JP2005172144A - トロイダル型無段変速機 - Google Patents

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祐一 渋川
Kazuto Koyama
和人 小山
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Abstract

【課題】 大トルク入力時に発生する背面ニードルベアリングの端部への偏荷重を抑え、背面ニードルベアリングの転動寿命を向上させることができるトロイダル型無段変速機を提供すること。
【解決手段】 パワーローラ10は、トラニオン14のパワーローラ収納面14aとパワーローラ10の外輪背面31aとの間に介装された背面ニードルベアリング33を介し、トラニオン14の傾転軸Lに対し直交する主軸方向にスライド可能に設けられたトロイダル型無段変速機において、前記背面ニードルベアリング33は、前記トラニオン14のパワーローラ収納面14aのテーパー面部14a’と、前記パワーローラ10の外輪背面31aのテーパー面部31a’を転動面とするニードルローラ33aを有し、前記背面ニードルベアリング33に、パワーローラ10への大きな押し付け力によりトラニオン14が変形した時に、前記ニードルローラ33aの荷重分布をほぼ均等にするローラ荷重分布調整構造を設定した。
【選択図】 図3

Description

本発明は、車両の変速機等として適用されるトロイダル型無段変速機の技術分野に属する。
従来、トラニオンのパワーローラ収納面とパワーローラの外輪背面との間に介装された背面ニードルベアリングを介し、パワーローラが、トラニオンの傾転軸に対し直交する主軸方向にスライド可能に設けられたトロイダル型無段変速機では、前記トラニオンのパワーローラ収納面のテーパー面部と、前記パワーローラの外輪背面のテーパー面部とを転動面とするニードルローラを有する背面ニードルベアリングとしている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−286108号公報
しかしながら、従来のトロイダル型無段変速機にあっては、パワーローラ収納面のテーパー面角度と外輪背面のテーパー面角度とを同一角度の設定としているため、大トルク入力時にトラニオンがコの字形に変形した場合には、背面ニードルベアリングの端部に偏荷重が発生し、背面ニードルベアリングの転動寿命を低下させる。また、偏荷重により背面ニードルベアリングのフリクションが増加すると、トラクション性能が低下したり、面圧が必要以上に上昇してしまうおそれがある、という問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、大トルク入力時に発生する背面ニードルベアリングの端部への偏荷重を抑え、背面ニードルベアリングの転動寿命を向上させることができるトロイダル型無段変速機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、パワーローラは、入力ディスクの動力を出力ディスクに伝達する内輪と、トラニオンに支持された外輪と、該外輪に対して内輪を回転自在に支持するパワーローラ軸受と、を有し、前記トラニオンのパワーローラ収納面と前記パワーローラの外輪背面との間に介装された背面ニードルベアリングを介し、トラニオンの傾転軸に対し直交する主軸方向にスライド可能に設けられたトロイダル型無段変速機において、
前記背面ニードルベアリングは、前記トラニオンのパワーローラ収納面のテーパー面部と前記パワーローラの外輪背面のテーパー面部を転動面とするニードルローラを有し、前記背面ニードルベアリングに、パワーローラへの大きな押し付け力によりトラニオンが変形した時に、前記ニードルローラの荷重分布をほぼ均等にするローラ荷重分布調整構造を設定した。
よって、本発明のトロイダル型無段変速機にあっては、ローラ荷重分布調整構造において、背面ニードルベアリングに、パワーローラへの大きな押し付け力によりトラニオンが変形した時に、ニードルローラの荷重分布がほぼ均等にされる。この結果、大トルク入力時に発生する背面ニードルベアリングの端部への偏荷重を抑え、背面ニードルベアリングの転動寿命を向上させることができる。
