JP2005178266A - 記録装置、記録制御プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】 副走査方向へ移動可能に内設されたディスクトレイを備えた記録装置において、従来よりも短時間で、かつディスクトレイを記録装置の外部に進出させることなくディスクトレイに装着された光記録ディスクの正確な中心点位置を検出する。
【解決手段】 第1の主走査線をPWセンサ34で走査して、第1の右端部位置のX座標値MXR1、第1の左端部位置のX座標値MXL1を取得する。第2の主走査線をPWセンサ34で走査して、第2の右端部位置のX座標値MXR2、第2の左端部位置のX座標値MXL2を取得する。第1の主走査線のY座標値をY1、及び第2の主走査線のY座標値をY2として、以下の式により光記録ディスクの中心点のX座標値Xc、及びY座標値Ycを算出する。Xc=(MXR1+MXL1)/2=(MXR2+MXL2)/2、Yc=Y2+(((MX2)−(MX1)−(Y2−Y1))/2(Y2−Y1))
【選択図】図7

Description

本発明は、被記録材へインクを噴射する記録ヘッドを主走査方向へ往復動させる主走査駆動手段と、光記録ディスクが着脱可能な光記録ディスク装着部に装着された光記録ディスクのラベル面が主走査駆動手段による被記録面となる如く副走査方向へ移動可能に内設されたディスクトレイと、ディスクトレイを副走査方向へ所定の搬送量にて搬送するとともに、ディスクトレイへ光記録ディスクを着脱する際には、光記録ディスク装着部が外部に露出する位置までディスクトレイを外部へ進出させることが可能な構成を有する副走査駆動手段と、光記録ディスクの端部とディスクトレイとの境界を非接触で検出可能な検出器を主走査方向へ往復動させて、ディスクトレイに装着された光記録ディスクの主走査方向の両端部位置を検出する光記録ディスク端部位置検出手段とを備えた記録装置に関する。
主走査方向へ往復動する記録ヘッドから記録紙等の被記録材へインクを噴射する動作と、被記録材を副走査方向へ所定の搬送量で搬送する動作とを交互に繰り返して、被記録材の表面への記録を実行するインクジェット式記録装置等の記録装置において、CD−R等の光記録ディスクのラベル面への記録が可能な構成を有する記録装置が公知であり、一般的に広く普及している。このような記録装置は、光記録ディスクを記録紙等の被記録材と同様に記録ヘッドによるインク噴射領域を副走査方向へ搬送するための手段として、光記録ディスクを装着可能なディスクトレイと、そのディスクトレイを副走査方向へ搬送する手段を備えており、ユーザが光記録ディスクを装着したディスクトレイを記録装置の前面又は後面から被記録材の搬送路に副走査方向へ所定の位置まで挿入した後、記録開始ボタン等を操作すると、あとは記録紙へ記録を実行するのと同様にディスクトレイへの記録が実行されて光記録ディスクのラベル面への記録を実行されるようになっているのが一般的である。そのため、ディスクトレイに装着された光記録ディスクのラベル面への記録を実行する際には、光記録ディスクのラベル面の大きさ形状に合わせたインク噴射領域を適切に設定して記録を実行する必要があるが、ユーザの手によるディスクトレイの挿入位置やディスクトレイへの光記録ディスクの装着位置が所定の位置からずれてしまっていると、光記録ディスクのラベル面への記録実行位置がずれてしまったり、ディスクトレイにインクを噴射してディスクトレイをインクで汚してしまったりする虞がある。
このような課題を解決する従来技術の一例としては、ユーザが光記録ディスクを装着したディスクトレイを記録装置の前面又は後面から被記録材の搬送路に所定の位置まで挿入した後、記録開始ボタン等を操作した時点で、光記録ディスクのラベル面への記録を開始する前に光記録ディスクの正確な位置を検出してから記録を実行するものが挙げられる。例えば、ディスクトレイ上の光記録ディスクの端部を検出可能な光センサ等を記録ヘッドが搭載されたキャリッジ等に配設し、光記録ディスクのラベル面への記録を開始する前に光記録ディスクの主走査方向の両端部位置、及び副走査方向の両端部位置を検出し、検出した光記録ディスクの端部位置に基づく光記録ディスクの位置に合わせてインク噴射領域を設定する記録装置が公知である(例えば、特許文献1を参照)。
特開2003−217259号公報
しかしながら、一般的なインクジェット式記録装置においては、主走査方向へのキャリッジの移動速度より被記録材を副走査方向へ搬送する速度の方が格段に遅い。上述したように光記録ディスクの副走査方向の両端部位置を検出するためには、光記録ディスクの直径の長さ分だけディスクトレイを副走査方向へ搬送する動作を伴うことになり、それによって、光記録ディスクの正確な位置を検出するのにある程度の時間を要してしまうという課題があった。また、光記録ディスクの直径の長さ分だけディスクトレイが副走査方向へ搬送する動作によって、ユーザが所定の挿入位置まで副走査方向へ挿入したディスクトレイが記録開始ボタン等を操作した後、副走査方向へ大きく移動することになるので、ユーザが誤動作と誤認してしまったり、ユーザに違和感を与えてしまったりする虞があった。
さらに、例えば、CDプレーヤやDVDプレーヤのように、ディスクトレイがインクジェット式記録装置に内蔵されており、ディスクトレイへの光記録ディスクの着脱時には、ボタン等を操作することによって、ディスクトレイを外部へ進出させたり、内部へ退避させたりする構成を有するインクジェット式記録装置も登場している。このようなインクジェット式記録装置においては、ディスクトレイへ光記録ディスクを装着してディスクトレイをインクジェット式記録装置内へ退避させた後、記録開始ボタン等を操作すると、光記録ディスクの副走査方向の両端部位置を検出する際にディスクトレイが一時的に外部に進出してしまう可能性があり、ユーザが予期していないタイミングでディスクトレイが一時的に外部に進出してくるため、ユーザに強い違和感を与えてしまう虞がある。或いは、ユーザが誤ってディスクトレイの操作ボタンを押してしまったと勘違いをして、ディスクトレイを手で押し戻そうとしてしまったり、ディスクトレイへの光記録ディスクの装着位置がずれているためにディスクトレイが再び外部に進出したものと誤認して光記録ディスクに手で触れてしまったりする可能性があり、それによって、光記録ディスクの装着位置がずれて光記録ディスクの正確な位置の検出ができない虞がある。
本発明は、このような状況に鑑み成されたものであり、その課題は、副走査方向へ移動可能に内設されたディスクトレイを備えた記録装置において、従来よりも短時間で、かつディスクトレイを記録装置の外部に進出させることなくディスクトレイに装着された光記録ディスクの正確な中心点位置を検出することにある。
上記課題を達成するため、本発明の第1の態様は、被記録材へインクを噴射する記録ヘッドを主走査方向へ往復動させる主走査駆動手段と、光記録ディスクが着脱可能な光記録ディスク装着部に装着された前記光記録ディスクのラベル面が前記主走査駆動手段による被記録面となる如く副走査方向へ移動可能に内設されたディスクトレイと、該ディスクトレイを副走査方向へ所定の搬送量にて搬送するとともに、前記ディスクトレイへ前記光記録ディスクを着脱する際には、前記光記録ディスク装着部が外部に露出する位置まで前記ディスクトレイを外部へ進出させることが可能な構成を有する副走査駆動手段と、前記光記録ディスクの端部と前記ディスクトレイとの境界を非接触で検出可能な検出器を主走査方向へ往復動させて、前記ディスクトレイに装着された前記光記録ディスクの主走査方向の両端部位置を検出する光記録ディスク端部位置検出手段と、前記主走査駆動手段、前記副走査駆動手段、及び前記光記録ディスク端部位置検出手段を制御して前記光記録ディスクのラベル面への記録を実行する記録制御手段とを備えた記録装置であって、前記記録制御手段は、前記ディスクトレイが前記記録装置の外部に突出しない状態で、前記光記録ディスク端部位置検出手段にて走査可能な前記光記録ディスクの中心より一方側を通過する第1の主走査線、及び前記第1の主走査線と副走査方向位置が異なる第2の主走査線を前記ディスクトレイ上にあらかじめ設定し、前記第1の主走査線を前記検出器で走査可能な位置まで前記ディスクトレイを搬送して、前記第1の主走査線上の前記光記録ディスクの両端部位置を前記光記録ディスク端部位置検出手段にて検出して第1の右端部位置、及び第1の左端部位置として取得し、前記第2の主走査線を前記検出器で走査可能な位置まで前記ディスクトレイを搬送して、前記第2の主走査線上の前記光記録ディスクの両端部位置を前記光記録ディスク端部位置検出手段にて検出して第2の右端部位置、及び第2の左端部位置として取得し、主走査方向をX座標、副走査方向をY座標として、前記第1の右端部位置のX座標値をMXR1、前記第1の左端部位置のX座標値をMXL1、前記第2の右端部位置のX座標値をMXR2、前記第2の左端部位置のX座標値をMXL2、前記第1の主走査線のY座標値をY1、及び前記第2の主走査線のY座標値をY2として、以下の式により前記光記録ディスクの中心点のX座標値Xc、及びY座標値Ycを算出し、算出した前記光記録ディスクの中心点位置に基づいて前記光記録ディスクのラベル面への記録実行領域を設定して前記光記録ディスクのラベル面への記録を実行する、ことを特徴とした記録装置である。
Xc=(MXR1+MXL1)/2=(MXR2+MXL2)/2
MX1=(MXR1−MXL1)/2
MX2=(MXR2−MXL2)/2
Yc=Y2+(((MX2)−(MX1)−(Y2−Y1))/2(Y2−Y1))
ディスクトレイが記録装置の外部に突出しない状態で、光記録ディスク端部位置検出手段にて走査可能な光記録ディスクの中心より一方側を通過する第1の主走査線、及び前記第1の主走査線と副走査方向位置が異なる第2の主走査線を前記ディスクトレイ上にあらかじめ設定する。まず、第1の主走査線を検出器で走査可能な位置までディスクトレイを搬送して、第1の主走査線上の光記録ディスクの両端部位置を光記録ディスク端部位置検出手段にて検出して第1の右端部位置、及び第1の左端部位置として取得する。つづいて、第2の主走査線を検出器で走査可能な位置までディスクトレイを搬送して、第2の主走査線上の光記録ディスクの両端部位置を光記録ディスク端部位置検出手段にて検出して第2の右端部位置、及び第2の左端部位置として取得する。そして、主走査方向をX座標、副走査方向をY座標として、第1の右端部位置のX座標値をMXR1、第1の左端部位置のX座標値をMXL1、第2の右端部位置のX座標値をMXR2、第2の左端部位置のX座標値をMXL2、第1の主走査線のY座標値をY1、及び第2の主走査線のY座標値をY2として、以下の式により光記録ディスクの中心点のX座標値Xc、及びY座標値Ycを算出する。
