JP2005178201A - 液体噴射ヘッド構造及び液体噴射ヘッドの製造方法 - Google Patents

液体噴射ヘッド構造及び液体噴射ヘッドの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複数のヘッドブロックから構成される液体噴射ヘッドにおいて、剛性の高い、高精度の液体噴射ヘッドの実現を可能にする。
【解決手段】複数のヘッドブロック60にそれぞれ互いに嵌合可能な凹凸を形成し、各ヘッドブロック同士を凹凸にて連結して液体噴射ヘッドを構成し、これにより長尺であっても精度がよく、剛性の高いヘッドを実現する。
【選択図】 図2

Description

本発明は液体噴射ヘッド構造及び液体噴射ヘッドの製造方法に係り、特に短尺の複数のヘッドブロックから長尺の液体噴射ヘッドを製造する技術に関する。
長尺のライン型インクジェットヘッドを全て一体型で製造すると、歩留りが悪く、加工サイズにも限界があるため、従来から複数の短尺ヘッドを並べて長尺化する発明が提案されている(特許文献1〜6)。
特許文献1には、圧力室プレート上に複数のアクチュエータブロックを、隣接する列間で互い違いに配置(千鳥配置)する記載がある。
特許文献2には、ヘッドマウントベース上に短尺ヘッドを千鳥配置し、かつ一方の列の短尺ヘッドのヘッドマウントベース上の位置を微調整してドットの繋ぎ目を調整する記載がある。
特許文献3には、短尺ヘッドの端部の繋ぎ箇所にピッチの異なる複数の素子を設け、規定ピッチに近い素子を選択使用する記載がある。
特許文献4、5、6には、電気熱変換素子が設けられた短尺の基板を必要な数だけ1枚のベースプレート上に並べて接着した長尺のヒーターボード上に、一体成形された長尺の溝付天板を接合してなる長尺の液体噴射記録ヘッドの記載がある。
特開2002−86725号公報 特開2002−337320号公報 特開2002−292859号公報 特開平9−286098号公報 特開平7−242004号公報 特開平8−118647号公報
しかしながら、特許文献1に記載のインクジェットヘッドは、アクチュエータブロックだけが個別に製造され、圧力室プレート、流路プレート、ノズルプレート等が積層された長尺の積層流路は一体型であるため、この積層流路の歩留りが悪いという問題がある。
特許文献2、3に記載の発明は、短尺ヘッドをヘッドマウントベース上に千鳥配置して長尺のインクジェットヘッドを構成しているため、各短尺ヘッドをヘッドマウントベースに高精度に並べるためのコストがかかり、また、長尺化されたインクジェットヘッドの剛性は、ヘッドマウントベースの剛性に依存し、剛性が十分でないという問題がある。更に、各短尺ヘッドに対してそれぞれインクを個別に供給する必要があるため、部品点数や組立工数が多くなり、コスト高になるという問題がある。
特許文献4、5、6に記載の発明は、短尺の基板を1枚のベースプレート上に並べて長尺のヒーターボードを構成しているため、ヒーターボードの歩留りをよくすることができるが、このヒーターボード上に接合される長尺の溝付天板は一体型であるため、溝付天板の歩留りや精度に問題がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、複数の短尺のヘッドブロックから構成される長尺のヘッドにおいて、剛性の高い、高精度の液体噴射ヘッドを実現することができる液体噴射ヘッド構造及び液体噴射ヘッドの製造方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために請求項1に係る液体噴射ヘッド構造は、複数のヘッドブロックにそれぞれ嵌合部を形成し、各ヘッドブロック同士を前記嵌合部にて連結して液体噴射ヘッドを構成したことを特徴としている。
ヘッドブロック同士を嵌合部で連結して長尺のヘッドにしたため、長尺であっても精度がよく、剛性の高いヘッドにすることができる。
請求項2に示すように請求項1に記載の液体噴射ヘッド構造において、前記ヘッドブロックは複数の基板を積層した積層構造を有し、前記嵌合部は前記積層された各基板の板厚に対応した形状の凹凸であることを特徴としている。
