JP2005175066A - 表面位置検出方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】TTLアライメントスコープ内にレチクル面位置検出用マークを備え、レチクル面に斜入射させることにより、TTRアライメント検出系の他にレチクル面位置検出系を別途配置することなくレチクル面位置検出を可能とすること。
【解決手段】EUV光を露光光とした投影露光装置において、レチクルとウエハの相対位置を検出するTTRアライメント検出装置内にレチクル面位置検出用マークを備え、TTRアライメント検出とレチクル面位置検出が同一の光路となるように投影光学系内に導光することにより、別途レチクル面位置検出装置を配置することなしに、TTRアライメント検出系を用いてレチクル面位置検出を行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば半導体素子、撮像素子(CCD等)、又は液晶表示素子等を製造するためのリソグラフィ工程でレチクル上のパターンを半導体ウエハ上に転写する際に使用される露光装置に関し、特に露光光として軟X線のような極端紫外光(Extreme Ultra Violet 光:EUV光)を使用する露光装置に使用して好適なものである。
半導体素子等を製造する際に、ステッパーのような一括露光型の投影露光装置の他に、ステップ・アンド・スキャン方式のような走査型の投影露光装置(走査型露光装置)も使用されつつある。この種の投影露光装置の投影光学系においては、限界に近い解像力が求められているため,解像力に影響する要因(例えば大気圧、環境温度等)を測定して、測定結果に応じて結像特性を補正する機構が備えられている。また、解像力を高めるべく投影光学系の開口数が大きく設定され、その結果として焦点深度がかなり浅くなっているため,斜入射方式の焦点位置検出系により基板としてのウエハの表面の凹凸のフォーカス位置(投影光学系の光軸方向の位置)を計測し、この計測結果に基づいてウエハの表面を投影光学系の像面に合わせ込むオートフォーカス機構が備えられている。
しかし、近年になって、マスクとしてのレチクルの変形による結像誤差も次第に無視できなくなってきている。即ち、仮にレチクルのパターン面がほぼ一様に投影光学系側に撓むと、像面の平均的な位置も低下するため、ウエハのフォーカス位置が同じではデフォーカスが発生する。また、レチクルのパターン面が変形するとそのパターン面上のパターンの投影光学系の光軸に垂直な方向の位置も変化することがあり、このようなパターンの横ずれはディストーション誤差の要因にもなる。
そのようなレチクルの変形を要因別に分類すると、(a)自重変形(b)レチクルパターン面の平坦度(c)レチクルをレチクルホルダに吸着保持する際の接触面の平面度により発生する変形(塵の挟み込みを含む)が考えられる。例えば、これらによって生じる変形量はレチクル上で0.5μm程度であり、ウエハ上では30nmとなり無視できなくなってきていて、変形量は0.1μm程度の計測精度で計測する必要がある。また、このようなレチクルの変形の状態は、レチクル毎に,更には露光装置のレチクルホルダ毎に異なってくるため、レチクルの変形量を正確に測定するためには、レチクルを実際に投影露光装置のレチクルホルダに吸着保持した状態で測定する必要がある。
上記の如く、投影露光装置においてより高い結像性能を得るためには、ウエハのみならず、レチクル側でもパターン面の形状を計測することが望ましい。そこでレチクルの面形状を計測するために、ウエハのフォーカス位置を検出するための斜入射方式のAFセンサーと同様の位置センサーをレチクルステージ側にも配置することが考えられる。この場合、レチクルのパターン面は下面、即ち投影光学系側にあることからパターン面形状を検出するセンサーの検出光も下面側から斜入射することになる。
EUV露光装置における、レチクル面位置検出の一例として、例えば特許文献1が開示されている。
特開2002−353099号公報
近年、集積回路の高密度集積化、すなわち回路パターンの微細化が進められており、これに伴い、露光装置における露光用照明光(露光ビーム)が短波長化される傾向にある。すなわち、露光ビーム用の光源として、これまで主流だった水銀ランプに代わって、KrFエキシマレーザ(波長:248nm)が用いられるようになり、さらに短波長のArFエキシマレーザ(193nm)やF2レーザ(157nm)の実用化が進められている。今後は、より微細な半導体素子等を製造するために、露光光として波長が100nm程度以下の極端紫外光(Extreme Ultra Violet:EUV光)を使用した露光装置の開発も行われつつある。
波長100〜200nmの光は真空紫外域に属し、その光(以下、真空紫外光)は、空気を透過しにくい。これは、空気中に含まれる酸素分子・水分子・二酸化炭素分子などの物質(以下、吸光物質と称する)によって光のエネルギーが吸収されるためである。このため、ArF光やF2光を露光光として、露光装置に使用するには、光路を窒素やヘリウムなどの不活性ガスでパージする必要が生ずる。さらに、波長5〜100nmの極端紫外光(EUV光)を露光光に用いたEUV露光装置では、光路中に気体が存在すると、その気体により吸収・散乱されてしまい光を透過することができない。そのため、露光光路中を真空にする必要がある。
また、EUV光を露光光とする場合、EUV光領域では物質による吸収が非常に大きくなるので、可視光や紫外光で用いられるような光の屈折を利用したレンズ光学系は構成不可能であり、EUV光を用いた露光装置では反射光学系が用いられる。この場合、レチクルもミラーの上に転写すべきパターンを吸収体を用いて形成した反射型レチクルが用いられる。
EUV光を用いた露光装置を構成する反射型光学素子としては、多層膜ミラーと斜入射全反射ミラーとがある。EUV領域では屈折率の実部は1より僅かに小さいので、入射角を大きくし、面すれすれにEUV光を入射する斜入射を用いれば全反射が起きる。通常、面から測って数度〜10数度以内の斜入射では80%以上の高い反射率が得られる。しかしながら、このような斜入射は光学設計上の自由度が小さく、全反射ミラーを投影光学系に用いることは難しい。垂直入射に近い入射角で用いるEUV光用のミラーとしては、光学定数の異なる2種類の物質を交互に積層した多層膜ミラーが用いられる。たとえば精密な面形状に研磨されたガラス基板の表面にモリブデンとシリコンを交互に積層する。その層の厚さは、サブnmから数nmで、積層数は20〜50層対程度である。このような多層膜ミラーにEUV光を入射すると、特定の波長のEUV光が反射される。反射されるEUV光の反射率は70%程度であり、反射されなかったEUV光は多層膜中あるいは基板中で吸収され、そのエネルギーの大部分が熱になる。多層膜ミラーは可視光のミラーに比べて光の損失が大きいので、ミラーの枚数は最小限に抑えることが必要である。少ない枚数のミラーで広い露光領域を実現するには、光軸から一定の距離だけ離れた細い円弧状の領域(リングフィールド)だけを用いて、レチクルとウエハを同時に走査して広い面積を転写する方法(スキャン露光)が用いられる。
