、それらに連通して筒部材25が底壁1eから一体に立ち上がって形成され、筒部材25の上端は、インク室16内のインク液面よりも上に開口している。
インク供給側の連通孔21には、逆止弁60が設けられている。逆止弁60は、連通孔21の下面に対向する傘状の弾性膜部60bと、その膜部を一端に支持する軸部60cとを合成樹脂材料にて一体成形して構成されている。軸部60cは底壁1eの貫通孔に上下摺動可能に挿通され、常態では、膜部60bが連通孔21と間隔を置いた位置で、膨出部60aを底壁1eの上面に当接させ、インク室16から弁装置52へ向かうインクの流れを可能にしている。インク抽出管12側からインク室16へ向かう流れが生じたとき、膜部60bが上昇して連通孔21を塞ぎ、その流れを阻止する。前述のようにインク室16は減圧状態で包装されているため、インクカートリッジをインクジェット記録装置に装着するとき、仮に外気導入側の弁装置24よりも先にインク供給側の弁装置23が開放すると、インク抽出管12側からインク室16へ向かう流れが生じることになるので、逆止弁60によってこれを防止している。
以上説明した第2実施例の構成において、インクカートリッジ1が装着部3に装着されると、インク抽出管12が誘導路40に挿入され、弁部材32を押し上げる。弁部材32は、付勢部46bの張出部37を押し上げ、側壁部36が伸長して、弁部材32が弁座部46aから離れ、弁部材32に形成されている連通路38を通して、連通室30とインク抽出管12とが連通される。同時に、外気導入管13が、連通室50と連通し、インク室に外気が導入される。
図9は、図8に示す弁部材32の変形例を示す図である。上述のように、インクカートリッジ1が、装着部3に装着されると、インク抽出管12および外気導入管13が弁部材32を押し上げ、弁部材32は、支持部材46に形成された付勢部46bの張出部37を押し上げる。
一方、インク抽出管12や外気導入管13の長さには誤差があり、また弁部材32のインクカートリッジ1の底部からの位置も、多くの部品により決まるため、誤差が生じ、場合によっては相互に比較的大きな誤差となることがある。この誤差が大きいと、インクカートリッジ1を装着部3に装着したとき、弁部材32が張出部37に設けられた開口37a付近まで押し上げられ、開口部37aに挟まれてしまうことになる。このような状態で、インクカートリッジ1を装着部3から取り外すと、弁部材32が弁座部46aに当接しなくなりインクが漏れることになる。
そこで、この変形例では、図9に示すように、弁部材32の弁側壁部71に複数の尖形突起71aを設け、付勢部46bが伸長しても弁側壁部71の上面と、張出部37との間の接触状態が外れないように、両者の摩擦力を増大させている。
図10は、同じ目的を達成するために、支持部材46の張出部37に環状の突起37bを形成した例を示す図である。この環状の突起37bは、弁部材32の環状の弁側壁部71の内側に位置するように形成されている。
これらの構成により、弁部材32と張出部37とのいずれか一方または双方に互いに係合す凹凸部を設けることにより、両者の半径方向の相対移動を阻止することができ、弁部材32が閉位置に復帰しないことを防止することができる。
図11は、第3の実施例のをインクカートリッジのジョイント部分および装着部3の断面図である。この実施例では、第7図に示す第2の実施例とは、インクカートリッジの外気導入側の弁装置およびインクジェット記録装置側の装着部3が異なり、インク供給側の弁装置は、同一であるのでインク供給側については説明を省略する。
外気導入側の弁装置には、支持部材46と弁部材32とが備えられている。支持部材46は、第1および第2の実施例の支持部材46と同様にゴム状の弾性部材で一体に製作され、上部に弁座部46aと付勢部46bとを有し、これらの構造および機能は第1および第2の実施例の弁座部46aと付勢部46bと同一である。
弁座部46aの中央には、弁部材32の下面中央を外部に露出させる開口41が形成され、下部には、開口41を間隔をおいて環状に取り囲むシール部63が付勢部46bと反対側へ突出して形成されている。
図12は、弁部材32の詳細を示す図である。弁部材32は、図8に示す弁部材と同様に、弁部68に底部70と、弁側壁部71とを備え、その他連通路38や突起部59などの詳細な構成も、図8を参照して説明した通りであるので、説明を省略する。
この実施例において底部70は、上面から垂直に立ち上げられた円筒部材66を有する。インクカートリッジを装着部3に正常に装着したとき、弁座部46aから弁部材32が押し上げられても、円筒部材66は上端を筒部材25内面と間隔を置いて位置し、インク室16と弁座部46aの開口41との連通を確保している。
また、底部70は、開口41から露出する面にその開口41から垂直に下方に延設された操作部材67を有する。操作部材67の外周には軸線方向に延びる複数の凹み67aが形成されている。
