JP2005172515A - 位置検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 複雑な処理を要し、製造コストの上昇に繋がる上記公知技術を採用しなくても、回路的に取り扱い易く、センサ出力のリニアリティの向上を図ることができ、更には駆動時の消費電力を小さくし得る位置検出装置を提供することにある。
【解決手段】 磁気抵抗パターン3と信号源磁石5を有する位置検出装置1において、磁気抵抗パターン3を信号源磁石5の相対移動方向に沿って異なる間隔で複数本配置し、それらの磁気抵抗パターン3を電気的に直列接続することを特徴とする。すなわち、磁気抵抗パターン3の空間的な密度が場所によって異なるように複数本配置し、それらの磁気抵抗パターン3を導電性部材4で直列接続することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、磁気抵抗体薄膜を用いて被検出体の位置を検出する位置検出装置に関するものであって、特に、その位置検出装置の高感度化・省電力化に関するものである。
従来より、被検出体の位置を検出する位置検出装置として、周期的な磁界変化に応じて変化する磁気抵抗体薄膜の抵抗値を電気的に検出することで、被検出体と接触することなく位置検出を行うものがある(例えば、特許文献1)。図9は、特許文献1に開示された非接触型ポテンションメータの概略図である。図9(a)は、非接触型ポテンションメータを上から見た平面図であって、図9(b)は、図9(a)におけるb−b間の線断面図である。
図9において、特許文献1に開示された非接触型ポテンションメータは、絶縁基板101上に、一方端から他方端に向けて順次幅が異なるような細片状のパターンの磁気抵抗体薄膜により構成された抵抗体パターン102が、電極103,104の間に形成されている。そして、回転軸105の回転と連動して、抵抗体パターン102の長手方向に保持体106及び永久磁石107が回転移動することにより、抵抗体パターン102の抵抗値が回転角度に対してリニアに変化する。その結果、この抵抗値変化に対応した電圧信号を検出することで、被検出体と接触することなく位置検出を行うことができ、ひいては抵抗体パターン102の取り付け公差や永久磁石107の着磁強度のばらつき等に関係することなく安定した出力を得ることができる。
ところで、レゾルバや高分解能エンコーダでは、出力信号を電気的に分割することによって、位置検出装置の高感度化を図る公知技術がよく用いられている。より具体的には、正弦波及び余弦波からなる2相アナログ信号の逆正接信号をDSP等の論理回路によって計算し、それによって得られたリニアかつ鋸刃形状の逆正接信号を角度内挿することによって、高分解能な位置検出を行う、というものである。
特許第3186258号公報(段落番号[0006]、[0026])
しかしながら、この特許文献1に開示された非接触型ポテンションメータでは、以下のような問題がある。
まず、回路的な取り扱い難さの問題がある。すなわち、この非接触型ポテンションメータの場合、抵抗体パターン102の幅が電極付近104で広くなるためMR素子全体の抵抗値が小さくなり、その結果、信号磁界による抵抗変化量も小さくなり、回路的に取り扱い難い、という問題がある。
また、センサ出力のリニアリティが悪い場合、上記公知技術を採用することも考えられる。しかし、上記公知技術を採用した場合には、2相アナログ信号の逆正接信号を計算する際に、割り算や角度変換(小数値→ラジアン値)をテーブル参照により行う必要があることから、CPUやDSPなどの大規模な論理回路を設けなければならず、システム全体が複雑化し、機器の高額化を招来するおそれがある。