以下、本発明のトロイダル型無段変速機を実施するための最良の形態を、図面に示す実施例1〜実施例4に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は実施例1のトロイダル型無段変速機の変速機構を示す概略図で、エンジンからの回転駆動力は、図外のトルクコンバータおよび前後進切換え機構を介して入力軸1に入力される。
前記入力軸1と同軸上にトルク伝達軸2が配置され、該トルク伝達軸2の両端部位置には、第1入力ディスク3と第2入力ディスク4とを、軸方向移動可能にスプライン結合している。
前記第1入力ディスク3の背面と入力軸1との間には、入力トルクに応じて軸方向推力を発生するローディングカム5を介装している。
前記第2入力ディスク4の背面とトルク伝達軸2の端部に螺合されたナット6との間には、両入力ディスク3,4にプリロードを付与する皿バネ7を介装している。
前記両入力ディスク3,4の中間位置には、トルク伝達軸2に遊装した出力ディスク8を配置している。この出力ディスク8は、2つの出力ディスクの背面を互いに合わせて一体結合したもので、出力ディスク8の外周部には出力ギア9を形成している。
前記第1入力ディスク3の出力ディスク8側対向面と、前記第2入力ディスク4の出力ディスク8側対向面には、トロイド状溝3a,4aを形成している。同様に、前記出力ディスク8の両入力ディスク3,4に対向する対向面には、トロイド状溝8a,8bを形成している。
前記トロイド状溝3aとトロイド状溝8aとの間には、左右位置に2個配置された第1パワーローラ10,10を、摩擦により動力の受け渡しを可能に挟持している。同様に、トロイド状溝4aとトロイド状溝8bとの間には、左右位置に2個配置された第2パワーローラ11,11を、摩擦により動力の受け渡しを可能に挟持している。
そして、第1入力ディスク3と出力ディスク8(トロイド状溝8a)と第1パワーローラ10,10により第1トロイダル変速部12を構成している。また、第2入力ディスク4と出力ディスク8(トロイド状溝8b)と第2パワーローラ11,11により第2トロイダル変速部13を構成している。
上記変速機構において、各パワーローラ10,10,11,11は、後述する作動により目標変速比に応じた傾転角が得られるようにそれぞれ傾転される。つまり、両入力ディスク3,4の入力回転を、各パワーローラ10,10,11,11を介し、無段階(連続的)に変速して出力ディスク8に伝達する。
図2は実施例1のトロイダル型無段変速機の変速制御系を示す概略図で、第1パワーローラ10,10は、トラニオン14,14の一端に支持されていて、パワーローラ回転軸15,15を中心として回転自在である。このトラニオン14,14の他端部には、トラニオン14,14を傾転軸Lの方向にオフセット移動させて各パワーローラ10,10を傾転軸Lの回りに傾転させる油圧アクチュエータとしてのサーボピストン16,16を設けている。
なお、第2パワーローラ11,11も同様に、図外のトラニオンの一端に支持されていて、トラニオンを傾転軸の方向にオフセット移動させて各パワーローラ11,11を傾転軸Lの回りに傾転させる油圧アクチュエータとしてのサーボピストンを設けている。そして、各パワーローラ10,10,11,11を支持する4個のトラニオンは、これらが同期して動くように図外の同期ワイヤにより連結されている。
前記サーボピストン16,16は、ピストン16a,16aによりハイ側油室16b,16bとロー側油室16c,16cに画成される。前記サーボピストン16,16を作動制御する油圧制御系として、変速制御弁19が設けられている。この変速制御弁19とサーボピストン16,16とは、ハイ側油室16b,16bに接続されるハイ側油路17と、ロー側油室16c,16cに接続されるロー側油路18により接続されている。
前記変速制御弁19には、ハイ側油路17を接続するポート19aと、ロー側油路18を接続するポート19bとを有する。前記変速制御弁19のライン圧ポート19cには、図外のオイルポンプ及びリリーフ弁を有する油圧源からのライン圧が供給される。