図11(a)は、インクカートリッジ1がインクジェット記録装置2の装着部3に装着される前の状態を示す図であって、操作部材67の下端は、シール部63の最下端より少し上方に位置するように配設されている。この状態では、インク供給側の弁部材32も外気導入側の弁部材32もそれぞれ支持部材46の弁座部46aに押しつけられていて、各弁装置は、開放されていない。
一方、インクジェット記録装置2の装着部3については、インク供給側は、第1実施例および第2実施例と同様に、インク抽出管12が突出して形成され、インク抽出管12の周囲は、スポンジ等の多孔質体3cが敷かれ、万一漏れたインクを吸収するように構成されている。外気導入側は、シール部63に対応して凹部3dが形成され、凹部3dの底面に外気導入管13が形成されている。
同図(b)に示すように、インクカートリッジ1が装着された場合には、インク供給側は、実施例1および実施例2と同様に、インク抽出管12の先端が、弁部材32を押し上げ、弁装置が開放される。
外気導入側は、凹部3dの底に操作部材67の先端が当接し、弁部材32が固定された状態で、弁座部46aが、下方に移動され、弁装置が開放される。同時にシール部63の下端が凹部3dの底に密着し、外気導入管13が開放された弁装置24を介してインク室16と連通される。
なお、第3実施例では、大気導入側に操作部材67を備えた弁部材32を備え、インク供給側は、装着部3から突出したインク抽出管12により弁部材32が開放されるようにしたが、インク供給側においても、操作部材67を備えた弁部材32を備え、インク抽出管12を装着部3に突出させない構成としてもよい。
以上、実施例に基づいて本発明を説明したが、本発明は、上記実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記実施例では、弁装置23,24の外形を連通室30,50の内形より若干小さくし、押圧部材42により押圧して固着するものとしたが、弁装置23,24の外形を連通室30,50の内形より若干大きく形成し、弁装置23,24を連通室に押し込み嵌合して固着するものとしても良い。
また、上記実施例では、インク抽出管12及び外気導入管13は、そのインク室16側となる先端を含んで欠切して連通口81a〜81dを形成するものとしたが、インク抽出管12及び外気導入管13の側壁に内部と外部とを連通する連通口を穿設するものとしても良い。
本発明を適用するインクジェット記録装置を示した概略図である。 第1実施例のインクカートリッジのジョイント部分の断面図である。 第1実施例の弁部材を拡大して示す斜視図である。 インク抽出管及び外気導入管の弁部材側となる先端部近傍の形状を示した斜視図である。 インク抽出管と弁装置との関係を説明する動作説明図であり、図5(a)は、弁部材を開放する前の状態、図5(b)は、弁部材を開放した状態を示す。 薄膜部材が破断される状態変化を説明する動作説明図であり、図6(a−1)、図6(b−1)、図6(c−1)は、側面図であり、図6(a−2)、図6(b−2)、図6(c−2)は、平面図である。 第2実施例のインクカートリッジのジョイント部分の断面図である。 第2実施例の弁部材を示す図である。 弁部材の変形例を示すもので、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は(a)のB−B線断面、(d)は(a)のC−C線断面図、(e)は底面図である。 弁装置の支持部材の変形例を示す断面図である。 第3実施例のインクカートリッジの断面図で(a)は、装着前、(b)は装着後を示す。 第3実施例の弁部材を示すもので、(Ma)は平面図、(b)は、側面図、(c)は底面図である。
符号の説明
1 インクカートリッジ
2 インクジェット記録装置
3 装着部
12 インク抽出管(操作部材)
13 外気導入管(操作部材)
16 インク室
23,24 弁装置
30 連通室(インク供給側)
31,51 薄膜部材
32 弁部材
33a 取付部
34 溝
35 円筒部(シール手段)
38 連通路
39 突起部材
44 段状面
46 支持部材
46a 弁座部
46b 付勢部
50 連通室(外気導入側)
60 逆止弁
63 シール部(シール手段)
67 操作部材

Claims (35)

  1. 記録ヘッドよりインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置に着脱自在に構成され、そのインクジェット記録装置側に設けられた流路と連通するインクカートリッジにおいて、
    インクを貯留するインク室と、
    そのインク室と連通して設けられた連通室と、
    インクカートリッジが前記インクジェット記録装置に装着されることにともない移動可能な弁部材と、
    その弁部材の一方の面のほぼ中央部分を露出させる開口を有しかつその開口の外周において前記弁部材と当接する弁座部、及び、その弁座部の外周から前記インク室側に立ち上がりかつ前記弁部材の一方の面と反対側部分に当接するように内側に張り出し前記弁部材を弁座部に当接させる方向に付勢する付勢部を、ゴム状の弾性材料で一体に製作して有し、前記連通室内に配設された支持部材とを備え、
