JP4403790B2 - インクカートリッジ及びインクジェット記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、インクカートリッジ及びインクジェット記録装置に関し、特に、インクジェット記録装置に着脱自在に構成されるインクカートリッジであって、そのインクカートリッジ内のインクの色を確実に認識することができるインクカートリッジ及びそのインクカートリッジを備えるインクジェット記録装置に関するものである。
特開平9−20018号公報(特許文献1)に開示されているように、インクカートリッジ内に貯留されているインクの色を容易に認識することができるインクカートリッジが知られている。このインクカートリッジは、インクを浸み込ませた多孔性材料を収納する容器本体と、その容器本体の上部開口を覆う蓋部材とで構成され、その蓋部材は、多孔性材料に浸み込ませたインクの色と同系色の材料で形成されている。よって、複数色のインクカートリッジを装着する場合であっても、インクカートリッジの蓋部材の着色を認識して装着できるので、異なる色のインクカートリッジを誤って装着することを防止できる。
また、インクカートリッジ内のインクの色を認識するために、透明又は半透明な材料により構成されたインクカートリッジも知られている。
特開平9−20018号公報(第3図等)
しかしながら、上述した前者のインクカートリッジは、蓋部材をインクの色と同系色の材料で形成し、インクカートリッジのインクジェット記録装置への誤装着を防止している。しかし、蓋部材をインクの色毎に異なる着色をする必要があるので、インクカートリッジを製作するための部品の種類が増加すると共に、インクの色に応じて蓋部材を選択してインクカートリッジを製作するので、作業工程が複雑化してしまい、インクカートリッジの製作コストが高くなるという問題点があった。
また、後者のインクカートリッジは、透明又は半透明の材料によってインクカートリッジが構成されるため、貯留されるインクを認識することができるが、そのインクカートリッジ内部にインクが所定量の体積でまとまっていると、インクの色が濃くなり黒ずんで認識される。そのため、インクカートリッジに貯留されるインクの色を正確に認識することが困難であるという問題点があった。
本発明は、上述した問題を解決するためになされたものであり、インクカートリッジを製作する部品を共通化して製作コストを低減すると共にインクカートリッジ内のインクの色を正確に認識することができるインクカートリッジ及びそのインクカートリッジが装着されるインクジェット記録装置を提供することを目的としている。
この目的を達成するために請求項1記載のインクカートリッジは、ンクを貯留可能なインク室形成する本体ケース備えており、外部と連通するインクの連通路および外気の連通路が形成される側を下向きにした状態で、上方にインクのない空間を形成するようインク室にインクを貯留するものであり、前記インク室を形成する本体ケースの内、前記空間が形成される本体ケースの少なくとも一部分は透明又は半透明な材料で構成され、透明又は半透明な部分の内壁面付着したインクを散させた状態で保持するメッシュ状の拡散溝を備えている。
請求項2記載のインクカートリッジは、請求項1記載のインクカートリッジにおいて、前記本体ケースは、前記インク室を形成すると共にそのインク室上方となる端面を開口する中空状の容器と、その容器の開口端面を覆いその容器内部を密閉する蓋とで構成されており、前記拡散溝は、その蓋の内壁面に形成されている。
請求項3記載のインクカートリッジは、請求項2記載のインクカートリッジにおいて、前記蓋には、インクカートリッジを前記インクジェット記録装置に装着するために前記蓋より外方に突起した把持部と、その把持部の内側に前記空間を形成する中空状の中空部とが備えられており、前記拡散溝は、その中空部を形成する把持部の内壁面に形成されている。
請求項4記載のインクカートリッジは、請求項1から3のいずれかに記載のインクカートリッジにおいて、前記拡散溝は、矩形メッシュ状に形成されている。
請求項5記載のインクカートリッジは、請求項1から3のいずれかに記載のインクカートリッジにおいて、前記拡散溝は、平行四辺形メッシュ状に形成されている。
請求項6記載のインクカートリッジは、請求項1から3のいずれかに記載のインクカートリッジにおいて、前記拡散溝は、略円形メッシュ状に形成されている。
請求項7記載のインクジェット記録装置は、記録ヘッドからインクを吐出して記録を行うものであり、請求項1から6のいずれかに記載のインクカートリッジを備えている。