まず、式(1)から光記録ディスクの中心点のX座標値Xcを求める。
Xc=(MXR1+MXL1)/2=(MXR2+MXL2)/2 …(1)
円形状の光記録ディスクの中心点は、光記録ディスクの2つ端部を結んだ線の中点からその線に直交する線の線上に位置しているので、第1の主走査線上の第1の右端部位置と第1の左端部位置との中点から直交方向の線上、つまり、副走査方向の線上に光記録ディスクの中心点が位置していることになる。したがって、第1の主走査線上の第1の右端部位置と第1の左端部位置との中点のX座標値、つまり、MXR1にMXL1を加算した値の1/2の値が光記録ディスクの中心点のX座標値Xcとなる。また、第2の主走査線上の第2の右端部位置と第2の左端部位置との中点のX座標値も同様であり、MXR2にMXL2を加算した値の1/2の値を光記録ディスクの中心点のX座標値Xcとしても良い。
次に、MX1=(MXR1−MXL1)/2、MX2=(MXR2−MXL2)/2として、式(2)から光記録ディスクの中心点のY座標値を求める。
Yc=Y2+(((MX2)−(MX1)−(Y2−Y1))/2(Y2−Y1)) …(2)
そして、算出した光記録ディスクの中心点位置に基づいて光記録ディスクのラベル面への記録実行領域を設定して光記録ディスクのラベル面への記録を実行する。
このように、ディスクトレイが記録装置の外部に突出しない状態で、光記録ディスク端部位置検出手段にて走査可能な光記録ディスクの中心より一方側を通過する第1の主走査線の両端部位置、及び第1の主走査線と副走査方向位置が異なる第2の主走査線の両端部位置を検出し、検出した光記録ディスクの4カ所の端部位置から光記録ディスクの中心点のX座標値Xc、及びY座標値Ycを算出する。それによって、ディスクトレイを記録装置の外部に進出させることなくディスクトレイに装着された光記録ディスクの正確な中心点位置を検出することができるという作用効果が得られる。
また、第1の主走査線及び第2の主走査線は、ディスクトレイが記録装置の外部に突出しない状態で、光記録ディスク端部位置検出手段にて走査可能な光記録ディスクの中心より一方側に設定されているので、一般的な記録装置において主走査方向と比較して格段に走査速度が遅い副走査方向への走査距離を、従来の副走査方向の両端部位置を検出する方法と比較して大幅に短縮することができる。それによって、従来よりも短時間で光記録ディスクの正確な中心点位置を検出することができるという作用効果が得られる。
本発明の第2の態様は、前述した第1の態様において、前記ディスクトレイには、前記Y座標の原点となる前記検出器にて検出可能なY座標原点目印が、前記光記録ディスク装着部が形成されている面と同じ面の前記光記録ディスク装着部以外の領域に形成されており、前記記録制御手段は、前記光記録ディスク端部位置検出手段にて前記第1の右端部位置、前記第1の左端部位置、前記第2の右端部位置、及び前記第2の左端部位置を検出するのに先だって、前記光記録ディスク端部位置検出手段にて前記Y座標原点目印を検出して、前記Y座標原点目印の検出位置を前記Y座標の原点に設定する、ことを特徴とした記録装置である。
光記録ディスク端部位置検出手段にて第1の右端部位置、第1の左端部位置、第2の右端部位置、及び第2の左端部位置を検出するのに先だって、ディスクトレイの副走査方向への搬送位置を検出する必要がある。そこで、Y座標の原点となるY座標原点目印をディスクトレイの前記光記録ディスク装着部が形成されている面と同じ面の前記光記録ディスク装着部以外の領域に形成しておき、光記録ディスク端部位置検出手段にてディスクトレイ上に形成されているY座標原点目印を検出してY座標原点目印の検出位置をY座標の原点に設定する。このように、Y座標の原点となるY座標原点目印がディスクトレイ上に設けられているので、光記録ディスク端部位置検出手段にてディスクトレイ上に形成されているY座標原点目印を検出することによって、ディスクトレイの副走査方向の位置を検出することができる。
本発明の第3の態様は、前述した第1の態様又は第2の態様において、前記ディスクトレイには、前記光記録ディスク装着部が形成されている面と同じ面の前記光記録ディスク装着部以外の領域の同一主走査線上に配置され、中点位置が前記光記録ディスク装着部に装着された状態の前記光記録ディスクの主走査方向の中心点位置となる如く形成された2つの中心点位置検出用目印が形成されており、前記記録制御手段は、2つの前記中心点位置検出用目印を前記検出器で走査可能な位置まで前記ディスクトレイを搬送して、前記光記録ディスク端部位置検出手段にて2つの前記中心点位置検出用目印の位置を検出し、前記光記録ディスクの両端部位置から算出した前記光記録ディスクの中心点のX座標値と、2つの前記中心点位置検出用目印の位置から算出した前記光記録ディスクの中心点のX座標値とを比較し、一定以上の差がある場合には、2つの前記中心点位置検出用目印の位置から算出した前記光記録ディスクの中心点のX座標値に基づいて前記光記録ディスクのラベル面への記録実行領域を設定する、ことを特徴とした記録装置である。
記録を実行しようとしている光記録ディスクのラベル面が正常な状態においては、光記録ディスクの両端部位置(正確にはラベル面の両端部位置)から光記録ディスクの中心点のX座標値を算出することによって、光記録ディスクの中心点位置を正確に求めることができる。しかし、例えば、記録を実行しようとしている光記録ディスクのラベル面に部分的な汚れが付着していたり、ラベル面の一部が欠損していたりして、光記録ディスクのラベル面が正常な状態でない場合には、光記録ディスクの両端部位置から正確な光記録ディスクの中心点のX座標値を算出することができず、ラベル面に対する記録実行領域が大きくずれてしまう可能性がある。したがって、そのような場合には、ディスクトレイに形成されている2つの中心点位置検出用目印の位置から光記録ディスクの中心点のX座標値を算出した方がより高精度な光記録ディスクの中心点のX座標値を得ることができる。そこで、このように、光記録ディスクの両端部位置から算出した光記録ディスクの中心点のX座標値と、ディスクトレイに形成された2つの中心点位置検出用目印の位置から算出した光記録ディスクの中心点のX座標値とを比較する。光記録ディスクのラベル面が正常な状態であるならば、光記録ディスクの両端部位置から算出した光記録ディスクの中心点のX座標値と、ディスクトレイに形成された2つの中心点位置検出用目印の位置から算出した光記録ディスクの中心点のX座標値とに大きな差が生じることはなく、ほぼ一致するはずである。したがって、両者に一定以上の差がある場合には、光記録ディスクのラベル面が正常な状態でないとみなすことができるので、2つの中心点位置検出用目印の位置から算出した光記録ディスクの中心点のX座標値に基づいて光記録ディスクのラベル面への記録実行領域を設定する。それによって、光記録ディスクのラベル面の状態が正常な状態でない場合においてもラベル面に対する記録実行領域が大きくずれてしまうことを防止することができる。
本発明の第4の態様は、前述した第1の態様〜第3の態様のいずれかにおいて、前記記録制御手段は、前記第1の右端部位置MXR1と前記第1の左端部位置MXL1との主走査方向の間隔、又は前記第2の右端部位置MXR2と前記第2の左端部位置MXL2との主走査方向の間隔から前記光記録ディスクの直径を算出し、算出した前記光記録ディスクの直径に基づいて前記光記録ディスクのラベル面への記録実行領域を設定する、ことを特徴とした記録装置である。
一般的な光記録ディスクとしては、直径が12cmのものと、例えば音楽CDのシングルCD等の直径が8cmのものとが公知である。光記録ディスク装着部に装着されている光記録ディスクの直径は、光記録ディスク端部位置検出手段にて検出した光記録ディスクの端部位置と、算出した光記録ディスクの中心点位置とから算出することができる。そして、算出した光記録ディスクの直径に基づいて光記録ディスクのラベル面への記録実行領域を設定することによって、光記録ディスクの大きさに応じた正確な記録実行領域を設定することができる。
本発明の第5の態様は、前述した第1の態様〜第4の態様のいずれかにおいて、前記副走査駆動手段は、駆動力源の駆動力が伝達されて副走査方向へ回転する搬送駆動ローラと、該搬送駆動ローラの外周面に押圧付勢され、副走査方向へ従動回転可能に軸支された搬送従動ローラとを備え、前記ディスクトレイが前記搬送駆動ローラと前記搬送従動ローラとに挟持された状態で前記搬送駆動ローラの回転によって副走査方向へ搬送される構成を有しており、前記搬送駆動ローラ及び搬送従動ローラと前記検出器とは、前記第1の主走査線上、及び前記第2の主走査線上を前記検出器が走査する際に、前記ディスクトレイの前記光記録ディスク装着部を挟持する位置関係を有して配設されている、ことを特徴とした記録装置である。
このように、光記録ディスクを搬送駆動ローラと搬送従動ローラとで挟持した状態のまま光記録ディスクの端部を検出することができるので、第1の主走査線上、及び第2の主走査線上における光記録ディスクの主走査方向の端部位置を検出している間に、光記録ディスクの装着位置がずれてしまう虞を低減させることができる。それによって、光記録ディスクのラベル面への記録をより正確に実行することができる。
本発明の第6の態様は、前述した第1の態様〜第5の態様のいずれかにおいて、前記主走査駆動手段は、主走査方向に往復動可能に軸支されたキャリッジに前記記録ヘッドが搭載されている構成を有し、前記光記録ディスク端部位置検出手段は、前記検出器が前記キャリッジに配設され、前記キャリッジを主走査方向へ往復動させることによって前記検出器を主走査方向へ往復動させる構成を有している、ことを特徴とした記録装置である。
このように、記録ヘッドを主走査方向へ往復動させるために主走査方向に往復動可能に軸支されているキャリッジに検出器を搭載することによって、検出器を主走査方に往復動させるための手段を別途設けることなく、キャリッジを往復動させることによって検出器を主走査方向に往復動させることができる。つまり、記録を実行するための主走査駆動手段としてのキャリッジと、キャリッジを往復動させる手段を利用して光記録ディスク端部位置検出手段を構成することによって、記録装置のコストを低減させることができる。
