JP2005172739A - 歯溝振れ量の測定装置および測定方法 - Google Patents

歯溝振れ量の測定装置および測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 円周方向に歯溝部が規則的に並んだワークの歯溝振れ量の測定を、正確かつ低コストに行う。
【解決手段】 ワークセット台2の基準ボール12をワークWの歯溝部に対し直接的に当接させることで、ワークWを所定の被測定姿勢に保持している。すなわち、基準ボール12が当接するワークWの被測定部位を基準として、ワークWを所定の被測定姿勢に保持し、歯溝振れ量を測定することが可能となる。また、回転軸9によって、ボール取付板10および基準ボール12をワークWの円周方向に回転させることにより、基準ボール12に保持されたワークWを円周方向に回転させ、測定ヘッド3の測定ボール17を歯溝部の歯面に対し直交する方向から当接させることで、ワークWの、全ての歯溝の振れ量を測定することが可能となる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、円周方向に歯溝部が規則的に並んだワークの、歯溝振れ量の測定技術に関するものである。
従来から、歯車等、円周方向に歯溝部が規則的に並んだワークの、歯溝振れの計測手段として、偏芯測定器や噛合測定器が用いられている。偏芯測定器は、歯車を回転させて、タッチセンサの測定子を歯溝に当接させることにより、歯車の偏芯量を測定するものである(例えば、特許文献1参照。)。また、ボスを有する歯車の測定装置として、平行な一対のローラーで歯車のボスを支え、歯車を回転させる形式の偏芯測定器が発明されている(例えば、特許文献2参照。)。これらの偏芯測定器において、ワーク取付冶具を回転自在に設け、歯溝に対する測定子の片当りを防止した技術が発明されている(例えば、特許文献3)。さらに、傘歯車の歯溝の振れ測定器として、傘歯車の軸穴に挿通させる回転軸を有し、当該回転軸に測定基準面となる真円板を設け、当該真円板と傘歯車の各歯溝に当接する測定子の当接位置との相対的な位置関係のズレを求める歯溝振れ測定器も開発されている(例えば、特許文献4参照。)。
一方、噛合測定器は、寸法精度が保証された基準歯車やラック歯溝形の測定片をワークに対し実際に噛み合わせて、歯溝振れの計測を行うものである。
特開平5−296760号公報(〔0013〕、図1、図2) 特開平10−26504号公報(〔0018〕〜〔0020〕、図1、図2) 実開平7−103855号公報(〔0009〕〜〔0015〕、図1、図2) 実開平6−7041号公報(〔0005〕、〔0006〕、図1、図2)
しかしながら、従来の歯溝振れの計測手段は、鍛造部品等、測定基準を別個に機械加工によって形成する必要があるワークの測定の際には、事前に、機械加工によって測定基準穴を形成する必要があった。したがって、鍛造工程に測定基準穴の加工工程が加わることによる生産性の低下を来すものであった。また、鍛造ワークに測定基準を機械加工によって形成し、この測定基準に基づき部品精度の判定を行うものであることから、鍛造ワーク固有の寸法誤差に機械加工の誤差が相乗され、鍛造金型の単独での精度の良否判断ができず、金型へのフィードバック(金型修正)の遅延を避けることが困難であるといった課題もあった。
さらに、従来の噛合測定器は、異なるワーク形状毎に基準歯車やラック歯溝形の測定片を準備する必要があることから高額投資を余儀なくされ、製品単価に悪影響を与えるものであった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、円周方向に歯溝部が規則的に並んだワークの歯溝振れ量の測定を、正確かつ低コストに行うことにある。そして、ワークが鍛造品である場合には、測定結果を迅速に金型にフィードバックし、より精密な製品を提供することにある。
