JP2005177602A - 凝集剤の混合方法と混合槽及びそれを用いる雨水混入下水の処理方法と装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 維持管理が容易で、短絡流を生ぜずに均一に混合できる凝集剤の混合方法と混合槽及びそれを用いる雨水混入下水の処理方法と装置を提供する。
【解決手段】 迂流回式流路を有し、該流路の入口部に、被処理水1の流入口と無機凝集剤3の添加手段とを有し、該流路の中間部に、有機系高分子凝集剤の添加手段とを有する凝集剤混合槽において、前記迂流式流路は、前記各凝集剤の添加直後から3秒以上は、被処理水の平均流速を0.18m/秒以上とする手段4、7と、その後は、平均流路を0.03m/秒以上〜0.18/秒未満に調整する手段5、8とを有することとしたものであり、前記被処理水の平均流速を0.18m/秒以上とする手段は、該流路の断面積を狭くするか、該流路に邪魔板又はオリフィス板を設置するにより、また前記凝集剤混合槽に固液分離装置を接続して雨水混入下水の処理装置とすることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 迂流回式流路を有し、該流路の入口部に、被処理水1の流入口と無機凝集剤3の添加手段とを有し、該流路の中間部に、有機系高分子凝集剤の添加手段とを有する凝集剤混合槽において、前記迂流式流路は、前記各凝集剤の添加直後から3秒以上は、被処理水の平均流速を0.18m/秒以上とする手段4、7と、その後は、平均流路を0.03m/秒以上〜0.18/秒未満に調整する手段5、8とを有することとしたものであり、前記被処理水の平均流速を0.18m/秒以上とする手段は、該流路の断面積を狭くするか、該流路に邪魔板又はオリフィス板を設置するにより、また前記凝集剤混合槽に固液分離装置を接続して雨水混入下水の処理装置とすることができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、雨水混入下水の処理に係り、特に、下水処理場やポンプ場などにおける合流式下水道の雨天時の下水及び簡易処理水等への凝集剤の混合方法と混合槽及びそれを用いた雨水混入下水の処理方法と装置に関する。
被処理水に含まれる懸濁物質(以下、SSと記載する)を分離する方法のうち、凝集分離処理は、被処理水に凝集剤を添加してSSを凝集させた後に、沈降分離、ろ過分離、あるいは浮上分離する処理方法であり、それぞれ凝集沈殿処理、凝集ろ過処理、凝集浮上処理と呼ばれている。これらの処理において重要な操作は、無機凝集剤の混合操作であり、有機系高分子凝集剤を用いる場合には、有機系高分子凝集剤の混合操作も重要である。
無機凝集剤として鉄塩やアルミニウム塩を用いる場合、鉄イオンやアルミニウムイオンが、被処理水中で水酸化物を形成する反応速度は大きい。このため、凝集を効果的に行うには、水酸化物が形成される前に、凝集剤を被処理水中に急速かつ均一に拡散させる必要がある。更に、水酸化物形成の後、水酸化物同士の会合・合体の機会を多くしてマイクロフロックの形成を促進するために、均一な混合を行う必要がある。
無機凝集剤として鉄塩やアルミニウム塩を用いる場合、鉄イオンやアルミニウムイオンが、被処理水中で水酸化物を形成する反応速度は大きい。このため、凝集を効果的に行うには、水酸化物が形成される前に、凝集剤を被処理水中に急速かつ均一に拡散させる必要がある。更に、水酸化物形成の後、水酸化物同士の会合・合体の機会を多くしてマイクロフロックの形成を促進するために、均一な混合を行う必要がある。
一方、高分子凝集剤の混合においては、凝集剤溶解液の粘度が高いため、凝集剤を被処理水中に均一拡散させると同時に凝集剤とマイクロフロックとの会合・合体を行うために、添加直後に急速に撹拌混合する必要がある。更に、マイクロフロック同士を会合・合体させてフロックの生長を促進するために、均一な混合を行う必要がある。
