JP2005173106A - 電気光学装置及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 空気中のガスや水分等や電気光学装置を構成する要素間での原子、分子、イオン、有機揮発成分等の移動による要素の特性の劣化が生じにくく、界面や表面での光の反射も抑えた信頼性の高い電気光学装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 スイッチング素子21、データ線13、配向膜24と第3層間絶縁膜23及び画素電極17の間、シール材と基板間にもダイヤモンドライクカーボン膜28が形成される。従って、広い領域で形成されたダイヤモンドライクカーボン膜28にクラックが生じても液晶装置1全体のバリヤ性が保たれ、信頼性の高い液晶装置1が得られる。
【選択図】 図12
【解決手段】 スイッチング素子21、データ線13、配向膜24と第3層間絶縁膜23及び画素電極17の間、シール材と基板間にもダイヤモンドライクカーボン膜28が形成される。従って、広い領域で形成されたダイヤモンドライクカーボン膜28にクラックが生じても液晶装置1全体のバリヤ性が保たれ、信頼性の高い液晶装置1が得られる。
【選択図】 図12
Description
本発明は、マトリックス状に配置された画素電極と、画素毎に設けられた画素開口部とを備えた基板を備える電気光学装置及びその製造方法に関する。
電気光学装置は、軽量化や薄型化が可能であり、携帯電話、携帯電子端末、薄型のディスプレイ等に広く用いられている。また、透過型の電気光学装置は、投射型表示装置にも広く用いられている。
これら電気光学装置の信頼性は、種々の原因で低下する。電気光学装置を構成する要素である配線、電極、スイッチング素子、電気光学物質、及び配向膜等の特性は、電気光学装置の外部からのガスや水分等の進入により酸化や化学反応が起きて劣化する。また、構成する要素間の原子、分子、イオン、有機揮発成分等の移動によっても酸化や化学反応が起きて特性は劣化する。これら要素の特性の劣化は、動作不良や表示ムラ等を引き起こし、電気光学装置の信頼性低下をもたらす。
有機樹脂基板からなる電気光学装置において、外部からのガスや水分等の進入を防ぐために、有機樹脂基板やシール材の外面を覆うようにダイヤモンドライクカーボン膜をガスや水分等のバリヤ膜として形成する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、ダイヤモンドライクカーボン膜の形成場所に関しては、ダイヤモンドライクカーボン膜を、液晶を狭持する一対の基板の少なくとも一方の内面側に、配向膜又は液晶層に接するように形成する方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
電気光学装置を構成する要素は、空気中のガス又は水分や、要素間での原子、分子、イオン、有機揮発成分等の移動によってその特性が劣化する。例えば、液晶とスイッチング素子である薄膜トランジスタを備えた液晶装置では、水分や有機揮発成分の液晶への混入により、液晶のインピーダンスが変化して表示ムラの原因となる。スイッチング素子である薄膜トランジスタにおいても、ガスや水分によりトランジスタ特性の低下が起こる。また、液晶装置では、透明な画素電極としてITO膜(インジウム錫酸化膜)を備えるが、ITO膜に含まれるインジウムは、隣接して形成される配向膜に析出して配向膜の劣化を招く。さらに、空気中の酸素や水分により、データ線、走査線又は容量線に、ヒロック、マイグレーション、腐食による劣化が発生する。
電気光学装置では、酸化シリコンを含む絶縁膜がスイッチング素子、データ線、走査線又は容量線を覆うように使用されるが、絶縁膜自体がガスや水分のバリヤ膜としては十分に機能していない。また、スイッチング素子等が形成された基板と対向基板を固着するためにシール材が使用されるが、シール材と基板のわずかな隙間からのガス、水分の浸入や、シール材自体から発生する水分や有機揮発成分による劣化も課題となっている。
電気光学装置全体をダイヤモンドライクカーボン膜で覆って、バリヤ膜として利用する方法や、液晶を狭持する基板の内側に、配向膜又は液晶層に接するように広い面積で形成する方法が開示されている。しかし、ダイヤモンドライクカーボン膜を形成する下地の材質やシール材の材質によっては、熱膨張差によりダイヤモンドライクカーボン膜にクラックが発生し、バリヤ膜としての機能が低下する。また、電気光学装置の画素で構成された表示領域にダイヤモンドライクカーボン膜を形成してしまうと、ダイヤモンドライクカーボン膜の屈折率が高いため、界面や表面での光の反射率が高くなる。従って、画素開口部の透過率の低下や、反射した光で表示が見づらくなるという課題があった。
本発明の目的は、空気中のガスや水分等や電気光学装置を構成する要素間での原子、分子、イオン、有機揮発成分等の移動による要素の特性の劣化が生じにくく、界面や表面での光の反射も抑えた信頼性の高い電気光学装置及びその製造方法を提供することにある。
本発明は、複数の走査線と、複数のデータ線と、前記走査線と前記データ線の交差に対応してマトリックス状に配置された画素電極及びスイッチング素子と、画素毎に設けられた画素開口部とを備えた基板を備える電気光学装置であって、前記画素開口部を除く領域と前記画素開口部の周縁を含む領域にダイヤモンドライクカーボン膜が形成されたことを特徴とする。
この構成によれば、画素開口部を除く配線、電極、スイッチング素子等が配置されている領域に、ガス、水分、有機揮発成分、原子、分子、イオン等のバリヤ性の優れたダイヤモンドライクカーボン膜が形成される。従って、ガスや水分等によるスイッチング素子特性の劣化や、配線、電極等の腐食による信頼性の低下を低減することができる。また、屈折率の高いダイヤモンドライクカーボン膜が画素開口部の中心の大部分に存在しないため、画素開口部の透過率の低下や反射率の増大を少なくすることができる。ここで、画素開口部の周縁を含む領域程度にダイヤモンドライクカーボン膜が存在しても透過率や反射率への影響は少ない。
また、本発明では、少なくとも前記スイッチング素子を覆うように前記ダイヤモンドライクカーボン膜が形成されたことを特徴とする。
この構成によれば、スイッチング素子を覆うようにガスや水分等のバリヤ性の優れたダイヤモンドライクカーボン膜が形成されるために、特にスイッチング素子特性の劣化を低減できる。
また、本発明では、少なくとも前記データ線を覆うように前記ダイヤモンドライクカーボン膜が形成されたことを特徴とする。
この構成によれば、データ線を覆うようにガスや水分等のバリヤ性の優れたダイヤモンドライクカーボン膜が形成されるために、特にデータ線にAl等を使用した場合、ヒロック、マイグレーション及び腐食の防止となり、配線特性の劣化を低減できる。