上記課題を解決するための、本発明の請求項1に係る歯溝振れ量の測定装置は、円周方向に歯溝部が規則的に並んだワークの歯溝振れ量の測定装置であって、前記歯溝部に対し直接的に当接しワークを所定の被測定姿勢に保持する位置決め手段と、前記位置決め手段をワークの円周方向に回転させる回転支持手段とを備えるワークセット台と、前記歯溝部の歯面に対し直交する方向から当接する測定ヘッドとを備えることを特徴とするものである。
本発明によれば、前記ワークセット台の位置決め手段をワークの歯溝部に対し直接的に当接させることで、ワークを所定の被測定姿勢に保持する。すなわち、前記位置決め手段が当接するワークの被測定部位を基準として、歯溝振れ量を測定することが可能となる。また、回転支持手段によって前記位置決め手段をワークの円周方向に回転させることにより、前記位置決め手段に保持されたワークを円周方向に回転させ、なおかつ、測定ヘッドを歯溝部の歯面に対し直交する方向から当接させることで、ワークの全ての歯溝の振れ量を測定することが可能となる。
また、本発明の請求項2に係る歯溝振れ量の測定装置は、請求項1記載の歯溝振れ量の測定装置において、前記位置決め手段の前記歯溝部に対する当接部は、3個以上の球状当接子で構成されているものである。
本発明によれば、前記位置決め手段の3個以上の球状当接子からなる当接部を、ワークの被測定部位である歯溝に当接させることで、ワークを所定の被測定姿勢に安定保持することが可能となる。
また、本発明の請求項3に係る歯溝振れ量の測定装置は、請求項1記載の歯溝振れ量の測定装置において、前記位置決め手段の前記歯溝部に対する当接部は、所定の歯溝部形状に倣った凹凸面で構成されているものである。
本発明によれば、前記所定の歯溝部形状に倣った凹凸面からなる当接部を、ワークの被測定部位である歯溝に当接させることで、ワークを所定の被測定姿勢に安定保持することが可能となる。
また、本発明の請求項4に係る歯溝振れ量の測定装置は、請求項1から3のいずれか1項記載の歯溝振れ量の測定装置において、前記位置決め手段は、前記回転支持手段に対し着脱自在としたものである。
この構成によれば、異なるワーク形状毎に前記位置決め手段を交換することによって、ワーク形状の如何にかかわらず、ワークを所定の被測定姿勢に保持することが可能となる。
また、本発明の請求項5に係る歯溝振れ量の測定装置は、請求項1から4のいずれか1項記載の歯溝振れ量の測定装置において、前記測定ヘッドは球状測定子を備え、当該球状測定子および前記位置決め手段の少なくとも一方に、互いの干渉を防ぐための切欠部が形成されているものである。
本発明によれば、前記測定ヘッドに球状測定子を用いて歯溝振れ量を測定するものであり、かつ、当該球状測定子および前記位置決め手段の少なくとも一方に、互いの干渉を防ぐための切欠部が形成されていることから、ワークを前記位置決め手段により所定の被測定姿勢に保持した状態で、球状測定子と位置決め手段との干渉を生じることなく、ワークの歯溝振れ量の測定を行うことが可能となる。
また、本発明の請求項6に係る歯溝振れ量の測定装置は、請求項5記載の歯溝振れ量の測定装置において、前記測定ヘッドは、前記球状測定子を前記歯溝部の歯面に対し直交する方向に離間接近させるガイド手段と、前記球状測定子の変位量を測定する測定手段とを備えるものである。
本発明によれば、前記ガイド手段によって前記球状測定子を前記歯溝部の歯面に対し直交する方向に離間接近させ、ワークの歯溝部の各歯面に対し前記球状測定子を当接させ、この際の前記球状測定子の変位量を前記測定手段によって測定することで、歯溝振れ量を数値化することが可能となる。
また、本発明の請求項7に係る歯溝振れ量の測定装置は、請求項6記載の歯溝振れ量の測定装置において、前記球状測定子は、前記ガイド手段に対し着脱自在としたものである。
この構成によれば、異なるワーク形状毎に前記球状測定子を交換することによって、ワーク形状の如何にかかわらず、各ワークの歯溝部の歯面に適した直径の球状測定子を用い、歯溝振れ量の測定を行うことが可能となる。
