JP2005176078A - 資料提示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 プレゼンテーションをスムーズに行うことができる資料提示装置を提供する。
【解決手段】 資料状態検出部は、資料の静止待ち状態に設定されている場合、資料が動作状態にあるときに動作状態信号を出力し、資料が静止状態にあるときに静止状態信号を出力する。制御部は、動作状態信号から静止状態信号への変化を検出すると(ステップS16)、撮像部により撮影された撮影画像を表示画像記憶部に取り込み(ステップS17)、その撮影画像をスクリーンに投影して投影画像を更新するとともに、資料状態検出部をフリーズ状態に設定する(ステップS18)。このように資料が静止状態になると、撮影画像が自動的に表示画像記憶部に取り込まれるので、複数の資料を連続して表示する場合、その資料交換の際に手動でフリーズ機能のオン/オフを頻繁に切り替える必要がなくなる。
【選択図】 図4
【解決手段】 資料状態検出部は、資料の静止待ち状態に設定されている場合、資料が動作状態にあるときに動作状態信号を出力し、資料が静止状態にあるときに静止状態信号を出力する。制御部は、動作状態信号から静止状態信号への変化を検出すると(ステップS16)、撮像部により撮影された撮影画像を表示画像記憶部に取り込み(ステップS17)、その撮影画像をスクリーンに投影して投影画像を更新するとともに、資料状態検出部をフリーズ状態に設定する(ステップS18)。このように資料が静止状態になると、撮影画像が自動的に表示画像記憶部に取り込まれるので、複数の資料を連続して表示する場合、その資料交換の際に手動でフリーズ機能のオン/オフを頻繁に切り替える必要がなくなる。
【選択図】 図4
Description
本発明は、資料載置台に載置された原稿などの資料を動画用のカメラなどの撮像手段で撮影し、撮影された資料の画像をスクリーンなどの表示手段に表示する資料提示装置に係り、特に、資料の撮影画像を表示手段に表示するための表示画像として記憶手段に取り込むフリーズ機能を改良した資料提示装置に関する。
スクリーンに資料の画像を投映し、その画像を参照しながら聴衆に対して資料の内容の説明を行うプレゼンテーションでは、資料の画像をスクリーンに投映するための手段として、近年、OHP(オーバーヘッドプロジェクタ)に代わって資料提示装置が用いられている。
資料提示装置は、たとえば特許文献1に開示されているように、原稿などの資料を載置するための資料載置台と、この資料載置台に載置された資料を撮影する動画用のカメラなどの撮像手段を備えている。このような資料提示装置では、資料載置台に載置された原稿が撮像手段で撮影され、その撮影された画像が、資料載置台に接続された液晶プロジェクタによりスクリーンに投影される。
このような資料提示装置は、資料の撮影画像をスクリーンに表示するための表示画像としてメモリに取り込むフリーズ機能を有している。このようなフリーズ機能では、資料載置台に資料が載置されて静止状態となった後に、スイッチなどを用いて手動で資料の撮影画像の取込みを行うことができる。
しかしながら、原稿などの資料を複数連続してスクリーンに表示する場合、次の資料の表示へ移行するたびに、フリーズ機能の解除、資料交換、フリーズ機能の実行、といった一連の操作を手動で行う必要があるため、面倒であった。また、これによりプレゼンテーションが中断することが多くなり、プレゼンテーションをスムーズに行うことができず、さらに、その際にプレゼンテーションと関係のない画像がスクリーンに表示されることが多いため、聴衆に不快感を与えていた。
そこで、プレゼンテーションをスムーズに行い、プレゼンテーションと関係のない画像の表示を防ぐために、事前に資料を撮影し、装置内に設けられたメモリに資料の撮影画像の画像データを取り込んでおき、プレゼンテーションにおいて必要に応じて撮影画像をメモリから読み出すことが考えられる。しかしながら、この場合、事前にメモリに資料の画像を記憶させる等の準備が必要となる。
したがって、本発明は、プレゼンテーションをスムーズに進行させ、プレゼンテーションと関係のない画像がスクリーンに表示されることを防止することができるのはもちろんのこと、事前にメモリに資料の画像を記憶させる等の準備が不要な資料提示装置を提供することを目的としている。