図6に従来例としてEUV光を用いた縮小投影露光装置の概略図を示す。この装置は、EUV光源、照明光学系、反射型レチクル、投影光学系、レチクルステージ、ウエハステージ、アライメント光学系、真空系を含んで構成される。EUV光源には、たとえばレーザープラズマ光源が用いられる。これは真空容器501中に置かれたターゲット材(ターゲット供給装置502から供給される)に高強度のパルスレーザー光(励起用パルスレーザー503から出力され、集光レンズ504を介して供給される)を照射し、高温のプラズマ505を発生させ、これから放射される例えば波長13nm程度のEUV光を利用するものである。ターゲット材としては、金属薄膜、不活性ガス、液滴などが用いられ、ガスジェット等の手段(ターゲット供給装置502)で真空容器501内に供給される。放射されるEUV光の平均強度を高くするためにはパルスレーザーの繰り返し周波数は高い方が良く、通常数kHzの繰り返し周波数で運転される。
EUV光源からの光をレチクル550に導く照明光学系は、複数の多層膜または斜入射ミラーとオプティカルインテグレータ等から構成される。初段の集光ミラー(照明系第1ミラー506)はレーザープラズマからほぼ等方的に放射されるEUV光を集める役割を果たす。オプティカルインテグレータ507はマスクを均一に所定の開口数で照明する役割を持っている。また照明光学系のレチクルと共役な位置にはレチクル面で照明される領域を円弧状に限定するためのアパーチャ(画角制限アパーチャ510)が設けられる。オプティカルインテグレータ507からの反射光は照明系第2ミラー508によって反射され、画角制限アパーチャ510を経て照明系第3ミラー509で反射されてレチクル550に到達する。
投影光学系は複数のミラー(投影系第1ミラー511〜投影系第4ミラー514を用いている。ミラー枚数は少ない方がEUV光の利用効率が高いが、収差補正が難しくなる。収差補正に必要なミラー枚数は4枚から6枚程度である。ミラーの反射面の形状は凸面または凹面の球面または非球面である。開口数NAは0.1〜0.3程度である。ミラーは低膨張率ガラスやシリコンカーバイド等の剛性が高く硬度が高く、熱膨張率が小さい材料からなる基板を、研削・研磨して所定の反射面形状を創生した後、反射面にモリブデン/シリコンなどの多層膜を成膜したものである。ミラー面内の場所によって入射角が一定でない場合、前述のブラッグの式から明らかなように、膜周期一定の多層膜では場所によって反射率が高くなるEUV光の波長がずれてしまう。そこでミラー面内で同一の波長のEUV光が効率よく反射されるように膜周期分布を持たせることが必要である。
レチクルステージ552とウエハステージ562は縮小倍率に比例した速度比で同期して走査する機構をもつ。ここでレチクル550又はウエハ560の面内で走査方向をY、それに垂直な方向をX、レチクル550又はウエハ560の面に垂直な方向をZとする。レチクル550は、レチクルステージ552上のレチクルチャック551に保持される。レチクルステージ552はY方向に高速移動する機構をもつ。また、X方向、Y方向、Z方向、および各軸の回りの回転方向に微動機構をもち、レチクル550の位置決めができるようになっている。レチクルステージ552の位置と姿勢はレーザ干渉計によって計測され、その結果に基いて、位置と姿勢が制御される。ウエハ560はウエハチャック561によってウエハステージ562に保持される。ウエハステージ562はレチクルステージ552と同様にY方向に高速移動する機構をもつ。また、X方向、Y方向、Z方向、および各軸の回りの回転方向に微動機構をもち、ウエハ560の位置決めができるようになっている。ウエハステージ562の位置と姿勢はレーザ干渉計によって計測され、その結果に基いて、位置と姿勢が制御される。
ウエハ上で1回のスキャン露光が終わると、ウエハステージ562はX、Y方向にステップ移動して次の走査露光開始位置に移動し、再びレチクルステージ552及びウエハステージ562が投影光学系の縮小倍率に比例した速度比でY方向に同期走査する。このようにして、レチクルの縮小投影像がとウエハ上に結像した状態でそれらを同期走査するという動作が繰り返される(ステップ・アンド・スキャン)。こうして、ウエハ全面にレチクルの転写パターンが転写される。
ところで、露光する際には、レチクルとウエハとを位置合わせ(アライメント)する必要があり、このために露光装置内にはアライメント検出系がある。図7は、EUV露光装置でのアライメント検出系の構成を図示したものである。アライメント検出系には、大きく分けて2種類あり、ウエハ上の位置合わせマークを検出し、ウエハライメントに使用するオフアクシスアライメント検出系9と、レチクル上のアライメントマークに対するウエハ上のアライメントマークの位置を、投影光学系を介して検出するTTR(Through the Reticle)アライメント検出系10である。オフアクシスアライメント検出系9の役割は、ウエハ4位置の検出であり、EUV露光装置でも従来と同様なオフアクシスアライメント検出系を設けることで、ウエハ上の位置合わせマーク(アライメントマーク)を検出することが可能である。また、TTRアライメント検出系は、従来のように露光光源からの光をTTRアライメント検出系に導光してレチクルとウエハとの位置を検出しようとすると、TTRアライメント検出系も投影光学系や照明光学系同様、ミラーでの構成が必要である。図中不図示の露光光源から導光されたEUV光は、引き回し光学系11によりTTRアライメント検出系の照明部12に導光される。導光されたEUV光は、TTRアライメント検出系の照明部12、リレー光学系14、対物光学系13等を介しレチクル1のパターン面を照明する。EUV用のレチクル1は、通常反射型レチクルであるため、照明光はレチクル1のパターン面で反射され、投影光学系7に入射する。この際、レチクルのパターン面上に金属などの吸収物体で図4(b)に示したような位置計測マークを形成することにより、マーク部で光が吸収され、マーク部以外で光が反射する。その後、投影光学系7を通った前述の光は、ウエハステージ5上に設けたウエハ側基準板6上の位置合わせ(アライメント)マーク部を照明する。この位置合わせマークは、例えば、EUV光を透過する光学部材上に、図4(a)に示したように斜線部が金属などの吸収物体でマークを形成することにより、マーク部で光が吸収され、マーク部以外で光が透過する。前期ウエハ側基準板6上のマーク部で透過したEUV光は、ウエハステージ5に入射し、検出光学系101にて拡大、または、縮小された後、撮像素子15上に結像される。撮像素子15上に結像した像を画像処理することで、ウエハ側基準板6、及び、レチクル1の位置、もしくは、相対位置を計測することが可能である。なお、画像処理方法としては、テンプレートマッチング法、対称性パターンマッチング法、重心位置検出方法などが挙げられる。