本発明の第7の態様は、被記録材へインクを噴射する記録ヘッドを主走査方向へ往復動させる主走査駆動手段と、光記録ディスクが着脱可能な光記録ディスク装着部に装着された前記光記録ディスクのラベル面が前記主走査駆動手段による被記録面となる如く副走査方向へ移動可能に内設されたディスクトレイと、該ディスクトレイを副走査方向へ所定の搬送量にて搬送するとともに、前記ディスクトレイへ前記光記録ディスクを着脱する際には、前記光記録ディスク装着部が外部に露出する位置まで前記ディスクトレイを外部へ進出させることが可能な構成を有する副走査駆動手段と、前記光記録ディスクの端部と前記ディスクトレイとの境界を非接触で検出可能な検出器を主走査方向へ往復動させて、前記ディスクトレイに装着された前記光記録ディスクの主走査方向の両端部位置を検出する光記録ディスク端部位置検出手段とを備えた記録装置において、前記主走査駆動手段、前記副走査駆動手段、及び前記光記録ディスク端部位置検出手段を制御して前記光記録ディスクのラベル面への記録を実行する制御をコンピュータに実行させるための記録制御プログラムであって、前記ディスクトレイが前記記録装置の外部に突出しない状態で、前記光記録ディスク端部位置検出手段にて走査可能な前記光記録ディスクの中心より一方側を通過する第1の主走査線、及び前記第1の主走査線と副走査方向位置が異なる第2の主走査線が前記ディスクトレイ上にあらかじめ設定されており、前記第1の主走査線を前記検出器で走査可能な位置まで前記ディスクトレイを搬送して、前記第1の主走査線上の前記光記録ディスクの両端部位置を前記光記録ディスク端部位置検出手段にて検出して第1の右端部位置、及び第1の左端部位置として取得する手順と、前記第2の主走査線を前記検出器で走査可能な位置まで前記ディスクトレイを搬送して、前記第2の主走査線上の前記光記録ディスクの両端部位置を前記光記録ディスク端部位置検出手段にて検出して第2の右端部位置、及び第2の左端部位置として取得する手順と、主走査方向をX座標、副走査方向をY座標として、前記第1の右端部位置のX座標値をMXR1、前記第1の左端部位置のX座標値をMXL1、前記第2の右端部位置のX座標値をMXR2、前記第2の左端部位置のX座標値をMXL2、前記第1の主走査線のY座標値をY1、及び前記第2の主走査線のY座標値をY2として、以下の式により前記光記録ディスクの中心点のX座標値Xc、及びY座標値Ycを算出する手順と、算出した前記光記録ディスクの中心点位置に基づいて前記光記録ディスクのラベル面への記録実行領域を設定して前記光記録ディスクのラベル面への記録を実行する手順とを有している、ことを特徴とした記録制御プログラムである。
Xc=(MXR1+MXL1)/2=(MXR2+MXL2)/2
MX1=(MXR1−MXL1)/2
MX2=(MXR2−MXL2)/2
Yc=Y2+(((MX2)−(MX1)−(Y2−Y1))/2(Y2−Y1))
本発明の第7の態様に記載の記録制御プログラムによれば、前述した第1の態様に記載の発明と同様の作用効果を得ることができるとともに、この記録制御プログラムを実行することができる任意の記録装置に、前述した第1の態様に記載の発明と同様の作用効果をもたらすことができる。
本発明の第8の態様は、前述した第7の態様において、前記ディスクトレイには、前記X座標値の原点となる前記検出器にて検出可能なX座標原点目印、及び前記Y座標値の原点となる前記検出器にて検出可能なY座標原点目印が、前記光記録ディスク装着部が形成されている面と同じ面の前記光記録ディスク装着部以外の領域に形成されており、前記光記録ディスク端部位置検出手段にて前記第1の右端部位置、前記第1の左端部位置、前記第2の右端部位置、及び前記第2の左端部位置を検出するのに先だって、前記光記録ディスク端部位置検出手段にて前記X座標原点目印を検出して、前記X座標原点目印の検出位置を前記X座標の原点に設定し、前記光記録ディスク端部位置検出手段にて前記Y座標原点目印を検出して、前記Y座標原点目印の検出位置を前記Y座標の原点に設定する手順を有している、ことを特徴とした記録制御プログラムである。
本発明の第8の態様に記載の記録制御プログラムによれば、前述した第2の態様に記載の発明と同様の作用効果を得ることができるとともに、この記録制御プログラムを実行することができる任意の記録装置に、前述した第2の態様に記載の発明と同様の作用効果をもたらすことができる。
本発明の第9の態様は、前述した第7の態様又は第8の態様において、前記ディスクトレイには、前記光記録ディスク装着部が形成されている面と同じ面の前記光記録ディスク装着部以外の領域の同一主走査線上に配置され、中点位置が前記光記録ディスク装着部に装着された状態の前記光記録ディスクの主走査方向の中心点位置となる如く形成された2つの中心点位置検出用目印が形成されており、2つの前記中心点位置検出用目印を前記検出器で走査可能な位置まで前記ディスクトレイを搬送して、前記光記録ディスク端部位置検出手段にて2つの前記中心点位置検出用目印の位置を検出する手順と、前記光記録ディスクの両端部位置から算出した前記光記録ディスクの中心点のX座標値と、2つの前記中心点位置検出用目印の位置から算出した前記光記録ディスクの中心点のX座標値とを比較し、一定以上の差がある場合には、2つの前記中心点位置検出用目印の位置から算出した前記光記録ディスクの中心点のX座標値に基づいて前記光記録ディスクのラベル面への記録実行領域を設定する手順とを有している、ことを特徴とした記録制御プログラムである。
本発明の第9の態様に記載の記録制御プログラムによれば、前述した第3の態様に記載の発明と同様の作用効果を得ることができるとともに、この記録制御プログラムを実行することができる任意の記録装置に、前述した第3の態様に記載の発明と同様の作用効果をもたらすことができる。
本発明の第10の態様は、前述した第7の態様〜第9の態様のいずれかにおいて、前記第1の右端部位置MXR1と前記第1の左端部位置MXL1との主走査方向の間隔、又は前記第2の右端部位置MXR2と前記第2の左端部位置MXL2との主走査方向の間隔から前記光記録ディスクの直径を算出し、算出した前記光記録ディスクの直径に基づいて前記光記録ディスクのラベル面への記録実行領域を設定する手順を有している、ことを特徴とした記録制御プログラムである。
本発明の第10の態様に記載の記録制御プログラムによれば、前述した第4の態様に記載の発明と同様の作用効果を得ることができるとともに、この記録制御プログラムを実行することができる任意の記録装置に、前述した第4の態様に記載の発明と同様の作用効果をもたらすことができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、インクジェット式記録装置の斜視図であり、図2は、本体カバーを取り外した状態のインクジェット式記録装置の斜視図である。また、図3、はインクジェット式記録装置の側断面概略図である。図4は、インクジェット式記録装置の各種制御を行う制御部のブロック図である。
まず、図1〜図3を参照しながら本発明に係る「記録装置」としてのインクジェット式記録装置50の概略構成について説明する。インクジェット式記録装置50は、箱形の外観形状を成しており、ビデオテープレコーダ程の大きさに形成されていて、テレビラック等へ収納された状態で使用されることを想定した構成となっている。箱形の本体カバー1の前面中央には、手前に開閉可能なフロントカバー2が設けられており、フロントカバー2を手前に開いた部分の開口部からは、記録が行われた後の「被記録材」としての記録紙Pが排出される。また、フロントカバー2は、手前側へ開いた状態で記録が行われた後に排出される記録紙Pを積重するスタッカとなる。さらに、インクジェット式記録装置50は、「被記録材」としての光記録ディスクDが着脱可能な構成を有し、光記録ディスクのラベル面が後述する主走査駆動手段による被記録面となる如く副走査方向へ移動可能に内設されたディスクトレイ7を備えており、DVD等の光記録ディスクDのラベル面に記録を実行する際には、ディスクトレイ7に装着された光記録ディスクDへの記録実行中にインクジェット記録装置50の内部からディスクトレイ7が一時的に突出する構成となっている。フロントカバー2の下側には、記録紙Pを積重するための「記録紙収容部」としての給紙カセット8が設けられており、手前側に引き出した状態で給紙カセット8内に記録紙Pを積重することができるようになっている。また、フロントカバー2の上側には、上方に開閉可能な開閉カバー3が設けられており、開閉カバー3の中には、インクカートリッジユニット15が設けられている。インクカートリッジユニット15には、インクが充填されたインクカートリッジ16(図3参照)がインクジェット式記録装置50の幅方向に複数並んで着脱自在に配設されており、開閉カバー3を開いた状態でインクカートリッジ16の交換が可能な構成となっている。また、フロントカバー2の向かって左側には、フラッシュメモリカード等を着脱可能なメモリスロットを有するメモリスロットカバー4が配設されている。
つづいて、図2を参照しながらインクジェット式記録装置50の内部構成の概略について説明する。インクジェット式記録装置50の基体は、下部シャーシ13、インクジェット式記録装置50の本体の幅方向に延びるメインフレーム11、及びメインフレーム11の両側に配設されたインクジェット式記録装置50の本体の奥行き方向に平行なサイドフレーム右12とサイドフレーム左14で構成されている。サイドフレーム右12とサイドフレーム左14との間には、主走査方向Xと平行にキャリッジガイド軸51とサブキャリッジガイド軸511とが副走査方向Yに所定の間隔を置いて軸支されている。キャリッジガイド軸51及びサブキャリッジガイド軸511は、記録紙Pへインクを噴射する記録ヘッド62を搭載したキャリッジ61を主走査方向Xに往復動可能に支持する為のガイド軸であり、キャリッジガイド軸51はキャリッジ61の後部を挿通し、サブキャリッジガイド軸511はキャリッジ61の前部を下から支持して、これによって、キャリッジ61に搭載された記録ヘッド62(図3)と、記録ヘッド62のヘッド面と対向する記録紙Pとの間の距離(プラテンギャップ:以下「PG」と言う)が規定された状態でキャリッジ61が主走査方向Xに往復動可能に支持される。
つづいて、図2及び図3を参照しながら「被記録材」としての記録紙P及びディスクトレイ7の搬送経路について説明する。