本発明の資料提示装置は、資料が載置される資料載置面を有する資料載置手段と、資料載置面に載置された資料を撮影する撮像手段と、撮像手段により撮影された資料の撮影画像を、表示手段に表示するための表示画像として記憶する表示画像記憶手段と、資料が動作状態にあるか、静止状態にあるかを検出して、資料の状態に関する信号を出力する資料状態検出手段と、出力された信号が動作状態信号から静止状態信号に変化したときに、撮像手段により撮影された撮影画像を表示画像記憶手段に取り込み、取り込まれた撮影画像を表示手段に表示させる制御手段とを備えたことを特徴としている。
このような資料提示装置では、資料が資料載置面上に載置されて動作状態から静止状態に変化したときに撮像手段により撮影された資料の画像が自動的に表示画像記憶手段に取り込まれる。これにより、原稿などの資料を複数連続して表示手段に表示する場合、資料交換をする毎に資料の画像を表示記憶手段に自動的に取り込むことができる。よって、取り込まれた画像を表示手段に表示することにより、従来のようなスイッチなどを用いて、資料交換をする毎に手動でフリーズ機能のオン/オフを切り替える必要がない。したがって、プレゼンテーションが中断することが少なく、さらに、プレゼンテーションと関係のない画像が表示手段に表示されることがないので、聴衆に不快感を与えることがない。加えて、事前に装置内のメモリに資料の画像を記憶させる等の準備は不要となる。
ここで、制御手段が資料状態検出手段から出力される信号を監視し、たとえば第1の資料が資料載置面から取り除かれる等して前記信号が静止状態信号から動作状態信号に変化することがある。そのような場合には、その後に、たとえば第1の資料が完全に取り除かれ、第2の資料が資料載置面に載置されて静止状態となり、前記信号が動作状態信号から静止状態信号に変化したときに撮像手段により撮影された撮影画像を前記表示画像記憶手段に取り込む。この場合、表示手段は、資料状態検出手段から出力される信号が動作状態信号に変化してから、その後に再度静止状態信号に変化するまで第1の資料の撮影画像の表示を継続する。
そして、たとえば、第2の資料から第3の資料へ、・・・・、第N−1の資料から第Nの資料へと資料載置面上の資料が交換され、資料状態検出手段から出力される信号が動作状態信号から静止状態信号に変化する毎に、制御手段は、第1の資料から第2の資料への交換の場合と同様、撮像手段により撮影された資料の撮影画像を表示画像記憶手段に取り込む。なお、ここでは資料載置面に載置する資料を交換する例を挙げて説明したが、制御手段は、資料の位置調整を行う場合も、上記資料交換の例と同様に資料が動作状態にあるか静止状態にあるかの判断をし、資料の位置調整が終了して静止状態になったときに表示画像記憶手段に資料の撮影画像を取り込む。
資料が動作状態にあるか静止状態にあるかの検出は、種々の手段を用いることができる。たとえば、資料状態検出手段は、撮像手段により所定の時間間隔をおいて同一画角で撮影された資料の複数の撮影画像の画像データを比較することができる。この場合、資料状態検出手段は、その比較の結果、撮影画像の画像データ間の変化が所定値以上である場合に動作状態信号を出力し、撮影画像の画像データ間の変化が所定値未満の場合に静止状態信号を出力する。
具体的には、上記資料状態検出手段は、撮像手段により撮影された撮影画像上の所定位置に基準領域を設定し、予め設定された基準色が該基準領域において占める割合を演算し、演算された基準色の占める割合を撮影画像の画像データ間で比較する。資料状態検出手段は、その比較の結果、基準色の占める割合の変化が所定値以上である場合に動作状態信号を出力し、基準色の占める割合の変化が所定値未満である場合に静止状態信号を出力する。この場合、基準色として、たとえば資料載置面の色を用いる。
また、上記資料状態検出手段は、撮像手段により撮影された撮影画像の所定位置に基準領域を設定し、基準領域に対応する画像データの重心位置を求め、重心位置の変化を、撮影画像の画像データ間で比較して求めることができる。この場合、資料状態検出手段は、重心位置の変化が所定値以上である場合に動作状態信号を出力し、重心位置の変化が所定値未満である場合に静止状態信号を出力する。
上記基準領域は、撮影画像上に、複数の互いに離間した小領域に分散して設定するのが好ましい。この場合、基準領域の全体の配置は、たとえば、十文字状あるいはマトリクス状とする。この場合、資料状態検出手段は、分散された基準領域のうちの少なくとも一つにおける基準色の占める割合の変化が所定値以上である場合に動作状態信号を出力し、分散された基準領域の全てにおける基準色の占める割合の変化が所定値未満である場合に静止状態信号を出力するのが好ましい。この場合、分散された基準領域において基準色の占める割合の変化を検出し、基準色の占める割合の変化が基準領域の全てにおいて所定値未満である場合に資料が静止状態にあると判定するので、資料の状態をより正確に検出することができる。