一方、投影露光装置においてより高い結像性能を得るためには、レチクルたわみなどにより変形したレチクルパターン面の形状を計測し、露光時に補正する必要があり、その為に露光装置内にはレチクル面位置検出系が配置されている。図7は、EUV露光装置でのレチクル面位置検出系の構成を図示したものである。レチクル1はパターン形成面を下にして紙面と直交方向に走査可能なレチクルステージ2によって真空吸着により保持されている。図中不図示の露光光源とレチクル1との間には不図示の照明光学系が設けられている。図7に示すように、レチクル1の下側にレチクル面位置検出系200が設けられている。このレチクル面位置検出系200はウエハの露光面を投影光学系の結像面に合わせ込むための斜入射タイプのフォーカスセンサーと同様の構成、機能を備えており、光照射部と光検出部によって構成されている。すなわち、光照射部からレチクルのパターン形成面に検出光を照射し、その反射光を光検出部で検出することにより、レチクルの面位置を検出するものである。光照射部は、発光ダイオードなどの光源205と、投影マーク用スリット206、投影レンズ207を主要構成としている。光検出部は、受光レンズ208とCCDセンサーなどのディテクタ209を主要構成としている。特にレチクル走査方向と直交方向に複数の検出系が配置されておりレチクルを走査することにより全面の面形状を計測する構成としている。さらにこの面位置検出系200で検出された面形状は形状記憶部210で記憶され、さらに演算部211でレチクル全面の近似面を算出する。走査方向の撓み情報はウエハステージに送られスキャン露光時のフォーカス駆動量が良好となるように補正が行なわれる。または、このレチクルの面形状計測結果から露光の結像性能に支障があると判断した場合、制御系212を通じてレチクルステージ2に信号を送り、レチクルの交換、再設置を促す機能を有している。
EUV露光装置では、通常反射タイプのレチクルを用いる為、前述のアライメント検出系とレチクル面位置検出系は、通常レチクル下方に配置されることになり、両検出系を同時配置するのは大変困難な状況となっている。また、EUVにて使用するレチクルはEUV光の反射に対して最適化されている為、一般に使用されているレチクル面位置検出系の光源である発光ダイオードでは検出系に十分な反射光量が得られない場合がある。その場合、レチクル面位置検出系の光源をEUV光に変更しなければならず、結果としてレチクル面位置検出系に使用する光学系もレンズではなく、ミラーのみ使用せざるを得なくなり、ますます配置的に困難な状況となる。
本発明は前記問題点を解決するために、EUV光を露光光とした投影露光装置において、TTLアライメントスコープ内にレチクル面位置検出用マークを備え、レチクル面に斜入射させることにより、TTRアライメント検出系の他にレチクル面位置検出系を別途配置することなくレチクル面位置検出を可能とすることを目的とする。
本発明による第1の投影露光装置は、EUV光を露光光とした投影露光装置において、レチクルとウエハの相対位置を検出するTTRアライメント検出装置内にレチクル面位置検出用マークを備え、TTRアライメント検出とレチクル面位置検出が同一の光路となるように投影光学系内に導光することにより、別途レチクル面位置検出装置を配置することなしに、TTRアライメント検出系を用いてレチクル面位置検出を行うことを特徴とする。以下に詳細を説明する。
まず、EUV露光装置におけるTTRアライメント検出系は、ウエハ側にてテレセンになるようにレチクルに斜入射投影されている。アライメント検出時は、TTRアライメント検出装置より導光されたEUV光がレチクル面上に配置されたマークを照射し、投影光学系を介してステージに配置された撮像素子により観察される。この際、投影光学系を介した前期照明光は、ステージに配置されたウエハ側マークも照射し、このウエハ側マークも撮像素子に結像される。この撮像素子上のレチクル上マークとウエハ上マークの画像を処理することにより、レチクルとウエハの相対位置検出が可能となる。
次に、EUV露光装置におけるTTRアライメント検出系にレチクル面位置検出マークを配置した場合を説明する。TTRアライメント検出系内の前期レチクル面位置検出マークは、レチクル面上に照射され、投影光学系を介してステージに配置された撮像素子により観察される。この際、投影光学系を介した前期照明光は、ステージに配置されたウエハ側マークも照射し、このウエハ側マークも撮像素子に結像される。ここで、レチクル位置がレチクル面と垂直方向に変動した場合、レチクルに入射したTTRアライメント光はウエハ側がテレセンである事より、ウエハ側検出光の位置ずれとして計測されることになる。このレチクル位置に対するウエハ側検出光の位置ずれ量をあらかじめ知っておくことにより、撮像素子上のレチクル面位置検出マークとウエハ上マークの相対位置を計測することによりレチクル面位置検出が可能となる。
このようにTTRアライメント検出系内にレチクル面位置検出マークを構成することで、レチクル面位置検出装置を別途配置することなくTTRアライメント検出系を用いてレチクル面位置検出を行うことが可能となる。
これまで説明してきたように、EUV露光装置において、レチクルとウエハの相対位置を検出するTTRアライメント検出装置内にレチクル面位置検出用マークを備え、TTRアライメント検出とレチクル面位置検出が同一の光路となるように投影光学系内に導光することにより、露光装置内にレチクル面位置検出装置を別途配置することなくTTRアライメント検出系を用いてレチクル面位置検出を行うことが可能となる。
(実施例1)
(R側入射タイプ)