これにより、各ヘッドブロックの連結用の嵌合部を、部材の追加や後加工なしに高精度に形成することができる。
請求項3に示すように請求項1又は2に記載の液体噴射ヘッド構造において、前記ヘッドブロックは積層流路用基板を含む複数の基板を積層した積層構造を有し、前記複数のヘッドブロックの連結によって各ヘッドブロックの積層流路が連結された共通流路が形成されることを特徴としている。
これにより、構造が単純で気密性の高い流路結合が可能となり、複数のヘッドブロックに対する液体供給構造が簡単になる。
請求項4に示すように請求項1乃至3のいずれかに記載の液体噴射ヘッド構造において、前記複数のヘッドブロックは、液体吐出面と直交する面上に2次元状に、かつ隣接する列間でヘッドブロックが互い違いに配列されるように前記嵌合部にて連結されることを特徴としている。
これにより、より一層の高精度化及び高剛性化を図ることができる。
請求項5に示すように請求項4に記載の液体噴射ヘッド構造において、前記複数のヘッドブロックの端部には液体を吐出しない積層流路が形成され、前記隣接する列間で互い違いに配列されるヘッドブロックは、互いに液体を吐出するノズルが一定の間隔で連続し、かつヘッドブロック端部の複数のノズルが重複するように連結されることを特徴としている。
各ヘッドブロック端部に位置するノズルは、隣にノズルや液体流路がないため、剛性が高く、他のノズルに比べて吐出量が多くなるため、積層流路はあるが、このノズルを使用しない構成とすることで、使用するノズルの剛性や形状の連続性を保持し、吐出量のバラツキを低減することができる。
請求項6に示すように請求項1乃至5のいずれかに記載の液体噴射ヘッド構造において、前記連結されたヘッドブロックの液体吐出面には、該連結されたヘッドブロックの長さに対応する長さを有するノズルプレートが接着されることを特徴としている。
ノズルプレートは、液体噴射ヘッドの長手方向に分割されたものを使用しないため、最終的なノズルの位置を高精度にすることができる。
請求項7に示すように請求項6に記載の液体噴射ヘッド構造において、前記ノズルプレートは光透過部材からなり、光硬化型接着剤によって前記ヘッドブロックの液体吐出面に接着されることを特徴としている。
ノズルプレートを光透過部材によって構成することにより、接着剤に光硬化型接着剤を使用することができ、また光硬化型接着剤は、熱硬化型接着剤を使用する場合に比べて硬化変形を防止することができる。
請求項8に係る液体噴射ヘッドの製造方法は、嵌合部を有するヘッドブロックを製造する工程と、前記製造されたヘッドブロックの特性を検査し、同じ特性を有するヘッドブロック別に仕分ける工程と、前記仕分けられた同じ特性を有するヘッドブロック同士を前記嵌合部にて連結して液体噴射ヘッドを組み立てる工程と、を含むことを特徴としている。
請求項1に係る発明と同様に長尺であっても精度がよく、剛性の高いヘッドにすることができる。また、同じ特性を有するヘッドブロック別に仕分け、この仕分けられた同じ特性を有す複数のヘッドブロックを使用して1つの液体噴射ヘッドを構成したため、ヘッドブロック毎の噴射むらの発生を防止することができる。
上記構成の本発明によれば、ヘッドブロック同士を嵌合部で連結して長尺のヘッドにしたため、長尺であっても精度がよく、剛性の高いヘッドにすることができる。
以下添付図面に従って本発明に係る液体噴射ヘッド構造及び液体噴射ヘッドの製造方法の好ましい実施の形態について詳説する。
まず、本発明に係る液体噴射ヘッドを適用するインクジェット記録装置の概要について説明する。
図1はインクジェット記録装置の全体構成図である。同図に示すように、このインクジェット記録装置10は、インクの色ごとに設けられた複数の液体噴射ヘッド(以下、単に「ヘッド」という)12K,12C,12M,12Yを有する印字部12と、各ヘッド12K,12C,12M,12Yに供給するインクを貯蔵しておくインク貯蔵/装填部14と、記録紙16を供給する給紙部18と、記録紙16のカールを除去するデカール処理部20と、前記印字部12のノズル面(インク吐出面)に対向して配置され、記録紙16の平面性を保持しながら記録紙16を搬送する吸着ベルト搬送部22と、印字部12による印字結果を読み取る印字検出部24と、印画済みの記録紙(プリント物)を外部に排紙する排紙部26と、を備えている。