また、本発明では、前記画素開口部を除く領域と前記画素開口部の周縁を含む領域にダイヤモンドライクカーボン膜が形成されたこと又は前記スイッチング素子又は前記データ線を覆うようにダイヤモンドライクカーボン膜が形成されたことに加えて、前記画素電極と配向膜との間にも前記ダイヤモンドライクカーボン膜が形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、スイッチング素子や配線が配置されている画素開口部を除く領域に、ガス、水分、原子、分子、イオン、有機揮発成分等のバリヤ性の優れたダイヤモンドライクカーボン膜を形成するため、スイッチング素子、配線、電極等のガスや水分による劣化を低減することができる。また、画素電極と液晶装置で用いる配向膜との間にもダイヤモンドライクカーボン膜を形成するため、画素電極から配向膜への原子、分子、イオン、等の移動が抑えられ、配向膜の劣化が低減できる。さらに、広い面積で形成された膜でなく、部分ごとに形成された膜で構成されるため、積算される応力も少なく応力ストレスが局所的に集中しずらい。従って、ダイヤモンドライクカーボン膜にクラックも発生しにくく、電気光学装置の性能の低下がより低減できる。
本発明は、複数の走査線と、複数のデータ線と、前記走査線と前記データ線の交差に対応してマトリックス状に配置された画素電極と、配向膜とを備えた基板を備えた電気光学装置であって、前記画素電極と前記配向膜との間にダイヤモンドライクカーボン膜が形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、画素電極と液晶装置で用いる配向膜との間に、原子、分子、イオン、等のバリヤ性の優れたダイヤモンドライクカーボン膜が形成されるために、画素電極から配向膜への原子、分子、イオン、等の移動が抑えられ、配向膜の劣化が低減できる。
また、本発明では、前記ダイヤモンドライクカーボン膜は、少なくとも、前記画素開口部を除く領域と前記画素開口部の周縁を含む領域、前記スイッチング素子を覆うように又は前記データ線を覆うように形成され、前記配向膜が、シール材と基板が対向する領域以外に形成され、少なくとも前記基板と前記シール材との間にダイヤモンドライクカーボン膜が形成されたことを特徴とする。
この構成によれば、画素開口部を除く領域と前記画素開口部の周縁を含む領域、画素領域に加え、ダイヤモンドライクカーボン膜を基板とシール材との間にも形成するため、外部からの水分やガス等をさらに効率的に防ぐことができ、電気光学装置の性能の低下がより低減できる。
本発明は、配向膜とを備えた基板と、前記基板とシール材を介して対向して配置された対向基板との間に電気光学物質を狭持してなる電気光学装置であって、前記配向膜が、前記シール材と前記基板が対向する領域以外に形成され、少なくとも前記基板と前記シール材との間にダイヤモンドライクカーボン膜が形成されたことを特徴とする。
この構成によれば、配向膜の形成されていない領域にダイヤモンドライクカーボン膜を形成することにより、配向膜を介することなく、シール材と基板が接する。従って、ガスや水分を通し易く亀裂の入りやすい樹脂である配向膜の層が一層少なくなり、外部からガスや水分等の浸入を抑えることができる。また、ダイヤモンドライクカーボン膜が緻密であるため、シール材との密着性も向上し、その界面におけるガスや水分の浸入を抑えることができる。
さらに、本発明では、前記ダイヤモンドライクカーボン膜は、前記配向膜の少なくとも一部と接するように形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、ダイヤモンドライクカーボン膜は、前記配向膜の少なくとも一部と接するように形成されるため、前記配向膜より下部に存在する配線、電極、スイッチング素子等に対するガス、水分、有機揮発成分等による劣化又は原子、分子、イオン等の移動による配向膜の劣化が抑えられ、電気光学装置の信頼性の低下がより低減できる。
さらに、本発明では、前記電気光学装置の外側であり、複数の画素で構成された表示領域を除く領域がダイヤモンドライクカーボン膜で覆われたことを特徴とする。
この構成によれば、電気光学装置の内部のほかに加えて外側の表示領域を除く領域をダイヤモンドライクカーボン膜で覆うことにより、表示領域の光の反射を抑えながら最大限外部からのガスや水分の進入を抑えることができ、電気光学装置の信頼性の低下がより低減できる。
さらに、本発明では、前記ダイヤモンドライクカーボン膜の厚みが2nm以上20nm以下であることを特徴とする。
この構成によれば、ダイヤモンドライクカーボン膜は2nm以上で膜としてピンホールの発生が少なくなり、ガス、水分、有機揮発成分、原子、分子、イオンのバリヤ膜として機能する。また、20nm以下であれば膜としての応力も少なく安定した膜で、膜自身の透過率も低下しないため、画素開口部にも使用することができる。
さらに、本発明では、前記ダイヤモンドライクカーボン膜がカソードアーク法で形成されたことを特徴とする。
この構成によれば、ダイヤモンドライクカーボン膜をカソードアーク法で形成するため、薄い膜厚であっても平坦でピンホールの少ない膜が得られる。カソードアーク法で得られた膜は、SP3構造を90%以上有するテトラへドラルな構造をもつアモルファスカーボンであり、ガス、水分、有機揮発成分、原子、分子、イオン等のバリヤ膜として有効である。
本発明は、複数の走査線と、複数のデータ線と、前記走査線と前記データ線の交差に対応してマトリックス状に配置された画素電極と、画素毎に設けられた画素開口部と、配向膜とを備えた基板を備える電気光学装置の製造方法であって、前記走査線を形成する工程と、ダイヤモンドライクカーボン膜を形成する工程と、前記ダイヤモンドライクカーボン膜を選択的に除去するエッチング工程と、配向膜を形成する工程とを含むことを特徴とする。
この方法によれば、選択的にダイヤモンドライクカーボン膜を除去でき、バリヤ膜の必要な場所にのみダイヤモンドライクカーボン膜の形成が可能である。また、ダイヤモンドライクカーボン膜が全面に形成されないために膜の応力によるクラックの発生等も低減される。
本発明は、複数の走査線と、複数のデータ線と、前記走査線と前記データ線の交差に対応してマトリックス状に配置された画素電極と、画素毎に設けられた画素開口部と、配向膜とを備えた基板を備える電気光学装置の製造方法であって、前記走査線を形成する工程と、ダイヤモンドライクカーボン膜を形成する工程と、前記画素開口部のダイヤモンドライクカーボン膜を除去するエッチング工程と、配向膜を形成する工程とを含むことを特徴とする。
この方法によれば、画素開口部を除く領域にダイヤモンドライクカーボン膜が形成できる。画素開口部を除く領域は、配線、電極、スイッチング素子等が集中しているところであるので、これらの素子の保護により効果的である。また、ダイヤモンドライクカーボン膜が全面に形成されないために膜の応力によるクラックの発生等も低減される。
本発明は、複数の走査線と、複数のデータ線と、前記走査線と前記データ線の交差に対応してマトリックス状に配置された画素電極及びスイッチング素子と、少なくとも一部の領域に配向膜とを備えた基板と、前記基板とシール材を介して対向して配置された基板との間に電気光学物質を狭持してなる電気光学装置の製造方法であって、前記配向膜の形成されていない領域にダイヤモンドライクカーボン膜を形成する工程と、前記対向した基板を、前記シール材及び前記封止材を介して配置する工程とを含むことを特徴とする。