    前記弁部材は、前記支持部材の弁座部と付勢部との間に保持され、インクカートリッジが前記インクジェット記録装置に装着されることにともない、前記弁部材が前記付勢部の付勢に抗して移動されて、前記弁座部から離れ、前記インク室と前記流路とが連通することを特徴とするインクカートリッジ。
  2. 前記弁部材は、前記インクジェット記録装置と前記弁部材とのいずれか一方から他方に向けて突出して設けられた操作部材により、インクカートリッジが前記インクジェット記録装置に装着されることにともない、前記弁座部から離れる方向に押されることを特徴とする請求項1に記載のインクカートリッジ。
  3. 前記操作部材は、前記インクジェット記録装置から突出して設けられた中空部材であって、その内部流路が前記インクジェット記録装置側の流路と連通して形成され、インクカートリッジが前記インクジェット記録装置に装着されたとき、その中空部材の内部流路が前記インク室と前記インクジェット記録装置側の流路と連通させることを特徴とする請求項2に記載のインクカートリッジ。
  4. 前記支持部材は、インクカートリッジが前記インクジェット記録装置に装着されることにともない、前記中空部材をその内周に密着して嵌合させるシール手段を、前記弁座部から前記付勢部とは反対側に一体に突出して有することを特徴とする請求項3に記載のインクカートリッジ。
  5. 前記支持部材は、インクカートリッジが前記インクジェット記録装置に装着されることにともない、前記弁座部の開口と前記流路とを連通状態にするシール手段を、前記弁座部から前記付勢部とは反対側に一体に突出して有することを特徴とする請求項1または2に記載のインクカートリッジ。
  6. 前記弁部材は、前記弁座部と当接する部分と、前記付勢部と当接する部分との間に、前記弁座部側とその反対側とを連通させる連通路を貫通して備えることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のインクカートリッジ。
  7. 前記弁部材の連通路の開口部は、非円形に形成されていることを特徴とする請求項6に記載のインクカートリッジ。
  8. 前記弁部材は、前記弁座部の開口と対向する底部と、その底部の外周から前記インク室側に立ち上がって形成された弁側壁部とを有し、前記弁部材の連通路は、その弁部材の底部と弁側壁部とにわたって連続して形成されていることを特徴とする請求項6または7に記載のインクカートリッジ。
  9. 前記弁部材の連通路の前記インク室側の開口部を構成する各稜線は、互いに角度をもった2以上の平面上にあることを特徴とする請求項6から8のいずれかに記載のインクカートリッジ。
  10. 前記弁部材は、その連通路の前記インク室側の開口部の一側から突出した突起部を有し、その突起部の稜線と、前記開口部の他の稜線とが前記2以上の平面上にあることを特徴とする請求項9に記載のインクカートリッジ。
  11. 前記弁部材は、前記弁座部の開口と対向する底部と、その底部の外周から前記インク室側に立ち上がって形成された弁側壁部とを有し、前記付勢部の立ち上がった部分は、前記弁側壁部の外周に沿って立ち上がっていることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のインクカートリッジ。
  12. 前記付勢部の前記弁部材の外周部に位置する部分の肉厚は、前記弁座部の前記抽出部材の侵入方向における肉厚に比して薄く形成されていることを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載のインクカートリッジ。
  13. 前記支持部材は、前記シール手段の外周に間隔を置いて、前記連通室の内周面に固定される外周壁を有し、前記シール手段は、その中心軸線方向と直交する面内で前記外周壁に対して弾性変形可能であることを特徴とする請求項4に記載のインクカートリッジ。
  14. 前記シール手段の前記中空部材の侵入側となる端部の内周は、前記侵入側から前記弁部材側に向かうほど径を小さく構成されていることを特徴とする請求項4に記載のインクカートリッジ。
  15. 前記弁座部の開口の内径は、前記シール手段の内径より大きく形成されていることを特徴とする請求項4、13または14に記載のインクカートリッジ。
  16. 前記弁部材の前記弁座部と対向する面には、前記連通路より内側で且つ前記開口より外側となる位置にその弁座部方向に突起した環状の突起部材が形成されていることを特徴とする請求項6に記載のインクカートリッジ。
  17. 前記付勢部の内側に張り出した部分と、前記弁部材との当接面またはその近傍に、両者の半径方向の相対移動を阻止する凹凸部を設けたことを特徴とする請求項1から16のいずれかに記載のインクカートリッジ。
  18. 前記支持部材は、前記付勢部と離れた側の外周面に半径方向外方に突起した取付部を有し、その取付部よりも前記付勢部は外径を小さく形成され、
    前記連通室は、前記付勢部を収容する部分と、その部分に対し前記インク室と反対側に段状面を介して形成され前記取付部を収容する部分とを有し、