給紙部18から送り出される記録紙16はマガジンに装填されていたことによる巻き癖が残り、カールする。このカールを除去するために、デカール処理部20においてマガジンの巻き癖方向と逆方向に加熱ドラム30で記録紙16に熱を与える。
ロール紙を使用する装置構成の場合、図1のように、裁断用のカッター(第1のカッター)28が設けられており、該カッター28によってロール紙は所望のサイズにカットされる。カッター28は、記録紙16の搬送路幅以上の長さを有する固定刃28Aと、該固定刃28Aに沿って移動する丸刃28Bとから構成されており、印字裏面側に固定刃28Aが設けられ、搬送路を挟んで印字面側に丸刃28Bが配置される。なお、カット紙を使用する場合には、カッター28は不要である。
デカール処理後、カットされた記録紙16は、吸着ベルト搬送部22へと送られる。吸着ベルト搬送部22は、ローラ31、32間に無端状のベルト33が巻き掛けられた構造を有し、少なくとも印字部12のノズル面及び印字検出部24のセンサ面に対向する部分が水平面(フラット面)をなすように構成されている。
ベルト33は、記録紙16の幅よりも広い幅寸法を有しており、ベルト面には多数の吸引孔(不図示)が形成されている。図1に示したとおり、ローラ31、32間に掛け渡されたベルト33の内側において印字部12のノズル面及び印字検出部24のセンサ面に対向する位置には吸着チャンバ34が設けられており、この吸着チャンバ34をファン35で吸引して負圧にすることによってベルト33上の記録紙16が吸着保持される。
ベルト33が巻かれているローラ31、32の少なくとも一方にモータ(不図示)の動力が伝達されることにより、ベルト33は図1上の時計回り方向に駆動され、ベルト33上に保持された記録紙16は図1の左から右へと搬送される。
縁無しプリント等を印字するとベルト33上にもインクが付着するので、ベルト33の外側の所定位置(印字領域以外の適当な位置)にベルト清掃部36が設けられている。
吸着ベルト搬送部22により形成される用紙搬送路上において印字部12の上流側には、加熱ファン40が設けられている。加熱ファン40は、印字前の記録紙16に加熱空気を吹き付け、記録紙16を加熱する。印字直前に記録紙16を加熱しておくことにより、インクが着弾後乾き易くなる。
印字部12は、最大紙幅に対応する長さを有する液体噴射ヘッドを紙送り方向と直交方向(主走査方向)に配置した、いわゆるフルライン型のヘッドとなっている。各ヘッド12K,12C,12M,12Yは、本インクジェット記録装置10が対象とする最大サイズの記録紙16の少なくとも一辺を超える長さにわたってインク吐出口(ノズル)が複数配列されたライン型インクジェットヘッドで構成されている。
記録紙16の送り方向(以下、紙搬送方向という。)に沿って上流側から黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の順に各色インクに対応したヘッド12K,12C,12M,12Yが配置されている。記録紙16を搬送しつつ各ヘッド12K,12C,12M,12Yからそれぞれ色インクを吐出することにより記録紙16上にカラー画像を形成し得る。
印字検出部24は、印字部12の打滴結果を撮像するためのラインセンサを含み、該ラインセンサによって読み取った打滴画像からノズルの目詰まりその他の吐出不良をチェックする手段として機能する。
印字検出部24の後段には、後乾燥部42が設けられている。後乾燥部42は、印字された画像面を乾燥させる手段であり、例えば、加熱ファンが用いられる。印字後のインクが乾燥するまでは印字面と接触することは避けたほうが好ましいので、熱風を吹き付ける方式が好ましい。
後乾燥部42の後段には、加熱・加圧部44が設けられている。加熱・加圧部44は、画像表面の光沢度を制御するための手段であり、画像面を加熱しながら所定の表面凹凸形状を有する加圧ローラ45で加圧し、画像面に凹凸形状を転写する。