この方法によれば、配向膜の形成されていない領域にダイヤモンドライクカーボン膜を形成することにより、配向膜を介することなく、シール材と基板が接する。従って、ガスや水分を通し易く亀裂の入りやすい樹脂である配向膜の層が一層少なくなり、外部からガスや水分等の浸入を抑えることができる。また、ダイヤモンドライクカーボン膜が緻密であるため、シール材との密着性も向上し、その界面におけるガスや水分の浸入を抑えることができる。
さらに、本発明は、前記ダイヤモンドライクカーボン膜を選択的に除去するエッチング工程が酸素プラズマ処理によるエッチングを含むことを特徴とする。
この方法によれば、エッチングのダイヤモンドライクカーボン膜選択比が非常に良いため、他の膜に影響を与えることなく、ダイヤモンドライクカーボン膜を効率的にエッチングすることが可能である。また、湿式による方法でないため、余分な水分、有機揮発成分が配線、電極、スイッチング素子等に及ぼす影響が少ない。
本発明は、前記ダイヤモンドライクカーボン膜を形成する工程と、酸素プラズマ処理により前記ダイヤモンドライクカーボン膜を選択的に除去するエッチング工程とを含むことを特徴とする。
この方法によれば、選択的にダイヤモンドライクカーボン膜を除去でき、バリヤ膜の必要な場所のみにダイヤモンドライクカーボン膜の形成が可能である。また、ダイヤモンドライクカーボン膜が全面に形成されないために膜の応力によるクラックの発生等も低減される。さらに、ダイヤモンドライクカーボン膜を効率的にエッチングすることが可能で、湿式による方法でないため、余分な水分、有機揮発成分が配線、電極、スイッチング素子等に及ぼす影響が少ない。
本発明者は、ダイヤモンドライクカーボン膜、特にSP3構造を90%以上有するテトラへドラルな構造をもつアモルファスカーボンは大気中のガスや水分又は有機揮発成分を遮断するのに有効であることを見出した。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。本発明は以下の具体例に制限されるものではない。当業者は、以下の具体例に様々な変更を加えて本発明を最大限に実施することができ、かかる変更は本願特許請求の範囲に包含される。
本実施形態の電気光学装置(例えば液晶装置)の全体構成を図1及び図2を参照して、主な構成要素を中心に説明する。尚、これらの図においては、ダイヤモンドライクカーボン膜、配向膜、スイッチング素子、画素電極に関しては図示していない。以下、液晶装置用基板とは、複数の走査線と、複数のデータ線と、前記走査線と前記データ線の交差に対応してマトリックス状に配置された画素電極及びスイッチング素子と、画素開口部と、配向膜等とを備えた基板をいう。また、対向基板は、液晶装置用基板とシール材及び封止材を介して対向して配置される基板をいう。図1は、液晶装置1を液晶装置用基板2上に形成された各構成要素とともに対向基板3の側から見た概略平面図であり、図2は図1のA−A線概略断面図である。
図1において、液晶装置用基板2の上には、シール材4がその縁に沿って設けられている。液晶装置用基板2の基材は、石英ガラスを使用した。シール材4は、比較的低温で固着できる紫外線硬化樹脂を使用した。また、シール材4は、液晶装置用基板2と対向基板3間のギャップを決めるスペーサとして直径3μmのグラスファイバーを混ぜ込んだものを使用した。スペーサは、ビーズであっても良い。
シール材4は、ディスペンサによりニードルから直接描画によって形成される。また、描画の際には、封入口5を残して描画される。その他、スクリーン印刷等でシール材4を形成することも可能である。シール材4の外側の領域には、データ線駆動回路6及び実装端子7が液晶装置用基板2の一辺に沿って設けられており、走査線駆動回路8がこの一辺に隣接する2辺に沿って設けられている。
シール材4描画後、シール材4とほぼ同じ輪郭を持つ対向基板3がシール材4を介して液晶装置用基板2に位置合わせ後、固着される。対向基板3の基材としては、石英ガラスを使用した。基板が大きくシール材4のみで基板間全体にわたってギャップが維持できない場合、固着の際に必要に応じてスペーサを基板全体に散布して、液晶装置用基板2と対向基板3の位置合わせを行い、紫外線によりシール材4を硬化して固着することも可能である。
図2において、液晶装置用基板2と対向基板3との間には、液晶10が狭持されている。液晶10は、液晶装置用基板2と対向基板3を固着した後、真空乾燥を行い封入口5から封入される。液晶10を封入後、アクリル樹脂の封止材9で封入口5が封止される。画素11は模式的に示してある。
本実施形態の液晶装置のさらに詳しい構成を図3及び図4を参照して説明する。図3は、画素11を含む部分を拡大した拡大平面図である。図4は、図3のB−B線拡大断面図である。尚、これらの図においては、ダイヤモンドライクカーボン膜は図示していない。
図3において、画素11は、複数の走査線12と、複数のデータ線13の交差に対応してマトリックス状に配置される。画素11はさらに画素開口部14と遮光性を有する要素である走査線12、データ線13、容量線15、スイッチング素子(図示せず)、遮光層(図示せず)が配置される遮光部16で構成される(図の斜線部分)。画素電極17は、画素開口部14よりやや大きめに形成され(図のドットで示した部分)、スイッチング素子とコンタクトを取るために、画素電極17端は遮光部16にかかるまで形成される。
図4において、液晶装置用基板2には遮光層18(例えばWSi)が設けられ、遮光層18を覆うように第1層間絶縁膜19が設けられる。第1層間絶縁膜19上には、ポリシリコンを半導体層20として構成したスイッチング素子21(例えば薄膜トランジスタ)が形成される。スイッチング素子21は、データ線13とゲート電極である走査線12(ポリシリコン)と画素電極17とに接続され、画素電極17への電圧印加をコントロールする。
第2層間絶縁膜22は、スイッチング素子21、容量線15及び走査線12を覆うように形成される。第3層間絶縁膜23は、データ線13を覆うように形成される。画素電極17は、画素開口部14から遮光部16の一部にかけて形成される。少なくとも液晶10と接する部分に配向膜24が形成され、液晶装置用基板2が構成される。対向基板3には配向膜24、透明電極25及びカラーフィルタ26が形成され、液晶10が液晶装置用基板2と対向基板3の間に狭持され、液晶装置1が構成される。
(第一の実施形態)
図5(a)〜(d)は、画素開口部14を除く領域(図3で示した斜線部分)にダイヤモンドライクカーボン膜を形成する例で、スイッチング素子と配向膜間にダイヤモンドライクカーボン膜を形成する工程を説明する図である。この一例として、スイッチング素子21と第2層間絶縁膜22間にダイヤモンドライクカーボン膜28を形成する例を示す。
図5(a)〜(d)は、画素開口部14を除く領域(図3で示した斜線部分)にダイヤモンドライクカーボン膜を形成する例で、スイッチング素子と配向膜間にダイヤモンドライクカーボン膜を形成する工程を説明する図である。この一例として、スイッチング素子21と第2層間絶縁膜22間にダイヤモンドライクカーボン膜28を形成する例を示す。