請求項1記載のインクカートリッジによれば、外部と連通するインクの連通路および外気の連通路が形成される側を下向きにした状態で、上方にインクのない空間を形成するようにインク室にインクが貯留される。そのインク室を形成する本体ケースの内、そのインクのない空間が形成される本体ケースの少なくとも一部分が透明または半透明な材料で構成されている。また、その透明または半透明な部分の内壁面は、着したインクを散させた状態で保持するメッシュ状の拡散溝が形成されている。
したがって、インクカートリッジが搬送されたりインクジェット記録装置へ装着される際に、インクはインク室内を動き拡散溝が形成された内壁面に必ず付着し散された状態で保持されるので、拡散溝が形成された透明又は半透明な材料を通して、その内面の拡散溝に沿って広がったインクの色を正確に認識することができる。よって、インクの色が濃い部分で正確に認識できないことを防止でき、インクカートリッジをインクジェット記録装置に誤装着することを防止できるという効果がある。
さらに、インクカートリッジは、拡散溝が形成された部分となる本体ケースを透明又は半透明な材料で構成しているので、各色のインクを共通に製作したインクカートリッジにそれぞれ貯留することができる。よって、インクカートリッジを製作する部品を共通化することができるので、インクの色に応じて蓋を選択してインクカートリッジを製作する等の複雑な作業工程を省略でき、製作コストの低減を図ることができるという効果もある。
請求項2記載のインクカートリッジによれば、請求項1記載のインクカートリッジの奏する効果に加え、拡散溝は蓋の内壁面に形成され、その蓋は、インク室上方となる端面開口を覆い容器を密閉するよう構成されている。よって、ユーザーは、インクカートリッジをインクジェット記録装置に装着する際、蓋を上方から視ることでインクの色を認識することができるので、インクカートリッジの誤装着を確実に防止できるという効果がある。
請求項3記載のインクカートリッジによれば、請求項2記載のインクカートリッジの奏する効果に加え、蓋には、インクカートリッジをインクジェット記録装置に装着するために蓋より外方に突起した把持部と、その把持部の内側にインクのない空間を形成する中空状の中空部とが備えられており、拡散溝は、その中空部を形成する把持部の内壁面に形成されている。ユーザーは、把持部を持ってインクカートリッジの装着を行うので、インクカートリッジの装着の際にその把持部を視てインクカートリッジ内のインクの色をより確実に認識することができる。よって、インクカートリッジの誤装着をより確実に防止することができるという効果がある。
請求項4から6のいずれかに記載のインクカートリッジによれば、請求項1から3のいずれかに記載のインクカートリッジの奏する効果に加え、拡散溝は、矩形メッシュ状、平行四辺形メッシュ状又は略円形メッシュ状に形成されている。拡散溝は、矩形、平行四辺形又は略円形の突起部を配列し、その突起部と突起部の間の溝が縦横に連なってメッシュ状に形成される。よって、矩形、平行四辺形又は略円形は単純な形状であるため、拡散溝の成形を容易に行うことができるという効果がある。
請求項7記載のインクジェット記録装置によれば、請求項1から6のいずれかに記載のインクカートリッジを備えているので、インクカートリッジ内のインク色を確実に認識できるインクカートリッジがそのインクジェット記録装置に装着される。よって、インクカートリッジが誤装着されることを確実に防止することができるという効果がある。
以下、本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施例におけるインクカートリッジ1と、そのインクカートリッジ1を装着するインクジェット記録装置2とを示した概略図である。
インクカートリッジ1は、インクIを吐出する記録ヘッド7を備えたインクジェット記録装置2に着脱可能に構成され、記録ヘッド7に供給するインクIを貯留するためのものである。インクカートリッジ1には、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック等の複数色のカラーインクの内のいずれか1色のインクIが充填され、異なる色のインクIが充填された複数のインクカートリッジ1がインクジェット記録装置2に装着されてカラー印刷が可能になる。
インクカートリッジ1は、上面を開口した中空箱状の容器1aと、その容器1aの開口上面を覆い容器1a内部を密閉する蓋1bとを備え、記録ヘッド7に供給するインクIはインクカートリッジ1の内部に形成されるインク室16(図2参照)に貯留されている。この容器1aと蓋1bとは、透明又は半透明な樹脂材料により形成されており、インク室16に貯留されるインクIのインクの色を認識可能に構成されている。