こうして生成されたプリント物はカッター28によって所定のサイズに切断された後、排紙部26から排出される。本来プリントすべき本画像(目的の画像を印刷したもの)とテスト印字とは分けて排出することが好ましい。このインクジェット記録装置10では、本画像のプリント物と、テスト印字のプリント物とを選別してそれぞれの排出部26A、26Bへと送るために排紙経路を切り替える不図示の選別手段が設けられている。なお、大きめの用紙に本画像とテスト印字とを同時に並列に形成する場合は、カッター(第2のカッター)48によってテスト印字の部分を切り離す。
次に、ライン型インクジェットヘッドの構造について説明する。インク色ごとに設けられている各ヘッド12K,12C,12M,12Yの構造は共通しているので、以下、これらを代表して符号50によってヘッドを示すものとする。
図2(A)、(B)及び(C)はそれぞれヘッド50の上面図、断面図、及び底面図である。尚、図2(B)は、図2(A)のA−A線に沿う断面図である。
同図に示すように、ヘッド50は、主として7つのヘッドブロック60と、左右のサイドプレート62、64と、ベースプレート66とから構成されている。
7つのヘッドブロック60は、嵌合部(凹凸)が形成されており、互いに凹凸にて嵌合連結して一体化される。各ヘッドブロック60には、共通流路56Aが形成されているが、これらの共通流路56Aも結合される。
また、図2(A)に示すように7つのヘッドブロック60は、図2(A)上で上列側の4つのヘッドブロックと、下列側の3つのヘッドブロックとが、列間で互い違いになるように配列(千鳥配列)される。
上記7つのヘッドブロック60は、ほぼ同じ構造を有するものであるが、上列側の4つのヘッドブロックと、下列側の3つのヘッドブロックとは、共通流路56Aの位置と、上列のヘッドブロックと下列のヘッドブロックとを嵌合させるための凹凸形状とが異なっている。また、61は、各ヘッドブロック60ごとに設けられているフレキシブル配線板である。このフレキシブル配線板61は、ヘッドブロック60の各ノズルごとに配設されているアクチュエータ(圧電素子)を駆動制御するための信号を出力する。
互いに嵌合連結されて長尺化されたヘッド(ヘッドブロック)の左右には、それぞれ左右のサイドプレート62、64が嵌合連結される。サイドプレート62、64には、それぞれインク入口63、インク出口65が形成されるとともに、インク入口63、インク出口65とヘッドブロック60の共通流路56Aと結合する流路62A、64Aが形成されている。
上記7つのヘッドブロック60及び左右のサイドプレート62、64のインク吐出面側には、ベースプレート66が接着固定される。ベースプレート66には、図2(C)に示すように、7つのヘッドブロック60のインク吐出面に対応する形状の開口66Aが形成されており、この開口66Aを介して2列のヘッドブロックのインク吐出面に対してそれぞれノズルプレート58、59が接着される。
ノズルプレート58、59は、光透過部材(例えば、ポリイミド:PI、ポリアミド)によって形成され、紫外線(UV)硬化型接着剤によって接着される。即ち、ノズルプレート58、59にUV硬化型接着剤を塗布した後、ノズルプレート58、59に形成されたノズルと、ヘッドブロック60に形成された各ノズルに対応する開口とを位置決めし、その後、ノズルプレート58、59上からUV光を照射して硬化させる。
ノズルプレート58、59には、ノズルのピッチ等が精度よく形成されており、これらのノズルプレート58、59を、各ヘッドブロック60のインク吐出面に接着することにより、連結されたヘッドブロック60の組立誤差等に伴うノズルの位置ずれを修正することができる。因みに、ヘッドブロック60に形成される各ノズルに対応する開口の径は、φ100〜150μmであるが、ノズルプレート58、59に形成されたノズルの径は、φ30μmである。
尚、図2(C)に示す実施の形態では、ヘッドブロックの列ごとにノズルプレート58、59を接着するようにしたが、1枚のノズルプレートにしてもよい。
図3(A)、(B)及び(C)はそれぞれヘッドブロックの上面図、正面図、及び左側面図であり、図2(A)に示した下列側のヘッドブロックに関して示している。