液晶装置1は、以下の工程で構成された液晶装置用基板2と、ラビング処理を施された配向膜24と透明電極25とカラーフィルタ26を備えた対向基板3とシール材4を介して固着された後、液晶10を封入されて封止材9で封止され製造される。各工程に従って、本実施形態について説明する。
図5(a)は、走査線形成工程を説明する断面図を示す。
液晶装置用基板2は、石英基板を使用する。ここで、好ましくはN2(窒素)等の不活性ガス雰囲気で約900〜1300℃の高温でアニール処理し、後に実施される高温プロセスにおける液晶装置用基板2に生じる歪が少なくなるように前処理しておく。
液晶装置用基板2は、石英基板を使用する。ここで、好ましくはN2(窒素)等の不活性ガス雰囲気で約900〜1300℃の高温でアニール処理し、後に実施される高温プロセスにおける液晶装置用基板2に生じる歪が少なくなるように前処理しておく。
このように処理された液晶装置用基板2の全面に、不透明な高融点金属であるWSiをスパッタ等により、100〜300nm程度の層厚の遮光層18を形成する。続いて、形成された遮光層18上にフォトリソグラフィにより遮光層18のパターンに対応するレジストマスクを形成し、該レジストマスクを介して遮光層18に対しエッチングすることにより、遮光層18を形成する。遮光層18は、少なくとも半導体層20並びに走査線12及び容量線15を液晶装置用基板2の裏面から見て覆うように形成される。
遮光層18の上には、第1層間絶縁膜19が形成される。第1層間絶縁膜19は、減圧CVD法によりTEOS(テトラ・エチル・オルソ・シリケート)ガスを用いて、NSG(ノンシリケートガス)から形成される。第1層間絶縁膜19の膜厚は、約50〜1500nm、好ましくは、600nm〜800nmの厚さとなる。
また、第1層間絶縁膜19は、熱酸化膜を形成した後、さらに減圧CVD法等により高温酸化シリコン膜(HTO)や窒化シリコン膜を約50nmの比較的薄い厚さに堆積し、厚さ約200nmの多層構造を持つ層でも良い。さらに、このようなシリケートガラス膜に重ねて又は代えて、SOG(スピンオンガラス)をスピンコートして又はCMP(Chemical Mechanical Polishing)処理を施すことにより、平坦な膜を形成しても良い。このように、第1層間絶縁膜19の上面をスピンコート処理又はCMP処理により平坦化しておけば、後に半導体層20を形成しやすいという利点がある。さらに、第1層間絶縁膜19に対し、約900℃のアニール処理を施すことにより、汚染を防ぐとともに平坦化しても良い。
次に、第1層間絶縁膜19の上に、約450〜550℃、好ましくは約500℃の比較的低温環境中で、流量約400〜600cc/minのモノシランガス、ジシランガス等を用いた減圧CVD(例えば、圧力約20〜40PaのCVD)により、アモルファスシリコン膜を形成する。その後、窒素雰囲気中で、約600〜700℃にて約1時間〜72時間、好ましくは、4〜6時間のアニール処理を施すことにより、ポリシリコン膜を約50〜200nmの厚さ、好ましくは約100nmの厚さとなるまで固層成長させる。この際、nチャンネル型の半導体層20を作成する場合には、Sb(アンチモン)、As(砒素)、P(リン)などのV族元素ドーパントを僅かにイオン注入等によりドープする。また、半導体層20をpチャンネル型とする場合には、Al(アルミニウム)、B(ボロン)、Ga(ガリウム)、In(インジウム)などのIII族元素のドーパントを僅かにイオン注入等によりドープする。スイッチング素子21は、半導体層20を利用して形成される。
尚、アモルファスシリコン膜を経ないで、減圧CVD法等によりポリシリコン膜を直接形成しても良い。あるいは、減圧CVD法等により堆積したポリシリコン膜にシリコンイオンを打ち込んで一旦非晶質化(アモルファス化)し、その後アニールにより再結晶化させてポリシリコン膜を形成しても良い。
ゲート絶縁膜及び容量部の酸化膜27は、半導体層20を約900〜1300℃の温度、好ましくは約1000℃の温度により熱酸化することにより、約30nmの比較的薄い厚さの熱酸化膜を形成し、さらに減圧CVD法等により、高温酸化シリコン(HTO膜)や窒化シリコン膜を約50nmの比較的薄い厚さに堆積して形成する。
この結果、半導体層20の厚さは、約30〜150nmの厚さ、好ましくは約35〜45nmの厚さとなり、ゲート絶縁膜及び容量部の酸化膜27の厚さは、約20〜150nmの厚さ、好ましくは約30nmの厚さとなる。このようにHTO膜や窒化シリコン膜を併用した多層膜とすることにより、高温熱酸化時間を短くすることができ、特に8インチ程度の大型ウェハを使用する場合に熱によるそりを防止することができる。ただし、熱酸化することのみにより、単一層構造を持つゲート絶縁膜及び容量部の酸化膜27を形成しても良い。
走査線12(ゲート電極)及び容量線15は、減圧CVD法等によりポリシリコン膜を堆積した後、フォトリソグラフ工程、エッチング工程等により形成する。これらの電極は、Al等の金属膜又は金属シリサイド膜から形成しても良いし、若しくはこれらの金属膜又は金属シリサイド膜とポリシリコン膜を組み合わせて多層膜にしても良い。
この場合、走査線12を、遮光層18が覆う領域の一部又は全部に対応する遮光膜として配置すれば、金属膜や金属シリサイド膜の持つ遮光性により、遮光層18の一部を省略することも可能となる。この場合、特に、対向基板3と液晶装置用基板2との張り合わせずれによる画素開口率の低下を防ぐことができる利点がある。
半導体層20は、nチャンネル型の場合、走査線12を拡散マスクとして、PなどのV族元素のドーパントを低濃度でドープして低濃度ドープ領域を形成し、続いて、走査線12よりも幅の広いマスクでレジスト層を走査線12上に形成後、高濃度でドープする。このようにLDD構造とすれば、ショートチャンネル効果を低減できる利点が得られる。p−チャンネル型とする場合は、半導体層20に、BなどのIII族元素のドーパントを用いてドープする。
半導体層20は、走査線12をマスクとしてPイオン、Bイオン等を用いたイオン注入により、セルフアライン型の薄膜トランジスタを形成してもよい。
図5(b)は、ダイヤモンドライクカーボン膜形成工程を説明する断面図を示す。ダイヤモンドライクカーボン膜28は、液晶装置用基板2の全面にカソードアーク法で形成した。カソードアーク法としては、以下の方法を使用したがこれらに限定されるものではない。
真空チャンバ中にベンゼン(C6H6)ガスまたは他の炭化水素ガスを導入し、直流アーク放電プラズマ中で炭化水素イオンや励起されたラジカルを発生させた。炭化水素イオンは、直流の負電圧にバイアスされた基板(コーティングされる製品)にバイアス電圧に応じたエネルギーで衝突し固体化しダイヤモンドライクカーボン膜28が成膜される。非平衡プラズマを用いるため成膜時の基板温度は100℃で成膜した。