また、上記資料状態検出手段は、撮像手段により撮影された撮影画像上の資料の輪郭部分を抽出し、抽出された資料の輪郭部分において所定の箇所を特定し、特定された箇所の座標を撮影画像の画像データ間で比較することができる。この場合、資料状態検出手段は、その結果、特定された箇所の座標の変化が所定値以上である場合に動作状態信号を出力し、特定された箇所の座標の変化が所定値未満である場合に静止状態信号を出力する。
このような態様では、資料の輪郭を検出し、その輪郭上で特定された箇所の座標の変化を検出することにより資料の状態を監視するので、より正確に資料の状態を検出することができる。この場合、資料が立体物である場合に好適である。
上記撮像手段により撮影された撮影画像の取込みを手動で行うための手動取込スイッチを備えるようにしてもよい。この場合、上記のように資料提示装置が撮影画像を自動的に表示画像記憶手段に取り込むことに加えて、該手動取込スイッチを任意に押すことにより、そのときに撮像手段により撮影された資料の画像を表示画像記憶手段に取り込むことも可能である。
本発明の資料提示装置によれば、資料が資料載置面上に載置されて動作状態から静止状態に変化したときに撮像手段により撮影された資料の画像が自動的に表示画像記憶手段に取り込まれる。これにより、原稿などの資料を複数連続して表示手段に表示する場合、資料交換をする毎に資料の画像を表示記憶手段に自動的に取り込むことができる。よって、取り込まれた画像を表示手段に表示することにより、従来のようなスイッチなどを用いて、資料交換をする毎に手動でフリーズ機能のオン/オフを切り替える必要がない等の効果を得ることができる。
(A)実施形態の構成
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る資料提示装置5が適用されたプレゼンテーションシステムの全体を示す概略図である。図2は、資料提示装置5の概略構成を示す斜視図である。図1において、符号1はスクリーン、2はスクリーン1に画像を投影する液晶プロジェクタ(1,2は表示手段)、3は資料の状態を検出し、その資料の状態に関する信号を出力する資料状態検出部(資料状態検出手段)、4は資料状態検出部3から出力される信号に基づいて資料の画像を選択的に取り込み、取り込まれた画像を液晶プロジェクタ2に出力する制御部(制御手段)、5は制御部4を内蔵している資料提示装置を示している。なお、資料状態検出部3および制御部4は、図1にのみ示している。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る資料提示装置5が適用されたプレゼンテーションシステムの全体を示す概略図である。図2は、資料提示装置5の概略構成を示す斜視図である。図1において、符号1はスクリーン、2はスクリーン1に画像を投影する液晶プロジェクタ(1,2は表示手段)、3は資料の状態を検出し、その資料の状態に関する信号を出力する資料状態検出部(資料状態検出手段)、4は資料状態検出部3から出力される信号に基づいて資料の画像を選択的に取り込み、取り込まれた画像を液晶プロジェクタ2に出力する制御部(制御手段)、5は制御部4を内蔵している資料提示装置を示している。なお、資料状態検出部3および制御部4は、図1にのみ示している。
資料提示装置5は、資料載置台(資料載置手段)51を備えており、この資料載置台51は装置の基台となっている。資料載置台51は、その上面に資料として、例えばA4サイズの原稿S1が載置される資料載置面52を有している。
資料載置台51は、その一側部にスタンド53が取り付けられ、このスタンド53の上端部には、水平方向へ向けてL字状に延在するアーム54が取り付けられている。このアーム54の先端部は、その水平方向において資料載置面51のほぼ中央に位置しており、そこには、動画撮影を行う撮像部(撮像手段)55が取り付けられている。撮像部55は、レンズやCCDカメラなどから構成されている。また、撮像部55はオートフォーカス機能およびズーム機能を有し、これら機能によってその視野を資料載置面52が占めるように光軸の向きおよび倍率が設定される。