蓋1bには、インクカートリッジ1をインクジェット記録装置2に装着するために、その蓋1bより外方に突起しユーザーが把持できる把持部1dが形成されており、インクカートリッジ1の着脱の作業性を向上している。なお、この把持部1bの内側は、中空状に形成されており、蓋1bの内壁面には、毛細管作用によりインクIを縦横に拡散した状態で保持するメッシュ状の拡散溝14(図3参照)が形成されている。この拡散溝14については後述する。
インクジェット記録装置2は、インクカートリッジ1を着脱可能に装着する装着部3と、インクカートリッジ1からインク供給チューブ4を介して供給されるインクIを貯留するタンク5と、そのタンク5に貯留されたインクIを記録用紙6に向けて吐出する記録ヘッド7と、タンク5と記録ヘッド7とが搭載され直線方向に往復動作するキャリッジ8と、そのキャリッジ8が往復移動するガイドとなるキャリッジ軸9と、記録用紙6を搬送する搬送機構10と、パージ装置11とを備えている。
装着部3は、ベース部3aと、そのベース部3aの両側から立設するガイド部3bとから成り、ガイド部3bに挟まれたベース部3aからは、インクカートリッジ1内に貯留されたインクIを抽出する中空状のインク抽出管12と、インクカートリッジ1内に外気を導入する中空状の外気導入管13とが突出して配設されている。
このインク抽出管12の一端側には、インク供給チューブ4が連結され、インク抽出管12は、インク供給チューブ4を介してタンク5と連通されている。外気導入管13の一端側には、外気導入チューブ15が連結され、外気導入管13は、外気導入チューブ15を介して外気と連通されている。
インクカートリッジ1は、装着部3に対して垂直方向(矢印X方向)から装着される。この際、インク抽出管12と外気導入管13とは、インクカートリッジ1の内部に備えられた各弁装置23,24の弁部材32(図2参照)に当接し、その各弁部材32をインク室16側に押し上げ、インク室16の内部と連通する。
記録ヘッド7には、記録用紙6と対向する面に複数のノズル孔が備えられ、圧電素子からなるアクチュエータを駆動することによって、ノズル孔からタンク5に貯留されたインクIが記録用紙6に向けて吐出される。尚、実際に記録動作をする場合には、記録ヘッド7を搭載したキャリッジ8が往復移動しながら、記録用紙6に記録が行われる。
また、記録ヘッド7は、装着部3よりも上方に配置されており、ノズル孔内のインクIは、装着部3に装着されたインクカートリッジ1とノズル孔との水頭差により負の圧力(背圧)が与えられている。
パージ装置11は、記録範囲外であって記録ヘッド7に対向するように配置されており、記録ヘッド7のノズル孔形成面を覆うパージキャップ11aと、パージキャップ11aと連通する廃インクチューブ11bと、廃インクチューブ11bを介してノズル孔からインクを吸引するポンプ11cとを備えている。
パージ処理を実行する場合には、キャリッジ8をパージ処理実行位置に移動させ、記録ヘッド7のノズル孔形成面をパージキャップ11aで覆う。この状態でポンプ11cを駆動して、記録ヘッド7の内部に溜まる気泡などを含んだ不良インクを吸引する。吸引された不良インクは、廃インクチューブ11bを介して図示しない廃インクタンクに貯められる。なお、記録動作やパージ処理は、インクジェット記録装置2に搭載された中央演算装置であるCPU(図示せず)の下で制御される。
次に、図2を参照して、インクカートリッジ1の構造を説明する。図2は、インクカートリッジ1の構造を示した縦断面図である。
インクカートリッジ1の容器1aは、その容器1aの内部空間を上下に区画する仕切壁1cを容器1aと一体に形成し、上部の区画をインク室16とし、また仕切壁1cの下側に、下方へ開放した2つの連通室30,50を有している。インクカートリッジ1を装着部3に装着したとき、一方の連通室30にはインク抽出管12が、他方の連通室50には外気導入管13がそれぞれ挿入される。
仕切壁1cにより区画されたインク室16内に貯留されるインクIは、容器1aの上面近傍となる位置まで貯留されている。そのため、インクカートリッジ1がインクジェット記録装置2に装着された状態で、インク室16の上方にインクIが貯留されていない空間17が形成される。なお、この空間17には、把持部1dの内側の中空状に形成された中空部も含まれている。
連通室30上方の仕切壁1cには、インク室16と連通室30とを連通する連通孔21が形成され、仕切壁1cから連通孔21を囲んで垂下した筒状壁22の下端に、連通孔21を閉塞する薄膜部材31が、容器1aと一体に樹脂材料により形成されている。また、連通室50上方の仕切壁1cにも、インク室16と連通室50とを連通する連通孔23が形成され、仕切壁1cから連通孔23を囲んで垂下した筒状壁24の下端に、連通孔23を閉塞する薄膜部材51が、容器1aと一体に樹脂材料により形成されている。よって、インクカートリッジ1が搬送される際に、インク室16内のインクIが漏れ出すことを防止することができる。