下水を含有する水の処理においても、同様の理由から凝集剤の混合操作は重要である。混合を機械撹拌で行うと、下水に含まれる毛髪などが撹拌機インペラに巻き付いたり、機械的動作部での故障の可能性があるなど、維持管理性が煩雑になる。また、短絡流が生じ凝集不良が生じる場合がある。一方、迂流式混合は、無機凝集剤が均一に拡散された後のマイクロフロック形成に適用されているが、損失水頭が大きいという理由で、無機凝集剤添加後の拡散を目的とした混合や、高分子凝集剤の混合には適用されていない。
「水処理管理便覧」(水処理管理便覧編集委員会編1998年)p.128−129 「水道施設設計指針」(日本水道協会、2000)p.186−190
下水を含有する水の処理においても、同様の理由から凝集剤の混合操作は重要である。混合を機械撹拌で行うと、下水に含まれる毛髪などが撹拌機インペラに巻き付いたり、機械的動作部での故障の可能性があるなど、維持管理性が煩雑になる。また、短絡流が生じ凝集不良が生じる場合がある。一方、迂流式混合は、無機凝集剤が均一に拡散された後のマイクロフロック形成に適用されているが、損失水頭が大きいという理由で、無機凝集剤添加後の拡散を目的とした混合や、高分子凝集剤の混合には適用されていない。
「水処理管理便覧」(水処理管理便覧編集委員会編1998年)p.128−129 「水道施設設計指針」(日本水道協会、2000)p.186−190
本発明、上記従来技術の問題点を解消し、雨水を含有する下水の凝集処理において、維持管理を容易にし、敷地を有効に利用し、短絡流を生じることがなく均一な混合を行い、フロックの生長を促進して清澄な処理水を得ることができる凝集剤の混合方法と混合槽及びそれを用いた雨水混入下水の処理方法と装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明では、迂流式流路によって、被処理水に無機凝集剤を添加混合後、有機系高分子凝集剤を添加混合する凝集剤の混合方法において、前記迂流式流路による各凝集剤の混合は、該各凝集剤の添加直後から一定時間の流速を、その後の流速よりも速くすることによって、該一定時間内に該凝集剤を被処理水中に十分に拡散することを特徴とする凝集剤の混合方法としたものである。
前記凝集剤の混合方法において、前記迂流式流路による各凝集剤の混合は、該各凝集剤の添加直後から少なくとも3秒間は、被処理水の平均流速を0.18m/秒以上とし、その後は被処理水の平均流速を0.03m/秒以上〜0.18/秒未満とすることを特徴とする凝集剤の混合方法としたものである。
また、本発明では、前記凝集剤の混合方法により、雨水混入下水に凝集剤を添加混合処理した後に、固液分離する雨水混入下水の処理方法としたものである。
前記凝集剤の混合方法において、前記迂流式流路による各凝集剤の混合は、該各凝集剤の添加直後から少なくとも3秒間は、被処理水の平均流速を0.18m/秒以上とし、その後は被処理水の平均流速を0.03m/秒以上〜0.18/秒未満とすることを特徴とする凝集剤の混合方法としたものである。
また、本発明では、前記凝集剤の混合方法により、雨水混入下水に凝集剤を添加混合処理した後に、固液分離する雨水混入下水の処理方法としたものである。
さらに、本発明では、迂流式流路を有し、該流路の入口部に、被処理水の流入口と無機凝集剤の添加手段とを有し、該流路の中間部に、有機系高分子凝集剤の添加手段を有する凝集剤混合槽において、前記迂流式流路は、前記各凝集剤の添加直後から一定時間の流速を、その後の流速よりも速くする手段を有することを特徴とする凝集剤混合槽としたものである。
前記凝集剤混合槽において、添加直後から一定時間の流速を、その後の流速よりも速くする手段は、該流路の断面積を狭くするか、該流路に邪魔板又はオリフィス板を設置するのがよく、また、前記迂流式流路は、前記各凝集剤の添加直後から少なくとも3秒間は、被処理水の平均流速を0.18m/秒以上とする手段と、その後は、被処理水の平均流速を0.03m/秒以上〜0.18/秒未満に調整する手段とを有するのがよい。
また、本発明では、雨水混入下水を被処理水とする前記凝集剤混合槽と、該混合槽からの混合処理水を固液分離する手段とを有する雨水混入下水の処理装置としたものである。