資料載置面52の外側には、撮像部55により撮影された原稿S1の撮影画像の取込みを実行するフリーズ機能の設定を行うためのスイッチ(手動取込スイッチ)56が設けられている。スイッチ56を所定時間押下すると、撮影画像の取込みを自動的に行う自動フリーズモードと、撮影画像の取込みを手動でのみ行う手動フリーズモードとの間で切り替えを行うことができる。自動フリーズモードでは、上記資料状態検出部3による原稿S1の状態の検出結果に従い、制御部4によって原稿S1の撮影画像の取込みが自動的に実行される。また、自動フリーズモードであっても、スイッチ56を短時間押下することにより、資料状態検出部3の検出結果に関係なく、そのときに撮像部55で撮影された原稿S1の撮影画像を取り込むことも可能である。一方、手動フリーズモードでは、スイッチ56を短時間押下することにより、そのときに撮像部55で撮影された原稿S1の撮影画像を取り込むことができる。
スイッチ56には表示ランプ57が設けられている。表示ランプ57が点灯しているときは、資料提示装置5が手動フリーズモードに設定されていることを示し、点灯していないときは、資料提示装置5が自動フリーズモードに設定されていることを示す。
資料載置台51の内部には、上記資料状態検出部3、上記制御部4、および表示画像記憶部(図示略)が設けられている。
資料状態検出部3は、自動フリーズモードに設定されているときに、撮像部55により同一画角で動画撮影された画像データから所定の時間間隔をおいて撮影画像61を取り出し、その取り出された撮影画像上の所定位置に基準領域を設定し、この基準領域で監視を行う。資料状態検出部3は、監視を行っている間、予め設定された基準色(たとえば資料載置面52の色)が基準領域において占める割合を演算している。このように基準領域で監視を行っている間、資料状態検出部3は、静止待ち状態またはフリーズ状態に設定されている。
静止待ち状態では、資料載置面52上で資料(たとえば、原稿S1)が検出された場合、原稿S1の動作状態から静止状態への変化の検出が行われる。フリーズ状態では、原稿S1の静止状態から動作状態への変化の検出が行われる。資料状態検出部3が静止待ち状態に設定されている場合、原稿S1の動作状態から静止状態への変化を検出したときにフリーズ状態に切り替わり、原稿S1の動作状態から静止状態への変化を検出しなかったときには静止待ち状態を継続する。一方、資料状態検出部3がフリーズ状態に設定されている場合、原稿S1の静止状態から動作状態への変化を検出したときに静止待ち状態に切り替わり、原稿S1の静止状態から動作状態への変化を検出しなかったときにはフリーズ状態を継続する。
上記基準領域は、たとえば撮影画像上に複数の互いに離間した小領域に分散して設定される。この場合、分散された基準領域のそれぞれは、例えば一辺が1cmの正方形の形状を有する。本実施形態では、資料としてA4サイズの原稿S1を用い、資料載置面52に縦に載置することから、分散された基準領域は、撮影画像におけるA4サイズ縦の大きさに対応した領域(すなわち、A4サイズと縦横比が一致している領域)上に配置される。たとえば図3(A)に示すように、基準領域62は、撮影画像61内のA4縦サイズの大きさに対応した領域の4隅と、その領域の中央に設定される。
また、図3(B)に示すように、基準領域62は、撮影画像61におけるA4縦サイズの大きさに対応した領域に十文字状に設定するようにしてもよい。または、図3(C)に示すように、基準領域62は、上記A4縦サイズに対応した領域にマトリクス状に設定するようにしてもよい。なお、基準領域62が設定される領域は、上記A4縦サイズに対応した領域に限定されるものではなく、資料載置面52に載置される資料のサイズに応じて、A4横サイズや、B5サイズやB4サイズ等の各種サイズに対応した領域として設定することができる。なお、図3(A)〜(C)に示す撮影画像は、原稿S1が資料載置面52の所定の位置で載置されて静止状態になったときに撮像部55により撮影された画像を表している。
制御部4は、資料状態検出部3から出力される信号に基づいて、撮像部55により撮影された原稿S1の撮影画像を表示画像記憶部に取り込む。このように制御部4により表示画像記憶部に取り込まれた原稿S1の撮影画像は、液晶プロジェクタ2に出力される。
(B)実施形態の動作