以下、本発明の実施例を図面を用いて説明する。まず、従来の投影露光装置について説明する。図6は、EUV光を露光光に用いた投影露光装置の概略図である。この装置は、EUV光源、照明光学系、反射型レチクル、投影光学系、レチクルステージ、ウエハステージ、アライメント光学系、真空系を含んで構成される。EUV光源は、たとえばレーザープラズマ光源が用いられ、これから放射される例えば波長13nm程度のEUV光を利用する。EUV光源からの光をレチクル550に導く照明光学系は、複数の多層膜または斜入射ミラーとオプティカルインテグレータ等から構成される。投影光学系は複数のミラー(投影系第1ミラー511〜投影系第4ミラー514)を用いている。ミラー枚数は少ない方がEUV光の利用効率が高いが、収差補正が難しくなる。収差補正に必要なミラー枚数は4枚から6枚程度で、ミラーの反射面の形状は凸面または凹面の球面または非球面が用いられ、ウエハ側のNAは0.1〜0.3程度である。レチクルステージ552とウエハステージ562は縮小倍率に比例した速度比で同期して走査する機構をもつ。レチクルステージ552とウエハステージ562の位置と姿勢はレーザ干渉計によって計測され、その結果に基いて、位置と姿勢が制御される。ウエハ上で1回のスキャン露光が終わると、ウエハステージ562はX、Y方向にステップ移動して次の走査露光開始位置に移動し、再びレチクルステージ552及びウエハステージ562が投影光学系の縮小倍率に比例した速度比でY方向に同期走査する。このようにして、レチクルの縮小投影像がとウエハ上に結像した状態でそれらを同期走査するという動作が繰り返される(ステップ・アンド・スキャン)。こうして、ウエハ全面にレチクルの転写パターンが転写される。
ところで、露光する際には、レチクルとウエハとを位置合わせ(アライメント)する必要があり、このために露光装置内にはアライメント検出系がある。図7を用いて、EUV露光装置でのアライメント検出系の構成を詳述する。アライメント検出系には、大きく分けて2種類あり、ウエハ上の位置合わせマークを検出し、ウエハライメントに使用するオフアクシスアライメント検出系9と、レチクル上のアライメントマークに対するウエハ上のアライメントマークの位置を、投影光学系を介して検出するTTR(Through the Reticle)アライメント検出系10である。オフアクシスアライメント検出系9の役割は、ウエハ4位置の検出であり、EUV露光装置でも従来と同様なオフアクシスアライメント検出系を設けることで、ウエハ上の位置合わせマーク(アライメントマーク)を検出することが可能である。また、TTRアライメント検出系は、従来のように露光光源からの光をTTRアライメント検出系に導光してレチクルとウエハとの位置を検出しようとすると、TTRアライメント検出系も投影光学系や照明光学系同様、ミラーでの構成が必要である。図中不図示の露光光源から導光されたEUV光は、引き回し光学系11によりTTRアライメント検出系の照明部12に導光される。導光されたEUV光は、TTRアライメント検出系の照明部12、リレー光学系14、対物光学系13、ミラー21等を介しレチクル1のパターン面を照明する。EUV用のレチクル1は、通常反射型レチクルであるため、照明光はレチクル1のパターン面で反射され、投影光学系7に入射する。この際、レチクルのパターン面上に金属などの吸収物体で図4(b)に示したような位置計測マークを形成することにより、マーク部で光が吸収され、マーク部以外で光が反射する。その後、投影光学系7を通った前述の光は、ウエハステージ5上に設けたウエハ側基準板6上の位置合わせ(アライメント)マーク部を照明する。この位置合わせマークは、例えば、EUV光を透過する光学部材上に、図4(c)に示したように斜線部が金属などの吸収物体でマークを形成することにより、マーク部で光が吸収され、マーク部以外で光が透過する。前期ウエハ側基準板6上のマーク部で透過したEUV光は、ウエハステージ5に入射し、検出光学系101にて拡大、または、縮小された後、撮像素子15上に結像される。撮像素子15上に結像した像を画像処理部50にて画像処理することにより、ウエハ側基準板6、及び、レチクル1の位置、もしくは、相対位置を計測することが可能である。なお、画像処理方法としては、テンプレートマッチング法、対称性パターンマッチング法、重心位置検出方法などが挙げられる。その後、演算部51にてウエハ側基準板6、及び、レチクル1の位置ずれ量、もしくは、相対位置ずれ量を演算し、制御部52にてステージ5にずれ量をフィードバックする。
一方、投影露光装置においてより高い結像性能を得るためには、レチクルたわみなどにより変形したレチクルパターン面の形状を計測し、露光時に補正する必要があり、その為に露光装置内にはレチクル面位置検出系が配置されている。図7を用いて、EUV露光装置でのレチクル面位置検出系の構成を詳述する。レチクル1はパターン形成面を下にして紙面と直交方向に走査可能なレチクルステージ2によって真空吸着により保持されている。図中不図示の露光光源とレチクル1との間には不図示の照明光学系が設けられている。図7に示すように、レチクル1の下側にレチクル面位置検出系200が設けられている。このレチクル面位置検出系200はウエハの露光面を投影光学系の結像面に合わせ込むための斜入射タイプのフォーカスセンサーと同様の構成、機能を備えており、光照射部と光検出部によって構成されている。すなわち、光照射部からレチクルのパターン形成面に検出光を照射し、その反射光を光検出部で検出することにより、レチクルの面位置を検出するものである。光照射部は、発光ダイオードなどの光源205と、投影マーク用スリット206、投影レンズ207を主要構成としている。光検出部は、受光レンズ208とCCDセンサーなどのディテクタ209を主要構成としている。特にレチクル走査方向と直交方向に複数の検出系が配置されておりレチクルを走査することにより全面の面形状を計測する構成としている。さらにこの面位置検出系200で検出された面形状は形状記憶部210で記憶され、さらに演算部211でレチクル全面の近似面を算出する。走査方向の撓み情報はウエハステージに送られスキャン露光時のフォーカス駆動量が良好となるように補正が行なわれる。または、このレチクルの面形状計測結果から露光の結像性能に支障があると判断した場合、制御系212を通じてレチクルステージ2に信号を送り、レチクルの交換、再設置を促す機能を有している。