また、カソードに黒鉛(グラファイト)を用いる方法も利用できる。真空アーク放電は次のようにスタートさせた。モリブデン(Mo)製のトリガ電極を一旦陰極に接触させ、電流を流した状態で引き離すと、陰極とトリガ電極との間にスパークが発生する。トリガ電極に適当な抵抗を接続しておくと、スパークが発生した後、陰極と陽極との間の抵抗の方が低くなるため、陰極と陽極との間に真空アーク放電が発生する。その際、陰極点からカーボンイオンが放出され、真空アークプラズマ中に基板を配置しておくと、このカーボンイオンによって、基板上にダイヤモンドライクカーボン膜28が成膜される。アーク電流は、直流60Aで雰囲気ガスは、ヘリウム(He)、水素(H2)を使用した。
いずれの方法であっても、カソードアーク法であればダイヤモンドライクカーボン膜28の成膜に使用することができる。このように成膜されたダイヤモンドライクカーボン膜28の厚みは、5nmとした。カソードアーク法で形成したダイヤモンドライクカーボン膜28は、5nmでは、膜付着開始時の島状構造もなくなり、ピンホールも少なく、バリヤ性も高い。
図5(c)は、ダイヤモンドライクカーボン膜選択除去工程を説明する断面図を示す。ダイヤモンドライクカーボン膜28の除去は、画素開口部14以外の領域にレジストパターンを形成し、その後酸素プラズマ中に露出したダイヤモンドライクカーボン膜28を曝すことによっておこなった。
図5(d)は、配向膜形成工程を説明する断面図を示す。ダイヤモンドライクカーボン膜28を覆うように、減圧CVD法でTEOSガスを用いてNSG(ノンシリケートガラス)からなる第2層間絶縁膜22を形成する。第2層間絶縁膜22の膜厚は、約500〜1500nmが好ましい。そして、ソース領域及びドレイン領域を活性化するために約1000℃のアニール処理を20分程度おこなった後、データ線13(ソース電極)に対するコンタクトホール29を、反応性エッチング、反応性イオンビームエッチング等のドライエッチングにより形成する。この際、反応性エッチング、反応性イオンビームエッチングのような異方性エッチングにより、コンタクトホール29を形成したほうが、開孔形状をマスク形状とほぼ同じにできるという利点がある。また、走査線を図示しない配線と接続するためのコンタクトホールも、コンタクトホール29と同一の工程により第2層間絶縁膜22に開ける。
次に、第2層間絶縁膜22の上に、スパッタリング処理等により、遮光性のAl等の低抵抗金属や金属シリサイド等を、約100〜500nmの厚さに堆積し、更にフォトリソグラフィ工程、エッチング工程等により、データ線13(ソース電極)が形成される。
次に、データ線13上を覆うように、BPSGからなる第3層間絶縁膜23を形成する。第3層間絶縁膜23の膜厚は、約500から1500nmが好ましい。あるいは、このようなシリケートガラス膜に変えて又は重ねて、有機膜やSOG(スピンオンガラス)をスピンコートして、若しくは又はCMP処理を施して、平坦な膜を形成しても良い。
更に、画素電極17と半導体層20のドレイン領域とを電気的接続するためのコンタクトホール29を、反応性エッチング、反応性イオンビームエッチング等のドライエッチングにより形成する。
次に、第3層間絶縁膜23の上に、スパッタリング処理等により、ITO膜等の透明導電性薄膜を、約50〜200nmの厚さに堆積し、さらに、フォトリソグラフィ工程、エッチング工程等により、画素電極17が形成される。
次に、画素電極17の上にポリイミド系の配向膜24の塗布液を塗布した後、所定のプレティルト角を持つように且つ所定方向でラビング処理を施すこと等により、配向膜24が形成される。
このような構成、方法によれば、画素開口部14を除く領域でスイッチング素子21、走査線12及び容量線15を覆うように、第2層間絶縁膜22との間にガスや水分等のバリヤ性の優れたダイヤモンドライクカーボン膜が形成される。従って、ガスや水分等によるスイッチング素子21の特性の劣化や走査線12や容量線15の腐食による信頼性の低下を低減することができる。特に、スイッチング素子21や容量部特性の劣化を低減できる。また、広い領域に渡ってダイヤモンドライクカーボン膜28が形成されず、部分的にダイヤモンドライクカーボン膜28が形成されるため、応力等によるクラックの発生がなくダイヤモンドライクカーボン膜28のバリヤ性の低下がない。
(第二の実施形態)
図6に拡大平面図でみたデータ線13を斜線で示した。図7(a)〜(d)は、画素開口部14を除く領域にダイヤモンドライクカーボン膜28を形成する例で、データ線と配向膜間にダイヤモンドライクカーボン膜を形成する工程を説明する図である。この一例として、データ線13と第3層間絶縁膜23間にダイヤモンドライクカーボン膜28を形成する例を示す。液晶装置1は、以下のように構成された液晶装置用基板2と対向基板3が第一の実施形態と同様の方法で固着された後、液晶10を封入されて封止材9で封止され製造される。各工程に従って、本実施形態について説明する。
図6に拡大平面図でみたデータ線13を斜線で示した。図7(a)〜(d)は、画素開口部14を除く領域にダイヤモンドライクカーボン膜28を形成する例で、データ線と配向膜間にダイヤモンドライクカーボン膜を形成する工程を説明する図である。この一例として、データ線13と第3層間絶縁膜23間にダイヤモンドライクカーボン膜28を形成する例を示す。液晶装置1は、以下のように構成された液晶装置用基板2と対向基板3が第一の実施形態と同様の方法で固着された後、液晶10を封入されて封止材9で封止され製造される。各工程に従って、本実施形態について説明する。
図7(a)は、走査線及びデータ線形成工程を説明する断面図を示す。走査線12とデータ線13形成までは第一の実施形態と同様に形成した。但し、ダイヤモンドライクカーボン膜28は形成していない。
図7(b)は、ダイヤモンドライクカーボン膜形成工程を説明する断面図を示す。ダイヤモンドライクカーボン膜28はデータ線13及び第2層間絶縁膜22を覆うように、第一の実施形態と同様の方法で形成した。
図7(c)は、ダイヤモンドライクカーボン膜選択除去工程を説明する断面図を示す。ダイヤモンドライクカーボン膜28の除去は、データ線13の領域にレジストパターンを形成し、その後酸素プラズマ中にダイヤモンドライクカーボン膜28を曝すことによってデータ線外の除去をおこなった。
図7(d)は、配向膜形成工程を説明する断面図を示す。第3層間絶縁膜23から配向膜までの形成は、第一の実施形態と同様におこなった。
このように得られた液晶装置用基板2を用いて、第一の実施形態と同様に液晶装置1を形成した。
このような構成、方法によれば、Alで形成されたデータ線13を覆うように第3層間絶縁膜23との間に、ガスや水分等のバリヤ性の優れたダイヤモンドライクカーボン膜28が形成される。従って、ガスや水分等によるデータ線13のヒロック、マイグレーション及び腐食による信頼性の低下を低減することができる。また、スイッチング素子21、走査線12及び容量線15上にもダイヤモンドライクカーボン膜28が形成されるため、スイッチング素子21の特性の劣化や走査線12や容量線15の腐食による信頼性の低下も低減することができる。
(第三の実施形態)