次に、図4および図5等を参照し、上記構成を有する資料提示装置5の動作について説明する。まず、プレゼンターは資料提示装置5が自動フリーズモードに設定されているかどうかを表示ランプ57により確認し、自動フリーズモードに設定されていない場合はスイッチ56を所定時間押下することにより、資料提示装置5を自動フリーズモードに設定する。この場合、表示ランプ57は点灯していない。自動フリーズモードに設定されると、資料状態検出部3は、まず静止待ち状態に設定される(ステップS11)。そして、プレゼンターは資料載置面52上に縦の配置でA4サイズの原稿S1の載置を開始する。
次に、図4および図5等を参照し、上記構成を有する資料提示装置5の動作について説明する。まず、プレゼンターは資料提示装置5が自動フリーズモードに設定されているかどうかを表示ランプ57により確認し、自動フリーズモードに設定されていない場合はスイッチ56を所定時間押下することにより、資料提示装置5を自動フリーズモードに設定する。この場合、表示ランプ57は点灯していない。自動フリーズモードに設定されると、資料状態検出部3は、まず静止待ち状態に設定される(ステップS11)。そして、プレゼンターは資料載置面52上に縦の配置でA4サイズの原稿S1の載置を開始する。
次いで、制御部4は、自動フリーズモードが終了されるか否かを判定し(ステップS12)、自動フリーズモードが継続される場合は、資料状態検出部3は、撮像部55により撮影された撮影画像に基準領域62を設定し、これら基準領域62で監視を行う(ステップS13)。この場合、資料状態検出部3は、監視を行っている間、たとえば図5に示すように、撮像部55により動画撮影された画像データから所定の時間間隔tをおいて同一画角で撮影された撮影画像を複数(たとえば4つ)取得し、取得された撮影画像毎に基準領域62を設定し、これら基準領域62において基準色(たとえば資料載置面52の色)の占める割合を演算する。なお、図5に示すように、監視を行うために取得された最後の撮影画像は、次の監視においても用いる。なお、基準領域62は、たとえば、図3(A)に示すように、撮影画像におけるA4縦サイズに対応した領域の4隅とその中央に設定する。
続いて、制御部4は、資料状態検出部3が静止待ち状態にあるか否かを判定する(ステップS14)。ステップS14において静止待ち状態にある場合に、制御部4は、資料状態検出部3によってステップS13で演算された基準領域62の基準色の占める割合に基づいて、資料状態検出部3が原稿S1を検出したか否かを判定する(ステップS15)。たとえば、原稿S1が撮像部55の画角内に入っていないために撮像部55により原稿S1が撮影されず、ステップS15において、基準領域62の全てで基準色の占める割合が所定値以上であった場合、ステップS12に戻る。
一方、たとえば原稿S1が撮像部55の画角内に入り、撮像部55によって原稿S1が撮影され、ステップS15において、基準領域62のうちの少なくとも一つで基準色の占める割合が所定値未満であった場合、資料状態検出部3は、原稿S1の状態に関する信号を出力し、制御部4は、その出力された原稿S1の状態に関する信号を監視する(ステップS16)。具体的には、資料状態検出部3は、ステップS13で演算された基準色の占める割合を4つの撮影画像の画像データ間で比較し、その比較の結果に基づいて、原稿S1の状態に関する信号を出力する。この場合、基準領域62の少なくとも一つにおける基準色の占める割合の変化が所定値以上である場合には動作状態信号を出力し、一方、基準領域62の全てにおける基準色の占める割合の変化が所定値未満である場合には静止状態信号を出力する。制御部4は、資料状態検出部3から出力される動作状態信号あるいは静止状態信号を検出する。
たとえば、図5に示すように原稿S1が資料載置面52上でその位置調整が行われて動作状態にある場合、ステップS16において、制御部4は資料状態検出部3から動作状態信号を検出して、ステップS12に戻る。一方、たとえば、図5に示すように原稿S1が資料載置面52上で静止状態になった場合、ステップS16において制御部4は資料状態検出部3から静止状態信号を検出し、ステップS13で取得された原稿S1の撮影画像の画像データうちの1つを表示画像記憶部に取り込み(ステップS17)、その撮影画像をスクリーン1に投影する。次いで、資料状態検出部3は、静止待ち状態からフリーズ状態に切り替わる(ステップS18)。これにより、制御部4によって、資料状態検出部3から次の静止状態信号が出力されるまで、ステップS17で取り込まれた原稿S1の撮影画像のスクリーン1への投影が継続される。