一方で、電力損失の問題もある。すなわち、特許文献1に開示された非接触型ポテンションメータは、上述のとおり抵抗体パターン12のパターン幅が電極104付近で広く、抵抗体パターン102全体の抵抗値が小さくなるため、駆動時の消費電流が大きくなり、その結果、全体として消費電力が大きくなる、という問題がある。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、その目的は、複雑な処理を要し、製造コストの上昇に繋がる上記公知技術を採用しなくても、回路的に取り扱い易く、センサ出力のリニアリティの向上を図ることができ、更には駆動時の消費電力を小さくすることが可能な位置検出装置を提供することにある。
以上のような課題を解決するために、本発明は、磁気抵抗パターンと信号源磁石を有する位置検出装置において、磁気抵抗パターンを信号源磁石の相対移動方向に沿って異なる間隔で複数本配置し、それらの磁気抵抗パターンを電気的に直列接続することを特徴とする。
より具体的には、本発明は、以下のものを提供する。
(1) 磁気抵抗体薄膜により絶縁基板上に形成された磁気抵抗パターンと、前記磁気抵抗パターンと対向して相対移動する磁石と、を有する位置検出装置において、前記磁気抵抗パターンは、前記信号源磁石の相対移動方向に沿って異なる間隔で複数本配置されるとともに、それらの磁気抵抗パターンは導電性部材を介して直列接続されることを特徴とする位置検出装置。
本発明によれば、磁気抵抗体薄膜により絶縁基板上に形成された磁気抵抗パターンと、その磁気抵抗パターンと対向して相対移動する信号源磁石と、を有する位置検出装置において、磁気抵抗パターンを、信号源磁石の相対移動方向に沿って、例えば次第に間隔を広く(狭く)するなど異なる間隔で複数本配置するとともに、それらの磁気抵抗パターンを導電性部材によって直列接続する、という構成にしたから、磁気抵抗パターンの空間的な密度の大小を利用することによって位置検出を行うことが可能になる。
従って、従来技術のように磁気抵抗パターンのパターン幅を広くする必要がないので、MR素子全体の抵抗値が小さくなって回路的に取り扱い難くなるのを防ぐことができる。また、強い信号源磁石や高度な情報処理回路を用いる必要がないので、信号源磁石の選択肢を広げることができるとともに、製造コストの削減やシステム全体の簡略化に寄与することができる。
さらに、複数本の磁気抵抗パターンは直列接続されていることから、磁気抵抗パターンの合成抵抗値を大きくすることができ(例えば100kΩ程度)、ひいては駆動時の消費電力の削減、バッテリーを電源とする機器の長寿命化、バッテリーの小型化に寄与することができる。
ここで、「信号源磁石」としては一般的に永久磁石が用いられるが、本明細書においては特段これに限定されない。例えば、硬質磁性材料、マグネット、電磁石、その他如何なる種類のものであってもよい。
また、信号源磁石の「相対移動方向」は、回転型センサの場合にあっては円環状に分布した磁気抵抗パターンと平行な方向(円周方向)となり、直線型センサの場合にあっては直線状に分布した磁気抵抗パターンと平行な方向となる。すなわち、本発明は、回転型センサ又は直線型センサのいずれにも適用することが可能である。
さらに、複数本の磁気抵抗パターンは「異なる間隔」で配置されているが、隣接する磁気抵抗パターンの間隔全てが異なることを要求する趣旨ではない。従って、配置箇所によっては、隣接する磁気抵抗パターンの間隔が同じであってもよい。
なお、本明細書において「導電性部材」には、銅、銀、アルミといった導電性金属のみならず、導電性テープ、導電性高分子、導電性フィルムなど電気を通す部材(材料)全てが含まれるものとする。
(2) 前記磁気抵抗パターンの長手方向のパターン幅は、略一定であることを特徴とする位置検出装置。
本発明によれば、上述した磁気抵抗パターンの長手方向のパターン幅は、略一定であるようにしたから、MR素子全体の抵抗値を一定にすることができ、ひいては位置検出装置を取り扱い易くすることができる。なお、本明細書における磁気抵抗パターンの「長手方向」とは、磁気抵抗パターンの通電方向と直交する方向をいう。