前記変速制御弁19の変速スプール19dは、レバー20及びプリセスカム21と連動すると共に、ステップモータ22により軸方向に変位するように駆動される。前記プリセスカム21は、1つのトラニオンシャフトの下端部に設けられ、トラニオン14の傾転軸方向位置及び傾転角度位置を検知し、変速制御弁19にフィードバックする。
前記ステップモータ22を駆動制御する電子制御系として、CVTコントロールユニット23が設けられている。このCVTコントロールユニット23には、スロットル開度センサ24、エンジン回転センサ25、入力ディスク回転センサ26、出力軸回転センサ(車速センサ)27、インヒビタースイッチ28、油温センサ29等からの入力情報が取り込まれる。
図3は実施例1のトロイダル型無段変速機に採用されたトラニオン14及びパワーローラ10を示す断面図である。なお、パワーローラ11についても同じ構造である。
前記パワーローラ10は、入力ディスク3の動力を出力ディスク8に伝達する内輪30と、トラニオン14に支持された外輪31と、該外輪31に対して内輪30を回転自在に支持する玉軸受32(パワーローラ軸受)と、を有し、トラニオン14のパワーローラ収納面14aと外輪31の背面31aとの間に介装された背面ニードルベアリング33を介してトラニオン14の傾転軸Lに対し直交する主軸方向にスライド可能に設けられている。
前記トラニオン14は、外輪31の背面31aと対向するパワーローラ収納面14aと、トラニオンシャフト34を固定するシャフト固定穴14bと、を有する。そして、パワーローラ収納面14aには、パワーローラ回転軸15から等距離の上下位置に、パワーローラ10のスライド方向に沿って2つの傾斜支持面が形成されている。また、前記トラニオンシャフト34とトラニオン14には、図外の潤滑油圧源からのオイルを導くトラニオン側油路35が形成され、このトラニオン側油路35と連通するトラニオン側油路開口部36が、外輪31の背面31aに向かってパワーローラ回転軸心位置に開口されている。
前記内輪30は、両ディスク3,8に接触するトルク伝達曲面30aと、中心軸上に貫通する中心軸穴30bと、玉軸受32の転動体を案内する内輪側軌道溝30cと、を有する。そして、前記中心軸穴30bと外輪軸部31bとの間には、ニードルベアリング37が介装され、該ニードルベアリング37により外輪31に対して内輪30を回転可能に支持している。
前記外輪31は、トラニオン14のパワーローラ収納面14aと対向する背面31aと、中心部から正面側に突出する円柱状の外輪軸部31bと、玉軸受32の転動体を案内する外輪側軌道溝31cと、を有する。そして、前記背面31aには、パワーローラ回転軸15から等距離の上下位置に、パワーローラ10のスライド方向に沿って2つの傾斜支持面が形成されている。また、前記外輪軸部31bには、パワーローラ回転軸15方向に外輪側油路38が形成され、該外輪側油路38からは第1油路38aと第2油路38bとが径方向に分岐されている。
前記玉軸受32は、内輪側軌道溝30cと外輪側軌道溝31cとに装着された転動体としてのボール32aと、複数のボール32aを保持する保持器32bと、有する。
前記背面ニードルベアリング33は、前記トラニオン14のパワーローラ収納面14aに形成された2つの傾斜支持面と、前記パワーローラ10の外輪背面31aに形成された2つの傾斜支持面と、に挟持される複数のニードルローラ33aと、該複数のニードルローラ33aを保持する保持器33bと、を有する。
前記トラニオン14と前記パワーローラ10の外輪31間のオイル供給手段を、フランジ部39aと直管部39bを有する管状部材39とし、前記フランジ部39aのフランジ面がトラニオン側油路開口部36を覆う形で当接し、もう一方の直管部39bが外輪側油路38に隙間なく摺動可能に差し込まれた構成としている。
前記トラニオン側油路開口部36は、パワーローラ10のスライド時にも管状部材39の油路との連通を保つように大径化された構造を有する。なお、トラニオン側油路開口部36は、長穴化された構造を有するようにしても良い。
前記オイル供給手段としての管状部材39は、バネ部材40によりフランジ面がトラニオン側油路開口部36を覆うようにトラニオン14側に押し付けている。
図4は実施例1のトロイダル型無段変速機に採用された背面ニードルベアリング33を示す拡大図である。