一方、上記ステップS14において資料状態検出部3がフリーズ状態にある場合、制御部4は、ステップS16と同様にして資料状態検出部3から出力される資料の状態に関する信号を監視する(ステップS19)。たとえば図5に示すように原稿S1が資料載置面52から取り除かれて静止状態から動作状態に変化した場合、ステップS19において、制御部4は静止状態信号から動作状態信号への変化を検出したときに、資料状態検出部3を静止待ち状態に切り替え(ステップS20)、ステップS12に戻る。
ステップS20において、制御部4は、その前の静止状態信号検出時に取り込んだ原稿S1の撮影画像のスクリーン1への投影を継続する。この原稿S1の撮影画像は、その後に、たとえば図5に示すように資料載置面52から完全に原稿S1が取り除かれ、次の資料が載置されて静止状態になり、ステップS15において、資料状態検出部3により該次の資料が検出され、ステップS16において、資料状態検出部3から静止状態信号が出力され、ステップS17において、撮像部55により撮影された該次の資料の撮影画像が投影画像として更新されるまでスクリーン1に表示される。
一方、たとえば図5に示すように原稿S1が資料載置面52上で静止状態のままで、ステップS19において、制御部4が資料状態検出部3から静止状態信号を検出した場合、ステップS13で取得された原稿S1の撮影画像の画像データうちの1つを表示画像記憶部に取り込み(ステップS21)、その撮影画像をスクリーン1に投影し、ステップS12に戻る。
ステップS12において、制御部4は、自動フリーズモードが終了されるか否かを判定する。ステップS12において自動フリーズモードを継続する場合、ステップS13に進み、以降上記と同様な動作を実行する。
以上のような動作を繰り返し実行することにより、資料載置面52に資料が載置されて静止状態となる毎に、撮像部55により原稿S1の撮影画像の画像データが自動的に表示画像記憶部に取り込まれる。一方、スイッチ56を所定時間押下することにより、上記のような自動フリーズモードから手動フリーズモードに切り替えられた場合、ステップS12において自動フリーズモードは終了する。
なお、自動フリーズモードにおいて、スイッチ56を短時間押下することにより、資料状態検出部3の動作に関係なく、そのときに撮像部55により撮影された原稿S1の画像を表示画像記憶部に取り込み、スクリーン1への投影画像を更新することも可能である。手動フリーズモードでは、スイッチ56を短時間押下することのみにより、そのときに撮像部55により撮影された原稿S1の画像を表示画像記憶部に取り込み、スクリーン1への投影画像を更新することができる。
このように本実施形態の資料提示装置5では、原稿S1が資料載置面上に載置されて動作状態から静止状態に変化したときに撮像部55により撮影された原稿S1の画像が自動的に表示画像記憶部に取り込まれる。これにより、原稿などの資料を複数連続してスクリーン1に表示する場合、資料交換をする毎に原稿S1の画像を表示記憶部に自動的に取り込むことができる。よって、取り込まれた画像をスクリーン1に表示することにより、従来のようなスイッチなどを用いて、資料交換をする毎に手動でフリーズ機能のオン/オフを切り替える必要がない。したがって、プレゼンテーションが中断することが少なく、さらに、プレゼンテーションと関係のない画像がスクリーン1に表示されることがないので、聴衆に不快感を与えることがない。加えて、事前に装置内のメモリに資料の画像を記憶させる等の準備は不要となる。
さらに、本実施形態の資料提示装置5では、分散された複数の基準領域62において基準色の占める割合の変化を検出し、基準領域62の全てにおける基準色の占める割合の変化が所定値未満である場合に資料が静止状態にあると判定するので、資料の状態をより正確に検出することができる。
(C)変形例
以上、上記実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。たとえば、上記実施形態では、動画撮影された画像データから所定の時間間隔をおいて取得された撮影画像61に基準領域62を設定し、これら基準領域62において基準色の占める割合の変化を検出するようにしたが、これに限定されるものではない。たとえば、資料状態検出部3は、基準領域62に対応する画像データの重心位置を求め、重心位置の変化を、撮影画像の画像データ間で比較して求めてもよい。この場合、資料状態部62は、重心位置の変化が所定値以上である場合に動作状態信号を出力し、重心位置の変化が所定値未満である場合に静止状態信号を出力する。