EUVでは、通常反射タイプのレチクルを用いる為、上記のアライメント検出系とレチクル面位置検出系は、通常レチクル下方に配置されることになり、両検出系を同時配置するのは大変困難な状況となっている。また、EUVにて使用するレチクルはEUV光の反射に対して最適化されている為、一般に使用されているレチクル面位置検出系の光源である発光ダイオードでは検出系に十分な反射光量が得られない場合がある。その場合、レチクル面位置検出系の光源をEUV光に変更しなければならず、結果としてレチクル面位置検出系に使用する光学系もレンズではなく、ミラーのみ使用せざるを得なくなり、ますます配置的に困難な状況となる。
図1は、本発明の第1の実施例を示したものである。不図示のEUV光を発光する露光光源からのEUV露光光で、照明光学系(不図示)を用いてレチクル1を照明するのは、図6に示した従来のEUV露光装置と同様である。従来のEUV露光装置との主な違いは、TTRアライメント検出系10の内部にレチクル面位置検出用のマーク100を配置し、TTRアライメント検出系10から導光された光が投影光学系7の少なくとも1つの像高において、EUV露光光と同一光路となるように投影光学系内に導光するようにして、そのTTRアライメント検出系10を設ることにより、別途レチクル面位置検出装置を配置することなしに、TTRアライメント検出系を用いてレチクル面位置検出を行う点である。以下により具体的に説明する。
露光光源から導光されたEUV光は、引き回し光学系11によりTTRアライメント検出系の照明部12に導光される。導光されたEUV光は、TTRアライメント検出系の照明部12、リレー光学系14、対物光学系13等を介しレチクル1のパターン面を照明する。このアライメント検出時においては、レチクル面位置検出マーク100は、マーク部が光路上から外れた位置に駆動され、アライメント検出に影響が無い非マーク部を照射するような状態となる。この駆動機構としては、図2(a)に示されるように、アライメント検出時とレチクル面位置検出時とのマークを平行移動によりスライド式に切り替えても良いし、図2(b)に示されるように、アライメント検出時とレチクル面位置検出時のマークを回転円盤式のターレットに配置し回転式に切り替えてもよい。このレチクル面位置検出マーク100は、例えば、EUV光を透過する光学部材上に、図3(a)に示したように斜線部が金属などの吸収物体でマークを形成することにより、マーク部で光が吸収され、マーク部以外で光を透過させることが可能である。または、このマーク部、非マーク部を、図3(c)の様に、金属薄板を用い、斜後部を金属部、空白部を開口部とすることによっても作成可能である。EUV用のレチクル1は、通常反射型レチクルであるため、照明光はレチクル1のパターン面で反射され、投影光学系7に入射する。このとき、レチクル1を照明するTTRアライメント検出系のNAや入射角を露光光と同じにすることにより、投影光学系内のある1点の像高における光路を露光光とTTRアライメント検出系とでまったく同じにすることが可能となる。また、TTRアライメント検出系の対物光学系13の位置を変えることで、像高を変えることも可能であるし、複数の対物光学系を用意することで同時に複数の像高で、投影光学系内における光路を露光光とTTRアライメント検出系とでまったく同じにすることが可能となる。
この際、レチクルのパターン面上に金属などの吸収物体で図3(b)に示したような位置計測マークを形成することにより、マーク部で光が吸収され、マーク部以外で光が反射する。その後、投影光学系7を通った前述の光は、ウエハステージ5上に設けたウエハ側基準板6上の位置合わせ(アライメント)マーク部を照明する。このウエハ側基準板6上の位置合わせマークは、例えば、EUV光を透過する光学部材上に、図3(b)に示したように斜線部が金属などの吸収物体でマークを形成することにより、マーク部で光が吸収され、マーク部以外で光を透過させることが可能である。または、このマーク部、非マーク部を、図3(e)の様に、金属薄板を用い、斜後部を金属部、空白部を開口部とすることによっても作成可能である。前記ウエハ側基準板6上のマーク部で透過したEUV光は、ウエハステージ5に入射し、検出光学系101にて拡大、又は、縮小された後、撮像素子15上に結像される。撮像素子15上に結像した像を画像処理部50にて画像処理することにより、ウエハ側基準板6、及び、レチクル1の位置、もしくは、相対位置を計測することが可能である。なお、画像処理方法としては、テンプレートマッチング法、対称性パターンマッチング法、重心位置検出方法などが挙げられる。その後、演算部51にてウエハ側基準板6、及び、レチクル1の位置ずれ量、もしくは、相対位置ずれ量を演算し、制御部52にてステージ5、あるいは、レチクルステージ2にずれ量をフィードバックする。この際、レチクル上のマークとウエハ側基準板上のマークとが撮像素子上で重ならないよう図3(d)のように配置することで、レチクル上のマークとウエハ側基準板上のマークとを同時に測定することが可能となり、一回の計測でレチクルに対するウエハステージの位置を検出することができる。
次に、TTRアライメント検出系を用いたレチクル面位置検出方法について詳述する。露光光源から導光されたEUV光は、引き回し光学系11によりTTRアライメント検出系の照明部12に導光される。導光されたEUV光は、TTRアライメント検出系の照明部12、レチクル面位置検出マーク100、リレー光学系14、対物光学系13等を介しレチクル1のパターン面を照明する。このレチクル位置検出マーク100は、EUV光を透過する光学部材上に、図3(b)に示したように斜線部が金属などの吸収物体でマークを形成することにより、マーク部で光が吸収され、マーク部以外で光が透過する。このマーク、非マーク部は、図3(e)の様に、金属薄板を用い、斜後部を金属部、空白部を開口部として作成することも可能である。また、レチクル面位置検出マーク100は、レチクルパターン面と共役な関係にある任意の位置に配置可能である。レチクル面位置検出マーク100が投影されるEUV用のレチクル1は、通常反射型レチクルであるため、照明光はレチクル1のパターン面で反射され、投影光学系7に入射する。このとき、レチクル1を照明するTTRアライメント検出系のNAや入射角を露光光と同じにすることにより、投影光学系内のある1点の像高における光路を露光光とレチクル面位置検出系とでまったく同じにすることが可能となる。また、レチクル面位置検出系の対物光学系13の位置を変えることで、像高を変えることも可能であるし、複数の対物光学系を用意することで同時に複数の像高で、投影光学系内における光路を露光光とレチクル面位置検出系とでまったく同じにすることが可能となる。これにより、レチクル面上の任意の点の位置計測が可能となり、結果としてレチクル面形状の測定が可能となる。