図8に拡大平面図で見た画素電極17を除く領域部分を斜線で示した。図9(a)〜(d)は、画素開口部を除く領域にダイヤモンドライクカーボン膜を形成する工程を説明する図である。この例として、画素電極17領域を除く第3層間絶縁膜23と配向膜24間にダイヤモンドライクカーボン膜28を形成する例を示す。液晶装置1は、以下のように構成された液晶装置用基板2と対向基板3が第一の実施形態と同様の方法で固着された後、液晶10を封入されて封止材9で封止され製造される。各工程に従って、本実施形態について説明する。
図8に拡大平面図で見た画素電極17を除く領域部分を斜線で示した。図9(a)〜(d)は、画素開口部を除く領域にダイヤモンドライクカーボン膜を形成する工程を説明する図である。この例として、画素電極17領域を除く第3層間絶縁膜23と配向膜24間にダイヤモンドライクカーボン膜28を形成する例を示す。液晶装置1は、以下のように構成された液晶装置用基板2と対向基板3が第一の実施形態と同様の方法で固着された後、液晶10を封入されて封止材9で封止され製造される。各工程に従って、本実施形態について説明する。
図9(a)は、画素電極形成工程を説明する断面図を示す。画素電極17の形成までは第一の実施形態と同様に形成した。但し、ダイヤモンドライクカーボン膜28は形成されていない。
図9(b)は、ダイヤモンライクドカーボン膜を形成する工程を説明する断面図を示す。ダイヤモンドライクカーボン膜28は、第3層間絶縁膜23と画素電極17を覆うように、第一の実施形態と同様の方法で形成した。
図9(c)は、ダイヤモンドライクカーボン膜選択除去工程を説明する断面図を示す。ダイヤモンドライクカーボン膜28の除去は、第3層間絶縁膜23の画素開口部14を除く領域にレジストパターンを形成し、その後酸素プラズマ中にダイヤモンドライクカーボン膜28を曝すことによっておこなった。
図9(d)は、配向膜形成工程を説明する断面図を示す。配向膜24の形成は、第一の実施形態と同様におこなった。
このように得られた液晶装置用基板2を用いて、第一の実施形態と同様に液晶装置1を形成した。
この構成、方法によれば、スイッチング素子21、走査線12、容量線15及びデータ線13が配置される画素開口部を除く領域で第3層間絶縁膜23と配向膜24の間に、ガスや水分等のバリヤ性の優れたダイヤモンドライクカーボン膜28が形成される。従って、ガスや水分等によるスイッチング素子21の特性の劣化や走査線12、容量線15及びデータ線13の腐食による信頼性の低下を低減することができる。
(第四の実施形態)
図10に拡大平面図で見た画素電極17部分をドットで示した。図11(a)と(b)は、画素電極と配向膜間にダイヤモンドライクカーボン膜を形成する工程を説明する図である。液晶装置1は、以下のように構成された液晶装置用基板2と対向基板3が第一の実施形態と同様の方法で固着された後、液晶10を封入されて封止材9で封止され製造される。各工程に従って、本実施形態について説明する。尚、本実施形態は、第3の実施形態の図9(a)〜(b)までと同様の方法でダイヤモンドライクカーボン膜28の形成を行っている。以下、ダイヤモンドライクカーボン膜28の選択除去工程からの説明となる。
図10に拡大平面図で見た画素電極17部分をドットで示した。図11(a)と(b)は、画素電極と配向膜間にダイヤモンドライクカーボン膜を形成する工程を説明する図である。液晶装置1は、以下のように構成された液晶装置用基板2と対向基板3が第一の実施形態と同様の方法で固着された後、液晶10を封入されて封止材9で封止され製造される。各工程に従って、本実施形態について説明する。尚、本実施形態は、第3の実施形態の図9(a)〜(b)までと同様の方法でダイヤモンドライクカーボン膜28の形成を行っている。以下、ダイヤモンドライクカーボン膜28の選択除去工程からの説明となる。
図11(a)は、ダイヤモンドライクカーボン膜選択除去工程を説明する断面図を示す。ダイヤモンドライクカーボン膜28の選択除去は、画素電極17の領域にレジストパターンを形成し、その後酸素プラズマ中にダイヤモンドライクカーボン膜28を曝すことによっておこなった。
図11(b)は、配向膜形成工程を説明する断面図を示す。配向膜24の形成は、第一の実施形態と同様におこなった。
このように得られた液晶装置用基板2を用いて、第一の実施形態と同様に液晶装置1を形成した。
この構成、方法によれば、画素電極17と配向膜24との間に原子、分子、イオン等のバリヤ性の優れたダイヤモンドライクカーボン膜28が形成されるために、画素電極17から配向膜24への原子、分子、イオン等の移動が抑えられ、例えば、ITO膜からのインジウムの析出による配向膜24の劣化が低減できる。
(第五の実施形態)
図12は、第一の実施形態、第二の実施形態で形成した位置と配向膜下全面にダイヤモンドライクカーボン膜を形成した液晶装置の拡大断面図を示す。第一の実施形態と第二の実施形態と同様に、スイッチング素子21とデータ線13を覆うようにダイヤモンドライクカーボン膜28を2層形成し(図5(a)〜(c)、図7(a)〜(c))、画素電極17形成後にも全面にダイヤモンドライクカーボン膜28を形成し(図9(a)〜(c))、その後、配向膜24を形成した(図12)。また、液晶装置1は、液晶装置用基板2と対向基板3が第一の実施形態と同様の方法で固着された後、液晶10を封入されて封止材9で封止され製造される。
図12は、第一の実施形態、第二の実施形態で形成した位置と配向膜下全面にダイヤモンドライクカーボン膜を形成した液晶装置の拡大断面図を示す。第一の実施形態と第二の実施形態と同様に、スイッチング素子21とデータ線13を覆うようにダイヤモンドライクカーボン膜28を2層形成し(図5(a)〜(c)、図7(a)〜(c))、画素電極17形成後にも全面にダイヤモンドライクカーボン膜28を形成し(図9(a)〜(c))、その後、配向膜24を形成した(図12)。また、液晶装置1は、液晶装置用基板2と対向基板3が第一の実施形態と同様の方法で固着された後、液晶10を封入されて封止材9で封止され製造される。
この構成、方法によれば、スイッチング素子21や配線が配置されている画素開口部14を除く領域に、ガスや水分等のバリヤ性の優れたダイヤモンドライクカーボン膜28が形成される。従って、ガスや水分等によるスイッチング素子21特性の劣化や配線の腐食による信頼性の低下を低減することができる。また、画素電極17と配向膜24との間に、イオン、原子、分子等のバリヤ性の優れたダイヤモンドライクカーボン膜28が形成されるために、画素電極17から配向膜24への原子、分子、イオン等の移動が抑えられ、例えば、ITO膜からのインジウムの析出による配向膜24の劣化が低減できる。さらに、複数のダイヤモンドライクカーボン膜28が形成されているため、素子、配線、電極はすべて覆われて保護され、しかも、データ線13やスイッチング素子21は二重三重に覆われているのでダイヤモンドライクカーボン膜28にクラックが生じてもバリヤ性を維持することができる。さらに、上部に広く形成されたダイヤモンドライクカーボン膜28はその熱伝導性の良さから放熱の効果もある。
(第六の実施形態)
図13(a)〜(e)は、基板とシール材及び封止材間にダイヤモンドライクカーボン膜を形成する工程を説明する図である。各工程に従って、本実施形態について説明する。液晶装置用基板2は、第五の実施形態で得られたものを用いた。