以上、上記実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。たとえば、上記実施形態では、動画撮影された画像データから所定の時間間隔をおいて取得された撮影画像61に基準領域62を設定し、これら基準領域62において基準色の占める割合の変化を検出するようにしたが、これに限定されるものではない。たとえば、資料状態検出部3は、基準領域62に対応する画像データの重心位置を求め、重心位置の変化を、撮影画像の画像データ間で比較して求めてもよい。この場合、資料状態部62は、重心位置の変化が所定値以上である場合に動作状態信号を出力し、重心位置の変化が所定値未満である場合に静止状態信号を出力する。
また、資料として立体物を用いる場合、資料状態検出部3は、次のようにして立体物の状態を検出するのが好適である。たとえば、図6に示すように、車の模型などの立体物S2を用いる場合、資料状態検出部3は、動画撮影された画像データから所定の時間間隔をおいて取得された撮影画像63に立体物S2を検出したとき、撮影画像63上の立体物S2の輪郭部(輪郭部分)64を抽出し、抽出された立体物S2の輪郭部64において複数の箇所65を特定し、特定された箇所65の座標の変化を検出する。この場合、資料状態検出部3は、特定された箇所65の座標を複数の撮影画像63の画像データ間で比較し、その比較の結果、特定される箇所65の少なくとも一つの座標の変化が所定値以上である場合に動作状態信号を出力し、特定される箇所65の全てのの座標の変化が所定値未満である場合に静止状態信号を出力する。なお、図6に示す撮影画像は、立体物S2が資料載置面52に載置されて静止状態になったときに撮像部55により撮影された画像を表している。
この場合、立体物S2の輪郭部64を検出し、その輪郭部64上で特定された箇所の座標の変化を検出することにより立体物S2の状態を監視するので、より正確に立体物S2の状態を検出することができる。また、特定される箇所65の座標の変化を検出し、該箇所65の全ての座標の変化が所定値未満である場合にのみ静止状態であると判定するので、立体部S2の状態をより正確に検出することができる。
また、上記実施形態の資料提示装置は、赤外光を発光する発光部を有するライトペンを用いて、資料に対してポインティングを行うポインティング機能を有するようにしてもよい。ポインティング機能を有する資料提示装置は、図7に示すように撮像部55は、資料を撮影するための可視光撮影用撮像部55Aと、赤外光を撮影するための赤外光撮影用撮像部55Bとを備える。資料載置面52から撮像部55に至る撮像光路は、ビームスプリッタ71によって可視光撮影用撮像部55Aに至る撮像光路L1と、赤外光撮影用撮像部55Bに至る撮像光路L2とに分けられる。ビームスプリッタ71と赤外光撮影用撮像部55Bとの間には、赤外光のみを撮影可能とする光学フィルタ72が設けられる。なお、撮像光路L1と撮像光路L2はほぼ等しく設定され、これにより可視光撮影用撮像部55Aおよび赤外光撮影用撮像部55Bの各画角は互いにほぼ一致している。
このような資料提示装置では、可視光撮影用撮像部55Aにより資料が動画撮影され、上記実施形態と同様にして資料状態検出部3が資料の静止状態を検出したときに撮影された資料の画像が表示画像記憶部に記憶される。一方、プレゼンターがライトペン(図示略)を用いて資料に対してポインティングを行った場合に、赤外光撮影用撮像部55Bにより、そのライトペンの発光部から発光された赤外光が動画撮影される。そして、制御部4には、表示画像記憶部から取り込まれた資料の撮影画像と、赤外光撮影用撮像部55Bにより動画撮影された画像データとが入力される。そして制御部4では、赤外光撮影用撮像部55Bにより動画撮影された画像データから赤外光の座標が逐一演算され、ポイント画像が、資料の撮影画像における該演算された赤外光の座標に対応する位置に合成される。このようにしてポイント画像が合成された資料の撮影画像は、液晶プロジェクタ2によってスクリーン1に投影される。
上記のようにして赤外光を発光するライトペンを用いて資料に対してポインティングを行うことができるので、ライトペンの発光部から発光させた光によって資料状態検出部3の検出動作が阻害されることを防止することができる。したがって、上記実施形態と同様な作用と効果を得ることができる。