(3) 前記磁気抵抗パターンは、その長手方向が前記信号源磁石の相対移動方向と略直交するように配置されることを特徴とする位置検出装置。
本発明によれば、位置検出装置において、磁気抵抗パターンをその長手方向が信号源磁石の相対移動方向とほぼ直交するように配置することとしたから、信号源磁石による磁界が磁気抵抗パターンを通過する距離が短くなり、ひいては位置検出装置の精度を向上させることができる。
(4) 前記磁気抵抗パターンは、その長手方向が前記信号源磁石の相対移動方向と直交する方向に対して所定の角度傾斜するように配置されることを特徴とする位置検出装置。
本発明によれば、位置検出装置において、磁気抵抗パターンをその長手方向が信号源磁石の相対移動方向と直交する方向(半径方向)に対して所定の角度傾斜するように配置することとしたから、所定の基板面積内で磁気抵抗パターンの長手方向の長さを長くすることができる。従って、磁気抵抗パターンの合成抵抗値が大きくすることができ、ひいては位置検出装置駆動時の省電力化に寄与することができる。
(5) 前記信号源磁石は、前記磁気抵抗パターン上で、その信号源磁石の相対移動方向に磁束を生じるように配置されることを特徴とする位置検出装置。
本発明によれば、位置検出装置において、上述した信号源磁石を、磁気抵抗パターン上で、その信号源磁石の相対移動方向に磁束を生じるように配置することとしたから、磁気抵抗パターンの全てに同じ強さの磁界をかけることができ、ひいては位置検出装置の精度を向上させることができる。また、磁気抵抗パターンをその長手方向が信号源磁石の相対移動方向とほぼ直交するように配置した場合には、この磁界が磁気抵抗パターンを通過する距離が短くなることから、位置検出装置の精度を向上させることができる。
(6) 直列接続された複数本の前記磁気抵抗パターンは、前記信号源磁石の相対移動方向と略直交する方向に隣接して、所定の位相差をもつように2組配置されることを特徴とする位置検出装置。
本発明によれば、直列接続された複数本の磁気抵抗パターンを、信号源磁石の相対移動方向とほぼ直交する方向に隣接して、所定の位相差をもつように2組配置することとしたから、絶対位置検出を行うことが可能となる。なお、この絶対位置検出の詳細については後述する。
(7) 前記磁気抵抗パターンは、円環状に配置されることを特徴とする位置検出装置。
本発明によれば、磁気抵抗パターンを円環状に配置することとしたから、特に、回転型センサのリニアリティを向上させることができ、また、電力消費を低減させることができる。
(8) 円環状に形成された前記磁気抵抗パターンの間隔は、所定の磁気抵抗パターンの位置を0°とした場合に、0°から180°に向かって次第に大きくなる一方で、180°から360°に向かって次第に小さくなり、前記磁気抵抗パターンは、0°と180°とを結んでできる対称軸に対して線対称となるように配置されることを特徴とする位置検出装置。
本発明によれば、磁気抵抗パターンが円環状に配置された位置検出装置において、磁気抵抗パターンを、隣接する磁気抵抗パターンの間隔が半回転する最中は逓増し、残りの半回転する最中は逓減するように配置し、ある対称軸に対して線対称となるようにしたから、磁気抵抗パターンの空間的密度の大小を円周方向で変化させることができ、ひいては回転型センサのリニアリティを向上させることができ、また、電力消費を低減させることができる。
(9) 直列接続された複数本の前記磁気抵抗パターンは、前記信号源磁石の相対移動方向に沿って、180°の位相差をもつように2組配置されることを特徴とする位置検出装置。