図3に示すように、ヘッドブロック60の左右には、連結用の凹凸67A、67Bが形成され、ヘッドブロック60の上列側のヘッドブロックとの連結面には、連結用の凹凸67Cが形成されている。
次に、ヘッドブロック60の内部構造及び連結用の凹凸67A、67Bについて説明する。
図4はヘッドブロック60のノズル位置の縦断面図である。尚、この断面内には、共通流路56Aは存在しないが、説明の便宜上、共通流路56Aが示されている。
図4に示すようにヘッドブロック60は、振動板52及び複数の基板53〜57の積層構造によって構成されている。尚、51は圧電素子である。
振動板52は、導電性部材からなり、圧電素子51の下面電極と電気的に接続され、共通電極としても機能する。基板53は、圧力室53A用の開口が形成されており、基板54は、基板55に形成された支流路55Aから各圧力室53Aにインクを供給するための開口が形成されている。
基板56は、各支流路55Aにインクを供給する共通流路56A用の開口が形成されている。図5は、基板56の斜視図である。同図に示すように、基板56の両端は、連結部56Bで連結され、共通流路56Aによって基板56が分離しないようになっている。
基板57は、基板56の共通流路56A用の開口の下面を塞ぐためのものである。
尚、基板54〜57には、圧力室53Aと連通するインク吐出用の開口が形成されており、基板57の下面には、図2(C)に示したノズルを有するノズルプレート58又は59が接着される。
上記積層構造を有するヘッドブロック60の振動板52及び基板53〜57のうち、図4上で左右方向に同じ長さを有する振動板52、基板53、56と、基板54、55、57とが、左右方向に所定量ずれて積層されており、これにより、ヘッドブロック60の左端では、基板54、55、57が突出した凹凸67Aが形成され、ヘッドブロック60の右端では、振動板52、基板53、56が突出した凹凸67Bが形成される。
従って、上記凹凸67Aと凹凸67Bとは、互いに隙間なく嵌合することができる。また、上記凹凸67Aと凹凸67Bとを嵌合連結する際には、熱硬化性接着剤を適宜の接合面に塗布し、加熱硬化させることにより、ヘッドブロック60間を確実に連結するとともに、共通流路56Aでの繋ぎ目からインクの漏れが生じないようにする。
図6は上下2列に千鳥配置されたヘッドブロックのノズルの位置関係を示す図である。
同図に示すように、各ヘッドブロックには、ノズルがマトリクス配列されている。即ち、ヘッドブロックの長手方向と略直交する方向に6列のノズルが形成され、各列のノズルは、それぞれ記録ドットのピッチ間隔ずつずれて配列され、これによりインクドットを高密度で吐出できるように構成されている。そして、共通流路56Aからは支流路55Aを通じて6列のノズルの圧力室53Aにインクを供給できるようになっている。
図6において、上列のヘッドブロックのノズルと、下列のヘッドブロックのノズルとは、一部が重なるように配列されており、図6上で上列のヘッドブロックの右端一列のノズル(ダミーノズル)59Bは、インクを吐出しないノズルとして設定され、下列のヘッドブロックの左端一列のノズル(ダミーノズル)58Bは、インクを吐出しないノズルとして設定される。
上下2列のヘッドブロックのインクを吐出するノズル59A、58Aは、ヘッドブロックの繋ぎ目のノズルが連続性をもつように配置されることは言うまでもない。
このようにヘッドブロックの端部のノズルの一列をダミーノズル58A、59Aとする理由は、ヘッドブロック端部のノズルと端部以外のノズルとは、インク吐出量に差があり、濃度ムラの原因になるからである。これは、ヘッドブロック端部のノズルの圧力室53Aは、その片側に圧力室53Aや支流路55A等がないため、端部以外のノズルの圧力室53Aよりも壁面剛性が高くなり、また、形状の連続性がないからである。
尚、ヘッドブロック端部一列のノズル(ダミーノズル)58B、59Bは、駆動されればインクを吐出できるように構成することが好ましいが、例えば、圧電素子等を省略してインクを吐出できないものでもよい。即ち、ダミーノズルの有り/無しが必須要件ではなく、端部の剛性が上がることで液体噴射量が多くなることを問題としているので、流路(支流路〜圧力室〜ノズルまでの流路)の一部がダミーで存在し、剛性の連続性が保たれればよい。