前記背面ニードルベアリング33は、前記トラニオン14のパワーローラ収納面14aのテーパー面部14a’と、前記パワーローラ10の外輪背面31aのテーパー面部31a’を転動面とするニードルローラ33aを有し、前記背面ニードルベアリング33に、パワーローラ10への大きな押し付け力によりトラニオン14が変形した時に、前記ニードルローラ33aの荷重分布をほぼ均等にするローラ荷重分布調整構造を設定している。
実施例1のローラ荷重分布調整構造は、無負荷状態で、パワーローラ収納面14aのテーパ−面部角度θ1を、外輪背面31aのテーパ−面角度θ2より小さな角度に設定した構造としている。このテーパ−面部角度θ1,θ2は、大トルク入力時のトラニオン14の変形を予め見込んで行う。つまり、大トルク入力によりトラニオン14が変形した時にθ1≒θ2となるように設定する。
次に、作用を説明する。
[変速比制御作用]
トロイダル型無段変速機は、トラニオン14,14を傾転軸Lの方向(図2の上下方向)に僅かに変位させると、この変位に伴いパワーローラ10,10が傾転することによって変速比を変える。
つまり、CVTコントロールユニット23からの目標変速比が得られる駆動指令によりステップモータ22を回転させることによって変速スプール19dが変位すると、サーボピストン16,16の一方のサーボピストン室に作動油が導かれ、他方のサーボピストン室から作動油が排出され、トラニオン14,14が傾転軸Lの方向に変位する。
これにより、パワーローラ回転軸15,15が、ディスク回転中心位置に対してオフセットする。このオフセットによりパワーローラ10,10と入出力ディスク3,8との接触部で発生するサイドスリップ力によりパワーローラ10,10が傾転する。
この傾転運動およびオフセットは、プリセスカム21及びレバー20を介して変速スプール19dに伝達される。よって、変速スプール19dは、ステップモータ22との釣り合い位置で静止し、目標変速比が得られる傾転角となった時点でトラニオン14,14に与えた変位が元のディスク回転中心位置に戻され、パワーローラ10,10の傾転動作を停止する。
なお、パワーローラ11,11についても同様の変速比制御作用を示し、変速比は、停止したパワーローラ10,10,11,11の傾転角により決まる。
[パワーローラ支持作用]
上記変速作用により回転しながら大きな押付力を受けるパワーローラ10は、背面ニードルベアリング33を介してトラニオン14により押付力が受けられるため、大トルク入力時には、トラニオン14が、パワーローラ10の上部位置と下部位置の支持点を節としてコの字状に変形する。
従来のトロイダル型無段変速機にあっては、背面ニードルベアリングのニードルローラが転動するパワーローラ収納面のテーパー面角度と外輪背面のテーパー面角度とは同一角度の設定とされていたため、大トルク入力時にトラニオンがコの字形に変形した場合には、転動面間が狭くなるニードルローラの端部位置に過大な偏荷重が発生し(図4の破線部参照)、背面ニードルベアリングの転動寿命を低下させてしまうというおそれがあったし、また、偏荷重により背面ニードルベアリングのフリクションが増加すると、トラクション性能が低下したり、面圧が必要以上に上昇してしまうおそれがあった。
これに対し、実施例1では、背面ニードルベアリング33に、パワーローラ10への大きな押し付け力によりトラニオン14が変形した時に、ニードルローラ33aの荷重分布をほぼ均等にするローラ荷重分布調整構造を設定したため、大トルク入力時に発生する背面ニードルベアリング33の端部への偏荷重を抑え、背面ニードルベアリング33の転動寿命を向上させることができる。
すなわち、パワーローラ10への大きな押付力によりトラニオン14が変形した時に、パワーローラ収納面14aのテーパ−面部角度θ1と、外輪背面31aのテーパ−面角度θ2とがほぼ等しくなり、背面ニードルベアリング33の荷重分布が均等になるため、背面ニードルベアリング33の転動寿命を向上させることができる。加えて、偏荷重が抑えられることで、背面ニードルベアリング33のフリクションの増加も抑えられることになり、トラクション性能が低下したり、面圧が必要以上に上昇してしまうことも有効に防止することができる。