本発明によれば、直列接続された複数本の磁気抵抗パターン2組から、180°の位相差をもつ2つの信号(差動出力)を取り出せるようにしたから、同相ノイズ等の雑音を除去することができ、ひいては上述した位置検出装置を高感度にすることができる。
本発明に係る位置検出装置は、以上説明したように、信号源磁界の影響を受ける磁気抵抗パターンの空間的な密度の大小変化をその抵抗値変化として捉えるものであり、磁気抵抗パターンのパターン幅を狭くできるので、回路的に取り扱い易くなるだけでなく、高度な情報処理回路を用いなくてもセンサ出力のリニアリティを向上させることが可能となる。
また、本発明に係る位置検出装置は、直列接続された複数本の磁気抵抗パターンの合成抵抗値を大きくすることができるので、駆動時の消費電流を小さくすることができ、ひいては位置検出装置の省電力化を図ることが可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
[磁気抵抗パターンの配置態様]
まず、本発明の実施の形態に係る位置検出装置を回転型センサに適用して、磁気抵抗パターンの配置態様について説明する。なお、本実施形態においては、本発明を回転型センサに適用するが、本発明はこれに限られることなく、例えば直線型のセンサに適用することも十分考え得る。
図1は、本発明の実施の形態に係る位置検出装置1を上から見た平面図である。
図1において、本発明の実施の形態に係る位置検出装置1は、円環状の絶縁基板2上に、複数本の磁気抵抗パターン3が円環状に配置されている。また、この磁気抵抗パターン3は導電性部材4によって直列接続されている。一方で、信号源磁界を発生させる信号源磁石5は、この磁気抵抗パターン3と対向して相対移動(回転移動)できるように配置されており、回転軸(図示せず)の回転と連動して変位可能となっている。また、信号源磁石5は、自身が相対移動する方向に磁束を生じるように配置されている。すなわち、例えば、本実施形態における信号源磁石5は、直方体形状の永久磁石がその短辺を半径方向に向けて配置されるとともに、半径方向に向かって分極線が延びており、この分極線を挟んだ信号源磁石5の半径方向端部(内側端部および外側端部)が異なる極に着磁されている。
なお、ここでは回転軸の回転と連動して信号源磁石5が回転移動することとしたが、本発明はこれに限られず、磁気抵抗パターン3が配置された絶縁基板2が、回転軸の回転と連動して回転移動するような構成にしても構わない。また、磁気抵抗パターン3は、必ずしも円環状の絶縁基板2上に配置されている必要はなく、例えば円板状又は長方形の絶縁基板上に配置されていてもよい。
磁気抵抗パターン3は、その長手方向のパターン幅がおよそ一定となっていることから、感度が一定である。また、磁気抵抗パターン3は、その長手方向が信号源磁石5の回転移動方向(円周方向)とほぼ直交するように配置されていることから、磁界が通過する距離が短く、検出精度を向上させることができるものとなっている。さらに、磁気抵抗パターン3は、磁気抵抗パターン3aの位置を0°とした場合に、0°(磁気抵抗パターン3の密の部分)から180°(磁気抵抗パターン3の疎の部分)に向かって次第に大きくなり、180°から360°に向かって次第に小さくなるように、すなわち0°と180°とを結んでできる対称軸(図1中の破線)に対して線対称となるように配置されている。
より具体的には、磁気抵抗パターン3aと磁気抵抗パターン3bの間隔を角度θとした場合には、磁気抵抗パターン3bと磁気抵抗パターン3cの間隔は角度2θ、磁気抵抗パターン3cと磁気抵抗パターン3dの間隔は角度3θ、磁気抵抗パターン3dと磁気抵抗パターン3eの間隔は角度4θ、となるように配置されている。すなわち、図1に示すように、磁気抵抗パターン同士の最小間隔をθとすると、そこからn番目の磁気抵抗パターンと、それに隣接する磁気抵抗パターンとの間隔がn×θとなるように配置するのが好ましい。これにより、リニアな抵抗値変化を示す波形を得ることができる(図2参照)。