図13(a)〜(e)は、基板とシール材及び封止材間にダイヤモンドライクカーボン膜を形成する工程を説明する図である。各工程に従って、本実施形態について説明する。液晶装置用基板2は、第五の実施形態で得られたものを用いた。
図13(a)は、ダイヤモンドライクカーボン膜形成工程を説明する液晶装置用基板と対向基板の断面図を示す。配向膜24形成前に、第一の実施形態と同様のカソードアーク法で液晶装置用基板2と対向基板3全面にダイヤモンドライクカーボン膜28を形成する。
図13(b)は、ダイヤモンドライクカーボン膜選択除去工程を説明する液晶装置用基板と対向基板の断面図を示す。ダイヤモンドライクカーボン膜28の選択除去は、後でシール材4を描画する領域と封止材9が接する領域とにレジストパターンを形成し、その後酸素プラズマ中にダイヤモンドライクカーボン膜28を曝すことによっておこなった。
図13(c)は、配向膜形成工程を説明する液晶装置用基板と対向基板の断面図を示す。配向膜24を、スクリーン印刷を用いてダイヤモンドライクカーボン膜28を除く液晶の接する部分に塗布する。その他、配向膜24の選択的な形成方法として、液晶装置用基板2と対向基板3の全面に配向膜24を形成した後、フォトリソグラフィ工程を利用し、ダイヤモンドライクカーボン膜28の部分を残してエッチングを行なっても良い。配向膜形成後、所定のプレティルト角を持つように且つ所定方向でラビング処理を施す。
図13(d)は、シール材描画工程を説明する液晶装置用基板と対向基板の断面図を示す。ダイヤモンドライクカーボン膜28の選択除去工程で残ったダイヤモンドライクカーボン膜28の部分に、封入口5の部分を残して、シール材4を描画する。シール材4は、3μmのグラスファイバーを混ぜた紫外線硬化型のシール材4を用いた。
図13(e)は、基板配置固着工程を説明する液晶装置用基板と対向基板置の断面図を示す。固着は液晶装置用基板2と対向基板3の位置合わせを行い、紫外線硬化によって行った。その後、液晶10を真空中で封入し、ダイヤモンドライクカーボン膜28形成されている部分を封止材9により封止した。
この構成、方法によれば、前記第一、二、三、四及び五実施形態と同様の効果が得られる他、以下の効果が得られる。
配向膜24の形成されていない領域にダイヤモンドライクカーボン膜28を形成することにより、配向膜24を介することなく、シール材4及び封止材9と基板が接する。従って、ガスや水分を通し易く亀裂の入りやすい樹脂である配向膜24の層が一層少なくなり、外部からガスや水分等の浸入を抑えることができる。また、ダイヤモンドライクカーボン膜28が緻密であるため、シール材4との密着性も向上し、その界面におけるガスや水分の浸入を抑えることができる。
(第七の実施形態)
以下に、第七の実施形態を、図14及び15に基づいて説明する。液晶装置1として第六の実施形態で得られたものを用いて、実装端子7を除いた液晶装置1の表示領域を除く領域(図14に斜線で示した領域)にダイヤモンドライクカーボン膜28を形成した。
図14は、液晶装置の概略平面図を示す。
図15は、液晶装置の概略断面図を示す。
以下に、第七の実施形態を、図14及び15に基づいて説明する。液晶装置1として第六の実施形態で得られたものを用いて、実装端子7を除いた液晶装置1の表示領域を除く領域(図14に斜線で示した領域)にダイヤモンドライクカーボン膜28を形成した。
図14は、液晶装置の概略平面図を示す。
図15は、液晶装置の概略断面図を示す。
このような構成、方法によれば、実装端子7と液晶装置1の表示領域を除く領域にダイヤモンドライクカーボン膜28が形成されるため、表示領域の光の反射を抑えながらより一層外部からのガスや水分の進入を防ぐことができる。また、スイッチング素子21、データ線13、配向膜24と第3層間絶縁膜23及び画素電極17の間、シール材4と基板間にもダイヤモンドライクカーボン膜28が形成されているため、いずれの場所のダイヤモンドライクカーボン膜28にクラックが生じても液晶装置1全体のバリヤ性が保たれ、信頼性の高い液晶装置1が得られる。
上記実施の形態に本発明は限定されるものではなく、以下に述べる変形例も本発明に含まれる。
(変形例1)第一、二、三実施形態に示したダイヤモンドライクカーボン膜28位置のうち二つを組み合わせたもの又は三つすべて組み合わせた構成も使用することができる。
(変形例2)第一、二、三実施形態のダイヤモンドライクカーボン膜28位置のうち二つを組み合わせたものと第四実施形態のダイヤモンドライクカーボン膜28の位置を組み合わせた構成も使用することができる。
(変形例3)第六実施形態で基板の一方のみとシール材4との間にダイヤモンドライクカーボン膜28が形成された構成も使用することができる。
(変形例4)変形例1〜3で示したダイヤモンドライクカーボン膜28の位置の組み合わせと液晶装置用基板2と対向基板3の少なくとも一方の配向膜24と接するようにダイヤモンドライクカーボン膜28が形成された構成も使用することができる。
(変形例5)変形例1〜3で示したダイヤモンドライクカーボン膜28の位置の組み合わせと液晶装置1の外側一部分がダイヤモンドライクカーボン膜28で覆われた構成も使用することができる。
(変形例6)本発明で用いる液晶装置用基板2と対向基板3の基材は、ハードガラス、ネオセラム、合成樹脂を使用できる。
(変形例7)本発明で用いるシール材4は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化樹脂を使用できる。
(変形例8)本発明で用いる遮光層18は、Ti、Cr、W、Ta、Mo及びPbのうち少なくとも一つを含む金属単体、合金、金属シリサイド等をスパッタ等により形成することができる。
(変形例9)本発明で用いる第1層間絶縁膜19は、常圧又は減圧CVD法等により、TEB(テトラ・エチル・ボートレート)ガス、TMOP(テトラ・メチル・オキシ・フォスレート)ガス等を用いて、PSG(リンシリケートガス)、BSG(ボロンシリケートガス)、BPSG(ボロンリンシリケートガラス)などのシリケートガラス膜、窒化シリコン膜や酸化シリコン等からなる膜を使用することができる。
(変形例10)本発明で用いる第2層間絶縁膜22は、常圧又は減圧CVD法等を用いて、PSG、BSG、BPSGなどのシリケートガラス類、窒化シリコン膜や酸化シリコン膜等からなる第2層間絶縁膜22を形成することもできる。また、第3層間絶縁膜は、常圧又は減圧CVD法等を用いて、NSG、PSG、BSG、などのシリケートガラス膜、窒化シリコンや酸化シリコン膜からなる第3層間絶縁膜23を形成することもできる。
(変形例11)本発明で用いるコンタクトホールの形成方法は、ドライエッチングとウエットエッチングとを組み合わせて開孔すれば、コンタクトホール29をテーパ状にできる。その際、配線接続時の断線を防止できるという利点が得られる。