図7は一列配列のノズルを有するヘッドブロックを千鳥配置した場合の各ヘッドブロックのノズルの位置関係を示す図である。
同図に示すように、上下2列に千鳥配置されたヘッドブロックのノズルは、互いに4つのノズルが重なるように配置され、上列のヘッドブロックの右端の2つのノズル(ダミーノズル)70と、下列のヘッドブロックの左端の2つノズル(ダミーノズル)72は、それぞれインクを吐出しないノズルとして設定されている。尚、74は、各ノズルの圧力室にインクを供給する共通流路である。
次に、ヘッドブロックの各ノズルの吐出量のバラツキを補正する方法について説明する。
図2に示すようにヘッドブロック60を嵌合連結して完成させた長尺のヘッド50にインクを充填し、テストプリントを行い、その記録幅方向の濃度ムラを測定する。そして、インク吐出量の多いノズルに対して吐出量を少なくするための加工を行う。
図8はヘッドブロック60の要部断面図である。同図に示すように、インク吐出量の多いノズルの圧電素子51に駆動電力を供給する個別電極51Aの一部をレーザ加工により除去する。即ち、フレキシブル配線板61、フレキシブル配線板61の電極61Aを介して個別電極51Aの一部にレーザを照射し、個別電極51Aの一部を除去して圧電素子51Aを駆動するための面積を小さくする。
上記レーザ加工によって個別電極51Aの一部を除去する方法としては、図9(A)に示すように個別電極51Aに溝82を形成し、個別電極51Aの一部を電気的に遮断する方法と、図9(B)に示すように所望の面積分の電極84を除去する方法とが考えられる。
図10はインク色ごとに設けられている各ヘッド12K,12C,12M,12Yの他の配置例を示す図である。
図1に示したインクジェット記録装置10は、ヘッド12K,12C,12M,12Yが水平に配置されているが、図10に示した装置は、ヘッド12K,12C,12M,12Yが円弧上に配置されている。
即ち、記録紙16は、円弧上の搬送路90に沿って一定の張力が加えられた状態で搬送され、ヘッド12K,12C,12M,12Yは、それぞれ搬送路90とノズルとの隙間が所定の間隔になるように円弧上に配設されている。
張力が加えられている記録紙16は円弧上の搬送路90に密着して搬送されるため、図1に示したインクジェット記録装置10のように吸着チャンバ34やファン35が不要になる。
尚、搬送路90は固定されたものでもよいし、ローラの一部を利用して回転できるものでもよい。
次に、ヘッド50の製造方法について説明する。
(1)まず、図4に示したヘッドブロック60を製造する。
(2)このヘッドブロック60にフレキシブル配線板61を接合する。
(3)各ヘッドブロック60のの特性を検査し、同じ特性を有するヘッドブロック別に仕分ける。仕分けるための項目としては、圧電素子の静電容量、共振周波数、ノズルのピッチ間隔、製造ロットナンバー、多数個取りのロケーションなどが考えられる。
(4)上記仕分けられた同じ特性を有するヘッドブロック同士を連結して長尺のヘッドを組み立てる。各ヘッドブロックの連結は、凹凸の適所に熱硬化型接着剤を塗布して突き当て、あるいは治具を使用して位置決め嵌合させる。治具を使用して位置決め嵌合させる場合、例えば数10μm程度の隙間が生じるが、この隙間には接着剤が充填されえるため、気密性は保持される。各ヘッドブロックを連結した後、加熱して熱硬化型接着剤を硬化させる。
(5)ノズルプレート58、59を接着する(図2(C)参照)。
(6)ヘッドにインクを充填してテストプリントを行い、その記録幅方向の濃度ムラを測定する。
(7)濃度ムラの測定結果からインク吐出量の多いノズルに対して吐出量を少なくするためのレーザ加工を施す(図8、図9参照)。
(8)インクジェット記録装置本体に実装する。
尚、この実施の形態では、本発明に係る液体噴射ヘッドは、記録紙にインクを吐出するライン型インクジェットヘッドとして使用される場合について説明したが、これに限らず、記録媒体に処理液又は水を噴射することによる画像形成用ヘッドとして、また、基材に塗布液を噴射することで画像記録媒体を形成するための液体噴射ヘッドとして用いても良い。