外気導入管13側の薄膜部材51は、インク抽出管12側の薄膜部材31よりも後述する尖形部72との間隔が小さくなるように、筒状壁24の仕切壁1cからの垂下量が筒状壁22の垂下量よりも大きく形成されている。
また、連通孔23から筒部材25がインク室16内に突出して設けられ、外気導入管13から導入された外気を筒部材25を経てインク室16上部の空間17に導くようにしている。
連通室30の内部には、インク室16と外部との連通と遮断とを選択的に切替可能な弁装置23が固着され、連通室50の内部にも同様に、連通と遮断とを選択的に切替可能な弁装置24が固着される。
ここで、連通室30に固着される弁装置23について説明する。連通室50に固着される弁装置24については、弁装置23と同形状に形成されているため、その詳細な説明は省略する。
弁装置23は、ゴム状の弾性部材で一体に製作された支持部材46と、樹脂材料で構成された弁部材32とを備えている。支持部材46は、ほぼ円筒形の外形をなし、その軸線方向の中間部に弁座部46a、その弁座部46aよりもインク室16側に付勢部46b、付勢部46bとは反対側へ弁座部46aから延びる円筒部35、その円筒部35の外周に間隔を置いて平行に延びる外周壁33とを一体に成形して構成される。弁部材32は、付勢部46bによって弁座部46aに当接する方向に付勢されてその付勢部46b内に収容されている。
弁装置23は、容器1a外部側となる端部に半径方向外方に突起した位置決部33aを有しており、連通室30は、位置決部33aを収納するために外側へ径が大きくなる段状面を有している。その段状面と位置決部33aによって、連通室30への弁装置23の固着位置が定められる。
弁座部46aはその中央に前記軸線方向に貫通した開口41を有する。円筒部35は、インクカートリッジ1が装着部3に装着されたとき、インク抽出管12が挿入される誘導路40を有し、その誘導路40を開口41と連通した状態で弁座部46aから一体に連接されている。弁座部46aに当接した弁部材32は、開口41、誘導路40を通して外部に露出し、挿入されたインク抽出管12と対向することができる。誘導路40は、挿入されたインク抽出管12と密着するようにその内径をインク抽出管12の外径よりも小さく形成され、開口41は、インク抽出管12の外径よりも大きく形成されている。誘導路40のインク抽出管12の挿入側端部は、外方に向け拡大するテーパ形に形成されている。
円筒部35と外周壁33との間は、環状の溝34によって隔てられ、外周壁33に対して円筒部35が誘導路40の中心軸線方向と直交する面内で弾性変形可能とされている。これにより、誘導路40へインク抽出管12の挿入にともない円筒部35が拡径しやすくし、誘導路40とインク抽出管12との密着性を良くしてインク漏れを防止することができる。また、誘導路40に対してインク抽出管12が傾斜あるいはずれて挿入されても、円筒部35の変形により、誘導路40へインク抽出管12の挿入を可能にしている。さらに誘導路40へインク抽出管12の挿入にともない、誘導路40の内壁部が弁部材32側に若干押されながら弾性変形するが、その変形は径の大きい開口41内の空間で吸収され、弁部材32を押すことがない。
付勢部46bは、弁座部46aの外周からインク室16側に円筒状に立ち上がった側壁部36と、その側壁部36と連接し弁部材32のインク室16側に当接するように内側に張り出した張出部37とにより形成され、張出部37の中央に開口37aを有している。付勢部46bは、弁部材32を弁座部46aに当接させる方向に、側壁部36と張出部37との弾性力により弁部材32を付勢し、常態では弁部材32を弁座部46aに密着させている。また、インク抽出管12が誘導路40に侵入して弁部材32をインク室16側に押し上げることで、側壁部36が伸び張出部37が傾斜して弁部材32と弁座部46aとの間にインク流路のための隙間が形成される。
弁部材32は、支持部材46の弁座部46aと当接する底部70と、その底部70の外周よりインク室16側に円筒状に延びる弁側壁部71と、底部70の略中心部に弁側壁部71よりもインク室16側に突出し、そのインク室16側の先端が尖形に形成された尖形部72とを有している。
底部70は、開口41よりも外周で弁側壁部71よりも内周側に、弁部材32のインク室16側と弁座部46a側とを連通する連通路38が複数貫通形成されている。インクの抽出は、その連通路38を介して行われる。
尖形部72は、張出部37の開口37aをとおって突出し、尖形部72の先端と薄膜部材31との間に隙間をあけて薄膜部材31と対向配置される。インクカートリッジ1がインクジェット記録装置2に装着されたとき、インク抽出管12が弁部材32の底部70を押し上げることにより薄膜部材31を破断して、インク供給口21、開口37a、連通路38及びインク抽出管12を通るインクIの流路が形成される。