1…スクリーン(表示手段)、2…液晶プロジェクタ(表示手段)、3…資料状態検出部(資料状態検出手段)、4…制御部(制御手段)、5…資料提示装置、51…資料載置台(資料載置手段)、52…資料載置面、55…撮像部(撮像手段)、56…スイッチ(手動取込スイッチ)、61,63…撮影画像、62…基準領域、64…輪郭部(輪郭部分)、65…箇所、S1…原稿、S2…立体物
Claims (9)
- 資料が載置される資料載置面を有する資料載置手段と、
前記資料載置面に載置された資料を撮影する撮像手段と、
前記撮像手段により撮影された前記資料の撮影画像を、表示手段に表示するための表示画像として記憶する表示画像記憶手段と、
前記資料が動作状態にあるか、静止状態にあるかを検出して、前記資料の状態に関する信号を出力する資料状態検出手段と、
前記出力された信号が動作状態信号から静止状態信号に変化したときに、前記撮像手段により撮影された撮影画像を前記表示画像記憶手段に取り込み、取り込まれた撮影画像を前記表示手段に表示させる制御手段とを備えたことを特徴とする資料提示装置。 - 前記制御手段は、前記資料状態検出手段から出力される信号を監視し、前記信号が静止状態信号から動作状態信号に変化した場合には、その後に前記信号が動作状態信号から静止状態信号に変化したときに前記撮像手段により撮影された撮影画像を前記表示画像記憶手段に取り込むことを特徴とする請求項1に記載の資料提示装置。
- 前記制御手段は、前記資料状態検出手段から出力される信号が動作状態信号から静止状態信号に変化する毎に、前記撮像手段により撮影された撮影画像を前記表示画像記憶手段に取り込むことを特徴とする請求項1または2に記載の資料提示装置。
- 前記資料状態検出手段は、前記撮像手段により所定の時間間隔をおいて同一画角で撮影された前記資料の複数の撮影画像の画像データを比較し、前記撮影画像の画像データ間の変化が所定値以上である場合に前記動作状態信号を出力し、前記撮影画像の画像データ間の変化が所定値未満の場合に前記静止状態信号を出力することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の資料提示装置。
- 前記資料状態検出手段は、前記撮像手段により撮影された撮影画像の所定位置に基準領域を設定し、予め設定された基準色が該基準領域において占める割合を演算し、演算された基準色の占める割合を前記撮影画像の画像データ間で比較し、前記基準色の占める割合の変化が所定値以上である場合に前記動作状態信号を出力し、前記基準色の占める割合の変化が所定値未満である場合に前記静止状態信号を出力することを特徴とする請求項4に記載の資料提示装置。
- 前記資料状態検出手段は、前記撮像手段により撮影された撮影画像の所定位置に基準領域を設定し、該基準領域に対応する画像データの重心位置を求め、該重心位置の変化を、前記撮影画像の画像データ間で比較して求め、前記重心位置の変化が所定値以上である場合に前記動作状態信号を出力し、前記重心位置の変化が所定値未満である場合に前記静止状態信号を出力することを特徴とする請求項4に記載の資料提示装置。
- 前記基準領域は、前記撮影画像上に、複数の互いに離間した小領域に分散して設定され、全体の配置が十文字状あるいはマトリクス状であることを特徴とする請求項5または6に記載の資料提示装置。
- 前記資料状態検出手段は、前記撮像手段により撮影された撮影画像上の前記資料の輪郭部分を抽出し、抽出された前記資料の輪郭部分において所定の箇所を特定し、特定された箇所の座標を前記撮影画像の画像データ間で比較し、前記特定された箇所の座標の変化が所定値以上である場合に前記動作状態信号を出力し、前記特定された箇所の座標の変化が所定値未満である場合に前記静止状態信号を出力することを特徴とする請求項4に記載の資料提示装置。
- 前記撮像手段により撮影された撮影画像の取込みを手動で行うための手動取込スイッチを備えたことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の資料提示装置。
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Cited By (3)
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2003
- 2003-12-12 JP JP2003415185A patent/JP2005176078A/ja active Pending
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