また、本発明の請求項8に係る歯溝振れ量の測定装置は、請求項1から7のいずれか1項記載の歯溝振れ量の測定装置において、前記ワークセット台の位置決め手段にワークを密着させるクランパを備えるものである。
本発明によれば、クランパによって前記ワークセット台の位置決め手段にワークを密着させることで、ワークを所定の被測定姿勢に保持した状態で安定保持し、歯溝振れ量の測定精度の安定化を図ることができる。
また、上記課題を解決するための、本発明の請求項9に係る歯溝振れ量の測定方法は、円周方向に歯溝部が規則的に並んだワークの歯溝振れ量の測定方法であって、前記ワークの歯溝部に対しワークの位置決め手段を直接的に当接させて、ワークを所定の被測定姿勢に保持し、前記ワークの位置決め手段ごとワークを円周方向に回転させ、前記歯溝部の歯面に対し直交する方向から測定ヘッドを当接させて、当該測定ヘッドの、全ての歯溝に対する当接位置を求めることを特徴とするものである。
本発明によれば、前記ワークの歯溝部に対しワークの位置決め手段を直接的に当接させて、ワークを所定の被測定姿勢に保持することで、前記位置決め手段が当接するワークの被当接部位を基準として、歯溝振れ量を測定することが可能となる。また、位置決め手段ごとワークを円周方向に回転させ、なおかつ、測定ヘッドを歯溝部の歯面に対し直交する方向から当接させることで、ワークの全ての歯溝の振れ量を測定することが可能となる。
本発明はこのように構成したので、円周方向に歯溝部が規則的に並んだワークの歯溝振れ量の測定を、正確かつ低コストに行うことが可能となる。そして、ワークが鍛造品である場合には、測定結果を迅速に金型にフィードバックし、より精密な製品を提供することが可能となる。また、ワークに測定基準を備える必要が無くなる。
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
本発明の実施の形態に係る歯溝振れ量の測定装置1は、鍛造傘歯車等、円周方向に歯溝部が規則的に並んだワークの歯溝振れ量を測定するための装置であり、図1に示すように、ワークセット台2、測定ヘッド3、クランパ4で構成されている。
ワークセット台2は、定盤5に固定される基台6(例えば円筒状をなす)と、基台6の上端部に固定されるケース7とを備えている。また、ケース7は、基台6の上端部に載置されるフランジ7aと基台6の内壁に挿入されるボス7bとで構成され、その内部にベアリング8を介して回転軸9を軸支している。回転軸9は、ケース7の上面に対し摺接するフランジ部9aと、ケース7の内壁に挿入されベアリング8に軸支される下円筒部9bと、ボール取付板10の嵌合部となる上円筒部9cとで構成されている。なお、下円筒部9bの下端部にはケース7の内壁の開口部よりも大径のカバー11が取り付けられている。
ボール取付板10は環状の部品であり、その内径は、回転軸9の上円筒部9cに対し、着脱可能でかつ高精度な嵌め合いとなる直径に形成されている。さらに、ボール取付板10には基準ボール12が固定されている。基準ボール12は円錐状をなしその先端部に球状当接子を形成した部品である。図示の例では、基準ボール12は、ボール取付板10に対し、円周方向に等間隔の3箇所に固定されている(図2参照)。なお、基準ボール12の数は、ワークWの歯溝の数を考慮して、ワークWの姿勢が安定するように3箇所以上、現実的には3箇所からワークWの歯溝の半数程度設けることが好ましい。そして、基準ボール12とボール取付板10とで、ワークWの歯溝部に対し直接的に当接しワークWを所定の被測定姿勢に保持する「位置決め手段」を構成している。
なお、回転軸9に対するボール取付板10の着脱および回転軸9の回転動作は、手作業により行うものである。また、ボール取付板10は、自重により回転軸9に密着し回転軸9の回転に伴ってワークWの円周方向に回転するが、ボール取付板10と回転軸9との間に適当な固定手段を設け、ボール取付板10と回転軸9との結合をより確実としても良い。そして、基台6、ケース7、ベアリング8、回転軸9によって、位置決め手段であるボール取付板10および基準ボール12の「回転支持手段」を構成するものである。