次に、効果を説明する。
実施例1のトロイダル型無段変速機にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) パワーローラ10は、入力ディスク3の動力を出力ディスク8に伝達する内輪30と、トラニオン14に支持された外輪31と、該外輪31に対して内輪30を回転自在に支持する玉軸受32と、を有し、前記トラニオン14のパワーローラ収納面14aと前記パワーローラ10の外輪背面31aとの間に介装された背面ニードルベアリング33を介し、トラニオン14の傾転軸Lに対し直交する主軸方向にスライド可能に設けられたトロイダル型無段変速機において、前記背面ニードルベアリング33は、前記トラニオン14のパワーローラ収納面14aのテーパー面部14a’と、前記パワーローラ10の外輪背面31aのテーパー面部31a’を転動面とするニードルローラ33aを有し、前記背面ニードルベアリング33に、パワーローラ10への大きな押し付け力によりトラニオン14が変形した時に、前記ニードルローラ33aの荷重分布をほぼ均等にするローラ荷重分布調整構造を設定したため、大トルク入力時に発生する背面ニードルベアリング33の端部への偏荷重を抑え、背面ニードルベアリング33の転動寿命を向上させることができる。
(2) 前記ローラ荷重分布調整構造は、無負荷状態で、パワーローラ収納面14aのテーパ−面部角度θ1を、外輪背面31aのテーパ−面角度θ2より小さな角度に設定した構造としたため、予見に基づくテーパ−面角度の設定だけで、大きな押し付け力によりトラニオン14が変形した時に、パワーローラ収納面14aのテーパ−面部角度θ1と外輪背面31aのテーパ−面角度θ2がほぼ等しくなり、ニードルローラ33aの荷重分布をほぼ均等にすることができる。
実施例2は、ローラ荷重分布調整構造として、ニードルローラ33aのクラウニング量を、パワーローラ回転軸15から離れて端部位置に向かうほど大きく設定した例である。
すなわち、図5に示すように、実施例2のローラ荷重分布調整構造は、無負荷状態で、前記ニードルローラ33aのクラウニング量を、パワーローラ回転軸から離れて端部位置に向かうほど大きく設定したクラウニング部33a’を有する構造とした。なお、パワーローラ収納面14aのテーパ−面部角度θ1と、外輪背面31aのテーパ−面角度θ2を同一角度(θ1=θ2)に設定している以外の構成は、実施例1と同様であるので、説明を省略する。
作用を説明すると、実施例2では、背面ニードルベアリング33の上端部と下端部とに、クラウニング部33a’を形成し、このクラウニング部33a’のクラウニング量を、図5に示すように、端部に向かうほど大きく設定している。このため、トラニオン14がコの字形に変形した時に端部における面圧過大が抑制され、ニードルローラ33aの荷重分布がほぼ等しくなり、背面ニードルベアリング33の転動寿命が向上する。
次に、効果を説明する。
この実施例2のトロイダル型無段変速機にあっては、実施例1の(1)の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
(3) ローラ荷重分布調整構造は、無負荷状態で、前記ニードルローラ33aのクラウニング量を、パワーローラ回転軸から離れて端部位置に向かうほど大きく設定した構造としたため、ニードルローラ33aの形状を変更だけで、大きな押し付け力によりトラニオン14が変形した時に、ニードルローラ33aの端部における面圧過大が抑制され、ニードルローラ33aの荷重分布をほぼ均等にすることができる。
実施例3は、ローラ荷重分布調整構造として、パワーローラ収納面14aのテーパー面部14a’の形状を、パワーローラ回転軸15から離れて端部位置に向かうほどテーパ−角度θ1が小さな角度となるように変化させた円弧形状に設定した例である。
すなわち、図6に示すように、実施例3のローラ荷重分布調整構造は、無負荷状態で、前記パワーローラ収納面14aのテーパー面部14a’の形状を、パワーローラ回転軸15から離れて端部位置に向かうほどテーパ−角度θ1が小さな角度となるように変化させた円弧形状に設定した円弧状部14a"を形成した構造としている。なお、平面部からテーパー面部14a’へ移行する領域のパワーローラ収納面14aのテーパ−面部角度θ1と、外輪背面31aのテーパ−面角度θ2を同一角度(θ1=θ2)に設定している以外の他の構成は実施例1と同様であるので、説明を省略する。