前記凝集剤混合槽において、添加直後から一定時間の流速を、その後の流速よりも速くする手段は、該流路の断面積を狭くするか、該流路に邪魔板又はオリフィス板を設置するのがよく、また、前記迂流式流路は、前記各凝集剤の添加直後から少なくとも3秒間は、被処理水の平均流速を0.18m/秒以上とする手段と、その後は、被処理水の平均流速を0.03m/秒以上〜0.18/秒未満に調整する手段とを有するのがよい。
また、本発明では、雨水混入下水を被処理水とする前記凝集剤混合槽と、該混合槽からの混合処理水を固液分離する手段とを有する雨水混入下水の処理装置としたものである。
本発明のによれば、下水を含有する水の凝集処理において、維持管理性に優れ、敷地を有効に利用し、短絡流を生じることがなく均一な混合を行うことができ、フロックの生長を促進し、清澄な処理水を安定して提供できる。
本発明は、被処理水への無機凝集剤と高分子凝集剤のどちらの混合においても迂流式混合を用いる。更に、凝集剤添加直後から一定時間後までの被処理水の平均流速を速くして、添加直後の凝集剤を急速に拡散させる。その後、マイクロフロックの形成促進やフロックの生長促進に有効な範囲で平均流速を遅くし、均一な混合を行う。
凝集剤添加直後に被処理水中へ凝集剤を急速に拡散させるために、凝集剤添加直後から少なくても3秒間の平均流速を0.18m/秒以上とする。その後、均一な混合を行うことによって、無機凝集剤混合でのマイクロフロックの形成促進と有機系高分子凝集剤混合でのフロックの生長を促進させ、かつ損失水頭を低く抑えるため、平均流速を0.03m/秒以上〜0.18m/秒未満とする。
凝集剤添加直後に被処理水中へ凝集剤を急速に拡散させるために、凝集剤添加直後から少なくても3秒間の平均流速を0.18m/秒以上とする。その後、均一な混合を行うことによって、無機凝集剤混合でのマイクロフロックの形成促進と有機系高分子凝集剤混合でのフロックの生長を促進させ、かつ損失水頭を低く抑えるため、平均流速を0.03m/秒以上〜0.18m/秒未満とする。
本発明では、無機凝集剤と有機系高分子凝集剤のどちらの混合においても迂流式混合を採用し、被処理水を迂流式混合槽に導入し、無機凝集剤を添加した後、凝集剤添加直後から少なくても3秒間の平均流速を0.18m/秒以上とし、その後の平均流速を0.03m/秒以上〜0.18m/秒未満とする。その後、有機系高分子凝集剤を添加し、無機凝集剤の混合と同様に、凝集剤添加直後から少なくても3秒間の平均流速を0.18m/秒以上とし、その後の平均流速を0.03m/秒以上〜0.18m/秒未満とする。
また、本発明では、凝集剤添加直後から少なくても3秒間の流速を速くする手段として、流路面積を狭くする、邪魔板を設置する、オリフィス板を設置する、などの水流撹拌を用いる。
また、本発明では、凝集剤添加直後から少なくても3秒間の流速を速くする手段として、流路面積を狭くする、邪魔板を設置する、オリフィス板を設置する、などの水流撹拌を用いる。
次に、本発明を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明で用いる上下迂流式混合槽の概略構成図であり、凝集剤添加直後の流路断面積を狭くした一例である。
原水1を迂流式混合槽2へ導入し、流入部分で無機凝集剤3を添加し、添加直後に流路4、流路5の順に流す。流路4は流路5よりも断面積が小さく、流路4の平均流速は流路5よりも速くなる。ここで、流路4は平均流速が0.18m/秒以上、滞留時間が3秒以上であり、無機凝集剤の速やかな拡散が行われる。流路5は平均流速が0.03m/秒以上〜0.18m/秒未満であり、マイクロフロックの形成が促進される。流路5を経た後、有機系高分子凝集剤6を添加し、添加直後に流路7、流路8の順に流す。流路7は流路8よりも断面積が小さく、流路7の平均流速は流路8よりも速くなる。ここで、流路7は平均流速が0.18m/秒以上、滞留時間が3秒以上であり、有機系高分子凝集剤の速やかな拡散と同時に凝集剤とマイクロフロックとの会合・合体が行われる。流路8は平均流速が0.03m/秒以上〜0.18m/秒未満であり、マイクロフロック同士を会合・合体させてフロックの生長が促進される。流路8を経た後、生長したフロックを含有する水は迂流式混合槽2から固液分離槽へ流入する。