後述する「副走査駆動手段」へ向けて記録紙Pを被記録材として1枚ずつ自動給紙する「自動給紙装置」は、給紙カセット8と給紙ローラ83を備えている。複数枚の記録紙Pが積重される給紙カセット8の底部には、ホッパ81が設けられている。ホッパ81は軸82を揺動軸として揺動可能に配設されており、ホッパ81の上に積重された記録紙Pを下方から押し上げることにより、上部に設けられた給紙ローラ83へ記録紙Pを押圧する。給紙ローラ83は側面視略D形の形状を成し、外周は高摩擦部材(例えば、ゴム材)によって形成されている。記録紙Pの給紙時には給紙ローラ83の円弧部分に当接している最上位の記録紙Pが、給紙ローラ83の回転によって、副走査方向Yへ給紙される。また、「自動給紙装置」は、給紙ローラ83の下部に配設され、ホッパ81によって給紙ローラ83の外周面に表面が押圧された記録紙Pが給紙ローラ83の駆動回転によって給紙方向(副走査方向Y)へ給紙される際に他の記録紙Pが重なった状態で重送されることを防止する分離パッド(図示せず)を備えている。分離パッドと給紙ローラ83との間で記録紙Pを挟持した状態で給紙ローラ83を回転させて給紙することにより、給紙されるべき記録紙Pと、重送されようとする他の記録紙Pとが分離されるようになっている。さらに、「自動給紙装置」は、分離パッドによって分離されて記録紙Pが積重されている給紙カセット8の外へ一部突出した状態の記録紙Pを給紙カセット8内へ押し戻すために、その給紙カセット8の外へ一部突出した状態の記録紙Pの先端を給紙カセット8へ向けて押動する如く、給紙ローラ83の下部に給紙経路へ進出可能に配設された紙戻しレバー(図示せず)を備えている。
給紙ローラ83の副走査方向Yの下流側には、高摩擦抵抗被膜が外周面に一様に施された搬送駆動ローラ53と、搬送駆動ローラ53へ押圧付勢された状態で従動回転可能に軸支されている搬送従動ローラ54とが配設されており、搬送駆動ローラ53を駆動する「搬送駆動用モータ」としてのPFモータ57、及び搬送駆動ローラ53の回転量を検出する「回転量検出手段」としてのロータリエンコーダ31とで、記録紙P又はディスクトレイ7を副走査方向Yへ所定の搬送量にて搬送する「副走査駆動手段」が構成されている。「副走査駆動手段」は、搬送駆動ローラ53と搬送従動ローラ54とで記録紙P又はディスクトレイ7を挟持し、PFモータ57の回転駆動力が無端ベルト58を介してプーリ59へ伝達され、プーリ59の回転が図示していない中間歯車等を介して伝達されて駆動回転する搬送駆動ローラ53の回転によって記録紙P又はディスクトレイ7を副走査方向Yへ搬送する。そして、所定の搬送量で記録紙P又はディスクトレイ7が搬送されるように、ロータリエンコーダ31によって検出される搬送駆動ローラ53の回転量に応じてPFモータ57の回転量が後述する「記録制御手段」としての制御部100によって制御される。
搬送駆動ローラ53の副走査方向Yの下流側には、プラテン52が記録ヘッド62のヘッド面と上下に対向するように配設されている。前述した「副走査駆動手段」によって搬送された記録紙P又はディスクトレイ7は、プラテン52によって下から支持された状態で、「主走査駆動手段」によって主走査方向Xへ往復動する記録ヘッド62からインクが噴射されることによって記録が行われる。「主走査駆動手段」は、キャリッジ61とキャリッジ61を往復動させる駆動力源となる「キャリッジ駆動用モータ」としてのCRモータ63とを有しており、CRモータ63の回転駆動力は、図示していない無端ベルト等による駆動力伝達機構を介して回転運動が直線の往復運動に変換されてキャリッジ61へ伝達されるように構成されている。尚、当該実施例においては、記録ヘッド62はキャリッジ61の底部に設けられているが、主走査方向Xに往復動するキャリッジ61にはインクカートリッジが搭載されておらず、前述したインクカートリッジユニット15に格納されている複数のインクカートリッジ16からフレキシブル集合チューブ17を介してキャリッジ61へとインクが供給されるようになっている。
記録ヘッド62の副走査方向Yの下流側には、PFモータ57の回転駆動力が伝達されて駆動回転する排紙駆動ローラ55と、排紙駆動ローラ55に付勢された状態で従動回転可能に軸支されている排紙従動ローラ56とが配設されている。記録実行中及び記録実行後の記録紙Pは、排紙駆動ローラ55と排紙従動ローラ56とで挟持され、PFモータ57の回転駆動力が無端ベルト58を介してプーリ59へ伝達され、プーリ59の回転が図示していない中間歯車等を介して伝達されて駆動回転する排紙駆動ローラ55の回転によって副走査方向Yへフロントパネル2を開いた開口部から排出される。また、光記録ディスクDを装着可能なディスクトレイ7は、給紙カセット8の上方に配置されている。ディスクトレイ7は、側端にラック71(図2参照)が形成されており、ラック71と噛合する図示していないピニオン歯車の回動によって略水平な姿勢で真っ直ぐに移動できるように配設されている。そして、ディスクトレイ7は、ピニオン歯車の回動によって先端が搬送駆動ローラ53と搬送従動ローラ54とに挟持されるまで搬送された後、以降は搬送駆動ローラ53を双方向へ回転させることによって、副走査方向Y、或いは逆送方向YRに送られる。また、ディスクトレイ7へ光記録ディスクDを着脱する際には、フロントパネル2を開いた開口部から突出した位置(図2の仮想線で示した位置)まで副走査方向Yへ搬送される。さらに、搬送駆動ローラ53及び搬送従動ローラ54と、PWセンサ34とは、PWセンサ34が光記録ディスク装着部72に装着されている光記録ディスクDを走査して光記録ディスクDの端部位置を検出する際にディスクトレイ7の光記録ディスク装着部72を挟持する位置関係を有して配設されている。それによって、ディスクトレイ7上の光記録ディスクDを搬送駆動ローラ53と搬送従動ローラ54とで挟持した状態のまま光記録ディスクDの端部を検出することができるので、その間に光記録ディスクDの装着位置がずれてしまう虞を低減させることができる。
続いて、図4を参照しながら制御部100の構成について説明する。
制御部100は、インクジェット式記録装置50に記録制御データを送信するホスト・コンピュータ200とデータ送受信可能に接続される。制御部100は、ROM101、RAM102、インタフェース部103、MPU104、DCユニット105、PFモータドライバ106、CRモータドライバ107、ヘッドドライバ108、及び「不揮発性記憶媒体」としての不揮発性メモリ109を備えている。MPU104およびDCユニット105には、搬送駆動ローラ53の回転量を検出する「回転量検出手段」としてのロータリエンコーダ31、キャリッジ61の移動量を検出する「キャリッジ移動量検出手段」としてのリニアエンコーダ32、搬送される記録紙Pの始端及び終端を検出する紙検出器33、キャリッジ61に搭載され、記録紙Pの主走査方向Xの端部位置を検出するためのPWセンサ34、インクジェット式記録装置50の電源をON/OFFするための電源SW35、及びディスクトレイ7の出し入れ操作を行うためのディスクトレイSW36の出力信号が入力される。また、「検出器」としてのPWセンサ34は、キャリッジ61の底部に設けられた光学センサであり、キャリッジ61の主走査によってディスクトレイ7上の光記録ディスクDの有無やディスクトレイ7に付された基準目印(後述)を認識することにより、ディスクトレイ7の送り位置を検出する為に用いられる。さらに、光記録ディスクDの主走査方向Xの端部位置を検出して光記録ディスクDの中心点位置を検出する際にも用いられる。
MPU104はインクジェット式記録装置50の制御プログラムを実行する為の演算処理やその他必要な演算処理を行う。ROM101には、インクジェット式記録装置50を制御する為に必要な制御プログラム(ファームウェア)および処理に必要なデータ等が格納されている。インタフェース部103は、ホスト・コンピュータ200との通信インタフェース機能を有しており、ホスト・コンピュータ200から記録制御データを受信するとともに、メモリスロット37のドライバ、インタフェース機能も有している。RAM102は、MPU104の作業領域やインタフェース部103を介してデータ転送される記録制御データを含む各種データの一次格納領域として用いられる。不揮発性メモリ109は、インクジェット式記録装置50の電源をOFFした後も保持しておく必要がある各種情報が記憶される。DCユニット105は、DCモータであるPFモータ57及びCRモータ63の速度制御を行う為の制御回路である。DCユニット105は、MPU104から送られてくる制御命令、ロータリエンコーダ31の出力信号、及びリニアエンコーダ32の出力信号、並びに紙検出器33の出力信号に基づいて、PFモータ57及びCRモータ63の速度制御を行う為の各種演算を行い、その演算結果に基づくモータ制御信号をPFモータドライバ106及びCRモータドライバ107へ送出する。PFモータドライバ106は、DCユニット105からのモータ制御信号に基づいてPFモータ57を駆動制御する。PFモータ57は、当該実施例においては、給紙ローラ83、搬送駆動ローラ53、排紙駆動ローラ55、及びディスクトレイ7の側端に形成されたラック71(図2参照)と噛合してディスクトレイ7の搬送を行うピニオン歯車(図示せず)の回転駆動力源となる。CRモータドライバ107は、DCユニット105からのモータ制御信号に基づいてCRモータ63を駆動制御することによりキャリッジ61を主走査方向に往復動させ、又は停止保持させる。ヘッドドライバ59は、MPU104からのヘッド制御信号に基づいて記録ヘッド62を駆動制御する。
図5は、ディスクトレイ7の斜視図であり、図6は、ディスクトレイ7の平面図である。ディスクトレイ7は、図示の如く略矩形の平板状の部材から成り、表面に光記録ディスクDを装着可能な円形凹部が形成された光記録ディスク装着部72が設けられている。符号D12で示した一点鎖線の円は、一般的な直径12cmの光記録ディスクDの外形を示したものであり、符号D8で示した一点鎖線の円は、直径8cmのいわゆるシングルCDサイズの光記録ディスクDの外形を示したものである。また、ディスクトレイ7の表面には、Y座標の原点となるPWセンサ34にて検出可能な「Y座標原点目印」としての基準目印73が光記録ディスク装着部72以外の領域に形成されている。基準目印73の副走査方向Yの両端は、孔731と孔732によって縁取りされており、それによって、副走査方向Yの両端位置を高精度に位置決めした状態で基準目印73を形成することができる。さらに、ディスクトレイ7の表面には、PWセンサ34にて検出可能な「中心点位置検出用目印」としての目印左74と目印右75とが形成されている。目印左74と目印右75とは、同一主走査線上に配置され、中点位置が光記録ディスク装着部72に装着された状態の光記録ディスクDの主走査方向Xの中心点位置CPとなる如く形成されている。目印左74の左端は、孔732によって縁取りされており、目印右75の右端は、ディスクトレイ7の右側端によって縁取りされており、それによって、主走査方向Xの位置を高精度に位置決めした状態で目印左74及び目印右75を形成することができる。