図2は、図1に示す位置検出装置1の磁気抵抗パターン3の抵抗値変化を示す波形図である。横軸は信号源磁石5の回転角度(機械角度)を示しており、縦軸は磁気抵抗パターン3の合成抵抗値を示している。
図2において、信号源磁石5が0°から180°に向かって回転移動するにつれて、磁気抵抗パターン3の合成抵抗値はリニアに増加する。その後、信号源磁石5が180°から360°に向かって回転移動するにつれて、磁気抵抗パターン3の合成抵抗値はリニアに減少する。
ここで、磁気抵抗パターン3の合成抵抗値の最大又は最小部分は、抵抗値変化が平坦になるため、高分解能な位置検出の妨げとなる。また、例えば信号源磁石5が90°の位置にあるときの合成抵抗値と、信号源磁石5が270°の位置にあるときの合成抵抗値とは共にAで等しくなるため、0°〜360°の間で絶対位置検出を行おうとした場合には不都合が生じる。
従って、絶対位置検出を行う際には、図3に示す他の実施形態に係る位置検出装置10を用いることが好ましい。
図3は、本発明の他の実施の形態に係る位置検出装置10を上から見た平面図である。
図3において、直列接続された複数本の磁気抵抗パターン3は、信号源磁石5の回転移動方向とほぼ直交する方向(半径方向)に隣接して、所定の位相差をもつように2組配置されている。ここで、所定の位相差としては90°であることが好ましい。すなわち、内側の磁気抵抗パターン3の配置態様が、外側の磁気抵抗パターン3の配置態様に対して90°シフトされていることが好ましい。これにより、これら2組の磁気抵抗パターン3から得られる情報を活用することで、合成抵抗値の最大又は最小部分(平坦部分)においても、0°〜360°の間で合成抵抗値が等しくなるような角度であっても、的確に角度を検出をすることができ、その結果、全角度(360°)に渡って絶対位置検出が可能になる(図4参照)。
図4は、図3に示す位置検出装置10の2組の磁気抵抗パターン3の抵抗値変化を示す波形図である。横軸は信号源磁石5の回転角度(機械角度)を示しており、縦軸は磁気抵抗パターン3の合成抵抗値を示している。
図4によれば、外側の磁気抵抗パターン3の合成抵抗値の波形Xと、内側の磁気抵抗パターン3の合成抵抗値の波形Yとが同じ角度で平坦になることはなく、また、波形Xの合成抵抗値がAのときの角度(90°と270°)で波形Yの合成抵抗値はBとCで異なることから、上述したような不都合が生じることもなく、全角度(360°)に渡って絶対位置検出が可能であることが分かる。
[配置態様の変形例]
次に、磁気抵抗パターン3の配置態様を変更し、本発明の他の実施の形態について説明する。図5は、本発明の他の実施の形態に係る位置検出装置20を上から見た平面図である。
図5において、本発明の他の実施の形態に係る位置検出装置20は、円環状の絶縁基板21上に、複数本の磁気抵抗パターン22が円環状に配置され、この磁気抵抗パターン22は、導電性部材23によって直列接続されている。また、信号源磁石26は、この磁気抵抗パターン22と対向して相対移動(回転移動)できるように配置されている。
一方で、位置検出装置20には、信号源磁石26の回転移動方向に沿って、この磁気抵抗パターン22と180°の位相差をもつように、もう1組の磁気抵抗パターン24が配置されている。すなわち、磁気抵抗パターン22と磁気抵抗パターン24の密の部分と疎の部分とが丁度入れ替わるような配置態様となっている。また、この磁気抵抗パターン24は導電性部材25によって直列接続されている。
図5に示す位置検出装置20によれば、磁気抵抗パターン22と磁気抵抗パターン24の2組の磁気抵抗パターンから180°の位相差をもつ信号を取り出すことができることから、同相ノイズ等の雑音を除去し、位置検出装置の感度を向上させることができる。