図1は本発明に係る液体噴射ヘッドを適用するインクジェット記録装置の全体構成図である。 図2(A)、(B)及び(C)はそれぞれヘッドの上面図、断面図、及び底面図である。 図3(A)、(B)及び(C)はそれぞれヘッドブロックの上面図、正面図、及び左側面図である。 図4はヘッドブロックのノズル位置の縦断面図である。 図5は共通流路用の基板の一部の斜視図である。 図6は上下2列に千鳥配置されたヘッドブロックのノズルの位置関係を示す図である。 図7は一列配列のノズルを有するヘッドブロックを千鳥配置した場合の各ヘッドブロックのノズルの位置関係を示す図である。 図8はヘッドブロック60の要部断面図である。 図9(A)及び(B)はそれぞれレーザ加工された個別電極の平面図である。 図10はインク色ごとに設けられている各ヘッドの他の配置例を示す図である。
符号の説明
10…インクジェット記録装置、12…印字部、12K、12C、12M、12Y、90、50…ヘッド、16…記録紙、51…圧電素子、52…振動板、53、54、55、56、57…基板、53A…圧力室、55A…支流路、56A、74…共通流路、58、59…ノズルプレート、58A、59A…ノズル、58B、59B、70、72…ダミーノズル、60…ヘッドブロック、61…フレキシブル配線板、62、64…サイドプレート、66…ベースプレート、67A、68B、67C…凹凸

Claims (8)

  1. 複数のヘッドブロックにそれぞれ嵌合部を形成し、
    各ヘッドブロック同士を前記嵌合部にて連結して液体噴射ヘッドを構成したことを特徴とする液体噴射ヘッド構造。
  2. 前記ヘッドブロックは複数の基板を積層した積層構造を有し、前記嵌合部は前記積層された各基板の板厚に対応した形状の凹凸であることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射ヘッド構造。
  3. 前記ヘッドブロックは積層流路用基板を含む複数の基板を積層した積層構造を有し、前記複数のヘッドブロックの連結によって各ヘッドブロックの積層流路が連結された共通流路が形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の液体噴射ヘッド構造。
  4. 前記複数のヘッドブロックは、液体吐出面と直交する面上に2次元状に、かつ隣接する列間でヘッドブロックが互い違いに配列されるように前記嵌合部にて連結されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の液体噴射ヘッド構造。
  5. 前記複数のヘッドブロックの端部には液体を吐出しない積層流路が形成され、前記隣接する列間で互い違いに配列されるヘッドブロックは、互いに液体を吐出するノズルが一定の間隔で連続し、かつヘッドブロック端部の複数のノズルが重複するように連結されることを特徴とする請求項4に記載の液体噴射ヘッド構造。
  6. 前記連結されたヘッドブロックの液体吐出面には、該連結されたヘッドブロックの長さに対応する長さを有するノズルプレートが接着されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の液体噴射ヘッド構造。
  7. 前記ノズルプレートは光透過部材からなり、光硬化型接着剤によって前記ヘッドブロックの液体吐出面に接着されることを特徴とする請求項6に記載の液体噴射ヘッド構造。
  8. 嵌合部を有するヘッドブロックを製造する工程と、
    前記製造されたヘッドブロックの特性を検査し、同じ特性を有するヘッドブロック別に仕分ける工程と、
    前記仕分けられた同じ特性を有するヘッドブロック同士を前記嵌合部にて連結して液体噴射ヘッドを組み立てる工程と、
    を含むことを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
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