また、インクカートリッジ1がインクジェット記録装置2より脱着されたとき、付勢部46bの付勢力によって弁部材32の底部70と弁座部46aが当接され、インクの流路が遮断される。
なお、弁装置24には、インクカートリッジ1がインクジェット記録装置2に装着されたとき、外気導入管13が挿入され、上記インク供給の場合と同様に、外気導入口26、開口37a、連通路38及び大気導入管13を通る外気の流路が形成されると共に、インクカートリッジ1がインクジェット記録装置2から脱着されたときには、付勢部46bの付勢力によって外気の流路が遮断される。
次に、図3を参照して、把持部1bの内壁面に形成される拡散溝14について説明する。図3は、拡散溝14の構成を説明する図であり、図3(a)は、把持部1dの内壁面を拡大して示した拡大図であり、図3(b)は、図2のA部分を拡大して示した拡大断面図である。
蓋1bの内壁面全体には、図3(a)に示したような縦横に等間隔に配列された正方形の突起部が形成されており、その正方形の突起部と突起部との間に溝が形成されている。その溝が正方形メッシュ状に縦横に連なって拡散溝14が形成されている。蓋1bの内壁面に付着したインクIは、その拡散溝14内に侵入し、毛細管作用により縦横に拡散された状態でその溝内に保持される。この様子を図3(b)に示す。
図3(b)に示すように、拡散溝14内のインクは、毛細管作用によって保持されているので、インクカートリッジ1をインクジェット記録装置2に装着するために、ユーザーが把持部1dを持ち容器1aが下方で蓋1bが上方となる状態になり、把持部1dの内側にインクがない空間17が形成されても、拡散溝14内からインクIが流れ出すことがない。
また、拡散溝14は、細かな溝で正方形メッシュ状に形成され、その拡散溝14内にインクIが保持されているため、ユーザーは、インクカートリッジ1を外部から視ると、蓋1bの内側に薄膜状のインクIが付着しているように認識できる。
容器1aは、蓋1bと同様に透明又は半透明の材料で構成されているが、インク室16内にインクIは所定のまとまった体積となっているため、そのインクIの色が濃くなり黒ずんだ色と認識されてしまう。例えば、シアン色及びマゼンタ色のインクIが貯留されている場合はそのインクIの色が黒に近くなり、イエロー色のインクIが貯留されている場合は赤黒い色に近くなる。そのため、ユーザーは、インクIの色の正確な判別が困難となる。
しかし、本インクカートリッジ1は、インクIがない空間17を形成すると共にその空間17の一部を形成する蓋1bの内壁面に拡散溝14を形成し、その拡散溝14にインクIがほぼ薄膜状態で保持されるので、インク室16内に貯留されているインクIの色を正確に認識できる。
以上、説明したように、上記インクカートリッジ1によれば、蓋1bは透明性を有して形成され、その把持部1dの内壁面に形成された拡散溝14には、インクIが流れ込み縦横に拡散された状態で保持される。その拡散溝14は、細かな溝で正方形メッシュ状に形成されていると共に、その把持部1dの内側はインクIがない空間17が形成されているので、ユーザーは、インクカートリッジ1内のインクIの色を誤認識することなく、正確に認識することができる。よって、複数色のインクIがそれぞれ充填されたインクカートリッジ1をインクジェット記録装置2に装着する際に、誤って異なる装着位置に装着することを防止できる。
また、インクカートリッジ1は、透明又は半透明な樹脂材料によって構成されているので、従来のようにインクIの色毎に異なる蓋部材を製作する必要がなく、インクカートリッジ1を製作するための部品を共通化することができる。よって、インクIの色に応じて蓋1bを選択してインクカートリッジを製作する等の複雑な作業工程を省略でき、インクカートリッジ1の製作作業工程を単純化することができるので、インクカートリッジ1の製作コストを低減することができる。
ここで、図4を参照して、拡散溝14の変形例について説明する。図4は、拡散溝14の各種形状を示した図である。
図3に示した拡散溝14は、正方形メッシュ状に形成されるものとしたが、図4(a)に示した変形四角形メッシュ状に縦横に連なる拡散溝14としても良いし、図4(b)に示した平行四辺形メッシュ状に縦横に連なる拡散溝14としても良いし、図4(c)に示した三角形メッシュ状に縦横に連なる拡散溝14としても良いし、或いは、図4(d)に示した略円形メッシュ状、即ち多数の微細な略円形の突部間に形成される拡散溝14としても良い。これら図4(a)〜(d)に示した拡散溝14においても、内壁面に付着したインクIを各溝内に拡散した状態で保持することができる。即ち、付着したインクIを保持できる溝を有する拡散溝14であれば、その形状は特に限定されるものではない。