流路4と流路7は、断面積を小さくする以外にも、図4に示す邪魔板9を設置したり、図5に示すオリフィス板10を設置するなどで、平均流速を0.18m/秒以上とすることができる。
原水1を迂流式混合槽2へ導入し、流入部分で無機凝集剤3を添加し、添加直後に流路4、流路5の順に流す。流路4は流路5よりも断面積が小さく、流路4の平均流速は流路5よりも速くなる。ここで、流路4は平均流速が0.18m/秒以上、滞留時間が3秒以上であり、無機凝集剤の速やかな拡散が行われる。流路5は平均流速が0.03m/秒以上〜0.18m/秒未満であり、マイクロフロックの形成が促進される。流路5を経た後、有機系高分子凝集剤6を添加し、添加直後に流路7、流路8の順に流す。流路7は流路8よりも断面積が小さく、流路7の平均流速は流路8よりも速くなる。ここで、流路7は平均流速が0.18m/秒以上、滞留時間が3秒以上であり、有機系高分子凝集剤の速やかな拡散と同時に凝集剤とマイクロフロックとの会合・合体が行われる。流路8は平均流速が0.03m/秒以上〜0.18m/秒未満であり、マイクロフロック同士を会合・合体させてフロックの生長が促進される。流路8を経た後、生長したフロックを含有する水は迂流式混合槽2から固液分離槽へ流入する。
流路4と流路7は、断面積を小さくする以外にも、図4に示す邪魔板9を設置したり、図5に示すオリフィス板10を設置するなどで、平均流速を0.18m/秒以上とすることができる。
本発明の凝集処理方法に基づいて、図1の迂流式混合槽を用いて処理した実施例を以下に示す。
比較として、従来例である図2の凝集剤を機械撹拌するフロー、図3の凝集剤を迂流式撹拌するフローに従った例を示す。図3では迂流式水路の断面積を一定にし、流速を凝集剤添加後である流路4とその後の流路5、流路7とその後の流路8のどちらも同一にしている。本発明の図1では、凝集剤添加後の流路断面積を狭くして、流速を流路後半よりも速くしている。
機械撹拌である図2では、原水1に対して、無機凝集剤混合槽9で塩化第二鉄を添加して混合し、次に、高分子凝集剤混合槽10でアニオン系高分子凝集剤6を添加して混合する。形成したフロックを含有する水は、高分子凝集剤混合槽10から固液分離槽へ流入する。
一方、図3の迂流式混合槽2の流路は、上下に4往復するものであり、第1流路4上流部に、塩化第二鉄3を添加した後に二往復の流路撹拌を行う。その後、第5流路7上流部にアニオン系高分子凝集剤6を添加し、二往復の流路撹拌を行う。形成したフロックを含有する水は、迂流式混合槽2から固液分離槽へ流入する。
比較として、従来例である図2の凝集剤を機械撹拌するフロー、図3の凝集剤を迂流式撹拌するフローに従った例を示す。図3では迂流式水路の断面積を一定にし、流速を凝集剤添加後である流路4とその後の流路5、流路7とその後の流路8のどちらも同一にしている。本発明の図1では、凝集剤添加後の流路断面積を狭くして、流速を流路後半よりも速くしている。
機械撹拌である図2では、原水1に対して、無機凝集剤混合槽9で塩化第二鉄を添加して混合し、次に、高分子凝集剤混合槽10でアニオン系高分子凝集剤6を添加して混合する。形成したフロックを含有する水は、高分子凝集剤混合槽10から固液分離槽へ流入する。
一方、図3の迂流式混合槽2の流路は、上下に4往復するものであり、第1流路4上流部に、塩化第二鉄3を添加した後に二往復の流路撹拌を行う。その後、第5流路7上流部にアニオン系高分子凝集剤6を添加し、二往復の流路撹拌を行う。形成したフロックを含有する水は、迂流式混合槽2から固液分離槽へ流入する。
本発明である図1の迂流式混合槽2の流路は、上下に4往復するものであり、第1流路4上流部に、塩化第二鉄3を添加した後に二往復の流路撹拌を行う。第1流路4の流路断面積は、第2,3,4流路5よりも小さく、平均流速が0.40m/秒となるようにしている。その後、第5流路7上流部に、アニオン系高分子凝集剤6を添加し、二往復の流路撹拌を行う。第5流路7の流路断面積は、第6、7、8流路8よりも小さく、平均流速が0.40m/秒となるようにしている。図3に比べて、第1流路4と第5流路7の平均流速を速くして、凝集剤添加直後に迅速に拡散が行われるようにしている。一方、第2、3、4流路5と第6、7、8流路8の平均流速を遅くして、凝集剤拡散後のマイクロフロックの形成とフロックの生長を行う。