測定ヘッド3は、定盤5に固定される傾斜台13と、傾斜台13に固定される本体14とを有し、本体14に形成した取付穴14aにブッシュ15を嵌め込み、ブッシュ15を介してスピンドル16を支持している。スピンドル16の先端部には、測定ボール17を固定している。測定ボール17は円錐状をなしその先端部に球状測定子を形成した部品であり、スピンドル16に対し着脱自在となっている。ブッシュ15は、スピンドル16を軸方向に摺動可能に支持するものであり、この摺動時にスピンドル16が高精度に摺動するように、ブッシュ15の内径とスピンドル16の外径とが決められている。スピンドル16の基端部と取付穴14aの底面との間にはコイルバネ18を配置し、コイルバネ18の弾性力により、スピンドル16を、常時先端方向に押し出している。また、スピンドル16の基端部には、本体14の取付穴14aの底面を貫通するガイドロッド20を固定し、ガイドロッド20に測定基準板19を固定している。さらに、本体14には、ホルダー21を介して測定器22(図示の例ではダイヤルゲージ)を固定し、測定器22の測定子22aを測定基準板19に当接させている。
ここで、ワークセット台2の回転軸9に対する、測定ヘッド3の測定ボール17の角度θは、測定ボール17が固定されたスピンドル16の摺動方向が、ワークWの歯溝部の歯面に対し直交する方向に摺動し、測定ボール17が歯面に対し直交する方向から当接する角度に設定されるものであり、傾斜台13の傾斜角度によって決定されている。なお、図示の傾斜台13は傾斜角度が固定されたものであり、異なる形状のワークWを測定する場合には、そのワークWに適した傾斜角度を有する別の傾斜台に交換する。また、傾斜角度を調節することが可能な傾斜台を用いることとすれば、ワークW毎の傾斜台13の交換は不用となる。
以上の、測定ヘッド3の傾斜台13、本体の取付穴14a、ブッシュ15、スピンドル16により、測定ボール17をワークWの歯溝部の歯面に対し直交する方向に離間接近させる「ガイド手段」を構成している。また、測定基準板19、ガイドロッド20、測定器22(ホルダー21)は、測定ボール17の変位量を測定する「測定手段」を構成している。
図5には、測定ヘッド3の測定ボール17を、ワークWの歯溝部の歯面に対し離間接近させる操作を行うための具体的構造部分を、拡大して示している。本体14の、ガイドロッド20が貫通する部位(図1参照)の近傍には、ブラケット23が固定され、このブラケット23に対しピボット24を介してレバー25が軸着されている。レバー25は、ピボット24が貫通する基端部25aから、ガイドロッド20を避けるように二股に分かれたカム部25bが延びている。このレバー25が、図5(b)に実線で示す状態にあるときは、カム部25bはガイドロッド20に固定された測定基準板19には当接せず、よって、ガイドロッド20が固定されたスピンドル16(図1)は、コイルバネ18の弾性力を受けて、先端部方向に最も突出した状態にある。一方、レバー25を、ピボット24を中心に回転させ、図5(b)に二点鎖線で示す状態としたときには、カム部25bが測定基準板19に当接し、測定基準板19を本体14から離間する方向へと押し出す。なお、図5(b)に二点鎖線で示す測定基準板19は、本体14から最も離間した位置を示している。
さらに、図1に示すクランパ4は、ワークセット台2の回転軸9の上円筒部9cに、ねじ結合等適当な方法によって着脱自在に固定されるシャフト26と、シャフト26を挿通しワークWの上面に当接するホルダ27とを備えている。図示の例のごとく中心穴が形成されているワークWの場合には、シャフト26をワークWの中心穴に挿通した後に、シャフト26を回転軸9へと固定する。また、シャフト26の基端部26aには大径のグリップ部が形成されており、回転軸9の回転操作は、作業者がこのグリップ部26aを摘んで行うものである。さらに、ホルダ27の上面とシャフト26のグリップ部26aの下面との間にはコイルスプリング28を介在させて、ホルダ27をシャフト26の先端部へと常時付勢している。