(変形例12)第七の実施形態で石英基板の代わりに合成樹脂基板を用いた。合成樹脂基板は、石英基板と比較して、ガスや水分のバリヤ性が低い。このような構成の液晶装置の外側をダイヤモンドライクカーボン膜28で覆うとバリヤ性は向上する。さらに、スイッチング素子21、データ線13、配向膜24と第3層間絶縁膜23及び画素電極17の間、シール材4と基板間にもダイヤモンドライクカーボン膜28が形成されているため、広い領域で形成されたダイヤモンドライクカーボン膜28にクラックが生じても液晶装置1全体のバリヤ性が保たれ、信頼性の高い液晶装置が得られる。
(変形例13)本発明のダイヤモンドライクカーボン膜28の構成は、薄膜トランジスタ、二端子型スイッチング素子、パッシブマトリクスを用いた液晶装置にも使用できる。また、電気光学装置であるデジタルライトプロセッシング、プラズマディスプレイパネル、有機EL(Electro Luminescence)、電気泳動装置等にも適用可能である。
前記各実施形態及び変形例から把握される技術的思想を以下に記載する。
(1)請求項1に記載の電気光学装置において、前記スイッチング素子と前記走査線と前記データ線上にダイヤモンドライクカーボン膜が形成されていることを特徴とする電気光学装置。
(1)請求項1に記載の電気光学装置において、前記スイッチング素子と前記走査線と前記データ線上にダイヤモンドライクカーボン膜が形成されていることを特徴とする電気光学装置。
(2)請求項2記載の電気光学装置において、前記ダイヤモンドライクカーボン膜は、少なくとも前記複数のデータ線を覆うように形成されていることを特徴とする電気光学装置。
(3)請求項1又は2に記載の電気光学装置において、遮光層と配向膜の間にダイヤモンドライクカーボン膜が形成されたことを特徴とする電気光学装置。
1…電気光学装置としての液晶装置、2…液晶装置用基板、3…対向基板、4…シール材、5…封入口、6…データ線駆動回路、7…実装端子、8…走査線駆動回路、9…封止材、10…電気光学物質としての液晶、11…画素、12…走査線、13…データ線、14…画素開口部、15…容量線、16…遮光部、17…画素電極、18…遮光層、19…第1層間絶縁膜、20…半導体層、21…スイッチング素子、22…第2層間絶縁膜、23…第3層間絶縁膜、24…配向膜、25…透明電極、26カラーフィルタ、27…ゲート絶縁膜及び容量部の酸化膜、28…ダイヤモンドライクカーボン膜、29…コンタクトホール。
Claims (16)
- 複数の走査線と、複数のデータ線と、前記走査線と前記データ線の交差に対応してマトリックス状に配置された画素電極及びスイッチング素子と、画素毎に設けられた画素開口部とを備えた基板を備える電気光学装置であって、
前記画素開口部を除く領域と前記画素開口部の周縁を含む領域にダイヤモンドライクカーボン膜が形成されたことを特徴とする電気光学装置。 - 請求項1に記載の電気光学装置において、
少なくとも前記スイッチング素子を覆うように前記ダイヤモンドライクカーボン膜が形成されたことを特徴とする電気光学装置。 - 請求項1又は2の何れか一項に記載の電気光学装置において、
少なくとも前記データ線を覆うように前記ダイヤモンドライクカーボン膜が形成されたことを特徴とする電気光学装置。 - 請求項1〜3の何れか一項に記載の電気光学装置において、
前記画素電極と配向膜との間にも前記ダイヤモンドライクカーボン膜が形成されていることを特徴とする電気光学装置。 - 複数の走査線と、複数のデータ線と、前記走査線と前記データ線の交差に対応してマトリックス状に配置された画素電極と、配向膜とを備えた基板を備えた電気光学装置であって、
前記画素電極と前記配向膜との間にダイヤモンドライクカーボン膜が形成されていることを特徴とする電気光学装置。 - 請求項1〜5の何れか一項に記載の電気光学装置において、
前記配向膜が、シール材と基板が対向する領域以外に形成され、少なくとも前記基板と前記シール材との間に前記ダイヤモンドライクカーボン膜が形成されたことを特徴とする電気光学装置。 - 配向膜を備えた基板と、前記基板とシール材を介して対向して配置された対向基板との間に電気光学物質を狭持してなる電気光学装置であって、
前記配向膜が、前記シール材と前記基板が対向する領域以外に形成され、少なくとも前記基板と前記シール材との間にダイヤモンドライクカーボン膜が形成されたことを特徴とする電気光学装置。 - 請求項4〜7の何れか一項に記載の電気光学装置において、
前記ダイヤモンドライクカーボン膜は、前記配向膜の少なくとも一部と接するように形成されていることを特徴とする電気光学装置。 - 請求項1〜8の何れか一項に記載の電気光学装置において、
前記電気光学装置の外側であり、複数の画素で構成された表示領域を除く領域がダイヤモンドライクカーボン膜で覆われたことを特徴とする電気光学装置。 - 請求項1〜9の何れか一項に記載の電気光学装置において、
前記ダイヤモンドライクカーボン膜の厚みが2nm以上20nm以下であることを特徴とする電気光学装置。 - 請求項1〜10の何れか一項に記載の電気光学装置において、
前記ダイヤモンドライクカーボン膜がカソードアーク法で形成されたことを特徴とする電気光学装置。 - 複数の走査線と、複数のデータ線と、前記走査線と前記データ線の交差に対応してマトリックス状に配置された画素電極と、画素毎に設けられた画素開口部と、配向膜とを備えた基板を備える電気光学装置の製造方法であって、
前記走査線を形成する工程と、
ダイヤモンドライクカーボン膜を形成する工程と、
前記ダイヤモンドライクカーボン膜を選択的に除去するエッチング工程と、
配向膜を形成する工程とを含むことを特徴とする電気光学装置の製造方法。 - 複数の走査線と、複数のデータ線と、前記走査線と前記データ線の交差に対応してマトリックス状に配置された画素電極と、画素毎に設けられた画素開口部と、配向膜とを備えた基板を備える電気光学装置の製造方法であって、
前記走査線を形成する工程と、
ダイヤモンドライクカーボン膜を形成する工程と、
前記画素開口部のダイヤモンドライクカーボン膜を除去するエッチング工程と、
配向膜を形成する工程とを含むことを特徴とする電気光学装置の製造方法。 - 複数の走査線と、複数のデータ線と、前記走査線と前記データ線の交差に対応してマトリックス状に配置された画素電極及びスイッチング素子と、少なくとも一部の領域に配向膜とを備えた基板と、前記基板とシール材を介して対向して配置された基板との間に電気光学物質を狭持してなる電気光学装置の製造方法であって、
前記配向膜の形成されていない領域にダイヤモンドライクカーボン膜を形成する工程と、
前記対向した基板を、前記シール材を介して配置する工程とを含むことを特徴とする電気光学装置の製造方法。 - 請求項14に記載の電気光学装置の製造方法であって、
前記ダイヤモンドライクカーボン膜を選択的に除去するエッチング工程が酸素プラズマ処理によるエッチングを含むことを特徴とする電気光学装置の製造方法。 - 請求項1〜11の何れか一項に記載の電気光学装置を製造する製造方法であって、
前記ダイヤモンドライクカーボン膜を形成する工程と、
酸素プラズマ処理により前記ダイヤモンドライクカーボン膜を選択的に除去するエッチング工程とを含むことを特徴とする電気光学装置の製造方法。
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