ここで、レチクルパターン面がレチクル面と垂直な方向に位置変化した場合、投影光学系への入射光束が301と302というように異なることになる。この異なる導入光301と302により、ウエハ面側での投影系からの射出光は、303と304というように、ウエハステージ5上に設けたウエハ側基準板6上のマーク部の異なる部分を照明することになる。ここで、ウエハ側基準板6上にレチクル面位置検出用のマークを設けても良いし、前述のアライメント検出系にて用いた位置合わせマークを共用しても良い。前述した様に、ウエハ側基準板6上のマークは、例えば、EUV光を透過する光学部材上に、図3(a)に示したように斜線部が金属などの吸収物体でマークを形成することにより、マーク部で光が吸収され、マーク部以外で光が透過する。このマークと非マーク部は図3(c)の様に、金属薄板を用いて遮光部と開口部として作成することも可能である。非マーク部で透過したEUV光は、ウエハステージ5に入射し、検出光学系101にて拡大、もしくは、縮小された後、撮像素子15上に結像される。撮像素子15上に結像した像を画像処理することで、ウエハ側基準板6、及び、レチクル面位置検出マークの位置を計測することが可能である。なお、画像処理方法としては、テンプレートマッチング法、対称性パターンマッチング法、重心位置検出方法などが挙げられる。この際、レチクル面にて反射されたレチクル面位置検出マークとウエハ側基準板上のマークとが撮像素子上で重ならないよう図3(d)のように見えるように配置することで、レチクル面位置検出マークとウエハ側基準板上のマークとを同時に測定することが可能となる。
ここで、レチクルパターン面がレチクル面と垂直方向に位置変化した際のレチクル面位置検出マーク100とウエハ側基準板6上のマーク部の撮像素子15上での相対位置の変化量をあらかじめ求めておくことにより、レチクル面と垂直方向のレチクル位置変化を計測することが可能となる。つまり、レチクル面と垂直な方向に変化したレチクル面位置の変化を撮像素子上のレチクル面位置検出マークの位置ずれに変換して計測するということである。また、前期レチクル面位置計測をレチクル上の所望の数点にて行うことにより、レチクル全面の形状計測が可能となる。また、アライメント検出系をレチクルスキャン方向と垂直方向に複数配置することにより、より高速にレチクル全面の形状計測が可能となる。
ここで、レチクル面位置計測マークの形状について記述する。レチクル面位置計測マークはTTRアライメント検出系内に配置される為、レチクルパターン面に専用のマークもしくは領域を設ける必要がなく、レチクル上の任意の点の計測が可能である。一方、レチクル上にはさまざまな実素子パターンが形成されている為、実素子パターンによってはレチクル面位置は同一だとしても、計測値が異なる場合も生じる。これに対しては、レチクル面上の実素子パターンが変化したとしても、レチクル面位置が同一であれば計測値に変化が無いようなマークを使用することが考えられる。具体的には、平行四辺形形状のマーク、ひし形形状のマークを使用することが考えられ、実素子上のパターンに対してレチクル面位置検出マークが、角度を持って投影されるようマーク形状を傾けたりすることも有効である。上記数種のマークを切り替えるためには、前述したようにスライド式に複数のマーク種類を切り替える方法の他に、回転ターレット上に複数配置して切り替える方法も考えられる。また、使用するマーク種類が少ない場合には、同一観察領域内にあらかじめ複数のマークを配置しておき、所望のマークの計測値のみ使用することにより、物理的なマーク切り替え動作をすることなしに実現することも可能である。
また、本実施例では、レチクル面位置検出マーク100を駆動させることにより、TTRアライメント検出とレチクル面位置検出を切り替えて実行していたが、図4の様にアライメント検出マークとレチクル面位置検出マークとを同一観察領域内に配置することにより、レチクル面位置検出マーク100の駆動が不要となり、かつ、同時にTTRアライメント検出とレチクル面位置検出を実行することも可能となる。具体的には、レチクル面位置検出マーク100に図4(b)の様なマークを配置し、レチクル面上に図4(c)の様なマークを配置し、ウエハ側基準板6上に図4(a)の様なマークを配置することにより、撮像素子15上には図4(d)が観察される。ここで、ウエハ側基準板6上のマーク図4(a)に対する、レチクル面位置検出マーク図4(b)のずれより、レチクル面位置検出が可能となり、ウエハ側基準板6上のマーク図4(a)に対する、レチクル面上マーク図4(c)のずれより、アライメント検出が可能となる。この際、レチクル面位置が異なると、レチクル面上マーク図4(c)の位置ずれ量が変化する為、レチクル面位置が異った場合の変化量をあらかじめ知っておき、アライメント検出位置ずれ量にフィードバックすることにより、より精密なアライメント検出を行うことが可能である。
本実施例では、マークの位置検出の為に、撮像素子を用いたがウエハ側マークとして開口部を設け、受光素子としてフォトディテクターのようなものを用いステージ5をウエハ平面と平行な方向にスキャンすることにより受光光量を変化させる、いわゆる、ナイフエッジ法のような方法により、レチクル面位置検出マークとレチクル面上のアライメントマークの位置を検出することも可能である。
また、EUVの代わりに150〜300nmの紫外光を用いたTTRアライメント検出系に本実施例を適用することも可能である。
このようにTTRアライメント検出系内にレチクル面位置検出マークを構成することで、レチクル面位置検出装置を別途配置することなくTTRアライメント検出系を用いてレチクル面位置検出を行うことが可能となる。
(実施例2)
(W側入射タイプ)