なお、図3を用いて説明したように、磁気抵抗パターン22又は24とは別に、信号源磁石26の回転移動方向とほぼ直交する方向に隣接して、90°の位相差をもつような磁気抵抗パターンを配置することで、絶対位置検出をすることもできる。
図6は、本発明の他の実施の形態に係る位置検出装置30を上から見た平面図である。
図6において、本発明の他の実施の形態に係る位置検出装置30は、円環状の絶縁基板31上に、複数本の磁気抵抗パターン32が円環状に配置され、この磁気抵抗パターン32は、導電性部材33によって直列接続されている。また、信号源磁石34は、この磁気抵抗パターン32と対向して相対移動(回転移動)できるように配置されている。
ここで、磁気抵抗パターン32は、その長手方向が信号源磁石34の相対移動方向と直交する方向(半径方向)に対して所定の角度傾斜するように配置されている。この傾斜角度は、磁気抵抗パターンの合成抵抗値を考慮しつつ最適に設定されるものとする。例えば、位置検出装置駆動時の消費電力をより低減させるためには、傾斜角度を大きくして磁気抵抗パターンの長手方向の長さを長くすることによって、磁気抵抗パターンの合成抵抗値を大きくすればよい。一方で、位置検出装置駆動時の感度をより向上させるためには、傾斜角度を小さくして磁気抵抗パターンの円周方向の磁束通過量を少なくすればよい。
[電気的構成]
図7は、本発明の実施の形態に係る位置検出装置20の電気的構成を示す回路図である。
図7において、本発明の実施の形態に係る位置検出装置20は、MR素子(図7中の点線枠内)として磁気抵抗体薄膜よりなる磁気抵抗パターンR,Rと、オフセット調整を行う固定抵抗R,R及び可変抵抗Rと、差動増幅器40と、差動増幅器40の出力電圧を正帰還するための帰還抵抗Rと、調整抵抗R〜Rと、を有している。
磁気抵抗パターンR,固定抵抗Rのそれぞれの一方の端子はバイアス電圧源Vccに接続されており、それぞれの他方の端子は、調整抵抗Rを介して差動増幅器40の非反転入力端子(+端子),可変抵抗R及び調整抵抗Rを介して差動増幅器40の反転入力端子(−端子)に接続されている。そして、磁気抵抗パターンR,固定抵抗Rのそれぞれ一方の端子はアースに接続されており、それぞれの他方の端子は、調整抵抗Rを介して差動増幅器40の非反転入力端子(+端子),可変抵抗R及び調整抵抗Rを介して差動増幅器40の反転入力端子(−端子)に接続されている。さらに、磁気抵抗パターンRから得られた変位検出信号と、磁気抵抗パターンRから得られた変位検出信号と、が差動入力される差動増幅器40は、帰還抵抗Rを用いて出力電圧を正帰還するとともに、差動入力に対する適切な変位検出信号(矩形波)を出力する。
このように、磁気抵抗パターンR,R、固定抵抗R、Rを用いてブリッジ回路を構成し、固定抵抗の抵抗値の方が磁気抵抗の抵抗値よりも若干大きくなるように設定することによって、差動増幅器40に安定した出力電圧を供給することができる。また、このブリッジ回路を平衡状態にする可変抵抗Rは、ブリッジ回路の平衡条件を満足させることができる。従って、ブリッジ回路の平行条件を満足するように、可変抵抗Rを適切な値に調整すれば、抵抗体の温度変化に起因して印加磁界対抵抗特性曲線がシフトしても、出力電圧の変動を小さくすることが可能となる。
なお、本実施形態においては、磁気抵抗パターンRと磁気抵抗パターンRの接続点から差動増幅器40の非反転入力端子(+端子)への入力信号を取り出すこととしたが、本発明はかかる電気的構成に限られることなく、例えば、図8に示すような電気的構成を採用しても構わない。図8は、本発明の実施の形態に係る位置検出装置20の他の電気的構成を示す回路図である。