作用を説明すると、実施例3では、パワーローラ収納面14aのテーパー面部14a’の形状を、パワーローラ回転軸15から離れて端部位置に向かうほどテーパ−角度θ1が小さな角度となるように変化させた円弧形状に設定している。このため、実施例2で示したクラウニング部33a’と同様に、トラニオン14がコの字形に変形した時に端部における面圧過大が抑制され、ニードルローラ33aの荷重分布がほぼ等しくなり、背面ニードルベアリング33の転動寿命が向上する。
次に、効果を説明する。
この実施例3のトロイダル型無段変速機にあっては、実施例1の(1)の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
(4) ローラ荷重分布調整構造は、無負荷状態で、前記パワーローラ収納面14aのテーパー面部14a’の形状を、パワーローラ回転軸15から離れて端部位置に向かうほどテーパ−角度θ1が小さな角度となるように変化させた円弧形状に設定した構造としたため、パワーローラ収納面14aのテーパー面部14a’の形状を変更だけで、大きな押し付け力によりトラニオン14が変形した時に、ニードルローラ33aの端部における面圧過大が抑制され、ニードルローラ33aの荷重分布をほぼ均等にすることができる。
実施例4は、外輪背面31aのテーパー面部31a’の形状を、パワーローラ回転軸15から離れて端部位置に向かうほどテーパ−角度θ2が大きな角度となるように変化させた円弧形状に設定した例である。
すなわち、図7に示すように、実施例4のローラ荷重分布調整構造は、無負荷状態で、前記外輪背面31aのテーパー面部31a’の形状を、パワーローラ回転軸15から離れて端部位置に向かうほどテーパ−角度θ2が大きな角度となるように変化させた円弧形状による円弧状部31a"を形成した構造としている。なお、パワーローラ収納面14aのテーパ−面部角度θ1と、平面部からテーパー面部31a’へ移行する領域の外輪背面31aのテーパ−面角度θ2を同一角度(θ1=θ2)に設定している以外の他の構成は実施例1と同様であるので、説明を省略する。
作用を説明すると、実施例4では、外輪背面31aのテーパー面部31a’の形状を、パワーローラ回転軸15から離れて端部位置に向かうほどテーパ−角度θ2が大きな角度となるように変化させた円弧形状に設定している。このため、実施例2で示したクラウニング部33a’と同様に、トラニオン14がコの字形に変形した時に端部における面圧過大が抑制され、ニードルローラ33aの荷重分布がほぼ等しくなり、背面ニードルベアリング33の転動寿命が向上する。
次に、効果を説明する。
この実施例4のトロイダル型無段変速機にあっては、実施例1の(1)の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
(4) ローラ荷重分布調整構造は、無負荷状態で、前記外輪背面31aのテーパー面部31a’の形状を、パワーローラ回転軸15から離れて端部位置に向かうほどテーパ−角度θ2が大きな角度となるように変化させた円弧形状に設定した構造であるため、外輪背面31aのテーパー面部31a’の形状を変更だけで、大きな押し付け力によりトラニオン14が変形した時に、ニードルローラ33aの端部における面圧過大が抑制され、ニードルローラ33aの荷重分布をほぼ均等にすることができる。
以上、本発明のトロイダル型無段変速機を実施例1〜実施例4に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
ローラ荷重分布調整構造としては、パワーローラへの大きな押し付け力によりトラニオン14が変形した時に、ニードルローラの荷重分布をほぼ均等にする構造であれば、実施例1〜実施例4に構造に限定されることはない。例えば、実施例1ではテーパー面角度の設定、実施例2ではニードルローラにおけるクラウニングの設定、実施例3ではパワーローラ収納面のテーパー面部の形状設定、実施例4では外輪背面のテーパー面部の形状設定、の例を示したが、これらの4つの実施例にて示した構造のうち、2つ以上を組み合わせた構造としても良い。