本発明の第2の実施例を図5を用いて説明する。まず、本実施例でのTTRアライメント検出について記述する。露光光源から導光されたEUV光は、引き回し光学系11によりウエハステージ5内に配置された照明部12に導光される。導光されたEUV光は、ミラー21にて反射されウエハステージ5上に設けたウエハ側基準板6上の位置合わせマーク部を照明する。照射されたウエハ側の位置合わせマークは、投影光学系7を介してレチクル上に結像される。このレチクルからの反射光は、ミラー41、対物光学系13、リレー光学系14を介し、検出光学系101にて拡大、もしくは、縮小された後、撮像素子15上に結像される。前記投影光学系7を介して導光されたEUV光は、実施例1と同様にレチクルパターン面上に配置された位置合わせマークを照射し、その反射光もミラー41、対物光学系13、リレー光学系14を介し、検出光学系101にて拡大、もしくは、縮小された後、撮像素子15上に結像される。これら、ウエハ側の位置合わせマークとレチクル側の位置合わせマークを図3(d)のように撮像素子15上で重ならないように配置することにより、レチクルマークとウエハ側のマークを同時に検出することが可能である。この際、TTRアライメント検出系内に配置されているレチクル面位置検出基準マーク600は、実施例1と同様にアライメント検出時には、光路外に退避されている。
次に本実施例でのレチクル面位置検出について記述する。アライメント検出時と同様に、露光光源から導光されたEUV光は、引き回し光学系11によりウエハステージ5内に配置された照明部12に導光される。導光されたEUV光は、ミラー41にて反射されウエハステージ5上に設けたウエハ側基準板6上のレチクル面位置検出マークを照明する。このレチクル面位置検出マークは、前記ウエハ側の位置合わせマークを用いて共用することが可能である。照射されたウエハ側のレチクル面位置基準マークは、投影光学系7を介してレチクル上に結像される。このレチクルからの反射光は、ミラー21、対物光学系13、リレー光学系14、レチクル面位置基準マーク600を介し、検出光学系101にて拡大、もしくは、縮小された後、撮像素子15上に結像される。実施例1と同様に、このレチクル面位置基準マーク600は、例えば、EUV光を透過可能な光学部材上に、金属などの吸収物体でマークを形成することにより、マーク部で光が吸収され、マーク部以外で光を透過させることが可能である。または、金属薄板を用い、マーク部を金属部、非マーク部を開口部とすることによっても作成可能である。さらに、レチクル面位置基準マーク600は、レチクルパターン面と共役な関係にある任意の位置に配置可能である。この際、撮像素子15上にて、ウエハ側のレチクル面位置検出マークとレチクル面位置基準マーク600とが重ならないように配置することにより、両マークの位置、及び、相対位置を同時に計測することが可能である。
ここで、レチクルパターン面がレチクル面と垂直な方向に位置変化した場合、投影光学系7を介してレチクルパターン面上に結像されたウエハ側のレチクル面位置検出マークの反射光は、601から602のように変化する。その結果、ミラー41、対物13、リレー14を介した後のレチクル面位置基準マーク600上では異なる領域を照射し、検出光学系100を介して撮像素子15上に結像されたマーク位置も異なることになる。ここで、レチクルパターン面がレチクル面と垂直方向に位置変化した際のレチクル面位置基準マーク600とウエハ側基準板6上のレチクル面位置基準マークの撮像素子15上での相対位置の変化量をあらかじめ求めておくことにより、レチクル面と垂直方向のレチクル面位置変化を計測することが可能となる。つまり、レチクル面と垂直な方向に変化したレチクル面位置の変化を撮像素子上のレチクル面位置検出マークの位置ずれに変換して計測するということである。また、前期レチクル面位置計測をレチクル上の所望の数点にて行うことにより、レチクル面形状の計測が可能となる。
また、TTRアライメント検出系のNAやレチクルからの入射角を露光光と同じにすることにより、投影光学系内のある1点の像高における光路を露光光とレチクル面位置検出系とでまったく同じにすることが可能となる。また、レチクル面位置検出系の対物光学系13の位置を変えることで、像高を変えることも可能であるし、複数の対物光学系を用意することで同時に複数の像高で、投影光学系内における光路を露光光とレチクル面位置検出系とでまったく同じにすることが可能となる。これにより、レチクル面上の任意の点の位置計測が可能となり、結果としてレチクル面形状の測定が可能となる。
また、アライメント検出系をレチクルスキャン方向と垂直方向に複数配置することにより、より高速にレチクル全面の形状計測が可能となる。
ここで、レチクル面位置計測マークの形状について記述する。レチクル面位置計測マークはウエハ側基準板6上に配置される為、レチクルパターン面に専用のマークもしくは領域を設ける必要がなく、レチクル上の任意の点の計測が可能である。一方、レチクル上にはさまざまな実素子パターンが形成されている為、実素子パターンによってはレチクル面位置は同一だとしても、計測値が異なる場合も生じる。これに対しては、レチクル面上の実素子パターンが変化したとしても、レチクル面位置が同一であれば計測値に変化が無いようなマークを使用することが考えられる。具体的には、平行四辺形形状のマーク、ひし形状のマークを使用することが考えられ、実素子上のパターンに対してレチクル面位置検出マークが、角度を持って投影されるようマーク形状を傾けたりすることも有効である。上記数種のマークを切り替えるためには、ウエハ側基準板6上に複数のマーク種類配置し、照明光学系12、ミラー21を駆動させ、照明位置を切り替える方法が考えられる。また、使用するマーク種類が少ない場合には、同一観察領域内にあらかじめ複数のマークを配置しておき、所望のマークの計測値のみ使用することにより、物理的なマーク照明切り替え動作をすることなしに実現することも可能である。
また、本実施例では、照明光学系12、ミラー21を駆動させることにより、TTRアライメント検出とレチクル面位置検出を切り替えて実行していたが、図4の様にアライメント検出マークとレチクル面位置検出マークとを同一観察領域内に配置することにより、照明光学系12、ミラー21の駆動が不要となり、かつ、同時にTTRアライメント検出とレチクル面位置検出を実行することも可能となる。具体的には、レチクル面位置基準マークに図4(b)の様なマークを配置し、レチクル面上に図4(c)の様なマークを配置し、ウエハ側基準板6上に図4(a)の様なマークを配置することにより、撮像素子15上には図4(b)が観察される。ここで、レチクル面位置基準マーク図4(b)に対する、ウエハ側基準板6上のマーク図4(a)のずれより、レチクル面位置検出が可能となり、ウエハ側基準板6上のマーク図4(a)に対する、レチクル面上マーク図4(c)のずれより、アライメント検出が可能となる。ここでは、ウエハ側基準板6上のマーク図4(a)をアライメント検出とレチクル面位置検出の共用マークとしているが、撮像素子の観察領域内においてマークが重ならないように、ウエハ側基準板6上にアライメント検出とレチクル面位置検出のマークを個別に配置することも可能である。また、レチクル面位置が異なると、レチクル面上マーク図4(c)の位置ずれ量が変化する為、レチクル面位置が異った場合の変化量をあらかじめ知っておき、アライメント検出位置ずれ量にフィードバックすることにより、より精密なアライメント検出を行うことが可能である。