つづいて、光記録ディスクDの中心点位置CPを検出する手順について説明する。
図7は、光記録ディスクDの4カ所の端部位置から光記録ディスクDの中心点位置CPを演算する手順を説明するための模式図である。
ディスクトレイ7がインクジェット式記録装置50の外部に突出しない状態で、PWセンサ34にて走査可能な光記録ディスクDの中心点位置CPより一方側を通過する第1の主走査線(PASS1)、及び第2の主走査線(PASS2)をディスクトレイ7上にあらかじめ設定し、主走査方向をX座標、副走査方向をY座標とする。まず、第1の主走査線(PASS1)をPWセンサ34で走査可能な位置までディスクトレイ7を搬送して、第1の主走査線(PASS1)上の光記録ディスクDの両端部位置をPWセンサ34にて検出し、第1の右端部位置のX座標値MXR1、第1の左端部位置のX座標値MXL1を取得する。つづいて、第2の主走査線(PASS2)をPWセンサ34で走査可能な位置までディスクトレイ7を搬送して、第2の主走査線(PASS2)上の光記録ディスクDの両端部位置をPWセンサ34にて検出し、第2の右端部位置のX座標値MXR2、第2の左端部位置のX座標値MXL2を取得する。そして、第1の主走査線のY座標値をY1、及び第2の主走査線のY座標値をY2として、以下の式により光記録ディスクの中心点のX座標値Xc、及びY座標値Ycを算出する。
まず、式(1)から光記録ディスクDの中心点CPのX座標値を求める。
Xc=(MXR1+MXL1)/2=(MXR2+MXL2)/2 …(1)
円形状の光記録ディスクDの中心点CPは、光記録ディスクDの2つ端部を結んだ線の中点からその線に直交する線の線上に位置しているので、第1の主走査線(PASS1)上のMXR1(第1の右端部位置)とMXL1(第1の左端部位置)との中点、又は、第2の主走査線(PASS2)上のMXR2(第2の右端部位置)とMXL2(第2の左端部位置)との中点が光記録ディスクDの中心点CPのX座標値となる。したがって、MXR1にMXL1を加算した値の1/2の値、又は、MXR2にMXL2を加算した値の1/2の値が光記録ディスクの中心点のX座標値Xcとなる。
次に、MX1=(MXR1−MXL1)/2、MX2=(MXR2−MXL2)/2として、式(2)から光記録ディスクの中心点のY座標値を求める。
Yc=Y2+(((MX2)−(MX1)−(Y2−Y1))/2(Y2−Y1)) …(2)
ここで、式(2)について図7を参照しながら説明する。
まず、MXR1とMXL1との中点、MXL1、及び中心点CPで形成される直角三角形を直角三角形T1、MXR2とMXL2との中点、MXL2、及び中心点CPで形成される直角三角形を直角三角形T2とする。直角三角形の直角を挟む2辺をそれぞれ自乗して加算した値は、直角と対向する斜辺を自乗した長さと等しくなる。また、直角三角形T1及び直角三角形T2は、直角と対向する斜辺の長さがともに光記録ディスクDの半径rとなる。したがって、第1の主走査線(PASS1)のY座標値をY1、第2の主走査線(PASS2)のY座標値をY2とし、Y1からY2までの長さ(Y2−Y1)をYL1、Y2から中心点CPのY座標値Ycまでの長さ(Yc−Y2)をYL2とすると、以下の式(21)が成立することになる。
=(MX1)+(YL1+YL2)=(MX2)+(YL2) …(21)
そして、式(21)から以下のようにして中心点CPのY座標値Ycを求めることができる。
(MX1)+(YL1)+2YL1・YL2=(MX2)
2YL1・YL2=(MX2)−(MX1)−(YL1)
YL2=((MX2)−(MX1)−(YL1))/2YL1
Yc−Y2=((MX2)−(MX1)−(Y2−Y1))/2(Y2−Y1)
Yc=Y2+(((MX2)−(MX1)−(Y2−Y1))/2(Y2−Y1))
基本的には、直角三角形T1のみから中心点位置CPのY座標値を演算することができるが、加減乗除の演算以外に平方根の演算が必要になるため、制御部100における演算処理に大きな負担がかかってしまうことになる。そこで、図7に示した如く直角三角形T1と直角三角形T2とから上述した式(2)を導き出して光記録ディスクDの中心点位置CPのY座標値を求めることによって、平方根を求める演算を行うことなく中心点位置CPのY座標値を求めることができ、制御部100における演算処理が容易になるという利点がある。
つづいて、光記録ディスクDのラベル面に記録を実行する際の正確な記録実行領域を設定するために制御部100による光記録ディスクDの中心点位置CPを検出する制御について、図6に示したディスクトレイ7の平面図、図7に示した光記録ディスクDの模式図、及び図8〜図11に示したフローチャートを参照しながら説明する。
図8は、光記録ディスクDの中心点位置を検出する手順を示したフローチャートである。
キャリッジ61の往復動によって主走査方向Xへ移動するPWセンサ34の主走査方向Xの位置は、符号Wで示した位置を基準として一方側(図6において左側)が+側、他方側(図6において右側)が−側とした搬送量EPを単位としたEP数によって規定され、ディスクトレイ7の副走査方向Yの搬送位置は、ディスクトレイ7の基準目印73の後端(符号CY)がPWセンサ34で検出された位置を起点として(0として)、PFローラ53の最小搬送量を1stepとしたstep数の積算値で規定される。
まず、搬送駆動ローラ(以下、PFローラとする)53を逆回転させて、基準目印72がキャリッジ61に搭載されたPWセンサ34の主走査線より副走査方向Yの上流側となる初期位置(符号Sで示した位置)までディスクトレイ7を搬送する(ステップS1)。次に、PWセンサ34の検出位置が初期位置(符号Wで示した位置)となる位置までキャリッジ61を移動させる(ステップS2)。つづいて、後述するY基準設定シーケンスを実行してY座標の原点位置を設定し(ステップS3)、後述するX中心設定シーケンスを実行して光記録ディスクDの主走査方向Xの中心位置Xcを求め(ステップS4)、後述するY中心設定シーケンスを実行して光記録ディスクDの副走査方向Yの中心位置Ycを求める(ステップS5)。ここで、当該フローチャートのステップS6以降については、Y基準設定シーケンス(ステップS3)、X中心設定シーケンス(ステップS4)、及びY中心設定シーケンス(ステップS5)について説明した後に説明することとし、つづいて、Y基準設定シーケンスについては図9を参照しながら、また、X中心設定シーケンスについては図10−1及び図10−2を参照しながら、そして、Y中心設定シーケンスについて図11を参照しながらそれぞれ説明する。
図9は、Y座標の原点位置を設定する手順(Y基準設定シーケンス)を示したフローチャートである。
ここで、PWセンサ34の検出値について説明する。PWセンサ34は光学式のセンサであり、検出対象の光反射率を測定して出力する。PWセンサ34の出力値は、検出対象の光反射率が高いほど、つまり、白に近いほど小さくなり、検出対象の光反射率が低いほど、つまり、黒に近いほど大きくなる。ディスクトレイ7は黒色の素材で形成されており、基準目印73、目印左74、及び目印右75は白色の塗装によって形成されているので、ディスクトレイ7(又はディスクトレイ7に形成されている孔731、孔732、或いはディスクトレイ7の外側)を検出している状態でのPWセンサ34の出力は、略最大値となり、記録紙P、光記録ディスクD、基準目印73、目印左74、及び目印右75のいずれかを検出している状態でのPWセンサ34の出力は、略最小となる。そして、PWセンサ34の出力があらかじめ設定されるしきい値VRSより大きい場合には、ディスクトレイ7を検出している状態とし、PWセンサ34の出力がしきい値VRSより小さい場合には、記録紙P、光記録ディスクD、基準目印73、目印左74、及び目印右75のいずれかを検出している状態とする。
まず、PWセンサ34の検出位置が初期位置(主走査方向Xの位置が符号Wで示した位置、副走査方向Yの位置が符号Sで示した位置)にある状態(図8のステップS1、ステップS2の手順実行後)からPFローラ53による搬送量の積算値をいったんリセットした後、PWセンサ34で基準目印(Y座標原点目印)73の先端を検出するまでPFローラ53を正回転させてディスクトレイ7を副走査方向Yへ搬送しながら(ステップS21)、PWセンサ34が基準目印73の先端を検出したか否か、つまり、PWセンサ34の出力値がしきい値VRS未満になったか否かを判定する(ステップS22)。PWセンサ34の出力値がしきい値VRS以上である場合には(ステップS22でNo)、つまり、PWセンサ34が基準目印73の先端を検出していない状態である場合には、つづいて、初期位置Sに対するディスクトレイ7の搬送位置、すなわち初期位置SからのPFローラ53の正回転によるディスクトレイ7の搬送量の積算値が一定の値(3500step)を超えたか否かを判定する(ステップS23)。この値は、初期位置Sから基準目印73の先端位置までの距離より十分長い値に設定され、PFローラ53の正回転によるディスクトレイ7の搬送量の積算値が一定の値を超えていない場合には(ステップS23でNo)、ステップS22に戻って、PFローラ53によるディスクトレイ7の搬送を継続し、PFローラ53の正回転によるディスクトレイ7の搬送量の積算値が一定の値を超えた時点で(ステップS23でYes)、何らかの異常が発生しているとみなしてPFローラ53の回転を停止し(ステップS24)、エラーとして当該手順を終了する。