以上、実施例に基づいて本発明を説明したが、本発明は、上記実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記実施例では、拡散溝14を蓋1bの内面壁に形成するものとしたが、把持部1dなど一部のみに拡散溝14を形成するものとしても良いし、容器1aの上部のみあるいは内壁面全体に拡散溝14を形成するものとしても良いし、ユーザーにより視認可能な範囲にあるインクカートリッジ1の側壁の内壁面に拡散溝14を形成するものとしても良い。
また、上記実施例では、インクカートリッジ1をインクジェット記録装置2に装着した状態で、蓋1bが上部となる構造のインクカートリッジ1を用いるものとしたが、インクカートリッジをインクジェット記録装置に装着した状態で、蓋が側壁に配置されるインクカートリッジや蓋を備えない略箱状に形成されるインクカートリッジを用いるものとしても良く、インクカートリッジの構造は限定されない。この場合、インクカートリッジ1がインクジェット記録装置2に装着された状態で、少なくとも上部となるインクカートリッジの側壁の内壁面に拡散溝14を形成するものとする。
また、上記実施例では、容器1a及び蓋1bの両方を透明又は半透明な樹脂材料で構成するものとしたが、蓋1bのみ透明又は半透明な樹脂材料で構成するものとしても良いし、把持部1dのみ透明又は半透明な樹脂材料で構成するものとしても良い。なお、乳白色など、インクの色が透けて見える材料ならば、本発明では「透明又は半透明」に含める。
本発明のインクカートリッジと、そのインクカートリッジを装着するインクジェット記録装置とを示した概略図である。 インクカートリッジの構造を示した縦断面図である。 拡散溝の構成を説明する図であり、図3(a)は、把持部の内壁面を拡大して示した拡大図であり、図3(b)は、図2のA部分を拡大して示した拡大断面図である。 拡散溝の各種形状を示した図である。
符号の説明
1 インクカートリッジ
1a 容器(本体ケースの一部)
1b 蓋(本体ケースの一部)
1d 把持部
2 インクジェット記録装置
7 記録ヘッド
12 インク抽出管
13 外気導入管
14 拡散溝
15 空間(中空部)
16 インク室
23,24 弁装置

Claims (7)

  1. ンクを貯留可能なインク室形成する本体ケース備えるインクカートリッジにおいて、
    外部と連通するインクの連通路および外気の連通路が形成される側を下向きにした状態で、上方にインクのない空間を形成するようインク室にインクを貯留するものであり
    前記インク室を形成する本体ケースの内、前記空間が形成される本体ケースの少なくとも一部分は透明又は半透明な材料で構成され、透明又は半透明な部分の内壁面付着したインクを散させた状態で保持するメッシュ状の拡散溝を備えていることを特徴とするインクカートリッジ。
  2. 前記本体ケースは、前記インク室を形成すると共にそのインク室上方となる端面を開口する中空状の容器と、その容器の開口端面を覆いその容器内部を密閉する蓋とで構成され、
    前記拡散溝は、その蓋の内壁面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のインクカートリッジ。
  3. 前記蓋には、インクカートリッジを前記インクジェット記録装置に装着するために前記蓋より外方に突起した把持部と、その把持部の内側に前記空間を形成する中空状の中空部とが備えられ、
    前記拡散溝は、その中空部を形成する把持部の内壁面に形成されていることを特徴とする請求項2に記載のインクカートリッジ。
  4. 前記拡散溝は、矩形メッシュ状に形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のインクカートリッジ。
  5. 前記拡散溝は、平行四辺形メッシュ状に形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のインクカートリッジ。
  6. 前記拡散溝は、略円形メッシュ状に形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のインクカートリッジ。
  7. 記録ヘッドからインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置において、
    請求項1から6のいずれかに記載のインクカートリッジを備えていることを特徴とするインクジェット記録装置。
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