また、EUVの代わりに150〜300nmの紫外光を用いたTTRアライメント検出系に本実施例を適用することも可能である。
このようにTTRアライメント検出系内にレチクル面位置検出マークを構成することで、レチクル面位置検出装置を別途配置することなくTTRアライメント検出系を用いてレチクル面位置検出を行うことが可能となる。
本発明の第1の実施例を説明する図 アライメントマークとレチクル面位置検出マークの切り替え概念図 アライメントマーク、及び、レチクル面位置検出マークの概念図1 アライメントマーク、及び、レチクル面位置検出マークの概念図2 本発明の第2の実施例を説明する図 EUV光を用いた縮小投影露光装置の概略図を示す図 従来の投影露光装置を説明する図
符号の説明
1 レチクル
2 レチクルステージ
4 ウエハ
5 ウエハステージ
6 ウエハ側基準板
7 投影光学系
9 オフアクシスアライメント検出系
10 TTRアライメント検出系
11 引き回し光学系
12 照明部
13 対物レンズ
14 リレーレンズ
15 撮像素子
21 ミラー
41 ミラー
50 画像処理部
51 演算部
52 制御部
100 レチクル面位置検出マーク部
101 検出光学系
200 レチクル面位置検出装置
205 検出用光源
206 投影マーク用スリット
207 投影レンズ
208 受光レンズ
209 ディテクタ
210 形状記憶部
211 演算部
212 制御系
301 レチクル面位置変化前のレチクルから投影光学系への光束
302 レチクル面位置変化後のレチクルから投影光学系への光束
303 レチクル面位置変化前の投影光学系からウエハステージへの光束
304 レチクル面位置変化後の投影光学系からウエハステージへの光束
600 レチクル面位置基準マーク
601 レチクル面位置変化前のレチクルからTTLアライメント検出系への光束
602 :レチクル面位置変化後のレチクルからTTLアライメント検出系への光束

Claims (9)

  1. 露光用の照明光を発生する露光光源を有し、第1の移動ステージ(以下、ウエハステージ)に載置され、レジスト等の感光剤を塗布された半導体ウエハやガラスプレートなどの基板(以下、ウエハ)に、第2の移動ステージ(以下、レチクルステージ)に載置されたレチクルやフォトマスク(以下、レチクル)上の転写用のパターンを、該露光光源からの照明光を該レチクルに照射し、投影光学系を介して、レチクル上の該パターンをウエハに投影、露光する露光装置において、
    投影光学系を介してウエハステージ上に配置された位置合わせマーク(以下、ウエハ位置合わせマーク)とレチクル上に配置された位置合わせマーク(以下、レチクルマーク)の位置合わせ検出(以下、TTRアライメント検出)装置を備え、該TTRアライメント検出系の内部にレチクル面位置検出用マークを備え、該TTRアライメント検出光と該レチクル面位置検出光が該投影光学系の1点以上の像高において、露光光であるEUV光と投影光学系内の光路が同一となるように投影光学系に導光し、該TTRアライメント検出系内に配置された位置検出素子上のマーク位置ずれとして、レチクル面位置検出を行う検出することを特徴とする投影露光装置、及び、面位置検出方法。
  2. 請求項1記載の投影露光装置において、該投影露光装置のレチクル側がテレセンではない露光装置において、該TTRアライメント検出装置をウエハ側がテレセンとなるようレチクルに斜入射投影することを特徴とする投影露光装置、及び、面位置検出方法。
  3. 請求項1記載の投影露光装置において、該投影露光装置のレチクル側がテレセンではない露光装置において、該TTRアライメント検出装置をウエハ側から該投影光学系に入射するよう設定することを特徴とする投影露光装置、及び、面位置検出方法。
  4. 請求項1記載の投影露光装置において、該レチクル面位置検出用マークの位置、或いは、該レチクル面位置検出用マークとウエハ位置合わせマークとの相対位置のいずれかを検出することにより、該レチクルの面位置を検出することを特徴とする投影露光装置、及び、面位置検出方法。
  5. 請求項4記載の投影露光装置において、該TTRアライメント検出系を該レチクルのスキャン方向とは垂直に複数配置することにより、該レチクル全面の位置検出を高速に行うことを特徴とする投影露光装置、及び、面位置検出方法。
  6. 請求項4記載の投影露光装置において、該撮像素子上に該レチクル面位置検出用マークと該ウエハ位置合わせマークと該レチクル位置合わせマークを同時に投影することにより、該レチクル位置検出と該ウエハ位置検出と該レチクル面位置検出を同時に行うことを特徴とする投影露光装置、及び、面位置検出方法。
  7. 請求項4記載の投影露光装置において、該撮像素子上に異なるレチクル面位置検出用マークを複数同時に投影し、該レチクル面上の実素子パターンによりレチクル面位置計測値に影響を受けないマークを選択する、あるいは、該レチクル面上の実素子パターンによりレチクル面位置計測値に影響を受けないよう複数の該レチクル面位置検出用マークによるレチクル面位置計測値を平均することにより、該レチクルの面位置検出を行うことを特徴とする投影露光装置、及び、面位置検出方法。
  8. 請求項1記載の投影露光装置において、該ウエハ位置合わせマークと該レチクルマークの位置合わせを行うTTRアライメント検出において、予め、或いは、同時に該レチクル面位置検出用マークを用いて該レチクル面位置を求めることにより、レチクル面位置変動による該レチクルマークの位置ずれを補正し、TTRアライメント検出を行うことを特徴とする投影露光装置、及び、面位置検出方法。
  9. 請求項4から8記載の投影露光装置において、該撮像素子を用いて該レチクルマーク、又は、該ウエハマーク、又は、該レチクル面位置検出マークの位置検出を行う代わりに光量検出素子を用い、該光量検出素子を該ウエハ面と平行に移動させることにより光量変化を検出することにより、該レチクルマーク、又は、該ウエハマーク、又は、該レチクル面位置検出マークの位置検出を行うことを特徴とする投影露光装置、及び、面位置検出方法。
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