一方、PWセンサ34が基準目印73の先端を検出した時点で(ステップS22でYes)、その位置から170ステップだけPFローラ53を回転させた後、PFローラ53の回転を停止する(ステップS25)。この170stepは、基準目印73の副走査方向Yの幅、すなわち基準目印73の先端から後端までの距離に相当する。つづいて、PFローラ53によるディスクトレイ7の搬送量の積算値を再度リセットした後、PWセンサ34で基準目印73の後端を検出するまでPFローラ53を正回転させてディスクトレイ7を副走査方向Yへ搬送しながら(ステップS26)、PWセンサ34が基準目印73の後端(基準目印73と孔732との境界)を検出したか否か、つまり、PWセンサ34の出力値がしきい値VRSを超えたか否かを判定する(ステップS27)。PWセンサ34の出力値がしきい値VRS未満である場合には(ステップS27でNo)、つまり、PWセンサ34が基準目印73の後端を検出していない状態である場合には、PFローラ53によるディスクトレイ7の搬送量の積算値をリセットした時点(ステップS26)からのディスクトレイ7の搬送量の積算値が一定の値(200step)を超えたか否かを判定する(ステップS28)。この値は、PWセンサ34の検出位置が既に基準目印73の後端近傍に位置している状態からのディスクトレイ7の搬送量の積算値なので、搬送誤差を考慮しても比較的短い搬送量で足りる。
PFローラ53の正回転によるディスクトレイ7の搬送量の積算値が一定の値を超えていない場合には(ステップS28でNo)、ステップS27に戻って、PFローラ53によるディスクトレイ7の搬送を継続し、PFローラ53の正回転によるディスクトレイ7の搬送量の積算値が一定の値を超えた時点で(ステップS28でYes)、何らかの異常が発生しているとみなしてPFローラ53の回転を停止し(ステップS29)、エラーとして当該手順を終了する。
一方、PWセンサ34が基準目印73の後端を検出した時点で(ステップS27でYes)、基準目印73の後端を検出した位置の搬送量の積算値に補正値HR_YLUを加算した値をディスクトレイ7の搬送位置の基準位置(CY=0)とする(ステップS30)。HR_YLUは、副走査方向Yにおけるディスクトレイ7、孔731、又は孔732と基準目印73との境界を検出する際の検出位置ずれに対する補正値である。基準位置から光記録ディスク7の中心位置へ向けて(副走査方向Yと反対方向)、「既定値α」としての搬送量1672stepだけ移動した位置をディスクトレイ7の基準目印73の位置から求めた副走査方向Yの光記録ディスクDの中心位置TCYとする(ステップS31)。「既定値α」は、基準目印73と光記録ディスク装着部72に装着された状態の光記録ディスクDの中心点位置CPとの副走査方向の間隔となる値である。そして、PWセンサ34が基準目印73の後端を検出した時点からのディスクトレイ7の搬送量が283stepに到達した時点でPFローラ53を停止してディスクトレイ7の搬送を停止する(ステップS32)。この位置は、後述するX中心設定シーケンスにおけるPWセンサ34の起点位置となる。
図10−1及び図10−2は、光記録ディスクDの主走査方向Xの中心位置を求める手順(X中心設定シーケンス)を示したフローチャートである。
ディスクトレイ7は、上述したY中心設定シーケンスのステップS31の手順を実行した時点で、PWセンサ34が基準目印73の後端を検出した時点からのディスクトレイ7の搬送量が283stepに到達した位置で停止している。このPWセンサ34の副走査方向Yの位置は、ディスクトレイ7がインクジェット式記録装置50の外部に突出しない状態で、PWセンサ34にて光記録ディスクDを走査可能な「第1の主走査線」(PASS1)として、あらかじめ設定されている位置である。この状態から、まず、PWセンサ34の検出位置が−650EPとなる位置までキャリッジ61を移動させる(ステップS41)。つづいて、キャリッジ61を左から右へ移動させながら(ステップS42)、PWセンサ34の出力値がしきい値VRSを超えたか否かを判定する(ステップS43)。PWセンサ34の出力値がしきい値VRS以下の場合には(ステップS43でNo)、つづいて、PWセンサ34が−900EPより右の位置まで移動したか否かを判定する(ステップS44)。PWセンサ34が−900EPより右の位置まで移動していない場合には(ステップS44でNo)、ステップS43へ戻ってPWセンサ34の出力値がしきい値VRSを超えたか否かを判定し、PWセンサ34が−900EPより右の位置まで移動していた場合には(ステップS44でYes)、つまり、PWセンサ34を−900EPより右の位置まで移動させても光記録ディスクDの端部(光記録ディスクDとディスクトレイ7との境界)を検出できなかった場合には、何らかの異常があると判定し、キャリッジ61の移動を停止させて(ステップS45)、エラーとして当該手順を終了する。
一方、PWセンサ34の出力値がしきい値VRSを超えた時点で(ステップS43でYes)、つまり、光記録ディスクDの主走査方向Xの端部を検出した時点で、その位置のEP値に補正値HR_XLDを加算した値を右端部位置MXR1とし(ステップS46)、キャリッジ61の移動を停止する(ステップS47)。補正値HR_XLDは、主走査方向Xにおけるディスクトレイ7(又はディスクトレイ7に形成されている孔731、孔732、或いはディスクトレイ7の外側)と、光記録ディスクD、目印左74、及び目印右75のいずれかとの境界を検出する際の検出位置ずれに対する補正値である。
つづいて、PWセンサ34の検出位置が−920EPとなるまで、つまり、PWセンサ34の検出位置が目印右75の上に位置するまでキャリッジ61を移動させた後(ステップS48)、さらにキャリッジ61を左から右へ移動させながら(ステップS49)、目印右75を検出してしきい値VRS未満に低下しているPWセンサ34の出力値がしきい値VRSを超えたか否かを判定して(ステップS50)、ディスクトレイ7の右側端部、すなわち目印右75の右側の端部位置を検出する。PWセンサ34の出力値がしきい値VRS以下の場合には(ステップS50でNo)、つまり、PWセンサ34がディスクトレイ7の右側端部を検出していない場合には、PWセンサ34が−950EPより右の位置(ディスクトレイ7の外側)まで移動したか否かを判定する(ステップ51)。PWセンサ34が−950EPより右の位置まで移動していない場合には(ステップS51でNo)、ステップS50に戻って目印右75の右端部の検出を続行し、PWセンサ34の出力値がしきい値VRSを超えないままPWセンサ34が−950EPより右の位置(ディスクトレイ7の外側)まで移動した場合には(ステップS51でYes)、キャリッジ61の移動を停止し(ステップS52)、エラーとして当該手順を終了する。一方、PWセンサ34の出力値がしきい値VRSを超えた時点で(ステップS50でYes)、つまり、目印右75の右端部(ディスクトレイ7の右側端部)を検出した時点で、その位置のEP値に補正値HR_XLDを加算した値を目印右位置TXRとし(ステップS53)、キャリッジ61の移動を停止する(ステップS54)。
つづいて、PWセンサ34の検出位置が−320EPとなるまでキャリッジ61を移動させ(ステップS55)、その位置からキャリッジ61を右から左へ移動させながら(ステップS56)、PWセンサ34の出力値がしきい値VRSを超えたか否かを判定する(ステップS57)。PWセンサ34の出力値がしきい値VRS以下の場合には(ステップS57でNo)、つづいて、PWセンサ34が−50EPより左の位置まで移動したか否かを判定する(ステップS58)。PWセンサ34が−50EPより左の位置まで移動していない場合には(ステップS58でNo)、ステップS57へ戻ってPWセンサ34の出力値がしきい値VRSを超えたか否かを判定し、PWセンサ34が−50EPより左の位置まで移動していた場合には(ステップS58でYes)、つまり、PWセンサ34を−50EPより左の位置まで移動させても光記録ディスクDの端部(光記録ディスクDとディスクトレイ7との境界)を検出できなかった場合には、何らかの異常があると判定し、キャリッジ61の移動を停止させて(ステップS59)、エラーとして当該手順を終了する。一方、PWセンサ34の出力値がしきい値VRSを超えた時点で(ステップS57でYes)、つまり、光記録ディスクDの主走査方向Xの端部を検出した時点で、キャリッジ61の移動を停止し(ステップS60)、その位置のEP値に補正値HR_XLDを加算した値を左端部位置MXL1とする(ステップS61)。
つづいて、PWセンサ34の検出位置が−45EPとなるまで、つまり、PWセンサ34の検出位置が目印左74の上に位置するまでキャリッジ61を移動させた後(ステップS62)、さらにキャリッジ61を右から左へ移動させながら(ステップS63)、目印左74を検出してしきい値VRS未満に低下しているPWセンサ34の出力値がしきい値VRSを超えたか否かを判定して(ステップS64)、目印左74の左端部(目印左74と孔732との境界)を検出する。PWセンサ34の出力値がしきい値VRS以下の場合には(ステップS64でNo)、つまり、PWセンサ34が目印左74の左端部を検出していない場合には、PWセンサ34が基準位置Wより左の位置まで移動したか否かを判定する(ステップ65)。PWセンサ34が基準位置Wより左の位置まで移動していない場合には(ステップS65でNo)、ステップS64に戻って目印左74の左端部の検出を続行し、PWセンサ34の出力値がしきい値VRSを超えないままPWセンサ34が基準位置Wより左の位置まで移動した場合には(ステップS65でYes)、キャリッジ61の移動を停止し(ステップS66)、エラーとして当該手順を終了する。
一方、PWセンサ34の出力値がしきい値VRSを超えた時点で(ステップS64でYes)、つまり、目印左74の左端部(目印左74と孔732との境界)を検出した時点で、その位置のEP値に補正値HR_XLDを加算した値を目印位置TXLとし(ステップS67)、キャリッジ61の移動を停止する(ステップS68)。そして、目印位置TXLに目印位置TXRを加算した値の1/2の値を主走査方向Xの目印位置から算出した光記録ディスクDの主走査方向Xの中心位置TCXとする(ステップS69)。また、左端部位置MXL1に右端部位置MXR1を加算した値の1/2の値を光記録ディスクDの主走査方向Xの端部位置から算出した光記録ディスクDの主走査方向Xの中心位置MCXとする(ステップS70)。さらに、左端部位置MXL1から右端部位置MXR1を減算した値の1/2の値をMX1とする(ステップS71)。キャリッジ61を停止させ(ステップS72)、PWセンサ34の検出位置が−45EPとなるまで、つまり、PWセンサ34の検出位置が目印左74の上に位置するまでキャリッジ61を移動させて(ステップS73)、つまり、X中心設定シーケンスにおけるPWセンサ34の起点位置にPWセンサ34が戻った状態で当該手順を終了する。この位置は、後述するY中心設定シーケンスにおけるPWセンサ34の起点位置ともなる。
図11は、光記録ディスクDの副走査方向Yの中心位置を求める手順(Y中心設定シーケンス)を示したフローチャートである。