なお、シャフト26の中間部には、シャフト26に対するホルダ27の抜け止めと、ワークWの上面に対するシャフト26の一応の位置決め手段とを兼ねるフランジ26b(図6参照)が形成されている。また、シャフト26に対しグリップ部26aは着脱自在となっており、シャフト26からグリップ部26aを外した状態で、ホルダ27およびコイルスプリング28をシャフト26に挿通し、その後にグリップ部26aをシャフト26に固定することで、図示の組立状態とすることができる。
図6には、基準ボール12の先端部と、測定ボール17の先端部と、基準ボール12に載置されたワークWと、ワークWの上面に当接するホルダ27の一部とを拡大して示している。ホルダ27の下面はワークWの形状に対応した形状となっており、図示の例では、ホルダ27の下面は、外周部を残して中央部が凹状にくぼんだ形状を有している。
また、ワークWの測定を行う際には、ワークWの被測定部位である歯溝部の歯面に対し、位置決め手段である基準ボール12を当接させることから、基準ボール12の先端部に形成された球状当接子12a、および、測定ボールの先端部に形成された球状測定子17aの何れにも切欠部12b、17bを形成し、互いの干渉を防止している。
歯溝振れ量の測定装置1によるワークWの歯溝振れ量の測定手順は以下の通りである。
(ステップ1):まず、図5(b)に二点鎖線で示すように、測定ヘッド3の測定基準板19を、本体14から最も離間した位置に押し出す。
(ステップ2):ワークセット台2の回転軸9から、クランパ4のシャフト26を外した状態で、ワークセット台2の基準ボール12上に、ワークWの歯溝部を下方に向けて載置する。
(ステップ3):続いて、ワークWの中心穴にクランパ4のシャフト26を挿通し、さらに、回転軸9の上円筒部9cにクランパ4のシャフト26を固定する。このとき、クランパ4のホルダ27がコイルスプリング28の弾性力を受けて、ワークWの上面に押し付けられる。そして、基準ボール12にワークWの歯溝部の歯面を密着させ、ワークWの被測定部位自体を基準として、ワークWを所定の被測定姿勢に保持する。
(ステップ4):図5(b)に実線で示すように、レバー25を回転させて、カム部25bと測定基準板19との当接状態を解除し、スピンドル16および測定ボール17を前進させる。そして、図1、図6に示すように、測定ボール17をワークWの歯溝部の歯面に当接させる。なお、最初の歯溝部の歯面に測定ヘッドの測定ボール17を当接させた状態で測定器22の零点調整を行う。測定後は、測定ボール17がワークWと干渉しない位置までスピンドル16を後退させる。
(ステップ5):ワークWを回転させて、全ての歯溝に対しステップ4の測定を行う。このとき、最初の歯溝部の歯面に測定ヘッドの測定ボール17を当接させた状態を基準として、他の歯面に測定ボール17を当接させた状態の測定ボール17の変位量を、測定器22で測定する。
(ステップ6):全ての歯溝に対する測定を完了した後、ワークセット台2の回転軸9から、クランパ4のシャフト26を外し、ワークセット台2の基準ボール12上に載置されたワークWを取外す。
(ステップ7):ステップ4〜ステップ5で測定した全ての歯溝に対する測定ボール17の変位量の、最大値から最小値を減じた値を、ワークWの歯溝振れ量とする。
上記構成をなす本発明の実施の形態により得られる作用効果は、以下の通りである。