図8に示す電気的構成においては、磁気抵抗パターンRと固定抵抗Rとの接続点及び磁気抵抗パターンRと固定抵抗Rとの接続点、の両接点から差動増幅器40の各端子への入力信号を取り出している。このような電気的構成にすることで、固定抵抗R,Rを含む差動線路にある程度大きな電流を流すことができ、ひいては差動線路に印加される電気ノイズによる感度低下を防ぐことができる。
本発明に係る位置検出装置は、磁気抵抗パターンの空間的な密度の大小を利用することによって位置検出を行うものであり、磁気抵抗パターンのパターン幅を広くする必要がないことから、回路的に取り扱い易く、センサ出力のリニアリティを向上させることができるものとして有用である。
本発明の実施の形態に係る位置検出装置を上から見た平面図である。 図1に示す位置検出装置の磁気抵抗パターンの抵抗値変化を示す波形図である。 本発明の他の実施の形態に係る位置検出装置を上から見た平面図である。 図3に示す位置検出装置の2組の磁気抵抗パターンの抵抗値変化を示す波形図である。 本発明の他の実施の形態に係る位置検出装置を上から見た平面図である。 本発明の他の実施の形態に係る位置検出装置を上から見た平面図である。 本発明の実施の形態に係る位置検出装置の電気的構成を示す回路図である。 本発明の実施の形態に係る位置検出装置の他の電気的構成を示す回路図である。 特許文献1に開示された非接触型ポテンションメータの概略図である。
符号の説明
1,10,20,30 位置検出装置
2,21,31 絶縁基板
3,6,22,24,32 磁気抵抗パターン
4,23,25,33 導電性部材
5,26,34 信号源磁石
,R 磁気抵抗パターン
,R 固定抵抗
可変抵抗
〜R 調整抵抗
帰還抵抗
40 差動増幅器

Claims (9)

  1. 磁気抵抗体薄膜により絶縁基板上に形成された磁気抵抗パターンと、前記磁気抵抗パターンと対向して相対移動する信号源磁石と、を有する位置検出装置において、
    前記磁気抵抗パターンは、前記信号源磁石の相対移動方向に沿って異なる間隔で複数本配置されるとともに、それらの磁気抵抗パターンは導電性部材を介して直列接続されることを特徴とする位置検出装置。
  2. 前記磁気抵抗パターンの長手方向のパターン幅は、略一定であることを特徴とする請求項1記載の位置検出装置。
  3. 前記磁気抵抗パターンは、その長手方向が前記信号源磁石の相対移動方向と略直交するように配置されることを特徴とする請求項1又は2記載の位置検出装置。
  4. 前記磁気抵抗パターンは、その長手方向が前記信号源磁石の相対移動方向と直交する方向に対して所定の角度傾斜するように配置されることを特徴とする請求項1又は2記載の位置検出装置。
  5. 前記信号源磁石は、前記磁気抵抗パターン上で、その信号源磁石の相対移動方向に磁束を生じるように配置されることを特徴とする請求項1から4のいずれか記載の位置検出装置。
  6. 直列接続された複数本の前記磁気抵抗パターンは、前記信号源磁石の相対移動方向と略直交する方向に隣接して、所定の位相差をもつように2組配置されることを特徴とする請求項1から5のいずれか記載の位置検出装置。
  7. 前記磁気抵抗パターンは、円環状に配置されることを特徴とする請求項1から6のいずれか記載の位置検出装置。
  8. 円環状に形成された前記磁気抵抗パターンの間隔は、所定の磁気抵抗パターンの位置を0°とした場合に、0°から180°に向かって次第に大きくなる一方で、180°から360°に向かって次第に小さくなり、
    前記磁気抵抗パターンは、0°と180°とを結んでできる対称軸に対して線対称となるように配置されることを特徴とする請求項7記載の位置検出装置。
  9. 直列接続された複数本の前記磁気抵抗パターンは、前記信号源磁石の相対移動方向に沿って、180°の位相差をもつように2組配置されることを特徴とする請求項7又は8記載の位置検出装置。

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