まず、PFローラ53を正回転させてディスクトレイ7を560step副走査方向Yへ搬送する(ステップS81)。この時点で、PWセンサ34が基準目印73の後端を検出した時点からのディスクトレイ7の搬送量が283stepにさらに560stepを加算した位置で停止していることになる。このPWセンサ34の副走査方向Yの位置は、ディスクトレイ7がインクジェット式記録装置50の外部に突出しない状態で、PWセンサ34にて光記録ディスクDを走査可能な「第2の主走査線」(PASS2)として、あらかじめ設定されている位置である。この状態から、まず、PWセンサ34の検出位置が−650EPとなる位置までキャリッジ61を移動させる(ステップS82)。つづいて、キャリッジ61を左から右へ移動させながら(ステップS83)、PWセンサ34の出力値がしきい値VRSを超えたか否かを判定する(ステップS84)。PWセンサ34の出力値がしきい値VRS以下の場合には(ステップS84でNo)、つづいて、PWセンサ34が−900EPより右の位置まで移動したか否かを判定する(ステップS85)。PWセンサ34が−900EPより右の位置まで移動していない場合には(ステップS85でNo)、ステップS84へ戻ってPWセンサ34の出力値がしきい値VRSを超えたか否かを判定し、PWセンサ34が−900EPより右の位置まで移動していた場合には(ステップS85でYes)、つまり、PWセンサ34を−900EPより右の位置まで移動させても光記録ディスクDの端部(光記録ディスクDとディスクトレイ7との境界)を検出できなかった場合には、何らかの異常があると判定し、キャリッジ61の移動を停止させて(ステップS86)、エラーとして当該手順を終了する。一方、PWセンサ34の出力値がしきい値VRSを超えた時点で(ステップS84でYes)、つまり、光記録ディスクDの主走査方向Xの端部を検出した時点で、その位置のEP値に補正値HR_XLDを加算した値を右端部位置MXR2とし(ステップS87)、キャリッジ61の移動を停止する(ステップS88)。
つづいて、PWセンサ34の検出位置が−320EPとなるまでキャリッジ61を移動させ(ステップS89)、その位置からキャリッジ61を右から左へ移動させながら(ステップS90)、PWセンサ34の出力値がしきい値VRSを超えたか否かを判定する(ステップS91)。PWセンサ34の出力値がしきい値VRS以下の場合には(ステップS91でNo)、つづいて、PWセンサ34が−50EPより左の位置まで移動したか否かを判定する(ステップS92)。PWセンサ34が−50EPより左の位置まで移動していない場合には(ステップS92でNo)、ステップS91へ戻ってPWセンサ34の出力値がしきい値VRSを超えたか否かを判定し、PWセンサ34が−50EPより左の位置まで移動していた場合には(ステップS92でYes)、つまり、PWセンサ34を−50EPより左の位置まで移動させても光記録ディスクDの端部(光記録ディスクDとディスクトレイ7との境界)を検出できなかった場合には、何らかの異常があると判定し、キャリッジ61の移動を停止させて(ステップS93)、エラーとして当該手順を終了する。一方、PWセンサ34の出力値がしきい値VRSを超えた時点で(ステップS91でYes)、つまり、光記録ディスクDの主走査方向Xの端部を検出した時点で、キャリッジ61の移動を停止し(ステップS94)、その位置のEP値に補正値HR_XLDを加算した値を左端部位置MXL2とする(ステップS95)。そして、左端部位置MXL2から右端部位置MXR2を減算した値の1/2の値をMX2とし(ステップS96)、X中心設定シーケンスにて算出したMX1と、ステップS96にて算出したMX2とを前述した式(2)に代入して、光記録ディスクDの副走査方向Yの中心位置MCYを算出する(ステップS97)。
ここで、再び図8に戻りステップS6以降について説明する。
X中心設定シーケンスにて光記録ディスクDの端部位置から算出した主走査方向Xの光記録ディスクDの中心位置MCXと、同じくX中心設定シーケンスにてディスクトレイ7の目印左74及び目印右75の検出位置から算出した光記録ディスクDの主走査方向Xの中心位置TCXとを比較し、その差が一定の差(3EP)より大きいか否かを判定する(ステップS6)。その差が一定の差以下である場合には(ステップS6でNo)、つづいて、Y中心設定シーケンスにて光記録ディスクDの端部位置から算出した副走査方向Yの光記録ディスクDの中心位置MCYと、Y基準設定シーケンスにて基準目印73の位置から求めた副走査方向Yの光記録ディスクDの中心位置TCYとを比較し、その差が一定の差(24step)より大きいか否かを判定する(ステップS7)。その差が一定の差以下である場合には(ステップS7でNo)、光記録ディスクDの端部位置から算出した主走査方向Xの光記録ディスクDの中心位置MCXを主走査方向Xの光記録ディスクDの中心位置Xc、光記録ディスクDの端部位置から算出した副走査方向Yの光記録ディスクDの中心位置MCYを副走査方向Yの光記録ディスクDの中心位置Ycとする(ステップS8)。
一方、光記録ディスクDの端部位置から算出した主走査方向Xの光記録ディスクDの中心位置MCXと、目印左74及び目印右75の検出位置から算出した光記録ディスクDの主走査方向Xの中心位置TCXとの差が一定の差より大きい場合には(ステップS6でYes)、或いは、光記録ディスクDの端部位置から算出した副走査方向Yの光記録ディスクDの中心位置MCYと、基準目印73の位置から求めた副走査方向Yの光記録ディスクDの中心位置TCYとの差が一定の差より大きい場合には(ステップS7でYes)、光記録ディスクDのラベル面が正常な状態でないとみなして、目印左74及び目印右75の検出位置から算出した光記録ディスクDの主走査方向Xの中心位置TCXを主走査方向Xの光記録ディスクDの中心位置Xc、基準目印73の位置から求めた副走査方向Yの光記録ディスクDの中心位置TCYを副走査方向Yの光記録ディスクDの中心位置Ycとする(ステップS9)。それによって、光記録ディスクDのラベル面の状態が正常な状態でない場合においてもラベル面に対する記録実行領域が大きくずれてしまうことを防止することができる。そして、光記録ディスクDのラベル面への記録開始位置(主走査方向X)までキャリッジ61を移動させ(ステップS10)、ディスクトレイ7を記録開始位置(副走査方向Y)まで移動させ(ステップS11)、当該手順を終了する。また、光記録ディスク装着部72に装着されている光記録ディスクDの直径は、MX1又はMX2の値と、算出した光記録ディスクDの中心点位置(Xc、Yc)とから算出することができる。それによって、光記録ディスクDの中心位置CP、及び大きさに応じた正確な記録実行領域を設定することができる。
このようにして、ディスクトレイ7をインクジェット式記録装置50の外部に進出させることなくディスクトレイ7に装着された光記録ディスクDの正確な中心点位置CPを検出することができる。また、光記録ディスクDの副走査方向Yの中心位置Ycを求める際に光記録ディスクDの副走査方向Yの端部位置を検出しないので、一般的なインクジェット式記録装置50においてキャリッジ61(主走査駆動手段)と比較して格段に走査速度が遅い搬送駆動ローラ53(副走査駆動手段)によるディスクトレイ7の搬送距離(走査距離)を、従来の副走査方向Yの両端部位置を検出する方法と比較して大幅に短縮することができる。それによって、従来よりも短時間で光記録ディスクDの正確な中心点位置CPを検出することができる。
尚、本発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
本発明は、ディスクトレイに装着された光記録ディスクの主走査方向の両端部位置を検出する光記録ディスク端部位置検出手段を備えたインクジェット式記録装置に利用可能である。
インクジェット式記録装置の斜視図である。 本体カバーを取り外したインクジェット式記録装置の斜視図である。 インクジェット式記録装置の側断面概略図である。 インクジェット式記録装置の各種制御を行う制御部のブロック図である。 ディスクトレイの斜視図である。 ディスクトレイの平面図である。 光記録ディスクの中心点位置の演算手順を説明するための模式図である。 光記録ディスクの中心位置を検出する手順を示したフローチャート。 Y基準設定シーケンスを示したフローチャートである。 X中心設定シーケンスを示したフローチャートである。 X中心設定シーケンスを示したフローチャートである。 Y中心設定シーケンスを示したフローチャートである。
符号の説明
4 メモリスロットカバー、7 ディスクトレイ、8 給紙カセット、16 インクカートリッジ、17 インクチューブ、34 PWセンサ、50 インクジェット式記録装置、51 キャリッジガイド軸、52 プラテン、53 搬送駆動ローラ、54 搬送従動ローラ、55 排紙駆動ローラ、56 排紙従動ローラ、57 PFモータ、61 キャリッジ、62 記録ヘッド、63 CRモータ、83 給紙ローラ、72 光記録ディスク装着部、73 基準目印、74 目印左、75 目印右、101 ROM、102 RAM、103 インタフェース部、104 MPU、105 DCユニット、106 PFモータドライバ、107 CRモータドライバ、108 ヘッドドライバ、109 不揮発性メモリ、D 光記録ディスク、P 記録紙、X 主走査方向、Y 副走査方向

Claims (10)

  1. 被記録材へインクを噴射する記録ヘッドを主走査方向へ往復動させる主走査駆動手段と、光記録ディスクが着脱可能な光記録ディスク装着部に装着された前記光記録ディスクのラベル面が前記主走査駆動手段による被記録面となる如く副走査方向へ移動可能に内設されたディスクトレイと、該ディスクトレイを副走査方向へ所定の搬送量にて搬送するとともに、前記ディスクトレイへ前記光記録ディスクを着脱する際には、前記光記録ディスク装着部が外部に露出する位置まで前記ディスクトレイを外部へ進出させることが可能な構成を有する副走査駆動手段と、前記光記録ディスクの端部と前記ディスクトレイとの境界を非接触で検出可能な検出器を主走査方向へ往復動させて、前記ディスクトレイに装着された前記光記録ディスクの主走査方向の両端部位置を検出する光記録ディスク端部位置検出手段と、前記主走査駆動手段、前記副走査駆動手段、及び前記光記録ディスク端部位置検出手段を制御して前記光記録ディスクのラベル面への記録を実行する記録制御手段とを備えた記録装置であって、