    前記取付部を、前記連通室の前記段状面に当接して固着したことを特徴とする請求項1から17のいずれかに記載のインクカートリッジ。
  19. 前記インクジェット記録装置は、そのインクジェット記録装置から突出して設けられ、前記インク室内に外気を導入する外気導入部材を備え、
    その外気導入部材を挿入可能で前記インク室と連通する外気連通室が形成され、その外気連通室内に前記支持部材及び弁部材と同形状のものが配置されていることを特徴とする請求項1から18のいずれかに記載のインクカートリッジ。
  20. 移動可能に配設された弁部材と、
    その弁部材の一方の面のほぼ中央部分を露出させる開口を有しかつその開口の外周において前記弁部材と当接する弁座部、及び、その弁座部の外周からその弁部材の前記一方の面と反対側に立ち上がりかつその弁部材の一方の面と反対側部分に当接するように内側に張り出し前記弁部材を弁座部に当接させる方向に付勢する付勢部を、ゴム状の弾性材料で一体に製作して有する支持部材とを備え、
    前記弁部材は、前記支持部材の弁座部と付勢部との間に保持され、前記弁部材が前記付勢部の付勢に抗して移動することにより、前記弁座部から離れ、前記弁部材の両側の流路が連通することを特徴とする弁装置。
  21. 前記支持部材は、前記弁座部の開口と、当該弁装置と着脱可能に接続される機器の流路とを連通状態にするシール手段を、前記弁座部から前記付勢部とは反対側に一体に突出して有することを特徴とする請求項20に記載の弁装置。
  22. 前記弁部材は、前記開口により露出されたその弁部材の前記一方の面を、中空部材により前記付勢部の付勢に抗して押され前記弁座部から離れるものであり、前記支持部材は、その中空部材をその外周に密着して嵌合させるシール手段を前記開口に連接して一体に有することを特徴とする請求項20に記載の弁装置。
  23. 前記弁部材は、前記弁座部と当接する部分と、前記付勢部と当接する部分との間に、その弁部材の両側を連通させる連通路を、その移動方向に貫通して備えることを特徴とする請求項20から22のいずれかに記載の弁装置。
  24. 前記弁部材の連通路の開口部は、非円形に形成されていることを特徴とする請求項23に記載の弁装置。
  25. 前記弁部材は、前記弁座部の開口と対向する底部と、その底部の外周から前記弁座部とは反対側に立ち上がって形成された弁側壁部とを有し、前記弁部材の連通路は、その弁部材の底部と弁側壁部とにわたって連続して形成されていることを特徴とする請求項23または24に記載の弁装置。
  26. 前記弁部材の連通路の開口部を構成する各稜線は、互いに角度をもった2以上の平面上にあることを特徴とする請求項23から25のいずれかに記載の弁装置。
  27. 前記弁部材は、その連通路の開口部の一側から突出した突起部を有し、その突起部の稜線と、前記開口部の他の稜線とが前記2以上の平面上にあることを特徴とする請求項26に記載の弁装置。
  28. 前記弁部材は、前記弁座部の開口と対向する底部と、その底部の外周から前記弁座部とは反対側に立ち上がって形成された弁側壁部とを有し、前記付勢部の立ち上がった部分は、前記弁側壁部の外周に沿って立ち上がっていることを特徴とする請求項20から27のいずれかに記載の弁装置。
  29. 前記付勢部の前記弁部材の外周部に位置する部分の肉厚は、前記弁座部の前記抽出部材の侵入方向における肉厚に比して薄く形成されていることを特徴とする請求項20から28のいずれかに記載の弁装置。
  30. 前記支持部材は、前記シール手段の外周に間隔を置いて外周壁を有し、前記シール手段は、その中心軸線方向と直交する面内で前記外周壁に対して弾性変形可能であることを特徴とする請求項22に記載の弁装置。
  31. 前記シール手段の前記中空部材の侵入側となる端部の内周は、前記侵入側から前記弁部材側に向かうほど径を小さく構成されていることを特徴とする請求項22または30に記載の弁装置。
  32. 前記弁座部の開口の内径は、前記シール手段の内径より大きく形成されていることを特徴とする請求項22、30または31に記載の弁装置。
  33. 前記弁部材の前記弁座部と対向する面には、前記連通路より内側で且つ前記開口より外側となる位置にその弁座部方向に突起した環状の突起部材が形成されていることを特徴とする請求項23に記載の弁装置。
  34. 前記付勢部の内側に張り出した部分と、前記弁部材との当接面またはその近傍に、両者の半径方向の相対移動を阻止する凹凸部を設けたことを特徴とする請求項20から33のいずれかに記載の弁装置。
  35. 前記支持部材は、前記弁座部側の外周面に半径方向外方に突起し、当該支持部材を取り付ける機器に対する取付部を有し、その取付部よりも前記付勢部は外径を小さく形成されていることを特徴とする請求項20から34のいずれかに記載の弁装置。
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