本発明と従来法の処理条件と処理成績を表1に示す。原水は、合流式下水道の雨天時下水であり、いずれのフローでも147m3/時で処理を行った。いずれの処理においても、無機凝集剤として塩化第二鉄を30mg/L、有機系高分子凝集剤としてアニオン系の凝集剤を1.5mg/L添加した。原水SSは、約150〜300mg/Lであり、同一である。混合時間は、無機凝集剤添加から高分子凝集剤添加までを120秒、高分子凝集剤添加から混合槽流出までを130秒となるようにしている。図2では、無機凝集剤混合槽9の滞留時間が120秒、図1と図3では、第1流路4と第2、3、4流路5との合計滞留時間が120秒である。また、図2では、高分子凝集剤混合槽10の滞留時間が130秒、図1と図3では、第5流路7と第6、7、8流路8との合計滞留時間が130秒である。図3の場合、流路の平均流速は終始0.15m/秒である。これに対して、図1の場合には、第1流路4と第5流路7の平均流速は0.40m/秒、滞留時間は11秒、第2、3、4流路5の平均流速は0.12m/秒、滞留時間は109秒、第6、7、8流路8の平均流速は0.12m/秒、滞留時間は119秒である。
従来法の機械撹拌では、固液分離処理水SSが20〜58mg/Lであり、処理水水質に幅がある。機械撹拌を行うことで短絡流の割合が大きく、処理水水質が不均一になる。一方、図3の従来法の迂流式撹拌では、固液分離処理水SSが40〜78mg/Lである。短絡流は防止されているが、無機凝集剤添加直後と高分子凝集剤添加直後とにおける拡散操作が不十分であるために、処理水中に懸濁物質が残留している。これらに対して、本発明の迂流式撹拌では、固液分離処理水SSが19〜32mg/Lである。短絡流が防止されると共に、凝集剤添加直後の凝集剤の拡散が迅速かつ十分に行われることによって、清澄な処理水を得ることが出来る。
1:原水、2:迂流式撹拌槽、3:無機凝集剤、4、5、7、8:流路、6:有機系高分子凝集剤、9:邪魔板、10:オリフィス板
Claims (7)
- 迂流式流路によって、被処理水に無機凝集剤を添加混合後、有機系高分子凝集剤を添加混合する凝集剤の混合方法において、前記迂流式流路による各凝集剤の混合は、該各凝集剤の添加直後から一定時間の流速を、その後の流速よりも速くすることによって、該一定時間内に該凝集剤を被処理水中に十分に拡散することを特徴とする凝集剤の混合方法。
- 前記迂流式流路による各凝集剤の混合は、該各凝集剤の添加直後から少なくとも3秒間は、被処理水の平均流速を0.18m/秒以上とし、その後は被処理水の平均流速を0.03m/秒以上〜0.18m/秒未満とすることを特徴とする請求項1記載の凝集剤の混合方法。
- 請求項1又は2記載の凝集剤の混合方法により、雨水混入下水に凝集剤を添加混合処理した後に、固液分離することを特徴とする雨水混入下水の処理方法。
- 迂流式流路を有し、該流路の入口部に、被処理水の流入口と無機凝集剤の添加手段とを有し、該流路の中間部に、有機系高分子凝集剤の添加手段を有する凝集剤混合槽において、前記迂流式流路は、前記各凝集剤の添加直後から一定時間の流速を、その後の流速よりも速くする手段を有することを特徴とする凝集剤混合槽。
- 前記添加直後から一定時間の流速を、その後の流速よりも速くする手段は、該流路の断面積を狭くするか、該流路に邪魔板又はオリフィス板を設置することを特徴とする請求項4記載の凝集剤混合槽。
- 前記迂流式流路は、前記各凝集剤の添加直後から少なくとも3秒間は、被処理水の平均流速を0.18m/秒以上とする手段と、その後は、被処理水の平均流速を0.03m/秒以上〜0.18m/秒未満に調整する手段とを有することを特徴とする請求項4記載の凝集剤混合槽。
- 雨水混入下水を被処理水とする請求項4、5又は6記載の凝集剤混合槽と、該混合槽からの混合処理水を固液分離する手段とを有することを特徴とする雨水混入下水の処理装置。
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