    前記記録制御手段は、前記ディスクトレイが前記記録装置の外部に突出しない状態で、前記光記録ディスク端部位置検出手段にて走査可能な前記光記録ディスクの中心より一方側を通過する第1の主走査線、及び前記第1の主走査線と副走査方向位置が異なる第2の主走査線を前記ディスクトレイ上にあらかじめ設定し、
    前記第1の主走査線を前記検出器で走査可能な位置まで前記ディスクトレイを搬送して、前記第1の主走査線上の前記光記録ディスクの両端部位置を前記光記録ディスク端部位置検出手段にて検出して第1の右端部位置、及び第1の左端部位置として取得し、
    前記第2の主走査線を前記検出器で走査可能な位置まで前記ディスクトレイを搬送して、前記第2の主走査線上の前記光記録ディスクの両端部位置を前記光記録ディスク端部位置検出手段にて検出して第2の右端部位置、及び第2の左端部位置として取得し、
    主走査方向をX座標、副走査方向をY座標として、前記第1の右端部位置のX座標値をMXR1、前記第1の左端部位置のX座標値をMXL1、前記第2の右端部位置のX座標値をMXR2、前記第2の左端部位置のX座標値をMXL2、前記第1の主走査線のY座標値をY1、及び前記第2の主走査線のY座標値をY2として、以下の式により前記光記録ディスクの中心点のX座標値Xc、及びY座標値Ycを算出し、
    算出した前記光記録ディスクの中心点位置に基づいて前記光記録ディスクのラベル面への記録実行領域を設定して前記光記録ディスクのラベル面への記録を実行する、ことを特徴とした記録装置。
    Xc=(MXR1+MXL1)/2=(MXR2+MXL2)/2
    MX1=(MXR1−MXL1)/2
    MX2=(MXR2−MXL2)/2
    Yc=Y2+(((MX2)−(MX1)−(Y2−Y1))/2(Y2−Y1))
  2. 請求項1において、前記ディスクトレイには、前記Y座標の原点となる前記検出器にて検出可能なY座標原点目印が、前記光記録ディスク装着部が形成されている面と同じ面の前記光記録ディスク装着部以外の領域に形成されており、
    前記記録制御手段は、前記光記録ディスク端部位置検出手段にて前記第1の右端部位置、前記第1の左端部位置、前記第2の右端部位置、及び前記第2の左端部位置を検出するのに先だって、前記光記録ディスク端部位置検出手段にて前記Y座標原点目印を検出して、前記Y座標原点目印の検出位置を前記Y座標の原点に設定する、ことを特徴とした記録装置。
  3. 請求項1又は2において、前記ディスクトレイには、前記光記録ディスク装着部が形成されている面と同じ面の前記光記録ディスク装着部以外の領域の同一主走査線上に配置され、中点位置が前記光記録ディスク装着部に装着された状態の前記光記録ディスクの主走査方向の中心点位置となる如く形成された2つの中心点位置検出用目印が形成されており、
    前記記録制御手段は、2つの前記中心点位置検出用目印を前記検出器で走査可能な位置まで前記ディスクトレイを搬送して、前記光記録ディスク端部位置検出手段にて2つの前記中心点位置検出用目印の位置を検出し、前記光記録ディスクの両端部位置から算出した前記光記録ディスクの中心点のX座標値と、2つの前記中心点位置検出用目印の位置から算出した前記光記録ディスクの中心点のX座標値とを比較し、一定以上の差がある場合には、2つの前記中心点位置検出用目印の位置から算出した前記光記録ディスクの中心点のX座標値に基づいて前記光記録ディスクのラベル面への記録実行領域を設定する、ことを特徴とした記録装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項において、前記記録制御手段は、前記第1の右端部位置MXR1と前記第1の左端部位置MXL1との主走査方向の間隔、又は前記第2の右端部位置MXR2と前記第2の左端部位置MXL2との主走査方向の間隔から前記光記録ディスクの直径を算出し、算出した前記光記録ディスクの直径に基づいて前記光記録ディスクのラベル面への記録実行領域を設定する、ことを特徴とした記録装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項において、前記副走査駆動手段は、駆動力源の駆動力が伝達されて副走査方向へ回転する搬送駆動ローラと、該搬送駆動ローラの外周面に押圧付勢され、副走査方向へ従動回転可能に軸支された搬送従動ローラとを備え、前記ディスクトレイが前記搬送駆動ローラと前記搬送従動ローラとに挟持された状態で前記搬送駆動ローラの回転によって副走査方向へ搬送される構成を有しており、前記搬送駆動ローラ及び搬送従動ローラと前記検出器とは、前記第1の主走査線上、及び前記第2の主走査線上を前記検出器が走査する際に、前記ディスクトレイの前記光記録ディスク装着部を挟持する位置関係を有して配設されている、ことを特徴とした記録装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項において、前記主走査駆動手段は、主走査方向に往復動可能に軸支されたキャリッジに前記記録ヘッドが搭載されている構成を有し、前記光記録ディスク端部位置検出手段は、前記検出器が前記キャリッジに配設され、前記キャリッジを主走査方向へ往復動させることによって前記検出器を主走査方向へ往復動させる構成を有している、ことを特徴とした記録装置。
  7. 被記録材へインクを噴射する記録ヘッドを主走査方向へ往復動させる主走査駆動手段と、光記録ディスクが着脱可能な光記録ディスク装着部に装着された前記光記録ディスクのラベル面が前記主走査駆動手段による被記録面となる如く副走査方向へ移動可能に内設されたディスクトレイと、該ディスクトレイを副走査方向へ所定の搬送量にて搬送するとともに、前記ディスクトレイへ前記光記録ディスクを着脱する際には、前記光記録ディスク装着部が外部に露出する位置まで前記ディスクトレイを外部へ進出させることが可能な構成を有する副走査駆動手段と、前記光記録ディスクの端部と前記ディスクトレイとの境界を非接触で検出可能な検出器を主走査方向へ往復動させて、前記ディスクトレイに装着された前記光記録ディスクの主走査方向の両端部位置を検出する光記録ディスク端部位置検出手段とを備えた記録装置において、前記主走査駆動手段、前記副走査駆動手段、及び前記光記録ディスク端部位置検出手段を制御して前記光記録ディスクのラベル面への記録を実行する制御をコンピュータに実行させるための記録制御プログラムであって、
    前記ディスクトレイが前記記録装置の外部に突出しない状態で、前記光記録ディスク端部位置検出手段にて走査可能な前記光記録ディスクの中心より一方側を通過する第1の主走査線、及び前記第1の主走査線と副走査方向位置が異なる第2の主走査線が前記ディスクトレイ上にあらかじめ設定されており、
    前記第1の主走査線を前記検出器で走査可能な位置まで前記ディスクトレイを搬送して、前記第1の主走査線上の前記光記録ディスクの両端部位置を前記光記録ディスク端部位置検出手段にて検出して第1の右端部位置、及び第1の左端部位置として取得する手順と、
    前記第2の主走査線を前記検出器で走査可能な位置まで前記ディスクトレイを搬送して、前記第2の主走査線上の前記光記録ディスクの両端部位置を前記光記録ディスク端部位置検出手段にて検出して第2の右端部位置、及び第2の左端部位置として取得する手順と、
    主走査方向をX座標、副走査方向をY座標として、前記第1の右端部位置のX座標値をMXR1、前記第1の左端部位置のX座標値をMXL1、前記第2の右端部位置のX座標値をMXR2、前記第2の左端部位置のX座標値をMXL2、前記第1の主走査線のY座標値をY1、及び前記第2の主走査線のY座標値をY2として、以下の式により前記光記録ディスクの中心点のX座標値Xc、及びY座標値Ycを算出する手順と、
    算出した前記光記録ディスクの中心点位置に基づいて前記光記録ディスクのラベル面への記録実行領域を設定して前記光記録ディスクのラベル面への記録を実行する手順とを有している、ことを特徴とした記録制御プログラム。
    Xc=(MXR1+MXL1)/2=(MXR2+MXL2)/2
    MX1=(MXR1−MXL1)/2
    MX2=(MXR2−MXL2)/2
    Yc=Y2+(((MX2)−(MX1)−(Y2−Y1))/2(Y2−Y1))
  8. 請求項7において、前記ディスクトレイには、前記Y座標の原点となる前記検出器にて検出可能なY座標原点目印が、前記光記録ディスク装着部が形成されている面と同じ面の前記光記録ディスク装着部以外の領域に形成されており、
    前記光記録ディスク端部位置検出手段にて前記第1の右端部位置、前記第1の左端部位置、前記第2の右端部位置、及び前記第2の左端部位置を検出するのに先だって、前記光記録ディスク端部位置検出手段にて前記Y座標原点目印を検出して、前記Y座標原点目印の検出位置を前記Y座標の原点に設定する手順を有している、ことを特徴とした記録制御プログラム。
  9. 請求項7又は8において、前記ディスクトレイには、前記光記録ディスク装着部が形成されている面と同じ面の前記光記録ディスク装着部以外の領域の同一主走査線上に配置され、中点位置が前記光記録ディスク装着部に装着された状態の前記光記録ディスクの主走査方向の中心点位置となる如く形成された2つの中心点位置検出用目印が形成されており、
    2つの前記中心点位置検出用目印を前記検出器で走査可能な位置まで前記ディスクトレイを搬送して、前記光記録ディスク端部位置検出手段にて2つの前記中心点位置検出用目印の位置を検出する手順と、
    前記光記録ディスクの両端部位置から算出した前記光記録ディスクの中心点のX座標値と、2つの前記中心点位置検出用目印の位置から算出した前記光記録ディスクの中心点のX座標値とを比較し、一定以上の差がある場合には、2つの前記中心点位置検出用目印の位置から算出した前記光記録ディスクの中心点のX座標値に基づいて前記光記録ディスクのラベル面への記録実行領域を設定する手順とを有している、ことを特徴とした記録制御プログラム。
  10. 請求項7〜9のいずれか1項において、前記第1の右端部位置MXR1と前記第1の左端部位置MXL1との主走査方向の間隔、又は前記第2の右端部位置MXR2と前記第2の左端部位置MXL2との主走査方向の間隔から前記光記録ディスクの直径を算出し、算出した前記光記録ディスクの直径に基づいて前記光記録ディスクのラベル面への記録実行領域を設定する手順を有している、ことを特徴とした記録制御プログラム。
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