まず、本発明の実施の形態では、ワークセット台2の位置決め手段である基準ボール12をワークWの歯溝部に対し直接的に当接させることで、ワークWを所定の被測定姿勢に保持している。すなわち、基準ボール12が当接するワークWの被測定部位を基準として、歯溝振れ量を測定することが可能となる。また、ワークセット台2の回転軸9によって、ボール取付板10および基準ボール12をワークWの円周方向に回転させることにより、基準ボール12に保持されたワークWを円周方向に回転させ、なおかつ、測定ヘッド3の測定ボール17を歯溝部の歯面に対し直交する方向から当接させることで、ワークWの、全ての歯溝の振れ量を測定することが可能となる。
本発明の実施の形態では、ワークWの歯溝部に対し直接的に当接する当接部として、3箇所の基準ボール12を円周方向に等間隔に設けているが、ワークWを所定の被測定姿勢に安定保持することが可能であれば、これに限定されるものではなく、ワークWの歯数に応じ、適宜、基準ボール12の設置箇所を決定することができる。また、基準ボール12に代えて、図3に示すような、所定の歯溝部形状に倣った凹凸面を有する基準ブロック29を用いることも可能である。
しかも、基準ボール12(ボール取付板10)および基準ブロック29といった位置決め手段を、回転軸9の上円筒部9cに対し着脱自在としていることから、異なるワーク形状毎に位置決め手段を交換することによって、ワーク形状の如何にかかわらず、ワークWを所定の被測定姿勢に保持することが可能となる。
また、本発明の実施の形態では、測定ヘッド3に球状測定子17aを備える測定ボール17を用いて、ワークWの歯溝振れ量を測定するものであり、かつ、球状測定子17aおよび位置決め手段である基準ボール12の少なくとも一方に、互いの干渉を防ぐための切欠部17b、12bが形成されていることから、ワークWを基準ボール12により所定の被測定姿勢に保持した状態で、測定ボール17と基準ボール12との干渉を生じることなく、ワークWの歯溝振れ量の測定を行うことが可能となる。
また、測定ヘッド3は、測定ボール17を歯溝部の歯面に対し直交する方向に離間接近させるガイド手段として、測定ヘッド3の傾斜台13、本体の取付穴14a、ブッシュ15、スピンドル16を有し、測定ボール17の変位量を測定する測定手段として、測定基準板19、ガイドロッド20、測定器22(ホルダー21)を備えることから、前記ガイド手段によって測定ボール17を歯溝部の歯面に対し直交する方向に離間接近させ、ワークWの歯溝部の各歯面に対し測定ボール17を当接させ、この際の測定ボール17の変位量を前記測定手段によって測定することで、歯溝振れ量を数値化することが可能となる。
なお、図示の例では、測定器22にダイヤルゲージを用い、測定値の読取りとデータの集計とを手作業により行うこととしているが、測定器を電子測定器として、パーソナルコンピュータ等を用いてデータの読み取りおよび集計を行うことも可能である。また、図4に示すように、ワークWの歯溝部30がワークWの軸線Cに対し直交する方向に向いているような場合であっても、ガイド手段を、測定ボール17をかかる歯溝部の歯面に対し直交する方向に離間接近させるように構成することで、歯溝振れ量の測定が可能となり、歯溝振れ量の測定装置1の汎用性を高めることができる。
さらに、本発明の実施の形態では、球状測定子17aを備える測定ボール17についても、ガイド手段を構成するスピンドル16に対し着脱自在としていることから、異なるワーク形状毎に測定ボール17を交換することによって、ワーク形状の如何にかかわらず、各ワークの歯溝部の歯面に適した直径の球状測定子17aを有する測定ボール17を用い、歯溝振れ量の測定を行うことが可能となる。
以上のごとく、本発明の実施の形態に係る歯溝振れ量の測定装置1は、高い汎用性を備え、かつ、取扱いも簡単であり、測定に特別の技能も必要とされないものである。また、構造もシンプルであり、メンテナンスも容易で、生産設備の近隣に設置することも可能である。したがって、ワークが鍛造品である場合には、鍛造プレスマシンから打出されたワークを直ちに測定して、ワークの精度を把握することが可能となり、測定結果を迅速に金型とフィードバックし、より精密な製品を提供することが可能となる。