実施例1〜実施例4では、車両の変速機として適用されるトロイダル型無段変速機を示したが、無段変速機能を要求する他の産業機器類等にも勿論適用することができる。
実施例1のトロイダル型無段変速機の変速機構を示す概略図である。 実施例1のトロイダル型無段変速機の変速制御系を示す概略図である。 実施例1のトロイダル型無段変速機に採用されたトラニオン及びパワーローラを示す縦断面図である。 実施例1のトロイダル型無段変速機における背面ニードルベアリングを示す拡大図である。 実施例2のトロイダル型無段変速機における背面ニードルベアリングを示す拡大図である。 実施例3のトロイダル型無段変速機における背面ニードルベアリングを示す拡大図である。 実施例4のトロイダル型無段変速機における背面ニードルベアリングを示す拡大図である。
符号の説明
3 第1入力ディスク
4 第2入力ディスク
8 出力ディスク
10 第1パワーローラ
11 第2パワーローラ
14 トラニオン
14a パワーローラ収納面
14a’ テーパー面部
14a" 円弧状部
15 パワーローラ回転軸
L 傾転軸
30 内輪
31 外輪
31a 外輪背面
31a’ テーパー面部
31a" 円弧状部
32 玉軸受(パワーローラ軸受)
33 背面ニードルベアリング
33a ニードルローラ
33a’ クラウニング部
θ1 パワーローラ収納面14aのテーパ−面部角度
θ2 外輪背面31aのテーパ−面角度

Claims (5)

  1. 入力ディスクと、出力ディスクと、これら入出力ディスクの対向面にそれぞれ形成されたトロイド状溝に挟持される複数のパワーローラと、該パワーローラを傾転可能に支持するトラニオンと、前記入出力ディスクからパワーローラに働く押付力を発生させるローディングカムと、を備え、
    前記パワーローラは、入力ディスクの動力を出力ディスクに伝達する内輪と、トラニオンに支持された外輪と、該外輪に対して内輪を回転自在に支持するパワーローラ軸受と、を有し、前記トラニオンのパワーローラ収納面と前記パワーローラの外輪背面との間に介装された背面ニードルベアリングを介し、トラニオンの傾転軸に対し直交する主軸方向にスライド可能に設けられたトロイダル型無段変速機において、
    前記背面ニードルベアリングは、前記トラニオンのパワーローラ収納面のテーパー面部と前記パワーローラの外輪背面のテーパー面部を転動面とするニードルローラを有し、
    前記背面ニードルベアリングに、パワーローラへの大きな押し付け力によりトラニオンが変形した時に、前記ニードルローラの荷重分布をほぼ均等にするローラ荷重分布調整構造を設定したことを特徴とするトロイダル型無段変速機。
  2. 請求項1に記載されたトロイダル型無段変速機において、
    前記ローラ荷重分布調整構造は、無負荷状態で、パワーローラ収納面のテーパ−面部角度を、外輪背面のテーパ−面角度より小さな角度に設定した構造であることを特徴とするトロイダル型無段変速機。
  3. 請求項1に記載されたトロイダル型無段変速機において、
    前記ローラ荷重分布調整構造は、無負荷状態で、前記ニードルローラのクラウニング量を、パワーローラ回転軸から離れて端部位置に向かうほど大きく設定した構造であることを特徴とするトロイダル型無段変速機。
  4. 請求項1に記載されたトロイダル型無段変速機において、
    前記ローラ荷重分布調整構造は、無負荷状態で、前記パワーローラ収納面のテーパー面部の形状を、パワーローラ回転軸から離れて端部位置に向かうほどテーパ−角度が小さな角度となるように変化させた円弧形状に設定した構造であることを特徴とするトロイダル型無段変速機。
  5. 請求項1に記載されたトロイダル型無段変速機において、
    前記ローラ荷重分布調整構造は、無負荷状態で、前記外輪背面のテーパー面部の形状を、パワーローラ回転軸から離れて端部位置に向かうほどテーパ−角度が大きな角度となるように変化させた円弧形状に設定した構造であることを特徴とするトロイダル型無段変速機。
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