本発明の実施の形態に係る歯溝振れ量の測定装置の概略図である。 図1に示す歯溝振れ量の測定装置の、基準ボールとボール取付板とを示す上面図である。 図1に示す歯溝振れ量の測定装置の、所定の歯溝部形状に倣った凹凸面を有する基準ブロックを示す断面図である。 図1に示す歯溝振れ量の測定装置の測定対象となるワークを示すものであり、(a)はその側面図、(b)はその下面を半円分のみ示した図である。 図1に示す歯溝振れ量の測定装置の、測定ボールをワークの歯溝部の歯面に対し離間接近させる操作を行うための具体的構造部分を示すものであり、(a)は図1の矢視A図、(b)は側面図、(c)は正面図である。 図1に示す歯溝振れ量の測定装置の、基準ボールの先端部と、測定ボールの先端部と、基準ボールに載置されたワークと、ワークの上面に当接するホルダの一部とを示す拡大図である。
符号の説明
1:歯溝振れ量の測定装置 2:ワークセット台 3:測定ヘッド 4:クランパ 6:基台 9:回転軸 10:ボール取付板 12:基準ボール 12a:球状当接子 12b:切欠部 13:傾斜台 14:本体 16:スピンドル 17:測定ボール 17a:球状測定子 17b:切欠部 22:測定器 29:基準ブロック W:ワーク

Claims (9)

  1. 円周方向に歯溝部が規則的に並んだワークの歯溝振れ量の測定装置であって、
    前記歯溝部に対し直接的に当接しワークを所定の被測定姿勢に保持する位置決め手段と、前記位置決め手段をワークの円周方向に回転させる回転支持手段とを備えるワークセット台と、
    前記歯溝部の歯面に対し直交する方向から当接する測定ヘッドとを備えることを特徴とする歯溝振れ量の測定装置。
  2. 前記位置決め手段の前記歯溝部に対する当接部は、3個以上の球状当接子で構成されていることを特徴とする請求項1記載の歯溝振れ量の測定装置。
  3. 前記位置決め手段の前記歯溝部に対する当接部は、所定の歯溝部形状に倣った凹凸面で構成されていることを特徴とする請求項1記載の歯溝振れ量の測定装置。
  4. 前記位置決め手段は、前記回転支持手段に対し着脱自在であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の歯溝振れ量の測定装置。
  5. 前記測定ヘッドは球状測定子を備え、当該球状測定子および前記位置決め手段の少なくとも一方に、互いの干渉を防ぐための切欠部が形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の歯溝振れ量の測定装置。
  6. 前記測定ヘッドは、前記球状測定子を前記歯溝部の歯面に対し直交する方向に離間接近させるガイド手段と、前記球状測定子の変位量を測定する測定手段とを備えることを特徴とする請求項5記載の歯溝振れ量の測定装置。
  7. 前記球状測定子は、前記ガイド手段に対し着脱自在であることを特徴とする請求項6記載の歯溝振れ量の測定装置。
  8. 前記ワークセット台の位置決め手段にワークを密着させるクランパを、前記回転支持手段に対し着脱自在に設けたことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項記載の歯溝振れ量の測定装置。
  9. 円周方向に歯溝部が規則的に並んだワークの歯溝振れ量の測定方法であって、
    前記ワークの歯溝部に対しワークの位置決め手段を直接的に当接させて、ワークを所定の被測定姿勢に保持し、前記ワークの位置決め手段ごとワークを円周方向に回転させ、
    前記歯溝部の歯面に対し直交する方向から測定ヘッドを当接させて、当該測定ヘッドの、全ての歯溝に対する当接位置を求めることを特徴とする歯溝振れ量の測定方法。
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